JP5810157B2 - プロテインキナーゼ阻害剤および処置の方法 - Google Patents

プロテインキナーゼ阻害剤および処置の方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、一般的に、化合物、ならびにそれらの使用および調製のための方法に関する。特に、本発明は、増殖性疾患を処置する際に用いられ得るピラゾロ[3,4−d]ピリミジン系化合物、治療の方法および医薬の製造におけるこれらの化合物の使用、ならびに、これらの化合物を含有する組成物に関する。
発明の背景
チロシンプロテインキナーゼ(TPKs)は、アデノシン三リン酸の末端リン酸の、タンパク質基質中のチロシン残基への転移を触媒することができる。TPKは、酵素のより大きなプロテインキナーゼクラスのサブグループである。酵素のリン酸化能力は、細胞活性の調節のための情報伝達に重要な機構である。細胞増殖は、TKRsに(少なくともある程度までは)依存すると考えられる。突然変異は、いくつかのTPKsを恒常的活性型にする場合があり、この異常活性は、癌などの増殖性疾患の発症または進行に寄与すると考えられてきた。したがって、細胞の増殖を特徴とする病気および症状の処置に関連して、酵素のTPKサブグループは興味深い標的である。
ここでSFKs(Srcファミリーキナーゼ)と呼ぶ、癌原遺伝子性TPKsのファミリーは、通常正常な細胞のシグナル伝達が破壊された病気の状態としての癌の機構について、研究者により良い理解を与えた。SFKsは、腫瘍発生の間、細胞接着、細胞浸潤、細胞増殖、細胞生存および血管形成において重大な役割を果たすことが認められている。
SFKsは、同様の構造および機能を共有する9つのファミリーメンバーを含む。9つのファミリーメンバーとは、c−Src、Yrk、Yes、Fyn、Fgr、Lyn、Lck、HckおよびBlkである。これらのSFKsの過剰発現または高活性化は、多くの腫瘍中で認められている。
SFKsは、EGFRおよびVEGF受容体などのチロシンキナーゼ受容体と相互作用し得る。SFKsは、Ras/ERK/MAPK経路を通って細胞増殖に影響すると考えられ、STAT分子などの転写因子を介して遺伝子発現を調節し得る。いくつかの他のTPKsのように、SFKは細胞接着および細胞移動にも影響し得る。SFKsは、インテグリン、アクチン、GTPase活性化タンパク質、p130CASおよびパキシリンなどの足場タンパク質、ならびに接着斑キナーゼなどのキナーゼとの相互作用を介して作用すると考えられる。さらに、SFKsは、VEGF、インターロイキン8および線維芽細胞成長因子などの血管新生成長因子の遺伝子発現を介して血管形成を調節することも証明されている。
このような認識および、TPKs全般、特にSFKsによって果たされている役割についてのより良い理解により、癌などの過剰増殖性疾患の処置のために小分子SFK阻害剤が開発されている。しかしながら、現段階では、多くの有望なSFK阻害剤(たとえば、下に示されるようなボスチニブ(Bosutinib)、AZ0530およびダサチニブ(Desatinib)など)のうち、ダサチニブしか承認されておらず、他のものは現在まだ臨床試験中であるため、(現在認識されている化合物に基づく)何らかの更なる許容可能なSFK阻害剤が市販されるという保証は全くない。
一局面では、本発明は、一般式(I):
[式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、およびC(=X)−Rであり;
は、水素およびC−Cアルキルから選択され;
およびRは独立して、C−Cアルキルであり;
Lは、結合、−O−、−S−、−N(R)−、任意に置換されているアルキレン、−N(R)C(X’)−N(R9’)−(式中、RおよびR9’の各々は独立して、水素またはC−Cアルキルである)から選択され;
は、任意に置換されているアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリルおよび任意に置換されているシクロアルキルから選択され;
XおよびX’は、O、SおよびNRから独立して選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシルおよび、トリハロメチルから選択され;
は、水素、シアノ、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)および、任意に置換されているアミノアシルから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキルおよび任意に置換されているアリールから選択される。]
の化合物またはその塩を提供する。
更なる局面では、本発明は、少なくとも1つの医薬上許容されるアジュバント、キャリアまたは希釈剤とともに、一般式(I)の化合物またはその塩を含有する医薬組成物を提供する。
更なる局面では、本発明は、有効な量の一般式(I)の化合物またはその塩を、それを必要とする患者に投与するステップを含む、細胞増殖を特徴とする病気または症状を処置する方法を提供する。
また更なる局面では、本発明は、細胞過剰増殖を含む、細胞増殖を特徴とする病気または症状の処置のための医薬の製造における、一般式(I)の化合物またはその塩の使用を提供する。
より更なる局面では、本発明は、細胞過剰増殖を含む、細胞増殖を特徴とする病気または症状の処置のための、一般式(I)の化合物またはその塩の使用も提供する。
発明の詳細な説明
ここで用いられる「アルキル」という用語は、直鎖または分枝鎖であり、好ましくは1〜10個の炭素原子を有し、より好ましくは1〜6個の炭素原子を有し、最も好ましくは1〜4個の炭素原子を有し得る、一価のアルキル基を指す。該アルキル基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチルなどを含む。
ここで用いられる「アルキレン」という用語は、二価のアルキル基を指す。該アルキレン基の例は、メチレン(−CH−)、エチレン(−CHCH−)、およびプロピレン異性体(たとえば、−CHCHCH−および−CH(CH)CH−)などを含む。
ここで用いられる「アリール」という用語は、好ましくは6〜14個の炭素原子を有する、単環(たとえばフェニル)または複数の縮合環(たとえばナフチルまたはアントリル)を有する不飽和芳香族炭素環基を指す。アリール基の例は、フェニル、ナフチルなどを含む。
「アシル」という用語は、H−C(O)−基、アルキル−C(O)−基、シクロアルキル−C(O)−基、アリール−C(O)−基、ヘテロアリール−C(O)−基およびヘテロシクリル−C(O)−基を指し、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルはここに記載されるとおりである。
ここで用いられる「アリールアシル」という用語は、−C(O)アリール基を指し、アリール基は上に記載されるとおりである。
ここで用いられる「アルケニル」という用語は、直鎖または分枝鎖であり、好ましくは2〜10個の炭素原子、より好ましくは2〜6個の炭素原子、最も好ましくは2〜4個の炭素原子を有し、かつ、少なくとも1個、好ましくは1〜2個の炭素−炭素二重結合を有し得る、一価のアルケニル基を指す。例は、エテニル(−CH=CH)、n−プロペニル(−CHCH=CH)、イソ−プロペニル(−C(CH)=CH)、ブタ−2−エニル(−CHCH=CHCH)などを含む。
ここで用いられる「アルキニル」という用語は、直鎖または分枝鎖であり、好ましくは、2〜10個の炭素原子、より好ましくは2〜6個の炭素原子、最も好ましくは2〜4個の炭素原子を有し、かつ、少なくとも1個、好ましくは1〜2個の炭素−炭素三重結合を有し得る、一価のアルキニル基を指す。アルキニル基の例は、エチニル(−C≡CH)、プロパルギル(−CHC≡CH)、ペンタ−2−イニル(−CHC≡CCH−CH)などを含む。
ここで用いられる「アミノ」という用語は、−NR基を指し、各Rは独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルであり、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルの各々はここに記載されるとおりである。
ここで用いられる「アミノアシル」という用語は、−C(O)NR基を指し、各Rは独立して、水素、アルキル、シクロアルキルおよびアリールであり、アルキル、アリールおよびシクロアルキルの各々はここに記載されるとおりである。
「アシルアミノ」は、−NRC(O)R基を指し、各Rは独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルであり、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルの各々はここに記載されるとおりであり、好ましくは水素およびC−Cアルキルである。
「オキシアシルアミノ」は、−NRC(O)OR基を指し、各Rは独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルであり、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルの各々はここに記載されるとおりであり、好ましくは、水素およびC−Cアルキルである。
ここで用いられる「シクロアルキル」という用語は、好ましくは3〜8個の炭素原子を取り込んだ、単環または複数の縮合環を有する、環状アルキル基を指す。該シクロアルキル基は、例示的に、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチルなどの単環構造および、アダマンタンイル(adamantanyl)などの多環構造を含む。
「シクロアルケニル」は、好ましくは4〜8個の炭素原子を取り込んだ、単環および、少なくとも1箇所の内部不飽和を有する、環状アルケニル基を指す。好適なシクロアルケニル基の例は、たとえば、シクロブタ−2−エニル、シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキサ−4−エニル、シクロオクタ−3−エニルなどを含む。
ここで用いられる「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを指す。
「ヘテロアリール」は、環内に、好ましくは2〜10個の炭素原子と、酸素、窒素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子とを有する、一価の芳香族炭素環基を指す。最も好ましいヘテロ原子は、窒素、酸素および硫黄である。該ヘテロアリール基は、単環(たとえば、ピリジル、ピロリル、イミジダゾリル(imididazolyl)、チエニル、もしくはフラニル)、または複数の縮合環(たとえば、インドリジニルもしくはベンゾチエニル)を有し得る。
「ヘテロアリールアシル」は、−C(O)ヘテロアリール基を指し、ヘテロアリールには上に述べる意味が与えられる。
ここで用いられる「ヘテロアリールチオ」は、−S−ヘテロアリール基を指し、ヘテロアリール基は上に記載されるとおりである。
ここで用いられる「ヘテロシクリル」は、環内に、好ましくは1〜8個の炭素原子と、窒素、硫黄、酸素、セレニウムまたは亜リン酸から選択される1〜4個のヘテロ原子との単環または複数の縮合環を有する一価の飽和または不飽和基を指す。最も好ましいヘテロ原子は、窒素および酸素である。ヘテロシクリル基の例は、モルホリニル、ピペリジニルおよびピペラジニルを含む。
ここで用いられる「ヘテロシクリルアシル」は、−C(O)ヘテロシクリル基を指し、ヘテロシクリルには上に述べる意味が与えられる。
本明細書では、「任意に置換されている」という用語は、ある基が、1以上の基でさらに置換または(縮合多環基を形成するように)縮合されていてもいなくてもよいことを意味するとしてみなされる。置換基は、ヒドロキシル、アシル、アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルキニルオキシ、アミノ、アミノアシル、オキシアシルアミノ、チオ、アリールアルキル、アリールアルコキシ、アリール、アリールオキシ、カルボキシル、シクロアルキル、シアノ、ハロゲン、ニトロ、スルファート、ホスファート、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロアリールオキシ、トリハロメチルおよびトリアルキルシリルから選択されてもよい。
一実施形態では、Lは−O−、−S−、−N(R)−、任意に置換されているアルキレン(好ましくはC−Cアルキレン)または−N(R)C(X’)−N(R)−であり、式中、RおよびR9’の各々は独立して、水素またはC−Cアルキルである。
一実施形態では、Lは結合である。
一実施形態では、Lは結合であり、Rは、任意に置換されているアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、および任意に置換されているシクロアルキルから選択される。
一実施形態では、Lは結合であり、Rは任意に置換されているアリールまたは任意に置換されているヘテロアリールである。
一実施形態では、Lは結合であり、Rは任意に置換されているフェニルである。
一実施形態では、Lは結合であり、Rは、ハロ、ヒドロキシル、アシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルケニルオキシ、アミノ、オキシアシルアミノ、C−Cアルコキシ、アリール、アリールオキシ、カルボキシル、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シアノ、スルファート、ホスファート、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、トリハロメチル、およびトリアルキルシリルから独立して選択される置換基で1〜3回置換されているフェニル基である。
一実施形態では、Lは結合であり、Rは、ハロ、ヒドロキシル、アシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルケニルオキシ、アミノ、オキシアシルアミノ、C−Cアルコキシ、アリール、アリールオキシ、カルボキシル、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シアノ、スルファート、ホスファート、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、トリハロメチル、およびトリアルキルシリル、好ましくは、C−Cアルキル、ヒドロキシ、オキシアシルアミノ、ヘテロアリール、アリールオキシおよびハロから独立して選択される置換基で1または2回置換されているフェニル基である。
一実施形態では、Lは結合であり、Rはヒドロキシルで置換されているフェニル基である。
一実施形態では、Lは結合であり、RはC−Cアルコキシおよび−NHC(O)OC−Cアルキルで置換されているフェニル基である。
一実施形態では、Lは結合であり、Rはハロおよびヒドロキシで置換されているフェニル基である。
一実施形態では、Lは結合であり、Rはヘテロアリール基である。
一実施形態では、Lは結合であり、Rはアリールオキシで置換されているフェニル基である。
一実施形態では、Lは−CH−であり、Rは、ハロ、ヒドロキシおよびC−Cアルキルで置換されているフェニル基である。
一実施形態では、Lは−CH−であり、Rはヒドロキシで置換されているフェニル基である。
一実施形態では、Lは−CH−であり、RはC−Cアルキルで置換されているフェニル基である。
一実施形態では、Lは−CH−であり、RはクロロおよびC−Cアルキルで置換されているフェニル基である。
一実施形態では、−LRはフェニルである。
一実施形態では、Lは結合であり、Rは、ハロ、ヒドロキシル、アシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルケニルオキシ、アミノ、C−Cアルコキシ、アリール、アリールオキシ、カルボキシル、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シアノ、スルファート、ホスファート、ヘテロシクリル、トリハロメチルおよびトリアルキルシリルから選択される置換基で置換されているフェニル基である。
好ましい実施形態では、Lが結合であり、Rがフェニル基である場合、置換基は、存在する場合、パラ位にある。
したがって、更なる局面では、本発明は、一般式(Ia):
[式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、およびC(=X)−Rから選択され;
は、水素およびC−Cアルキルから選択され;
およびRは独立して、C−Cアルキルであり;
10は、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルキニル、C−Cアルケニル、アリールアルキル、OR(式中、RはH、C−Cアルキルまたはアリールである)、COOR(式中、RはH、C−Cアルキルまたはアリールである)、ニトロ、シアノ、アミノ、トリハロメチル、チオ、およびチオC−Cアルキルから選択され;
Xは、O、SおよびNRから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシル、およびトリハロメチルから選択され;
は、水素、シアノ、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)、および任意に置換されているアミノアシルから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキル、および任意に置換されているアリールから選択される]
の化合物またはその塩を提供する。
一般式(I)および(Ia)の化合物を参照して、好ましくは、R10はC−Cアルキルまたはハロである。
更なる好ましい実施形態では、一般式(I)および(Ia)の化合物を参照して、RおよびRは独立して、C−Cアルキルであり、R10はC−Cアルキルまたはハロである。
更なる局面では、本発明は、一般式(Ib):
[式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、およびC(=X)−Rから選択され;
は、水素およびC−Cアルキルから選択され;
およびRは独立して、C−Cアルキルであり;
10は、C−Cアルキルまたはハロであり;
Xは、O、SおよびNRから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシル、およびトリハロメチルから選択され;
は、水素、シアノ、アシル、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)、および任意に置換されているアミノアシルから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキル、および任意に置換されているアリールから選択される]
の化合物またはその塩を提供する。
一実施形態では、一般式(Ia)または(Ib)を参照して、R10はメチルまたはクロロである。
更なる実施形態では、一般式(Ia)または(Ib)を参照して、R10はメチルである。
したがって、更なる局面では、本発明は、一般式(Ic):
[式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、およびC(=X)−Rから選択され;
は、水素およびC−Cアルキルから選択され;
およびRは独立して、C−Cアルキルであり;
Xは、O、SおよびNRから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシルおよびトリハロメチルから選択され;
は、水素、シアノ、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)、および任意に置換されているアミノアシルから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキル、および任意に置換されているアリールから選択される]
の化合物またはその塩を提供する。
一実施形態では、一般式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)を参照して、RおよびRは独立してC−Cアルキルから選択される。
更なる実施形態では、一般式(I)、(Ia)、(Ib)または(Ic)を参照して、RおよびRはメチルである。
したがって、更なる局面では、本発明は、一般式(Id):
[式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリールおよびC(=X)−Rから選択され;
は、水素およびC−Cアルキルから選択され;
Xは、O、SおよびNRから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシルおよびトリハロメチルから選択され;
は、水素、シアノ、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)および任意に置換されているアミノアシルから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキルおよび任意に置換されているアリールから選択される]
の化合物またはその塩を提供する。
一実施形態では、一般式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)または(Id)を参照して、Rは水素またはメチルである。
更なる実施形態では、一般式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)または(Id)を参照して、Rは水素である。
したがって、更なる局面では、本発明は、一般式(Ie):
[式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、およびC(=X)−Rから選択され;
Xは、O、SおよびNRから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシル、およびトリハロメチルから選択され;
は、水素、シアノ、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)、および任意に置換されているアミノアシルから選択され;
は、任意に置換されているC−Cアルキル、および任意に置換されているアリールから選択される]
の化合物またはその塩を提供する。
更なる実施形態では、一般式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(Ie)を参照して、Rは、次の好ましい基:
a)水素
b)任意に置換されているC−Cアルキル、より好ましくは、C−Cアルキル;
c)−(SO)−任意に置換されているアリールもしくは−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール;
d)C(=X)−R[式中、XはO、SおよびNRであり、Rは、任意に置換されているアルキル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているアリール−C1−3アルキル、任意に置換されているヘテロアリール−C1−3アルキル、任意に置換されているアリール−C1−3アルコキシ、任意に置換されているヘテロアリール−C1−3アルコキシ、トリフルオロアルキル、NR’R”(式中、R’は水素もしくはC1−3アルキルであり、R”は水素、任意に置換されているアルキル、もしくは任意に置換されているアリールアシルである)、Rは、水素、任意に置換されているアリール、もしくは任意に置換されているC1−3アルキルである]
から選択される。
また更なる実施形態では、一般式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(Ie)を参照して、Rは、次の好ましい基:
[式中、ヘテロアリールは、好ましくは、
(i) ピロール、2H−ピロール、フラン、ピラゾール、チオフェン、イソチアゾール、チアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、テトラゾール、イミダゾール、オキサゾール、およびイソオキサゾールから選択される5員ヘテロアリール基;または
(ii) ピリジン、ピリミジン、ピラジン、および1,3,5−トリアジンから選択される6員ヘテロアリール基を表わし、
ヘテロシクリルは、好ましくは、
(i) 1−ピロリン、2−ピロリン、3−ピロリン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、2−イミダゾリン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、3−ジオキソラン、チアゾリジン、およびイソオキサゾリジンから選択される5員ヘテロシクリル基;または
(ii) 2H−ピラン、4H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ピペリジン、1,4−オキサジン、1,4−ジオキシン、ピペラジン、モルホリン、1−4−ジオキサン、1,4−タジン、チオモルホリン、1,4−オキサチアン(oxathane)、1,4−ジチアン(dithane)、1,3,5−トリオキサン、6H−1,2,5−チアジアジン、2H−1,5,2−ジチアジン、および1,3,5−トリチアンから選択される6員ヘテロシクリル基を表わし、
好ましくは、アリールは、フェニル、ナフチルおよびアントラセニルから選択され;
前記ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはアリール基は、ヒドロキシル、アシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニル、C−Cアルケニルオキシ、C−Cアルキニル、C−Cアルキニルオキシ、−O−(CH−OH、−O−(CH−OC−Cアルキル、−(CH−アミノ、−(CH−ジC−Cアルキルアミノ、−(CH−アミノアシル、−(CH−チオ、アリールアルキル、−(CH−アリールアルコキシ、−(CH−アリール、−(CH−アリールオキシ、−(CH−カルボキシル、−(CH−シクロアルキル、シアノ、ハロゲン、ニトロ、スルファート、ホスファート、−(CH−ヘテロシクリル、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−トリハロメチル、および−(CH−トリアルキルシリル(式中、nは0〜6の整数である)からなる基によって、1〜4回置換されていてもよい]
から選択される。
一実施形態では、−C(O)−任意に置換されているC−Cアルキルは、
−C(O)−(CH置換基
(式中、nは1〜6の整数である)を含み、
置換基は、
a) −NC(O)O−任意に置換されているフェニル;
b) −C(O)C−Cアルキル;
c) −OC−Cアルキル;
d) −O−任意に置換されているフェニル;
e) −任意に置換されているフェニル;
f) −CN;
g) −O−C−Cアルキレン−任意に置換されているフェニル;および
h) −アミノ
から選択される。
更なる実施形態では、一般式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)または(Ie)を参照して、RはC(O)Rであり、Rは、上に定義されるとおりである。
更なる実施形態では、本発明は、一般式(If):
の化合物を提供する。
好ましくは、一般式(If)の化合物を参照して、任意に置換されているヘテロアリール基は、任意に置換されているピリジルまたは任意に置換されているチアゾリルから選択される。存在する場合、好ましい置換基は、−(CH−ヘテロシクリル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、および任意に置換されているフェニル(式中、nは0〜4の整数である)を含む。
本発明の代表的な化合物は、
を含む。
本発明の化合物は、以下のスキームに描かれる一般的な反応順序により調製され得る。
スキーム1で概説されるステップの好ましい条件は、次のステップを含む。
ステップA:保護されたカルバゼート(2)への2,2−ジ置換ニトロエテン(1)の添加は、水性溶媒系中で(好ましくは等モル量の)出発物質を混合をすることによって促進され得る。好ましくは、溶媒系は1:1水/アセトニトリルである。好ましくは、反応は室温で行なわれる。反応進行は、層クロマトグラフィー(TLC)[たとえば、CHCl/MeOH 90:10など]によってモニターできる。
ステップB:第一級アミン(4)への還元(3)は、FeClなど、当該技術分野で既知の任意の好適な還元剤、および亜ジチオン酸ナトリウムによって促進され得る。還元は、触媒としてパラジウム(Pd)またはラネーニッケルを用いた水素添加によって促進され得る。より好ましくは、還元プロセスは、メタノールなどの極性プロトン性溶媒中、ギ酸アンモニウムの存在下で10%Pd/Cによって触媒される。この反応は、好ましくは室温で行なわれ、反応進行は、TLC[たとえば、CHCl/MeOH 95:5)によってモニターされ得る。粗反応生成物は、ろ過により触媒から分離され、更なる精製なしに、次のステップで用いられ得る。
ステップE:好ましい実施形態では、ステップDからの反応生成物(6)は精製されず、2−(メトキシ−任意に置換されているアリール−メチレン)−マロニトリル(7)と(インシトゥで(in situ))直接反応されて、置換ピラゾール(8)を与える。この環化ステップは、好適な非求核塩基(ヒューニッヒ塩基(Hunigs base)またはTEAなど)の使用により促進され得る。反応は、好ましくは高温(たとえば、50〜70℃の間)で行なわれる。
ステップF:ピラゾール−[3,4,d]−ピリミジン(9)を調製するための次の環形成ステップは、高温(たとえば110〜160℃)で、(8)と(モル過剰の)ホルムアミドまたは酢酸ホルムアミジン(HN=CHNH・CHCOOH)とを反応させることによって、促進され得る。反応を完了まで進行させるためには、更なる量の酢酸ホルムアミジンが反応の間に必要となり得る。
一実施形態では、反応は高温で行なわれ、好ましくは130〜160℃の間で行なわれる。
更なる実施形態では、反応は、溶媒としてメトキシエタノールを用いて高温で行なわれる。
一実施形態では、脱保護ステップは、一般式(10)の化合物を、好ましくはHBrまたはHClから選択される無機酸、より好ましくはHBrの水溶液である、酸で処理することを伴う。
手元の(10)で、たとえば、従来の求核化学を用いて、まず塩(9)を好適な非求核塩基(たとえばヒューニッヒ塩基(Hunigs base)またはTEA)で処理し、次に、所望の求電子基(たとえば、置換された無水物)と反応させることによって、可変のR基およびR基を有する一般式(I)の化合物を調製してもよい。
化合物を調製するための他の方法は、次のプロセスステップを含んでもよい。
ステップA’:おそらく、還流下にあるEtOH中の塩基の存在下で、ヒドラジンまたはその塩を用いる。
ステップB’:出発物質をホルムアミド中でたとえば180℃で熱するか、または、120℃のエトキシエタノール中で酢酸ホルムアミジンと反応させる。他の典型的なピラゾロピリミジン(pyrrazolopyrimidine)の合成方法を用いることもできる。
ステップC’:出発物質および置換されたニトロアルケンを、たとえば、95℃のDMF中で48時間撹拌する。
ステップD’:脂肪族ニトロの還元法をここで適用する。この作業には、水素下のMeOH中で、Zn、6M HCl、EtOHまたはPd(OH)が用いられる。
ステップA”:通常のヨウ素化法。方法は、80℃のDMF中でのN−ヨードスクシンイミドを用いる。
ステップB”:鈴木または根岸カップリング反応などの金属で媒介されるカップリング反応をここで適用できる。たとえば、ボロン酸およびPd(Phをマイクロ波リアクタ中で180℃のジオキサン中に10分間;または、パラジウム触媒とともに、アリール−もしくはアルキル−トリフルオロホウ酸カリウム塩である。
ステップC”およびD”:上記ステップC’およびD’と同様。
別のバリエーションは、生成物の置換基を追加、除去または修飾して、本発明の化合物の範囲内にある新たな誘導体を形成することである。このことは、R.C.ラロック著、「総合有機変換:官能基調製の手引き(”Comprehensive Organic Transformations: a guide to functional group preparations”)」、ニューヨーク、VCH出版社、1989年、に記載されるもののように、当該産業で周知である官能基相互変換の標準技術を用いることによって、ここでも達成され得る。
可能な官能基相互変換の例は、CHOH中で、たとえばNaCNなどの触媒の金属シアン化物とともにまたは無しで、HNRR’を加熱することによる−COCHからの−C(O)NRR’;ピリジン中、たとえばClC(O)R’とともに−OHからの−OC(O)R;イソチオシアン酸アルキルまたはチオシアン酸とともに−NHRからの−NR−C(S)NR’R”;クロロギ酸アルキルとともに−NHRからの−NRC(O)OR;たとえばHN=C=OまたはRN=C=Oなどのイソシアネートとの処理による−NHRからの−NRC(O)NR’R”;ピリジン中でのClC(O)R’との処理による−NHRからの−NRC(O)R’;アルコール中で加熱することによる、HNROAcとともに−C(NR’R”)SR’’’からの−C(=NR)NR’R”;たとえばアセトンなどの不活性溶媒中でのR−Iとともに−C(S)NR’R”からの−C(NR’R”)SR;HNR’R”とともに−C(S)NHからの−C(S)NR’R”(式中、R’またはR”は水素でない);無水アルコール中で加熱することによる、NHCNとともに−C(=NR’R”)−SRからの−C(=NCN)−NR’R”、代替的には、EtOH中でBrCNおよびNaOEtとともに処理することによる−C(=NH)−NR’R”からの−C(=NCN)−NR’R”;(RS)C=NCNとともに処理することによる、−NHR’からの−NR−C(=NCN)SR;ピリジン中で加熱することによる、CISORとともに処理することによる−NHR’からの−NR”SOR;ローソン(Lawesson)試薬[2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,4−ジスルフィド]とともに処理することによる−NR’C(O)Rからの−NR’C(S)R;無水トリフル酸および塩基とともに−NHRからの−NRSOCF、Na(Hg)およびHCl/EtOHとともに−CH(NH)C(O)OR’からの−CH(NH)CHO;SOCl、次にCH、次にHO/AgOとともに処理することによる−C(O)OHからの−CHC(O)OH;PhMgX/HX、次に無水酢酸、次にCrOとともに処理することによる、−CHC(O)OCHからの−C(O)OH;R”COHによるRC(O)R’からのR−OC(O)R’;Na/R’OHとともに−C(O)OR’からの−CCHOH;チュガーエフ反応による−CHCHOHからの−CHCH;クルチウス反応による−C(O)OHからの−NH;TsCl/塩基の次に、HOとともに−C(O)NHOHからの−NH;デス−マーチンペルヨージナン試薬またはCrO/HSO水溶液/アセトンを用いることによる−CHCHOHCHRからの−CHC(O)CHR;CrOClとともに−CCHからの−CCHO;SnCl/HClとともに−CNからの−CHO;PClとともに−C(O)NHRからの−CN;N/KOHとともに−C(O)Rからの−CHR;mCPBAとともに−SRからの−S(O)R、である。
先に述べたように、本発明の好ましい化合物は、チロシンキナーゼ、特に、Srcキナーゼの阻害剤であるため、治療の方法に有用であり得る。本発明の化合物はまた、セリン/トレオニンプロテインキナーゼ、特に、RIPK2およびMEK5を標的とすることも認められた。したがって、これらの化合物は腫瘍を処置するために用いられてもよい。ここで用いられる「腫瘍」という用語は、いかなる悪性癌成長も定義するように広く用いられ、白血病、黒色腫、結腸、肺、卵巣、皮膚、胸、前立腺、CNSおよび腎臓癌、ならびに他の癌を含んでもよい。
Srcキナーゼ阻害活性を有する本発明の化合物は、腫瘍、特に、結腸癌の処置に用いられてもよい。
本発明はまた、腫瘍、特に、結腸癌を処置するための医薬の製造における、一般式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)または(If)の化合物の使用も提供する。
さらに、有効な量の一般式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)または(If)を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、腫瘍(特に、結腸癌)の処置の方法も提供される。
別の実施形態では、腫瘍は乳癌である。
しかしながら、本発明の化合物は、異常TPK活性、より特定的には、セリン/トレオニンプロテインキナーゼおよび/またはSrcキナーゼ活性によって発症および/または進行する細胞増殖(細胞過剰増殖を含む)を特徴とする病気または症状を治療するのに用いることができることが、理解されるであろう。特に、本化合物は、乾癬、免疫調節(移植片拒絶)、アテローム動脈硬化、関節リウマチ、急性および慢性炎症症状、クローン病などを処置するのにも用いることができる。
(米国特許第5,593,997号に開示されるような)既知の関連するピラゾロピリミジンであるPP1およびPP2
は、SFKの強力な阻害剤として報告されているが、このキナーゼファミリーのメンバー間の区別がなされていない。それらは、EGF−Rなどの他のチロシンキナーゼも阻害する。このような活性は治療上有用と思われるであろうが、PP1およびPP2は難溶性であるため、これらの化合物は「薬のようなもの」としては見られない。驚くべきことに、本発明の化合物は、(特に酸性条件下で)改善された溶解性および薬のようなプロファイルを有するとともに、強力な阻害活性を保持することが見出された。
Srcキナーゼ阻害活性などの生物活性を所有する本発明の化合物は、医薬上許容される添加物とともに、組成物、特に医薬組成物として製剤化することができる。
本発明の化合物は、処置に有効な量で対象に投与される。ここで用いられる処置に有効な量とは、所望の効果を少なくとも部分的に実現すること、または、処置している特定の病気もしくは(of)症状(たとえば結腸癌)の発病を遅らせること、または、その進行を阻害すること、または、その発病もしくは進行を完全に停止もしくは覆すことを含むよう意図される。
ここで用いられる「有効な量」という用語は、所望の投与レジメンに従って投与されるときに所望の治療活性を与える化合物の量に関する。投与は、分、時間、日、週、月もしくは年おきに、または、これらの期間のいずれか一つの間連続的に行われてもよい。好適な用量は、1用量当たり、体重1kg当たり約0.1ng〜体重1kg当たり1gの範囲内であってもよい。典型的な用量は、1用量当たり、体重1kg当たり1μg〜1gの範囲内であり、たとえば、1用量当たり、体重1kg当たり1mg〜1gの範囲内である。一実施形態では、用量は、1用量当たり、体重1kg当たり1mg〜500mgの範囲内であってよい。別の実施形態では、用量は、1用量当たり、体重1kg当たり1mg〜250mgの範囲内であってよい。さらに別の実施形態では、用量は、1用量当たり、体重1kg当たり1mg〜100mgの範囲内であってよく、たとえば、1用量当たり、体重1kg当たり50mg以下であってよい。
好適な投与量および投与レジメンは、主治医によって決めることができ、処置している特定の症状、該症状の重症度、ならびに、対象の一般的な年齢、健康および体重に依存してもよい。
有効成分は、単回投与または一連の投与で投与されればよい。有効成分は単独で投与することができるが、組成物として、好ましくは医薬組成物として提示することが好ましい。このような組成物の製剤化は当業者には周知である。組成物は、いかなる好適なキャリア、希釈剤または賦形剤を含有してもよい。これらは、すべての従来の溶媒、分散媒体、増量剤、固体キャリア、コーティング、殺菌剤および抗菌剤、皮膚浸透剤(dermal penetration agents)、界面活性剤、等張剤および吸着剤などを含む。本発明の組成物は、他の補足的な生理活性剤を含んでもよいことが理解されるであろう。
キャリアは、組成物の他の成分と適合性があり、かつ対象に有害でないという意味で、医薬上「許容され」なければならない。組成物は、経口投与、直腸内投与、鼻腔投与、局所(頬側および舌下を含む)投与、膣投与または非経口(皮下、筋肉内、静脈内および皮内を含む)投与に好適なものを含む。組成物は、単位投与形態で簡便に提示され、薬学分野で周知の任意の方法によって調製されればよい。このような方法は、1以上の副成分を構成するキャリアと有効成分とを合わせるステップを含む。一般的に、組成物は、液状キャリアまたは微細に割った固体キャリアまたはその両方と、有効成分とを均一かつ緊密に合わせて、次に、必要に応じて生成物を形付けることによって調製する。
経口投与に好適な本発明の組成物は、散剤もしくは顆粒剤として;水性もしくは非水性の液体中の溶液もしくは懸濁液として;または、水中油型乳濁液もしくは油中水型乳濁液として、各々が所定量の有効成分を含有するカプセル剤、サシェ剤または錠剤などの個別単位として提示されてもよい。有効成分は、ボーラス、舐剤またはペーストとして提示されてもよい。
錠剤は、任意に1以上の副成分とともに、圧縮または成形によって作られてもよい。圧縮錠剤は、任意に結合剤(たとえば不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(たとえば、グリコール酸ナトリウムデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、架橋カルボキシルメチルセルロースナトリウム)、表面活性または分散剤などが混合されている、散剤または顆粒剤などの自由流体形態の有効成分を、好適な機械で圧縮することによって調製されてもよい。湿製錠剤は、不活性液状希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を、好適な機械で成形することによって作られてもよい。錠剤は、任意にコーティングまたは割線(scored)が設けられてもよく、所望の放出プロファイルを与えるように、たとえばヒドロキシプロピルメチルセルロースをさまざまな割合で用いて、その中の有効成分の徐放または制御放出を与えるように製剤化されてもよい。錠剤は、胃以外の腸の部分中に放出を与えるように、腸溶コーティングが任意に設けられてもよい。
口内の局所投与に好適な組成物は、通常スクロースおよびアカシアゴムまたはトラガカントゴムである、香味づけた基剤中に有効成分を含有するトローチ(lozenges);ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアゴムなどの不活性基剤中に有効成分を含有するパステル剤;および好適な液状キャリア中に有効成分を含有する口内洗浄液を含む。
皮膚への局所投与に好適な組成物は、任意の好適なキャリアまたは基剤に溶解または懸濁された化合物を含有してもよく、ローション、ゲル、クリーム、ペースト、軟膏剤などの形態であってもよい。好適なキャリアは、鉱油、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、乳化蝋、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステル蝋、セテアリルアルコール(cetearyl alcohol)、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水を含む。経皮貼付剤も、本発明の化合物を投与するために用いられ得る。
直腸内投与用組成物は、たとえば、カカオバター、グリセリン、ゼラチンまたはポリエチレングリコールなどを含有する、好適な基剤を有する坐剤として提示されてもい。
膣投与に好適な組成物は、有効成分に加えて、当該技術分野で適切であると知られているキャリアを含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡または噴霧製剤として提示されてもよい。
非経口投与に好適な組成物は、対象とする宿主の血液により組成物を等張性にする酸化防止剤、緩衝剤、殺菌剤および溶質を含有してもよい、水性および非水性等張無菌注射液、ならびに、懸濁化剤および増粘剤を含んでもよい、水性および非水性無菌懸濁液を含む。組成物は、たとえば、アンプルおよびバイアルなどの単位投与または複数回投与封入容器中に提示されてもよく、使用の直前に、たとえば注射用水などの無菌液状キャリアの添加のみを必要とする、フリーズドライされた(凍結乾燥された)状態で保存されてもよい。即席注射液および懸濁液は、先に記載された種類の無菌散剤、顆粒剤および錠剤から調製されてもよい。
好ましい単位投与組成物は、有効成分の、ここで上に記載したような日用量または日単位、日副用量(daily sub-dose)、またはその適切なフラクションを含有するものである。
特に上に述べた有効成分に加えて、本発明の組成物は、当該組成物の種類に関して、当該技術分野の従来の他の薬剤を含んでもよく、たとえば、経口投与に好適なものとしては、結合剤、甘味料、増粘剤、香味剤、崩壊剤、コーティング剤、保存剤、滑沢剤および/または遅延剤(time delay agents)などが含まれることが理解されるべきである。好適な甘味料は、スクロース、ラクトース、グルコース、アスパルテームまたはサッカリンを含む。好適な崩壊剤は、コーンスターチ、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、キサンタンガム、ベントナイト、アルギン酸または寒天を含む。好適な香味剤は、ハッカ油、冬緑油、チェリー、オレンジまたはラズベリー香味を含む。好適なコーティング剤は、アクリル酸および/またはメタクリル酸(niethacrylic acid)のポリマーまたはコポリマー、および/またはこれらのエステル、蝋類、脂肪族アルコール、ゼイン、セラックまたはグルテンを含む。好適な保存剤は、安息香酸ナトリウム、ビタミンE、α−トコフェロール、アスコルビン酸、メチルパラベン、プロピルパラベンまたは亜硫酸水素ナトリウムを含む。好適な滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウムまたはタルクを含む。好適な遅延剤は、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンを含む。
本発明の新規な生物活性化合物は、その医薬上許容される塩として対象に投与されることができる。しかしながら、医薬上許容されない塩は、医薬上許容される塩の調製において中間体として有用であり得るため、これらも本発明の範囲内に該当することが分かるであろう。好適な医薬上許容される塩は、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、炭酸、ホウ酸、スルファミン酸および臭化水素酸などの医薬上許容される無機酸の塩、または、酢酸、プロピオン酸、酪酸、酒石酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、乳酸、ムチン酸、グルコン酸、安息香酸、コハク酸、シュウ酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、サリチル酸(salicyclic) スルファニル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、エデト酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ラウリン酸、パントテン酸、タンニン酸、アスコルビン酸および吉草酸などの医薬上許容される有機酸の塩を含むが、これらに限定されない。
塩基塩は、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムおよびアルキルアンモニウムなどの医薬上許容されるカチオンとともに形成されたものを含むが、これらに限定されない。特に、本発明は、たとえば、ナトリウム塩もしくはカリウム塩、または、リン酸基のアルキルエステル(たとえば、メチル、エチル)などのカチオン塩を範囲内に含む。
塩基性窒素含有基は、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピルおよびブチルなどのハロゲン化低級アルキル;硫酸ジメチルおよび硫酸ジエチルなどの硫酸ジアルキル;ならびにその他などの試薬により、四級化(quartemised)されてもよい。
一般式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)または(If)の化合物のプロドラッグである任意の化合物も本発明の範囲および趣旨内であることが分かるであろう。「プロドラッグ」という用語は、その最も広い意味で用いられ、インビボで本発明の化合物に変換される誘導体を包含する。このような誘導体は当業者には容易に思い浮かぶであろうが、たとえば、遊離水酸基が酢酸エステルもしくはリン酸エステルなどのエステルに変換される化合物、または、遊離アミノ基がアミド(たとえば、α−アミノ酸アミド)に変換される化合物を含む。本発明の化合物を、たとえばアシル化などのエステル化する手順は、当該技術分野で周知であり、該手順としては、好適な触媒または塩基の存在下での、無水物でも塩化物でもよい、適切なカルボン酸による化合物の処理を含んでもよい。
本発明の化合物は、遊離化合物または溶媒和物(たとえば水和物)として結晶形態であってもよく、いずれの形態も本発明の範囲内であることが意図される。溶媒和の方法は、当該技術分野内で一般的に知られている。
本発明の化合物は、不斉中心を所有し得るため、1を超える立体異性形態で存在可能であることも認識されるであろう。したがって、本発明は、たとえば、約90%eeより大きく、約95%もしくは97%ee、または99%eeより大きいなど、1以上の不斉中心で実質的に純粋な異性体形態にある化合物、および、そのラセミ混合物を含む混合物にも関する。このような異性体は、たとえばキラルの中間体を用いて不斉合成によって調製され得るか、または、混合物は、たとえばクロマトグラフィーなどの従来の方法もしくは分割剤の使用によって分割され得る。
さらに、置換パターンに依存して、本発明の化合物は互変異性を生じることが可能であり得る。したがって、本発明の化合物のすべての可能な互変異性体は、本発明の範囲および趣旨内である。
腫瘍などの増殖性疾患の様式は、多因子性である。このような疾患の処置では、異なる機構を有する薬を組合わせてもよい(すなわち、併用療法)。本発明の化合物は、たとえば、処置を他の化学療法処置または放射線処置と組合わせる、併用療法に特に有用であり得る。
たとえば、本発明の化合物を用いて抗腫瘍処置を強化するために、5−FU、オキサリプラチン、パクリタキセル、ゲムシタビン、ドセタセル、シスプラチンおよびドキソルビシンを含む、1以上の他の細胞毒性化合物も投与してもよい。併用療法は、AZD−0530(サラカチニブ(Saracatinib))、ダサチニブ(BMS−354825もしくはスプリセル)およびボスチニブ(SKI0606)などの他のSrcキナーゼ阻害剤、または、AZD6244、U0126、SB202190およびPF−562271などのERK5、MEK5、RIPK5およびFAK(PTK2)の阻害剤などの添加も含んでもよい。
このような療法の組合せ相手は、ともに投与されても、一方の後に他方が投与されても、1つの組合わせた単位投与または別々の単位投与形態で別々に投与されてもよい。
当業者は、ここに記載される発明には、具体的に記載されるもの以外のバリエーションおよび変更の余地があることを認識するであろう。本発明は、その趣旨および範囲内にあるすべてのバリエーションおよび変更を含むことが理解されるべきである。本発明はまた、本明細書中で述べられるか示されるステップ、特徴、組成物および化合物のすべてを個々にまたは集合的に含み、かつ、上記ステップまたは特徴の任意の2つ以上の、任意およびすべての組合せも含む。
ここで、本発明のある実施例を次の実施例を参照して記載するが、次の実施例は、例証の目的のみで意図され、以上に記載した一般論の範囲を限定することを意図するものではない。
実施例
合成例
実施例1
1B:N’−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1,1−ジメチル−エチル)ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステルの調製
1C:[2−(5−アミノ−4−シアノ−3−フェニル−ピラゾール−1−イル)−2−メチル−プロピル]−カルバミン酸ベンジルエステルの調製
1D:[2−(4−アミノ−3−フェニル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)−2−メチル−プロピル]−カルバミン酸ベンジルエステルの調製
1E:1−(2−アミノ−1,1−ジメチル−エチル)−3−フェニル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミンヒドロブロミドの調製
実施例2
実施例3
実施例4
実施例5
実施例6
実施例7
実施例8
実施例9
実施例10
実施例11
実施例12
実施例13
実施例14
同様に、対応する酸から次の実施例を調製した。
実施例40
実施例41
実施例42
実施例43
実施例44
実施例45
実施例46
実施例47
実施例48
実施例49
実施例50
実施例51
実施例52
実施例53
実施例54
実施例55
実施例56
実施例57
実施例58
実施例59
実施例60
実施例61
実施例62
実施例63
実施例64
実施例65
実施例66
実施例67
実施例68
実施例69
実施例70
実施例71
実施例72
実施例73
実施例74
実施例75
実施例76
実施例77
実施例78
実施例79
実施例80
実施例81
実施例82
実施例83
実施例84
実施例85
実施例86
実施例87
実施例88
実施例89
生物学的データ
SRCキナーゼ阻害アッセイのプロトコール
次のアッセイで、インビトロ活性について本発明の化合物を試験した。
基質としてビオチン標識ペプチドを用いた(アミノ酸配列:ビオチン−Glu−Gly−Pro−Trp−Leu−Glu−Glu−Glu−Glu−Glu−Ala−Tyr−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH)。Src組換え酵素は、N−末端にHisタグをつけた全長ヒトタンパク質として購入した。15μLアッセイ反応は、グライナー(Greiner)ブランドのホワイト384ウェル ローボリュームプレートで実行した。すべての反応は、10mMのHEPES pH7.4、25mMのNaCl、10mMのMgCl、0.01%(v/v)ツイーン20、50μMのNaVO、0.01%(w/v)鶏卵白からの0.01%(w/v)アルブミン、111nMのペプチド基質、80μMのATP、および0.3ng/反応のSrc酵素を含み、該酵素は、陰性コントロール反応からは省略されている。DMSO中で構成された希釈系列から100nLの量で化合物を加え、陽性および陰性コントロール反応は、化合物なしで同じ量のDMSOを受けた。プレートを接着シールで密閉し、摂氏30℃で90分間インキュベートした。同時に加えた検出試薬で反応を停止した。ストレプトアビジンで被覆したドナービーズおよび抗ホスホチロシン(P−Tyr−100)アクセプタービーズを用いて、パーキンエルマ−(PerkinElmer)のAlphascreen(登録商標)ビーズ間の光化学ルミネセンスとして、生成物形成を定量化した。各反応に、10mMのHEPES pH7.4、25mMのNaCl、100mMのEDTA、0.01%(v/v)のツイーン20および6.25μg/mLの各ビーズタイプを含有する5μLを加えた。プレートを5時間インキュベートした後、パーキンエルマーのEnVision(登録商標)プレートリーダー上でHTS Alphascreen(登録商標)モードで読み取った。同じプレート上のコントロールに対する各反応毎のパーセント阻害(%I)を計算し(%I=(I−CN)/(CP−CN)(式中、CN/CPはそれぞれ陰性/陽性反応の平均値である))、次に、%Iデータ対化合物濃度[I]を、%I=(A+((B−A)/(1+((C/[I])^D))))(式中、Aは下側の漸近線であり、Bは上側の漸近線であり、CはIC50値であり、Dは勾配係数である)にあてはめることによって、IC50値が得られた。
細胞活性の例
A.細胞、阻害剤およびインキュベーション
1.細胞株
LIM1899結腸癌由来上皮細胞をRPMI+Adds+10%FCS中で成長させた。
2.96ウェルプレート中での細胞平板培養。
アッセイ培地:RPMI+Adds+5%FCS
細胞をトリプシン処理し、アッセイ培地で一回洗浄し、下記のような所望の濃度とした。
1ウェル当たり100μL中の1ウェル当たり10細胞=平板培養用に1mL当たり10細胞が必要となる
洗浄後、細胞を5mL中に再懸濁して、計数した(1×T75フラスコは、1mL当たりおよそ2〜3×10たとえばを与える)。
次に、細胞を10細胞/mLに希釈した(1プレート当たり最低10mLが必要)。
たとえば、5mL中の細胞数は25×10/mLである。
10/mLでは、1mLを25mLに希釈する。
多段階ピペットで1ウェル当たり100μLの細胞をプレート全体にわたって蒔いた。
37℃+5%COインキュベータでプレートを一晩インキュベートした。
3.阻害剤ストック液
10mMのストック液用に阻害剤をDMSOに溶解した。ある化合物のMWおよび量を用いて、各々に必要な量を計算した。
アッセイでの化合物の4×最高濃度を計算して、作業用ストック液を調製した。
アッセイでの、たとえば1番目のウェル最終濃度は10μMであった。
したがって、作業用ストック液は40μMであった。
ストック溶液は10mM→40μM=1.0mLの作業用ストック液用のアッセイ培地中に4μlである。
4.プレートプラン:
列A、B:阻害剤1
列C、D:阻害剤2
列E、F:阻害剤3
列G:RPMI+Adds+5%FCS(=最高成長)
列H:RPMI+Adds無血清(=最低成長)
5.阻害剤の滴定
96ウェルプレートを用いて各アッセイプレートについての阻害剤を滴定した。
150μLのアッセイ培地を96ウェルプレートの各ウェルに加えた。
150μLの阻害剤1の作業用ストック溶液をウェルA1およびB1に加えた。
阻害剤2〜C1およびD1で繰り返した
阻害剤3〜E1およびF1で繰り返した
段階1/2希釈を150μLで、プレートにわたって、列A〜F、左側から右側に行った。
6.滴定した阻害剤を細胞アッセイプレートに移す:最終量200μl
多チャネルピペットを用いて、100μLを滴定プレートの対応ウェルから細胞アッセイプレートへと列A〜列Gに移した。
列H:200μLチップで培地を細胞ウェルから注意して除去し、200μLの無血清培地に交換した。
7.インキュベーション
5%CO、37℃で4日間プレートをインキュベートした。
B.細胞増殖を測定するためのMTTの使用
1.MTT調製および保存
MTT シグマ(Sigma)M−2128 5g
5mg/mLでPBSに溶解した
1リットルのPBSに5gのボトルを溶解した(若干の不純物は残存する)
ろ過滅菌し、50mL管にアリコートし、−20℃で保存した
必要に応じて、50mL管を解凍し、5mL管にアリコートし、−20℃で再保存した
4℃で1カ月安定している(解凍の間、37℃で長すぎる時間放置すると不安定)
2.MTT溶媒
a.1M HCl:
500mLのDDWに44.6mLの濃縮HCl(11.2M)を混合した。
b.酸性化したイソプロパノール(0.04NのHCl含有イソプロパノール):
20mLの1M HClを480mLのイソプロパノール(プロパノ−2−オール、イソ−プロピルアルコール)と混合した。
3.MTTアッセイ
細胞インキュベーション(上記)の後:
10μLのMTTを各ウェルに加えた。
37℃インキュベータ中で4時間インキュベートした。
プレートを1500rpmで5分間回転させた。
結晶を乱さないように注意して、培地をシンク内にはじき出した。
1ウェル当たり200μLの酸性イソプロパノールを加えた。
速度6.5、室温で10分〜30分間プレートシェーカー上に置いた。
560/690nmでThermo Multiskan ExによりプレートのODを読み取った。
LIM細胞株の培養のための添加物:10μMのチオグリセロール、0.025U/mLのインシュリン、1μg/mLのヒドロコルチゾン
参照文献
モスマン、T(Mosmann, T)、
「細胞成長および生存についての迅速比色アッセイ:増殖および細胞毒性アッセイへの適用」("Rapid colorimetric assay for cellular growth and survival: application to proliferation and cytotoxic assays").Journal of Immunological Methods (1983), 65:55-63.
細胞データの例の表
本発明の化合物は、特に、LIM1215、LIM2537およびLIM1899などの結腸癌細胞株中の腫瘍細胞株または形質転換細胞株の範囲に対する細胞活性を表示する。

Claims (25)

  1. 一般式(I):
    [式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、およびC(=X)−Rであり;
    は、水素およびC−Cアルキルから選択され;
    およびRは独立して、C−Cアルキルであり;
    Lは、結合、−O−、−S−、−N(R)−、任意に置換されているアルキレン、−N(R)C(X’)−N(R9’)−(式中、RおよびR9’の各々は独立して、水素またはC−Cアルキルである)から選択され;
    は、任意に置換されているアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリルおよび任意に置換されているシクロアルキルから選択され;
    XおよびX’は、O、SおよびNRから独立して選択され;
    は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシルおよび、トリハロメチルから選択され;
    は、水素、シアノ、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)および、任意に置換されているアミノアシルから選択され;
    は、任意に置換されているC−Cアルキルおよび任意に置換されているアリールから選択される。]
    の化合物またはその塩。
  2. Lは、結合またはCHである、請求項1に記載の一般式(I)の化合物またはその塩。
  3. Lは結合であり、Rは、ハロ、水酸基、アシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルケニルオキシ、アミノ、オキシアシルアミノ、C−Cアルコキシ、アリール、アリールオキシ、カルボキシル、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シアノ、スルファート、ホスファート、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、トリハロメチル、およびトリアルキルシリルから独立して選択される置換基で1または2回置換されているフェニル基である、請求項1または2に記載の一般式(I)の化合物またはその塩。
  4. 前記置換基が、C −C アルキル、ヒドロキシ、オキシアシルアミノ、ヘテロアリール、アリールオキシおよびハロから独立して選択される、請求項3に記載の一般式(I)の化合物またはその塩
  5. −LRは、
    から選択される、請求項1に記載の一般式(I)の化合物またはその塩。
  6. 一般式(Ia):
    [式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、およびC(=X)−Rから選択され;
    は、水素およびC−Cアルキルから選択され;
    およびRは独立して、C−Cアルキルであり;
    10は、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルキニル、C−Cアルケニル、アリールアルキル、OR(式中、RはH、C−Cアルキルまたはアリールである)、COOR(式中、RはH、C−Cアルキルまたはアリールである)、ニトロ、シアノ、アミノ、トリハロメチル、チオ、およびチオC−Cアルキルから選択され;
    Xは、O、SおよびNRから選択され;
    は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシル、およびトリハロメチルから選択され;
    は、水素、シアノ、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)、および任意に置換されているアミノアシルから選択され;
    は、任意に置換されているC−Cアルキル、および任意に置換されているアリールから選択される]
    の化合物またはその塩。
  7. 一般式(Ib):
    [式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、およびC(=X)−Rから選択され;
    は、水素およびC−Cアルキルから選択され;
    およびRは独立して、C−Cアルキルであり;
    10は、C−Cアルキルまたはハロであり;
    Xは、O、SおよびNRから選択され;
    は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシル、およびトリハロメチルから選択され;
    は、水素、シアノ、アシル、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)、および任意に置換されているアミノアシルから選択され;
    は、任意に置換されているC−Cアルキル、および任意に置換されているアリールから選択される]
    の化合物またはその塩。
  8. 一般式(Ic):
    [式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、およびC(=X)−Rから選択され;
    は、水素およびC−Cアルキルから選択され;
    およびRは独立して、C−Cアルキルであり;
    Xは、O、SおよびNRから選択され;
    は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシルおよびトリハロメチルから選択され;
    は、水素、シアノ、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)、および任意に置換されているアミノアシルから選択され;
    は、任意に置換されているC−Cアルキル、および任意に置換されているアリールから選択される]
    の化合物またはその塩。
  9. およびRは、C−Cアルキルから独立して選択される、請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  10. およびR はメチルである、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物またはその塩
  11. は水素またはメチルである、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  12. 一般式(Ie):
    [式中、Rは、水素、任意に置換されているアルキル、−(SO)−任意に置換されているアリール、−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、およびC(=X)−Rから選択され;
    Xは、O、SおよびNRから選択され;
    は、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているC−Cアルコキシ、任意に置換されているC−Cアルケニル、任意に置換されているC−Cアルキニル、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているヘテロシクリル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているシクロアルキル、任意に置換されているシクロアルケニル、任意に置換されているアミノ、任意に置換されているアシルアミノ、任意に置換されているアリールアシル、任意に置換されているヘテロアリールアシル、任意に置換されているヘテロシクリルアシル、任意に置換されているシクロアルキルアシル、およびトリハロメチルから選択され;
    は、水素、シアノ、任意に置換されているC−Cアルキル、任意に置換されているアリール、S(O)、および任意に置換されているアミノアシルから選択され;
    は、任意に置換されているC−Cアルキル、および任意に置換されているアリールから選択される]
    の化合物またはその塩。
  13. は、
    a)水素
    b)任意に置換されているC−Cアルキル;
    c)−(SO)−任意に置換されているアリールもしくは−(SO)−任意に置換されているヘテロアリール;または
    d)C(=X)−R[式中、XはO、SおよびNRであり、Rは、任意に置換されているアルキル、任意に置換されているアリール、任意に置換されているヘテロアリール、任意に置換されているアリール−C1−3アルキル、任意に置換されているヘテロアリール−C1−3アルキル、任意に置換されているアリール−C1−3アルコキシ、任意に置換されているヘテロアリール−C1−3アルコキシ、トリフルオロアルキル、NR’R”(式中、R’は水素もしくはC1−3アルキルであり、R”は水素、任意に置換されているアルキル、もしくは任意に置換されているアリールアシルである)、Rは、水素、任意に置換されているアリール、もしくは任意に置換されているC1−3アルキルである]
    から選択される、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  14. はC −C アルキルである、請求項13に記載の化合物またはその塩
  15. は、
    [式中、ヘテロアリールは、
    (i) ピロール、2H−ピロール、フラン、ピラゾール、チオフェン、イソチアゾール、チアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、テトラゾール、イミダゾール、オキサゾール、およびイソオキサゾールから選択される5員ヘテロアリール基;または
    (ii) ピリジン、ピリミジン、ピラジン、および1,3,5−トリアジンから選択される6員ヘテロアリール基を表わし、
    ヘテロシクリルは、
    (i) 1−ピロリン、2−ピロリン、3−ピロリン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、2−イミダゾリン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、3−ジオキソラン、チアゾリジン、およびイソオキサゾリジンから選択される5員ヘテロシクリル基;または
    (ii) 2H−ピラン、4H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ピペリジン、1,4−オキサジン、1,4−ジオキシン、ピペラジン、モルホリン、1,4−ジオキサン、1,4−タジン、チオモルホリン、1,4−オキサチアン(oxathane)、1,4−ジチアン(dithane)、1,3,5−トリオキサン、6H−1,2,5−チアジアジン
    、2H−1,5,2−ジチアジン、および1,3,5−トリチアンから選択される6員ヘテロシクリル基を表わし、
    リールは、フェニル、ナフチルおよびアントラセニルから選択され;
    前記ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはアリール基は、ヒドロキシル、アシル、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニル、C−Cアルケニルオキシ、C−Cアルキニル、C−Cアルキニルオキシ、−O−(CH−OH、−O−(CH−OC−Cアルキル、−(CH−アミノ、−(CH−ジC−Cアルキルアミノ、−(CH−アミノアシル、−(CH−チオ、アリールアルキル、−(CH−アリールアルコキシ、−(CH−アリール、−(CH−アリールオキシ、−(CH−カルボキシル、−(CH−シクロアルキル、シアノ、ハロゲン、ニトロ、スルファート、ホスファート、−(CH−ヘテロシクリル、−(CH−ヘテロアリール、−(CH−トリハロメチル、および−(CH−トリアルキルシリル(式中、nは0〜6の整数である)からなる基によって、1〜4回置換されていてもよい]
    から選択される、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  16. はC(O)Rであり、Rは請求項1に定義されるとおりである、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物またはその塩。
  17. 一般式(If):
    の化合物またはその塩。
  18. 前記任意に置換されているヘテロアリール基は、ピリジルまたはチアゾリルである、請求項17に記載の化合物またはその塩。
  19. 記:
    のうち1つから選択される化合物。
  20. 少なくとも1つの医薬上許容されるアジュバント、キャリアまたは希釈剤とともに、請求項1〜19のいずれかに記載の化合物またはその塩を含有する医薬組成物。
  21. 細胞過剰増殖を含む、細胞増殖を特徴とする病気または症状の処置のための医薬の製造における、請求項1〜20のいずれかに記載の化合物またはその塩の使用。
  22. 細胞増殖を特徴とする前記病気または症状は、腫瘍である、請求項21に記載の使用
  23. 前記腫瘍は結腸癌である、請求項22に記載の使用
  24. 前記腫瘍は乳癌である、請求項22に記載の使用
  25. 細胞増殖を特徴とする前記病気または症状は、乾癬、免疫調節(移植片拒絶)、アテローム動脈硬化、関節リウマチ、急性および慢性炎症症状、ならびにクローン病から選択される、請求項2124のいずれかに記載の使用
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