JP5976421B2 - 磁極極性判定装置、永久磁石同期電動機制御装置及び磁極極性判定方法 - Google Patents

磁極極性判定装置、永久磁石同期電動機制御装置及び磁極極性判定方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、磁極極性判定装置、永久磁石同期電動機制御装置及び磁極極性判定方法に関する。
永久磁石同期電動機の回転センサレス制御装置において、停止状態から起動する際の初期磁極位置推定には突極性を用いて行っているため(例えば、特許文献1参照)、磁極方向の推定が必要になる。
磁極方向の推定として、磁気飽和を利用した推定法が提案されている(例えば、特許文献2,特許文献3参照)。
特許第3719910号公報 特許第3401155号公報 特開2008−079489号公報
上記従来の推定法は、N極方向の電流増加に対して磁石磁束方向のインダクタンスが単調減少することを利用して磁極方向を推定するものであった。
したがって、上記従来の技術は、N極方向の電流増加に対して磁石磁束方向のインダクタンスが単調減少ではなく、極大点を持つ場合には適用することはできなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、N極方向の電流増加に対して磁石磁束方向のインダクタンスが極大点を持つ電動機でも磁極方向推定を可能にする磁極極性判定装置、永久磁石同期電動機制御装置及び磁極極性判定方法を実現することを目的とする。
実施形態の磁極極性判定装置は、磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、磁石磁束を弱める電流方向を負方向として、正方向の電流を流すとき、インダクタンスの極大点を持ち、極大点よりも正方向に大きな電流を流すと、磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置である。
そして、磁極極性判定部は、正方向及び負方向に同一の所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する。
図1は、第1実施形態の永久磁石同期電動機の回転制御装置の概要構成ブロック図である。 図2は、永久磁石同期電動機の概要構成縦断面図である。 図3は、一般的な永久磁石同期電動機におけるd軸インダクタンス特性の説明図である。 図4は、第1実施形態の永久磁石同期電動機におけるd軸インダクタンス特性の説明図である。 図5は、特性説明図である。 図6は、図4と同様の特性を有する他のロータの一例の説明図である。 図7は、磁束密度(B)と磁界の強さ(H)との関係の説明図である。 図8は、第1実施形態の動作原理説明図である。 図9は、図8の状態におけるd軸電流とd軸インダクタンスとの関係説明図である。 図10は、磁路形成用鉄心部の幅を広くした場合におけるロータ側のd軸電流とd軸インダクタンスとの関係説明図である。 図11は、ステータ側のd軸電流とd軸インダクタンスとの関係説明図である。 図12は、縦孔部内に永久磁石を挿入した場合の、ロータ側のd軸電流とd軸インダクタンスとの関係説明図である。 図13は、縦孔部内に永久磁石を挿入した場合の、ステータ側のd軸電流とd軸インダクタンスとの関係説明図である。 図14は、第1実施形態におけるd軸インダクタンス増加量とd軸インダクタンス減少量の説明図である。 図15は、第1実施形態におけるd軸インダクタンスのスロット高調波による変化量の説明図である。 図16は、第1実施形態の磁極極性判定動作の説明図である。 図17は、磁極極性判定動作の他の例を説明する図である。 図18は、第2実施形態の磁極極性判定動作の説明図である。 図19は、第3実施形態の磁極極性判定部の概要構成ブロック図である。
次に図面を参照して実施形態について詳細に説明する。
[1]第1実施形態
図1は、第1実施形態の永久磁石同期電動機の回転制御装置の概要構成ブロック図である。
電動機駆動装置10は、大別すると、電流制御部11と、高周波電圧重畳部12と、第1座標変換部13と、三角波PWM変調部14と、インバータ15と、電流検出部16と、第2座標変換部17と、磁極位置推定部18と、磁極極性判定部19と、を備えている。
以上の構成において、電流制御部11と、高周波電圧重畳部12と、第1座標変換部13と、三角波PWM変調部14と、電流検出部16と、第2座標変換部17と、磁極位置推定部18と、磁極極性判定部19と、は、全体としてインバータ制御部として機能している。
電流制御部11は、外部の回転制御装置から入力される磁束電流指令信号iγref、及びトルク電流指令信号iδref並びに磁束電流成分信号iγ及びトルク電流成分信号iδに基づいて基本波電圧指令信号vγ0、vδ0を出力する。
高周波電圧重畳部12は、基本波電圧指令信号vγ0、vδ0に高周波電圧指令信号vγh、vδhを重畳して、電圧指令信号vγ、vδを生成し、第1座標変換部13に出力する。
第1座標変換部13は、極性付磁極位置θestに基づいて電圧指令信号vγ、vδのγδ−UVW変換を行って、電圧指令信号vu、vv、vwを生成し、三角波PWM変調部14に出力する。
三角波PWM変調部14は、入力された電圧指令信号vu、vv、vwに基づいて、インバータ15を構成している図示しないスイッチングトランジスタ(例えば、IGBT;Insulated Gate Bipolar Transistor)を駆動するためのゲート指令信号(群)GCを生成してインバータ15に出力する。
インバータ15は、ゲート指令信号GCに基づいて、永久磁石同期電動機(PMSM)20を駆動するためのU相信号U、V相信号V及びW相信号Wを出力する。そして、インバータ15は、内蔵されているスイッチング素子(例えば、IGBT)のオン/オフを切替えることによって交流/直流電力を相互に変換する。
電流検出部16は、電流センサ16u及び電流センサ16wにより、U相信号uに対応して永久磁石同期電動機20に流れるU相電流iu及びW相信号wに対応して永久磁石同期電動機20に流れるW相電流iwを検出して第2座標変換部17に出力する。なお、本実施形態では、U相及びW相の2相の電流値(電流応答値)を検出しているが、3相全ての電流値を検出する構成とすることも可能である。
第2座標変換部17は、極性付磁極位置θestに基づいて入力されたU相電流iu及びW相電流iwのUVW−γδ変換を行って、磁束電流成分信号iγ及びトルク電流成分信号iδに変換して磁極位置推定部18及び電流制御部11に出力する。
磁極位置推定部18は、電流検出部16において検出され、第2座標変換部17を介して入力される磁束電流成分信号iγ(電流応答値)及びトルク電流成分信号iδ(電流応答値)から、永久磁石同期電動機20の磁極位置を推定する。
磁極位置推定の手法としては、例えば、特許文献1に示しているように電流をバンドパスフィルタに通して磁極位置誤差に相当するものを演算し、演算した誤差をPI制御器に入力して角速度を推定し、角速度を積分して磁極位置を推定する。あるいは、高周波電流から直接、磁極位置を演算しても良い。
より詳細には、磁極位置推定部18は、入力された磁束電流成分信号iγ及びトルク電流成分信号iδに基づいて磁極位置を推定して磁極位置推定信号θest0を磁極極性判定部19に出力する。
この磁極位置の推定においては、ロータの突極性を用いているため、磁極の方向は推定できず、180°(deg)ずれた方向が磁極位置として求められる可能性があり、磁極方向を判定する必要がある。
磁極極性判定部19は、入力された磁極位置推定信号θest0に基づいて、極性付磁極位置θestを生成し、第1座標変換部13及び第2座標変換部17に出力する。すなわち、磁極極性判定部19は、ロータ鉄心の磁気飽和を利用してN極とS極を判定し、磁極位置推定部18で推定した磁極位置が180°(deg)ずれている場合には磁極極性に対応する極性付磁極位置θestを磁極位置推定信号θest0から180°deg反転させた値として出力する。
次に具体的な電動機駆動装置10の動作説明に先立ち、本実施形態が適用される永久磁石同期電動機20の構成について説明する。
図2は、永久磁石同期電動機の概要構成縦断面図である。
永久磁石同期電動機20は、各励磁相に流れる3相交流電流によって磁界が発生し、回転子との磁気的相互作用によりトルクを発生し、大別すると、ステータ21及びロータ22を備えている。
ステータ21は、ステータティース23及びステータスロット24が交互に配列されている。
ロータ22は、ロータ鉄心25の所定位置には磁極間を遮断するように複数の縦孔部(空隙部)26が配置され、各縦孔部26内には、少なくとも一つの永久磁石27が挿入固定されて、磁極を形成している。さらに永久磁石27の両側部には、ロータ鉄心25内をループする局部磁路を形成させるための磁路形成用鉄心部28が配置されている。
まず、永久磁石同期電動機20の特性について説明する。
以下の説明において、磁極のN極方向をd軸として、d軸電流として正の電流を流すとは、磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向に流れる電流を流すことを意味するものとする。
また、d軸の磁路MWは、図2に示すようになっており、d軸インダクタンスLdとは、d軸の電流の変化Δiとd軸の磁束が変化Δφから次式にて定められるものとする。
Figure 0005976421
図3は、一般的な永久磁石同期電動機におけるd軸インダクタンス特性の説明図である。
また、図4は、第1実施形態の永久磁石同期電動機におけるd軸インダクタンス特性の説明図である。
一般的な埋込磁石永久磁石同期電動機(IPMSM;Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)では、図3に示すように、d軸電流の増加に従い、d軸インダクタンスLdが単調減少する。
これに対し、本実施形態の永久磁石同期電動機においては、図4に示すように、d軸インダクタンスがd軸電流に対して、正の方向に極大点Ldpを持ち、極大点Ldpよりもd軸電流を大きくすると、d軸インダクタンスLdが単調減少している。
例えば、図5のように永久磁石同期電動機のロータ22が磁極間を遮断するように空隙が形成されたロータ鉄心を有し、空隙の中に少なくとも1つの永久磁石が配置され、その永久磁石によって磁極が形成されているとき、ロータ鉄心内をループする局部磁路を形成させるための磁路形成用鉄心部が設けられているものであれば、同様に図4のような特性を示す。
ここで、図4のような特性を示す理由について説明する。
図5は、特性説明図である。
図5に示すように、磁石磁束によって局部磁路MWLに沿ってロータ22内部をループする磁束が流れ、磁路形成用鉄心部28は磁石磁束によって磁気飽和が生じる。この時、d軸に正の電流を流すと、磁石磁束は、ステータ21をループする磁束が増え、ロータ22内部をループする磁束が減るため、磁路形成用鉄心部28の磁気飽和が緩和されて、d軸インダクタンスLdが徐々に大きくなる。
さらにd軸電流を大きくしていくと、今度は、ステータ鉄心の磁路が磁気飽和していき、d軸インダクタンスLdが減少していく。これらの結果、図4のような特性を示すこととなる。
図6は、図4と同様の特性を有する他のロータの一例の説明図である。
図6に示すような永久磁石27の配置でも縦孔部(空隙部)26を分断している磁路形成用鉄心部28が磁石磁束によって磁気飽和するため、同様に図4のような特性を示す。
図7は、磁束密度(B)と磁界の強さ(H)との関係の説明図である。
ここで、磁気飽和しているとは、図7に示すように磁界の強さHの増加に対して磁束密度Bが線形増加よりも減少することである。
すなわち、電流の増加にともなって増加する磁界強さHの増加に対して、磁束密度Bの増加が線形増加の場合よりも減少するため、インダクタンスが小さくなる。
図4に示した極大点Ldpにおけるd軸インダクタンスLdの値は、次のようにして決まる。
図8は、第1実施形態の動作原理説明図である。
図9は、図8の状態におけるd軸電流とd軸インダクタンスとの関係説明図である。
まず、図8に示すように、ロータ22として、ロータ鉄心25の所定位置には磁極間を遮断するように複数の縦孔部(空隙部)26のみが配置され、磁石を設けない電動機を想定する。
この時、ロータ22側のd軸インダクタンスLdの特性は、磁束密度Bを増加させると縦孔部(空隙部)26を分断している磁路形成用鉄心部28が磁気飽和していくので、図9に示すようになる。
すなわち、縦孔部(空隙部)26を分断している磁路形成用鉄心部28が磁気飽和をしていき、ある程度以上、磁束が増えると、d軸インダクタンスLdは変化しなくなる。
図10は、磁路形成用鉄心部の幅を広くした場合におけるロータ側のd軸電流とd軸インダクタンスとの関係説明図である。
この時、縦孔部(空隙部)26を分断している磁路形成用鉄心部28の幅を広くすれば、磁気飽和が生じづらくなり、図10に示すようにd軸インダクタンスLdが大きい領域が増える。
図11は、ステータ側のd軸電流とd軸インダクタンスとの関係説明図である。
ステータ側は図11に示すように電流の増加に伴い、緩やかに磁気飽和が進み、d軸インダクタンスLdが低下していく。なお、磁石が無い場合には、図9及び図11に示したように、正のd軸電流idを流した場合と、負のd軸電流idを流した場合とで、d軸インダクタンスLdに差異は生じない。
次に、図5に示したように永久磁石を入れた場合のd軸インダクタンスLdの変化を考える。
図12は、縦孔部内に永久磁石を挿入した場合の、ロータ側のd軸電流とd軸インダクタンスとの関係説明図である。
縦孔部26内に永久磁石27を挿入した場合、磁石磁束によって、局部磁路MWLに沿ってロータ22内部をループする磁束が流れ、縦孔部(空隙部)26を分断している磁路形成用鉄心部28が磁気飽和する。d軸に正のd軸電流idを流すと、d軸電流idによって磁気飽和が緩んでいく。
このため、特性としては、図12に示すように、図9に示した特性が、d軸電流idの正の方向にシフトした形となる。ここで、d軸の磁路MWの鉄心が多少磁気飽和するので、極大点Ldp1(<Ldp0)は下がることになる。
図13は、縦孔部内に永久磁石を挿入した場合の、ステータ側のd軸電流とd軸インダクタンスとの関係説明図である。
縦孔部26内に永久磁石27を挿入した場合、磁石磁束によって磁気飽和が進み、図11のd軸インダクタンスLdの特性をd軸電流idの負の方向にシフトさせた形になる。
また、図12におけるd軸電流idの正の方向へのシフト量及び図13におけるd軸電流の負の方向へのシフト量は、d軸の鎖交磁束量によって定まる。
図12において、永久磁石27による鎖交磁束量とd軸電流idによって発生する鎖交磁束量が等しくなったとき、磁石磁束のループはすべてステータ21を通るループとなり、ロータ内部をループする磁束、すなわち、縦孔部(空隙部)26を分断している磁路形成用鉄心部28を通る磁束が無くなり、磁路形成用鉄心部28の磁気飽和が無くなるためd軸インダクタンスLdは、極大値をとることとなる。
また、図13において、電流が0の状態でステータ側をループする磁石磁束の分だけ負方向にシフトする。
すなわち、以上のロータ側とステータ側の両方を合わせた特性が全体の特性として表れることとなる。
図14は、第1実施形態におけるd軸インダクタンス増加量とd軸インダクタンス減少量の説明図である。
図15は、第1実施形態におけるd軸インダクタンスのスロット高調波による変化量の説明図である。
ところで、磁極の極性判定を安定して実現するためにはd軸インダクタンスLdの差分を大きくする必要がある。d軸インダクタンスLdの差分を大きくするためには、ロータ22側のd軸インダクタンスLdが極大点となるd軸電流idを流した際に、d軸インダクタンスが増加する量(図14のΔLdr)が、ステータ21側のd軸インダクタンスLdが減少する量(図14のΔLds)に対して十分大きくなるように、ロータ22及びステータ21を設計すれば良い。
特に、d軸インダクタンス増加量ΔLdrとd軸インダクタンス減少量ΔLdsの差分が、d軸インダクタンスのスロット高調波による変化量(図15のΔLdh)よりも大きくすれば、ロータの回転位置に関わらず、安定した磁極極性判定が可能となる。
また、磁極極性判定部19の動作で後述するが、d軸インダクタンスLdを利用するためには、d軸電流の変化分を利用する。前述のように、d軸インダクタンスの極大点付近のd軸インダクタンスが大きい領域は図10で示した通り、空隙を分断する鉄心の幅で決まる。すなわち、磁極極性判定部19で変化させるd軸電流idに対して、d軸インダクタンスLdが大きく変化しないように磁路形成用鉄心部28の幅を決定すると良い。
つぎに、磁極極性判定部19の動作について説明する。
従来技術では、図3に示したように、d軸電流idの増加に従い、d軸インダクタンスLdが単調減少する特性を利用していた。例えば、特許文献2においては、d軸電流に正負のバイアスを与え、その時の高周波電流の変化量(d軸インダクタンスの逆数に相当)が大きい方向(d軸インダクタンスが小さい方向)をN極と判定していた。
これに対して、本実施形態の永久磁石同期電動機20は、図4に示したように、N極方向に極大点Ldpを持つ。
図16は、第1実施形態の磁極極性判定動作の説明図である。
ここで、図16のようにd軸にその絶対値が等しい正のd軸電流及び負のd軸電流を流した時にインダクタンスが等しくなる電流値(電流振幅)をI0とする。この時、I1<I0となる電流を正負に流す。
これにより、図16に示すように、N極側の方がS極側よりもd軸インダクタンスLdが大きくなるので、磁極極性判定部19は、d軸インダクタンスLdが大きい方向をN極と判定する。これにより、図4に示したように、d軸インダクタンスLdがd軸電流に対して、正の方向に極大点を持ち、極大点よりもd軸電流を大きくすると単調減少する永久磁石同期電動機でも磁極極性の判定が可能になる。
この場合、d軸インダクタンスが単調減少する従来技術を利用した場合には、d軸電流idを電流値I0以上とする必要があるので、従来技術と比較して、少ない電流(=I1<I0)で極性判別が可能となる。
したがって、起動時に極性判定を行う場合であっても、永久磁石同期電動機に流す電流を少なくできるため、騒音低減、極性判定時のトルクショックの低減を図ることができる。
具体的には、例えば、d軸電流に正負のバイアス(I1≦I0)を与え、その時の高周波電流の変化量(d軸インダクタンスの逆数に相当)が大きい方向(d軸インダクタンスが小さい方向)をS極と判定する。特に、図16に示すように、極性判定時のd軸電流id、すなわち、電流I1=idpと設定すれば、正負のインダクタンスの差が最大となり極性判定におけるSN比を増加することができる。
図17は、磁極極性判定動作の他の例を説明する図である。
極性判定の他の例としては、図17(a)に示すように、d軸方向に正負の一定電圧を与えた際に、図17(b)に示すように、d軸電流の振幅を見て、振幅が大きい方向をS極と判定する。
この場合において、S極方向の電流振幅I1がI1<I0を満たすように電圧振幅を決定する。特に、S極方向の電流振幅I1がI0と等しくなるように電圧振幅を決定すると、d軸電流idの振幅の差が最大となりSN比を増加することができる。
あるいは、一定の電圧を与えた際のd軸電流idの振幅を見て、閾値以上であればS極と判定する。S極方向の電流振幅I1がI1≦I0を満たすように電圧振幅を決定する。特に、S極方向の電流振幅I1がI0と等しくなるように電圧振幅を決定すると、電流の振幅が最大となりSN比を増加することができる。
あるいは、d軸に正負対称とする交流交播電圧を重畳する交流交播電圧発生部を設け、交流交播電圧によって発生するd軸電流idの正方向の振幅と負方向の振幅をそれぞれ検出し、電流振幅が大きい方向をS極方向と判定する。
この場合において、S極方向の電流振幅I1がI1≦I0を満たすように電圧振幅を決定する。特に、S極方向の電流振幅I1がI0と等しくなるように電圧振幅を決定すると、電流の振幅の差が最大となりSN比を増加することができる。
さらにまた、id<I0の領域でN極側のd軸インダクタンスが大きくなることを利用すれば、同様に磁極方向の判定が可能となる。
以上の説明では、磁極位置推定部18と磁極極性判定部19を別構成としていたが、これらを一体の構成とすることも可能である。例えば、正負対称のd軸電流を流した際に、磁気飽和の特性がd軸方向のみ正負で異なることを利用して磁極位置を推定する手法によれば、磁極極性判定を含んだ磁極位置を推定できる。この時、電流振幅をI1≦I0を満たすように設定し、N極側のd軸インダクタンスが大きくなることを利用すれば、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
以上の説明においては、センサレス制御に関して説明したが、パルスジェネレータの初期磁極位置推定においても、同様に適用が可能である。
[2]第2実施形態
本第2実施形態は、第1実施形態と異なり、図4に示した、d軸インダクタンスがd軸電流idに対して、正の方向に極大点を持ち、極大点よりもd軸電流を大きくすると単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機において、I1>I0となる電流を正負に流すことにより極性判定を行っている。
図18は、第2実施形態の磁極極性判定動作の説明図である。
この時、図18に示すように、N極側の方がS極側よりもd軸インダクタンスLdが小さくなるので、磁極極性判定部19は、d軸インダクタンスLdが小さい方向をN極と判定する。
この場合には、第1実施形態の場合と異なり、d軸電流idを大きくすればする程、d軸インダクタンスLdのN極側と、S極側との差分が大きくなるので、調整が容易であり、SN比を確保しやすいというメリットがある。
具体的には、例えば、d軸電流に正負のバイアス(I1>I0)を与え、その時の高周波電流の変化量(d軸インダクタンスの逆数に相当)が大きい方向(d軸インダクタンスが小さい方向)をN極と判定する。
また、id>I0の領域でS極側のd軸インダクタンスが大きくなることを利用すれば、同様に磁極方向の判定が可能となる。
以上の説明では、磁極位置推定部18と磁極極性判定部19を別構成としていたが、これらを一体の構成とすることも可能である。例えば、正負対称のd軸電流を流した際に、磁気飽和の特性がd軸方向のみ正負で異なることを利用して磁極位置を推定する手法によれば、磁極極性判定を含んだ磁極位置を推定できる。
この時、前記電流振幅をI1>I0を満たすように設定し、S極側のd軸インダクタンスが大きくなることを利用すれば、本発明の効果が得られる。
なお、本第2実施形態においても、センサレス制御に限らず、パルスジェネレータの初期磁極位置推定においても、同様に適用が可能である。
[3]第3実施形態
以上の各実施形態においては、接続される制御対象の永久磁石同期電動機が図4に示した特性を有する場合のみである場合について説明したが、本第3実施形態は、接続される制御対象の永久磁石同期電動機が図3に示した特性を有する場合、あるいは、図4に示した特性を有する場合のいずれかを選択可能とした場合の実施形態である。
以下の説明においては、第1実施形態と異なる磁極極性判定部についてのみ説明する。
図19は、第3実施形態の磁極極性判定部の概要構成ブロック図である。
第3実施形態の磁極極性判定部19Aは、第1実施形態の磁極極性判定部19に代えて用いられるものであり、図19に示すように、極性判定部41、判定法選択部42及び極性反転部43を備えている。
磁極極性判定部19Aの極性判定部41では、d軸に正負の電流I1を流した時にインダクタンスが大きい方向をS極と判定し、極性判定フラグfdirを設定する。具体的には、例えば、d軸電流に正負のバイアスを与え、その時の高周波電流の変化量(d軸インダクタンスの逆数に相当)が小さい方向(d軸インダクタンスが大きい方向)をS極と判定する。
判定法選択部42では、接続しているモータが図4のようにd軸インダクタンスがd軸電流に対して、正の方向に極大点を持ち、極大点よりもd軸電流を大きくすると単調減少する永久磁石同期電動機であり、かつI1<I0の時に極性判定フラグfdirを反転させる。
これらの結果、極性反転部43では、fdirに従って極性を反転するか否かを判断し、反転するときには極性反転指令θdirに180°(deg)を出力して、推定磁極位置θest0の極性を反転して、極性付磁極位置θestとして出力する。
本第3実施形態によれば、図3に示したようにd軸電流の増加に従い、d軸インダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機あるいは図4に示したようにd軸インダクタンスがd軸電流に対して、正の方向に極大点を持ち、極大点よりもd軸電流を大きくすると単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機のいずれであっても、ユーザは、判定法選択部42の設定を行うだけで、各永久磁石同期電動機に最適な、磁極極性判定が可能な磁極極性判定装置、ひいては、モータ制御装置を実現できる。
なお、本第3実施形態においても、センサレス制御に限らず、パルスジェネレータの初期磁極位置推定においても、同様に適用が可能である。
[4]実施形態の他の態様
[4.1]第1の他の態様
実施形態の第1の他の態様の磁極極性判定装置は、磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向として、前記正方向の電流を流すとき、前記インダクタンスの極大点を持ち、前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置であって、前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンス(d軸インダクタンス)が大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定部を備えている。
[4.2]第2の他の態様
実施形態の第2の他の態様は、ロータが磁極間を遮断するように空隙が形成されたロータ鉄心を有し、空隙の中に少なくとも1つの永久磁石が配置され、その永久磁石によって磁極が形成されているとき、ロータ鉄心内をループする局部磁路を形成させるための磁路形成用鉄心部が設けられている永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置であって、磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向とし、前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンス(d軸インダクタンス)が大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定部を備えている。
[4.3]第3の他の態様
実施形態の第3の他の態様は、第1又は第2の他の態様において、前記所定電流値(I1)は、電流値が零の状態から前記正方向及び前記負方向に同一の電流を流しつつ、前記正方向において前記極大点に相当する電流値を超えて電流を増加させた場合に、前記正方向及び前記負方向において、再び前記磁極方向のインダクタンスが等しくなる電流値よりも少ない電流値に設定されるものである。
[4.4]第4の他の態様
実施形態の第4の他の態様は、第1の他の態様乃至第3の他の態様のいずれかにおいて、前記所定電流値は、前記極大点に相当する電流値、あるいは、前記極大点近傍に相当する電流値に設定されているものである。
[4.5]第5の他の態様
実施形態の第5の他の態様は、第1の他の態様乃至第4の他の態様のいずれかにおいて、前記所定電流値は、当該所定電流値における前記磁極方向のインダクタンスの差が所定の差以上となるように設定されているものである。
[4.6]第6の他の態様
実施形態の第6の他の態様は、第1の他の態様乃至第5の他の態様のいずれかにおいて、前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機及び前記正方向に電流を流すと、電流値が大きくなるにしたがって前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する他の永久磁石同期電動機のいずれかを接続可能であり、前記他の永久磁石同期電動機が接続された場合には、前記磁極極性判定部の出力を反転する極性反転部を備えたものである。
[4.7]第7の他の態様
実施形態の第7の他の態様は、磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向として、前記正方向の電流を流すとき、前記インダクタンスの極大点を持ち、前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置であって、電流値が零の状態から前記正方向及び前記負方向に同一の電流を流しつつ、前記正方向において前記極大点に相当する電流値を超えて電流を増加させた場合に、前記正方向及び前記負方向において、再び前記磁極方向のインダクタンスが等しくなる電流値よりも多い電流値を所定電流値とし、
前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが小さくなる側をN極側と判定する磁極極性判定部を備えたものである。
[4.8]第8の他の態様
実施形態の第8の他の態様は、磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向として、前記正方向の電流を流すとき、前記インダクタンスの極大点を持ち、前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置であって、磁極方向に正負対称とする交流交播電圧を重畳する交流交播電圧発生部と、前記交流交播電圧によって発生する電流の正方向の振幅と負方向の振幅をそれぞれ検出し、電流振幅が大きい方向をS極側と判定する磁極極性判定部と、を備えたものである。
[4.9]第9の他の態様
実施形態の第9の他の態様は、磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向として、前記正方向の電流を流すとき、前記インダクタンスの極大点を持ち、前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機を制御する永久磁石同期電動機制御装置であって、前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定部と、前記磁極極性判定部の判定結果に基づいてゲート指令信号を生成し、前記永久磁石同期電動機を駆動するインバータを制御するインバータ制御部と、を備えたものである。
[4.10]第10の他の態様
実施形態の第10の他の態様は、ロータが磁極間を遮断するように空隙が形成されたロータ鉄心を有し、空隙の中に少なくとも1つの永久磁石が配置され、その永久磁石によって磁極が形成されているとき、ロータ鉄心内をループする局部磁路を形成させるための磁路形成用鉄心部が設けられている永久磁石同期電動機を制御する永久磁石同期電動機制御装置であって、磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向とし、前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定部と、前記磁極極性判定部の判定結果に基づいてゲート指令信号を生成し、前記永久磁石同期電動機を駆動するインバータを制御するインバータ制御部と、を備えたものである。
[4.11]第11の他の態様
実施形態の第11の他の態様は、磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向として、前記正方向の電流を流すとき、前記インダクタンスの極大点を持ち、前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置で実行される磁極極性判定方法であって、前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流す過程と、前記所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定過程と、を備えたものである。
[4.12]第12の他の態様
実施形態の第12の他の態様は、ロータが磁極間を遮断するように空隙が形成されたロータ鉄心を有し、空隙の中に少なくとも1つの永久磁石が配置され、その永久磁石によって磁極が形成されているとき、ロータ鉄心内をループする局部磁路を形成させるための磁路形成用鉄心部が設けられている永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置であって、磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向とし、前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流す過程と、前記所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定過程と、を備えたものである。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 電動機駆動装置
11 電流制御部
12 高周波電圧重畳部
13 第1座標変換部
14 三角波PWM変調部
15 インバータ
16 電流検出部
17 第2座標変換部
18 磁極位置推定部
19、 19A 磁極極性判定部
20 永久磁石同期電動機
21 ステータ
22 ロータ
23 ステータティース
24 ステータスロット
25 ロータ鉄心
26 縦孔部
27 永久磁石
28 磁路形成用鉄心部
41 極性判定部
42 判定法選択部
43 極性反転部
Ld d軸インダクタンス
Ldp 極大点
MW 磁路
MWL 局部磁路
θdir 極性反転指令
θest 極性付磁極位置
θest 推定磁極位置

Claims (11)

  1. 磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向として、前記正方向の電流を流すとき、前記インダクタンスの極大点を持ち、前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置であって、
    前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定部を備えた磁極極性判定装置。
  2. ロータが磁極間を遮断するように空隙が形成されたロータ鉄心を有し、空隙の中に少なくとも1つの永久磁石が配置され、その永久磁石によって磁極が形成されているとき、ロータ鉄心内をループする局部磁路を形成させるための磁路形成用鉄心部が設けられている永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置であって、
    磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向とし、前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定部を備えた磁極極性判定装置。
  3. 前記所定電流値は、電流値が零の状態から前記正方向及び前記負方向に同一の電流を流しつつ、前記正方向において前記極大点に相当する電流値を超えて電流を増加させた場合に、前記正方向及び前記負方向において、再び前記磁極方向のインダクタンスが等しくなる電流値よりも少ない電流値に設定される、
    請求項1記載の磁極極性判定装置。
  4. 前記所定電流値は、前記極大点に相当する電流値、あるいは、前記極大点の近傍に相当する電流値に設定されている、
    請求項1又は請求項3記載の磁極極性判定装置。
  5. 前記所定電流値は、当該所定電流値における前記磁極方向のインダクタンスの差が所定の差以上となるように設定されている、
    請求項1、3、4のいずれか一項記載の磁極極性判定装置。
  6. 前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機及び前記正方向に電流を流すと、電流値が大きくなるにしたがって前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する他の永久磁石同期電動機のいずれかを接続可能であり、
    前記他の永久磁石同期電動機が接続された場合には、前記磁極極性判定部の出力を反転する極性反転部を備えた、
    請求項1、3、4、5のいずれか一項記載の磁極極性判定装置。
  7. 磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向として、前記正方向の電流を流すとき、前記インダクタンスの極大点を持ち、前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置であって、
    磁極方向に正負対称とする交流交播電圧を重畳する交流交播電圧発生部と、
    前記交流交播電圧によって発生する電流の正方向の振幅と負方向の振幅をそれぞれ検出し、電流振幅が大きい方向をS極側と判定する磁極極性判定部と、
    を備える磁極極性判定装置。
  8. 磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向として、前記正方向の電流を流すとき、前記インダクタンスの極大点を持ち、前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機を制御する永久磁石同期電動機制御装置であって、
    前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定部と、
    前記磁極極性判定部の判定結果に基づいてゲート指令信号を生成し、前記永久磁石同期電動機を駆動するインバータを制御するインバータ制御部と、
    を備えた永久磁石同期電動機制御装置。
  9. ロータが磁極間を遮断するように空隙が形成されたロータ鉄心を有し、空隙の中に少なくとも1つの永久磁石が配置され、その永久磁石によって磁極が形成されているとき、ロータ鉄心内をループする局部磁路を形成させるための磁路形成用鉄心部が設けられている永久磁石同期電動機を制御する永久磁石同期電動機制御装置であって、
    磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向とし、前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定部と、
    前記磁極極性判定部の判定結果に基づいてゲート指令信号を生成し、前記永久磁石同期電動機を駆動するインバータを制御するインバータ制御部と、
    を備えた永久磁石同期電動機制御装置。
  10. 磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向として、前記正方向の電流を流すとき、前記インダクタンスの極大点を持ち、前記極大点よりも前記正方向に大きな電流を流すと、前記磁極方向のインダクタンスが単調減少する特性を有する永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置で実行される磁極極性判定方法であって、
    前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流す過程と、
    前記所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定過程と、
    を備えた磁極極性判定方法。
  11. ロータが磁極間を遮断するように空隙が形成されたロータ鉄心を有し、空隙の中に少なくとも1つの永久磁石が配置され、その永久磁石によって磁極が形成されているとき、ロータ鉄心内をループする局部磁路を形成させるための磁路形成用鉄心部が設けられている永久磁石同期電動機の磁極極性を判定する磁極極性判定装置であって、
    磁極方向のインダクタンスと電流の関係が磁石磁束を強める電流方向を正方向とし、前記磁石磁束を弱める電流方向を負方向とし、前記正方向及び前記負方向に同一の所定電流値で電流を流す過程と、
    前記所定電流値で電流を流した場合に磁極方向のインダクタンスが大きくなる側をN極側と判定する磁極極性判定過程と、
    を備えた磁極極性判定方法。
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