JP5939078B2 - 車両後部構造 - Google Patents

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Description

本発明は車両後部構造に関し、より詳細には、車両のバックドア開口部周りの構造に関する。
バックドアを備えた自動車(四輪車)が普及している。かかる自動車では、高剛性で変位しにくいバックドア開口部周りの構造を実現することが求められている。車体ねじれ挙動を抑制して乗り心地を向上させるため、また安全性を確保するためである。高剛性で変位しにくいバックドア開口部周りの構造を実現するためには、特にバックドア開口部のコーナー部が重要となる。コーナー部の強化は、バックドア開口部周り全体の強化につながるためである。
特許文献1には、車両幅方向に広がったり狭くなったりする(アコーデオンのような状態となる)リヤクォータパネルであって、上側部分と下側部分とが2分割に形成されるリヤクォータパネルについて記載されている。特許文献1では、このようなリヤクォータパネルであっても、リヤクォータパネルの上側部分と下側部分とが重ね合わされる部分に空間を形成することで車両幅方向の剛性の低下を回避することができる、としている。
特許第4179829号公報
高剛性で変位しにくいバックドア開口部周りの構造を実現するために、従来からコーナー部等に厚板の鋼板を接合したりその断面内にブレースを追加したりする対策が講じられている。しかし、このような対策は部品点数が増加するため、コストの増大、組付労力・部品管理労力の増大、車体重量の増加等の不利益を招く。
また特許文献1の技術は、車両幅方向に広がったり狭くなったりするリヤクォータパネルを備える場合に適用される技術に過ぎず、汎用的な技術ではない。その上、特許文献1の技術では、リヤクォータパネルの上側部分と下側部分とが重ね合わされる部分に空間を形成するために、上側部分と下側部分とにそれぞれ凸部を形成するなど形状が複雑になりがちであり、成形性に問題がある。
本発明は上記課題に鑑み、コストの増大、労力の増大、車体重量の増加等の不利益を生じることなく、また構成部品の形状を複雑化することもなく、高剛性で変位しにくいバックドア開口部周りを実現することができる車両後部構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の代表的な構成は、車両のバックドア開口部の側縁にて上下方向に延びるインナアッパパネルと、インナアッパパネルの下端に重ねられて接合されバックドア開口部の側縁から下縁にかけてのコーナー部を形成するインナロアパネルと、車両外側からインナアッパパネルおよびインナロアパネルに被さりインナアッパパネルおよびインナロアパネルと閉断面を形成するアウタパネルとを含む車両後部構造において、インナロアパネルまたはインナアッパパネルの一方は、バックドア開口部側の端部に設けられアウタパネルのバックドア開口部側の端部と接合される開口部側フランジと、車両幅方向外側の端部に設けられアウタパネルの車両幅方向外側の端部と接合される非開口部側フランジと、他方と重ねられて接合される部分の長手方向の端部に形成され、開口部側フランジと非開口部側フランジとをつなぐインナフランジとを備え、インナフランジは、他方から離間していることを特徴とする。
上記構成によれば、インナロアパネルまたはインナアッパパネルの一方は、インナロアパネルまたはインナアッパパネルの他方から離間して開口部側フランジと非開口部側フランジとをつなぐインナフランジを備える。これにより、それ自体の剛性を向上すると共に、バックドア開口部周りの剛性の向上および変位の防止を図ることができる。かかるインナフランジは、インナロアパネルとインナアッパパネルとが重ねられて接合される部分の端部にて他方から離間した部分であるため、形状が複雑ではなく(簡易な形状であり)、成形性にも問題がない。
インナロアパネルとインナアッパパネルとが重ねられて接合される部分の断面が略「L」字形状であるとよい。このように、重ねられて接合される部分の断面がそれぞれ略「L」字形状のインナロアパネルおよびインナアッパパネルと車両外側からこれらに被さるアウタパネルとで閉断面を形成することで、より効果的に、バックドア開口部周りの剛性の向上および変位の防止を図ることができる。
インナロアパネルまたはインナアッパパネルの一方は、インナフランジに近接するほど略「L」字形状の角部の曲率が徐々に小さくなっているとよい。これにより、インナフランジを備えるインナロアパネルまたはインナアッパパネルを、しわを発生させることなくフォーム成形によって作製することができる。
上記一方はインナロアパネルであって、上記他方であるインナアッパパネルは、インナロアパネルのインナフランジに対向する位置にこのインナフランジから離間する段部を備えるとよい。コーナー部を形成するインナロアパネルにインナフランジを設定することで、より効果的に、バックドア開口部周りの剛性の向上および変位の防止を図ることができる。また、インナアッパパネルに上記段部を設定することで、それ自体の剛性を向上すると共に、より効果的に、バックドア開口部周りの剛性の向上および変位の防止を図ることができる。
本発明によれば、コストの増大、労力の増大、車体重量の増加等の不利益を生じることなく、また構成部品の形状を複雑化することもなく、高剛性で変位しにくいバックドア開口部周りを実現することができる車両後部構造を提供可能である。
本実施形態にかかる車両後部構造を適用した自動車を車両後側から見た斜視図である。 図1に示す自動車からサイドボディアウタパネル、コンビランプアウタパネルを除いた図である。 図2の断面図である。 図2に示すインナロアパネルの斜視図である。 図2に示すインナアッパパネルの下端にインナロアパネルが重ねられて接合される図である。 図5の断面図である。 比較例にかかるインナロアパネルの斜視図である。 図2に示すインナロアパネルと図7に示すインナロアパネルとの効果を比較する図である。 図6(a)に示す略「L」字形状をなす重なり部の角部の曲率について示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
なお図中、「車両前側」を矢印Fwd、「車両右側」を矢印Rh、「車両上側」を矢印Upで表す。
図1は、本実施形態にかかる車両後部構造を適用した自動車100を車両後側から見た斜視図である。図1に示すように、自動車100は、その背面にバックドア開口部102を備える。バックドア開口部102は、不図示のバックドアを閉じることで塞がれる。バックドア開口部102周りは、複数の部品を組み合わせて形成される。
バックドア開口部102の上方には、車両上面を形成する外観部品であるルーフパネル104と、車両幅方向に延びるルーフバックメンバ106とが備えられる。ルーフバックメンバ106は、ルーフパネル104の車両後側の端部に接合され、この端部との間で閉断面を形成する。
バックドア開口部102の下方には、車両床面を形成するリヤフロアパネル108の車両後側の端部に接合されるリヤスカートパネル110が備えられる。リヤスカートパネル110は、車両幅方向に延びる縦壁状のパネルである。リヤスカートパネル110上部には、車両後側から車両幅方向に延びるテールエンドメンバ112が接合される。テールエンドメンバ112は、リヤスカートパネル110との間で閉断面を形成する。
図2は、図1に示す自動車100からサイドボディアウタパネル114、コンビランプアウタパネル116を除いた図である。なお、図2では、ルーフパネル104およびルーフバックメンバ106についても除いている。以下では、車両右側について説明するが、車両左側についても同様の説明が適用される(ただし車両左側は対称の構造となる)。図2に示すように、バックドア開口部102の側縁には、上下方向に延びるインナアッパパネル118(コンビランプインナアッパパネル)が備えられる。
インナアッパパネル118の下端には、車両外側からインナロアパネル120(コンビランプインナロアパネル)の上端が重ねられて接合される。以下では、インナアッパパネル118のこの重ねられて接合される部分を「重なり部118a(図5等参照)」とし、インナロアパネル120のこの重ねられて接合される部分を「重なり部120a(図5等参照)」とする。
インナロアパネル120は、バックドア開口部102の側縁から下縁にかけてのコーナー部を形成する。インナロアパネル120の下端は、リヤスカートパネル110およびテールエンドメンバ112に連結される。インナアッパパネル118、インナロアパネル120はこれらを補強するリンフォース122と共に、コンプ部品であるコンビランプインナパネル124を形成する。
図1に示すように、コンビランプインナパネル124には、これとの間で閉断面を形成するコンビランプアウタパネル116が車両外側から被さる。コンビランプアウタパネル116の車両後側には、ブレーキランプ、ウインカーランプ、バックランプ、テールランプなどが一体となった不図示のリヤコンビランプが取り付けられる。
図3は、図2の断面図である。図3(a)が図2のA−A断面図であり、図3(b)が図2のB−B断面図である。図3(a)に示すように、インナアッパパネル118は、コンビランプアウタパネル116と突き合わせられ略四角形状の閉断面空間128を形成する。図3(b)に示すように、インナロアパネル120も同様にコンビランプアウタパネル116と突き合わせられ略四角形状の閉断面空間128を形成する。
図2に示すように、インナアッパパネル118の上端は、クォータパネル126を介しルーフパネル104およびルーフバックメンバ106に連結される。図1に示すように、クォータパネル126には、車両側部外面を形成するサイドボディアウタパネル114が車両外側から被さる。コンビランプインナパネル124およびコンビランプアウタパネル116は、車両のルーフ(ルーフパネル104、ルーフバックメンバ106)と、車両の後端下部(リヤスカートパネル110、テールエンドメンバ112)とをつなぐ役割を果たす。
高剛性で変位しにくいバックドア開口部102周りを実現するためには、とりわけ四隅のコーナー部が重要となる。バックドア開口部102周りの四隅が強ければ、バックドア開口部102周り全体の動きを抑制することができ(ひしゃげたように潰れるのを防止でき)、バックドア開口部102の変位を防止、抑制することができるからである。そこで本実施形態では、コーナー部を形成するインナロアパネル120を以下のように形成する。
図4は、図2に示すインナロアパネル120の斜視図である。図4に示すように、インナロアパネル120は、バックドア開口部102側の端部に設けられる開口部側フランジ120bと車両幅方向外側の端部に設けられる非開口部側フランジ120cとを備える。図3(b)に示すように、開口部側フランジ120bは、コンビランプアウタパネル116の車両幅方向外側の端部すなわちフランジ116aと接合される。非開口部側フランジ120cは、コンビランプアウタパネル116のバックドア開口部102側の端部すなわちフランジ116bと接合される。
図4に示すように、インナロアパネル120は、重なり部120aの長手方向(上下方向)の端部に形成され、開口部側フランジ120bと非開口部側フランジ120cとをつなぐインナフランジ138を備える。かかるインナフランジ138は、インナアッパパネル118から離間して形成される。より具体的には、インナフランジ138は、インナアッパパネル118からインナフランジ138を離間させる段部140を介し、重なり部120aを延長して形成される。段部140を介し形成されるインナフランジ138により、インナロアパネル120の剛性を向上できる。
図5は、図2に示すインナアッパパネル118の下端にインナロアパネル120が重ねられて接合される図である。なお図5では、インナロアパネル120を仮想線で図示する。図5に示すように、インナアッパパネル118も、バックドア開口部102側の端部に設けられる開口部側フランジ118bと車両幅方向外側の端部に設けられる非開口部側フランジ118cとを備える。図3(a)に示すように、開口部側フランジ118bはコンビランプアウタパネル116のフランジ116aと接合され、非開口部側フランジ118cはコンビランプアウタパネル116のフランジ116bと接合される。
図5に示すように、インナアッパパネル118の重なり部118aとインナロアパネル120の重なり部120a(図4参照)との接合に際しては、接合箇所142a、142b、142c、142dがスポット溶接される。さらに接合箇所144a、144bは、コンビランプアウタパネル116のフランジ116bも含めて3枚でスポット溶接される。
図6は、図5の断面図である。図6(a)が図5のC−C断面図であり、図6(b)が図5のD−D断面図であり、図6(c)が図5のE−E断面図である。なお図6では、インナロアパネル120を実線で図示し、コンビランプアウタパネル116を仮想線で図示する。
図6(a)に示すように、インナロアパネル120の重なり部120aの断面およびインナアッパパネル118の重なり部118aの断面は、それぞれ略「L」字形状をなし、コンビランプアウタパネル116と突き合わせられ略四角形状の閉断面空間128を形成する。したがって、無駄なく、強い閉断面を実現することができる。図6(b)に示すように、インナロアパネル120のインナフランジ138は、インナアッパパネル118からこれを離間させる段部140を介して形成されるため、インナアッパパネル118の重なり部118aから離れた状態となる。
図6(c)に示すように、インナアッパパネル118は、インナロアパネル120のインナフランジ138に対向する位置に、インナフランジ138から離間する(離間する方向へ上る)段部150を備える。かかる段部150により、インナアッパパネル118の剛性を向上できる。インナアッパパネル118の重なり部118aは、かかる段部150よりも下側に形成される。
図7は、比較例にかかるインナロアパネル220の斜視図である。図7に示すインナロアパネル220は、本実施形態のインナロアパネル120と同様に開口部側フランジ120bと非開口部側フランジ120cとを備えるが、インナフランジ138については備えていない。そのため、比較例にかかるインナロアパネル220では、接合箇所142a、142b、142c、142dが最上端(上端いっぱい)に設定される。以下、この比較例と比較しつつ、本実施形態にかかる構造が奏する効果について説明する。
図8は、図2に示すインナロアパネル120と図7に示すインナロアパネル220との効果を比較する図である。図8(a)がインナロアパネル120に荷重X、Yがかかった場合の図5のD−D断面図であり、図8(b)がインナロアパネル220を用いた場合の図8(a)に相当する図であって荷重X、Yがかかった場合の断面図である。
図8(a)に示すように、本実施形態にかかる構造では、インナフランジ138がインナロアパネル120自体の剛性を高めると共に閉断面構造を強化するため、荷重X、Yに対し閉断面の変位を防止、抑制することができる。インナフランジ138は、インナアッパパネル118から離間する段部140を介し、重なり部120aを延長するように形成されるものであるため、形状が複雑ではなく(簡易な形状であり)、成形性にも問題がない。また別部品を追加するわけではなく、段部140を介し若干重なり部120aを延長するだけで済む。したがって、コストの増大、労力の増大、車体重量の増加等の不利益を生じることなく、また構成部品の形状を複雑化することもなく、高剛性で変位しにくいバックドア開口部周りを実現することができる。
とりわけ、本実施形態では、複数の面にわたって(複数の曲がった面に)段部140が形成されその先にインナフランジ138が形成されるので、剛性の向上効果が高い。複数の面にわたって、段部140、インナフランジ138を形成することで、広い平面などにこれらを設けた場合と比べて大幅に剛性を高めることができる。またインナアッパパネル118のインナフランジ138に対向する位置にも複数の面にわたる(複数の曲がった面に)段部150が形成されるので、インナアッパパネル118も高い剛性向上効果を得ることができる。したがって、より効果的に、バックドア開口部102周りの剛性の向上および変位の防止を図ることができる。
一方、図8(b)に示すように、本実施形態にかかるインナロアパネル120に換えてインナフランジ138を備えていないインナロアパネル220を用いた場合、図8(a)と同じ断面であってもインナロアパネル220の断面(端面)が表れない。またインナフランジ138によるそれ自体の剛性の向上効果も得られない。したがって、本実施形態にかかる構造と比較すると閉断面構造が弱く、それが変位するおそれがある(変位後の形状148を破線で図示する)。したがって、比較例にかかる構造では、本実施形態のようにバックドア開口部102周りの剛性を確保することができず、変位の防止を図ることができない。
図9は、図6(a)に示す略「L」字形状をなす重なり部120aの角部146の曲率について示す図である。図9に示すように、インナロアパネル120は、略「L」字形状をなす重なり部120aの角部146の曲率がインナフランジ138に近接するほど徐々に小さくなるように形成される。すなわち、角部146のアール(円弧)の長さL1、L2がインナフランジ138に近接するほど徐々に拡大している。
インナロアパネル120にインナフランジ138を設定する場合、フォーム成形によってインナロアパネル120を作成するとしわが発生してしまうおそれがある。しかし、上記のように角部146のアールの長さL1、L2をインナフランジ138に近接するほど拡大することで、しわを発生させることなくフォーム成形によってインナロアパネル120を作製することができる。したがって、歩留まりの悪いドロー成形を採用することなく、インナロアパネル120を作成することができる。
なお、本実施形態では、インナロアパネル120は、インナアッパパネル118よりも板厚が厚い部材として形成される。これは、インナロアパネル120はバックドア開口部102のコーナー部を形成する部材であり、このコーナー部は車体がねじり挙動を受けたときに大きなモーメントを受けることから、要求される剛性が高いためである。例えば、インナロアパネル120は板厚1.0mm、インナアッパパネル118は板厚0.6mmに設定することができる。
一方、衝突時にシートベルトのアンカが引っ張られる際のシートベルトの張力を支えるために、インナアッパパネル118は高い強度(引張強度)が求められる。そのため、インナアッパパネル118には、衝突時のシートベルトアンカ強度性能の確保のために高張力鋼板(ハイテン材)を採用するとよい。インナロアパネル120は要求強度がインナアッパパネル118に比べて低いため、普通材(一般鋼)で必要強度を満たすことができる。このように板厚、材料を要求性能に応じた部位に使い分けることで、重量、コストを不必要に大きくならないようにすることができる。
なお、インナロアパネル120とインナアッパパネル118とを一体の部材として形成しないのは歩留まり向上のためである。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば上記では、インナロアパネル120にインナフランジ138を設定したが、インナアッパパネル118にインナフランジ138を設定してもよい。コーナー部を形成するインナロアパネル120にインナフランジ138を設定する方がより効果的ではあるが、この場合にも、バックドア開口部102周りの剛性の向上および変位の防止を図ることができる。なお、インナアッパパネル118にインナフランジ138を設定する場合、インナロアパネル120のそのインナフランジ138に対向する位置にもインナフランジ138から離間する段部150を設定するとよい。
なお、上記以外のバックドア開口部102周りを形成する部品や他の板金部品にインナフランジ138を設定し、本発明を適用してもよい。
本発明は車両後部構造に、より詳細には、車両のバックドア開口部周りの構造に利用することができる。
100…自動車、102…バックドア開口部、104…ルーフパネル、106…ルーフバックメンバ、108…リヤフロアパネル、110…リヤスカートパネル、112…テールエンドメンバ、114…サイドボディアウタパネル、116…コンビランプアウタパネル、116a、116b…フランジ、118…インナアッパパネル、118a…重なり部、118b…開口部側フランジ、118c…非開口部側フランジ、120、220…インナロアパネル、120a…重なり部、120b…開口部側フランジ、120c…非開口部側フランジ、122…リンフォース、124…コンビランプインナパネル、126…クォータパネル、128…閉断面空間、138…インナフランジ、140…段部、142a、142b、142c、142d…接合箇所、144a、144b…接合箇所、146…角部、148…変位後の形状、150…段部

Claims (4)

  1. 車両のバックドア開口部の側縁にて上下方向に延びるインナアッパパネルと、
    前記インナアッパパネルの下端に重ねられて接合され前記バックドア開口部の側縁から下縁にかけてのコーナー部を形成するインナロアパネルと、
    車両外側から前記インナアッパパネルおよびインナロアパネルに被さり該インナアッパパネルおよびインナロアパネルと閉断面を形成するアウタパネルとを含む車両後部構造において、
    前記インナロアパネルまたはインナアッパパネルの一方は、
    バックドア開口部側の端部に設けられ前記アウタパネルのバックドア開口部側の端部と接合される開口部側フランジと、
    車両幅方向外側の端部に設けられ前記アウタパネルの車両幅方向外側の端部と接合される非開口部側フランジと、
    他方と重ねられて接合される部分の長手方向の端部に形成され、前記開口部側フランジと前記非開口部側フランジとをつなぐインナフランジとを備え、
    前記インナフランジは、前記他方から離間していることを特徴とする車両後部構造。
  2. 前記インナロアパネルと前記インナアッパパネルとが重ねられて接合される部分の断面が略「L」字形状であることを特徴とする請求項1に記載の車両後部構造。
  3. 前記インナロアパネルまたはインナアッパパネルの一方は、前記インナフランジに近接するほど略「L」字形状の角部の曲率が徐々に小さくなっていることを特徴とする請求項2に記載の車両後部構造。
  4. 前記一方はインナロアパネルであって、
    前記他方であるインナアッパパネルは、前記インナロアパネルのインナフランジに対向する位置に該インナフランジから離間する段部を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両後部構造。
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