JP5959339B2 - ヒンジキャップ - Google Patents
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Description
その際、ヒンジキャップ内の空気が加熱されて内圧が上昇し、生産工程の途上で上蓋が開いてしまうことがあり、トラブルの原因となっている。
そのため、上蓋の係合突出部に主突起と補助突起を設け、主突起がキャップ本体の係合突出部を乗り越える際に補助突起が働く二重の係止機構により、上蓋の開蓋を防止するヒンジキャップが従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、傾斜フィンの外側壁面と注出筒内周面との間に液回収傾斜面が形成され、傾斜フィンに液回収傾斜面と連通する流路となる切欠き部を設けた実施形態では、注出開口部から飛び出した内容液を効率よく容器内に回収することができる。
基壁8の上部には、上蓋Bと係合する蓋係合部12が立設されている。
外筒10の内周には係合突条13が設けられており、打栓時には、容器本体Dの口部1が内筒9と外筒10の間の環状溝に嵌合し、口部1の天面2が基壁8の下部に当接するとともに、係合突条13が口部1の環状突条3を乗り越えて口部1に係合して、キャップ本体Aを容器本体Dの口部1に装着させることができる。
また、蓋係合部12の上端部には、外方に向けて環状に突出する膨出部14が設けられ、環状膨出部14の上部は傾斜面15になっている。
注出筒6の内周下部に、容器内部を密閉する隔壁7が連設されており、隔壁7には、容器内部と連通する注出開口部を開口するための薄肉の弱化部17により画成された除去部18が設けられており、該除去部18には、プルリング19が支柱を介して立設されている。
当該円弧範囲は、本実施例では円周角αが約30°であるが、30°に限定されず適宜決定できる。
また、図3(b)に示す変形例のように、仮係合突起21は、容器内から注出する内容液の流路となる中央付近を挟んで両側に設けてもよい。
傾斜フィン22の外側壁面と注出筒6の内周面との間の隔壁7の上面には、内方に向かって下り傾斜となる液回収傾斜面23が形成され、傾斜フィン22には、周方向複数箇所に液回収傾斜面23と連通する流路を形成するように、周方向に所定幅で切り欠いた切欠き部24を設けている。
本実施例では、切欠き部24は均等な間隔で8箇所に設けているが、切欠き部24を設ける箇所や数は適宜決定できる。ただし、ヒンジCと反対側には、内容液を容器内から注出する際の流路を形成するために必ず切欠き部24を配設する。
頂壁30の裏面には、キャップ本体Aの注出筒6の内周に嵌入される密封筒32が垂設されている。
密封筒32の外周下端部には、環状に突出する係合端部33が設けられ、注出筒6の内周面との間でシール面を形成して、容器内を密封することができるようになっている。
また、密封筒32の内周下端部には、ヒンジC側を中央とする所定円弧範囲にわたって、斜め下方に向けて突出するつば部34が設けられ、その先端は、完全閉蓋時および仮閉蓋時に、平面視で傾斜フィン22の先端位置より内方まで延びている。
また、縮径突条部35の下部は、仮閉蓋時に環状膨出部14の上部の傾斜面15に当接する下部当接面35bが形成され、外周壁31の下端に向け拡径する傾斜面をなしている。
外周壁31の外周下端のヒンジCと反対側には、つまみ37が突設されている。
ヒンジキャップを容器本体Dに装着するには、上蓋Bを閉じて図1に示されるような完全閉蓋状態とする。
上蓋Bを閉じる際には、まず密封筒32が注出筒6の内周に嵌挿され、図4(b)に示すように、密封筒32の係合端部33が注出筒6の仮係合突起21を乗り越えたときに、縮径突条部35の下部当接面35bが環状膨出部14の上部の傾斜面15に当接する仮閉蓋状態となる。
さらに力を加えて上蓋Bを閉じていくと、図4(a)に示すように、縮径突条部35が環状膨出部14を乗り越え、上部係合面35aが環状膨出部14と係合してシール面を形成するようになるとともに、拡径凹条部36が環状膨出部14に嵌合して完全閉蓋状態となる。
このとき、密封筒32の係合端部33は、注出筒6の内周面に密接してシール面を形成している。
打栓時には、外筒10の係合突条13が口部1の環状突条3を乗り越えて口部1に係合し、キャップ本体Aが容器本体Dの口部1に装着される。
次に、プルリング19を上方に引き上げて、弱化部17を破断させ、除去部18を切り取って注出開口部を開口する。
そして、容器を持って傾ければ、内容液が注出開口部を通って注出筒6に案内され、容器外に注出することができる。
そこで、食卓などで容器を頻繁に使用する場合には、上蓋Bを閉じる際に、密封筒32の係合端部33が注出筒6の仮係合突起21を乗り越えるとともに、縮径突条部35の下部当接面35bが環状膨出部14の上部の傾斜面15に当接したときに、係合端部33の上部と仮係合突起21の下部との係合による反発力と、縮径突条部35の下部当接面35bと環状膨出部14の傾斜面15との当接による反発力とがバランスして仮閉蓋状態となるので、それ以上力を加えず、食卓上に置いて次の使用に備えることができる。
その後、食卓での使用を終えて冷蔵庫などに収納するときには、さらに力を加えて拡径凹条部36が環状膨出部14に嵌合するまで閉め込み、完全閉蓋状態で移動、収納すればよい。
切欠き部24は、ヒンジCと反対側には必ず配設されているので、内容液注出時に傾斜フィン22が邪魔になることはない。
そして、つば部34の先端は、完全閉蓋時および仮閉蓋時に、平面視で傾斜フィン22の先端位置より内方まで延びているので、速やかに液を容器内に回収することができる。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、相違点を中心に説明する
図5に示すように、本実施例では、容器本体Aの隔壁7が、ヒンジC側に向けて下り傾斜に形成されており、傾斜フィン22の切欠き部24が、液注出流路を兼ねる切欠き部24aと、ヒンジC側の半周面における切欠き部24bのみであり、ヒンジCと反対側の半周面には切欠き部24a以外には設けられていない点で、第1実施例と異なっている。
その他の作用効果は、第1実施例と同様である。
B 上蓋
C ヒンジ
D 容器本体
1 口部
2 天面
3 環状突条
5 係合筒部
6 注出筒
7 隔壁
8 基壁
9 内筒
10 外筒
12 蓋係合部
13 係合突条
14 環状膨出部
15 傾斜面
17 弱化部
18 除去部
19 プルリング
21 仮係合突起
22 傾斜フィン
23 液回収傾斜面
24 切欠き部
30 頂壁
31 外周壁
32 密封筒
33 係合端部
34 つば部
35 縮径突条部
35a 上部係合面
35b 下部当接面
36 拡径凹条部
37 つまみ
Claims (5)
- 容器の口部に取着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設する上蓋とからなるヒンジキャップにおいて、
キャップ本体は、容器の口部に嵌着される係合筒部と、容器内部と連通する注出開口部を囲んで立設する注出筒と、係合筒部の上部を形成し内縁で注出筒に連設する基壁とを具え、
基壁には蓋係合部が立設され、蓋係合部の上部には、外周面に突出した環状膨出部が設けられており、
注出筒の内周面には、ヒンジと反対側に所定の円弧範囲にわたって仮係合突起が突設され、
上蓋は、頂壁と、頂壁外周から垂下し所定部位でヒンジに連設する外周壁と、頂壁内面から垂設される密封筒とを具え、
外周壁の下端内周には内方に突出する縮径突条部が設けられ、縮径突条部の上部には、完全閉蓋時に蓋係合部の環状膨出部と係合する上部係合面が形成され、下部には、仮閉蓋時に環状膨出部の上部に当接する下部当接面が形成されており、
密封筒の外周下端部には、完全閉蓋時に注出筒内周面とシール面を形成する係合端部が設けられ、縮径突条部の下部当接面が環状膨出部の上部に当接する仮閉蓋時には、係合端部の上部が仮係合突起の下部と係合する位置にあることを特徴とするヒンジキャップ。 - 仮係合突起は、容器内から注出する内容液の流路となる中央を挟んで両側に設けられることを特徴とする請求項1記載のヒンジキャップ。
- 注出筒の内側の注出開口部の周囲に、内側に傾斜して上方に突出する壁面を形成する傾斜フィンが設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のヒンジキャップ。
- 傾斜フィンの外側壁面と注出筒内周面との間を連設する隔壁の上面には、内方に向かって下り傾斜となる液回収傾斜面が形成され、傾斜フィンには、ヒンジの反対側を含む周方向複数箇所に液回収傾斜面と連通する流路となる切欠き部を設けたことを特徴とする請求項3記載のヒンジキャップ。
- 隔壁がヒンジ側に向かって下り傾斜に形成されており、傾斜フィンのヒンジと反対側の半周面には、内容液の流路を兼ねる1箇所の切欠き部以外には、切欠き部が設けられていないことを特徴とする請求項4記載のヒンジキャップ。
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