JP5891829B2 - サージアブソーバ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、従来の構造では、電極間距離を短くして放電開始電圧が低電圧のものを作製しようとした際に、放電ギャップを小さくする必要があるが、特許文献1の技術では、サージアブソーバ自体の大きさを小さく(短く)しなければならず、放電空間が小さくなってサージ耐量が低下してしまう不都合があった。また、放電電極を成形して突起を設けた突出電極を形成することで電極間距離を短くする方法もあるが、この方法では突出電極の表面に溶融したロウ材が不均一に這い上がって放電開始電圧が変化する場合があった。これに対して特許文献2の技術では、溶融したロウ材の這い上がりを途中で規制するロウ材ストッパ手段として凹部を突出電極の外表面に形成しているが、この場合、突出電極を構成する材料の電子放出能が低い場合、放電特性を向上させるには、電極の先端に別途、電子放出剤を塗布する必要があり、製造工程及び製造コストが増大してしまう問題があった。
すなわち、このサージアブソーバでは、突出電極部材の先端に、導電性融着材の溜まり部が形成されているので、電子放出能の高い金属が先端にまとまって存在することで、さらに安定して低電圧で放電を開始させることができる。
すなわち、このサージアブソーバでは、突出電極部材が、内部に孔部として貫通孔が形成された筒状部材であるので、筒状部材の貫通孔内に延在して先端まで達している導電性融着材により放電させることができる。
すなわち、このサージアブソーバでは、突出電極部材が、側面に溝部が形成された柱部材であるので、溝部内に延在して先端まで達している導電性融着材により放電させることができる。
すなわち、このサージアブソーバでは、突出電極部材が、板材を折り曲げて隙間状の溝部が形成された金属板部材であるので、板材の隙間状の溝部内に延在して先端まで達している導電性融着材により放電させることができる。
すなわち、このサージアブソーバでは、突出電極部材が、Cuで形成され、導電性融着材が、Agを含有したロウ材であるので、Cuよりも高い電子放出能を有するAgを含有したロウ材により放電させることができ、安価で安定した低い放電開始電圧を得ることができる。
すなわち、このサージアブソーバの製造方法では、溝部又は孔部が、突出電極部材の基端から先端までの最短距離となる経路で形成されているので、固着工程で溶融した導電性融着材が毛細管現象により最短距離で先端まで這い上がることができ、確実に導電性融着材を基端から先端まで延在させることができる。
すなわち、本発明に係るサージアブソーバ及びその製造方法によれば、導電性融着材が、封止電極よりも電子放出能の高い金属を含有し、突出電極部材の基端から先端まで形成された溝部内又は孔部内に基端から先端まで延在するので、電子放出剤を塗布する必要が無く安定して低い放電開始電圧が得られる。
したがって、放電開始電圧の低電圧化と応答性の高速化とが可能になると共に、低コストで作製することが可能になる。
上記導電性融着材Hは、封止電極3よりも電子放出能の高い金属を含有し、孔部4a内に基端から先端まで延在している。また、突出電極部材4の先端には、導電性融着材Hの溜まり部Haが形成されている。この導電性融着材Hは、封止電極3よりも電子放出能の高い金属としてAgを含有したロウ材であって、例えばAgを含むロウ材としてAg−Cuロウ材で形成されている。
また、絶縁性管2の内周面であって一対の封止電極3の中間部分には、導電性材料で形成されたトリガ部5が設けられている。該トリガ部5は、例えば炭素材で形成されたカーボントリガである。また、このトリガ部5は、図1のような楕円膜状以外に、点状や絶縁性管2の軸線方向又は周方向への線状に形成しても構わない。なお、このトリガ部5は、要望される特性に応じて形成しなくても構わない。
上記絶縁性管2内に封入される放電制御ガスは、不活性ガス等であって、例えばHe,Ar,Ne,Xe,Kr,SF6,CO2,C3F8,C2F6,CF4,H2,大気等及びこれらの混合ガスが採用される。
このサージアブソーバ1の製造方法は、内部に放電制御ガスと突出電極部材4とを入れた状態で絶縁性管2の両端開口部を一対の封止電極3で閉塞する組み込み工程と、一対の封止電極3の内面に設けた導電性融着材Hで一対の封止電極3と絶縁性管2とを固着させると共に一対の封止電極3の一方と突出電極部材4の基端とを固着させる固着工程とを有している。
次に、絶縁性管2の接合面及び封止電極3の内面に所定厚さの導電性融着材Hを配すると共に、突出電極部材4を一方の封止電極3の内面の導電性融着材H上に立てた状態で、絶縁性管2内の空気を所定の放電制御ガス(例えば、Ar)で置換した後に、加熱処理により密着固定する。
これにより、導電性融着材Hで封止電極3と絶縁性管2とを密着させて封止を行うことで、放電制御ガスを絶縁性管2内に封入すると共に突出電極部材4を固着し、さらに導電性融着材Hを突出電極部材4の先端まで登らせることで、サージアブソーバ1が作製される。
特に、突出電極部材4の先端に、導電性融着材Hの溜まり部Haが形成されているので、電子放出能の高い金属が先端にまとまって存在することで、さらに安定して低電圧で放電を開始させることができる。
さらに、孔部4aが、突出電極部材4の基端から先端までの最短距離となる経路で形成されているので、固着工程で溶融した導電性融着材Hが毛細管現象により最短距離で先端まで這い上がることができ、確実に導電性融着材Hを基端から先端まで延在させることができる。
したがって、第2実施形態のサージアブソーバ21では、突出電極部材24が、側面に溝部24aが形成された柱部材であるので、溝部24a内に延在して先端まで達している電子放出能の高い導電性融着材Hにより放電させることができる。
この実施例1について、直流放電開始電圧Vs(単位V)と、1.2/50 6kV印加時の放電開始電圧Vimp(単位V)とを測定し、さらに応答性の目安としてVimp/Vsを求めた。なお、Vimp/Vsは、「1」に近いほど応答性に優れている。
なお、比較例1及び2の絶縁性管2の寸法は、実施例1と同様としている。また、比較例2の一対の円柱状電極部材104は、高さ1.4mm、直径1.0mmであり、互いの間隔を0.5mmとした。これらの結果を、表1に示す。
Claims (8)
- 絶縁性管と、
該絶縁性管の両端開口部を閉塞して内部に放電制御ガスを封止する一対の封止電極と、
前記一対の封止電極の一方に基端が導電性融着材で固着され先端が他方に向けて突出した突出電極部材とを備え、
前記突出電極部材が、基端から先端まで形成された溝部又は孔部を有し、
前記導電性融着材が、前記封止電極よりも電子放出能の高い金属を含有し、前記溝部内又は前記孔部内に基端から先端まで延在していることを特徴とするサージアブソーバ。 - 請求項1に記載のサージアブソーバにおいて、
前記突出電極部材の先端に、前記導電性融着材の溜まり部が形成されていることを特徴とするサージアブソーバ。 - 請求項1又は2に記載のサージアブソーバにおいて、
前記突出電極部材が、内部に前記孔部として貫通孔が形成された筒状部材であることを特徴とするサージアブソーバ。 - 請求項1又は2に記載のサージアブソーバにおいて、
前記突出電極部材が、側面に前記溝部が形成された柱部材であることを特徴とするサージアブソーバ。 - 請求項1又は2に記載のサージアブソーバにおいて、
前記突出電極部材が、折れ曲がった板材により隙間状の前記溝部が形成された金属板部材であることを特徴とするサージアブソーバ。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載のサージアブソーバにおいて、
前記突出電極部材が、Cuで形成され、
前記導電性融着材が、Agを含有したロウ材であることを特徴とするサージアブソーバ。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載のサージアブソーバを製造する方法であって、
内部に放電制御ガスと突出電極部材とを入れた状態で絶縁性管の両端開口部を一対の封止電極で閉塞する組み込み工程と、
前記一対の封止電極の内面に設けた導電性融着材で前記一対の封止電極と前記絶縁性管とを固着させると共に前記一対の封止電極の一方と前記突出電極部材の基端とを固着させる固着工程とを有し、
前記突出電極部材が、基端から先端まで形成された溝部又は孔部を有し、
前記導電性融着材が、前記封止電極よりも電子放出能の高い金属を含有し、
前記固着工程で、加熱溶融させた前記導電性融着材を毛細管現象により前記溝部内又は前記孔部内を前記突出電極部材の基端から先端まで延ばして延在させることを特徴とするサージアブソーバの製造方法。 - 請求項7に記載のサージアブソーバの製造方法において、
前記溝部又は前記孔部が、前記突出電極部材の基端から先端までの最短距離となる経路で形成されていることを特徴とするサージアブソーバの製造方法。
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