JP5926750B2 - 電界電子放出膜、電界電子放出素子、発光素子およびそれらの製造方法 - Google Patents

電界電子放出膜、電界電子放出素子、発光素子およびそれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、強電界によって電子を放出する電界電子放出膜、電界電子放出素子(電界電子放出電極)およびそれを用いた発光素子、並びにそれらの製造方法に関する。より詳しくは、表示装置、非発光ディスプレイ用バックライト光源、あるいは照明ランプ等に利用される電界電子放出素子とそれを面電子源として用いた面発光素子に関する。
次世代の高輝度フラットパネルディスプレイとして、フィールドエミッンョンディスプレイ(FED)の研究開発が進められている。また、一般照明としての発光素子は、白熱灯や蛍光灯が長年にわたり用いられてきており、蛍光灯は白熱灯と比べると同じ明るさでも消費電力を低く抑えられるという特徴を有しており、照明として広く利用されている。近年、白色灯や蛍光灯などの既存の照明に代わり、発光ダイオード(LED)を光源とした表示装置や照明が開発され、普及している。最近では、信号機などの表示装置、LCD用のバックライト、各種照明などに利用されている。
LEDは、半導体のキャリアの再結合により発光する原理であるため、材料のバンド構造で決められた固有の波長の単色光であり、かつ点光源であるため、特にバックライトや照明などの大面積に均一に、そして白色などのブロードな波長で利用するアプリケーションには不適である。特に、白色表示にする場合には、紫外線発光素子としてLEDを用い、その紫外線で蛍光体を発光させる構成が必要となっている。
これに対し、FEDと同様の方式で、面電子放出源から放出される電子で蛍光体を発光させることで、薄型かつ高輝度の面発光素子が容易に得られると考えられる。電界放射型の電子放出源(フィールドエミッタ)は、物質に印加する電界の強度を上げると、その強度に応じて物質表面のエネルギー障壁の幅が次第に狭まり、電界強度が107V/cm以上の強電界となると、物質中の電子がトンネル効果によりそのエネルギー障壁を突破できるようになる。そのため物質から電子が放出されるという現象を利用している。この場合、電場がポアッソンの方程式に従うために、電子を放出する部材(エミッタ)に電界が集中する部分を形成すると、比較的低い引き出し電圧で効率的に冷電子の放出を行うことができる。
近年、エミッタ材料としてカーボンナノチューブ(以下CNTと表記する。)が注目されている。CNTは、炭素原子が規則的に配列したグラフェンシートを丸めた中空の円筒であり、その外径はナノメータオーダで、長さは通常0.5μm〜数10μmの非常にアスペクト比の高い物質である。その形状から、電界が集中しやすく高い電子放出能が期待できる。また、CNTは、化学的、物理的安定性が高いという特徴を有するため、動作真空中の残留ガスの吸着やイオン衝撃等に対して影響を受け難いことが期待できる。
CNTを使用した電子放出源の製造方法として、CNTを含む分散液を基板に塗布し、乾燥・焼成する方法は、生産性および製造コストの点で優れていると考えられ、種々検討されている。
CNTは非常に細かい繊維状の微粒子(粉末)であるため、CNTを用いて電子放出源を形成する場合は、CNTを基板に固着する必要がある。一般に、CNTの固着には、樹脂などのバインダ材料が用いられる。具体的には、バインダ材料とCNTを溶媒に混合分散してペースト状(またはインク状)とし、これを印刷法、スプレー法、ダイコーター法等の手法で基板の表面に塗布し、乾燥・焼成することにより、バインダ材料の接着性を利用して基板上にCNTを固着する。このような方法でCNTを基板上に固着した場合、CNT自体はバインダ材料の中に埋め込まれたかたちとなるため、高い電子放出特性を実現するために、CNTを露出させ、かつCNTを基板に対して垂直に配向させる方法が用いられてきた。例えば、特許文献1には、CNTを含む層の表面に多孔質で粘着性を有するシート部材を貼り付けて乾燥した後、そのシート部材を剥離することにより、CNTを部分的に露出させ、かつCNTを垂直に配向させる技術が開示されている。また、特許文献2には、CNTを含む層をドライエッチングする技術が開示されている。特許文献3には、塗膜表層を機械的方法により除去する表面処理である活性化処理を行うことにより、均一にカーボンナノチューブを活性化できる技術が開示されている。さらに、膜の内部に存在するCNTの露出方法としては、特許文献4に、CNT、オリゴマー、架橋性モノマー、重合開始材および溶剤を含む組成物を基板上に塗布して形成した膜に対して熱処理を行い、熱応力により膜に亀裂を生じさせ、その亀裂部内にCNTを露出させ、電子放出源とする方法が提案されている。
特開2001−035360号公報 特開2001−035361号公報 特開2005−025970号公報 特開2010−086966号公報
電界電子放出素子(電界電子放出電極)を用いた発光素子に求められる特性としては、高輝度が得られる、輝度の発光面内均一性が高い、小電力で発光が可能、発光状態にちらつきが少ない、等が挙げられる。しかし、特許文献1−4の技術を用いて、電界電子放出素子(電界電子放出電極)を用いた発光素子を作成した場合、発光面内での発光輝度の均一性を高くすることが難しいという問題があった。特許文献1に記載の方法では、粘着性のシート状部材とCNTとの密着性をコントロールすることが困難であり、剥離の際にCNTが不均一に露出するという問題があった。特許文献2に記載の方法では、CNTを露出させるためにドライエッチングを行うが、エッチングの際にCNTが劣化するという問題があった。また、特許文献1および2に記載の方法は、基板と水平方向に配向しているCNTについては露出させる効果が少ないので、CNTを起毛する工程が必要であった。さらに、これらの方法では、膜の形成のために有機質のバインダーと有機溶媒とを使用するため、導電性の高い膜を得ることが困難であった。また、特許文献3に記載の技術は、膜の表層のみを除去することにより、均一にカーボンナノチューブを活性化する方法であるが、この技術は、電界電子放出電極を発光素子に用いた場合、輝度の発光面内均一性および発光強度が十分とはいえなかった。また、特許文献4に記載の技術では、膜の主成分を樹脂とする必要があり、膜の導電性を高くすることが困難であることや、CNTを露出させる亀裂の密度や分布の制御が容易ではなく、輝度の面内均一性が高く小電力で発光が可能というと結果を得ることが困難であるという問題があった。
本発明は、発光素子に用いた場合、小電力で作動が可能であり、かつ、輝度の発光面内均一性を高くすることができる、強電界によって電子を放出する電界電子放出膜、電界電子放出素子(電界電子放出電極)およびそれを用いた発光素子、およびそれらの製造方法を提供することを目的とする。また、電界電子放出膜を得るために膜表面の一部をエッチング等により除去する工程や起毛する工程を必要としない電界電子放出膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、以下を提供する。すなわち、
[1]好ましくは、InおよびSnの質量比で示される元素組成比In/(In+Sn)が0.4〜0.95の錫ドープインジウム酸化物(以下ITOと表記する。)60〜99.9質量%と0.1〜20質量%のCNTとを含む膜が形成されており、前記の膜表面に、幅が0.1〜50μmの範囲である溝が1mm2当たりの総延長2mm以上、かつ、溝部分の面積比率が2〜60%の範囲で形成されており、前記の溝の壁面においてカーボンナノチューブが露出した構造を有する、電界電子放出膜。
[2]基板上に、上記の電界電子放出膜が形成されている、電界電子放出素子。
[3]上記の電界電子放出素子(カソード電極)と、少なくとも前記電界電子放出素子に対向して配置されるアノード電極および蛍光体が設けられている構造体(アノード)とを含み、前記電界電子放出素子と前記アノードとの間が真空に保持されている、発光素子。
[4]有機インジウム化合物、錫アルコキシドおよびCNTを含むCNT分散液を基板に塗布し、加熱してCNTを含むITO膜(以下CNT含有ITO膜と表記する。)を形成した後、前記CNT含有ITO膜表面に、幅が0.1〜50μmの範囲である溝を1mm2当たりの総延長2mm以上、かつ、溝部分の面積比率が2〜60%の範囲で形成する、電界電子放出膜の製造方法。
[5]有機インジウム化合物および錫アルコキシドの1種または2種とITO粒子とCNTとを含むCNT分散液を基板に塗布し、加熱してCNT含有ITO膜を形成した後、前記CNT含有ITO膜表面に、幅が0.1〜50μmの範囲である溝を1mm2当たりの総延長2mm以上、かつ、溝部分の面積比率が2〜60%の範囲で形成する、電界電子放出膜の製造方法。
[6]前記の溝の形成方法が機械的手段、特にサンドペーパーを用いた、砥粒による機械的研摩である、電界電子放出膜の製造方法。
である。
以上、本発明においては、電界電子放出膜の主成分を導電性のITOとし、CNTを含むものとすることにより、小電力でも作動可能な電界電子放出素子を得ることができる。また、その膜に溝を形成することにより、膜内部のCNTを容易に露出することができ、輝度の発光面内均一性の高い電界電子放出素子を用いた発光素子を得ることができる。
サンドペーパーで研摩し、溝を形成したCNT含有ITO膜の表面の走査電子顕微鏡写真。 サンドペーパーで研摩し、溝を形成したCNT含有ITO膜の表面の走査電子顕微鏡写真。 サンドペーパーで研摩し、溝を形成したCNT含有ITO膜の溝部の走査電子顕微鏡写真。 サンドペーパーで研摩し、溝を形成したCNT含有ITO膜の溝部の走査電子顕微鏡写真。
[電界電子放出膜]
本発明の電界電子放出膜は、ITOを主成分とし、CNTを微量含む膜の表面に溝を形成し、その溝の壁面にCNTの端部を露出させた構造を有するものである。電界電子放出膜中のITOの含有量としては、60質量%以上が好ましい。60質量%未満では、膜の電導度が低くなり、電界電子放出素子とした時の発光強度の面内分布が不均一になるおそれがある。ITOは、電界電子放出膜中に最大99.9質量%まで含有させることが可能であるが、CNTの含有量とのバランスから、80〜99.8質量%が好ましく、90〜99.8質量%がより好ましく、95〜99.5質量%がさらに好ましい。なお、ITOはインジウム酸化物中に錫酸化物が固溶したものであり、製造条件によりその組成が変化する。また、出発原料として有機金属を用い、焼成温度が低い場合には有機成分が一部残存する場合もあるが、本発明におけるITOの含有量とは、電界電子放出膜中に含まれるインジウムおよび錫が、それぞれ化学量論組成の酸化物であると仮定して算出した値である。
本発明の電界電子放出膜は、実質的にインジウム酸化物、錫酸化物、原料であるインジウムもしくは錫の有機化合物の部分分解物および原料に由来する有機物とCNTとから構成されるが、上記の成分範囲内で、電界電子放出膜の特性に悪影響を与えない金属粒子等の導電性物質を含むことを妨げない。しかし、膜の伝導度を低下させるので、絶縁性の物質を含むことは好ましくない。
なお、電界電子放出膜中のインジウムと錫の組成比は、InおよびSnの質量比で示される元素組成比In/(In+Sn)が0.4〜0.95であることが好ましい。質量比が0.4未満であると、電界電子放出膜の導電性が低下する場合があり、質量比が0.95を超えると、電界電子放出膜が脆くなり溝を形成しにくくなる場合がある。
本発明の電界電子放出膜は、エミッタとしてCNTを含有する。使用するCNTの種類は特に限定されないが、単層(シングルウォール)CNTを用いることが好ましい。単層(シングルウォール)CNTを用いると、電子放出電界および電子放出駆動電圧の低減の点で有利である。電界電子放出膜中のCNT含有量は、0.1〜20質量%の範囲が好ましい。0.1質量%未満の場合には、電子の放出が不十分となるおそれがあり、20質量%を超えると、高価なCNTを多量に必要とし、膜の製造コストが高くなるので、不経済である。上記のバランスを考慮すると、電界電子放出膜中のCNT含有量は、0.2〜10質量%がさらに好ましく、0.5〜5質量%が一層好ましい。
電界電子放出膜の厚さは、0.5〜100μmとすることが好ましい。0.5μm未満の場合には、溝の形成手段の選択に制約を受けるので、好ましくない。また、100μmを超えると、材料コストが嵩むので好ましくない。
本発明の電界電子放出膜は、その表面に溝が形成された構造を有する。
一般に、CNTを液体に分散させたものを塗布・焼成して得られた膜中では、CNTは、必ずしも基板に垂直な状態では存在せず、基板に水平もしくは水平に近い状態で存在するものも多い。そのため、前述の焼成膜の表面を部分的に除去しても、CNTを効果的に露出することが困難な場合が多く、また、場合によっては起毛処理が必要となる。これに対して本発明の場合には、膜中に溝を設けるため、膜の内部において基板に水平もしくは水平に近い状態で存在するCNTの端部を効果的に露出することが可能となり、かつ、起毛処理も不要となる。特許文献3に開示された技術では、電界電子放出膜の表面層のみを除去するので、本願の溝を形成する処理と比べて、発光強度が向上しない。
なお、電界電子放出膜に機械的に溝を形成する際に、膜の表面の除去も同時に起こる場合がある。その場合、表面からの膜の除去量が大きいと、相対的に溝の中に露出するCNTの量が低下するので、塗布・焼成により形成した塗膜の表面の一部が残存する状態で溝を形成することが好ましい。
本発明の電界電子放出膜表面に形成された溝の幅は、0.1〜50μmの範囲が好ましい。溝の幅が0.1μm未満では、CNTが部分的に露出しても、その端部が必ずしも露出しないおそれがあり、また、溝の形成手段の選択にも制約があるので好ましくない。溝の幅が50μm超の場合には、膜に含まれるCNTが不必要に除去され、発光素子を形成した場合、発光の面内均一性が低下するおそれがあり、好ましくない。溝の幅は、光学顕微鏡もしくは走査電子顕微鏡を用いて測定することが出来る。
電界電子放出膜表面に形成された溝の深さは、0.1μm以上であることが好ましい。溝の深さが0.1μm未満のみの場合には、CNTの露出量が不十分となる。溝の深さに特に上限はなく、電界電子放出膜の厚さと同程度、すなわち、基板に到達する溝が形成されていても構わない。
電界電子放出膜表面に形成された幅が0.1〜50μmの範囲である溝は、1mm2当たり総延長が2mm以上存在することが好ましい。2mm未満では発光素子の発光強度が低下するとともに、発光強度の面内分布も悪化する。幅が0.1〜50μmの範囲の溝が総延長で2mm以上存在すれば、同一の領域に、溝の幅が0.1μm未満の部分や50μm超えの部分が存在していても構わない。溝の長さは、光学顕微鏡もしくは走査電子顕微鏡を用いて測定することが出来る。幅が0.1〜50μmの範囲である溝の1mm2当たりの総延長は、1mm×1mmの領域において、それぞれの溝について、幅が0.1〜50μmの範囲内である部分の長さを測定し、その長さの和を求めることにより得ることができる。
電界電子放出膜表面に形成された溝部分の面積比率は2〜60%の範囲内であることが好ましい。ここで、溝部分の面積比率とは、電界電子放出膜垂直方向上方からの全体の見かけ投影面積に対する溝部分の投影面積の比率を指す。面積比率の測定方法は後述する。 溝部分の面積比率が2%未満の場合には、CNTの露出部分が少なくなり、発光素子の発光強度が低下や発光強度の面内分布が悪化する場合がある。溝部分の面積比率が60%超の場合には、溝同士が干渉することにより、露出したCNT同士が絡んだり、溝の幅が広くなり露出したCNTが脱落する等の問題が生じ、発光素子の発光強度が低下や発光強度の面内分布が悪化するおそれがある。
[電界電子放出素子(電界電子放出電極)]
本発明の電界電子放出素子(電界電子放出電極)は、基板等の支持体上に本発明の電界電子放出膜が形成されたものである。基板はその種類に制限はないが、基板が導電性であれば電気的接続方法の自由度が増大する点で有利であり好ましいといえる。好適な基板の例として、シリコン基板等の半導体基板や金属基板等が挙げられる。
[発光素子]
本発明の発光素子は、本発明の電界電子放出素子(電界電子放出電極)と、前記電界電子放出素子に対向して配置され、アノード電極および蛍光体が設けられている構造体(アノード)とを含み、前記電界電子放出素子と前記アノードとの間が真空に保持されていることを特徴とするものである。この構成により、輝度の面内均一性が高い発光素子を得ることができる。また、本発明の発光素子には、電界電子放出に必要なCNTに印加する電子放出電圧を小さくするために、CNTにより近い箇所(カソードとアノードの間)に電極(ゲート電極またはグリッド電極)を設けることができる。ここで真空とは、発光素子の発光を妨げない程度に減圧された状態を指す。
アノードは、基板上にアノード電極が形成され、さらにその上に蛍光体が塗布されたものを用いることができる。アノードは、公知の電界電子放出素子を用いた発光素子で用いられているものを用いることができる。一例として、ガラス基板上にアノード電極としてITO膜が形成され、その上に蛍光体が塗布されているものを用いることができる。
[電界電子放出膜の製造方法]
本発明の電界電子放出膜は、ITOの前駆物質であるインジウムを含む成分および錫を含む成分並びにCNTを含む分散液(CNT分散液)を基板に塗布し、加熱・焼成してCNT含有ITO膜を形成した後、その膜の表面に溝を形成することにより得られる。
[CNT分散液]
CNT分散液に添加するインジウム成分としては、有機インジウム化合物およびITO粉が挙げられる。有機インジウム化合物としては、トリアルキルインジウムまたはインジウムアルコキシドを使用することができる。取扱の容易性の観点からトリアルキルインジウムとしてはトリブチルインジウムが好適な例として挙げられる。アルコキシドとしては、メトキシド、エトキシド、ブトキシド、イソプロポキシド等、加熱により酸化物に変化するものであれば、その種類は特に限定されない。
ITO粉は、同時に錫成分でもあるが、その粒径が過大であれば、CNTの分散性に悪影響を及ぼすので、平均粒径として10μm以下が好ましく0.1μm以下がさらに好ましい
CNT分散液に添加する錫成分としては、錫アルコキシドおよびITO粉が挙げられる。アルコキシドとしては、インジウムアルコキシドと同様に、メトキシド、エトキシド、ブトキシド、イソプロポキシド等、加熱により酸化物に変化するものであれば、その種類は特に限定されない。
ITOの前駆物質としては、有機インジウム化合物と錫アルコキシド、有機インジウム化合物および錫アルコキシドの1種または2種とITO粉の組み合わせがある。使用するCNTの種類には、特に制限はないが、単層(シングルウォール)CNTを用いることが好ましい。使用する溶媒の種類には、特に制限はないが、インジウムおよびスズ成分にアルコキシドを用いる場合には、混合時の加水分解を抑制する観点から有機溶媒を使用することが好ましい。有機溶媒の好適な例として、アルコール、酢酸ブチル等が挙げられる。
CNT分散液には、上記の他、分散剤、増粘剤等を添加することができる。
分散剤を使用することにより、CNTの分散性が向上する。分散剤は公知の分散剤を使用することができる。好適な例として、アニオン系の界面活性剤、ドデシルベンゼンスルホン酸、塩化ベンザルコニウム、ベンゼンスルホン酸ソーダ等が挙げられる。
CNT分散液には、粘度調整のために、増粘剤を添加しても良い。CNT分散液の粘度が低い場合、増粘剤を添加することにより、CNT分散液の塗布性が向上し、基板と膜との密着性が向上する。増粘剤としては、公知の増粘剤を使用することができる。好適な例として、エチルセルロース等が挙げられる。
CNT分散液の調製に当たって、ボールミル等を用いて混合すると、CNT分散液中のCNTの分散状態が向上する。
[CNT含有ITO膜の形成]
まず、CNT分散液を基板上に塗布して、塗布膜を形成する。塗布方法は、スプレー塗布、スピン塗布、ディップ塗布等の公知の方法を用いることができる。引き続き、前記の塗布膜を300℃〜600℃で加熱(焼成)することにより、ITOを主成分とし、CNTを微量含む膜を得ることができる。焼成は、大気雰囲気で行っても良いし、窒素、アルゴン等の不活性ガス中で行っても良い。焼成の前に300℃未満の温度で、塗布膜の乾燥(溶媒成分の除去)を行っても良い。
[溝の形成]
本発明の電界電子放出膜を得るためには、CNT含有膜の表面に溝を形成する必要がある。溝の形成方法に特に限定はなく、機械的方法、化学的な方法のいずれでも適用することが可能であるが、CNTのダメージを避けるために可能な限り低温プロセスを使用することが好ましい。前者の例として、サンドペーパーによる機械的研摩等が挙げられ、後者の例として、フォトレジストによるマスキングとエッチングとの組み合わせにより溝を形成するプロセス等が挙げられる。これらの例示の方法以外でも、溝を形成する際、溝内のCNTが全ては除去されず、溝の壁面にCNTの端部が露出して残留する状態となる方法であれば、いずれも適用することができる。
サンドペーパーによる機械的研摩は、砥粒により機械的に溝を形成するものであるが、低温プロセスであり、溝の形成の際に膜中のCNTにダメージを与えないので、好ましい。
[CNT分散液]
酢酸ブチル5.974gに下記を添加し、撹拌混合することにより、溶液を得た。
・トリブチルインジウム(C1227In)(Inとして0.089gを含む)
・テトラブトキシ錫(C16364Sn)(Snとして0.035gを含む)
得られた溶液に下記を添加し、撹拌混合することにより、CNT含有液を得た。
・ITO粉0.313g(In/(In+Sn)=0.906、平均一次粒径25nm、特開2011−126746号公報に記載の実施例5の方法で製造した。)
・カーボンナノチューブ(シングルウォール、Hanwha Nanotech社製、ASP−100F)0.01g
・ドデシルベンゼンスルホン酸0.01g
・エチルセルロース(関東化学製、エチルセルロース100cP(エトキシ含有量48〜49.5%)0.04g
得られたCNT含有溶液に、粒径1mmのジルコニアボール4gを添加して、撹拌羽を回転させることによる1次撹拌を6時間実施した後に、粒径1mmのジルコニアボールを取り除いた。その後、粒径0.3mmのジルコニアボール4g及び酢酸ブチル4gを加え、撹拌羽を回転させることによる2次撹拌を6時間実施した後に、粒径0.3mmのジルコニアボールを取り除いた。その後、粒径0.05mmのジルコニアボール4g及び酢酸ブチル2gを加え、撹拌羽を回転させることによる3次撹拌を6時間実施した。その後粒径0.05mmのジルコニアボールを取り除いて、CNT分散液を得た。
[CNT含有ITO膜]
塗装用エアガンを用い、150℃に加熱したSiウェハの表面に、前記CNT分散液を塗布した。このとき、塗布膜厚は、焼成後の膜厚が5μmになるように調整した。引き続き、CNT分散液を塗布したSiウェハを、空気中250℃の条件下で30分間加熱し、乾燥した。さらに、CNT分散液を塗布し、乾燥したSiウェハを、真空中470℃の条件下で80分間焼成して、Siウェハ上にCNT含有ITO膜を生成させた。
[CNT露出処理]
得られたCNT含有ITO膜中に含まれるCNTを部分的に露出させるために、得られたCNT含有ITO膜に機械的処理による溝の形成、化学的なエッチング等の処理を施した。Si基板上に形成されたCNT含有ITO膜にCNT露出処理を施したものをカソード電極とした。
[溝の評価]
前記のCNT露出処理によりCNT含有ITO膜に形成された溝の存在密度、幅および深さは、以下の方法で評価した。
溝の幅および長さは、膜表面の1mm×1mmの領域5箇所について、走査電子顕微鏡を用いて測定した。幅が0.1〜50μmの範囲である溝の総延長を各領域で測定し、その平均値を当該試料の溝の1mm2当たり総延長とした。
溝部分の面積比率は、走査電子顕微鏡で電界電子放出膜表面用いて1辺が200μmである正方形の領域について、溝部分の面積を求め、その溝部分の面積を前記正方形の面積で除することにより得られる。本発明では、5箇所の正方形の領域について、面積比率を求め、その平均値を溝部分の面積比率とした。
[カソード電極の評価]
(発光素子の作成)
得られたカソード電極を四角形に切断し、四角形の対向する2辺にガラスファイバー製スペーサー(直径450μm)を設置し、固定した。表面にITOを蒸着し、蛍光体を塗布したガラス板をアノード電極とした。アノード電極をカソード電極と同様の形状に切断した。アノード電極の蛍光体塗布面とカソード電極のCNT含有ITO膜の存在する面が対向するように、アノード電極を前記スペーサーの上に設置・固定して、発光素子を形成した。なお、発光素子の発光面積は1辺7mmの正方形とした。
(発光素子の発光状態の評価)
得られた発光素子のカソード電極およびアノード電極を電源装置に接続し、10-4Paの真空容器中に設置し、カソード電極に5kVを印加して、発光素子を発光させた。その際、発光状態を目視で観察するとともに、CCDカメラを用いて撮影した。発光素子の発光強度(輝度)は、輝度計(コニカミノルタオプティクス社製:LS−100)を用いて測定した。輝度の測定は、真空容器のビューポート越しに、発光面上の5箇所について行った。
[実施例1]
CNT露出処理として、CNT含有ITO膜の表面を、JISR6010:2010(研磨布紙用研磨剤の粒度)で規定する#1000のサンドペーパーを用い、2方向にそれぞれ2回研摩し、CNT含有ITO膜表面の溝部分以外は研磨前の表面外観を維持した状態で、溝を形成した。研摩後のCNT含有ITO膜表面を走査電子顕微鏡で観察した結果、幅が0.1〜50μmの範囲である溝が1mm2当たりの総延長50mmであった。溝の深さを溝の10箇所について表面粗さ計で測定した結果、いずれも0.1μm以上であった。溝部分の面積比率は11%であった。発光素子を組み立てて、5点で測定した発光輝度は75〜85cd/cm2の範囲であり、それらの平均値は80cd/cm2であった。なお、本実施例の場合、後述する比較例1と比較して、発光のちらつき(目視により確認される発光強度の変動)が小さく、発光をさせるのに必要な電圧も低いことが確認された。
[比較例1]
CNT露出処理を以下の方法とした以外は、実施例1と同様の手順で、FEL素子を作成し、評価した。
CNT露出処理:エッチング液(関東化学製:ITO−06N)を用い、CNT含有ITO膜の表面を、膜厚が半分になるまで溶解除去し、CNTを膜の表面に露出させた。表面を洗浄・乾燥した後、紫外線硬化用ラミネート用フィルムをCNT含有ITO膜の表面に貼り付け、剥離することにより、CNTの起毛処理を行った。
本比較例の場合、膜のエッチングは起こるものの、溝の形成は観察されなかった。本比較例の発光素子の発光状態を、CCDカメラを用いて撮影した結果、実施例1と比較して、輝度のばらつきが大きく、発光が認められない領域が広く存在した。発光強度(輝度)を測定した結果、輝度は20〜100cd/cm2であり、それらの平均値は60cd/cm2であった。
この結果は、膜のエッチングによっては、基板と水平に近い状態でCNT含有ITO膜中に存在するCNTの端部を、面内均一に露出させることが困難なためと考えられる。
[比較例2]
CNT露出処理を行わず、比較例1と同じ起毛処理を行った後、発光素子を作成し、発光状態を評価したところ、発光は認められなかった。紫外線硬化用ラミネート用フィルムをCNT含有ITO膜に貼り付け、その一部を剥離することのみではCNTを膜表面に露出することができなかったことによるものと思われる。
[実施例2]
使用するサンドペーパーの種類を#1000から#2000に変更した以外は、実施例1と同様の手順で、FEL素子を作成し、評価した。
幅が0.1〜50μmの範囲である溝が1mm2当たりの総延長55mmであった。溝の深さを溝の10箇所について表面粗さ計で測定した結果、いずれも0.1μm以上であった。溝部分の面積比率は9%であった。発光素子を組み立てて、5点で測定した発光輝度は107〜120cd/cm2の範囲であり、それらの平均値は103cd/cm2であった。なお、本実施例の場合、比較例1と比較して、発光のちらつき(目視により確認される発光強度の変動)が小さく、発光をさせるのに必要な電圧も低いことが確認された。
[実施例3]
#1000のサンドペーパーに代えて、#8000のラッピングフィルムシート(3M社製)に変更した以外は、実施例1と同様の手順で、FEL素子を作成し、評価した。幅が0.1〜50μmの範囲である溝が1mm2当たりの総延長120mmであった。溝の深さを溝の10箇所について表面粗さ計で測定した結果、いずれも0.1μm以上であった。溝部分の面積比率は13%であった。発光素子を組み立てて、5点で測定した発光輝度は200〜220cd/cm2の範囲であり、それらの平均値は208cd/cm2であった。なお、本実施例の場合、比較例1と比較して、発光のちらつき(目視により確認される発光強度の変動)が小さく、発光をさせるのに必要な電圧も低いことが確認された。
[実施例4]
溝を形成する処理について、2方向にそれぞれ2回研摩する方法から、略1方向で8回研磨する方法に変更した以外は、実施例1と同様の手順で、FEL素子を作成し、評価した。研摩後のCNT含有ITO膜表面の観察結果を図1に示す。溝部分の面積比率は20%であった。発光素子を組み立てて、5点で測定した発光輝度は110〜130cd/cm2の範囲であり、それらの平均値は117cd/cm2であった。
[実施例5]
溝を形成する処理について、2方向にそれぞれ2回研摩する方法から、ランダムな方向に12回研磨する方法に変更した以外は、実施例3と同様の手順で、FEL素子を作成し、評価した。研摩後のCNT含有ITO膜表面の観察結果を図2に、溝部の拡大した観察結果を図3に、それぞれ示す。図3で溝の壁面において、白く見える細い糸状の物質がCNTの露出したものである。溝部分の面積比率は30%であった。発光素子を組み立てて、5点で測定した発光輝度は110〜130cd/cm2の範囲であり、それらの平均値は115cd/cm2であった。
[比較例3]
溝を形成する処理について、2方向にそれぞれ2回研摩する方法から、4方向にそれぞれ10回ずつ研磨する方法に変更した以外は、実施例1と同様の手順で、FEL素子を作成し、評価した。溝部分の面積比率を測定しようとしたが1本1本の溝部が明確に識別できるような形態になっておらず、計測不能であった。
実施例1〜4では研摩後のCNT含有ITO膜表面を走査電子顕微鏡で観察した場合、表面は溝部分と研摩前の表面外観を維持した部分に識別でき、溝部分以外は研摩前の表面外観を維持した状態であったが、本比較例では研摩前の表面外観を維持した部分の面積比率は5%であり、それ以外の部分は溝が明瞭に識別できないような研摩面であった。
発光素子を組み立てて、5点で測定した発光輝度は0〜90cd/cm2の範囲であり、それらの平均値は45cd/cm2であった。
研摩後のCNT含有ITO膜表面の観察結果を図4に示す。表面について、1本1本の溝部が明確に識別できるような形態になっておらず、溝部が露出したカーボンナノチューブが相互に絡まっている部分が存在していた。
[比較例4]
溝を形成する処理について、#1000のサンドペーパーに代えて、#8000のラッピングフィルムシートに変更した以外は、比較例3と同様の手順で、FEL素子を作成し、評価した。溝部分の面積比率を測定しようとしたが1本1本の溝部が明確に識別できるような形態になっておらず、計測不能であった。
実施例1〜4では研摩後のCNT含有ITO膜表面を走査電子顕微鏡で観察した場合、表面は溝部分と研摩前の表面外観を維持した部分に識別でき、溝部分以外は研摩前の表面外観を維持した状態であったが、本比較例では研摩前の表面外観を維持した部分の面積比率は10%であり、それ以外の部分は溝が明瞭に識別できないような研摩面であった。
発光素子を組み立てて、5点で測定した発光輝度は0〜100cd/cm2の範囲であり、それらの平均値は50cd/cm2であった。

Claims (5)

  1. 60〜99.9質量%の錫ドープインジウム酸化物と0.1〜20質量%のカーボンナノチューブとを含む電界電子放出膜であって、放出膜中に含まれるInおよびSnの質量比で示される元素組成比In/(In+Sn)が0.4〜0.95であり、かつ、前記の膜表面に、幅が0.1〜50μmの範囲である溝が1mm2当たりの総延長2mm以上、かつ、溝部分の面積比率が2〜60%の範囲で形成されており、前記の溝の壁面においてカーボンナノチューブが露出した構造を有する、電界電子放出膜。
  2. 基板上に、請求項1記載の電界電子放出膜が形成されている、電界電子放出素子。
  3. 請求項に記載の電界電子放出素子(カソード電極)と、前記電界電子放出素子に対向して配置されるアノード電極および蛍光体が設けられている構造体(アノード)とを含み、前記電界電子放出素子と前記アノードとの間が真空に保持されている、発光素子。
  4. 有機インジウム化合物、錫アルコキシド、錫ドープインジウム酸化物粒子とカーボンナノチューブとを含むカーボンナノチューブ分散液を基板に塗布し、加熱してカーボンナノチューブを含む錫ドープインジウム酸化物膜を形成した後、前記膜表面に、幅が0.1〜50μmの範囲である溝を1mm2当たりの総延長2mm以上、かつ、溝部分の面積比率が2〜60%の範囲で形成し、前記の溝の壁面においてカーボンナノチューブを露出させる、請求項1に記載の電界電子放出膜の製造方法。
  5. 前記の溝の形成方法が砥粒による機械的研摩である、請求項に記載の、電界電子放出膜の製造方法。
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