JP5825283B2 - 画像転写装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像転写装置および画像形成装置に関する。
ICカード等の基材の表面に画像を形成する装置に関し、以下の特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1としての特開2007−050689号公報には、IDカードのような厚いプラスチックからなるコアシートの表面に画像を形成する技術が記載されている。
特許文献1記載の構成では、画像が形成されたフィルムと、コアシートとが重ねられた積層体は、一対の清掃ロール(80)に挟まれて表面が清掃された後、加熱ロール(35)に支持された一対のベルト(30)に挟まれて搬送される際に、加熱ロール(35)で加熱されて、フィルムに形成された画像がコアシートに転写される。
特開2007−050689号公報(「0039」、「0041」、「0053」、「0058」、図7)
本発明は、記録材におけるシワの発生を低減することを技術的課題とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明の画像転写装置は、
記録面に画像が記録され且つ可撓性を有する記録材と前記記録材の画像が転写される基材とが積層された積層体を加熱して、前記記録面に記録された画像を前記基材に転写させる転写部であって、前記記録面の裏面に接触しながら回転して前記積層体を搬送する前記転写部と、
前記積層体の搬送方向に対して前記転写部の上流側に配置されると共に、前記記録材の前記裏面に接触しながら回転し、且つ、前記転写部の搬送速度よりも高速で前記転写部に前記積層体を搬送する搬送部と、
回転する一対の無端状の回転体と、前記無端状の回転体を回転可能に支持する第1の回転体と、前記第1の回転体の内部に配置された第1の熱源と、を有し、前記積層体を加熱しながら前記無端状の回転体どうしの間で前記積層体を挟んで搬送する前記転写部と、
回転する一対の第2の回転体と、前記第2の回転体の内部に配置された第2の熱源を有し、前記記録材から前記基材に画像が転写可能な下限温度に比べて、低い温度に前記積層体を温める前記搬送部と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像転写装置において、
前記積層体の搬送方向の前端が前記転写部に搬入されてから予め設定された時間が経過した後に、前記搬送部の搬送速度を、前記転写部の搬送速度よりも高速の速度から、前記転写部の搬送速度と同一の速度に低下させる回転速度の制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
前記技術的課題を解決するために、請求項3に記載の発明の画像形成装置は、
記録材に対して画像を記録する記録部と、
前記記録材に記録された画像を、基材に転写させる請求項1または2に記載の画像転写装置と、
を備えたことを特徴とする。
請求項1、に記載の発明によれば、搬送部が転写部の搬送速度よりも高速で搬送しない場合に比べて、記録材におけるシワの発生を低減することができる。
また、請求項1、3に記載の発明によれば、無端状の回転体で積層体を挟んで搬送しない場合に比べて、積層体の変形を低減できる。
さらに、請求項1、3に記載の発明によれば、搬送部で加温しない場合に比べて、転写不良を低減できる。
請求項2に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、記録材の撓みが過大になることが低減される。
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。 図2は実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。 図3は記録材の説明図であり、図3Aは実施例1の記録材の説明図、図3Bは記録材の変更例の説明図である。 図4は実施例1の画像転写装置の本体部の要部説明図である。 図5は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図である。 図6は実施例1のプレヒートロールの回転制御処理のフローチャートである。 図7は実施例1の基材の両面に画像が印刷される場合の説明図であり、図7Aは一面目の画像が転写された記録材が積載部に積載された状態の説明図、図7Bは図7Aに示す状態から基材が積載された状態の説明図、図7Cは図7Bに示す状態からさらに二面目の画像が記録された記録材が積載された状態の説明図である。 図8は実施例1の画像が転写された基材の説明図である。 図9は従来の構成において転写フィルムにシワが発生した場合の説明図であり、図9Aは斜視図、図9Bは図9AのIXB−IXB線断面図である。 図10は従来の構成において転写フィルムにシワが発生する想定原理の説明図であり、図10Aは第1の仮説の説明図、図10Bは第2の仮説の説明図である。 図11は実施例1の積層体が搬送部と転写部に跨った状態の説明図であり、図11Aは図4に対応する図、図11Bは転写材が撓んだ状態の斜視図である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例であるプリンタUは、装置本体の一例としてのプリンタ本体U1を備えている。前記プリンタUには電気的に、画像情報の送信装置の一例としてのパーソナルコンピュータPCが接続されている。プリンタUの制御部Cには、パーソナルコンピュータPCから送信された画像情報が入力可能に構成されている。
前記制御部Cは、パーソナルコンピュータPCから入力された画像情報を、潜像形成用のイエローY、マゼンタM、シアンC、黒Kの画像情報に変換する。制御部Cは、変換した画像情報を、予め設定された時期に書込回路DLに出力する。
なお、制御部Cは、画像が単色画像、いわゆる、モノクロの場合は、黒Kのみの画像情報を書込回路DLに出力する。
前記書込回路DLは、入力された画像情報に応じた信号を、予め設定された時期に、各色毎に配置された露光装置の一例としてのLEDヘッドLHy,LHm,LHc,LHkに出力する。なお、実施例1では、LEDヘッドLHy〜LHkは、発光素子の一例としてのLEDが画像の幅方向に沿って線状に配列されたLEDアレイにより構成されている。LEDヘッドLHy〜LHkは、入力された信号に応じて、LEDが発光する。したがって、LEDヘッドLHy〜LHkは、入力された信号に応じた書込光を出力する。
図2は実施例1の画像形成装置の要部拡大説明図である。
図1、図2において、各LEDヘッドLHy〜LHkの上方には、像保持体の一例としての感光体PRy,PRm,PRc,PRkが配置されている。
各感光体PRy,PRm,PRc,PRkの回転方向に対して、LEDヘッドLHy〜LHkの上流側には、帯電器の一例としての帯電ロールCRy,CRm,CRc,CRkが、感光体PRy〜PRkに接触して配置されている。感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、LEDヘッドLHy〜LHkの下流側には、現像装置Gy,Gm,Gc,Gkが配置されている。感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、現像装置Gy〜Gkの下流側には、1次転写器の一例としての1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kが配置されている。感光体PRy〜PRkの回転方向に対して、1次転写ロールT1y〜T1kの下流側には、像保持体の清掃器の一例としての感光体クリーナCLy,CLm,CLc,CLkが配置されている。
前記Y色の感光体PRy、帯電ロールCRy、LEDヘッドLHy、現像装置Gy、1次転写ロールT1y、感光体クリーナCLyにより、可視像の一例としてのトナー像を形成する実施例1のY色の可視像の形成装置の一例としてのY色の作像部Uyが構成されている。同様に、各感光体PRm,PRc,PRk、帯電ロールCRm,CRc,CRk、LEDヘッドLHm,LHc,LHk、現像装置Gm,Gc,Gk、1次転写ロールT1m,T1c,T1k、感光体クリーナCLm,CLc,CLkにより、前記M,C,K色の作像部Um,Uc,Ukが構成されている。
前記感光体PRy〜PRkの上方には、中間転写装置の一例としてのベルトモジュールBMが配置されている。ベルトモジュールBMは、中間転写体の一例として、無端帯状の中間転写ベルトBを有する。中間転写ベルトBは、駆動部材の一例としてのベルト駆動ロールRdと、張架部材の一例としてのテンションロールRtと、片寄りを補正する部材の一例としてのウォーキングロールRwと、従動部材の一例としてのアイドラロールRfと、2次転写領域の対向部材の一例としてのバックアップロールT2aと、1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kと、により回転可能に支持されている。
前記中間転写ベルトBを挟んでバックアップロールT2aに対向する位置には、2次転写部材の一例としての2次転写ロールT2bが配置されている。実施例1では、バックアップロールT2aは接地され、2次転写ロールT2bには電源回路Eからトナーの帯電極性と逆極性の2次転写電圧が印加される。バックアップロールT2aおよび2次転写ロールT2bにより、実施例1の2次転写器T2が構成されている。また、2次転写ロールT2bと中間転写ベルトBとが接触する領域により2次転写領域Q4が形成される。
中間転写ベルトBの回転方向に対して、2次転写領域Q4の下流側には、中間転写体の清掃器の一例として、ベルトクリーナCLbが配置されている。
前記1次転写ロールT1y〜T1k、中間転写ベルトBおよび2次転写器T2等により、実施例1の転写装置T1+T2+Bが構成されている。また、作像部Uy〜Ukおよび転写装置T1+T2+Bとにより、実施例1の画像の記録部Uy〜Uk+T1+T2+Bが構成されている。
図1において、作像部Uy〜Ukの下方には、案内部材の一例としての左右一対のガイドレールGRが4段設けられている。各ガイドレールGRには、媒体の収容部の一例としての給紙トレイTR1〜TR4が前後方向に出入可能に支持されている。給紙トレイTR1〜TR4には、媒体の一例としての記録シートSが収容される。
給紙トレイTR1〜TR4の右上方には、取出部材の一例としてのピックアップロールRpが配置されている。記録シートSの搬送方向に対して、ピックアップロールRpの下流側には、捌き部材の一例としてのさばきロールRsが配置されている。記録シートSの搬送方向に対して、捌きロールRsの下流側には、媒体の搬送路の一例として、上方に延びる給紙路SH1が形成されている。給紙路SH1には、搬送部材の一例としての複数の搬送ロールRaが配置されている。
給紙路SH1には、2次転写領域Q4の上流側に、搬送時期の調節部材の一例としてのレジロールRrが配置されている。
また、前記最上段の給紙トレイTR1の右方には、手差し部の一例としての手差しトレイTR0が設置されている。前記手差しトレイTR0には、手差し用の給紙部材の一例としての手差し用の給紙ロールRp0が配置されている。
シートSの搬送方向に対して、2次転写領域Q4の下流側には、定着装置Fが配置されている。定着装置Fは、加熱用の定着部材の一例としての加熱ロールFhと、加圧用の定着部材の一例としての加圧ロールFpと、を有する。加熱ロールFhと加圧ロールFpとの接触領域により定着領域Q5が構成されている。
定着装置Fの上方には、搬送路の一例としての排紙路SH3が配置されている。排紙路SH3は、媒体の排出部の一例として、プリンタ本体U1の上面に形成された排紙トレイTRhに向けて延びる。排紙路SH3の下流端の排出口SH3aには、媒体の搬送部材の一例としての排紙ロールRhが配置されている。
(プリンタの機能の説明)
前記構成を備えた実施例1のプリンタUでは、パーソナルコンピュータPCから画像情報がプリンタUに入力されると、制御部CがY,M,C,Kの画像情報に変換する。変換された画像情報は、書込回路DLに出力される。書込回路DLは、入力された画像情報に応じて、LEDヘッドLHy〜LHkが制御されて書込光が出力される。
各感光体PRy〜PRkは、画像形成が開始されると回転駆動する。帯電ロールCRy〜CRkには、電源回路Eから帯電電圧が印加される。したがって、感光体PRy〜PRkの表面は、帯電ロールCRy〜CRkにより帯電される。帯電された感光体PRy〜PRkは、書込位置Q1y,Q1m,Q1c,Q1kにおいて、LEDヘッドLHy〜LHkからの書込光により、表面に静電潜像が形成される。感光体PRy〜PRkの静電潜像は、現像領域Q2y,Q2m,Q2c,Q2kにおいて、現像装置Gy,Gm,Gc,Gkにより可視像の一例としてのトナー像に現像される。
現像されたトナー像は、中間転写体の一例としての中間転写ベルトBに接触する1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kに搬送される。1次転写領域Q3y,Q3m,Q3c,Q3kにおいて中間転写ベルトBの裏面側に配置された1次転写ロールT1y〜T1kには、制御部Cにより制御される電源回路Eから予め設定された時期にトナーの帯電極性と逆極性の1次転写電圧が印加される。したがって、各感光体PRy〜PRk上のトナー像は前記1次転写ロールT1y〜T1kにより中間転写ベルトBに転写される。なお、多色のトナー像の場合、上流側の1次転写領域で中間転写ベルトBに転写されたトナー像に重ねて、下流側のトナー像が転写される。
1次転写後の感光体PRy〜PRkの残留物、付着物は、感光体クリーナCLy〜CLkにより清掃される。清掃された感光体PRy〜PRk表面は、帯電ロールCRy〜CRkにより再帯電される。
1次転写領域Q3y〜Q3kで1次転写ロールT1y〜T1kにより中間転写ベルトB上に転写された単色または多色のトナー像は、2次転写領域Q4に搬送される。
画像が記録されるシートSは、使用される給紙トレイTR1〜TR4のピックアップロールRpにより、取り出される。ピックアップロールRpで取り出されたシートSは、複数枚のシートSが重ねて取り出された場合、捌きロールRsにより1枚ずつに分離される。捌きロールRsで分離されたシートSは、搬送ロールRaにより給紙路SH1を搬送される。給紙路SH1を搬送されたシートSは、レジロールRsに送られる。
手差しトレイTR0に収容されたシートSが使用される場合、手差し用の給紙ロールRp0は、手差しトレイTR0に積載されたシートSを、手差し搬送路SH0を介して、レジロールRrに送る。
レジロールRrは、中間転写ベルトBに形成されたトナー像が2次転写領域Q4に搬送される時期を合わせて、シートSを2次転写領域Q4に搬送する。2次転写ロールT2bには、電源回路Eによりトナーの帯電極性と逆極性の2次転写電圧が印加される。したがって、中間転写ベルトB上のトナー像は、中間転写ベルトBからシートSに転写される。
2次転写後の前記中間転写ベルトBは、中間転写体清掃器の一例としてのベルトクリーナCLbにより清掃される。
前記トナー像が2次転写された記録シートSは、定着領域Q5を通過する際に加熱定着される。
画像が定着された記録シートSは、排紙路SH3を搬送される。後述する中継ユニットU2が排紙トレイTRhに設置されていない場合には、排紙路SH3を搬送されたシートSは、排紙ロールRhにより排紙トレイTRhに排出される。
(中継ユニットU2の説明)
図1において、実施例1の前記プリンタUの排紙トレイTRhには、媒体の搬送装置の一例としての中継ユニットU2が着脱可能に支持されている。
中継ユニットU2の内部には、媒体の搬送路の一例としての中継路SH5が形成されている。中継路SH5は、プリンタ本体U1のシート排出口SH3aに接続される一端側に、排紙ロールRhから排出された記録シートSが搬入される搬入口1を有する。中継路SH5上には、媒体の搬送部材の一例としての中継ロールRa2が配置されている。中継路SH5は、シートSの搬送方向の下流端に、後処理装置向けの排出口2が形成されている。
(画像転写装置の丁合装置の説明)
図1において、プリンタUの左方には、画像転写装置U3が配置されている。実施例1の画像転写装置U3は、積層部の一例として、中継ユニットU2に隣接して配置された丁合装置U3aを有する。
丁合装置U3aの右側の下部には、第2の媒体の収容部の一例としてのカードトレイ6が支持されている。カードトレイ6には、基材の一例であって、第2の媒体の一例としてのカード基材7が積載されている。前記カード基材7には、情報の記憶媒体の一例としての図示しないICチップが内蔵されている。実施例1のICチップは、無線通信が可能なチップ、いわゆるICタグにより構成されている。したがって、ICチップを介して、非接触で情報の送受信が可能に構成されている。なお、実施例1のICチップには、カード基材7の構成材料等の種類やカード基材7の大きさ等の媒体の情報が予め記憶されている。
丁合装置U3aは、上部に、第2の媒体の排出部の一例としての第2の排紙トレイ8が形成されている。
また、丁合装置U3aの内部には、カードトレイの左方に対応する位置に、積載部の本体の一例としてのコンパイルトレイ9が支持されている。実施例1のコンパイルトレイ9には、カード基材7や、プリンタ本体U1でトナー像が形成されたシートSが積載可能である。
図3は記録材の説明図であり、図3Aは実施例1の記録材の説明図、図3Bは記録材の変更例の説明図である。
ここで、実施例1では、シートSとして、媒体の一例であって記録材の一例としての転写フィルム、MOEフィルム:Marking on Everythingフィルムが使用可能である。図3Aにおいて、実施例1の転写フィルム10は、膜状の基材層10aを有する。基材層10aの表面には、受像層10bが支持されている。受像層10bの表面が、画像が記録される記録面となる。なお、基材層10aは、例えば、厚さが80μmのPETフィルムにより構成可能である。また、受像層10bは、例えば、厚さが数μmの従来公知のトナー受像層により構成可能である。なお、トナー受像層は、例えば、特許第4013658号公報や特許第4019921号公報等に記載された従来公知の構成を使用可能であるため、詳細な説明は省略する。
なお、図3Bに示すように、基材層10aと受像層10bとの間に、保護層10cを有する転写フィルム10′を使用することも可能である。
また、丁合装置U3aには、中継ユニットU2側に、中継路SH5の排出口2に接続される丁合用の搬入口11が形成されている。丁合装置U3aの内部には、丁合用の搬入口6から左方に延びる搬送路12が形成されている。搬送路12は、排出用の搬送路の一例であって反転用の搬送路の一例として、上方の第2の排紙トレイ8に向けて延びる排出路12aを有する。排出路12aの下流端には、第2の排紙トレイ8に対応して、排紙部材の一例としての排紙ロールRh2が配置されている。また、搬送路12は、媒体の搬送路の一例として、排出路12aから分岐してコンパイルトレイ9に向けて延びる積載路12bを有する。前記排出路12aと積載路12bとが分岐する位置には、媒体の搬送方向を切り替える部材の一例としてのゲート13が配置されている。また、搬送路12は、媒体の搬送路の一例として、カードトレイ6からコンパイルトレイ9に向けて延びて積載路12bに合流する基材の給紙路12cを有する。
搬送路12上には、媒体の搬送部材の一例としての複数の搬送ロールRa3が配置されている。また、カードトレイ6の左上方には、各給紙トレイTR1〜TR4に設けられたピックアップロールRpや捌きロールRsと同様に構成されたピックアップロールRpおよび捌きロールRsが配置されている。
実施例1のコンパイルトレイ9は、媒体の搬送方向の下流側である左方に行くに連れて上方に傾斜している。
コンパイルトレイ9の右端には、停止部材の一例として、上方に延びるストッパ16が支持されている。なお、実施例1のストッパ16は、コンパイルトレイ9に積載されるシートSの搬送方向の長さに応じて、搬送方向に沿って移動可能に支持されている。前記ストッパ16は、図示しないモータやギア等の駆動機構により、搬送方向に沿った位置が制御可能に構成されている。ストッパ16は、コンパイルトレイ9に積載されたシートSの搬送方向の後端に接触してシートSの後端を揃える。なお、実施例1のストッパ16は、シートSが積載された状態で搬送方向の下流側に向けて移動することで、シートSを下流側に搬送する機能も有する。
コンパイルトレイ9の左右方向の中央部には、整合部材の一例としてのタンパ17が支持されている。前記タンパ17は、前後方向に移動可能に支持されている。したがって、タンパ17は、コンパイルトレイ9に積載されたシートSの前後方向の両端に接触、離間して、シートSの前後方向の端を揃える。
コンパイルトレイ9の左端には、仮留め装置18が支持されている。仮留め装置18は、コンパイルトレイ9の上方および下方に、可動部の一例としてのアーム18aが回転中心18bを中心として回転可能に支持されている。アーム18aの先端には、加熱部18cが支持されている。実施例1の仮留め装置18は、前後方向に対して、予め設定された間隔を空けて2箇所配置されている。
したがって、仮留め装置18は、コンパイルトレイ9に積載されたシートSを仮留めする場合、図1の実線で示す状態から破線で示す状態に移動して、各加熱部18cがシートSに熱を加える。したがって、シートSは、熱が加わった前後2箇所が融着される。よって、実施例1の仮留め装置18では、積層されたカード基材7と転写フィルム10の前後2箇所を仮留めした積層体19を形成可能である。
前記コンパイルトレイ9の左方には、読取部の一例としてのエンコード部20が配置されている。実施例1のエンコード部20は、搬送部材の一例として、無端状の搬送ベルト20aを有する。搬送ベルト20aの上方には、読取部材の一例としてのカードリーダ20bが配置されている。カードリーダ20bは、カード基材7に内蔵されたICチップの情報を、非接触の無線通信で送受信する。したがって、カードリーダ20bは、ICチップに記憶された情報を無線通信で読み取り可能である。
図4は実施例1の画像転写装置の本体部の要部説明図である。
丁合装置U3aの左側には、転写装置の本体部U3bが支持されている。転写装置の本体部U3bには、積層体19も搬送される媒体の搬送方向の上流端に、清掃部材の一例としてのクリーニングロール21が配置されている。
クリーニングロール21に対して、媒体の搬送方向の下流側には、搬送部の一例であって加温部材の一例としての加温装置23が配置されている。加温装置23は、第2の回転体の一例として、上下一対のプレヒートロール24を有する。プレヒートロール24は、前後方向に延びる中空円筒状に形成されている。各プレヒートロール24の内部には、第2の熱源の一例としてのヒーター26が配置されている。ヒーター26は、前後方向に延びている。
上側のプレヒートロール24には、第2の加圧部材の一例としてのコイルバネ27が支持されている。実施例1のコイルバネ27は、上側のプレヒートロール24を下側のプレヒートロール24に対して、予め設定された圧力で接触させている。
加温装置23に対して、媒体の搬送方向の下流側には、媒体の検出部材の一例としてのシートセンサSN1が配置されている。
シートセンサSN1に対して、媒体の搬送方向の下流側には、転写部31が配置されている。実施例1の転写部31は、無端状の回転体の一例として、上下一対の転写ベルト32を有する。各転写ベルト32は、予備加熱部材の一例としての予備ヒートロール33と、第1の回転体の一例であって加熱部材の一例としてのヒートロール34と、支持部材の一例としての支持ロール36と、張架部材の一例としてのテンションロール37と、により回転可能に支持されている。
上下一対の予備ヒートロール33は、媒体の搬送方向に対して、プレヒートロール24の下流側に配置されている。また、上下一対の予備ヒートロール33は、上下方向に間隔をあけて配置されており、予備ヒートロール33の位置で転写ベルト32どうしは接触しないように構成されている。また、各予備ヒートロール33の内部には、加熱体の一例としてのヒーター33aが支持されている。
上下一対のヒートロール34は、媒体の搬送方向に対して、予備ヒートロール33の下流側に配置されている。また、上下一対のヒートロール34は、転写ベルト32を挟んで予め設定された圧力で押されている。したがって、ヒートロール34の位置で転写ベルト32どうしが接触する。また、各ヒートロール34の内部には、第1の熱源の一例としてのヒーター34aが支持されている。
上下一対の支持ロール36は、媒体の搬送方向に対して、ヒートロール34の下流側に配置されている。また、上下一対の支持ロール36は、転写ベルト32を挟んで予め設定された圧力で押されている。したがって、ヒートロール34の位置から支持ロール36の位置までの間で転写ベルト32どうしが接触する。
上下一対のテンションロール37は、媒体の搬送方向に対して、支持ロール36の下流側に配置されている。また、上下一対のテンションロール37は、予備ヒートロール33と同様に、上下方向に間隔をあけて配置されている。よって、テンションロール37の位置では、転写ベルト32どうしは接触しない。また、テンションロール37は、弾性体の一例としてのバネ37aで、転写ベルト32に張力が作用する方向に押されている。
媒体の搬送方向に対して、ヒートロール34と支持ロール36との間には、冷却部の一例としての冷却装置41が配置されている。実施例1の冷却装置41は、転写ベルト32の内周面に接触する接触部41aを有する。接触部41aには、放熱部の一例としてのヒートシンク41bが形成されている。また、冷却部材41は、吹付部材の一例としてのファン41cを有する。ファン41cは、転写動作の実行中に、ヒートシンク41bに向けて冷却用の空気を吹き付ける。
なお、実施例1の転写部31では、ヒートロール34を通過する際に、転写フィルム10に形成されたトナー像がカード基材7の表面に転写されるように、ヒーター34aの温度が設定されている。
なお、実施例1では、90℃程度で溶けて、転写フィルム10からカード基材7に転写されるトナーが使用される。よって、実施例1の構成では、一例として、トナーが溶ける温度である90℃に対して、十分な余裕、いわゆる、マージンを持って、積層体19の温度が110℃前後になるように設定されている。なお、実施例1では、ヒーター34aの温度に対して、積層体19の温度が20℃程度低くなったことに対応させて、ヒーター34aの温度は130℃に設定されている。
また、実施例1の転写部31では、予備ヒートロール33は、転写ベルト32の回転方向に対して、ヒートロール34よりも上流側で、転写ベルト32を温めるように、ヒーター33aの温度が設定されている。実施例1では、ヒーター33aの温度は、一例として、転写フィルム10が接触してもトナーが溶けない温度である70℃程度となるように、90℃に設定されている。
また、実施例1の転写部31では、一例として、積層体19がプレヒートロール24を通過する際に、転写フィルム10に形成されたトナー像がカード基材7に転写される下限温度としての90℃に比べて、積層体19の温度が低くなるように、ヒーター26の温度が設定されている。
特に、実施例1では、積層体19の温度がカード基材7のガラス転位温度よりも低温になるように、ヒーター26の温度が設定されている。
なお、実施例1では、一例として、カード基材7として、ガラス転位温度が68℃のものを使用していることに対応して、プレヒートロール24を通過する際に、積層体19の温度が60℃になるように、ヒーター26の温度が80℃に設定されている。
なお、実施例1では、プレヒートロール24のコイルバネ27の加圧力は、ヒートロール34どうしの接触圧力およびカード基材7の剛性に基づいて、プレヒートロール24とヒートロール34との間でカード基材7が撓まない圧力に設定されている。すなわち、カード基材7とプレヒートロール24が接触した状態で、カード基材7を撓ませる力が作用した場合に、カード基材7が撓まずに、カード基材7とプレヒートロール24との間で滑りが発生するように、接触圧力が設定されている。
また、冷却装置41に対して、媒体の搬送方向の下流側には、排出部材の一例としての排出ロール51が配置されている。
転写装置の本体部U3bの左側面には、媒体の収容部の一例としての第3の排出トレイ52が支持されている。第3の排出トレイ52には、排出ロール51で搬送された積層体19が排出される。
(実施例1の制御部の説明)
図5は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図で示した図である。
図5において、プリンタ本体U1の制御部Cは、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/Oを有する。また、制御部Cは、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリを有する。また、制御部Cは、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリを有する。また、制御部Cは、ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置を有する。したがって、実施例1の制御部Cは、小型の情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されている。よって、制御部Cは、ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
(プリンタ本体U1の制御部Cに接続された信号出力要素)
前記プリンタ本体U1の制御部Cは、操作部UIや、シートセンサSN1等の信号出力要素からの出力信号が入力されている。
操作部UIは、電源の投入部の一例としての電源ボタンUI1や、表示部の一例としての表示パネルUI2、数字入力部UI3、矢印入力部UI4等を備えている。
シートセンサSN1は、プレヒートロール23の上流側に搬送された積層体19を検知する。
(プリンタ本体U1の制御部Cに接続された被制御要素)
プリンタ本体U1の制御部Cは、駆動源の駆動回路D1や、転写部の駆動回路D2、搬送部の駆動回路D3、電源回路E、その他の図示しない制御要素に接続されている。制御部Cは、各回路D1〜D3,E等へ、それらの制御信号を出力している。
D1:駆動源の駆動回路
駆動源の駆動回路D1は、駆動源の一例としてのメインモータM1を介して感光体PRy〜PRkや中間転写ベルトB等を回転駆動する。
D2:転写部の駆動回路
転写部の駆動回路D2は、駆動源の一例としての転写モータM2を介して、ヒートロール34を介して、転写ベルト32を駆動する。
D3:搬送部の駆動回路
搬送部の駆動回路D3は、駆動源の一例としての搬送モータM3を介して、プレヒートロール24を駆動する。
E:電源回路
前記電源回路Eは、現像用の電源回路Ea、帯電用の電源回路Eb、転写用の電源回路Ec、定着用の電源回路Ed、画像転写装置用の電源回路Ee等を有している。
Ea:現像用の電源回路
現像用の電源回路Eaは、現像装置Gy〜Gkの現像ロールに現像電圧を印加する。
Eb:帯電用の電源回路
帯電用の電源回路Ebは、帯電ロールCRy〜CRkそれぞれに感光体PRy〜PRk表面を帯電させるための帯電電圧を印加する。
Ec:転写用の電源回路
転写用の電源回路Ecは、1次転写ロールT1y〜T1kや2次転写ロールT2bに転写電圧を印加する。
Ed:定着用の電源回路
定着用の電源回路Edは、定着装置Fの加熱ロールFhにヒーター加熱用の電力を供給する。
Ee:画像転写装置用の電源回路
画像転写装置用の電源回路Eeは、画像転写装置U3のプレヒートロール24や予備ヒートロール33、ヒートロール34に電力を供給する。
(プリンタ本体U1の制御部Cの機能)
プリンタ本体U1の制御部Cは、前記信号出力要素からの入力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能を有している。すなわち、制御部Cは次の機能を有している。
C1:画像形成の制御手段
画像形成の制御手段C1は、パーソナルコンピュータPCから入力された画像情報に応じて、プリンタUの各部材の駆動や各電圧の印加時期等を制御して、画像形成動作であるジョブを実行する。
C2:駆動源の制御手段
駆動源の制御手段C2は、駆動源の駆動回路D1を介してメインモータM1の駆動を制御し、感光体PRy〜PRk等の駆動を制御する。
C3:電源回路の制御手段
電源回路の制御手段C3は、各電源回路Ea〜Eeを制御して、各部材へ印加される電圧や、各部材へ供給される電力を制御する。
C4:転写部の制御手段
転写部の制御手段C4は、温度の制御手段C4Aと、転写部の回転の制御手段C4Bとを有し、転写部31の各部材の回転や温度の制御を行う。
C4A:温度の制御手段
温度の制御手段C4Aは、電源回路Eを介して、各ヒーター33a,34aの温度を制御する。実施例1の温度の制御手段C4Aは、図示しない温度センサの検出結果に基づいて、各ヒーター33a,34aの点灯、消灯を制御して、予備ヒートロール33やヒートロール34の温度を予め設定された温度に制御する。
C4B:転写部の回転の制御手段
転写部の回転の制御手段C4Bは、転写部の駆動回路D2を介して、転写ベルト32の回転を制御する。実施例1の転写部の回転の制御手段C4Bは、ジョブが開始されると、予め設定された回転速度で転写ベルト32を回転させる。そして、ジョブが終了すると、転写ベルト32の回転を停止させる。
C5:搬送部の制御手段
搬送部の制御手段C5は、温度の制御手段C5Aと、搬送部の回転速度の制御手段C5Bと、を有し、加温装置23の各部材の回転や温度の制御を行う。
C5A:温度の制御手段
温度の制御手段C5Aは、電源回路Eを介して、プレヒートロール24の温度を制御する。実施例1の温度の制御手段C5Aは、図示しない温度センサの検出結果に基づいて、プレヒートロール24のヒーター26の点灯、消灯を制御して、プレヒートロール24の温度を予め設定された温度に制御する。
C5B:搬送部の回転速度の制御手段
搬送部の回転速度の制御手段C5Bは、回転速度の記憶手段C5B1と、減速時期の判別手段C5B2と、タイマTM1と、減速手段C5B3と、加速時期の判別手段C5B4と、加速手段C5B5と、を有し、プレヒートロール24の回転速度を制御する。
C5B1:回転速度の記憶手段
回転速度の記憶手段C5B1は、プレヒートロール24の回転速度を記憶する。実施例1の回転速度の記憶手段C5B1は、第1の速度の一例としての高速回転速度V1と、第2の速度の一例としての低速回転速度V2とを記憶する。実施例1では、低速回転速度V2は、積層体19の搬送速度が、転写ベルト32の搬送速度と同一となるプレヒートロール24の回転速度が設定されている。また、高速回転速度V1は、低速回転速度V2よりも高速の速度に予め設定されている。なお、実施例1では、ジョブ開始時には、プレヒートロール24は高速回転速度V1で回転されるように設定されている。
C5B2:減速時期の判別手段
減速時期の判別手段C5B2は、プレヒートロール24の回転速度を高速回転速度V1から低速回転速度V2に減速する時期になったか否かを判別する。実施例1の減速時期の判別手段C5B2は、シートセンサSN1が積層体19の搬送方向の前端を検出してから予め設定された減速時間t1が経過した場合に、減速する時期になったと判別する。なお、実施例1では、減速時間t1は、積層体19の前端がシートセンサSN1の位置からヒートロール34の位置に到達し、予め設定された撓み量の撓みが形成されるまでの時間に設定されている。
TM1:タイマ
タイマTM1は、シートセンサSN1が積層体19の搬送方向の前端を検出した場合に、減速時間t1の計時を行う。
C5B3:減速手段
減速手段C5B3は、減速時期の判別手段C5B2が減速する時期になったと判別した場合に、プレヒートロール24の回転速度を高速回転速度V1から低速回転速度V2に減速する。
C5B4:加速時期の判別手段
加速時期の判別手段C5B4は、プレヒートロール24の回転速度を低速回転速度V2から高速回転速度V1に加速する時期になったか否かを判別する。実施例1の加速時期の判別手段C5B4は、シートセンサSN1が積層体19の搬送方向の後端を検出した場合に、加速する時期になったと判別する。
C5B5:加速手段
加速手段C5B5は、加速時期の判別手段C5B4が加速する時期になったと判別した場合に、プレヒートロール24の回転速度を低速回転速度V2から高速回転速度V1に加速する。
(プリンタUのフローチャートの説明)
次に、実施例1のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
なお、実施例1における各ヒーター26,33a,34aの温度制御処理や、転写ベルト32の回転制御処理等については、従来公知の構成であり、簡単のため、図示及び詳細な説明を省略する。
(実施例1のプレヒートロールの回転制御処理のフローチャートの説明)
図6は実施例1のプレヒートロールの回転制御処理のフローチャートである。
図6のフローチャートの各ステップSTの処理は、制御部C等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図6に示すフローチャートはプリンタUの電源投入により開始される。
図6のST1において、ジョブが開始されたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST2に進み、ノー(N)の場合はST1を繰り返す。
ST2において、プレヒートロール24を高速回転速度V1で回転させる。そして、ST3に進む。
ST3において、シートセンサSN1が積層体19の前端を検知したか否かを判別する。すなわち、シートセンサSN1の検知結果が、シート無しから有りに変わったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST4に進み、ノー(N)の場合はST3を繰り返す。
ST4において、タイマTM1に減速時間t1をセットする。そして、ST5に進む。
ST5において、タイマTM1がタイムアップしたか否か、すなわち、減速時間t1が経過したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST6に進み、ノー(N)の場合はST5を繰り返す。
ST6において、プレヒートロール24を低速回転速度V2で回転させる。すなわち、プレヒートロール24の回転速度を高速回転速度V1から低速回転速度V2に減速する。そして、ST7に進む。
ST7において、シートセンサSN1が積層体19の後端を検知したか否かを判別する。すなわち、加速時期になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST8に進み、ノー(N)の場合はST7を繰り返す。
ST8において、ジョブが終了したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST9に進み、イエス(Y)の場合はST10に進む。
ST9において、プレヒートロール24を高速回転速度V1で回転させる。すなわち、プレヒートロール24の回転速度を低速回転速度V2から高速回転速度V1に加速する。そして、ST3に戻る。
ST10において、プレヒートロール24の回転を停止させる。そして、ST1に戻る。
(実施例1の作用)
実施例1のプリンタUでは、中継ユニットU2や画像転写装置U3が装着された場合において、普通紙等のシートSに画像が印刷されて排出される場合、プリンタの本体U1で画像が印刷されて中継ユニットU2に搬入されたシートSは、第2の排紙トレイ8に排出される。
また、カード基材7の片面または両面に画像が記録される場合、給紙トレイTR1〜TR4に収容された転写フィルム10の受像層10bに、プリンタの本体U1で印刷される。受像層10bに印刷が行われた転写フィルム10は、中継ユニットU2を介して、丁合装置U3aに搬入される。
図7は実施例1の基材の両面に画像が印刷される場合の説明図であり、図7Aは一面目の画像が転写された記録材が積載部に積載された状態の説明図、図7Bは図7Aに示す状態から基材が積載された状態の説明図、図7Cは図7Bに示す状態からさらに二面目の画像が記録された記録材が積載された状態の説明図である。
図7Aにおいて、カード基材7の両面に画像を記録される場合、まず、カード基材7の下面側の画像が記録された転写フィルム10が、ゲート13に案内されて、排出路12aに搬送される。転写フィルム10の後端がゲート13を通過すると、排出ロールRh2が逆回転し、転写フィルム10が排出路12aを逆方向に搬送、いわゆる、スイッチバックされる。そして、ゲート13に案内されて、転写フィルム10が積載路12bに搬送される。よって、転写フィルム10は、受像層10bが上面となる状態で、コンパイルトレイ9に収容される。
次に、図7Bに示すように、カードトレイ6からカード基材7が送り出される。カードトレイ6から送り出されたカード基材7は、転写フィルム10の上方に重ねて積載される。
次に、カード基材7の上面側の画像が印刷された転写フィルム10が丁合装置U3aに搬入される場合、図7Cに示すように、ゲート13が切り替わる。そして、転写フィルム10がゲート13に案内されて、排出路12aを通過せずに積載路12bを搬送される。したがって、カード基材7の上面側の画像が印刷された転写フィルム10は、受像層10bが下方に向き且つ受像層10bがカード基材7の上面に対面した状態で、コンパイルトレイ9に積載される。
なお、カード基材7の一方の面にのみ画像が記録される場合には、記録される面に対応して、上側または下側のいずれか一方の転写フィルム10のみコンパイルトレイ9に搬入される。
コンパイルトレイ9に、カード基材7と転写フィルム10が積載されると、仮留め装置18が作動して、カード基材7と転写フィルム10の左端部が、前後2箇所で加熱されて仮留めされる。したがって、カード基材7と転写フィルム10とが、仮留めされた一体的な積層体19として積層される。
積層体19は、媒体の搬送方向の下流側に配置されたエンコード部20に搬送される。実施例1のエンコード部20では、積層体19が一旦停止して、カードリーダ20bがICチップに記憶された情報を読み取る。エンコード部20を通過した積層体19は、媒体の搬送方向の下流側に配置された転写装置の本体部U3bに搬送される。
図8は実施例1の画像が転写された基材の説明図である。
図4、図8において、転写装置の本体部U3bに搬送された積層体19は、クリーニングロール21に接触して、表面が清掃される。クリーニングロール21に清掃された積層体19は、加温装置23に搬送される。加温装置23では、プレヒートロール24に積層体19が挟まれて、転写フィルム10の受像層10bに印刷された画像がカード基材7に転写可能な温度に比べて、低い温度に積層体19が温められる。
プレヒートロール24に温められた積層体19は、転写部31に搬送される。転写部31では、積層体19は、ヒートロール34に積層体19が挟まれて加圧されると共に加熱される。よって、転写フィルム10に定着されたトナー61が加熱されて溶ける。よって、トナー61は、転写フィルム10からカード基材7に移行可能な状態となる。このとき、カード基材7は、カード基材7のガラス転位温度以上に温められて、軟化している。したがって、ヒートロール34からトナー61が圧力を受けると、図8に示すように、軟化したカード基材7にトナーの一部が埋め込まれる形で、カード基材7側に移行する。よって、受像層10bに印刷された画像がカード基材7の表面に転写される。
画像がカード基材7の表面に転写された積層体19は、冷却装置41に搬送される。冷却装置41では、積層体19が挟まれて、ガラス転位温度以下まで冷却される。このとき、積層体19は、転写ベルト32で挟まれており、積層体19の反り等の変形が低減される。
そして、積層体19は、冷却装置41を通過後、排出ロール51に搬送される。排出ロール51は、積層体19を第3の排出トレイ52に排出する。
排出トレイ52に排出された積層体19は、転写フィルム10が剥されると、カード基材7の一面または両面に画像が転写されたカードが得られる。
実施例1の構成では、ヒートロール34でカード基材7の一面または両面に画像を転写する前に、プレヒートロール24で前記下限温度よりも低温で加温される。
ここで、プレヒートロール24が配置されていない従来の構成では、加温されていない状態でヒートロール34に進入する。加温されていない状態の積層体19がヒートロール34に進入すると、冷たい積層体19にヒートロール34の熱が多く奪われてしまう。よって、積層体19の転写を短い間隔で連続して行ったり、積層体19の大きさが大きかったり、厚かったりすると、転写に必要な熱量に対して、ヒートロール34の熱量が不足してしまう恐れがある。すなわち、短い間隔で転写が行われると、次第にヒートロール34の温度が低下して、転写に必要な温度を確保できなくなる恐れがある。また、大きさが大きかったり、厚い積層体19では、媒体の搬送方向に対して、積層体19の上流側で多くの熱が吸収され、積層体19の下流側では、熱が不足し易い。よって、積層体19の上流側と下流側との間で温度ムラが生じてしまう恐れがある。したがって、カード基材7に転写される画像に転写ムラが生じてしまい、転写不良が発生する恐れがあった。
これに対して、実施例1の構成では、ヒートロール34の直上流側に配置されたプレヒートロール24で積層体19が加温される。
したがって、加温されていない状態の積層体19に画像が転写される従来の構成に比べて、積層体19に奪われるヒートロール34の熱量が低減される。よって、実施例1の構成では、積層体19に画像が転写される際に、ヒートロール34の熱量が不足することが低減され、転写不良の発生が低減される。特に、実施例1では、予備ヒートロール33が、ヒートロール34よりも上流側で転写ベルト32を加熱して熱量を加えている。よって、予備ヒートロール33を有しない構成に比べて、さらに、熱量の不足が低減されている。
ここで、プレヒートロール24で、前記下限温度よりも高温に積層体19を加熱する構成では、プレヒートロール24とヒートロール34とで2回転写が行われることとなる。2回転写が行われると、1度溶けて転写されたトナーが再度加熱されることとなる。よって、各色のトナーで構成された網点の画像が高温で溶けて、隣接するトナーと混ざって、変色が発生したり、トナーが流れて滲んだりボケたりする等の転写不良が発生する恐れがある。
これに対して、実施例1の構成では、プレヒートロール24で、前記下限温度よりも低温に積層体19が加温されており、プレヒートロール24で積層体19に画像が転写されることが防止される。
よって、実施例1の構成では、プレヒートロール24で、積層体19に2回転写されてしまうことが防止されており、カード基材7に転写される画像に転写不良が発生することが抑制される。
さらに、プレヒートロール24で、カード基材7のガラス転位温度よりも高温に積層体19を加熱する構成では、プレヒートロール24を通過したカード基材7は、軟化した状態となる。カード基材7が軟化すると、プレートロール24を通過後に、積層体19が垂れるように変形する恐れがある。よって、搬送が不安定になり、搬送不良の原因になる恐れがある。また、プレヒートロール24で軟化したカード基材7がヒートロール34を通過する際に、圧力を受けると、水平方向に引き延ばされてしまい、カード基材7が変形してしまう恐れがある。
さらに、積層体19の温度が前記下限温度である90℃に近づくと、不完全な転写が始まってしまう恐れがある。
これに対して、実施例1の構成では、プレヒートロール24は、カード基材7の転位温度よりも低温に積層体19を加温する。したがって、プレヒートロール24において、カード基材7が軟化してしまうことが抑制される。よって、積層体19は、軟化せずに硬い状態のまま、プレヒートロール24を通過してヒートロール34に送られる。したがって、実施例1の構成では、積層体19の搬送不良や変形が低減される。
また、実施例1の構成では、プレヒートロール24で積層体19が加温される際に、前記下限温度よりも低温のカード基材7のガラス転位温度に対して、さらに低温に加温される。よって、プレヒートロール24では、前記下限温度に対して、マージンを持った低温に積層体19が加温されており、不完全な転写が起こることが低減される。したがって、カード基材7に転写される画像に転写不良が発生することが低減される。
図9は従来の構成において転写フィルムにシワが発生した場合の説明図であり、図9Aは斜視図、図9Bは図9AのIXB−IXB線断面図である。
プレヒートロール24を通過した積層体19は、ヒートロール34に搬入される。ここで、実施例1では、ヒートロール34に積層体19が搬入された状態では、ヒートロール34よりもプレヒートロール24の搬送速度の方が速くなっている。
ここで、従来の構成では、カード基材7と転写フィルム10とが重なった状態を崩さないようにするため、プレヒートロール24が積層体19を搬送する速度を、ヒートロール34が搬送する速度と同一、または、低速に設定していた。しかしながら、従来の構成では、図9に示すように、ヒートロールを通過した転写フィルム02にシワ03が発生することがあった。シワ03が発生する原理、メカニズムについては、不明であるが、以下の2つの仮説が考えられる。
図10は従来の構成において転写フィルムにシワが発生する想定原理の説明図であり、図10Aは第1の仮説の説明図、図10Bは第2の仮説の説明図である。
図10Aにおいて、ヒートロール01を積層体04が通過する前後で、積層体04の幅方向に対して、熱膨張が発生する。したがって、ヒートロール01の位置で挟まれた状態において、幅方向の長さに差が出ることに伴って、シワ03が発生することが第1の仮説として考えられる。
図10Bにおいて、ヒートロール01は、円筒状の部材で構成され、且つ、軸方向の両端部がバネ06で互いに押し当てられる。したがって、ヒートロール01どうしが接触すると、バネの配置されていない軸方向の中央部が離間する方向に撓む。よって、ヒートロール01の回転中心01aから外表面までの径が両端部に比べて、中央部が短くなる。したがって、両端部と中央部とで周速差が発生し、転写フィルム02は、両端部の搬送速度が速くなり、中央部の搬送速度が遅くなる。よって、転写フィルム02は、中央部と両端部とで剪断力を受け、シワ03が発生することが第2の仮説として考えられる。
よって、従来の構成では、詳細な原理は不明であるが、シワ03が発生する場合があった。シワ03が発生すると、カード基材08に画像が転写される際にシワ03の部分で転写がされなかったり、位置がずれたり、転写された画像が、シワ03が形成される際に転写フィルム02の変形する力で掻き取られたりする等の転写不良が発生する恐れがある。
図11は実施例1の積層体が搬送部と転写部に跨った状態の説明図であり、図11Aは図4に対応する図、図11Bは転写材が撓んだ状態の斜視図である。
これに対して、実施例1では、ヒートロール34よりもプレヒートロール24の搬送速度が速くなっている。したがって、ヒートロール34とプレヒートロール24との速度差に伴って、プレヒートロール24が接触する転写フィルム10は、図11に示すように、プレヒートロール24に押されて、シート基材7に対して撓む。図11Bに示すように、積層体19の搬送方向に対して湾曲するように撓んだ状態では、シワ03の原因となる矢印61に示す積層体19の幅方向に対して湾曲させようとする力が作用しても、搬送方向に対する湾曲62で転写フィルム10は幅方向に湾曲しにくくなっている。よって、実施例1の画像転写装置U3では、転写フィルム10にシワが発生しにくく、転写不良の発生が低減される。
特に、実施例1では、転写フィルム10はカード基材7に仮留めされており、カード基材7に対する転写フィルム10の位置が、前端部分では位置がずれることなく搬送される。そして、ヒートロール34では積層体19は転写ベルト32で挟まれており、湾曲62が形成される際に、カード基材7と転写フィルム10が離間しても、転写が行われる際には、カード基材7の位置と転写フィルム10の位置はずれることなく再度重なる。
また、実施例1では、減速時間t1が経過すると、プレヒートロール24の回転速度は、積層体19の搬送速度が、ヒートロール34における搬送速度と同一となるまで減速される。プレヒートロール24が減速されない場合、転写フィルム10の後端がプレヒートロール24を通過するまで、撓み62が大きくなり続けてしまい、撓み62が過剰になる恐れがある。これに対して、実施例1では、減速時間t1に対応する量だけ撓み62が形成され、それ以降は、同速のプレヒートロール24とヒートロール34との間で、撓み62の大きさが維持される。よって、撓み62が過大になることが抑制されている。
さらに、実施例1では、図11に示すように、撓んだ転写フィルム10は、ヒートロール34よりも上流側で予備ヒートロール33で加熱された転写ベルト32に近接する。したがって、転写ベルト32に近接しない場合に比べて、プレヒートロール24で加熱された転写フィルム10の温度が下がりにくくなる。よって、ヒートロール34で加熱される際に熱量が不足することがさらに低減されている。
また、転写フィルム10が撓んで、転写フィルム10の搬送方向の後端がプレヒートロール24を通過して、シート基材7にプレヒートロール24が接触する場合がある。この場合、実施例1では、プレヒートロール24とヒートロール34は同速度で搬送しており、シート基材7を撓ませる力は作用しない。ここで、ロール24,34の経時的な磨耗等で、搬送速度に差が発生しても、実施例1では、プレヒートロール24どうしの接触圧力が、シート基材7を撓ませない程度に弱く設定されており、シート基材7が撓むことが低減されている。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H010)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としてプリンタUを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式やサーマルヘッド方式などをはじめリソグラフ等の印刷機等任意の画像形成方式の画像形成装置に適用可能である。さらに、多色現像の画像形成装置に限定されず、単色、いわゆるモノクロの画像形成装置により構成することも可能であり、いわゆるタンデム式の画像形成装置に限定されず、ロータリ式等の画像形成装置にも適用可能である。
(H02)前記実施例において、シートSの前端を仮留めする機能を有する丁合装置U3aの構成を例示したが、これに限定されない。例えば、ロールで挟む等でシート基材7と転写フィルム10とがずれ難い構成を採用して、シートSの前端を仮留めする機能を省略することも可能である。また、丁合装置U3aを省略して、最初から転写フィルム10とシート基材7とが積層された状態で中継ユニットU2から送り出される構成も可能である。
(H03)前記実施例において、加温部材の一例として、一対のロール状のプレヒートロール24を有する加温装置23の構成を例示したが、これに限定されない。例えば、ベルトの蛇行を抑える構成や金属片の発生が許容されたり、金属粉を除去する清掃部材が設置される等の対策がとられる場合には、ロール状のプレヒートロール24に代えて、ベルト状の加温部を有する構成とすることも可能である。また、媒体の搬送方向に沿って、複数のプレヒートロール24を有する構成も可能であり、さらに、各プレヒートロール24の温度を、媒体の搬送方向に対して、上流側から下流側に向けて順に、段階的に高くする構成も可能である。
(H04)前記実施例において、プレヒートロール24の接触圧力に比べて、ヒートロール34の接触圧力を高くする構成が望ましいが、プレヒートロール24とヒートロール34との回転速度やロール表面の摩擦計数等の設定や仕様等に応じて、プレヒートロール24の接触圧力に比べて、ヒートロール34の接触圧力を低くする構成や、プレヒートロール24の接触圧力とヒートロール34の接触圧力とを同一にする構成も可能である。
(H05)前記実施例において、転写部31として、転写ベルト32を有する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、転写ベルト32を設けず、プレヒートロール24と同様に、一対のヒートロールのみの構成とすることも可能である。
(H06)前記実施例において、冷却部の一例として、転写ベルト32に接触するヒートシンク41bを有する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、一対のロール状の冷却ロールを使用した構成とすることも可能である。ここで、冷却ロールには、急冷却によるカード基材への凹凸、いわゆる、ヒケの発生を抑制するために、内部に、ヒートロール34のヒーター34aよりも低温のヒータを配置することも可能である。また、冷却ロールを複数段設けて、段階的に冷却する構成を採用することも可能である。この場合、上流から下流に向けて、冷却ロールに内蔵されたヒータの設定温度を段階的に下げる構成とすることも可能である。
(H07)前記実施例において、プレヒートロール24の回転速度を、減速時間t1が経過した後に低下させることが望ましいが、これに限定されない。すなわち、高速回転速度を維持することも可能である。他には、撓みの大きさを計測するセンサを配置して、撓みの量が、予め設定された量となるようにプレヒートロール24の回転速度を制御する構成とすることも可能である。
(H08)前記実施例において、ロール24,34は、ロール対の両方にヒーター26,34aが配置される構成を例示したが、これに限定されない。例えば、一方のロールにのみヒーター26,34aを収容する構成とすることも可能である。また、ヒートロールに対して、ヒーターを有する回転体を接触させ、ヒーターの熱を伝導させてヒート各ロールを加熱する構成とすることも可能である。
(H09)前記実施例において、予備ヒートロール33で加熱する構成を採用することが望ましいが、これに限定されない。予備ヒートロール33で加熱しない構成とすることも可能である。
(H010)前記実施例において、例示した具体的な数値等は、設計や仕様等に応じて、任意に変更可能である。
7…基材、
10…記録材、
19…積層体、
23…搬送部、
24…第2の回転体、
26…第2の熱源、
31…転写部、
32…無端状の回転体、
34…第1の回転体、
34a…第1の熱源、
C5B…回転速度の制御手段、
t1…予め設定された時間、
U…画像形成装置、
U3…画像転写装置、
Uy〜Uk+T1+T2+B…記録部。

Claims (3)

  1. 記録面に画像が記録され且つ可撓性を有する記録材と前記記録材の画像が転写される基材とが積層された積層体を加熱して、前記記録面に記録された画像を前記基材に転写させる転写部であって、前記記録面の裏面に接触しながら回転して前記積層体を搬送する前記転写部と、
    前記積層体の搬送方向に対して前記転写部の上流側に配置されると共に、前記記録材の前記裏面に接触しながら回転し、且つ、前記転写部の搬送速度よりも高速で前記転写部に前記積層体を搬送する搬送部と、
    回転する一対の無端状の回転体と、前記無端状の回転体を回転可能に支持する第1の回転体と、前記第1の回転体の内部に配置された第1の熱源と、を有し、前記積層体を加熱しながら前記無端状の回転体どうしの間で前記積層体を挟んで搬送する前記転写部と、
    回転する一対の第2の回転体と、前記第2の回転体の内部に配置された第2の熱源を有し、前記記録材から前記基材に画像が転写可能な下限温度に比べて、低い温度に前記積層体を温める前記搬送部と、
    を備えたことを特徴とする画像転写装置。
  2. 前記積層体の搬送方向の前端が前記転写部に搬入されてから予め設定された時間が経過した後に、前記搬送部の搬送速度を、前記転写部の搬送速度よりも高速の速度から、前記転写部の搬送速度と同一の速度に低下させる回転速度の制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像転写装置。
  3. 記録材に対して画像を記録する記録部と、
    前記記録材に記録された画像を、基材に転写させる請求項1または2に記載の画像転写装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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