JP5830562B2 - 調速共振器のための脱進機システム - Google Patents

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Description

本発明は、調速共振器のための脱進機システムに関し、より具体的には、このタイプの高振幅共振器のための脱進機システムに関する。
時計の脱進機システムの目的は、調速共振器の天輪の振動を維持及び計数することである。これを達成するために、システムは香箱によって、及び動力鎖の末端において四番車によって供給されるエネルギを受け取り、この駆動エネルギの一部を周期的に逃がすことができ、これによって、受動的抵抗(例えば摩擦)によって失ったエネルギを共振器に与えることができる。共振器はテンプと呼ばれる慣性フライホイールを含み、その真上にはヒゲゼンマイと呼ばれるコイルばねが固定されている。
このタイプの調速共振器の機械的エネルギEmは、以下の関係式で与えられる。
Figure 0005830562
ここで、
−Jはテンプの慣性であり;
−fはテンプの周波数であり;
−Aはテンプの振動振幅である。
時計製作技術においては、調速共振器のエネルギを増大させて、テンプの慣性Jの増大及び/又はテンプの振動周波数fの増大によりその精度及び耐衝撃性を向上させようとする傾向がある。しかしながら、これらのパラメータの増大は大きな困難を引き起こす。
実際、テンプの慣性Jを増大させるとテンプの重量も増大する傾向があり、これにより望ましくない乾燥摩擦が発生する及び/又はその空気力学特性が低下する。更に、振動周波数fの増大には、実質的な動力を相当に増大させる必要があり、これは時計のパワーリザーブを減少させる原因となる。また、振動周波数fの増大は、脱進機の機能の間隔がますます短くなることを必然的に意味し、これは動力学的及び摩擦学的に非常に困難であることが明らかである。
本発明の目的は、調速共振器のための脱進機システムの代替案を提案することにより、上述の欠点の全て又は一部を克服することであり、この代替案は、上述の困難を回避しながら、上記共振器の機械的エネルギEmを増大させることができる。
従って第1の実施例によると、本発明は、ヒゲゼンマイと連携するテンプで形成された、脱進機システムと協働する共振器を含む時計に関し、脱進機システムは、テンプと同軸に配設されかつ時計の歯車列によって駆動される可動ガンギ車、第1の歯部を有する第1の固定ホイール、及び第2の歯部を有する第2の固定ホイールを含み、第1の固定ホイールは、第2の固定ホイール内において同一平面上に、閉鎖チャネルを形成する空間を残すように配設され、上記第1及び第2の固定ホイールは、可動ガンギ車と同軸に配設され、また脱進機システムは、ヒゲゼンマイの外側端部を固定するためのデバイスを含み、このデバイスは可動ガンギ車に対してヒンジ留めされる部品を含み、この部品は、ヒゲゼンマイの巻きの状態に応じて、上記外側端部の、上記第1の歯部と第2の歯部との間での径方向運動を保証し、これによって共振器を維持して、共振器の運動を時計の歯車列に伝達するよう配設されることを特徴とする。
第2の実施例によると、本発明は、ヒゲゼンマイと連携するテンプで形成された、脱進機システムと協働する共振器を含む時計に関し、脱進機システムは、テンプと同軸に配設されかつ時計の歯車列によって駆動される可動ガンギ車、第1の歯部を有する第1の固定ホイール、及び第1の固定ホイールの上側に設置された、第2の歯部を有する第2の固定ホイールを含み、第1の歯部は第2の歯部より小さい内径を有し、上記第1及び第2の固定ホイールは、可動ガンギ車と同軸に配設され、また脱進機システムは、ヒゲゼンマイの外側端部を固定するためのデバイスを含み、このデバイスは可動ガンギ車に対してヒンジ留めされる部品を含み、この部品は、ヒゲゼンマイの巻きの状態に応じて、上記外側端部の、上記第1の歯部と第2の歯部との間での径方向運動を保証し、これによって共振器を維持して、共振器の運動を時計の歯車列に伝達するよう配設されることを特徴とする。
第3の実施例によると、本発明は、ヒゲゼンマイと連携するテンプで形成された、脱進機システムと協働する共振器を含む時計に関し、脱進機システムは、テンプと同軸に配設されかつ時計の歯車列によって駆動される可動ガンギ車、第1の一連の歯、及び第2の一連の歯を含み、これら一連の歯は、円形かつ可動ガンギ車と同軸に分布しており、第1の一連の歯は、第2の一連の歯と同一平面上において、第2の一連の歯より小さい直径上に円形に分布しており、また脱進機システムは、ヒゲゼンマイの外側端部を固定するためのデバイスを含み、このデバイスは可動ガンギ車に対してヒンジ留めされる部品を含み、この部品は、ヒゲゼンマイの巻きの状態に応じて、上記外側端部の、上記第1の一連の歯と第2の一連の歯との間での径方向運動を保証し、これによって共振器を維持して、共振器の運動を時計の歯車列に伝達するよう配設されることを特徴とする。
これら3つの実施例では好ましくは、可動ガンギ車に対してヒンジ留めされる部品は、第1及び第2の歯部又は一連の歯と協働するための少なくとも1つのインパルスピンを含む。しかしながら、特に第2の実施例において、固定デバイスのヒンジ留め部品は、第1の固定ホイールの第1の歯部と協働するよう配設された第1のインパルスピンがその端部に固定された第1のアーム、及び第2の固定ホイールの第2の歯部と協働するよう配設された第2のインパルスピンがその端部に固定された第2のアームを含み、各アームは高さに関してオフセットできる。
よって、本発明によると、この脱進機システムは有利なことに、テンプの慣性J及び/又は振動周波数fを増大させる代わりにテンプの振動振幅Aを増大させることで、共振器の機械的エネルギEmを増大させることが明らかである。本発明によると有利には、関係式(1)から、テンプの振動振幅Aは2乗されているため、振幅Aの増大はより大きな影響を有することも明らかである。
なお、Q係数が1000未満の調速共振器を含む、品質係数が低い共振器においては、脱進機によって引き起こされる動作の中断は、維持角度と振動振幅との間の比の増大に伴って増加する。従って、本発明によると有利には、テンプの振幅Aの増大によって上記中断がかなり減少することが明らかである。
公知のアンクル又はデテントタイプの脱進機システムでは、振幅は一般に320°に制限されているため、振幅のこのような増大は構造的に不可能である。更に、脱進機システムは、テンプがその平衡位置又は死点を通過する度に、テンプに一体化されたインパルスピンに作用する。
本発明によると有利には、所望の振幅が320°という公知の制限を超えて、テンプが少なくとも1回転を達成でき、数回転にわたって延長できるようなものである場合(この増大は本質的に無制限である)、本発明により、従来の脱進機におけるようにテンプではなく、ヒゲゼンマイを直接維持できる。「ヒゲゼンマイを直接維持する」とは、ヒゲゼンマイの運動によって、例えばヒゲゼンマイの外側端部の径方向運動によって、脱進機システムを始動できることを意味する。
本発明の他の共通の有利な特徴によると:
−ヒゲゼンマイの外側端部は、可動ガンギ車に対してヒンジ留めされた上記部品の自由端部と一体化されるか、又は上記少なくとも1つのインパルスピンと一体化され;
−可動ガンギ車は、時計の固定部品に対してボール軸受けを用いて可動に設置され;
−時計の上記固定部品は地板であり;
−テンプ及びヒゲゼンマイの内側端部は、受けと、第1の固定ホイールの幾何学的中心との間で枢動するアーバに固定され;
−可動ガンギ車は、共振器を含むフレームで形成され、テンプ及びヒゲゼンマイの内側端部は、このフレームの壁部の間で枢動するアーバに固定され、フレームは、受けと、第1の固定ホイールの幾何学的中心との間で枢動し;
−第1及び第2の固定ホイールは単一の部品として作製され;
−上記少なくとも1つのインパルスピンは磁化され、かつ歯部又は歯は1.5超の透磁率を有する常磁性材料で作製されるか、又は上記少なくとも1つのインパルスピンは1.5超の透磁率を有する常磁性材料で作製され、かつ歯部又は歯は磁化され、これによって、上記歯部と上記少なくとも1つのインパルスピンとの間の磁力結合が可能となる。
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例示として挙げる以下の説明を読むことにより明らかになるであろう。
図1は、本発明による脱進機システムの第1の実施形態の斜視図である。 図2は、本発明による調速共振器の2回の連続した方向転換の間の脱進機システムの動作を説明する、図1の実施形態の平面図である。 図3は、本発明による調速共振器の2回の連続した方向転換の間の脱進機システムの動作を説明する、図1の実施形態の平面図である。 図4は、本発明による調速共振器の2回の連続した方向転換の間の脱進機システムの動作を説明する、図1の実施形態の平面図である。 図5は、本発明による調速共振器の2回の連続した方向転換の間の脱進機システムの動作を説明する、図1の実施形態の平面図である。 図6は、本発明による調速共振器の2回の連続した方向転換の間の脱進機システムの動作を説明する、図1の実施形態の平面図である。 図7は、図2〜6に関する説明に付随するグラフである。 図8は、本発明による調速共振器にかかるトルクと、スイスレバーアンクル脱進機システムと協働する調速共振器にかかるトルクとを比較したグラフである。 図9は、図1による脱進機システムの断面図である。 図10は、第2の実施形態による脱進機システムの断面図である。 図11は、第3の実施形態による脱進機システムの平面図である。 図12は、図11のXII−XIIに沿った断面図である。 図13は、図11のXIII−XIIIに沿った断面図である。 図14は、第4の実施形態による脱進機システムの平面図である。 図15は、第5の実施形態による脱進機システムの平面図である。 図16は、図15のXVI−XVIに沿った断面図である。 図17は、図15の部分斜視図である。
本発明の発振器、即ち調速共振器15に連結された脱進機システム18の斜視図である図1に、本発明の第1の実施形態を示す。本発明による共振器15は、ヒゲゼンマイ2と連携するテンプ1を含む。
図面を明瞭にするため、及びヒゲゼンマイ2の下側にある要素が隠れてしまうのを防ぐため、ヒゲゼンマイ2は、そのコイルの数を制限した状態でのみ図示している。しかしながらヒゲゼンマイ2は当然、本発明の範囲から逸脱することなく、より多数のコイルを含んでよい。ヒゲゼンマイ2の内側端部50は、例えば一体型ヒゲ玉(図9により明瞭に示す)を用いてアーバ43に固定される。図1に示す実施例は、テンプ1もアーバ43に固定されることを示す。
本発明によると、脱進機システム18は、共振器15に同軸に配設された可動ガンギ車3を含む。図1に示す実施例では、可動ガンギ車3は、時計の駆動力を供給する香箱と噛み合う時計の歯車列に属する四番車4によって駆動される。
脱進機システム18は更に、外側歯部6を有する第1の固定ホイール5及び内側歯部8を有する第2の固定ホイール7を含む。図1に示す実施例では、脱進機システム18の2つの固定ホイール5、7は、可動ガンギ車3に同軸に配設され、ネジ16、17を用いて、例えば地板等の時計の固定点に固定される。更に、第1の固定ホイール5及び第2の固定ホイール7は同一平面上に配設され、第1のホイール5は第2のホイール7の内側に空間を残して配置され、実質的にノッチ付きの対称な閉鎖チャネル56を形成し、この閉鎖チャネル56内でインパルスピン14が運動できることがわかる。
本発明によると有利には、可動ガンギ車3は、ヒゲゼンマイ2を巻くために上記ゼンマイの外側端部10を固定するためのデバイス9を備える。更に、固定デバイス9は、ヒゲゼンマイ2の巻きの状態に応じて、外側端部10の径方向運動を保証するよう配設され、この外側端部10は、第1の歯部5及び第2の歯部7のうちの一方の歯部6並びに第1の歯部5及び第2の歯部7のうちのもう一方の歯部8と交互に協働するように作製される。この径方向運動によって、脱進機システム18は、共振器15の維持及び四番車4の送りを保証できることを理解されたい。
図9は、図1の主断面図である。図9の実施例では、可動ガンギ車3は一体型内側要素40と連携する。可動ガンギ車3及び内側要素40のアセンブリは、好ましくはボール軸受け41を用いることによって、例えば地板等の時計の固定点42に対して回転運動可能となっている。
図9により明瞭に示すように、テンプ1及びヒゲゼンマイ2の内側端部50は、受け44と、第1の固定ホイール5の幾何学的中心との間で枢動するアーバ43に固定され、これは以下に説明するように、実際にそうであるか又は仮想的なものであるかに関わらない。
好ましくは、本発明の第1の実施形態によると、固定デバイス9は、ヒゲゼンマイ2の外側端部10の径方向運動を保証するためのヒンジ留めバー11を含む。バー11は、一方では可動ガンギ車3が支持する枢動ヒゲ持ち12上、他方ではヒゲゼンマイ2の外側端部10上に設置される。図1に示す実施例では、ヒゲゼンマイ2の外側端部10は、実質的にノッチ付きの対称な閉鎖チャネル56内で運動可能である、バー11の自由端部13に嵌合するよう設計されたインパルスピン14と一体である。好ましくは、インパルスピン14はヒゲゼンマイ2と同一の材料で形成されるか、又はルビーをベースとする。
インパルスピン14がチャネル56内で運動する際、固定ホイール5、7に取り付けられた歯部6、8のうちの一方6からインパルスピン14が解放され、続いてもう一方8から解放されるのを容易にするために、インパルスピン14は、円形又は楕円形断面を有する円筒形ピンの形状としてよい。
本発明による脱進機システム18の動作について、図2〜6及び図7のグラフを参照して説明する。これらの図は、四番車4の2回の連続する送りを保証するヒゲゼンマイ2の2回の連続する振動の間のインパルスピン14の経路を説明する。図7では、カーブAは、共振器15が移動する角度(°)を時間(秒)に対して示し、カーブBは、可動ガンギ車3が移動する角度(°)を時間(秒)に対して示す。
a)図2では、ヒゲゼンマイ2は最大収縮状態(図7の点52)であり、ヒゲゼンマイ2はここから第1の膨張段階(図7の領域53)に入り、この段階はヒゲゼンマイが平衡又は死点54に到達すると終了し、この段階の間、インパルスピン14は第1の固定ホイール5の外側歯部6に対してロックされた状態に維持される。
b)図3では、ヒゲゼンマイ2は平衡位置(図7の点54)から第2の膨張段階(図7の領域55)に入り、この段階の始点では、ヒゲゼンマイ自体の弾性変形によってインパルスピン14が径方向に押圧され、第1の固定ホイール5の外側歯部6から外れて、第2の固定ホイール7の2つの内側歯部8の間のチャネル56内へと移動する。よって、インパルスピン14は、ホイール5、7に対するその径方向運動によって自由となることがわかる。
c)図4では、解放されたインパルスピン14及びそれに付随して可動ガンギ車3が、時計の香箱によって駆動される四番車4によって駆動される。その結果、可動ガンギ車3は第1のインパルス角度αだけ運動し、これによってインパルスピン14は第2の固定ホイール7の内側歯部8に対して当接してロックされる。この運動により、ヒゲゼンマイ2はその第2の膨張段階55を通過し、その後インパルスピン14が同一の内側歯部8に対してロックされたままとなる第1の収縮段階(図7の領域58)を通過する。第2の膨張段階55及び第1の収縮段階58は、テンプ1の第1の補弧を画定する。
d)図5では、ヒゲゼンマイがその平衡位置(図7の点59)に到達すると、第1の収縮段階58が終了し、その後ヒゲゼンマイ2は第2の収縮段階(図7の領域60)に入り、この段階の始点では、インパルスピン14は径方向に押圧されて第2の固定ホイールの内側歯部8から外れ、第1の固定ホイール5の2つの外側歯部6の間のチャネル56内へと移動する。よって、インパルスピン14は、ホイール5、7に対するその径方向運動によって再び自由となることが明らかである。
e)図6では、その径方向運動によって自由となったインパルスピン14及びそれに伴って可動ガンギ車3は、四番車4によって駆動される。その結果、可動ガンギ車3は第2のインパルス角度βだけ運動し、これによってインパルスピン14は第1の固定ホイール5の新たな外側歯部6に対して当接してロックされる。この運動により、ヒゲゼンマイ2はその第2の収縮段階60を通過し、その後インパルスピン14が上記新たな外側歯部6に対してロックされたままとなる新たな第1の膨張段階(図7の、領域53と同様の領域63)を再び通過する。第2の収縮段階60及び新たな第1の膨張段階63は、テンプ1の第2の補弧を画定する。
図1〜6に示す第1の実施形態において、図7は、本発明の主たる目的、即ちテンプの振動振幅Aの増大が達成されることを示す。実際、位置52と、領域55、58間の方向転換点との間で、テンプ1の振幅Aは550°程度となり、これはスイスレバーアンクルタイプ脱進機システムで達成される320°を大幅に超える。また、振幅Aのこのような増大は、共振器15を維持することによって、即ち、従来のスイスレバーアンクル脱進機のようにテンプ1自体によってではなくヒゲゼンマイ2の外側端部10の牽引力によってヒゲゼンマイ2を介して直接エネルギを供給することによって、達成されることが明らかである。従って、本発明によると有利には、天真にローラを設置する必要はもはやなくなる。
図8は、本発明の共振器15に伝達されるトルク(線E)と、スイスレバーアンクルタイプ脱進機システムに取り付けられたエネルギ的に同等の調速共振器に伝達されるトルク(線F)とを、単位ミリニュートンミリメートル(mNmm)で表して比較したグラフである。該トルクが印加される間の角度において本発明の共振器15に供給されるトルクが、従来の脱進機システムの調速共振器に供給されるトルクよりも相当に大きく(最大0.25mNmm程度)、これは本発明によるテンプ1がより速く加速することを説明しており、これに伴って、テンプがより大きな振動振幅を達成できることが観察される。また、本発明によると有利には、静止点を通過する際に瞬間的な速度がより大きくなることも明らかである。インパルスによって維持されるシステムに関して、瞬間的な速度がより低いことは、壊滅的かつ本質的な制限である。
図7はまた、図4、6にそれぞれ示されている角度α、βはそれぞれほぼ30°であり、ほぼ4Hzの周波数において(α+β)が0.25秒で通過されることを示す。その結果、可動ガンギ車3はほぼ1.5秒で1回転する。よって、この同一の回転運動は、トゥールビヨン方式で回転する共振器15に同様の影響を及ぼすこと、即ちこの回転により、共振器15に対する重力の影響を平均化して補正できることが明らかである。
従って、本発明によると有利には、テンプ1の振動振幅Aの増大による機械的エネルギEmの増大に加えて、脱進機システム18は重力の影響も補正する。また、脱進機システム18は、更に高い精度での高い周波数を有する運動の自動開始を保証することができ、維持用インパルスを用いずに安定性及び品質係数を向上させ、構造上不可避であるノッキング及びオーババンキングを排除し、脱進機機能の効率を改善し(損失がホゾ及び1つのホイールセットにおける摩擦に由来するもののみとなるため)、そしてアンクルを省略することによって、注油が必要な構成部品の数を減少させる。
当然、本発明はこの第1の実施形態に限定されるものではなく、上述の効果及び利点を保持したまま様々な実施例及び代替例が可能である。特に、本発明による脱進機システム21の第2の実施形態を図10に示す。この第2の実施形態では、第1の実施形態の可動ガンギ車3を、フレーム45の外側に形成された歯部19に置き換える。フレーム45は、第1の実施形態の共振器15と同一のタイプの共振器20を含む。よって、テンプ1及びヒゲゼンマイ2の内側端部50は、フレーム45の壁部47、48の間で枢動するアーバ46に固定される。図10に見られるように、脱進機システム21のフレーム45は、受け49と、第1の固定ホイール5の中心との間に枢動可能に設置される。
本発明による脱進機システム22の第3の実施形態を図11〜13に示す。脱進機システム22は、第1の固定ホイール5及び第2の固定ホイール7が単一の部品で作製される点で、上記2つの実施形態とは異なる。
この第3の実施形態を更に説明するために、図12、13はそれぞれ、図11のXII及びXIIIに沿った断面図を示す。第3の実施形態の共振器23は、初めの2つの実施形態の共振器15、20と同一のタイプのものである。よってテンプ1はここでも、釣り合いネジ70に嵌合し、4本のアーム71を用いてアーバに接続された状態で示されている。アーバ43は、受け44と、ユニット51と一体である軸受け72との間に枢動可能に設置され、このユニット51には、初めの2つの実施形態では固定ホイール5、7によって形成されていた外側歯部6及び内側歯部7が単一の部品として組み込まれる。
テンプ1はヒゲゼンマイ24と連携しており、このヒゲゼンマイ24は第1の実施形態のヒゲゼンマイ2より多くのコイルを含み、内側コイルの端部50は例えばヒゲ玉を用いてアーバ43に固定される。外側コイルの端部10は、バー11の自由端部13に固定されたインパルスピン14に取り付けられ、上記バーは、第1の実施形態と同様に可動ガンギ車3が支持するヒゲ持ち12にヒンジ留めされる。可動ガンギ車3は、第1の実施形態と同様に四番車4と噛み合う歯部73を備え、ボール軸受け41の内側要素40と連携し、ボール軸受け41の外側要素42は、例えば時計の地板等の時計の固定点に対して固定されるユニット51と一体である。
本発明の第4の実施形態を図14に示す。第4の実施形態の共振器25は、初めの3つの実施形態の共振器15、20、23と同一のタイプのものである。第1の固定ホイール5及び第2の固定ホイール7が同一平面上に配置されている上記3つの実施形態で示したものとは対照的に、第4の実施形態では、脱進機システム25は、互いに上下に重ねて配置された第1の固定ホイール70及び第2の固定ホイール71を含む。第1の固定ホイール70及び第2の固定ホイール71はそれぞれ、互いに重ねられた第1の内側歯部72及び第2の内側歯部73を含む。
また図14では、第1の歯部72が第2の歯部73より小さい内径を有することが観察される。第4の実施形態では、固定デバイス74は初めの3つの実施形態のデバイス9とは異なる。よって、固定デバイス74は、可動ガンギ車3が支持するヒゲ持ち12上にヒンジ留めされたレバー75を含む。レバー75は、第1の固定ホイール70の第1の歯部72と協働するよう配設された第1のインパルスピン77がその端部に固定された第1のアーム76を備える。レバー75はまた、第2の固定ホイール71の第2の歯部73と協働するよう配設された第2のインパルスピン79がその端部に固定された第2のアーム78を含む。好ましくは、各インパルスピン77、79はヒゲゼンマイ2と同一の材料で形成されるか、又はルビーをベースとする。
図14は、第1の実施形態のタイプのヒゲゼンマイ2を最大膨張状態で示す。第1のインパルスピン77は、第1の固定ホイール70の第1の歯部72に対してロックされたまま保持されている。ヒゲゼンマイ2が収縮すると、インパルスピン77は径方向内側に運動し、これによってレバー75が反時計回りに枢動して、第1のインパルスピン77が第1の歯部72から解放される。
そして、レバー75の第2のインパルスピン79は2つの第2の歯部73を隔てる空間に入り、これによって可動ガンギ車3が解放され、続いて可動ガンギ車3は、四番車4によって駆動されることによって、第2のインパルスピン79が第2の固定ホイール71の第2の歯部73に対して当接するまで、第1のインパルス角度だけ運動する。
第2のインパルスピン79が第2の歯部73から解放され、続いてレバー75が時計回りに枢動すると、ヒゲゼンマイ2が膨張段階に移ることにより、第2のインパルス角度が通過される。第1のインパルスピン77は、2つの第1の歯部72を隔てる空間へと落ち、可動ガンギ車3は、四番車4によって駆動されることによって、第1のインパルスピン77が第1の固定ホイール70の第1の歯部72に対して当接するまで、第2のインパルス角度だけ運動する。この第4の実施形態では、固定ホイール70、71は互いに上下に重ねて配設されているため、第2のインパルスピン79は第1のインパルスピン77に対して短い長さを有するはずであることに留意されたい。
当然、本発明は図示した実施例に限定されるものではなく、当業者に自明である様々な実施例及び代替例が可能である。特に、上で提示した4つの実施形態を組み合わせて、これら4つの実施形態に共通の上述の効果及び利点を保持したまま、実装における制約に適合させることができる。非限定的な例として、第4の実施形態の第1の固定ホイール70及び第2の固定ホイール71を、第3の実施形態で提案したように単一の部品として作製してよい。
レバー75又はバー11によって可動ガンギ車3、19、45に対してヒンジ留めされた部品を、ほぼ半円筒形の部品など、異なる形状の部品で置き換えることもできる。
第4の実施形態のように、複数のインパルスピン14、77、79を含む実施形態では、可動ガンギ車3、19、45に対してヒンジ留めされた部品75のアーム76、78の高さをオフセットさせることも考えることができる。
更に、第1及び第2の歯部6、8、72、73は、上記少なくとも1つのインパルスピン14、77、79を停止させる及びロックするための停止部材又は接触表面として理解するべきである。これに関して、第1及び第2の歯部6、8、72、73は、上で説明した動作に従って上記少なくとも1つのインパルスピン14、77、79に接触するように、ピン、即ち上記少なくとも1つのインパルスピン14、77、79に対してほぼ平行に延在するロッドで形成してよい。よって、第1及び/又は第2の歯部6、8、72、73はある意味で骨格に似ていてよく、即ち全体が中実でなくてよいことが明らかである。
ここで、本発明による脱進機システム122の第5の実施形態を図15〜17に示す。脱進機システム122は、歯部の間の空間が完全に開いている点で上述の実施形態とは異なり、より一般的には、歯部の有用な表面しか使用しないため、第1及び第2の固定ホイールという概念はもはや適用できない。
この第5の実施形態を更に説明するために、図16、17はそれぞれ、図15のXVI−XVIに沿った断面図及び図15の要素の一部を省略した図を示す。第5の実施形態の共振器123は、第3の実施形態の共振器23と同様のものである。従ってテンプ101はここでも、2本のアーム171を用いてアーバ143に接続された状態で示されている。アーバ143は、受け144と、ユニット151と一体である軸受け172との間に枢動可能に設置され、このユニット151には外側歯部106及び内側歯部108が単一の部品として組み込まれる。
テンプ101はヒゲゼンマイ124と連携しており、このヒゲゼンマイ124は第1の実施形態のヒゲゼンマイ2より多くのコイルを含み、内側コイルの端部150は例えばヒゲ玉を用いてアーバ143に固定される。外側コイルの端部110は、ヒンジ留め部品111の自由端部113に固定されたインパルスピン114に取り付けられる。
部品111は、他の実施形態と同様に可動ガンギ車103が支持するヒゲ持ち112にヒンジ留めされる。可動ガンギ車103は、他の実施形態と同様に四番車4と噛み合う歯部173を備え、ボール軸受け141の内側要素140と連携し、ボール軸受け141の外側要素142は、例えば時計の地板等の時計の固定点に対して固定されるユニット151と一体である。
図17により明瞭に示すように、ユニット151は第1の一連の歯106及び第2の一連の歯108を含む。これら一連の歯106、108は、円形かつ可動ガンギ車103と同軸に分布している。更に、第1の一連の歯106は、第2の一連の歯108と同一平面上において、第2の一連の歯108より小さい直径上に円形に分布している。よって、他の4つの実施形態で提示された効果及び利点が保持されることは明らかである。
図17はまた、インパルスピン114の径方向クリアランスが、可動ガンギ車103の内径からアーバ143まで片持ち状態で延在するプレート181に形成された溝180によって制限されることを示す。よって、振幅が、インパルスピン114と、溝180の周りのプレート181の壁部との間の停止部材によって制限されることが明らかである。
最後に、上述の実施形態におけるロックを改善するために、上記歯部と上記少なくとも1つのインパルスピンとの間に磁力結合を設けてもよい。従って例えば、上記少なくとも1つのインパルスピン14、77、79を磁化し、かつ歯部6、8、72、73若しくは歯106、108を1.5超の透磁率を有する常磁性材料で作製してよく、又はこれと反対に、上記少なくとも1つのインパルスピン14、77、79を1.5超の透磁率を有する常磁性材料で作製し、かつ歯部6、8、72、73若しくは歯106、108を磁化してよい。
当然、上述の実施形態及び/又は代替例及び/又は実施例を、所望の応用に応じて互いに組み合わせることができる。
1、101 テンプ
2、24、124 ヒゲゼンマイ
3、103 可動ガンギ車
4 四番車
5、70 第1の固定ホイール、釣り合いネジ
6、72 第1の歯部
7、71 第2の固定ホイール
8、73 第2の歯部
9、74、109 固定デバイス
10、110 ヒゲゼンマイの外側端部
11、75、111 ヒンジ留め部品
12、112 ヒゲ持ち
13、113 ヒンジ留め部品の自由端部
14、77、79、114 インパルスピン
15、20、23、26、123 共振器
16、17 ネジ
18、21、22、25、122 脱進機システム
19 歯部
40、140 ボール軸受けの内側要素
41、141 ボール軸受け
42、142 ボール軸受けの外側要素
43、143 アーバ
44、49、144 受け
45 フレーム
46 アーバ
47、48 フレームの壁部
50、150 ヒゲゼンマイの内側端部
51、151 ユニット
52 最大収縮状態
53 第1の膨張段階
54 死点
55 第2の膨張段階
56 閉鎖チャネル
58 第1の収縮段階
59 平衡位置
60 第2の収縮段階
63 新たな第1の膨張段階
71 アーム
76 第1のアーム
78 第2のアーム
106 第1の一連の歯
108 第2の一連の歯
180 溝
181 プレート

Claims (21)

  1. ヒゲゼンマイ(2、24)と連携するテンプ(1)で形成された、脱進機システム(18、21、22)と協働する共振器(15、20、23)を含む時計であって、
    前記脱進機システム(18、21、22)は、前記テンプ(1)と同軸に配設されかつ前記時計の歯車列によって駆動される可動ガンギ車(3)、第1の歯部(6)を有する第1の固定ホイール(5)、及び第2の歯部(8)を有する第2の固定ホイール(7)を含み、
    前記第1の固定ホイール(5)は、前記第2の固定ホイール(7)内において同一平面上に、前記第1の歯部(6)と前記第2の歯部(8)との間に、ノッチ付の閉鎖チャネル(56)を形成する空間を残すように配設され、
    前記第1の固定ホイール(5)及び前記第2の固定ホイール(7)は、前記可動ガンギ車(3)と同軸に配設され、
    また脱進機システム(18、21、22)は、前記ヒゲゼンマイ(2、24)の外側端部(10)を固定するためのデバイス(9)を含み、
    前記デバイス(9)は、前記可動ガンギ車(3)に対してヒンジ留めされる部品(11)を含み、
    前記部品(11)は、前記ヒゲゼンマイ(2、24)の巻きの状態に応じて、前記外側端部(10)の、前記第1の歯部(6)と前記第2の歯部(8)との間での前記ノッチ付の閉鎖チャンネル(56)にそって径方向運動を、これによって前記共振器(15、20、23)を維持して、前記共振器(15、20、23)の運動を前記時計の前記歯車列に伝達するよう配設される
    ことを特徴とする、時計。
  2. 前記可動ガンギ車(3)に対してヒンジ留めされる前記部品(11)は、前記第1の歯部(6)及び前記第2の歯部(8)と協働するための少なくとも1つのインパルスピン(14)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の時計。
  3. 前記ヒゲゼンマイ(2)の前記外側端部(10)は、前記可動ガンギ車(3)に対してヒンジ留めされた前記部品(11)の自由端部(13)と一体化されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の時計。
  4. 前記ヒゲゼンマイ(2)の前記外側端部(10)は、前記少なくとも1つのインパルスピン(14)と一体化されることを特徴とする、請求項2又は3に記載の時計。
  5. ヒゲゼンマイ(2)と連携するテンプ(1)で形成された、脱進機システム(25)と協働する共振器(26)を含む時計であって、
    前記脱進機システム(25)は、前記テンプ(1)と同軸に配設されかつ前記時計の歯車列によって駆動される可動ガンギ車(3)、第1の歯部(72)を有する第1の固定ホイール(70)、及び前記第1の固定ホイール(70)の上側に設置された、第2の歯部(73)を有する第2の固定ホイール(71)を含み、
    前記第1の歯部(72)は、前記第2の歯部(73)より小さい内径を有し、
    前記第1の固定ホイール(70)及び前記第2の固定ホイール(71)は、前記可動ガギ車(3)と同軸に配設され、
    また脱進機システム(25)は、前記ヒゲゼンマイ(2)の外側端部(10)を固定するためのデバイス(74)を含み、
    前記デバイス(74)は、前記可動ガンギ車(3)に対してヒンジ留めされる部品(75)を含み、
    前記部品(75)は、前記ヒゲゼンマイ(2)の巻きの状態に応じて、前記外側端部(10)の、前記第1の歯部(72)と前記第2の歯部(73)との間での径方向運動をし、これによって前記共振器(26)を維持して、前記共振器(26)の運動を前記時計の前記歯車列に伝達するよう配設される
    ことを特徴とする、時計。
  6. 前記可動ガンギ車(3)に対してヒンジ留めされる前記部品(75)は、前記第1の歯部(72)及び前記第2の歯部(73)と協働するための二つのインパルスピン(77、79)を含むことを特徴とする、請求項5に記載の時計。
  7. 前記固定デバイス(74)の前記ヒンジ留め部品(75)は、前記第1の歯部(72)と協働するよう配設された第1の前記インパルスピン(77)がその端部に固定された第1のアーム(76)、及び前記第2の歯部(73)と協働するよう配設された第2の前記インパルスピン(79)がその端部に固定された第2のアーム(78)を含むことを特徴とする、請求項6に記載の時計。
  8. 前記部品(75)の前記アーム(76、78)は高さが相違することを特徴とする、請求項7に記載の時計。
  9. 前記ヒゲゼンマイ(2)の前記外側端部(10)は、前記可動ガンギ車(3)に対してヒンジ留めされた前記部品(75)の自由端部と一体化されることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項に記載の時計。
  10. 前記ヒゲゼンマイ(2)の前記外側端部(10)は、前記二つのインパルスピン(77、79)のうち一つと一体化されることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項に記載の時計。
  11. 前記第1の固定ホイール(5、70)及び前記第2の固定ホイール(7、71)は、単一の部品として作製されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の時計。
  12. ヒゲゼンマイ(124)と連携するテンプ(101)で形成された、脱進機システム(122)と協働する共振器(123)を含む時計であって、
    前記脱進機システム(122)は、前記テンプ(101)と同軸に配設されかつ前記時計の歯車列によって駆動される可動ガンギ車(103)、第1の一連の歯(106)、及び第2の一連の歯(108)を含み、
    前記一連の歯(106、108)は、円形かつ前記可動ガンギ車(103)と同軸に分布しており、
    前記第1の一連の歯(106)は、前記第2の一連の歯(108)と同一平面上において、前記第2の一連の歯(108)より小さい直径上に円形に分布しており、
    また脱進機システム(122)は、前記ヒゲゼンマイ(124)の外側端部(110)を固定するためのデバイス(109)を含み、
    前記デバイス(109)は、前記可動ガンギ車(103)に対してヒンジ留めされる部品(111)を含み、
    前記部品(111)は、前記ヒゲゼンマイ(124)の巻きの状態に応じて、前記外側端部(110)の、前記第1の一連の歯(106)と前記第2の一連の歯(108)との間で径方向の運動をし、これによって前記共振器(123)を維持して、前記共振器(123)の運動を前記時計の前記歯車列に伝達するよう配設される
    ことを特徴とする、時計。
  13. 前記可動ガンギ車(103)に対してヒンジ留めされる前記部品(111)は、前記第1の一連の歯(106)及び前記第2の一連の歯(108)と協働するための前記1つまたは2つのインパルスピン(114)を含むことを特徴とする、請求項12に記載の時計。
  14. 前記ヒゲゼンマイ(124)の前記外側端部(110)は、前記可動ガンギ車(103)に対してヒンジ留めされた前記部品(111)の自由端部(113)と一体化されることを特徴とする、請求項12又は13に記載の時計。
  15. 前記ヒゲゼンマイ(124)の前記外側端部(110)は、前記1つまたは2つのインパルスピン(114)と一体化されることを特徴とする、請求項13又は14に記載の時計。
  16. 前記可動ガンギ車(3、103)は、前記時計の固定部品に対してボール軸受け(41、141)を用いて可動に設置されることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の時計。
  17. 前記時計の前記固定部品は、地板であることを特徴とする、請求項16に記載の時計。
  18. 前記テンプ(1、101)及び前記ヒゲゼンマイ(2、24、124)の内側端部(50、150)は、前記第1の歯部(6、72、106)の幾何学的中心とアーバの受け(44、144)の間で枢動する前記アーバ(43、143)に固定されることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の時計。
  19. 前記可動ガンギ車(3)は、前記共振器(20)を含むフレーム(45)で形成され、
    前記テンプ(1)及び前記ヒゲゼンマイ(2)の内側端部(50)は、前記フレーム(45)の壁部(47、48)の間で枢動するアーバ(46)に固定され、
    前記フレームは、受け(49)と、前記第1の固定ホイール(5)の幾何学的中心との間で枢動する
    ことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の時計。
  20. 前記それぞれのインパルスピン(14、77、79)は磁化され、かつ前記歯部(6、8、72、73)又は前記歯(106、108)は、1.5超の透磁率を有する常磁性材料で作製され、これによって、前記歯部と前記それぞれのインパルスピンとの間の磁力結合が可能となることを特徴とする、請求項2〜4、6〜11、13〜19のいずれか1項に記載の時計。
  21. 前記それぞれのインパルスピン(14、77、79)は、1.5超の透磁率を有する常磁性材料で作製され、かつ前記歯部(6、8、72、73)又は前記歯(106、108)は磁化され、これによって、前記歯部と前記それぞれのインパルスピンとの間の磁力結合が可能となることを特徴とする、請求項2〜4、6〜11、13〜19のいずれか1項に記載の時計。
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