JP5800716B2 - 電力用半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子と制御素子とをひとつのパッケージ内に備えた電力用半導体装置の構成に関する。
半導体装置の中でも電力用半導体装置は、産業用機器から家電・情報端末まで幅広い機器の主電力(パワー)の制御に用いられ、とくに輸送機器等においては高い信頼性が求められている。また、小型化および高効率化も同時に求められており、例えば、材料面では大電流を流すことができ、高温動作も可能なワイドバンドギャップ半導体材料である炭化珪素(SiC)がシリコン(Si)に代わる半導体材料として注目されている。一方、パッケージ技術としては、パワー素子(電力用半導体素子)からなる電力回路だけではなく、制御素子やコンデンサなどの受動素子からなる制御回路を取り込んだインテリジェント化が進んでいる。
そこで、縦型電力用半導体素子が接合された回路基板(主回路基板)の上方に、裏面に配線パターンが形成された回路基板(インターポーザ基板)を重ね、インターポーザ基板の裏面の配線パターンと電力用半導体素子の上面の電極とをはんだ付け等により接合して配線接続を行うことで小型化を図った電力用半導体装置が提案されている(例えば、特許文献1または2参照。)。
上記のような電力用半導体装置にあっては、電力用の端子と制御用の端子とをパッケージの異なる端部に配置するため、回路基板の一端側に電力用の配線経路が、他端側に制御用の配線経路が形成される。このとき、電力用半導体素子の下面の電極が接合されたダイパッドが制御用の配線経路に最も近接した位置に形成されることになる。しかし、主回路基板は平坦な絶縁基板の表面に配線パターンを形成してダイパッドや配線経路を構成しているので、ダイパッドと制御用の配線経路とが同一平面内で近接することになる。一方、サイズを考慮すると、両者の間隔を広くとることには限りがある。そのため、ダイパッドに流れる電流により発生するノイズが、近接する制御回路に干渉し、動作信頼性を損なう懸念があった。そこで、ダイパッドの位置を制御系の配線経路と異なる高さに設置するため、段差加工が容易なリードフレームを主回路基板の構成部材に用いることが考えられる。
特開平10−12812号公報(段落0012〜0020、図4、図5) 特開2004−172211号公報(段落0007、図2)
しかしながら、段差加工が容易であるということは、裏を返せば容易に変形するということでもある。そのため、リードフレームを主回路基板に用いると、インターポーザ基板を接合する工程やトランスファモールドのように、金型内に樹脂を流し込む封止工程において、リードフレームに曲がりや反りなどが発生することがある。その結果、電力用半導体素子と配線パターンとの接合部の信頼性が低下したり、封止樹脂がリードフレーム裏面に回り込みむなどして、製品にばらつきが生じる可能性があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、小型で信頼性の高い電力用半導体装置を得ることを目的としている。
本発明の電力用半導体装置は、主電力を制御する電力用半導体素子と、前記電力用半導体素子を制御する制御素子とを矩形板状の封止体内に内包するとともに、前記封止体の対向する側面のうち、一方から前記電力用半導体素子と接続するための電力用端子が、他方から前記制御素子と接続するための制御用端子が突出する電力用半導体装置であって、それぞれの面が略平行になるように形成されたリードフレーム内のパターンのうちの、前記電力用端子に延在する電力リードパターンと、前記制御用端子に延在する制御リードパターンと、少なくとも前記制御リードパターンの面に対して垂直な方向に段差付されるとともに前記制御リードパターンに近い方の面に前記電力用半導体素子の裏面電極が接合されたダイパッドと、絶縁基板に配線パターンを積層して構成され、前記制御素子が搭載されるとともに、少なくとも一方の面に、前記電力用半導体素子の表面電極と接続するための電力配線パターンと、前記制御素子の電極と電気接続される制御配線パターンとが形成されたインターポーザ基板と、を備え、前記リードフレームに対して前記インターポーザ基板が平行に位置するように、前記電力用半導体素子の表面電極に対して前記電力配線パターンを、前記制御リードパターンに対して前記制御配線パターンを対向させて接合するとともに、前記ダイパッドの少なくとも周縁部には、前記ダイパッドと前記インターポーザ基板との間隔を維持する第一の間隔維持部材が配置され、さらに前記インターポーザ基板と前リードフレームとの間隔を維持する第二の間隔維持部材が配置されていることを特徴とする。
本発明の電力用半導体装置によれば、リードフレームに形成されたダイパッドを制御リードパターンと段違いに形成するとともに、ダイパッドとインターポーザ間、およびインターポーザとリードフレーム間の間隔を維持する部材を設けたので、小型で、信頼性の高い電力用半導体装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1にかかる電力用半導体装置の構成を説明するための、封止前の組立体の斜視図、バンプを形成したインターポーザ基板の裏面斜視図、および半導体素子を搭載したリードフレームの斜視図である。 本発明の実施の形態1にかかる電力用半導体装置の構成を説明するための、組立体の長手方向断面図と、短手方向断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる電力用半導体装置の構成を説明するためのパワー回路と制御回路の配線図である 本発明の実施の形態2にかかる電力用半導体装置の構成を説明するための、封止前の組立体の斜視図、バンプを形成したインターポーザ基板の裏面斜視図、および半導体素子を搭載したリードフレームの斜視図である。 本発明の実施の形態2にかかる電力用半導体装置の構成を説明するための、組立体の短手方向断面図である。 本発明の実施の形態2の変形例にかかる電力用半導体装置の構成を説明するための、リードフレームとインターポーザ基板との接続部分の拡大断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる電力用半導体装置の構成を説明するための、封止前の組立体の斜視図、バンプを形成したインターポーザ基板の裏面斜視図、および半導体素子を搭載したリードフレームの斜視図である。 本発明の実施の形態3にかかる電力用半導体装置の構成を説明するための、組立体の短手方向に延びる異なる切断線によるそれぞれの断面図である。 本発明の実施の形態3の変形例にかかる電力用半導体装置の構成を説明するための、組立体の短手方向断面図である。
実施の形態1.
図1〜図3は、本発明の実施の形態1にかかる電力用半導体装置の構成を説明するためのもので、図1は電力用半導体装置の主要部材の外観を示したものであって、図1(a)は電力用半導体装置を樹脂封止する前の組立体の斜視図、図1(b)はインターポーザ基板にバンプを形成した、組立体を構成する直前の裏面斜視図、および図1(c)はリードフレームに電力用半導体素子を搭載した、組立体を構成する直前の斜視図である。また、図2は組立体の断面の状態を説明するためのもので、図2(a)は図1(a)のAA−AA線による切断面であって、組立体の長手方向断面図、図2(b)は図1(a)のBB−BB線による切断面であって、組立体の短手方向断面図である。図3は組立体の回路構成を説明するためのもので、図3(a)はパワー回路の部材の配線構成を説明するための模式配線図、図3(b)は制御回路の部材の配線構成を説明するための模式配線図である。なお、図1(b)および図1(c)に示す一点鎖線は、それぞれインターポーザ基板の裏面およびリードフレームにおけるAA−AA線、BB−BB線に対応する切断位置を示すものである。
本実施の形態にかかる電力用半導体装置の構成について図に基づいて説明する。
電力用半導体装置1は、電力回路および制御回路を備えるとともに、封止樹脂によりパッケージ化したものであり、封止前は、図1(a)に示す組立体1Pのような構成をとっている。はじめに、組立体1Pの説明に先立ち、組立体1Pを構成する2つの主要部材であるリードフレーム10およびインターポーザ基板40について説明する。
リードフレーム10は、図1(c)に示すように、1枚の銅板を打ち抜いて枠体17の内側に平面状のパターンを形成するとともに、それぞれの面の平行を保ちながら段差付を行ったものである。このリードフレーム10は、最終的に長手方向の左側から電力用のリード端子(電力用端子)が、右側から制御用のリード端子(制御用端子)が突出することを想定して構成したものであり、各パターンは、基本的に長手方向に並行して延在するように形成されている。そして、長手方向の左側には電力リードとなるリードパターン11と12がタイバー16を介して連なり、右側には制御リードとなるリードパターン14と15がタイバー16を介して連なっている。後の工程でタイバー16部分を切り離し、枠体17を除去することにより、外部端子となるリードパターン11のそれぞれと、内部配線部材となるリードパターン12のそれぞれとが、それぞれ一連の電力リードとして機能する。同様に、外部端子となるリードパターン14のそれぞれと、内部配線部材となるリードパターン15のそれぞれとが、それぞれ一連の制御リードとして機能する。
リードパターン12およびリードパターン15は、内部に向かう先端部分がリードフレーム10のレベルLuに対して一段低く、後述する電力用半導体素子21、22の能動面と同じレベルLcになるように段差付が行われている。そして、リードパターン12のうち、12cの先端は、レベルLcより、電力用半導体素子21、22の厚み(接合部含む)分さらに低いレベルLdにまで段差付けされ、電力用半導体素子21、22を搭載するためのダイパッド13aが形成されている。また、制御リードパターン15と並んで形成され、リードパターン14と連係せず、タイバー16の切り離しによって独立することになるリードパターン15eの先端もレベルLdに段差付けされるとともに、電力用半導体素子21、22を搭載するためのダイパッド13bが形成されている。
ダイパッド13aおよび13b(まとめて13)には、電力用半導体素子として、それぞれ半導体スイッチを構成する整流素子21とスイッチング素子22の組が搭載されている。整流素子21は、厚さ0.2mm×6mm×9mmのダイオードで、はんだ接合によりダイパッド13の所定位置に裏面のカソード電極21cが接合されている。スイッチング素子22は、厚さ0.2mm×9mm×9mmのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)で、ダイオード21と同様にはんだ接合によりダイパッド13の所定位置に裏面のコレクタ電極22cが接合されている。
また、ダイオード21の表側(能動面)にはアノード電極21aが形成され、IGBT22の能動面には主電極であるエミッタ電極22eと制御電極であるゲート電極22gが形成されている。能動面の各電極には、後述するはんだバンプと接合するため、直径0.6の電極がCu蒸着によって形成されている。
インターポーザ基板40は、図1(a)、図1(b)に示すように、絶縁基板41の表側と裏側に配線パターン42と43が形成されたものである。表側の配線パターン42としては、矩形状で面内のほぼ中央に配置されるとともに、制御素子23が接合された配線パターン42dと、金のボンディングワイヤ74によって制御素子23の制御電極23eと電気接続されている配線パターン42cが形成されている。そして、裏側の配線パターン43としては、表側の配線パターン42cに対応するように配置された配線パターン43cと43g、ダイパッド13上の電力用半導体素子21,22の主電極21a、22eに対応して配置された配線パターン43aと43bが形成されている。また、ダイパッド13の周縁部分に対応し、電気接合ではなく機械的な接合を目的として配置されたパターン43jも形成されている。
そして、配線パターン43aと43bには、それぞれ、ダイパッド13aと13b上に構成された半導体スイッチごとの主電極であるアノード電極21aとエミッタ電極22eと接合するためのはんだバンプ61Bが形成されているとともに、配線パターン43aの一部は配線パターン43bの近くまで延び、その部分にはダイパッド13bと接合するためのはんだバンプ62Bが形成されている。配線パターン43cの一端部は、絶縁基板41を貫通するスルーホール(導通孔)44により、表側の配線パターン42cと導通(電気接続)しており、他端部には制御リードパターン15と接合するためのはんだバンプ61Bが形成されている。配線パターン43gの一端部にはダイパッド13上のIGBT22のゲート電極22gと接合するためのはんだバンプ61Bが形成され、他端部には制御リードパターン15と接合するためのはんだバンプ61Bが形成されている。また、一部の配線パターン43gの他端部は、はんだバンプ61Bを形成する代わりに、導通孔44によって表側の配線パターン42cと導通させている。パターン43jには、ダイパッド13の周縁部と接合するためのはんだバンプ62Bが形成されている。
なお、はんだバンプ61B、62は、後述する図2で説明するように、単純なはんだ材ではなく、SnAgCu系のはんだ材61s、62sの中に、それぞれCu(銅)製の核体61c、62が内包されている。はんだバンプ61Bは、レベルLu部分の部材(リードパターン12、15、および電力用半導体素子21、22の能動面の電極)との接合を目的として形成したもので、直径は0.7mmで、内包する核体61cは、直径0.45mmの球状をなす。はんだバンプ62Bは、レベルLd部分の部材(ダイパッド13)との接合を目的としたもので、直径は0.8mmで、内包する核体62cは、直径0.65mmの球状をなす。なお、核体62cと核体61cの直径の差(0.2mm)は、電力用半導体素子21、22の高さ、つまりレベルLuとレベルLdの差に相当する。
上記のようにはんだバンプ61B、62Bが形成されたインターポーザ基板40を、半導体素子21、22が搭載されたリードフレーム10に位置決めして載置する。そして、インターポーザ基板40の上面に1kgの荷重をかけながらホットプレートにて240℃まで加熱する。すると、はんだバンプ61B、62B中のはんだ材61s、62sは溶融するが、核体61c、62cは溶融せずに、その荷重を支え、核体61c、62cの直径分のスペーサとして機能する。これにより、図2(a)、(b)に示すように、はんだバンプ61Bを用いた部分は、厚さ0.45mmの厚みのはんだ接合部61が形成され、はんだバンプ62B用いた部分は、厚さ0.65mmの厚みのはんだ接合部62が形成される。なお、リードフレーム10と電力用半導体素子21、22との接合部80、およびインターポーザ基板40と制御素子23との接合部80を構成するはんだ材には、上記工程中に溶融しないよう、はんだバンプ61B、62Bのはんだ材よりも融点の高いはんだ材を使用している。
そして、図3(a)に示すように、2つの半導体スイッチ(SW−A、SW−B)を備えたパワー回路が形成される。また、同時に制御素子23とゲート電極22gや外部回路との電気接続も完了し、図3(b)に示すように、パワー回路の駆動を制御するための制御回路が形成される。このとき、制御回路の配線部材のなかには、ダイパッド13と同じレベルLdの位置に達するものはない。そのため、リードフレーム10内の配線を平面に投射した際に、最も制御回路の配線部材であるリードパターン15と近接するダイパッド13は、互いに異なる高さに位置することになる。
さらに、リードフレーム10の最下層に位置するダイパッド13は、厚みが規定されたはんだ接合部(層)61、62や厚みが一定な部材を介して、平坦度が高く、金属板よりも可撓性の低いインターポーザ基板40と接合されていることになる。つまり、ダイパッド13の面内には、インターポーザ基板40との間隔を維持する間隔維持部材が配置されていることになる。そのため、リードフレーム10に力が加わっても、リードフレーム10の変形を抑え、インターポーザ基板40との平行度を容易に維持することができる。
このようにして形成した電力用半導体装置の組立体1P(図1(a))をトランスファモールド用の金型内に設置し、封止領域Rs部分をトランスファモールドによって封止樹脂で封止する。このとき、はんだ接合部61、62は核体61c、62cによりつぶれが生じることがない。そして、組立体1Pの最下面に位置するダイパッド13と上面に位置するインターポーザ基板40との平行度が維持されるので、樹脂がダイパッド13の下側に回り込むこともなく、ばらつきのない封止が可能となる。最後に封止体90からはみ出たリードフレーム10から枠体17を切除するとともに、タイバー16を切り離す。このようにして、バラバラになった外部端子(それぞれ11、12部分に対応)を所定の形状に折り曲げると電力用端子、制御用端子となり、信頼性の高い電力用半導体装置1が完成する。
つぎに動作について説明する。
電力用端子11、制御用端子14を外部回路に接続して電力用半導体装置1を起動させると、制御素子23からIGBT22のゲート電極22gに制御信号(ゲート信号)が出力され、IGBT22がONになる。すると、ダイオード21、IGBT22をはじめとする電力用半導体素子に電流が流れ、電力用端子11を介して、制御された主電力が出力される。その際、インターポーザ基板40やリードフレーム10の内部リードに相当する部分にはそれぞれ主電力の電流や制御用の電流が流れ、流れに応じた磁場が生じる。
しかし、本実施の形態にかかる電力用半導体装置1では、段差付が容易なリードフレーム10を用いることで、電力用端子11や制御用端子14とつながるリードパターン12、15の高さ(Lc)とダイパッド13の高さ(Ld)に変化をつけた。そのため、小型化のために回路の占める面積を減少させても、主電力回路と制御回路とを同一平面内で近接させなくてすむので、発生した磁場(ノイズ)による制御回路への干渉を抑えることができる。しかも、ダイパッド13の面内にインターポーザ基板40との間隔を維持する部材である核体61c、62cを設けたので、リードフレーム10の変形を抑えて確実に封止しているので、回路部材が封止体90内で確実に保持され、湿気や有害なガスからも保護されるので、ますます信頼性が高くなる。
なお、はんだバンプ61B、62Bを構成するはんだ材61s、62sとしてSnAgCuはんだを用いた例を示したが、これに限定するものではなく、SnSbはんだ(融点240℃)などの他のはんだ材料を用いても同様の効果が得られる。
また、はんだバンプ61B、62Bを構成する核体61c、62cの材料として、銅を用いたが、これに限定するものではない。内包されるはんだ材61s、62sよりも融点が高く、はんだ接合時やそれ以降の工程で溶融せず、スペーサ(間隔維持部材)としての機械的強度がある材料であればよく、金属に限らずセラミクスなどの無機物でもよい。一方、はんだ材との相性を考慮すると、例示した銅のほか、Ni(ニッケル)やTi(チタン)といったはんだに対して濡れ性のある材料、あるいはこれら濡れ性のある材料で覆われた材料が好ましい。
また、核体61c、62cの形状として球を採用したが、これに限定されることはない。ただし、接合の際に、厚みが一定な部分がインターポーザ基板40の面に垂直な方向に揃う形状がよく、例えば、直径と高さが同じ円柱や立方体など、所定の代表径で表すことができる形状が好ましい。また、例えば、扁平度が高い板状の部材でも、インターポーザ基板40の面に垂直な方向と厚み方向が揃うのであれば、板材の厚みを代表径として表すことができるので、使用することが可能である。
以上のように本実施の形態1にかかる電力用半導体装置1によれば、主電力を制御する電力用半導体素子21、22と、電力用半導体素子21、22を制御する制御素子23とを矩形板状の封止体90に内包するとともに、封止体90の対向する側面のうち、一方から電力用半導体素子21、22と接続するための電力用端子11が、他方から制御素子23と接続するための制御用端子14が突出する電力用半導体装置1であって、それぞれの面が略平行になるように形成されたリードフレーム10内のパターンのうちの、電力用端子11に延在する電力リードパターン12と、制御用端子14に延在する制御リードパターン15と、少なくとも制御リードパターン15の面に対して垂直な方向に段差付されるとともに制御リードパターン15に近い方の面に電力用半導体素子21、22の裏面電極21c、22cが接合されたダイパッド13と、絶縁基板41に配線パターン42、43を積層して構成され、制御素子23が搭載されるとともに、少なくとも一方の面(裏面)に、電力用半導体素子21、22の表面電極21a、22eと接続するための電力配線パターン43a、43bと、制御素子23の電極23eと電気接続される制御配線パターン43cとが形成されたインターポーザ基板40と、を備え、リードフレーム10(特にダイパッド13)に対してインターポーザ基板40が平行に位置するように、電力用半導体素子21、22の表面電極21a、22eに対して電力配線パターン43a、43bを、制御リードパターン15に対して制御配線パターン43cを対向させて接合するとともに、ダイパッド13の少なくとも周縁部である4隅とインターポーザ基板40とが、はんだバンプ62Bで接合されている。そのため、ダイパッド13の少なくとも周縁部には、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔を維持する間隔維持部材として機能する所定の径を有する核体62cが配置されていることになる。
そのため、小型化してもノイズの影響を受けないように、リードフレーム10を用いてダイパッド13を制御リードパターン15に対して段差付できるともに、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔が維持されるので、製品ばらつきもなく、信頼性の高い電力用半導体装置1が得られる。さらに、電力用半導体素子21、22の実装対象を積層基板に比べて生産性が高いリードフレーム10にしたので、効率よく生産することができる。
さらに、電力用半導体素子21、22の表面電極21a、22eと電力配線パターン43a、43bとの接合に、はんだバンプ61Bを用いた。そのため、ダイパッド13の中央部分を含む面内にも、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔を維持する間隔維持部材として機能(厳密には厚みが一定な電力用半導体素子21、22を含めて)する所定の径を有する核体61cが配置されていることになる。そのため、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔がダイパッド13の面内全体で維持されるので、ますます信頼性が高くなる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔を維持する部材として核体61c、62cを内包するはんだバンプ61B、62Bを使用する例について記載したが、これに限ることはない。本実施の形態2では、間隔を維持する部材として、ダイパッドの一部にインターポーザ基板を支える支柱となる支柱部を設けるようにした。他の構成については、基本的に上記実施の形態1と同様であるので、同様部分についての説明は省略する。
図4と図5は、実施の形態2にかかる電力用半導体装置の構成を説明するためのもので、図4は電力用半導体装置の主要部材の外観を示したものであって、図4(a)は電力用半導体装置を樹脂封止する前の組立体の斜視図、図4(b)はインターポーザ基板にバンプを形成した、組立体を構成する直前の裏面斜視図、および図4(c)はリードフレームに半導体素子を搭載した、組立体を構成する直前の斜視図である。また、図5は組立体の断面の状態を説明するための、図4(a)のBB−BB線による切断面であって、組立体の短手方向断面図である。また、図6は変形例にかかる電力用半導体装置の支柱部とインターポーザ基板との接続部分を拡大した断面図(切断線は図4(a)のBB−BB線に対応)である。
本実施の形態2においては、図4(b)、(c)に示すように、インターポーザ基板40とレベルLdのダイパッド13との間隔を維持する部材に、実施の形態1において設けたはんだバンプ62B(厳密には核体62c)の代わりに、支柱として機能する支柱部18をダイパッド13に設けたものである。支柱部18はダイパッド13の周縁部である4隅近傍部分から延在する突起をそれぞれ折り曲げることにより形成したもので、段差付けにおけるプレス工程で同時に形成している。そして、図5に示すようにインターポーザ基板40のパターン43jに対してはんだ接合している。さらに、支柱部18のうち、一部の支柱部18cをインターポーザ基板40の配線パターン43aに接続することで、実施の形態1の図3で説明したのと同様の回路構成を実現している。
これにより、少なくとも支柱部18が設けられた部分では、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔は維持される。さらに、ダイパッド13a、13bのそれぞれの周縁部である4隅の近傍部分に支柱部18を設けたため、ダイパッド13a、13bそれぞれの面内でインターポーザ基板40との間隔が維持されるので、ダイパッド13a、13bそれぞれとインターポーザ基板40との平行度を保つことができる。つまり、大型はんだバンプ62Bに代えてダイパッド13の一部に支柱部18を形成することによっても同様の効果が得られる。
実施の形態2の変形例.
また、上記実施の形態2においては、支柱部18のインターポーザ基板40に接する部分、つまり先端に板材の面がくるように支柱部18を形成したが、これに限ることはない。例えば図6に示すように、支柱部の先端18xを他の部分より細くし、インターポーザ基板40に設けた開口部40hに差し込む、あるいはかみ合うようにしてもよい。あるいは、ダイパッド13にドーム上のふくらみを形成し、ふくらみ部分がインターポーザ基板40に接するようにしても同様の効果が得られる。
なお、4隅近傍に支柱部18を配置した例のように、ダイパッド13の面内においてインターポーザ基板40との間隔が維持できるように支柱部18を配置できれば、はんだバンプ61Bに代えて、核体61cの無い従来通りのはんだバンプを用いてもよい。
なお、本実施の形態2においては、インターポーザ基板40の裏面の配線パターンのうち、導通孔44の裏面側の面部分に、実施の形態1で設けた裏面側で延在する配線パターン43cの役目を兼用させ、はんだバンプ61Bを設けるようにしている。しかし、これは、支柱部18を設けるための必要条件ではなく、配線パターンの自由度を示すために変化した形態を示したに過ぎない。
以上のように本実施の形態2にかかる電力用半導体装置1によれば、主電力を制御する電力用半導体素子21、22と、電力用半導体素子21、22を制御する制御素子23とを矩形板状の封止体90に内包するとともに、封止体90の対向する側面のうち、一方から電力用半導体素子21、22と接続するための電力用端子11が、他方から制御素子23と接続するための制御用端子14が突出する電力用半導体装置1であって、それぞれの面が略平行になるように形成されたリードフレーム10内のパターンのうちの、電力用端子11に延在する電力リードパターン12と、制御用端子14に延在する制御リードパターン15と、少なくとも制御リードパターン15の面に対して垂直な方向に段差付されるとともに制御リードパターン15に近い方の面に電力用半導体素子21、22の裏面電極21c、22cが接合されたダイパッド13と、絶縁基板41に配線パターン42、43を積層して構成され、制御素子23が搭載されるとともに、少なくとも一方の面(裏面)に、電力用半導体素子21、22の表面電極21a、22eと接続するための電力配線パターン43a、43bと、制御素子23の電極23eと電気接続される制御配線パターンとして機能する導通孔44とが形成されたインターポーザ基板40と、を備え、リードフレーム10に対してインターポーザ基板40が平行に位置するように、電力用半導体素子21、22の表面電極21a、22eに対して電力配線パターン43a、43bを、制御リードパターン15に対して導通孔44を対向させて接合するとともに、ダイパッド13には、ダイパッド13から延在するとともにインターポーザ基板40を支え、間隔維持部材として機能する支柱部18が形成されている。そのため、ダイパッド13の少なくとも周縁部には、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔を維持する間隔維持部材として機能する支柱部18が配置されていることになる。
そのため、小型化してもノイズの影響を受けないように、リードフレーム10を用いて、ダイパッド13を制御リードパターン15に対して段差付できるともに、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔が維持されるので、製品ばらつきもなく、信頼性の高い電力用半導体装置が得られる。さらに、電力用半導体素子21、22の実装対象を積層基板に比べて生産性が高いリードフレーム10にしたので、効率よく生産することができる。
実施の形態3.
上記実施の形態1および2では、制御素子をインターポーザ基板の表面側に搭載する例について説明した。本実施の形態3においては、制御素子をインターポーザ基板の裏面側に搭載し、制御素子部分を封止するポッティング樹脂をリードフレームとインターポーザ基板の間隔を維持する部材として用いるようにしたものである。制御素子の配置に伴ってインターポーザ基板の配線パターンの構成は異なることになるが、他の構成については、基本的に上記実施の形態1あるいは2と同様であるので、同様部分についての説明は省略する。
図7と図8は、実施の形態3にかかる電力用半導体装置の構成を説明するためのもので、図7は電力用半導体装置の主要部材の外観を示したものであって、図7(a)は電力用半導体装置を樹脂封止する前の組立体の斜視図、図7(b)はインターポーザ基板にバンプを形成した、組立体を構成する直前の裏面斜視図、および図7(c)はリードフレームに半導体素子を搭載した、組立体を構成する直前の斜視図である。また、図8は組立体の短手方向の断面の状態を説明するためのもので、図8(a)は図7(a)のBB−BB線による断面図、図8(b)は図7(a)のCC−CC線による断面図を示す。また、図9は変形例にかかる組立体の短手方向の断面図(図7(a)のBB−BB線に対応)である。
本実施の形態3においては、図7、図8に示すように、インターポーザ基板40の裏面側に制御素子23を搭載し、その部分をポッティング樹脂50により封止したものである。そのため、表側の配線パターン42や導通孔44を形成せず、裏面にのみ配線パターン43を形成している。
配線パターン43は、矩形状で面内のほぼ中央に配置され、制御素子23が接合された配線パターン43d、および金のボンディングワイヤ74によって制御素子23の制御電極23eと電気接続されている配線パターン43c、IGBT22のゲート電極22gに対向するように配置された配線パターン43g、およびダイパッド13上の電力用半導体素子21,22の主電極21a、22eに対応して配置された配線パターン43aと43bが形成されている。そして、配線パターン43cの一部は、図示しないが配線パターン43gと導通するように構成している。これにより、実施の形態1の図3で説明したのと同様の回路構成を実現することができる。そして、制御素子23、ワイヤボンド74および配線パターン43cの一部を含む所定領域をポッティング樹脂50により封止している。
ポッティング樹脂50の高さ(厚み)は、インターポーザ基板40とリードフレーム10のレベルLd部分(ダイパッド13)との間隔および樹脂の柔軟性に応じて設定し、ポッティング樹脂50とほぼ同じ高さを有するポッティング樹脂51をダイパッド13a、13bのそれぞれの4隅に対応する箇所に形成した。ただし、ダイパッド13bの4隅に対応する部分のうち、配線パターン43aの張り出し部分には、ポッティング樹脂51の代わりにダイパッド13bと電気接続するためのはんだバンプ62Bを配置している。そして、ダイパッド13aと13bとの対向する側部で、ゲート電極22g側の端部となる隅部分では、ポッティング樹脂50がポッティング樹脂51の代用をしている。
これにより、ポッティング樹脂50、51が実施の形態1におけるはんだバンプ62B、あるいは実施の形態2における支柱部18と同様に、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔を維持する部材として機能する。
実施の形態3の変形例.
また、上記実施の形態3においては、配線パターン43aの張り出し部分とダイパッド13bとの電気接続のために、ポッティング樹脂51の代わりにはんだバンプ62Bを配置したが、これに限ることはない。例えば図9に示すように、実施の形態2で説明したのと同様に、ダイパッド13bに支柱部18cを設けるようにしてもよい。
なお、ポッティング樹脂51により、インターポーザ基板40とダイパッド13間の間隔を維持する構成は、実施の形態1あるいは2のようにインターポーザ基板40の表側に制御素子23を搭載した場合にも適用できる。
一方、本実施の形態3のように、インターポーザ基板40の表側を平坦にした場合、柔軟性のあるポッティング樹脂51や、可撓性のある支柱18により、ダイパッド13とインターポーザ基板40間が弾性のある厚み部材として機能する。したがって、トランスファモールド金型上面にインターポーザ基板40を密着させることができるので、インターポーザ基板40の上面を封止樹脂から露出させ、例えば、上下両面を放熱面とするような構成も可能となる。
以上のように本実施の形態3にかかる電力用半導体装置1によれば、主電力を制御する電力用半導体素子21、22と、電力用半導体素子21、22を制御する制御素子23とを矩形板状の封止体90に内包するとともに、封止体90の対向する側面のうち、一方から電力用半導体素子21、22と接続するための電力用端子11が、他方から制御素子23と接続するための制御用端子14が突出する電力用半導体装置1であって、それぞれの面が略平行になるように形成されたリードフレーム10内のパターンのうちの、電力用端子11に延在する電力リードパターン12と、制御用端子14に延在する制御リードパターン15と、少なくとも制御リードパターン15の面に対して垂直な方向に段差付されるとともに制御リードパターン15に近い方の面に電力用半導体素子21、22の裏面電極21c、22cが接合されたダイパッド13と、絶縁基板41に配線パターン43を積層して構成され、制御素子23が搭載されるとともに、少なくとも一方の面(裏面)に、電力用半導体素子21、22の表面電極21a、22eと接続するための電力配線パターン43a、43bと、制御素子23の電極23eと電気接続される制御配線パターン43cとが形成されたインターポーザ基板40と、を備え、リードフレーム10に対してインターポーザ基板40が平行に位置するように、電力用半導体素子21、22の表面電極21a、22eに対して電力配線パターン43a、43bを、制御リードパターン15に対して制御配線パターン43cを対向させて接合するとともに、ダイパッド13の周縁部である4隅のうち、少なくとも一部とインターポーザ基板40との接合に、所定厚みを有するポッティング樹脂51が用いられている。そのため、ダイパッド13の少なくとも周縁部には、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔を維持する間隔維持部材として機能する所定厚みを有するポッティング樹脂51が配置されていることになる。
また、制御素子23はインターポーザ基板40の裏側に搭載されており、所定厚みを有して制御素子23を封止するとともに、ダイパッド13に対向して前記間隔維持部材として機能する封止樹脂50を設けたので、ダイパッド13の周縁部である4隅のうち、少なくとも一部とインターポーザ基板40との間に、所定厚みを有するポッティング樹脂50が用いられていることになる。
そのため、小型化してもノイズの影響を受けないように、リードフレーム10を用いて、ダイパッド13を制御リードパターン15に対して段差付できるともに、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔が維持されるので、製品ばらつきもなく、信頼性の高い電力用半導体装置が得られる。
なお、上記各実施の形態では、銅製リードフレームについて記載したが、Ni/AuめっきやAgめっきなどの表面処理が施されていてもよい。また、はんだ付け電極としてCu蒸着を用いたが、Ni/Auなど他の金属や、めっきなど他の手法で形成してもよい。また、ワイヤボンド用の金属線として、Au(金)線を用いたが、Cu(銅)線やAl(アルミニウム)線など他の材料を用いてもよい。
また、上記各実施の形態においては、IGBT22のゲート電極22gに対してもバンプ61Bを用いて接続したが、これに限ることはない。例えば、インターポーザ基板40のゲート電極22gに対向する部分にゲート電極22gに対して余裕を持たせた貫通孔を形成し、ワイヤボンドで直接制御素子23あるいは配線パターン42cと接続を行うようにしてもよい。この場合、他の電極よりも小さなゲート電極22gに対する位置決め要求精度が緩和されるので、インターポーザ基板40のリードフレーム10に対する位置ずれ許容量を増大させることができる。
また、制御素子23あるいは表面側の配線パターン42cとリードパターン15との接続については、導通孔44やはんだバンプ61Bに限らず、一部にワイヤボンドを用いてもよい。また、リードフレーム10の一部に所定径の開口部を設け、はんだバンプ61B、62Bやポッティング樹脂51の一部を落とし込み、位置決めを容易にするようにしてもよい。
また、インターポーザ基板40裏面のパワー回路に相当する配線パターンを、接地電極(GND)を両側に配したコプレーナ構造にしたり、積層導体層の上下面を接地電極としたマイクロストリップ構造とすることで、さらにノイズの発生を抑制することが可能となる。また、インターポーザ基板40の表裏の電気的接続は導通孔44を用いているが、インターポーザ基板40の端面にキャスタレーション(半円スルーホール)を形成し、スルーホールめっきだけでは電気容量が不足している場合に、はんだを流し込むことで電気容量を増し、大電流回路への適用性を向上させるようにしてもよい。もちろん、導通孔44にリードフレーム10の一部など金属部材を挿入し、はんだを流し込むことによって、電気容量を増大させるようにしてもよい。
以上のように上記各実施の形態1〜3にかかる電力用半導体装置1によれば、主電力を制御する電力用半導体素子21、22と、電力用半導体素子21、22を制御する制御素子23とを矩形板状の封止体90に内包するとともに、封止体90の対向する側面のうち、一方から電力用半導体素子21、22と接続するための電力用端子11が、他方から制御素子23と接続するための制御用端子14が突出する電力用半導体装置1であって、それぞれの面が略平行になるように形成されたリードフレーム10内のパターンのうちの、電力用端子11に延在する電力リードパターン12と、制御用端子14に延在する制御リードパターン15と、少なくとも制御リードパターン15の面に対して垂直な方向に段差付されるとともに制御リードパターン15に近い方の面に電力用半導体素子21、22の裏面電極21c、22cが接合されたダイパッド13と、絶縁基板41に少なくとも裏面側の配線パターン43を積層して構成され、制御素子23が搭載されるとともに、少なくとも一方の面(裏面)に、電力用半導体素子21、22の表面電極21a、22eと接続するための電力配線パターン43a、43bと、制御素子23の電極23eと電気接続される制御配線パターン43cとが形成されたインターポーザ基板40と、を備え、リードフレーム10に対してインターポーザ基板40が平行に位置するように、電力用半導体素子21、22の表面電極21a、22eに対して電力配線パターン43a、43bを、制御リードパターン15に対して制御配線パターン43cを対向させて接合するとともに、ダイパッド13の少なくとも周縁部である4隅には、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔を維持する間隔維持部材が配置されている。
そのため、小型化してもノイズの影響を受けないように、リードフレーム10を用いて、ダイパッド13を制御リードパターン15に対して段差付できるともに、ダイパッド13とインターポーザ基板40との間隔が維持されるので、製品ばらつきもなく、信頼性の高い電力用半導体装置が得られる。さらに、電力用半導体素子21、22の実装対象を積層基板に比べて生産性が高いリードフレーム10にしたので、効率よく生産することができる。
なお、上記各実施の形態においては、スイッチング素子(トランジスタ)22や整流素子(ダイオード)21として機能する電力用半導体素子には、シリコンウエハを基材とした一般的な素子でも良いが、本発明においては炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)系材料、またはダイヤモンドといったシリコンと較べてバンドギャップが広い、いわゆるワイドバンドギャップ半導体材料を用い、電流許容量および高温動作が可能な半導体素子を用いた場合に、特に顕著な効果が現れる。特に炭化ケイ素を用いた電力用半導体素子に好適に用いることができる。デバイス種類としては、スイッチング素子としてはIGBTの他に、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect-Transistor)でもよく、その他縦型半導体素子であればよい。
ワイドバンドギャップ半導体によって形成されたスイッチング素子や整流素子(各実施の形態における電力用半導体素子21、22)は、ケイ素で形成された素子よりも電力損失が低いため、スイッチング素子や整流素子における高効率化が可能であり、ひいては、電力用半導体装置の高効率化が可能となる。さらに、耐電圧性が高く、許容電流密度も高いため、スイッチング素子や整流素子の小型化が可能であり、これら小型化されたスイッチング素子や整流素子を用いることにより、電力用半導体装置も小型化が可能となる。また耐熱性が高いので、高温動作が可能であり、ヒートシンクの放熱フィンの小型化や、水冷部の空冷化も可能となるので、電力用半導体装置の一層の小型化が可能になる。
一方、上記のように高温動作する場合は停止・駆動時の温度差が大きくなり、さらに、高効率・小型化によって、単位体積当たりに扱う電流量が大きくなる。そのため経時的な温度変化や空間的な温度勾配が大きくなり、電力用半導体素子と配線部材との熱応力も大きくなる可能性がある。しかし、本発明のようにリードフレーム10とインターポーザ基板40との間に、間隔を維持する部材が配置されていれば、その間に配置された半導体素子や配線部材に余分な応力がかかることがなく、信頼性が向上する。とくに、配線あたりの電流量も増大するので、段差を付けたリードフレームを用いることにより、主電力の配線で発生するノイズの制御回路への影響を低減することが可能となる。つまり、本発明による効果を発揮することで、ワイドバンドギャップ半導体の特性を活かすことができるようになる。
なお、スイッチング素子及び整流素子の両方がワイドバンドギャップ半導体によって形成されていても、いずれか一方の素子がワイドバンドギャップ半導体によって形成されていてもよい。
1:電力用半導体装置、 1P:組立体、
10:リードフレーム、
11,12,14,15:リードパターン、 13:ダイパッド、 16:タイバー、
17:枠体、 18:支柱部、
21:ダイオード(電力用半導体素子)、 22:IGBT(電力用半導体素子)、
23:制御素子、
40:インターポーザ基板、
41:絶縁基板、 42,43:配線パターン、 44:導通部、
50:(制御素子封止用)ポッティング樹脂、 51:ポッティング樹脂、
61,62 はんだ接合部、 61B,62B:はんだバンプ、
61c,62c:核体、 61s,62s:はんだ材、 74:ボンディングワイヤ、
80:はんだ接合部、 90:封止体。

Claims (7)

  1. 主電力を制御する電力用半導体素子と、前記電力用半導体素子を制御する制御素子とを矩形板状の封止体に内包するとともに、前記封止体の対向する側面のうち、一方から前記電力用半導体素子と接続するための電力用端子が、他方から前記制御素子と接続するための制御用端子が突出する電力用半導体装置であって、
    それぞれの面が略平行になるように形成されたリードフレーム内のパターンのうちの、前記電力用端子に延在する電力リードパターンと、前記制御用端子に延在する制御リードパターンと、少なくとも前記制御リードパターンの面に対して垂直な方向に段差付されるとともに前記制御リードパターンに近い方の面に前記電力用半導体素子の裏面電極が接合されたダイパッドと、
    絶縁基板に配線パターンを積層して構成され、前記制御素子が搭載されるとともに、少なくとも一方の面に、前記電力用半導体素子の表面電極と接続するための電力配線パターンと、前記制御素子の電極と電気接続される制御配線パターンとが形成されたインターポーザ基板と、を備え、
    前記リードフレームに対して前記インターポーザ基板が平行に位置するように、前記電力用半導体素子の表面電極に対して前記電力配線パターンを、前記制御リードパターンに対して前記制御配線パターンを対向させて接合するとともに、前記ダイパッドの少なくとも周縁部には、前記ダイパッドと前記インターポーザ基板との間隔を維持する第一の間隔維持部材が配置され、さらに前記インターポーザ基板と前記リードフレームとの間隔を維持する第二の間隔維持部材が配置されていることを特徴とする電力用半導体装置。
  2. 前記電力用半導体素子の表面電極と前記電力配線パターンとの接合、および前記ダイパッドと前記インターポーザ基板との接合のうちの少なくとも一方は、
    はんだ材と、前記はんだ材よりも融点が高く、所定の代表径を有して前記はんだ材に内包され、前記第一の間隔維持部材として機能する核体と、で構成されたはんだバンプが用いられていることを特徴とする請求項1に記載の電力用半導体装置。
  3. 前記ダイパッドには、
    前記ダイパッドから延在するとともに前記インターポーザ基板を支え、前記第一の間隔維持部材として機能する支柱部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電力用半導体装置。
  4. 前記インターポーザ基板と前記ダイパッドとの間に、所定厚みを有し、前記第一の間隔維持部材として機能するポッティング樹脂が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。
  5. 前記制御素子は、前記インターポーザ基板の前記一方の面側に搭載されており、
    所定厚みを有して前記制御素子を封止するとともに、前記ダイパッドに対向して前記第一の間隔維持部材として機能する封止樹脂を設けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。
  6. 前記電力用半導体素子がワイドバンドギャップ半導体材料により形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。
  7. 前記ワイドバンドギャップ半導体材料は、炭化ケイ素、窒化ガリウム系材料、およびダイヤモンド、のうちのいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の電力用半導体装置。
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