JP5961393B2 - ベビーシューズ - Google Patents
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Description
すなわち、同文献には、使用者の足に甲の部分等に配置される子供靴の舌片上部と、甲バンド取り付け側甲被と、つま先部に設けた中継具を介して、連結材により連結しているので、甲バンドの開閉と連動して、舌片が前方に開くので、履き口を簡単に広げることができ、履き易くなる構成が開示されている。
このため、足挿入用開口部から舌状当接部及び固定用ベルト部が待避方向に移動するので、使用者は、その足を足挿入用開口部に挿入し易い構成となる。
また、待避位置に配置されている固定用ベルト部が当接位置方向に移動すると、連動部によって、その移動が舌状当接部に伝わり、舌状当接部が閉状態位置に向かって移動する構成ともなっている。
したがって、舌状当接部が開状態位置から閉状態位置に向かって移動するので、使用者が操作して、舌状当接部を足挿入用開口部に配置させることなく、使用者は、固定用ベルト部の操作だけで、舌状当接部を足挿入用開口部に対して配置されることができる。すなわち、操作者は固定用ベルト部のみの操作で、舌状当接部の移動も行うことができる。
このため、乳幼児等の操作者に取って極めて履き易いベビーシューズとなる。
このため、連動ベルトの存在が、固定用ベルト部の移動を妨げることがなく、使用者にとって操作し易いベビーシューズとなる。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
以下、本発明の第1の実施の形態にかかるベビーシューズ1について説明する。
図1乃至図3に示すベビーシューズ1は、月齢が11ヶ月から3歳程度までの乳幼児等を対象としている。
月齢11ヶ月程度から15ヶ月程度までの乳幼児等は、所謂「よちよち歩き」の時期と呼ばれ、手でバランスを取りながら不安定なリズムで歩く時期である。
また、月齢14ヶ月程度から3歳程度までの乳幼児等は、所謂「とてとて歩き」の時期と呼ばれ、活発な動きが増え、一定のリズムで安定した歩行ができる時期である。
また、この靴底部10から立ち上がるように、且つ乳幼児の足を包むようにアッパー部20が形成されている。
また、図1に示すように、アッパー部20には、ベビーシューズ1を履いた乳幼児の足の甲の部分に当接するように配置される舌状当接部50が形成され、この舌状当接部50の表面(上)側には、アッパー部20に対して着脱可能に固定される固定用ベルト部である例えば、ベルト部60が形成されている。
さらに、アッパー部20の先端側(爪先側)には、図1等で示すように爪先部70が形成されている。
具体的には、舌状当接部50は、図4に示すように、乳幼児の足の甲側に当接するように配置され、足挿入用開口部40を閉状態とする閉状態位置に配置することができる。
また、舌状当接部50は、図5に示すように、舌状当接部50を爪先部70側に折り曲げた状態、すなわち、足挿入用開口部40を開状態とする開状態位置に配置することできる構成となっている。
また、図4に示すように、爪先部70には、その表面に星の形状を成す爪先部側面ファスナ71が形成されている。
そして、図5に示すように、舌状当接部50が爪先部70側に折り曲げられ(倒され)ると、舌状当接部側面ファスナ51が、爪先部側面ファスナ71に当接し、相互に係合し、舌状当接部50が爪先部70に固定される構成となっている。
すなわち、舌状当接部側面ファスナ51と爪先部側面ファスナ71は、相互に対応した位置に配置されている。
このため、乳幼児は、図5の状態では、いつでも足を足挿入用開口部40に容易に挿入することができる。
つまり、舌状当接部側面ファスナ51と爪先部側面ファスナ71は、開状態維持固定部の一例となっている。
また、縫合部52は、舌状当接部50の折り曲げのきっかけ部分となり、この縫合部52の設けられる位置は、舌状当接部側面ファスナ51と爪先部側面ファスナ71とのちょうど中間の位置である。
また、この縫合部52は、舌状当接部50を折り曲げて、足挿入用開口部40を最大限に広げた開状態となる位置(例えば、図5で示される位置等)に設けられる。
なお、上述の脆弱部としての縫合部52は、舌状当接部50が容易に折り曲げることができるのであれば、必ずしも設ける必要はない。
具体的には、図4に示すように、ベルト部60の内側であるベルト内側(ベルト部60の舌状当接部50側)には、ベルト側面ファスナ60aが形成されている。
したがって、ベルト部60を、図1及び図2に示すように、舌状当接部50上に配置すると、ベルト部60のベルト先端部62が、アッパー部20のアッパー側面ファスナ20aと当接し、両者が係合し、これにより、ベルト部60は、アッパー部20に固定されることになる。
このため、ベビーシューズ1内の乳幼児の足の踵は、踵部80によりしっかりホールドされることになる。
このため、乳幼児がベルト部60を、アッパー側面ファスナ20aの長手方向に沿って配置すると、ベルト部60は、ベビーシューズ1内の乳幼児の足を図2の踵部80へ向かって固定することになる。
したがって、本実施の形態では、乳幼児の足を靴底部10側に略垂直方向に固定する場合に比べ格段にホールド性が向上し、例えば、爪先部70側に足がずれてしまうこと等を未然に防ぐことができる。
また、図2等に示すベルト部60の位置は、最適な位置となっている。以下、詳細に説明する。
この点、本実施の形態では、ベルト部60のベルト先端部62が、アッパー部20に固定されたときは、このベルト部60は、足高点Bに対応する位置に配置され、この位置は、ベルト部側面ファスナ60aと舌状当接部側面ファスナ51によって、ずれることがない。
特に、図2のベルト部60の下縁部分が、足高点Bに対応して配置されると、さらにホールド性が高まることになる。
具体的には、連動ベルト90の一端は、図1及び図5に示すように、ベルト部60のベルト先端部62側の表面に固定される。また、連動ベルト90の他端は、舌状当接部50の略中央部に固定配置されている。
すなわち、この連動ベルト90の他端は、舌状当接部50上で後述する連動ベルト貫通孔91近傍に設けられる挿通孔53に挿通され、舌状当接部50内部で略中央位置に固定される(図4参照)。
また、連動ベルト90の固定されている一端と他端を除く中間部分は、固定されておらず、この連動ベルト90の中間部分は、図3及び図5に示すように、連動ベルト貫通孔91内に配置され、連動ベルト貫通孔91内を移動可能な構成となっている。
すなわち、連動ベルト貫通孔91が設けられる位置は、舌状当接部50が足挿入用開口部40を覆う位置にあるときのすぐ横(内足側)に設けられる。
この位置に配置されることで、後述のように、ベルト部60を引っ張り、折り曲げられた舌状当接部50が足挿入用開口部40を覆う位置となるときには、連動ベルト90がきちんと機能することとなる。
また、このとき、上述のように舌状当接部50は、その舌状当接部側面ファスナ51と爪先部側面ファスナ71とが係合し、舌状当接部50が爪先部70に固定されているため、長時間、その状態を維持できる。
したがって、乳幼児が足を入れる途中で、舌状当接部50が閉状態に戻り、乳幼児の足の挿入を妨げることを未然に防止することができる。
これは、ベビーシューズのベルト部をアッパー部に固定しない状態、すなわち、ベルト部が宙ぶらりんの状態(固定されず不安定な状態)とすると、ベビーシューズ全体がすっきりまとまらなくなるためで、使用者は、かかる事態の発生を回避するため、ベルト部をアッパー部に固定された状態で、靴箱等に保管するようにしていた。
先ず、ベビーシューズのアッパー部に固定されているベルト部をアッパー部から引き剥がし、その後、足挿入用開口部を覆っている舌状当接部を足挿入用開口部から待避させ、足を挿入させた。その後、再び、舌状当接部を足挿入用開口部を覆うように配置し、ベルト部をアッパー部に固定させることで歩行等が可能な状態とした。
先ず、ベルト部とアッパー部との固定を解除し、舌状当接部を足挿入用開口部から待避させ、足をベビーシューズから排出させる(抜く)。その後、再び、足挿入用開口部を覆うように舌状当接部を配置して、さらに、ベルト部をアッパー部に固定させる。
このような手順を経て、初めてベビーシューズは、すっきりと靴箱等に配置、保管できる状態となっていた。
したがって、使用者は、ベビーシューズ1を靴箱等に保管するときは、上述のように、従来と異なり、足挿入用開口部40を開状態として保管できる。また、このように、開状態を維持することができるので、例えば、洗濯を行った後にベビーシューズ1内部への通気を容易に確保することができ、より乾きやすいこととなる。
このため、乳幼児は、ベビーシューズ1に足を挿入し易く、足を挿入した後、ベルト部60を足挿入用開口部40を覆う方向(図5の矢印E方向)に移動させる。すると、連動ベルト90が引っ張られ、折り曲げられた舌状当接部50が足挿入用開口部40を覆う、いわゆる閉状態に移動する。
その後は、ベルト部60の面ファスナ60aをアッパー部20の面ファスナ20aに固定することで、ベビーシューズ1を履く手順は終了する。
すなわち、ベルト部60の移動は、このように連動ベルト90によって舌状当接部50へ伝えられる。
そして、舌状当接部50は、図5のベビーシューズ1の爪先部60から離間する方向に引かれて、図4に示す位置(閉状態位置)に配置される。
したがって、乳幼児にとっては、ベルト部60の操作という「ワンアクション」でベビーシューズ1を履くことができるので、極めて履きやすい構成となっている。
このように、本実施の形態のベビーシューズ1は、乳幼児が足を挿入する際に、足挿入用開口部40が開状態にあるため、足を挿入し易く、且つ、足を挿入した後は、閉状態にし易いという優れた構成を有している。
続いて、使用者は、舌状当接部50を持ち、爪先部70側に折り曲げる。このとき、連動ベルト90により、ベルト部60は、アッパー部20の内足側に接する方向に移動する。この状態では、足挿入用開口部40が開状態にあるので、乳幼児はベビーシューズ1を脱ぎやすい。しかも、脱いだ後は、ベビーシューズ1を、その開状態のまま靴箱に置くことで、次回履くときに、煩わしい動作がなく、素早く履くことができる。
したがって、舌状当接部50を図5に示す開状態位置に移動させるときは、舌状当接部50は、足挿入用開口部40の周縁であるアッパー部20を押し広げるように移動するので、足挿入用開口部40は、より広くなり、乳幼児が、その足を挿入し易い状態となる。
また、ベルト部60をアッパー部側面ファスナ20aから剥がした際、舌状当接部50は、舌状当接部側面ファスナ51とベルト側面ファスナ60aとの係合により、アッパー部20の端部よりも表面側に引っ張られる。
ところで、乳幼児、特に月齢9ヶ月から12ヶ月程度までの乳幼児は、歩行動作の練習の際、足指を上下左右に動かすことで、そのバランスを取っている。
したがって、爪先部70に合皮72が設けられることにより、ベビーシューズ1の爪先部70は形状が保持され、その内側には、所定の空間が確保される。このため、乳幼児等がベビーシューズ1内で足指を上下左右に動かすことができる。
このように、本実施の形態のベビーシューズ1では、爪先部70の形状が保持されているので、乳幼児のかかる足指の動きを妨げない構成となっており、乳幼児が歩行動作の練習をし易い構成となっている。
また、履き口部30の上端部である履き口部上端30aにも、その内部にスポンジ等が配置されたクッション部となっている。
したがって、舌状当接部50を閉状態位置に配置すると、ベビーシューズ1内の乳幼児の足首は、舌状当接部50の舌状当接部上端50aと履き口部30の履き口部上端30aによって囲繞される。
したがって、乳幼児の足首に対し、強めに舌状当接部50を当接させても、舌状当接部上端50a及び履き口部上端30a内のクッション部のスポンジ等が変形する。このため、乳幼児の歩行を妨げることなく、足首に対するホールド性も向上させることができる。
図7に示すように、足指は親指側である第1趾から小指側である第5趾まで配置され、その各指の中足指関節及びその周辺である、図においてGで示す領域に足指屈曲線が形成される。
この足指屈曲線に沿って屈曲する足の屈曲運動は、歩行及び足の発育に際し、重要な動作であるため、この足指屈曲線に沿って屈曲し易いベビーシューズであることが重要な要素となる。
このように、溝部10aは、靴底部10の幅方向(短手方向)に配置されている。
したがって、乳幼児が歩行に際し、足指屈曲線で足を屈曲する際、靴底部10の溝部10aも追従して、変形、屈曲し、乳幼児の歩行に際し行われる足指の屈曲を妨げない構成となっている。
このような領域を設けることにより、その領域が、ベルト部60の脆弱部となり、足挿入用開口部40が開状態にあるときに、アッパー部20の内足側に折れ曲がりやすくなる。
この場合、特に、かかる面ファスナを、ベルト側面ファスナ60aに用いると、足挿入用開口部40を開状態で、1足のベビーシューズ1を靴箱等内に保管する際に、左右のベビーシューズ1の内足側に配置されるベルト側面ファスナ60a、60a同士を係合させることで、一足のベビーシューズ1をまとめることができ、更にすっきりさせることができる。
以下、本発明の第2の実施の形態にかかるベビーシューズ100について説明する。
本実施の形態にかかるベビーシューズ100の多くの構成は、上述の第1の実施の形態にかかるベビーシューズ1と同様のため、同様の構成は同一符号等として説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
すなわち、舌状当接部50の上端で、連動ベルト貫通孔91から離間した位置に連動ベルト他端部910が固定されている。
これにより、ベビーシューズ1を履くときに、足を挿入した後にベルト部60を足挿入用開口部40を覆う方向に動作させると、連動ベルト900が連動して確実に舌状当接部50を閉状態に移動させることができる。
なお、連動ベルト他端部910は、舌状当接部50のうち、連動ベルト貫通孔91から最も離間している部分に固定してもよい。
Claims (2)
- 使用者の足裏側を配置するための靴底部と、
前記靴底部から立ち上がり、使用者の足を包むように形成されるアッパー部と、を有し、
前記アッパー部は、使用者の足を挿入するための履き口部と、
前記履き口部の一部を切り欠いて爪先側方向に向かって形成されている足挿入用開口部と、を有するベビーシューズであって、
前記足挿入用開口部を閉状態にする閉状態位置又は、前記足挿入用開口部を開状態にする開状態位置に配置可能にするために爪先側に折り曲げ可能な舌状当接部と、
前記足挿入用開口部を前記閉状態にするために前記舌状当接部上である当接位置、又は前記足挿入用開口部を前記開状態とするために前記舌状当接部上から待避した待避位置に配置可能な固定用ベルト部と、を備え、
前記固定用ベルト部と前記舌状当接部は、一方の移動を他方に伝える連動部によって連結され、
前記閉状態位置に配置されている前記舌状当接部を前記開状態位置に向かって移動させると、前記連動部によって、その移動が前記固定用ベルト部に伝わり、前記固定用ベルト部が前記待避位置に向かって移動すると共に、
前記待避位置に配置されている前記固定用ベルト部が前記当接位置方向に移動すると、前記連動部によって、その移動が前記舌状当接部に伝わり、前記舌状当接部が前記閉状態位置に向かって移動する構成となっており、
前記舌状当接部を前記開状態位置で維持させる開状態維持固定部が、前記舌状当接部と前記アッパー部の爪先側に形成され、
前記連動部は、その一端が前記固定用ベルト部の表面に固定され、他端部が、前記舌状当接部に固定され、その中間部分は固定されない連動ベルトとなっており、
前記連動ベルトは、前記アッパー部に固定されている固定用ベルト部の基端部側に形成されている連動ベルト貫通孔を介して、前記固定用ベルト部と前記舌状当接部とを連結するように配置されていることを特徴とするベビーシューズ。 - 前記連動ベルトの前記他端部が、前記舌状当接部のうち、前記履き口部側に固定される構成となっていることを特徴とする請求項1に記載のベビーシューズ。
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