以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るコンテンツ再生システムについて説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100の構成について説明する。なお、本発明が適用されるコンテンツ再生装置は、図1に示すコンテンツ再生装置100に限られない。例えば、コンテンツ再生装置100に種々の装置が組み込まれたコンテンツ再生装置に本発明が適用されてもよいし、コンテンツ再生装置100から適宜、種々の装置が除外されたコンテンツ再生装置に本発明が適用されてもよい。
まず、図1を参照して、コンテンツ再生装置100の物理的な構成について説明する。図1に示すようにコンテンツ再生装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、I/F(Interface)部105、記憶部106、I/F部107、操作部108、カウンタ回路109、表示制御部110、表示部111、通信処理部112、無線通信部113、アンテナ114、音声処理部115、音声出力部116、を備える。コンテンツ再生装置100が備えるこれらの構成要素は、バス120により相互に接続される。
CPU101は、コンテンツ再生装置100の全体の動作を制御する。なお、CPU101は、ROM102に格納されているプログラムに従って動作し、RAM103をワークエリアとして使用する。
ROM102には、コンテンツ再生装置100の全体の動作を制御するためのプログラムやデータが記憶される。
RAM103は、CPU101のワークエリアとして機能する。つまり、CPU101は、RAM103にプログラムやデータを一時的に書き込み、これらのプログラムやデータを適宜参照する。
従って、CPU101とROM102とRAM103とは、制御部104を構成する。制御部104は、バス120に接続された各部を制御して、同期再生処理を含む各種処理を実行する。
I/F105は、記憶部106を、バス120に接続する。I/F105は、記憶部106がメモリカード等の取り外し可能なものである場合は、メモリカードスロット等の接続構造やUSB(Universal Serial Bus)等の接続端子を含んでもよい。
記憶部106は、内蔵型またはリムーバブル型の記憶装置である。記憶部106には、楽曲データ、楽曲データに付随するメタデータ、同期再生の対象となる楽曲データを特定する同期リスト、各種のプログラムなどが記憶される。記憶部106は、例えば、内蔵または取り外し可能なメモリやハードディスク等により構成される。
また、楽曲データ、楽曲データに付随するメタデータは、コンテンツ再生装置100に備えられている記憶部106に記憶されている場合に加えて、後述する無線通信部113等を介したネットワーク上における他の装置に記憶されていてもよい。この場合、ネットワークを介した他の装置に記憶されている楽曲データを再生する権利に関するデータが、他の装置または記憶部106に記憶されている。
I/F107は、操作部108を、バス120に接続する。
操作部108は、コンテンツ再生装置100のユーザから各種の操作を受け付ける。操作部108は、ボタン、キー、レバー、ボリュームスイッチなどを備える。操作部108は、ボタン、キー、レバー、ボリュームスイッチなどにより受け付けられた操作に基づいて、当該操作に基づく信号を生成し、CPU101に供給する。つまり、操作部108は、ユーザインターフェースを構成する。操作部108は、表示部111に重畳して構成されるタッチパネルや、有線または無線により接続される別筐体に構成されていてもよい。
カウンタ回路109は、時間を計測する回路であり、水晶振動子や発振回路などを備える。カウンタ回路109は、内蔵電池から電源を供給され、コンテンツ再生装置100の電源がオフのときでも動作し続ける。
表示制御部110は、CPU101による制御のもと、表示部111を制御する。例えば、表示制御部110は、表示部111に表示させる画像を表す画像信号を生成し、生成した画像信号を表示部111に供給する。操作部108がタッチパネルである場合は、表示制御部110はタッチパネルによる操作に対応した表示画像を表示部111に表示させる。
表示部111は、表示制御部110から供給された画像信号に基づく画像を表示する。表示部111は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)などの表示装置により構成される。
通信処理部112は、CPU101による制御のもと、無線通信部113による無線通信を制御する。通信処理部112は、例えば、他のコンテンツ再生装置に送信するデータを表す信号を生成して無線通信部113に供給したり、無線通信部113が他のコンテンツ再生装置から受信したデータを表す信号を生成してCPU101に供給したりする。
無線通信部113は、アンテナ114を介して他のコンテンツ再生装置と相互に無線通信する。例えば、無線通信部113は、通信処理部112から供給された信号を電波に変換して、アンテナ114から放出させたり、アンテナ114が受信した電波を、信号に変換して通信処理部112に供給したりする。
アンテナ114は、無線通信部113から供給された電波を放出するとともに、他のコンテンツ再生装置から放出された電波を受信して無線通信部113に供給する。無線通信部113およびアンテナ114は、別装置として接続されていてもよい。具体的には、携帯電話やUSB接続タイプのブルートゥース(登録商標)装置などである。
なお、「制御部104が、通信処理部112や無線通信部113を制御して、所定のデータを表す電波をアンテナ114から放出させる」ことを、以下、適宜、「制御部104が通信処理部112を制御して、所定のデータを送信する」という。
また、「制御部104が、通信処理部112や無線通信部113を制御して、アンテナ114が受信した電波により表される所定のデータを取得する」ことを、以下、適宜、「制御部104が通信処理部112を制御して、所定のデータを受信する」という。
音声処理部115は、CPU101から供給されたディジタルオーディオ信号をD/A(Digital/Analog)コンバータ(図示せず)でアナログオーディオ信号に変換して、音声出力部116に供給する。音声処理部115は、CPU101から供給されたディジタルオーディオ信号に各種処理を加えるDSP(Digital Signal Processor)を含んでもよい。
音声出力部116は、音声処理部115から供給されたアナログオーディオ信号を音声に変換して、出力する。音声出力部116は、ステレオイヤフォンジャック117と、ステレオイヤフォンジャック117に接続されるスピーカ(ヘッドフォン)と、を備える。音声出力部116は、例えば、楽曲の音声や、種々の通知音を出力する。
音声処理部115または音声出力部116のいずれかに、ディジタルオーディオ信号またはアナログオーディオ信号を増幅する増幅装置を含んでもよい。
次に、図2を参照して、コンテンツ再生装置100の外観について説明する。図2に示すコンテンツ再生装置100は、一例であり、図2に示す形状以外にどのような形状であってもよい。コンテンツ再生装置100は、ユーザが携帯する装置であるため、携帯に適した形状と大きさであることが好ましい。
図2に示すように、コンテンツ再生装置100は、正面に操作部108と表示部111とを備え、上部にステレオイヤフォンジャック117を備える。ユーザは、表示部111に表示された画像を参照しながら操作部108を操作し、ステレオイヤフォンジャック117に接続されたヘッドフォン等から出力される楽曲の視聴を楽しむ。
ここで、本実施形態に係るコンテンツ再生システム1000について説明する。
図3に示すように、本実施形態に係るコンテンツ再生システム1000は、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とを備える。コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とは、相互に接近したときに無線通信が可能となる。
図3は、コンテンツ再生装置100が無線通信することが可能な領域150を円で示し、コンテンツ再生装置200が無線通信することが可能な領域250を円で示している。つまり、コンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生装置100の存在位置を中心とする円で示される領域150に存在する他のコンテンツ再生装置200と、相互に無線通信することができる。具体的には、コンテンツ再生装置100は、円で示される領域150に電波を放出することができ、また、円で示される領域150に存在する他のコンテンツ再生装置200から放出された電波を検波することができる。
同様に、コンテンツ再生装置200は、コンテンツ再生装置200の存在位置を中心とする円で示される領域250に存在する他のコンテンツ再生装置100と、相互に無線通信することができる。具体的には、コンテンツ再生装置200は、円で示される領域に電波を放出することができ、また、円で示される領域250に存在する他のコンテンツ再生装置100から放出された電波を検波することができる。
なお、図3は領域150の大きさと領域250の大きさとが同じであり、コンテンツ再生装置200が領域150に存在することは、コンテンツ再生装置100が領域250に存在することを意味する。従って、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とが相互に接近し、互いに通信可能領域に入った場合、通信路300が確立し、データの送信および受信が可能な状態となる。
図3においては、便宜的に領域150および領域250を円で示したが、当然、電波環境によって円以外の形態となりえる。また、領域150および領域250の大きさを同一として示したが、当然、異なる大きさとなることもある。
次に、図4を参照して、本実施形態に係るコンテンツ再生システム1000の機能的な構成について説明する。本実施形態では、コンテンツ再生システム1000は、親機として機能するコンテンツ再生装置100と、子機として機能するコンテンツ再生装置200と、により構成される。なお、コンテンツ再生システム1000を構成する複数のコンテンツ再生装置の各々は同一の構成であり、処理内容に対応して、便宜的に一方を親端末、他方を子端末と呼ぶこととする。
本実施形態においては、同期リストに基づいて共通する楽曲の有無を判断する側の端末を親端末とし、他方を子端末として説明する。
図4に示すように、コンテンツ再生装置100は、機能的には、読み出し部10、記憶部11、通信部12、判別部13、再生部14、を備える。
読み出し部10は、後述する記憶部11に記憶されているコンテンツデータとコンテンツデータを特定するメタデータ、または無線通信部113を介したネットワーク上における他の装置に記憶されているコンテンツデータとコンテンツデータを特定するメタデータを読み込む。読み出し部10は、制御部104により構成され、ネットワーク上における他の装置から読み出す場合は、通信処理部112、無線通信部113を加えて構成される。
記憶部11は、コンテンツを表すコンテンツデータとこのコンテンツを特定するメタデータとを記憶する。また、記憶部11は他の端末と同期再生を行うコンテンツを特定する同期リストを記憶する。本実施形態では、コンテンツは、楽曲であるものとする。記憶部11は、例えば、制御部104、I/F105、記憶部106により構成される。
通信部12は、通信可能範囲に存在する他のコンテンツ再生装置200との無線通信を確立し、各種データの送受信を行う。
通信部12は、無線通信が確立した他のコンテンツ再生装置200から同期リストを受信する。
また、通信部12は、判別部13により同期リストにおいて共通するコンテンツが存在すると判別された場合、共通するコンテンツのうち、同期再生対象のコンテンツを特定するためのデータを、無線通信が確立した他のコンテンツ再生装置200に送信する。なお、同期再生対象のコンテンツを特定するためのデータは、メタデータ等によって構成され、適宜、同期再生楽曲特定データという。
また、通信部12は、判別部13により共通するコンテンツが存在すると判別された場合、共通するコンテンツの再生を開始するタイミングを示すデータを、無線通信が確立した他のコンテンツ再生装置200に送信する。通信部12は、例えば、制御部104、通信処理部112と無線通信部113とアンテナ114とを含む。なお、共通するコンテンツの再生を開始するタイミングを示すデータを、適宜、再生開始タイミングデータという。
また、通信部12は、コンテンツデータとコンテンツデータを特定するメタデータが、ネットワーク上における他の装置に記憶されている場合は、他の装置からコンテンツデータとコンテンツデータを特定するメタデータを受信する。
判別部13は、通信部12が受信した同期リストにより特定されるコンテンツと、記憶部11に記憶されている同期リストにより特定されるコンテンツとに、共通するコンテンツが存在するか否かを判別する。また、判別部13は、通信部12と無線通信が確立した他のコンテンツ再生装置200との間で無線通信が確立している状態が所定時間以上維持されているか否かを判別する。判別部13は、例えば、制御部104とカウンタ回路109とを含む。
再生部14は、判別部13により共通するコンテンツが存在すると判別された場合、無線通信が確立した他のコンテンツ再生装置200と同じタイミングで、読み出し部10が読み出すコンテンツデータにより表されるコンテンツのうち共通するコンテンツの再生を開始する。ここで、再生部14は、通信部12により送信された再生開始タイミングデータに基づいて、共通するコンテンツの再生を開始する。
あるいは、再生部14は、判別部13により共通するコンテンツが存在すると判別され、かつ、判別部13により無線通信が確立している状態が所定時間以上維持されていると判別された場合、無線通信が確立した他のコンテンツ再生装置200と同じタイミングで、読み出し部10が読み出すコンテンツデータにより表されるコンテンツのうち共通するコンテンツの再生を開始してもよい。再生部14は、例えば、制御部104とカウンタ回路109と音声処理部115と音声出力部116とにより構成される。
図4に示すように、コンテンツ再生装置200は、機能的には、読み出し部20、記憶部21、通信部22、再生部24、を備える。
読み出し部20は、後述する記憶部21に記憶されているコンテンツデータとコンテンツデータを特定するメタデータ、または無線通信部113を介したネットワーク上における他の装置に記憶されているコンテンツデータとコンテンツデータを特定するメタデータを読み込む。読み出し部20は、制御部104により構成され、ネットワーク上における他の装置から読み出す場合は、通信処理部112、無線通信部113を加えて構成される。
記憶部21は、コンテンツを表すコンテンツデータとこのコンテンツデータを特定するメタデータとを記憶する。また、記憶部21は他の端末と同期再生を行うコンテンツを特定する同期リストを記憶する。記憶部21は、例えば、制御部104、I/F105、記憶部106により構成される。
通信部22は、通信可能範囲に存在するコンテンツ再生装置100との無線通信を確立し、各種データの送受信を行う。無線通信が確立したコンテンツ再生装置100に、記憶部21に記憶されている同期リストを送信する。また、通信部22は、同期リストにおいて共通するコンテンツのうち、同期再生対象のコンテンツを特定する同期再生楽曲特定データを、無線通信が確立したコンテンツ再生装置100から受信する。さらに、通信部22は、再生開始タイミングデータを、無線通信が確立したコンテンツ再生装置100から受信する。通信部22は、例えば、制御部104と通信処理部112と無線通信部113とアンテナ114とを含む。
また、通信部22は、コンテンツデータとコンテンツデータを特定するメタデータが、ネットワーク上における他の装置に記憶されている場合は、他の装置からコンテンツデータとコンテンツデータを特定するメタデータを受信する。
再生部24は、読み出し部10が読み出すコンテンツデータにより表されるコンテンツのうち、通信部22により受信された共通するコンテンツを特定する同期再生楽曲特定データにより特定されるコンテンツの再生を開始する。また、再生部24は、通信部22により受信された再生開始タイミングデータに基づいて、共通するコンテンツの再生を開始する。再生部24は、例えば、制御部104とカウンタ回路109と音声処理部115と音声出力部116により構成される。
次に、図面を参照して、同期リストについて説明する。
図5(A)は、コンテンツ再生装置100の記憶部106に記憶される同期リストであり、親端末の同期リストを示す図である。親端末の同期リストは、コンテンツ再生装置100が、他の端末(ここでは子端末であるコンテンツ再生装置200)と同期して再生することを目的とした楽曲のリストであり、これらの楽曲のメタデータ等により構成される。
メタデータは、楽曲の内容を特定することが可能なデータであり、例えば、タイトル名と、アーティスト名と、再生時間と、を含む。つまり、タイトル名とアーティスト名と再生時間との3つのメタデータで、1つの楽曲を特定することができる。従って、同じタイトル名の楽曲であっても、別のアーティストが歌う楽曲であれば、別の楽曲として扱うことができる。また、同じタイトル名であり同じアーティスト名であっても、バージョンの違いなどにより再生時間が異なれば、別の楽曲として扱うが、再生時間の差異が例えば3秒以内など誤差の範囲であれば、同一の楽曲とみなしてもよい。
タイトル名は、例えば、タイトル名を表す文字列により表される。アーティスト名は、例えば、アーティストの名前を表す文字列により表される。再生時間は、例えば、時分秒を表す数字や文字列により表される。
図5(A)に示すように、番号が1の楽曲の内容は、タイトル名を表すT001とアーティスト名を表すA001と再生時間を表すT001とで表され、番号が2の楽曲の内容は、タイトル名を表すT002とアーティスト名を表すA002と再生時間を表すT002とで表され、番号が3の楽曲の内容は、タイトル名を表すT003とアーティスト名を表すA003と再生時間を表すT003とで表され、番号が4の楽曲の内容は、タイトル名を表すT004とアーティスト名を表すA004と再生時間を表すT004とで表され、番号が5の楽曲の内容は、タイトル名を表すT005とアーティスト名を表すA005と再生時間を表すT005とで表される。
一方、図5(B)は、コンテンツ再生装置200の記憶部106に記憶される同期リストであり、子端末の同期リストを示す図である。子端末の同期リストは、コンテンツ再生装置200が、他の端末(ここでは親端末であるコンテンツ再生装置100)と同期して再生することを目的とした楽曲のリストであり、これらの楽曲のメタデータ等により構成される。
図5(B)に示すように、番号が1の楽曲の内容は、タイトル名を表すT006とアーティスト名を表すA006と再生時間を表すT006とで表され、番号が2の楽曲の内容は、タイトル名を表すT002とアーティスト名を表すA002と再生時間を表すT002とで表され、番号が3の楽曲の内容は、タイトル名を表すT008とアーティスト名を表すA008と再生時間を表すT008とで表され、番号が4の楽曲の内容は、タイトル名を表すT004とアーティスト名を表すA004と再生時間を表すT004とで表され、番号が5の楽曲の内容は、タイトル名を表すT009とアーティスト名を表すA009と再生時間を表すT009とで表される。
図5(A)と図5(B)とに示す例では、親端末における番号が2の楽曲と子端末における番号が2の楽曲および親端末における番号が4の楽曲と子端末における番号が4の楽曲が、タイトル名とアーティスト名および再生時間が同一であるため、各々同じ楽曲であると判定される。
次に、図6を参照して、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100が実行するデータ更新処理について説明する。なお、データ更新処理は、楽曲データベース更新処理(ステップS101〜ステップS103)と同期リスト更新処理(ステップS104〜ステップS106)とを含む。コンテンツ再生装置200が実行するデータ更新処理は、コンテンツ再生装置100が実行するデータ更新と同様であるため、説明を省略する。
まず、制御部104は、楽曲データベースに追加する楽曲の指定があるか否かを判別する(ステップS101)。
具体的には、制御部104は、操作部108から供給される信号を監視し、ユーザから操作部108に対して楽曲データベースに追加する楽曲の指定があるか否かを判別する。制御部104は、楽曲データベースに追加する楽曲の指定があると判別すると(ステップS101:YES)、楽曲データを取得する(ステップS102)。
具体的には、例えば、制御部104は、通信処理部112などを制御して、インターネットに接続し、インターネットに接続されたサーバから楽曲データをダウンロードして、記憶部106に記憶させる。なお、楽曲データの取得方法は、この例に限定されない。例えば、制御部104は、他のコンテンツ再生装置200から楽曲データを取得してもよいし、USB(Universal Serial Bus)ケーブルなどでコンテンツ再生装置100に接続されたパーソナルコンピュータやオーディオ装置からファイル転送により楽曲データを取得してもよい。また、ネットワークを介した他の装置が記憶する楽曲データを再生することとしてもよい。以下の説明においては、記憶部106に楽曲データが記憶されている例について説明する。
制御部104は、ステップS102の処理を終了すると、楽曲データベースを更新する(ステップS103)。具体的には、制御部104は、記憶部106に記憶された取得済みの楽曲データを、この楽曲データが表す楽曲を特定するメタデータとともに、既存の楽曲データベースに追加する。
なお、楽曲データベースに含まれるメタデータは、例えば、ファイル名、ファイルサイズ、音声データ形式などの他、タイトル名、アーティスト名、ジャンルなど、例えば、MP3(Moving Picture Experts Group Audio Layer-3)で用いられるID3タグなどに登録される情報を含む。本実施形態では、少なくとも、楽曲データベースに含まれるメタデータは、タイトル名、アーティスト名、再生時間を含むものとする。
なお、楽曲データベースは、典型的には、RAM103内に展開され、適宜参照される。また、楽曲データベースは、定期的に、もしくは、電源がオフされる際に、記憶部106にコピーされ、電源がオンされた際に、RAM103内に読み込まれて展開される。
制御部104は、楽曲データベースに追加する楽曲の指定がないと判別した場合(ステップS101:NO)、もしくは、ステップS103の処理を終了した場合、同期リストの更新指示があるか否かを判別する(ステップS104)。具体的には、制御部104は、操作部108から供給される信号を監視し、ユーザから操作部108に対して同期リストを更新する旨の指示があるか否かを判別する。ステップS104の処理は、楽曲データベースの更新有無を問わず、独立したタイミングで実施されてもよい。
制御部104は、同期リストの更新指示がないと判別すると(ステップS104:NO)、ステップS101に処理を戻す。一方、制御部104は、同期リストの更新指示があると判別すると(ステップS104:YES)、同期リストに追加する楽曲の指定を受け付ける(ステップS105)。
例えば、制御部104は、表示制御部110を制御して、楽曲データベースに登録されている楽曲のリストを表示部111に表示させる。なお、制御部104は、さらに、同期リストに登録されている楽曲のリストを表示部111に表示させてもよい。ユーザに提示される楽曲のリストには、例えば、タイトル名、アーティスト名、再生時間などのメタデータが含まれる。一方、ユーザは、表示部111に表示された、楽曲データベースに登録されている楽曲のリストを参照して、同期リストに登録する楽曲を選択する。ユーザは、操作部108に対して、選択した楽曲を指定する操作を実行する。操作部108は、受け付けられた操作により指定される楽曲を表す信号を生成し、制御部104に供給する。
制御部104は、ステップS105の処理を終了すると、同期リストを更新する(ステップS106)。具体的には、制御部104は、同期リストに追加する楽曲として指定された楽曲のメタデータを楽曲データベースから抽出し、同期リストに追加する。このように、同期リストは、同一楽曲の判定に必要とされるメタデータを、楽曲データベースから抜粋して生成されるリストである。なお、同期リストは、典型的には、RAM103内に展開され適宜参照される。また、同期リストは、定期的に、もしくは、電源がオフされる際に、記憶部106にコピーされ、電源がオンされた際に、RAM103内に読み込まれて展開される。
制御部104は、ステップS106の処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
次に、図7に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100が実行する親端末側の同期再生処理について説明する。なお、コンテンツ再生装置100は、電源が投入されたことを検知した場合に、図7に示す親端末側の同期再生処理を実行する。なお、図7に関する説明において、特に明示がなく図1に示す構成が参照された場合、コンテンツ再生装置100が備える構成が参照されるものとする。
また、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とは、共に、すれ違い通信機能が常時オンされているものとする。このすれ違い通信機能は、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とのそれぞれが、無線通信機能を用いて、相互に相手側の装置を探索・検知するための機能である。従って、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とは、共に、電源がオンされている間、すれ違い通信を実行する相手を探し続けるものとする。また、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200は、すれ違い通信を実行する相手を探している間、ユーザが選択したコンテンツを再生していてもよく、他の機能が実行されていてもよい。
まず、制御部104は、通信相手があるか否かを判別する(ステップS201)。具体的には、制御部104は、通信処理部112を制御して、すれ違い通信を要求する旨の信号を表す電波を、アンテナ114から放出させる。一方、コンテンツ再生装置200も、すれ違い通信機能が常時オンされているので、すれ違い通信を要求する旨の電波を放出する。例えば、制御部104は、コンテンツ再生装置200から放出されているこの電波を受信すると、通信相手ありと判別する。
制御部104は、通信相手がないと判別すると(ステップS201:NO)、ステップS201に処理を戻す。つまり、制御部104は、一定期間スリープした後、再び、同様の判別処理を実行する。このように、制御部104は、通信相手が見つかるまで、同様の判定処理を繰り返す。
一方、制御部104は、通信相手があると判別すると(ステップS201:YES)、同期リストの送信要求を送信する(ステップS202)。具体的には、まず、制御部104は、通信処理部112を制御して、コンテンツ再生装置200との通信を確立する。つまり、制御部104とコンテンツ再生装置200とは、相互に認証処理を実行し、認証がされた後、すれ違い通信相手としてお互いを確認する。ここで、制御部104は、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とのうち、いずれか一方を親端末に決定し、他方を子端末に決定する。本実施形態では、コンテンツ再生装置100が親端末に決定され、コンテンツ再生装置200が子端末に決定されるものとする。そして、制御部104は、通信処理部112を制御して、同期リストの送信を要求する旨の信号を、コンテンツ再生装置200に送信する。
制御部104は、ステップS202の処理を完了すると、同期リストを受信する(ステップS203)。具体的には、制御部104は、通信処理部112を制御して、図5(B)に例示する子端末の同期リストを取得する。制御部104は、受信した同期リストをRAM103に記憶する。
制御部104は、ステップS203の処理を終了すると、共通する楽曲があるか否かを判別する(ステップS204)。具体的には、制御部104は、コンテンツ再生装置200から受信した同期リストと、記憶部106に記憶されている同期リストとに、同一の楽曲を示すメタデータが存在するか否かを判別する。なお、本実施形態では、制御部104は、タイトル名とアーティスト名と再生時間とのいずれもが一致するメタデータが存在する場合、共通する楽曲が存在する(同一の楽曲が存在する)と判別する。
そして、制御部104は、共通する楽曲が存在しないと判別した場合(ステップS204:NO)、ステップS201に処理を戻す。つまり、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との間に、共通する楽曲が存在しない場合、コンテンツ再生装置100のユーザとコンテンツ再生装置200のユーザとに、共通する楽曲を同時に視聴させる処理が実行されない。一方、制御部104は、共通する楽曲が存在すると判別した場合(ステップS204:YES)、一定時間以上継続して通信が確保されているか否かを判別する(ステップS205)。
例えば、制御部104は、カウンタ回路109の出力を参照しながら、一定時間以上の間、所定の時間間隔で、通信処理部112により通信が確立しているか否かを判別する。なお、一定時間とは、例えば、数秒から数十秒程度の時間であり、カウンタ回路109にてカウントされる時間である。例えば、制御部104は、2sec間、200msec毎に、通信が確立しているか否かを判別し、10回連続して、通信が確立していると判別されるか否かを判別する。一定時間をどの程度の値にするかは、適宜、調整することができる。この一定時間は、ユーザにより指定されてRAM103などに記憶されてもよいし、プログラムによりあらかじめ定められていてROM102などに記憶されていてもよい。
制御部104は、一定時間以上継続して通信が確保されていないと判別した場合(ステップS205:NO)、ステップS201に処理を戻す。一定時間以上継続して通信が確保されていない場合、制御部104は、楽曲の同期再生を実行しない。この理由は、一定時間以上継続して通信が確保されていない場合は、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200が十分に近接していない可能性があり、同期再生を行うことによる効果が得られないためである。また、一定時間以上継続して通信が確保されない場合は、他に、コンテンツ再生装置100のユーザとコンテンツ再生装置200のユーザとが、道路上で一瞬すれ違うような場合にも生じる。
一方、一定時間以上継続して通信が確保されている場合、楽曲の同期再生が満足に実現されることが予想されるため、制御部104は、楽曲の同期再生を実行する。一定時間以上継続して通信が確保されている場合は、例えば、コンテンツ再生装置100のユーザとコンテンツ再生装置200のユーザとが、同一の施設内や同一の区域内にいるなど、一定時間以上近接する場合である。
制御部104は、一定時間以上継続して通信が確保されていると判別した場合(ステップS205:YES)、再生中の楽曲があるか否かを判別する(ステップS206)。制御部104は、再生中の楽曲があると判別した場合(ステップS206:YES)、再生中の楽曲(現在、視聴中の楽曲)の再生を停止するとともに再生中の楽曲のタイトル名、リジュームポイントを特定するリジュームデータを、RAM103や記憶部106に記憶する(ステップS207)。
制御部104は、ステップS207の処理を終了すると、停止中の楽曲が存在することを示すフラグに1をセットする(ステップS208)。このフラグは、例えば、RAM103に記憶される。
制御部104は、再生中の楽曲がないと判別した場合(ステップS206:NO)、もしくは、ステップS208の処理を終了した場合、再生開始時刻を決定する(ステップS209)。制御部104は、例えば、現在時刻から数秒程度経過した時刻を、再生開始時刻に決定する。このように、再生開始時刻は、なるべく早い時刻に決定される。再生開始時刻を表す再生開始タイミングデータは、例えば、RAM103に記憶される。
制御部104は、ステップS209の処理を終了すると、同期再生楽曲特定データと再生開始タイミングデータとをコンテンツ再生装置200に送信する(ステップS210)。具体的には、制御部104は、同期再生楽曲特定データと、RAM103に記憶されている再生開始タイミングデータとを、通信処理部112に送信することにより、同期再生楽曲特定データと再生開始タイミングデータとをコンテンツ再生装置200に送信する。なお、同期再生楽曲特定データは、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とに共通して保有されていると判別された楽曲のうち、同期再生される楽曲として決定された楽曲(以下「同期再生楽曲」という。)を特定することができるデータである。同期再生楽曲特定データは、例えば、同期再生されると決定された楽曲のメタデータである。
ここで、共通する楽曲が複数存在する場合に、複数の共通する楽曲から、同期再生する楽曲を選択する手法は任意である。例えば、複数の共通する楽曲から、ランダムに同期再生する楽曲が選択されてもよい。この場合、コンテンツ再生装置100は、例えば、乱数発生器を備えていればよい。また、再生回数が最多または最小、もしくは、最終再生時刻が最近または最古の楽曲が、同期再生する楽曲として選択されてもよい。この場合、同期リストとは別に、同期リストに含まれる楽曲のそれぞれについて、再生回数や最終再生時刻を特定する情報が記憶部106などに記憶され、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との間で同期リストとともに送受信される。
制御部104は、ステップS210の処理を終了すると、現在時刻が再生開始時刻であるか否かを判別する(ステップS211)。具体的には、制御部104は、カウンタ回路109が出力する現在時刻データにより表される現在時刻が、RAM103に記憶されている再生開始タイミングデータにより表される再生開始時刻と一致するか否かを判別する。制御部104は、現在時刻が再生開始時刻でないと判別すると(ステップS211:NO)、ステップS211に処理を戻す。
一方、制御部104は、現在時刻が再生開始時刻であると判別すると(ステップS211:YES)、同期再生楽曲の再生を開始する(ステップS212)。具体的には、制御部104は、同期再生楽曲を表す楽曲データを、記憶部106に記憶されている楽曲データベースから読み出し、音声処理部115に供給する処理を開始することにより、この同期再生楽曲の再生を音声出力部116に開始させる。
なお、後述するように、コンテンツ再生装置200も、再生開始時刻になったことを検知すると、この同期再生楽曲の再生を開始する。これにより、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200が、同一のタイミングで同期再生楽曲の再生を開始することになる。また、同期再生楽曲は、図5(A)と図5(B)に示される例では、タイトル名がT002、アーティスト名がA002、再生時間がT002で示される楽曲、もしくは、タイトル名がT004、アーティスト名がA004、再生時間がT004で示される楽曲である。
なお、楽曲の再生に先立って、制御部104は、同期再生を開始する旨をユーザに通知してもよい。例えば、制御部104は、同期再生を開始する数秒前に、音声出力部116に、同期再生を開始する旨の通知音を表すデータを供給し、通知音データにより示される音声を音声出力部116から出力させる。この通知音により、ユーザは、自分が同期リストに登録した楽曲と同一の楽曲を有する端末が自分の近距離に存在し、同期再生が間もなく開始されることを認識することができる。
制御部104は、ステップS212の処理を終了すると、通信が確保されているか否かを判別する(ステップS213)。例えば、制御部104は、通信処理部112から供給される信号を監視して、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との通信路300が確保されているか否かを判別する。
なお、無線通信の特質上、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との通信が、一時的、もしくは、瞬間的に途絶えることは珍しくない。従って、通信路300が確保されているか否かは、ある程度の時間マージンを持って、判断することが望ましい。例えば、制御部104は、通信路300が確保されていないと判別した場合、所定期間経過する毎に、通信状態を判別する処理をリトライし、ある程度の時間、継続して通信路300が確保されていないことが判別した場合に、通信路300が確保されていないと判別する。これにより、後述する同期再生の中断処理が、不必要に実行されることがある程度防止される。
制御部104は、通信が確保されていると判別すると(ステップS213:YES)、同期再生楽曲の再生が楽曲の終端に達したか否かを判別する(ステップS214)。例えば、制御部104は、音声処理部115から供給される信号を監視して、現在、再生している同期再生楽曲の再生が楽曲の終端に達したか否かを判別する。制御部104は、同期再生楽曲の再生が楽曲の終端に達していないと判別すると(ステップS214:NO)、ステップS213に処理を戻す。
制御部104は、同期再生楽曲の再生が楽曲の終端まで達したと判別した場合(ステップS214:YES)、もしくは、通信が確保されていないと判別した場合(ステップS213:NO)、同期再生楽曲の再生を停止する(ステップS215)。例えば、制御部104は、音声処理部115を制御して、現在再生している同期再生楽曲の再生を停止する。なお、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とは、同時に同期再生楽曲の再生を開始しているので、同時に同期再生楽曲の再生が停止される。ここで、同期再生楽曲の同期再生が終了する。
なお、制御部104は、同期再生楽曲の再生が楽曲の終端まで達することにより同期再生が正常に終了したとき、同期再生が正常に終了した旨を、明示的にユーザに通知してもよい。例えば、制御部104は、音声出力部116から同期再生楽曲の再生が正常に終了した旨を示す通知音を出力することができる。また、制御部104は、通信が確保されていないと判断した場合、同期再生の中断により強制終了されたとして、その旨を明示的にユーザに通知してもよい。例えば、制御部104は、音声出力部116から同期再生楽曲の再生が強制終了した旨を示す通知音を出力することができる。なお、上記正常終了の通知音と上記強制終了の通知音は、明確に異なる通知音とすることが出来る。この場合、ユーザは、通知音により、同期再生が正常に終了したのか、それとも同期再生が中断されたのかを知ることが出来る。また、強制終了時に同期再生楽曲が再生途中である場合は、楽曲の終端まで再生を継続させてもよい。
制御部104は、ステップS215の処理を終了すると、RAM103に記憶されているフラグに1がセットされているか否かを判別する(ステップS216)。なお、このフラグに1がセットされていることは、同期再生のために中断された楽曲があることを意味し、このフラグに0がセットされていることは、同期再生のために中断された楽曲がないことを意味する。
制御部104は、フラグに1がセットされていないと判別すると(ステップS216:NO)、ステップS201に処理を戻し、通信相手があるか否かを判別する処理を実行する。一方、制御部104は、フラグに1がセットされていると判別すると(ステップS216:YES)、中断された楽曲の再生を再開する(ステップS217)。具体的には、制御部104は、RAM103もしくは記憶部106に記憶されているリジュームデータを参照し、このリジュームデータにより示されるリジュームポイントから、このリジュームデータにより示される楽曲の再生を再開する。
制御部104は、ステップS217の処理を終了すると、RAM103に記憶されているフラグに0をセットする(ステップS218)。制御部104は、ステップS218の処理を終了すると、ステップS201に処理を戻し、通信相手があるか否かを判別する処理を実行する。
次に、図8に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係るコンテンツ再生装置200が実行する子端末側の同期再生処理について説明する。なお、コンテンツ再生装置200は、電源が投入されたことを検知した場合に、図8に示す子端末側の同期再生処理を実行する。また、図8に関する説明において、特に明示がなく図1に示す構成が参照された場合、コンテンツ再生装置200が備える構成が参照されるものとする。なお、図8に示す子端末側の同期再生処理のうち、図7に示す親端末側の同期再生処理と同様の処理については、適宜、説明を省略し、または、説明を簡略化する。
まず、制御部104は、通信相手があるか否かを判別する(ステップS301)。具体的には、制御部104は、通信処理部112を制御して、すれ違い通信を要求する旨の信号を表す電波を、アンテナ114から放出させる。一方、コンテンツ再生装置100も、すれ違い通信機能が常時オンされているので、すれ違い通信を要求する旨の電波を放出する。制御部104は、コンテンツ再生装置100から放出されているこの電波を受信すると、通信相手ありと判別する。
制御部104は、通信相手がないと判別すると(ステップS301:NO)、ステップS301に処理を戻す。つまり、制御部104は、一定期間スリープした後、再び、同様の判別処理を実行する。このように、制御部104は、通信相手が見つかるまで、同様の判定処理を繰り返す。
一方、制御部104は、通信相手があると判別すると(ステップS301:YES)、同期リストの送信要求を受信する(ステップS302)。具体的には、まず、制御部104は、通信処理部112を制御して、コンテンツ再生装置100との通信を確立する。つまり、制御部104とコンテンツ再生装置200とは、相互に認証処理を実行し、認証がされた後、すれ違い通信相手としてお互いを確認する。ここで、コンテンツ再生装置200が子端末に決定される。そして、制御部104は、通信処理部112から供給される信号を監視して、同期リストの送信要求を、コンテンツ再生装置100から受信する。
制御部104は、ステップS302の処理を終了すると、同期リストを送信する(ステップS303)。具体的には、制御部104は、通信処理部112を制御して、記憶部106に記憶されている、図5(B)に例示する子端末の同期リストを、コンテンツ再生装置100に送信する。
制御部104は、ステップS303の処理を終了すると、同期再生楽曲特定データと再生開始タイミングデータとを受信したか否かを判別する(ステップS304)。具体的には、制御部104は、ステップS303の処理の終了後、コンテンツ再生装置100におけるステップS204からステップS210の処理を行うまでの間の時間、通信処理部112から供給される信号を監視し、または、コンテンツ再生装置100におけるステップS204からステップS210の処理を行うまでの間の時間待機した後に通信処理部112から供給される信号を監視し、同期再生楽曲特定データと再生開始タイミングデータとをコンテンツ再生装置100から受信したか否かを判別する。上述した時間を設ける理由は、コンテンツ再生装置100においては、ステップS205において通信の継続が確保されているか否かの判断を行う時間が必要となるためである。
制御部104は、同期再生楽曲特定データと再生開始タイミングデータとを受信していないと判別すると(ステップS304:NO)、ステップS301に処理を戻す。なお、コンテンツ再生装置200が同期再生楽曲特定データと再生開始タイミングデータとを受信しないことは、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との間に共通して保有する楽曲が存在しないことを意
味する。また、制御部104は、受信した同期再生楽曲特定データと再生開始タイミングデータとをRAM103などに記憶する。
制御部104は、同期再生楽曲特定データと再生開始タイミングデータとを受信したと判別した場合(ステップS304:YES)、再生中の楽曲があるか否かを判別する(ステップS305)。制御部104は、再生中の楽曲があると判別した場合(ステップS305:YES)、再生中の楽曲(現在、視聴中の楽曲)の再生を停止する(ステップS306)。
制御部104は、ステップS306の処理を終了すると、停止中の楽曲が存在することを示すフラグに1をセットする(ステップS307)。このフラグは、例えば、RAM103に記憶される。
制御部104は、再生中の楽曲がないと判別した場合(ステップS305:NO)、もしくは、ステップS307の処理を終了した場合、現在時刻が再生開始時刻であるか否かを判別する(ステップS308)。制御部104は、現在時刻が再生開始時刻でないと判別すると(ステップS308:NO)、ステップS308に処理を戻す。なお、制御部104は、カウンタ回路109から出力される信号に基づいて、現在時刻などを認識する。ここで、コンテンツ再生装置200が備えるカウンタ回路109が表す現在時刻と、コンテンツ再生装置100が備えるカウンタ回路109が表す現在時刻と、にはズレがないものとする。
一方、制御部104は、現在時刻が再生開始時刻であると判別すると(ステップS308:YES)、楽曲の再生を開始する(ステップS309)。具体的には、制御部104は、RAM103に記憶されている同期再生楽曲特定データにより特定される楽曲を表す楽曲データを、記憶部106に記憶されている楽曲データベースから読み出し、音声処理部115に供給する処理を開始することにより、この同期再生楽曲の再生を音声出力部116に開始させる。なお、同期再生楽曲の再生に先立って、制御部104は、同期再生を開始する旨をユーザに通知してもよい。
制御部104は、ステップS309の処理を終了すると、通信が確保されているか否かを判別する(ステップS310)。例えば、制御部104は、通信処理部112から供給される信号を監視して、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との通信路300が確保されているか否かを判別する。
制御部104は、通信が確保されていると判別すると(ステップS310:YES)、楽曲の再生が楽曲の終端に達したか否かを判別する(ステップS311)。制御部104は、楽曲の再生が楽曲の終端に達していないと判別すると(ステップS311:NO)、ステップS310に処理を戻す。
制御部104は、同期再生楽曲の再生が楽曲の終端に達したと判別した場合(ステップS311:YES)、もしくは、通信が確保されていないと判別した場合(ステップS310:NO)、同期再生楽曲の再生を停止する(ステップS312)。なお、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とは、同時に同期再生楽曲の再生を開始しているので、同時に同期再生楽曲の再生が停止される。ここで、同期再生楽曲の同期再生が終了する。
なお、制御部104は、同期再生楽曲の再生を停止したとき、同期再生が終了した旨を、明示的にユーザに通知してもよい。例えば、制御部104は、同期再生楽曲の再生が楽曲の終端に達し、同期再生が正常に終了した旨を示す通知音を、もしくは、同期再生楽曲の再生が通信不可により中断し強制終了した旨を示す通知音を、音声出力部116から出力することができる。
制御部104は、ステップS312の処理を終了すると、RAM103に記憶されているフラグに1がセットされているか否かを判別する(ステップS313)。
制御部104は、フラグに1がセットされていないと判別すると(ステップS313:NO)、ステップS301に処理を戻し、通信相手があるか否かを判別する処理を実行する。一方、制御部104は、フラグに1がセットされていると判別すると(ステップS313:YES)、中断された楽曲の再生を再開する(ステップS314)。
制御部104は、ステップS314の処理を終了すると、RAM103に記憶されているフラグに0をセットする(ステップS315)。制御部104は、ステップS315の処理を終了すると、ステップS301に処理を戻し、通信相手があるか否かを判別する処理を実行する。
本実施形態によれば、コンテンツ再生装置100のユーザに、コンテンツ再生装置100が記憶している楽曲と同一の楽曲を記憶しているコンテンツ再生装置200のユーザと同じタイミングで、この楽曲を視聴させることができる。従って、本実施形態によれば、コンテンツ再生装置100のユーザとコンテンツ再生装置200のユーザとがコミュニケーションをとるきっかけを与えることができる。
つまり、同じ楽曲を有するユーザが、共に興味を持っている楽曲を同時に視聴する状況を作り出すことが可能となる。このため、同じ楽曲を同時に再生しているユーザがすぐ近くにいるという高揚感を与えることができる。また、同じ音楽的趣向を持った人とコミュニケーションを取るきっかけを与えることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、メタデータが、タイトル名と、アーティスト名と、再生時間と、を含む例について説明した。本発明において、メタデータにどのようなデータを含ませるかは、適宜、調整することが可能である。以下、メタデータが、アーティスト名と、再生時間と、音楽特徴量と、を含む例について説明する。なお、第2の実施形態に係るコンテンツ再生装置100およびコンテンツ再生装置200は、基本的には、第1の実施形態に係るコンテンツ再生装置100およびコンテンツ再生装置200と同様の構成である。従って、以下の説明では、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図9(A)は、コンテンツ再生装置100の記憶部106に記憶される同期リストであり、図5(A)に示した同期リストに加えて音楽特徴量を含む親端末の同期リストを示す図である。図9(A)に示すように、本実施形態では、メタデータが、アーティスト名と、再生時間と、音楽特徴量と、を含み、同期リストは、これらのメタデータ等に基づき構成される。
ここで、音楽特徴量は、楽曲に含まれるリズムや音程などにより決定され、楽曲を数学的に解析、抽出、データ化することにより取得される。音楽特徴量は、例えば、数字により表される。なお、音楽特徴量は、大きいデータとなることもある。この場合、楽曲データベース、同期リスト、メタデータには、音楽特徴量が格納されているアドレスを示すポインタを含め、このポインタにより示される記憶領域に音楽特徴量を記憶させる構成にすることができる。あるいは、楽曲データベース、同期リスト、メタデータには、音楽特徴量が格納されているファイルを示すファイル名を含め、このファイル名により示されるファイルに音楽特徴量を記憶させる構成にすることができる。
図9(B)は、コンテンツ再生装置200の記憶部106に記憶される同期リストであり、音楽特徴量を含む子端末の同期リストを示す図である。図9(B)に示すように、本実施形態では、メタデータが、アーティスト名と、再生時間と、音楽特徴量と、を含み、同期リストは、これらのメタデータ等に基づき構成される。
本実施形態では、親端末の同期リストに含まれる楽曲と、子端末の同期リストに含まれる楽曲と、が同じ楽曲であるか否かの判別において、音楽特徴量が所定の関係にあるか否かが判別される。つまり、タイトル名とアーティスト名と再生時間とが全て一致し、かつ、音楽特徴量が所定の関係にある場合のみ、同じ楽曲であると判別される。一方、タイトル名とアーティスト名と再生時間とのうちのいずれかが異なるか、もしくは、音楽特徴量が所定の関係にない場合、別の楽曲であると判別される。
音楽特徴量が所定の関係にあるとは、例えば、音楽特徴量に含まれる所定のパラメータが、同一の特徴量を含む場合である。例えば、所定のパラメータが数値であらわされる場合、数値範囲毎に分類された複数のグループのうち、同じグループに属する数値である場合、音楽特徴量が所定の関係にあると判別される。
図9(A)と図9(B)とを参照すると、親端末の同期リストに含まれる番号が2の楽曲のタイトル名とアーティスト名と再生時間とは、それぞれ、子端末の同期リストに含まれる番号が2の楽曲のタイトル名とアーティスト名と再生時間と、一致している。ここで、理解を容易にするため、音楽特徴量を表す文字列の末尾の数字が同じ数字である場合に、音楽特徴量が所定の関係にあり、音楽特徴量を表す文字列の末尾の数字が異なる数字である場合に、音楽特徴量が所定の関係にないものとする。この場合、親端末の同期リストに含まれる番号が2の楽曲の音楽特徴量はF002であり、子端末の同期リストに含まれる番号が2の楽曲の音楽特徴量はF107である。従って、F002とF107とが所定の関係にないため、親端末の同期リストに含まれる番号が2の楽曲と、子端末の同期リストに含まれる番号が2の楽曲とが、異なる楽曲であると判別される。
同様に、親端末の同期リストに含まれる番号が4の楽曲のタイトル名とアーティスト名と再生時間とは、それぞれ、子端末の同期リストに含まれる番号が4の楽曲のタイトル名とアーティスト名と再生時間と、一致している。一方、親端末の同期リストに含まれる番号が4の楽曲の音楽特徴量はF004であり、子端末の同期リストに含まれる番号が4の楽曲の音楽特徴量はF104である。従って、F004とF104とが所定の関係にあるため、親端末の同期リストに含まれる番号が4の楽曲と、子端末の同期リストに含まれる番号が4の楽曲とが、同じ楽曲であると判別される。
本実施形態では、図6に示すステップS104の楽曲データベースの更新において、制御部104は、タイトル名とアーティスト名と再生時間と同様に、音楽特徴量を楽曲データベースに追加する。また、図6に示すステップS106の同期リストの更新において、制御部104は、タイトル名とアーティスト名と再生時間と同様に、音楽特徴量を同期リストに追加する。なお、音楽特徴量が大きな記憶領域を要する場合、音楽特徴量が格納されているアドレスを示すポインタを同期リストや楽曲データベースに含め、音楽特徴量そのものは、別途、記憶部106などに記憶されるように構成してもよいことは、前述した通りである。
また、本実施形態では、図7に示すステップS203では、制御部104は、コンテンツ再生装置200から音楽特徴量を含む同期リストを受信する。なお、同期リストに音楽特徴量が格納されているポインタが含まれている場合、制御部104は、コンテンツ再生装置200から同期リストと音楽特徴量とを受信する。
また、図7に示すステップS204では、制御部104は、音楽特徴量を含む同期リストを比較して、同一の楽曲があるか否かを判別する。なお、同期リストに音楽特徴量が格納されているポインタが含まれている場合、制御部104は、同期リストと音楽特徴量との双方を比較して、同一の楽曲であるか否かを判別する。
また、図8に示すステップS303では、制御部104は、コンテンツ再生装置100に、音楽特徴量を含む同期リスト、もしくは、同期リストと音楽特徴量とを送信する。
本実施形態によれば、音楽特徴量を考慮して、同期再生する楽曲を特定することができる。なお、各楽曲の音楽特徴量は、予め楽曲データベースなどに登録されているため、楽曲の比較時に、迅速な処理が可能である。
(第3の実施形態)
第1の実施形態では、ユーザの確認をとることなく、同期再生に関わる処理を続行する例について説明した。本発明において、適宜、ユーザの確認をとりながら、同期再生に関わる処理を続行してもよい。なお、第3の実施形態に係るコンテンツ再生装置100およびコンテンツ再生装置200は、基本的には、第1の実施形態に係るコンテンツ再生装置100およびコンテンツ再生装置200と同様の構成である。従って、以下の説明では、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
以下、図10に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係るコンテンツ再生装置100が実行する親端末側の同期再生処理について説明する。なお、コンテンツ再生装置100は、電源が投入されたことを検知した場合に、親端末側の同期再生処理を実行する。
まず、制御部104は、通信相手があるか否かを判別する(ステップS401)。
制御部104は、通信相手がないと判別すると(ステップS401:NO)、ステップS401に処理を戻す。
一方、制御部104は、通信相手があると判別すると(ステップS401:YES)、同期リストの送信要求を送信する(ステップS402)。
制御部104は、ステップS402の処理を完了すると、同期リストを受信する(ステップS403)。
制御部104は、ステップS403の処理を終了すると、共通する楽曲があるか否かを判別する(ステップS404)。
そして、制御部104は、共通する楽曲が存在しないと判別した場合(ステップS404:NO)、ステップS401に処理を戻す。一方、制御部104は、共通する楽曲が存在すると判別した場合(ステップS404:YES)、一定時間以上継続して通信が確保されているか否かを判別する(ステップS405)。
制御部104は、一定時間以上継続して通信が確保されていないと判別した場合(ステップS405:NO)、ステップS401に処理を戻す。
制御部104は、一定時間以上継続して通信が確保されていると判別した場合(ステップS405:YES)、同期再生開始の確認通知を実行する(ステップS406)。例えば、制御部104は、音声処理部115を制御して、音声出力部116から同期再生の準備が整った旨を示す通知音を出力させる。ユーザは、この通知音を聞くことで、自分が同期リストに登録した楽曲と同じ楽曲を記憶するコンテンツ再生装置200を携帯するユーザが自分の近距離内に存在すること、ならびに、同期再生を開始する準備が整っていることを把握することができる。なお、現在再生中の楽曲がある場合、制御部104は、再生中の楽曲の音声に重畳して、この通知音を出力してもよい。
また、制御部104は、表示制御部110を制御して、表示部111に、同期再生を開始するか否かを受け付けるための画像を表示する。つまり、表示部111は、同期再生を開始するか否かを、ユーザにYesもしくはNoで答えさせるためのGUI(Graphical User Interface)を提供する。例えば、このGUIは、同期再生を開始することを指示するためにユーザが操作部108に対してなすべき操作や、同期再生を開始しないことを指示するためにユーザが操作部108に対してなすべき操作を明示する画像を含む。このGUIは、同期再生を開始しようとしている楽曲に関する種々の情報を表す画像を含んでいてもよい。
制御部104は、ステップS406の処理を終了すると、同期再生の開始指示があるか否かを判別する(ステップS407)。具体的には、制御部104は、操作部108に対してなされた操作を監視し、操作内容に従って、同期再生の開始指示があるか否かを判別する。本実施形態では、コンテンツ再生装置100に同期再生の開始指示がなされた場合、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との同期再生が実行されるものとする。
なお、コンテンツ再生装置100に同期再生の開始指示がなされ、かつ、コンテンツ再生装置200に同期再生の開始指示がなされた場合、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との同期再生が実行されてもよい。この場合、例えば、コンテンツ再生装置100がコンテンツ再生装置200から判別結果を受信し、2人のユーザの双方が同期再生の開始を指示したときに同期再生を開始し、2人のユーザの少なくとも一方が同期再生の開始を指示しなかったときに同期再生を開始しない。
なお、コンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生装置100のユーザから同期再生を開始するか否かの指示を受け付ける前に、コンテンツ再生装置200から同期再生しない旨の指示を受信した場合、コンテンツ再生装置100のユーザから同期再生を開始するか否かの指示を受け付ける処理を中止することができる。また、コンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生装置200から同期再生を開始するか否かの指示を受信する前に、コンテンツ再生装置100のユーザから同期再生を開始しない旨の指示を受け付けた場合、コンテンツ再生装置200のユーザから同期再生を開始するか否かの指示を受け付ける処理を中止する旨をコンテンツ再生装置200に送信することができる。
制御部104は、同期再生の開始指示がないと判別すると(ステップS407:NO)、ステップS401に処理を戻す。一方、制御部104は、同期再生の開始指示があると判別すると(ステップS407:YES)、再生中の楽曲があるか否かを判別する(ステップS408)。制御部104は、再生中の楽曲があると判別した場合(ステップS408:YES)、再生中の楽曲(現在、視聴中の楽曲)の再生を停止する(ステップS409)。
制御部104は、ステップS409の処理を終了すると、停止中の楽曲が存在することを示すフラグに1をセットする(ステップS410)。
制御部104は、再生中の楽曲がないと判別した場合(ステップS408:NO)、もしくは、ステップS410の処理を終了した場合、再生開始時刻を決定する(ステップS411)。
制御部104は、ステップS411の処理を終了すると、同期再生楽曲特定データと再生開始タイミングデータとをコンテンツ再生装置200に送信する(ステップS412)。
制御部104は、ステップS412の処理を終了すると、現在時刻が再生開始時刻であるか否かを判別する(ステップS413)。制御部104は、現在時刻が再生開始時刻でないと判別すると(ステップS413:NO)、ステップS413に処理を戻す。
一方、制御部104は、現在時刻が再生開始時刻であると判別すると(ステップS413:YES)、同期再生楽曲の再生を開始する(ステップS414)。なお、同期再生楽曲の再生に先立って、制御部104は、同期再生を開始する旨をユーザに通知してもよい。
制御部104は、ステップS414の処理を終了すると、通信が確保されているか否かを判別する(ステップS415)。制御部104は、通信が確保されていないと判別すると(ステップS415:NO)、同期再生を中断する旨を通知する(ステップS416)。例えば、制御部104は、音声処理部115を制御して、音声出力部116から同期再生が中断された旨を示す通知音を出力させる。なお、同期再生が中断された旨を示す通知音は、同期再生が正常に完了した旨を示す通知とは異なる通知音とすることができる。この場合、ユーザは、通知音により、同期再生が中断されたのか、それとも、楽曲の最後まで正常に同期再生が完了したのかを知ることができる。
また、制御部104は、表示制御部110を制御して、表示部111に、現在再生中の同期再生楽曲の再生を継続するか否かを受け付けるための画像を表示する。つまり、表示部111は、同期再生楽曲の再生を継続するか否かを、ユーザにYesもしくはNoで答えさせるためのGUIを提供する。例えば、このGUIは、同期再生楽曲の再生を継続することを指示するためにユーザが操作部108に対してなすべき操作や、同期再生楽曲の再生を継続しないことを指示するためにユーザが操作部108に対してなすべき操作を明示する画像を含む。このGUIは、同期再生楽曲に関する種々の情報を表す画像が含んでいてもよい。
制御部104は、ステップS416の処理を終了すると、同期再生楽曲の再生を継続するか否かを判別する(ステップS417)。具体的には、制御部104は、操作部108に対してなされた操作を監視し、操作内容に従って、同期再生楽曲の再生を継続する旨の指示があるか否かを判別する。制御部104は、同期再生楽曲の再生を継続すると判別すると(ステップS417:YES)、ステップS401に処理を戻す。この場合、制御部104は、同期再生楽曲の再生を継続しながら、次の通信相手を探す処理を実行する。
一方、制御部104は、通信が確保されていると判別すると(ステップS415:YES)、同期再生楽曲の再生が楽曲の終端まで達したか否かを判別する(ステップS418)。制御部104は、同期再生楽曲の再生が楽曲の終端まで達していないと判別すると(ステップS418:NO)、ステップS415に処理を戻す。
制御部104は、同期再生楽曲の再生を継続しないと判別した場合(ステップS417:NO)、もしくは、同期再生楽曲の再生が楽曲の終端まで達したと判別した場合(ステップS418:YES)、同期再生楽曲の再生を停止する(ステップS419)。
なお、制御部104は、同期再生楽曲の再生が楽曲の終端まで達し、同期再生が正常に終了したとき、同期再生が正常に終了した旨を、明示的にユーザに通知してもよい。例えば、制御部104は、音声出力部116から楽曲の再生が正常に終了した旨を示す通知音を出力することができる。
制御部104は、ステップS419の処理を終了すると、RAM103に記憶されているフラグに1がセットされているか否かを判別する(ステップS420)。
制御部104は、フラグに1がセットされていないと判別すると(ステップS420:NO)、ステップS401に処理を戻し、通信相手があるか否かを判別する処理を実行する。一方、制御部104は、フラグに1がセットされていると判別すると(ステップS420:YES)、中断された楽曲の再生を再開する(ステップS421)。
制御部104は、ステップS421の処理を終了すると、RAM103に記憶されているフラグに0をセットする(ステップS422)。制御部104は、ステップS422の処理を終了すると、ステップS401に処理を戻し、通信相手があるか否かを判別する処理を実行する。
なお、コンテンツ再生装置200が実行する子端末側の同期再生処理も、コンテンツ再生装置100が実行する親端末側の同期再生処理と同様に、適宜、ユーザからの指示に従って処理を実行する。
本実施形態によれば、同期再生が可能である状態において、ユーザの希望により、同期再生を実行するか否かが決定される。このため、ユーザが同期再生を望んでいないにもかかわらず、ユーザが現在視聴している楽曲の再生を中断することを防止できる。
また、本実施形態によれば、同期再生が実行されているときに、通信が確保されなくなった場合、ユーザの希望により、同期再生楽曲の再生を継続するか否かが決定される。このため、ユーザが、同期再生楽曲の再生の中断を望んでいないにもかかわらず、同期再生楽曲の再生が中断されることを防止できる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に開示したものに限られない。
第1の実施形態では、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との間に同一の楽曲が存在するか否かにより、同期再生を実行するか否かを判別する例を示した。本発明において、同期再生を実行するか否かの判別条件は適宜調整が可能である。例えば、コンテンツ再生装置100のユーザの属性を示すユーザ属性データとコンテンツ再生装置200のユーザの属性を示すユーザ属性データとが、所定の関係を満たすか否かが、同期再生を実行するか否かの判別条件にされてもよい。
この場合、記憶部11は、コンテンツ再生装置100のユーザ属性を特定するユーザ特定データを記憶する。ユーザ属性データは、例えば、ユーザの性別、年齢、居住場所などである。また、通信部12は、無線通信が確立した他のコンテンツ再生装置200からユーザ属性データを受信する。また、判別部13は、通信部12が受信したユーザ属性データにより特定されるユーザ属性と、記憶部11に記憶されているユーザ属性データにより特定されるユーザ属性とが、所定の関係にあるか否かを判別する。なお、ユーザ属性が所定の関係にあるとは、例えば、ユーザ属性が示す性別が一致したり、ユーザ属性が示す年齢が一致もしくは同世代を示したり、ユーザ属性が示す居住場所が近接していたりすることである。
そして、再生部14は、判別部13により共通するコンテンツが存在すると判別され、かつ、判別部13により所定の関係を満たすと判別された場合、無線通信が確立した他のコンテンツ再生装置200と同じタイミングで、記憶部11に記憶されているコンテンツデータにより表されるコンテンツのうち共通するコンテンツの再生を開始する。
また、記憶部21は、コンテンツ再生装置200のユーザ属性を特定するユーザ特定データを記憶する。そして、通信部22は、無線通信が確立したコンテンツ再生装置100に、記憶部21に記憶されているユーザ属性データを送信する。
かかる構成によれば、例えば、ユーザと嗜好が近いと考えられる他のユーザとの同期再生(同時視聴)を実現することが期待できる。
なお、ユーザ属性データが、嗜好データを含んでいてもよい。この嗜好データは、同期再生の相手に求めるユーザ属性を表すデータであり、例えば、性別、年齢の範囲、居住区の範囲などを特定可能なデータである。この場合、例えば、判別部13は、記憶部11に記憶されているユーザ属性データに含まれる嗜好データにより示される、同期再生の相手に求めるユーザ属性と、通信部12が受信したユーザ属性データが示すユーザ属性とが合致し、記憶部21に記憶されているユーザ属性データに含まれる嗜好データにより示される、同期再生の相手に求めるユーザ属性と、通信部22が受信したユーザ属性データが示すユーザ属性とが合致する場合、ユーザ属性が所定の関係にあると判別する。かかる構成によれば、互いが望むユーザ同士の同期再生(同時視聴)を実現することが期待できる。
また、本発明において、同期再生が実行される際、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との間で、メッセージのやりとりができるようにしてもよい。この場合、例えば、通信部12は、判別部13により共通するコンテンツが存在すると判別された場合、何らかのメッセージを表すメッセージデータを、無線通信が確立した他のコンテンツ再生装置200に送信する。また、通信部22は、メッセージデータを、無線通信が確立したコンテンツ再生装置100から受信する。かかる構成によれば、同期再生の開始時、再生中、終了時において、ユーザの間で相互にメッセージの授受が可能となり、ユーザ同士がコミュニケーションをとるきっかけをさらに増やすことができる。
親端末が実行する同期再生処理が図7や図10に示すフローチャートにより示される処理に限定されないことは勿論である。同様に、子端末が実行する同期再生処理が図8に示すフローチャートにより示される処理に限定されないことは勿論である。
例えば、ステップS204において、共通する楽曲が無いと判断された場合、コンテンツ再生装置100は、コンテンツ再生装置200にその旨を通知してもよい。また、コンテンツ再生装置100は、共通する楽曲が無かったが、同期リストを取得した他の端末が存在したことを、音や表示によってユーザが確認できるようにしてもよい。これらの処理によって、コンテンツ再生装置100およびコンテンツ再生装置200のいずれにおいても、同期対象となりうる相手が存在したことを確認できる。
例えば、図7において、一定時間以上継続して通信が確保されるか否かを判別するステップS205の処理は、ステップS203〜ステップS206の間のどのフェーズで実行されてもよい。
また、再生開始時刻を決定するステップS209の処理は、ステップS206〜ステップS208の前に実行されてもよい。この場合、例えば、ステップS206〜ステップS208の処理に要する時間を逆算し、その時間を、同期再生を開始するまでの時間にマージンとして加算する。
また、ステップS209において、再生開始時刻を決定する代わりに、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200とで同期再生を実行するための種々のデータを決定してもよい。例えば、コンテンツ再生装置100がコンテンツ再生装置200に同期再生の開始を通知する時刻を決定してもよい。この場合、コンテンツ再生装置200は、同期再生の開始の通知の直後、もしくは、所定期間経過後に、楽曲の再生を開始する。いずれの場合も、同期再生を実現するための手順を、記憶部106に記憶されるプログラムにより規定することができる。
なお、同期再生を開始する時刻の取り決めが、記憶部106に記憶されるプログラムやデータなどにより定義されていれば、再生開始時刻が決定されなくてもよい。この場合、例えば、コンテンツ再生装置100からコンテンツ再生装置200に楽曲特定データが送信された直後、もしくは、所定時間経過後に、楽曲の再生が開始される。
また、ステップS213の処理とステップS214の処理は、同時に並行して実行されてもよい処理であり、もしくは、どちらが先に実行されていてもよい処理である。
また、同期再生の開始、終了、中止などは、通知音による通知以外の手法により、ユーザに提示されてもよい。例えば、通知アナウンスや、画面表示、もしくは、バイブレーション機能などにより、ユーザに分かり易く通知することができる。
また、ステップS213において通信路が確保されていないと判別された場合、ステップS215において直ちに同期再生楽曲の再生を停止する代わりに、同期再生の終了を通知した上で、現在再生している同期再生楽曲の再生は継続したまま、ステップS215〜ステップS218の処理を実行せずに、ステップS201に処理を戻してもよい。例えば、同期再生楽曲の音声に、同期再生を終了する旨を示す通知音を重畳させることで、同期再生楽曲の再生を継続することができる。かかる構成によれば、再生中の同期再生楽曲の視聴を妨げることなく、同期再生のみを終了することが可能となるほか、ユーザに同期再生が終了した旨を明確に伝えることができる。なお、再生中の同期再生楽曲の再生が終了した場合、ステップS215〜ステップS218の処理を実行して、中断されていた楽曲の再生を再開することができる。
また、同期再生の終了後も再生中の同期再生楽曲の再生を継続するか否かの決定は、ユーザの判断に委ねられてもよい。この場合、同期再生を終了する旨の通知音の出力とともに、表示部111にYes/Noを選択させるようなGUIを表示し、操作部108からYes/Noを受け付ける。Yesが受け付けられた場合、再生中の同期再生楽曲の再生を継続することが決定され、Noが受け付けられた場合、再生中の同期再生楽曲の再生を継続しないことが決定される。
また、ステップS213の通信路300が確保されているか否かを判別する処理は、ステップS206〜ステップS212の処理の間のいずれにおいても実行されてもよく、通信路300が確保されていないことが判別された場合、ステップS206〜ステップS212の処理を中止し、直ちにステップS215の処理を実行してもよい。
また、通信路300が確保されているか否かは、ステップS201〜ステップS218のいずれにおいて実行されてもよく、全て同時並行的に実行されてもよい。なお、通信路300が確保されていないと判別された場合、いずれの処理を実行中であったとしても、すぐに実行中の処理を中止し、ステップS201に処理を戻すことができる。
また、ステップS214において同期再生楽曲の再生が終了した場合において、通信路300が確保されている場合、ステップS216〜ステップS218の処理をとばした上で、ステップS204の同一リストの照合処理に戻してもよい。かかる構成によれば、同期再生が可能な楽曲が複数存在する場合に、処理が簡略化され、速やかに次の楽曲の同期再生を実行することができる。なお、この場合、既に同期再生が実行済みの楽曲は、同期再生の楽曲の候補から除外されてもよい。
また、ステップS217において中断されていた楽曲の再生を再開する際に、リジューム再生の代わりに楽曲の先頭からの再生が実行されてもよい。リジューム再生と楽曲の先頭からの再生とのうちいずれを採用するかは、適宜調整することができる。例えば、記憶部106などに記憶される初期設定に、リジューム再生か先頭からの再生かの設定を含めていてもよい。また、同期再生の停止時に、表示部111にリジューム再生か先頭からの再生かのいずれかを選択させるようなGUIを表示し、操作部108からリジューム再生か先頭からの再生かのいずれかの指定を受け付けることができる。なお、一定時間ユーザの操作がない場合、初期設定やプログラムに定められたデフォルトの設定に従って動作してもよい。
また、ステップS311、ステップS214およびステップS418において、同期再生楽曲の再生が、楽曲の終端まで達していないと判断されている間に、ユーザによる操作部108の操作によって、同期再生が強制的に中断されるようにしてもよい。この場合、コンテンツ再生装置100またはコンテンツ再生装置200のいずれか中断処理を行った側から、中断処理を行った旨の信号を送信し、中断処理を行っていない側では、その信号を受信することによって、同期再生中の楽曲の再生を停止するとともに、音声等による中断された旨の通知をおこなってもよい。
また、ステップS407では、同期再生の開始指示をユーザから受けつける形態としたが、一定時間以上ユーザからの操作が受け付けられない場合、コンテンツ再生装置100が自動でいずれかが選択されるように、初期設定やプログラムのデフォルト値が定められていてもよい。
また、ステップS417では、再生中の同期再生楽曲の再生を継続するか否かをユーザに選択させる形態としたが、例えば、初期設定の項目で設定しておくなどして、自動で判別される形態でもよい。あるいは、一定時間以上ユーザからの操作が受け付けられない場合、コンテンツ再生装置100が自動でいずれかが選択されるように、初期設定やプログラムのデフォルト値が定められていてもよい。
第1の実施形態では、コンテンツ再生装置200からコンテンツ再生装置100に一方的に同期リストが送信される例を示した。本発明において、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との間で、相互に、同期リストを送受信してもよい。この場合、例えば、通信相手の同期リストをユーザに提示することが可能となる。
第1の実施形態では、コンテンツ再生装置100が備えるカウンタ回路109が示す現在時刻と、コンテンツ再生装置200が備えるカウンタ回路109が示す現在時刻との間には、時間差がないものとして説明した。この時間差がある場合、ステップS209において再生開始時刻を決定する際などに、この時間差を埋める処理を実行することができる。例えば、カウンタ回路109が備える時計機能による時刻ではなく、共通のオフセットを持つカウンタを用い、その経過時間で制御してもよい。もしくは、コンテンツ再生装置100が採用する再生開始時刻をこの時間差で補正した時刻を、ステップS210においてコンテンツ再生装置100からコンテンツ再生装置200に送信する再生開始時刻としてもよい。
第1〜3の実施形態では、共通楽曲の有無の判別は、コンテンツ再生装置100が実行する例について説明した。本発明において、共通楽曲の有無の判別は、コンテンツ再生装置200が実行してもよいし、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との双方が実行してもよい。この場合、同期リストや判別結果を、適宜、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との間で相互に送受信する。
第2の実施形態では、楽曲データから音楽特徴量を抽出する処理は、コンテンツ再生装置100やコンテンツ再生装置200が実行するものとして説明した。本発明において、楽曲データから音楽特徴量を抽出する処理は、楽曲のダウンロード元のサーバやパーソナルコンピュータなどが実行し、楽曲データとともに音楽特徴量がコンテンツ再生装置100やコンテンツ再生装置200にダウンロードされてもよい。この場合、楽曲データから音楽特徴量を抽出するプログラムは、同一のアルゴリズムを有するソフトウェアであり、コンテンツ再生装置100、コンテンツ再生装置200、サーバ、パーソナルコンピュータなどに、スペック差やOSの違いが存在していても、音楽特徴量に差がでないことが望ましい。
第1の実施形態では、コンテンツ再生装置100やコンテンツ再生装置200は、メタデータを含む同期リストを保有する例について説明した。本発明において、コンテンツ再生装置100やコンテンツ再生装置200は、楽曲データベースへの参照リストを保有し、同期リストが必要となる際に、楽曲データベースと参照リストとに基づいて、同期リストを生成してもよい。
第1の実施形態では、コンテンツ再生装置100やコンテンツ再生装置200の電源がオンされている間、常時、すれ違い通信機能がオンされている例について説明した。本発明において、ユーザによる操作、もしくは、自動で、適宜、すれ違い通信機能のオン/オフを切り替えることができる。
第1の実施形態では、共通楽曲の有無を判別するためのメタデータが、タイトル名とアーティスト名と再生時間とを含む例について説明した。本発明において、メタデータが含むデータを、適宜、調整することができる。例えば、メタデータが、MP3のID3タグに用いられるようなメタデータを含むことができる。
第1〜3の実施形態では、コンテンツが楽曲である場合について説明した。本発明において、楽曲以外のコンテンツを同期再生してもよい。例えば、動画、ゲーム、ソフトウェア、アプリケーション、電子書籍などのコンテンツを同期再生してもよい。
第1の実施形態では、コンテンツ再生システム1000が、コンテンツ再生装置100とコンテンツ再生装置200との2台の装置により構成される例を示した。本発明において、コンテンツ再生システムが、3台以上の装置により構成されてもよい。この場合、例えば、1つの装置が親端末に設定され、他の装置が子端末に設定され、親端末が同一楽曲の有無を判別する。なお、判別の結果、少なくとも2台の装置の間で、同一の楽曲が存在する場合、この少なくとも2台の装置の間で同期再生が実行される。
また、本発明に係るコンテンツ再生システムは、図4に示す構成に限られない。例えば、コンテンツ再生装置100が備える判別部13を、コンテンツ再生装置200が備えていてもよい。また、コンテンツ再生システムは、コンテンツ再生装置100やコンテンツ再生装置200と通信可能であり、コンテンツ再生システム1000が備える機能の一部の機能を備える処理装置を備えていてもよい。この場合、この処理装置が備えるこの一部の機能は、コンテンツ再生装置100もしくはコンテンツ再生装置200が備えなくてもよい。つまり、コンテンツ再生システムは、全体として上述した機能を備える構成であれば、どの装置がどの機能を備える構成でもよい。
また、楽曲の最初から同期再生が開始されなくてもよい。例えば、イントロダクションの部分が終了した時点から同期再生が開始されてもよい。あるいは、サビの部分から同期再生が開始されてもよい。
また、同期再生を実行する相手の同期リストは、同期確立後に閲覧できるようにしてもよい。かかる構成によれば、相手の好みが分かり、自分と同じ趣味を持った人間が何を視聴しているのかを知ることができる。
また、同期再生を開始しなくても、同期リストの交換や比較の結果を残してもよい。例えば、同期再生候補があった人の同期リストが後で閲覧できるようにすることができる。また、同期リストを交換した人全ての同期リストを閲覧可能にしてもよい。また、同期リストの交換場所(すれ違いの場所)を後でチェックできるようにしてもよい。この場合、どのような場所に自分と同じ音楽的嗜好を持つ人がいるのか後で確認できる。
また、同期再生中のコミュニケーション手段として、簡易なチャットやメッセージ交換を可能としてもよい。また、同期再生の開始と同時に、一言メッセージを送る様な形態としてもよい。
また、同期リストの同期可能楽曲が複数ある場合、お互いに直近で再生していない楽曲を優先的に選択することができる。また、同期再生しなくても、すれ違い通信した自分以外の人の同期リストを、新たにすれ違った人に渡してもよい。その際、すれ違った場所とユーザプロフィールを送ることで、どこのどんな人が自分と同じ楽曲を持っているのか確認できる。
また、同期リストを設定しなくとも、コンテンツ再生装置100の記憶部11またはコンテンツ再生装置200の記憶部21に記憶されている楽曲を、同期再生を行う対象の楽曲としてもよい。
第1の実施形態では、コンテンツ再生装置100が制御部104としてのCPU101とROM102とRAM103とを備え、CPU101が、ROM102に記憶されているプログラムに従って、ソフトウェアにより同期再生処理が実現される例を示した。しかし、コンテンツ再生装置100が実行する同期再生処理は、ソフトウェアにより実現されるものに限定されない。例えば、コンテンツ再生装置100は、マイクロコンピュータ、FPGA(Field Programmable Gate Array)、PLD(Programmable Logic Device)、DSP(Digital Signal Processor)などにより構成されてもよい。
なお、本発明に係るコンテンツ再生装置は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いても実現可能である。例えば、コンピュータに、上記動作を実行するためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magnet Optical Disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶して配布し、これをコンピュータシステムにインストールすることにより、上述の処理を実行するコンテンツ再生装置を構成しても良い。さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを記憶しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。