JP5860801B2 - 圧力検知用ケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、圧力が加えられたことを検知する圧力検知用ケーブルに関する。
一般に、車両や建築物等に設けられる自動開閉装置は、圧力検知用ケーブルを有しており、その圧力検知用ケーブルは、例えば特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された圧力検知用ケーブルは、2本の電極と、2本の電極を内部に収容した管状体(中空絶縁体)とを有する。また、2本の電極の外周面一部は管状体の内周面に埋め込まれており、かつ、2本の電極は管状体の長手方向に沿って螺旋状に固定されている。2本の電極は、管状体の内周面に固定されることで、電気的に接触しない状態に保持されている。さらに、管状体は、復元性ゴムまたは復元性プラスチックにより構成されており、管状体は、圧力が加えられて変形し、圧力が低下すると元の形状に復元する特性を有する。
2本の電極の一方の端部には、電源及び電流計が接続され、2本の電極の他方の端部には、電流調整用の抵抗が接続されることにより、電気回路が形成されている。さらに、電気回路には通電されており、物体が管状体に接触して管状体が変形すると、2本の電極同士が接触して短絡電流が流れ、この電流増加に基づいて、圧力が加えられたことを検知することができる。
特許第3707796号公報
ところで、特許文献1に記載された圧力検知用ケーブルを製造する際の工程を推定すると以下の通りである。まず、外周面に螺旋状の溝が2本形成された長尺部材(中子)を用意し、その長尺部材の外周面の溝に2本の電極を螺旋状に巻き付けた中間体を構成する。次いで、中間体を金型のキャビティ内に配置するとともに、キャビティ内へ絶縁材料を注入して固化して管状体を成形する。さらに、金型を開いて成形品を金型から取り出し、さらに、中子を回転させながら成形品から引き抜いて、圧力検知用ケーブルを得るという製造方法が考えられる。しかしながら、この製造方法においては、製造された圧力検知用ケーブルの管状体の内部から、中子を回転させながら引き抜くという工程が必要であり、製造が面倒であるという問題があった。
本発明の目的は、製造の容易な圧力検知用ケーブルを提供することにある。
本発明の圧力検知用ケーブルは、圧力が加えられて弾性変形する管状体と、前記管状体の内部に設けられ、かつ、前記管状体に圧力が加えられて前記管状体が変形することにともない相互に導通する複数の電極とを有する圧力検知用ケーブルであって、前記管状体の内部に設けられ、前記管状体が変形していないときに前記複数の電極同士を非導通状態に保持し、かつ外周面に円周方向で間隔をおいて複数の突出部が設けられた第1セパレータを有し、前記複数の電極は、前記第1セパレータを取り囲むように螺旋状に配置されており、前記管状体の長手方向に対して垂直な平面断面内で、前記第1セパレータの外接円の外径Hと、前記複数の電極のそれぞれの外径φと、前記突出部の厚みbの関係は、数式1
Figure 0005860801
であることを特徴とする。
本発明の圧力検知用ケーブルは、前記平面断面内で、前記外径Hと、前記外径φとの関係は、H≦(2/3)φであることを特徴とする。
本発明の圧力検知用ケーブルは、前記第1セパレータの前記突出部は、螺旋状に形成され、前記複数の電極は、前記複数の突出部同士の間にそれぞれ単独で配置されていることを特徴とする。
本発明の圧力検知用ケーブルは、前記管状体の内部に第2セパレータが配置され、前記第2セパレータは、前記第1セパレータ及び前記複数の電極の外周に前記第1セパレータの螺旋の向きと同じ向きに螺旋状に設けられ、かつ前記管状体および前記複数の電極のうち隣接する2本の電極に接触して配置されていることを特徴とする。
本発明の圧力検知用ケーブルは、前記複数の電極は、前記第1セパレータの外周面に溶着して固定されていることを特徴とする。
本発明(請求項1)によれば、複数の電極同士は、第1セパレータにより非接触状態に保持される。したがって、圧力検知用ケーブルの製造後に、管状体の内部から取り出す要素はなく、圧力検知用ケーブルの製造工程が増加することを抑制でき、製造が容易である。また、圧力検知用ケーブルに圧力が加わった際に、電極同士の接触圧力をなるべく早く上昇させることができる。したがって、圧力検知用ケーブルは、圧力の検知感度が向上する。
本発明(請求項)によれば、圧力の検知感度を一層向上できる。
本発明(請求項)によれば、複数の突出部同士の間に、複数の電極がそれぞれ単独で配置されているから、加えられる圧力が所定値未満であるとき、電極同士の接触を確実に防止できる。
本発明(請求項)によれば、圧力が加えられていない状態で、電極同士が接触することを確実に防止できる。
本発明の圧力検知用ケーブルの一部を破断した斜視図である。 本発明の圧力検知用ケーブルの直径方向における模式的な断面図である。 本発明の圧力検知用ケーブル及び電気回路を示す概念図である。 本発明の圧力検知用ケーブルに圧力が加わった状態の模式的な断面図である。 本発明の圧力検知用ケーブルに圧力が加わった状態の模式的な断面図である。 本発明の圧力検知用ケーブルの構成を示す模式的な断面図である。 本発明の圧力検知用ケーブルの他の具体例を示す模式的な断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1及び図2に示す圧力検知用ケーブル10は、中空の管状体11と、管状体11の内部に設けられた4本の電極12,13,14,15と、管状体11の内部に設けられた第1セパレータ16及び第2セパレータ17とを有する。管状体11は、円筒形状の導電層11aと、導電層11aの外周面を覆うように形成された円筒形状の絶縁層11bとを有している。導電層11aは、少なくとも内側部分が導電性を有する弾性材料により形成されている。導電層11aは、管状体11の直径方向に沿った平面断面内における外周形状が円形である。ここで、管状体11の直径方向に沿った平面断面とは、管状体11の長手方向に対して垂直な平面断面を意味する。また、断面形状が円形とは、管状体11に圧力が加えられていない状態での形状を意味する。導電層11aは、可撓性、すなわち加わった圧力により変形する特性を有する。導電層11aは、例えば導電性ゴム、導電性プラスチック等により構成されている。
一方、管状体11の絶縁層11bは可撓性を有する材料により構成されている。具体的に説明すると、絶縁層11bは、直径方向の圧力が加えられると弾性変形する一方、加えられる圧力が低下すると元の形状に戻る復元性を有する。また、絶縁層11bは、電流を通さない絶縁体である。このような特性の絶縁層11bを構成する材料としては、復元性ゴム、復元性プラスチック等を用いることができる。導電層11a及び絶縁層11bは別部材により構成したものを接着剤により接着して管状体11を構成してもよいし、物理的に同一物で構成した管状体11の内側部分を導電層11aとし、管状体11の外側部分を絶縁層11bとしてもよい。
管状体11の内部に設けられる4本の電極12,13,14,15は、共に導電性及び可撓性を有し、4本の電極12,13,14,15は、金属製の導線18と、導線18の外周側を被覆した被覆層19とにより構成されている。導線18を構成する導電性の金属材料には、銅、銅合金等が含まれる。導線18は単体でもよいし、複数の導線18をより合わせて構成してもよい。被覆層19は導電性を有する材料、例えば、導電性ゴム、導電性プラスチック等により構成され、導線18よりも高い抵抗値を有している。そして、4本の電極12,13,14,15は、それぞれの直径方向の断面形状が円形(真円)であり、4本の電極12,13,14,15は外径が同一である。ここで、断面形状が円形とは、電極12,13,14,15の単体で圧力が加えられていない状態での形状を意味する。
管状体11の内部に設けられる第1セパレータ16は、圧力検知用ケーブル10に圧力が加えられていない状態で、電極12,13,14,15のうち、少なくとも2本が接触することを防止する要素である。第1セパレータ16は、管状体11の直径方向で内部の中心に設けられており、かつ、管状体11の長手方向に沿って配置された長尺形状を有する。第1セパレータ16は、圧力が加えられると弾性変形し、圧力が低下すると元の形状に戻る復元性を有する。第1セパレータ16は絶縁材料により構成されている。第1セパレータ16を構成する材料には、復元性ゴム、復元性プラスチック等が含まれる。
また、第1セパレータ16の外周面には、直径方向に向けて延ばされた突出部(リブ)16aが4つ設けられている。4つの突出部16aは、第1セパレータ16の円周方向に沿って90度間隔で配置されている。つまり、第1セパレータ16は、管状体11の直径方向の平面断面内における形状が十字形状を有している。4つの突出部16aは、第1セパレータ16の長手方向に沿って螺旋状に形成されている。4つの突出部16aは、第1セパレータ16の長手方向における螺旋のピッチが全て同一である。ピッチは、突出部16aが第1セパレータ16の円周方向に一周したときの第1セパレータ16の長手方向における長さを意味する。
さらに、第1セパレータ16の外周面において、突出部16a同士の間には長手方向に沿った凹部16bが4つ形成されている。つまり、4つの凹部16bは、第1セパレータ16の外周面に螺旋状に形成されており、4つの凹部16bは、ねじれ方向が全て同一である。また、4つの凹部16bは、第1セパレータ16の長手方向における螺旋のピッチが全て同一である。
第1セパレータ16の突出部16a同士の間、つまり、凹部16bには、4本の電極12,13,14,15がそれぞれ単独で配置されており、突出部16aおよび凹部16bの螺旋の向きに沿って第1セパレータ16の外周面に4本の電極12,13,14,15が螺旋状に巻き付けられている。そして、突出部16aは隣り合う電極同士の間に位置しているため、隣り合う電極同士は圧力が加えられていない状態では相互に非接触である。なお、隣り合わない電極同士も当然ながら非接触である。
第1セパレータ16の外周面に各電極12,13,14,15が螺旋状に巻き付けられている状態では、管状体11の直径方向における平面断面内で、4本の電極12,13,14,15の外周形状は楕円(長円)となる。すなわち、4本の電極12,13,14,15の断面には長軸及び短軸がある。なお、本実施形態で参照する図は、全て管状体11の直径方向における平面断面を表しているが、便宜上、4本の電極12,13,14,15の外周形状は楕円ではなく真円で示してある。そして、第1セパレータ16の円周方向において、電極12の両側に電極13,15が配置されており、電極13と電極15との間でかつ第1セパレータ16を挟んで電極12と対向する位置に電極14が配置されている。
管状体11の内部には、前述の第1セパレータ16に電極12,13,14,15が巻きつけられた状態でさらに、線状の絶縁体で形成された前記第2セパレータ17が第1セパレータ16と電極12,13,14,15との外周に螺旋状に巻き付けられている。また、第2セパレータ17は、第1セパレータ16の突出部16aと対向して配置されている。第2セパレータ17は管状体11の導電層11aおよび隣り合う2本の電極とに接触して配置され、各図においては、便宜上、第2セパレータ17は、管状体11の内周面である導電層11a、電極14,15に接触した状態で示されている。第2セパレータ17のねじれ方向は、4本の電極12,13,14,15のねじれ方向および第1セパレータ16の突出部16aの螺旋の向きと同一である。
第2セパレータ17は、抗張力繊維17aと、抗張力繊維17aの外側を覆った円筒形状の被覆層17bとを有する。被覆層17bは、復元性ゴムまたは復元性プラスチックにより構成されている。第2セパレータ17は、管状体11の直径方向における平面断面内の外周形状が円形である。
ここで、外周形状が円形とは、第2セパレータ17に圧力が加えられていない状態での形状を意味する。また、第2セパレータ17の長手方向における螺旋のピッチは、突出部16aの螺旋のピッチと同じである。また、管状体11の直径方向における平面断面内で、第2セパレータ17の外周形状は楕円形(長円形)であるが、本実施形態で参照する図では、便宜上、円形で示してある。
上述のように、第2セパレータ17のねじれ方向は、電極12,13,14,15のねじれ方向および第1セパレータ16の螺旋の向きと同一で、かつ第2セパレータ17の螺旋のピッチが第1セパレータ16の突出部16aの螺旋のピッチと同一に設定されている。これによって、圧力検知用ケーブル10の長手方向において第1セパレータ16、電極12,13,14,15および第2セパレータ17それぞれの配置が常に等しくなる。これによって、圧力検知用ケーブル10に圧力が加えられて変形しても、電極12,13,14,15が電気的に導通する押圧力を、圧力検知用ケーブル10の長手方向で常に一定にでき、圧力検知用ケーブル10に圧力を加える場所によって電極12,13,14,15が電気的に導通する押圧力がばらつくということを防ぐことができる。
また、第2セパレータ17は、第1セパレータ16の突出部16aと対向する位置に配置されているため、第2セパレータ17の外周面は、管状体11の内周面である導電層11aと、電極12,13,14,15のうちの隣接する2本の電極のそれぞれの外周面との3箇所と接している。したがって、圧力検知用ケーブル10の断面視において、第2セパレータ17は前述の3箇所で接して保持されているため、管状体11と第2セパレータ17が接している箇所が管状体11の外側から押される圧力が圧力検知用ケーブル10に加わった場合、第2セパレータ17が管状体11と電極との相対位置を変えることなく、圧力検知用ケーブル10に加わった圧力をそのまま第1セパレータ16および電極12,13,14,15に伝えることができる。したがって、圧力検知用ケーブル10に加わった圧力が、圧力検知用ケーブル10を構成する構造体の変形によって逃げてしまい、検知圧力が高くなるということを防ぐことができる。
また、第2セパレータ17のねじれ方向が、電極12,13,14,15のねじれ方向および第1セパレータ16の螺旋の向きと同一で、かつ第2セパレータ17の螺旋のピッチが第1セパレータ16の突出部16aの螺旋のピッチと同一なため、第2セパレータ17が4本の電極12,13,14,15の外接円よりも半径方向内側に配置されるため、圧力検知用ケーブル10の外径を細くすることができる。
つぎに、圧力検知用ケーブル10が接続された電気回路の一例を図3に基づいて説明する。電気回路20では、4本の電極12,13,14,15は直列に接続され、詳細には、次のように接続されている。電極12の一端は、電源21及び抵抗測定器22に電気的に接続され、電極12の他端は電極13の一端に電気的に接続されている。電極13の他端は、検出用抵抗23を介して電極14の一端に電気的に接続されている。
また、電極14の他端は、電極15の一端に電気的に接続され、電極15の他端は、グランド24に接地され、かつ、抵抗測定器22に電気的に接続されている。したがって、4本の電極12,13,14,15は、圧力検知用ケーブル10の一端側において電源21、抵抗測定器22、検出用抵抗23およびグランド24に接続され、圧力検知用ケーブル10の他端側において、電極12と電極13、電極14と電極15それぞれが互いに電気的に接続されている。これによって、電極同士の接続は圧力検知用ケーブル10の他端側だけで行い、抵抗測定器22や検出用抵抗23と電極12,13,14,15との接続は圧力検知用ケーブル10の一端側だけで行うことができるため、圧力検知用ケーブル10におけるそれぞれの電極12,13,14,15の接続が行いやすくなる。また、抵抗測定器22は、電気回路20における電流の抵抗を検知する要素である。抵抗測定器22は、電子制御装置(コントローラ)25に接続されている。電子制御装置25は、抵抗測定器22において検知される抵抗値に基づいて、圧力検知用ケーブル10に加わる圧力によって、電極12,13,14,15のうちの少なくとも2本が直接接触する、もしくは管状体11を介して導通することを判断する。すなわち、電子制御装置25は、圧力検知用ケーブル10に加わる実際の圧力(実加圧力)が所定値(基準加圧力)以上になったか否かを判断する機能を有する。
次に、圧力検知用ケーブル10の作用を説明する。4本の電極同士の間には第1セパレータ16の突出部16aが配置されている。このため、圧力検知用ケーブル10に物体が接触していないと、隣り合う電極同士は接触(短絡)しない。また、4本の電極12,13,14,15の単独と導電層11aとの間には、第2セパレータ17が配置されている。このため、電極12,13,14,15の単独と導電層11aとの間に隙間が形成されており、非接触の状態にある。この状態では、電源21から電気回路20に流れた電流は順に電極12、電極13、検出用抵抗23、電極14、電極15を通るため、抵抗測定器22で検知される実際の抵抗値(実抵抗値)は、検出用抵抗23の抵抗値となる。ここで、電子制御装置25には、圧力検知用ケーブル10に圧力が加わったか否かを判断する閾値として、検出用抵抗23の抵抗値よりも低い所定値(基準抵抗値)が予め記憶されている。そして、抵抗測定器22で検知される実抵抗値が、基準所定値以上であるとき、電子制御装置25は、圧力検知用ケーブル10に圧力が加わっていないと判断する。
これに対して、圧力検知用ケーブル10に物体が接触して、図4のように、管状体11に加わる圧力Fの延長線S上に、第1セパレータ16の中心Aが位置する場合の例を説明する。管状体11に圧力が加わって直径方向に弾性変形すると、少なくとも2つの電極が導電層11aに接触する。図4では、便宜上、電極13,14が導電層11aに接触した例が示されている。その結果、検出用抵抗23を電極13と電極14とが短絡(ショート)し、電気回路20に検出用抵抗23を介した導通路と、検出用抵抗23を介さない短絡した導通路の2つの並列回路が形成された状態となる。検出用抵抗23を介さない短絡した導通路の抵抗値は、電極13と電極14の被覆層19が有する抵抗値、すなわち導線18よりも高い抵抗値となる。
このため、抵抗測定器22で検知される実抵抗値は、2つの導通路の並列回路の合成抵抗となり、電極が導電層11aに接触しない状態よりも小さくなり、具体的には所定値(基準抵抗値)未満である。したがって、抵抗測定器22で検知される実抵抗値が、基準所定値未満であるとき、電子制御装置25は、圧力検知用ケーブル10に圧力が加えられていると判断する。なお、物体が圧力検知用ケーブル10から離れると、管状体11は元の形状に復元し、全ての電極12,13,14,15は導電層11aから離れる。
さらに、図5のように、圧力検知用ケーブル10に加えられる圧力Fの延長線S上に、第1セパレータ16の中心Aが位置しない場合について説明する。具体的には、小さな力の外力によって管状体11が弾性変形して電極12に接触したときに、電極12は第1セパレータ16を押しながら弾性変形する。すると、第1セパレータ16は突出部16aが倒れるように弾性変形し、また電極12は第1セパレータ16の突出部16aを乗り越えるように変形および移動し、隣り合う電極同士が接触する。図5では、電極12と電極13とが接触する例が示されている。
本実施形態の圧力検知用ケーブル10は、上記の動作を達成するため、以下のように構成されている。具体的には図6に示すように、数式2
Figure 0005860801
の構成を有する。ここで、φは電極12,13,14,15における単独の直径(外径)であり、Hは第1セパレータ16における外接円Bの直径(外径)である。また、φおよびHそれぞれは、電極が管状体11の内部に配置されていない状態、つまり、略直線状に延ばされた状態における電極の直径である。また、bは、突出部16aの厚みであり、その値がとりうる範囲は、数式3
Figure 0005860801
の構成を有する。
特に、本実施形態の圧力検知用ケーブル10は、より好ましくは、
H≦(2/3)φ ・・・式(1)
の構成を有する。
さらに、本実施形態の圧力検知用ケーブル10においてφおよびbがとりうる範囲は、より好ましくは
φ≧0.4(mm)
b≧0.15(mm)
である。
上記の数式3、式(1)において、
H≦(2φ+b)
の事項、または
H≦(2/3)φ
の事項は、第1セパレータ16の外接円Bの直径Hの上限値を表し、数式4
Figure 0005860801
の事項、
φ/2≦H
の事項は、共に第1セパレータ16の外接円Bの直径Hの下限値を表している。
第1セパレータ16の外接円Bの直径Hの上限値は、第1セパレータ16の突出部16aが、隣接する電極同士の外周を結ぶ線に接する位置まで存在するときの値であり、これは圧力検知用ケーブル10に圧力が加えられたときに、電極同士が実接触するタイミングをなるべく早くするための値で、電極同士の実接触圧力をなるべく低くするために設定した値である。すなわち、圧力検知用ケーブル10に対して実接触圧力がどの方向から加えられたとしても、電極同士の接触部分における電流の流通抵抗が低下し、抵抗測定器22により測定される実抵抗の変化幅が大きくなる。その結果、電子制御装置25は、圧力検知用ケーブル10に圧力が加わったとの判断を行い易くなり、圧力検知用ケーブル10による圧力検知の感度が向上する。言い換えれば、圧力検知用ケーブル10に圧力が加わったと判断される圧力(検知荷重)をなるべく小さくすることができる。
さらに、圧力検知用ケーブル10に圧力が加わったとき、管状体11が変形を開始してから、電極同士の実接触圧力が、基準接触圧力以上となる(ON)までの管状体11の変形量(ストローク)を、なるべく小さくすることができる。また、圧力検知用ケーブル10の長手方向において、電極同士の実接触圧力が、基準接触圧力以上となりにくい箇所(断面)を減らすことができる。
これに対して、第1セパレータ16の外接円Bの下限値は、4つの電極が接触している状態で対向する電極の中心を結んだ線における、対向する円の間隔を対角線とする正方形の辺と等しく、これは圧力検知用ケーブル10自体が撓んで取り付けられた状態で、圧力が加わっていないときに、電極同士の実接触圧力が基準接触圧力以上になるこをを防止するために設定した値である。つまり、前記下限値は、圧力検知用ケーブル10を取り付ける対象物の形状、対象物の湾曲部の曲率半径(R)等に基づいて定めた値である。
したがって、圧力検知用ケーブル10は、圧力が加えられたときに、実接触圧力が基準接触圧力以上となるタイミングが、数式1の構成よりも数式2の構成の方が早い。
また、電極12,13,14,15同士のピッチ、突出部16a同士のピッチをなるべく小さくすれば、圧力検知用ケーブル10が撓んで取り付けられて、電極同士が接触しても、その実接触圧力は、基準接触圧力以上となることがない。したがって、圧力検知用ケーブル10を対象物の形状に合わせて湾曲させやすくなり、追従性が向上する。
次に、圧力検知用ケーブル10の他の構成例を、図7に基づいて説明する。図7において第1セパレータ26は、直径方向の平面断面内における外周形状が円形(真円)である。そして、4本の電極12,13,14,15は、第1セパレータ26の外周面に螺旋状に取り付けられている。4本の電極12,13,14,15は、第1セパレータ26に対して同じ方向にねじれており、4本の電極12,13,14,15は、溶着により第1セパレータ26の外周面に固定されている。
また、図7に示す圧力検知用ケーブル10においては、第1セパレータ26の平面断面形状は円形であるため、第1セパレータ26の直径は、第1セパレータ26の外接円の直径と一致する。さらに、図7の圧力検知用ケーブル10において、第1セパレータ26の外接円(図示せず)の直径Hと、4本の電極12,13,14,15のそれぞれの直径φとの関係は、数式1、好ましくは(式1)の構成を有している。
また、図7においては、4本の電極12,13,14,15の中心を通る仮想円上において、隣り合う電極同士の円周方向の隙間量は、圧力検知用ケーブル10の感度を確保でき、かつ、実加圧力が低いと電極同士が接触しないような値に決定されている。図7に示す圧力検知用ケーブル10の他の構成は、図1及び図2に示す圧力検知用ケーブル10の構成と同じである。
そして、図7の実施形態において、圧力検知用ケーブル10に圧力が加えられていないとき、電子制御装置25は、前述と同様の原理により、圧力検知用ケーブル10に圧力が加えられていないと判断する。また、圧力検知用ケーブル10に圧力が加えられて、電極及び第1セパレータ26が弾性変形して、少なくとも2以上の電極が導電層に接触すると、電子制御装置25は、前述と同様の原理により、圧力検知用ケーブル10に圧力が加えられたと判断する。さらに、圧力検知用ケーブル10に加わる圧力の方向が、第1セパレータ26の中心を通らないとき、隣り合う電極同士が接触して実抵抗値が低下し、圧力検知用ケーブル10に圧力が加わったと判断することは、前述と同様である。
さらに、図7に示す圧力検知用ケーブル10は、第1セパレータ26に対して電極12,13,14,15が溶着して固定されている。このとき、電極12,13,14,15は隣り合う電極同士が接触しない位置で第1セパレータ26に溶着される。したがって、圧力が加えられていない状態で、隣り合う電極同士が接触することを確実に防止できる。また、図7の圧力検知用ケーブル10において、図1及び図2に示された圧力検知用ケーブル10と同じ構成部分については、同じ作用効果を得られる。
ここで、本実施形態の圧力検知用ケーブルと、比較例の圧力検知用ケーブルとを対比した結果の一例を説明する。比較例の圧力検知用ケーブルは、第1セパレータの外接円の直径が、電極の直径を超えている。そして、本実施形態の圧力検知用ケーブルでは、実加圧力P1から実接触圧力が上昇を開始し、その後、実加圧力P2で実接触圧力が基準接触圧力以上となった。これに対して、比較例の圧力検知用ケーブルは、実加圧力P1では実接触圧力が上昇を開始せず、その後、実加圧力P3で実接触圧力が基準接触圧力以上となった。ここで、実加圧力P2は実加圧力P1よりも高圧であり、実加圧力P3は実加圧力P2よりも高圧である。
本発明の圧力検知用ケーブル10は、管状体11の内部に第1セパレータ16(26)が設けられ、かつ、管状体11の内部に複数の電極12,13,14,15が設けられている。そして、複数の電極同士は、第1セパレータ16(26)により非接触状態に保持される。したがって、圧力検知用ケーブル10の製造後に、管状体11の内部から取り出す要素はなく、圧力検知用ケーブル10の製造工程が増加することを抑制でき、製造が容易である。
本発明の圧力検知用ケーブル10は、例えば、車両の自動開閉装置に用いることができる。具体的には、圧力検知用ケーブル10は、車両のドアの端部、または車体の開口部に取り付けられる。このように構成すると、電子制御装置25は、圧力検知用ケーブル10により検知される実抵抗値に基づいて、圧力検知用ケーブル10に圧力が加わったか否か、すなわち、人体や荷物が圧力検知用ケーブル10に接触したか否かを判断することができる。
本発明の圧力検知用ケーブル10は、物体が接触したか否かを実加圧力に基づいて検知するためのタッチセンサの機能を含む。本発明の第1セパレータ16(26)は、圧力検知用ケーブル10に物体が接触していないとき、電極同士の実接触圧力を基準接触圧力未満に保つ機能を有する。また、本発明の第1セパレータ16(26)は、圧力検知用ケーブル10に物体が接触して圧力が加わったときに、電極同士の実接触圧力の上昇タイミングを、決定する機能を有する。本発明の管状体11は、第1セパレータ16(26)及び複数の電極12,13,14,15を収容する機能と、圧力検知ケーブル10に物体が接触して圧力が加わったときに複数の電極12,13,14,15の少なくとも2つを短絡し、電極同士を導通させる機能を有する。ここで、本実施形態で説明した構成と、本発明の構成との対応関係を説明すると、第1セパレータ16,26が、本発明のセパレータに相当する。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、本発明における複数の電極は、4未満の電極、または5以上の電極を含む。本発明のセパレータは、直径方向の平面断面内における形状が円形のセパレータ、外周面に螺旋状の凹部を複数形成したセパレータ等を含む。本発明の圧力検知用ケーブルは、セパレータの外周面に螺旋状の凹部を複数形成し、各凹部にそれぞれ電極を配置した構成を含む。本実施形態における凹部は、電極を保持するための構造であり、凹部は溝、窪みを含む。
10 圧力検知用ケーブル
11 管状体
11a 導電層
11b 絶縁層
12,13,14,15 電極
16,26 第1セパレータ
16a 突出部
16b 凹部
17 第2セパレータ
17a 抗張力繊維
17b,19 被覆層
18 導線
20 電気回路
21 電源
22 抵抗測定器
23 検出用抵抗
24 グランド
25 電子制御装置
A,D 中心
B 外接円
E 仮想円
F 圧力
H 直径
S 延長線
φ 直径

Claims (4)

  1. 圧力が加えられて弾性変形する管状体と、前記管状体の内部に設けられ、かつ、前記管状体に圧力が加えられて前記管状体が変形することにともない相互に導通する複数の電極とを有する圧力検知用ケーブルであって、
    前記管状体の内部に設けられ、前記管状体が変形していないときに前記複数の電極同士を非導通状態に保持し、かつ外周面に円周方向で間隔をおいて複数の突出部が設けられた第1セパレータを有し、前記複数の電極は、前記第1セパレータを取り囲むように螺旋状に配置されており、
    前記管状体の長手方向に対して垂直な平面断面内で、前記第1セパレータの外接円の外径Hと、前記複数の電極のそれぞれの外径φと、前記突出部の厚みbの関係は、数式1
    Figure 0005860801
    であり、
    前記平面断面内で、前記外径Hと、前記外径φとの関係は、
    H≦(2/3)φ
    であることを特徴とする圧力検知用ケーブル。
  2. 請求項1に記載の圧力検知用ケーブルにおいて、前記第1セパレータの前記突出部は、螺旋状に形成され、前記複数の電極は、前記複数の突出部同士の間にそれぞれ単独で配置されていることを特徴とする圧力検知用ケーブル。
  3. 請求項1または2に記載の圧力検知用ケーブルにおいて、前記管状体の内部に第2セパレータが配置され、前記第2セパレータは、前記第1セパレータ及び前記複数の電極の外周に前記第1セパレータの螺旋の向きと同じ向きに螺旋状に設けられ、かつ前記管状体および前記複数の電極のうち隣接する2本の電極に接触して配置されていることを特徴とする圧力検知用ケーブル。
  4. 請求項1に記載の圧力検知用ケーブルにおいて、前記複数の電極は、前記第1セパレータの外周面に溶着して固定されていることを特徴とする圧力検知用ケーブル。
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