JP5886083B2 - 成形品のアセトアルデヒド含有量が少ない共重合ポリエステルの製造方法 - Google Patents
成形品のアセトアルデヒド含有量が少ない共重合ポリエステルの製造方法 Download PDFInfo
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工程2:前記工程1で製造した共重合ポリエステルと下記式(II)で示される重合促進剤との反応で、共重合ポリエステルの固有粘度を重合促進剤との反応前の固有粘度より増大させる工程
中でも本発明の共重合ポリエステルを構成する全繰り返し単位あたり80モル%以上が、ナフタレンジカルボン酸等又はテレフタル酸等と、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノールを重縮合反応させて得られたトリシクロデカンジメチレンナフタレート単位又はトリシクロデカンジメチレンテレフタレート単位であることを好ましい。より好ましくは、これらの共重合成分が共重合ポリエステルを構成する全繰り返し単位のジオール成分の90モル%以上である事である。この中でも本発明の実施に好適なジオールはエチレングリコールおよびトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノールがあり、好適なカルボン酸エステルはナフタレン酸ジカルボン酸ジメチルエステルやテレフタル酸ジメチルがある。さらに、本発明の実施に好ましい共重合ポリエステルはエチレンナフタレート単位又はエチレンテレフタレート単位を含有していても良い。
工程1:芳香族ジカルボン酸または芳香族ジカルボン酸の誘導体と、脂肪族ジオールおよび前記式(I)で示される脂環族ジオールとを溶融状態で反応させ、共重合ポリエステルを得る工程
工程2:工程1で製造した共重合ポリエステルと下記式(II)で示される重合促進剤との反応で、共重合ポリエステルの固有粘度を重合促進剤との反応前の固有粘度より増加させる工程
常法に従って、溶媒であるオルトクロロフェノール中、35℃で測定した。
2)共重合率の算出
本発明により得られた共重ポリエステル中の共重合率は、日本電子製JEOLA−600を用いて600MHzの1H−NMRスペクトルを測定し、上記式(I)に帰属するメチレン基のピーク面積をA、エチレングリコール中のメチレン基のピーク面積をBとすると、式(I)の共重合率は、A/(A+B)×100で算出した。エチレングリコールの共重合率は、B/(A+B)×100で算出した。
3)ガラス転移温度測定
25℃で24時間減圧乾燥した共重合ポリエステル試料を示差走査型熱量計(DSC)を用いて昇温速度10℃/分で昇温しながら測定した。測定試料はアルミニウム製パン(TA Instruments社製)に約10mg計量し、窒素雰囲気下で測定した。
4)アセトアルデヒド含有量測定
本発明により得られた共重合ポリエステル試料を冷凍粉砕しバイアル瓶に仕込み、150℃×60分保持し、株式会社パーキンエルマージャパン製ヘッドスペースガスクロマトグラフィーでアセトアルデヒド(AA)含有量を測定した。
2価芳香族ジカルボン酸として、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルを22.5部、2価ジオールとしてエチレングリコールを5.7部、さらには共重合成分として、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノールを20.0部、重合触媒としてテトラ−n−ブチルチタネートを2価ジカルボン酸のモル数に対して総量として5ミリモル%加え、反応温度が200℃以上となるように昇温しながら60分間エステル交換反応を行った。ついで、熱安定剤としてホスホノ酢酸トリエチル(以下、TEPAと称することがある)を2価芳香族ジカルボン酸のモル数に対して総量として20ミリモル%を加えて重縮合反応槽に移して重縮合反応を開始した。
重縮合反応は常圧から0.13kPa(1Torr)まで40分掛けて徐々に減圧し、同時に所定の反応温度290℃まで昇温し、以降は所定の重合温度、0.13kPa(1Torr)の状態を維持して30分間重縮合反応を行った。重縮合反応開始から180分間が経過した時点での固有粘度は0.421dL/gであった。得られた共重合ポリエステル33.0部に対しジフェニルカーボネートを7.0部加えてさらに20分間反応した後に重縮合反応を終了して共重合ポリエステルを抜き出し、固有粘度、ガラス転移温度、アセトアルデヒド含有量を測定し、その結果を表1と表2に示した。
2価芳香族ジカルボン酸として、テレフタル酸ジメチルエステルを20.0部、2価ジオールとしてエチレングリコールを6.4部、さらには共重合成分として、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノールを22.0部、重合触媒としてテトラ−n−ブチルチタネートを2価ジカルボン酸のモル数に対して総量として5ミリモル%加え、反応温度が200℃以上となるように昇温しながら60分間エステル交換反応を行った。ついで、熱安定剤としてホスホノ酢酸トリエチル(以下、TEPAと称することがある)を2価芳香族ジカルボン酸のモル数に対して総量として20ミリモル%を加えて重縮合反応槽に移して重縮合反応を開始した。
重縮合反応は常圧から0.13kPa(1Torr)まで40分掛けて徐々に減圧し、同時に所定の反応温度270℃まで昇温し、以降は所定の重合温度、0.13kPa(1Torr)の状態を維持して30分間重縮合反応を行った。重縮合反応開始から180分間が経過した時点での固有粘度は0.10dL/g以下であった。得られた共重合ポリエステル33.0部に対しジフェニルカーボネートを12.0部加えてさらに20分間反応した後に重縮合反応を終了して共重合ポリエステルを抜き出し、固有粘度、ガラス転移温度、アセトアルデヒド含有量を測定し、その結果を表1と表2に示した。
2価芳香族ジカルボン酸成分として、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルを35.0部、2価ジオールとしてエチレングリコールを17.8部、重合触媒としてテトラ−n−ブチルチタネートを2価ジカルボン酸のモル数に対して総量として5ミリモル%加え、反応温度が200℃以上となるように昇温しながら60分間エステル交換反応を行った。ついで、熱安定剤としてホスホノ酢酸トリエチル(以下、TEPAと称することがある)を2価ジカルボン酸のモル数に対して総量として20ミリモル%加えて重縮合反応槽に移して重縮合反応を開始した。
重縮合反応は常圧から0.13kPa(1Torr)まで40分掛けて徐々に減圧し、同時に所定の反応温度295℃まで昇温し、以降は所定の重合温度、0.13kPa(1Torr)の状態を維持して30分間重縮合反応を行った。
重縮合反応開始から70分間が経過した時点で重縮合反応を終了してストランド型のチップとした。得られたプレポリマーの固有粘度は0.52dL/gであった。更に、常法によりこのプレポリマーを固相重合し、得られたペレットの固有粘度、ガラス転移温度、アセトアルデヒド含有量を測定し、その結果を表1と表2に示した。
2価芳香族ジカルボン酸として、テレフタル酸ジメチルエステルを35.0部、2価ジオールとしてエチレングリコールを22.4部に変更した以外は比較例1と同様にしてポリエチレンテレフタレートを得た。得られたポリマーの固有粘度、ガラス転移温度、アセトアルデヒド含有量を測定し、その結果を表1と表2に示した。
Claims (5)
- 芳香族ジカルボン酸または芳香族ジカルボン酸の誘導体と、下記式(I)で示される脂環族ジオールを原料とし、下記式(I)で示される脂環族ジオールが全ジオール成分中90モル%以上共重合され、固有粘度が0.60〜0.80dL/g以下であり、エチレンテレフタレート単位を含有する共重合ポリエステルであって、ガラス転移温度が110℃以上である共重合ポリエステルの製造方法において、少なくとも下記の工程を含んでなり、前記共重合ポリエステル中に下記式(III)で表されるリン化合物を、前記共重合ポリエステルを構成する2価のカルボン酸に対して10〜200mmоl%含有することを特徴とする共重合ポリエステルの製造方法。
工程2:前記工程1で製造した共重合ポリエステルと下記式(II)で示される重合促進剤との反応で、共重合ポリエステルの固有粘度を重合促進剤との反応前の固有粘度より増加させる工程
- 前記工程1と前記工程2を同一反応槽内で行なうことを特徴とする請求項1に記載の共重合ポリエステルの製造方法。
- 前記重合促進剤の添加量が工程1で得られた共重合ポリエステルに対して5.0重量%以上40.0重量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の共重合ポリエステルの製造方法。
- 重合触媒としてチタン化合物を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の共重合ポリエステルの製造方法。
- 共重合ポリエステル中のチタン原子含有量が60ppm以下であることを特徴とする請求項4に記載の共重合ポリエステルの製造方法。
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