JP5934366B2 - バルク凝固アモルファス合金とアモルファス合金を含有する複合材料の成形及び分離 - Google Patents

バルク凝固アモルファス合金とアモルファス合金を含有する複合材料の成形及び分離 Download PDF

Info

Publication number
JP5934366B2
JP5934366B2 JP2014530641A JP2014530641A JP5934366B2 JP 5934366 B2 JP5934366 B2 JP 5934366B2 JP 2014530641 A JP2014530641 A JP 2014530641A JP 2014530641 A JP2014530641 A JP 2014530641A JP 5934366 B2 JP5934366 B2 JP 5934366B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
alloy
amorphous alloy
bulk
amorphous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014530641A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014527913A (ja
Inventor
クォック ファム,トラン
クォック ファム,トラン
アンディ ワニューク,セオドア
アンディ ワニューク,セオドア
ブレイン デミング,マイケル
ブレイン デミング,マイケル
ティモシー オキーフ,ショーン
ティモシー オキーフ,ショーン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Crucible Intellectual Property LLC
Original Assignee
Crucible Intellectual Property LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Crucible Intellectual Property LLC filed Critical Crucible Intellectual Property LLC
Publication of JP2014527913A publication Critical patent/JP2014527913A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5934366B2 publication Critical patent/JP5934366B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • C22C1/02Making non-ferrous alloys by melting
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • C22C1/11Making amorphous alloys
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C16/00Alloys based on zirconium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C30/00Alloys containing less than 50% by weight of each constituent
    • C22C30/02Alloys containing less than 50% by weight of each constituent containing copper
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C33/00Making ferrous alloys
    • C22C33/003Making ferrous alloys making amorphous alloys
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C45/00Amorphous alloys
    • C22C45/001Amorphous alloys with Cu as the major constituent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C45/00Amorphous alloys
    • C22C45/003Amorphous alloys with one or more of the noble metals as major constituent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C45/00Amorphous alloys
    • C22C45/02Amorphous alloys with iron as the major constituent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C45/00Amorphous alloys
    • C22C45/10Amorphous alloys with molybdenum, tungsten, niobium, tantalum, titanium, or zirconium or Hf as the major constituent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C9/00Alloys based on copper
    • C22C9/04Alloys based on copper with zinc as the next major constituent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22FCHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
    • C22F1/00Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
    • C22F1/002Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working by rapid cooling or quenching; cooling agents used therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C49/00Alloys containing metallic or non-metallic fibres or filaments
    • C22C49/14Alloys containing metallic or non-metallic fibres or filaments characterised by the fibres or filaments

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

本発明は、バルク凝固アモルファス合金製造のためのバルク凝固アモルファス合金及びアモルファス合金を含有する複合材料の成形及び分離、並びにそれらの製造方法に関する。
今日使用されている金属合金の大部分は、少なくとも初期段階で、凝固鋳造によって加工処理されている。この金属合金は、融解され、金属製又はセラミック製の金型に流し込まれ、ここで凝固する。金型は外され、この鋳造金属片を、そのまま使用又は更なる加工処理に用いることができる。凝固及び冷却中に作り出される、殆どの材料の鋳放し構造は、冷却速度に依存する。その変異の性質に関しては、一般規則は存在しないが、大部分は、その構造は、冷却速度の変化と共に、徐々に変化するのみである。その一方で、バルク凝固アモルファス合金に関しては、比較的急速な冷却によって作り出されるアモルファス状態と、比較的緩徐な冷却によって作り出される結晶状態との間の変化は、程度ではなく種類の変化であり、それらの2つの状態は、はっきり異なる特性を有する。
バルク金属ガラス(BMG)部品を作製するための従来の方法では、アモルファス金属合金の融解温度以上で材料ブロックを金型内に鋳出し、融解したアモルファス金属合金を金型の中で凝固させることにより鋳物ブロックを形成し、次に切断工具を用いて鋳物ブロックのゲート部分を除去し、鋳物ブロックを望ましい最終形状に整形することが必要である。しかしながら、鋳造には、アモルファス金属合金を融解及び冷却する工程が必要であり、これにより、BMG部品におけるアモルファス性が制御されなくなる。更に、ゲート部分及び湯道の溢れた部分を除去し、鋳物ブロックを望ましい最終部品に整形するための後工程のコストはかなり高価になり得る。したがって、上述の鋳造プロセスの制限を克服する、BMG部品作製のための新しい方法が望まれている。
本明細書における実施形態は、バルク凝固アモルファス合金のための高温成形及び高温分離プロセスに関し、このプロセスは過冷却液体領域内又はガラス転移温度近傍で行われる。
本明細書における実施形態は、BMG部品を室温又は室温近傍まで冷却することなく、BMG合金の鋳造/成形を組合せて、一体操作においてBMG部品にする工程に関し、これに対して、従来プロセスは、BMG合金を鋳造/成形してBMG部品にする工程と、そのBMG部品を室温近傍まで冷却する工程と、後に続くBMG部品の後工程と、が必要である。
本明細書の一実施形態は、BMG材料を溶融する工程と、成形したBMG部品を室温まで冷却することなく、ホットナイフを用いて、成形したBMG部品の一部分を切断する工程と、を必要としない射出成形システムに関する。この実施形態は、TTT図におけるBMG材料の過冷却液体領域における温度でのBMG部品の鋳造成形と、その温度での部品のゲート除去と、に関する。例えば、BMG材料のTTT図の過冷却液体領域内で、Tg〜Txの温度にあるBMG材料を、BMG材料が流動可能な温度まで加熱し、その加熱した流動可能なBMG材料に圧力を印加し、金型にこの流動可能なBMG材料を充填し、次に、この金型において直接、望ましい最終形状を有する部品を形成することができる。よって、アモルファス合金の鋳造の代わりに、アモルファス合金の過冷却液体領域における温度で、アモルファス合金を成形する。
別の一実施形態は、鋳造機又は成形機を使用して、BMG材料の溶融温度又はこの温度近傍でBMG部品を鋳造又は成形することと、BMG材料をTg未満の温度まで冷却してBMG部品を成形し、次にホットナイフを使用して、TTT図におけるBMG材料の過冷却液体領域における温度で、ゲートを切断し、ゲートと湯道をBMG部品から除去することと、に関する。この実施形態は、成形した部品が室温になるのを待ち、それからソー又はウォータージェットなどの従来工具を使用して、ゲートと湯道を成形した部品から除去するのではなく、Tg〜Txの温度まで加熱することができる切断工具を使用し、この切断工具を成形システムの金型に組み入れて、成形直後にゲート、湯道及びその他の成形した部品の余分な部分を切断することに関する。例えば、代表的なBMG合金は、溶融温度より高く、約1100℃までBMG合金を加熱し、溶融したBMG合金を金型に射出し、溶融したBMG合金を金型の中で約300〜350℃まで冷却してBMG部品を成形し、約450℃まで加熱され、金型に埋め込まれたホットナイフを使用して、BMG部品の一部分(例えばゲートと湯道)を剪断分離することにより、鋳造することができる。このようにして、BMG部品を室温に至るまで冷却することなく、BMG部品を鋳造又は成形する工程と、BMG部品の部分切断の後工程とを組み合わせることにより、エネルギーを節約し、プロセス速度を改善し、ホットナイフを使用するBMG部品の剪断により、改善された切断を行うことができる。
例示的なバルク凝固アモルファス合金の、温度−粘度図を示す。
例示的なバルク凝固アモルファス合金に関する、時間−温度−変態(TTT)図の概略図を示す。
成形及び鋳造システムの異なる例示の実施形態の概略図を示す。バルクアモルファス合金は(a)の臨界厚さを有し、最終部品は、その臨界厚さよりも厚い最小寸法(>a)を有する。切断工具、バルクアモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料、及び金型は、何らかの方法で遷移温度近傍まで又は過冷却液体領域内に加熱される。 成形及び鋳造システムの異なる例示の実施形態の概略図を示す。バルクアモルファス合金は(a)の臨界厚さを有し、最終部品は、その臨界厚さよりも厚い最小寸法(>a)を有する。切断工具、バルクアモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料、及び金型は、何らかの方法で遷移温度近傍まで又は過冷却液体領域内に加熱される。
別の例示の実施形態の、BMG部品切断中のBMG部品表面における微細構造形成の概略図を示す。 別の例示の実施形態の、BMG部品切断中のBMG部品表面における微細構造形成の概略図を示す。
本明細書に引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
冠詞「a」及び「an」は、本明細書では、1つ又は2つ以上(すなわち、少なくとも1つ)の、その冠詞の文法的対象語を指すために使用される。例として、「ポリマー樹脂(a polymer resin)」は、1つのポリマー樹脂又は2つ以上のポリマー樹脂を意味する。本明細書に記載されるいずれの範囲も、包括的である。本明細書の全体を通して使用される、用語「実質的に」及び「約」は、小規模な変動を記述及び説明するために使用される。例えば、それらの用語は、±2%以下など、±1%以下など、±0.5%以下など、±0.2%以下など、±0.1%以下など、±0.05%以下などの、±5%以下を指すことができる。
バルク凝固アモルファス合金、すなわちバルク金属ガラス(「BMG」)は、最近開発された部類の金属材料である。これらの合金は、比較的穏やかな速度で、凝固及び冷却させることができ、それらは、アモルファスの、非晶質(すなわち、ガラス質)状態を、室温で保持する。アモルファス合金は、それらの結晶性の対応物よりも、多くの優れた特性を有する。しかしながら、冷却速度が十分に高速ではない場合には、冷却の間に、その合金の内部で結晶が形成される恐れがあり、そのため、アモルファス状態の利益が失われる恐れがある。例えば、バルクアモルファス合金部品の製作に伴う1つの重要な課題は、徐冷又は合金原材料中の不純物のいずれかによる、それらの部品の部分的な結晶化である。BMG部品内では、高い程度のアモルファス化度(また反対に、低い程度の結晶化度)が望ましいため、制御された量のアモルファス化度を有するBMG部品を鋳造するための方法を、開発する必要性がある。
図1(米国特許第7,575,040号より入手)は、Liquidmetal Technologyにより製造された、Zr−−Ti−−Ni−−Cu−−BeファミリーのVIT−001シリーズからの、例示的なバルク凝固アモルファス合金の、粘度−温度グラフを示す。アモルファス固体の形成の間、バルク凝固アモルファス金属に関しては、明確な液体/固体変態が存在しないことに留意するべきである。この溶融合金は、ガラス転移温度近傍で固体形態に近づくまで、過冷却の増大と共に、ますます粘稠になる。したがって、バルク凝固アモルファス合金に関する凝固前面の温度は、ガラス転移温度近傍とすることができ、その温度近傍で、この合金は、事実上、急冷アモルファスシート製品を引き抜く目的に関して、固体として作用する。
図2(米国特許第7,575,040号より入手)は、例示的なバルク凝固アモルファス合金の時間−温度−変態(TTT)冷却曲線、すなわちTTT図を示す。バルク凝固アモルファス金属は、従来型金属と同様に、冷却時に液体/固体の結晶化変態を経験することがない。その代わりに、高温で(「融解温度」Tm近傍で)見出される、高度に流体の、非晶質形態の金属は、温度が低減されるにつれて(ガラス転移温度Tg近傍まで)、より粘稠になり、最終的に、従来型の固体の外面的な物理的特性を呈する。
バルク凝固アモルファス金属に関しては、液体/結晶化変態は存在しないにも関わらず、対応する結晶相の熱力学的液相温度として、「融解温度」Tmを定義することができる。この体系の下では、バルク凝固アモルファス合金の融解温度での粘度は、約0.1ポアズ〜約10,000ポアズの範囲に、更に場合によっては、0.01ポアズ未満にあることが可能である。この「融解温度」でのより低い粘度は、BMG部品を成形するためのバルク凝固アモルファス金属による、シェル/金型の複雑な部分のより速く完全な充填をもたらす。更には、BMG部品を成形するための溶融金属の冷却速度は、冷却の間の時間−温度プロファイルが、図2のTTT図内の結晶化領域を境界付けるノーズ形状領域を横断しないようなものでなければならない。図2では、Tノーズは、結晶化が最も急速であり、かつ最短の時間スケールで生じる、臨界結晶化温度Txである。
過冷却液体領域である、Tg〜Txの温度領域は、バルク凝固合金の結晶化に対する、極度の安定性を明示するものである。この温度領域内では、バルク凝固合金は、高粘度の液体として存在し得る。この過冷却液体領域内でのバルク凝固合金の粘度は、ガラス転移温度での1012Pa・sから、結晶化温度である過冷却液体領域の高温限界での105Pa・sに至るまでの間で、変化し得る。そのような粘度を有する液体は、加圧力の下で、実質的な塑性歪みを経験し得る。本明細書の実施形態は、成形及び分離方法として、この過冷却液体領域内での、大きい塑性成形性を利用する。
Txについて明確にする必要がある。技術的には、TTT図に示されるノーズ形状の曲線は、Txを温度及び時間の関数として説明する。それゆえ、金属合金を加熱又は冷却する間に辿る軌跡とは関係なく、このTTT曲線に当る場合に、Txに到達している。図1(b)では、Txは破線として示されるが、これは、Tmの近位からTgの近位まで、Txが変化し得るためである。
図2の概略的なTTT図は、時間−温度の軌跡(例示的軌跡として、(1)として示す)がTTT曲線に当ることがない、Tm以上〜Tg未満のダイキャストの加工処理方法を示す。ダイキャストの間、この成形は、軌跡がTTT曲線に当ることを回避するために、実質的に急速冷却と同時に行われる。時間−温度の軌跡(例示的軌跡として、(2)、(3)、及び(4)として示す)がTTT曲線に当ることがない、Tg以下からTm未満までの超塑性成形(SPF)に関する加工処理方法。SPFでは、アモルファスBMGは、過冷却液体領域内へと再加熱され、利用可能な加工処理ウインドウは、ダイキャストよりも遙かに大きく、より良好なプロセスの可制御性をもたらすことが可能である。SPFプロセスは、冷却の間の結晶化を回避するために、急速冷却を必要としない。また、例示的軌跡(2)、(3)、及び(4)によって示されるように、SPFの間の最高温度が、Tノーズ超又はTノーズ未満、最大約Tmとなる状態で、SPFを実施することができる。一個のアモルファス合金を昇温させるが、TTT曲線に当ることを回避するように管理する場合には、「Tg〜Tm」に加熱しても、Txには到達していない。
20℃/分の加熱速度で得られる、バルク凝固アモルファス合金の典型的な示差走査熱量計(DSC)加熱曲線は、大部分は、TTTデータを横切る具体的な軌跡を説明するものであり、特定温度でのTgと、DSC加熱傾斜がTTT結晶化開始と交差する場合のTxと、最終的に、同じ軌跡が融解に関する温度範囲と交差する場合の融解ピークとが認められるであろう。図2の軌跡(2)、(3)、及び(4)の上り傾斜部分によって示されるような急速な加熱速度で、バルク凝固アモルファス合金を加熱する場合には、TTT曲線を完全に回避することが可能であり、DSCデータは、加熱の際、ガラス転移を示すが、Txは示さない。このことについての別の考察方法は、軌跡(2)、(3)、及び(4)は、結晶化曲線に当らない限り、TTT曲線のノーズ(及び更にその上方)〜Tg線の温度内の、いずれの場所にも収まることができる点である。そのことは、加工処理温度が上昇するにつれて、軌跡内の水平な平坦部が遙かに短くなり得ることを単に意味する。

本明細書での用語「相」は、熱力学状態図内で見出すことができるものを指すことができる。相は、その全体にわたって、材料の全ての物理的特性が本質的に均一である、空間の領域(例えば、熱力学系)である。物理的特性の例としては、密度、屈折率、化学組成、及び格子周期性が挙げられる。相の単純な説明は、化学的に均一であり、物理的にまったく別であり、及び/又は機械的に分離可能な材料の領域である。例えば、ガラスジャー内の、氷及び水からなる系では、その角氷が1つの相であり、水が第2の相であり、その水の上の湿り空気が第3の相である。ジャーのガラスは、別の分離相である。相は、金属間化合物などの、2成分、3成分、4成分以上の溶体又は化合物とすることができる、固溶体を指すことができる。別の例としては、アモルファス相は、結晶相とはまったく別である。
金属、遷移金属、及び非金属
用語「金属」は、電気陽性の化学元素を指す。本明細書での用語「元素」は、全般的には、周期表に見出すことができる元素を指す。物理的には、基底状態の金属原子は、占有状態に近い、空状態を有する部分的充満帯を含む。用語「遷移金属」とは、不完全な内部電子殻を有し、一連の元素内の、最も電気陽性のものと最も電気陽性ではないものとの間の遷移リンクとして役立つ、周期表の第3族〜第12族の範囲内の金属元素のうちのいずれかである。遷移金属は、複数の原子価、着色化合物、及び安定な錯イオンを形成する能力によって特徴付けられる。用語「非金属」は、電子を失って陽イオンを形成する能力を有さない化学元素を指す。
用途に応じて、任意の好適な非金属元素、又はそれらの組み合わせを使用することができる。合金(又は「合金組成物」)は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ以上の非金属元素などの、複数の非金属元素を含み得る。非金属元素は、周期表内の第13族〜第17族内に見出される、いずれかの元素とすることができる。例えば、非金属元素は、F、Cl、Br、I、At、O、S、Se、Te、Po、N、P、As、Sb、Bi、C、Si、Ge、Sn、Pb、及びBのうちのいずれか1つとすることができる。場合により、非金属元素は、第13族〜第17族内の特定の半金属(例えば、B、Si、Ge、As、Sb、Te、及びPo)を指すことできる。一実施形態では、非金属元素としては、B、Si、C、P、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。したがって、例えば、その合金は、ホウ化物若しくは炭化物、又は双方を含み得る。
遷移金属元素は、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオビウム、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀、ラザホージウム、ドブニウム、シーボーギウム、ボーリウム、ハッシウム、マイトネリウム、ウンウンニリウム、ウンウンウニウム、及びウンウンビウムのうちのいずれかとすることができる。一実施形態では、遷移金属元素含有BMGは、Sc、Y、La、Ac、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、及びHgのうちの少なくとも1つを有し得る。用途に応じて、任意の好適な遷移金属元素、又はそれらの組み合わせを使用することができる。合金組成物は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ以上の遷移金属元素などの、複数の遷移金属元素を含み得る。
本明細書で説明される、合金又は合金「サンプル」又は「試料」合金は、任意の形状又はサイズを有し得る。例えば、合金は、球形、楕円、ワイヤ状、ロッド状、シート状、フレーク状、又は不規則形状などの形状を有し得る、微粒子の形状を有し得る。この微粒子は、任意のサイズを有し得る。例えば、その微粒子は、約5マイクロメートル〜約80マイクロメートルなど、約10マイクロメートル〜約60マイクロメートルなど、約15マイクロメートル〜約50マイクロメートルなど、約15マイクロメートル〜約45マイクロメートルなど、約20マイクロメートル〜約40マイクロメートルなど、約25マイクロメートル〜約35マイクロメートルなどの、約1マイクロメートル〜約100マイクロメートルの平均直径を有し得る。例えば、一実施形態では、微粒子の平均直径は、約25マイクロメートル〜約44マイクロメートルである。一部の実施形態では、ナノメートルの範囲のものなどの、より小さい微粒子、又は100マイクロメートルよりも大きいものなどの、より大型の微粒子を使用することができる。
合金のサンプル又は試料はまた、遙かに大きい寸法のものにすることもできる。例えば、インゴットなどのバルク構造構成要素、電子機器の筺体/ケーシング、又は更にミリメートル、センチメートル、又はメートルの範囲の寸法を有する構造的構成要素の一部分とすることができる。
固溶体
用語「固溶体」は、溶体の固体形態を指す。用語「溶体」は、固体、液体、気体、又はこれらの組み合わせとすることができる、2種以上の物質の混合物を指す。この混合物は、均質又は不均質とすることができる。用語「混合物」とは、互いに組み合わされ、一般的には分離することが可能である、2種以上の物質の組成物である。一般的には、それらの2種以上の物質は、互いに化合されない。
合金
一部の実施形態では、本明細書で説明される合金組成物は、完全に合金化することができる。一実施形態では、「合金」とは、一方の原子が他方の原子に置き換わるか、又は原子間の格子間位置を占有する、2種以上の金属の均質な混合物又は固溶体を指すものであり、例えば、黄銅は、亜鉛及び銅の合金である合金とは、複合材料とは対照的に、金属マトリックス中の1種以上の化合物などの、金属マトリックス中の1種以上の元素の部分的又は完全な固溶体を指すことができる。本明細書での合金という用語は、単一の固相の微細構造を呈し得る全率固溶合金、及び2つ以上の相を呈し得る部分的溶体の双方を指すことができる。本明細書で説明される合金組成物は、合金を含むもの、又は合金含有複合材料を含むものを指すことができる。
それゆえ、完全に合金化した合金は、固溶体相であれ、化合物相であれ、又は双方であれ、その構成成分の均質な分布を有し得る。本明細書で使用される用語「完全に合金化した」は、許容誤差範囲内の僅かな変異を説明することができる。例えば、その用語は、少なくとも95%の合金化など、少なくとも99%の合金化など、少なくとも99.5%の合金化など、少なくとも99.9%の合金化などの、少なくとも90%の合金化を指すことができる。本明細書での百分率は、文脈に応じて、体積百分率又は重量百分率のいずれかを指すことができる。これらの百分率は、合金の部分ではない組成又は相の観点によるものとすることができる、不純物によって均衡させることができる。
アモルファス又は非晶質固体
「アモルファス」又は「非晶質固体」は、結晶に特徴的な格子周期性を欠く固体である。本明細書で使用するとき、「アモルファス固体」は、ガラス転移を通じて、加熱されると液体状の状態へと軟化及び変態するアモルファス固体である、「ガラス」を含む。一般的には、アモルファス材料は、結晶に特徴的な長距離秩序を欠くが、それらのアモルファス材料は、化学結合の性質による、原子の長さスケールでの何らかの短距離秩序を保有し得る。アモルファス固体と結晶性固体との区別は、X線回折及び透過型電子顕微鏡検査などの構造特性評価技術によって判定される、格子周期性に基づいて行なうことができる。
用語「秩序」及び「無秩序」とは、多粒子系内での何らかの対称性又は相関性の有無を指示する。用語「長距離秩序」及び「短距離秩序」は、長さスケールに基づいて、材料内の秩序を区別する。
固体内の秩序の、最も厳密な形態は、格子周期性である。特定のパターン(単位格子内の原子の配置構成)が何度も繰り返され、並進的に不変の、空間の充填を形成する。この格子周期性は、結晶の定義特性である。可能な対称性は、14種のブラベー格子及び230種の空間群に分類されている。
格子周期性は、長距離秩序を示唆するものである。1つの単位格子のみが知られる場合には、その並進対称性によって、任意の距離での、全ての原子配置を正確に予測することが可能である。一般に逆も真であるが、ただし、例えば、完全に確定的な充填を有するが、格子周期性を保有しない、準結晶の場合は例外である。
長距離秩序は、同じサンプルの遠隔の部分が、相関する挙動を呈する、物理系を特徴付ける。この長距離秩序は、相関関数、すなわち次のスピン−スピン相関関数として表現することができる。
Figure 0005934366
上記の関数では、sはスピン量子数であり、xは特定の系内の距離関数である。この関数は、x=x’である場合、単位元に等しく、距離|x−x’|が増大するにつれて減少する。典型的には、この関数は、長距離で、指数関数的にゼロまで減衰し、その系は無秩序であると見なされる。しかしながら、この相関関数が、大きい|x−x’|で一定値へと減衰する場合には、その系は長距離秩序を保有すると述べることができる。この関数が、距離の累乗でゼロまで減衰する場合には、準長距離秩序と呼ぶことができる。大きい値の|x−x’|を構成するものは、相対的であることに留意されたい。
系は、その挙動を定義する一部のパラメータが、経時的に進展しないランダム変数である(すなわち、それらが急冷又は凍結される)場合、急冷無秩序、例えば、スピングラスを提示すると延べることができる。この急冷無秩序は、ランダム変数自体が進展することが可能な、焼鈍無秩序とは反対である。本明細書の実施形態は、急冷無秩序を含む系を包含する。
本明細書で説明される合金は、結晶性、部分結晶性、アモルファス、又は実質的アモルファスとすることができる。例えば、合金サンプル/試料は、少なくともある程度の結晶化度を含み得るものであり、ナノメートル及び/又はマイクロメートルの範囲のサイズを、結晶粒/結晶が有する。あるいは、合金は、十分にアモルファスであるなどの、実質的アモルファスとすることができる。一実施形態では、合金組成物は、実質的に結晶性であるなど、完全に結晶性であるなどの、少なくとも実質的にアモルファスではない。
一実施形態では、他のアモルファス合金中の、1種の結晶又は複数種の結晶の存在は、その合金中の「結晶相」として解釈することができる。合金の結晶化度の程度(又は一部の実施形態では、略して「結晶化度」)とは、その合金中に存在する結晶相の量を指すことができる。その程度とは、例えば、合金中に存在する結晶の分率を指すことができる。この分率は、文脈に応じて、体積分率又は重量分率を指すことができる。アモルファス合金がどの程度「アモルファス」であるかの尺度を、アモルファス化度とすることができる。アモルファス化度は、結晶化度の程度の観点により測定することができる。例えば、一実施形態では、低い程度の結晶化度を有する合金は、高い程度のアモルファス化度を有すると述べることができる。一実施形態では、例えば、60体積%の結晶相を有する合金は、40体積%のアモルファス相を有し得る。
アモルファス合金又はアモルファス金属
「アモルファス合金」とは、50体積%超のアモルファス含有量、好ましくは90体積%超のアモルファス含有量、より好ましくは95体積%超のアモルファス含有量、最も好ましくは99体積%超〜ほぼ100体積%のアモルファス含有量を有する合金である。上述のように、アモルファス化度が高い合金は、結晶化度の程度が同等に低いことに留意されたい。「アモルファス金属」とは、無秩序な原子スケール構造を有するアモルファス金属材料である。結晶性であることにより、高度に秩序化した原子配置を有する、殆どの金属とは対照的に、アモルファス合金は非晶質である。そのような無秩序構造が、冷却の間に液体状態から直接作り出される材料は、「ガラス」と称される場合がある。したがって、アモルファス金属は、一般に「金属ガラス」又は「ガラス金属」と称される。一実施形態では、バルク金属ガラス(「BMG」)とは、その微細構造が少なくとも部分的にアモルファスである合金を、指すことができる。しかしながら、アモルファス金属を作り出すためには、極度な急速冷却の他にも、物理蒸着、固相反応、イオン照射、メルトスピニング、及び機械的合金化を含めた、幾つかの方法が存在する。アモルファス合金は、それらが調製される方法とは関係なく、単一の部類の材料とすることができる。
アモルファス金属は、様々な急冷法を通じて作り出すことができる。例えば、アモルファス金属は、回転する金属ディスク上に溶融金属をスパッタリングすることによって、作り出すことができる。1秒当り約数百万度の急冷は、結晶が形成するには過度に高速である得るため、その金属は、ガラス状態で「固定」される。また、アモルファス金属/合金は、厚い層のアモルファス構造、例えば、バルク金属ガラスの形成を可能にするための、十分に低速な臨界冷却速度で作り出すこともできる。
用語「バルク金属ガラス」(「BMG」)、バルクアモルファス合金(「BAA」)、及びバルク凝固アモルファス合金は、本明細書で互換的に使用される。それらの用語は、少なくともミリメートルの範囲の最小寸法を有する、アモルファス合金を指す。例えば、その寸法は、少なくとも約1mmなど、少なくとも約2mmなど、少なくとも約4mmなど、少なくとも約5mmなど、少なくとも約6mmなど、少なくとも約8mmなど、少なくとも約10mmなど、少なくとも約12mmなどの、少なくとも約0.5mmとすることができる。幾何学形状に応じて、その寸法は、直径、半径、厚さ、幅、長さなどを指すことができる。BMGはまた、少なくとも約1.0cmなど、少なくとも約2.0cmなど、少なくとも約5.0cmなど、少なくとも約10.0cmなどの、センチメートルの範囲の少なくとも1つの寸法を有する、金属ガラスとすることもできる。一部の実施形態では、BMGは、少なくともメートルの範囲の、少なくとも1つの寸法を有し得る。BMGは、金属ガラスに関して、上述の形状又は形態のうちの、いずれかを呈することができる。したがって、本明細書で説明されるBMGは、一部の実施形態では、重要な一態様での従来の堆積技術によって作製される薄膜とは異なるものとすることができ、前者のBMGは、後者の薄膜よりも遙かに大きい寸法のものとすることができる。
アモルファス金属は、純金属ではなく、合金とすることができる。この合金は、著しく異なるサイズの原子を含有し得ることにより、溶融状態で、低い自由体積がもたらされる(またそれゆえ、他の金属及び合金よりも、桁違いとなるまでの高い粘度を有する)。この粘度は、原子が、規則格子を形成するために十分に移動することを防ぐ。この材料構造は、冷却の間の低収縮性、及び塑性変形に対する抵抗性をもたらし得る。一部の場合には結晶性材料の弱点である、この結晶粒界の非存在は、例えば、磨耗及び腐食に対する、より良好な抵抗性をもたらし得る。一実施形態では、技術的にはガラスであるが、アモルファス金属はまた、酸化物ガラス及びセラミックよりも遙かに強靭であり、脆性ではないものにすることもできる。
アモルファス材料の熱伝導率は、それらの結晶性対応物の熱伝導率よりも低いものにすることができる。より緩徐な冷却の間でも、アモルファス構造の形成を達成するために、3種以上の構成成分で合金を作製して、より高いポテンシャルエネルギー、及びより低い形成の確率を有する、複合結晶単位をもたらすことができる。アモルファス合金の形成は、以下の幾つかの因子:合金の構成成分の組成と、構成成分の原子半径(好ましくは、高い充填密度及び低い自由体積を達成するために、12%超の有意差を有する)と、結晶核生成を阻止し、溶融金属が過冷却状態に留まる時間を延長する、構成成分の組み合わせの負の混合熱と、に応じて変化し得る。しかしながら、アモルファス合金の形成は、多種多様な変数に基づくものであるため、合金組成物がアモルファス合金を形成するか否かを事前に判定することは、困難な場合がある。
例えば、ホウ素、ケイ素、リン、及び他のガラス形成剤と、磁性金属(鉄、コバルト、ニッケル)とのアモルファス合金は、低い保磁力及び高い電気抵抗を有する、磁性のものとすることができる。この高い抵抗は、例えば、トランス用磁心として有用な特性である、交番磁界に晒された場合の渦電流による低損失をもたらす。
アモルファス合金は、潜在的に有用な、様々な特性を有し得る。具体的には、アモルファス合金は、同様の化学組成の結晶性合金よりも強固である傾向にあり、それらは、結晶性合金よりも大きい可逆性(「弾性」)変形に耐え得る。アモルファス金属は、それらの強度を、それらの非晶質構造から直接導き出すものであり、この非晶質構造は、結晶性合金の強度を制限する欠陥(転位などの)を全く有し得ない。例えば、Vitreloy(商標)として知られる、1つの最新のアモルファス金属は、高級チタンのほぼ2倍の引張り強さを有する。一部の実施形態では、室温での金属ガラスは延性ではなく、張力が負荷されると突然破損するが、このことは、差し迫った破壊が明白ではないため、信頼性が重要な用途での、その材料の適用性を制限する。それゆえ、この課題を克服するために、延性の結晶性金属の樹枝状の粒子又は繊維を含有する、金属ガラスマトリックスを有する、金属マトリックス複合材料を使用することができる。あるいは、深刻化を引き起こす傾向がある元素(例えば、Ni)が少ないBMGを使用することができる。例えば、Niを含まないBMGを使用することにより、そのBMGの延性を改善することができる。
バルクアモルファス合金の別の有用な特性は、それらを真性のガラスとすることができる点であり、換言すれば、バルクアモルファス合金は、加熱されると、軟化して流動することができる。このことは、ポリマーと殆ど同じ方法での、射出成形などによる、容易な加工処理を可能にする。結果として、アモルファス合金は、スポーツ用品、医療用装置、電子部品及び電子装備、並びに薄膜を作製するために使用することができる。アモルファス金属の薄膜は、高速酸素燃料技術を介して、保護コーティングとして堆積させることができる。
材料は、アモルファス相、結晶相、又は双方を有し得る。これらのアモルファス相及び結晶相は、同じ化学組成を有し、微細構造のみが異なる(すなわち、一方はアモルファスであり、他方は結晶質である)ものとすることができる。一実施形態での微細構造は、25X以上の倍率の顕微鏡によって明らかとなるような材料の構造を指す。あるいは、これらの2つの相は、異なる化学組成及び微細構造を有し得る。例えば、組成物は、部分的アモルファス、実質的アモルファス、又は完全アモルファスとすることができる。
上述のように、アモルファス化度の程度(また反対に結晶化度の程度)は、合金中に存在する結晶の分率によって測定することができる。その程度とは、合金中に存在する結晶相の体積分率又は重量分率を指すことができる。部分的アモルファス組成物とは、少なくとも約10体積%など、少なくとも約20体積%など、少なくとも約40体積%など、少なくとも約60体積%など、少なくとも約80体積%など、少なくとも約90体積%などの、少なくともその約5体積%がアモルファス相である組成物を指すことができる。用語「実質的に」及び「約」は、本明細書中の他の場所で定義されている。したがって、少なくとも実質的にアモルファスである組成物とは、少なくとも約95体積%など、少なくとも約98体積%など、少なくとも約99体積%など、少なくとも約99.5体積%など、少なくとも約99.8体積%など、少なくとも約99.9体積%などの、少なくともその約90体積%がアモルファスであるものを指すことができる。一実施形態では、実質的アモルファス組成物は、その中に存在する何らかの付随的な少量の結晶相を有し得る。
一実施形態では、アモルファス合金組成物は、アモルファス相に関して均質とすることができる。組成が均一である物質は均質である。このことは、不均質である物質とは対照的である。用語「組成」とは、物質中の化学組成及び/又は微細構造を指す。物質は、その物質の体積を半分に分割して、両半分が実質的に同じ組成を有する場合に、均質である。例えば、微粒子懸濁液は、その微粒子懸濁液の体積を半分に分割して、両半分が実質的に同じ体積の粒子を有する場合に、均質である。しかしながら、顕微鏡下で個々の粒子を視認することが可能な場合もある。均質な物質の別の例は、空気であり、その空気中の種々の成分は等しく浮遊するが、空気中の粒子、気体、及び液体は、個別に分析することができ、又は空気から分離することもできる。
アモルファス合金に関して均質である組成とは、その微細構造の全体にわたって実質的に均一に分布するアモルファス相を有するものを指すことができる。換言すれば、その組成物は、組成物の全体にわたって実質的に均一に分布するアモルファス合金を巨視的に含む。代替の実施形態では、この組成は、非アモルファス相をその中に有する、アモルファス相を有する複合材料のものとすることができる。この非アモルファス相は、1つの結晶又は複数の結晶とすることができる。それらの結晶は、球形、楕円、ワイヤ状、ロッド状、シート状、フレーク状、又は不規則形状などの、任意の形状の微粒子の形態とすることができる。一実施形態では、結晶は、樹枝状形態を有し得る。例えば、少なくとも部分的にアモルファスの複合組成物は、アモルファス相マトリックス中に分散する樹枝状結晶の形状の結晶相を有し得るものであり、この分散は、均一又は不均一なものとすることができ、アモルファス相と結晶相とは、同じ化学組成又は異なる化学組成を有し得る一実施形態では、それらの相は実質的に同じ化学組成を有し得る。別の実施形態では、結晶相は、BMG相よりも延性とすることができる。
本明細書で説明される方法は、任意のタイプのアモルファス合金に適用可能とすることができる。同様に、組成物又は物品の成分として、本明細書で説明されるアモルファス合金は、任意のタイプのものとすることができる。このアモルファス合金は、Zr、Hf、Ti、Cu、Ni、Pt、Pd、Fe、Mg、Au、La、Ag、Al、Mo、Nb、Beの元素、又はこれらの組み合わせを含み得る。すなわち、この合金は、その化学式又は化学組成中に、これらの元素のいずれかの組み合わせを含み得る。それらの元素は、種々の重量百分率又は体積百分率で存在し得る。例えば、鉄「ベース」合金とは、その中に存在する無視することができない重量百分率の鉄を有する、合金を指すことができ、その重量百分率は、例えば、少なくとも約40重量%など、少なくとも約50重量%など、少なくとも約60重量%など、少なくとも約80重量%などの、少なくとも約20重量%などとすることができる。あるいは、一実施形態では、上述の百分率は、重量百分率の代わりに、体積百分率とすることができる。したがって、アモルファス合金は、ジルコニウムベース、チタンベース、白金ベース、パラジウムベース、金ベース、銀ベース、銅ベース、鉄ベース、ニッケルベース、アルミニウムベース、モリブデンベースなどとすることができる。この合金はまた、特定の目的に適合するように、上述の元素のうちのいずれかを含まない場合もある。例えば、一部の実施形態では、この合金、又はこの合金を含む組成物は、ニッケル、アルミニウム、チタン、ベリリウム、又はこれらの組み合わせを実質的に含まないものであり得る。一実施形態では、この合金又は複合材料は、ニッケル、アルミニウム、チタン、ベリリウム、又はこれらの組み合わせを、全く含まない。
例えば、このアモルファス合金は、式(Zr,Ti)a(Ni,Cu,Fe)b(Be,A1,Si,B)cを有し得るものであり、式中、a、b、及びcはそれぞれ、重量百分率又は原子百分率を表す。一実施形態では、原子百分率で、aは30〜75の範囲であり、bは5〜60の範囲であり、cは0〜50の範囲である。あるいは、このアモルファス合金は、式(Zr,Ti)a(Ni,Cu)b(Be)cを有し得るものであり、式中、a、b、及びcはそれぞれ、重量百分率又は原子百分率を表す。一実施形態では、原子百分率で、aは40〜75の範囲であり、bは5〜50の範囲であり、cは5〜50の範囲である。この合金はまた、式(Zr,Ti)a(Ni,Cu)b(Be)cを有し得るものでもあり、式中、a、b、及びcはそれぞれ、重量百分率又は原子百分率を表す。一実施形態では、原子百分率で、aは45〜65の範囲であり、bは7.5〜35の範囲であり、cは10〜37.5の範囲である。あるいは、この合金は、式(Zr)a(Nb,Ti)b(Ni,Cu)c(A1)dを有し得るものでもあり、式中、a、b、c、及びdはそれぞれ、重量百分率又は原子百分率を表す。一実施形態では、原子百分率で、aは45〜65の範囲であり、bは0〜10の範囲であり、cは20〜40の範囲であり、dは7.5〜15の範囲である。上述の合金系の例示的一実施形態は、Liquidmetal Technologies(CA,USA)によって製作されるような、Vitreloy−1及びVitreloy−101などの、商品名Vitreloy(商標)の、Zr−Ti−Ni−Cu−Beベースのアモルファス合金である。種々の系のアモルファス合金の一部の実施例が、表1に記載される。
これらのアモルファス合金はまた、(Fe,Ni,Co)ベース合金などの、鉄合金とすることもできる。そのような組成物の実施例が、米国特許第6,325,868号、同第5,288,344号、同第5,368,659号、同第5,618,359号、及び同第5,735,975号、InoueらのAppl.Phys.Lett.,Volume 71,p 464(1997)、ShenらのMater.Trans.,JIM,Volume 42,p 2136(2001)、並びに日本特許出願第200126277号(公開番号2001303218(A))で開示されている。1つの例示的な組成物は、Fe72A15Ga2ll64である。別の実施例は、Fe72A17Zr10Mo5215である。本明細書でのコーティングに使用することができる、別の鉄ベース合金系が、米国特許出願公開第2010/0084052号で開示されており、そのアモルファス金属は、例えば、括弧内に記される組成の範囲で、マンガン(1〜3原子%)、イットリウム(0.1〜10原子%)、及びケイ素(0.3〜3.1原子%)を含有し、また括弧内に記される組成の指定範囲で以下の元素:クロム(15〜20原子%)、モリブデン(2〜15原子%)タングステン(1〜3原子%)、ホウ素(5〜16原子%)、炭素(3〜16原子%)、及び残部の鉄を含有する。
上述のアモルファス合金系は、Nb、Cr、V、及びCoを含めた添加遷移金属元素などの、添加元素を更に含み得る。これらの添加元素は、約20重量%以下など、約10重量%以下など、約5重量%などの、約30重量%以下で存在し得る。一実施形態では、この任意選択の添加元素は、コバルト、マンガン、ジルコニウム、タンタル、ニオビウム、タングステン、イットリウム、チタン、バナジウム、及びハフニウムのうちの少なくとも1つであり、炭化物を形成して、耐摩耗性及び耐食性を更に改善する。更なる任意選択の元素としては、融点を低下させるための、合計で最大約2%の、好ましくは1%未満の、リン、ゲルマニウム、及びヒ素を挙げることができる。他の少量の不純物は、約2%未満、好ましくは0.5%未満とするべきである。
Figure 0005934366
一部の実施形態では、アモルファス合金を有する組成物は少量の不純物を含み得る。不純物元素を意図的に添加することにより、機械的特性(例えば、硬度、強度、破壊機構など)の改善、及び/又は耐食性の改善などの、その組成物の特性を修正することができる。あるいは、それらの不純物は、加工処理及び製造の副生成物として得られるもののような、不可避の付随的な不純物として存在し得る。この不純物は、約5重量%以下など、約2重量%以下など、約1重量%以下など、約0.5重量%以下など、約0.1重量%以下などの、約10重量%以下とすることができる。一部の実施形態では、これらの百分率は、重量百分率の代わりに、体積百分率とすることができる。一実施形態では、この合金サンプル/組成物は、アモルファス合金から本質的になる(少量の付随的不純物のみを有する)。別の実施形態では、この組成物はアモルファス合金を含む(観察可能な微量の不純物を全く有さない)。
一実施形態では、最終部品は、バルク凝固アモルファス合金の臨界鋳造厚さを超過するものであった。
本明細書の実施形態では、バルク凝固アモルファス合金が高粘度の液体として存在することができる、過冷却液体領域の存在により、超塑性成形が可能となる。大きな塑性変形を得ることができる。過冷却液体領域内で大きく塑性変形する能力は、成形プロセス及び/又は切断プロセスに使用される。固体とは対照的に、この液体のバルク凝固合金は、局所的に変形し、このことが、切断及び成形のために必要とされるエネルギーを、大幅に低下させる。切断及び成形の容易性は、合金、金型、及び切断工具の温度に応じて変化する。温度が高くなるにつれて、粘度が低下し、その結果として、切断及び成形が容易になる。
本明細書の実施形態は、例えば、Tg〜Txで実施される、アモルファス合金を使用する熱可塑性成形プロセスを、利用することができる。本明細書では、Tx及びTgは、結晶化の開始の温度、及びガラス転移の開始の温度として、典型的な加熱速度(例えば、20℃/分)での標準的なDSC測定から決定される。
アモルファス合金構成要素は、臨界鋳造厚さを有し得るものであり、最終部品は、その臨界鋳造厚さよりも厚い厚さを有し得る。更には、加熱及び整形操作の時間並びに温度は、アモルファス合金の弾性歪み限界が、1.0%以上、好ましくは1.5%以上であることを実質的に維持し得るように選択される。本明細書の実施形態との関連では、ガラス転移近傍の温度とは、成形温度がガラス転移温度未満、ガラス転移温度若しくはガラス転位温度近傍、及びガラス転移温度超とすることができることを意味するが、結晶化温度Txより低い温度であることが好ましい。冷却工程は、加熱工程での加熱速度と同様の速度で、好ましくは、加熱工程での加熱速度を超える速度で実施される。冷却工程はまた、好ましくは、成形荷重及び整形荷重が依然として維持されている間にも、達成される。
電子機器
本明細書に記載の実施形態は、BMGを用いた電子機器の作成で、価値のあるものとすることができる。本明細書での電子機器とは、当該技術分野において既知の任意の電子機器を指すことができる。例えば、この電子機器は、携帯電話及び固定電話などの電話、あるいは、例えばiPhone(商標)を含めたスマートフォン、及び電子eメール送信/受信機器などの、任意の通信機器とすることができる。この電子機器は、デジタルディスプレイ、TVモニタ、電子ブックリーダ、携帯ウェブブラウザ(例えば、iPad(商標))、及びコンピュータモニタなどの、ディスプレイの一部とすることができる。この電子機器はまた、携帯DVDプレイヤ、従来型DVDプレイヤ、ブルーレイディスクプレイヤ、ビデオゲームコンソール、携帯音楽プレイヤ(例えば、iPod(商標))などの音楽プレイヤなどを含めた、娯楽機器とすることもできる。この電子機器はまた、画像、ビデオ、音声のストリーミングを制御することなどの、制御を提供する機器(例えば、Apple TV(商標))の一部とすることもでき、又は電子機器用の遠隔制御装置とすることができる。この電子機器は、コンピュータ、あるいはハードドライブタワーの筺体若しくはケーシング、ラップトップ筺体、ラップトップキーボード、ラップトップトラックパッド、デスクトップキーボード、マウス、及びスピーカーなどの、コンピュータ付属品の一部とすることができる。この物品はまた、腕時計又は時計などの機器にも適用することができる。
バルク凝固アモルファス合金の成形/鋳造及び分離
一実施形態では、最終部品は、バルク凝固アモルファス合金の臨界鋳造厚さを超過するものであった。
別の実施形態において、高温成形及び高温分離を、任意の順序で又は単独で実施することができる。
別の実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料、金型、及び切断工具は、過冷却液体領域の切断温度である。
更に別の実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料、金型、及び切断工具は、過冷却液体領域の切断温度である。ワイヤが切断工具として使用される。
更に別の実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料、金型、及び切断工具は、過冷却液体領域の切断温度である。切断工具はブレードである。
更に別の実施形態において、バルク凝固アモルファス合金、金型、及び切断工具は、過冷却液体領域の切断温度である。切断は、2つの表面を相互に剪断することより実施される。バルク凝固合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、一方の表面に接続される。
更に別の実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、切断温度に局所的に(ここにおいて切断が実施される)加熱され、バルク凝固アモルファス合金は任意の温度であり得る。
更に別の実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、切断温度に局所的に(ここにおいて切断が実施される)加熱され、バルク凝固アモルファス合金は任意の温度であり得る。切断温度に加熱したワイヤが、切断工具として使用される。
更に別の実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、切断温度に局所的に(ここにおいて切断が実施される)加熱され、バルク凝固アモルファス合金は任意の温度であり得る。切断温度に加熱したプレートが、切断工具として使用される。
更に別の実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、切断温度に局所的に(ここにおいて切断が実施される)加熱され、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は任意の温度であり得る。切断は、2つの加熱した表面を相互に剪断することにより実施される。
更に別の実施形態において、切断を実施して、原料を含むリザーバと部品とを分離する。
更に別の実施形態において、切断の目的は、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料が金型キャビティ内で成形されている望ましい形状を提供することである。
更に別の実施形態において、切断の目的は、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料が金型キャビティ内で成形される望ましいストック材料を提供することである。
別の実施形態において、過冷却液体領域内のバルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、金型キャビティに押し込められ、過冷却液体領域内で加熱される。
別の実施形態において、過冷却液体領域内のバルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、金型キャビティに押し込められ、過冷却液体領域未満まで加熱される。
別の実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、レーザ、抵抗炉若しくは同様物、又は誘導的に加熱される。
別の実施形態において、金型は切断工具としても機能することができる。
別の実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、過冷却液体領域内で、プランジャ及び/又は金型によって加熱される。
成形及び分離の方法の一実施形態において、提供されているバルク凝固アモルファス合金はZr/Tiベースである。
成形及び分離の方法の一実施形態において、提供されているバルク凝固アモルファス合金はZrベースである。
成形及び分離の方法の一実施形態において、提供されているバルク凝固アモルファス合金はZr/Tiベースであり、Niを含まない。
成形及び分離の方法の一実施形態において、提供されているバルク凝固アモルファス合金はZr/Tiベースであり、Alを含まない。
成形及び分離の方法の一実施形態において、提供されているバルク凝固アモルファス合金はZr/Tiベースであり、Beを含まない。
成形及び分離の方法の一実施形態において、提供されているバルク凝固アモルファス合金はCuベースである。
成形及び分離の方法の一実施形態において、提供されているバルク凝固アモルファス合金はFeベースである。
成形及び分離の方法の一実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、減圧下において、ネット形状部品に成形及び/又は分離される。
成形及び分離の方法の一実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、不活性雰囲気下において、ネット形状部品に成形及び/又は分離される。
成形及び分離の方法の一実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、部分的減圧下において、ネット形状部品に成形及び/又は分離される。
成形及び分離の方法の一実施形態において、バルク凝固アモルファス合金又はアモルファス合金を含有する複合材料は、1回又はそれ以上、成形及び/又は分離され得る。
本明細書の実施形態では、バルク凝固アモルファス合金が高粘度の液体として存在することができる、過冷却液体領域の存在により、超塑性成形が可能となる。大きい塑性変形を得ることができる。過冷却液体領域で大きく塑性変形する能力は、成形プロセス及び/又は切断プロセスに使用される。固体とは対照的に、この液体のバルク凝固合金は、局所的に変形し、このことが、切断及び成形のために必要とされるエネルギーを、大幅に低下させる。切断及び成形の容易性は、合金、金型、及び切断工具の温度に応じて変化する。温度が高くなるにつれて、粘度が低下し、その結果として、切断及び成形が容易になる。
切断及び成形プロセスは、切断温度において均一な温度のサンプルに対して実施でき、ここにおいて切断工具も切断温度である。ただし、これは必須ではない。あるいは、サンプル温度は可変であり、切断が行われる場所で局所的にのみ切断温度である。これは、局所的に加熱することにより、あるいは切断工具又は金型を加熱することにより行うことができる。一方、成形プロセスは、均一温度であるサンプルに対して実施すべきであり、金型は、過冷却液体領域に、又はこれより低く加熱され、これにより望ましい成形及び冷却性能を得ることができる。
本明細書では、Tx及びTgは、結晶化の開始の温度、及びガラス転移の開始の温度として、典型的な加熱速度(例えば、20℃/分)での標準的なDSC(示差走査熱量計)測定から決定される。
原料は、臨界鋳造厚さを有し得るものであり、最終部品は、その臨界鋳造厚さよりも厚い厚さを有し得る。更には、加熱及び整形操作の時間並びに温度は、アモルファス合金の弾性歪み限界が、1.0%以上、好ましくは1.5%以上であることを実質的に維持されるように選択される。本明細書の実施形態との関連では、ガラス転移近傍の温度とは、成形温度がガラス転移温度未満、ガラス転移温度若しくはガラス転位温度近傍、及びガラス転移温度超とすることができることを意味するが、結晶化温度Tx未満の温度であることが好ましい。冷却工程は、加熱工程での加熱速度と同様の速度で、好ましくは、加熱工程での加熱速度を超える速度で実施される。冷却工程はまた、好ましくは、成形荷重及び整形荷重が依然として維持されている間にも、達成される。
一実施形態において、すでにアモルファス合金の形態であるBMG合金を、室温からTg〜Txの温度まで加熱して、その加熱したBMG合金を、成形したい部品形状を有する金型に押し込むことができる。しかしながら、BMG合金を金型に射出した後、その部品を室温まで冷却しない。室温ではなく、Tg未満、又はTgよりわずかに高い温度までBMGを冷却することができる。次に、Tg〜Txの温度まで加熱した切断工具を用いて、BMGのゲートを剪断し、この後、BMG部品を更にTg未満(例えば室温近傍)まで冷却することができる。要するに、この実施形態において、Tg未満の温度のアモルファスBMG合金で開始し、このBMG合金の温度をTg超まで上昇させ、BMG合金を金型部品で鋳造し、この成形した部品の温度をTg未満、又はTgよりわずかに高い温度まで下げ、Tg超まで(Tg〜TxのBMG合金の過冷却液体領域にある温度)加熱した高温の切断工具を用いてこの成形した部品の部分を切断することができる。切断中、成形した部品全体の温度は、Tg未満又はTg超であり得るが、ホットナイフを包囲する切断ゾーンの局所的温度は、Tg超でなければならない。
別の一実施形態において、Tm超の温度で溶融形態のBMG合金を用いて、溶融BMG合金をTg超の温度でBMG部品の形状に鋳造又は成形し、次にBMG部品がBMG部品全体にわたって実質的にアモルファスとなるように、BMG部品をTg未満の温度まで冷却する。次に、Tg超の温度でBMG部品を切断する場所であるBMG部品領域を、局所的に加熱するか、又は、BMG部品全体をTg超の温度まで加熱して、BMG部品の一部分を切断することができる。
1つの変形形態おいて、異なるテクスチャ又は異なる特徴のナイフを用い、BMG部品を切断したときに、そのテクスチャ又は特徴がそのBMG部品に複製されるようにすることができる。従来型ウォータージェット又はソーによる切断で、切断後の仕上げを行う必要がある。例えば、BMG部品の研磨、シェービング、又は面取りなどの後工程の仕上げを行う必要がある。ホットナイフを使用してBMG部品を切断することにより、これらの機構をナイフに組み込み、後工程の仕上げを行うことなく、このホットナイフを使ってBMG部品を切断することができる。
更に、本明細書の実施形態により、ソー切断を用いたBMG部品で通常期待されるように、切断表面近傍の領域で局所的加熱及び結晶化を生じさせることなく、クリーンな切断を行うことができる。
バルク凝固アモルファス合金の成形及び分離の例示的一方法は、次の工程:
1)実質的にアモルファスであるアモルファス合金の原料を準備する工程と、
2)その原料、金型、及び切断工具を、ガラス転移温度近傍まで、又は過冷却液体領域内に加熱する工程と、
3)加熱した原料を型に入れて整形し、余分な材料を分離して、望ましい形状を成形する工程と、
4)成形した部品の温度を、ガラス転移温度よりはるかに低い温度まで冷却する工程と、を含む。
より具体的には、バルク凝固アモルファス合金の成形及び分離の上記の代表的な方法は、図3(a)及び3(b)を参照して次のように実施することができる:
(1)バルクアモルファス合金原料を入手し、これをTg〜Txまで加熱する。
(2)加熱したバルクアモルファス合金を金型に挿入(射出)して、BMG部品を成形する。
(3)Tg〜Txの温度であるカッターを動作させて、BMG部品のトリミングを行う。BMG部品は、切断中にTg未満であってよく、BMG部品はTg〜Txであってよい。BMG部品は、切断中に冷却することができる。
(4)金型を開けて、トリミングしたBMG部品を取り出す。BMG部品は、取り出し中に冷却されてもよい。
バルク凝固アモルファス合金の成形及び分離の別の例示的方法は、次の工程:
1.アモルファス合金(必ずしもアモルファスではない)の均質な合金原料を準備する工程と、
2.その原料を、溶融温度超の鋳造温度まで加熱する工程と、
3.その溶融合金を、臨界鋳造厚さ又はそれより薄い厚さを備えた第1金型に導入し、その溶融合金を、ガラス転移未満の温度まで急冷する工程と、
4.その原料、第2金型、及び切断工具を、ガラス転移温度近傍まで、又は過冷却液体領域内に加熱する工程と、
5.加熱した原料を第2金型に入れて整形し、余分な材料を分離して、望ましい形状を成形する工程と、
6.成形した部品の温度を、ガラス転移温度よりはるかに低い温度まで冷却する工程と、を含む。この部品は、臨界鋳造厚さよりも厚い厚さを有し得る。
7.第2金型は必要でないことがあり、すなわち、全てを1つの金型に組み込むことができる。
より具体的には、バルク凝固アモルファス合金の成形及び分離の上記の代表的な方法は、図3(a)及び3(b)を参照して次のように実施することができる:
(1)金属合金原料(アモルファスであってもなくてもよい)を入手し、Tm超の温度まで加熱する。
(2)溶融した原料を、部品の形状に整形した金型に挿入(射出)する。
(3)金型内の溶融した原料を、Tg未満まで冷却し、BMG部品を成形する。
(4)Tg〜Txの温度であるカッターを動作させて、BMG部品のトリミングを行う。BMG部品は、切断中にTg未満であってよく、BMG部品はTg〜Txの温度であってよい。BMG部品は、切断中に冷却することができる。
(5)金型を開けて、トリミングしたBMG部品を取り出す。BMG部品は、取り出し中に冷却されてもよい。
バルク凝固アモルファス合金の分離中の微細構造形成
他の実施形態は、BMG部品の成形/鋳造、及びホットナイフを使用するBMG部品の部分の切断のための装置に関する。このナイフは、Tg超の加熱した温度で維持され、切断の際にBMG部品上に類似の微細構造を形成するための、様々なタイプの微細構造を有し得る。
微細構造は、ホログラムロゴを含み得る。これは、ホログラムの陰画を有するナイフで実現することができ、図4(a)及び4(b)に示すように、BMG部品を切断する際に、BMG部品切断と共に1工程でその場でBMG部品にホログラムを形成し得る。ホログラムを傷つけないようにするため、ナイフは、わずかな抜き勾配を有し得、これによって、ナイフを抜き取る際に、BMG部品上に形成した微細構造が傷つかない(ナイフを抜き取る際、すでに成形されている形状の上に保持される小さな面取りを生じる可能性があるため)。

Claims (18)

  1. バルク凝固アモルファス合金から部品を成形するための方法であって、
    記バルク凝固アモルファス合金の時間−温度プロファイルが、前記バルク凝固アモルファス合金の時間−温度−変態(TTT)図の結晶化領域に入らないように、前記バルク凝固アモルファス合金から部品を成形する工程と、
    前記バルク凝固アモルファス合金のガラス転移温度(Tg)よりも高い温度まで加熱した切断工具で、前記部品の一部分を切断する工程と、を含む、方法。
  2. 前記成形する工程が、Tg未満から、Tgと前記バルク凝固アモルファス合金の臨界結晶化温度(Tx)との間の領域までアモルファス合金を加熱する工程と、該バルク凝固アモルファス合金を型に挿入する工程と、を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記切断する工程が、前記部品の残りの部分から前記部品の前記一部分を剪断する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記切断する工程の間に、前記切断工具に接する前記部品の領域の温度がTg超であり、及び前記部品の残りの部分がTg未満、又はTg超である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記部品を成形する工程が、
    前記バルク凝固アモルファス合金を前記バルク凝固アモルファス合金の融解温度(Tm)以上の温度まで加熱する工程と、
    前記バルク凝固アモルファス合金を型に挿入する工程と、
    前記バルク凝固アモルファス合金をTg未満の温度まで冷却する工程と、を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記切断する工程が、前記部品の残りの部分から前記部品の前記一部分を剪断する工程を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記切断する工程の間に、前記切断工具に接する前記部品の領域の温度がTg超であり、及び前記部品の残りの部分がTg未満、又はTg超である、請求項6に記載の方法。
  8. バルク凝固アモルファス合金を含む材料を、前記バルク凝固アモルファス合金のガラス転移温度又は過冷却液体領域内の温度まで加熱する工程と、
    前記材料が前記ガラス転移温度又は前記過冷却液体領域内の温度で加熱される間に、
    前記材料から部品を成形する工程とかつ前記部品から余分な材料を分離する工程と、を含む方法。
  9. 前記バルク凝固アモルファス合金が、分子式(Zr,Ti)(Ni,Cu,Fe)(Be,Al,Si,B)で表わされ、式中、原子百分率で、aは30〜75の範囲であり、bは5〜60の範囲であり、cは0〜50の範囲である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記バルク凝固アモルファス合金が、分子式(Zr,Ti)(Ni,Cu)(Be)で表わされ、式中、原子百分率で、aは40〜75の範囲であり、bは5〜50の範囲であり、cは5〜50の範囲である、請求項8に記載の方法。
  11. 前記材料が、いかなる永久変形又は破断もなしに、最高1.5%又はそれ以上の歪みに耐え得る、請求項8に記載の方法。
  12. バルク凝固アモルファス合金を含む材料の原料を準備する工程と、
    前記原料、金型、及び切断工具を、前記バルク凝固アモルファス合金のガラス転移温度又は過冷却液体領域内の温度に加熱する工程と、
    余分な材料を有する部品を成形するために前記加熱した原料を前記金型に導入する工程と、
    前記切断工具で前記部品から前記余分な材料を分離する工程と、
    前記部品の温度を、前記バルク凝固アモルファス合金の前記ガラス転移温度より低い温度まで冷却する工程と、を含む、方法。
  13. 合金を、前記合金の融解温度以上の鋳造温度まで加熱する工程であって、該工程により溶融合金が作られることを特徴とする工程と、
    前記溶融合金を金型に導入する工程と、
    前記合金のガラス転移温度未満の温度まで前記溶融合金を急冷する工程であって、該工程によりアモルファス微細構造を少なくとも部分的に含む部品が作られることを特徴とする工程と、
    前記部品と、切断工具とを、前記合金の前記ガラス転移温度又は過冷却液体領域内の温度まで加熱する工程と、
    前記部品から、余分な材料を分離する工程と、
    前記ガラス転移温度未満の温度まで前記部品を冷却する工程と、を含む、方法。
  14. 前記分離が、前記部品の表面に、微細構造を形成する工程を含む、請求項8に記載の方法。
  15. 前記微細構造がホログラムを含む、請求項14に記載の方法。
  16. バルク凝固アモルファス合金から部品を成形するよう構成され、及び前記部品を形成するときの時間−温度プロファイルが、前記バルク凝固アモルファス合金の時間−温度−変態(TTT)図において、結晶化領域に入らないように加熱される、又は冷却されるように構成される、金型と、
    切断工具であって、前記切断工具は、前記バルク凝固アモルファス合金のガラス転移温度(Tg)よりも高い温度まで加熱され、及び前記切断工具の温度がTgよりも高い間に、前記部品の一部分を切断するように構成された、切断工具と、を備える、装置。
  17. 前記切断工具の表面は微細構造を含み、及び前記切断工具は、前記部品の前記一部分を切断すると、前記部品の表面上に微細構造を形成するように構成される、請求項16に記載の装置。
  18. 合金を、前記合金の融解温度以上の鋳造温度まで加熱して、溶融合金を作る工程と、
    前記溶融合金を金型に導入する工程と、
    前記合金のガラス転移温度(Tg)未満の温度まで前記溶融合金を急冷し、アモルファス微細構造を少なくとも部分的に含む部品を作る工程と、
    切断工具を、前記合金のガラス転移温度に、又は過冷却液体領域内に加熱する工程と、
    前記部品がTg未満の温度である間に、前記加熱された切断工具で前記部品から、余分な材料を分離する工程と、を含む方法。
JP2014530641A 2011-09-16 2011-09-16 バルク凝固アモルファス合金とアモルファス合金を含有する複合材料の成形及び分離 Expired - Fee Related JP5934366B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/US2011/051967 WO2013039513A1 (en) 2011-09-16 2011-09-16 Molding and separating of bulk-solidifying amorphous alloys and composite containing amorphous alloy

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014527913A JP2014527913A (ja) 2014-10-23
JP5934366B2 true JP5934366B2 (ja) 2016-06-15

Family

ID=44759774

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014530641A Expired - Fee Related JP5934366B2 (ja) 2011-09-16 2011-09-16 バルク凝固アモルファス合金とアモルファス合金を含有する複合材料の成形及び分離

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20140345754A1 (ja)
JP (1) JP5934366B2 (ja)
CN (1) CN103797138B (ja)
WO (1) WO2013039513A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160318095A1 (en) * 2013-10-29 2016-11-03 Yale University Molding and De-Molding of Metallic Glass Using Non-Disposable Molds
KR20160086946A (ko) * 2013-12-20 2016-07-20 예일 유니버시티 벌크 금속 유리 시트의 제조 방법 및 시스템
CN105773317A (zh) * 2014-12-15 2016-07-20 比亚迪股份有限公司 一种合金加工件的表面修饰方法
US10668529B1 (en) 2014-12-16 2020-06-02 Materion Corporation Systems and methods for processing bulk metallic glass articles using near net shape casting and thermoplastic forming
DE102018115815A1 (de) * 2018-06-29 2020-01-02 Universität des Saarlandes Vorrichtung und Verfahren zur Herstellung eines aus einem amorphen oder teilamorphen Metall gebildeten Gussteils sowie Gussteil
JP7263745B2 (ja) * 2018-11-30 2023-04-25 株式会社プロテリアル Zr合金、Zr合金製造物及びZr合金部品
CH716392B1 (fr) * 2019-07-05 2023-04-14 Mft Dhorlogerie Audemars Piguet Sa Matériau composite.
CN110355354A (zh) * 2019-07-26 2019-10-22 上海驰声新材料有限公司 一种非晶合金成型件切断装置和切断工艺
CN113444987A (zh) * 2021-06-25 2021-09-28 格纳金属材料(东莞)有限公司 锆基非晶合金复合材料和薄壁件及其制备方法和应用

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5005456A (en) * 1988-09-29 1991-04-09 General Electric Company Hot shear cutting of amorphous alloy ribbon
US5288344A (en) 1993-04-07 1994-02-22 California Institute Of Technology Berylllium bearing amorphous metallic alloys formed by low cooling rates
US5368659A (en) 1993-04-07 1994-11-29 California Institute Of Technology Method of forming berryllium bearing metallic glass
US5618359A (en) 1995-02-08 1997-04-08 California Institute Of Technology Metallic glass alloys of Zr, Ti, Cu and Ni
US5735975A (en) 1996-02-21 1998-04-07 California Institute Of Technology Quinary metallic glass alloys
JP2001026277A (ja) 1999-07-12 2001-01-30 Koyo Seiko Co Ltd 車両用操舵装置
US6325868B1 (en) 2000-04-19 2001-12-04 Yonsei University Nickel-based amorphous alloy compositions
JP3805601B2 (ja) 2000-04-20 2006-08-02 独立行政法人科学技術振興機構 高耐蝕性・高強度Fe−Cr基バルクアモルファス合金
KR101190440B1 (ko) * 2002-02-01 2012-10-11 크루서블 인텔렉츄얼 프라퍼티 엘엘씨. 비결정질 합금의 열가소성 주조
WO2004092428A2 (en) 2003-04-14 2004-10-28 Liquidmetal Technologies, Inc. Continuous casting of bulk solidifying amorphous alloys
US8480864B2 (en) 2005-11-14 2013-07-09 Joseph C. Farmer Compositions of corrosion-resistant Fe-based amorphous metals suitable for producing thermal spray coatings
US8057530B2 (en) * 2006-06-30 2011-11-15 Tyco Healthcare Group Lp Medical devices with amorphous metals, and methods therefor
WO2008100583A1 (en) * 2007-02-13 2008-08-21 Yale University Method for imprinting and erasing amorphous metal alloys
JP2009034772A (ja) * 2007-08-01 2009-02-19 Tohoku Univ 金属ガラス合金の機械加工方法
WO2009070701A1 (en) * 2007-11-26 2009-06-04 Yale University Method of blow molding a bulk metallic glass
WO2011082428A1 (en) * 2010-01-04 2011-07-07 Crucible Intellectual Property Llc Amorphous alloy seal and bonding
WO2011103310A1 (en) * 2010-02-17 2011-08-25 Crucible Intellectual Property Llc Thermoplastic forming methods for amorphous alloy
KR20130048224A (ko) * 2010-06-14 2013-05-09 크루서블 인텔렉츄얼 프라퍼티 엘엘씨. 주석 함유 비정질 합금

Also Published As

Publication number Publication date
CN103797138A (zh) 2014-05-14
WO2013039513A1 (en) 2013-03-21
CN103797138B (zh) 2016-11-09
US20140345754A1 (en) 2014-11-27
JP2014527913A (ja) 2014-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6007335B2 (ja) アモルファス合金の射出圧縮成形
JP5934366B2 (ja) バルク凝固アモルファス合金とアモルファス合金を含有する複合材料の成形及び分離
JP6040251B2 (ja) 射出成形システムを使用したアモルファス合金の射出成形
JP6328097B2 (ja) 原料又はコンポーネント部品のアモルファス合金ロール成形
JP2015517025A (ja) アモルファス合金インゴットの金型不要の連続的製造
KR20150088916A (ko) 주석 함유 비정질 합금
JP5723078B2 (ja) 射出成形システムにおける制御された移送のためのデュアルプランジャロッド
US9771642B2 (en) BMG parts having greater than critical casting thickness and method for making the same
US9103009B2 (en) Method of using core shell pre-alloy structure to make alloys in a controlled manner
JP2017052007A (ja) 取り外し可能プランジャチップを有するプランジャ
JP6334626B2 (ja) アモルファス合金インゴットの金型不要の連続的製造
US9289822B2 (en) Production of large-area bulk metallic glass sheets by spinning
US9963769B2 (en) Selective crystallization of bulk amorphous alloy
US20140261898A1 (en) Bulk metallic glasses with low concentration of beryllium
JP2015517026A (ja) アモルファス合金粉末原料の加工プロセス
JP2019014968A (ja) アモルファス合金粉末原料の加工プロセス
US8944140B2 (en) Squeeze-cast molding system suitable for molding amorphous metals
JP6449211B2 (ja) 射出成形システムを使用したアモルファス合金の射出成形
JP2017221976A (ja) 原料又はコンポーネント部品のアモルファス合金ロール成形
JP2017043850A (ja) アモルファス合金粉末原料の加工プロセス
JP2019030908A (ja) 射出成形システムを使用したアモルファス合金の射出成形
US10066276B2 (en) High thermal stability bulk metallic glass in the Zr—Nb—Cu—Ni—Al system
US20140007713A1 (en) Mechanical testing of test plaque formed on an alloy part and mechanical proof testing

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150324

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20150416

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150423

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150423

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20150622

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160506

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5934366

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees