JP5847140B2 - 慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主に慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査方法に関する。また、本発明は慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査キットにも関する。
慢性血栓塞栓性肺高血圧症(Chronic thromboembolic pulmonary hypertension、CTEPH)は、我が国では難病として指定をされている原因が不明な疾患である。慢性血栓塞栓性肺高血圧症は、比較的中枢の肺動脈内に生じた血栓により肺血管床が減少し、肺高血圧が生じる病態であると考えられている。急性肺塞栓症から2年間で3.8%の患者が移行して発症をすると考えられている(非特許文献1)。しかしながら、60%の患者では深部静脈血栓症の症状がないことが報告されている(非特許文献2)。従って、深部静脈血栓症の症状がない患者では、無症候性の血栓塞栓症なのか、別のメカニズムにより生じる病態であるかは明らかにされていない。
また、欧米などの海外では抗リン脂質抗体陽性、脾臓摘出、ペースメーカー感染などが、慢性血栓塞栓性肺高血圧症のリスク因子として報告されている。しかしながら、我が国での慢性血栓塞栓性肺高血圧症の患者では、脾臓摘出やペースメーカー感染を合併している患者は少ない。
近年、治療方法の確立により、慢性血栓塞栓性肺高血圧症は正しく診断を行うことができれば、十分な治療効果が期待できる。しかしながら、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の患者が初期に訴える自覚症状は、労作時の息切れ、呼吸困難、胸痛などの非特異的な症状に止まる。そのため、医師は主に問診を通じて、患者が慢性血栓塞栓性肺高血圧症を有している可能性を判断する必要がある。さらに、慢性血栓塞栓性肺高血圧症を正確に検査するためには、右心カテーテル検査、肺換気・血流シンチグラム、胸部造影CT等の検査を行う必要がある。すなわち、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査は、入院が必要であり、患者及び医療従事者の双方にとって負担が大きいのが現状である。
このような現状において、外来おいて、主にスクリーニング目的で、採血などによりに実施できる、簡便かつ正確に慢性血栓塞栓性肺高血圧症を検査できる方法が望まれている。
Pengo V et al., New Eng J Med 350(22):2257-64 (2004) Lang IM et al., New Eng J Med 350 (22):2236-8 (2004).
本発明は、簡便かつ正確に慢性血栓塞栓性肺高血圧症を検査できる方法の提供を、主な課題とする。本発明はまた、斯かる検査方法を実施できる慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査キットを提供することをも課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の試料中の濃度及び/又は試料中での血小板の活性化を指標として、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査ができることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいてさらに検討をかさねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を包含する。
項1、 (i)Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の試料中の濃度、及び
(ii)試料中での血小板の活性化
の少なくとも1つを指標とする、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査方法。
項2、 (i)TAFIタンパク質の試料中の濃度、及び
(ii)試料中での血小板の活性化
を指標とする、項1に記載の検査方法。
項3、 [1](i)試料中のThrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の濃度測定、及び(ii)試料中の血小板の活性化の評価の少なくとも1つを実施する工程、並びに、
[2]上記[1]の結果に基づき、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の有無及び/又はリスクを評価する工程
を含む、項1又は2に記載の検査方法。
項4、 TAFIタンパク質の濃度が予め設定したカットオフ値より大きい場合に、慢性血栓塞栓性肺高血圧症である及び/又は発症するリスクがあると評価する、項3に記載の検査方法。
項5、 血小板全体に対する活性化した血小板の割合が予め設定したカットオフ値以上である場合に、慢性血栓塞栓性肺高血圧症である及び/又は発症するリスクがあると評価する、項3に記載の検査方法。
項6、 (a)TAFIタンパク質の濃度が予め設定した第1のカットオフ値より大きい場合、又は、(b)TAFIタンパク質の濃度が予め設定した第2のカットオフ値より大きく第1のカットオフ値以下であり、かつ、血小板全体に対する活性化した血小板の割合が第3のカットオフ値以上である場合に慢性血栓塞栓性肺高血圧症である及び/又は発症するリスクがあると評価する、項3に記載の検査方法。
項7、 (i)Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の濃度を測定するための手段、及び
(ii)血液試料中での血小板の活性化を評価するための手段
の少なくもと1つを含む、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査キット。
本発明により、簡便かつ正確に慢性血栓塞栓性肺高血圧症を検査できる方法が提供される。本発明の検査方法は、患者の血液を検査することで行うことができる、外来診療で実施することができるなどの理由により、患者及び医療従事者の双方への負担が小さい。
本発明の検査方法により、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の患者が積極的に検査され、その結果、患者が有効な治療を早期に受けることができるようになると期待される。
肺高血圧症患者におけるTAFIタンパク質の血漿中濃度を示す。非肺高血圧症患者(non-PH、n=18)、肺動脈性肺高血圧症患者(PAH、n=32)及び慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者 (CTEPH、n=29)のそれぞれについて測定を行った。(A)末梢静脈(CV)由来の試料;(B)肺動脈(PA)由来の試料。 肺高血圧症患者における各種線溶系マーカーの測定結果を示す。非肺高血圧症患者(non-PH、n=19)、肺動脈性肺高血圧症患者 (PAH、n=22)及び慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者(CTEPH、n=27)のそれぞれについて測定を行った。1)末梢静脈(CV)由来の試料;2)肺動脈(PA)由来の試料。 肺高血圧症患者におけるフローサイトメトリーによる活性化血小板の評価結果の典型例を示す。(A)非肺高血圧症患者、(B)肺動脈性肺高血圧症患者、(C)慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者。 肺高血圧患者における活性化している血小板の割合の分布を示す。
1.慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査方法
慢性血栓塞栓性肺高血圧症
本発明の検査方法は、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(Chronic thromboebolic pulmonary hypertension、CTEPH)を対象とする。
慢性血栓塞栓性肺高血圧症とは、器質化した血栓により肺動脈が慢性的に閉塞を起こし、肺高血圧症を合併し、労作時の息切れなどを認める疾患を主に指す。顕著な臨床所見としては、上昇した肺動脈圧(mPAP、例えば25mmHg以上)と正常な肺動脈楔入圧(右心房圧)(PCWP、例えば、15mmHg以下)(以上は、例えば右心カテーテル検査で測定できる。);肺血流分布の異常が認められること(例えば、肺換気・血流シンチグラム検査により測定できる。);肺動脈に慢性化した慢性化した血栓が認められること(例えば、胸部CT(コンピューター断層撮影法)検査、肺動脈造影、光干渉断層撮影(optical coherence tomography、OCT)により検査をすることができる。)が挙げられる。
臨床においては、CTEPHと他の肺高血圧症(pulmonary hypertension、PH)との鑑別をする必要がある。肺高血圧症の病態に応じて、適した処置が異なるためである。鑑別の対象となる他の肺高血圧症は、特発性肺動脈性肺高血圧症、左心疾患による肺高血圧症、肺疾患および/または低酸素による肺高血圧症、膠原病に伴う肺動脈性肺高血圧症などを含む。特に、特発性肺動脈性肺高血圧症(Pulmonary Arterial Hypertension)との鑑別が重要である。慢性血栓塞栓性肺高血圧症は、通常、カテーテル治療(経皮的肺動脈形成術)や血栓内膜摘出術などの処置により肺高血圧の正常化を図り、一方で、特発性肺動脈性肺高血圧症は経口薬などの対症療法を施す。
検査方法
本発明の検査方法は、
(i)Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の試料中の濃度、及び
(ii)試料中での血小板の活性化
の少なくとも1つを指標とする。
本明細書において、「検査」とは、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の有無の検査、及び、慢性血栓塞栓性肺高血圧症のリスクの検査を含む。好ましくは、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の有無の検査を指す。「リスクの検査」とは、将来慢性血栓塞栓性肺高血圧症を発症する可能性の有無の検査、判定を含む。「検査」は、「判定」、「診断」と換言することもできる。
本発明の検査方法は、上記(i)のみ、上記(ii)のみ、又は、上記(i)及び(ii)の組み合わせを指標するものであってもよい。検査結果の正確さの観点から、上記(i)及び(ii)の組み合わせを指標する検査方法であることが好ましい。
試料、被験対象
本発明の検査方法において、試料は被験対象から採取したものを用いる。上記(i)及び(ii)の組み合わせを指標する場合、同一の試料を用いて検査を行うことが好ましい。
試料は、検査方法の被験対象に由来する。被験対象は、特に限定されるものではないが、ヒトを含む哺乳類が例示される。非ヒト哺乳類としては、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ウマなどが挙げられる。本発明の検査方法の好ましい被験対象は、ヒトである。被験対象がヒトである場合、労作時の息切れなどの慢性血栓塞栓性肺高血圧症に特徴的な自覚症状を有する患者、好ましくは肺高血圧症の疑いがある患者、特に好ましくは慢性血栓塞栓性肺高血圧症と特発性肺動脈性肺高血圧症などの肺高血圧症との鑑別が必要な患者が、被験対象として挙げられる。また、急性肺塞栓症から慢性血栓塞栓性肺高血圧症へと移行する患者もいるため、急性肺塞栓症である患者若しくは急性肺塞栓症の既往歴がある患者も、好ましい被験対象として挙げられる。
被験対象がヒトである場合、被験対象の性別、年齢、人種は特に限定されない。本発明の好ましい態様の1つにおいては、被験対象は東洋人(例えば、日本人、中国人、韓国など。)、特に日本人である。また、本発明の好ましい態様の1つにおいては、統計的に患者が多いとの観点から、被験対象は女性である。
試料としては、被験対象に由来する血液試料を好適に用いることができる。血液試料の具体例には、例えば血液(全血)及び血液に由来する血清、血漿などが含まれる。血液試料は好ましくは血漿である。血漿は、血液から血球成分を除去した部分であり、例えば、血液を凝固させない条件下(例えば、クエン酸ナトリウムの存在下。)で遠心分離に供した際の上澄みとして得ることができる。
血液試料が由来する血管は限定されない。体循環の血管(動脈(末梢動脈)、静脈(末梢静脈)、毛細血管。)又は肺循環の血管(肺動脈、肺静脈、肺毛細血管。)から採血することができる。採血の簡便性の観点から、体循環の血管、特に静脈(末梢静脈)から採血をすることが好ましい。
本発明の検査方法は、好ましくは、
[1](i)試料中のThrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の濃度測定、及び(ii)試料中の血小板の活性化の評価の少なくとも1つを実施する工程、並びに、
[2]上記[1]の結果に基づき、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の有無及び/又はリスクを評価する工程
を含む、検査方法である。
Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の試料中濃度
本発明の検査方法において、Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(Thrombin Activated Fibrinolysis Inhibitorという場合もある、TAFI)タンパク質の試料中濃度を指標とすることができる。
TAFIタンパク質は、公知のタンパク質である。TAFIタンパク質は、Carboxypeptidase B2(CPB2)遺伝子座にコードされる、プロカルボキシペプチダーゼ(カルボキシペプチダーゼ前駆体)である。TAFIタンパク質は、主に肝臓で産生され、血漿中に存在すること、及び、トロンビン又はトロンボモジュリンに結合したトロンビンにより切断され活性化型カルボキシペプチダーゼを生じると考えられている。
TAFIタンパク質のアミノ酸配列及びこれをコードするmRNAの配列は、米国生物工学情報センター(NCBI; National Center for Biotechnology Information)が提供するGenBankに、下記のアクセッション番号で登録されている(複数のリビジョン(revision)が登録されている場合、最新のリビジョンを指すと理解される。):
ヒトTAFIタンパク質:NP_001863、NP_001265470
ヒトTAFI mRNA:NM_001872、NM_001278541。
TAFIタンパク質の血中濃度を測定する手段は、当業者が適宜選択することができる。好適には、TAFIタンパク質を特異的に検出することができる抗体(すなわち、TAFIタンパク質に特異的に結合する抗体。)(抗体(イムノグロブリンタンパク質)分子の全長、及び、F(ab)、F(ab')2等のフラグメントを含む。)を用いた免疫学的検定が例示される。免疫学的検定としては、ELISA、EIA、ウェスタンブロットなどが例示され、中でもELISAなどの定量的試験を行える手法が好ましい。免疫学的検定に用いる抗体は、試料中のTAFIタンパク質を特異的に検出することができる抗体であれば、特に限定されない。
TAFIタンパク質の血中濃度の測定は、例えば、文献Tani S et al., Microbiol Immunol. 47(4):295-300 (2003)に記載の方法に準じて、当該文献に記載の抗ヒトTAFIモノクローナル抗体2A16(anti human TAFI monoclonal antibody 2A16)、抗ヒトTAFIモノクローナル抗体10G1(anti human TAFI monoclonal antibody 10G1)を用いて行うことができる。モノクローナル抗体2A16及びモノクローナル抗体10G1は、いずれかを単独で用いても、2種組み合わせても用いることができ、感度の観点から組み合わせて用いることが好ましい。
TAFIタンパク質の試料中濃度の測定は、市販の試薬を使用して行うこともできる。例えば、ELISAによりTAFIタンパク質の試料中濃度を測定する試薬として、市販品を使用することができる。
本発明において、TAFIタンパク質の試料中濃度の測定は、プロカルボキシペプチダーゼ(カルボキシペプチダーゼ前駆体)と活性化型カルボキシペプチダーゼの両方の検出、又は、プロカルボキシペプチダーゼのみの検出のいずれであってもよい。
測定されるTAFIタンパク質の試料中濃度は、絶対値及び相対値のいずれであってもよい。好ましくは、TAFIタンパク質の試料中濃度は、その絶対値が測定される。
血小板の活性化
本発明の検査方法において、血小板の活性化を指標とすることができる。「血小板の活性化を指標とする」は、「活性化血小板の存在を指標とする」と換言することもできる。好適には、試料中の血小板の全体に対する、活性化した血小板の割合を指標とすることができる。
血小板の活性化は、公知の手法により評価することができる。例えば、活性化血小板のマーカー(活性化依存型)を利用する手段が挙げられる。具体的には、試料中の血小板の全体のうち、活性化血小板のマーカーが陽性である血小板の割合により測定をすることができる。活性化血小板のマーカーとしては、P-セレクチン(CD62P)、PAC-1などが挙げられる。活性化血小板のマーカーは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
試料中の血小板の全体は、CD61、CD42aなどの活性化非依存型の血小板マーカーにより検出をすることができる。具体的には、CD61、CD42aなどのマーカーが陽性である細胞を、血小板であると判定することで、血小板が検出される。ここで、「血小板の全体」とは、活性化した血小板及び活性化していない血小板を包含する。 上記P-セレクチン(CD62P)、PAC-1、CD61、CD42aは、細胞表面マーカーである。
血小板のマーカーを検出する手段は特に限定されない。例えば、フローサイトメトリー法、免疫染色法などが挙げられる。好ましい態様としてフローサイトメトリー法が挙げられる。
なお、細胞について特定のマーカーが「陽性」であるとは、細胞が当該マーカーを発現していることを指す。細胞がマーカーを発現していることは、例えば、当該メーカーを特異的に検出することができる(すなわち、当該マーカーに特異的に結合する)抗体を用いて検出することができる。
その他の血小板の活性化を評価する手段として、血小板由来マイクロパーティクルを指標とする手段も挙げられる。血小板由来マイクロパーティクルを指標とする場合、例えば、GPIb(CD42b)をマーカーとして、フローサイトメトリー法、又は、ELISA、EIA、ウェスタンブロットなど免疫学的検定により検出をすることができる
本発明の好ましい態様の1つにおいては、P-セレクチン及びPAC-1をマーカーとして、活性化血小板を検出することができる。すなわち、具体的には、P-セレクチン及びPAC-1がともに陽性である血小板の、試料中の血小板全体に対する割合を求めることで評価をすることができる。
その他の指標
本発明の検査方法は、他の公知の、あるいは将来的に見出される慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査方法と組み合わせてもよい。
評価基準
本発明の検査方法において、試料中のTAFIタンパク質の濃度測定、及び/又は(ii)試料中の血小板の活性化の評価に基づき、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の有無及び/又はリスクを評価する。検査方法における評価基準は、当業者が適宜選択することができる。
評価基準として、予め設定したカットオフ値を使用することができる。
例えば、TAFIタンパク質の濃度を指標とする場合、試料中のTAFIタンパク質の濃度が予め設定したカットオフ値より大きい場合に、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の存在及び/又は発症の可能性があると判定することができる。
試料中の血小板の活性化を指標とする場合、試料中の活性化した血小板の、血小板全体に対する割合が、予め設定したカットオフ値より大きい場合に、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の存在及び/又は発症の可能性があると判定することができる。
上記カットオフ値は、種々の統計解析手法により求めることができる。慢性血栓塞栓性肺高血圧症における中央値若しくは平均値、ROC曲線解析に基づく値などが例示される。カットオフ値を複数設定することもできる。
TAFIタンパク質の濃度を指標とする場合、例えば、カットオフ値を、20〜60μg/ml程度の範囲の値、好ましくは25〜55μg/ml程度の範囲の値、特に好ましくは30〜50μg/ml程度の範囲の値などに設定することができる。
血小板の活性化を指標とする場合、例えば、カットオフ値を、血小板全体に対する活性化した血小板の割合(存在比)を20〜50%程度の範囲の値、好ましくは25〜45%程度の範囲の値、特に好ましくは30〜40%の範囲の値などに設定することができる。
TAFIタンパク質の濃度と血小板の活性化との組み合わせを指標とする場合、例えば、(a)TAFIタンパク質の濃度が予め設定した第1のカットオフ値より大きい、又は、(b)TAFIタンパク質の濃度が予め設定した第2のカットオフ値より大きく予め設定した第1のカットオフ値以下であり、かつ、血小板全体に対する活性化した血小板の割合が、予め設定した第3のカットオフ値以上であることを基準とすることができる。ここで、第1のカットオフ値は、第2のカットオフ値より大きい値である。
上記第1のカットオフ値及び第2のカットオフ値は、第1のカットオフ値が第2のカットオフ値より大きいことを限度として、第1のカットオフ値を40〜60μg/ml程度の範囲の値、好ましくは45〜55μg/ml程度の範囲の値に、特に好ましくは50μg/ml程度の値に、及び、第2のカットオフ値を20〜40μg/ml程度の範囲の値、好ましくは25〜35μg/ml程度の範囲の値、特に好ましくは30μg/ml程度の値にそれぞれ設定することができる。上記第3のカットオフ値は、20〜50%程度の範囲の値、好ましくは25〜45%程度の範囲の値、特に好ましくは30〜40%の範囲の値などに設定することができる。
かくして、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査が達成される。
本発明の検査方法により慢性血栓塞栓性肺高血圧症である又は発症のリスクがあると評価された被験対象は、右心カテーテル検査、肺換気・血流シンチグラム検査、胸部CT(コンピューター断層撮影法)検査、肺動脈造影、光干渉断層撮影(optical coherence tomography、OCT)などによる慢性血栓塞栓性肺高血圧症の有無の精密検査及び/又は病巣部の確定を行うことが好ましい。また、特に精密検査により慢性血栓塞栓性肺高血圧症である蓋然性が高いと判断された場合に、肺血栓内膜摘除術や経皮的肺動脈形成術などの治療及び/又は進行の予防をするための適切な処置を行うことが好ましい。
また、本発明の検査方法により慢性血栓塞栓性肺高血圧症である又は発症のリスクがあると評価されなかった被験対象は、即座の対応は必要がないものの、十分な経過観察を行うことが望ましい。
2.キット
本発明は、慢性血栓塞栓性肺高血圧症を検査するためのキットをも提供する。
本発明のキットは、
(i)Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の濃度を測定するための手段、及び
(ii)血液試料中での血小板の活性化を評価するための手段
の少なくもと1つを含む。
TAFIタンパク質の濃度を測定するための手段としては、前述のTAFIタンパク質を特異的に検出する抗体を用いた免疫学的検定などを実施するための手段が例示される。具体的には、TAFIタンパク質を特異的に検出することができる抗体、及び/又は、その他のELISA法、EIA法、ウェスタンブロット法などの免疫学的検定を実施するための試薬が例示される。
血液試料中での血小板の活性化を評価するための手段としては、前述の活性化血小板のマーカーを利用して血小板の活性化を評価する手段、血小板由来マイクロパーティクルを指標として血小板の活性化を評価する手段などを実施するための手段が例示される。具体的には、P-セレクチン(CD62P)、PAC-1などの活性化血小板のマーカーを特異的に検出することができる抗体(抗P-セレクチン(CD62P)抗体、抗PAC-1抗体)、CD61、CD42aなどの活性化非依存型の血小板マーカーを特異的に検出することができる抗体(抗CD61抗体、抗CD42a抗体)、その他のフローサイトメトリー法、免疫染色法などを実施するための試薬(抗体は、特にフローサイトメトリー法に用いる場合、蛍光色素などにより標識されていることが好ましい。);GPIbなどの血小板由来マイクロパーティクルを特異的に検出することができる抗体(抗GPIb抗体)、その他のフローサイトメトリー法、又は、ELISA法、EIA法、ウェスタンブロット法などの免疫学的検定を実施するための試薬が例示される。
また、本発明のキットには、必要に応じて他の成分を含めることができる。他の成分は、例えば試料を採取するための道具(例えば、注射器。)、ポジティブコントロール試料(例えば、慢性血栓塞栓性肺高血圧症であることが確定している患者由来の試料。)及びネガティブコントロール試料(例えば、慢性血栓塞栓性肺高血圧症でないことが確定している患者(健常者、肺動脈性肺高血圧症などの他の肺高血圧症患者が例示される。)由来の試料。)などが挙げられるが、これに限定されない。上記検査方法を行うための手順を書き記した書面などを含むこともできる。
本発明のキットは、常法に従い、上記成分を適宜備えることで作製することができる。
キットの使用形態は特に限定されないが、上記「1.」欄に記載の検査方法に用いることが好ましい。上記検査方法に用いた場合、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査を容易に行うことが可能となる。
以下に、実施例等に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
全ての統計解析をJMP Pro (SAS Institute Inc., Cary, NC) で行った。血小板活性化の割合はクラスカルワーリス検定を使用した。他の連続変数は“mean ± SD”で表し、多重比較検定は1way ANOVA後Turkey-Kramer検定を使用した。P-valueが0.05以下を統計的に有意差があると判断した。
[実施例1]
慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者(CTEPH)と、非肺高血圧症患者(non-PH)及び肺動脈性肺高血圧症患者(PAH)とにおける、Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の血漿中濃度を測定した。
<患者群>
以下の患者群から採取した血液について試験を行った。
(i)非肺高血圧症患者(non-PH)群:19人(膠原病患者9人、高血圧患者4人、拡張型心筋症患者2人、先天性心疾患患者1人、その他の疾患3人)
(ii)肺動脈性肺高血圧症患者(PAH)群 :22人(特発性肺動脈性肺高血圧症患者14人、膠原病性肺高血圧症患者4人、先天性心疾患に伴う肺高血圧症患者4人)、及び
(iii)慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者(CTEPH)群 :27人。
なお、本研究は東北大学倫理委員会の承認を受けて行い、全ての患者にインフォームドコンセントを行い、承諾を得て行ったものである。
<方法>
上記患者群から、右心カテーテル検査の時に得た末梢静脈由来の血液試料及び肺動脈由来の血液試料から血漿を分離し、TAFIタンパク質の血漿中濃度をELISAにより測定した。測定は、文献Tani S et al., Microbiol Immunol. 47(4):295-300 (2003)に記載の方法に準じて行った。
<結果及び考察>
結果を図1に示す。
図1に示すように、慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者のTAFIタンパク質の血漿中濃度は、非肺高血圧症患者及び肺動脈性肺高血圧症患者と比べて有意に高いことが明らかとなった。
[参考例1]
慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者 (CTEPH)と、非肺高血圧症患者(non-PH)及び肺動脈性肺高血圧症患者(PAH)とにおける、各種線溶系マーカーの血漿中濃度を測定した。
<患者群>
以下の患者群から採取した血液について試験を行った。
(i)非肺高血圧症患者(non-PH)群:19人(膠原病患者9人、高血圧患者4人、拡張型心筋症患者2人、先天性心疾患患者1人、その他の疾患3人)10人、
(ii)肺動脈性肺高血圧症患者 (PAH)群 :22人(特発性肺動脈性肺高血圧症患者14人、膠原病性肺高血圧症患者4人、先天性心疾患に伴う肺高血圧症患者4人)、及び
(iii)慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者 (CTEPH)群 :27人。
なお、本研究は東北大学倫理委員会の承認を受けて行い、全ての患者にインフォームドコンセントを行い、承諾を得て行ったものである。
<方法>
実施例1と同様にして、各種線溶系メーカーの血漿中濃度をELISAにより測定した。具体的には、フォン・ウィルブランド因子活性(vWF活性)、プラスミノーゲン、トロンボモジュリン、トータルPAI-1(PAI-1)及びα2プラスミンインヒビター・プラスミン複合体(PIC)を測定した。
測定は、SRL Laboratory Co (Tokyo, Japan)に委託をした。
<結果及び考察>
結果を図2に示す。
従来報告の通り、慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者において、線溶系のマーカーの亢進は検出されなかった。
[図2]肺高血圧症患者における各種線溶系マーカーの測定結果を示す。非肺高血圧症患
者(non-PH、n=19)、肺動脈性肺高血圧症患者 (PAH、n=22)及び慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者(CTEPH、n=27)のそれぞれについて測定を行った。1)末梢静脈(CV)由来の試料;2)肺動脈(PA)由来の試料。
[実施例2]
慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者(CTEPH)と、非肺高血圧症患者(non-PH)及び肺動脈性肺高血圧症患者 (PAH)とにおける、血小板の活性化を評価した。
<患者群>
以下の患者群から採取した血液について試験を行った。
(i)非肺高血圧症患者(non-PH)群:12人(膠原病患者3人、高血圧症患者3人、高脂血症患者2人、拡張型心筋症患者1人、その他の疾患3人)、
(ii)肺動脈性肺高血圧症患者(PAH)群 :19人(特発性肺動脈性肺高血圧症患者8人、膠原病性肺高血圧症患者4人、先天性心疾患に伴う肺高血圧症患者7人)、及び
(iii)慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者(CTEPH)群 :22人。
なお、本研究は東北大学倫理委員会の承認を受けて行い、全ての患者にインフォームドコンセントを行い、承諾を得て行ったものである。
<方法>
右心カテーテルの時に末梢静脈から最終濃度0.313%のクエン酸ナトリウムに4ml採血した。採血後1時間以内に採血管を25度で10分間、200gで遠心して、その上清をPlatelet rich plasma (PRP) として集めた。Poly-prepOChromatography Columns (BIO-RAD, Hercules, CA) に6mlのSepharose 2B (GE Healthcare, Buckinghamshire, UK) を6ml入れ、 Ca2+の入っていないHEPES-Tyrode Buffer (10 mM HEPES, 137 mM NaCl, 2.68 mM KCl, 0.42 mM NaH2PO4, 1.7 mM MgCl2, 11.9 mM NaHCO3, 5 mM glucose) 8mlで2回洗浄した。PRP 1 mlをこのカラムに注ぎ、Ca2+の入っていないHEPES-Tyrode Buffer を1 mlずつ注ぎ、1 mlずつ分画した。2-4mlの分画を回収し、これを洗浄血小板とした。
抗ヒトモノクローナル抗体であるPAC-1 FITC (活性化αIIbβIIIの抗体) 、CD62P-PE (P-Selectinの抗体) 、CD61-PerCP (活性化非依存的血小板抗体) (Beckton, Dickinson and Companey, Franklin Lakes, NJ) それぞれ5 mlを得られた洗浄血小板1.25 mlに加え、遮光して25度で20分間インキュベーションした。この時、非特異的結合を評価するためにMouse IgG1-PE control antibody (Beckton, Dickinson and Companey, Franklin Lakes, NJ) 5 mlと RGDS peptides (Sigma Aldrich, St. Louis, MO) 25 mgを使用した。インキュベーション後、4度に冷やした1%パラホルムアミド溶液を500 ml加え固定した。24時間以内にFC-500 Flow Cytometer (Beckman Coulter, Fullerton, CA) を用いてフローサイトメトリーを行った。血小板を散乱光ドットプロット (FSC; Forward Scatter vs SSC; Side Scatter) 及びCD61抗原の有無で血小板を同定し、血小板が5000 countsになるまで測定した。PAC-1陽性、P-Selectin陽性の血小板数をTotal血小板数に対する割合で計算した。
<結果及び考察>
非肺高血圧症患者、肺動脈性肺高血圧症患者及び慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者のそれぞれの典型例につき、フローサイトメトリーの結果を図3に示す。
図中、ネガティブコントロール試料(Mouse IgG1-PE control antibodyとRGDS peptidesを使用した試料)が出ない領域をD3(PAC-1陰性、P-Selectin陰性)と定義し、D1(PAC-1陽性、P-Selectin陰性)、D2(PAC-1陽性、P-Selectin陽性)、D4(PAC-1陽性、P-Selectin陽性)の各領域を定義されたD3に即して定義した。
図2に示す各患者のD1〜D4の分布を、表1に示す。
測定を行った患者における、活性化している血小板(すなわち、D2領域に含まれる血小板)の割合の分布を、図4に示す。
[実施例3]
慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者におけるTAFIタンパク質の血漿中濃度及び血小板の活性化の評価結果を組み合わせた。
<方法>
実施例1及び実施例2に準じて、TAFIタンパク質の血漿中濃度及び血小板の活性化の評価を両方行った患者について、慢性血栓塞栓性肺高血圧症患者の割合の集計をした。
結果を、表2及び表3に示す。
<結果及び考察>
結果を、表2及び表3に示す。
TAFIタンパク質の血漿中濃度のカットオフ値は、表2及び3において30μg/ml及び50μg/mlとした。血小板活性化のカットオフ値(フローサイトメトリーの結果において、D2の領域に分布する血小板の、血小板全体に対する割合。)は、表2においては30%、表3においては40%とした。
(i)TAFIタンパク質の血漿中濃度が50μg/mlより大きい、又は、(ii)TAFIタンパク質の血漿中濃度が30μg/mlより大きく50μg/ml以下であり、かつ、活性化した血小板の割合がカットオフ値以上の場合に、患者が慢性血栓塞栓性肺高血圧症である割合が顕著に多かった。
一方、(ii)TAFIタンパク質の血漿中濃度が50μg/ml以下30μg/mlより大きく、かつ、活性化した血小板の割合がカットオフ値未満、並びに、(iv)TAFIタンパク質の血漿中濃度が30μg/ml以下の場合には、患者が慢性血栓塞栓性肺高血圧症である割合が少なかった。特に、TAFIタンパク質の血漿中濃度が30μg/ml以下の場合には、活性化した血小板がカットオフ以上であっても、慢性血栓塞栓性肺高血圧症である患者は本実施例では認められなかった。
以上実施例1〜3の結果は、(i)Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の血液試料中の濃度、及び(ii)血小板の活性化の少なくとも1つを指標として、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査をすることができることを実証している。

Claims (5)

  1. (i)Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の試料中の濃度、及び
    (ii)試料中での血小板の活性化
    を慢性血栓塞栓性肺高血圧症の指標とする方法であって、
    (a)TAFIタンパク質の濃度が予め設定した第1のカットオフ値より大きい場合、又は、
    (b)TAFIタンパク質の濃度が予め設定した第2のカットオフ値より大きく第1のカットオフ値以下であり、かつ、血小板全体に対する活性化した血小板の割合が第3のカットオフ値以上である場合に慢性血栓塞栓性肺高血圧症である及び/又は発症するリスクがあるとの指標とする、方法
  2. [1](i)試料中のThrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の濃度測定、及び(ii)試料中の血小板の活性化の評価を実施する工程、並びに、
    [2]上記[1]の結果を、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の有無及び/又はリスクの指標とするする工程
    を含む、請求項1に記載の方法
  3. 第1のカットオフ値が40〜60μg/ml、第2のカットオフ値が20〜40μg/ml及び第3のカットオフ値が20〜50%である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 第1のカットオフ値が50μg/ml、第2のカットオフ値が30μg/ml及び第3のカットオフ値が30〜40%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. (i)Thrombin Activatable Fibrinolysis Inhibitor(TAFI)タンパク質の濃度を測定するための手段、及び
    (ii)血液試料中での血小板の活性化を評価するための手段
    含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法を実施するための、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査キット。
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