JP5822745B2 - 気体圧縮装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば空気、窒素等の気体を圧縮するのに用いて好適な気体圧縮装置に関する。
一般に、気体圧縮装置として、例えば気体を吸込んで圧縮する圧縮機本体と、圧縮機本体を駆動する電動モータと、圧縮機本体により生成された圧縮気体を貯留するタンクとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。このような従来技術による気体圧縮装置では、電動モータに対する供給電力等を制御するために、例えばインバータ等からなる制御装置を備えている。この制御装置は、タンクの圧力が所定の下限圧力値以下となったときに電動モータへの電力供給をオンにし、所定の上限圧力値以上となったときに電動モータへの電力供給をオフにする。
また、制御装置は、電源電圧が低下した場合に、通常に比べて多くの電流を電動モータに供給する。このとき、例えばブレーカの容量等によって制限された電流の最大値に達すると、制御装置は、電流が所定の値以下に収まるように電動モータの回転数を低下させる。それでも電圧が低下し続けて予め設定された所定の値以下になった場合には、制御装置は、電動モータへの電力供給を停止していた。
特開平1−240781号公報 特開2006−288053号公報
ところで、従来技術による気体圧縮装置では、圧縮機本体の負荷が大きい場合には、圧縮機本体の継続的な運転に必要な電力が供給できず、電動モータがロックしてしまう場合があった。また、電源電圧の変動、圧縮機本体を再起動させるときのタンク内の圧力、同一電源に接続された他の電気機器の稼動状況等の原因によっても、圧縮機本体の再起動に必要な電力が不足することがある。この場合、電動モータがロックしたり、脱調したりすることによって、異音が発生する等の問題があった。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、意図しない停止を未然に抑止することが可能な気体圧縮装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、気体を吸込んで圧縮する圧縮機本体と、該圧縮機本体を駆動する電動モータと、該電動モータの電源電圧を検出する電圧検出手段と、前記圧縮機本体により生成された圧縮気体を貯留するタンクと、該タンクの圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段により検出された圧力が所定の下限圧力値以下となったときに前記電動モータへの電力供給をオンにし、所定の上限圧力値以上となったときに前記電動モータへの電力供給をオフにする制御手段とからなる気体圧縮装置において、前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出された電圧値に応じて、前記上限圧力値および前記下限圧力値のうち少なくともいずれか一方を変更し、前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出された電圧が低下傾向となった低電圧状態にある場合、前記下限圧力値を上昇させることを特徴としている。
本発明によれば、電源の使用状況に応じて起動や運転の状態を適切に制御でき、意図しない停止を未然に抑止することができる。
本発明の第1ないし第3の実施の形態による空気圧縮装置を示す構成図である。 第1の実施の形態による圧力開閉制御を示す流れ図である。 比較例による空気圧縮装置を用いた場合において、タンク内の圧力と電源電圧の時間変化を示す特性線図である。 第1の実施の形態による空気圧縮装置を用いた場合において、タンク内の圧力と電源電圧の時間変化を示す特性線図である。 第2の実施の形態による圧力開閉制御を示す流れ図である。 電源電圧の時間変化と電源電圧のヒストグラムを示す説明図である。 第2の実施の形態による空気圧縮装置を用いた場合において、タンク内の圧力と電源電圧の時間変化を示す特性線図である。 第3の実施の形態による圧力開閉制御を示す流れ図である。 比較例による空気圧縮装置を用いた場合において、タンク内の圧力と電源電圧の時間変化を示す特性線図である。 第3の実施の形態による空気圧縮装置を用いた場合において、タンク内の圧力と電源電圧の時間変化を示す特性線図である。
以下、本発明の実施の形態による気体圧縮装置として、空気圧縮装置を例に挙げ、添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1および図2は第1の実施の形態を示している。図1において、空気圧縮装置1は、駆動手段としての電動モータ2と、電動モータ2によって駆動される圧縮機本体3とを備える。
ここで、電動モータ2は、例えばインバータ制御式のDCBL(DC Brushless)モータ等によって構成される。そして、電動モータ2は、後述の制御装置10を介して電源PSに接続される。これにより、電動モータ2は、制御装置10によって回転速度等が制御され、圧縮機本体3を駆動する。なお、電動モータ2は、DCBLモータに限らず、例えば三相誘導電動機等でもよい。
また、圧縮機本体3は、例えばレシプロ型、スクリュウ型、スクロール型等の各種の圧縮機構によって構成されている。この圧縮機本体3は、外部から吸込んだ空気を圧縮して圧縮空気を生成すると共に、この圧縮空気をタンク5に向けて吐出する。
回転センサ4は、電動モータ2の回転角度を検出する回転角度検出器を構成する。この回転センサ4は、例えばホール素子等からなり、電動モータ2の出力軸と一緒に回転するマグネットの磁束を検出し、検出信号をCPU15に出力する。これにより、CPU15は、回転センサ4からの検出信号に基づいて、電動モータ2の回転角度を検出する。
タンク5は、圧縮機本体3の吐出側に接続され、圧縮機本体3から吐出された圧縮空気を貯留する。このタンク5には、逆止弁6および絞り弁7を備えた出力配管8が取付けられる。これにより、タンク5は、出力配管8を介して外部の空圧機器(図示せず)に接続されると共に、絞り弁7を開弁することによって空圧機器に向けて圧縮空気を供給する。
また、タンク5には、圧力センサ9が取付けられている。この圧力センサ9は、タンク5の圧力を検出する圧力検出手段を構成する。圧力センサ9は、タンク5内の圧縮空気の圧力Pを検出し、圧力Pに応じた検出信号を出力する。
制御装置10は、圧力センサ9により検出された圧力Pが所定の下限圧力値Pmin以下となったときに電動モータ2への電力供給をオンにし、所定の上限圧力値Pmax以上となったときに電動モータ2への電力供給をオフにする制御手段を構成する。この制御装置10は、例えば単相100Vの交流電圧が供給される電源PSと、電動モータ2との間に接続される。そして、制御装置10は、後述の整流器11、インバータ回路12、電流検出回路13、電圧検出回路14、演算処理装置15(以下、CPU15という)等によって構成される。
整流器11は、例えば複数個のダイオード等によりブリッジ回路として形成される。この整流器11は、電源スイッチ(図示せず)等を介して電源PSに接続され、電源PSの単相交流電圧を全波整流する。そして、この整流された電圧は、コンデンサからなる平滑回路(図示せず)等によって平滑化され、インバータ回路12に直流電圧として出力される。なお、整流器11は、全波整流回路に限らず、半波整流回路等を用いる構成としてもよい。
インバータ回路12は、電動モータ2を駆動する駆動回路を構成する。このインバータ回路12は、例えば6個のパワートランジスタ等からなり、整流器11の出力側に平滑回路を介して接続される。そして、インバータ回路12は、整流器11等から直流電圧が入力されると、この直流電圧をCPU15の制御信号に応じてパルス幅変調(PWM制御)し、電動モータ2に出力する。なお、整流器11とインバータ回路12を直接接続し、整流器11によって整流した電力を直接的にインバータ回路12に供給するものとしたが、整流器11とインバータ回路12との間に力率改善回路や昇圧回路を接続して設ける構成としてもよい。
電流検出回路13は、整流器11の出力側に位置して、例えば整流器11とインバータ回路12との間を接続する一対の直流電力線のうちいずれか一方に接続して設けられる。そして、電流検出回路13は、インバータ回路12が駆動して、電源PSから電動モータ2に電力が供給されると、直流電力線に流れる電流を、電動モータ2に供給する駆動電流Iとして検出し、CPU15に検出信号を出力する。
電圧検出回路14は、電動モータ2の電源電圧Vを検出する電圧検出手段を構成する。この電圧検出回路14は、例えば整流器11とインバータ回路12との間を接続する一対の直流電力線のうちプラス側の直流電力線に接続して設けられる。そして、電圧検出回路14は、一対の直流電力線の間に印加される直流電圧を電動モータ2の電源電圧Vとして検出し、CPU15に検出信号を出力する。ここで、電源PSからの電圧降下が少ない場合には、電源電圧Vは、例えば100V程度の定格電圧値となる。また、例えば電源PSに多数の電気機器が接続されて電圧降下が生じた場合には、電源電圧Vは、定格電圧値よりも低下する。
CPU15は、例えば電動モータ2の運転状態をインバータ制御する制御部を構成する。このCPU15は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、ROM、RAM等からなる記憶装置16が接続される。
この記憶装置16には、例えば圧力センサ9による検出信号に基づいて圧縮機本体3を制御する圧力開閉制御プログラムと、このプログラムで用いる下限圧力値Pmin[MPa]、上限圧力値Pmax[MPa]、低電圧用下限圧力値PminL[MPa]、下限電圧値V0[V]が予め記憶される。ここで、上限圧力値Pmaxと下限圧力値Pminは、タンク5内の圧力Pを適切な範囲に保持するための圧力値であり、例えば上限圧力値Pmaxは3.0MPa程度の圧力に設定されると共に、下限圧力値Pminは2.6MPa程度の圧力に設定される。なお、上限圧力値Pmaxおよび下限圧力値Pminは、これらの値に限らず、空気圧縮装置1の仕様等に応じて適宜設定される。
また、低電圧用下限圧力値PminLは、空圧機器の使用が難しくなるタンク5内の圧力Pの値であり、空圧機器の使用限界値である。この低電圧用下限圧力値PminLは、下限圧力値Pminよりも低い値(PminL<Pmin)に設定されている。さらに、下限電圧値V0は、下限圧力値Pminの負荷において電動モータ2が正常に起動することが可能な電源電圧Vであり、例えば下限電圧値V0は85V程度に設定されている。
また、CPU15の入力側には、回転センサ4、圧力センサ9、電流検出回路13、電圧検出回路14が接続され、CPU15の出力側にはインバータ回路12が接続されている。
そして、CPU15は、回転センサ4から得られる電動モータ2の回転角度の情報を演算する。CPU15は、この回転角度の情報に基づいて、回転角速度を演算し、所望の回転角速度になるようにインバータ回路12を駆動し、電動モータ2を回転させる。
また、CPU15には、電流検出回路13からの検出信号を用いて電動モータ3の駆動電流Iを検出する。この駆動電流Iが過度に大きくなったときには、CPU15は、電動モータ2を停止または減速し、電動モータ2等を保護する。
さらに、CPU15は、タンク5内の圧力Pに応じて圧縮機本体3を運転、停止する制御(圧力開閉制御)を行うことにより、この圧力Pを上限圧力値Pmaxと下限圧力値Pminとの間の圧力値に保持する。即ち、圧力開閉制御では、例えば圧力Pが上限圧力値Pmaxに達したときに圧縮機本体3の運転を停止し、圧力Pが下限圧力値Pminまで低下したときに圧縮機本体3を再起動する。
また、CPU15は、電圧検出回路14により検出された電源電圧Vが予め決められた所定の下限電圧値V0以下のときには、下限圧力値Pminを低下させる。
そこで、次に制御装置10が圧力センサ9および電圧検出回路14からの検出信号に応じて電動モータ2および圧縮機本体3の駆動と停止を制御する圧力開閉制御について、図1および図2を参照しつつ詳細に説明する。
まず、制御装置10が駆動すると、CPU15は記憶装置16から図2に示す圧力開閉制御プログラムを読込む。そして、CPU15は、このプログラムに従って、予め決められたサンプリング周期(例えば10〜20ms)毎に以下の処理を行う。
まず、ステップ1では、圧力センサ9からの検出信号を用いて、タンク5内の圧力Pを計測する。次に、ステップ2では、電圧検出回路14からの検出信号を用いて、電源電圧Vを計測する。
続くステップ3では、圧縮機本体3が圧縮運転中か否か、即ち電動モータ2が駆動しているか否かを判定する。ステップ3で「YES」と判定したときには、電動モータ2は駆動し、圧縮機本体3は圧縮運転を行っている。このため、ステップ4に移って、タンク5内の圧力Pが停止圧力としての上限圧力値Pmaxよりも低い(P<Pmax)か否かを判定する。
そして、ステップ4で「YES」と判定したときには、圧力Pが上限圧力値Pmaxに到達しておらず、圧縮運転を停止する必要がないと考えられる。このため、現在の運転状態を維持して、ステップ10に移ってリターンする。
一方、ステップ4で「NO」と判定したときには、タンク5内の圧力Pが上限圧力値Pmax以上に高圧になっており、圧縮機本体3を圧縮停止に切換える必要があると考えられる。このため、ステップ5に移って、CPU15は、インバータ回路12を用いて電動モータ2を停止させる。これにより、圧縮機本体3は運転を停止し、圧縮停止に切換わる。そして、ステップ5が終了すると、ステップ10に移ってリターンする。
また、ステップ3で「NO」と判定したときには、電動モータ2は停止し、圧縮機本体3は圧縮空気の吐出を停止している。このため、ステップ6に移って、圧力Pが再起動圧力としての下限圧力値Pminよりも高い(P>Pmin)か否かを判定する。そして、ステップ6で「YES」と判定したときには、圧力Pは下限圧力値Pminよりも高く、タンク5に圧縮空気を補充する必要はないものと考えられる。このため、ステップ10に移って、そのままリターンする。
一方、ステップ6で「NO」と判定したときには、タンク5内の圧力Pは下限圧力値Pmin以下に低下して、タンク5内の圧縮空気が不足しているものと考えられる。そこで、次なるステップ7に移行して、電源電圧Vが予め決められた所定の下限電圧値V0よりも高い(V>V0)か否かを判定する。そして、ステップ7で「YES」と判定したときには、電源電圧Vは電動モータ2が正常に起動することができる値を保持していると考えられる。このため、ステップ8に移って、CPU15は、インバータ回路12を用いて電動モータ2を起動させる。これにより、圧縮機本体3は圧縮運転を開始する。そして、ステップ8が終了すると、ステップ10に移ってリターンする。
一方、ステップ7で「NO」と判定したときには、電源電圧Vが所定の下限電圧値V0以下に低下し、電動モータ2が正常に起動することができない値まで低下しているものと考えられる。このため、ステップ9に移行して、タンク5内の圧力Pが低電圧用下限圧力値PminLよりも高い(P>PminL)か否かを判定する。そして、ステップ9で「YES」と判定したときには、圧力Pは低電圧用下限圧力値PminLよりも高く、電源電圧Vが下限電圧値V0以下となった状態では、タンク5に圧縮空気を補充する必要はないものと考えられる。このため、ステップ10に移って、そのままリターンする。
一方、ステップ9で「NO」と判定したときには、圧力Pは低電圧用下限圧力値PminL以下に低下し、電源電圧Vが下限電圧値V0以下となった状態であっても、タンク5に圧縮空気を補充する必要があると考えられる。このため、ステップ8に移って、CPU15は、インバータ回路12を用いて電動モータ2を起動させる。このとき、タンク5内の圧力Pが低電圧用下限圧力値PminL以下に低下しているから、圧力Pが下限圧力値Pmin程度の場合に比べて、圧縮機本体3の負荷は小さい。このため、電源電圧Vが下限電圧値V0以下となった状態であっても、電動モータ2は容易に起動することができ、圧縮機本体3は圧縮運転を開始する。そして、ステップ8が終了すると、ステップ10に移ってリターンする。
本実施の形態による空気圧縮装置1は上述の如き構成を有するもので、次に、図1ないし図4を参照しつつ、下限圧力値Pminの低下動作について説明する。
まず、比較例として、下限圧力値Pminが固定された場合について、図3を用いて説明する。図3は、比較例による空気圧縮装置を用いた場合のタンク内の圧力Pと電源電圧Vの時間変化を示している。
比較例の空気圧縮装置は、下限圧力値Pminが固定された状態で圧力開閉制御を行う。このため、タンク内の圧力Pが所定の上限圧力値Pmaxまで上昇すると圧縮運転を停止し、下限圧力値Pminまで低下すると圧縮運転を再開する。ここで、空気圧縮装置が他の電動機器と同一の電源PSから電力供給されるのに加え、電源PSから空気圧縮装置までの電源配線が長い場合がある。この場合、空気圧縮装置の起動や他の電動機器の起動や運転によって、電源電圧Vは絶えず時間変化する。このため、電源電圧Vが低下しているときに空気圧縮装置を駆動した場合には、電源電圧Vが更に低下してしまい、電動モータの出力が圧縮空気の反力よりも小さくなって、起動不良を起こすことがある。
次に、第1の実施の形態のように、下限圧力値Pminが電源電圧Vに応じて低下する場合について、図4を用いて説明する。図4は、第1の実施の形態による空気圧縮装置1を用いた場合のタンク5内の圧力Pと電源電圧Vの時間変化を示している。
第1の実施の形態による空気圧縮装置1でも、比較例と同様に、タンク5内の圧力Pが所定の上限圧力値Pmaxまで上昇すると圧縮運転を停止し、下限圧力値Pminまで低下すると圧縮運転を再開する。但し、第1の実施の形態では、比較例とは異なり、電源電圧Vが所定の下限電圧値V0以下に低下しているときには、下限圧力値Pminを低電圧用下限圧力値PminLに低下させる。このため、他の電動機器の駆動等によって電源電圧Vが低電圧(例えば65V)となったときには、タンク5内の圧力Pが下限圧力値Pminまで低下しても、電動モータ2は起動しない。そして、他の電動機器が停止して電源電圧Vが下限電圧値V0よりも高くなったとき、またはタンク5内の圧力Pが低電圧用下限圧力値PminL以下に低下したときに、電動モータ2を起動させる。これにより、電源電圧Vの上昇や負荷の低下を待って、電動モータ2を異常なく起動させることができ、電動モータ2の意図しない停止を防ぐことができる。
特に、小型で可搬式の空気圧縮装置1は、建築現場等で使用されるため、電源配線が長くなって、電動モータ2に供給される電源電圧Vが低下する傾向がある。一方、同じ電源PSに接続される他の電動機器は、例えば電動ドリル、電動ノコギリ等のように建築作業用の電動機器であり、一時的に使用されるものが多く、長時間に亘って連続駆動するものは少ない。特に電動機器の起動時に電源電圧Vが短時間低下するので、第1の実施の形態のように、空気圧縮装置1が再起動するタイミングをずらせば、電源電圧Vが下限電圧値V0よりも高い値に回復することが多く、空気圧縮装置1および他の電動機器を同一の電源PSに接続した状態で使用することができる。
かくして、本実施の形態によれば、制御装置10は、電圧検出回路14により検出された電源電圧Vに応じて、下限圧力値Pminを変更する。具体的には、制御装置10は、電源電圧Vが下限電圧値V0よりも高いときには下限圧力値Pminに保持し、電源電圧Vが下限電圧値V0以下に低下したときには下限圧力値Pminを低電圧用下限圧力値PminLに低下させる。
このため、電源電圧Vが低下した場合には、電源電圧Vに応じて再起動圧力となる下限圧力値Pminを低電圧用下限圧力値PminLに変更し、電動モータ2が起動するタイミングを変更することができる。この結果、電源電圧Vが低く、電源PSから供給される電力が少ない場合には、空気圧縮装置1の起動を回避し、電源電圧Vが十分に高い値を保ったタイミングで圧縮機本体3の再起動させることができ、空気圧縮装置1が再起動できないといった状態を未然に抑止することができる。また、下限圧力値Pminを低下させることによって負荷を小さくすることができるから、比較的低い電源電圧Vでも空気圧縮装置1を起動させることができる。
なお、低電圧用下限圧力値PminLは、予め決められた所定値であるとした。しかし、本発明はこれに限らず、低電圧用下限圧力値PminLは、空気圧縮装置1の使用環境に応じて変数としてもよく、電源電圧Vに応じた関数にしてもよい。例えば、電源電圧Vが高いときには低電圧用下限圧力値PminLを高くし、電源電圧Vが低いときには低電圧用下限圧力値PminLを低くしてもよい。
次に、図5および図6は第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、電源電圧が低電圧状態にある場合に下限圧力値を上昇させる構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
第2の実施の形態による空気圧縮装置21は、第1の実施の形態による空気圧縮装置1と同様に、電動モータ2、圧縮機本体3、タンク5、圧力センサ9、制御装置10等によって構成されている。
但し、第2の実施の形態では、制御装置10は、図5に示す圧力開閉制御を行い、電源電圧Vが低下傾向となった低電圧状態にある場合に下限圧力値Pminを上昇させる点で、第1の実施の形態とは異なる。
なお、電源電圧Vが低電圧状態にあるか否かは、図6に示す電源電圧のヒストグラム22を用いて判定する。具体的に説明すると、例えば予め決められた所定のサンプリング周期(例えば10〜20ms)毎に電源電圧Vを計測すると共に、この計測した電源電圧Vを用いて、図6に示す電源状況判定時間T0(例えばT0=5s)に亘る電源電圧Vの頻度分布を作成する。そして、制御装置10は、図6に示すヒストグラム22において、予め決められた所定の判定電圧値VL(例えばVL=80V)以下の頻度の和が全体に対して例えば数%程度の所定頻度以上に増加したときに低電圧状態であると判定し、それ以外のときに正常状態と判定する。図6に示すヒストグラム22は、例えば電源状況判定時間T0毎に更新される。
そこで、次に第2の実施の形態による圧力開閉制御について図5を参照しつつ説明する。
まず、制御装置10が駆動すると、CPU15は記憶装置16から図5に示す圧力開閉制御プログラムを読込む。そして、CPU15は、このプログラムに従って、予め決められたサンプリング周期(例えば10〜20ms)毎に以下の処理を行う。
まず、ステップ11では、圧力センサ9からの検出信号を用いて、タンク5内の圧力Pを計測する。次に、ステップ12では、電圧検出回路14からの検出信号を用いて、電源電圧Vを計測する。次に、ステップ13では、電源電圧状態統計処理として、計測した電源電圧Vを用いて図6に示すヒストグラム22を作成する。
続くステップ14では、圧縮機本体3が圧縮運転中か否か、即ち電動モータ2が駆動しているか否かを判定する。ステップ14で「YES」と判定したときには、電動モータ2は駆動し、圧縮機本体3は圧縮運転を行っている。このため、ステップ15に移って、タンク5内の圧力Pが停止圧力としての上限圧力値Pmaxよりも低い(P<Pmax)か否かを判定する。
そして、ステップ15で「YES」と判定したときには、圧力Pが上限圧力値Pmaxに到達しておらず、圧縮運転を停止する必要がないと考えられる。このため、現在の運転状態を維持して、ステップ22に移ってリターンする。
一方、ステップ15で「NO」と判定したときには、タンク5内の圧力Pが上限圧力値Pmax以上に高圧になっており、圧縮機本体3を圧縮停止に切換える必要があると考えられる。このため、ステップ16に移って、CPU15は、インバータ回路12を用いて電動モータ2を停止させる。これにより、圧縮機本体3は運転を停止し、圧縮停止に切換わる。そして、ステップ16が終了すると、ステップ22に移ってリターンする。
また、ステップ14で「NO」と判定したときには、電動モータ2は停止し、圧縮機本体3は圧縮空気の吐出を停止している。このため、ステップ17に移って、電源電圧Vが低電圧状態か否かを判定する。そして、ステップ17で「NO」と判定したときには、電源電圧Vが判定電圧値VL以下となる頻度が低く、正常状態であると考えられる。このため、ステップ18に移って、圧力Pが再起動圧力としての下限圧力値Pminよりも高い(P>Pmin)か否かを判定する。そして、ステップ18で「YES」と判定したときには、圧力Pは下限圧力値Pminよりも高く、タンク5に圧縮空気を補充する必要はないものと考えられる。このため、ステップ22に移って、そのままリターンする。
一方、ステップ18で「NO」と判定したときには、タンク5内の圧力Pは下限圧力値Pmin以下に低下して、タンク5内の圧縮空気が不足しているものと考えられる。このため、ステップ19に移って、CPU15は、インバータ回路12を用いて電動モータ2を起動させる。これにより、圧縮機本体3は圧縮運転を開始する。そして、ステップ19が終了すると、ステップ22に移ってリターンする。
また、ステップ17で「YES」と判定したときには、電源電圧Vが判定電圧値VL以下となる頻度が例えば全体の5%程度のように、予め決められた所定頻度よりも高く、低電圧状態であると考えられる。このため、ステップ20に移行して、タンク5内の圧力Pが低電圧用下限圧力値PminHよりも高いか否かを判定する。
ここで、低電圧用下限圧力値PminHは、電源電圧Vが低電圧状態となったときに、タンク5の圧力Pを予め下限圧力値Pminよりも高い状態に保持して、電動モータ2が起動するタイミングをずらすものである。このため、低電圧用下限圧力値PminHは、下限圧力値Pminよりも高い値(PminH>Pmin)に設定され、記憶装置16に記憶されている。
なお、電源電圧Vが正常状態に戻るまでの時間を十分に確保するためには、低電圧用下限圧力値PminHは、上限圧力値Pmaxよりも低く、下限圧力値Pminよりも高い範囲で、できるだけ高い値に設定するのが好ましい。一方、電動モータ2の停止時間を長くして空気圧縮装置21の消費電力を低減するためには、低電圧用下限圧力値PminHは、上限圧力値Pmaxよりも低く、下限圧力値Pminよりも高い範囲で、できるだけ低い値に設定するのが好ましい。このため、これら2点の利害得失を考慮して、低電圧用下限圧力値PminHは適切な値に設定される。
そして、ステップ20で「YES」と判定したときには、圧力Pは低電圧用下限圧力値PminHよりも高く、タンク5に圧縮空気を補充する必要はないものと考えられる。このため、ステップ22に移って、そのままリターンする。
一方、ステップ20で「NO」と判定したときには、タンク5内の圧力Pは低電圧用下限圧力値PminH以下に低下しているから、ステップ21に移行して、電源電圧Vが予め決められた所定の下限電圧値V1よりも高い(V>V1)か否かを判定する。
このとき、下限電圧値V1は、例えば80V程度に設定される。下限電圧値V1は、第1の実施の形態で用いた下限電圧値V0と同じ値でもよく、異なる値でもよい。また、下限電圧値V1は、低電圧状態か否かを判定する判定電圧値VLと同じ値でもよく、異なる値でもよい。
そして、ステップ21で「YES」と判定したときには、電源電圧Vは電動モータ2が正常に起動することができる値を保持していると考えられる。このため、ステップ19に移って、CPU15は、インバータ回路12を用いて電動モータ2を起動させる。これにより、圧縮機本体3は圧縮運転を開始する。そして、ステップ19が終了すると、ステップ22に移ってリターンする。
一方、ステップ21で「NO」と判定したときには、電源電圧Vが所定の下限電圧値V1以下に低下し、電動モータ2が正常に起動することができない値まで低下しているものと考えられる。このため、電源電圧Vが下限電圧値V1よりも高くなるまで電動モータ2の起動を待つために、ステップ22に移って、そのままリターンする。
かくして、第2の実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。また、第2の実施の形態では、制御装置10は、電圧検出回路14により検出された電源電圧Vが低電圧状態にある場合、下限圧力値Pminを低電圧下限圧力値PminHに上昇させる。このため、図7に示すように、電源電圧Vが低電圧状態にある場合には、下限圧力値Pminを上昇させて、タンク5内の圧力Pを本来の再起動圧力に比べて高い値に維持することができる。これにより、タンク5内の圧力Pが低電圧下限圧力値PminHから本来の再起動圧力である下限圧力値Pminまで低下する間で、電源電圧Vが十分に高い値を保ったタイミングに合わせて空気圧縮装置21を起動することができる。この結果、電源電圧Vが低いときに空気圧縮装置21の起動を避けて、電源電圧Vが高くなるまで待機することができる。
これに加えて、タンク5内の圧力Pを本来の下限圧力値Pminに比べて高い値に保持するから、タンク5内の圧力Pが下限圧力値Pminよりも低下する頻度を減らすことができる。これにより、下限圧力値Pminと実際に使用される圧力の差が小さい場合や、使用される圧縮空気量が多い場合でも、タンク5内の圧力Pの低下を抑制して、タンク5に接続された空圧機器の作業性を高めることができる。
なお、第2の実施の形態では、低電圧用下限圧力値PminHは、予め決められた所定値であるとした。しかし、本発明はこれに限らず、低電圧用下限圧力値PminHは、空気圧縮装置21の使用環境に応じて変数としてもよく、電源電圧Vに応じた関数にしてもよい。例えば、電源電圧Vが高いときには低電圧用下限圧力値PminHを低くし、電源電圧Vが低いときには低電圧用下限圧力値PminHを高くしてもよい。
また、第2の実施の形態では、電源電圧Vが正常状態では、電源電圧Vの計測値に拘らず、タンク5内の圧力Pが下限圧力値Pmin以下に低下すると、電動モータ2を起動する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、第1,第2の実施の形態を組み合わせることによって、電源電圧Vが正常状態で、かつ圧力Pが下限圧力値Pmin以下に低下しても、電源電圧Vの計測値が下限電圧値V0以下の場合には、電動モータ2の起動を回避する構成としてもよい。
次に、図8は第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、電源電圧が低電圧状態にある場合に上限圧力値を低下させる構成としたことにある。なお、第3の実施の形態では第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
第3の実施の形態による空気圧縮装置31は、第1の実施の形態による空気圧縮装置1と同様に、電動モータ2、圧縮機本体3、タンク5、圧力センサ9、制御装置10等によって構成されている。但し、第3の実施の形態では、制御装置10は、図8に示す圧力開閉制御を行い、電源電圧Vが低下傾向となった低電圧状態にある場合に上限圧力値Pmaxを低下させる。なお、電源電圧Vが低電圧状態にあるか否かは、第2の実施の形態と同様に、例えば図6に示すヒストグラム22を用いて判定する。
そこで、次に第3の実施の形態による圧力開閉制御について図8を参照しつつ説明する。
まず、制御装置10が駆動すると、CPU15は記憶装置16から図8に示す圧力開閉制御プログラムを読込む。そして、CPU15は、このプログラムに従って、予め決められたサンプリング周期(例えば10〜20ms)毎に以下の処理を行う。
まず、ステップ31では、圧力センサ9からの検出信号を用いて、タンク5内の圧力Pを計測する。次に、ステップ32では、電圧検出回路14からの検出信号を用いて、電源電圧Vを計測する。次に、ステップ33では、電源電圧状態統計処理として、計測した電源電圧Vを用いて図6に示すヒストグラム22を作成する。
続くステップ34では、圧縮機本体3が圧縮運転中か否か、即ち電動モータ2が駆動しているか否かを判定する。ステップ34で「YES」と判定したときには、電動モータ2は駆動し、圧縮機本体3は圧縮運転を行っている。このため、ステップ35に移って、電源電圧Vが低電圧状態か否かを判定する。そして、ステップ35で「NO」と判定したときには、電源電圧Vが判定電圧値VL以下となる頻度が低く、正常状態であると考えられる。このため、ステップ36に移ってタンク5内の圧力Pが停止圧力としての上限圧力値Pmaxよりも低い(P<Pmax)か否かを判定する。
そして、ステップ36で「YES」と判定したときには、圧力Pが上限圧力値Pmaxに到達しておらず、圧縮運転を停止する必要がないと考えられる。このため、現在の運転状態を維持して、ステップ42に移ってリターンする。
一方、ステップ36で「NO」と判定したときには、タンク5内の圧力Pが上限圧力値Pmax以上に高圧になっており、圧縮機本体3を圧縮停止に切換える必要があると考えられる。このため、ステップ37に移って、CPU15は、インバータ回路12を用いて電動モータ2を停止させる。これにより、圧縮機本体3は運転を停止し、圧縮停止に切換わる。そして、ステップ37が終了すると、ステップ42に移ってリターンする。
また、ステップ35で「YES」と判定したときには、電源電圧Vが判定電圧値VL以下となる頻度が例えば5%程度の予め決められた所定頻度よりも高く、低電圧状態であると考えられる。このため、ステップ38に移行して、電源電圧Vが予め決められた所定の下限電圧値V2よりも高い(V>V2)か否かを判定する。
このとき、下限電圧値V2は、例えば80V程度に設定される。下限電圧値V2は、第1,第2の実施の形態で用いた下限電圧値V0,V1と同じ値でもよく、異なる値でもよい。また、下限電圧値V2は、低電圧状態か否かを判定する判定電圧値VLと同じ値でもよく、異なる値でもよい。
そして、ステップ38で「YES」と判定したときには、電源電圧Vは電動モータ2が正常に起動することができる値を保持していると考えられるから、ステップ36以降の処理を実行する。
一方、ステップ38で「NO」と判定したときには、電源電圧Vが所定の下限電圧値V2以下に低下し、圧力Pが上限圧力値Pmax付近まで上昇すると、電動モータ2の駆動が継続できない値まで低下しているものと考えられる。このため、ステップ39に移って、タンク5内の圧力Pが低電圧用上限圧力値PmaxLよりも低い(P<PmaxL)か否かを判定する。
ここで、低電圧用上限圧力値PmaxLは、電源電圧Vが低電圧状態となったときに、タンク5の圧力Pを上限圧力値Pmax付近まで上昇するのを抑制して、負荷を軽減するものである。このため、低電圧用上限圧力値PmaxLは、上限圧力値Pmaxよりも低い値(PmaxL<Pmax)に設定され、記憶装置16に記憶されている。
なお、空気圧縮装置31の負荷をできるだけ軽減するためには、低電圧用上限圧力値PmaxLは、上限圧力値Pmaxよりも低く、下限圧力値Pminよりも高い範囲で、できるだけ低い値に設定するのが好ましい。一方、圧力Pの許容範囲を広げて電動モータ2の再起動頻度を減らすためには、低電圧用上限圧力値PmaxLは、上限圧力値Pmaxよりも低く、下限圧力値Pminよりも高い範囲で、できるだけ高い値に設定するのが好ましい。このため、これら2点の利害得失を考慮して、低電圧用上限圧力値PmaxLは適切な値に設定される。
そして、ステップ39で「YES」と判定したときには、圧力Pは低電圧用上限圧力値PmaxLに到達しておらず、圧縮運転を停止する必要がないと考えられる。このため、現在の運転状態を維持して、ステップ42に移ってリターンする。
一方、ステップ39で「NO」と判定したときには、タンク5内の圧力Pが低電圧用上限圧力値PmaxL以上に高圧になっており、圧縮機本体3を圧縮停止に切換える必要があると考えられる。このため、ステップ37に移って、CPU15は、インバータ回路12を用いて電動モータ2を停止させる。そして、ステップ37が終了すると、ステップ42に移ってリターンする。
また、ステップ34で「NO」と判定したときには、電動モータ2は停止し、圧縮機本体3は圧縮空気の吐出を停止している。このため、ステップ40に移って、圧力Pが再起動圧力としての下限圧力値Pminよりも高い(P>Pmin)か否かを判定する。そして、ステップ40で「YES」と判定したときには、圧力Pは下限圧力値Pminよりも高く、タンク5に圧縮空気を補充する必要はないものと考えられる。このため、ステップ42に移って、そのままリターンする。
一方、ステップ40で「NO」と判定したときには、タンク5内の圧力Pは下限圧力値Pmin以下に低下して、タンク5内の圧縮空気が不足しているものと考えられる。このため、ステップ41に移って、CPU15は、インバータ回路12を用いて電動モータ2を起動させる。これにより、圧縮機本体3は圧縮運転を開始する。そして、ステップ41が終了すると、ステップ42に移ってリターンする。
第3の実施の形態による空気圧縮装置31は上述の如き構成を有するもので、次に、図8ないし図10を参照しつつ、上限圧力値Pmaxの低下動作について説明する。
まず、比較例として、上限圧力値Pmaxが固定された場合について、図9を用いて説明する。図9は、比較例による空気圧縮装置を用いた場合のタンク内の圧力Pと電源電圧Vの時間変化を示している。
比較例の空気圧縮装置は、上限圧力値Pmaxが固定された状態で圧力開閉制御を行う。このため、電源電圧Vが低いときに、圧力Pが上限圧力値Pmax付近に近付くと、タンク内の圧力の上昇に伴って圧縮空気の反力が大きくなるのに対して、低下した電動モータの出力が圧縮空気の反力よりも小さくなることがある。この場合、電動モータがロックしたり、脱調したりして、圧力Pが上限圧力値Pmaxに到達する前に空気圧縮装置が意図せずに異常停止することがある。
これに対し、第3の実施の形態では、電源電圧Vが低電圧状態にある場合は、図10に示すように、上限圧力値Pmaxを低電圧上限圧力値PmaxLに低下させる。このため、電源電圧Vが低いときには、圧力Pが上限圧力値Pmax付近まで上昇することがなく、負荷を軽減することができる。この結果、空気圧縮装置31が意図せずに停止してしまう状態を未然に抑止することができる。
かくして、第3の実施の形態でも第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。また、第3の実施の形態では、制御装置10は、電圧検出回路14により検出された電源電圧Vが低電圧状態にある場合、上限圧力値Pmaxを低電圧上限圧力値PmaxLに低下させる。このため、電源電圧Vが低電圧状態にある場合には、上限圧力値Pmaxを低下させて、電動モータ2の出力に余裕のあるタンク5内の圧力Pで電動モータ2を停止することができる。この結果、低電圧で電動モータ2がロックしたり、脱調したりして、空気圧縮装置31が意図せずに停止してしまう状態を未然に抑止することができる。
なお、第3の実施の形態では、低電圧用上限圧力値PmaxLは、予め決められた所定値であるとした。しかし、本発明はこれに限らず、低電圧用上限圧力値PmaxLは、空気圧縮装置31の使用環境に応じて変数としてもよく、電源電圧Vに応じた関数にしてもよい。例えば、電源電圧Vが高いときには低電圧用上限圧力値PmaxLを高くし、電源電圧Vが低いときには低電圧用上限圧力値PmaxLを低くしてもよい。
また、第3の実施の形態では、電源電圧Vの計測値に拘らず、タンク5内の圧力Pが下限圧力値Pmin以下に低下すると、電動モータ2を起動する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、第3の実施の形態に、第1の実施の形態や第2の実施の形態の構成を組み合わせてもよく、第1ないし第3の実施の形態を全て組み合わせる構成としてもよい。
また、前記各実施の形態では、電動モータ2はインバータ制御式のものを用いる構成としたが、例えば電源の交流電圧を直接的に供給する電動モータを用いる構成としてもよい。この場合、電源の交流電圧を電源電圧として計測すると共に、例えば電磁開閉器によって電源から電動モータへの電力の供給と停止を制御すればよい。
さらに、前記各実施の形態では、気体圧縮装置として空気圧縮装置1,21,31を例に挙げて説明したが、例えば窒素等の他の気体を圧縮する圧縮装置にも広く適用できるものである。
以上の各実施の形態で述べたように、請求項1の発明によれば、制御手段は、電圧検出手段により検出された電圧値に応じて、上限圧力値および下限圧力値のうち少なくともいずれか一方を変更する。このため、電源電圧が低下した場合でも、電源電圧に応じて再起動圧力や停止圧力を変更し、起動や停止のタイミングを変更することができる。この結果、電源電圧が低く、電源から供給される電力が少ない場合には、圧縮装置の起動や運転を回避し、運転するタイミングを電源電圧が高く安定したときに合わせることができ、圧縮装置が起動できない、もしくは運転途中で異常停止することを未然に抑止することができる。
請求項2の発明によれば、制御手段は、電圧検出手段により検出された電圧が所定の下限電圧値以下の場合、下限圧力値を低下させる。このため、電源電圧が低い場合には、下限圧力値を低下させて、起動のタイミングをずらすことができ、低電圧での起動を避けて、電源電圧が高いタイミングで圧縮装置を起動することができる。また、下限圧力値を低下させることによって負荷を小さくすることができるから、比較的低い電源電圧でも圧縮装置を起動させることができる。
請求項3の発明によれば、制御手段は、電圧検出手段により検出された電圧が低下傾向となった低電圧状態にある場合、下限圧力値を上昇させる。このため、電源電圧が低電圧状態にある場合には、下限圧力値を上昇させて、タンク内の圧力を本来の再起動圧力に比べて高い値に維持することができる。これにより、タンク内の圧力が上昇した下限圧力値から本来の再起動圧力まで低下する間で、電源電圧が高いタイミングに合わせて圧縮装置を起動することができる。この結果、電源電圧が低いときに圧縮装置の起動を避けて、電源電圧が高くなるまで待機することができる。これに加えて、タンク内の圧力を本来の再起動圧力に比べて高い値に保持するから、タンク内の圧力が本来の再起動圧力よりも低下する頻度を減らすことができる。これにより、タンク内の圧力低下を抑制して、タンクに接続された空圧機器の作業性を高めることができる。
請求項4の発明によれば、制御手段は、電圧検出手段により検出された電圧が低下傾向となった低電圧状態にある場合、上限圧力値を低下させる。このため、電源電圧が低電圧状態にある場合には、上限圧力値を低下させて、電動モータの出力に余裕のあるタンク内の圧力で電動モータを停止することができる。この結果、低電圧で電動モータがロックしたり、脱調したりして、圧縮装置が意図せずに停止してしまう状態を未然に抑止することができる。
1,21,31 空気圧縮装置
2 電動モータ
3 圧縮機本体
5 タンク
9 圧力センサ(圧力検出手段)
10 制御装置(制御手段)
14 電圧検出回路(電圧検出手段)
15 演算処理装置(CPU)
16 記憶装置
PS 電源

Claims (2)

  1. 気体を吸込んで圧縮する圧縮機本体と、該圧縮機本体を駆動する電動モータと、該電動モータの電源電圧を検出する電圧検出手段と、前記圧縮機本体により生成された圧縮気体を貯留するタンクと、該タンクの圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段により検出された圧力が所定の下限圧力値以下となったときに前記電動モータへの電力供給をオンにし、所定の上限圧力値以上となったときに前記電動モータへの電力供給をオフにする制御手段とからなる気体圧縮装置において、
    前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出された電圧値に応じて、前記上限圧力値および前記下限圧力値のうち少なくともいずれか一方を変更し、
    前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出された電圧が低下傾向となった低電圧状態にある場合、前記下限圧力値を上昇させることを特徴とする気体圧縮装置。
  2. 前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出された電圧が低下傾向となった低電圧状態にある場合、前記上限圧力値を低下させることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮装置。
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