JP5840588B2 - 放射線画像撮影装置、補正用データ取得方法およびプログラム - Google Patents

放射線画像撮影装置、補正用データ取得方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、被写体を透過した放射線により示される放射線画像を撮影する放射線画像撮影装置、該放射線画像撮影装置を制御するためのプログラムおよび該放射線画像撮影装置において生成される画素値を補正するための補正用データの取得方法に関する。
近年、TFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス基板上に放射線感応層を配置し、放射線を直接デジタルデータに変換できるFPD(Flat Panel Detector)等の放射線検出器が実用化されており、この放射線検出器を用いて、照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影する電子カセッテ等の放射線画像撮影装置が実用化されている。放射線検出器には、放射線を電気信号に変換する方式として、放射線をシンチレータで光に変換した後にフォトダイオードによって電荷に変換する間接変換方式や、放射線をアモルファスセレン等を含む半導体層で電荷に変換する直接変換方式等があり、各方式でも半導体層に使用可能な材料が種々存在する。
放射線検出器を用いて放射線画像を撮影する場合、被検体に照射される放射線の線量を最小にしながらも良好な画質を確保する必要がある。良好な画質の放射線画像を取得するためには、撮影対象部位に応じた適切な線量の放射線が曝射されるように放射線源における曝射制御条件を設定する必要がある。そこで、放射線検出器において、被検体を透過して照射された放射線の累積線量を検出し、その検出結果に基づいて放射線源からの放射線の照射停止のタイミングを制御する自動露出制御(AEC:Automatic Exposure Control)機能を備える放射線画像撮影システムが提案されている。この自動露出制御(AEC)を実現するために、放射線画像を撮影するための画素とは別に、照射された放射線の累積線量を検出するための画素を放射線検出器に埋め込んだものが提案されている。
例えば、特許文献1には、放射線を検出する検出領域に、放射線画像撮影用の画素および放射線検出用の画素を含む複数の画素をマトリクス状に配置し、放射線検出用の画素に接続された信号配線を流れる電荷を検出することによって照射された放射線の線量を検出する放射線画像撮影装置が記載されている。
また、特許文献2には、放射線画像撮影用画素における電荷蓄積期間内に放射線検出用画素から出力された電気信号に基づいて、該放射線画像撮影用画素からの信号を増幅するチャージアンプ回路の増幅率を設定する設定手段を有する放射線画像撮影装置が記載されている。
特開2012−15913号公報 特開2012−134960号公報
上記した特許文献1および2に記載されているような構成の放射線検出器(FPD)においては、画素を構成するフォトダイオード等の光電変換素子からなるセンサに蓄積された電荷の読み出しを、当該センサに接続された薄膜トランジスタ(以下、単にTFTという)のオンオフ制御によって行う。
ここで、TFTは、そのサイズが±1μm程度の誤差を有して基板上に形成される。TFTを含む放射線検出器を構成する各構成部の製造上のばらつきは、各画素における感度ばらつきの要因となる。すなわち、同一の線量の放射線が照射された複数の画素は、これらの感度ばらつきに起因して互いに異なる大きさの信号(画素値)を出力することがある。このような画素の感度ばらつきを是正するためにゲイン補正等のキャリブレーションが一般的に行われている。ゲイン補正は、各画素から出力される信号(画素値)を、当該画素値に応じたゲイン補正係数を用いて補正することにより感度ばらつきを是正するものである。このようなゲイン補正を行うためには、画素毎のゲイン補正係数を導出するための補正用データを画素毎に予め取得しておく必要がある。
また、放射線検出器では、上記したゲイン補正以外にも、各画素から読み出された信号が入力されるアンプのオフセットばらつきを是正するためのオフセット補正やショット画像を取得するために実施される補正など様々な項目においてキャリブレーションが実施され、これらのキャリブレーションを実施するための補正用データが取得される。
上記した特許文献1および2に記載されているような放射線検出器においては、放射線画像の撮影に使用される撮影用画素と、照射された放射線の累積線量を検出するための線量検出用画素の2種類の画素が放射線検出器内に設けられているので、撮影用画素のみならず線量検出用画素についてもキャリブレーションを行う必要があり、従って、撮影用画素の各々についての補正用データとは別に、線量検出画素の各々について補正用データを取得する必要がある。しかしながら、撮影用画素の各々についての補正用データと、線量検出画素の各々について補正用データとを別々の処理ルーチンで取得した場合には、補正用データの取得に多大な時間を費やすこととなる。その結果、製品出荷時、製品設置時、定期メンテナンス時などの補正用データのアップデートを行う際にスループットを悪化させることとなる。線量検出用画素を有しない既存の放射線検出器においても、各種キャリブレーションを行うための補正用データの作成時間の短縮が大きな課題となっているところ、線量検出用画素についての補正用データの作成時間を更に追加することはユーザの利便性を著しく損なうこととなり好ましくない。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、撮影用画素の各々についてのみ補正用データの作成を行う場合に対して、データ作成時間の増大を伴うことなく撮影用画素および線量検出用画素の各々について補正用データを取得することができる放射線画像撮影装置、該放射線画像撮影装置を制御するためのプログラムおよび補正用データ取得方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る放射線画像撮影装置は、照射された放射線の線量に応じた量の電荷を発生する第1のセンサを有する放射線画像を撮影するための撮影用画素と、照射された放射線の線量に応じた量の電荷を発生する第2のセンサを有する照射された放射線の線量を検出するための線量検出用画素と、前記第1のセンサで発生した電荷を第1の蓄積部に蓄積している期間の少なくとも一部と前記第2のセンサで発生した電荷を第2の蓄積部に蓄積している期間の少なくとも一部とが重なるように前記第1の蓄積部における電荷の蓄積と前記第2の蓄積部における電荷の蓄積とを制御する蓄積制御手段と、前記第1の蓄積部に蓄積された電荷を読み出して前記第1の蓄積部に蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する前記撮影用画素の画素値を、当該画素値を補正するための第1の補正用データとして取得し、前記第2の蓄積部に蓄積された電荷を読み出して前記第2の蓄積部に蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する前記線量検出用画素の画素値を、当該画素値を補正するための第2の補正用データとして取得する補正用データ取得手段と、
を含む。
すなわち、本発明に係る放射線画像撮影装置によれば、第1のセンサで発生した電荷の第1の蓄積部における蓄積期間と、第2のセンサで発生した電荷の第2の蓄積部における蓄積期間とが少なくとも部分的に重なるように蓄積制御が行われる。そして、第1の蓄積部に蓄積された電荷が読み出され、第1の蓄積部に蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する撮影用画素の画素値が当該画素値を補正するための第1の補正用データとして取得され、第2の蓄積部に蓄積された電荷が読み出され、第2の蓄積部に蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する線量検出用画素の画素値が当該画素値を補正するための第2の補正用データとして取得される。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置において、前記補正用データ取得手段は、前記第1の蓄積部に蓄積された電荷の読み出しと、前記第2の蓄積部に蓄積された電荷の読み出しとを互いに異なるタイミングで行って、前記第1の補正用データおよび前記第2の補正用データを順次取得してもよい。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置において、前記補正用データ取得手段は、前記第1の蓄積部における電荷の蓄積期間中に前記第2の蓄積部に蓄積された電荷を読み出して前記第2の補正用データを取得してもよい。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置において、前記第1の蓄積部は、前記第1のセンサに接続された前記撮影用画素内のキャパシタであってもよく、前記第2の蓄積部は、蓄積電荷量に応じた信号レベルの出力信号を出力する、前記第2のセンサに直接接続された信号配線に接続されたチャージアンプであってもよい。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置において、前記キャパシタは、オン状態で前記キャパシタから電荷を読み出すスイッチング素子を介して前記信号配線に接続されていてもよく、この場合において、前記蓄積制御手段は、前記第2のセンサで発生した電荷を前記チャージアンプに蓄積している間、前記スイッチング素子をオフ状態として前記キャパシタからの電荷の読み出しを停止してもよい。すなわち、第2のセンサで発生した電荷がチャージアンプに蓄積している間、第1のセンサで発生した電荷は撮影用画素内のキャパシタに蓄積される。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置において、前記補正用データ取得手段は、前記第1のセンサで発生した電荷を蓄積している前記チャージアンプの出力信号に基づいて前記第1の補正用データを生成し、前記第2のセンサで発生した電荷を蓄積している前記チャージアンプの出力信号に基づいて前記第2の補正用データを生成してもよい。この場合において、前記蓄積制御手段は、前記第2の補正用データ生成後に前記チャージアンプをリセットするとともに前記スイッチング素子をオン状態として前記キャパシタから電荷を読み出して前記キャパシタに蓄積された電荷を前記チャージアンプに蓄積してもよい。すなわち、補正用データ取得手段は、第2の補正用データの取得に引き続き第1の補正用データを取得する。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置において、前記第1の蓄積部は、前記第1のセンサに接続された前記撮影用画素内の第1のキャパシタであってもよく、前記第2の蓄積部は、前記第2のセンサに接続された前記線量検出用画素内の第2のキャパシタであってもよい。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置において、 前記第1のキャパシタは、オン状態で前記第1のキャパシタから電荷を読み出す第1のスイッチング素子に接続され、前記第2のキャパシタは、オン状態で前記第2のキャパシタから電荷を読み出す第2のスイッチング素子に接続されていてもよい。この場合において、前記蓄積制御手段は、前記第1のセンサで発生した電荷を前記第1のキャパシタに蓄積している期間の少なくとも一部と前記第2のセンサで発生した電荷を前記第2のキャパシタに蓄積している期間の少なくとも一部とが重なるように前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子を制御してもよい。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置において、前記第1および第2のスイッチング素子は、蓄積電荷量に応じた信号レベルの出力信号を出力するチャージアンプに信号配線を介して接続されていてもよい。この場合において、前記蓄積制御手段は、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子を順次オン状態として前記第1のキャパシタに蓄積された電荷の前記チャージアンプへの供給と前記第2のキャパシタに蓄積された電荷の前記チャージアンプへの供給とを順次行ってもよい。また、この場合において、前記補正用データ取得手段は、前記第1のセンサで発生した電荷を蓄積している前記チャージアンプの出力信号に基づいて前記第1の補正用データを生成し、前記第2のセンサで発生した電荷を蓄積している前記チャージアンプの出力信号に基づいて前記第2の補正用データを生成してもよい。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置において、前記蓄積制御手段は、前記第2のスイッチング素子をオン状態として前記第2のキャパシタに蓄積された電荷を前記チャージアンプに供給している間、前記第1のスイッチング素子をオフ状態として前記第1のキャパシタからの電荷の読み出しを停止してもよい。
また、本発明に係る放射線画像撮影装置は、前記第1および第2の補正用データに基づいて前記撮影用画素および前記線量検出用画素の画素値を補正する補正手段を更に含んでいてもよい。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、上記の放射線画像撮影装置における前記蓄積制御手段および補正用データ取得手段として機能させるためのプログラムとして構成されている。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る補正用データの取得方法は、照射された放射線の線量に応じた量の電荷を発生する第1のセンサを有する放射線画像を撮影するための撮影用画素と、照射された放射線の線量に応じた量の電荷を発生する第2のセンサを有する照射された放射線の線量を検出するための線量検出用画素と、を含む放射線画像撮影装置における前記撮影用画素および前記線量検出用画素において生成される画素値を補正するための補正用データ用を取得する補正用データ取得方法であって、前記第1のセンサで発生した電荷を第1の蓄積部に蓄積している期間の少なくとも一部と前記第2のセンサで発生した電荷を第2の蓄積部に蓄積している期間とが重なるように前記第1の蓄積部における電荷の蓄積と前記第2の蓄積部における電荷の蓄積とを制御するステップと、前記第1の蓄積部に蓄積された電荷を読み出して前記第1の蓄積部に蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する前記撮影用画素の画素値を、当該画素値を補正するための第1の補正用データとして取得するステップと、前記第2の蓄積部に蓄積された電荷を読み出して前記第2の蓄積部に蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する前記線量検出用画素の画素値を、当該画素値を補正するための第2の補正用データとして取得するステップと、を含む。
本発明によれば、撮影用画素の各々についてのみ補正用データの作成を行う場合に対して、データ作成時間の増大を伴うことなく撮影用画素および線量検出用画素の各々について補正用データを取得することが可能となる。
本発明の実施形態に係る放射線情報システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る放射線画像撮影システムの放射線撮影室における各装置の配置状態の一例を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る電子カセッテの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る放射線検出器の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る放射線検出器の電気的な構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る線量検出用画素の放射線検出器上における配置を例示した平面図である。 本実施の形態に係る撮影システムの電気系の要部構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る信号処理部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る補正用データ取得処理プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る補正用データ取得処理プログラムの実行時における電子カセッテの各部の動作を示すタイミングチャートである。 比較例に係る補正用データ取得処理における電子カセッテの各部の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態に係るゲイン補正係数導出処理プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る放射線画像撮影処理プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る電子カセッテの構成示す図である、 本発明の第2の実施形態に係る補正用データ取得処理プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る補正用データ取得処理プログラムの実行時における電子カセッテの各部の動作を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、以下の説明においては、本発明を、病院における放射線科部門で取り扱われる情報を統括的に管理するシステムである放射線情報システムに適用した場合を例示する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る放射線情報システム(以下、「RIS」(Radiology Information System)という。)100の構成を示す図である。
RIS100は、放射線科部門内における、診療予約、診断記録等の情報管理を行うためのシステムであり、病院情報システム(以下、「HIS」(Hospital Information System)という。)の一部を構成する。
RIS100は、複数台の撮影依頼端末装置(以下、「端末装置」という。)102、RISサーバ104、および病院内の放射線撮影室(あるいは手術室)の個々に設置された放射線画像撮影システム(以下、「撮影システム」という。)200を有しており、これらが有線や無線のLAN(Local Area Network)等から成る病院内ネットワーク110に各々接続されて構成されている。なお、RIS100は、同じ病院内に設けられたHISの一部を構成しており、病院内ネットワーク110には、HIS全体を管理するHISサーバ(図示省略。)も接続されている。
端末装置102は、医師や放射線技師が、診断情報や施設予約の入力、閲覧、放射線画像の撮影依頼や撮影予約を行うためのものである。各端末装置102は、表示装置を有するパーソナル・コンピュータを含んで構成され、RISサーバ104と病院内ネットワーク110を介して相互通信に接続されている。
RISサーバ104は、各端末装置102からの撮影依頼を受け付け、撮影システム200における放射線画像の撮影スケジュールを管理するものであり、データベース104Aを含んで構成されている。
データベース104Aは、患者(被写体)の属性情報(氏名、性別、生年月日、年齢、血液型、体重、患者ID(Identification)等)、病歴、受診歴、過去に撮影した放射線画像等の患者に関する情報、撮影システム200で用いられる、後述する電子カセッテ1の識別番号(ID情報)、型式、サイズ、感度、使用開始年月日、使用回数等の電子カセッテ1に関する情報、および電子カセッテ1を用いて放射線画像を撮影する環境、すなわち、電子カセッテ1を使用する環境(一例として、放射線撮影室や手術室等)を示す環境情報を含んで構成されている。
撮影システム200は、RISサーバ104からの指示に応じて医師や放射線技師の操作により放射線画像の撮影を行う。撮影システム200は、曝射条件に従った線量のX線等の放射線を患者(被写体)に照射する放射線源211(図2も参照)を有する放射線発生装置210を備えている。また、撮影システム200は、患者(被写体)の撮影対象部位を透過した放射線Xを吸収して電荷を発生し、発生した電荷量に基づいて放射線画像を示す画像情報を生成する放射線検出器10(図3も参照)を内蔵する電子カセッテ1と、電子カセッテ1に内蔵されているバッテリを充電するクレードル220と、電子カセッテ1および放射線発生装置210を制御するコンソール230と、を備えている。
コンソール230は、RISサーバ104からデータベース104Aに含まれる各種情報を取得して後述するHDD236(図7参照。)に記憶し、必要に応じて当該情報を用いて、電子カセッテ1および放射線発生装置202の制御を行う。
図2は、本発明の実施形態に係る撮影システム200を構成する各装置の放射線撮影室300における配置状態を例示した図である。
図2に示すように、放射線撮影室300には、立位での放射線撮影を行う際に用いられる立位台310と、臥位での放射線撮影を行う際に用いられる臥位台320とが設置されている。立位台310の前方空間は立位での放射線撮影を行う際の患者(被写体)の撮影位置312とされる。臥位台320の上方空間は臥位での放射線撮影を行う際の患者(被写体)の撮影位置322とされている。
立位台310には電子カセッテ1を保持する保持部314が設けられており、立位での放射線画像の撮影を行う際には、電子カセッテ1が保持部314に保持される。同様に、臥位台320には電子カセッテ1を保持する保持部324が設けられており、臥位での放射線画像の撮影を行う際には、電子カセッテ1が保持部324に保持される。
また、放射線撮影室300には、放射線源211を、水平な軸回り(図2の矢印a方向)に回動可能で、鉛直方向(図2の矢印b方向)に移動可能で、さらに水平方向(図2の矢印c方向)に移動可能に支持する支持移動機構214が設けられている。これにより、単一の放射線源211を用いて立位および臥位での放射線撮影が可能となっている。
クレードル220は、電子カセッテ1を収納可能な収容部220Aを有する。電子カセッテ1は、未使用時にはクレードル220の収容部220Aに収納された状態で内蔵されているバッテリに充電が行われる。
撮影システム200において、放射線発生装置210とコンソール230との間、および電子カセッテ1とコンソール230との間で、無線通信によって各種情報の送受信が行われる。
電子カセッテ1は、立位台310の保持部314や臥位台320の保持部324で保持された状態のみで使用されるものではなく、その可搬性から、腕部、脚部等を撮影する際には、保持部に保持されていない状態で使用される。
次に、本実施の形態に係る放射線画像撮影装置としての電子カセッテ1の構成について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る電子カセッテ1の構成を示す斜視図である。
図3に示すように、電子カセッテ1は、放射線を透過させる材料からなる筐体2を備えており、防水性、密閉性を有する構造とされている。電子カセッテ1は、手術室等で使用されるとき、血液や雑菌が付着するおそれがある。そこで、電子カセッテ1を防水性、密閉性を有する構造として、必要に応じて殺菌洗浄することにより、1つの電子カセッテ1を繰り返し続けて使用することができる。
筐体2の内部には、種々の部品を収容する空間Aが形成されており、当該空間A内には、放射線Xが照射される筐体1の照射面側から、患者(被写体)を透過した放射線Xを検出する放射線検出器10、および放射線Xのバック散乱線を吸収する鉛板3が順に配設されている。
放射線検出器10の配設位置に対応する領域が放射線を検出可能な撮影領域4Aとされている。筐体2の撮影領域4Aを有する面が電子カセッテ1における天板5とされている。本実施形態において、放射線検出器10は、後述するTFT基板20が天板5の内側面に貼り付けられている。一方、筐体2の内部の一端側には、放射線検出器10と重ならない位置(撮影領域4Aの範囲外)に、後述するカセッテ制御部26や電源部28(共に図7参照。)を収容するケース6が配置されている。
筐体2は、電子カセッテ1全体の軽量化を図るために、例えば、カーボンファイバ(炭素繊維)、アルミニウム、マグネシウム、バイオナノファイバ(セルロースミクロフィブリル)、または複合材料等で構成されている。
次に、電子カセッテ1に内蔵される放射線検出器10の構成について説明する。図4は、放射線検出器10の積層構造を概略的に示す断面図である。放射線検出器10は、絶縁性基板16上に、信号出力部12、センサ部13、透明絶縁膜14を順に形成することにより構成されるTFT基板20と、光吸収性の低い接着樹脂等を用いてTFT基板20上に接合されたシンチレータ30と、を含んでいる。
シンチレータ30は、センサ部13上に透明絶縁膜14を介して形成されており、入射する放射線を光に変換して発光する蛍光体を含む。すなわち、シンチレータ30は、患者(被写体)を透過した放射線を吸収して発光する。シンチレータ30が発する光の波長域は、可視光域(波長360nm〜830nm)であることが好ましく、放射線検出器10によってモノクロ撮影を可能とするためには、緑色の波長域を含んでいることがより好ましい。放射線としてX線を用いて撮像する場合、シンチレータ30に用いる蛍光体としては、ヨウ化セシウム(CsI)を含むものが好ましく、X線照射時の発光スペクトルが420nm〜700nmにあるCsI(Tl)(タリウムが添加されたヨウ化セシウム)を用いることが特に好ましい。なお、CsI(Tl)の可視光域における発光ピーク波長は565nmである。
センサ部13は、上部電極131、下部電極132、およびこれらの電極間に設けられた光電変換膜133を含んで構成されている。光電変換膜133は、シンチレータ30が発する光を吸収することにより電荷を発生させる有機光電変換材料により構成されている。
上部電極131は、シンチレータ30により生じた光を光電変換膜133に入射させる必要があるため、少なくともシンチレータ30の発光波長に対して透明な導電性材料で構成されることが好ましい。具体的には、可視光に対する透過率が高く、抵抗値が小さい透明導電性酸化物(TCO;Transparent Conducting Oxide)を用いることが好ましい。なお、上部電極131としてAuなどの金属薄膜を用いることもできるが、透過率を90%以上得ようとすると抵抗値が増大し易いため、TCOの方が好ましい。例えば、ITO、IZO、AZO、FTO、SnO、TiO、ZnO等を好ましく用いることができ、プロセス簡易性、低抵抗性、透明性の観点からはITOが最も好ましい。なお、上部電極131は、全画素で共通の一枚構成としてもよく、画素毎に分割されていてもよい。
光電変換膜133は、有機光電変換材料を含み、シンチレータ30から発せられた光を吸収し、吸収した光の量に応じた電荷を発生する。有機光電変換材料を含む光電変換膜133は、可視域にシャープな吸収スペクトルを持ち、シンチレータ30による発光以外の電磁波が光電変換膜133に吸収されることが殆どない。従って、X線等の放射線が光電変換膜133で吸収されることによって発生するノイズを効果的に抑制することができる。
光電変換膜133を構成する有機光電変換材料は、シンチレータ30で発光した光を最も効率よく吸収するために、その吸収ピーク波長が、シンチレータ30の発光ピーク波長と近いほど好ましい。有機光電変換材料の吸収ピーク波長とシンチレータ30の発光ピーク波長とが一致することが理想的であるが、双方の差が小さければシンチレータ30から発された光を十分に吸収することが可能である。具体的には、有機光電変換材料の吸収ピーク波長と、シンチレータ30の放射線に対する発光ピーク波長との差が、10nm以内であることが好ましく、5nm以内であることがより好ましい。このような条件を満たすことが可能な有機光電変換材料としては、例えばキナクリドン系有機化合物およびフタロシアニン系有機化合物が挙げられる。例えばキナクリドンの可視域における吸収ピーク波長は560nmであるため、有機光電変換材料としてキナクリドンを用い、シンチレータ30の材料としてCsI(Tl)を用いれば、上記ピーク波長の差を5nm以内にすることが可能となり、光電変換膜133で発生する電荷量をほぼ最大にすることができる。
なお、暗電流の増加を抑制するため、電子ブロッキング膜134及び正孔ブロッキング膜135の少なくとも一方を設けることが好ましく、両方を設けることがより好ましい。電子ブロッキング膜134は、下部電極132と光電変換膜133との間に設けることができ、下部電極132と上部電極131との間にバイアス電圧を印加したときに、下部電極132から光電変換膜133に電子が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。電子ブロッキング膜134には、電子供与性有機材料を用いることができる。一方、正孔ブロッキング膜135は、光電変換膜133と上部電極131との間に設けることができ、下部電極132と上部電極131との間にバイアス電圧を印加したときに、上部電極131から光電変換膜133に正孔が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。正孔ブロッキング膜135には、電子受容性有機材料を用いることができる。
下部電極132は、間隔を隔てて格子状(マトリックス状)に複数形成されており、1つの下部電極132が1画素に対応している。各々の下部電極132は、信号出力部12を構成する電界効果型の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、単にTFTという)40及びキャパシタ50に接続されている。なお、信号出力部12と下部電極132との間には、絶縁膜15が介在しており、信号出力部12は、絶縁性基板16上に形成されている。絶縁性基板16は、シンチレータ30において放射線Xを吸収させるため、放射線Xの吸収性が低く、且つ、可撓性を有する電気絶縁性を有する薄厚の基板(数十μm程度の厚みを有する基板)、具体的には、合成樹脂、アラミド、バイオナノファイバ、あるいは、ロール状に巻き取ることが可能なフイルム状ガラス(超薄板ガラス)等であることが好ましい。
信号出力部12は、下部電極132に対応して、下部電極132に移動した電荷を蓄積するキャパシタ50と、キャパシタ50に蓄積された電荷を電気信号に変換して出力するスイッチング素子であるTFT40が形成されている。
キャパシタ50は、絶縁膜15を貫通して形成された導電配線を介して対応する下部電極132と電気的に接続されている。これにより、下部電極132で捕集された電荷をキャパシタ50に移動させることができる。TFT40は、図示しないゲート電極、ゲート絶縁膜、および活性層(チャネル層)が積層され、さらに、活性層上にソース電極とドレイン電極が所定の間隔を開けて形成されている。
放射線検出器10は、シンチレータ30側から放射線を照射して放射線画像を撮影する、いわゆる裏面読取方式(PSS(Pentration Side Sampling)方式)とされた場合、シンチレータ30の表面側でより強い発光が得られる。一方、TFT基板20側から放射線を照射して放射線画像を撮影する、いわゆる表面読取方式(ISS(Irradiation Side Sampling)方式)とされた場合、シンチレータ30のTFT基板20との接合面側でより強い発光が得られる。放射線検出器10は、表面読取方式とされた場合の方が裏面読取方式とされた場合よりもシンチレータ30における発光位置とTFT基板20との間の距離が短くなるため、撮影によって得られる放射線画像の分解能が高い。
図5は、電子カセッテ1を構成する放射線検出器10の電気的な構成を示す図である。本実施形態に係る電子カセッテ1は、放射線画像を撮影する機能のみならず、被写体を介して電子カセッテ1に照射された放射線の累積線量が所定値に達したことを示す線量検出信号を出力する線量検出機能を有する。本実施形態に係る放射線画像撮影システム200は、自動露出制御(AEC)機能を有しており、電子カセッテ1から出力された上記の線量検出信号に基づいて放射線源211からの放射線の照射停止のタイミングを制御する。このAEC機能を実現するために、放射線検出器10は、放射線画像を撮影するための複数の撮影用画素60Aに加えて、被写体を透過して電子カセッテ1に照射された放射線の累積線量を検出するための複数の線量検出用画素60Bを有する。
図5に示すように、撮影用画素60Aの各々は、上記した光電変換膜133を含んで構成されるセンサ部13の一部である放射線画像撮影用のセンサ13Aと、センサ13Aで生じた電荷を蓄積するキャパシタ50と、キャパシタ50に蓄積された電荷を読み出す際にオン状態とされるスイッチング素子としてのTFT40とを含んでいる。撮影用画素60Aは、TFT基板20の全面に行および列をなして二次元状に配列されている。
放射線検出器10には、撮影用画素60Aの配列に沿った一定方向(行方向)に延設され、各TFT40をオンオフさせるためのゲート信号を各TFT40のゲート端子に供給するための複数のラインG1〜Gnからなるゲート配線21と、ゲート配線21の伸長方向と交差する方向(列方向)に延設され、オン状態のTFT40を介してキャパシタ50に蓄積された電荷を読み出すための複数の信号配線22とが設けられている。撮影用画素60Aの各々は、ゲート配線21と信号配線22との各交差部に対応して設けられている。
線量検出用画素60Bは、上記した光電変換膜133を含んで構成されるセンサ部13の一部である放射線の線量検出用のセンサ13Bにより構成される。線量検出用のセンサ13Bは、信号配線22に直接接続されており、センサ13Bで発生した電荷はそのまま信号配線22に流れ出すようになっている。センサ13Bは、TFT基板20上の全域に亘り分散して配置されている。本実施形態において、センサ13Bの数は、放射線画像撮影用のセンサ13Aの数よりも少ないものとされている。換言すれば、TFT基板20上において線量検出用画素60Bは、撮影用画素60Aよりも低密度で形成されている。放射線画像撮影用のセンサ13Aと線量検出用のセンサ13Bには図示しないバイアス線を介してバイアス電圧が供給され、いずれも照射された放射線の線量に応じた量の電荷を発生させる。なお、放射線画像撮影用のセンサ13Aと、線量検出用のセンサ13Bのサイズは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
図6は、線量検出用画素60Bの放射線検出器10上における配置を例示した平面図である。信号配線22の各々には、信号配線22の伸長する方向において互いに隣接する複数(図6に示す例では3つ)の線量検出用画素60Bが接続されており、線量検出用画素60Bが放射線検出器10内において略均一に分散するように配置されている。図6に示す例では、3つの線量検出用画素60B(線量検出用のセンサ13B)が同一の信号配線22に接続されているが、同一の信号配線22に接続される線量検出用画素60Bの数は適宜変更することが可能である。同一の信号配線22に接続された複数の線量検出画素60Bにより生成された電荷は、当該信号配線22上で合流することにより加算される。同一の信号配線22に接続された複数の線量検出用画素60Bにより画素ユニット61が形成される。図6に示す例では3つの線量検出用画素60B(センサ13B)により画素ユニット61が形成されている。なお、線量検出用画素60Bの配置は図6に例示されたものに限定されるものではなく、放射線検出器10上のどの部分にどのように配置するかは適宜変更することが可能である。
図7は、本実施の形態に係る撮影システム200の電気系の要部構成を示す図である。図7に示すように、電子カセッテ1に内蔵された放射線検出器10の隣り合う2辺の一辺側にゲート線ドライバ23が配置され、他辺側に信号処理部24が配置されている。ゲート配線21の各ラインG1〜Gnは、ゲート線ドライバ23に接続され、信号配線22の各々は信号処理部24に接続されている。また、電子カセッテ1は、画像メモリ25、カセッテ制御部26、無線通信部27および電源部28を備えている。
撮影用画素60Aを構成するTFT40は、ゲート線ドライバ23からゲート配線21の各ラインG1〜Gnを介して供給されるゲート信号によりライン単位でオン状態に駆動される。TFT40がオン状態とされることによりセンサ13Aで生成されてキャパシタ50に蓄積された電荷が電気信号として各信号配線22に読み出され、信号処理部24に伝送される。一方、線量検出用画素60Bを構成するセンサ13Bで生成された電荷は、ゲート線ドライバ23からのゲート信号にかかわらず、逐次信号配線22に流れ出し信号処理部24に供給される。
図8は、信号処理部24の構成を示す図である。信号処理部24は、信号配線22の各々に接続された複数のチャージアンプ241を含んでいる。チャージアンプ241の各々は、反転入力端子が対応する信号配線22に接続され、非反転入力端子が接地電位に接続されたオペアンプ(演算増幅回路)241Aと、オペアンプ241Aの反転入力端子に一方の端子が接続され、オペアンプ241Aの出力端子に他方の端子が接続されたキャパシタ241Bと、キャパシタ241Bに並列接続されたリセットスイッチ241Cとを含んでいる。
撮影用画素60Aまたは線量検出用画素60Bの各々において生成された電荷は、信号配線22を介してチャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積される。チャージアンプ241は、キャパシタ241Bに蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する電気信号を生成し、これをサンプルホールド回路242に供給する。キャパシタ241Bに蓄積された電荷はカセッテ制御部26から供給される制御信号に応じてリセットスイッチ92Cがオン状態となることにより放電され、これによりチャージアンプ241から出力される電気信号がリセットされる。
サンプルホールド回路242は、カセッテ制御部26から供給される制御信号に応じてチャージアンプ241の出力信号の信号レベルをサンプリングして保持し、その保持している信号レベルをマルチプレクサ243に供給する。
マルチプレクサ243は、サンプルホールド回路242に保持された信号レベルをカセッテ制御部26から供給される制御信号に応じて順次選択して出力する。すなわち、マルチプレクサ243は、サンプルホールド回路242からの電気信号をシリアルデータに変換してこれをA/D(アナログ/デジタル)変換器244に順次供給する。
A/D変換器244は、マルチプレクサ243から順次供給される電気信号の信号レベルをデジタル信号に変換する。すなわち、A/D変換器244は、撮影用画素60Aまたは線量検出用画素60Bの画素値をデジタル信号として出力する。
画像メモリ25は所定枚分の画像データを記憶可能な記憶容量を有しており、放射線画像の撮影が行われる毎に、撮影によって得られた画像データが画像メモリ25に順次記憶される。画像メモリ25はカセッテ制御部26と接続されている。
カセッテ制御部26は、電子カセッテ1全体の動作を統括的に制御する。カセッテ制御部26は、マイクロコンピュータを含んで構成され、CPU(中央処理装置)26A、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含むメモリ26B、フラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部26Cを備えている。カセッテ制御部26には無線通信部27が接続されている。
無線通信部27は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a/b/g等に代表される無線LAN(Local Area Network)規格に対応しており、外部機器との間での無線通信による各種情報の伝送を制御する。カセッテ制御部26は、無線通信部27を介して、放射線画像の撮影に関する制御を行うコンソール230などの外部装置と無線通信が可能とされており、コンソール230等との間で各種情報の送受信が可能とされている。
電子カセッテ1には電源部28が設けられており、各種回路や各素子(ゲート線ドライバ23、信号処理部24、画像メモリ25、無線通信部27、カセッテ制御部26として機能するマイクロコンピュータ)は、電源部28から供給された電力によって作動する。電源部28は、電子カセッテ1の可搬性を損なわないように、バッテリ(充電可能な二次電池)を内蔵しており、充電されたバッテリから各種回路・素子へ電力を供給する。なお、図7では、電源部28と各種回路や各素子を接続する配線を省略している。
操作入力部29は、ユーザによる電子カセッテ1のキャリブレーションの実行指示を受け付ける受付手段であり、ボタンスイッチ等によって構成される。ユーザは、操作入力部29を操作することによって、電子カセッテ1においてキャリブレーションを実行させることができる。
コンソール230は、サーバ・コンピュータとして構成されており、操作メニューや撮影された放射線画像等を表示するディスプレイ231と、複数のキーを含んで構成され、各種の情報や操作指示が入力される操作パネル232と、を備えている。
また、本実施の形態に係るコンソール230は、装置全体の動作を司るCPU233と、制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されたROM234と、各種データを一時的に記憶するRAM235と、各種データを記憶して保持するHDD(ハードディスク・ドライブ)236と、ディスプレイ231への各種情報の表示を制御するディスプレイドライバ237と、操作パネル232に対する操作状態を検出する操作入力検出部238と、を備えている。また、コンソール230は、無線通信により、放射線発生装置210との間で曝射条件等の各種情報の送受信を行うと共に、電子カセッテ1との間で画像データ等の各種情報の送受信を行う無線通信部239を備えている。
CPU233、ROM234、RAM235、HDD236、ディスプレイドライバ237、操作入力検出部238、および無線通信部239は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU233は、ROM234、RAM235、HDD236へのアクセスを行うことができると共に、ディスプレイドライバ237を介したディスプレイ231への各種情報の表示の制御、および無線通信部239を介した放射線発生装置210および電子カセッテ1との各種情報の送受信の制御を各々行うことができる。また、CPU233は、操作入力検出部238を介して操作パネル232に対するユーザの操作状態を把握することができる。
放射線発生装置210は、放射線源211と、コンソール230との間で曝射条件等の各種情報を送受信する無線通信部213と、受信した曝射条件に基づいて放射線源211を制御する制御部212と、を備えている。制御部212はマイクロコンピュータを含んで構成されており、受信した曝射条件等を記憶する。コンソール230から受信する曝射条件には管電圧、管電流等の情報が含まれている。制御部212は、受信した曝射条件に基づいて放射線源211から放射線を出射させる。
[補正用データ取得処理]
以下に、本実施形態に係る電子カセッテ1において実行される補正用データの取得処理について説明する。本実施形態に係る電子カセッテ1は、例えば、製品出荷時、製品設置時、定期メンテナンス時などの所定のタイミングでゲイン補正やオフセット補正等を含むキャリブレーションが実施される。キャリブレーションは、例えば、電子カセッテ1に設けられた操作入力部29に対する操作やコンソール230からの指示に基づいて実行される。カセッテ制御部26のCPU26Aは、キャリブレーションの実行が指示されると、各種キャリブレーションに供される補正用データを取得するための補正用データ取得処理プログラムを実行する。
図9は、カセッテ制御部26のCPU26Aにおいて実行される補正用データ取得処理プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。この補正用データ取得処理プログラムは、カセッテ制御部26の記憶部26Cの所定領域に予め記憶されている。補正用データは、撮影用画素60Aの各々および線量検出用画素60Bの各々において発生した電荷の読み出しを行うことによって取得される。
図10は、上記の補正用データ取得処理プログラムに従って動作する電子カセッテ1の各構成部の動作を示すタイミングチャートである。なお、図10では、電子カセッテ1に放射線を照射して補正用データを取得する場合を例示しているが、例えばチャージアンプ241のオフセット補正を行うための補正用データを取得する場合などにおいては、放射線の照射は不要となる。図10には、放射線の照射タイミング、ゲート配線21の各ラインG1、G2、G3、・・・、Gnに供給されるゲート信号のタイミング、チャージアンプ241の動作タイミング、サンプルホールド回路242におけるサンプリングのタイミングが示されている。
補正用データ取得処理におけるステップS11において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、放射線源211からの放射線の照射が開始される前の期間において、撮影用画素60Aに蓄積された暗電荷のリセット処理を行うべく、ゲート線ドライバ23に制御信号を供給する。ゲート線ドライバ23は、この制御信号に基づいてゲート配線21の各ラインG1〜Gnにそれぞれ、ハイレベルのゲート信号を供給する。これにより、放射線源211からの放射線の照射が開始される前の期間において、全ての撮影用画素60AのTFT40がオン状態となりセンサ13Aにおいて生じた暗電荷が画素内から除去されてリセットされる。なお、放射線源211から放射線が照射される前の期間において、ゲート線ドライバ23がゲート配線21の各ラインG1〜Gnに順次ハイレベルのゲート信号を供給することによって各ラインG1〜Gnに接続されたTFT40を順次オン状態とすることによってリセット処理を行うこととしてもよい。
カセッテ制御部26のCPU26Aは、上記ステップS11における処理に並行してステップS12において各チャージアンプ241のリセットを行うべく、各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cに制御信号を供給する。各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cは、この制御信号に基づいてオン状態に駆動される。これにより、放射線源211からの放射線の照射が開始される前の期間において、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積された電荷が放電され、各チャージアンプ241のリセットが行われる。なお、図10において、ハイレベルがリセットスイッチ241Cのオン状態(すなわち、チャージアンプ241のリセット状態)に対応し、ローレベルがリセットスイッチ241Cのオフ状態(すなわち、チャージアンプ241の蓄積状態)に対応している。
ステップS13において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、放射線源211からの放射線の照射開始の指示待ちを行う。放射線の照射開始の指示は、例えば、コンソール230から通知される。
放射線源211から放射線の照射が開始されると、ステップS14においてカセッテ制御部26のCPU26Aは、撮影用画素60Aの各々において電荷の蓄積動作を開始させるべく、ゲート線ドライバ23に制御信号を供給する。ゲート線ドライバ23は、この制御信号に基づいてゲート配線21の各ラインG1〜Gnにそれぞれ、ローレベルのゲート信号を供給する。これにより、放射線源211からの放射線の照射が開始されるタイミングにおいて、全ての撮影用画素60AのTFT40がオフ状態となって放射線源211からの放射線の照射に伴ってセンサ13Aにおいて生じた電荷が各撮影用画素60Aのキャパシタ50に蓄積される蓄積動作に移行する。
また、カセッテ制御部26のCPU26Aは、上記ステップS14における処理と並行してステップS15において、チャージアンプ241の各々において電荷蓄積を開始させるべくチャージアンプ241のリセットスイッチ241Cに制御信号を供給する。すなわち、放射線源211からの放射線の照射が開始されるタイミングにおいて、チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cは、カセッテ制御部26のCPU26Aから供給される制御信号に基づいてオフ状態に駆動される。これにより、チャージアンプ241のキャパシタ241Bに電荷蓄積を行うことが可能な状態となる。放射線源211からの放射線の照射に伴って各線量検出用画素60Bのセンサ13Bにおいて生じた電荷は、各信号配線22を介して各チャージアンプ241に入力される。なお、本実施形態に係る放射線検出器10の構成では、同一の信号配線22に接続された画素ユニット61を構成する複数の線量検出用画素60Bからの電荷が当該信号配線22上で合流してチャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積される。
このように、本実施形態に係る補正用データ取得処理においては、放射線源211からの放射線の照射が開始されるタイミングにおいて、当該放射線の照射に伴って撮影用画素60Aの各々において発生した電荷は当該撮影用画素60A内のキャパシタ50に蓄積され、線量検出用画素60Bの各々において発生した電荷は各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積される。つまり、放射線の照射に伴って撮影用画素60Aの各々において発生した電荷の蓄積期間と、線量検出用画素60Bの各々において発生した電荷の蓄積期間は重なっている。
ステップS16において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、放射線源211からの放射線の照射が開始されてから所定時間が経過したか否かを判断する。CPU26Aは、所定時間が経過したと判断すると、処理をステップS17に移行する。
ステップS17において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、各サンプルホールド回路242に制御信号を供給する。各サンプルホールド回路242は、この制御信号に基づいて各チャージアンプ241が各線量検出用画素60Bにて発生した電荷を蓄積している期間t内における所定のタイミングspで各チャージアンプ241の出力値を線量検出用画素60B(本実施形態では画素ユニット61)の画素値としてサンプリングする。各サンプルホールド回路242によってサンプリングされた各線量検出用画素60B(画素ユニット61)の画素値は、マルチプレクサ243を介してA/D変換器244に順次供給され、デジタル化される。カセッテ制御部26のCPU26Aは、デジタル化された各線量検出用画素60B(画素ユニット61)の画素値をそれぞれ線量検出用画素60B(画素ユニット61)の補正用データdとしてメモリ26Bに格納する。このようにして、各信号配線22に接続された線量検出用画素60B(画素ユニット61)の各々に対応する補正用データdが、放射線源211から放射線の照射が行われている期間内において取得される。
ステップS18において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、放射線源211からの放射線の照射停止の指示待ちを行う。放射線の照射停止の指示は、例えば、コンソール230から通知される。なお、本ステップにおいて、放射線の照射が開始されてから所定時間が経過した否かを判断することにより、放射線の照射停止を判断することとしてもよい。
放射線源211から放射線の照射が停止した後、ステップS19においてカセッテ制御部26のCPU26Aは、チャージアンプ241のリセットを行うべく、各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cに制御信号を供給する。各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cは、この制御信号に基づいてオン状態に駆動される。これにより、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積された電荷が放電され、各チャージアンプ241がリセットされる。
ステップS20において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、各撮影用画素60Aにおいて発生した電荷の読み出しを行うべく、ゲート線ドライバ23および各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cに制御信号を供給する。各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cは、この制御信号に基づいてオフ状態に駆動される。これにより、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに電荷蓄積を行うことが可能な状態となる。一方、ゲート線ドライバ23は、カセッテ制御部26のCPU26Aから供給される制御信号に基づいて、ゲート配線21のラインG1にハイレベルのゲート信号を供給する。これにより、ゲート配線21のラインG1に接続された各TFT40がオン状態となり、各TFT40に接続された撮影用画素60Aのキャパシタ50に蓄積された電荷が各信号配線22に読み出され、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積される。
各チャージアンプ241への電荷蓄積が行われた後、カセッテ制御部26のCPU26Aは、各サンプルホールド回路242に制御信号を供給する。各サンプルホールド回路242は、この制御信号に基づいて、各チャージアンプ241が各撮影用画素60Aにて発生した電荷を蓄積している期間t内における所定のタイミングspでチャージアンプ241の出力値を撮影用画素60Aの画素値としてサンプリングする。各サンプルホールド回路242によってサンプリングされた各撮影用画素60Aの画素値は、マルチプレクサ243を介してA/D変換器244に順次供給され、デジタル化される。カセッテ制御部26のCPU26Aは、デジタル化された各撮影用画素60Aの画素値を当該撮影用画素60Aの補正用データdとしてメモリ26Bに格納する。
ステップS21において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、ゲート配線21のラインG1〜Gnに接続された全ての撮影用画素60Aについて補正用データの取得が完了したか否かを判断する。CPU26Aは、全ての撮影用画素60Aについて補正用データの取得が完了していないと判断した場合には、処理をステップS19に戻す。ゲート配線21のラインG1〜Gnに接続された全ての撮影用画素60Aについて補正用データの取得が完了するまでステップS19およびS20の処理が繰り返される。すなわち、ゲート配線21のラインG1〜Gnに接続されたTFT40は順次オン状態とされ、各撮影用画素60Aのキャパシタ50に蓄積された電荷が順次読み出され、ゲート配線21のラインG1〜Gnに接続された全ての撮影用画素60Aの各々について上記の手順で補正用データdが取得される。ステップS21において、CPU26Aは、全ての撮影用画素60について補正用データの取得が完了したと判断した場合には、本ルーチンが終了する。
すなわち、本実施形態に係る補正用データ取得処理において、チャージアンプ241の動作に着目すると、チャージアンプ241は、蓄積期間tにおいて、線量検出用画素60Bにおいて生じた電荷を蓄積し、蓄積した電荷の量に応じた出力信号を当該線量検出用画素60B(画素ユニット61)の画素値として出力する。その後、チャージアンプ241は、蓄積期間t、t、t、・・・、tにおいて、それぞれ、ゲート配線21のラインG1、G2、G3、・・・、Gnに接続されたTFT40を順次オン状態とすることによって順次読み出された撮影用画素60Aで発生した電荷を蓄積し、蓄積した電荷の量に応じた出力信号を当該撮影用画素60Aの画素値として出力する。
一方、サンプルホールド回路242の動作に着目すると、サンプルホールド回路242は、チャージアンプ241の蓄積期間t内における所定のタイミングspで、線量検出用画素60B(画素ユニット61)の画素値をサンプリングする。その後、サンプルホールド回路242は、チャージアンプ241の各蓄積期間t、t、t、・・・、t内における所定のタイミングsp、sp、sp、・・・、spで、撮影用画素60Aの画素値をサンプリングする。サンプルホールド回路242によってサンプリングされた線量検出用画素60B(画素ユニット61)の画素値は、A/D変換器244によってデジタル信号に変換され、線量検出用画素60B(画素ユニット61)の補正用データdとしてメモリ26Bに格納される。一方、サンプルホールド回路242によってサンプリングされた撮影用画素60Aの画素値は、A/D変換器244によってデジタル信号に変換され、撮影用画素60Aの補正用データdとしてメモリ26Bに格納される。
[比較例]
図11は、線量検出用画素60Bを有しない既存の電子カセッテにおいて、撮影用画素60Aについてのみ補正用データの取得を行う、本発明の実施形態の比較対象となる補正用データ取得処理におけるタイミングチャートである。
図11に示すように、比較例に係る補正用データ取得処理においては、放射線の照射期間において、ゲート配線21の各ラインG1〜Gnにはローレベルのゲート信号が供給される。これにより、放射線の照射に伴って撮影用画素60Aの各々で発生した電荷は、画素内のキャパシタ50に蓄積される。この点は、上記した本発明の実施形態に係る補正用データ取得処理と同様である。一方、比較例に係る補正用データ取得処理においては、放射線の照射期間においてチャージアンプ241のリセットスイッチ241Cはオン状態に駆動され、チャージアンプ241はリセット状態とされる。その後、放射線の照射が停止すると、撮影用画素60Aの画素内に蓄積された電荷がゲート配線の各ラインG1〜Gn毎に順次読み出され、撮影用画素60Aの画素値が当該撮影用画素60Aの補正用データdとしてメモリ60Bに格納される。
これに対して、上記した本発明の実施形態に係る補正用データ取得処理においては、図10に示すように、放射線源211から放射線が照射されている期間においては、チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cはオフ状態に駆動され、チャージアンプ241は電荷蓄積が可能な状態とされ、放射線の照射に伴って各線量検出用画素60Bにおいて発生した電荷はチャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積される。すなわち、本発明の実施形態に係る補正用データ取得処理においては、各撮影用画素60Aで発生した電荷の当該画素内への電荷蓄積に並行して、各線量検出用画素60Bで発生した電荷のチャージアンプ241内への電荷蓄積が行われる。その後、各線量検出用画素60Bの画素値が当該線量検出用画素60Bの補正用データdとしてメモリ26B内に格納された後、各撮影用画素60Aの画素内に蓄積された電荷がゲート配線の各ラインG1〜Gn毎に順次読み出され、当該撮影用画素60Aの補正用データdとしてメモリ26Bに格納される。
このように、本発明の実施形態に係る補正用データ取得処理では、撮影用画素60Aにおいて発生した電荷の蓄積期間と、線量検出用画素60Bにおいて発生した電荷の蓄積期間とをオーバーラップさせ、チャージアンプ241および撮影用画素60Aの画素内に蓄積された電荷を順次処理することによって線量検出用画素60Bおよび撮影用画素60Aの各々についての補正用データを順次取得する。これにより、撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bの各々について別箇の処理ルーチンで補正用データを取得する場合と比較して、補正用データの取得に費やす時間を大幅に短くすることができる。すなわち、本発明の実施形態に係る電子カセッテ1によれば、撮影用画素のみについて補正用データの取得を行う上記した比較例に係る補正用データ取得処理における処理時間と略同じ時間で、撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bの双方についての補正用データの取得が可能となる。より具体的には、チャージアンプ241に蓄積された線量検出用画素60Bにおいて発生した電荷をリセットするための時間分だけ上記比較例に係る補正用データ取得処理よりも余分に時間を費やすこととなるが、その時間は数十マイクロ秒のオーダであるので、実使用上において無視できるレベルである。
また、本実施形態に係る補正用データ取得処理によれば、1回の放射線の照射で撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bの双方についての補正用データの取得が可能である。放射線の照射回数を抑制することで、放射線源211および放射線検出器10の劣化を抑制することが可能となる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る電子カセッテ1によれば、放射線源211からの放射線の照射に伴って影用画素60Aにおいて発生した電荷を当該撮影用画素60A内に蓄積している期間が、線量検出用画素60Bについての補正用データを取得するための期間として有効に活用されるので、撮影用画素60Aの各々についてのみ補正用データの作成を行う場合に対してデータ作成時間の増大を伴うことなく撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bの各々について補正用データを作成することが可能となる。
[ゲイン補正係数導出処理]
以下に、上記した補正用データ取得処理によって取得された線量検出用画素60Bの各々についての補正用データdに基づいて線量検出用画素60Bの各々についてのゲイン補正係数を導出するゲイン補正係数導出処理について説明する。図12は、カセッテ制御部26のCPU26Aにおいて実行されるゲイン補正係数導出処理プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。このゲイン補正係数導出処理プログラムは、カセッテ制御部26の記憶部26Cの所定領域に予め記憶されている。また、このゲイン補正係数導出処理プログラムは、例えば、上記の補正用データ取得処理が終了した後に実行される。
ステップS31において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、上記の補正用データ取得処理によって取得された線量検出用画素60B(本実施形態では画素ユニット61)の各々についての補正用データdをメモリ26Bから読み出す。
ステップS32において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、読み出した補正用データdの平均値daveを算出する。
ステップS33において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、線量検出用画素60B(画素ユニット61)の各々についての補正用データdを、ステップS32において算出した平均値daveで除する処理を画素(画素ユニット61)毎に行うことにより線量検出用画素60B(画素ユニット61)の各々についてゲイン補正係数mを導出する。すなわち、CPU26Aは、線量検出用画素60B(画素ユニット61)毎のゲイン補正係数mをm=d/daveを演算することにより導出する。
ステップS34において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、ステップS33において導出した線量検出用画素60B(画素ユニット61)毎のゲイン補正係数mをメモリ26Bに格納する。以上の処理を経ることによって本ルーチンが終了する。
なお、本実施形態では、各補正用データdと平均値daveとの比をゲイン補正係数mとして導出することとしたが、各補正用データdと補正用データの最大値dmaxまたは最小値dminとの比または差をゲイン補正係数mとして導出することとしてもよい。また、上記の説明では、線量検出用画素60Bについてゲイン補正係数を導出する場合を例示したが、本実施形態に係る電子カセッテ1では、上記の補正用データ取得処理によって取得した撮影用画素60Aの各々についての補正用データdを用いて、図12に示すような線量検出用画素60Bについてゲイン補正係数導出処理と同様の手順によって、撮影用画素60Aの各々についてのゲイン補正係数を導出する。また、上記の説明では、補正用データdおよびdに基づいて、ゲイン補正係数を導出する場合を例示したが、これに限定されるものではなく、補正用データdおよびdは撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bにおける画素値のばらつきを是正するための各種のキャリブレーションに用いることが可能である。
[放射線画像撮影処理]
以下に、本実施形態に係る電子カセッテ1において放射線画像の撮影を行う放射線画像撮影処理について説明する。図13は、電子カセッテ1のカセッテ制御部26のCPU26Aにより実行される放射線画像撮影処理プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。
電子カセッテ1を用いて放射線画像の撮影を行う際、コンソール230のディスプレイ231には所定の初期情報を入力するための初期情報入力画面が表示される。初期情報入力画面において、例えば、放射線画像の撮影を行う患者(被写体)の氏名、撮影対象部位、撮影時の姿勢、放射線を曝射する際の管電圧および管電流等の曝射条件の入力を促すメッセージと、これらの初期情報の入力領域が表示される。撮影者は、この初期情報入力画面から所定の初期情報を操作パネル232を介して入力する。
上記の初期情報は、無線通信部239を介してコンソール230から電子カセッテ1に送信される。また、上記の初期情報に含まれる曝射条件は、無線通信部239を介して放射線発生装置210に送信される。これに応じて放射線発生装置210の制御部212は、受信した曝射条件での曝射準備を行う。
カセッテ制御部26のCPU26Aは、コンソール230から上記の初期情報を受信すると放射線画像撮影処理プログラムを実行する。
ステップS41において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、コンソール230から放射線の照射開始の指示待ちを行う。CPU26Aは、放射線の照射開始の指示を受信すると、処理をステップS42に移行する。
ステップS42において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、撮影用画素60Aを用いた放射線画像の撮影を開始する。具体的には、CPU26Aは、全てのTFT40をオフ状態とすべくゲート線ドライバ23に制御信号を供給する。これにより、撮影用画素60Aでは、放射線の照射に応じて発生した電荷の蓄積が開始され、放射線画像の撮影動作に移行する。一方、放射線の照射に応じて線量検出用画素60Bの各々で発生した電荷は信号配線22を介して信号処理部24に供給される。なお、本実施形態に係る電子カセッテ1では、同一の信号配線22に接続された画素ユニット61を構成する複数の線量検出用画素60Bからの電荷が当該信号配線22上で合流して信号処理部24に供給される。信号処理部24の各チャージアンプ241は、画素ユニット61内で発生した電荷の累積量に応じた信号レベルを有する電気信号を画素ユニット毎の画素値として出力する。各サンプルホールド回路242は、チャージアンプ241から出力される画素ユニット61毎の画素値を所定のサンプリング周期でサンプリングする。A/D変換器244は、マルチプレクサ243を介して順次供給されるサンプリングされた画素値をデジタル信号に変換してカセッテ制御部26に供給する。
ステップS43において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、信号処理部24から順次供給された画素ユニット61毎の画素値に、上記のゲイン補正係数導出処理(図12参照)において導出された対応するゲイン補正係数mを乗じることにより、各画素ユニット61の画素値についてゲイン補正を行う。このゲイン補正は、線量検出用画素60Bの製造ばらつきに起因する画素間の画素値のずれを排除するために行われる。
ステップS44において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、全部または一部の線量検出用画素60B(画素ユニット61)の画素値の合算値が所定の閾値以上となったか否かを判断する。かかる判断によって、電子カセッテ1は、被写体を透過して電子カセッテ1に照射された放射線の累積線量が所定値に達したことを検出する。本ステップにおいて肯定判定がなされると、処理はステップS45に移行される。
ステップS45において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、電子カセッテ1に照射された放射線の累積線量が所定値以上となったことを示す線量検出信号を生成し、これをコンソール230に供給する。
コンソール230のCPU233は、この線量検出信号を受信すると、放射線の照射停止を指示する制御信号を放射線発生装置210に供給する。放射線発生装置210は、かかる制御信号を受信すると、放射線源211からの放射線の照射を停止させる。このように、線量検出用画素60Bを用いて電子カセッテ1に照射された放射線の累積線量を検出することにより放射線源211からの放射線の照射停止のタイミングを制御する自動露出制御(AEC)が実現される。
ステップS46において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、撮影用画素60Aに蓄積された電荷の読み出しを行って放射線画像を生成する。具体的にはCPU26Aは、ゲート線ドライバ23に制御信号を供給する。ゲート線ドライバ23は、この制御信号に基づいてゲート配線21の各ラインG1〜Gnに対して順次ハイレベルのゲート信号を出力する。これにより、ゲート配線21の各ラインG1〜Gnに接続された各TFT40が順次にオン状態となり、各撮影用画素60Aのキャパシタ50に蓄積された電荷が各信号配線22に読み出される。読み出された電荷は、信号処理部24でデジタル信号に変換されてCPU26Aに供給される。
ステップS47において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、信号処理部24から供給された撮影用画素60Aの画素値に対してゲイン補正を行う。すなわち、CPU26Aは、撮影用画素60Aの画素値に対応するゲイン補正係数を乗じることにより各撮影用画素60Aの画素値についてゲイン補正を行う。このゲイン補正は、撮影用画素60Aの製造ばらつきに起因する画素間の画素値のずれを排除するために行われる。
ステップS48においてCPU26Aは、ゲイン補正がなされた撮影用画素60Aの画素値に基づいて画像データを生成し、これを画像メモリ25に記憶する。
ステップS49において、CPU26Aは、画像メモリ25に記憶された画像データを読み出し、読み出した画像データを無線通信部27を介してコンソール230に送信する。以上の各処理を経ることにより本ルーチンが終了する。
コンソール230では、電子カセッテ1から供給された画像データをHDD236に記憶し、この画像データにより示される放射線画像をディスプレイ231に表示させる。また、コンソール230は、この画像データを病院内ネットワーク110を介してRISサーバ104へ送信する。なお、RISサーバ104へ送信された画像データはデータベース104Aに格納される。
このように、本実施形態に係る電子カセッテ1によれば、補正用データ取得処理(図9参照)において取得された撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bの各々についての補正用データに基づいて、撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bのゲイン補正係数が導出される。そして、撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bの画素値に対してのゲイン補正が、導出されたゲイン補正係数に基づいて行われる。これにより、各画素の製造ばらつきに起因する画素間の画素値のばらつきを是正することが可能となる。
[第2の実施形態]
図14は、本発明の第2の実施形態に係る電子カセッテ2の電気的な構成を示す図である。電子カセッテ2は、上記した第1の実施形態に係る放射線検出器10とは異なる構成の放射線検出器10aを有する。放射線検出器10a以外の構成部分は、上記した第1の実施形態と同様であるので、それらの構成部分については説明を省略する。
放射線検出器10aは、第1の実施形態に係る放射線検出器10と同様、複数の撮影用画素60Aおよび複数の線量検出用画素60Bを有する。本実施形態に係る線量検出用画素60Bの各々は、光電変換膜133を含んで構成されるセンサ部13の一部であるセンサ13Bと、センサ13Bで生じた電荷を蓄積するキャパシタ51と、キャパシタ51に蓄積された電荷を読み出す際にオン状態とされるスイッチング素子としてのTFT41とを含んでいる。すなわち、本実施形態に係る放射線検出器10aにおいて、線量検出用画素60Bは撮影用画素60Aと同様の構成を有している。線量検出用画素60BのTFT41のゲート端子は、ゲート配線21のラインM1〜Mnに接続されている。ゲート配線21のラインM1〜Mnは、撮影用画素60A内のTFT40のゲート端子に接続されたラインG1〜Gnとは別系統のラインとして設けられている。ゲート配線21の各ラインG1〜GnおよびM1〜Mnは、ゲート線ドライバ23に接続されている。
撮影用画素60Aを構成するTFT40は、ゲート線ドライバ23からゲート配線21の各ラインG1〜Gnを介して供給されるゲート信号によりライン単位でオン状態に駆動される。TFT40がオン状態とされることによりセンサ13Aで生成されてキャパシタ50に蓄積された電荷が電気信号として各信号配線22に読み出され、信号処理部24に伝送される。同様に、線量検出用画素60Bを構成するTFT41は、ゲート線ドライバ23からゲート配線21の各ラインM1〜Mnを介して供給されるゲート信号によりライン単位でオン状態に駆動される。TFT41がオン状態とされることによりセンサ13Bで生成されてキャパシタ51に蓄積された電荷が電気信号として各信号配線22に読み出され、信号処理部24に伝送される。このように、本実施形態に係る放射線検出器10aでは、線量検出用画素60B内に電荷を蓄積することが可能となっており、ゲート線ドライバ23からゲート配線21の各ラインM1〜Mnにゲート信号を供給してTFT41をオン状態に駆動することにより、線量検出用画素60B内に蓄積された電荷の読み出しが行われる。また、線量検出用画素60B内に蓄積された電荷の読み出しは、撮影用画素60A内に蓄積された電荷の読み出しとは独立に行うことが可能となっている。
図15は、上記した構成を有する放射線検出器10aを備えた本実施形態に係る電子カセッテ2のカセッテ制御部26のCPU26Aにおいて実行される補正用データ取得処理プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。この補正用データ取得処理プログラムは、カセッテ制御部26の記憶部26Cの所定領域に予め記憶されている。補正用データは、撮影用画素60Aの各々および線量検出用画素60Bの各々において発生した電荷の読み出しを行うことによって取得される。
図16は、第2の実施形態に係る補正用データ取得処理プログラムに従って動作する電子カセッテ2の各構成部の動作を示すタイミングチャートである。なお、図16では、電子カセッテ2に放射線を照射して補正用データを取得する場合を例示しているが、例えばチャージアンプ241のオフセット補正用の補正用データを取得する場合などにおいては、放射線の照射は不要となる。図16には、放射線の照射タイミング、ゲート配線21の各ラインG1〜Gn、M1〜Mnに供給されるゲート信号のタイミング、チャージアンプ241の動作タイミング、サンプルホールド回路242におけるサンプリングのタイミングが示されている。
本実施形態に係る補正用データ取得処理におけるステップS51において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、放射線源211からの放射線の照射が開始される前の期間において、撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bに蓄積された暗電荷のリセット処理を行うべく、ゲート線ドライバ23に制御信号を供給する。ゲート線ドライバ23は、この制御信号に基づいてゲート配線21の各ラインG1〜Gn、M1〜Mnにそれぞれ、ハイレベルのゲート信号を供給する。これにより、放射線源211からの放射線の照射が開始される前の期間において、全ての撮影用画素60AのTFT40および全ての線量検出用画素60BのTFT41がオン状態となりセンサ13A、13Bにおいて生じた暗電荷が各画素内から除去される。なお、放射線源211から放射線が照射される前の期間において、ゲート線ドライバ23がゲート配線21の各ラインG1〜Gn、M1〜Mnに順次ハイレベルのゲート信号を供給することによって各ラインG1〜Gn、M1〜Mnに接続されたTFT40および41を順次オン状態とすることによってリセット処理を行うこととしてもよい。
カセッテ制御部26のCPU26Aは、上記ステップS51における処理に並行してステップS52においてチャージアンプ241のリセットを行うべく、各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cに制御信号を供給する。各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cは、この制御信号に基づいてオン状態に駆動される。これにより、放射線源211からの放射線の照射が開始される前の期間において、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積された電荷が放電され、各チャージアンプ241のリセットが行われる。なお、図16において、ハイレベルがリセットスイッチ241Cのオン状態(すなわち、チャージアンプ241のリセット状態)に対応し、ローレベルがリセットスイッチ241Cのオフ状態(すなわち、チャージアンプ241の蓄積状態)に対応している。
ステップS53において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、放射線源211からの放射線の照射開始の指示待ちを行う。放射線の照射開始の指示は、例えば、コンソール230から通知される。
放射線源211から放射線の照射が開始されると、ステップS54においてカセッテ制御部26のCPU26Aは、各撮影用画素60Aおよび各線量検出用画素60Bにおいて電荷の蓄積動作を開始させるべく、ゲート線ドライバ23に制御信号を供給する。ゲート線ドライバ23は、この制御信号に基づいてゲート配線21の各ラインG1〜Gn、M1〜Mnにそれぞれ、ローレベルのゲート信号を供給する。これにより、放射線源211からの放射線の照射が開始されるタイミングにおいて、全ての撮影用画素60AのTFT40および全ての線量検出用画素60BのTFT41がオフ状態となって放射線源211からの放射線の照射に伴ってセンサ13Aおよび13Bにおいて生じた電荷がそれぞれ、キャパシタ50および51に蓄積される蓄積動作に移行する。なお、本実施形態に係る補正用データ取得処理では放射線の照射が行われている期間において、各チャージアンプのリセット状態が維持されている。
このように、本実施形態に係る補正用データ取得処理においては、放射線源211からの放射線の照射が行われる期間内において、当該放射線の照射に伴って撮影用画素60Aの各々において発生した電荷は当該撮影用画素60A内のキャパシタ50に蓄積され、線量検出用画素60Bの各々において発生した電荷は当該線量検出用画素60B内のキャパシタ51に蓄積される。つまり、放射線の照射に伴って撮影用画素60Aの各々において発生した電荷の蓄積期間と、線量検出用画素60Bの各々において発生した電荷の蓄積期間は重なっている。
ステップS55において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、放射線源211からの放射線の照射停止の指示待ちを行う。放射線の照射停止の指示は、例えば、コンソール230から通知される。なお、本ステップにおいて、放射線の照射が開始されてから所定時間が経過した否かを判断することにより、放射線の照射停止を判断することとしてもよい。
放射線源211から放射線の照射が停止した後、ステップS56においてカセッテ制御部26のCPU26Aは、各線量検出用画素60Bのキャパシタ51に蓄積された電荷の読み出しを行うべく、ゲート線ドライバ23および各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cに制御信号を供給する。各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cは、この制御信号に基づいてオフ状態に駆動される。これにより、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに電荷蓄積を行うことが可能な状態となる。一方、ゲート線ドライバ23は、カセッテ制御部26のCPU26Aから供給された制御信号に基づいて、ゲート配線21のラインM1にハイレベルのゲート信号を供給する。これにより、ゲート配線21のラインM1に接続された各TFT41がオン状態となり、各TFT41に接続された線量検出用画素60Bのキャパシタ51に蓄積された電荷が各信号配線22に読み出され、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積される。
各チャージアンプ241への電荷蓄積が行われた後、カセッテ制御部26のCPU26Aは、各サンプルホールド回路242に制御信号を供給する。各サンプルホールド回路242は、この制御信号に基づいて、各チャージアンプ241が各線量検出用画素60Bにて発生した電荷を蓄積している期間t01内における所定のタイミングsp01でチャージアンプ241の出力値を線量検出用画素60Bの画素値としてサンプリングする。各サンプルホールド回路242によってサンプリングされた各線量検出用画素60Bの画素値は、マルチプレクサ243を介してA/D変換器244に順次供給され、デジタル化される。カセッテ制御部26のCPU26Aは、デジタル化された各線量検出用画素60Bの画素値を当該線量検出用画素60Bの補正用データdとしてメモリ26Bに格納する。
ステップS57において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、チャージアンプ241のリセットを行うべく、各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cに制御信号を供給する。各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cは、この制御信号に基づいてオン状態に駆動される。これにより、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積された電荷が放電され、各チャージアンプ241がリセットされる。
ステップS58において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、ゲート配線21のラインM1〜Mnに接続された全ての線量検出用画素60Bについて補正用データの取得が完了したか否かを判断する。CPU26Aは、全ての線量検出用画素60Bについて補正用データの取得が完了していないと判断した場合には、処理をステップS56に戻す。ゲート配線21のラインM1〜Mnに接続された全ての線量検出用画素60Bについて補正用データの取得が完了するまでステップS56およびS57の処理が繰り返される。すなわち、ゲート配線21のラインM1〜Mnに接続されたTFT41は順次オン状態とされ、各線量検出用画素60Bのキャパシタ51に蓄積された電荷が順次読み出され、ゲート配線21のラインM1〜Mnに接続された全ての線量検出用画素60Bについて上記の手順で補正用データdが取得される。ゲート配線21のラインM1〜Mnに接続された全ての線量検出用画素60Bについて補正用データdが取得されるまでの間、ゲート配線21のラインG1〜Gnにはローレベルのゲート信号が供給される。これにより、ラインG1〜Gnに接続されたTFT40は全てオフ状態とされ、撮影用画素60A内のキャパシタ50に蓄積された電荷の読み出しが停止される。
全ての線量検出用画素60Bについて補正用データdの取得が完了すると、ステップS59においてカセッテ制御部26のCPU26Aは、各撮影用画素60Aのキャパシタ50に蓄積された電荷の読み出しを行うべく、ゲート線ドライバ23および各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cに制御信号を供給する。各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cは、この制御信号に基づいてオフ状態に駆動される。これにより、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに電荷蓄積を行うことが可能な状態となる。一方、ゲート線ドライバ23は、カセッテ制御部26のCPU26Aから供給された制御信号に基づいて、ゲート配線21のラインG1にハイレベルのゲート信号を供給する。これにより、ゲート配線21のラインG1に接続された各TFT40がオン状態となり、各TFT40に接続された撮影用画素60Aのキャパシタ50に蓄積された電荷が各信号配線22に読み出され、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積される。
各チャージアンプ241への電荷蓄積が行われた後、カセッテ制御部26のCPU26Aは、各サンプルホールド回路242に制御信号を供給する。各サンプルホールド回路242は、この制御信号に基づいて、各チャージアンプ241が各撮影用画素60Aにて発生した電荷を蓄積している期間t11内における所定のタイミングsp11でチャージアンプ241の出力値を撮影用画素60Aの画素値としてサンプリングする。各サンプルホールド回路242によってサンプリングされた各撮影用画素60Aの画素値は、マルチプレクサ243を介してA/D変換器244に順次供給され、デジタル化される。カセッテ制御部26のCPU26Aは、デジタル化された各撮影用画素60Aの画素値を当該撮影用画素60Aの補正用データとしてメモリ26Bに格納する。
ステップS60において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、チャージアンプ241のリセットを行うべく、各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cに制御信号を供給する。各チャージアンプ241のリセットスイッチ241Cは、この制御信号に基づいてオン状態に駆動される。これにより、各チャージアンプ241のキャパシタ241Bに蓄積された電荷が放電され、各チャージアンプ241がリセットされる。
ステップS61において、カセッテ制御部26のCPU26Aは、ゲート配線21のラインG1〜Gnに接続された全ての撮影用画素60Aについて補正用データの取得が完了したか否かを判断する。CPU26Aは、全ての撮影用画素60Aについて補正用データの取得が完了していないと判断した場合には、処理をステップS59に戻す。ゲート配線21のラインG1〜Gnに接続された全ての撮影用画素60Aについて補正用データの取得が完了するまでステップS59およびS40の処理が繰り返される。すなわち、ゲート配線21のラインG1〜Gnに接続されたTFT40は順次オン状態とされ、各撮影用画素60Aのキャパシタ50に蓄積された電荷が順次読み出され、ゲート配線21のラインG1〜Gnに接続された全ての撮影用画素60Aについて上記の手順で補正用データdが取得される。ステップS61において、CPU26Aが全ての撮影用画素60Aについて補正用データdの取得が完了したと判断した場合には、本ルーチンが終了する。
すなわち、本実施形態に係る補正用データ取得処理において、チャージアンプ241の動作に着目すると、チャージアンプ241は、蓄積期間t01、t02、t03、・・・、t0nにおいて、それぞれ、ゲート配線21のラインM1、M2、M3、・・・、Mnに接続されたTFT41を順次オン状態とすることによって順次読み出された線量検出用画素60Bで発生した電荷を蓄積し、蓄積した電荷の量に応じた出力信号を当該線量検出用画素60Bの画素値として出力する。その後、チャージアンプ241は、蓄積期間t11、t12、t13、・・・、t1nにおいて、それぞれ、ゲート配線21のラインG1、G2、G3、・・・、Gnに接続されたTFT40を順次オン状態とすることによって順次読み出された撮影用画素60Aで発生した電荷を蓄積し、蓄積した電荷の量に応じた出力信号を当該撮影用画素60Aの画素値として出力する。
一方、サンプルホールド回路242の動作に着目すると、サンプルホールド回路242は、チャージアンプ241の各蓄積期間t01、t02、t03、・・・、t0n内における所定のタイミングsp01、sp02、sp03、・・・、sp0nで、線量検出用画素60Bの画素値をサンプリングする。その後、サンプルホールド回路242は、チャージアンプ241の各蓄積期間t11、t12、t13、・・・、t1n内における所定のタイミングsp11、sp12、sp13、・・・、sp1nで、撮影用画素60Aの画素値をサンプリングする。サンプルホールド回路242によってサンプリングされた線量検出用画素60Bの画素値は、A/D変換器244によってデジタル信号に変換され、線量検出用画素60Bの補正用データdとしてメモリ26Bに格納される。一方、サンプルホールド回路242によってサンプリングされた撮影用画素60Aの画素値は、A/D変換器244によってデジタル信号に変換され、撮影用画素60Aの補正用データdとしてメモリ26Bに格納される。
このように、本発明の実施形態に係る電子カセッテ2における補正用データ取得処理では、撮影用画素60Aにおいて発生した電荷の蓄積期間と、線量検出用画素60Bにおいて発生した電荷の蓄積期間とをオーバーラップさせ、線量検出用画素60Bおよび撮影用画素60Aの画素内に蓄積された電荷を順次処理することによって線量検出用画素60Bおよび撮影用画素60Aについての補正用データを順次取得する。これにより、撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bの各々について別箇の処理ルーチンで補正用データを取得する場合と比較して、補正用データの取得に費やす時間を大幅に短くすることができる。すなわち、本発明の実施形態に係る補正用データ取得処理によれば、撮影用画素のみについて補正用データの取得を行う上記した比較例に係る補正用データ取得処理における処理時間と略同じ時間で、撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bの双方についての補正用データの取得が可能となる。より具体的には、ゲート配線21の各ラインM1〜Mnに接続されたTFT41を順次オン状態として各線量検出用画素60Bに蓄積された電荷の読み出しを行う時間分だけ上記比較例に係る補正用データ取得処理よりも余分に時間を費やすこととなるが、その時間は数十ミリ秒のオーダであるので、実使用上において無視できるレベルである。
また、本実施形態に係る電子カセッテ2における補正用データ取得処理によれば、1回の放射線の照射で撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bの双方についての補正用データの取得が可能である。放射線の照射回数を抑制することで、放射線源211および放射線検出器10の劣化を抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係る電子カセッテ2における補正用データ取得処理によれば、線量検出用画素60Bにおいて発生した電荷の読み出しのタイミングをゲート信号によって制御することができる。従って、図15に示す処理の例では、線量検出用画素60B内に蓄積された電荷の読み出し後に撮影用画素60A内に蓄積された電荷の読み出しを行うこととしたが、撮影用画素60A内に蓄積された電荷の読み出しを、線量検出用画素60B内に蓄積された電荷の読み出しよりも先に行うこととしてもよい。すなわち、撮影用画素60Aについての補正用データdを取得した後に、線量検出用画素60Bについての補正用データdを取得してもよい。
また、本実施形態に係る放射線検出器10aの構成によれば、線量検出用画素60Bのセンサ13BにTFT41を接続したことにより、同一の信号配線22に接続された複数の線量検出用画素60Bに蓄積された電荷を別箇に信号配線22上に読み出すことができる。従って、上記の第1の実施形態に係る放射線検出器10の構成によれば複数の線量検出用画素60Bからなる画素ユニット61毎の補正用データが取得されるのに対して、本実施形態に係る放射線検出10aでは、線量検出用画素60Bの各々について画素毎に補正用データを取得することが可能となる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る電子カセッテ2によれば、放射線源211からの放射線の照射に伴って影用画素60Aにおいて発生した電荷を当該撮影用画素60A内に蓄積している期間が、線量検出用画素60Bについての補正用データを取得するための期間として有効に活用されるので、撮影用画素60Aの各々についてのみ補正用データの作成を行う場合に対してデータ作成時間の増大を伴うことなく撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bの各々について補正用データを作成することが可能となる。
なお、上記の各実施形態では、図5、7および14に示すように線量検出用画素60Bを撮影用画素60Aとは別に設ける場合を例示したが、予め定められた撮影用画素60Aの形成領域の一部を線量検出用画素60Bの形成領域として割り当てることとしてもよい。この場合において、線量検出用画素60Bで発生した電荷をTFTのオンオフによって読み出すための専用のゲート配線を設けることとしてもよいし、TFTを介することなくセンサを信号配線に直接接続する構成としてもよい。
また、上記の各実施形態では、補正用データdおよびdを取得するために、チャージアンプ241の出力値をそれぞれ1回ずつサンプリングする場合を例示したが、補正用データdおよびdの各々の取得に際し、相関二重サンプリング(CDS: correlated double sampling)を実施してもよい。相関二重サンプリングとは、チャージアンプの読み出しノイズを除去して信号値のみを抽出することを目的として、チャージアンプの出力値を2回サンプリングし、各サンプリング値の差分値を取得する手法である。
また、上記の各実施形態では、撮影用画素60Aおよび線量検出用画素60Bを構成するセンサ13Aおよび13Bが、シンチレータ30で発生した光を受光することにより電荷を発生させる有機光電変換材料を含んで構成されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、センサ13Aおよび13Bとして有機光電変換材料を含まずに構成されたものを適用する形態としてもよい。例えば、センサ13Aおよび13Bにアモルファスセレン等の半導体を使用し、放射線を電荷に直接変換する形態としてもよい。
また、上記の実施形態では、電子カセッテ1とコンソール230との間、放射線発生装置2100とコンソール230との間で、無線にて通信を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これらの少なくとも一方を有線にて通信を行う形態としてもよい。
また、上記の実施形態では、線量検出用画素60Bを自動露出制御(AEC)に使用する場合を例示したが、放射線源211からの放射線の照射開始を検出するために使用することも可能である。これにより、電子カセッテ1は、外部装置から放射線の照射開始を指示する指示情報を受信しなくても自ら放射線の照射開始を検出することが可能となる。
また、上記実施の形態では、放射線としてX線を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、γ線等の他の放射線を適用する形態としてもよい。
1、2 電子カセッテ
10、10a 放射線検出器
13A、13B センサ
20 TFT基板
21 ゲート配線
22 信号配線
23 ゲート線ドライバ
24 信号処理部
26 カセッテ制御部
26A CPU
26B メモリ
30 シンチレータ
40、41 TFT
50、51 キャパシタ
60A 撮影用画素
60B 線量検出用画素
210 放射線発生装置
211 放射線源
230 コンソール

Claims (13)

  1. 照射された放射線の線量に応じた量の電荷を発生する第1のセンサを有する放射線画像を撮影するための撮影用画素と、
    照射された放射線の線量に応じた量の電荷を発生する第2のセンサを有する照射された放射線の線量を検出するための線量検出用画素と、
    前記第1のセンサで発生した電荷を第1の蓄積部に蓄積している期間の少なくとも一部と前記第2のセンサで発生した電荷を第2の蓄積部に蓄積している期間の少なくとも一部とが重なるように前記第1の蓄積部における電荷の蓄積と前記第2の蓄積部における電荷の蓄積とを制御する蓄積制御手段と、
    前記第1の蓄積部に蓄積された電荷を読み出して前記第1の蓄積部に蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する前記撮影用画素の画素値を、当該画素値を補正するための第1の補正用データとして取得し、前記第2の蓄積部に蓄積された電荷を読み出して前記第2の蓄積部に蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する前記線量検出用画素の画素値を、当該画素値を補正するための第2の補正用データとして取得する補正用データ取得手段と、
    を含む放射線画像撮影装置。
  2. 前記補正用データ取得手段は、前記第1の蓄積部に蓄積された電荷の読み出しと、前記第2の蓄積部に蓄積された電荷の読み出しとを互いに異なるタイミングで行って、前記第1の補正用データおよび前記第2の補正用データを順次取得する請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
  3. 前記補正用データ取得手段は、前記第1の蓄積部における電荷の蓄積期間中に前記第2の蓄積部に蓄積された電荷を読み出して前記第2の補正用データを取得する請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  4. 前記第1の蓄積部は、前記第1のセンサに接続された前記撮影用画素内のキャパシタであり、
    前記第2の蓄積部は、蓄積電荷量に応じた信号レベルの出力信号を出力する、前記第2のセンサに直接接続された信号配線に接続されたチャージアンプである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  5. 前記キャパシタは、オン状態で前記キャパシタから電荷を読み出すスイッチング素子を介して前記信号配線に接続されており、
    前記蓄積制御手段は、前記第2のセンサで発生した電荷を前記チャージアンプに蓄積している間、前記スイッチング素子をオフ状態として前記キャパシタからの電荷の読み出しを停止する請求項4に記載の放射線画像撮影装置。
  6. 前記補正用データ取得手段は、前記第1のセンサで発生した電荷を蓄積している前記チャージアンプの出力信号に基づいて前記第1の補正用データを生成し、前記第2のセンサで発生した電荷を蓄積している前記チャージアンプの出力信号に基づいて前記第2の補正用データを生成し、
    前記蓄積制御手段は、前記第2の補正用データ生成後に前記チャージアンプをリセットするとともに前記スイッチング素子をオン状態として前記キャパシタから電荷を読み出して前記キャパシタに蓄積された電荷を前記チャージアンプに蓄積する請求項5に記載の放射線画像撮影装置。
  7. 前記第1の蓄積部は、前記第1のセンサに接続された前記撮影用画素内の第1のキャパシタであり、
    前記第2の蓄積部は、前記第2のセンサに接続された前記線量検出用画素内の第2のキャパシタである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  8. 前記第1のキャパシタは、オン状態で前記第1のキャパシタから電荷を読み出す第1のスイッチング素子に接続され、
    前記第2のキャパシタは、オン状態で前記第2のキャパシタから電荷を読み出す第2のスイッチング素子に接続され、
    前記蓄積制御手段は、前記第1のセンサで発生した電荷を前記第1のキャパシタに蓄積している期間の少なくとも一部と前記第2のセンサで発生した電荷を前記第2のキャパシタに蓄積している期間の少なくとも一部とが重なるように前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子を制御する請求項7に記載の放射線画像撮影装置。
  9. 前記第1および第2のスイッチング素子は、蓄積電荷量に応じた信号レベルの出力信号を出力するチャージアンプに信号配線を介して接続され、
    前記蓄積制御手段は、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子を順次オン状態として前記第1のキャパシタに蓄積された電荷の前記チャージアンプへの供給と前記第2のキャパシタに蓄積された電荷の前記チャージアンプへの供給とを順次行い、
    前記補正用データ取得手段は、前記第1のセンサで発生した電荷を蓄積している前記チャージアンプの出力信号に基づいて前記第1の補正用データを生成し、前記第2のセンサで発生した電荷を蓄積している前記チャージアンプの出力信号に基づいて前記第2の補正用データを生成する請求項8に記載の放射線画像撮影装置。
  10. 前記蓄積制御手段は、前記第2のスイッチング素子をオン状態として前記第2のキャパシタに蓄積された電荷を前記チャージアンプに供給している間、前記第1のスイッチング素子をオフ状態として前記第1のキャパシタからの電荷の読み出しを停止する請求項9に記載の放射線画像撮影装置。
  11. 前記第1および第2の補正用データに基づいて前記撮影用画素および前記線量検出用画素の画素値を補正する補正手段を更に含む請求項1乃至10のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  12. コンピュータを、
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置における前記蓄積制御手段および前記補正用データ取得手段として機能させるためのプログラム。
  13. 照射された放射線の線量に応じた量の電荷を発生する第1のセンサを有する放射線画像を撮影するための撮影用画素と、照射された放射線の線量に応じた量の電荷を発生する第2のセンサを有する照射された放射線の線量を検出するための線量検出用画素と、を含む放射線画像撮影装置における前記撮影用画素および前記線量検出用画素において生成される画素値を補正するための補正用データ用を取得する補正用データ取得方法であって、
    前記第1のセンサで発生した電荷を第1の蓄積部に蓄積している期間の少なくとも一部と前記第2のセンサで発生した電荷を第2の蓄積部に蓄積している期間とが重なるように前記第1の蓄積部における電荷の蓄積と前記第2の蓄積部における電荷の蓄積とを制御するステップと、
    前記第1の蓄積部に蓄積された電荷を読み出して前記第1の蓄積部に蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する前記撮影用画素の画素値を、当該画素値を補正するための第1の補正用データとして取得するステップと、前記第2の蓄積部に蓄積された電荷を読み出して前記第2の蓄積部に蓄積された電荷の量に応じた信号レベルを有する前記線量検出用画素の画素値を、当該画素値を補正するための第2の補正用データとして取得するステップと、
    を含む補正用データの取得方法。
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