JP5887975B2 - ポリウレタン、並びにその製造方法及びその使用 - Google Patents

ポリウレタン、並びにその製造方法及びその使用 Download PDF

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Description

本発明は、特定のポリカーボネートポリオールを原料としたポリウレタン及びこのポリウレタンの製造方法に関する。また、本発明は、このポリウレタン樹脂を含むコーティング材組成物及びこのコーティング材組成物から得られるポリウレタン樹脂フィルムに関する。
ポリカーボネートポリオールは、イソシアネート化合物との反応により、硬質フォーム、軟質フォーム、塗料、接着剤、合成皮革、インキバインダー、弾性繊維、エラストマー等に用いられる耐久性のあるポリウレタンを製造するための原料となる有用な化合物である。ポリカーボネートポリオールを用いたポリウレタンの特徴は、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)の高い凝集力によって発現し、耐水性、耐熱性、耐油性、弾性回復性、耐摩耗性、耐候性に優れることが述べられている(非特許文献1参照)。また、ポリカーボネートポリオールを原料とした水性ウレタン樹脂分散体を塗布して得られる塗膜も、耐光性、耐熱性、耐加水分解性、耐油性に優れることが知られている(特許文献1参照)。
さらに高い弾性率の塗膜を得るために、ポリカーボネートポリオールに脂環構造や芳香環構造を導入する方法が知られている(特許文献2及び3参照)。
特開平10−120757号公報 国際公開第2009/145242号公報 国際公開第2010/090186号公報
「最新ポリウレタン材料と応用技術」 シーエムシー出版社発行 第2章 第43ページ
しかしながら、上記の脂環構造や芳香環構造を導入したポリカーボネートポリオールは粘度や融点が高くなるため、これらを原料とするウレタンは、ウレタン化反応の工程において、ポリカーボネートポリオールを溶剤に一旦溶解させて反応容器に注入する等の煩雑な作業が必要となり製造時の作業性に支障があった。さらに、得られるポリウレタンについては、一層の弾性率の向上が要求されていた。
本発明は、前述のような従来技術が有する問題を解決できるポリウレタン、即ち、低粘度の液状ポリカーボネートポリオールを原料として製造された高い弾性率を有するポリウレタンを提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、具体的には、以下の構成を有する。
本発明〔1〕は、少なくとも、(a)カーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に、炭素数1〜10の有機基からなる側鎖を1又は2個有するポリカーボネートポリオール、及び(b)ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるポリウレタンに関する。
本発明〔2〕は、(a)ポリカーボネートポリオールが、カーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の両方に、炭素数1〜10の有機基からなる側鎖を1又は2個有する、本発明〔1〕のポリウレタンに関する。
本発明〔3〕は、側鎖である有機基の炭素数が1〜4である、本発明〔1〕又は〔2〕のポリウレタンに関する。
本発明〔4〕は、(a)ポリカーボネートポリオールが、ポリオールとカーボネートの縮合反応で得られたものである、本発明〔1〕〜〔3〕のいずれかのポリウレタンに関する。
本発明〔5〕は、(a)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量が400〜3000である、本発明〔1〕〜〔4〕のいずれかのポリウレタンに関する。
本発明〔6〕は、(a)ポリカーボネートポリオールが、下記式(1):
Figure 0005887975

〔式(1)中、
Xは、1以上の任意の数であって、カーボネート含有構造の繰り返し単位の個数を示し;
〜Rは、それぞれ独立して、水素原子であるか、又はフッ素で置換されていてもよく、かつ/若しくは酸素で中断されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基であるか、
とR及び/又はRとRが一緒になって、非置換であるか、又はフッ素で置換されていてもよく、かつ/若しくは酸素で中断されていてもよい炭素数1〜8のアルキレン基を形成するが、
但し、同一のカーボネート含有構造繰り返し単位中のR〜Rが、すべて水素原子となる場合はなく;
Zは、非置換であるか、フッ素で置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、又は下記式(2):
Figure 0005887975

(式(2)中、
Lは、酸素原子(−O−);硫黄原子(−S−);カルボニル基(−C(=O)−);チオカルボニル基(−C(=S)−);アミド基(−CONH−、−NHCO−);スルホニル基(−SO−);ホスホニル基(−POH−);ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよいフェニレン基;ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよいビフェニレン基;あるいはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよいナフチレン基であり、
n及びmは、それぞれ独立して、1〜6の数である)で示されるZ基である〕
で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールである、本発明〔1〕〜〔5〕のいずれかのポリウレタンに関する。
本発明〔7〕は、(a)ポリカーボネートポリオールが、各カーボネート含有構造の繰り返し単位中のR〜R及びZの炭素数の合計が3〜16である式(1)で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールである、本発明〔6〕のポリウレタンに関する。
本発明〔8〕は、(a)ポリカーボネートポリオールが、下記式(A):
Figure 0005887975

(式中、R〜R、Zは、式(1)のR〜R、Zとそれぞれ同じである)で示される繰り返し単位が全て同一である、式(1)で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールである、本発明〔6〕又は〔7〕のポリウレタンに関する。
本発明〔9〕は、(a)ポリカーボネートポリオールが、下記式(A):
Figure 0005887975

(式中、R〜R、Zは、式(1)のR〜R、Zとそれぞれ同じである)で示される繰り返し単位を2種以上含む、式(1)で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールである、本発明〔6〕又は〔7〕のいずれかのポリウレタンに関する。
本発明〔10〕は、式(1)で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールが、アルカリ金属化合物の存在下、下記式(3):
Figure 0005887975

(式(3)中、RからR及びZは、前記式(1)に記載のものとそれぞれ同じである)で示される分岐鎖状アルキレンジオール1種と、1種以上の式(4)及び/又は式(5):
Figure 0005887975

(式(4)中、R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基;ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい炭素数6〜14のフェニル基である)
Figure 0005887975

(式(5)中、RからR及びZは、前記式(1)に記載のものとそれぞれ同じである)で示されるカーボネートとを反応させて得られたものである、本発明〔6〕のポリウレタンに関する。
本発明〔11〕は、さらに、(a’)ポリオール化合物(ただし、(a)ポリカーボネートポリオールを除く)及び/又はポリアミン化合物を反応させて得られる、本発明〔1〕〜〔10〕のいずれかのポリウレタンに関する。
本発明〔12〕は、本発明〔1〕〜〔11〕のいずれかのポリウレタンを含む、コーティング材料組成物に関する。
本発明〔13〕は、本発明〔12〕のコーティング材料組成物を加熱乾燥して得られる、ポリウレタン樹脂フィルムに関する。
本発明により、作業性の良好な低粘度の液状のポリカーボネートポリオールを原料として、高い弾性率を有するポリウレタンを得ることが可能になる。また、このポリウレタンにより得られた塗膜(ポリウレタン樹脂フィルム)は傷付き防止を必要とする床材へのコーティング、車両の外装、事務機器や電気機器のコーティング等に好適に使用することができる。
本発明のポリウレタンは、(a)カーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に、炭素数1〜10の有機基からなる側鎖が1個又は2個結合したポリカーボネートポリオール(以下、(a)ポリカーボネートポリオールということがある)、場合により、(a’)ポリオール化合物(ただし、(a)ポリカーボネートポリオールを除く)及び/又はポリアミン化合物(以下、(a’)ポリオール化合物等ということがある)、並びに(b)ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるポリウレタンである。
〔(a)ポリカーボネートポリオール〕
本発明で使用できる(a)ポリカーボネートポリオールは、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)に隣接する2個の炭素原子に、炭素数1〜10の有機基からなる側鎖が1個又は2個、結合したものである。このようなポリカーボネートポリオールは、ウレタン化反応において、粘度が低く作業性に優れる。また、カーボネート結合によるウレタン基同士の水素結合の阻害を低減することにより得られるポリウレタンの弾性率が向上する。(a)ポリカーボネートポリオールは、75℃において、粘度が3000mPa・sec以下であるものが好ましく、より好ましくは2000mPa・sec以下である。本願明細書において、粘度は、E型回転粘度計(ブルックフィールド製;プログラマブルデジタル粘度計DV−II+)を用いて75℃で測定した価とする。
側鎖である炭素数1〜10の有機基としては、置換基を有していてもよく、かつ/又はヘテロ原子で中断されていてもよいアルキル基又はシクロアルキル基が挙げられる。アルキル基又はシクロアルキル基は、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)に隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に、1又は2個結合することができ、好ましくは隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に、1個結合しており、より好ましくは隣接する2個の炭素原子の両方に、1個結合している。また、アルキル基又はシクロアルキル基が、カーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に2個結合している場合は、同じ炭素原子に結合しているアルキル基同士は、互いに結合して環状構造を形成してもよい。
アルキル基は、分岐状であっても、直鎖状であってもよく、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
シクロアルキル基は、炭素数3〜10のシクロアルキル基であることが好ましく、具体的にはシクロヘキシル基が挙げられる。
置換基としては、フッ素原子等のハロゲン原子、非置換又は炭素数1〜8のアルキルによりモノ又はジ置換されているアミノ基が挙げられる。具体的には、メトキシエチル基、ジメチルアミノエチル基等が挙げられる。また、シクロアルキル基の場合、アルキル基(例えば、炭素数1〜4のアルキル基)で置換されていてもよく、アルキル基の場合、炭素数3〜6のシクロアルキル基で置換されていてもよい。例えば、シクロヘキシルメチル基が挙げられる。
ヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子又はこれらのヘテロ原子含有基が挙げられ、アルキル基がヘテロ原子で中断されている場合、アルコキシ基、アルキルチオ基等となる。アルコキシ基は、炭素数1〜10のアルコキシ基であることが好ましく、アルキル部分については、上記アルキル基の具体例が適用できる。具体的には、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。アルキルチオ基は、炭素数1〜10のアルキルチオ基であることが好ましく、アルキル部分については、上記アルキル基の具体例が適用できる。具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基等が挙げられる。
これらの置換基としては、上記と同様に、フッ素原子等のハロゲン原子、非置換又は炭素数1〜8のアルキルによりモノ又はジ置換されているアミノ基が挙げられる。具体的には、メトキシエチル基、ジメチルアミノエチル基等が挙げられる。
その他の有機基としては、隣接する炭素原子をスピロ原子とするスピロ環又はヘテロスピロ環が挙げられる。スピロ環は、炭素数が3〜8であることが好ましい。ヘテロスピロ環としては、含酸素環状構造であることが好ましい。具体的にはテトラヒドロフラン環等が挙げられる。
以上に述べた有機基のなかでも、置換基を有さない炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、置換基を有さない直鎖状の炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、置換基を有さない直鎖状の炭素数1〜4のアルキル基がさらに好ましく、メチル基が最も好ましい。このような有機基がカーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に1個又は2個、好ましくは1個結合することで、得られるポリウレタンの高い弾性率を確保しつつ、作業性が良好な粘度の低い液状のポリカーボネートポリオールとなる。
本発明で使用できるポリカーボネートポリオールは、ポリオールとカーボネートとのエステル交換法やホスゲン法等一般的な製造方法で製造することができる。
ポリオールとしては、特に制限されず、所望のポリカーボネートポリオールの構造に応じて選択することができるが、数平均分子量制御の観点から、炭素数4〜18のアルキレン又はシクロアルキレンポリオールであることが好ましく、炭素数4〜12のアルキレン又はシクロアルキレンジオールであることがより好ましく、炭素数4〜8のアルキレンジオールであることが最も好ましい。これらのポリオールは、置換基を有していてもよく、かつ/又はヘテロ原子で中断されていてもよい。具体的には、非置換又はフッ素原子により置換されている2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,6−ヘプタンジオール、2,7−オクタンジオール、1,4−ヘキサンジオール等を挙げることができ、特に2,5−ヘキサンジオールが好適に使用される。
カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジベンジルカーボネート等のジアリルカーボネート等が挙げられる。使用するポリオール及びカーボネートはいずれも単一でも複数でもよい。
本発明で使用できるポリカーボネートポリオールの数平均分子量は、特に制限されないが、400〜3000であることが好ましく、500〜2000であることがより好ましい。前記ポリカーボネートポリオールの数平均分子量が400以上であることにより、得られるポリウレタンやその塗膜(ポリウレタン樹脂フィルム)の引張における破断エネルギーを大きくすることができる。前記ポリカーボネートポリオールの数平均分子量が3000以下であることにより、ポリカーボネートポリオールの粘度が高くなりすぎず、作業性が良好となる。
本発明において、ポリカーボネートポリオールの数平均分子量(Mn)は、水酸基価から次式により求められる。
Mn=(56100×価数)/水酸基価
上記式中において、価数は1分子中の水酸基の数であり、水酸基価はJIS K 1557のB法に準拠して測定したものである。ポリカーボネートポリオールがポリカーボネートジオールの場合は価数が2となる。
(a)ポリカーボネートポリオールの好適な具体例は、下記式(1):
Figure 0005887975

〔式(1)中、
Xは、1以上の任意の数であって、カーボネート含有構造の繰り返し単位の個数を示し;
〜Rは、それぞれ独立して、水素であるか、又はフッ素で置換されていてもよく、かつ/若しくは酸素で中断されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基であるか、
とR及び/又はRとRが一緒になって、非置換であるか、又はフッ素で置換されていてもよく、かつ/若しくは酸素で中断されていてもよい炭素数1〜8のアルキレン基を形成するが、
但し、同一のカーボネート含有構造繰り返し単位中のR〜Rが、すべて水素となる場合はなく;
Zは、非置換であるか、フッ素で置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、又は下記式(2):
Figure 0005887975

(式(2)中、
Lは、酸素原子(−O−);硫黄原子(−S−);カルボニル基(−C(=O)−);チオカルボニル基(−C(=S)−);アミド基(−CONH−、−NHCO−);スルホニル基(−SO−);ホスホニル基(−POH−);ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよいフェニレン基;ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよいビフェニレン基;あるいはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよいナフチレン基であり、
n及びmは、それぞれ独立して、1〜6の数である)で示されるZ基である〕で示される、ポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールである。
ポリカーボネートポリオールの粘度およびポリウレタン塗膜の弾性率の点で、R〜R及びZの炭素数の合計は3〜16であることが好ましく、より好ましくは、3〜10であり、特に好ましくは3〜6である。
式(1)のポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールにおいて、(A)で示されるカーボネート含有構造の繰り返し単位:
Figure 0005887975

(式中、R〜R、Zは、前記式(1)に記載のものとそれぞれ同じである)は全て同じであることが好ましい。この場合、全てのRは同一であり、全てのRは同一であり、全てのRは同一であり、全てのRは同一であり、全てのZは同一である。
また、異なる2種以上の(A)で示されるカーボネート含有構造の繰り返し単位を有する式(1)のポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールも好ましい。
式(1)で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールは、アルカリ金属化合物の存在下、式(3)で示される分岐鎖状アルキレンジオールと、1種以上の式(4)又は式(5)で示されるカーボネートとを反応させて得ることができる。
ここで、上記(A)で示される繰り返し単位が全て同じであるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールを得る場合は、反応に用いる(3)で示される分岐鎖状アルキレンジオールは1種のみであり、異なる2種以上の(A)で示される繰り返し単位を有するポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオール得る場合は、異なる2種以上の式(3)で示される分岐鎖状アルキレンジオールを反応に用いる。
Figure 0005887975

(式(3)中、R〜R及びZは、前記式(1)に記載のものとそれぞれ同じである)
Figure 0005887975

(式(4)中、R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子又はC1〜4アルコキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基;ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基(例えば、フェニル基)である。)
Figure 0005887975

(式(5)中、R〜R及びZは、前記式(1)に記載のものとそれぞれ同じである)
式(1)のポリカーボネートポリオールにおいて、R、R、R及びRが同時に水素であることはないが、R、R、R及びRのうち少なくともいずれか1つが水素であることが好ましく、R、R、R及びRのうち任意の2つが水素であることがより好ましく、なかでもR又はRのいずれかが水素であり、R又はRのいずれかが水素である組み合わせがさらに好ましい。R〜Rが水素ではない場合は、置換基を有さない炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、置換基を有さない直鎖状の炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、置換基を有さない直鎖状の炭素数1〜4のアルキル基がさらに好ましく、メチル基が最も好ましい。
式(1)のポリカーボネートポリオールにおいて、Zは炭素数1〜12のアルキレン基、又は上記Z基のLが酸素原子又は硫黄原子である基であることが好ましく、炭素数1〜12のアルキレン基であることがより好ましく、エチレン基であることがさらに好ましい。
このような構造を有することで、得られるポリウレタンの高い弾性率を確保しつつ、作業性が良好な粘度の低い液状のポリカーボネートポリオールとなる。
式(1)のポリカーボネートポリオールの数平均分子量は、ポリウレタンの製造時の作業性と、得られるポリウレタンやその塗膜(ポリウレタン樹脂フィルム)の引張における破断エネルギーの観点から、400〜3000であることが好ましく、500〜2000であることがより好ましく、800〜1500であることがさらに好ましい。
〔(a’)ポリオール化合物((a)ポリカーボネートポリオールを除く)及び/又はポリアミン化合物〕
本発明において、(a’)ポリオール化合物((a)ポリカーボネートポリオールを除く)及び/又はポリアミン化合物を任意の反応成分として用いることができる。
(a’)ポリオール化合物等を使用することにより、ポリウレタン塗膜の弾性率を向上させることができる。
ポリオール化合物((a)ポリカーボネートポリオールを除く)としては、(a)ポリカーボネートポリオールに含まれるものでなければ、特に制限はされないが、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、数平均分子量が400〜3000以外のポリカーボネートポリオール、脂肪族ジオール、脂環式ジオール、芳香族ジオール、多官能ポリオール、酸性基含有ポリオール等が挙げられる。中でも、ポリウレタンの弾性率を高めるためには、低分子量の脂肪族ジオール、脂環式ジオール、芳香族ジオール及び多官能ポリオールを使用することが好ましく、耐候性の観点からは、脂肪族ジオール又は脂環式ジオールを使用することが好ましく、脂肪族ジオールがより好ましい。具体的には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,3−ブタンジオール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、2−エチルヘキサン−1,6−ジオール、2−メチル−1,3−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール;1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、2,2’−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール;1,4−ベンゼンジメタノール等の芳香族ジオール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ビス(ヒドロキシメチル)ジオキサン等のエーテル基含有ジオール;トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多官能ポリオール;2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、N,N−ビスヒドロキシエチルグリシン、N,N−ビスヒドロキシエチルアラニン、3,4−ジヒドロキシブタンスルホン酸、3,6−ジヒドロキシ−2−トルエンスルホン酸等の酸性基含有ポリオール等を挙げることができる。これらのポリオール化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリアミン化合物としては、特に制限はされないが、例えば、ヒドラジン、エチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,4−ヘキサメチレンジアミン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、キシリレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン化合物が挙げられる。これらのポリアミン化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリオール化合物とポリアミン化合物とを併用してもよく、いずれか一方のみを使用してもよい。
(a’)ポリオール化合物等としては、ポリオール化合物又はポリアミン化合物の一方を使用することが好ましく、ポリオール化合物を使用することがより好ましく、ジオール化合物を使用することがさらに好ましく、アルキルジオールを使用することがさらに好ましく、炭素数3〜10のアルキルジオールを使用することが最も好ましい。
〔(b)ポリイソシアネート化合物〕
本発明に用いることができる(b)ポリイソシアネート化合物としては、特に制限はされないが、2個以上のイソシアナト基を有する炭素数6〜20(NCO基中の炭素を除く、以下同様)の芳香族ポリイソシアネート化合物、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート化合物、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、p−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水素添加TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、2,6−ノルボルナンジイソシアネーネート等が挙げられる。
これらのポリイソシアネート化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリイソシアネート化合物の1分子当たりのイソシアナト基は通常2個であるが、本発明におけるポリウレタン樹脂がゲル化をしない範囲で、トリフェニルメタントリイソシアネートのようなイソシアナト基を3個以上有するポリイソシアネートも使用することができる。
ポリイソシアネート化合物の中でも、反応性の制御と弾性率付与等の観点から、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI)が好ましい。
〔ポリウレタン〕
本発明のポリウレタンは、(a)カーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に、側鎖である炭素数1〜10の有機基が1又は2個結合したポリカーボネートポリオール、場合により、(a’)ポリオール化合物(ただし、(a)ポリカーボネートポリオールを除く)及び/又はポリアミン化合物、並びに(b)ポリイソシアネート化合物を反応成分として反応させて得られるポリウレタンである。本発明のポリウレタンには、(a)カーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に、側鎖である炭素数1〜10の有機基が1又は2個結合したポリカーボネートポリオール、及び(b)ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるポリウレタン;(a)カーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に、側鎖である炭素数1〜10の有機基が1又は2個結合したポリカーボネートポリオール、ポリオール化合物(a)ポリカーボネートポリオールを除く)、及び(b)ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるポリウレタン;(a)カーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に、側鎖である炭素数1〜10の有機基が1又は2個結合したポリカーボネートポリオール、ポリアミン化合物、及び(b)ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるポリウレタン;(a)カーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の少なくとも1個に、側鎖である炭素数1〜10の有機基が1又は2個結合したポリカーボネートポリオール、場合により、ポリオール化合物(ただし、(a)ポリカーボネートポリオールを除く)、ポリアミン化合物、及び(b)ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるポリウレタンが包含される。
ポリウレタンの製造方法としては、特に制限はされないが、無溶剤下又はイソシアナト基に対して不活性な溶剤の存在下で、(a)ポリカーボネートポリオールと、場合により、(a’)ポリオール化合物等と、(b)ポリイソシアネート化合物を、ウレタン化触媒の存在下又は不存在下で反応させる方法が挙げられる。
任意成分である(a’)ポリオール化合物等を使用する場合、(a)ポリカーボネートポリオールと(a’)ポリオール化合物等とを混合してから、これに(b)ポリイソシアネート化合物を混合して反応させてもよく、(a)ポリカーボネートポリオールと(b)ポリイソシアネート化合物を混合してから、これに(a’)ポリオール化合物等を混合して反応させてもよい。
無溶剤下の場合の反応温度は80〜150℃が好ましく、反応時間は、1〜5時間が好ましい。
溶剤存在下の場合の反応温度は20〜100℃が好ましく、反応時間は、2〜15時間が好ましい。
溶剤は、イソシアナト基に対して不活性な溶剤なものであれば、特に制限はされないが、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等が挙げられる。溶剤は、反応制御の点から、(a)、任意成分である(a’)及び(b)の合計重量の0.2倍〜10倍の量で使用することができる。
(b)ポリイソシアネート化合物は、(a)ポリカーボネートポリオールに対して、1〜5モル倍で使用することが好ましく、1.5〜3.5モル倍で使用することがより好ましく、2〜3.3モル倍で使用することが特に好ましい。
(a)ポリカーボネートポリオール及び任意成分である(a’)ポリオール化合物等の使用割合は、特に制限されないが、塗膜の弾性率及び破断エネルギーの点から、モル比で1:0〜1:4であることが好ましく、1:0.5〜1:2.5であることがより好ましく、1:1〜1:2.2であることが特に好ましい。
(a)と(a’)を併用する場合、(b)は、モル基準で(a)と(a’)の合計に対して、0.8〜1.2モル倍使用することが好ましく、0.9〜1.1モル倍使用することがより好ましく、0.95〜1.06モル倍使用することが特に好ましい。
ウレタン化触媒としては、特に制限はされないが、例えば、錫系触媒(トリメチル錫ラウレート、ジブチル錫ジラウレート等)や鉛系触媒(オクチル酸鉛等)等の金属と有機及び無機酸の塩、及び有機金属誘導体、アミン系触媒(トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等)、ジアザビシクロウンデセン系触媒等が挙げられる。中でも、反応性の観点から、ジブチル錫ジラウレートが好ましい。
本発明の効果を損なわない範囲で、(a)ポリカーボネートポリオール、(a’)ポリオール化合物等、(b)ポリイソシアネート化合物に加えて、反応成分として、ブロック化剤、ヒドロキシアクリレート、メラミン、エポキシ化合物、ポリチオール化合物等を使用してもよい。また、本発明のポリウレタン樹脂の製造時にこれらを存在させてもよい。
本発明のポリウレタン樹脂は、重量平均分子量50,000〜2,000,000のものが好ましく、より好ましくは80,000〜200,000である。本願明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリスチレンの検量線から求めた換算値である。
〔コーティング材料組成物〕
本発明のコーティング材料組成物としては、製造工程で得られるポリウレタン溶液又はポリウレタン分散液をそのまま用いてもよいし、各種添加剤を添加してもよい。
添加剤としては、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、防かび剤、防錆剤、つや消し剤、難燃剤、粘着性付与剤、揺変剤、滑剤、帯電防止剤、減粘剤、増粘剤、希釈剤、顔料、染料、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、充填剤等が挙げられる。
本発明のコーティング材料組成物は、金属、セラミック、合成樹脂、不織布、織布、編布、電着塗板、木材、紙等の種々の基材にコーティングすることができる。
〔ポリウレタン樹脂フィルム〕
本発明のポリウレタン樹脂フィルムは、コーティング材料用組成物を加熱乾燥することによって製造される。ポリウレタン樹脂フィルムの製造方法は、特に制限はされないが、例えば、離型性基材上に、上述したコーティング材料用組成物を各種塗布装置を用いて塗布した後、乾燥させ、離型性基材とポリウレタン樹脂フィルムとを剥離する方法が挙げられる。
剥離性基材は、特に制限はされないが、例えば、ガラス基材、ポリエチレンテレフタレートやポリテトラフルオロエチレン等のプラスチック基材、金属基材等が挙げられる。各基材は、その表面を剥離剤処理されていてもよい。
塗布装置としては、特に制限されないが、例えば、バーコーター、ロールコーター、グラビアロールコーター、エアスプレー等が挙げられる。
本発明のポリウレタン樹脂フィルムの厚さとしては、特に制限はされないが、0.01〜0.5mmが好ましい。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
なお、物性の測定は、以下の通り行った。
(1)水酸基価(mgKOH/g):JIS K 1557のB法に準拠して測定した。
(2)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量(Mn):下記式により算出した。
Mn=112200/水酸基価
(3)粘度(Pa・sec):E型回転粘度計(ブルックフィールド製;プログラマブルデジタル粘度計DV−II+)を用いて75℃で測定した。
(4)融点(℃):示差走査熱量計(島津製作所製;DSC−50)を使用して、窒素ガス雰囲気中、−100〜100℃の範囲にて、昇温速度10℃/分で測定した。
(5)遊離イソシアナト基含量(%):ウレタン化反応終了後の反応混合物を2gサンプリングして、0.1モル/L(リットル)のジブチルアミン−テトラヒドロフラン(THF)溶液10mLとTHF20mLの混合溶液に加えて、0.1モル/Lの塩酸で未消費のジブチルアミンを滴定した。この滴定値とブランク実験との差より反応混合物中に残存するイソシアナト基のモル濃度を算出した。モル濃度をイソシアナト基の重量分率に換算して遊離イソシアナト基含量とした。なお、滴定に使用した指示薬はブロモフェノールブルーである。
(6)ポリウレタン樹脂の重量平均分子量(Mw):ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したものであり、予め作成した標準ポリスチレンの検量線から求めた換算値を記した。
(7)ポリウレタン樹脂フィルムの弾性率、引張強度、破断点伸度は、JIS K 7311に準拠する方法で測定した。なお、測定条件は、測定温度23℃、湿度50%、引張速度10mm/分で行った。
(8)破断エネルギーは、伸度−応力曲線の伸度ゼロから破断点伸度までの応力を積分して求めた。
〔合成例1:ポリカーボネートポリオール(I)の製造〕
撹拌機、温度計、蒸留塔(分留管、還流ヘッド、コンデンサーを塔頂部に備える)を設置した内容積500mLのガラス製反応器に、2,5−ヘキサンジオール194g(1.64mol)、ジメチルカーボネート163g(1.81mol)及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液70mgを注入し、大気圧下、アルゴン気流下、内温100℃で5.5時間加熱撹拌した。次いで、反応で生じたメタノールを含む低沸点液を留出液温度65℃以下で蒸留にて留去させながら、内温100〜140℃で7時間加熱撹拌した。更に内温を140℃に保ちながら、内圧13.3kPaで10時間加熱撹拌を行い、メタノールを完全に蒸留にて留去した後、引き続き、内温を135〜140℃、内圧0.3〜0.6kPaで、20時間加熱撹拌を行い、所定の分子量になるように、2,5−ヘキサンジオールを蒸留にて留去した。反応終了後、得られた反応液に酢酸100mg、トルエン200gを加え、1時間撹拌させた後、純水で洗浄した有機層を濃縮し、淡黄色粘性液状物としてポリカーボネートポリオール(I)(上記式(1)中、RがCHであり、RがHであり、RがCHであり、RがHであり、Zが−(CH−である)を183g得た。得られたポリカーボネートポリオール(I)の構造・物性を表1に記す。
〔実施例1:ポリウレタン(A)の製造〕
攪拌機、温度計、還流冷却管を設置した内容積500mLのガラス製反応器に、合成例1で得られたポリカーボネートポリオール(I)28.1g(25.2mmol)、1,4−ブタンジオール4.50g(49.9mmol)及びジメチルアセトアミド113gを注入した。窒素気流下で溶液を攪拌しながら内温を60℃とし、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)19.8g(79.2mmol)を添加した。このとき、カールフィッシャー法で溶液中の水分量を測定し、加水分解で消費されるイソシアナト基のモル数を算出してMDIを過剰に仕込んだ。反応溶液の温度が安定したところで、ジブチル錫ジラウレート0.02gを注入し、内温を75℃に設定して、7時間攪拌を続けた。反応溶液中の遊離イソシアナト基含量を測定してイソシアナト基が全て消費されたことを確認した。得られたポリウレタン(A)溶液の物性を表2に記す。
得られたポリウレタン(A)溶液を60℃に加熱した後、離型性のあるガラス板にキャストし、60℃で2時間、次いで120℃で3時間熱処理して、厚さ約50μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を表2に記す。
〔実施例2:ポリウレタン(B)の製造〕
実施例1と同様の反応容器に、合成例1で得られたポリカーボネートポリオール(I)27.0g(24.2mmol)、1,4−ブタンジオール4.40g(48.8mmol)及びジメチルアセトアミド118gを注入した。窒素気流下で溶液を攪拌しながら内温を60℃とし、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12−MDI)20.0g(76.2mmol)を添加した。このとき、カールフィッシャー法で溶液中の水分量を測定し、加水分解で消費されるイソシアナト基のモル数を算出してH12−MDIを過剰に仕込んだ。反応溶液の温度が安定したところで、ジブチル錫ジラウレート0.06gを注入し、内温を95℃に設定して、7時間攪拌を続けた。反応溶液中の遊離イソシアナト基含量を測定してイソシアナト基が全て消費されたことを確認した。得られたポリウレタン(B)溶液の物性を表2に記す。
得られたポリウレタン(B)溶液を60℃に加熱した後、離型性のあるガラス板にキャストし、60℃で2時間、次いで120℃で3時間熱処理して、厚さ約50μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を表2に記す。
〔合成例2:ポリカーボネートポリオール(II)の製造〕
2,5−ヘキサンジオールの代わりに1,4−ブタンジオールを使用して、実施例1と同様の方法で、ポリカーボネートポリオール(II)(式(1)中、R〜RがHであり、Zが−(CH−である)を得た。得られたポリカーボネートポリオール(II)の構造・物性を表1に記す。
〔比較例1:ポリウレタン(C)の製造〕
実施例1と同様の反応容器に、合成例2で得られたポリカーボネートポリオール(II)28.3g(24.8mmol)、1,4−ブタンジオール4.50g(49.9mmol)及びジメチルアセトアミド112gを注入した。窒素気流下で溶液を攪拌しながら内温を60℃とし、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)19.3g(77.1mmol)を添加した。このとき、カールフィッシャー法で溶液中の水分量を測定し、加水分解で消費されるイソシアナト基のモル数を算出してMDIを過剰に仕込んだ。反応溶液の温度が安定したところで、ジブチル錫ジラウレート0.02gを注入し、内温を75℃に設定して、7時間攪拌を続けた。反応溶液中の遊離イソシアナト基含量を測定してイソシアナト基が全て消費されたことを確認した。得られたポリウレタン(C)溶液の物性を表2に記す。
得られたポリウレタン(C)溶液を60℃に加熱した後、離型性のあるガラス板にキャストし、60℃で2時間、次いで120℃で3時間熱処理して、厚さ約50μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を表2に記す。
〔比較例2:ポリウレタン(D)の製造〕
実施例1と同様の反応容器に、合成例2で得られたポリカーボネートポリオール(II)27.1g(23.7mmol)、1,4−ブタンジオール4.40g(48.8mmol)及びジメチルアセトアミド118gを注入した。窒素気流下で溶液を攪拌しながら内温を60℃とし、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12−MDI)19.7g(75.1mmol)を添加した。このとき、カールフィッシャー法で溶液中の水分量を測定し、加水分解で消費されるイソシアナト基のモル数を算出してH12−MDIを過剰に仕込んだ。反応溶液の温度が安定したところで、ジブチル錫ジラウレート0.05gを注入し、内温を95℃に設定して、7時間攪拌を続けた。反応溶液中の遊離イソシアナト基含量を測定してイソシアナト基が全て消費されたことを確認した。得られたポリウレタン(D)溶液の物性を表2に記す。
得られたポリウレタン(D)溶液を60℃に加熱した後、離型性のあるガラス板にキャストし、60℃で2時間、次いで120℃で3時間熱処理して、厚さ約50μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を表2に記す。
〔比較例3:ポリウレタン(E)の製造〕
実施例1と同様の反応容器に、宇部興産製ETERNACOLL UM90[登録商標;1,4−シクロヘキサンジメタノールと1,6−ヘキサンジオール(モル比3:1)をジメチルカーボネートとのエステル交換反応で得たポリカーボネートジオール(以下、ポリカーボネートポリオール(III)という。構造・物性を表1に示す)]25.7g(28.0mmol)、1,4−ブタンジオール5.10g(56.6mmol)及びジメチルアセトアミド112gを注入した。窒素気流下で溶液を攪拌しながら内温を60℃とし、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)22.1g(88.3mmol)を添加した。このとき、カールフィッシャー法で溶液中の水分量を測定し、加水分解で消費されるイソシアナト基のモル数を算出してMDIを過剰に仕込んだ。反応溶液の温度が安定したところで、ジブチル錫ジラウレート0.02gを注入し、内温を75℃に設定して、7時間攪拌を続けた。反応溶液中の遊離イソシアナト基含量を測定してイソシアナト基が全て消費されたことを確認した。得られたポリウレタン(E)溶液の物性を表2に記す。
得られたポリウレタン(E)溶液を60℃に加熱した後、離型性のあるガラス板にキャストし、60℃で2時間、次いで120℃で3時間熱処理して、厚さ約50μmのフィルムを得た。このフィルムの物性を表2に記す。
表1及び表2に記載の略号は以下の通りである。
2,5−HDL:2,5−ヘキサンジオール
1,4−BDL:1,4−ブタンジオール
CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール
1,6−HDL:1,6−ヘキサンジオール
MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
12−MDI:4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
Figure 0005887975
Figure 0005887975
本発明のポリウレタンは、塗料やコーティング材料の原料等として広く利用できる。

Claims (12)

  1. 少なくとも、(a)カーボネート結合に隣接する2個の炭素原子の両方に、炭素数1〜10の有機基からなる側鎖を1又は2個有するポリカーボネートポリオール、及び(b)ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるポリウレタン。
  2. 側鎖である有機基の炭素数が1〜4である、請求項に記載のポリウレタン。
  3. (a)ポリカーボネートポリオールが、ポリオールとカーボネートの縮合反応で得られたものである、請求項1又は2に記載のポリウレタン。
  4. (a)ポリカーボネートポリオールの数平均分子量が400〜3000である、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリウレタン。
  5. (a)ポリカーボネートポリオールが、下記式(1):
    Figure 0005887975

    〔式(1)中、
    Xは、1以上の任意の数であって、カーボネート含有構造の繰り返し単位の個数を示し;
    及びR は、それぞれ独立してフッ素で置換されていてもよく、かつ/若しくは酸素で中断されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基であ
    及びR は、それぞれ独立して、水素原子であるか、又はフッ素で置換されていてもよく、かつ/若しくは酸素で中断されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基であるか、
    とR及び/又はRとRが一緒になって、非置換であるか、又はフッ素で置換されていてもよく、かつ/若しくは酸素で中断されていてもよい炭素数1〜8のアルキレン基を形成し;
    Zは、非置換であるか、フッ素で置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、又は下記式(2):
    Figure 0005887975

    (式(2)中、
    Lは、酸素原子(−O−);硫黄原子(−S−);カルボニル基(−C(=O)−);チオカルボニル基(−C(=S)−);アミド基(−CONH−、−NHCO−);スルホニル基(−SO−);ホスホニル基(−POH−);ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよいフェニレン基;ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよいビフェニレン基;あるいはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を有していてもよいナフチレン基であり、
    n及びmは、それぞれ独立して、1〜6の数である)で示されるZ基である〕
    で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールである、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリウレタン。
  6. (a)ポリカーボネートポリオールが、各カーボネート含有構造の繰り返し単位中のR〜R及びZの炭素数の合計が3〜16である式(1)で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールである、請求項記載のポリウレタン。
  7. (a)ポリカーボネートポリオールが、下記式(A):
    Figure 0005887975

    (式中、R〜R、Zは、請求項に記載の式(1)のR〜R、Zとそれぞれ同じである)で示される繰り返し単位が全て同一である、式(1)で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールである、請求項又はに記載のポリウレタン。
  8. (a)ポリカーボネートポリオールが、下記式(A):
    Figure 0005887975

    (式中、R〜R、Zは、請求項に記載の式(1)のR〜R、Zとそれぞれ同じである)で示される繰り返し単位が全て同一である、式(1)で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールで示される繰り返し単位を2種以上含む、式(1)で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールである、請求項又はに記載のポリウレタン。
  9. 式(1)で示されるポリ(分岐鎖状アルキレン)カーボネートジオールが、アルカリ金属化合物の存在下、下記式(3):
    Figure 0005887975

    (式(3)中、RからR及びZは、前記式(1)に記載のものとそれぞれ同じである)で示される分岐鎖状アルキレンジオール1種と、1種以上の式(4)及び/又は式(5):
    Figure 0005887975

    (式(4)中、R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基;ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい炭素数6〜14のフェニル基である)
    Figure 0005887975

    (式(5)中、RからR及びZは、前記式(1)に記載のものとそれぞれ同じである)で示されるカーボネートとを反応させて得られたものである、請求項に記載のポリウレタン。
  10. さらに、(a’)ポリオール化合物(ただし、(a)ポリカーボネートポリオールを除く)及び/又はポリアミン化合物を反応させて得られる、請求項1〜のいずれかに記載のポリウレタン。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のポリウレタンを含む、コーティング材料組成物。
  12. 請求項11に記載のコーティング材料組成物を加熱乾燥して得られる、ポリウレタン樹脂フィルム。
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