JP5880167B2 - 架橋高分子化合物、樹脂組成物、および樹脂成形体 - Google Patents
架橋高分子化合物、樹脂組成物、および樹脂成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5880167B2 JP5880167B2 JP2012055936A JP2012055936A JP5880167B2 JP 5880167 B2 JP5880167 B2 JP 5880167B2 JP 2012055936 A JP2012055936 A JP 2012055936A JP 2012055936 A JP2012055936 A JP 2012055936A JP 5880167 B2 JP5880167 B2 JP 5880167B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molecular weight
- mass
- resin
- polymer compound
- weight component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J3/00—Processes of treating or compounding macromolecular substances
- C08J3/24—Crosslinking, e.g. vulcanising, of macromolecules
- C08J3/246—Intercrosslinking of at least two polymers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G63/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G63/02—Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
- C08G63/06—Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from hydroxycarboxylic acids
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G63/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G63/66—Polyesters containing oxygen in the form of ether groups
- C08G63/668—Polyesters containing oxygen in the form of ether groups derived from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/49—Phosphorus-containing compounds
- C08K5/51—Phosphorus bound to oxygen
- C08K5/52—Phosphorus bound to oxygen only
- C08K5/521—Esters of phosphoric acids, e.g. of H3PO4
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2367/00—Characterised by the use of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Derivatives of such polymers
- C08J2367/04—Polyesters derived from hydroxy carboxylic acids, e.g. lactones
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2497/00—Characterised by the use of lignin-containing materials
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Description
このリグノフェノール誘導体を用いた樹脂組成物としては、例えば特許文献1に、分子中にポリ乳酸からなる分岐鎖を少なくとも3個有する、リグノフェノール−ポリ乳酸複合体であって、リグノフェノール−ポリ乳酸複合体は、分子中に少なくとも3個の水酸基を有するリグノフェノールを開始剤として用いて、ラクチドを開環重合させる工程によって得られることが開示されている。
請求項1に係る発明は、
高分子鎖の末端に少なくともカルボキシル基を有するポリ乳酸の該カルボキシル基と、分子構造中に少なくとも水酸基を有するリグノフェノール誘導体の該水酸基と、が反応して形成される架橋構造を有し、
ヘキサフルオロイソプロパノールに不溶な高分子量成分とヘキサフルオロイソプロパノールに可溶な低分子量成分とを含有し、
前記高分子量成分および前記低分子量成分の全量に対する前記高分子量成分の含有比率が2質量%以上75質量%以下であり、
且つ前記低分子量成分の重量平均分子量(Mw)が10万以上である架橋高分子化合物である。
前記低分子量成分の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が10以上20以下である請求項1に記載の架橋高分子化合物である。
前記ポリ乳酸由来の構成成分の含有量(N)と前記リグノフェノール誘導体由来の構成成分の含有量(L)との質量比(L/N×100)が0.1質量%以上10質量%以下である請求項1または請求項2に記載の架橋高分子化合物である。
請求項1に記載の架橋高分子化合物を含有する樹脂組成物である。
更に縮合リン酸エステルを含む請求項4に記載の樹脂組成物である。
請求項1に記載の架橋高分子化合物を含有する樹脂成形体である。
更に縮合リン酸エステルを含む請求項6に記載の樹脂成形体である。
本実施形態に係る架橋高分子化合物は、高分子鎖の末端に少なくともカルボキシル基を有するポリ乳酸の該カルボキシル基と、分子構造中に少なくとも水酸基を有するリグノフェノール誘導体の該水酸基と、が反応して形成される架橋構造を有し、ヘキサフルオロイソプロパノールに不溶な高分子量成分とヘキサフルオロイソプロパノールに可溶な低分子量成分とを含有し、前記高分子量成分および前記低分子量成分の全量に対する前記高分子量成分の含有比率が2質量%以上75質量%以下であり、且つ前記低分子量成分の重量平均分子量(Mw)が10万以上である。
尚、飛躍的な柔軟性の効果が発現されるのは、分子量が100万を超えるような比較的高分子量であるヘキサフルオロイソプロパノールに不溶な高分子量成分を2質量%以上75質量%以下含有し、且つ分子量が100万以下のような比較的低分子量であるヘキサフルオロイソプロパノールに可溶な低分子量成分においても、その重量平均分子量(Mw)が10万以上の場合である。
本実施形態に係る架橋高分子化合物は、前述のごとく、高分子量成分と低分子量成分とからなる。高分子量成分と低分子量成分は、ヘキサフルオロイソプロパノールに不溶であるか可溶であるかによって分けられ、分子量が100万を超えるような高分子量の成分は不溶であり、一方分子量が100万以下のような低分子量成分は可溶である。
高分子量成分の含有比率が2質量%未満であると、引張破断歪や面衝撃強度に代表される柔軟性が低下する。一方高分子量成分の含有比率が75質量%を超える(即ち低分子量成分の含有比率が25質量%未満)であると、溶融粘度が上昇し射出成形等による成形の際の適合性が低下し、また硬くなりすぎて柔軟性も低下する。
尚、この含有比率は、架橋高分子化合物をヘキサフルオロイソプロパノール中に添加し、可溶分と不溶分とに分けた後にそれぞれの質量を測定することで算出される。
本実施形態においては、ヘキサフルオロイソプロパノールに可溶な低分子量成分の重量平均分子量(Mw)が10万以上である。低分子量成分の重量平均分子量が10万未満の場合には、架橋が不十分であり柔軟性の向上が発現しない。
尚、低分子量成分の重量平均分子量(Mw)は、更に20万以上であることが望ましく、30万以上であることがより望ましい。
分子量分布(Mw/Mn)が10以上であることにより、十分な架橋構造が形成され優れた柔軟性が得られる。一方、分子量分布(Mw/Mn)が20以下であることにより、分子量が異なる成分同士においても相溶性が得られ、強度に優れた樹脂成形体を形成し得る。
本実施形態においては、GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー社、HLC−3121GPC/HTを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、ヘキサフルオロイソプロパノール溶媒で行われる。重量平均分子量および数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作製した分子量校正曲線を使用して算出される。
尚、前述の高分子量成分と低分子量成分との含有比率や、低分子量成分における重量平均分子量、分子量分布等は、本実施形態に係る架橋高分子化合物全体の分子量および分子量分布を調整することによって制御される。
架橋高分子化合物全体の分子量および分子量分布の調整は、例えば、ポリ乳酸およびリグノフェノール誘導体の分子量および分子量分布、ポリ乳酸とリグノフェノール誘導体の重合比率、架橋重合の際の反応温度、反応時間、攪拌速度、触媒の有無、および触媒の種類等によって制御し得る。
次いで、本実施形態に用いられるリグノフェノール誘導体について説明する。
リグノフェノール誘導体は、ポリ乳酸におけるカルボキシル基と架橋反応するための水酸基を分子構造中に少なくとも有する。リグノフェノール誘導体は重合体であり、該重合体中には複数の水酸基を有する。
尚、特に限定されるものではないが、本実施形態に用いられるリグノフェノール誘導体は、下記一般式(1)で表される構造を有していることが好ましい。
尚、X1、X2およびX3がそれぞれ置換アルキル基、置換アルコキシ基、置換アリール基または置換アリーレン基である場合の置換基としては、水酸基、カルボン酸基、カルボン酸誘導体基、アルキル基、アルコキシ基などが挙げられる。
また、分子量分布(Mw/Mn)は3以上10以下が好ましく、更には4以上8以下がより好ましい。
更に溶融温度は、150℃以上180℃以下のものが好ましく、更には160℃以上170℃以下がより好ましい。
本実施形態に係るリグノフェノール誘導体の合成方法としては、例えば、ヒノキやスギ等の植物資源に含まれるリグニンをリグノフェノール誘導体に変換分離して取り出し、この末端を水添加による水酸基化および天然ケトンを用いた酸化反応によるカルボキシル化する方法が挙げられる。かかる製造方法により得られるリグノフェノール誘導体の構造は、針葉樹、広葉樹などの植物資源の相違によって異なる場合があるが、特性上問題はない。
尚、この溶解と再沈殿との工程の繰返しの回数を調整することで、リグノフェノール誘導体における重量平均分子量や分子量分布(Mw/Mn)が調整される。
本実施形態に用いられるポリ乳酸は、高分子鎖の末端(つまり主鎖の末端)に少なくともカルボキシル基を有していれば特に限定されるものではなく、L−体であっても、D−体であっても、その混合物(例えばポリ−L乳酸とポリ−D乳酸とを混合したステレオコンプレックスや、L−乳酸ブロックとD−乳酸ブロックとの両者を構造中に含むポリ乳酸)であってもよい。
本実施形態に用いられるポリ乳酸としては、あらゆる分子量のものが使用し得る。しかし、分子量が小さいほど架橋が強くなって柔軟性が低下する傾向にあり、逆に大きいほど架橋効果が不十分でやはり柔軟性が低下する傾向にあるとの観点から、重量平均分子量は50,000以上150,000以下が好ましく、更に60,000以上120,000以下がより好ましい。
本実施形態に係る架橋高分子化合物は、上記ポリ乳酸とリグノフェノール誘導体とを混合し、この混合物を溶融混練することにより架橋重合が行われ、架橋高分子化合物として得られる。
尚、混合や溶融混練の手段としては公知の手段が用いられ、例えば、二軸押出し機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コニーダ等が挙げられる。
本実施形態において用いられる架橋触媒としては、例えば、テトラブトキシチタン酸、酸化ゲルマニウム、オクチル酸スズ、酸化アルミニウム等が挙げられる。
架橋触媒の添加量としては、ポリ乳酸とリグノフェノール誘導体との合計量に対して0.01質量%以上1質量%以下が望ましく、0.05質量%以上0.5質量%以下がより望ましい。
本実施形態に係る架橋高分子化合物中における、ポリ乳酸に由来する構成成分の含有量(N)とリグノフェノール誘導体に由来する構成成分の含有量(L)との質量比(L/N×100)は、架橋重合に用いられるポリ乳酸とリグノフェノール誘導体との量によって調整される。尚、重縮合で結合した部分については、カルボン酸酸素原子までをポリ乳酸構造に含み計算する。
0.1質量%以上であることにより、架橋構造が適度に得られ優れた柔軟性を有する樹脂成形体を形成し得る架橋高分子化合物となる。一方10質量%以下であることにより、架橋が過度となり過ぎず硬く脆い性質となってしまうことが抑制され、優れた機械強度が得られる。
本実施形態に係る樹脂組成物は、前述の本実施形態に係る架橋高分子化合物を含有する。また、上記樹脂組成物に対しては、その他の添加剤を添加してもよい。
本実施形態に係る樹脂組成物は、更に難燃剤を含有してもよい。
難燃剤としては、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤、無機粒子系難燃剤などが挙げられる。難燃剤の好ましい例としては、リン酸エステル系、縮合リン酸エステル系、リン重合ポリエステル系などのリン系難燃剤、シリコーンパウダー、シリコーン樹脂などのシリコーン系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機粒子系難燃剤などが挙げられる。
縮合リン酸エステルとしては、例えば、ビスフェノールA型、ビフェニレン型、イソフタル型などの芳香族縮合リン酸エステルが挙げられ、具体的には、例えば、下記一般式(I)または一般式(II)で表される縮合リン酸エステルが挙げられる。
また特に、難燃剤として縮合リン酸エステルを用いる場合には、樹脂組成物全量を基準として、1質量部以上20質量部以下が好ましく、5質量部以上10質量部以下がより好ましい。
本実施形態に係る樹脂組成物において、前記架橋高分子化合物と他の樹脂とを併用して用いてもよい。併用される樹脂としては、脂肪族ポリエステル等のポリエステル、ポリカーボネートなど従来公知の熱可塑性樹脂が挙げられ、中でも脂肪族ポリエステルが好ましい。
併用される脂肪族ポリエステルとしては、特に制限されるものではないが、例えば、ヒドロキシカルボン酸重合体、脂肪族ジオールと脂肪族カルボン酸との重縮合体等が挙げられる。
脂肪族ポリエステルとして具体的には、例えば、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシヘキサネート、ポリヒドロキシバリレートおよびそれらの共重合体など、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリエレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、およびこれら2種以上の共重合体等が挙げられる。
脂肪族ポリエステルは、例えば、単一の連続体(例えば、ポリヒドロキシブチレート)でもよいし、光学異性体が混在していてもよく、また、それらが共重合していてもよい。
これら樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、樹脂組成物に添加される添加剤としては、例えば、酸化防止剤、強化剤、相溶化剤、耐候剤、強化剤、加水分解防止剤等が挙げられる。これらの添加剤の含有量は、樹脂組成物全量を基準としてそれぞれ5質量%以下であることが好ましい。
本実施形態に係る樹脂成形体は、本実施形態に係る架橋高分子化合物を含んで構成されている。
具体的に本実施形態に係る成形体は、例えば、本実施形態に係る樹脂組成物を成形機により成形することにより得られる。なお、成形機による成形方法は、例えば、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、熱プレス成形、カレンダ成形、コーテイング成形、キャスト成形、ディッピング成形、真空成形、トランスファ成形などが挙げられる。
この際、シリンダ温度としては、170℃以上280℃以下とすることが望ましく、180℃以上270℃以下とすることがより望ましい。また、金型温度としては、40℃以上110℃以下とすることが望ましく、50℃以上110℃以下とすることがより望ましい。
図1の画像形成装置100は、本体装置110の前面にフロントカバー120a,120bを備えている。これらのフロントカバー120a,120bは、操作者が装置内を操作するよう開閉自在となっている。これにより、操作者は、トナーが消耗したときにトナーを補充したり、消耗したプロセスカートリッジを交換したり、装置内で紙詰まりが発生したときに詰まった用紙を取り除いたりする。図1には、フロントカバー120a,120bが開かれた状態の装置が示されている。
(リグノフェノール誘導体A)
20L攪拌釜にて、ひのきの木粉1kgをアセトン10Lで洗浄し、濾過後、洗浄済木粉を真空乾燥機にて60℃/20Paの条件下で4時間乾燥した。この木粉を20L攪拌釜に入れ、5Lのクレゾールに溶解し、更に72%濃硫酸を5L加え、温度が上昇しないよう冷却しながら5時間攪拌した。クレゾール層だけを抜き取り、500mlまで濃縮させ、これに1Lのジエチルエーテルを加えて攪拌した後、分散している固形分を濾過した。これを5Lのアセトンに溶解し、200mlまで濃縮し、5Lの蒸留水に滴下して不溶分を吸引濾過し、再び「アセトンへの溶解−濃縮−蒸留水中への滴下」の工程を5回繰り返した。こうしてリグノフェノール誘導体Aを得た。
「アセトンへの溶解−濃縮−蒸留水中への滴下」の工程を10回繰り返した以外は、リグノフェノール誘導体Aにおける製造方法によって、リグノフェノール誘導体Bを得た。
「アセトンへの溶解−濃縮−蒸留水中への滴下」の工程を2回繰り返した以外は、リグノフェノール誘導体Aにおける製造方法によって、リグノフェノール誘導体Cを得た。
「アセトンへの溶解−濃縮−蒸留水中への滴下」の工程を30回繰り返した以外は、リグノフェノール誘導体Aにおける製造方法によって、リグノフェノール誘導体Dを得た。
原料として、ひのきの木粉の代わりにスギの木粉を用いた以外は、リグノフェノール誘導体Aにおける製造方法によって、リグノフェノール誘導体Eを得た。
原料として、ひのきの木粉の代わりにスギの木粉を用いた以外は、リグノフェノール誘導体Bにおける製造方法によって、リグノフェノール誘導体Fを得た。
それぞれのリグノフェノール誘導体の分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を下記表1に示す。
<樹脂組成物の作製>
リグノフェノール誘導体、ポリ乳酸、重合触媒および添加剤を、下記表2および表3に示す量で準備した。これらの内、リグノフェノール誘導体、ポリ乳酸、および添加剤を混合したものをメインホッパーから、重合触媒をサイドフィードホッパーから供給する方法で、2軸押し出し装置(東芝機械製。TEM3000)にて、表2および表3に示すシリンダ温度、吐出量で混練し、冷却、ペレタイズしてペレット状の樹脂組成物(樹脂ペレット)を得た。
この樹脂ペレット0.1gをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)100gに添加し、室温(25℃)で1時間攪拌した後、溶けなかった成分(高分子量成分)を濾過で除去し、この高分子量成分の質量を測定した。
次いで、ヘキサフルオロイソプロパノールに溶けた成分(低分子量成分)について、ゲルパーミッションクロマトグラフ(東ソー社、HLC−3121GPC/HT)にて重量平均分子量(Mw)および、分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
HFIP不溶分(高分子量成分)の含有比率、およびHFIP可溶分(低分子量成分)の重量平均分子量(Mw)と分子量分布(Mw/Mn)を、下記表2および表3に示す。
・ポリ乳酸G:(ユニチカ社/テラマックTE2000)、重量平均分子量12万
・ポリ乳酸H:(三井化学社/レイシアH100)、重量平均分子量6万
・ポリ乳酸I:(東洋紡社/バイオエコロール)、重量平均分子量0.8万
・重合触媒J:和光純薬社/テトラブトキシチタン酸
・重合触媒K:和光純薬社/酸化ゲルマニウム
・添加剤(難燃剤)L:縮合リン酸エステル、大八化学工業社/PX200
・添加剤(難燃剤)M:縮合リン酸エステル、大八化学工業社/CR741
・添加剤(難燃剤)N:ポリリン酸アンモニウム、クラリアント社/AP422
・添加剤(難燃剤)O:臭素系化合物、鈴裕化学社/ファイアカットP−83D
前記樹脂ペレットを、射出成形機(日精樹脂工業製、NEX150)を用い、表4および表5に示すシリンダ温度、金型温度で、ISO多目的ダンベル試験片(試験部長さ100mm、幅10mm、厚み4mm)、および正方形平板(60×60mm、厚さ2mm)を作製した。
−引張破断歪(柔軟性)−
前記ISO多目的ダンベル試験片を加工し、材料試験機(東洋精機製作所製、インストロンVR6)にて、ISO527−1に従って引張試験を実施し引張破断歪を測定し、柔軟性を評価した。
次に、前記正方形平板を用い、面衝撃測定装置(東洋精機社製、シートインパクテスタ)にて面衝撃強度を測定した。具体的な測定方法としては、前記正方形平板にロードセルで制御された圧子を押し付け、割れるまでに要したエネルギーを測定した。
110 本体装置
120a、120b フロントカバー
136 用紙供給部
138 用紙排出部
142 プロセスカートリッジ
150、152 筐体
Claims (7)
- 高分子鎖の末端に少なくともカルボキシル基を有するポリ乳酸の該カルボキシル基と、分子構造中に少なくとも水酸基を有するリグノフェノール誘導体の該水酸基と、が反応して形成される架橋構造を有し、
ヘキサフルオロイソプロパノールに不溶な高分子量成分とヘキサフルオロイソプロパノールに可溶な低分子量成分とを含有し、
前記高分子量成分および前記低分子量成分の全量に対する前記高分子量成分の含有比率が2質量%以上75質量%以下であり、
且つ前記低分子量成分の重量平均分子量(Mw)が10万以上である架橋高分子化合物。 - 前記低分子量成分の分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が10以上20以下である請求項1に記載の架橋高分子化合物。
- 前記ポリ乳酸由来の構成成分の含有量(N)と前記リグノフェノール誘導体由来の構成成分の含有量(L)との質量比(L/N×100)が0.1質量%以上10質量%以下である請求項1または請求項2に記載の架橋高分子化合物。
- 請求項1に記載の架橋高分子化合物を含有する樹脂組成物。
- 更に縮合リン酸エステルを含む請求項4に記載の樹脂組成物。
- 請求項1に記載の架橋高分子化合物を含有する樹脂成形体。
- 更に縮合リン酸エステルを含む請求項6に記載の樹脂成形体。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012055936A JP5880167B2 (ja) | 2012-03-13 | 2012-03-13 | 架橋高分子化合物、樹脂組成物、および樹脂成形体 |
US13/585,217 US20130245171A1 (en) | 2012-03-13 | 2012-08-14 | Crosslinked polymer compound, resin compound and resin molded product |
KR1020120101882A KR20130105252A (ko) | 2012-03-13 | 2012-09-14 | 가교 고분자 화합물, 수지 조성물, 및 수지 성형체 |
CN201210342654.3A CN103304971B (zh) | 2012-03-13 | 2012-09-14 | 交联高分子化合物、树脂组合物和树脂成形体 |
EP12184364.3A EP2639254A1 (en) | 2012-03-13 | 2012-09-14 | Crosslinked polymer compound, resin composition and resin molded product |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012055936A JP5880167B2 (ja) | 2012-03-13 | 2012-03-13 | 架橋高分子化合物、樹脂組成物、および樹脂成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013189530A JP2013189530A (ja) | 2013-09-26 |
JP5880167B2 true JP5880167B2 (ja) | 2016-03-08 |
Family
ID=46940325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012055936A Expired - Fee Related JP5880167B2 (ja) | 2012-03-13 | 2012-03-13 | 架橋高分子化合物、樹脂組成物、および樹脂成形体 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20130245171A1 (ja) |
EP (1) | EP2639254A1 (ja) |
JP (1) | JP5880167B2 (ja) |
KR (1) | KR20130105252A (ja) |
CN (1) | CN103304971B (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6369168B2 (ja) * | 2014-07-01 | 2018-08-08 | 富士電機株式会社 | 電子写真用感光体及びそれを搭載する画像形成装置 |
JP6822766B2 (ja) * | 2015-01-22 | 2021-01-27 | 旭化成株式会社 | ポリアミド樹脂組成物を含む成形体 |
CN111511525B (zh) | 2017-08-22 | 2022-09-06 | Lg化学株式会社 | 用于评价塑料树脂的注射物理性质的方法,以及用于注射成型的聚乙烯树脂 |
CN115746524B (zh) * | 2022-11-24 | 2023-12-19 | 扬州惠通新材料有限公司 | 一种生物降解的微发泡聚乳酸材料的制备方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1298158B1 (en) * | 2001-09-26 | 2006-11-15 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Copolymer resin composition and production process thereof |
JP3632763B2 (ja) * | 2002-03-15 | 2005-03-23 | 三重県 | 自然崩壊性を有するプラスチック成形品 |
JP4893158B2 (ja) * | 2006-08-23 | 2012-03-07 | 富士ゼロックス株式会社 | 樹脂、樹脂成形体及び筐体並びに樹脂成形体の製造方法 |
JP5045030B2 (ja) * | 2006-08-23 | 2012-10-10 | 富士ゼロックス株式会社 | 樹脂組成物、樹脂成形体及び筐体、並びに樹脂成形体の製造方法及びリサイクル方法 |
JP4135760B2 (ja) * | 2006-11-28 | 2008-08-20 | 富士ゼロックス株式会社 | リグノフェノール誘導体、重合体、樹脂組成物および樹脂成形体 |
JP5164423B2 (ja) | 2007-04-27 | 2013-03-21 | 独立行政法人科学技術振興機構 | リグノフェノール−ポリ乳酸複合体 |
JP5599017B2 (ja) * | 2009-02-27 | 2014-10-01 | 出光ライオンコンポジット株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
WO2010074228A1 (ja) * | 2008-12-25 | 2010-07-01 | 出光興産株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
JP5572864B2 (ja) * | 2008-12-25 | 2014-08-20 | 出光ライオンコンポジット株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
-
2012
- 2012-03-13 JP JP2012055936A patent/JP5880167B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2012-08-14 US US13/585,217 patent/US20130245171A1/en not_active Abandoned
- 2012-09-14 KR KR1020120101882A patent/KR20130105252A/ko not_active Application Discontinuation
- 2012-09-14 CN CN201210342654.3A patent/CN103304971B/zh active Active
- 2012-09-14 EP EP12184364.3A patent/EP2639254A1/en not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP2639254A1 (en) | 2013-09-18 |
KR20130105252A (ko) | 2013-09-25 |
JP2013189530A (ja) | 2013-09-26 |
US20130245171A1 (en) | 2013-09-19 |
CN103304971B (zh) | 2016-08-17 |
CN103304971A (zh) | 2013-09-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7498422B2 (en) | Lignophenol derivative, polymer, resin composition, and molded resin | |
EP2294140B1 (en) | Fire retardant resin composition | |
JP5045030B2 (ja) | 樹脂組成物、樹脂成形体及び筐体、並びに樹脂成形体の製造方法及びリサイクル方法 | |
JP5880167B2 (ja) | 架橋高分子化合物、樹脂組成物、および樹脂成形体 | |
JP2008303320A (ja) | 電子機器向けポリ乳酸系難燃薄物シート | |
JP5942451B2 (ja) | リグノフェノール誘導体、樹脂組成物、樹脂成形体 | |
JP2013067681A (ja) | 木粉含有材料及びその製造方法、並びに、成形体 | |
JP5974574B2 (ja) | 樹脂組成物、および樹脂成形体 | |
JP5115172B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2017082062A (ja) | 樹脂組成物及び樹脂成形体 | |
JP5708057B2 (ja) | ポリ乳酸樹脂、樹脂組成物および樹脂成形体 | |
JP5732885B2 (ja) | 化合物、樹脂組成物、及び樹脂成形体 | |
JP2013129710A (ja) | 樹脂化合物、樹脂組成物、及び樹脂成形体 | |
JP2005008672A (ja) | 樹脂組成物 | |
CN111051431A (zh) | 阻燃性聚对苯二甲酸丁二醇酯树脂组合物 | |
JP2012001608A (ja) | 化合物、樹脂組成物および樹脂成形体 | |
JP2010185031A (ja) | 耐加水分解性ポリカーボネート/アクリロニトリル系アロイ樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150210 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151225 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160105 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160118 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5880167 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |