JP5821458B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
項1.ポリエステルフィルムの少なくとも片面に被覆層を有する積層ポリエステルフィルムであって、
前記被覆層は、ポリビニルアルコール系樹脂及びポリエステル系樹脂を含み、
前記被覆層の表面は、ポリビニルアルコール系樹脂が凝集した相とポリエステル系樹脂が凝集した相から成るナノ相分離構造を有し、ポリビニルアルコール相の面積比率が、30%以上99%未満であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
項2.前記ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が95%以下であることを特徴とする項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
項3.前記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度が、25℃以上であることを特徴とする項1又は2に記載の積層ポリエステルフィルム。
項4.前記被覆層が架橋剤を含むことを特徴とする項1〜3のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
項5.前記架橋剤が、メラミン系架橋剤及び/又はイソシアネート系架橋剤である項4に記載の積層ポリエステルフィルム。
項6.前記被覆層に含まれるポリビニルアルコール系樹脂とポリエステル系樹脂の質量比が、下記式を満足することを特徴とする項1〜5のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
項7.偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有する偏光板であって、
少なくとも一方の偏光子保護フィルムが項1〜6のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムである偏光板。
本発明で基材として用いるポリエステルフィルムは、主としてポリエステル樹脂より構成されるフィルムである。ここで、「主としてポリエステル樹脂より構成されるフィルム」とは、ポリエステル樹脂を50質量%以上含有する樹脂組成物から形成されるフィルムであることを意味する。他のポリマーとブレンドする場合は、ポリエステル樹脂が50質量%以上含有していることを意味し、他のモノマーと共重合する場合は、ポリエステル構造単位を50モル%以上含有することを意味する。好ましくは、ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂を90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは100質量%含有する。
本発明において、被覆層はバインダー樹脂としてポリビニルアルコール系樹脂とポリエステル系樹脂を含有し、被覆層の表面はポリビニルアルコール系樹脂が凝集した相とポリエステル系樹脂が凝集した相からなるナノ相分離構造を有する。尚、本発明において、被覆層がポリビニルアルコール系樹脂及びポリエステル系樹脂を含有するとは、被覆層がポリビニルアルコール系樹脂及びポリエステル系樹脂を原料成分として形成される樹脂層であることを意味する。同様に、被覆層がこれらの樹脂以外の成分(例えば、架橋剤)を含有する場合は、これらの樹脂及びその他の成分(例えば、架橋剤)を原料として形成される被覆層であることを意味する。
PVA相及びPEs相の大きさ及び形状は、後述するPVA相の表面分率を満たし、当該技術分野においてナノ相分離構造として認識される構造であれば特に制限されない。ナノ相分離構造の具体例としては、海島構造、コア・シェル構造、各相が規則的に整列した積層構造(ラメラ構造)等を挙げることができる。
上記のようなナノ相分離構造を有する被覆層表面は、下記式で定義される、PVA相の面積比率が30%以上99%未満である。
PVA相表面分率(%)=(PVA相の面積/測定面積)×100
PVA相の面積は、後述する走査型プローブ顕微鏡の位相測定モードを利用して測定され、その場合にポリビニルアルコール相は、位相像で暗色相を示す。測定面積は特に制限されないが、例えば、1μm×1μmで行うことができる。
(ポリビニルアルコール系樹脂)
被覆層の成分として使用されるポリビニルアルコール系樹脂は、ポリビニルアルコール系樹脂として認識されるものであれば特に限定されない。その具体例には、ポリ酢酸ビニルをけん化して得られたポリビニルアルコール;その誘導体;更に酢酸ビニルと共重合性を有する単量体との共重合体のけん化物;ポリビニルアルコールをアセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化等した変性ポリビニルアルコール;などが含まれる。前記単量体としては、(無水)マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸及びそのエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン、(メタ)アリルスルホン酸(ソーダ)、スルホン酸ソーダ(モノアルキルマレート)、ジスルホン酸ソーダアルキルマレート、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミドアルキルスルホン酸アルカリ塩、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらポリビニルアルコール系樹脂は1種のみ用いても良いし2種以上を併用しても良い。
本発明の被覆層に用いられるポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸成分とジオール成分とが重縮合してなる共重合体であり、ジカルボン酸成分およびジオール成分としては前述の基材として用いるポリエステルフィルムについて説明した成分を用いることができる。ポリエステルフィルム基材との接着性を向上させる観点から、ポリエステルフィルム中のジカルボン酸成分と同一又は類似する構造・性質を有するジカルボン酸成分をポリエステル系樹脂のジカルボン酸成分として用いることが好ましい。よって、例えば、ポリエステルフィルムのジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸が採用される場合は、ポリエステル系樹脂のジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸を使用することが好ましい。そのような芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸およびイソフタル酸が最も好ましい。全ジカルボン酸成分に対し、例えば10モル%以下の範囲で、他の芳香族ジカルボン酸を加えて共重合させてもよい。
被覆層中に架橋剤を併用することでより好適にナノ相分離構造を形成することができる。これはポリビニルアルコール系樹脂の水酸基同士が架橋することでポリビニルアルコール系樹脂が凝集し易くなり、結果として好適な分離構造が形成されるためと考えられる。架橋剤としては、水酸基と架橋性を有するものであれば特に限定されないが、メラミン系、イソシアネート系、カルボジイミド系、オキサゾリン系、エポキシ系等の化合物が挙げられる。塗布液の経時安定性の点からメラミン系、イソシアネート系、カルボジイミド系、オキサゾリン系の化合物が好ましい。さらに、架橋剤はポリビニルアルコール系樹脂の水酸基と好適に架橋反応をするメラミン系化合物もしくはイソシアネート系化合物ものが好ましい。これは、カルボジイミド系架橋剤はカルボキシル基と反応するのに対し、メラミン系化合物もしくはイソシアネート系化合物は水酸基と反応するため、官能基として水酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂とより好適に架橋構造を形成するためであると考えられる。さらに、メラミン系化合物もしくはイソシアネート化合物を用いた場合には、塗布層中のポリビニルアルコールが好適に架橋構造を形成し、ポリエステルフィルムとは反対側の面に移動しやすくなり、PVAの表面分率をより高くし、好適な海島構造を形成することが可能となる。なかでも、ポリビニルアルコール系樹脂の水酸基と好適に架橋反応を形成するとともに、透明性に優れているという観点から、イソシアネート系化合物を用いることが特に好ましい。また、架橋反応を促進させるため、触媒等を必要に応じて適宜使用しても良い。
メラミン系化合物と、エポキシ系化合物やオキサゾリン化合物を併用しても良いが、その場合のエポキシ系化合物、オキサゾリン系化合物の含有量は、10重量%未満が好ましく、より好ましくは5重量%未満、さらにより好ましくは2重量%未満、特に好ましくは1重量%未満とすることが望ましい。上記上限よりもエポキシ系化合物やオキサゾリン系化合物の含有量が多いと、塗布層中のポリエステルとポリビニルアルコールの比率によっては、PVA表面分率を高く保つことができず、接着性に劣る場合がある。
本発明の被覆層中には、本発明の効果を阻害しない範囲において公知の添加剤、例えば界面活性剤、酸化防止剤、触媒、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、有機の易滑剤、顔料、染料、有機または無機の粒子、帯電防止剤、核剤等を添加しても良い。
本発明の積層ポリエステルフィルムの製造方法について、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する)を基材フィルムとする場合を例にして説明するが、当然これに限定されるものではない。
本発明の偏光板は、偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有してなる偏光板であって、すくなくとも一方の面の偏光子保護フィルムが前記偏光子保護用被覆性ポリエステルフィルムであることが好ましい。他方の偏光子保護フィルムは、本発明の上記被覆層であっても良いし、トリアセチルセルロースフィルムやアクリルフィルム、ノルボルネン系フィルムに代表されるような複屈折が無いフィルムを用いることも好ましい。
(1−1)相分離構造の評価
被覆層の相分離構造の評価は、走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー製、NaNoNaviシステム/SPA300)を使用し、位相測定モード(フェーズモード)にて行った。位相像では、位相遅れが大きいほど明るく、逆に位相遅れが小さいほど暗く表現される。位相遅れが小さいということは、他の相に比べ、硬いもしくは比較的吸着力が小さいことを意味する。本発明の易接着性ポリエステルフィルムの被覆層において、暗色相が、ポリビニルアルコール層βであり、明色相が、ポリエステル層αである。
(1−2−1)ペーパーウェイト法
前記のPVA表面分率の測定は、以下の手順で測定した。
(1−2−2)画像解析法
2値化した画像を同ソフトウェアにて、輝度(黒、白)を横軸とし、度数を縦軸としたヒストグラムを表示させ、黒色部の面積比率を求める。この測定操作を異なる5箇所から採取した測定サンプルで実施し、その平均値をPVA表面分率とする。なお、ナノ相分離が発生していない場合は、×と記載する。
JIS K7121に準拠し、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ製、DSC6200)を使用して、樹脂サンプル10mgを25〜300℃の温度範囲にわたって20℃/minで昇温させ、DSC曲線から得られた補外ガラス転移開始温度をガラス転移温度とした。
樹脂0.03gをテトラヒドロフラン 10ml に溶かし、GPC−LALLS装置低角度光散乱光度計 LS−8000(東ソー株式会社製、テトラヒドロフラン溶媒、リファレンス:ポリスチレン)を用い、カラム温度30℃、流量1ml/分、カラム(昭和電工社製shodex KF−802、804、806)を用い、数平均分子量を測定した。
樹脂を重クロロホルムに溶解し、ヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行ってその積分比より各組成のモル%比を決定した。
1g(固形分)の試料を30mlのクロロホルムまたはジメチルホルムアミドに溶解し、フェノールフタレインを指示薬として0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定して、試料1g当たりのカルボキシル基を中和するのに必要なKOHの量(mg)を求めた。
JIS−K6726に準じて水酸化ナトリウムを用いて、ポリビニルアルコール樹脂の残存酢酸基(モル%)を定量し、その値をけん化度(モル%)とした。同サンプルについて3度測定し、その平均値をけん化度(モル%)とした。
積層ポリエステルフィルムの全光線透過率はJIS K 7105に準拠し、濁度計(日本電色製、NDH2000)を用いて測定した。
積層ポリエステルフィルムのヘイズはJIS K 7136に準拠し、濁度計(日本電色製、NDH2000)を用いて測定した。
積層ポリエステルフィルムの被覆層表面に、固形分濃度5質量%に調整したポリビニルアルコール水溶液(クラレ製 PVA117)を、乾燥後のポリビニルアルコール樹脂層の厚みが、2μmになるようにワイヤーバーで塗布し、70℃で5分間乾燥した。ポリビニルアルコール水溶液には、判定が容易となるよう赤色染料を加えたものを使用した。作成した評価対象フィルムを、両面テープを貼り付けた厚さ5mmのガラス板に、評価対象の積層フィルムのポリビニルアルコール樹脂層が形成された面の反対面を上記両面テープに貼り付けた。次いで、ポリビニルアルコール樹脂層を貫通して、基材フィルムに達する100個の升目状の切り傷を、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、粘着テープ(ニチバン社製セロテープ(登録商標) CT−24;24mm幅)を升目状の切り傷面に貼り付けた。貼り付け時に界面に残った空気を消しゴムで押して、完全に密着させた後、粘着テープを勢いよく垂直に引き剥がす作業を1回、5回、10回実施した。ポリビニルアルコール樹脂層が剥がれていない升目の個数を数え、PVA接着性とした。即ち、PVA層が全く剥がれていない場合を、PVA接着率100とし、PVA層が全て剥がれた場合は、PVA接着率0とした。なお、1個の升目内で部分的に剥がれているものも、剥がれた個数に含めた。
積層ポリエステルフィルムの被覆層表面に、固形分濃度5質量%に調整したポリビニルアルコール水溶液(クラレ製 PVA117)を、乾燥後のポリビニルアルコール樹脂層の厚みが、2μmになるようにワイヤーバーで塗布し、70℃で5分間乾燥したあとのポリビニルアルコール樹脂層の塗れ具合を以下の基準で評価した。
○: 塗工したほぼ全面ではじくことなく、きれいに塗工できている
△: 塗工した一部ではじいている。
×: 塗工したほぼ全面ではじいている。
攪拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチル−5−ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、およびテトラ−n−ブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行なった。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂(A−1)を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂(A−1)は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂(A−1)の還元粘度を測定したところ,0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃であった。
攪拌機、温度計と還流装置を備えた反応器に、ポリエステル樹脂(A−1)30質量部、エチレングリコールn−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水55質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分30質量%の乳白色のポリエステル水分散体(Aw−1)を作製した。同様にポリエステル樹脂(A−1)の代わりにポリエステル樹脂(A−2)〜(A−5)を使用して、水分散体を作製し、それぞれポリエステル水分散体(Aw−2)〜(Aw−5)とした。
攪拌機と温度計を備えた容器に、水90質量部を入れ、攪拌しながら重合度500のポリビニルアルコール樹脂(クラレ製)(B−1)10質量部を徐々に添加した。添加後、液を攪拌しながら、95℃まで加熱し、樹脂を溶解させた。溶解後、攪拌しながら室温まで冷却して、固形分10質量%のポリビニルアルコール水溶液(Bw−1)を作成した。同様に、ポリビニルアルコール樹脂(B−1)の代わりにポリビニルアルコール樹脂(B−2)〜(B−8)を使用し水溶液を作成し、それぞれ(Bw−2)〜(Bw−8)とした。ポリビニルアルコール樹脂(B−1)〜(B−8)のけん化度を表2に示す。
攪拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55質量部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量750)30質量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で4時間保持した。その後、反応液温度を50℃に下げ、メチルエチルケトオキシム47質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認し、固形分75質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−1)を得た。
(1)塗布液の調整
下記の塗剤を混合し、ポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が70/30になる塗布液を作成した。ポリエステル水分散体は、酸価が2KOHmg/gであるポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−1)を使用し、ポリビニルアルコール水溶液は、けん化度が74モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−4)を使用した。
水 40.61質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
フィルム原料ポリマーとして、固有粘度(溶媒:フェノール/テトラクロロエタン=60/40)が0.62dl/gで、かつ粒子を実質的に含有していないPET樹脂ペレットを、133Paの減圧下、135℃で6時間乾燥した。その後、押し出し機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出しして、表面温度20℃に保った回転冷却金属ロール上で急冷密着固化させ、未延伸PETシートを得た。
テンター延伸後の加熱処理、弛緩処理の温度を180℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
テンター延伸後の加熱処理、弛緩処理の温度を140℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂/ポリビニルアルコール系樹脂の質量比が60/40になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
水 37.28質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 10.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 20.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が80/20になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
水 43.95質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 13.33質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 10.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が50/50になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
水 33.95質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 8.33質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 25.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
ポリエステル水分散体を酸価が4KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
ポリエステル水分散体を酸価が6KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
ポリエステル水分散体を酸価が10KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−5)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
ポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が67モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−6)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
ポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が70モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−5)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
ポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が79モル%であるポリビニルアルコール水溶液(Bw−3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
ポリビニルアルコールのけん化度が83モル%であるポリビニルアルコール水溶液(Bw−2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
ポリビニルアルコール水溶液を、けん化度が88モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−1)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
塗布液の組成を下記の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
水 40.87質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
メラミン系架橋剤(C−2) 0.71質量%
(ニカラックMX−042 三和ケミカル製 固形分濃度70%)
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液の組成を下記の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
水 40.33質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−2) 15.00質量%
オキサゾリン系架橋剤(C−3) 1.25質量%
(エポクロスWS−500、日本触媒製、固形分濃度40質量%)
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液の組成を下記の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
水 40.58質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−2) 15.00質量%
エポキシ系架橋剤(C−4) 1.00質量%
(アデカレジンEM−051R ADEKA製 固形分50質量%)
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が100/0になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
水 50.62質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 16.66質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が0/100になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
水 17.28質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 50.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
下記の塗剤を混合しポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が90/10になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
水 47.28質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 15.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 5.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
塗布液を塗布した後のテンター延伸を実施しなかった以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
テンター延伸後の加熱処理、弛緩処理の温度を100℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
ポリビニルアルコール水溶液を、けん化度が99モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−8)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
ポリビニルアルコール水溶液を、けん化度が40モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−7)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
ポリエステル水分散体を酸価が25KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、積層ポリエステルフィルムを得た。
積層ポリエステルフィルムフィルムとしてTACフィルム(富士フイルム(株)社製、厚み80μm、けん化処理済)を用い、前記接着性試験を行なった。
Claims (6)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に被覆層を有する積層ポリエステルフィルムであって、
前記被覆層は、ポリビニルアルコール系樹脂及びポリエステル系樹脂を含み、
前記被覆層の表面は、ポリビニルアルコール系樹脂が凝集した相とポリエステル系樹脂が凝集した相から成るにナノ相分離構造を有し、ポリビニルアルコール相の面積比率が、30%以上99%未満であり、
前記ポリビニルアルコール系樹脂のけん化度が80%未満であり、
前記ポリエステル系樹脂の酸価が15KOHmg/g以下であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。 - 前記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度が、25℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
- 前記被覆層が架橋剤を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の積層ポリエステルフィルム。
- 前記架橋剤が、メラミン系架橋剤及び/又はイソシアネート系架橋剤である請求項3に記載の積層ポリエステルフィルム。
- 前記被覆層に含まれるポリビニルアルコール系樹脂とポリエステル系樹脂の質量比が、下記式を満足することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
0.2≦PVA/PEs≦1.25 - 偏光子の両面に偏光子保護フィルムを有する偏光板であって、
少なくとも一方の偏光子保護フィルムが請求項1〜5のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムである偏光板。
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