JP5961476B2 - コンベアベルト用ゴム組成物、コンベアベルト及びベルトコンベア - Google Patents

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Description

本発明は、コンベアベルト用ゴム組成物、該コンベアベルト用ゴム組成物を用いて得られるコンベアベルト、及び該コンベアベルトを装着したベルトコンベアに関する。
ベルトコンベアは、資材、食品などの種々の荷物を搬送する手段として利用されている。近年は、輸送量の増加及び輸送効率の向上のために大型化されたものが用いられるようになってきており、全長が数kmに及ぶものも登場してきている。このため、より高い耐久性が求められると共に、消費電力の低減化が求められている。
該ベルトコンベアに装着するベルト(コンベアベルト)は、通常、中に補強材としての芯体を有し、該芯体の上側(コンベアベルトに使用した場合に外周となる面。)のカバーゴム[以下、外周カバーゴムと称する。]と内周(コンベアベルトに使用した場合の裏面。下側。)のカバーゴム[以下、内周カバーゴムと称する。]で挟んでいる。かかる外周カバーゴムとその裏面に位置する内周カバーゴムでは要求される物性が異なり、内周カバーゴムは、耐引裂き性のみならず、コンベアベルトと多数のローラとの接触によるエネルギーの損失を減らす、すなわち低ロス化して電力消費量を低減する必要がある。
これまでに、耐引裂き性に優れたコンベアベルト用ゴム組成物として、天然ゴム(NR)にブタジエンゴム(BR)やスチレンブタジエンゴム(SBR)を種々の組み合わせで含有させたゴム組成物などが知られている(特許文献1及び2参照)。しかし、特許文献1及び2に記載されたゴム組成物にはスチレンブタジエンゴム(SBR)が含有されており、そのため耐引裂き性が良好となっているが、内部損失は大きいため、省エネルギー性には乏しかった。
そこで、本発明者は、(A)ジエン系重合体100質量部、及び(B)窒素吸着比表面積60〜100m2/g及びジブチルフタレート(DBP)吸油量110ml/100g未満のカーボンブラック(b−1)と、窒素吸着比表面積60m2/g未満及びDBP吸油量110ml/100g以上のカーボンブラック(b−2)とを含有するカーボンブラック25〜55質量部とを含有するコンベアベルト用ゴム組成物を開発し、当該ゴム組成物であれば、省エネルギー性と耐久性とを両立させられることを見出し、先に特許出願(特願2011−271378号)した。
特開平11−139523号公報 特開2004−346220号公報
ところが、特願2011−271378号に記載のコンベアベルト用ゴム組成物は、確かに従来のコンベアベルト用ゴム組成物に比べて省エネルギー性と耐久性とを高い水準でバランス良く両立しているが、耐久性については必ずしも高い水準を保てない場合があることが判明した。そのため、省エネルギー性に優れながら、耐久性を安定的に高い水準に有するコンベアベルト用ゴム組成物の開発が望まれている。
そこで、本発明の課題は、省エネルギー性と極めて高い耐久性とを両立させ得るコンベアベルト用ゴム組成物を提供すること、そして省エネルギー性と極めて高い耐久性とを併せ持つコンベアベルトを提供すること、さらには、該コンベアベルトを装着したベルトコンベアを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ジエン系重合体と特定のカーボンブラック2種とを特定比率で含有するゴム組成物であれば上記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[6]に関する。
[1](A)ジエン系重合体100質量部、
(B)窒素吸着比表面積60〜100m2/g及びジブチルフタレート吸油量110ml/100g未満のカーボンブラック(b−1)と、窒素吸着比表面積60m2/g未満及びジブチルフタレート吸油量110ml/100g以上のカーボンブラック(b−2)とを含有するカーボンブラック25〜55質量部、
(C)シリカ1〜15質量部、及び
(D)シランカップリング剤0.1〜1.5質量部
を含有するコンベアベルト用ゴム組成物。
[2](A)成分が、天然ゴム及びイソプレンゴムから選択される少なくとも1種15〜65質量%及びブタジエンゴム85〜35質量%からなる、上記[1]に記載のコンベアベルト用ゴム組成物。
[3]前記ブタジエンゴムのシス−1,4結合含有量が90%以上である、上記[2]に記載のコンベアベルト用ゴム組成物。
[4]さらに老化防止剤0.1〜10質量部を含有する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のコンベアベルト用ゴム組成物。
[5]上記[1]に記載のゴム組成物を用いて得られるコンベアベルト。
[6]上記[5]に記載のコンベアベルトを装着したベルトコンベア。
本発明によれば、省エネルギー性と極めて高い耐久性とを両立するコンベアベルト用ゴム組成物、省エネルギー性と極めて高い耐久性とを併せ持つコンベアベルト、及び該コンベアベルトを装着したベルトコンベアを提供することができる。特に、本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、微妙な製造条件及び混練条件の相違によらず、安定的に極めて高い耐久性を有する点に大きなメリットを有する。
[コンベアベルト用ゴム組成物]
本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、
(A)ジエン系重合体100質量部、
(B)窒素吸着比表面積60〜100m2/g及びジブチルフタレート(DBP)吸油量110ml/100g未満のカーボンブラック(b−1)と、窒素吸着比表面積60m2/g未満及びDBP吸油量110ml/100g以上のカーボンブラック(b−2)とを含有するカーボンブラック25〜55質量部、
(C)シリカ1〜15質量部、及び
(D)シランカップリング剤0.1〜1.5質量部
を含有するものであり、該ゴム組成物を用いて得られるコンベアベルトは、省エネルギー性と極めて高い耐久性とを併せ持つ。
以下、本発明のコンベアベルト用ゴム組成物の成分について説明する。
((A)ジエン系重合体)
(A)成分であるジエン系重合体としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴムなどが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明では、省エネルギー性と耐久性とを両立させる観点から、2種以上を併用することが好ましく、天然ゴム、イソプレンゴム及びブタジエンゴムから選択される少なくとも2種を併用することがより好ましく、天然ゴム及びイソプレンゴムから選択される少なくとも1種と、ブタジエンゴムとを併用することがさらに好ましく、天然ゴム又はイソプレンゴムと、ブタジエンゴムとを併用することが特に好ましい。
また、(A)成分は、省エネルギー性と耐久性とを両立させる観点から、天然ゴム及びイソプレンゴムから選択される少なくとも1種15〜65質量%及びブタジエンゴム85〜35質量%からなることが好ましく、天然ゴム及びイソプレンゴムから選択される少なくとも1種20〜60質量%及びブタジエンゴム80〜40質量%からなることがより好ましい。
なお、ブタジエンゴムとしては、省エネルギー性と耐久性とを両立させる観点から、ハイシスブタジエンゴムが好ましい。ハイシスブタジエンゴムとは、FT−IRによる測定において、1,3−ブタジエン単位中のシス−1,4結合含有量が90%以上98%未満のハイシスブタジエンゴムのことである。ハイシスブタジエンゴムの1,3−ブタジエン単位中のシス−1,4結合含有量は、好ましくは95%以上98%未満である。ハイシスブタジエンゴムの製造方法に特に制限は無く、公知の方法によって製造することができる。例えば、ネオジウム系触媒を用いてブタジエンを重合することによって製造できる。ハイシスブタジエンゴムは市販されており、例えばJSR株式会社製の「BR01」、「T700」などを使用することもできる。
((B)カーボンブラック)
(B)成分であるカーボンブラックとしては、省エネルギー性と耐久性とを両立させる観点から、窒素吸着比表面積60〜100m2/g及びDBP吸油量110ml/100g未満のカーボンブラック(b−1)と、窒素吸着比表面積60m2/g未満及びDBP吸油量110ml/100g以上のカーボンブラック(b−2)とを併用する。
(b−1)成分のカーボンブラックとしては、耐久性の観点から、窒素吸着比表面積70〜90m2/g及びDBP吸油量60〜108ml/100gであることが好ましく、窒素吸着比表面積70〜90m2/g及びDBP吸油量65〜108ml/100gであることがより好ましい。なお、当該(b−1)成分のみでは、耐久性を高める効果があるが、省エネルギー性が低くなる傾向にある。(b−1)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(b−2)成分のカーボンブラックとしては、省エネルギー性の観点から、窒素吸着比表面積30〜55m2/g及びDBP吸油量110〜140ml/100gであることが好ましく、窒素吸着比表面積35〜50m2/g及びDBP吸油量115〜130ml/100gであることがより好ましい。なお、当該(b−2)成分のみでは、省エネルギー性を向上させる効果があるが、耐久性が低くなる傾向にある。(b−2)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、本明細書において、カーボンブラックの窒素吸着比表面積及びDBP吸油量は、JIS K 6217(1997)に準じて測定した値である。
(b−1)成分と(b−2)成分の含有比率[(b−1):(b−2)]は、質量比で、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは15:85〜90:10、より好ましくは20:80〜80:20、さらに好ましくは40:60〜80:20、特に好ましくは50:50〜70:30である。上記の含有比率であれば、省エネルギー性と耐久性とを共に向上させることができる。
カーボンブラックとしては、ファーネス法、チャンネル法、アセチレン法、サーマル法などのいずれの方法で製造されたものであってもよく、特にファーネス法により製造されたものが好ましい。カーボンブラックとしては、具体的には、標準品種であるSAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF(以上、ゴム用ファーネス)、MTカーボンブラック(熱分解カーボン)などが挙げられる。これらの中から、上記規定に合うカーボンブラックを適宜選択して用いればよい。これらの中でも前記ゴム用ファーネスが好ましく、HAF、FEFがより好ましい。
本発明のコンベアベルト用ゴム組成物において、(B)成分[(b−1)成分と(b−2)成分以外のカーボンブラック(以下、カーボンブラック(b−3)と称する。)も含む。]の含有量は、(A)成分100質量部に対して25〜55質量部である。25質量部未満であると、耐久性に乏しい。一方、55質量部を超えると、省エネルギー性が不十分となる。同様の観点から、(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、好ましくは25〜50質量部、より好ましくは30〜50質量部、さらに好ましくは35〜50質量部である。
(B)成分中、(b−1)成分と(b−2)成分の合計含有比率は、好ましくは85質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、特に好ましくは実質的に100質量%である。
本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、上記(b−1)成分及び(b−2)成分に該当しないカーボンブラック(b−3)を含有していてもよい。該カーボンブラック(b−3)を含有する場合、その含有量は、(B)成分中の(b−1)成分と(b−2)成分の合計含有比率が上記範囲内になることが好ましい。
((C)シリカ)
本発明では、ゴム組成物に(C)成分としてシリカを含有させることにより、前記(A)成分と(B)成分とを特定配合比で含有したゴム組成物が有する省エネルギー性を保持しつつ、良好な耐久性をより一層向上させる効果が得られる。該(C)成分の配合により、配合順序、配合方法及び混練条件等によらず、安定的に極めて高い耐久性を有するゴム組成物が得られる。このような効果が発現する正確な理由は不明ではあるが、次のように推測する。つまり、シリカが、コンベアベルトに必要な小変形の歪によって生じるエネルギーを熱に変換する能力は持たないために省エネルギー性は維持するか又はあまり低減しないが、大変形の歪によって生じるエネルギーを熱に変換して散逸させる能力を持っており、それ故に耐久性が大幅に高まるものと推測する。
該シリカとしては、市販のあらゆるものが使用できる。中でも、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカを用いるのが好ましく、湿式シリカを用いるのが特に好ましい。
シリカのBET比表面積(ISO 5794/1に準拠して測定)は、40〜350m2/gであるのが好ましい。BET表面積がこの範囲であるシリカは、ゴム成分中への分散性が良好であり、良好な省エネルギー性を保持しつつ、ゴム組成物の耐久性向上効果が優れる。この観点から、シリカのBET表面積は、より好ましくは80〜350m2/g、さらに好ましくは120〜350m2/g、特に好ましくは150〜300m2/gである。
このようなシリカとしては、東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニプシルAQ」(BET比表面積=220m2/g)、「ニプシルKQ」、デグッサ社製、商品名「ウルトラジルVN3」(BET比表面積=175m2/g)等の市販品があり、これらを用いることができる。
シリカは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のコンベアベルト用ゴム組成物において、(C)成分であるシリカの含有量は、(A)成分100質量部に対して1〜15質量部である。1質量部未満であると、耐久性の向上効果に乏しく、一方、15質量部を超えると、組成物がごわごわした状態となり、シート状にし難い、つまり成形性が低下する。この観点から、(A)成分100質量部に対して、好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜8質量部、さらに好ましくは2〜6質量部である。
また、(B)成分及び(C)成分の合計含有量は、(A)成分100質量部に対して26〜70質量部となるが、省エネルギー性と極めて高い耐久性とを両立する観点から、好ましくは30〜60質量部、より好ましくは35〜55質量部、さらに好ましくは40〜50質量部である。
((D)シランカップリング剤)
本発明のゴム組成物には、(C)成分により低下しがちである省エネルギー性を高い水準に維持するため、(D)成分としてシランカップリング剤を含有させる。
シランカップリング剤としては、下記一般式(I)〜(IV)で表わされる化合物からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。本発明のゴム組成物は、このようなシランカップリング剤を用いることにより、ゴム加工時の作業性に更に優れると共に、耐久性の一層の向上効果が得られる。
以下、下記一般式(I)〜(IV)を順に説明する。
Figure 0005961476
式中、複数のR1は同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基を表す。複数のR2は同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基を表す。複数のR3は同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基を表す。aは平均値として2〜6であり、p及びrは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として0〜3である。但し、p及びrの双方が3であることはない。
上記一般式(I)で表わされるシランカップリング剤の具体例として、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)トリスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)ジスルフィド等が挙げられる。
Figure 0005961476
式中、R4は、−Cl、−Br、R9O−、R9C(=O)O−、R910C=NO−、R910CNO−、R910N−及び−(OSiR910h(OSiR91011)から選択される一価の基(R9、R10及びR11は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、それぞれ同一でもよいし、異なっていてもよい。また、hは、平均値として1〜4である。)であり、R5はR4、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、R6は、R4、R5、水素原子又は−[O(R12O)j]0.5 −基(R12は炭素数1〜18のアルキレン基である。jは、1〜4の整数である。)であり、R7は、炭素数1〜18の二価の炭化水素基であり、R8は、炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。また、x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。
上記一般式(II)において、R8〜R11はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜18の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基からなる群から選択される基であることが好ましい。
また、R5が炭素数1〜18の一価の炭化水素基である場合は、直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基からなる群から選択される基であることが好ましい。R12は直鎖、環状又は分枝のアルキレン基であることが好ましく、特に直鎖状のものが好ましい。R7の炭素数1〜18の二価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜18のアルキレン基、炭素数2〜18のアルケニレン基、炭素数5〜18のシクロアルキレン基、炭素数6〜18のシクロアルキルアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数7〜18のアラルキレン基を挙げることができる。前記アルキレン基及びアルケニレン基は、直鎖状、枝分かれ状のいずれであってもよく、前記シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、アリーレン基及びアラルキレン基は、環上に低級アルキル基等の置換基を有していてもよい。このR7としては、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、特に直鎖状アルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基を好ましく挙げることができる。
上記一般式(II)におけるR5、R8〜R11の炭素数1〜18の一価の炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ビニル基、プロペニル基、アリル基、ヘキセニル基、オクテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
上記一般式(II)におけるR12の例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、ドデカメチレン基等が挙げられる。
前記一般式(II)で表されるシランカップリング剤の具体例としては、3−ヘキサノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリエトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリエトキシシラン、3−ヘキサノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリメトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。中でも、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン(General Electric Silicones社製、「NXTシラン」)が特に好ましい。
Figure 0005961476
式中、R13は、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、複数のR13は、同一でも異なっていてもよい。R14は、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、複数のR14は、同一でも異なっていてもよい。R15は、炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基であり、複数のR15は、同一でも異なっていてもよい。R16は、一般式(−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)のいずれかの二価の基(R17〜R22は同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基であり、m1、m2、m3は同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1以上4未満である。)である。
また、kは、平均値として1〜6であり、s及びtは、それぞれ独立して、平均値として0〜3であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、s及びtの双方が3であることはない。
上記一般式(III)で表わされるシランカップリング剤の具体例として、
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH26−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH210−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S3−(CH26−S3−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S4−(CH26−S4−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2.5−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S3−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S4−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH210−S2−(CH210−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S4−(CH26−S4−(CH26−S4−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH26−S2−(CH26−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式 (CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2−(CH26−S2−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
で表される化合物等が好ましく挙げられる。
Figure 0005961476
式中、R23は、炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。Gは、炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基である。
aは、二つの珪素原子と結合することのできる基で、且つ [−0−]0.5、[−0−G−]0.5又は[−O−G−O−] 0.5から選ばれる基であり、複数のZaは、同一でも異なっていてもよい。Zbは、二つの珪素原子と結合することのできる基で、且つ [−O−G−O−] 0.5で表される官能基であり、複数のZbは、同一でも異なっていてもよい。Zcは、−Cl、−Br、−ORa、RaC(=O)O−、RabC=NO−、RabN−、Ra−、HO−G−O−(Gは上記表記と一致する。)で表される官能基であり、複数のZcは、同一でも異なっていてもよい。
また、RaとRbはそれぞれ独立して、炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
m、n、u、v、wは、1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0≦w≦1であり、且つ(u/2)+v+2w=2又は3である。m、n、u、v、wは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。A部が複数である場合、複数のA部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれは、同一でも異なっていてもよく、B部が複数である場合、複数のB部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいは、同一でも異なってもよい。
上記一般式(IV)で表わされるシランカップリング剤としては、式(V)、式(VI)、式(VII)で表されるシランカップリング剤が挙げられる。
Figure 0005961476
式中、Lはそれぞれ独立して炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、x=m、y=nである。
式(V)で表されるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製の「NXT Low−V Silane」を市販品として入手できる。
また、式(VI)で表されるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製の「NXT Ultra Low−V Silane」を市販品として入手できる。
さらに、式(VII)で表されるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製の「NXT−Z」を市販品として入手できる。
上記一般式(II)、式(V)又は式(VI)で得られるシランカップリング剤は、いずれも保護されたメルカプト基を有するため、加硫工程以前の工程での加工中に初期加硫(スコーチ)の発生を防止することができ、それゆえに加工性が良好となる。
また、式(V)、式(VI)又は式(VII)で得られるシランカップリング剤は、アルコキシシランの炭素数が多いため、アルコール等の揮発性有機化合物(VOC)の発生が少なく、作業環境上好ましい。また、式(VII)のシランカップリング剤は省エネルギー性の観点から好ましい。
シランカップリング剤としては、上記一般式(I)〜(IV)で表わされる化合物の中でも、一般式(I)で表わされる化合物が好ましい。これは、適宜添加する加硫促進剤により、(A)成分であるジエン系重合体と反応するポリスルフィド結合部位を活性化し易いからである。
本発明においては、シランカップリング剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のコンベアベルト用ゴム組成物にシランカップリング剤を含有させる場合、その含有量は、(A)成分に対して0.1〜1.5質量部であり、当該値は、(C)成分に対して10質量%という基準から求められたものである。この範囲であれば、耐久性を高く維持したまま、(C)成分により低下しがちである省エネルギー性を高い水準に維持することができる。この観点から、(A)成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜1質量部、より好ましくは0.2〜0.8質量部、さらに好ましくは0.2〜0.6質量部である。
(その他の成分)
本発明のコンベアベルト用ゴム組成物には、本発明の効果が著しく損なわれない範囲で、さらにその他の添加剤を加えてもよい。かかる添加剤としては、通常、コンベアベルトのカバーゴムに含有されるものであれば特に制限は無い。該添加剤としては、例えば、ステアリン酸等の脂肪酸、酸化亜鉛(亜鉛華)、老化防止剤、硫黄、加硫促進剤、加硫遅延剤(スコーチ防止剤)、オイル、樹脂、ワックス、しゃく解剤、オゾン亀裂防止剤、抗酸化剤、クレー、炭酸カルシウムなどが挙げられる。これらは、市販品を使用できる。
脂肪酸を使用する場合、その使用量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。
酸化亜鉛を使用する場合、その使用量は、(A)成分100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。
老化防止剤としては、公知の老化防止剤を選択し用いることができる。例えば、N−フェニル−N'−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6C)やN−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(3C)、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物(RD)などが挙げられる。老化防止剤を使用する場合、その使用量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましく、1〜5質量部がさらに好ましい。
硫黄を使用する場合、その使用量は、(A)成分100質量部に対して、硫黄分として0.5〜10質量部が好ましく、0.5〜4質量部がより好ましい。
加硫促進剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができる。加硫促進剤を使用する場合、その使用量は、(A)成分100質量部に対して、0.1〜5質量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜2質量部である。
その他の添加剤の添加量も、本発明の目的が損なわれない範囲で当業者が適宜選択できる。
(コンベアベルト用ゴム組成物の製造方法)
(A)成分へ、(B)成分、(C)成分、必要に応じて(D)成分、そしてさらに適宜必要な添加剤を配合して混練することにより、本発明のコンベアベルト用ゴム組成物が得られる。
混練方法は、当業者が通常実施する方法に従えばよい。例えば、硫黄、加硫促進剤以外の全成分を、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ニーダー、高剪断型ミキサーなどの混合機を用いて、好ましくは80〜200℃、より好ましくは100〜180℃、さらに好ましくは120〜180℃、特に好ましくは130〜170℃で混練(A練り)した後、硫黄、加硫促進剤を添加して混練ロール機などで好ましくは0〜50℃、より好ましくは0〜40℃、さらに好ましくは0〜30℃で混練(B練り)する方法が好ましく挙げられる。なお、A練りの際の混練温度は、低過ぎると反応率が低くなり、一方、高過ぎると反応が行き過ぎてゴムが硬くなる。
こうして得られるゴム組成物を加熱金型によって、好ましくは80〜200℃、より好ましくは100〜180℃、さらに好ましくは140〜180℃(いずれも金型温度)にて加硫することにより、本発明のコンベアベルト(外周カバーゴム又は内周カバーゴム)を得ることができる。通常、外周カバーゴムと内周カバーゴムとが、補強材である芯体を挟んで一つのコンベアベルトとなり、ベルトコンベアに装着される。本発明のコンベアベルト用ゴム組成物は、省エネルギー性と極めて高い耐久性とを併せ持つため、コンベアベルトの、特に内周カバーゴムとして有用である。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
なお、各例で得られたコンベアベルト用ゴム組成物を用い、以下に示す方法に従って耐久性及び省エネルギー性を評価した。
(耐久性−耐引裂き性)
JIS K6252に従い、トラウザ形試験片を用いて引裂力(N/mm)を測定し、耐久性の指標とした。なお、表1では、参考例1における引裂力を基準(100)としたときの相対値で表した。値が大きいほど、耐久性に優れることを示す。
(省エネルギー性−低ロス性)
各例で得られたコンベアベルト用ゴム組成物から、縦40mm、横5mm、厚さ2mmのシートを作成した。かかるシートを用い、粘弾性スペクトロメーター(株式会社東洋精機製作所製)により、チャック間距離10mm、動的歪2%、周波数10Hzの測定条件にて、動的粘弾性測定を行ない、20℃における損失正接(tanδ)を測定した。動的弾性率をE’(N/mm)としたとき、tanδ/E’0.32を求めることにより、低ロス性の指標とした。なお、表1では、参考例1における値を基準(100)としたときの相対値で表した。値が小さいほど、省エネルギー性に優れることを示す。
参考例1、実施例1〜6及び比較例1〜10
表1に示した配合量(単位:質量部)で硫黄及び加硫促進剤を除く各成分をバンバリーミキサーにて150℃で混練(A練り)し、引き続き硫黄及び加硫促進剤を添加して混合(B練り)することによりコンベアベルト用ゴム組成物を得、該ゴム組成物を金型温度160℃で15分加硫することにより、コンベアベルトに用いるカバーゴムを得た。得られたカバーゴムの耐久性及び省エネルギー性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0005961476
以下に、表1中の各成分について詳細に説明する。
1)天然ゴム、グレード;RSS−3号
2)T0700(商品名)、ハイシスブタジエンゴム、JSR株式会社製
3)ショウブラック N330(HAF)、窒素吸着比表面積82m2/g及びDBP吸油量102ml/100g、キャボットジャパン株式会社製、(b−1)成分
4)シースト300(HAF−LS)、窒素吸着比表面積84m2/g及びDBP吸油量72ml/100g、東海カーボン株式会社製、(b−1)成分
5)旭#65(FEF)、窒素吸着比表面積42m2/g及びDBP吸油量121ml/100g、旭カーボン株式会社製、(b−2)成分
6)シースト6、窒素吸着比表面積119m2/g及びDBP吸油量114ml/100g、東海カーボン株式会社製、(b−3)成分
7)旭#55−HP、窒素吸着比表面積30m2/g及びDBP吸油量90ml/100g、旭カーボン株式会社製、(b−3)成分
8)ニップシールAQ(商品名)、BET表面積220m2/g、東ソーシリカ株式会社製
9)Si69(商品名)、ビス(3−トリエトシキシリルプロピル)テトラスルフィド、エボニックデグサジャパン株式会社製
10)ステアリン酸300(商品名)、新日本理化株式会社製
11)亜鉛華、東邦亜鉛株式会社製
12)ノクラック6C(商品名)、大内新興化学工業株式会社製
13)普通硫黄、Sulfax Z、鶴見化学工業株式会社製
14)ノクセラーNS−F、大内新興化学工業株式会社製
表1より、本発明のベルトコンベア用ゴム組成物の場合には、省エネルギー性と極めて高い耐久性が両立していることがわかる。
一方、比較例1のように、(B)成分として(b−1)成分のみしか含有せず、且つ(C)成分のシリカを含有していない場合には、省エネルギー性に乏しかった。比較例2のように、(B)成分として(b−2)成分のみしか含有せず、且つ(C)成分のシリカを含有していない場合には、耐久性が大幅に低下した。
また、比較例3のように、シリカの含有量が多すぎると、耐久性のみが大幅に改善され、省エネルギー性が大幅に低下した。
比較例4のように、シリカを含有させただけで(D)成分であるシランカップリング剤を含有させなかった場合、耐久性は高いものの、省エネルギー性に乏しくなってしまった。(C)成分のシリカと共に、(C)成分のシランカップリング剤を含有させることが重要であることが分かる。
比較例5のように、(B)成分として、(b−1)成分及び(b−2)成分をいずれも用いず、(b−3)成分であるカーボンブラック4とカーボンブラック5を用いた場合、耐久性が大幅に低下し、省エネルギー性にも乏しかった。比較例6のように、(b−2)成分の代わりに(b−3)成分であるカーボンブラック4を用いた場合、省エネルギー性が大幅に低下し、また、比較例7のように、(b−2)成分の代わりに(b−3)成分であるカーボンブラック5を用いた場合、耐久性が大幅に低下した。さらに、比較例8のように、(b−1)成分の代わりに(b−3)成分であるカーボンブラック4を用いた場合、省エネルギー性が大幅に低下した。
比較例9のように、(B)成分の含有量が少ない場合、耐久性が大幅に低下した。比較例10のように、(B)成分の合計含有量が多い場合、耐久性に乏しくなると共に、省エネルギー性まで低下した。
本発明のゴム組成物は、省エネルギー性に優れ、且つ耐久性が極めて高いため、コンベアベルト、特にコンベアベルトの内周カバーゴムとして有用である。

Claims (6)

  1. (A)ジエン系重合体100質量部、
    (B)窒素吸着比表面積60〜100m2/g及びジブチルフタレート吸油量110ml/100g未満のカーボンブラック(b−1)と、窒素吸着比表面積60m2/g未満及びジブチルフタレート吸油量110ml/100g以上のカーボンブラック(b−2)とを含有するカーボンブラック25〜55質量部、
    (C)シリカ1〜15質量部、及び
    (D)シランカップリング剤0.1〜1.5質量部
    を含有するコンベアベルト用ゴム組成物。
  2. (A)成分が、天然ゴム及びイソプレンゴムから選択される少なくとも1種15〜65質量%及びブタジエンゴム85〜35質量%からなる、請求項1に記載のコンベアベルト用ゴム組成物。
  3. 前記ブタジエンゴムのシス−1,4結合含有量が90%以上である、請求項2に記載のコンベアベルト用ゴム組成物。
  4. さらに老化防止剤0.1〜10質量部を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載のコンベアベルト用ゴム組成物。
  5. 請求項1に記載のゴム組成物を用いて得られるコンベアベルト。
  6. 請求項5に記載のコンベアベルトを装着したベルトコンベア。
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