JP5802164B2 - 光照射装置、ハードコートフィルム製造装置、および積層フィルムの製造方法 - Google Patents

光照射装置、ハードコートフィルム製造装置、および積層フィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂フィルムの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に光を照射して該光硬化型樹脂塗膜を硬化させる光照射装置およびその光照射装置を用いた積層フィルムの製造方法に関する。
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の各種デイスプレイの表面には、ディスプレイ表面の傷付きを防止する目的で、光硬化型樹脂層が積層されたフィルム(以下、積層フィルムと称することがある)が設けられているものがある。この積層フィルムは、トリアセチルセルロースやポリエチレンテレフタレート等の樹脂フィルムに、電離放射線硬化型樹脂等の光硬化型樹脂が積層されて構成されている。なお、この積層フィルムには、傷付防止以外の機能が付与されたものもあり、例えば、光硬化型樹脂にフィラーを含有させることで表面に凹凸を形成し、外光(蛍光灯の光や太陽光等)の映り込みを抑える防眩性を付与したものもある。また、高屈折微粒子を含有した光硬化型樹脂層に低屈折率層を積層して、低屈折率層の表面で反射する表面反射光と、光硬化型樹脂層と低屈折率層の界面で反射する界面反射光の位相を逆転させ打ち消し合うことで反射光を軽減する反射防止機能を有する反射防止フィルムもある。
この積層フィルムは、一般的に、樹脂フィルムの上に光硬化型樹脂塗膜を形成した後に、光照射装置によって紫外線等の光を光硬化型樹脂塗膜に照射して光硬化型樹脂塗膜を硬化させることで製造されている。この光硬化型樹脂塗膜を硬化させる際に、光硬化型樹脂塗膜の近傍に高濃度の酸素があると、紫外線などの光がその酸素を活性化することに消費されてしまい、その光を光硬化型樹脂塗膜を硬化させることに効率的に活用することが出来ないという問題がある。
この問題を解決するために、樹脂フィルムの上に形成された光硬化型樹脂塗膜の近傍に不活性ガスを供給して酸素濃度を下げることが提案されている(例えば、特許文献1〜2参照)。特許文献1および2に記載された光照射装置では、光硬化型樹脂塗膜の光照射範囲を覆うハウジングが設けられている。このハウジング内には、光硬化型樹脂塗膜に光を照射する光源が配置されている。また、このハウジング内には、そのハウジング内を、光源が配置された側(以下、光源室と称することがある)と、光硬化型樹脂塗膜の、光源から光が照射される光照射範囲が存在する側(以下、照射室と称することがある)とに仕切きる、石英ガラスなどの透光性を有する材料で構成された仕切板が設けられている。この光照射装置では、照射室内部に不活性ガスを吐出することで光硬化型樹脂塗膜の近傍の酸素濃度を低下させている。また、光源の発熱や光源からの光によって光源室が高温になりやすいので、光源室には空気の出入り口が設けられている。
特許第4059782号明細書 特許第4144052号明細書
しかしながら、特許文献1および2に記載された光照射装置では、光源室内の空気が、仕切板の取付部分に設けられたシール材などの隙間から照射室内に流れ込んでしまうことがある。光源室内の空気には酸素が含まれているため、この空気が照射室内に流れ込むと、照射室内の酸素濃度が高くなってしまう。光源室内の空気が照射室内に流れ込んでしまう状況で、照射室内の酸素濃度が低下した状態を維持するためには、照射室内部に大量の不活性ガスを吐出し続ける必要が生じてしまう。しかし、それでは不活性ガスの使用量が多くなってしまい、光硬化型樹脂塗膜を硬化させるためのコストが高くなってしまうという問題がある。
本発明は上記事情に鑑み、安価に光硬化型樹脂塗膜を硬化させることができる光照射装置、ハードコートフィルム製造装置、および積層フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の光照射装置は、樹脂フィルムの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に光を照射して該光硬化型樹脂塗膜を硬化させる光照射装置であって、
前記光硬化型樹脂塗膜に光を照射する光源が内部に配置され、該光硬化型樹脂塗膜の、該光源から光が照射される光照射範囲を覆うハウジングと、
前記ハウジング内に設けられた透光性のものであって、前記光源と前記光照射範囲との間を仕切る仕切板と、
前記ハウジング内における、前記仕切板よりも前記光照射範囲側に不活性ガスを吐出する吐出手段と、
前記ハウジング内における、前記仕切板よりも前記光源側の空気を、該ハウジング外に排出する排出手段とを備え、
前記ハウジングは、前記仕切板よりも前記光源側にこのハウジング外から空気が供給されるものであって、
前記排出手段は、前記ハウジングに供給される空気の量よりも多くの量の空気を排出し、前記ハウジング内における、前記仕切板よりも前記光源側の気圧を、該仕切板よりも前記光照射範囲側の気圧未満に低下させるものであり、
前記ハウジングは、前記樹脂フィルムの、前記光硬化型樹脂塗膜が形成された形成面側から前記光照射範囲を覆うものであり、
前記樹脂フィルムの、前記形成面とは反対側の裏面側から、該樹脂フィルムを介して前記光照射範囲に対向して配置された裏側部材を備え、
前記ハウジングが、前記裏側部材と一体に形成された箱状のものであることを特徴とする。
本発明の光照射装置によれば、ハウジング内における仕切板よりも光源側の気圧を仕切板よりも光照射範囲側の気圧未満にしているので、仕切板よりも光源側の空気が仕切板よりも光照射範囲側に流れ込むことがなくなり、光照射範囲側の酸素濃度が高くなってしまうことを抑制できる。これにより、光照射範囲側に大量の不活性ガスを吐出しなくても光照射範囲側の酸素濃度が高くなることを防止でき、安価に光硬化型樹脂塗膜を硬化させることができる。さらに、仕切板よりも光照射範囲側に吐出された不活性ガスが樹脂フィルムの裏面側から拡散してしまい、不活性ガスの濃度が低下してしまうことを裏側部材によって抑制できる。これにより、大量の不活性ガスを吐出しなくても光照射範囲側の酸素濃度が高くなることを防止でき、安価に光硬化型樹脂塗膜を硬化させることができる。
なお、前記光硬化型樹脂塗膜は、電離放射線硬化型樹脂塗膜であってもよい。
また、前記光源は、前記光硬化型樹脂膜を構成する光硬化型樹脂の種類に応じて適宜選択すればよく、例えば紫外線、可視光線、赤外線が照射される光源であってもよい。
さらに、樹脂フィルムは、光硬化型樹脂塗膜との間に、易接着層、帯電防止層、近赤外線吸収層、電磁波吸収層等の1又は複数の層が設けられたものであってもよい。
また、本発明の光照射装置において、前記光源は、搬送されてくる前記樹脂フィルムの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に光を照射するものであり、
前記ハウジングよりも前記樹脂フィルムの搬送方向上流側で該ハウジングに隣接して設けられ、該樹脂フィルムの搬送に伴って該樹脂フィルムの搬送方向に向かって流れる同伴風の流れを乱す乱流手段を備えることが好ましい。
乱流手段を設けているので、ハウジング内における、仕切板よりも光照射範囲側に、ハウジング外の空気が同伴風によって流入してしまうことを抑制できる。
前記乱流手段は、前記樹脂フィルムの搬送方向に延在したものであってもよい。
また、前記乱流手段は、前記光硬化型樹脂塗膜に対向して配置され、前記樹脂フィルムの搬送方向に間隔をあけて該光硬化型樹脂塗膜に向かって突出した複数の突起を有するものであってもよい。
また、本発明の光照射装置において、前記ハウジング内における、前記仕切板よりも前記光照射範囲側の酸素濃度および窒素濃度のうち少なくとも一方の濃度を検出する検出手段を設けることが好ましい。
酸素濃度および窒素濃度のうち少なくとも一方の濃度を検出することで、不活性ガスの供給が必要か否かを正確に判断することがでる。
また、本発明の光照射装置において、前記吐出手段は、前記樹脂フィルムの幅方向に複数設けられ、該樹脂フィルムの幅方向に対して不活性ガスを略均一に供給するものであることがより好ましい。
こうすることで、樹脂フィルムの上に形成された光硬化側樹脂塗膜を、樹脂フィルムの幅方向で均一な硬度に硬化させることができる。
上記目的を解決する本発明のハードコートフィルム製造装置は、
前述の光照射装置と、
前記光照射装置よりも前記樹脂フィルムの搬送方向下流側に配置され、該樹脂フィルムの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に光を照射する光源を有する下流側光照射装置とを備えたことを特徴とする。
上記目的を解決する本発明の積層フィルムの製造方法は、
前記樹脂フィルムの上に少なくとも光硬化型樹脂層が積層された積層フィルムの製造方法であって、
樹脂フィルムの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に、前述の光照射装置を用いて光を照射し、該光硬化型樹脂塗膜を硬化させることを特徴とする。
本発明の積層フィルムの製造方法によれば、光硬化型樹脂層が積層された積層フィルムを安価に得ることができる。
本発明の光照射装置によれば、安価に光硬化型樹脂塗膜を硬化させることができる。また、本発明のハードコートフィルム製造装置によれば、安価に光硬化型樹脂塗膜を硬化させることができる。さらに、その光照射装置を用いて、光硬化型樹脂層が積層された積層フィルムを安価に得ることができる。
本発明の一実施形態である上流側光照射装置が配置されたハードコートフィルム製造装置の一部を示す模式図である (a)は、図1のA−A断面であり、(b)は、図1のB−B断面である。 上流側光照射装置の変形例を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明の一実施形態である光照射装置は、樹脂フィルムよりも硬いハードコート層を樹脂フィルムに積層させるハードコートフィルム製造装置に用いられる光照射装置である。
図1は、本発明の一実施形態である上流側光照射装置が配置されたハードコートフィルム製造装置の一部を示す模式図である。
図1にその一部を示すハードコートフィルム製造装置1は、長尺の樹脂フィルムFをその樹脂フィルムFの長手方向に所定の搬送経路に沿って略一定速度で搬送しながらハードコートフィルムを製造するものである。本実施形態におけるハードコートフィルムは、本発明における積層フィルムの一例に相当する。なお、本実施形態では、樹脂フィルムFとして、膜厚5〜200μm、鉛筆強度がH程度のトリアセチルセルロース製のフィルムを用いている。以下、搬送経路上流側を単に上流側と称し、搬送経路下流側を単に下流側と称することがある。
ハードコートフィルム製造装置1は、上流側から順に、乾燥装置2と、上流側光照射装置3と、下流側光照射装置5とを備えている。また、図示省略されているが、ハードコートフィルム製造装置1には、乾燥装置2よりも上流側に、樹脂フィルムFに光硬化型樹脂を塗布するダイヘッド式の塗布装置が設けられている。この塗布装置によって、樹脂フィルムF上に光硬化型樹脂が塗布される。この光硬化型樹脂の塗布量は、光硬化型樹脂が硬化することで得られる光硬化型樹脂層(ハードコート層)が1〜12μmになる範囲に設定されている。なお、塗布装置として、メイヤーバー式やグラビアロール式等、樹脂フィルムF上に連続して光硬化型樹脂を塗布できる適宜の塗布装置を用いることもできる。長尺の樹脂フィルムFは、上流側端に設けられた図示しない送出しロールに巻回され、このハードコートフィルム製造装置1にセットされる。一方、下流側端まで搬送された樹脂フィルムFは、図示しない巻取りロールで巻き取られる。このハードコートフィルム製造装置1において、長尺の樹脂フィルムFは所定の速度の範囲内で、略一定の速度で搬送される。したがって、ハードコートフィルム製造装置1は、略一定の速度でハードコートフィルムを製造することができる。本実施形態では、樹脂フィルムFの搬送速度は、1〜100m/minに設定されている。
乾燥装置2は、上述した塗布装置と上流側光照射装置3の間に配置されている。この乾燥装置2は、塗布装置によって樹脂フィルムF上に塗布された光硬化型樹脂に直接熱風を吹きかけ、その光硬化型樹脂を加熱するものである。光硬化型樹脂が塗布された樹脂フィルムFが乾燥装置2内を通過することで、その光硬化型樹脂に含まれる溶剤が揮発する。なお、この乾燥装置2は、光硬化型樹脂に含まれる溶剤を揮発させることができるものであればよく、例えば、間接的に加熱する加熱装置を用いてもよい。樹脂フィルムF上の、溶剤が揮発した光硬化型樹脂が、光硬化型樹脂塗膜になる。以下、樹脂フィルムFの、光硬化型樹脂塗膜が形成された面を、樹脂フィルムFの形成面と称し、樹脂フィルムFの、光硬化型樹脂塗膜が形成された面とは反対側の面を樹脂フィルムFの裏面と称することがある。また、以下、長尺の搬送フィルムFの一部であっても、単に搬送フィルムFと称することがある。
乾燥装置2と下流側光照射装置5の間には上流側光照射装置3が配置されている。本実施形態における上流側光照射装置3は、本発明における光照射装置の一例に相当する。上流側光照射装置3は、搬送されてくる樹脂フィルムFの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に光を照射し、その光硬化型樹脂塗膜の表面部分を硬化させるものである。この上流側光照射装置3については後に詳述する。
上流側光照射装置3と巻取りロールの間には下流側光照射装置5が配置されている。下流側光照射装置5は、上流側光照射装置3によって表面部分が硬化した光硬化型樹脂塗膜に光を照射し、その光硬化型樹脂塗膜内部の未硬化部分を硬化させるものである。内部まで硬化した光硬化型樹脂塗膜がハードコート層(光硬化型樹脂層)になり、そのハードコート層が積層された樹脂フィルムFがハードコートフィルムになる。なお、ハードコート層の鉛筆硬度は、樹脂フィルムの鉛筆硬度よりも固い。例えば、樹脂フィルムの鉛筆硬度がH程度であるのに対して、ハードコート層の鉛筆硬度は2H〜3H程度である。このため、液晶ディスプレイ等の各種デイスプレイの表面にハードコートフィルムが設けられた場合、ディスプレイの表面を保護して傷付きを防止することができる。
下流側光照射装置5は、一面が開口した箱状の下流側チャンバー51と、下流側紫外線ランプ52と、照射用ロール53とを備えている。下流側チャンバー51は、搬送されてくる樹脂フィルムFの形成面側に配置されている。下流側チャンバー51の開口部は、矩形であり四つの縁により画定されたものである。下流側チャンバー51は、開口部が搬送経路に近接するように配置されている。このため、樹脂フィルムFは、下流側チャンバー51の開口部の近傍をそれぞれ通過することになる。
下流側チャンバー51内には、樹脂フィルムFの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に光を照射する下流側紫外線ランプ52が配置されている。この下流側紫外線ランプ52は、樹脂フィルムFの幅方向(図1における紙面直交方向、以下、単に「幅方向」と称することがある)に延在した一本のランプである。また、下流側紫外線ランプ52の延在方向の長さは樹脂フィルムFの幅とほぼ等しい。なお、光硬化型樹脂として紫外線以外の光で硬化する樹脂を用いる場合、対応する光を照射するランプを使用すればよい。照射用ロール53は、搬送経路を挟んで下流側紫外線ランプ52に対向し、樹脂フィルムFの裏面側に配置されている。
なお、下流側チャンバー51内に、窒素ガス等の不活性ガスを吐出する不活性ガス吐出手段を設けてもよい。不活性ガス吐出手段を設けることで、光硬化型樹脂塗膜がより硬化しやすくなる。ただし、下流側光照射装置5に搬送されてくる樹脂フィルムFの上に形成された光硬化型樹脂塗膜は、既に表面部分が硬化しているため光硬化型樹脂塗膜内部の未硬化部分は下流側チャンバー51内の気体と直接接触していない。このため、下流側チャンバー51内にある気体の酸素濃度が多少高くても、下流側紫外線ランプ52から照射された紫外線が、その酸素を活性化することに消費されてしまう虞は、表面が硬化していない光硬化型樹脂塗膜と比較して低い。
上流側光照射装置3は、上流側チャンバー31と、上流側紫外線ランプ32と、仕切板33と、不活性ガスを吐出する第一吐出手段34と、空気を供給する供給手段35と、空気を排出する排出手段36と、充填部材37と、乱流手段38と、第1検出手段39と、第2検出手段40と、第1ロール41と、第2ロール42とを備えている。本実施形態における上流側紫外線ランプ32は、本発明における光源の一例に相当する。
上流側チャンバー31は、樹脂フィルムFの形成面側に配置されたハウジング311と、樹脂フィルムFの裏面側に配置された裏側壁312とが一体に形成された箱状のものである。また、上流側チャンバー31には、搬送されてくる樹脂フィルムFを上流側チャンバー31内に受け入れる受入口31aと、そのフィルムFが上流側チャンバー31の外部に排出されていく排出口31bとが形成されている。
ハウジング311内には、搬送されてくる樹脂フィルムFの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に光を照射する上流側紫外線ランプ32が配置されている。この上流側紫外線ランプ32は、樹脂フィルムFの幅方向に延在した一本のランプである。この上流側紫外線ランプ32の延在方向の長さは樹脂フィルムFの幅とほぼ等しい。本実施形態の上流側光照射装置3では、搬送されてくる樹脂フィルムFと上流側紫外線ランプ32との間の距離は約200mmである。また、上流側紫外線ランプ32の出力は、40〜200W/cm程度に設定されている。なお、この上流側紫外線ランプ32として、樹脂フィルムFの幅方向とは直交する方向に沿って分割された複数の紫外線ランプを用いてもよい。また、光硬化型樹脂として紫外線以外の光で硬化する樹脂を用いる場合、対応する光を照射するランプを使用すればよい。紫外線以外の光で硬化する樹脂としては、例えば可視光線或いは赤外線等で硬化する樹脂がある。上流側紫外線ランプ32から光が照射される光硬化型樹脂塗膜の一部分が光照射範囲になる。ハウジング311は、樹脂フィルムFの形成面側からその光照射範囲を覆っている。このハウジング311内には、冷却水が循環する水路3110が形成されている。この水路3110は、上流側紫外線ランプ32の発熱や上流側紫外線ランプ32からの光によってハウジング311の壁などが高熱になることを防止するための冷却手段である。
仕切板33は、ハウジング311内に設けられている。この仕切板33は、光照射範囲と上流側紫外線ランプ32との間に配置されている。本実施形態の上流側光照射装置3では、樹脂フィルムFの上に形成された光硬化型樹脂塗膜の表面から上流側紫外線ランプ32側に約10mm離れた位置に仕切板33が配置されている。また、仕切板33は、上流側紫外線ランプ32から照射された光が透過する、透光性の高い石英ガラスで構成されている。なお、仕切板33は、透光性を有するものであればよく、例えば樹脂製のものであってもよい。ハウジング311は、仕切板33よりも上流側紫外線ランプ32側3111(以下、光源室と称することがある)と、仕切板33よりも光照射範囲側3112(以下、照射室と称することがある)とに仕切板33によって仕切られている。上述の受入口31aは、照射室3112の、搬送方向上流側端に形成されている。また、排出口31bは、照射室3112の、搬送方向下流側端に形成されている。
第一吐出手段34は、窒素ガス等の不活性ガスを照射室3112に吐出する吐出ノズルを備えている。この不活性ガスは、照射室3112内の酸素濃度を低くするために吐出される。照射室3112の酸素濃度は、低い程よいが、0〜1ppm程度にすることが好ましい。なお、照射室3112内に吐出する不活性ガスとして、窒素ガス以外の不活性ガスを使用することもできる。第一吐出手段34により、第一吐出手段34と樹脂フィルムF間に不活性ガスのカーテンを形成することができる。これによって、同伴風を遮断することができる。効率的に同伴風である空気から不活性ガスに置換させやすくなる。後述する乱流手段38を設けることにより、より効率的に同伴風である空気から不活性ガスに置換させやすくなる。
第一吐出手段34による不活性ガスの吐出方向は、樹脂フィルムFの表面に対して垂直な方向よりも搬送方向下流側に傾動可能にすることができる。第一吐出手段34の傾動角度は、0度(垂直)より大きく10度より小さい範囲にすることが好ましい。より好ましくは1度以上5度以下であり、さらに好ましくは2度以上3度以下である。第一吐出手段34を傾斜させることによって、不活性ガスが充填されやすくなるため、より効率的に同伴風である空気から不活性ガスに置換させやすくなる。
第一吐出手段34の下流側近傍には、第二吐出手段340を設けることが好ましい。これによって、不活性ガスが充填されることから酸素濃度を減少させやすくなる。なお、第一吐出手段34と第二吐出手段340のうちのどちらか一方を省略しても構わない。第二吐出手段340による不活性ガスの吐出方向は、樹脂フィルムFの表面に対して垂直な方向よりも搬送方向下流側に傾動可能にすることができる。第二吐出手段340の傾動角度は、0度(垂直)より大きく10度より小さい範囲にすることが好ましい。より好ましくは1度以上5度以下であり、さらに好ましくは2度以上3度以下である。第二吐出手段340を傾斜させることによって、不活性ガスが充填されやすくなるため、より効率的に同伴風である空気から不活性ガスに置換させやすくなる。なお、第一吐出手段34及び第二吐出手段340の配置については後述する。
本実施形態では、樹脂フィルムFの裏面側から、樹脂フィルムFを介して光照射範囲に対向して配置された裏側壁312が設けられている。本実施形態における裏側壁312は、本発明における裏側部材の一例に相当する。この裏側壁312は、樹脂フィルムFの裏面側を覆っている。樹脂フィルムFの幅方向端部と上流側チャンバー31との間には、多少の隙間が設けられている。隙間は狭いほどよいが、10mm以下であることが好ましい。ただし、この隙間があまりに狭いと樹脂フィルムFと上流側チャンバー31とが接触する虞があるので、この隙間の下限値は例えば1mm程度にすることが望ましい。また、樹脂フィルムFの上面と仕切板33間の隙間も狭いほどよいが、10mm以下であることが好ましい。照射室3112内に吐出された不活性ガスは、その隙間を通って樹脂フィルムFの裏面側に回り込むことがある。裏側壁312がないと、裏面側に回り込んだ不活性ガスが、上流側チャンバー31の外部に拡散してしまい、照射室3112内の不活性ガスの濃度が低下してしまう虞がある。裏側壁312を設けることで、不活性ガスが、樹脂フィルムFの裏面側から上流側チャンバー31の外部に拡散してしまうこと防止がされ、照射室3112の酸素濃度が高くなってしまうことが抑制されている。
供給手段35は、空気を供給する吸気ファン351、および光源室3111と吸気ファン351を接続した吸気ダクト352を備えている。光源室3111は、供給手段35によってハウジング311外から空気が供給される。光源室3111に供給される空気の量は、吸気ファン351の動作によって制御されている。排出手段36は、空気を排出する排気ファン361、および光源室3111と排気ファン361と接続した排気ダクト362を備えている。この排出手段36によって、光源室3111内の空気がハウジング311外に排出される。光源室3111から排出される空気の量は、排気ファン361の動作によって制御されている。吸気ファン351と排気ファン361それぞれは、上流側紫外線ランプ32が点灯している間は、常時動作している。光源室3111は、上流側紫外線ランプ32の発熱や上流側紫外線ランプ32からの光によって高温になりやすい。吸気ファン351と排気ファン361を常時動作させることで、光源室3111内の空気と光源室3111外の空気を循環させ、光源室3111内を冷却している。なお、次に説明する光源室3111の減圧状態が維持できれば、吸気ファン351と排気ファン361を上流側紫外線ランプ32の点灯にかかわらす断続的に動作させてもよいし、上流側紫外線ランプ32が消灯しているときにも動作させてもよい。排出手段36によって光源室3111からハウジング311外に排出される空気の量は、供給手段35によってハウジング311外から光源室3111に供給される空気の量よりも多くの量になるように、排気ファン361および吸気ファン351の動作が設定されている。こうすることで、光源室3111内の気圧を、照射室3112の気圧未満の気圧に低下した減圧状態にしている。本実施形態の上流側光照射装置3では、照射室3112内の気圧に対し、光源室3111内の気圧Pが、−30Pa≦P<0Paになるように吸気ファン351の動作と排気ファン361の動作が設定されている。−30Paを超えて減圧状態になると、照射室3112内の不活性ガスが光源室3111内に吸い込まれやすくなり、吸い込まれた不活性ガスが排気ファン361より排出され、結果として不活性ガスの消費量が増大してしまうので好ましくない。 充填部材37、第1ロール41、および第2ロール42は、樹脂フィルムFの裏面と裏側壁312との間に配置されている。第1ロール41は、上流側チャンバー31内における受入口31a近傍に配置され、搬送されている樹脂フィルムFの一部分が巻き掛けられる従動ロールである。また、第2ロール42は、上流側チャンバー31内における排出口31b近傍に配置され、搬送されている樹脂フィルムFの一部が巻き掛けられる従動ロールである。樹脂フィルムFの、上流側チャンバー31内にある部分は、この第1ロール41および第2ロール42によって案内されている。
充填部材37は、第1ロール41と第2ロール42の間に配置され、上流側チャンバー31の幅方向に延在した厚い板状のものである。この充填部材37は、樹脂フィルムFの裏面から10mm程度離間して配置されている。樹脂フィルムFの裏面と充填部材37間の隙間は狭いほどよいが、10mm以下であることが好ましい。ただし、この隙間があまりに狭いと樹脂フィルムFの裏面が充填部材3に摺接してしまう虞があるので、この隙間の下限値は例えば1mm程度にすることが望ましい。充填部材37が設けられていることで、上流側チャンバー31内で、樹脂フィルムFの裏面側に回り込む不活性ガスの量が削減されている。その結果、第一吐出手段34から吐出される不活性ガスの量が少なくても照射室3112の不活性ガスの濃度が高まり、不活性ガスの使用量を削減することができる。また、第1ロール41或いは第2ロール42が回転すると、それらのロールの回りにある不活性ガスに流れが生じ、受入口31aや排出口31bから照射室3112の外部に不活性ガスが流出してしまう虞がある。第1ロール41と第2ロール42の間に充填部材37を配置することで、不活性ガスの流れを抑制し、不活性ガスが照射室3112の外部に流出してしまうことを抑制できる。
乱流手段38は、ハウジング311よりも樹脂フィルムFの搬送方向上流側で、ハウジング311に隣接して設けられている。この乱流手段38は、樹脂フィルムFの、光硬化型樹脂塗膜が形成された面に対向して配置され、樹脂フィルムFの搬送方向に延在している。また、乱流手段38は、樹脂フィルムFの搬送方向に間隔をあけて光硬化型樹脂塗膜に向かって突出した複数の突起を有している。乱流手段38は、樹脂フィルムFの幅方向から見て櫛刃状の、樹脂フィルムFの幅とほぼ同一の幅に形成されている。各突起の突出端は、樹脂フィルムFの形成面から10〜20mm程度離れた位置にある。樹脂フィルムFの搬送に伴って、樹脂フィルムFの近傍には、搬送方向に向かって流れる同伴風が生じている。この同伴風は、樹脂フィルムFの表面から10〜15mmまでの部分に生じる流れである。同伴風は樹脂フィルムFの搬送速度によって変化する。乱流手段38の突起端と樹脂フィルムF間の距離が近すぎても遠すぎても同伴風を乱しにくい。また、乱流手段38よりも上流側では、同伴風は、酸素を大量に含む大気を成分とした風であるため、同伴風を伴った樹脂フィルムFが照射室3112にそのまま入り込むと、照射室3112内の酸素濃度が高くなってしまう。乱流手段は、ハウジング311よりも搬送方向上流側で同伴風の流れを乱すことで、同伴風が照射室3112内に流入してしまうことを抑制している。なお、乱流手段38として、光硬化型樹脂塗膜に向かって突出した複数の針状の部材が形成されたものを用いてもよく、同伴風に向けて空気を吹き付けて同伴風の流れを乱す送風装置を用いてもよい。
第1検出手段39は、照射室3112内における、上流側端近傍の酸素濃度を検出する酸素濃度センサである。また、第2検出手段40は、照射室3112内における、下流側端近傍の酸素濃度を検出する酸素濃度センサである。なお、第1検出手段39および第2検出手段40の両方を設けることが、正確に酸素濃度を検出する意味では好ましいが、第1検出手段39と第2検出手段40のうちの一方を省略しても構わない。
図2(a)は、図1のA−A断面であり、図2(b)は、図1のB−B断面である。
図2(a)に示すように、第1検出手段39は、樹脂フィルムFの幅方向に並んで9つ設けられている。第1検出手段39の数は制限されない。第1検出手段39の数が1つであってもよい。第1検出手段39の数を増やすにつれ、検出感度が向上すると共に、後述するように検出結果を用いて不活性ガス吐出量を調節しやすくなる。第二吐出手段340は、各第1検出手段39の間にそれぞれ配置される。第二吐出手段340の数を増やすほど、樹脂フィルムFの幅方向に対して不活性ガスを略均一に供給することができる。この第二吐出手段340の先端部は三つに分岐している。不活性ガスは、その先端部から樹脂フィルムFに向かって吐出される。第二吐出手段340の先端部は分岐していなくてもよいが、分岐させることで、より樹脂フィルムFの幅方向に対して不活性ガスを略均一に供給することができる。なお、第一吐出手段34も、第二吐出手段340と同様に、各第1検出手段39の間にそれぞれ配置され、その先端部が三つに分岐している。この第一吐出手段34と第二吐出手段340の先端部分は、いくつに分岐していても構わないが、分岐数が多くすることでより樹脂フィルムFの幅方向に対して不活性ガスを略均一に供給することができる。また、図2(b)に示すように、第2検出手段40は、第1検出手段39と同様に、樹脂フィルムFの幅方向に並んで9つ設けられている。第2検出手段40の数も制限されない。
各第1検出手段39と各第2検出手段40によって検出された酸素濃度に基づき、第一吐出手段34或いは第二吐出手段340からの不活性ガス吐出量を調整することができる。不活性ガス吐出量を調整する調整手段は制限されない。調整手段としては、例えば、弁の開閉により簡便に行う手法の他、酸素濃度に基づいて自動的に不活性ガス吐出量を調整する手法を使用することができる。自動的に調整する手法をより具体的に示す。なお、ここでの説明では、第一吐出手段34が吐出する不活性ガスの吐出量を自動的に調整する手法を示すが、第二吐出手段340に同様の手法を採用してもよい。さらに、第一吐出手段34と第二吐出手段340それぞれの不活性ガスの吐出量を自動的に調整してもよい。各第1検出手段39と各第2検出手段40によって検出された酸素濃度それぞれは、酸素濃度を示す信号に変換され、図示しない制御手段に送信される。その制御手段は、受信した酸素濃度を示す信号に基づいて、酸素濃度を所望の濃度にするための不活性ガス吐出量を第一吐出手段34毎に算出し、不活性ガス吐出指令を各第一吐出手段34に出力する。こうすることで、酸素濃度の高い部分に対応する第一吐出手段34から不活性ガスを吐出して酸素濃度を下げることができ、不活性ガスを吐出する必要性の低い部分に対応する第一吐出手段34からは不活性ガスを吐出しないですむので、不活性ガスの使用量を減らすことができる。第一吐出手段34、第1検出手段39、および第2検出手段40の数は、それぞれいくつでも構わないが、多く配置するほど部分毎の酸素濃度に対応する制御が可能になり、不活性ガスの使用量をより削減できるという効果が見込める。なお、大気を成分とした同伴風が乱流手段38によって乱された後、照射室3112内に搬送された樹脂フィルムFの周囲には、不活性ガスを主成分とした同伴風が新たに形成されるので、上流側で不活性ガスを吐出すれば、同伴風によってその不活性ガスを下流側まで運ぶことができる。下流側で不活性ガスを吐出することにより、排出口31bからの空気の流入を防ぐことができることから、酸素濃度を減少させる若干の効果は期待できるため、下流側に吐出手段を設けてもよい。
光硬化型樹脂塗膜は、硬化する際の反応(架橋)により樹脂フィルムFの幅方向に硬化収縮することがある。また、光硬化型樹脂塗膜が硬化する際に熱が発生し、その熱により光硬化型樹脂塗膜が熱収縮することもある。さらに、光硬化型樹脂塗膜が硬化する際に発生した熱により樹脂フィルムFも幅方向に熱収縮することがある。光硬化型樹脂塗膜の収縮量或いは樹脂フィルムFの収縮量が大きいと、樹脂フィルムFに皺が発生してしまうことがある。本実施形態では、上流側光照射装置3で光硬化型樹脂塗膜のうち表面側の部分のみを硬化させ、下流側光照射装置5で光硬化型樹脂塗膜のうち未硬化の部分を硬化させている。このため、上流側光照射装置3において光硬化型樹脂塗膜の硬化の際に生じた熱がある程度放出された状態で、下流側光照射装置5に樹脂フィルムFが到達し、一度に大量の熱が生じることがない。こうすることで、光硬化型樹脂塗膜の収縮と樹脂フィルムの収縮が抑えられ、樹脂フィルムFに皺を生じ難くしている。
次に、本実施形態の変形例について説明する。以下の説明では、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号と同じ符号を付して説明することがある。また、これまで説明したハードコートフィルム製造装置1や上流側光照射装置3の説明と重複する説明は省略することがある。
図3は、上流側光照射装置の変形例を示す模式図である。
この変形例の上流側光照射装置3は、充填部材37を設けていない点と供給手段35の代わりに吸気孔353を設けている点が、先の実施形態とは異なる。第1ロール41と第2ロール42の間には、先の実施形態に示した充填部材37の代わりに、裏側壁312の一部に、樹脂フィルムFの裏面に向かって突出した凸部312aが形成されている。こうすることでも、樹脂フィルムFの裏面側に回り込んでしまう不活性ガスの量を削減することができる。また、第1ロール41と第2ロール42の回転による不活性ガスの流れを抑制し、不活性ガスが照射室3112から流出してしまうことを抑制できる。また、充填部材37を用いる必要がなくなるので、上流側光照射装置3を安価に製造できる。
また、この変形例では、先の実施形態における供給手段35の代わりに、光源室3111に連なり、断面積が小さな吸気孔353が設けられている。この吸気孔353は、ハウジング311外の空気を光源室3111内に供給するために設けられている。また、吸気孔353は、光源室3111に吸い込まれる単位時間あたりの空気の量が、排出手段36が排出する光源室3111の単位時間あたりの空気の量よりも少ない量になるような断面積に設定されたものである。こうすることで、光源室3111内の気圧を、照射室3112の気圧未満の気圧に低下した減圧状態にしている。また、先の実施形態と比較して、吸気ファン351が不要になり、その制御も不要になるので、上流側光照射装置3を安価に製造できる上に吸気ファン351が消費する電力も削減できるといった効果がある。
続いて、本実施形態で好ましく使用される材料について説明する。
樹脂フィルムとしては、透光性と可撓性を有し連続生産に適した、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、含ノルボルネン樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミド等の各種樹脂フィルムを好適に使用することができる。なお、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶表示装置(LCD)に用いる場合は、PETフィルム、TACフィルムおよび含ノルボルネン樹脂フィルムから選ばれる1種を使用することがより好ましい。
これら樹脂フィルムの透明性は高いものほど良好であるが、光学用途では、全光線透過率(JIS K7105)としては80%以上、より好ましくは90%以上が良い。
樹脂フィルムの表面に、アルカリ処理、コロナ処理、プラズマ処理、スパッタ処理などのトリートメント処理、界面活性剤、シランカップリング剤などのプライマーコーティング、Si蒸着などの薄膜ドライコーティングなどを施すことで、樹脂フィルムとハードコート層との密着性を向上させ、該ハードコート層の物理的強度、耐薬品性を向上させることができる。また、樹脂フィルムのハードコート層側に他の層を設ける場合も、上記同様の方法で、各層界面の密着性を向上させ、当該ハードコート層の物理的強度、耐薬品性を向上させることができる。
光硬化型樹脂塗膜を構成する樹脂成分としては、硬化後の皮膜として十分な強度を持ち、透明性のあるものを特に制限なく使用できる。紫外線照射による硬化処理にて、簡易な加工操作にて効率よく硬化することができる電離放射線硬化型樹脂が好適である。
電離放射線硬化型樹脂としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等のラジカル重合性官能基や、エポキシ基、ビニルエーテル基、オキセタン基等のカチオン重合性官能基を有するモノマー、オリゴマー、プレポリマー、ポリマーを単独で、または適宜混合した組成物が用いられる。モノマーの例としては、アクリル酸メチル、メチルメタクリレート、メトキシポリエチレンメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等を挙げることができる。オリゴマー、プレポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、多官能ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、アルキットアクリレート、メラミンアクリレート、シリコーンアクリレート等のアクリレート化合物、不飽和ポリエステル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルや各種脂環式エポキシ等のエポキシ系化合物、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル等のオキセタン化合物を挙げることができる。ポリマーとしては、ポリアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等を挙げることができる。これらは単独、もしくは複数混合して使用することができる。
電離放射線硬化型樹脂は、紫外線照射による硬化を行う場合は、光重合開始剤の添加が必要である。なお、用いられる放射線としては、紫外線、可視光線、赤外線のいずれであってもよい。また、これらの放射線は、偏光であっても無偏光であってもよい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のラジカル重合開始剤、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物等のカチオン重合開始剤を単独または適宜組み合わせて使用することができる。
また、電離放射線硬化型樹脂にレベリング剤、帯電防止剤等の添加剤を含有させることができる。レベリング剤は、塗膜表面の張力均一化を図り塗膜形成前に欠陥を直す働きがある。
上記樹脂組成物は透光性の微粒子を含有してもよい。当該樹脂組成物に溶剤を加えた光硬化型樹脂を、樹脂フィルム上に塗布した後、当該光硬化型樹脂を硬化させてハードコート層を形成させることができる。樹脂組成物に透光性の微粒子を添加することにより、防眩性を有するハードコート層(防眩層)の表面凹凸の形状や数を調整しやすくなる。
透光性の微粒子としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化エチレン系樹脂等よりなる有機系の透光性の樹脂微粒子、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化カルシウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン等の無機系の透光性の微粒子を使用することができる。透光性の微粒子の屈折率は、1.40〜1.75が好ましく、屈折率が1.40未満または1.75より大きい場合は、樹脂フィルムあるいは樹脂マトリックスとの屈折率差が大きくなり過ぎ、全光線透過率が低下する。また、透光性の微粒子と樹脂との屈折率の差は、0.2以下が好ましい。透光性の微粒子の平均粒径は、0.3〜10μmの範囲のものが好ましく、1〜7μmがより好ましく、2〜6μmがさらに好ましい。
粒径が0.3μmより小さい場合は防眩性が低下するため、また10μmより大きい場合は、ギラツキを発生すると共に、表面凹凸の程度が大きくなり過ぎて表面が白っぽくなってしまうため好ましくない。また、上記樹脂中に含まれる透光性の微粒子の割合は特に限定されないが、樹脂組成物100質量部に対し、0.1〜20質量部とするのが防眩機能、ギラツキ等の特性を満足する上で好ましく、ハードコート層表面の微細な凹凸形状とヘイズ値をコントロールし易い。ここで、「屈折率」は、JIS K−7142に従った測定値を指す。また、「平均粒径」は、電子顕微鏡で実測した100個の粒子の直径の平均値を指す。
溶剤としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、イソブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン(MIBK)等のケトン類;ジアセトンアルコール等のケトンアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチルセルソルブ、ジエチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;N−メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミド、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル等のエステル類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類、水等を使用することができる。これらは一種で溶剤としてもよいし、複数を混合して溶剤としてもよい。
以上説明したように、本実施形態の上流側光照射装置3によれば、光源室3111内の気圧を照射室3112の気圧未満の気圧に低下した減圧状態にしているので、光源室3111内の空気が照射室3112内に入り込むことがなくなり、照射室3112の酸素濃度が高くなることを抑制できる。これにより、照射室3112に大量の不活性ガスを吐出しなくても光硬化型樹脂塗膜を効率的に硬化させることができるので、安価に光硬化型樹脂塗膜を硬化させることができる。また、照射室3112内の酸素濃度が変化すると、光硬化型樹脂塗膜の硬化の進行度合いが大きく変化してしまい、光硬化型樹脂塗膜の表面から所望の厚みの部分だけを硬化させることが困難になる。本実施形態の上流側光照射装置3によれば、照射室3112内の酸素濃度の変化を抑制できるので、光硬化型樹脂塗膜の表面から所望の厚みの部分を安定して硬化させることができる。また、本発明の積層フィルムの製造方法によれば、光硬化型樹脂層が積層された積層フィルムを安価に得ることができる。
本発明は上述の実施形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形を行うことができる。例えば、上記実施形態では、樹脂フィルムFを搬送させながら、上流側光照射装置3で光硬化型樹脂塗膜を硬化させているが、樹脂フィルムFが停止した状態で、樹脂フィルムF上に形成された光硬化型樹脂塗膜に紫外線を照射してもよい。また、樹脂フィルムFが停止した状態で、上流側光照射装置3を移動させながら樹脂フィルムF上に形成された光硬化型樹脂塗膜に紫外線を照射してもよい。また、本実施形態では、上流側光照射装置3に、光源室3111と照射室3112とに仕切られたハウジング311を設け、光源室3111を減圧した例を示したが、下流側光照射装置5に同様の構成を適用してもよい。また、本実施形態の上流側光照射装置3の構成は、光照射装置が1つしか設けられていないハードコートフィルム製造装置の光照射装置にも適用できる。また、本実施形態では、樹脂フィルムよりも硬いハードコート層を樹脂フィルムに積層させるハードコートフィルム製造装置に光照射装置を用いた例で説明したが、本発明の光照射装置は、硬化した光硬化型樹脂層が積層されたフィルムを製造する製造装置であれば、反射防止フィルムを製造する製造装置など、他の製造装置にも適用できる。
なお、以上説明した変形例の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を他の変形例に適用してもよい。
3 上流側光照射装置
32 上流側紫外線ランプ
33 仕切板
34 第一吐出手段
36 排出手段
38 乱流手段
311 ハウジング
312 裏側壁
3111 光源室
3112 照射室
F 樹脂フィルム

Claims (6)

  1. 樹脂フィルムの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に光を照射して該光硬化型樹脂塗膜を硬化させる光照射装置であって、
    前記光硬化型樹脂塗膜に光を照射する光源が内部に配置され、該光硬化型樹脂塗膜の、該光源から光が照射される光照射範囲を覆うハウジングと、
    前記ハウジング内に設けられた透光性のものであって、前記光源と前記光照射範囲との間を仕切る仕切板と、
    前記ハウジング内における、前記仕切板よりも前記光照射範囲側に不活性ガスを吐出する吐出手段と、
    前記ハウジング内における、前記仕切板よりも前記光源側の空気を、該ハウジング外に排出する排出手段とを備え、
    前記ハウジングは、前記仕切板よりも前記光源側にこのハウジング外から空気が供給されるものであって、
    前記排出手段は、前記ハウジングに供給される空気の量よりも多くの量の空気を排出し、前記ハウジング内における、前記仕切板よりも前記光源側の気圧を、該仕切板よりも前記光照射範囲側の気圧未満に低下させるものであり、
    前記ハウジングは、前記樹脂フィルムの、前記光硬化型樹脂塗膜が形成された形成面側から前記光照射範囲を覆うものであり、
    前記樹脂フィルムの、前記形成面とは反対側の裏面側から、該樹脂フィルムを介して前記光照射範囲に対向して配置された裏側部材を備え、
    前記ハウジングが、前記裏側部材と一体に形成された箱状のものであることを特徴とする光照射装置。
  2. 前記光源は、搬送されてくる前記樹脂フィルムの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に光を照射するものであり、
    前記ハウジングよりも前記樹脂フィルムの搬送方向上流側で該ハウジングに隣接して設けられ、該樹脂フィルムの搬送に伴って該樹脂フィルムの搬送方向に向かって流れる同伴風の流れを乱す乱流手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の光照射装置。
  3. 前記ハウジング内における、前記仕切板よりも前記光照射範囲側の酸素濃度および窒素濃度のうち少なくとも一方の濃度を検出する検出手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の光照射装置。
  4. 前記吐出手段は、前記樹脂フィルムの幅方向に複数設けられ、該樹脂フィルムの幅方向に対して不活性ガスを略均一に供給するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光照射装置。
  5. 請求項2に記載の光照射装置と、
    前記光照射装置よりも前記樹脂フィルムの搬送方向下流側に配置され、該樹脂フィルムの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に光を照射する光源を有する下流側光照射装置とを備えたことを特徴とするハードコートフィルム製造装置。
  6. 前記樹脂フィルムの上に少なくとも光硬化型樹脂層が積層された積層フィルムの製造方法であって、
    樹脂フィルムの上に形成された光硬化型樹脂塗膜に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光照射装置を用いて光を照射し、該光硬化型樹脂塗膜を硬化させることを特徴とする積層フィルムの製造方法。
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