JP5804823B2 - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、トレッド部に、タイヤ周方向に沿って延在する周方向溝を具える空気入りタイヤに関するものであって、特にタイヤ負荷転動時に、非舗装路のような走行路面に点在する石が周方向溝内に挟まることによる石噛みを抑制し、また、石噛みが生じたとしても、周方向溝内に挟まった石を外方に排出しやすくして周方向溝の溝底でのクラックの発生を有効に抑制した、トラックやバス等のような重荷重車両に用いられる重荷重用空気入りラジアルタイヤに関するものである。
一般に、空気入りタイヤは、排水性の確保等を目的として、トレッド部に、タイヤ周方向に沿って延在する周方向溝や、タイヤ幅方向に延びる幅方向溝などのトレッド溝を配設するのが一般的である。そして、このようなトレッド溝は、開口を有するため、必然的に走行路面に点在する石が挟まりやすい。また、トレッド溝のうち、周方向溝は、タイヤの回転方向に沿って配設されていることから、周方向溝に一旦挟まった石は、タイヤ負荷転動時には溝内で周方向溝の延在方向にある程度移動することは可能であるものの、周方向溝の両溝壁に安定的に接触してしっかりと挟持されるため、周方向溝から外方には排出されにくい。そして、周方向溝に石が挟まったままで走行を継続すると、周方向溝に挟まった石によって溝底が損傷して溝底クラックが発生するおそれがある。また、発生した溝底クラックが進展してさらにベルトにまで到達すると、最悪の場合、ベルト損傷に至る可能性があった。特に、重荷重用空気入りラジアルタイヤは、高空気圧および重荷重下で使用されるため、周方向溝に挟まった石による溝底への圧力は高く、溝底の損傷が顕著に生じやすく、ベルト損傷に至る可能性が高かった。
周方向溝の石噛みを防止した公知技術としては、例えば、特許文献1に、各周方向溝の対向溝壁を、溝底からトレッド踏面に向けて相互に離隔する方向に傾斜させ、各溝壁の、溝深さ方向の中間部分に一の段部を設けた重荷重用空気入りタイヤが記載されている。特許文献1のタイヤのように、溝深さ方向の中間部分に一の段部を設けた周方向溝は、一の段部よりも径方向内側の溝幅が狭くなるため、周方向溝に挟まった石が溝底に達する確率は減少する。しかし、特許文献1のタイヤでは、一の段部の径方向最外側位置が、対向する溝壁同士で同一の径方向位置になるように構成されているため、一旦挟まった石は、溝内で周方向溝の両溝壁に安定的に接触してしっかりと挟持される。即ち、特許文献1のタイヤは、周方向溝内に挟まった石を外方に排出することまで考慮された構造ではなく、改良の余地があった。
また、特許文献2には、周方向溝の少なくとも片側の溝壁角度を変化させ、溝深さ方向に向かうに連れて溝幅を狭めた形状にすることにより、タイヤの耐石噛み性能を向上した空気入りタイヤが記載されている。特許文献2に記載された空気入りタイヤは、周方向溝の片側または両側の溝壁角度を変化させた構成を採用しており、特許文献1のタイヤと同様に溝底側の溝幅が相対的に狭くなるため、周方向溝に挟まった石が溝底に達する確率は減少する。しかし、特許文献2のタイヤでは、周方向溝の両溝壁の径方向最外側位置が、対向する溝壁同士で同一の径方向位置になるように構成されており、片側の溝壁角度のみを変化させた場合には、周方向溝内に挟まった石を外方に排出する作用はある程度はあるものの十分ではない。また、対向する溝壁同士で同一の径方向位置になるように溝壁角度を変化させて構成した場合には、一旦挟まった石は、溝内で周方向溝の両溝壁に安定的に接触してしっかりと挟持されるため、周方向溝内に挟まった石を外方に排出する作用は生じにくいという問題があった。
特開平6−344727号公報 特開2010−18125号公報
この発明の目的は、周方向溝の適正化により、特にタイヤ負荷転動時に、非舗装路のような走行路面に点在する石が周方向溝内に挟まることによる石噛みを抑制することができ、また、石噛みが生じたとしても、周方向溝内に挟まった石を外方に排出しやすくして周方向溝の溝底でのクラックの発生を有効に抑制することができる、トラックやバス等のような重荷重車両に用いられる重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明は、トレッド部に、タイヤ周方向に沿って延在する周方向溝を具える重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記周方向溝は、両溝壁からそれぞれ周方向溝内に向かって突出しかつ両溝壁のそれぞれに沿ってタイヤ周方向に延在する1対の突起部を有し、該1対の突起部の各々のタイヤ径方向最外側位置は、周方向溝の溝深さの2等分点位置からタイヤ径方向内側の周方向溝内の領域にて、溝壁に沿ってタイヤ径方向に変化するように形成され、前記1対の突起部は、前記周方向溝の溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置同士が、突起部の全長の大部分でタイヤ径方向に異なり、前記周方向溝は、タイヤ周方向に対し所定の角度で傾斜して延びる第1溝部と、該第1溝部とはタイヤ周方向に対し逆向きの角度で傾斜して延びる第2溝部とを交互に連結してなるジグザグ状周方向溝であり、前記ジグザグ状周方向溝の各溝壁は、前記第1溝部および第2溝部の境界位置であって、周方向溝内に向かって凹形状の頂点となる第1屈曲点の溝壁に位置する突起部のタイヤ径方向最外側位置が高く、周方向溝内に向かって凸形状の頂点となる第2屈曲点の溝壁に位置する突起部のタイヤ径方向最外側位置が低いことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤである。
また、前記1対の突起部は、前記周方向溝の溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置同士が、前記周方向溝の各溝壁に沿って互いにタイヤ径方向の異なる方向に変化するように形成することが好ましく、前記突起部のタイヤ径方向最外側位置は、前記周方向溝の溝壁に沿って連続的に変化させることがより好ましい。加えて、前記突起部のタイヤ径方向最内側位置は、タイヤ径方向最外側位置が存在する領域にわたって周方向溝の溝壁側の溝底部分に連結されることが好ましい。さらに、前記突起部の幅は、1mm以上、周方向溝の溝幅の40%以下の範囲であることがより好適である。
前記突起部のタイヤ径方向最外側位置は、第1溝部および第2溝部の各溝部ごとにタイヤ径方向に変化させることがより好適である。
この発明によれば、周方向溝の適正化により、特にタイヤ負荷転動時に、非舗装路のような走行路面に点在する石が周方向溝内に挟まることによる石噛みを抑制することができ、また、石噛みが生じたとしても、周方向溝内に挟まった石を外方に排出しやすくして周方向溝の溝底でのクラックの発生を有効に抑制することができる、トラックやバス等のような重荷重車両に用いられる重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することが可能になった。
この発明に従う重荷重用空気入りラジアルタイヤの周方向溝の一部の平面図である。 (a)は図1に示すI−I線上の断面図であり、(b)は図1に示すII−II線上の断面図であり、(c)は図1に示すIII−III線上の断面図である。 図1に示すIV−IV線上の断面図である。 (a)は、この発明に従う他の重荷重用空気入りラジアルタイヤの周方向溝の一部の平面図であり、(b)は、同図(a)に示すV−V線上の断面図である。
次に、この発明の実施形態について図面を参照しながら以下で説明する。
図1は、この発明に従う重荷重用空気入りラジアルタイヤの周方向溝の一部を示したものであり、図2(a)は、図1に示すI−I線上の断面図、図2(b)は、図1に示すII−II線上の断面図、図2(c)は、図1に示すIII−III線上の断面図、そして、図3は、図1に示すIV−IV線上の断面図である。
この発明の重荷重用空気入りラジアルタイヤは、トレッド部1に、図1〜図3に示す配設形状をもつ、タイヤ周方向Cに沿って延在する周方向溝2を具えている。
そして、本発明の構成上の主な特徴は、周方向溝2の適正化にある。より具体的には、周方向溝2は、両溝壁2a、2bからそれぞれ周方向溝2内に向かって突出しかつ両溝壁2a、2bのそれぞれに沿ってタイヤ周方向Cに延在する1対の突起部3a、3bを有する。そして、1対の突起部3a、3bの各々のタイヤ径方向最外側位置4a、4bは、周方向溝2の溝深さDの2等分点位置Mからタイヤ径方向Rの内側の周方向溝2内の領域にて、それぞれの溝壁2a、2bに沿ってタイヤ径方向Rに変化するように形成されている。更に、1対の突起部3a、3bは、周方向溝2の溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置4a、4b同士が、各突起部3a、3bの全長の大部分でタイヤ径方向Rに異なっている。即ち、突起部3a、3bが周方向溝2の全長に亘って設けられている場合、溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置4a、4b同士は、周方向溝2の全長の大部分でタイヤ径方向Rに異なっている。
そして、本発明は、上記構成を採用することにより、石噛みを抑制することができると共に、石噛みが生じたとしても、周方向溝内に挟まった石を外方に排出しやすくして周方向溝の溝底でのクラックの発生を有効に抑制することができる。
本発明では、1対の突起部3a、3bを互いに離隔してタイヤ周方向Cに延在させるとともに、1対の突起部3a、3bの各々のタイヤ径方向最外側位置4a、4bを、周方向溝2の溝深さDの2等分点位置Mからタイヤ径方向Rの内側の周方向溝2内の領域にすることにより、周方向溝の溝底クラックを有効に防止することができる。加えて、本発明では、周方向溝の溝容積の減少割合を極力小さくすることができ、これによって、特にタイヤ使用中期から末期における排水性を確保することができる。
また、本発明は、1対の突起部3a、3bを、それぞれの溝壁2a、2bに沿ってタイヤ径方向Rに変化するように形成するとともに、周方向溝2の溝幅方向断面で見たときの突起部3a、3bのタイヤ径方向最外側位置4a、4b同士を、周方向溝2の全長の大部分でタイヤ径方向Rに異なるように構成することにより、両溝壁で互いに平行となる部分を短くすることができる。これにより、周方向溝に石が挟まったとしても、周方向溝の両溝壁で石を挟持する面積を小さくして石を挟持する力が減少する結果、両溝壁で石をそのまま保持する状態を不安定にすることができる。また、突起部のタイヤ径方向最外側位置4a、4bを、周方向溝2の全長の大部分でタイヤ径方向Rに異なるように変化させているので、挟まった石を周方向溝からタイヤ径方向外方へ容易に排出しやすくすることができる。
なお、「1対の突起部は、周方向溝の溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置同士が、突起部の全長の大部分でタイヤ径方向に異なる」とは、具体的には、1対の突起部3a、3bは、周方向溝2の溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置4a、4b同士が、各突起部3a、3bの全長(配設長さ)の90%以上の長さにわたって、タイヤ径方向に異なるように構成されていることを意味している。また、「1対の突起部は、周方向溝の溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置同士が、周方向溝2の全長の大部分でタイヤ径方向に異なる」とは、具体的には、1対の突起部3a、3bは、周方向溝2の溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置4a、4b同士が、周方向溝2の全長の90%以上の長さにわたって、タイヤ径方向に異なるように構成されていることを意味している。なお、タイヤ径方向最外側位置4a、4bは、溝壁に沿ってタイヤ径方向位置が変化しないフラットな部分が実質的に存在しないことが望ましい。
また、1対の突起部3a、3bは、周方向溝2の溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置4a、4b同士が、図2(a)〜(c)に示されているように、周方向溝2の各溝壁2a、2bに沿って互いにタイヤ径方向Rの異なる方向に変化するように形成することが好ましい。このように構成することにより、対向する溝壁2a、2bに設けた突起部3a、3b同士のタイヤ径方向最外側位置4a、4bがタイヤ径方向に異なる。従って、同一の溝幅方向断面に位置する突起部3a、3b間で剛性のばらつきを生じさせることにより、挟まった石を両溝壁間で挟持する力を減少させて、石を周方向溝の外方へ排出しやすくすることができる。
なお、1対の突起部3a、3bのタイヤ径方向最外側位置4a、4b同士を、周方向溝2の各溝壁2a、2bに沿って互いにタイヤ径方向Rの異なる方向に変化させる態様としては、例えば、図3に突起部3bについて示すように、周方向溝2の所定長さごとに各突起部3a、3bのタイヤ径方向最外側位置4a、4bをタイヤ径方向に山位置Pと谷位置Qとを繰り返すようにジグザグ状に変化させる態様を挙げることができる。なお、1対の突起部3a、3bのタイヤ径方向最外側位置4a、4b同士は、山位置Pと谷位置Qとが、溝の延在方向に所定のピッチだけ、最適には半ピッチだけずれるように配設することが好ましい。因みに、図3には、理解を容易にするため、突起部3bのタイヤ径方向最外側位置4bに加えて、突起部3aのタイヤ径方向最外側位置4aについても一点鎖線で示してある。
また、山位置Pと谷位置Qとの間のタイヤ径方向最外側位置4a、4bの延在形状は、図3では平面状で形成した場合を示しているが、タイヤ径方向外側に突出する凸状曲面や、反対に凹状曲面で形成してもよく、また、山位置Pや谷位置Qについても、尖った頂点である必要はなく、曲面状に形成することができる。
さらに、突起部3a、3bのタイヤ径方向最外側位置4a、4bは、図1及び図3に示すように、周方向溝2の溝壁2a、2bに沿って連続的に変化させることが好ましいが、図4(a)および図4(b)に示すように突起部を分断する分断溝50bを配設する構成を採用してもよい。なお、分断溝50a、50bを設ける場合には、周方向溝内への石の侵入を防止する観点から、分断溝50a、50bの分断幅xは3mm以下にすることが好ましく、また、分断溝50bは、1対の突起部30a、30b同士で溝の延在方向にずらして配設することが好ましい。因みに、分断溝を設ける場合、突起部のタイヤ径方向最外側位置同士は、周方向溝の全長の大部分でタイヤ径方向に異なることが好ましい。なお、図4では、10はトレッド部を示し、20は周方向溝を示し、20a、20bは溝壁を示し、20cは溝底を示し、30a、30bは突起部を示し、40a、40bはタイヤ径方向最外側位置を示している。
また、突起部3a、3bのタイヤ径方向最内側位置6a、6bは、タイヤ径方向最外側位置4a、4bが存在する領域にわたって周方向溝2の溝壁2a、2b側の溝底2cの部分に連結されることが、周方向溝に挟まった石が溝底に達するのを防止して、溝底クラックが発生するのを有効に防止する上で好ましい。
さらに、突起部4a、4bの幅bは、1mm以上、周方向溝2の溝幅Wの40%以下の範囲であることが好ましい。突起部4a、4bの幅bが1mm未満だと、突起部を設けたことによる石噛み防止の効果が十分に得られないおそれがあるからである。また、突起部4a、4bの幅bが周方向溝2の溝幅Wの40%超えだと、周方向溝の溝容積が不足しがちで、特に、タイヤ使用中期から末期における排水性を確保することができなくなるおそれがあるからである。なお、突起部4a、4bの幅bは、図1では一定にした場合を示したが、上記好適な溝幅bの範囲内で溝壁2a、2bに沿って変化させることもまた可能である。
また、本発明における周方向溝2は、タイヤ周方向Cにストレート状に延びる周方向溝でもよいが、図1に示すように、タイヤ周方向Cに対し所定の角度で傾斜して延びる第1溝部7(図1では左上がりに延在する部分)と、該第1溝部7とはタイヤ周方向Cに対し逆向きの角度で傾斜して延びる第2溝部8(図1では右上がりに延在する部分)とを交互に連結してなるジグザグ状周方向溝2であることが、本発明の効果を顕著に奏する上で好ましい。ジグザグ状周方向溝2は、周方向溝の屈曲する角部が、石を3点で保持することになりやすく、ストレート状周方向溝に比べて石を噛み込みやすい傾向があるからである。
また、第1溝部7および第2溝部8の延在方向は、タイヤ周方向Cに対して0°超45°以下であることが好ましい。
ジグザグ状周方向溝2の各溝壁2a、2bでは、第1溝部7と第2溝部8の境界位置であって、周方向溝2内に向かって凹形状(即ち、タイヤ幅方向外方に向かって凸形状)の頂点となる第1屈曲点S1の溝壁2a、2bに位置する突起部3a、3bのタイヤ径方向最外側位置4a、4b(図3では山位置P)が高くなり、周方向溝2内に向かって凸形状の頂点となる第2屈曲点S2の溝壁2a、2bに位置する突起部3a、3bのタイヤ径方向最外側位置4a、4b(図3では谷位置Q)が低くなることが好ましい。このように、溝底からタイヤ径方向最外側位置4a、4bまでのタイヤ径方向高さを、第1屈曲点S1から第2屈曲点S2に向かって低くなるように溝の延在方向に沿って変化させることによって、ジグザグ状周方向溝2においては、両側に隣接するリブ状陸部の周方向剛性を均一にすることができ、偏摩耗を抑制することができる。
突起部のタイヤ径方向最外側位置は、図1に示すように、第1溝部7と第2溝部8の各溝部ごとにタイヤ径方向に変化させることが、噛み込んだ石が、周方向溝2内をその延在方向に沿って移動したときに、周方向溝2の屈曲する角部で保持される前に石を周方向溝の外方へ排出することができる点で好ましい。
また、図4に示すようなジグザグ状周方向溝2に設けた突出部30a、30bに分断溝50a、50bを配設する場合には、第1屈曲点S1および第2屈曲点S2の位置から溝壁の延在方向に2mm以上離れた位置に分断溝50a、50bを配設することが、石噛みを抑制することができる点で好ましい。第1屈曲点S1および第2屈曲点S2の位置に分断溝を配設した場合、石を更に噛み易くなるからである。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
次に、この発明に従う重荷重用空気入りラジアルタイヤを試作し、性能の評価を行ったので、以下で説明する。
実施例1、3、4、および参考例2、5のタイヤは、タイヤサイズが295/75R22.5である。かかるタイヤをサイズが8.25×22.5の標準リムに装着し、タイヤ空気圧を650kPaとし、試験車両である10トン積載用のトラックのタイヤ車輪(タイヤ荷重質量:1900kg)として装着して、小石の多い路面を10km走行した。そして、走行後に、タイヤ一本あたりの周方向溝に噛み込んでいた小石の数(石噛み個数)及び周方向溝内に発生した溝底クラックの個数を測定し、性能を評価した。また、5万km走行後、タイヤを引き上げ、踏面のリブ中央部とリブ端部との間の摩耗速度差をINDEX化して偏摩耗を評価した。トレッド部に配設した周方向溝に関する諸元を表1に示す。なお、この発明は、トレッドパターンに構造上の特徴を有するものであり、他のタイヤ構造については従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤと同様の構成とした。比較のため、周方向溝に突起部を配設しない従来例のタイヤや、本発明の範囲外の構成を有する比較例のタイヤについても併せて試作し、性能を評価した。なお、いずれのタイヤとも、周方向溝2の溝幅Wは11mm、溝深さDは21mmとした。また、表1中、石噛み個数は値が小さいほど石噛みし難いことを示し、溝底クラックの有無は括弧中の数が少ないほど溝底クラックが発生し難いことを示し、偏摩耗は指数が小さいほど偏摩耗し難いことを示す。
Figure 0005804823
表1に評価結果を示す。表1に示す結果から、実施例1、3、4、および参考例2、5のタイヤは、従来例のタイヤや比較例のタイヤと比べて石噛み個数および周方向溝内に発生した溝底クラックの個数が少ないことがわかる。
この発明によれば、周方向溝の適正化により、特にタイヤ負荷転動時に、非舗装路のような走行路面に点在する石が周方向溝内に挟まることによる石噛みを抑制し、また、石噛みが生じたとしても、周方向溝内に挟まった石を外方に排出しやすくして周方向溝の溝底でのクラックの発生を有効に抑制した、トラックやバス等のような重荷重車両に用いられる重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することが可能になった。
1、10 トレッド部
2、20 周方向溝
2a、2b、20a、20b 周方向溝の溝壁
2c 周方向溝の溝底
3a、3b、30a、30b 突起部
4a、4b、40a、40b 突起部の径方向最外側位置
7 第1溝部
8 第2溝部
50a、50b 分断溝

Claims (6)

  1. トレッド部に、タイヤ周方向に沿って延在する周方向溝を具える重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    前記周方向溝は、両溝壁からそれぞれ周方向溝内に向かって突出しかつ両溝壁のそれぞれに沿ってタイヤ周方向に延在する1対の突起部を有し、
    該1対の突起部の各々のタイヤ径方向最外側位置は、周方向溝の溝深さの2等分点位置からタイヤ径方向内側の周方向溝内の領域にて、溝壁に沿ってタイヤ径方向に変化するように形成され、
    前記1対の突起部は、前記周方向溝の溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置同士が、突起部の全長の大部分でタイヤ径方向に異なり、
    前記周方向溝は、タイヤ周方向に対し所定の角度で傾斜して延びる第1溝部と、該第1溝部とはタイヤ周方向に対し逆向きの角度で傾斜して延びる第2溝部とを交互に連結してなるジグザグ状周方向溝であり、
    前記ジグザグ状周方向溝の各溝壁は、前記第1溝部および第2溝部の境界位置であって、周方向溝内に向かって凹形状の頂点となる第1屈曲点の溝壁に位置する突起部のタイヤ径方向最外側位置が高く、周方向溝内に向かって凸形状の頂点となる第2屈曲点の溝壁に位置する突起部のタイヤ径方向最外側位置が低いことを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 前記1対の突起部は、前記周方向溝の溝幅方向断面で見たときのタイヤ径方向最外側位置同士が、前記周方向溝の各溝壁に沿って互いにタイヤ径方向の異なる方向に変化するように形成する請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  3. 前記突起部のタイヤ径方向最外側位置は、前記周方向溝の溝壁に沿って連続的に変化させる請求項1又は2に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  4. 前記突起部のタイヤ径方向最内側位置は、タイヤ径方向最外側位置が存在する領域にわたって周方向溝の溝壁側の溝底部分に連結される請求項3に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  5. 前記突起部の幅は、1mm以上、周方向溝の溝幅の40%以下の範囲である請求項1〜4のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  6. 前記突起部のタイヤ径方向最外側位置は、第1溝部および第2溝部の各溝部ごとにタイヤ径方向に変化させる請求項1〜5のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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