JP5854567B2 - 画像記録装置及び不良記録素子補償パラメータ最適化装置、方法、プログラム - Google Patents

画像記録装置及び不良記録素子補償パラメータ最適化装置、方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像記録装置及び不良記録素子補償パラメータ最適化装置、方法、プログラムに係り、特に、インクジェット記録装置等の画像記録装置における不吐出ノズル等の不良記録素子の補正技術に関する。
インクジェット方式の画像記録において、インクジェットヘッドの使用に伴い目詰まりや故障により不吐出状態となったノズル(不吐出ノズル)が発生する。シングルパス方式の画像記録の場合、画像における不吐出ノズルの位置は白筋として認識されるため、補正(補償)が必要になる。これまでに、多くの不吐出ノズルの補正技術が提案されている。
不吐出ノズルの発生に起因する白筋が発生すると、不吐出ノズルに近接する正常なノズルである不吐出補正ノズルによる画像記録を濃くすることで。白筋の視認性を低下させる。不吐出補正ノズルによる画像記録を濃くする方法の例として、出力画像を走査する方法、吐出信号を強めて吐出ドット径を強めに矯正する方法、などが挙げられる。
不吐出補正ノズルにおける補正強度を表す不吐出補正パラメータは、ノズルから吐出されるインクの着弾位置誤差のノズル間のばらつきの程度や、各ノズルから吐出されるインク量のばらつきの程度に依存するので、最適値はノズルごとに異なる値となる。
しかし、シングルパス方式の画像記録を行うインクジェットヘッドのノズル数は、数千個から数万個と非常に多く、このような多数のノズルのすべてを最適化するための技術には、効率的な最適化手法であることが要求される。
特許文献1には、不良記録素子補償パラメータ選定用チャートを利用した不良記録素子の補正技術が記載されている。不良記録素子補償パラメータ選定用チャートは、参照パッチと計測パッチとから構成されている。参照パッチは一定の階調による均一濃度で被記録媒体上の領域が描画された均一画像から構成される。
計測パッチは、参照パッチを描画した複数の記録素子のうち1つ又は複数が非記録状態とされ、非記録とされた記録素子による非記録位置の近傍の記録を担う記録素子による描画部分に補正量を示す不良記録素子補償パラメータの候補値が与えられ、当該不良記録素子補償パラメータの候補値に応じた補正量による補正後の状態が再現されたものである。
そして、不良記録素子補償パラメータ選定用チャートは光学式読取装置によって読み取られ、参照パッチの取込画像と計測パッチの取込画像との差異を評価するための評価指標となる評価値を算出するにあたり、参照パッチの取込画像と計測パッチの取込画像の差異を示す値に、参照パッチを記録するときの記録ヘッドの記録特性を反映した重み付けを与えて評価値が計算され、評価値に基づいて不良記録素子補償パラメータが算出される。
特許文献1に記載の補正技術は、特定の記録素子のみを対象とした場合においては、効率的に不良記録素子補償パラメータを選定することができる。
特開2012−71474号公報
しかしながら、特許文献1に記載の補正技術は、既に不良記録素子が存在している場合には、参照パッチが均一濃度で描画されないことがありうる。参照パッチが均一濃度で描画されない理由として、参照パッチを描画する記録素子に不良記録素子が含まれてしまうこと、参照パッチを描画する際の不良記録素子補償パラメータが最適値になっていないことが挙げられる。
参照パッチが均一濃度で描画されないと、計測パッチの読取画像と参照パッチの取込画像との差異を評価するための評価値が適切な値にならない場合に、不良記録素子補償パラメータの最適化に失敗してしまう可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、既存の不良記録素子などの指定記録素子について、不良記録素子補償パラメータを効率的に最適化する画像記録装置及び不良記録素子補償パラメータ最適化装置、方法、プログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る画像記録装置は、複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化装置と、予め指定された指定記録素子が既知の不良記録素子の場合の指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は予め指定された指定記録素子が正常記録素子の場合の指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを形成する形成手段と、形成された第1テストチャートを読み取る読取手段と、を備え、不良記録素子補償パラメータ最適化装置は、読取手段によって得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに計測チャートの濃度と均一濃度領域の濃度とを比較し、均一濃度領域との濃度差が最小となる計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段であって、不良記録素子補償パラメータの最適値の評価指標として、計測チャート領域及び前記非記録領域における不良記録素子補償パラメータごとの領域である対象不良極近傍領域の平均濃度値と、均一濃度領域における対象不良極近傍領域に対応する領域である対象不良略近傍領域の平均濃度値との差分値を適用し、差分値が最小となる対象不良極近傍領域に与えられた不良記録素子補償パラメータを、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段を備えている。
本発明によれば、予め指定された指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを最適化する際に、複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが用いられ、計測チャートに与えられた不良記録素子補償パラメータごとの計測チャートの濃度値と均一濃度領域の濃度値との差分値が最小となる不良記録素子補償パラメータが指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出されるので、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータが効率的に最適化される。
不吐出補正の基本原理の説明図 指定ノズル高速最適化処理の流れを示すフローチャート 指定ノズル高速最適化用テストチャートの概略構成図 図3に図示した指定ノズル高速最適化用テストチャートの一部を模式的に図示した一部拡大図 本実施形態の応用例に適用される指定ノズル高速最適化用テストチャートの概略構成図 本発明に係る不吐出補正パラメータ最適化処理が適用されるインクジェット記録装置の全体構成図 図6に示すインクジェット記録装置のブロック図 不吐出ノズルが存在しない場合の全ノズル最適化処理の流れを示すフローチャート 全ノズル最適化処理に適用されるテストチャートの説明図 求根アルゴリズムの処理を示す模式図 既知の不吐出ノズルが存在する場合における全ノズル最適化処理の課題を説明する説明図 本発明の第2実施形態に係る不吐出補正パラメータ最適化処理の流れを示すフローチャート 本発明の第3実施形態に係る不吐出補正パラメータ最適化処理の流れを示すフローチャート 図13に示す不吐出補正パラメータ最適化処理に適用される混成最適化用テストチャートの構成図 図13に示す不吐出補正パラメータ最適化処理における不吐出補正ノズルの近接ノズルに対する最適化用テストチャートの構成図 他の装置構成例の全体構成を示した構成図 (a):図16に示すインクジェット記録装置に具備されるインクジェットヘッドの構造例を示す図、(b):図17(a)の一部拡大図 短尺のヘッドモジュールを千鳥状に配列したヘッドを示す図 液滴吐出素子の立体的構成を示す断面図 マトリクス状のノズル配置を示す図 図16に示すインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態について詳説する。
〔不吐出補正の基本原理〕
図1は、不吐出補正の基本原理の説明図である。同図には、フルライン型のインクジェットヘッド120を用いて、インクジェットヘッド120と用紙Pとを用紙Pの搬送方向(図3に符号Sを付して図示する用紙搬送方向と同意義)に沿って相対的に移動させて、用紙Pの記録面に画像を形成している状態が模式的に図示されている。
フルライン型のインクジェットヘッドは、用紙Pの搬送方向と直交するノズル配列方向(図3に符号Mを付して図示)に沿って、用紙Pの同方向の全長に対応する長さにわたって複数のノズルを配列させた構造を有するインクジェットヘッドである。
本明細書において、「直交」という用語は、90°未満又は90°超える角度をなして交差する態様のうち、90°の角度をなして交差するものと同様の作用効果を奏する実質的に直交とみなせる態様が含まれる。
不吐出補正とは、インクの吐出ができないノズル(記録素子)や、インクの飛翔曲がり等のためにインクの吐出動作を停止させたノズルである不吐出ノズル(不良記録素子)が発生した場合に、正常なノズルを用いたインク吐出によって不吐出の影響を低減させるものである。
インクジェットヘッド120に不吐出ノズルが存在すると、不吐出ノズルに対応する記録位置にインクが打滴されず、描画画像には用紙Pの搬送方向に沿う白筋が視認される。
不吐出ノズルの発生による白筋の視認性を低減させるためには、不吐出ノズルの両隣のノズルから吐出するインクの濃度を高くすればよい。すなわち、図1に示すように、不吐出ノズルの両隣のノズル(不吐出補正ノズル(不良補償記録素子))に対して、他のノズルの濃度値よりも大きい濃度値を設定する。
不吐出補正を行わない場合に不吐出ノズルに設定される濃度値(不吐出補正ノズルとして機能しない場合に当該ノズルに設定される濃度値)をDとしたときに、不吐出補正を行う場合に不吐出補正ノズルに設定される濃度値はm×D(m>1)とされる。mは不吐出補正の強度を決定する不吐出補正パラメータ(不良記録素子補償パラメータ)であり、濃度値ごと、補正対象の不吐出ノズルごとに個別に値が設定される。
不吐出補正パラメータを用いて不吐出補正ノズルの濃度値を変更し、不吐出ノズルの発生による画像品質の低下を補償する処理は不吐出補正と呼ばれる。
〔第1実施形態〕
次に、本発明の第1実施形態に係る不吐出補正パラメータ最適化処理について詳述する。
<指定ノズル高速最適化処理フローの説明>
図2は、指定ノズル高速最適化処理の流れを示すフローチャートである。以下に説明する「指定ノズル高速最適化処理」は、最適化対象の指定ノズルに対する不吐出補正パラメータを高速に最適化するものである。
本例では、不吐出ノズルを指定ノズルとして、不吐出ノズルに対する不吐出補正パラメータを最適化する処理について説明する。ここで、「不吐出ノズルに対する不吐出補正パラメータ」とは、不吐出ノズルの補正を行う不吐出補正ノズルに設定される不吐出補正パラメータを意味する。不吐出補正ノズルは、不吐出ノズルに近接する(例えば、両隣の)正常ノズルが適用される。
以下の説明では、用紙Pの搬送方向(図1参照)と直交するノズル配列方向(図3参照)に沿って、複数のノズルを一列に配列させたフルライン型インクジェットヘッドが用いられることとする。
また、予め不吐出ノズルの位置が把握され、不吐出ノズルの位置の情報を含む不吐出ノズル情報が取得され、記憶されていることとする。さらに、不吐出ノズルの両隣の1ノズルを不吐出補正ノズルとする。
つまり、不吐出ノズルのノズル番号をi(iは1以上の整数)とすると、i+1番目、i−1番目のノズル(但し、i≠1の場合)が不吐出補正ノズルとされる。なお、i+2番目のノズル、i−2番目のノズルなど、不吐出ノズルの両側の複数のノズルを不吐出補正ノズルとしてもよい。
不吐出ノズル情報は、不吐出ノズル検出用テストチャートを出力させ、光学式読取装置によって不吐出ノズル検出用テストチャートを読み取り、読取結果(読取データ)を解析して取得され、記憶されている。
(ステップS10:不吐出補正パラメータ読出工程)
ステップS10に示す不吐出補正パラメータ読出工程は、予め記憶されている更新された最新の不吐出補正パラメータが読み出される工程である。
使用開始前のインクジェットヘッドは、すべてのノズルについて不吐出補正パラメータの初期値が決められており、不吐出補正パラメータの初期値は予め決められた記憶部(例えば、図7の不吐出補正パラメータ記憶部152)に記憶されている。
インクジェットヘッドの吐出状態は使用とともに変化するので、定期的に又は不吐出ノズルの発生による画像品質の低下が発生した場合など、必要に応じて各ノズルの不吐出補正パラメータが更新される。
(ステップS12:繰返処理完了判断工程)
ステップS12に示す繰返処理完了判断工程は、指定ノズルに対する不吐出補正パラメータが最適化(更新)される際の繰り返し処理が完了したか否かを判断する工程である。指定ノズルに対する不吐出補正パラメータの更新は、指定ノズル高速最適化用テストチャートデータの生成(ステップS14)、指定ノズル高速最適化用テストチャートの出力(ステップS16)、指定ノズル高速最適化用テストチャートの読み取り(ステップS18)、指定ノズル高速最適化用テストチャート読取データの解析(ステップS20)、指定ノズル不吐出補正パラメータの更新(ステップS22)、更新された不吐出補正パラメータの記憶(ステップS10)の各工程が1回以上実行される。
上記した各工程を繰り返す繰返処理の回数は予め設定されていてもよいし、最新の不吐出補正パラメータを用いて記録された画像の検証結果に基づいて適宜決められてもよい。
繰返処理完了判断工程において、繰返処理が完了している(不吐出補正パラメータの最適化がされている)と判断されると(ステップS12のYes判定)、当該指定ノズル高速最適化処理は終了される。
一方、繰返処理完了判断工程において、繰返処理が完了していないと判断されると(ステップS12のNo判定)、指定ノズル高速最適化用テストチャートデータ生成工程(ステップS14)へ進む。
(ステップS14:指定ノズル高速最適化用テストチャートデータ生成工程(形成工程))
ステップS14に示す指定ノズル高速最適化用テストチャートデータ生成工程は、図3に符号10を付して図示する指定ノズル高速最適化用テストチャート(第1テストチャート)に対応する指定ノズル高速最適化用テストチャートデータ(図2のd10)を生成する。
指定ノズル高速最適化用テストチャートデータは、不吐出ノズル(指定ノズル)が非記録(m=0)とされ、不吐出補正ノズルに対して連続的又は段階的に変化する複数の不吐出補正パラメータが設定され、不吐出ノズル及び不吐出補正ノズル以外の処理対象外ノズルにはそれぞれの最新の不吐出補正パラメータが設定される。
指定ノズルの指定は、不吐出ノズル情報に基づいて不吐出ノズルを自動的に指定ノズルとして指定してもよいし、オペレータが手動で指定ノズルを指定してもよい。指定ノズルの指定は、指定ノズル高速最適化用テストチャートデータ生成工程までにされていればよい。
(ステップS16:指定ノズル高速最適化用テストチャート出力工程(形成工程))
ステップS14に示す指定ノズル高速最適化用テストチャートデータ生成工程において指定ノズル高速最適化用テストチャートデータが生成されると、指定ノズル高速最適化用テストチャートが出力される。指定ノズル高速最適化用テストチャートは、インクジェットヘッド120(図1参照)を用いて用紙Pに出力される。
指定ノズル高速最適化用テストチャートを出力するに際し、インクジェットヘッド120の回復動作を実行し、インクジェットヘッド120の各ノズルの吐出状態(記録状態)を一定にしておくことが好ましい。
(ステップS18:指定ノズル高速最適化用テストチャート読取工程(読取工程))
用紙Pに出力された指定ノズル高速最適化用テストチャートは、インラインセンサ(図6に符号140を付して図示)等の読取装置を用いて読み取られ、指定ノズル高速最適化用テストチャート読取データ(d12)が得られる。指定ノズル高速最適化用テストチャート読み取りには、フラットベッドスキャナ等の外部装置を用いてもよい。
(ステップS20:指定ノズル高速最適化用テストチャート読取データ解析工程(解析工程))
指定ノズル高速最適化用テストチャート読取工程によって指定ノズル高速最適化用テストチャート読取データが取得されると、指定ノズル高速最適化用テストチャート読取データが解析される(詳細後述)。
(ステップS22:指定ノズル不吐出補正パラメータ更新工程(解析工程))
指定ノズル高速最適化用テストチャート読取データ解析工程の解析結果に基づいて、指定ノズルの不吐出補正パラメータが更新される。更新された不吐出補正パラメータは予め決められた記憶部(例えば、図7の不吐出補正パラメータ記憶部152)に記憶される(ステップS10の不吐出補正パラメータ記憶工程)。
<指定ノズル高速最適化用テストチャートの説明>
図3は、指定ノズル高速最適化処理に適用される指定ノズル高速最適化用テストチャートの概略構成図である。同図に示す指定ノズル高速最適化用テストチャート10は、非記録領域12、計測チャート領域14,16、及び均一濃度領域18から構成される。
非記録領域12は、記録がされない非記録の領域であり、不吐出ノズルの記録位置に対応した位置に用紙搬送方向Sと平行な1ノズル分の幅(ノズル配列方向Mにおける長さ)を有している。図3に図示した指定ノズル高速最適化用テストチャート10は、3つの非記録領域12を有している。
計測チャート領域14,16は、不吐出補正パラメータを弱(白筋)から強(黒筋)へ一気に振ったチャートであり、不吐出補正ノズルの記録位置に対応した位置に用紙搬送方向Sと平行な不吐出補正ノズル数分の幅を有する計測チャートが形成される。
図3に示す指定ノズル高速最適化用テストチャート10は、各非記録領域12の一方側(図3における右側)に1ノズル幅分の計測チャート領域14を有し、各非記録領域12の他方側(図3における左側)に1ノズル幅分の計測チャート領域16が形成されている。
非記録領域12を挟んだ両側に形成される計測チャート領域14,16には、同一のデータに基づく同一内容の計測チャートが形成される。
計測チャート領域14,16の計測チャートに適用される不吐出補正パラメータの範囲は、最大値から最小値にわたる全範囲を適用してもよいし、全範囲の一部を適用してもよい。また、後述するように、複数回にわたって指定ノズル高速最適化処理が繰り返し実行される場合には、処理回数が進むにつれて不吐出補正パラメータの範囲を狭めてもよい。
均一濃度領域18は、予め決められた処理対象の濃度値の均一濃度のべたパターンが形成され、不吐出ノズル及び不吐出補正ノズルを除いた処理対象外ノズルの記録位置に対応している。
すなわち、指定ノズル高速最適化用テストチャート10は、不吐出ノズルの記録位置に対応する非記録領域12に白筋が形成され、非記録領域12の白筋の両隣(計測チャート領域14,16)に、複数の不吐出補正パラメータが連続的又は段階的に変えられた(濃度値が濃から淡に連続的又は段階的に変化し、濃度値ごとに区画された構造を有する)計測チャートが形成され、計測チャート領域14,16間の均一濃度領域18に均一濃度を有する均一濃度(べた)パターンが形成される。
図3に示す計測チャート領域14,16に形成された計測チャートは、用紙搬送方向Sの下流側から上流側へ向かって不吐出補正パラメータ(計測チャートを構成する各小領域が表す濃度値)が小さくなっている。用紙搬送方向Sの最下流位置は不吐出補正パラメータの最大値が適用され、同方向最上流位置は不吐出補正パラメータの最小値が適用されている。
図4は、図3に図示した指定ノズル高速最適化用テストチャートの一部拡大図であり、指定ノズル高速最適化用テストチャートの詳細構成が模式的に図示されている。なお、非記録領域12及び均一濃度領域18は、計測チャート領域14,16の区画(小領域)に対応して、便宜上、用紙搬送方向Sについて複数の領域に区画されている(破線により図示)。
6つの不吐出補正パラメータma、mb、mc、md、me、mf(ma<mb<mc<md<me<mf)について、符号14−1、16−1を付した小領域は不吐出補正パラメータmaが適用され、符号14−2、16−2を付した小領域は不吐出補正パラメータmb、符号14−3、16−3を付した小領域は不吐出補正パラメータmc、符号14−4、16−4を付した小領域は不吐出補正パラメータmd、符号14−5、16−5を付した小領域は不吐出補正パラメータme、符号14−6、16−6を付した小領域はmfが不吐出補正パラメータ適用される。
そして、各小領域14−1から14−6及び16−1から16−6は、用紙搬送方向Sについて隙間を空けずに密接して形成される。各小領域の間に隙間を空けずに各小領域を密接させることで、光学式の読取装置を用いて計測チャートが読み取られる場合に、隙間の白地による反射に起因する読取データの誤差の発生が防止される。
図4に図示した計測チャート領域14,16の各小領域の用紙搬送方向Sにおける長さは、読取装置の同方向における読取長さ、領域数(不吐出補正パラメータ数)、読取装置の性能(スキャン周期、信号出力周期等)が考慮され決められる。
<指定ノズル高速最適化用テストチャート読取データ解析の説明>
図3及び図4に図示した指定ノズル高速最適化用テストチャート10は、光学式の読取装置(例えば、図6のインラインセンサ140)によって読み取られ、読取装置から指定ノズル高速最適化用テストチャート読取データが出力される。
取得された指定ノズル高速最適化用テストチャート読取データが解析され、不吐出補正パラメータの最適値が判定される。
すなわち、計測チャート領域14,16に形成された計測チャートにおける小領域の中から、近傍の均一濃度領域18における濃度と同等の濃度を有する小領域を探索し、この条件を満たす小領域に与えられた不吐出補正パラメータを、処理対象濃度値における不吐出補正パラメータの最適値とする。
換言すると、計測チャート領域14,16に不吐出補正パラメータの最適値の候補値を与えて、計測チャート領域14,16に連続的又は段階的に濃度値が変化する複数の小領域からなる計測チャートを形成する。複数の候補値の中から、均一濃度領域18の濃度値(処理対象濃度値)に最も近い濃度値を実現する不吐出補正パラメータを最適値としている。
例えば、不吐出補正パラメータの最適値の評価関数(評価指標)には、対象不吐出極近傍領域を除いた対象不吐出略近傍領域の平均濃度と、不吐出補正パラメータが与えられた対象不吐出極近傍領域と、の差分にすることが考えられる。
「対象不吐出極近傍領域」は、図4における非記録領域12、計測チャート領域14,16の枝番(ハイフンの後ろの数値)が一致する領域である。また、「対象不吐出略近傍領域」は、均一濃度領域18において対象不吐出極近傍領域の枝番の下一桁の数値が対象不吐出極近傍領域の枝番の数値と一致する領域である。
つまり、不吐出補正パラメータmaが与えられた計測チャート領域14,16の小領域14−1、16−1、及び計測チャート領域14,16の小領域14−1、16−1に対応する非記録領域の仮想的な小領域12−1が「対象不吐出極近傍領域」である。
そして、当該「対象不吐出極近傍領域」の比較対象となる「対象不吐出略近傍領域」は、便宜上区画された小領域18−1及び小領域18−11の少なくともいずれか一方である。
図4に示す指定ノズル高速最適化用テストチャートにおいて、対象不吐出極近傍領域である領域12−1、14−1、16−1の平均濃度Dave1と対象不吐出略近傍領域である領域18−1、18−11との平均濃度Dave11の差分値(Dave1−Dave11)を求める。同様に、領域12−2、14−2、16−2の平均濃度Dave2と領域18−2、18−12との平均濃度Dave12の差分値(Dave2−Dave12)を求め、…、領域12−6、14−6、16−6の平均濃度Dave6と領域18−6、18−16との平均濃度Dave16の差分値(Dave6−Dave16)を求める。
そして、求められた差分値が最小となる対象不吐出極近傍領域と対象不吐出略近傍領域との組み合わせに対して与えられた不吐出補正パラメータを、当該濃度における不吐出補正パラメータの最適値と判断し、指定ノズル不吐出補正パラメータの更新値とされる。
本例に示す指定ノズル不吐出補正パラメータの最適化方法によれば、不吐出補正パラメータの最適化の対象を指定ノズルに限定することで、全ノズルの不吐出補正パラメータを最適化する場合と比較して処理工数、処理時間が大幅に削減される。
また、1枚の用紙に形成された指定ノズル高速最適化用テストチャート10を用いて、指定ノズルの不吐出補正パラメータを最適化することができ、一変数求根アルゴリズムに基づいて複数枚のテストチャートを出力することで不吐出補正パラメータを最適化する手法と比較して、テストチャートの出力時間を短縮化することができ、テストチャートに使用される用紙の枚数を削減することが可能となる。
本例では、対象不吐出極近傍領域(計測チャート領域14,16)の用紙搬送方向Sにおける区画に対応して、同方向について均一濃度領域18を区画して対象不吐出略近傍領域としたが、用紙搬送方向Sについて均一濃度領域18を区画せずに、均一濃度領域18の全体又は一部を対象不吐出略近傍領域としてもよい。
一方、図4に示すように、対象不吐出極近傍領域(計測チャート領域14,16)の用紙搬送方向Sにおける区画に対応して、均一濃度領域18を同方向について区画して対象不吐出略近傍領域とすることで、用紙搬送方向Sにおける用紙の搬送速度の変動、同方向における各ノズルの吐出特性のばらつき等の影響を受けずに、指定ノズル不吐出補正パラメータの最適化が可能となる。
また、対象不吐出略近傍領域のノズル配列方向Mにおける長さは、1ノズル分の記録幅でもよいが、数ノズル分の記録幅とすることで、各ノズルの吐出特性のばらつき等の影響を抑えることができる。対象不吐出略近傍領域は、用紙搬送方向Sに沿う領域としてもよい。
本例では、不吐出ノズルを指定ノズルとする態様を例示したが、正常ノズルを指定ノズルとし、指定ノズルの近傍のノズル(例えば、指定ノズルに隣接するノズル)が不吐出ノズルになった場合における、指定ノズルの不吐出補正パラメータを最適化することも可能である。
正常ノズルを指定ノズルとする場合には、指定ノズルの記録位置が図3の計測チャート領域14又は計測チャート領域16とされ、指定ノズルが補正を担うノズルを模擬不吐出ノズルとして模擬不吐出ノズルの記録位置が非記録とされる。さらに、模擬不吐出ノズルの指定ノズルと反対側のノズルの記録位置を図3の計測チャート領域16(又は計測チャート領域14)としてもよい。
そして、計測チャート領域14,16の小領域及び非記録領域12の便宜的な小領域を「対象不吐出極近傍領域」とし、均一濃度領域18における当該対象不吐出極近傍領域の近傍を「対象不吐出略近傍領域」として、上記した最適化手法を適用すればよい。
<指定ノズル高速最適化処理の応用例>
次に、先に説明した指定ノズル高速最適化処理の応用例について説明する。図5は、本応用例に係る指定ノズル高速最適化用テストチャート10Aの概略構成図である。なお、図5中、図3及び図4と同一又は類似する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
上述した指定ノズル高速最適化処理を複数回繰り返すことで、指定ノズルに対する不吐出補正パラメータをより最適な値とすることができる。複数回の繰り返し処理において、不吐出補正ノズルに与えられる不吐出補正パラメータの振り幅を狭くする(範囲を絞る)ことが有効である。
例えば、前回(1回目)の処理において不吐出補正パラメータの最適値としてmcが求められた場合に、今回(2回目)の処理において適用される不吐出補正パラメータをmc1、mc2、mc3、mc4、mc5、mc6(但し、mc1、mc2、mc3、mc4、mc5、mc6はmb以上md以下)とする。
図5に示す指定ノズル高速最適化用テストチャート10Aは、計測チャート領域14,16の小領域14−31、16−31は不吐出補正パラメータmc1が与えられている。同様に、小領域14−32、16−32は不吐出補正パラメータmc2が与えられ、小領域14−33、16−33は不吐出補正パラメータmc3が与えられ、小領域14−34、16−34は不吐出補正パラメータmc4が与えられ、小領域14−35、16−35は不吐出補正パラメータmc5が与えられ、小領域14−36、16−36は不吐出補正パラメータmc6が与えられている。
そして、対象不吐出極近傍領域である領域12−1、14−31、16−31の平均濃度Dave31と対象不吐出略近傍領域である領域18−1、18−11との平均濃度Dave11の差分値(Dave31−Dave11)、…、対象不吐出極近傍領域である領域12−6、14−36、16−36の平均濃度Dave36と対象不吐出略近傍領域である領域18−6、18−16との平均濃度Dave16の差分値(Dave36−Dave16)を求める。
そして、求められた差分値が最小となる対象不吐出極近傍領域と対象不吐出略近傍領域との組み合わせに対して与えられた不吐出補正パラメータを、当該濃度における不吐出補正パラメータの最適値と判断し、指定ノズル不吐出補正パラメータの更新値とされる。なお、差分値に代わり対象不吐出略近傍領域の平均濃度に対する対象不吐出極近傍領域の平均濃度の比率を求め、当該比率が「1」に最も近い値を当該濃度における不吐出補正パラメータの最適値としてもよい。すなわち、対象不吐出略近傍領域と対象不吐出極近傍領域との濃度差に基づいて不吐出補正パラメータの最適値が決められる。
このようにして、処理回数が増えるごとに指定ノズルに対して与える不吐出補正パラメータの値を絞り込むことで、不吐出補正パラメータの最適値の絞り込みが可能となる。
対象不吐出略近傍領域のノズル配列方向の幅(ノズル数)は、少なくとも1ノズルの記録幅(1ノズル)であればよいが、濃度むらを考慮すると複数ノズルの記録幅(2以上のノズル)であることが好ましい。また、対象不吐出略近傍領域のノズル配列方向の幅は、演算領域の容量、記憶領域の容量、演算速度等の演算条件によって決められる。
<装置適用例>
図6は、本発明に係る不吐出補正パラメータの最適化処理が適用されるインクジェット記録装置(画像記録装置)の全体構成図である。なお、以下の説明では、上述した「指定ノズル高速最適化用テストチャート10,10A」を単に「テストチャート」と記載することある。
同図に示すインクジェット記録装置100は、用紙Pの記録面に画像を形成するシングルパス方式のラインプリンタであり、搬送ドラム110,112,114、インクジェットヘッド120(形成手段)、及びインラインセンサ140(読取手段)等を備えている。
搬送ドラム110,112,114の搬送面には、多数の吸引穴(不図示)が所定のパターンで形成されている。搬送ドラム110,112,114の周面に巻き掛けられた用紙Pは、この吸引穴から吸引されることにより、搬送ドラム110,112,114の周面に吸着保持されながら搬送される。
インクジェットヘッド120の搬送ドラム110と対向する面には、用紙Pの全幅にわたって複数のノズルが形成されている。インクジェットヘッド120は、制御部(図6中不図示、図17(a),(b)に符号51を付して図示)の制御により各ノズルからインクを吐出し、搬送ドラム110によって搬送される用紙Pの記録面に画像を形成する。このように、搬送ドラム110による1回の搬送(シングルパス)により、用紙Pの記録面の全面に画像が形成される。
インクジェットヘッド120により記録面に画像が形成された用紙Pは、搬送ドラム110から搬送ドラム112に受け渡され、さらに搬送ドラム112から搬送ドラム114に受け渡される。
搬送ドラム114に吸着保持された用紙Pは、インラインセンサ140により記録面に形成された画像が撮像される。
インラインセンサ140は、用紙Pに形成された画像を読み取り、画像の濃度、ドットの着弾位置ずれ等を検出するための手段であり、CCDラインセンサ等が適用される。
なお、搬送ドラム112は、搬送ドラム110から搬送ドラム114への用紙Pの受け渡しが行えればよく、用紙Pの全面を吸着保持する必要はないので、搬送ドラム112は用紙Pの先端を把持するグリッパーを備え、円筒形状の枠体から構成される渡し胴としてもよい。
図7は、図6に示すインクジェット記録装置100のブロック図である。インクジェット記録装置100は、搬送ドラム110,112,114、インクジェットヘッド120、インラインセンサ140、装置各部を統括的に制御する制御部150の他、不吐出補正パラメータ記憶部152、テストチャートデータ生成部154、テストチャートデータ記憶部156、テストチャート読取データ取得部158、テストチャート読取データ記憶部160、テストチャート読取データ解析部162(解析手段)、及び不吐出補正パラメータ更新部164(解析手段)等から構成される不吐出補正パラメータ最適化部166(不良記録素子補償パラメータ最適化装置)を備えている。
不吐出補正パラメータ記憶部152は、インクジェットヘッド120のすべてのノズルについて、ノズルごとに不吐出補正パラメータが記憶されている。不吐出補正パラメータ記憶部152には少なくとも最新の不吐出補正パラメータが記憶されている。
テストチャートデータ生成部154は、不吐出補正パラメータ記憶部152から読み出された最新の不吐出補正パラメータに基づいて、不吐出補正パラメータを最適化するためのテストチャートデータ(指定ノズル高速最適化用テストチャートデータ(d10))を生成する。テストチャートデータ生成部154で生成されたテストチャートデータは、テストチャートデータ記憶部156に記憶される。
制御部150は、テストチャートデータ記憶部156からテストチャートデータを読み出し、テストチャートデータに基づく駆動電圧を生成し、当該駆動電圧をインクジェットヘッド120へ供給する。
インクジェットヘッド120は、駆動電圧に基づいて各ノズルからインクを吐出させて、搬送ドラム110によって搬送される用紙Pの記録面にテストチャート(指定ノズル高速最適化用テストチャート10,10A)を記録する。
すなわち、図7に図示した制御部150は、不吐出補正パラメータ記憶部152やテストチャートデータ記憶部156等の各記憶部(メモリ)におけるデータの書き込み、読み出しを制御するメモリコントローラとして機能し、インクジェットヘッド120へ供給される駆動電圧を生成する駆動電圧生成部、インクジェットヘッド120へ駆動電圧を供給(出力)する駆動電圧供給部として機能する。
なお、テストチャートは色ごとに個別に形成することが好ましい。色ごとの複数のテストチャートを1枚の用紙に形成してもよいし、色ごとの複数のテストチャートを複数の用紙Pにわたって形成してもよい。
テストチャートが記録された用紙Pは、搬送ドラム110から搬送ドラム112、114へと搬送され、インラインセンサ140によりテストチャートが読み取られる。インラインセンサ140は、用紙Pに記録されたテストチャートを読み取り、テストチャート読取データを生成する。インラインセンサ140により読み取られたテストチャート読取データはテストチャート読取データ取得部158を介してテストチャート読取データ記憶部160に記憶される。
テストチャート読取データ解析部162は、テストチャート読取データ記憶部160に記憶されたテストチャート読取データを解析して、不吐出補正パラメータの最適値を判定(探索)する。
不吐出補正パラメータ更新部164は、テストチャート読取データ解析部162によって判定(探索)された不吐出補正パラメータの最適値を最新の(更新された)不吐出補正パラメータとして、不吐出補正パラメータ記憶部152に記憶する。
図7に図示したインクジェット記録装置100における一部又は全部の機能を利用して、不吐出ノズルの補正を行う不吐出補正ノズルにおける不吐出補正パラメータの最適化を行う画像処理装置(不良記録素子補償パラメータ最適化装置)として機能させることも可能である。
上記の如く構成された指定ノズル高速最適化処理、及びインクジェット記録装置によれば、予め指定されている指定ノズルに対する不吐出補正パラメータの最適化を行う場合において、指定ノズルである不吐出ノズルの記録位置である非記録領域12は非記録とされ、不吐出補正ノズルの記録位置である計測チャート領域14,16は複数の不吐出補正パラメータが連続的又は段階的に変えられた不吐出補正パラメータを弱から強へ一気に振った計測チャートが形成される。
不吐出補正パラメータごとの対象不吐出極近傍領域の平均濃度と、当該対象不吐出極近傍領域に対応する対象不吐出略近傍領域の平均濃度との差分値が最小となる不吐出補正パラメータが不吐出補正パラメータの最適値とされ、指定ノズルに対する最新の不吐出補正パラメータとして記憶される。
したがって、一変数求根アルゴリズムに基づいて不吐出補正パラメータを最適化する手法と比較して、指定ノズルの不吐出補正パラメータが効率的に最適化される。また、一変数求根アルゴリズムに基づいて複数枚のテストチャートを出力することなく、1枚の用紙に指定ノズル高速最適化用テストチャート10(指定ノズル高速最適化用テストチャート10A)を出力することができるので、使用される用紙の削減にも寄与する。
本例では画像記録装置の一例としてインクジェット記録装置を例示したが、本発明の適用範囲は電子写真方式の画像記録装置など、記録素子を有する画像記録装置に広く適用することができる。
また、図7に図示した不吐出補正パラメータ最適化部166の各部の機能をコンピュータによって実現するプログラムは、プリンターなどに組み込まれる中央演算処理装置(CPU(Central Processing Unit))の動作プログラムとして構成することが可能であるし、パソコンなどのコンピュータシステムとして構成することも可能である。
このような処理プログラムを情報記憶媒体(CD−ROM、磁気ディスク等)や外部記憶装置に記憶し、情報記憶媒体等を介して当該プログラムを第三者に提供したり、通信回線を通じて当該プログラムのダウンロードサービスを提供したり、ASP(Application Service Provider)サービスとして提供したりすることも可能である。
図7に示すインラインセンサ140は、RGBカラーフィルタなどの色分解フィルタを備えた読取対象画像の色情報を取得可能なものでもよいし、単色対応のインラインセンサでもよい。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下に説明する第2実施形態に係る不吐出補正パラメータ最適化方法、装置では、第1実施形態で説明した指定ノズルを対象とする不吐出補正パラメータ高速最適化処理を利用して、既知の不吐出ノズルを考慮して全ノズルを対象として不吐出補正パラメータを最適化するものである。
<全ノズル最適化処理の説明>
まずは、不吐出ノズルが存在していない場合の全ノズル最適化処理について説明する。図8は、全ノズル最適化処理の流れを示すフローチャートである。以下の説明において、第1実施形態に係る指定ノズル最適化処理と共通する内容については、記載を省略する。
なお、以下の説明における装置構成は、図7に図示したインクジェット記録装置100の各部に対応している。
(ステップS1:不吐出補正パラメータ読出工程)
ステップS1に示す不吐出補正パラメータ読出工程では、予め記憶されている不吐出補正パラメータが読み出される。
(ステップS2:繰返処理完了判断工程)
ステップS2に示す繰返処理完了判断工程では、不吐出補正パラメータが最適化(更新)される際の繰り返し処理が完了したか否かを判定する。不吐出補正パラメータの更新は、全ノズル最適化用テストチャートデータ(d1)作成(ステップS3)、全ノズル最適化用テストチャート(第2テストチャート)出力(ステップS4)、全ノズル最適化用テストチャート読取(ステップS5)、全ノズル最適化用読取データ(d2)解析(ステップS6)、全ノズル不吐出補正パラメータ更新(ステップS7)、更新された不吐出補正パラメータの記憶(ステップS1)、の各工程が1回以上実行される。
上述した繰り返し処理が完了したと判断されると(ステップS2のYes判定)、すべてのノズルの不吐出補正パラメータが最適化されているので、すべての処理が終了される。一方、繰り返し処理が完了していないと判断されると(ステップS2のNo判定)、ステップS3へ進む。
(ステップS3:全ノズル最適化用テストチャートデータ生成工程)
テストチャートデータ生成部154(図7参照)は、不吐出補正パラメータ記憶部152から全ノズルについてのノズルごとの不吐出補正パラメータを読み出し、全ノズル最適化用テストチャートデータ(d1)を生成する。
(ステップS4:全ノズル最適化用テストチャート出力工程)
テストチャートデータ生成部154(図7参照)において生成された全ノズル最適化用テストチャートデータは、テストチャートデータ記憶部156に記憶される。制御部150は、テストチャートデータ記憶部156に記憶された全ノズル最適化用テストチャートデータを読み出し、全ノズル最適化用テストチャートデータに基づいてインクジェットヘッド120の各ノズルを制御し、用紙Pの記録面に全ノズル最適化用テストチャート(図9に符号1を付して図示)を出力する。
(ステップS5:全ノズル最適化用テストチャート読取工程)
用紙Pに出力された全ノズル最適化用テストチャートは、インラインセンサ140(図7参照)によって読み取られ、全ノズル最適化用テストチャート読取データ(d2)が生成される。
なお、インラインセンサ140を用いて自動的にテストチャートを読み取る態様に代わり、ユーザがマニュアルでフラットベッドスキャナ等の読取装置を用いて、全ノズル最適化用テストチャートが出力された用紙Pを読み取る態様も可能である。
(ステップS6:全ノズル最適化用テストチャート読取データ解析工程)
インラインセンサ140によって生成された全ノズル最適化用テストチャート読取データ(d2)は、テストチャート読取データ取得部158(図7参照)によって取得され、テストチャート読取データ記憶部160に記憶される。
ユーザがマニュアルで全ノズル最適化用テストチャートを読み取った場合は、ユーザが図示しない入力手段により全ノズル最適化用テストチャート読取データを入力し、テストチャート読取データ取得部158がこれを取得し、テストチャート読取データ記憶部160に記憶させればよい。
テストチャート読取データ解析部162(図7参照)は、テストチャート読取データ記憶部160に記憶された全ノズル最適化用テストチャート読取データ(図8のd2)に基づいて、ノズルごとの不吐出補正パラメータの補正強度を評価する(詳細後述)。
(ステップS7:全ノズル不吐出補正パラメータ更新工程)
不吐出補正パラメータ更新部164(図7参照)は、全ノズルテストチャート読取データの評価結果に基づいて、ノズルごとの不吐出補正パラメータを更新する。更新されたノズルごとの不吐出補正パラメータは、不吐出補正パラメータ記憶部152に記憶される。
以下、ステップS2において繰り返し処理が完了と判定されるまで、制御部150は、不吐出補正パラメータ記憶部152、テストチャートデータ生成部154、テストチャートデータ記憶部156、テストチャート読取データ取得部158、テストチャート読取データ記憶部160、テストチャート読取データ解析部162、及び不吐出補正パラメータ更新部164に同様の動作を繰り返し処理させる。
<全ノズル最適化用テストチャートの説明>
図9は、全ノズル最適化処理に適用される全ノズル最適化用テストチャートの説明図である。
同図に示す全ノズル最適化用テストチャート1は、最適化対象の濃度値(階調)におけるベタ画像が形成される均一濃度領域1Dに対して、N本間隔(N=自然数、図ではN=7)に不吐出が模擬的に与えられた非記録とされる模擬不吐出領域1Aを有するパターンがN段配置されている。
また、各模擬不吐出領域1Aに隣接する不吐出補正領域1B,1Cは、均一濃度領域1Dの濃度に対して不吐出補正パラメータが適用された濃度となっている。
この全ノズル最適化用テストチャート1を形成するために、テストチャートの1つの段のデータは、ノズル配列方向MついてN個おきの模擬不吐出ノズルがインクを吐出せずに1ノズルの記録幅分の模擬不吐出領域1Aを形成し、模擬不吐出ノズルの両隣の不吐出補正ノズルが不吐出補正パラメータによって補正された指令値によって、それぞれ1ノズルの記録幅分の不吐出補正領域1B,1Cを形成し、模擬不吐出ノズル及び不吐出補正ノズル以外のノズルが、補正されない指令値によって均一濃度領域1Dを形成するデータとなっている。
すなわち、図9に示す全ノズル最適化用テストチャート1は、模擬不吐出ノズルの記録位置に対応する模擬不吐出領域1Aと、模擬不吐出ノズルの両隣のノズルである不吐出補正ノズルの記録位置に対応する不吐出補正領域1B,1Cと、模擬不吐出ノズル及び不吐出補正ノズル以外のノズルの記録位置に対応する均一濃度領域1Dとを有している。
模擬不吐出領域1Aがノズル配列方向Mに一定間隔で配置された1つの段が、用紙搬送方向Sに沿って複数段配置されている。また、各段の模擬不吐出領域1Aは、他の段の模擬不吐出領域1Aとノズル配列方向Mについて異なる位置に配置されている。
全ノズル最適化用テストチャート1を形成するためのテストチャートデータは、模擬不吐出ノズルからインクを吐出させず、均一濃度領域1Dを形成するノズルから最適化対象の濃度値に基づきインクを吐出させ、不吐出補正ノズルから最適化対象の濃度値を不吐出補正パラメータで補正した指令値でインクを吐出させるデータである。
具体的には、最適化対象の濃度値をD、模擬不吐出ノズルのノズル番号をiとすると、模擬不吐出ノズルはインク吐出させず、ノズル番号i−1、i+1の不吐出補正ノズルは指令値をD×miとして吐出させ、ノズル番号i−N+1、…、i−3、i−2、i+2、i+3、…、i+N−1、のノズルは指令値をDとして吐出させるデータとなっている。
また、全ノズル最適化用テストチャート1の各段は、模擬不吐出ノズルがノズル配列方向にずらして配置されている。図9に図示した全ノズル最適化用テストチャート1は、模擬不吐出ノズルのノズル番号が、段ごとにi、i+1、i+2、i+3、i+4、i+5のように1つずつずらして配置されている。
このように、各段の模擬不吐出ノズルをノズル配列方向にずらして配置することで、すべてのノズルを模擬不吐出ノズルとした全ノズル最適化用テストチャートを形成することができ、すべてのノズルの不吐出補正パラメータを最適化することができる。
なお、全ノズル最適化用テストチャート1の各段の長さ(用紙搬送方向Sにおける長さ)は、読取装置の同方向における読取長さ、読取装置の性能(スキャン周期、信号出力周期)、用紙Pの搬送速度が考慮されて決められる。
<全ノズル最適化用テストチャート読取データ解析の説明>
各模擬不吐出ノズルについて、模擬不吐出領域1Aの近傍の均一濃度領域1Dにおけるノズル配列方向Mの平均濃度を算出し、不吐出補正の強弱を表す補正強度評価値を算出する。補正強度評価値が正値であれば過補正、負値であれば弱補正、ゼロであれば最適な不吐出補正パラメータということとなる。
補正強度評価値として、例えば、模擬不吐出領域1Aの近傍の平均濃度と目標濃度との差分量を使用することができる。また、平均色度と目標色度との差分量(色度差ΔE)や平均輝度と目標輝度との差分量(輝度差ΔY)を使用してもよい。
<全ノズル不吐出補正パラメータ更新の説明>
本実施形態では、不吐出補正パラメータ更新部164(図7参照)は、二分法などに代表される反復法を用いた一変数求根アルゴリズムに基づいて、ノズルごとの不吐出補正パラメータを更新していく。すなわち、模擬不吐出領域1A(図9参照)における補正強度評価値を最適化アルゴリズムの評価関数とみなし、不吐出補正パラメータを求根アルゴリズムの設計変数とみなすものとする。
ここで、求根アルゴリズムとは、関数f(x)に対し、f(x)=0を満たすxを求める数値解析アルゴリズム全般を表したものである。二分法、黄金分割法、Brent法、挟み撃ち法、Newton法等、様々な手法がこれに属する。
概してこれらの手法は、初期又は過去のn点(約1、2点)の計測点から、各手法固有のアルゴリズムに基づいて次の計測点を決定するという処理を反復する。本実施形態では、特にBrent法を用いることが好ましい。Brent法は、収束安定性と収束効率性の両方に優れた方法である。
図10は、求根アルゴリズムの処理を示す模式図であり、ノズル番号iのノズルについて不吐出補正パラメータの更新を5回繰り返した様子を示している。
まず、ノズル番号iのノズルの不吐出補正パラメータの初期値としてmi1を設定し(図8のステップS1)、全ノズル最適化用テストチャートデータ(d1)を生成する(ステップS3)。次に、全ノズル最適化用テストチャートデータ(d1)に基づいて全ノズル最適化用テストチャートを出力し(ステップS4)、インラインセンサ140(図7参照)によって読み取る(図8のステップS5)。
さらに、この読み取りデータを評価し、補正強度評価値f(mi1)(図10の計測点1)を算出する(図8のステップS6)。図10の補正強度評価値f(mi1)は負値であり、弱補正であることがわかる。
不吐出補正パラメータ更新部164は、図10の補正強度評価値f(mi1)に基づいて、不吐出補正パラメータをmi2に更新する。
図8のステップS1に戻り、この更新された不吐出補正パラメータmi2(図10参照)に基づいて、全ノズル最適化用テストチャートデータ(図8のd1)を生成し、出力、読み取りを行う。この読み取りデータを評価し、補正強度評価値f(mi2)(図10の測点2)を算出する。補正強度評価値f(mi2)は正値であり、過補正であることがわかる。
不吐出補正パラメータ更新部164は、補正強度評価値f(mi1)、f(mi2)に基づいて、不吐出補正パラメータをmi3に更新する。そして、補正強度評価値f(mi3)(計測点3)を算出し、不吐出補正パラメータをmi4に更新する。
このように、求根アルゴリズムによる処理を繰り返すことで、全ノズルの不吐出補正パラメータを効率的に最適化することができる。なお、繰り返し処理は、最低2回行えばよい。例えば、単純な二分法等では、解を挟んだ2点を計測すれば、その中点は計測した2点よりも最適な値に近付いていると考えられる。
処理対象の濃度値を変更して同様の処理を行うことで、全濃度値(階調)における不吐出補正パラメータを最適化することができる。処理対象の濃度値を変更するには、全ノズル最適化用テストチャート1の均一濃度領域1Dの濃度値を変更すればよい。
本実施形態において、不吐出補正パラメータ初期値はなるべく最適値に近い値が設定されていることが効率・精度の面から望ましい。初期値の決定には、ハーフトーン情報・濃度設計情報からの理論正解値の算出や、実験による不吐出補正パラメータの粗計測等による方法を用いることが望ましい。
また、一度不吐出補正パラメータを最適化してから一定時間経過後に再度不吐出補正パラメータを調整する場合には、前回の不吐出補正パラメータ最適化結果を初期値として利用するということが考えられる。繰り返し処理の完了判定は、最適化しようとするすべてのノズルについて色度差ΔE、輝度差ΔY等の補正強度評価値が一定値以下となった場合に完了としてもよいし、予め定められた繰り返し回数nを上限とし、すべてのノズルの補正強度評価値が一定値以下となった場合にはその時点で完了としてもよい。
上述した全ノズル不吐出補正パラメータ更新処理では、不吐出補正パラメータを直接求根アルゴリズムの設計変数としていた。これには暗黙のうちに『不吐出の左右のノズルに与えられる不吐出補正パラメータは同値である』という仮定が含まれることになる。
しかし、ヘッド上のノズルの配置は左右対称とは限らないため、左右で異なるパラメータを用いて不吐出補正を行うことが有効な場合がありうる。このような場合は、共通の変数で表される複数の補正パラメータからなる不吐出補正パラメータを用いて、左右の不吐出補正ノズルに適用することができる。
例えば、左側の不吐出補正ノズルの補正パラメータPLと右側の不吐出補正ノズルの補正パラメータPRとを、両者で共通の変数xを用いて、下記のような一般式で定義する。
L=g(x)、PR=h(x) …(式1)
ここで、g(x)、h(x)は、xを変数とした任意の関数とする。このように定義した上で、本実施形態における求根アルゴリズムの設計変数をxとすることで、左右で異なる補正パラメータで表された不吐出補正パラメータを最適化することが可能となる。
関数g(x)、h(x)の例としては、例えば、
g(x)=x、h(x)=x …(式2)
とすることで、先に説明した全ノズル不吐出補正パラメータ更新処理と同様に、左右の不吐出補正ノズルについて同じ不吐出補正パラメータを適用するものとして扱うことができる。
g(x)=a×x、h(x)=b×x (a、bはそれぞれ異なる定数) …(式3)
とすることで、左右の不吐出補正ノズルでそれぞれ異なる補正パラメータを有する不吐出補正パラメータを生成することができる。
g(x)=x、h(x)=c (cは定数) …(式4)
とすることで、左右のうちの一方(右側)の不吐出補正ノズルの補正パラメータを固定した上で、他方(左側)の不吐出補正ノズルの補正パラメータのみを最適化した不吐出補正パラメータを生成することも可能である。
これら式2〜式4で表された補正パラメータは、すべてのノズルのいずれかの式の補正パラメータを一律に適用してもよいし、不吐出ノズルごとに最適な式の補正パラメータを選択して適用することも可能である。
その他、不吐出補正パラメータの複数のパラメータを、不吐出ノズル(ノズル番号i)の両隣のノズル(ノズル番号i±1)に適用する補正パラメータQ1と、さらにその両隣のノズルに隣接するノズル(ノズル番号i±2)に適用する補正パラメータQ2とし、これらを共通の変数を用いた関数xとして表し、このxを求根アルゴリズムの設計変数として最適化する態様も可能である。
<全ノズル最適化処理の課題の説明>
ここで、上述した全ノズル最適化処理の課題について説明する。上述した全ノズル最適化処理は、既知の不吐出ノズルに関連して、以下の課題を有している。
(課題1)
既知の不吐出ノズルのみの不吐出補正パラメータを最適化すればよいと考えられる印刷系(例えば、インク吐出が安定している系)の場合、全ノズルの不吐出補正パラメータを最適化する処理は冗長な処理となる。既知の不吐出ノズルに対する不吐出補正パラメータのみが最適化されればよいので、より一層効率的な手法が望まれる。
(課題2)
既知の不吐出ノズルの近傍のノズルに対する不吐出補正パラメータが最適化されない。既知の不吐出ノズルが存在する場合、不吐出ノズルの近傍のノズルに対して既知の不吐出ノズルの影響を加味した不吐出補正パラメータの最適値を探索しようとする。
しかし、既知の不吐出ノズルに対する不吐出補正パラメータは、最初の状態では最適化されていないので、不吐出補正パラメータの最適化処理の実行に伴い値が変化する。そのため、既知の不吐出ノズルの近傍のノズルに対する不吐出補正パラメータの収束値は、最適化されていない既知の不吐出ノズルの影響を受けて、最適化された値とならないことがありうる。
図11に図示したテストチャート2は、全ノズル最適化処理に適用されるテストチャートであり、不吐出補正パラメータが最適化されていない既知の不吐出ノズルの影響が混入した状態が模式的に図示されている。
上記の課題1、2を解決して、既知の不吐出ノズルが存在する場合でもすべてのノズルに対する不吐出補正パラメータが効率的に最適化される全ノズル最適化処理について、以下に詳述する。
<フローチャートの説明>
図12は、本発明の第2実施形態に係る不吐出補正パラメータ最適化処理の流れを示すフローチャートである。なお、以下に説明するフローチャートにおいて、これまでに説明した不吐出補正パラメータの最適化処理における各工程と同一又は類似する工程、各手段と同一又は類似する手段については、説明を省略又は簡略化する。
(ステップS100:不吐出補正パラメータ読出工程)
ステップS100に示す不吐出補正パラメータ読出工程では、予め記憶されている最新の不吐出補正パラメータが読み出される。
(ステップS102:繰返処理完了判断工程)
ステップS102に示す繰返処理完了判断工程では、繰返処理が完了したか否かが判断される。ステップS102において、繰返処理が完了していると判断されると(Yes判定)、当該不吐出補正パラメータ最適化処理は終了される。
一方、ステップS102において、繰返処理が完了していないと判断されると(No判定)、ステップS104へ進む。
(ステップS104:指定ノズル高速最適化処理工程)
ステップS104に示す指定ノズル高速最適化処理工程では、既知の不吐出ノズルを指定ノズルとして指定ノズル高速最適化処理が実行され、指定ノズル最適化済み不吐出補正パラメータ(d100)が生成される。
ステップS104において生成された指定ノズル最適化済み不吐出補正パラメータは、図7の不吐出補正パラメータ記憶部152に記憶される。ステップS104の指定ノズル高速最適化処理は、第1実施形態において説明した指定ノズル高速最適化処理(図2参照)が適用される。
(ステップS106:全ノズル最適化処理工程)
ステップS106に示す全ノズル最適化処理工程では、不吐出補正パラメータ記憶部152に記憶されている指定ノズル最適化済み不吐出補正パラメータを用いて、全ノズル最適化処理が実行される。ステップS106の全ノズル最適化処理は、先に説明した全ノズル最適化処理が適用される(図8参照)。
(ステップS108:不吐出補正パラメータ更新工程)
ステップS108に示す全ノズルについて不吐出補正パラメータが最適化されると、全ノズルの不吐出補正パラメータが更新される。
(ステップS100:不吐出補正パラメータ記憶工程)
ステップS100に示す更新後の不吐出補正パラメータは、最新の不吐出補正パラメータとして図7の不吐出補正パラメータ記憶部152に記憶される。
このようにして、指定ノズル高速最適化処理と、全ノズル最適化処理を組み合わせることで、既知の不吐出ノズルが存在している場合にもすべてのノズルについて不吐出補正パラメータを効率的に最適化することができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下に説明する第3実施形態は、第2実施形態に係る不吐出補正パラメータ最適化処理をさらに効率的にしたものである。なお、以下に説明するフローチャートにおいて、これまでに説明した不吐出補正パラメータ最適化処理における各工程と同一又は類似する工程、各手段と同一又は類似する手段については、説明を省略又は簡略化する。
図13は、第3実施形態に係る全ノズル最適化処理の流れを示すフローチャートである。
(ステップS200:不吐出補正パラメータ読出工程)
ステップS200に示す不吐出補正パラメータ読出工程では、予め記憶されている最新の不吐出補正パラメータが読み出される。
(ステップS202:繰返処理完了判断工程)
ステップS202に示す繰返処理完了判断工程では、繰返処理が完了したか否かが判断される。ステップS202において、繰返処理が完了していると判断されると(Yes判定)、当該不吐出補正パラメータ最適化処理は終了される。
一方、ステップS202において、繰返処理が完了していないと判断されると(No判定)、ステップS204へ進む。
(ステップS204:指定ノズル高速最適化完了判断工程)
ステップS204に示す指定ノズル高速最適化完了判断工程では、指定ノズルに対する不吐出補正パラメータの最適化が完了しているか否かが判断される。ステップS204において指定ノズルに対する不吐出補正パラメータの最適化が完了していると判断されると(Yes判定)、ステップS208へ進む。
一方、ステップS204において指定ノズルに対する不吐出補正パラメータの最適化が完了していないと判断されると(No判定)、ステップS206へ進む。
(ステップS206:混成最適化用テストチャートデータ生成工程)
ステップS206に示す混成最適化用テストチャートデータ生成工程では、指定ノズル高速最適化用テストチャートと全ノズル最適化用テストチャートとを一体的に構成した混成最適化用テストチャートデータ(d200)が生成され、ステップS210へ進む。
(ステップS208:全ノズル最適化用テストチャートデータ生成工程)
ステップS208に示す全ノズル最適化用テストチャートデータ生成工程では、最適化されている指定ノズルに対する不吐出補正パラメータが考慮された、全ノズル最適化用テストチャートデータ(d202)が生成され、ステップS210へ進む。
全ノズル最適化用テストチャートデータ生成工程において生成される全ノズル最適化用テストチャートデータ(d202)は、図8の全ノズル最適化用テストチャートデータ(d1)と同一である。
(ステップS210:テストチャート出力・読取工程)
ステップS210に示すテストチャート出力工程では、ステップS206において生成された混成最適化用テストチャートデータ(d200)に基づく混成最適化用テストチャート、又はステップS208において生成された全ノズル最適化用テストチャートデータ(d202)に基づく全ノズル最適化用テストチャートが出力され、出力されたテストチャートが読み取られ、テストチャート読取データ(d204)が生成され、ステップS212へ進む。
なお、テストチャート読取データ(d204)は、混成最適化用テストチャートが出力された場合は混成最適化用テストチャート読取データであり、全ノズル最適化用テストチャートが出力された場合は全ノズル最適化用テストチャート読取データである。
(ステップS212:指定ノズル高速最適化完了判断工程)
ステップS212に示す指定ノズル高速最適化完了判断工程では、指定ノズルに対する不吐出補正パラメータの最適化が完了しているか否かが判断される。ステップS212における判断結果は、ステップS204に示す指定ノズル高速最適化完了判断工程の判断結果を引用することができる。
ステップS212において指定ノズルに対する不吐出補正パラメータの最適化が完了していると判断されると(Yes判定)、ステップS220へ進む。一方、ステップS212において指定ノズルに対する不吐出補正パラメータの最適化が完了していないと判断されると(No判定)、ステップS230へ進む。
(ステップS220:全ノズル最適化アルゴリズム実行工程)
ステップS220に示す全ノズル最適化アルゴリズム実行工程では、全ノズルに対する不吐出補正パラメータ最適化アルゴリズム(処理)が実行され、ステップS222へ進む。ここでは、図8を用いて説明した全ノズル最適化処理が適用されるので、詳細な説明は省略する。
(ステップS222:全ノズル不吐出補正パラメータ更新工程)
ステップS222に示す全ノズル不吐出補正パラメータ更新工程では、すべてのノズルに対する不吐出補正パラメータが更新され、ステップS200へ進む。
(ステップS230:混成最適化用アルゴリズム実行工程)
ステップS230に示す混成最適化用アルゴリズム実行工程では、混成最適化用テストチャート(図14、図15に図示)を用いてノズルの種類を3種類に分類し、ノズルの種類ごとに個別の処理が施される。
すなわち、すべてのノズルは、指定ノズル及び不吐出補正ノズル、指定ノズルの近傍ノズル、指定ノズル、不吐出補正ノズル、及び指定ノズルの近傍ノズル以外のノズルの3種類に分類される。
ここで、「指定ノズルの近傍ノズル」とは、既知の不吐出ノズルの影響を受けて全ノズル最適化処理では不吐出補正パラメータが最適化されないノズルであり、不吐出補正ノズルの不吐出ノズルと反対側に隣接するノズルが少なくとも含まれる。
すなわち、不吐出ノズルのノズル番号をiとし、不吐出補正ノズルをi+1番目のノズル、i−1番目のノズルとした場合に、少なくともi+2番目のノズル、i−2番目のノズルは「指定ノズルの近傍ノズル」とされる。なお、「指定ノズルの近傍ノズル」は適宜設定することができる。
指定ノズル及び不吐出補正ノズルに対して指定ノズル最適化処理が実行され、指定ノズルの近傍ノズルは非処理とされ、他のノズルに対して全ノズル最適化処理が実行されると、ステップS232へ進む。
(ステップS232:指定ノズルの近傍ノズルを除くノズルの不吐出補正パラメータ更新工程)
ステップS232に示す指定ノズルの近傍ノズルを除く不吐出補正パラメータ更新工程では、指定ノズルの近傍ノズルを除くノズル(指定ノズル、不吐出補正ノズル、他のノズル)について不吐出補正パラメータが更新され、ステップS234へ進む。
(ステップS234:指定ノズルの近傍ノズルの不吐出補正パラメータ最適化処理工程)
ステップS234に示す指定ノズルの近傍ノズルの不吐出補正パラメータ最適化処理工程では、指定ノズルの近傍ノズルに対して不吐出補正パラメータの最適化処理、不吐出補正パラメータの更新処理が実行され、ステップS200へ進む。
(ステップS200:不吐出補正パラメータ記憶工程)
不吐出補正パラメータ記憶工程では、すべてのノズルについて、更新された不吐出補正パラメータが図7の不吐出補正パラメータ記憶部152へ記憶される。
<混成最適化処理の詳細な説明>
図14は、ステップS230に示す混成最適化アルゴリズムに使用される第1混成最適化用テストチャート20(第3テストチャート)の構成を模式的に図示した構成図である。
同図に示す第1混成最適化用テストチャート20は、指定ノズルの記録位置に対応する非記録領域22、不吐出補正ノズルの記録位置に対応するチャート領域24,26、指定ノズルの近傍ノズルの記録位置に対応する均一濃度領域28,30、及び指定ノズル、不吐出補正ノズル、指定ノズルの近傍ノズル以外の他のノズルの記録位置に対する全ノズル最適化用チャート領域32から構成されている。
すなわち、指定ノズルの記録位置に対応する非記録領域22、不吐出補正ノズルの記録位置に対応するチャート領域24,26、指定ノズルの近傍ノズルの記録位置に対応する均一濃度領域28,30には、指定ノズル高速最適化用テストチャート10(図3参照)に対応するパターンから構成される第1チャートが形成され、指定ノズル、不吐出補正ノズル、指定ノズルの近傍ノズル以外の他のノズルの記録位置に対する全ノズル最適化用チャート領域32には、全ノズル最適化用テストチャート1に対応するパターンから構成される第2チャートが形成される。
非記録領域22は非記録とされる。チャート領域24,26は、図3に図示した計測チャート領域14,16と同様に複数の不吐出補正パラメータが連続的又は段階的に適用された計測チャートが形成される。
また、均一濃度領域28,30は処理対象の濃度値による均一濃度のべたパターンが形成される。全ノズル最適化用チャート領域32は図9に図示した全ノズル最適化用テストチャートが形成される。
図14に図示した第1混成最適化用テストチャート20を用いた不吐出補正パラメータ最適化処理(図13のステップS230に示す混成最適化用アルゴリズム実行工程)では、指定ノズル及び不吐出補正ノズルは第1実施形態の指定ノズル高速最適化処理が適用され、指定ノズルの近傍ノズルは非処理とされ、他のノズルは全ノズル最適化処理が適用される。
混成最適化用アルゴリズム実行工程によって、指定ノズルの近傍ノズル以外のノズルについて、不吐出補正パラメータが最適化される。そして、非処理とされた指定ノズルの近傍ノズルについて不吐出補正パラメータの最適化処理がされる。
図15は、指定ノズルの近傍ノズルに対する不吐出補正パラメータ最適化処理に適用される第2混成最適化用テストチャート40(第4テストチャート)の構成を模式的に図示した構成図である。
図15に示す第2混成最適化用テストチャート40は、指定ノズルの近傍ノズルの記録位置に対応する均一濃度領域28,30(図14参照)に、模擬不吐出領域34、不吐出補正領域36,38が形成される。
模擬不吐出領域34は、図9に示す模擬不吐出領域1Aと同様に非記録とされ、図15の不吐出補正領域36,38は、図9の不吐出補正領域1B,1Cと同様に均一濃度領域1Dの濃度に対して不吐出補正パラメータが適用された濃度のパターンとされる。
第2混成最適化用テストチャート40を用いて、指定ノズルの近傍ノズルに対して全ノズル最適化処理が適用され不吐出補正パラメータが最適化、更新がされる。
上述した指定ノズル、不吐出ノズル、及び指定ノズルの近傍ノズルに対する不吐出補正パラメータ最適化処理は、2回以上繰り返してもよい。
以上説明した第3実施形態に係る不吐出補正パラメータ最適化処理によれば、指定ノズル最適化処理と全ノズル最適化処理とを組み合わせることで、既知の不吐出ノズルの影響を受けることなく、全ノズルの不吐出補正パラメータが効率的に最適化される。
〔他の装置構成例の説明〕
次に、本発明に係る不吐出補正パラメータ最適化処理が適用される他の装置構成例について説明する。
<全体構成>
図16は、他の装置構成例のインクジェット記録装置の全体構成を示した構成図である。同図に示すインクジェット記録装置200は、色材を含有するインクと該インクを凝集させる機能を有する凝集処理液を用いて、所定の画像データに基づいて記録媒体214(用紙P)の記録面に画像を形成する二液凝集方式の記録装置である。
インクジェット記録装置200は、主として、給紙部220、処理液塗布部230、描画部240、乾燥処理部250、定着処理部260、及び排出部270を備えて構成される。
処理液塗布部230、描画部240、乾燥処理部250、定着処理部260の前段に搬送される記録媒体214の受け渡しを行う手段として渡し胴232,242,252,262が設けられるとともに、処理液塗布部230、描画部240、乾燥処理部250、定着処理部260のそれぞれに記録媒体214を保持しながら搬送する手段として、ドラム形状を有する圧胴234,244,254,264が設けられている。
渡し胴232,242,252,262及び圧胴234,244,254,264は、外周面の所定位置に記録媒体214の先端部を挟んで保持するグリッパー280A,280Bが設けられている。グリッパー280Aとグリッパー280Bにおける記録媒体214の先端部を挟んで保持する構造、及び他の圧胴又は渡し胴に備えられるグリッパーとの間で記録媒体214の受け渡しを行う構造は同一であり、かつ、グリッパー280Aとグリッパー280Bは、圧胴234,244,254,264の外周面の圧胴234,244,254,264の回転方向について180°移動させた対称位置に配置されている。
グリッパー280A,280Bにより記録媒体214の先端部を狭持した状態で渡し胴232,242,252,262及び圧胴234,244,254,264を所定の方向に回転させると、渡し胴232,242,252,262及び圧胴234,244,254,264の外周面に沿って記録媒体214が回転搬送される。
なお、図16中、圧胴234に備えられるグリッパー280A,280Bのみ符号を付し、他の圧胴及び渡し胴のグリッパーの符号は省略する。
給紙部220に収容されている記録媒体(枚葉紙)214が処理液塗布部230に給紙されると、圧胴234の外周面に保持された記録媒体214の記録面(圧胴234,244,254,264の保持された状態における外側面)に、凝集処理液(処理液)が付与される。
その後、凝集処理液が付与された記録媒体214は描画部240に送出され、描画部240において記録面の凝集処理液が付与された領域に色インクが付与され、所望の画像が形成される。
さらに、該色インクによる画像が形成された記録媒体214は乾燥処理部250に送られ、乾燥処理部250において乾燥処理が施され、定着処理部260において定着処理が施される。記録媒体214の記録面に所望の画像が形成され、該画像が記録媒体214の記録面に定着した後に、排出部270から装置外部に搬送される。
以下、インクジェット記録装置200の各部(給紙部220、処理液塗布部230、描画部240、乾燥処理部250、定着処理部260、排出部270)について詳細に説明する。
(給紙部)
給紙部220は、給紙トレイ222と不図示の送り出し機構が設けられ、記録媒体214は給紙トレイ222から一枚ずつ送り出されるように構成されている。
(処理液塗布部)
処理液塗布部230は、給紙胴232から受け渡された記録媒体214を外周面に保持して記録媒体214を所定の搬送方向へ搬送する処理液胴234と、処理液胴234の外周面に保持された記録媒体214の記録面に処理液を付与する処理液塗布装置236と、含んで構成されている。
図16に示す処理液塗布装置236は、処理液胴234の外周面(記録媒体保持面)と対向する位置に設けられている。処理液塗布装置236の構成例として、処理液が貯留される処理液容器と、処理液容器の処理液に一部が浸漬され、処理液容器内の処理液を計量するアニロックスローラと、アニロックスローラにより計量された処理液を記録媒体214上に移動させる塗布ローラと、を含む態様が挙げられる。
処理液塗布装置236により記録媒体214に付与される処理液は、描画部240で付与されるインク中の色材(顔料)を凝集させる色材凝集剤を含有し、記録媒体214上で処理液とインクとが接触すると、インク中の色材と溶媒との分離が促進される。
(描画部)
描画部240は、記録媒体214を保持して搬送する描画胴244と、記録媒体214を描画胴244に密着させるための用紙押さえローラ246と、記録媒体214にインクを付与するインクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yを備えている。描画胴244の基本構造は先に説明した処理液胴234と共通している。
用紙押さえローラ246と記録媒体214の搬送方向における最上流側のインクジェットヘッド248Mとの間には、用紙浮き検出センサ(不図示)が配置されている。該用紙浮き検出センサは、記録媒体214がインクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yの直下に進入する直前の浮き量を検出している。
渡し胴242から描画胴244に受け渡された記録媒体214は、グリッパー(符号省略)によって先端が保持された状態で回転搬送される際に、用紙押さえローラ246によって押圧され、描画胴244の外周面に密着する。
インクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yはそれぞれ、マゼンダ(M)、黒(K)、シアン(C)、イエロー(Y)の4色のインクに対応しており、描画胴244の回転方向(図16における反時計回り方向)に上流側から順に配置されるとともに、インクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yのインク吐出面(ノズル面)が描画胴244に保持された記録媒体214の記録面と対向するように配置される。
また、図16に示すインクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yは、描画胴244の外周面に保持された記録媒体214の記録面とインクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yのノズル面が平行となるように、水平面に対して傾けられて配置されている。
インクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yは、記録媒体214における画像形成領域の最大幅(記録媒体214の搬送方向と直交する方向の長さ)に対応する長さを有するフルライン型のヘッドであり、記録媒体214の搬送方向と直交する方向に延在するように固定設置される。
記録媒体214がインクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yの直下の印字領域に搬送されると、インクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yから記録媒体214の凝集処理液が付与された領域に画像データに基づいて各色のインクが吐出(打滴)される。
インクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yから、対応する色インクの液滴が、描画胴244の外周面に保持された記録媒体214の記録面に向かって吐出されると、記録媒体214上で処理液とインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料系色材)又は不溶化する色材(染料系色材)の凝集反応が発現し、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体214上に形成された画像における色材の移動(ドットの位置ずれ、ドットの色ムラ)が防止される。
(乾燥処理部)
乾燥処理部250は、画像形成後の記録媒体214を保持して搬送する乾燥胴254と、該記録媒体214上の水分(液体成分)を蒸発させる乾燥処理を施す乾燥処理装置256を備えている。
乾燥処理装置256は、乾燥胴254の外周面に対向する位置に配置され、記録媒体214に存在する水分を蒸発させる処理部である。乾燥処理装置256の構成例として、ヒータによる加熱、ファンによる送風、又はこれらを併用して記録媒体214上に存在する液体成分を蒸発させる態様が挙げられる。
(定着処理部)
定着処理部260は、記録媒体214を保持して搬送する定着胴(定着ドラム)264と、記録媒体214に加熱処理を施すヒータ266と、該記録媒体214を記録面側から押圧する定着ローラ268と、を備えて構成される。
定着処理部260では、記録媒体214の記録面に対してヒータ266による予備加熱処理が施されるとともに、定着ローラ268による定着処理が施される。ヒータ266の加熱温度は記録媒体の種類、インクの種類(インクに含有するポリマー微粒子の種類)などに応じて適宜設定される。
図16に示すインクジェット記録装置200は、定着処理部260の処理領域の後段に、インラインセンサ282が設けられている。インラインセンサ282は、記録媒体214に形成された画像(例えば、図3の指定ノズル高速最適化用テストチャート10)を読み取るためのセンサであり、CCDラインセンサが好適に用いられる。
(排出部)
図16に示すように、定着処理部260に続いて排出部270が設けられている。排出部270は、張架ローラ272A,272Bに巻きかけられた無端状の搬送チェーン274と、画像形成後の記録媒体214が収容される排出トレイ276と、を備えて構成されている。
定着処理部260から送り出された定着処理後の記録媒体214は、搬送チェーン274によって搬送され、排出トレイ276に排出される。
<インクジェットヘッドの構造>
次に、描画部240に具備されるインクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yの構造の一例について説明する。なお、各色に対応するインクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってインクジェットヘッド(ヘッド)を示すものとする。
図17(a)はヘッド50の構造例を示す平面透視図、図17(b)はヘッド50の一部の拡大図である。また、図18はヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図19は記録素子単位となる1チャンネル分の液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図17(b)中の17a−17a線に沿う断面図)である。
図17(a),(b)に示すように、本例のヘッド50には、インク吐出口であるノズル51が、ヘッド50の記録媒体214と対向するノズル面の画像形成領域の全幅にわたって複数配列されている。これにより、ヘッド長手方向(図3のノズル配列方向Mと同意義)に沿って並ぶように投影(正射影)される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
ノズル配列方向Mに記録媒体214の全幅Wmに対応する長さ以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図17(a)の構成に代えて、図18に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール50Bを千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで、記録媒体214の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッド50を構成してもよい。
ここで、本明細書における「直交する方向」とは、90°未満又は90°を超える角度をなして交差するが、作用効果、機能等の観点から90°の角度をなして交差する場合と実質的に同一とみなせるものが含まれる。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており(図17(a),(b)参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル51への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)54が設けられている。なお、圧力室52の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図19に示すように、ヘッド50は、ノズルプレート51P、流路板52P、及び振動板56等を積層接合した構造から成る。ノズルプレート51Pは、ヘッド50のノズル面50Aを構成し、各圧力室52にそれぞれ連通する複数のノズル51が2次元的に形成されている。
流路板52Pは、圧力室52の側壁部を構成するとともに、共通流路55から圧力室52にインクを導く個別供給路の絞り部(最狭窄部)としての供給口54を形成する流路形成部材である。なお、説明の便宜上、図19では簡略的に表示しているが、流路板52Pは一枚又は複数の基板を積層した構造である。
振動板56は、圧力室52の一壁面(図19の上面)を構成するとともに、導電性材料から成り、各圧力室52に対応して配置される複数の圧電素子58の共通電極を兼ねる。なお、樹脂などの非導電性材料によって振動板を形成する態様も可能であり、この場合は、振動板部材の表面に金属などの導電材料による共通電極層が形成される。
振動板56の圧力室52側と反対側(図19において上側)の面には、各圧力室52に対応する位置に圧電体59が設けられており、該圧電体59の上面(共通電極を兼ねる振動板56に接する面と反対側の面)に個別電極57が形成されている。この個別電極57と、これに対向する共通電極(本例では振動板56が兼ねる)と、これら電極間に挟まれるように介在する圧電体59とにより圧電素子58として機能する圧電素子が構成される。
各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
圧電素子58の個別電極57と共通電極間に駆動電圧を印加することによって圧電素子58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。インク吐出後、圧電素子58の変位が元に戻る際に、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に再充填される。
上述した構造を有するインク室ユニット53を図20に示す如く、主走査方向(ノズル配列方向M、第1方向)に対してある角度ψの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチlで複数配列する構造により、主走査方向については、実質的に各ノズル51が一定のピッチPN=l×cosψで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
図20に示すようなマトリクス状のノズル配置において、ノズル51-11、51-12、51-13、51-14、51-15、51-16を1つのブロックとし(他にはノズル51-21、…、51-26を1つのブロック、ノズル51-31、…、51-36を1つのブロック、…として)、記録媒体214の搬送速度に応じてノズル51-11、51-12、…、51-16を順次駆動することで記録媒体214の幅方向に1ラインを印字することができる。
ここで、ノズル51-13の両隣のノズルとは、ノズル51-12及びノズル51-14を指す。すなわち、ノズル51-13の不吐出補正パラメータはノズル51-12とノズル51-14に適用される。このように、本実施形態において両隣のノズルとは、主走査方向に隣接する位置にインク滴を打滴するノズルを指す。
一方、記録媒体214の搬送とともに、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を記録媒体搬送方向に繰り返し行うことにより副走査方向(第2方向)の印字がなされる。
本実施形態において、ヘッド50におけるノズル51の配列形態は図示の例に限定されない。例えば、図8で説明したマトリクス配列に代えて、1列の直線配列、V字状のノズル配列、V字状配列を繰り返し単位とするジグザク状(W字状など)のような折れ線状のノズル配列なども可能である。
また、本実施形態では、ピエゾ素子に代表される圧電素子の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
<制御系の説明>
図21は、インクジェット記録装置200の制御系の概略構成を示すブロック図である。インクジェット記録装置200は、通信インターフェース340、システム制御部342、搬送制御部344、画像処理部346、ヘッド駆動部348を備えるとともに、インライン検出部366、不吐出補正パラメータ最適化部386等を備えている。
通信インターフェース340は、ホストコンピュータ354から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース340は、シリアルインターフェースを適用してもよいしパラレルインターフェースを適用してもよい。通信インターフェース340は、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
システム制御部342は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置200の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能し、さらに、画像メモリ350及びROM352のメモリコントローラとして機能する。すなわち、システム制御部342は、通信インターフェース340、搬送制御部344等の各部を制御し、ホストコンピュータ354との間の通信制御、画像メモリ350及びROM352の読み書き制御等を行うとともに、上記の各部を制御する制御信号を生成する。
また、システム制御部342は、図7に示した制御部150の機能と同等の機能を有している。
ホストコンピュータ354から送出された画像データは通信インターフェース340を介してインクジェット記録装置200に取り込まれ、画像処理部346によって所定の画像処理が施される。
画像処理部346は、画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号(画像)処理機能を有し、生成した印字データをヘッド駆動部348に供給する制御部である。画像処理部346において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいて、ヘッド駆動部348を介してヘッド50の吐出液滴量(打滴量)や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。なお、図21に示すヘッド駆動部348には、ヘッド50の駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
搬送制御部344は、画像処理部346により生成された印字制御用の信号に基づいて記録媒体214(図16参照)の搬送タイミング及び搬送速度を制御する。図21における搬送駆動部356は、図16の圧胴234,244,254,264を回転させるモータや、渡し胴232〜262を回転させるモータ、給紙部220における記録媒体214の送出機構のモータ、排出部270の張架ローラ272A(272B)を駆動するモータなどが含まれ、搬送制御部344は上記のモータのコントローラーとして機能している。
画像メモリ(一次記憶メモリ)350は、通信インターフェース340を介して入力された画像データを一旦格納する一次記憶手段としての機能や、ROM352に記憶されている各種プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域(例えば、画像処理部346の作業領域)としての機能を有している。画像メモリ350には、逐次読み書きが可能な揮発性メモリ(RAM)が用いられる。
ROM352は、システム制御部342のCPUが実行するプログラムや、装置各部の制御に必要な各種データ、制御パラメータなどが格納されており、システム制御部342を通じてデータの読み書きが行われる。ROM352は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。また、外部インターフェースを備え、着脱可能な記憶媒体を用いてもよい。
さらに、このインクジェット記録装置200は、処理液付与制御部360、乾燥処理制御部362、及び定着処理制御部364を備えており、システム制御部342からの指示に従って、それぞれ、処理液塗布部230、乾燥処理部250、及び定着処理部260の各部の動作を制御する。
処理液付与制御部360は、画像処理部346から得られた印字データに基づいて、処理液付与のタイミングの制御を制御するとともに、処理液の付与量を制御する。また、乾燥処理制御部362は、乾燥処理装置256における乾燥処理のタイミングを制御するとともに、処理温度、送風量等を制御し、定着処理制御部364は、ヒータ266(図16参照)の温度を制御するとともに、定着ローラ268の押圧を制御する。
また、図21のインライン検出部366は、図16に示したインラインセンサ282から出力される読取信号にノズル除去や増幅、波形整形などの所定の信号処理を施す信号処理部を含む処理ブロックである。システム制御部342は、インライン検出部366により得られた検出信号に基づいて、ヘッド50の吐出異常の有無を判断する。
本例に示すインクジェット記録装置200は、ユーザインターフェース370を具備し、該ユーザインターフェース370は、オペレータ(ユーザ)が各種入力を行うための入力装置372と、表示部(ディスプレイ)374を含んで構成される。入力装置372には、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタンなど各種形態を採用し得る。オペレータは、入力装置372を操作することにより、印刷条件の入力、画質モードの選択、付属情報の入力・編集、情報の検索などを行うことができ、入力内容や検索結果など等の各種情報は表示部374の表示を通じて確認することができる。この表示部374はエラーメッセージなどの警告を表示する手段としても機能する。
パラメータ記憶部380は、インクジェット記録装置200の動作に必要な各種制御パラメータが記憶されている。システム制御部342は、制御に必要なパラメータを適宜読み出すとともに、必要に応じて各種パラメータの更新(書換)を実行する。また、不吐出ノズルのノズル番号が不吐出ノズル情報として記憶されている。
プログラム格納部384は、インクジェット記録装置200を動作させるための制御プログラムが格納されている記憶手段である。
不吐出補正パラメータ最適化部386は、図7に示した不吐出補正パラメータ記憶部152、テストチャートデータ生成部154、テストチャートデータ記憶部156、テストチャート読取データ記憶部160、不吐出補正パラメータ更新部164を含んで構成される。
不吐出補正パラメータ最適化部386で生成されたテストチャートデータは、システム制御部342に入力される。システム制御部342は、ヘッド駆動部348によってヘッド50を駆動し、記録媒体214にテストチャートを記録する。
このテストチャートは、図16のインラインセンサ282によって読み取られ、図21のインライン検出部366によって所定の信号処理がされた後にシステム制御部342に入力される。不吐出補正パラメータ最適化部386は、この読取データを評価し、不吐出補正パラメータを更新する。
インクジェット記録装置200は、更新された最新の不吐出補正パラメータを用いてインクジェットヘッド248M,248K,248C,248Yを動作させ、不吐出ノズルに起因する白筋等の画像劣化が発生しない高品質の画像を記録媒体214(図16参照)に記録する。
なお、図16から図21を用いて説明した装置構成は、適宜変更、追加、削除等が可能である。
本発明の技術的範囲は、上記の実施形態に記載の範囲には限定されない。各実施形態における構成等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更、追加、削除等が可能であり、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
〔本明細書が開示する発明〕
上記に詳述した発明の実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書は少なくとも以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(第1態様):複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化装置と、予め指定された指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを形成する形成手段と、形成された第1テストチャートを読み取る読取手段と、を備え、不良記録素子補償パラメータ最適化装置は、読取手段によって得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに計測チャートの濃度と均一濃度領域の濃度とを比較し、均一濃度領域との濃度差が最小となる計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段を備えた画像記録装置。
かかる態様によれば、予め指定された指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを最適化する際に、複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが用いられ、計測チャートに与えられた不良記録素子補償パラメータごとの計測チャートの濃度値と均一濃度領域の濃度値との差分値が最小となる不良記録素子補償パラメータが指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出されるので、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータが効率的に最適化される。
第1テストチャートデータを形成する第1テストチャートデータ形成手段、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを更新する更新手段、更新された指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを記憶する記憶手段、を備える態様が好ましい。また、指定記録素子を指定する指定手段を備える態様が好ましい。
非記録領域と計測チャート領域とを第1方向に沿って並べて形成する態様が好ましい。また、非記録領域及び計測チャートのそれぞれを第1方向と直交する第2方向に沿って形成される態様が好ましい。
(第2態様):第1態様に記載の画像記録装置において、解析手段は、不良記録素子補償パラメータの最適値の評価指標として、計測チャート領域及び非記録領域における不良記録素子補償パラメータごとの領域である対象不良極近傍領域の平均濃度値と、均一濃度領域における対象不良極近傍領域に対応する領域である対象不良略近傍領域の平均濃度値との差分値を適用し、差分値が最小となる対象不良極近傍領域に与えられた不良記録素子補償パラメータを、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する。
かかる態様における「対象不良極近傍領域」の例としては、第2方向について同じ位置の非記録領域及び計測チャート領域から形成される態様が挙げられる。
「対象不良略近傍領域」の例として、第2方向について対象不良極近傍領域と同じ位置の均一濃度領域とする態様が挙げられる。
「対象不良略近傍領域」は、第1方向について「対象不良極近傍領域」の片側に形成されてもよいし、両側に形成されてもよい。
(第3態様):第1態様又は第2態様に記載の画像記録装置において、形成手段、読取手段、及び解析手段による処理を経る指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適化処理が複数回にわたって実行される際に、形成手段は計測チャートに適用される複数の不良記録素子補償パラメータの範囲を前回よりも狭めて計測チャートを形成する。
かかる態様によれば、複数回の繰り返し処理によって不良記録素子補償パラメータを最適化する際に、処理回数が進むに従って不良記録素子補償パラメータの範囲を狭めることで、より効率的に不良記録素子補償パラメータが最適化される。
初回の処理では不良記録素子補償パラメータの範囲を全範囲としてもよいし、初回の処理から不良記録素子補償パラメータの範囲を絞ってもよい。
(第4態様):第1態様から第3態様のいずれかに記載の画像記録装置において、指定記録素子が既知の不良記録素子の場合、形成手段は指定記録素子の記録位置を非記録領域とし、指定記録素子の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置を計測チャート領域として第1テストチャートを形成する。
かかる態様によれば、既知の不良記録素子を指定記録素子として、既知の不良記録素子を考慮した不良記録素子補償パラメータの最適化が実現される。
(第5態様):第1態様から第3態様のいずれかに記載の画像記録装置において、指定記録素子が正常記録素子の場合、形成手段は指定記録素子の記録位置を計測チャート領域とし、指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置を非記録領域として第1テストチャートを形成する。
かかる態様によれば、予め決められた条件から指定された記録素子に対して、効率的に不良記録素子補償パラメータの最適化がされる。
(第6態様):第1態様から第5態様のいずれかに記載の画像記録装置において、形成手段は、計測チャート領域に複数の不良記録素子補償パラメータのそれぞれに対応する小領域が連続する計測チャートを形成する。
かかる態様によれば、計測チャートを構成する小領域を連続させることで、光学的読取装置を用いた第1テストチャートの読取に際して、読取データへの反射光の影響を抑制しうる。
(第7態様):第1態様から第6態様のいずれかに記載の画像記録装置において、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適化がされた後に指定記録素子の他の記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを最適化する際に、形成手段は、他の記録素子の中で不良記録素子とみなした模擬不良記録素子の記録位置が非記録とされた模擬不良記録領域、模擬不良記録素子の記録不良を補償する記録素子である不良補償記録素子の記録位置であり模擬不良記録素子に対する不良記録素子補償パラメータが適用された濃度値を有する補償パターンが形成される不良記録素子補償領域、及び処理対象の濃度値の均一濃度画像が形成される均一濃度領域を有するテストチャートであり、複数の模擬不良記録領域及び不良記録素子補償領域が第1の方向に予め決められた間隔で配置された1段分のパターンが第1の方向に直交する第2の方向について複数配置され、異なる段に属する模擬不良記録領域は第1の方向の位置がずらして配置される第2テストチャートを形成し、読取手段は、形成された第2テストチャートを読み取り、解析手段は、読取手段によって得られた第2テストチャートの読取データを解析して、記録素子ごとの不良記録素子補償パラメータの補正強度を評価し、評価した補正強度から反復法を用いた一変数求根アルゴリズムに基づいて他の記録素子のそれぞれの不良記録素子補償パラメータを最適化する。
かかる態様によれば、第1態様から第6態様に係る不良記録素子補償パラメータ最適化手法を利用して、記録ヘッドに具備されるすべての記録素子について、既知の不良記録素子等を考慮した好ましい不良記録素子補償パラメータの最適化がされうる。
かかる態様において、反復法を用いた一変数求根アルゴリズムとして、Brent法を使用する態様が好ましい。
かかる態様において、制御手段は、予め定められた回数を上限として動作を繰り返し実行させる態様が好ましい。
かかる態様において、評価した補正強度が所定の値より小さいか否かを判定する判定手段を備え、制御手段は、評価した補正強度が所定の値より小さいと判定されるまで動作を繰り返し実行させる態様が好ましい。
かかる態様において、第2テストチャートは、第1のノズルにより形成される模擬不吐出領域と、第1のノズルの両隣のノズルである第2のノズルにより形成される不吐出補正領域と、第1のノズル及び第2のノズル以外の第3のノズルにより形成される均一濃度領域と、を有し、模擬不吐出領域が第1の方向に所定の間隔で配置された1つの段が第1の方向に直交する第2の方向に複数段配置され、複数段の模擬不吐出領域は第1の方向についてそれぞれ異なる位置に配置されており、テストチャートデータは、第1のノズルにはインクを吐出させず、第3のノズルには所定の濃度の指令値でインクを吐出させ、第2のノズルには所定の濃度の指令値を隣接する第1のノズルの不吐出補正パラメータで補正した指令値でインクを吐出させるデータである態様が好ましい。
かかる態様において、第2テストチャートは、さらに全てのノズルに所定の濃度の指令値でインクを吐出させたリファレンス領域段を有する態様が好ましい。
かかる態様において、補正強度は、模擬不吐出領域近傍の読取データの濃度値と所定の濃度の濃度値の差分量である態様が好ましい。
かかる態様において、ノズルごとの不吐出補正パラメータは濃度ごとに備えられ、制御手段は、所定の濃度の指令値の不吐出補正パラメータを最適化する態様が好ましい。
かかる態様において、ノズルごとの不吐出補正パラメータは、共通の変数で表される複数のパラメータからなり、パラメータ更新手段は、共通の変数を更新する態様が好ましい。
(第8態様):第7態様に記載の画像記録装置において、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適化の際に、形成手段は、第1テストチャートを形成する代わりに、第1テストチャートに対応する第1チャート及び第2テストチャートに対応する第2チャートが混成され、指定記録素子の記録位置及び指定記録素子の近傍の記録素子の記録位置に第1チャートが形成され、指定記録素子の記録位置及び指定記録素子の近傍の記録素子の他の記録素子の記録位置に第2チャートが形成された第3テストチャートを形成し、読取手段は、形成された第3テストチャートを読み取り、解析手段は、読取手段によって取得された第3テストチャートの読取データにおける第1テストチャートの読取データを解析して、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する。
かかる態様によれば、第1テストチャートに対応する第1チャートと、第2テストチャートに対応する第2チャートとを混成させた第3テストチャートを用いて、指定記録素子及び指定記録素子の近傍の記録素子に対して第1チャートを用いた不良記録素子補償パラメータ最適化手法が適用され、指定記録素子及び指定記録素子の近傍の記録素子の他の記録素子に対して第2チャートを用いた不良記録素子補償パラメータ最適化手法が適用され、両者を一括してすることで、指定記録素子を考慮した不良記録素子補償パラメータのより効率的な最適化が実現される。
「指定記録素子の近傍の記録素子」の一例として、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適化処理に際し、演算対象領域を記録位置とする記録素子が挙げられる。
(第9態様):第8態様に記載の画像記録装置において、解析手段は、第3テストチャートにおける第1チャートの均一濃度領域には処理をせずに、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを最適化する。
かかる態様によれば、第3テストチャートにおける第1チャートの均一濃度領域には処理をしないことで、指定記録素子及び指定記録素子の近傍の記録素子について好ましい不良記録素子補償パラメータの最適化がされる。
(第10態様):第8態様又は第9態様に記載の画像記録装置において、第3テストチャートを用いた指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適化がされた後に指定記録素子の他の記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを最適化する際に、形成手段は、第3テストチャートにおける第1チャートの均一濃度領域に第2テストチャートに対応する第2チャートが形成された第4テストチャートを形成し、読取手段は、形成された第4テストチャートを読み取り、解析手段は、読取手段によって取得された第4テストチャートの読取データにおける第2チャートの読取データを解析して、指定記録素子の近傍の記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する。
かかる態様によれば、第3テストチャートにおける第1チャートの非記録領域、計測チャート領域とは別に、第3テストチャートにおける第1チャートの均一濃度領域に対して第4テストチャートを用いて不良記録素子補償パラメータの最適化を行うことで、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適化の影響を受けることがない。
(第11態様):複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化方法であって、予め指定された指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを形成する形成工程と、形成された第1テストチャートを読み取る読取工程と、読取工程によって得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに計測チャートの濃度と均一濃度領域の濃度とを比較し、均一濃度領域との濃度差が最小となる計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析工程と、を含む不良記録素子補償パラメータ最適化方法。
かかる態様によれば、予め指定された指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを最適化する際に、複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが用いられ、計測チャートに与えられた不良記録素子補償パラメータごとの計測チャートの濃度値と均一濃度領域の濃度値との差分値が最小となる不良記録素子補償パラメータが指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出されるので、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータが効率的に最適化される。
第1テストチャートデータを形成する第1テストチャートデータ形成工程、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを更新する更新工程、更新された指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを記憶する記憶工程、を含む態様が好ましい。また、指定記録素子を指定する指定工程を含む態様が好ましい。
(第12態様):コンピュータに、複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化装置と、予め指定された指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを形成する形成手段と、形成された第1テストチャートを読み取る読取手段の機能を実現させる不良記録素子補償パラメータ最適化プログラムであって、不良記録素子補償パラメータ最適化装置の機能として、読取手段によって得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに計測チャートの濃度と均一濃度領域の濃度とを比較し、均一濃度領域との濃度差が最小となる計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段の機能を実現させる不良記録素子補償パラメータ最適化プログラム。
(第13態様):複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化装置であって、予め指定された指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを読み取って得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに計測チャートの濃度と均一濃度領域の濃度とを比較し、均一濃度領域との濃度差が最小となる計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段を備えた不良記録素子補償パラメータ最適化装置。
(第14態様):複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化方法であって、予め指定された指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを読み取って得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに計測チャートの濃度と均一濃度領域の濃度とを比較し、均一濃度領域との濃度差が最小となる計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析工程を含む不良記録素子補償パラメータ最適化方法。
(第15態様):複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化プログラムであって、コンピュータに、予め指定された指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートの読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに計測チャートの濃度と均一濃度領域の濃度とを比較し、均一濃度領域との濃度差が最小となる計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段の機能を実行させる不良記録素子補償パラメータ最適化プログラム。
10…指定ノズル高速最適化用テストチャート、20…第1混成最適化用テストチャート、40…第2混成最適化用テストチャート、100…インクジェット記録装置、120,248M,248K,248C,248Y…インクジェットヘッド、140…インラインセンサ、150…制御部、162…テストチャート読取データ解析部、166…不吐出補 正パラメータ最適化部

Claims (14)

  1. 複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を前記不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に前記不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化装置と、
    予め指定された指定記録素子が既知の不良記録素子の場合の指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は予め指定された指定記録素子が正常記録素子の場合の指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、前記非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを形成する形成手段と、
    前記形成された第1テストチャートを読み取る読取手段と、
    を備え、
    前記不良記録素子補償パラメータ最適化装置は、前記読取手段によって得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに前記計測チャートの濃度と前記均一濃度領域の濃度とを比較し、前記均一濃度領域との濃度差が最小となる前記計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段であって、前記不良記録素子補償パラメータの最適値の評価指標として、前記計測チャート領域及び前記非記録領域における不良記録素子補償パラメータごとの領域である対象不良極近傍領域の平均濃度値と、前記均一濃度領域における前記対象不良極近傍領域に対応する領域である対象不良略近傍領域の平均濃度値との差分値を適用し、前記差分値が最小となる前記対象不良極近傍領域に与えられた不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段を備えた画像記録装置。
  2. 前記形成手段、前記読取手段、及び前記解析手段による処理を経る前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適化処理が複数回にわたって実行される際に、
    前記形成手段は前記計測チャートに適用される複数の不良記録素子補償パラメータの範囲を前回よりも狭めて前記計測チャートを形成する請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記指定記録素子が既知の不良記録素子の場合、前記形成手段は前記指定記録素子の記録位置を前記非記録領域とし、前記指定記録素子の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置を前記計測チャート領域として前記第1テストチャートを形成する請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 前記指定記録素子が正常記録素子の場合、前記形成手段は前記指定記録素子の記録位置を前記計測チャート領域とし、前記指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置を前記非記録領域として前記第1テストチャートを形成する請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  5. 前記形成手段は、前記計測チャート領域に複数の不良記録素子補償パラメータのそれぞれに対応する小領域が連続する計測チャートを形成する請求項1からのいずれか1項に記載の画像記録装置。
  6. 前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適化がされた後に前記指定記録素子の他の記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを最適化する際に、
    前記形成手段は、前記他の記録素子の中で不良記録素子とみなした模擬不良記録素子の記録位置が非記録とされた模擬不良記録領域、前記模擬不良記録素子の記録不良を補償する記録素子である不良補償記録素子の記録位置であり前記模擬不良記録素子に対する不良記録素子補償パラメータが適用された濃度値を有する補償パターンが形成される不良記録素子補償領域、及び処理対象の濃度値の均一濃度画像が形成される均一濃度領域を有するテストチャートであり、複数の前記模擬不良記録領域及び前記不良記録素子補償領域が第1の方向に予め決められた間隔で配置された1段分のパターンが前記第1の方向に直交する第2の方向について複数配置され、異なる段に属する前記模擬不良記録領域は前記第1の方向の位置がずらして配置される第2テストチャートを形成し、
    前記読取手段は、前記形成された第2テストチャートを読み取り、
    前記解析手段は、前記読取手段によって得られた前記第2テストチャートの読取データを解析して、前記記録素子ごとの不良記録素子補償パラメータの補正強度を評価し、前記評価した補正強度から反復法を用いた一変数求根アルゴリズムに基づいて前記他の記録素子のそれぞれの不良記録素子補償パラメータを最適化する請求項1からのいずれか1項に記載の画像記録装置。
  7. 前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適化の際に、
    前記形成手段は、前記第1テストチャートを形成する代わりに、前記第1テストチャートに対応する第1チャート及び前記第2テストチャートに対応する第2チャートが混成され、前記指定記録素子の記録位置及び前記指定記録素子の近傍の記録素子の記録位置に前記第1チャートが形成され、前記指定記録素子の記録位置及び前記指定記録素子の近傍の記録素子の他の記録素子の記録位置に前記第2チャートが形成された第3テストチャートを形成し、
    前記読取手段は、前記形成された第3テストチャートを読み取り、
    前記解析手段は、前記読取手段によって取得された前記第3テストチャートの読取データにおける前記第1テストチャートの読取データを解析して、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する請求項に記載の画像記録装置。
  8. 前記解析手段は、前記第3テストチャートにおける前記第1チャートの均一濃度領域には処理をせずに、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを最適化する請求項に記載の画像記録装置。
  9. 前記第3テストチャートを用いた指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適化がされた後に前記指定記録素子の他の記録素子に対する不良記録素子補償パラメータを最適化する際に、
    前記形成手段は、前記第3テストチャートにおける第1チャートの均一濃度領域に前記第2テストチャートに対応する第2チャートが形成された第4テストチャートを形成し、
    前記読取手段は、前記形成された第4テストチャートを読み取り、
    前記解析手段は、前記読取手段によって取得された前記第4テストチャートの読取データにおける前記第2チャートの読取データを解析して、前記指定記録素子の近傍の記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する請求項又はに記載の画像記録装置。
  10. 複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を前記不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に前記不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化方法であって、
    予め指定された指定記録素子が既知の不良記録素子の場合の指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は予め指定された指定記録素子が正常記録素子の場合の指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、前記非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを形成する形成工程と、
    前記形成された第1テストチャートを読み取る読取工程と、
    前記読取工程によって得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに前記計測チャートの濃度と前記均一濃度領域の濃度とを比較し、前記均一濃度領域との濃度差が最小となる前記計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析工程であって、前記不良記録素子補償パラメータの最適値の評価指標として、前記計測チャート領域及び前記非記録領域における不良記録素子補償パラメータごとの領域である対象不良極近傍領域の平均濃度値と、前記均一濃度領域における前記対象不良極近傍領域に対応する領域である対象不良略近傍領域の平均濃度値との差分値を適用し、前記差分値が最小となる前記対象不良極近傍領域に与えられた不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析工程と、
    を含む不良記録素子補償パラメータ最適化方法。
  11. コンピュータに、
    複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を前記不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に前記不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化装置と、
    予め指定された指定記録素子が既知の不良記録素子の場合の指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は予め指定された指定記録素子が正常記録素子の場合の指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、前記非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを形成する形成手段と、
    前記形成された第1テストチャートを読み取る読取手段の機能を実現させる不良記録素子補償パラメータ最適化プログラムであって、
    前記不良記録素子補償パラメータ最適化装置の機能として、前記読取手段によって得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに前記計測チャートの濃度と前記均一濃度領域の濃度とを比較し、前記均一濃度領域との濃度差が最小となる前記計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段であって、前記不良記録素子補償パラメータの最適値の評価指標として、前記計測チャート領域及び前記非記録領域における不良記録素子補償パラメータごとの領域である対象不良極近傍領域の平均濃度値と、前記均一濃度領域における前記対象不良極近傍領域に対応する領域である対象不良略近傍領域の平均濃度値との差分値を適用し、前記差分値が最小となる前記対象不良極近傍領域に与えられた不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段の機能を実現させる不良記録素子補償パラメータ最適化プログラム。
  12. 複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を前記不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に前記不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化装置であって、
    予め指定された指定記録素子が既知の不良記録素子の場合の指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は予め指定された指定記録素子が正常記録素子の場合の指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、前記非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを読み取って得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに前記計測チャートの濃度と前記均一濃度領域の濃度とを比較し、前記均一濃度領域との濃度差が最小となる前記計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段であって、前記不良記録素子補償パラメータの最適値の評価指標として、前記計測チャート領域及び前記非記録領域における不良記録素子補償パラメータごとの領域である対象不良極近傍領域の平均濃度値と、前記均一濃度領域における前記対象不良極近傍領域に対応する領域である対象不良略近傍領域の平均濃度値との差分値を適用し、前記差分値が最小となる前記対象不良極近傍領域に与えられた不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段を備えた不良記録素子補償パラメータ最適化装置。
  13. 複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を前記不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に前記不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化方法であって、
    予め指定された指定記録素子が既知の不良記録素子の場合の指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、又は予め指定された指定記録素子が正常記録素子の場合の指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、前記非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートを読み取って得られた読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに前記計測チャートの濃度と前記均一濃度領域の濃度とを比較し、前記均一濃度領域との濃度差が最小となる前記計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析工程であって、前記不良記録素子補償パラメータの最適値の評価指標として、前記計測チャート領域及び前記非記録領域における不良記録素子補償パラメータごとの領域である対象不良極近傍領域の平均濃度値と、前記均一濃度領域における前記対象不良極近傍領域に対応する領域である対象不良略近傍領域の平均濃度値との差分値を適用し、前記差分値が最小となる前記対象不良極近傍領域に与えられた不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析工程を含む不良記録素子補償パラメータ最適化方法。
  14. 複数の記録素子が具備される記録ヘッドを用いた画像記録に適用され、正常記録が不能となった不良記録素子による記録不良を前記不良記録素子以外の不良補償記録素子を用いて補償する際に前記不良補償記録素子に適用される不良記録素子補償パラメータを最適化する不良記録素子補償パラメータ最適化プログラムであって、
    コンピュータに、
    予め指定された指定記録素子が既知の不良記録素子の場合の指定記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域置、又は予め指定された指定記録素子が正常記録素子の場合の指定記録素子が記録不良を補償する不良記録素子の記録位置が非記録とされた非記録領域、前記非記録領域の記録不良を補償する不良補償記録素子の記録位置に複数の不良記録素子補償パラメータが連続的又は段階的に与えられた計測チャートが形成される計測チャート領域、及び処理対象濃度の均一濃度画像が記録される均一濃度領域を有する第1テストチャートの読取データを解析して、不良記録素子補償パラメータごとに前記計測チャートの濃度と前記均一濃度領域の濃度とを比較し、前記均一濃度領域との濃度差が最小となる前記計測チャートの濃度に対応する不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段であって、前記不良記録素子補償パラメータの最適値の評価指標として、前記計測チャート領域及び前記非記録領域における不良記録素子補償パラメータごとの領域である対象不良極近傍領域の平均濃度値と、前記均一濃度領域における前記対象不良極近傍領域に対応する領域である対象不良略近傍領域の平均濃度値との差分値を適用し、前記差分値が最小となる前記対象不良極近傍領域に与えられた不良記録素子補償パラメータを、前記指定記録素子に対する不良記録素子補償パラメータの最適値として導出する解析手段の機能を実行させる不良記録素子補償パラメータ最適化プログラム。
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