JP5853922B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンを備えた車両に関する。
エンジンを備えた車両においては、エンジンの回転変動からエンジンにおいて失火が発生しているか否かが判定される。ところが、エンジンの回転に変動を生じさせるような悪路を車両が走行している場合には、失火判定精度が悪化する場合がある。このような問題に対して、たとえば、特開2004−11449号公報(特許文献1)は、エンジンの回転変動からエンジンにおいて失火が発生していると判定された場合であっても回転変動の変化パターンから車両が悪路走行中であると判定された場合には、失火が発生しているとの判定結果を無効化する技術を開示する。
特開2004−11449号公報
しかしながら、特許文献1には、悪路走行時と失火発生時との間でエンジンの回転変動の変化パターンが具体的にどのように違うのかは示されていないため、悪路走行と失火発生とを適切に判別できないおそれがある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、悪路走行と失火発生とを適切に判別して、失火判定精度を向上させることである。
この発明に係る車両は、複数の気筒を有するエンジンと、エンジンにおいて失火が発生しているか否かを判定する制御装置とを備える。制御装置は、エンジンの回転軸が所定角度だけ回転するのに要する時間の変動量をエンジンの回転変動量として算出し、回転変動量が正の第1所定値を超えた場合かつ回転変動量が第1所定値を超える直前の所定期間中の回転変動量が零以下の第2所定値よりも大きい場合、失火が発生していると判定する。
好ましくは、制御装置は、回転変動量が第1所定値を超えた場合であっても直前の所定期間中の回転変動量が第2所定値よりも小さい場合、車両が悪路を走行していると判定して失火が発生しているとは判定しない。
好ましくは、制御装置は、所定の演算周期で回転変動量を算出する。直前の所定期間中の回転変動量は、回転変動量が第1所定値を超える直前の複数の演算周期で算出された複数の回転変動量の合計または平均である。
好ましくは、複数の気筒は、所定の順序で点火される。制御装置は、複数の気筒の点火タイミングに応じた演算周期で回転変動量を算出し、同じ気筒で連続して回転変動量が第1所定値を超えた場合、直前の所定期間中の回転変動量が第2所定値よりも大きいか否かに関わらず、連続して回転変動量が第1所定値を超えた気筒において失火が発生していると判定する。
本発明によれば、悪路走行と失火発生とを適切に判別し、失火判定精度を向上させることができる。
車両の全体ブロック図である。 エンジンの構成を示す図である。 ECUの機能ブロック図である。 回転時間T30および回転時間変動量ΔT30の算出タイミング(演算サイクル)の一例を示す図である。 悪路走行中のエンジン回転速度Ne、回転時間T30、回転時間変動量ΔT30の変化パターンを模式的に示す図である。 ECUの処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態は、説明される。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返されない。
図1は、本実施の形態による車両1の全体ブロック図である。車両1は、エンジン10と、駆動軸16と、第1モータジェネレータ(以下、第1MGと記載する)20と、第2モータジェネレータ(以下、第2MGと記載する)30と、動力分割装置40と、減速機58と、PCU(Power Control Unit)60と、バッテリ70と、駆動輪80と、ECU(Electronic Control Unit)200とを含む。
この車両1は、エンジン10および第2MG30の少なくとも一方から出力される駆動力によって走行するハイブリッド車両である。なお、本発明を適用可能な車両は、特にハイブリッド車両に限定されるものではなく、たとえばエンジンのみを駆動源とする車両であってもよい。
エンジン10が発生する動力は、動力分割装置40によって2経路に分割される。2経路のうちの一方の経路は減速機58を介して駆動輪80へ伝達される経路であり、他方の経路は第1MG20へ伝達される経路である。
第1MG20および第2MG30は、たとえば、三相交流回転電機である。第1MG20および第2MG30は、PCU60によって駆動される。
第1MG20は、動力分割装置40によって分割されたエンジン10の動力を用いて発電してPCU60を経由してバッテリ70を充電するジェネレータとしての機能を有する。また、第1MG20は、バッテリ70からの電力を受けてエンジン10の出力軸であるクランク軸を回転させる。これによって、第1MG20は、エンジン10を始動するスタータとしての機能を有する。
第2MG30は、バッテリ70に蓄えられた電力および第1MG20により発電された電力の少なくともいずれか一方を用いて駆動輪80に駆動力を与える駆動用モータとしての機能を有する。また、第2MG30は、回生制動によって発電された電力を用いてPCU60を経由してバッテリ70を充電するためのジェネレータとしての機能を有する。
図2は、エンジン10の構成を示す図である。エンジン10は、たとえば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である。エンジン10は、エアクリーナ102と、スロットルバルブ104と、複数の気筒106と、複数の気筒106の各々に燃料を供給するインジェクタ108と、点火プラグ110と、三元触媒112と、ピストン114と、クランク軸116と、吸気バルブ118と、排気バルブ120と、吸気側カム122と、排気側カム124と、VVT(Variable Valve Timing)機構126とを含む。
エンジン10には、エアクリーナ102から空気が吸入される。吸入空気量は、スロットルバルブ104により調整される。スロットルバルブ104はモータにより駆動される電子スロットルバルブである。
空気は、気筒106(燃焼室)において燃料と混合される。気筒106には、インジェクタ108から燃料が直接噴射される。すなわち、インジェクタ108の噴射孔は気筒106内に設けられている。燃料は、気筒106の吸気側(空気が導入される側)から噴射される。
燃料は吸気行程において噴射される。なお、燃料が噴射される時期は、吸気行程に限らない。また、本実施の形態においては、インジェクタ108の噴射孔が気筒106内に設けられた直噴エンジンとしてエンジン10を説明するが、直噴用のインジェクタ108に加えて、ポート噴射用のインジェクタを設けてもよい。さらに、ポート噴射用のインジェクタのみを設けるようにしてもよい。
気筒106内の混合気は、点火プラグ110により着火され、燃焼する。燃焼後の混合気、すなわち排気ガスは、三元触媒112により浄化された後、車外に排出される。混合気の燃焼によりピストン114が押し下げられ、クランク軸116が回転する。
気筒106の頭頂部には、吸気バルブ118および排気バルブ120が設けられる。気筒106に導入される空気の量および時期は吸気バルブ118により制御される。気筒106から排出される排気ガスの量および時期は排気バルブ120により制御される。吸気バルブ118は吸気側カム122により駆動される。排気バルブ120は排気側カム124により駆動される。
吸気バルブ118は、VVT機構126により、開閉タイミング(位相)が変更される。なお、排気バルブ120の開閉タイミングを変更するようにしてもよい。
本実施の形態においては、吸気側カム122が設けられたカムシャフト(図示せず)がVVT機構126により回転されることにより、吸気バルブ118の開閉タイミングが制御される。なお、開閉タイミングを制御する方法はこれに限らない。本実施の形態において、VVT機構126は、油圧により作動する。VVT機構126は、排気側カム124に設けられてもよい。
エンジン10は、ECU200からの制御信号に基づいて制御される。ECU200は、エンジン10が所望の運転状態になるように、スロットル開度、点火時期、燃料噴射時期、燃料噴射量、吸気バルブ118の開閉タイミングを制御する。
ECU200には、クランク角センサ11、カム角センサ204、水温センサ206、エアフローメータ208から信号が入力される。
クランク角センサ11は、クランク軸116の回転角度(以下「クランク角」ともいう)を表す信号を出力する。クランク角の単位は「°CA(Crank Angle)」である。なお、クランク軸116の回転速度(以下「エンジン回転速度」という)Neは、クランク角センサ11の検出結果を用いてECU200によって算出される。カム角センサ204は、吸気側カム122の位置を表す信号を出力する。水温センサ206は、エンジン10の冷却水の温度(以下、水温とも記載する)を表す信号を出力する。エアフローメータ208は、エンジン10に吸入される空気量を表す信号を出力する。
ECU200は、これらのセンサから入力された信号、ROM(Read Only Memory)202に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、エンジン10を制御する。
図1に戻って、動力分割装置40は、駆動輪80を回転させるための駆動軸16、エンジン10の出力軸および第1MG20の回転軸の三要素の各々を機械的に連結する。動力分割装置40は、上述の三要素のうちのいずれか一つを反力要素とすることによって、他の2つの要素間での動力の伝達を可能とする。第2MG30の回転軸は、駆動軸16に連結される。
動力分割装置40は、サンギヤと、ピニオンギヤと、キャリアと、リングギヤとを含む遊星歯車機構である。ピニオンギヤは、サンギヤおよびリングギヤの各々と噛み合う。キャリアは、ピニオンギヤを自転可能に支持するとともに、エンジン10のクランク軸に連結される。サンギヤは、第1MG20の回転軸に連結される。リングギヤは、駆動軸16を介在して第2MG30の回転軸および減速機58に連結される。
減速機58は、動力分割装置40や第2MG30からの動力を駆動輪80に伝達する。また、減速機58は、駆動輪80が受けた路面からの反力を動力分割装置40や第2MG30に伝達する。
PCU60は、バッテリ70に蓄えられた直流電力を第1MG20および第2MG30を駆動するための交流電力に変換する。PCU60は、ECU200からの制御信号に基づいて制御されるコンバータおよびインバータ(いずれも図示せず)を含む。コンバータは、バッテリ70から受けた直流電力の電圧を昇圧してインバータに出力する。インバータは、コンバータが出力した直流電力を交流電力に変換して第1MG20および/または第2MG30に出力する。これにより、バッテリ70に蓄えられた電力を用いて第1MG20および/または第2MG30が駆動される。また、インバータは、第1MG20および/または第2MG30によって発電される交流電力を直流電力に変換してコンバータに出力する。コンバータは、インバータが出力した直流電力の電圧を降圧してバッテリ70へ出力する。これにより、第1MG20および/または第2MG30により発電された電力を用いてバッテリ70が充電される。なお、コンバータは、省略してもよい。
バッテリ70は、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等を含んで構成される二次電池である。バッテリ70の電圧は、たとえば200V程度である。バッテリ70は、上述したように第1MG20および/または第2MG30により発電された電力を用いて充電される他、外部電源(図示せず)から供給される電力を用いて充電されてもよい。なお、バッテリ70は、二次電池に限らず、たとえば、大容量キャパシタであってもよい。
ECU200は、エンジン10およびPCU60等を制御することによって車両1が最も効率よく運行できるようにハイブリッドシステム全体、すなわち、バッテリ70の充放電状態、エンジン10、第1MG20および第2MG30の動作状態を制御する。
以上のような構成を有する車両1において、ECU200は、クランク角センサ11の検出結果を用いてエンジン回転速度Neの変動量(以下、単に「回転変動量ΔNe」という)を所定周期で算出し、算出された回転変動量ΔNeが失火判定値を超えたか否かに応じてエンジン10において失火が発生したか否かを判定する。
しかしながら、複数のスピードブレーカーが設置された路面やベルジャン路面などのように凸状あるいは凹状の抵抗が連続する路面(以下、単に「悪路」という)を車両1が走行する場合には、タイヤが抵抗に接触する毎にタイヤからの外乱がエンジン10に入力される。この影響で、回転変動量ΔNeが瞬間的に大きくなり、失火が発生していると誤判定されるおそれがある。
そこで、本実施の形態においては、ECU200は、回転変動量ΔNeが失火判定値を超えた場合に、即座に失火が発生していると判定するのではなく、回転変動量ΔNeが失火判定値を超える直前の所定期間中に算出された回転変動量ΔNeを用いて悪路走行中であるか否かを判定する。そして、ECU200は、回転変動量ΔNeが失火判定値を超えており、かつ悪路走行中でない場合に、失火が発生していると判定する。
以下では、エンジン10が直列4気筒エンジンであり、第1気筒(#1)、第2気筒(#2)、第3気筒(#3)、第4気筒(#4)の順序で点火が繰り返される場合について例示的に説明する。
図3は、ECU200の機能ブロック図である。図3に示した各機能ブロックは、ハードウェアによって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
ECU200は、変動量算出部210と、仮失火判定部220と、第1失火判定部230と、第2失火判定部240とを含む。
変動量算出部210は、クランク角センサ11の検出結果を用いて回転変動量ΔNe(より詳しくは、後述する「回転時間変動量ΔT30」)を算出する。変動量算出部210は、たとえば、クランク角センサ11の検出結果を用いてクランク軸116が所定角度だけ回転するのに要する時間を計測する。本実施の形態においては、所定角度を30°CAとし、クランク軸116が30°CA回転するのに要する時間を「回転時間T30」と記載する。
図4は、回転時間T30および回転時間変動量ΔT30の算出タイミング(演算サイクル)の一例を示す図である。なお、図4に示す算出タイミングはあくまで一例であってこれに限定されるものではない。
図4に示すように、変動量算出部210は、クランク軸116が各気筒のTDC(Top Dead Center)を始点として30°CAだけ回転するのに要する回転時間T30を、各気筒に点火される毎に計測(算出)する。
さらに、変動量算出部210は、回転時間T30が計測される毎に、最新(今回サイクル)の回転時間T30から1点火前(前回サイクル)の回転時間T30を差し引いた値を最新の回転時間変動量ΔT30として算出する。
以下の説明では、最新(今回サイクル)の回転時間T30を「T30(0)」、n点火前(nサイクル前、n=1,2,3,…)の回転時間T30を「T30(n)」とも記載する。また、最新(今回サイクル)の回転時間変動量ΔT30を「ΔT30(0)」、n点火前(nサイクル前)の回転時間変動量ΔT30を「ΔT30(n)」とも記載する。
変動量算出部210は、たとえば、今回サイクルで第3気筒の回転時間T30を計測した場合、今回サイクルで計測された第3気筒の回転時間T30を「T30(0)」とし、1点火前の気筒である第2気筒の回転時間T30を「T30(1)」として、今回サイクルの回転時間変動量ΔT30(0)を、ΔT30(0)=T30(0)−T30(1)とする。
このように算出された回転時間変動量ΔT30は、エンジン回転速度Neの変動に応じて変化する値となる。
すなわち、エンジン回転速度Neが1点火前よりも低下すると、回転時間T30が1点火前よりも長くなるため、回転時間変動量ΔT30は正の値となる。また、エンジン回転速度Neの低下量が大きいほど、回転時間T30が長くなるため、回転時間変動量ΔT30の値は大きくなる。
逆に、エンジン回転速度Neが1点火前よりも増加すると、回転時間T30が1点火前よりも短くなるため、回転時間変動量ΔT30は負の値となる。また、エンジン回転速度Neの増加量が大きいほど、回転時間T30が短くなるため、回転時間変動量ΔT30の値は小さくなる(絶対値は大きくなる)。
このように、回転時間変動量ΔT30は、エンジン回転速度Neの変動に応じて変化する値となる。本実施の形態では、この回転時間変動量ΔT30を回転変動量ΔNeとして用いる場合を例示的に説明する。なお、回転変動量ΔNeとして用いることができる値は、エンジン回転速度Neの変動に応じて変化する値であればよく、必ずしも回転時間変動量ΔT30に限定されるものではない。
仮失火判定部220は、最新の回転時間変動量ΔT30(0)が失火判定値αを超えているか否かを判定する。ここで、失火判定値αは、正の所定値に設定される。失火判定値αは、固定値であってもよいし、エンジン回転速度Neなどに応じて変動する変動値であってもよい。
仮失火判定部220は、最新の回転時間変動量ΔT30(0)が失火判定値αを超えていない場合は「正常(失火が発生していない)」と判定する。一方、仮失火判定部220は、最新の回転時間変動量ΔT30(0)が失火判定値αを超えている場合(すなわち前回サイクルから今回サイクルにかけてエンジン回転速度Neが所定速度以上減少した場合)、「失火仮異常」と判定する。
第1失火判定部230は、仮失火判定部220によって失火仮異常と判定された場合、同じ気筒で連続して失火仮異常と判定されたか否かを判定する。具体的には、第1失火判定部230は、今回サイクルよりも4サイクル前(4点火前)にも仮失火異常と判定された履歴があるか否か(すなわち4点火前の回転時間変動量ΔT30(4)が失火判定値αを超えていたか否か)を判定する。4点火前の回転時間変動量ΔT30(4)が失火判定値αを超えていた場合、今回サイクルで失火仮異常と判定された気筒で連続的に失火が発生している「1気筒連続失火異常」と判定する。そうでない場合、1気筒連続失火異常ではないと判定する。
第2失火判定部240は、第1失火判定部230によって1気筒連続失火異常ではないと判定された場合、今回サイクル直前の所定期間中の回転時間変動量ΔT30を用いて車両1が悪路を走行しているか否かを判定する。
図5は、悪路走行中のエンジン回転速度Ne、回転時間T30、回転時間変動量ΔT30の変化パターンを模式的に示す図である。
悪路走行中は、タイヤが定期的に路面の抵抗に接触する。エンジン回転速度Neは、タイヤが抵抗に接触した直後は一時的に低下し、その後に正規の値に徐々に復帰(増加)し、タイヤが次の抵抗に接触すると再び一時的に低下する。悪路走行中は、このようなエンジン回転速度Neの変化が繰り返される。
タイヤが抵抗に接触すると、エンジン回転速度Neが一時的に低下(減速)して回転時間T30が増加するため、回転時間変動量ΔT30が正の値となる。したがって、悪路走行中は、失火が発生していないにも関わらず、定期的に(すなわちタイヤが抵抗に接触する毎に)回転時間変動量ΔT30が失火判定値αを超える場合がある。
一方、一時的に低下していたエンジン回転速度Neが正規の値に向けて復帰するときは、エンジン回転速度Neが増加する加速状態となり回転時間T30が低下する。そのため、回転時間変動量ΔT30が負の値となる。したがって、悪路走行中は、回転時間変動量ΔT30が失火判定値αを超える直前の数サイクルの回転時間変動量ΔT30の合計または平均が負の値になることが想定される。
このような悪路走行中の回転時間変動量ΔT30の変化パターンを考慮して、第2失火判定部240は、今回サイクル直前の3サイクルの回転時間変動量ΔT30の合計値(=ΔT30(1)+ΔT30(2)+ΔT30(3))が予め定められた悪路判定値βよりも小さいか否かを判定する。ここで、悪路判定値βは、零以下の所定値に設定される。なお、回転時間変動量ΔT30の「合計値」に代えて「平均値」を用いるようにしてもよい。
そして、第2失火判定部240は、今回サイクルで仮失火異常と判定された場合であっても、今回サイクル直前の3サイクルの回転時間変動量ΔT30の合計値が悪路判定値βよりも小さい場合には、車両1が悪路を走行していると判定して、失火が発生しているとは判定しない。言い換えれば、第2失火判定部240は、今回サイクルでエンジン回転速度Neが所定速度以上減少した場合であっても、今回サイクル直前の所定期間中にエンジン回転速度Neが所定速度以上加速していた場合には、車両1が悪路を走行していると判定して、失火が発生しているとは判定しない。これにより、悪路走行による回転変動を失火発生と誤判定することが抑制される。
たとえば、今回サイクルで第4気筒の回転時間変動量ΔT30が失火判定値αを超えたと判定された場合、1点火前の第3気筒の回転時間変動量ΔT30(1)、2点火前の第2気筒の回転時間変動量ΔT30(2)、3点火前の第1気筒の回転時間変動量ΔT30(3)の合計値が悪路判定値βよりも小さい値である場合に、車両1が悪路を走行していると判定して、失火が発生しているとは判定しない。
一方、第2失火判定部240は、今回サイクルで仮失火異常と判定された場合で、かつ今回サイクル直前の3サイクルの回転時間変動量ΔT30の合計値が悪路判定値βよりも大きい値である場合には、今回サイクルで仮失火異常と判定された気筒で失火が発生している「ランダム失火異常」と判定する。言い換えれば、第2失火判定部240は、今回サイクルでエンジン回転速度Neが所定速度以上減少した場合で、かつ今回サイクル直前の所定期間中にエンジン回転速度Neが所定速度以上加速していなかった場合、今回サイクルで仮失火異常と判定された気筒で失火が発生していると判定する。
図6は、上述の機能を実現するためのECU200の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、回転時間変動量ΔT30が算出される毎に繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップを「S」と略す)10にて、ECU200は、今回サイクルの回転時間変動量ΔT30(0)が失火判定値α(α>0)を超えているか否かを判定する。
今回サイクルの回転時間変動量ΔT30(0)が失火判定値αを超えていない場合(S10にてNO)、ECU200は、処理をS11に移し、エンジン10の燃焼状態が正常である(失火が発生していない)と判定する。
今回サイクルの回転時間変動量ΔT30(0)が失火判定値αを超えている場合(S10にてYES)、ECU200は、仮失火異常と判定して、処理をS12に移し、4点火前の回転時間変動量ΔT30(4)が失火判定値αを超えていたか否かを判定する。
4点火前の回転時間変動量ΔT30(4)が失火判定値αを超えていた場合(S12にてYES)、ECU200は、処理をS13に移し、今回サイクルで失火仮異常と判定された気筒が連続的に失火している「1気筒連続失火異常」と判定する。
4点火前の回転時間変動量ΔT30(4)が失火判定値αを超えていなかった場合(S12にてNO)、ECU200は、処理をS14に移し、今回サイクル直前の3サイクルの回転時間変動量ΔT30の合計値(=ΔT30(1)+ΔT30(2)+ΔT30(3))が悪路判定値β(β≦0)よりも小さいか否かを判定する。
今回サイクル直前の3サイクルの回転時間変動量ΔT30の合計値が悪路判定値βよりも小さくない場合(S14にてNO)、ECU200は、処理をS15に移し、今回サイクルで仮失火異常と判定された気筒で失火が発生している「ランダム失火異常」と判定する。
一方、今回サイクル直前の3サイクルの回転時間変動量ΔT30の合計値が悪路判定値βよりも小さい場合(S14にてYES)、ECU200は、処理をS16に移し、悪路走行中であると判定する。
以上のように、本実施の形態においては、今回サイクルの回転時間変動量ΔT30(0)および今回サイクル直前の数サイクルの回転時間変動量ΔT30の合計値を用いて悪路走行と失火発生とを適切に判別し、悪路走行中である場合には失火が発生しているとは判定しない。そのため、失火判定精度を向上させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10 エンジン、11 クランク角センサ、16 駆動軸、20 第1MG、30 第2MG、40 動力分割装置、58 減速機、70 バッテリ、80 駆動輪、102 エアクリーナ、104 スロットルバルブ、106 気筒、108 インジェクタ、110 点火プラグ、112 三元触媒、114 ピストン、116 クランク軸、118 吸気バルブ、120 排気バルブ、122 吸気側カム、124 排気側カム、126 機構、200 ECU、204 カム角センサ、206 水温センサ、208 エアフローメータ、210 変動量算出部、220 仮失火判定部、230 第1失火判定部、240 第2失火判定部。

Claims (3)

  1. 複数の気筒を有するエンジンと、
    前記エンジンにおいて失火が発生しているか否かを判定する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記エンジンの回転軸が所定角度だけ回転するのに要する時間の変動量を前記エンジンの回転変動量として算出し、前記回転変動量が正の第1所定値を超えた場合かつ前記回転変動量が前記第1所定値を超える直前の所定期間中の前記回転変動量が零以下の第2所定値よりも大きい場合、前記失火が発生していると判定し、
    前記回転変動量が前記第1所定値を超えた場合であっても前記直前の所定期間中の前記回転変動量が前記第2所定値よりも小さい場合、前記車両が悪路を走行していると判定して前記失火が発生しているとは判定しない、車両。
  2. 前記制御装置は、所定の演算周期で前記回転変動量を算出し、
    前記直前の所定期間中の前記回転変動量は、前記回転変動量が前記第1所定値を超える直前の複数の演算周期で算出された複数の前記回転変動量の合計または平均である、請求項1に記載の車両。
  3. 前記複数の気筒は、所定の順序で点火され、
    前記制御装置は、前記複数の気筒の点火タイミングに応じた演算周期で前記回転変動量を算出し、同じ気筒で連続して前記回転変動量が前記第1所定値を超えた場合、前記直前の所定期間中の前記回転変動量が前記第2所定値よりも大きいか否かに関わらず、連続して前記回転変動量が前記第1所定値を超えた気筒において前記失火が発生していると判定する、請求項1または2に記載の車両。
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