JP5929876B2 - 駆動制御装置、および、これを用いた燃料ポンプ - Google Patents

駆動制御装置、および、これを用いた燃料ポンプ Download PDF

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Description

本発明は、駆動制御装置、および、これを用いた燃料ポンプに関する。
従来、回転子の位置を検出するセンサを備えないブラシレスモータを駆動制御する駆動制御装置が知られている。例えば特許文献1には、燃料ポンプの駆動源として用いられるブラシレスモータの駆動を駆動制御装置により制御する例が記載されている。
特開2011−36083号公報
ところで、回転子の位置を検出するセンサを備えないセンサレスのブラシレスモータの場合、駆動制御の開始前の回転子が停止している状態では固定子に対する回転子の位置が不明のため、駆動制御を開始可能な固定子に対する回転子の位置である制御開始位置に回転子を強制的に位置決めした上で駆動制御を開始する必要がある。特許文献1の駆動制御装置では、複数相の巻線に対する通電を切り替えることにより、固定子に対する回転子の位置を検出し、検出した回転子の位置に基づき制御開始位置を決定し、決定した制御開始位置に回転子を位置決めすることにより、ブラシレスモータの駆動制御開始までに要する時間の短縮化を図っている。
特許文献1の駆動制御装置では、上述の位置検出および位置決めを行うとき、回転子は、通電時の固定子に対する回転子の位置により、一方向(正方向)または他方向(逆方向)に回転する。一般に、ブラシレスモータを燃料ポンプの駆動源として用いる場合、ブラシレスモータのシャフトをインペラの穴部に挿嵌し、ブラシレスモータを駆動することによりインペラを回転させる。また、シャフトの端部およびインペラの穴部は、断面形状がD字状に形成されるのが一般的である。また、インペラの製造誤差および組み付け誤差を吸収するため、シャフトの端部とインペラの穴部との間には所定のクリアランスが形成される。そのため、シャフトが回転を開始するとき、所定の加速度を伴ってシャフトの端部の外壁の角部がインペラの穴部の内壁の平面部に衝突する場合がある。
特許文献1の駆動制御装置で燃料ポンプのブラシレスモータを駆動する場合、駆動制御開始前の位置決め時、巻線に対する通電切り替えの度にシャフトが正方向または逆方向に回転する。そのため、例えば回転子の位置決めが必要なく、正方向にしか回転しないブラシ付きモータを駆動する場合と比べ、シャフトの端部の外壁がインペラの穴部の内壁に衝突する回数、および、衝突するときの衝突エネルギーが増大するおそれがある。これにより、インペラが摩耗または破損するおそれがある。特に、近年普及しているアイドリングストップ車やハイブリッド車両では所定期間内に燃料ポンプをオンオフする回数が多いため、シャフトの衝突によるインペラの摩耗の促進、または、破損の増大が懸念される。また、位置決め時の巻線に対する通電切り替えの回数が多い場合にもインペラの摩耗の促進、または、破損の増大が懸念される。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブラシレスモータにより回転駆動する回転部材の摩耗および破損を抑制可能な駆動制御装置、および、これを用いた燃料ポンプを提供することにある。
本発明は、複数相の巻線が巻き回された固定子、当該固定子に対し相対回転可能に設けられる回転子、および、当該回転子の中心に設けられ端部が回転部材の穴部に挿嵌され回転子とともに回転するシャフトを有するブラシレスモータの駆動を制御する駆動制御装置であって、制御部を備えている。
制御部は、巻線に供給する電力を制御することにより回転子の回転を制御可能である。本発明では、制御部は、位置決め手段を有している。位置決め手段は、ブラシレスモータの駆動制御を開始する前、複数相の巻線に対しn回(nは2以上の整数)通電することにより回転子を回転させ、ブラシレスモータの駆動制御を開始可能な固定子に対する回転子の位置である制御開始位置に回転子を位置決めする。
本発明では、位置決め手段は、複数相の巻線に対しn回通電し回転子を回転させて制御開始位置に回転子を位置決めするとき、すなわち、複数相の巻線に対する通電をn−1回切り替えるとき、回転子が全ての回の通電で同一の方向に回転するよう、巻線に供給する電力を制御する。そのため、シャフトの端部の外壁が回転部材の穴部の内壁に衝突するときの衝突エネルギーの和を小さくすることができる。これにより、シャフトの外壁が回転部材の内壁に衝突することによる回転部材の摩耗および破損等を抑制することができる。この効果は、特に、所定期間内のオンオフ回数が多いブラシレスモータを駆動制御する場合、および、位置決め時の巻線に対する通電切り替えの回数が多い場合等に顕著となる。
本発明の一実施形態による駆動制御装置、および、燃料ポンプを示す断面図。 図1のII−II線断面図。 本発明の一実施形態による燃料ポンプのインペラを示す図。 本発明の一実施形態による駆動制御装置の回路構成を示す模式図。 (A)はロータが制御開始位置に対応する位置にあるときの状態を示す模式図、(B)はロータが制御開始位置に対応する位置以外にあるときの状態を示す模式図。 本発明の一実施形態による燃料ポンプのシャフトのトルク加速度と巻線への通電時間との関係において回転子の移動距離が所定値以下となる範囲を示す図。 (A)は本発明の一実施形態の駆動制御装置による位置決め制御時の作動を示す図、(B)は比較例の駆動制御装置による位置決め制御時の作動を示す図。 本発明の一実施形態による駆動制御装置の作動を説明するための図であって、時間の経過に伴う燃料ポンプのブラシレスモータに流れる電流の変化を示す図。 本発明の他の実施形態の駆動制御装置による位置決め制御時の作動を示す図。
以下、本発明の実施形態による駆動制御装置、および、これを用いた燃料ポンプを図面に基づき説明する。なお、図面の記載が煩雑になることを避けるため、1つの図において同一の部材または部位等には、複数のうち1つ、または、数個のみに符号を付す場合がある。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による駆動制御装置を図4に、燃料ポンプを図1に示す。
図1に示す燃料ポンプ1は、例えば、車両のバッテリ2から供給される電力により駆動し、図示しない燃料タンクの燃料を吸入し、燃料供給対象としての内燃機関3に吐出供給する。本実施形態では、燃料ポンプ1は、例えばハイブリッド車両に搭載される。よって、燃料ポンプ1は、所定期間内、例えば車両の想定使用期間内のオンオフ回数が多い。
燃料ポンプ1は、ブラシレスモータ4、ハウジング5、ポンプカバー10、カバーエンド20、回転部材としてのインペラ80、および、駆動制御装置90等を備えている。
ブラシレスモータ4は、固定子としてのステータ30、巻線40、回転子としてのロータ50およびシャフト60等を備えている。
図2に示すように、ステータ30は、セグメント31およびインシュレータ34等を有している。
セグメント31は、磁性材料の薄板を積層した積層鉄心から形成されている。本実施形態では、セグメント31は6つ設けられている。セグメント31は、ヨーク部32およびティース部33を有している。ステータ30は、6つのヨーク部32が6角筒を形成するよう筒状に形成されている。ティース部33は、ヨーク部32の中央から径方向内側へ延びるよう形成されている。インシュレータ34は、樹脂により形成され、セグメント31のティース部33に設けられている。
巻線40は、例えば銅等の金属により形成され、U相巻線41、V相巻線42、W相巻線43からなり、インシュレータ34に巻き回されることによりステータ30のティース部33に設けられている。U相巻線41はブラシレスモータ4のU相を構成し、V相巻線42はV相を構成し、W相巻線43はW相を構成している。
ロータ50は、円筒状に形成され、コア51、磁石52、53、54、55を有している。ロータ50は、ステータ30の内側で回転可能に設けられている。
コア51は、略円筒状に形成され、中心に穴部511を有している。磁石52、53、54、55は、コア51の外壁に周方向に並ぶよう設けられている。磁石52、54は、ロータ50の径方向外側の磁性がS極となるよう着磁されている。磁石53、55は、ロータ50の径方向外側の磁性がN極となるよう着磁されている。すなわち、ロータ50の外壁は、磁性が周方向で交互に異なるよう着磁されている。
ここで、ロータ50は、重量が30〜60g、半径が15〜19mmであることが望ましい。本実施形態では、ロータ50は、重量が例えば47g、半径が17mmに設定されている。
このように、本実施形態では、ブラシレスモータ4は、4極、6スロットの3相ブラシレスモータである。また、本実施形態では、ブラシレスモータ4のロータ50の位置を検出可能な位置センサを備えていない。つまり、ブラシレスモータ4は、センサレスタイプのブラシレスモータである。また、本実施形態では、燃料ポンプ1の所定期間内のオンオフ回数が多いため、ブラシレスモータ4の所定期間内のオンオフ回数も多い。
シャフト60は、例えばステンレス等の金属により棒状、すなわち、長い円柱状に形成されている。シャフト60は、ロータ50のコア51の穴部511に嵌合するよう設けられている。これにより、シャフト60はロータ50と一体に回転可能である。
本実施形態では、シャフト60の一方の端部61は、軸に垂直な面による断面がD字状となるよう形成されている(図3参照)。これにより、シャフト60の一方の端部61には、平面状の外壁611、および、曲面状の外壁612が形成されている。また、外壁611と外壁612との境界を含む角部613は、滑らかな曲面状となるよう面取りされている。
ハウジング5は、例えば鉄等の金属により、略円筒状に形成されている。また、ハウジング5の表面には、例えば亜鉛または錫等によるめっきが施されている。
ポンプカバー10は、例えばアルミ等の金属により略円板状に形成され、ハウジング5の一端を塞いでいる。ポンプカバー10は、ハウジング5の一端が径方向内側へかしめられることにより、ハウジング5の内側で固定され、軸方向への抜けが規制されている。図1に示すように、ポンプカバー10は、筒状の吸入部11を有している。吸入部11の内側には、ポンプカバー10を板厚方向に貫く吸入通路111が形成されている。
カバーエンド20は、例えば樹脂により円板状に形成され、ハウジング5の他端を塞いでいる。カバーエンド20は、外縁部がハウジング5の他端の内側に圧入される。また、カバーエンド20は、ハウジング5の他端が径方向内側へかしめられることにより、ハウジング5の内側で固定され、軸方向への抜けが規制されている。
図1に示すように、ステータ30を構成するセグメント31、インシュレータ34および巻線40は、カバーエンド20を形成する樹脂によりモールドされている。すなわち、ステータ30は、樹脂によりモールドされることにより、カバーエンド20と一体に形成されている。このように、ステータ30は、ハウジング5と同軸に、ハウジング5の内側に収容されている。
ポンプカバー10とステータ30との間には、ポンプケーシング70が設けられている。ポンプケーシング70は、例えばアルミ等の金属により、略円板状に形成されている。ポンプケーシング70の中心部には、ポンプケーシング70を板厚方向に貫く穴部71が形成されている。ポンプケーシング70の穴部71には、軸受部材72が嵌め込まれている。軸受部材72は、例えば銅系の焼結金属により円筒状に形成されている。
カバーエンド20のロータ50側端面の中央には、軸受部22が形成されている。軸受部22は、カバーエンド20の中央に、ロータ50側に筒状に突出するよう形成されている。ここで、軸受部22の中心軸は、カバーエンド20の中心軸と一致している。すなわち、軸受部22は、カバーエンド20の中心軸上に設けられている。軸受部22の内側には、軸受部材23が嵌め込まれている。軸受部材23は、軸受部材72と同様、例えば銅系の焼結金属により円筒状に形成されている。
穴部71は、軸受部材72を介し、シャフト60の一方の端部61側を軸受けしている。軸受部22は、軸受部材23を介し、シャフト60の他方の端部62側を軸受けしている。これにより、ロータ50およびシャフト60は、軸受部材72および穴部71、ならびに、軸受部材23および軸受部22を介し、ポンプケーシング70およびカバーエンド20に回転可能に支持されている。
インペラ80は、例えばPPS等の樹脂により、略円板状に形成されている。インペラ80は、ポンプカバー10とポンプケーシング70との間に形成された略円板状のポンプ室73に収容されている。インペラ80は、中心を板厚方向に貫く穴部81を有している。穴部81は、シャフト60の一方の端部61の断面形状に対応するようD字状に形成されている。これにより、穴部81には、平面状の内壁811、および、曲面状の内壁812が形成されている。
シャフト60の一方の端部61は、ポンプ室73内に位置するよう設けられている。シャフト60の一方の端部61は、インペラ80の穴部81に挿嵌されている。これにより、シャフト60がロータ50とともに回転すると、インペラ80は、ポンプ室73内で回転する。
なお、本実施形態では、シャフト60の端部61が穴部81に挿嵌された状態で、シャフト60の端部61と穴部81との間に所定のクリアランスが形成されている(図3参照)。当該クリアランスにより、インペラ60の製造誤差および組み付け誤差を吸収することができる。
ポンプカバー10のインペラ80側の面には、略C字状の溝12が形成されている。当該溝12と吸入通路111とは接続している。また、ポンプケーシング70のインペラ80側の面には、略C字状の溝74が形成されている。当該溝74には、ポンプケーシング70を板厚方向に貫く通路75が形成されている。インペラ80には、溝12および溝74に対応する位置に羽根部82が形成されている。
カバーエンド20には、吐出部21が設けられている。吐出部21は、カバーエンド20のポンプカバー10とは反対側の端面から筒状に突出するようカバーエンド20と一体に樹脂により形成されている。吐出部21の内側には、吐出通路211が形成されている。吐出通路211は、ハウジング10内側のポンプカバー10とカバーエンド20との間の空間6に連通している。
図1に示すように、吐出部21には、一端が内燃機関3に接続する供給管7の他端が接続される。これにより、インペラ80の回転によって空間6で加圧された燃料は、吐出通路211を流通し吐出部21から吐出され、供給管7を経由して内燃機関3に供給される。
カバーエンド20には、端子44が設けられている(図1参照)。端子44は、例えば銅等の金属により棒状に形成されている。本実施形態では、端子44は3つ設けられ、それぞれ、一端がU相巻線41、V相巻線42およびW相巻線43に接続し、他端がカバーエンド20のポンプカバー10とは反対側の端面から露出するようカバーエンド20に埋設されている。
駆動制御装置90は、燃料ポンプ1のブラシレスモータ4の駆動を制御するFPC(Fuel Pump Controller)である。駆動制御装置90は、端子44およびバッテリ2に接続するよう設けられ、バッテリ2からの電力を制御しながらブラシレスモータ4に供給する。
図4に示すように、駆動制御装置90は、スイッチング素子91〜96、マイコン97、駆動回路98を有している。ここで、スイッチング素子91〜96は、3相インバータを構成している。当該インバータは、巻線40のU相巻線41、V相巻線42、W相巻線43のそれぞれへの通電を切り替えるべく、6つのスイッチング素子91〜96がブリッジ接続されている。スイッチング素子91〜96は、本実施形態においては、電界効果トランジスタの一種であるMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)である。以下、スイッチング素子91〜96を、適宜、MOS91〜96という。
3つのMOS91〜93は、ドレインが、バッテリ2の正極側に接続されている。また、MOS91〜93のソースが、それぞれMOS94〜96のドレインに接続されている。MOS94〜96のソースは、バッテリ2の負極側すなわちグランドに接続されている。
図4に示すように、対になっているMOS91とMOS94との接続点は、U相巻線41の一端に接続している。また対になっているMOS92とMOS95との接続点は、V相巻線42の一端に接続している。さらにまた、対になっているMOS93とMOS96との接続点は、W相巻線43の一端に接続している。
マイコン97は、CPU、ROM、RAMおよびI/O等を有する小型のコンピュータであり、入力された信号等に基づき、ROMに格納されたプログラムに従って演算を行い、制御信号を生成し駆動回路98へ出力する。
駆動回路98は、マイコン97から入力された制御信号に基づき、MOS91〜96のオンオフを切り替えるための信号を生成し、MOS91〜96のゲートへ出力する。これにより、MOS91〜96がスイッチング作動し、バッテリ2から巻線40(U相巻線41、V相巻線42、W相巻線43)へ電力が供給される。マイコン97が駆動回路98およびMOS91〜96を経由して、U相巻線41、V相巻線42、W相巻線43への通電を切り替えると、ステータ30に回転磁界が形成され、ロータ50が回転する。ロータ50がシャフト60とともに回転すると、シャフト60が挿嵌されているインペラ80が回転する。
このように、マイコン97は、巻線40に供給する電力を制御することによりロータ50(ブラシレスモータ4)の回転を制御可能である。ここで、マイコン97は、特許請求の範囲における「制御部」に対応している。
また、図4に示すように、マイコン97は、U相巻線41、V相巻線42、W相巻線43のそれぞれに接続している。これにより、マイコン97は、U相巻線41、V相巻線42、W相巻線43に印加されている電圧を検出することができる。
次に、ブラシレスモータ4の駆動制御の開始について、説明する。
本実施形態のブラシレスモータ4は、センサレスタイプのため、駆動制御の開始前のロータ50が停止している状態ではステータ30に対するロータ50の位置が不明である。そのため、駆動制御を開始可能なステータ30に対するロータ50の位置である「制御開始位置」(巻線40に通電したときにステータ30においてN極となる位置)にロータ50を強制的に位置決めした上で駆動制御を開始する必要がある。
本実施形態のブラシレスモータ4は、6スロット構成のため、図5に示すように、「制御開始位置」は、12箇所(位置(角度)P1〜P12)のうちのいずれかに設定され得る。よって、ロータ50の磁石52〜55の中央が位置P1〜P12のいずれかに位置している場合、ブラシレスモータ4の駆動制御を開始可能である(図5(A)参照)。なお、図5に示す「正方向」はインペラ80が燃料を加圧可能なロータ50(シャフト60)の回転方向であり、「逆方向」はインペラ80が燃料を加圧不能なロータ50(シャフト60)の回転方向である。
本実施形態では、マイコン97は、ブラシレスモータ4の駆動制御を開始する前、巻線40に対しn回(nは2以上の整数)通電することにより、ブラシレスモータ4の駆動制御を開始可能な制御開始位置(位置P1〜12)にロータ50を位置決めする。ここで、マイコン97は、特許請求の範囲における「位置決め手段」として機能する。なお、巻線40に対しn回通電するとは、U相巻線41、V相巻線42、W相巻線43への通電をn−1回切り替えることに相当する。本実施形態では、マイコン97は、ブラシレスモータ4の駆動制御を開始する前、巻線40に対し少なくとも2回通電することにより、ロータ50を位置決めする。すなわち、巻線40への通電を少なくとも1回切り替える。
また、マイコン97は、「位置決め手段」として機能し、巻線40に対し通電をn回切り替えるとき、ロータ50が全ての回の通電で同一の方向に回転するよう、巻線40に供給する電力を制御する。すなわち、例えば図5(A)、(B)に示すように1回目の通電でロータ50が逆方向に回転した場合、2回目の通電でもロータ50が逆方向に回転するよう、巻線40に供給する電力を制御する。
本実施形態では、マイコン97は、「位置決め手段」として機能するとき、巻線40に通電することにより、停止しているロータ50を回転させ、ロータ50のステータ30に対する位置を検出することができる。具体的には、マイコン97は、例えばU相巻線41、V相巻線42、W相巻線43のうちの2つに通電し、ロータ50を強制的に回転させ、ロータ50が回転することにより、通電していない巻線40に生じる誘起電圧を検出することによって、ロータ50のステータ30に対する位置を検出する。ここで、マイコン97は、特許請求の範囲における「位置検出手段」として機能する。また、マイコン97は、検出した誘起電圧の変化により、ロータ50の回転方向を検出可能である。
また、マイコン97は、「位置検出手段」として機能し検出したロータ50の位置および回転方向に基づき、「制御開始位置」を決定する。具体的には、例えば図5(B)に示すように、ロータ50の磁石52の中央C1(S極)が位置P11と位置P12との間に位置しロータ50が逆方向に回転していることを検出した場合、位置P11を「制御開始位置」として決定する。ここで、マイコン97は、特許請求の範囲における「位置決定手段」として機能する。
また、マイコン97は、「位置決め手段」として機能するとき、巻線40に対する通電を切り替えることにより、ロータ50を回転させ、「位置決定手段」として機能し決定した「制御開始位置」にロータ50を位置決めする。具体的には、例えば図5(B)に示す位置P11(位置決定手段により決定)にロータ50の磁石52の中央C1が重なるようロータ50を位置決めする。
また、マイコン97は、「位置決め手段」として機能するとき、巻線40に対する1回目の通電、すなわち、ロータ50の位置検出のために行う通電によって回転するロータ50の位置が制御開始位置を越えないよう、巻線40に供給する電力を制御する。これにより、位置検出後の位置決め時に、ロータ50が位置検出時に回転していた方向とは反対方向に急激に回転することを防ぐことができる。
また、マイコン97は、「位置検出手段」として機能するとき、シャフト60から出力されるトルクの加速度であるトルク加速度が所定の加速度以下となるよう巻線40に供給する電力を制御する。これにより、シャフト60の外壁611がインペラ80の内壁811に衝突するときの衝突エネルギーが所定値以下となる。ここで、マイコン97は、特許請求の範囲における「トルク加速度制御手段」として機能する。
また、本実施形態では、マイコン97は、「トルク加速度制御手段」として機能するとき、PI制御によりトルク加速度が所定の目標値になるよう、巻線40に供給する電力を制御する。
また、本実施形態では、マイコン97は、「位置検出手段」として機能するとき、巻線40への通電時間が所定の時間以下となるよう巻線40に供給する電力を制御する。ここで、マイコン97は、特許請求の範囲における「通電時間制御手段」として機能する。
ここで、巻線40に通電しロータ50が回転するときの、通電開始時から通電終了時までのロータ50の移動距離(角度)をx、シャフト60のトルク加速度をa、巻線40への通電時間をtとすると、下記式(1)が成り立つ。
x=at2 ・・・式(1)
本実施形態では、1回目の通電(位置検出)でロータ50の位置が制御開始位置を越えないよう、すなわち、xが「停止時のロータ50の磁石52の中央C1から制御開始位置までの距離(角度)y」以下になるよう、トルク加速度aおよび通電時間tを所定値以下に設定する。
図6は、シャフト60のトルク加速度aと巻線40への通電時間tとの関係において、距離xが距離y以下になる範囲(図6において網掛けした部分)を示すものである。
本実施形態では、図6に基づき、距離xが距離y以下となるよう、トルク加速度aを例えば15(mN・m/ms)、通電時間tを例えば5(ms)に設定している。これにより、巻線40に対する1回目の通電によって回転するロータ50の位置が制御開始位置を越えるのを防ぐことができる(図7(A)参照)。
上述のように、本実施形態では、マイコン97は、ロータ50が停止している状態から、ロータ50を「制御開始位置」に位置決めするまでの間に、ロータ50の位置検出のために1回、位置決めのために1回の少なくとも2回、巻線40に対し通電する。すなわち、巻線40に対する通電を少なくとも1回切り替える。
次に、本実施形態による駆動制御装置90の作動について、図8に基づき説明する。
図8に、駆動制御装置90によりブラシレスモータ4を駆動制御したときのブラシレスモータ4に流れる電流の値(電流値)の時間の経過に伴う変化を実線で示す。
図8に示す時刻t0では、ロータ50は停止しているため、電流値は0である。
時刻t1でマイコン97がロータ50の位置決め制御を開始すると、電流値は徐々に増大する。本実施形態では、ロータ50の位置決め(位置検出)を行うとき、シャフト60から出力されるトルクの加速度であるトルク加速度が所定の加速度以下となるよう巻線40に供給する電力を制御するため、時刻t1以降の電流値の傾きは、比較的小さくなる。
また、本実施形態では、マイコン97は、PI制御によりトルク加速度が所定の目標値になるよう、巻線40に供給する電力を制御するため、時刻t2で電流値が所定値a1になる。
時刻t3でロータ50の位置決めが完了すると、マイコン97は巻線40への通電を停止するため、電流値は0になる。
時刻t3の時点でロータ50は「制御開始位置」に位置決めされた状態のため、時刻t4でブラシレスモータ4の通常の駆動制御を開始可能である。時刻t4以降、ブラシレスモータ4の通常の駆動制御に伴い、ブラシレスモータ4に電流が流れる。
ここで、比較例の駆動制御装置の作動例を図8に示すことにより、本実施形態の比較例に対する有利な点を明らかにする。
図8に、比較例の駆動制御装置により、ロータ50が停止している状態から、ブラシレスモータ4の通常の駆動制御が開始された後までの、ブラシレスモータ4に流れる電流の値(電流値)の時間の経過に伴う変化を破線で示す。
比較例の駆動制御装置は、物理的な構成は本実施形態の駆動制御装置90と同様であるものの、ロータ50の位置決め(位置検出)時、シャフト60のトルク加速度の制御を行わない。そのため、時刻t1で位置決め制御を開始して以降、電流値が急激に上昇することがわかる。また、比較例の駆動制御装置でロータ50の位置決めを行う場合、電流値がa2に達することがわかる。ここで、a2は、a1の約3倍程度の値である。また、比較例の駆動制御装置による位置決めでは、時刻t2以降、時刻t3まで、電流値がa1より大きな値を変動していることがわかる。
このように、比較例の駆動制御装置の場合、ロータ50の位置決め時にブラシレスモータ4に流れる電流値が大きいため、シャフト60がインペラ80に衝突するときの衝突エネルギーが大きくなるおそれがある。一方、本実施形態の駆動制御装置90の場合、ロータ50の位置決め時にブラシレスモータ4に流れる電流値が小さいため、シャフト60がインペラ80に衝突するときの衝突エネルギーを小さくすることができる。
また、比較例の駆動制御装置では、ロータ50の位置決め時、巻線40へ通電する度にロータ50が正方向または逆方向へ回転するおそれがある。そのため、シャフト60の端部61の外壁がインペラ80の穴部81の内壁に衝突するときの衝突エネルギーの和が増大するおそれがある。一方、本実施形態の駆動制御装置90では、ロータ50の位置決め時、巻線40に対しn回通電するとき、ロータ50が全ての回の通電で同一の方向に回転するよう、巻線40に供給する電力を制御する。そのため、シャフト60の端部61の外壁がインペラ80の穴部81の内壁に衝突するときの衝突エネルギーの和を小さくすることができる。
また、比較例の駆動制御装置では、ロータ50の位置決め時、巻線40への1回目の通電(位置検出)でロータ50の位置が制御開始位置を越えるおそれがある。1回目の通電でロータ50の位置が制御開始位置を越えると、2回目以降の通電でロータ50の回転が逆転し制御開始位置に位置決めされるおそれがある(図7(B)参照)。そのため、シャフト60の外壁がインペラ80の内壁に衝突するときの衝突エネルギーが増大するおそれがある。一方、本実施形態の駆動制御装置90では、ロータ50の位置決め時、巻線40に対する1回目の通電(位置検出)によって回転するロータ50の位置が制御開始位置を越えないよう、巻線40に供給する電力を制御する(図7(A)参照)。そのため、2回目の通電でロータ50の回転が逆転するのを防ぐことができる。これにより、シャフト60の外壁がインペラ80の内壁に衝突するときの衝突エネルギーを小さくすることができる。
以上説明したように、本実施形態では、(1)複数相の巻線40(U相巻線41、V相巻線42、W相巻線43)が巻き回されたステータ30、当該ステータ30に対し相対回転可能に設けられるロータ50、および、当該ロータ50の中心に設けられ端部61がインペラ80の穴部81に挿嵌されロータ50とともに回転するシャフト60を有するブラシレスモータ4の駆動を制御する駆動制御装置90であって、マイコン97を備えている。
マイコン97は、巻線40に供給する電力を制御することによりロータ50の回転を制御可能である。
本実施形態では、マイコン97は、「位置決め手段」として機能する。マイコン97は、「位置決め手段」として機能することにより、ブラシレスモータ4の駆動制御を開始する前、巻線40に対しn回(nは2以上の整数)通電することにより、ブラシレスモータ4の駆動制御を開始可能なステータ30に対するロータ50の位置である制御開始位置にロータ50を位置決めする。
マイコン97は、「位置決め手段」として機能し、巻線40に対しn回通電するとき、すなわち、巻線40に対する通電をn−1回切り替えるとき、ロータ50が全ての回の通電で同一の方向に回転するよう、巻線40に供給する電力を制御する。そのため、シャフト60の端部61の外壁がインペラ80の穴部81の内壁に衝突するときの衝突エネルギーの和を小さくすることができる。これにより、シャフト60の外壁がインペラ80の内壁に衝突することによるインペラ80の摩耗および破損等を抑制することができる。この効果は、特に、本実施形態のように所定期間内のオンオフ回数が多いブラシレスモータ4を駆動制御する場合、および、位置決め時の巻線40に対する通電切り替えの回数が多い場合等に顕著となる。
また、本実施形態では、(2)マイコン97は、「位置決め手段」として機能するとき、巻線40に対する1回目の通電によって回転するロータ50の位置が制御開始位置を越えないよう、巻線40に供給する電力を制御する。そのため、ロータ50の位置決め時、ロータ50の回転が逆転するのを防ぐことができる。これにより、シャフト60の端部61の外壁がインペラ80の穴部81の内壁に衝突するときの衝突エネルギーの和を小さくすることができる。
また、本実施形態では、(3)マイコン97は、「位置決め手段」として機能するとき、巻線40に通電することにより、停止しているロータ50を回転させ、ロータ50のステータ30に対する位置を検出するよう「位置検出手段」として機能する。また、マイコン97は、「位置検出手段」として機能し検出したロータ50の位置に基づき、「制御開始位置」を決定するよう「位置決定手段」として機能する。また、マイコン97は、巻線40に対する通電を切り替えることにより、ロータ50を回転させ、「位置決定手段」として機能し決定した「制御開始位置」にロータ50を位置決めする。
このように、本実施形態では、ロータ50の位置を検出し、検出したロータ50の位置に基づき「制御開始位置」を決定し、決定した「制御開始位置」にロータ50を位置決めする。そのため、ブラシレスモータ4の駆動制御開始までに要する時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、(4)マイコン97は、「位置検出手段」として機能するとき、シャフト60から出力されるトルクの加速度であるトルク加速度が所定の加速度以下となるよう巻線40に供給する電力を制御するよう「トルク加速度制御手段」として機能する。これにより、巻線40に対する1回目の通電によって回転するロータ50の位置が制御開始位置を越えないよう制御することができるとともに、シャフト60の外壁がインペラ80の内壁に衝突するときの衝突エネルギーを小さくすることができる。
また、本実施形態では、(5)マイコン97は、「トルク加速度制御手段」として機能するとき、PI制御によりトルク加速度が所定の目標値になるよう、巻線40に供給する電力を制御する。そのため、シャフト60のトルク加速度を目標値にスムーズに近づけるとともに目標値との残留誤差を無くすことができる。また、シャフト60のトルク加速度を所定値(目標値)以下に維持することができる。
また、本実施形態では、(6)マイコン97は、「位置検出手段」として機能するとき、巻線40への通電時間が所定の時間以下となるよう巻線40に供給する電力を制御するよう「通電時間制御手段」として機能する。これにより、巻線40に対する1回目の通電によって回転するロータ50の位置が制御開始位置を越えないよう制御することができるとともに、シャフト60の外壁がインペラ80の内壁に衝突するときの衝突エネルギーを小さくすることができる。
また、本実施形態では、(7)燃料ポンプ1は、上述の駆動制御装置90と、駆動制御装置90により駆動制御されるブラシレスモータ4と、ブラシレスモータ4を収容するハウジング5と、吸入部11を有し、ハウジング5の一方の端部を塞ぐポンプカバー10と、吐出部21を有し、ハウジング5の他方の端部を塞ぐカバーエンド20と、中央に穴部81を有し、シャフト60の端部61が穴部81に挿嵌され、シャフト60とともに回転することで、吸入部11から流入した燃料を加圧し吐出部21から吐出するインペラ80と、を備えている。本実施形態の駆動制御装置90を燃料ポンプ1のブラシレスモータ4の駆動制御に用いた場合、駆動制御開始前のロータ50の位置決め時、シャフト60の外壁がインペラ80の内壁に衝突するときの衝突エネルギーの和を小さくすることができる。そのため、燃料ポンプ1のインペラ80の摩耗および破損を抑制することができる。
また、本実施形態では、(8)シャフト60の端部61は、軸に垂直な面による断面がD字状となるよう形成されている。また、インペラ80の穴部81は、シャフト60の端部61の断面形状に対応するようD字状に形成されている。また、シャフト60の端部61が穴部81に挿嵌された状態で、シャフト60の端部61と穴部81との間に所定のクリアランスが形成されている。このような構成の燃料ポンプ1の場合、上述の駆動制御装置90によりブラシレスモータ4の駆動制御(ロータ50の位置決め)を行えば、インペラ80の摩耗および破損をより効果的に抑制することができる。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、マイコン97は、ロータ50の位置決め時、巻線40への1回目の通電(位置検出)でロータ50の位置が、想定していた制御開始位置S1を越えた場合、同じ回転方向における次の制御開始位置S2を「制御開始位置」として決定し、当該「制御開始位置」にロータ50を位置決めする(図9参照)。これにより、ロータ50の位置決め時、ロータ50の回転が逆転するのを防ぐことができる。
本発明の他の実施形態では、マイコン97は、「位置決め手段」として機能しロータ50の位置決めをするとき、ロータ50の位置検出、および、検出した位置に基づく「制御開始位置」の決定を行わないこととしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、マイコン97は、「トルク加速度制御手段」として機能するとき、シャフト60のトルク加速度が所定の加速度より大きくなるよう巻線40に供給する電力を制御してもよい。また、マイコン97は、「通電時間制御手段」として機能するとき、巻線40への通電時間が所定の時間より大きくなるよう巻線40に供給する電力を制御してもよい。例えば図6に網掛けで示す範囲内の加速度および時間であれば、トルク加速度および巻線40への通電時間は、どのような値に設定してもよい。
また、本発明の他の実施形態では、マイコン97は、「トルク加速度制御手段」として機能するとき、PI制御によりトルク加速度が所定の目標値になるよう、巻線40に供給する電力を制御しないこととしてもよい。すなわち、比例制御等、PI制御以外の方法でトルク加速度を制御することとしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、マイコン97は、「位置決め手段」として機能しロータ50の位置決めを行うとき、巻線40に対し何回(2回以上)通電してもよい。すなわち、巻線40への通電を何回切り替えてもよい。例えばロータ50の位置検出のために複数回、ロータ50の位置決めのために複数回通電してもよい。
また、本発明の他の実施形態では、シャフトの端部の断面形状、および、インペラの穴部の形状は、D字状に限らず、例えばI字状、多角形状等、どのような形状であってもよい。また、シャフトとインペラとは、例えばスプライン結合により結合されることとしてもよい。
また、本発明の駆動制御装置は、燃料ポンプのブラシレスモータの駆動制御に限らず、他の機器等に設けられるブラシレスモータの駆動制御に用いてもよい。
このように、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態に適用可能である。
4 ・・・・ブラシレスモータ
30 ・・・ステータ(固定子)
40 ・・・巻線
41 ・・・U相巻線(巻線)
42 ・・・V相巻線(巻線)
43 ・・・W相巻線(巻線)
50 ・・・ロータ(回転子)
60 ・・・シャフト
61 ・・・端部
80 ・・・インペラ(回転部材)
81 ・・・穴部
90 ・・・駆動制御装置
97 ・・・制御部(位置決め手段)

Claims (8)

  1. 複数相の巻線(40、41、42、43)が巻き回された固定子(30)、当該固定子に対し相対回転可能に設けられる回転子(50)、および、当該回転子の中心に設けられ端部(61)が回転部材(80)の穴部(81)に挿嵌され前記回転子とともに回転するシャフト(60)を有するブラシレスモータ(4)の駆動を制御する駆動制御装置(90)であって、
    前記巻線に供給する電力を制御することにより前記回転子の回転を制御可能な制御部(97)を備え、
    前記制御部は、前記ブラシレスモータの駆動制御を開始する前、複数相の前記巻線に対しn回(nは2以上の整数)通電することにより前記回転子を回転させ、前記ブラシレスモータの駆動制御を開始可能な前記固定子に対する前記回転子の位置である制御開始位置に前記回転子を位置決めする位置決め手段(97)を有し、
    前記位置決め手段は、複数相の前記巻線に対しn回通電し前記回転子を回転させて前記制御開始位置に前記回転子を位置決めするとき、前記回転子が全ての回の通電で同一の方向に回転するよう、前記巻線に供給する電力を制御することを特徴とする駆動制御装置。
  2. 前記位置決め手段は、前記巻線に対する1回目の通電によって回転する前記回転子の位置が前記制御開始位置を越えないよう、前記巻線に供給する電力を制御することを特徴とする請求項1に記載の駆動制御装置。
  3. 前記位置決め手段は、
    複数相の前記巻線に通電することにより、停止している前記回転子を回転させ、前記回転子の前記固定子に対する位置を検出する位置検出手段(97)、および、
    前記位置検出手段により検出した前記回転子の位置に基づき前記制御開始位置を決定する位置決定手段(97)を有し、
    複数相の前記巻線に対する通電を切り替えることにより、前記回転子を回転させ、前記位置決定手段により決定した前記制御開始位置に前記回転子を位置決めすることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動制御装置。
  4. 前記位置検出手段は、前記シャフトから出力されるトルクの加速度であるトルク加速度が所定の加速度以下となるよう前記巻線に供給する電力を制御するトルク加速度制御手段(97)を有することを特徴とする請求項3に記載の駆動制御装置。
  5. 前記トルク加速度制御手段は、PI制御により前記トルク加速度が所定の目標値になるよう、前記巻線に供給する電力を制御することを特徴とする請求項4に記載の駆動制御装置。
  6. 前記位置検出手段は、前記巻線への通電時間が所定の時間以下となるよう前記巻線に供給する電力を制御する通電時間制御手段(97)を有することを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の駆動制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の駆動制御装置(90)と、
    前記駆動制御装置により駆動制御される前記ブラシレスモータ(4)と、
    前記ブラシレスモータを収容するハウジング(5)と、
    吸入部(11)を有し、前記ハウジングの一方の端部を塞ぐポンプカバー(10)と、
    吐出部(21)を有し、前記ハウジングの他方の端部を塞ぐカバーエンド(20)と、
    中央に前記穴部(81)を有し、前記シャフト(60)の端部(61)が前記穴部に挿嵌され、前記シャフトとともに回転することで、前記吸入部から流入した燃料を加圧し前記吐出部から吐出する前記回転部材(80)と、
    を備える燃料ポンプ(1)。
  8. 前記シャフトの端部は、軸に垂直な面による断面がD字状となるよう形成され、
    前記穴部は、前記シャフトの端部の断面形状に対応するようD字状に形成され、
    前記シャフトの端部が前記穴部に挿嵌された状態で、前記シャフトの端部と前記穴部との間に所定のクリアランスが形成されていることを特徴とする請求項7に記載の燃料ポンプ。
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