JP2017139834A - 電力変換装置、およびパワーコンディショナシステム - Google Patents

電力変換装置、およびパワーコンディショナシステム Download PDF

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Abstract

【課題】広い出力範囲において高い効率を実現することができ、かつコストダウンが可能な電力変換装置、およびこの装置を備えたパワーコンディショナシステムを提供する。
【解決手段】単一の電源5を入力電源として並列に動作する複数の電力変換器10a〜10cを備え、各々の電力変換器10a〜10cは共に同等の定格容量であり、かつ少なくとも2台の電力変換器は入力電圧に対する出力電力−変換器効率特性が異なる一方、各々の電力変換器10a〜10cの入力電圧と変換器効率が最大となる最大効率電力との関係を示すデータを保持する記憶装置と、この記憶装置に保持されたデータに基づいて電力変換器10a〜10cの最大効率電力の合計と要求出力電力との差が最小となるように、動作すべき電力変換器10a〜10cを選択する制御装置11とを備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、入力電力を所定の出力電圧に変換し、広い出力範囲において高効率を実現可能な電力変換装置、およびこの装置を備えたパワーコンディショナシステムに関するものである。
近年、再生可能エネルギー発電の増大に伴い、太陽電池や蓄電池などの利用が増大している。このような太陽電池や蓄電池などは出力電圧や出力可能な電力が変動し易い不安定電源であり、このような不安定電源を入力源とする電力変換装置には、入力電圧および出力電力が変動しても高効率を維持することが求められる。
そこで、従来技術では、複数の電力変換器を並列に設け、出力電力に応じて電力変換器を選択的に駆動することにより、広い出力範囲において高効率を実現可能な電力変換装置が提案されている(例えば、下記の特許文献1参照)。
特開2013−85459号公報
このような従来の電力変換装置では、これを構成する各々の電力変換器の定格容量のみに着目し、各電力変換器の定格容量の和が要求電力以上で、且つ要求電力との差が最小となるように電力変換器を選択して、駆動するようにしている。このため、最大効率点が定格容量付近である電力変換器以外の電力変換器を主に組み合わせて駆動する場合には、高い効率を得ることができない課題がある。
また、最大効率点は入力電圧によって変動するため、入力電圧の変動によって、高い効率を得ることができなくなる課題もある。さらに、定格容量の異なる各々の電力変換器を組み合わせることで、広い出力範囲に適合できるようにしているため、定格容量の異なる複数の電力変換器を用意する必要があり、その分コストが増大するという課題もある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、広い出力電力範囲において高い効率を実現することができ、かつコストダウンが可能な電力変換装置、およびこの装置を備えたパワーコンディショナシステムを提供することを目的とする。
この発明に係る電力変換装置は、単一の電源を入力電源として並列に動作する複数の電力変換器を備え、各々の上記電力変換器は共に同等の定格容量であり、かつ少なくとも2台の上記電力変換器は入力電圧に対する出力電力−変換器効率特性の異なるものであるとともに、各々の上記電力変換器の入力電圧と変換器効率が最大となる最大効率電力との関係を示すデータを保持する記憶装置と、上記記憶装置に保持されたデータに基づいて上記電力変換器の上記最大効率電力の合計と要求出力電力との差が最小となるように、動作すべき上記電力変換器を選択する制御装置と、を備えることを特徴としている。
また、この発明に係るパワーコンディショナシステムは、上記の電力変換装置を備えて構成される。
この発明によれば、入力電圧および要求される出力電力に応じて、駆動する電力変換器を選択するので、電力変換装置全体の効率を高めることができる。また、各々の電力変換器は、同等の定格容量で、かつ入力電圧に対する出力電力−変換器効率特性のみが異なるので、半導体素子やリアクトルを変更するだけで実現することができる。このため、その他の部品を共通化でき、コストの増大を抑制できるという効果がある。
この発明の実施の形態1における電力変換装置の適用例であるパワーコンディショナシステムの構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1における電力変換装置の構成の一例を示す回路図である。 この発明の実施の形態1における電力変換装置を構成する各々の電力変換器における出力電力と変換器効率との関係の一例を示す特性図である。 この発明の実施の形態1における太陽電池の発電電力−電圧の関係の一例を示す特性図である。 この発明の実施の形態1における蓄電池の電気特性を説明するための特性図である。 この発明の実施の形態1における電力変換装置の制御処理動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1における電力変換装置を構成する一つの電力変換器における出力電力と変換器効率との関係の一例を示す特性図である。 この発明の実施の形態1における電力変換装置を構成する各々の電力変換器における入力電圧(電池電圧)に対する最大効率電力との関係の一例を示す特性図である。 この発明の実施の形態2における電力変換装置を構成する各々の電力変換器における出力電力と変換器効率特性との関係の一例を示す特性図である。 この発明の実施の形態3における電力変換装置の構成の一例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3における電力変換装置を構成する各々の電力変換器の出力電力と変換器効率との関係の一例を示す特性図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による電力変換装置の適用例であるパワーコンディショナシステム(以下、PCSと表記する)の構成を示すブロック図である。
この実施の形態1において、PCS1は、別の交流電源等の電力系統2と共に冷蔵庫、照明、TV等の負荷3に接続され、負荷3に電力を供給する。このPCS1には電源として、太陽電池4と蓄電池5が接続されている。この場合、太陽電池4にはDC/DCコンバータ6が、蓄電池5には電力変換装置7がそれぞれ接続され、直流母線8を介してDC/ACコンバータ9にまとめられている。このDC/ACコンバータ9の出力がPCS1の出力となる。
ここで、上記のDC/DCコンバータ6は、太陽電池4からの直流電力を制御する。電力変換装置7は、蓄電池5の充放電を制御する。また、DC/ACコンバータ9は、直流電圧を所望の交流電圧に変換して電力系統2および負荷3に供給するとともに、電力系統2から供給される交流電力を直流電力に変換して電力変換装置7を介して蓄電池5を充電することもできる。そして、これらのDC/DCコンバータ6、電力変換装置7、およびDC/ACコンバータ9は、いずれも制御装置11によって駆動制御される。
なお、ここでは蓄電池5に電力変換装置7が接続されているものとして説明するが、これに限らず太陽電池4に電力変換装置7を接続した構成とすることも可能である。また、この電力変換装置7は、この実施の形態1では3台の電力変換器10a〜10cを並列に接続して構成されているものとして説明するが、この発明はそのような台数に限定されるものではなく2台以上であればよい。
図2に示すように、電力変換装置7は、電力変換器10a〜10cを並列に接続している。電力変換装置7を構成する各々の電力変換器10a〜10cは、いずれもリアクトルL、IGBTやMOSFET等からなる2つの半導体スイッチング素子Q1およびQ2、並びに2つの電解コンデンサC1およびC2を備えている。
そして、例えば、一つの電力変換器10aについてみると、蓄電池5の放電時には、蓄電池5と直流母線8との間で直列に接続されたリアクトルLと半導体スイッチング素子Q1との接続点と接地線との間に接続された半導体スイッチング素子Q2がオン/オフ制御され、また、蓄電池5の充電時には、蓄電池5と直流母線8との間で直列に接続された半導体スイッチング素子Q1がオン/オフ制御される。他の電力変換器10b、10cについても同様である。
さらに、この実施の形態1の特徴として、図3に示すように、各電力変換器10a〜10cは、その定格容量は共に同等(例えば1kW)であるが、ある入力電圧に対してこれを電力変換して所要の出力電力を得る際の、出力電力と電力変換効率との関係(以下、この関係を出力電力−変換器効率特性という)がそれぞれ異なるように予め設定されている。
このように、同等の定格容量で、かつある入力電圧に対する出力電力−変換器効率特性の異なる電力変換器10a〜10cは、それぞれ半導体スイッチング素子Q1、Q2やリアクトルLの特性を変更することで容易に実現することができる。そのため、その他の部品を共通化でき、従来のように、互いに定格容量の異なる電力変換器を複数台用意する場合と比較してコスト面で有利である。
制御装置11は、電力系統2の状態、負荷3の消費電力、太陽電池4の発電電力、蓄電池5の残量等からPCS1全体の運転計画を作成し、DC/DCコンバータ6、電力変換装置7、およびDC/ACコンバータ9を制御する。
この場合、制御装置11は、電力変換装置7を構成する各々の電力変換器10a〜10cの出力電力−変換器効率特性において、入力電圧に対する出力電力の変換器効率が最大となる電力の値(以下、最大効率電力という)との関係を示すデータ(図8参照)を予め記憶した記憶装置(図示せず)を備えている。そして、制御装置11は、この記憶装置に登録されたデータに基づいて、後で詳述するように、電力変換装置7に対する要求出力電力と、並列動作する各電力変換器10a〜10cの各々の最大効率電力の合計との差が最小となるように、各々の電力変換器10a〜10cを選択する。
なお、ここでは、制御装置11がPCS1全体の運転計画を作成するとしたが、制御装置11と相互に通信を行うHome Energy Management System(以降、HEMSという)を設けてHEMSに運転計画を作成させる構成とすることも可能である。
DC/DCコンバータ6は、太陽電池4の最大電力を引き出す最大電力点追従制御(Maximum Power Point Tracking制御(以下、MPPT制御という))と、太陽電池4の出力電圧を制御して太陽電池4からの出力電力を制御する電圧制御とを、状況にあわせて切り替えて制御される。ここでは、図4を用いてMPPT制御と電圧制御について簡単に説明する。
先ず、一般的なMPPT制御について説明する。
図4は、太陽電池4の発電電力−電圧特性の例を示す図である。横軸は太陽電池4の電圧値、縦軸は太陽電池4の発電電力値である。ここでは、日射量が異なる場合の3つのケ−スを示している。
太陽電池4は、日射量の変化や温度変化等の周囲状況によって、その電力−電圧特性が変化し、最大電力点にずれが生じる。このため、MPPT制御では、太陽電池4の出力電圧(動作電圧)を変化させ、電力の増減に基づいて、最大電力が得られる動作電圧を探すという動作を絶えず行い、太陽電池4から最大電力を取り出すようにしている。最大電力点の一般的な探索動作は、山登り法と称され、先ず、動作電圧を、例えば微量ΔV増加させて電力差ΔPを演算し、その結果、電力差ΔPが0以上であれば、最大電力点よりも左側(低電圧側)に現在の電圧があるとして、それまでと同じ方向に電圧を変化させる。電力差ΔPが0以下であれば、最大電力点よりも右側(高圧側)に現在の電圧があるとして、それまでと逆方向に電圧を変化させるものである。これを繰り返すことによって、最大電力点を探索することができる。以上のように、MPPT制御では、太陽電池4の出力電力が最大となるように、すなわち、太陽電池4の出力電圧が図4に示す最大電力点となるように制御される。
一方、電圧制御では、図4に示すような太陽電池4の発電電圧−電圧特性に基づいて電圧制御範囲が予め設定され、その電圧制御範囲内で太陽電池4の電力を引き出すものである。この電圧制御における電圧制御範囲は、図4に示すように、発電電力−電圧特性の最大電力点となる電圧(以下、ピーク電圧という)よりも右側の範囲に設定される。
その理由は、発電電力−電圧特性のピーク電圧は太陽電池4の周囲状況により随時変化している。仮に、太陽電池4の出力電圧が最大電力点となるピーク電圧より小さくなると、太陽電池4からの出力電力は単調減少をはじめ、以降の電圧制御が破綻してしまうからである。したがって、周囲状況が変わっても太陽電池4の出力電圧がピーク電圧以下とならないよう、電圧制御範囲の下限値は、電力−電圧特性のピーク電圧からある程度のマージンを持たせて右側の範囲に設定している。
このように、電圧制御は、電圧制御範囲の中で太陽電池4の出力電圧を制御して電力を引き出すため、電圧制御範囲の下限値を発電電力−電圧特性のピーク電圧からある程度のマージンを持たせて設定しているのに対し、MPPT制御では、常に発電電力が最大となるようなピーク電圧を探索している。このため、太陽電池4をMPPT制御で制御することで、より効率よく太陽電池4から発電電力を得ることができる。
次に、電力変換装置7に接続される蓄電池5の特性について説明する。なお、ここでは蓄電池5として、リチウムイオンバッテリを例にとってその特性について、図5を参照して説明する。
図5(a)は、横軸に充電電力割合(以降、SoCと表記する)を、縦軸に充電電流をそれぞれ示している。また、図5(b)は、横軸に充電時間を、縦軸にSoCをそれぞれ示している。さらに、図5(c)は、横軸にSoCを、縦軸に蓄電池電圧をそれぞれ示している。
一般に、蓄電池5は過充電(蓄電池電圧が所定の値を超えて充電)、過放電(蓄電池電圧が所定の値以下になるまで放電)を行うと劣化が必要以上に進み、最悪の場合、破壊に至ることがある。リチウムイオンバッテリは、図5(c)に示すように満充電付近(SoCが1.0付近)になると、急激に蓄電池電圧が上昇する。また、満充電付近で充電電流の電流リプルが大きいと、劣化が必要以上に進む場合がある。
したがって、蓄電池5に充電する際は、上記過充電の防止、および充電電流リプル量を低減するため、図5(a)、(b)に示すように、蓄電池5の電圧が所定の電圧になるまでは定電流で充電し、所定の電圧になると定電圧で充電する方式が取られる。その場合、定電流充電と定電圧充電との切り替えは、蓄電池特性、および定電流で充電する電流量に依存するが、例えば、上記定電流制御で充電する時間をSoCが0.8C(1Cとは1時間で蓄電池を満充電できる電流量とする)とし、以降を定電圧で満充電になるまで充電するとすれば、定電流制御で充電する時間と、定電圧制御で充電する時間は、ほぼ等しくなっている。なお、放電については、一般的には蓄電池電圧が放電終止電圧になるまでは、充電時とは異なり、制御の切り替えは行わない。
次に、PCS1の全体的な動作について説明する。
ここでは、電力系統2が正常な場合のPCS1の運転(以下、通常運転という)時の動作と、電力系統2の停電時におけるPCS1の運転(以下、自立運転という)時の動作とに区別してそれぞれ説明する。なお、電力変換装置7内部の動作については後述する。
先ず、電力系統2が正常な場合のPCS1の通常運転時の動作について説明する。
通常運転時において、PCS1は基本的に負荷3への電力供給よりも蓄電池5への充電を優先する。すなわち、太陽電池4の発電電力に余力があれば、蓄電池5への充電が優先され、その余剰の電力が負荷3や電力系統2に供給される。また、太陽電池4の発電電力が蓄電池5を充電するだけの余力がなければ、その不足分の電力が電力系統2から供給されて蓄電池5が充電される。
なお、この通常運転の動作時において、太陽電池4からの発電電力や蓄電池5からの放電電力を電力系統2に出力(回生)する場合の判断、および電力系統2からPCS1内に電力を取り込む(力行)判断は、制御装置11により、直流母線8の電圧(以下、母線電圧という)を計測する電圧計(図示せず)による母線電圧の計測値に基づいて行なわれる。以下、通常運転時の各部の動作について具体的に説明する。
先ず、PCS1の太陽電池4に関する動作を説明する。
PCS1の通常運転時、制御装置11は、太陽電池4にて電力が発電されているかを確認する。具体的には、太陽電池4の電圧を計測する電圧計(図示せず)の計測値が所定の値を超えているかを確認する。なお、この所定値は太陽電池4の発電が可能となる値として予め設定されている。そして、太陽電池4の電圧の計測値が所定値を超えていた場合、制御装置11は、電力系統2が停電ではないことを確認する。なお、電力系統2が停電でないことの確認動作については後述する。
続いて、制御装置11は、電力系統2が停電でない場合、DC/ACコンバータ9を起動するとともに、太陽電池4からの発電を開始する。DC/ACコンバータ9の起動により、直流母線8の電圧(以下、母線電圧という)が予め設定された制御目標電圧となるように制御される。また、電力系統2に出力(回生)する電力は、DC/ACコンバータ9を電流制御することでシステム全体を動作させるものとする。
太陽電池4からの発電を開始する際、制御装置11からDC/DCコンバータ6にMPPT制御の制御指令値が入力される。DC/DCコンバータ6は、指令値を元に動作し、太陽電池4から出力される第1の直流電圧V1を第2の直流電圧V2に変換して出力する。
DC/DCコンバータ6からの太陽電池4による発電電力の供給が開始されると、制御装置11によりDC/ACコンバータ9を駆動制御して太陽電池4からの電力を電力系統2と負荷3に出力する。なお、太陽電池4からの電力の電力系統2への出力(回生)は、制御装置11により判断される。すなわち、制御装置11は、直流母線8の母線電圧を監視し、この母線電圧の計測値が制御目標電圧を超えた場合に、電力系統2より供給される交流電圧波形に同期して電力系統2に電力を回生するようDC/ACコンバータ9を制御する。
次に、PCS1の蓄電池5に関する動作について説明する。
制御装置11は、蓄電池5の充放電についての指示を行う。具体的には、蓄電池5の温度およびSoCに基づいて最大充放電電流を算出する。そして、蓄電池5の電圧と、上記で算出した最大充放電電流とから充放電可能な最大電力を算出する。
ここでは、先ず、蓄電池5から放電する場合の動作について説明する。
前述したように、制御装置11は、電力系統2の状態、負荷3の消費電力、太陽電池4の発電電力、蓄電池5の残量等からPCS1全体の運転計画を作成する。その中には太陽電池4の発電電力以外に蓄電池5の放電電力も含まれる。制御装置11は、蓄電池5の放電電力が運転計画内の放電指令値となるように、電力変換装置7に対する制御指令を出力する。電力変換装置7は、制御指令に基づいて動作し、蓄電池5から出力される第3の直流電圧V3を第4の直流電圧V4に変換して出力する。第4の直流電圧V4に変換された蓄電池5からの出力は、DC/ACコンバータ9を介して電力系統2と負荷3に供給される。
ここで、前記の太陽電池4の電力を電力系統2へ出力(回生)する場合と同様、蓄電池5からの電力の電力系統2への出力(回生)は、制御装置11により判断される。すなわち、制御装置11は、直流母線8の母線電圧の計測値が制御目標電圧を超えた場合に、電力系統2に電力を回生するようDC/ACコンバータ9を制御する。
なお、制御装置11は、電力変換装置7から実際に出力される放電電力の情報を収集し、電力変換装置7内での変換損失を求め、損失分を上乗せして蓄電池5の放電制御を行うことができる。
次に、蓄電池5に充電する場合の動作について説明する。
前述したように、制御装置11は、電力系統2の状態、負荷3の消費電力、太陽電池4の発電電力、蓄電池5の残量等からPCS1全体の運転計画を作成する。その中に蓄電池5の充電電力も含まれる。制御装置11は、蓄電池5の充電電力が運転計画内の充電指令値となるように、電力変換装置7に対する制御指令を出力する。電力変換装置7は、制御指令に基づいて動作し、蓄電池5を充電する。
なお、蓄電池5への充電の際には、前述のように太陽電池4の発電電力を蓄電池5への充電のために優先的に使用する。すなわち、太陽電池4の発電電力で蓄電池5への充電電力を全てまかなった上で、余剰電力が発生する場合にその余剰電力を電力系統2や負荷3に出力する。これに対して、太陽電池4の発電電力だけで蓄電池5への充電電力をまかなうことができない場合には、不足する電力を電力系統2より供給する。具体的には、制御装置11は直流母線8の母線電圧を計測する電圧計(図示せず)を介して母線電圧を監視し、母線電圧の計測値が制御目標値を下回っていた場合に電力系統2からPCS1内に力行電力を取り込むようDC/ACコンバータ9を制御する。
ここで、電力系統2が停電した場合、PCS1は通常運転から自立運転へ移行するが、そのために、制御装置11は、通常運転時において、電力系統2が停電していないかどうかを随時検出している。以下、電力系統2が停電しているかどうかを検出することを単独運転検出と称する。
この単独運転検出のために、制御装置11は、通常運転時において、電力系統2の系統電圧を計測する電圧計(図示せず)による計測結果、DC/ACコンバータ9と電力系統2の間を流れる交流電流を計測する電流計(図示せず)による計測結果、および電力系統2に回生するDC/ACコンバータ9の出力位相に基づいて単独運転検出を行う。この場合の単独運転検出方法の詳細は、系統連系規定(JEAC9701−2010)に規定されているものと同様であるので、この実施の形態1では詳細な説明を省略する。
制御装置11により単独運転が検出された場合、電力系統2において停電等の何らかの異常が発生したこととなるので、PCS1は通常運転から自立運転に移行する。以下、PCS1の自立運転時の動作について説明する。
自立運転時において、PCS1は基本的に蓄電池5の充電よりも負荷3への電力供給を優先する。すなわち、太陽電池4の発電電力に余力があれば、主に負荷3へ電力が供給され、その余剰の電力が蓄電池5の充電に回される。また、太陽電池4の発電電力だけでは負荷3への供給電力が不足するときには、その不足分の電力が蓄電池5から放電されて負荷3に供給される。以下、自立運転時の各部の動作について具体的に説明する。
制御装置11は、単独運転検出に応じて、DC/DCコンバータ6および電力変換装置7を一時的に停止させる。続いて、制御装置11は、DC/DCコンバータ6および電力変換装置7の停止を確認すると、DC/ACコンバータ9も一時的に停止させる。
そして、例えばPCS1と負荷3との間に配置されたスイッチ、およびPCS1と電力系統2との間に配置されたスイッチ(いずれも図示せず)等が自動的に切断され、PCS1および負荷3を電力系統2から切り離す。なお、電力系統2からの切り離しはユーザーが手動で行ってもよい。
次に、制御装置11は、蓄電池5からの放電の可否および放電可能電力を確認し、放電が可能であれば、電力変換装置7を電圧制御にて制御し、蓄電池5からの放電を開始させる。
ここで、電力変換装置7の電圧制御について説明する。
前記の通り、通常運転時には、DC/ACコンバータ9により直流母線8の母線電圧が制御されていた。しかし、停電時には、電力系統2からの電力が供給されないため、DC/ACコンバータ9では母線電圧を制御することはできない。このため、蓄電池5の放電により電力を得て所望の電圧を出力することのできる電力変換装置7により、基本的に母線電圧を制御する。具体的には、制御装置11は、母線電圧を計測する電圧計(図示せず)の計測値を得、この計測値が予め設定された制御目標電圧となるように電力変換装置7の出力電圧を制御する。
なお、この実施の形態1では、自立運転時の制御目標電圧は、通常運転時において説明した制御装置11からの指令によりDC/ACコンバータ9にて母線電圧を制御する場合の制御目標電圧と同じ値に設定している。ただし、このように制御目標電圧を必ずしもDC/ACコンバータ9により母線電圧を制御する場合の制御目標電圧と必ずしも同じ値に設定する必要性はなく、異なる値としてもよい。
電力変換装置7の電圧制御により母線電圧が制御目標電圧になると、制御装置11は、DC/ACコンバータ9を電圧制御にて起動する。具体的には、制御装置11内で基準となる基準正弦波(例えば60Hz)を発生させ、DC/ACコンバータ9の出力電圧を計測する電圧計(図示せず)で計測される電圧波形と基準正弦波が同様の正弦波となるようにDC/ACコンバータ9を制御する。その際、PCS1と負荷3との間に配置されたスイッチ(図示せず)もオンされる。
DC/ACコンバータ9から負荷3への電力供給が開始されると、負荷3が起動して電力消費を開始する。その際、蓄電池5からの放電電力が少ないと母線電圧が制御目標電圧より次第に下がってくるため、制御装置11は、蓄電池5からの放電電力を増加させるよう電力変換装置7に制御指令を出し、制御目標電圧を維持する。このようにしてDC/ACコンバータ9から負荷3へ電力供給が開始されると、次に制御装置11は、太陽電池4からの発電を開始する。
以下、自立運転時のPCS1における太陽電池4の制御について説明する。
制御装置11は、太陽電池4の電圧を計測する電圧計(図示せず)から得られる計測値により太陽電池4の電圧が所定値以上かを確認する。太陽電池4の電圧が所定値未満の場合は、太陽電池4が発電できないと判断し、太陽電池4の電圧が所定値となるまで待機する。これに対して、太陽電池4の電圧が所定値以上であった場合には、DC/DCコンバータ6をMPPT制御で起動する。なお、この所定値は太陽電池4の発電が可能となる値として予め設定されたものである。ここでは、通常運転時に太陽電池4の発電が可能かどうかを判断する際に使用した所定値と同じ値に設定しているが、この所定の値は必要に応じて適宜設定すればよい。
制御装置11は、太陽電池4の発電電力を最大限出力させるように、基本的にDC/DCコンバータ6をMPPT制御する。その際、太陽電池4の発電電力が負荷3での消費電力を上回っている場合、そのままだと直流母線8の母線電圧が制御目標電圧よりも高くなってしまうため、制御装置11は、電力変換装置7を制御して蓄電池5に電力を充電することで母線電圧を制御目標電圧に維持する。
また、太陽電池4の発電電力が負荷3での消費電力と蓄電池5の充電電力との合計を上回っている場合には、DC/DCコンバータ6を電圧制御で制御することで母線電圧を制御目標電圧に維持する。なお、制御装置11は、DC/DCコンバータ6をMPPT制御しても負荷3への電力供給が不足する場合には、電力変換装置7を制御して蓄電池5からの放電も同時に行い母線電圧を制御目標電圧に維持する。
以上により、通常運転時、および自立運転時のいずれの場合でも負荷3に電力を供給することが可能である。また、制御装置11は、電力変換装置7を制御して蓄電池5の充放電電力を可変することで直流母線8の母線電圧を制御目標電圧に維持する。
前述のように、この実施の形態1において、電力変換装置7は、図2に示したように3台の電力変換器10a〜10cを並列に接続することで構成されている。また、図3に示したように、各電力変換器10a〜10cの定格容量は同等(例えば1kW)とし、かつ、ある入力電圧に対してそれぞれ異なる出力電力−変換器効率特性を持つ電力変換器10a〜10cを選択して使用することで、全体として定格容量3kWの電力変換装置7を構成するものとする。
この構成の電力変換装置7において、各電力変換器10a〜10cの選択使用については、上記の通常運転時や自立運転時における蓄電池5の放電時の動作、および充電時の動作のいずれについても適用することができる。しかし、この実施の形態1では、発明の理解を促すため、蓄電池5を放電する場合を基準にして説明を行うこととする。また、蓄電池5の電圧範囲が母線電圧の制御目標電圧よりも高い場合を想定して説明を行う。なお、直流母線8の母線電圧は前述したように、制御目標電圧に制御されるため、概ね一定である。
次に、制御装置11による電力変換装置7に対する制御動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。なお、図6において、符号Sは各処理ステップを意味する。
ステップS1で、制御装置11は、電力系統2の状態、負荷3の消費電力、太陽電池4の発電電力、蓄電池5の残量等からPCS1全体の運転計画を作成し、その運転計画に基づいて電力変換装置7への要求出力電力を決定する。
ステップS2で、電力変換装置7の入力電圧である蓄電池5の電圧を測定する。その理由は、一般的な電力変換器は、図7に示すように、通常、ある入力電圧に応じて出力電力−変換器効率特性が変化し、これに伴って変換器効率が最大となる最大効率電力も変化するためである。例えば、蓄電電圧が高くて、制御目標電圧との差が小さくなるほど変換器効率がよくなる。
ステップS3で、制御装置11は、ステップS1で計算した要求出力電力または、ステップS2で測定した入力電圧が、前回の値から変化したかどうかを判断する。前回の値から変化した場合は、電力変換装置7を高効率で動作させるための電力変換器10a〜10cの組み合わせ、および電力配分が変化するので、見直しを行うために次のステップS4に進む。
これに対して、ステップS3で前回の値から変化していない場合は、見直しを行う必要がないため、ステップS8に進み、現在の電力変換器10a〜10cの組み合わせおよび、電力配分を維持するように制御を行う。なお、ステップS3を初めて通過する場合は、必ずステップS4に進むものとする。
ステップS4で、制御装置11は、予め記憶装置(図示せず)に保持させておいた、図8に示すような各々の電力変換器10a〜10cの入力電圧(ここでは、電池電圧)に対する出力電力の変換器効率が最大となる最大効率電力との関係を示すデータを参照して、現在の蓄電池5の電圧に対応する各々の電力変換器10a〜10cの最大効率電力の値を読み込む。例えば、図8で現在の蓄電池5の電圧がVxであるとすると、この電圧Vxに対応する各々の電力変換器10a〜10cの最大効率電力の値Pa、Pb、Pcをそれぞれ読み込む。
なお、制御装置11の記憶装置(図示せず)には、一般的なもの、例えば、半導体メモリや光ディスクなどを使用することができる。また、記憶装置(図示せず)が保持するデータは、入力電圧に対して離散的であってもよく、入力電圧がデータを保持していない値の場合は、線形補完することで最大効率電力の推定を行うことが可能である。その場合、記憶装置(図示せず)の容量を節約することができる。さらに、入力電圧と最大効率電力の関係を関数化して記憶装置に保持させておいてもよく、その場合も記憶装置(図示せず)の容量を節約することができる。
ステップS5で、制御装置11は、ステップS4で参照した各電力変換器10a〜10cの最大効率電力Pa、Pb、Pcのデータに基づいて、各電力変換器10a〜10cの全ての組み合わせ(ここでは、7通り)について、最大効率電力の合計を算出する。
例えば、電力変換器10aの最大効率電力Paが250W、電力変換器10bの最大効率電力Pbが400W、電力変換器10cの最大効率電力Pcが650Wであると仮定すると、ステップS5での算出結果は、次の表1のようになる。なお、表1では各々の電力変換器10a〜10cは、符号a、b、cを使用して区別している。
Figure 2017139834
ステップS6で、制御装置11は、要求出力電力と表1との比較を行い、要求出力電力と最大効率電力の合計との差が最小となるように、各々の電力変換器10a〜10cの組み合わせを選択する。
例えば、表2のように、要求出力電力が100Wでは電力変換器10aのみ動作、要求出力電力が630Wでは電力変換器10cのみ動作、要求出力電力が1500Wでは電力変換器10a〜10cの全てが動作するように電力変換器10a〜10cの組み合わせを選択する。なお、表2では各々の電力変換器10a〜10cは、符号a、b、cを使用して区別している。
Figure 2017139834
ここで、要求出力電力650Wの場合は、2台の電力変換器10aと10bの組み合わせを選択することも可能であるが、変換動作する台数の少ない組み合わせを選択することで変換器の累積動作時間の増加を抑えることができる。また、要求出力電力を出力することのできない組み合わせを除外して選択することは、言うまでもない。
ステップS7で、制御装置11は、ステップS6で選択した電力変換器10a〜10cの電力配分を決定して、この電力配分に基づいて各々の電力変換器10a〜10cに対する目標出力電力を設定する。ここでは、要求出力電力が1500Wの場合を例にとって、電力配分の決定方法について具体的に説明する。
先ず、各電力変換器10a〜10cに最大効率電力を配分するが、最大効率電力の合計は1300Wであるため、要求出力電力1500Wの差分200Wが残る。この差分200Wの電力配分ついては、単純に、いずれか1台の電力変換器の目標出力電力に加算することで、残り2台の電力変換器を最大効率電力で動作させることも可能である。
しかし、図3に示した出力電力−変換器効率特性からも明らかなように、一般的な電力変換器の効率変化は、最大効率電力付近では緩慢であるのに対し、最大効率電力から離れる程急峻になるため、差分200Wを割り当てた電力変換器の効率が大きく低下し、効率的ではない。また、一般的な電力変換器の効率変化は、最大効率電力が大きい程緩やかである。
よって、これらの点を考慮して、この実施の形態1では、制御装置11は、差分200Wを最大効率電力の比率に応じて配分するものとする。この場合、最大効率電力の比率は、250/1300:400/1300:650/1300=0.19:0.31:0.50なので、差分200Wを上記の最大効率電力の比率に応じて配分すると、電力変換器10aには目標出力電力として250+200×0.19=288.5Wを、電力変換器10bには目標出力電力として400+200×0.31=461.5Wを、電力変換器10cには目標出力電力として650+200×0.50=750Wをそれぞれ設定する。
このように、差分の電力を最大効率電力の比率に応じて目標出力電力を配分することで、各電力変換器を最大効率電力付近で動作させることが可能となるとともに、最大効率電力が小さく、効率変化が急峻な電力変換器程、最大効率電力とより近い出力電力で動作させることができるため、電力変換装置7全体の電力変換効率を高めることができる。
なお、ここでは、差分の電力を最大効率電力の比率に応じて配分したが、これに限らず、均等に配分することでも各電力変換器10a〜10cを最大効率電力付近で動作させることができるため、ある程度の効果が得られる。
ステップS8で、制御装置11は、各電力変換器10a〜10cがステップS7で設定した目標出力電力を出力するように制御を行う。
以上のステップS1〜ステップS8の手順にしたがって、各電力変換器10a〜10cの制御を行うことで、入力電圧が変化しても、広い出力範囲において高い効率を実現する電力変換装置7を得ることができる。
以上のように、この実施の形態1では、入力電圧および要求出力電力に応じて、駆動する電力変換器10a〜10cを選択して使用するので、広い出力範囲において高い効率を実現することが可能となる。また、各々の電力変換器10a〜10cは、同等の定格容量で、かつ入力電圧に対する出力電力−変換器効率特性のみが異なるので、半導体スイッチング素子Q1、Q2やリアクトルLの特性を変更するだけで実現することができる。このため、その他の部品を共通化でき、定格容量の異なる変換器を多数用意する場合と比較してコスト面で有利である。
また、この実施の形態1では、各々の電力変換器10a〜10cは、出力電力−変換器効率特性がそれぞれ異なる場合について説明したが、出力電力−効率特性が異なる2種類の電力変換器を少なくとも2台備えた構成であればよく、その場合、同じ種類の電力変換器が複数台含まれていても問題はない。
出力電力−変換器効率特性が同じ種類の電力変換器を2台以上含む場合は、記憶装置(図示せず)に各電力変換器の累積稼働時間を記憶させておき、制御装置11が動作させる電力変換器を選択する際に、同じ種類の電力変換器の内で累積稼働時間の少ないものを優先的に選択させるようにすることで、特定の電力変換器を酷使して故障することを回避することができる。
実施の形態2.
上記の実施の形態1では、出力電力−変換器効率特性において、最大効率電力の異なる複数の電力変換器10a〜10cを複数台組み合わせて電力変換装置7を構成することにより、広い出力範囲で高効率を実現できるようにしている。
しかし、軽負荷側に最大効率電力のある電力変換器は、図3に示したように、定格出力付近での効率が低くなるため、電力変換装置7の定格出力付近での効率を低下させてしまうという課題がある。
その対策として、電力変換装置7を構成するための電力変換器10a〜10cの一部(例えば、半導体スイッチング素子Q1、Q2)に、珪素に比べてバンドギャップの大きいワイドバンドギャップ半導体(例えば、炭化珪素、窒化ガリウム系材料、ダイヤモンド等)で構成されるものを使用する。ワイドバンドギャップ半導体は、従来の半導体素子と比較してオン抵抗が小さいため、最大効率が改善されるだけでなく、最大効率電力よりも高出力側での効率低下の傾斜が緩慢であり、定格出力付近でも高効率を維持する。このようにワイドバンドギャップ半導体を使用すれば、例えば、図9の電力変換器10aから電力変換器10a1のように出力電力−変換器効率特性が変化する。よって、電力変換装置7の定格出力付近での効率を改善する効果がある。
実施の形態3.
前述の実施の形態1のような構成の電力変換装置7は、電力変換器10a〜10cの内の1台でも故障すると、定格電力を出力できない恐れがある。その対策として、冗長性を持たせた構成とすることができる。
例えば、電力変換装置7の定格出力を3kWとした場合に、図10に示すように、定格出力1kWの電力変換器10a〜10dを4台並列に接続して構成することが考えられる。その場合、図11に示すように、3台の電力変換器10a〜10cを定格出力付近に最大効率電力のあるもので構成し、残りの1台の電力変換器10dを他の3台よりも軽負荷側に最大効率電力のあるもので構成する。
このようにすれば、電力変換装置7が概ね定格出力(3kw)時は電力変換器10a〜10cを動作させ、また、電力変換装置7が概ねゼロ出力時は電力変換器10dのみを動作させ、さらに、電力変換装置7が中負荷出力時は電力変換器10a〜10dを選択動作させることで、要求される出力電力に応じて高い効率を得ることができる。
このように、電力変換装置7に冗長性を考慮し、電力変換装置7の定格出力分の複数の電力変換器10a〜10cは定格出力付近に最大効率電力のあるもので構成し、冗長分の電力変換器10dについては軽負荷側に最大効率電力のあるもので構成することにより、実施の形態2で説明した課題である定格出力時の効率低下を防ぎつつ、広い出力範囲で高効率を実現することができる。
なお、実施の形態1〜3では、パワーコンディショナシステムに電力変換装置を適用した場合について説明したが、用途はパワーコンディショナシステムに限るものではない。また、この発明は上記の実施の形態1〜3の構成のみに限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、各実施の形態1〜3の構成の一部を変更したり、その構成を省略することができ、また、各実施の形態1〜3の構成を適宜組み合わせることが可能である。
1 パワーコンディショナシステム(PCS)、2 電力系統、3 負荷、
4 太陽電池、5 蓄電池、6 DC/DCコンバータ、7 電力変換装置、
8 直流母線、9 DC/ACコンバータ、10a〜10d 電力変換器、
11 制御装置、Q1,Q2 半導体スイッチング素子、L リアクトル、
C1,C2 電解コンデンサ。

Claims (11)

  1. 単一の電源を入力電源として並列に動作する複数の電力変換器を備え、各々の上記電力変換器は共に同等の定格容量であり、かつ少なくとも2台の上記電力変換器は入力電圧に対する出力電力−変換器効率特性の異なるものであるとともに、各々の上記電力変換器の入力電圧と変換器効率が最大となる最大効率電力との関係を示すデータを保持する記憶装置と、上記記憶装置に保持されたデータに基づいて上記電力変換器の上記最大効率電力の合計と要求出力電力との差が最小となるように、動作すべき上記電力変換器を選択する制御装置と、を備えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 上記単一の電源は、その出力電圧が変動する不安定電源であることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 上記制御装置は、動作すべき上記電力変換器を複数台選択してそれらの電力変換器の出力電力配分を決定する場合において、各々の上記電力変換器の上記最大効率電力の合計と上記要求出力電力との差分の電力を上記最大効率電力の比率に応じて配分することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 上記制御装置は、動作すべき上記電力変換器を複数台選択してそれらの電力変換器の出力電力配分を決定する場合において、各々の上記電力変換器の上記最大効率電力の合計と上記要求出力電力との差分の電力を均等配分することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
  5. 上記記憶装置には各々の上記電力変換器の入力電圧と上記最大効率電力との関係を示すデータが入力電圧に対して離散的に保持されており、上記入力電圧に対応する上記最大効率電力の値を保持していない場合は、上記制御装置が線形補完を行うことで、上記入力電圧に対応する上記最大効率電力を推定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 上記記憶装置には各々の上記電力変換器の入力電圧と上記最大効率電力との関係を示すデータが関数化して保持されており、上記制御装置が上記入力電圧に対応する上記最大効率電力の計算を行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 上記入力電圧に対する出力電力−変換器効率特性が同じ種類の電力変換器を複数台含む場合は、上記記憶装置に各々の上記電力変換器の累積稼働時間を記憶させ、上記制御装置が動作する電力変換器を選択する場合に、上記同じ種類の電力変換器の内で累積稼働時間の少ないものを優先的に選択することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. 上記電力変換器の少なくとも一つは、ワイドバンドギャップ半導体を使用していることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 上記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料又はダイヤモンドであることを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 各々の上記電力変換器は、定格出力付近に最大効率電力のある電力変換器と、上記定格出力付近の最大効率電力よりも軽負荷側に最大効率電力のある冗長分の電力変換器の双方を含むことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電力変換装置を備えることを特徴とするパワーコンディショナシステム。
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