JP5862960B2 - 被加工部材のバリ除去方法、およびバリ除去装置 - Google Patents

被加工部材のバリ除去方法、およびバリ除去装置 Download PDF

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Description

本発明は、被加工部材に貫通孔を形成するとき貫通孔に形成されるバリを除去するバリ除去方法、およびバリ除去装置に関する。
被加工部材に貫通孔を加工したとき、貫通孔の開口端部に形成されるバリを除去するバリ除去装置が知られている。例えば、特許文献1には、貫通孔に挿入される半球状の先端部に近接する軸部の外壁に円周方向溝を有するリーマを備え、貫通孔に形成されるバリを除去するバリ除去装置が記載されている。
特開2003−231020号公報
しかしながら、特許文献1に記載のバリ除去装置では、リーマが被加工部材から切り取ったバリは円周方向溝に留まる。リーマが貫通孔に挿入されている間、円周方向溝に留まるバリが円周方向溝から溢れると、貫通孔の内壁とリーマの外壁との間に入り込む。貫通孔の内壁とリーマの外壁との間に入り込んだバリは、貫通孔の内壁を傷つけるおそれがある。
本発明の目的は、被加工部材に形成された貫通孔の損傷を防止しつつ、貫通孔のバリを除去可能なバリ除去方法を提供することにある。
本発明は、被加工部材に貫通孔を加工したとき貫通孔に形成されるバリを除去するバリ除去方法であって、左ねじれ刃が形成されている左ねじれリーマを左ねじれリーマが支持されている側からみて時計回りに回転しつつ貫通孔に挿通、または右ねじれ刃が形成されている右ねじれリーマを右ねじれリーマが支持されている側からみて反時計回りに回転しつつ貫通孔に挿通する第一段階と、挿通された左ねじれリーマまたは右ねじれリーマを貫通孔から抜く第二段階と、を含み、左ねじれリーマまたは右ねじれリーマの回転は、左ねじれリーマまたは右ねじれリーマが1回転する前に停止することを特徴とする。
本発明の被加工部材のバリ除去方法では、リーマに形成されている切れ刃のねじれ方向にあわせた回転によりバリを除去する。切れ刃が左ねじれ刃、すなわち、リーマが支持されている側からみて反時計回りの方向に切れ刃が形成されている左ねじれリーマの場合、左ねじれリーマを貫通孔に挿通するとき、左ねじれリーマが支持されている側からみて時計回りに回転しつつ貫通孔に挿通する。また、リーマに形成されている切れ刃が右ねじれ刃、すなわち、リーマが支持されている側からみて時計回りの方向に切れ刃が形成されている右ねじれリーマの場合、右ねじれリーマを貫通孔に挿通するとき、右ねじれリーマが支持されている側からみて反時計回りに回転しつつ貫通孔に挿通する。
リーマの切れ刃により被加工部材から切り取られたバリは、リーマの一の切れ刃と当該一の切れ刃に隣り合う他の切れ刃との間に形成される溝に留まる。当該溝は、切れ刃のねじれ方向に沿って形成されており、左ねじれ刃が形成されている左ねじれリーマでは左ねじれの溝が形成され、右ねじれ刃が形成されている右ねじれリーマでは右ねじれの溝が形成される。左ねじれリーマは、支持されている側からみて時計回りに回転するため、溝に留まっているバリは、左ねじれリーマの回転により左ねじれリーマが挿通される方向に押し出される。また、右ねじれリーマは、支持されている側からみて反時計回りに回転するため、溝に留まっているバリは、右ねじれリーマの回転により右ねじれリーマが挿通される方向に押し出される。これにより、被加工部材から切り取られたバリは、貫通孔内を通ることなく外部に排出される。したがって、切り取られたバリが貫通孔を形成する内壁の損傷を防止しつつ、貫通孔に形成されているバリを除去することができる。
また、本発明の被加工部材のバリ除去方法では、左ねじれリーマまたは右ねじれリーマの回転は、左ねじれリーマまたは右ねじれリーマが1回転する前に停止する。これにより、左ねじれリーマまたは右ねじれリーマは貫通孔に形成されているバリを確実に切り取り可能な分だけ回転する。バリの切り取りが終了した後回転を停止することにより、左ねじれリーマまたは右ねじれリーマの外壁が貫通孔の内壁に当接し貫通孔の内壁を傷つけることを防止することができる。
本発明の第1実施形態によるバリ除去装置の模式図である。 図1のII矢視図である。 図1のIII−III線断面図である。 本発明の第1実施形態によるバリ除去装置が備えるリーマの外観図および刃部の断面図である。 本発明の第1実施形態によるバリ除去装置に固定される被加工部材の外観図および断面図である。 本発明の第1実施形態によるバリ除去装置における被加工部材のバリ除去方法を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態によるバリ除去装置の作用を説明する模式図である。 本発明の第2実施形態によるバリ除去装置の模式図である。
以下、本発明の複数の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるバリ除去装置を図1〜7に基づいて説明する。
第1実施形態によるバリ除去装置1は、図1、2に示すように、ベース5、駆動部10、回転制御部20、リーマガイド部30、部材固定部40、リーマ50などから構成されている。
ベース5は、例えば、略矩形状の金属から形成されている。ベース5には、駆動部10、リーマガイド部30、および部材固定部40が固定される。ベース5は、駆動部10、リーマガイド部30、および部材固定部40どうしの間隔を維持する。
駆動部10は、駆動力発生部11、動力伝達軸12、およびリーマ支持部13などから構成されている。駆動部10は、リーマ支持部13が支持するリーマ50をバリ除去装置1の軸方向に往復移動させる。
駆動力発生部11は、例えば、エアシリンダである。駆動力発生部11は、バリ除去装置1の中心軸φ1方向に移動する駆動力を出力する。なお、図1、2中の矢印Mは、駆動力発生部11が動力伝達軸12およびリーマ支持部13を移動する方向を示す。
動力伝達軸12は、略柱状に形成され、一方の端部121を駆動力発生部11に連結する。動力伝達軸12は、駆動力発生部11が発生する中心軸φ1方向の駆動力を他方の端部122に接続するリーマ支持部13に伝える。
リーマ支持部13は、動力伝達軸12の他方の端部122と接続する側と反対側の端部である一方の端部131に凹部132が同心円状に4個形成されている。凹部132には、リーマ50の軸部53の一方の端部531が挿入される。
回転制御部20は、筒部21、および4個のボールプランジャ22から構成されている。回転制御部20は、特許請求の範囲に記載の「回転制御部」に相当する。
筒部21は、略筒状に形成され、ベース5に固定されているリーマガイド部30を介してベース5に接続されている。これにより、筒部21は、駆動部10の駆動力発生部11との相対距離が不変となる。「支持部」としての筒部21は、駆動力発生部11側の開口からリーマ支持部13の一方の端部131が内部に挿入されている。筒部21には、図3に示すように、中心軸φ1に対して垂直な方向に内部と外部とを連通する貫通口211が4個形成されている。貫通口211にはそれぞれボールプランジャ22が挿通される。
ボールプランジャ22は、筒部21に対して同心円状に等間隔で設けられている。ボールプランジャ22の外壁にはねじ溝が形成されている。ボールプランジャ22のねじ溝は、貫通口211の内壁に形成されているねじ溝に係合する。これにより、ボールプランジャ22は、筒部21に対する径方向の位置を変更可能である。筒部21の内部に挿入されているボールプランジャ22の端部221は、リーマ50に係合している(図4(a)参照)。
リーマガイド部30は、略直方体状に形成され、中心軸φ1方向に貫通口301が4個形成されている。貫通口301には、リーマ支持部13に支持されている4本のリーマ50が挿通される。リーマガイド部30は、リーマ支持部13に支持されている4本のリーマ50を被加工部材45の貫通孔47に対してガイドする。
部材固定部40は、ベース5に固定される支持部材41および支持部材41に接続する支持軸42から構成される。支持軸42は、支持部材41に接続する端部とは反対側の端部を被加工部材45の中心に形成される固定溝46(図3参照)に接続する。これにより、被加工部材45は、ベース5に対して回転不能になる。
ここで、部材固定部40に固定される被加工部材45について、図5に基づいて説明する。被加工部材45は、例えば、磁性材料から形成される部材であって、図5に示すように円板状に形成されている。被加工部材45の加工工程において、同心円状に貫通孔47を8個形成した後、加工精度を確保するため表面451を研磨する。図5に示す矢印PDの方向に研磨を行う場合、磁性材料は粘りがあるため貫通孔47の開口端部にバリが形成されやすい。具体的には、研磨される側の開口端部471から研磨の方向に延びるように三日月状の第1バリ481が形成される。また、開口端部471とは反対側の開口端部472から研磨の方向とは逆方向に延びるように三日月状の第2バリ482が形成される。
次に、バリ除去装置1が備えるリーマ50について図4に基づいて説明する。リーマ50は、パイロット部51、刃部52、および軸部53などから構成されている。パイロット部51、刃部52、および軸部53は、リーマ50の中心軸φ2上に設けられている。
パイロット部51は、リーマ50の一端に略円柱状に形成されている。パイロット部51の外径は、貫通孔47の内径より小さくなるように形成されている。パイロット部51は、被加工部材45の貫通孔47にリーマ50を挿入するとき、リーマ50を貫通孔47内に案内する。
刃部52は、パイロット部51の貫通孔47に挿入される側とは反対側の端部に接続にしている。刃部52は、リーマ50がリーマ支持部13に支持されている側(図4(a)紙面の右側)からみて反時計回りの方向にねじれた切れ刃が形成されている、いわゆる左ねじれ刃を有する。刃部52の外壁には、図4(b)に示すように、全周にわたって切れ刃521、ランド522、逃げ面523、溝524、すくい面525などが形成されている。リーマ50は、特許請求の範囲に記載の「左ねじれリーマ」に相当する。切れ刃521は、特許請求の範囲に記載の「左ねじれ刃」に相当する。
切れ刃521は、刃部52の略径方向に形成されるすくい面525とリーマ50の最も径方向外側に形成されるランド522との交線に設けられる。ランド522は、堤状の面であり、切れ刃521と逃げ面523との間に形成される。ランド522の外径は、パイロット部51の外径より大きくなるように形成されている。ランド522は、図4(b)に示すように、リーマ50の中心軸φ2上の点を中心とする円弧形状となるように形成されている。逃げ面523は、ランド522に滑らかに接続し、ランド522から径内方向に向かって形成される。溝524は、逃げ面523とすくい面525とにより刃部52の最も径内側に形成される。第1実施形態によるバリ除去装置1のリーマ50には、切れ刃521、ランド522、逃げ面523、溝524、およびすくい面525が8個ずつ形成されている。
軸部53は、略円柱状に形成され、他方の端部532が刃部52のパイロット部51に接続する側とは反対側の端部に接続する。軸部53の一方の端部531は、リーマ支持部13の凹部132に回転可能に支持されている。
軸部53の外壁533には、図4(a)、(c)に示すように、断面がU字状のガイド溝が形成されている。ガイド溝は、他方の端部532側に直線状に形成される「直線凹部」としての第1ガイド溝534、および一方の端部531側に螺旋状に形成される「螺旋凹部」としての第2ガイド溝535から構成される。第2ガイド溝535は、図4(c)に示すように、第2ガイド溝535の周方向の長さが外壁533の周方向の長さ以下となるに形成されている。すなわち、第2ガイド溝535の周方向の長さは、最も長い場合でも外壁533の1周分しか形成されない。
後述するバリ除去装置1によるバリ除去工程において、リーマ50が貫通孔47に挿入される前、ボールプランジャ22の端部221は、図4(a)に示すように、第1ガイド溝534に係合している。
次に、バリ除去装置1を使用する被加工部材45のバリ除去方法について、図4、6、7に基づいて説明する。なお、図7には、被加工部材45に対するリーマ50の移動を表すため、図7の紙面左側への移動を「前進」、図7の紙面右側への移動を「後進」とする。
最初のステップ(以下、「ステップ」を省略し、単に記号Sで示す)101において、被加工部材45をバリ除去装置1に取り付ける。具体的には、被加工部材45に形成されている固定溝46に支持軸42を挿入し、被加工部材45をベース5に対して回転不能となるように固定する。
次にS102において、駆動部10によりリーマ50を被加工部材45の方向に前進する。このとき、リーマ50の第1ガイド溝534には回転制御部20のボールプランジャ22の端部221が係合している。これにより、図7(a)に示すように、パイロット部51が貫通孔47に挿入されるとき、リーマ50の被加工部材45に対する相対回転角は固定されたまま、すなわち無回転のまま前進する(特許請求の範囲に記載の「挿入段階」に相当)。リーマ50がさらに前進すると、図7(b)に示すように、リーマ50のパイロット部51が貫通孔47内に形成されている第1バリ481および第2バリ482をリーマ50が前進する方向に起こす。なお、図7(a)および(b)に示す白抜き矢印F1は、リーマ50の移動方向を示す。
パイロット部51が貫通孔47に挿入され、刃部52の切れ刃521が第1バリ481または第2バリ482に当接するとき、ボールプランジャ22は第2ガイド溝535に係合する。リーマ50がさらに前進すると、図7(c)に示すように、ボールプランジャ22と第2ガイド溝535との係合によりリーマ50は支持されている側からみて時計回りに回転する。これにより、切れ刃521が第1バリ481および第2バリ482を切り取る。切り取られた第1バリ481または第2バリ482は、刃部52の溝524に留まる場合がある。このとき、リーマ50がさらに時計回りに回転すると、溝524に留まっている第1バリ481または第2バリ482が溝524の形状により貫通孔47の内部から矢印F3の方向に押し出され、貫通孔47の部材固定部40側に形成されている開口474から排出される。これにより、第1バリ481または第2バリ482が貫通孔47内に留まりにくくなる。S102では、リーマ50は、ボールプランジャ22が第2ガイド溝535の駆動部10側まで第2ガイド溝535と係合したまま前進する。このように、S102では、リーマ50を被加工部材45の貫通孔47に挿通する。なお、図7(c)に示す白抜き矢印F1はリーマ50の移動方向を示し、白抜き矢印F2は、リーマ50の回転方向を示す。リーマ50が時計回りに回転しつつ貫通孔47に挿通される段階は、特許請求の範囲に記載の「第一段階」に相当する。
次にS103において、駆動部10がリーマ50を駆動部10の方向に後進する。このとき、第2ガイド溝535に係合するボールプランジャ22によりリーマ50は被加工部材45に対して反時計回りに回転しつつ後進し、第1ガイド溝534に係合するボールプランジャ22によりリーマ50が被加工部材45に対して回転することなく後進したのち、リーマ50が貫通孔47から抜かれる。S103は、特許請求の範囲に記載の「第二段階」に相当する。
最後にS104において、被加工部材45をバリ除去装置1から取り外す。
第1実施形態によるバリ除去装置1では、左ねじれ刃が形成されているリーマ50をリーマ50が支持されている側からみて時計回りに回転しつつ貫通孔47に挿通する。このとき、刃部52の切れ刃521により切り取られる第1バリ481および第2バリ482は、刃部52の溝524に留まる場合がある。溝524に留まっている第1バリ481および第2バリ482は、リーマ50の回転によりリーマ50が前進する方向の開口474側から外部に排出される。これにより、切り取られた第1バリ481および第2バリ482が貫通孔47内を通ることがなくなり、貫通孔47の内壁473の損傷を防止することができる。
バリ除去装置1に備えられている回転制御部20は、ボールプランジャ22がリーマ50の第1ガイド溝534および第2ガイド溝535に係合することにより、リーマ50の被加工部材45に対する回転を制御する。具体的には、リーマ50が貫通孔47に挿入され始めたとき、切れ刃521が第1バリ481および第2バリ482に当接していないため、リーマ50を被加工部材45に対して回転する必要がない。したがって、直線状に形成されている第1ガイド溝534に係合するボールプランジャ22によりリーマ50は貫通孔47に対して回転することなく前進のみ行う。次に、刃部52の切れ刃521が第1バリ481または第2バリ482に当接するとき、螺旋状に形成されている第2ガイド溝535に係合するボールプランジャ22によりリーマ50は貫通孔47に対して回転しつつ前進する。第2ガイド溝535の周方向の長さは、最も長い場合でも外壁533の1周分しか形成されてないため、リーマ50は、1回転する前に回転を停止する。これにより、貫通孔47に対して切れ刃521が第1バリ481または第2バリ482を確実に切り取り可能な角度だけ回転し、第1バリ481および第2バリ482を切り取った後は、リーマ50が回転することにより切れ刃521が貫通孔47の内壁473に当接し貫通孔47の内壁473を損傷することを防止することができる、
また、上述したように、バリ除去装置1は、第1ガイド溝534および第2ガイド溝535とボールプランジャ22との係合によりリーマ50の直線移動と回転移動とを分けて行う。これにより、複雑な構成の回転制御部を必要としない。したがって、バリ除去装置1の構成を簡素にすることができる。
また、リーマ50の最も径方向外側に形成されるランド522は、リーマ50の中心軸φ2上の点を中心とする円弧形状となるように形成されている。これにより、リーマ50が貫通孔47内を回転するとき、切れ刃521により貫通孔47の内壁473が損傷することを防止する。したがって、貫通孔47の内壁473の損傷をさらに防止することができる。
また、第1実施形態によるバリ除去装置1では、リーマ50が4個設けられており、1回の工程によって4個の貫通孔47のバリを除去することができる。これにより、効率的にバリを除去することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態によるバリ除去装置を図7に基づいて説明する。第2実施形態は、第1実施形態と異なり、リーマガイド部に被加工部材の貫通孔に気体を流通させる連通路が形成されている点が異なる。なお、第1実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態によるバリ除去装置2のリーマ支持部13には、図7に示すように、気体導入通路133が形成されている。気体導入通路133は、例えば、エアコンプレッサなど気体を連続して供給する気体供給部134に接続している。
バリ除去装置2では、気体供給部134は、気体導入通路133を介して、例えば、空気を貫通孔47内に流入する(特許請求の範囲に記載の「気体流通段階」に相当)。貫通孔47内に流入した空気は、リーマ50が挿通される方向に流れ、開口474から排出される。溝524に留まっている第1バリ481または第2バリ482は、リーマ50の外壁に沿って流れる空気により開口474から排出される。これにより、バリ除去装置2では、貫通孔47内に切り取られたバリが留まることがなくなり、貫通孔47の内壁473の損傷を防止することができる。したがって、第2実施形態によるバリ除去装置2は、第1実施形態の効果と同様の効果を奏する。
(他の実施形態)
(ア)上述の実施形態では、バリ除去装置が使用する被加工部材のバリ除去方法を説明したが、バリ除去方法は、第1実施形態によるバリ除去装置1、および第2実施形態によるバリ除去装置2が使用する被加工部材45のバリ除去方法に限定されない。被加工部材のバリ除去方法は、第1実施形態によるバリ除去装置1および第2実施形態によるバリ除去装置2を用いなくてもよく、左ねじれ刃が形成されているリーマをリーマが支持されている側からみて時計回りに回転しつつ被加工部材の貫通孔に挿通、または、右ねじれ刃が形成されているリーマをリーマが支持されている側からみて反時計回りに回転しつつ被加工部材の貫通孔に挿通する「第一段階」と、挿通されたリーマを貫通孔から抜く「第二段階」と、を含めばよい。
(イ)上述の実施形態では、リーマには左ねじれ刃が形成されており、リーマが支持されている側からみて時計回りの方向にリーマを回転しつつ貫通孔に挿通するとした。しかしながら、リーマに形成されている切れ刃のねじれ方向はこれに限定されない。リーマには右ねじれ刃が形成されていてもよい。リーマに右ねじれ刃、すなわち、リーマが支持されている側からみて時計回りの方向に切れ刃が形成されている場合、「右ねじれリーマ」としてのリーマは、リーマが支持されている側からみて反時計回りの方向にリーマを回転しつつ貫通孔に挿通される。これにより、上述の実施形態と同じ効果を奏する。
(ウ)上述の実施形態では、リーマ支持部の一方の端部には、リーマの軸部が挿入される凹部が4個形成されるとした。しかしながら、凹部が形成される数はこれに限定されない。1個でもよいし、一度に多くの貫通孔のバリ除去を効率的に行うため、5個以上形成されてもよい。
(エ)上述の実施形態では、駆動力発生部はエアシリンダであるとした。しかしながら、駆動力発生部はこれに限定されない。リーマ支持部が支持するリーマをバリ除去装置の軸方向に往復移動させるモータであってもよい。
(オ)上述の実施形態では、軸部に形成されているガイド溝とボールプランジャとが係合することにより、リーマの回転を制御するとした。しかしながら、リーマの回転を制御する回転制御部はこれに限定されない。
(カ)上述の実施形態では、軸部に形成されているガイド溝は、直線状の第1ガイド溝および螺旋状の第2ガイド溝から構成されるとした。しかしながら、ガイド溝の構成はこれに限定されない。直線状のガイド溝がなくてもよい。
(キ)上述の実施形態では、リーマのランドは円弧形状であるとした。しかしながら、ランドの形状はこれに限定されない。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1、2 ・・・バリ除去装置、
10 ・・・駆動部、
20 ・・・回転制御部、
45 ・・・被加工部材、
47 ・・・貫通孔、
481 ・・・第1バリ(バリ)、
482 ・・・第2バリ(バリ)、
50 ・・・リーマ(左ねじれリーマ)、
51 ・・・パイロット部、
52 ・・・刃部、
521 ・・・切れ刃、
53 ・・・軸部。

Claims (10)

  1. 被加工部材(45)に貫通孔(47)を加工したとき前記貫通孔に形成されるバリ(481、482)を除去する被加工部材のバリ除去方法であって、
    左ねじれ刃(521)が形成されている左ねじれリーマ(50)を前記左ねじれリーマが支持されている側からみて時計回りに回転しつつ前記貫通孔に挿通、または、右ねじれ刃が形成されている右ねじれリーマを前記右ねじれリーマが支持されている側からみて反時計回りに回転しつつ前記貫通孔に挿通する第一段階と、
    挿通された前記左ねじれリーマまたは前記右ねじれリーマを前記貫通孔から抜く第二段階(S103)と、
    を含み、
    前記左ねじれリーマまたは前記右ねじれリーマの回転は、前記左ねじれリーマまたは前記右ねじれリーマが1回転する前に停止することを特徴とする被加工部材のバリ除去方法。
  2. 前記左ねじれリーマまたは前記右ねじれリーマの前記被加工部材に対する相対回転角を固定したまま前記左ねじれリーマまたは前記右ねじれリーマを前記貫通孔に挿入する挿入段階を前記第一段階の前に含むことを特徴とする請求項1に記載の被加工部材のバリ除去方法。
  3. 前記第一段階は、前記左ねじれリーマまたは前記右ねじれリーマを前記貫通孔に挿通する方向に前記左ねじれリーマまたは前記右ねじれリーマの外壁に沿って気体を流す気体流通段階を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の被加工部材のバリ除去方法。
  4. 磁性材料から形成されている前記被加工部材に形成されているバリを除去することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の被加工部材のバリ除去方法。
  5. 被加工部材(45)に貫通孔(47)を加工したとき前記貫通孔に形成されるバリ(481、482)を除去するバリ除去装置であって、
    前記貫通孔に最初に挿入されるパイロット部(51)、前記パイロット部に接続しねじれ刃(521)が形成されている刃部(52)、および前記刃部と接続する他方の端部(532)とは反対側の端部である一方の端部(531)を支持される軸部(53)から構成されるリーマ(50)と、
    前記リーマの中心軸(φ2)周りの回転を制御する回転制御部(20)と、
    前記軸部の前記一方の端部を回転可能に支持し、前記リーマを前記被加工部材に対して往復移動させる駆動部(10)と、
    を備え、
    前記回転制御部は、前記リーマに左ねじれ刃が形成されている場合、前記リーマを前記貫通孔に挿通するとき前記リーマが支持されている側からみて時計回りに前記リーマを回転し、前記リーマに右ねじれ刃が形成されている場合、前記リーマを前記貫通孔に挿通するとき前記リーマが支持されている側からみて反時計回りに前記リーマを回転し、
    前記回転制御部は、前記リーマの回転を前記被加工部材に対して1回転する前に停止することを特徴とするバリ除去装置。
  6. 前記リーマの前記軸部の外壁(533)には、前記他方の端部側に形成され前記リーマの中心軸に平行な直線状に形成される直線凹部(534)、および前記一方の端部側に形成され前記直線凹部の前記一方の端部端に接続し前記軸部の外壁に沿って螺旋状に形成される螺旋凹部(535)が形成され、
    前記回転制御部は、前記直線凹部および前記螺旋凹部に係合するボールプランジャ(22)、および前記被加工部材に対して相対回転不能に設けられ前記ボールプランジャを支持する支持部(21)とから構成されることを特徴とする請求項5に記載のバリ除去装置。
  7. 前記螺旋凹部の周方向の長さは、前記外壁の円周の長さ以下となるように形成されることを特徴とする請求項6に記載のバリ除去装置。
  8. 前記被加工部材の前記貫通孔内に気体を供給する気体供給部(134)が設けられることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載のバリ除去装置。
  9. 前記リーマは、円弧形状のランド(522)を有することを特徴とする請求項5から8のいずれか一項に記載のバリ除去装置。
  10. 磁性材料から形成されている前記被加工部材に形成されているバリを除去することを特徴とする請求項5から9のいずれか一項に記載のバリ除去装置。
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