JP5787630B2 - 共射出成形物及び共射出成形方法 - Google Patents
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例えば、共射出成形法によれば、EVOH樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂とが合流する多層マニホールド部の温度は、通常射出成型温度(シリンダー温度)として高温に設定していた方の樹脂の成形温度にあわせて設定される。従って、EVOH樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂とが合流する多層マニホールド部の温度は、必然的にポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂などの溶融成形温度に合わせて非常に高温となる。このような成形方法では、EVOH樹脂が熱劣化し、上記多層構造体に悪影響を及ぼしてしまう。
定性改善と臭気や酸味の発生を防止する目的でEVOH樹脂中に含まれる95℃,10時
間の熱水で遊離抽出されるカルボン酸根を極力少量にしている。さらに、溶融成形時のロ
ングラン性、特に耐着色性を付与する目的でリン酸化合物が配合されている。しかしながら、EVOH樹脂層の耐熱性に起因する成形品の成形安定性や、発泡等の外観については言及されていない。
また、本発明で用いる樹脂組成物は、常温で完全水和物が安定に存在できる多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物または部分脱水物が水分吸収能を有するため、組成物中に含まれる水を吸収して水和物を形成し、樹脂組成物におけるEVOH樹脂相を乾燥した状態に保つことが可能である。その結果、水分に起因するEVOH樹脂のガスバリア性の低下を防止し、または熱水処理を行ってもEVOH樹脂のガスバリア性の低下からいち早く回復することが可能である。
はじめに本発明のEVOH樹脂組成物について説明する。
本発明で用いるEVOH樹脂組成物は、(A)エチレン−ビニルエステル共重合体のケン化物(EVOH樹脂)をマトリックスとし、(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物又は部分脱水物を含有する。
本発明で用いるEVOH樹脂は、エチレンとビニルエステル系モノマーを共重合させた後にケン化させることにより得られる公知の樹脂であり、ガスバリア性に優れる非水溶性の熱可塑性樹脂である。一般的に食品包装材料などとして用いられる。
本発明で用いる(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物又は部分脱水物は、多価金属硫酸塩水和物を乾燥脱水した化合物を意味する。つまり、水分子を結晶水として取り込む性質を有する多価金属硫酸塩であればよい。多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物又は部分脱水物は、通常、常温常圧において固体である。
硫酸銅は、5水和物が安定して存在し、完全脱水物(x=0)又は部分脱水物(x<5)では、吸湿性がある。従って、xは5未満の数である。
硫酸マグネシウムでは、6水和物、7水和物などが常温で安定である。従って、xは7未満が好ましく、より好ましくは6未満、さらに好ましくは1未満であり、最も好ましくは無水物(x=0)である。
しかしながら、本発明で用いる樹脂組成物におけるこのような現象はEVOH樹脂の一般傾向と対照的であり、(B)成分含有による特徴的効果である。機構については、溶融粘度の安定化ないし減少は、EVOH樹脂の架橋反応の抑制、分解の進行によると考えられることから、溶融した樹脂組成物をアルカリ性にすることができる金属イオンの増加が寄与しているのではないかと考えられる。
(A)EVOH樹脂100重量部あたりで表現した場合、(B)硫酸金属塩は、1重量部以上、100重量部未満が好ましく、より好ましくは1〜43重量部、さらに好ましくは5〜25重量部、特に好ましくは5〜15重量部含有される。
本発明で用いるEVOH樹脂組成物には、EVOH樹脂以外に(C)他の熱可塑性樹脂を、EVOH樹脂に対して、通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下にて含有してもよい。
本発明にて用いる樹脂組成物には、上記成分の他、必要に応じて、本発明の効果を損なわない限り(例えば、樹脂組成物全体の5重量%未満にて)、エチレングリコール、グリセリン、ヘキサンジオール等の脂肪族多価アルコール等の可塑剤;飽和脂肪族アミド(例えばステアリン酸アミド等)、不飽和脂肪酸アミド(例えばオレイン酸アミド等)、ビス脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、低分子量ポリオレフィン(例えば分子量500〜10000程度の低分子量ポリエチレン、又は低分子量ポリプロピレン)等の滑剤;アンチブロッキング剤;酸化防止剤;着色剤;帯電防止剤;紫外線吸収剤;抗菌剤;不溶性無機塩(例えば、ハイドロタルサイト等);充填材(例えば無機フィラー等);酸素吸収剤;界面活性剤、ワックス;分散剤(ステアリン酸モノグリセリド等)などの公知の添加剤を適宜配合することができる。
本発明で用いる樹脂組成物は、以上のような(A)成分及び(B)成分、さらに所望により配合される他の成分を配合したものである。具体的には、(A)成分及び(B)成分(及び(C)成分や必要に応じて他の添加剤)を含有する組成物である。
(1)(A)、(B)を同時に溶融混練する方法、(2)樹脂である(A)を予め溶融したところに、(B)を配合し溶融混練する方法、(3)予め樹脂(A)に(B)を過剰量含有させてブレンドした高濃度組成物(一般にマスターバッチとも呼ばれる)を製造しておき、かかる組成物に樹脂(A)を加えてブレンドし、(B)成分を樹脂(A)によって希釈する方法;また、(C)成分を配合する場合は、(4)樹脂(A)または(C)の一方に(B)を溶融混練し、次いで他方の樹脂を溶融混練する方法;(5)予め樹脂(A)(および/または樹脂(C))に(B)を過剰量含有させてブレンドした高濃度組成物(一般にマスターバッチとも呼ばれる)を製造しておき、かかる組成物に樹脂(A)(および/または樹脂(C))を加えてブレンドし、(B)成分を希釈する方法である。なお、他の添加剤の配合については任意のタイミングで行い得る。
なかでも、押出機の場合、単軸または二軸の押出機等が挙げられ、溶融混練して得た樹脂組成物をストランド状に押出し、カットしてペレット化する方法が採用され得る。必要に応じて、ベント吸引装置、ギヤポンプ装置、スクリーン装置等を設けることも好ましい。上記溶融混練における温度は、通常150〜300℃、好ましくは170〜250℃である。
また、場合によっては、(A)成分および/又は(C)成分と(B)成分の飽和水和物を混合し、(A)成分および/又は(C)成分が溶融するような高温で溶融混練することで、(B)成分の飽和水和物が有する水和水を蒸発させて本発明の樹脂組成物を得る方法も採用可能であるが、かかる方法では樹脂組成物中に発泡が起こる傾向があるため採用しがたい。
本発明で用いる樹脂組成物は、共射出成形を行うことにより、各種成形物の材料として用いることができる。本発明の樹脂組成物の溶融混練時は、共射出成形において、EVOH樹脂の分解反応、架橋反応のバランスが保たれ、均質性の高い成形品を生産性良く得られるという効果をもたらすことができる。
しかし、共射出成形する熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂のように、通常200〜350℃、好ましくは230〜350℃、さらに好ましくは250〜330℃、特に好ましくは270〜310℃で溶融成形を行う樹脂の場合、EVOH樹脂と熱可塑性樹脂が合流するダイ(多層マニホールド部)の温度も同様の温度、すなわち通常200〜350℃、、好ましくは230〜350℃、さらに好ましくは250〜330℃、さらに好ましくは270〜310℃と、通常の押出温度よりも高温域に設定することになる。従って、熱可塑性樹脂と合流するダイ(多層マニホールド部)において、EVOH樹脂も必然的に同様の高温に晒されることとなる。
これに対して、本発明のEVOH樹脂組成物は、高温での熱安定性に優れているので、上記のような高温域に晒されるような共射出成形をおこなっても、着色、発泡、ピンホールといった外観上の問題が生じにくいので、外観に優れた多層構造体を得ることができる。
かかる中空容器の容量は任意に選択可能であり、通常50mL〜10Lであり、好ましくは50mL〜5Lであり、特に好ましくは50mL〜2Lである。
上記のようにして共射出成形により得られる多層構造体(延伸したものを含む)の厚み、更には多層構造体を構成するEVOH樹脂組成物層、他の熱可塑性樹脂層および必要に応じて設ける接着性樹脂層の厚みは、層構成、熱可塑性樹脂の種類、接着性樹脂の種類、用途や包装形態、要求される物性などにより選択可能である。
多層構造体(延伸したものを含む)の厚みは、通常10〜5000μm、好ましくは30〜3000μm、特に好ましくは50〜2000μmである。EVOH樹脂組成物層は通常1〜500μm、好ましくは3〜300μm、特に好ましくは5〜200μmであり、他の熱可塑性樹脂層は通常5〜3000μm、好ましくは10〜2000μm、特に好ましくは20〜1000μmである。接着性樹脂層を用いる場合、接着性樹脂層は、通常0.5〜250μm、好ましくは1〜150μm、特に好ましくは3〜100μmである。
特に本発明においては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の融点が通常100℃以上、好ましくは130〜260℃、特に好ましくは150〜260℃の熱可塑性樹脂が好ましく、特に好ましくはポリプロピレン系樹脂である。
上記の層構成において、それぞれの層間には、必要に応じて接着性樹脂層を介層してもよい。
しかしながら、上記樹脂組成物層は熱安定性に優れ、特にポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂等、融点が通常100℃以上、好ましくは130〜260℃、特に好ましくは150〜260℃の熱可塑性樹脂のように、高温域で溶融成形する熱可塑性樹脂と共射出成形することにより、接着性樹脂層を介在させなくても、接着性が良好であり、外観が良好な多層構造体を製造することができる。
従って、特にポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂等、融点が通常100℃以上の熱可塑性樹脂との多層構造体においては、該熱可塑性樹脂層/EVOH樹脂組成物層/該熱可塑性樹脂層(b/a/b)との層構成を有する多層構造体に供する原料として好適に用いることができる。
かかる用途としては、一般的な食品の他、醤油、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料、味噌、食酢等の発酵食品、サラダ油等の油脂品、清酒、ビール、みりん、ウィスキー、焼酎、ワイン等の酒類、炭酸飲料、ジュース、スポーツドリンク、牛乳、コーヒー飲料、ウーロン茶、紅茶、ミネラルウォーター等の清涼飲料水、化粧品、医薬品、洗剤、香粧品、工業薬品、農薬等各種の容器として有用であるが、特に、ビール、ワイン、炭酸飲料、ジュース、お茶、牛乳、コーヒー飲料等の飲料や、ソース、ドレッシング等の調味料の容器の用途に有用である。
特に、本発明の樹脂組成物からなる層は、ボイル処理やレトルト処理等の熱水処理後のガスバリア性が優れるため、熱水処理を行なう食品の包装材料として特に有用である。
尚、例中「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
(1)230℃における溶融成形性評価
温度230℃に設定されたトルク検出型レオメータ(ブラベンダー社製「プラスチコーダーPLE331」、ローラーミキサー:W50E)に、樹脂組成物ペレット55gを投入し、5分間予熱した後、回転数50rpmで溶融混練した時のトルク値(Nm)を経時的(溶融混練開始の10分後、50分後、80分後、100分後、120分後)に測定した。
温度250℃に設定されたトルク検出型レオメータ(ブラベンダー社製「プラスチコーダーPLE331」、ローラーミキサー:W50E)に、樹脂組成物ペレット55gを投入し、5分間予熱した後、回転数50rpmで溶融混練した時のトルク値(Nm)を経時的(溶融混練開始の5分後、10分後、30分後、60分後)に測定した。
樹脂組成物ペレット3mgを、直径5mmのアルミパンを用いて、210℃、230℃、240℃、250℃の各温度について、窒素雰囲気下で1時間保持した。各温度の保持前後の重量を測定し、加熱前の重量に対する減少度(重量%)を算出した。評価には、熱重量測定装置「Pyris1 TGA」(パーキンエルマー製)を用いた。
(A)EVOH樹脂として、エチレン構造単位含有率29モル%、ケン化度99.7モル%、MFR4g/10分(210℃、荷重2160g)のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を用いた。また、(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物として、硫酸マグネシウムの無水物を用いた。
かかるペレットを用い、上記(1)230℃における溶融成形性評価を行った。
実施例1において、硫酸マグネシウムの無水物に代えて硫酸ナトリウムの無水物を用いた以外は同様にして、同様の評価を行った。
実施例1において、硫酸マグネシウムの無水物に代えてコハク酸マグネシウムの無水物を用いた以外は同様にして、同様の評価を行った。
実施例1において、硫酸マグネシウムの無水物に代えてピロリン酸ナトリウムの無水物を用いた以外は同様にして、同様の評価を行った。
実施例1において、(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物を配合しなかった以外は同様にして、同様の評価を行った。
上記の結果から、(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物を用いた場合、他の多価金属塩水和物の完全脱水物を用いた場合よりも粘度安定化効果に優れることがわかる。
(A)EVOH樹脂として、エチレン構造単位含有率32モル%、ケン化度99.7モル%、MFR12g/10分(210℃、荷重2160g)のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物ペレットを用い、(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物として、硫酸マグネシウムの無水物を用いた。
かかるペレットのMFRを210℃、荷重2160gにて測定したところ、13g/10分であった。
かかるペレットを用い、上記(2)250℃における溶融成形性評価および(3)耐熱分解性(重量減少度)評価を行った。それぞれ表2、表3に表す。
実施例3において、(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物を配合しなかった以外は同様にして、同様の評価を行った。かかるペレットのMFRを210℃、荷重2160gにて測定したところ、11g/10分であった。
これに対して、硫酸マグネシウム無水物を用いなかった参考例2では、同溶融粘度挙動の値の増減が混練5分後を基準として−1.2から−0.3と非常に振れ幅が大きい結果となった。
従って、本発明の共射出成形体においては250℃という高温の厳しい条件下においてもEVOH樹脂組成物の粘度が混練開始直後から安定し、外観のよい成形物が生産性よく得られることがわかる。
これに対して、硫酸マグネシウム無水物を含有させた実施例3では、240℃や250℃という高温の厳しい条件においても樹脂の分解が抑制されるためか、その重量減少率は参考例2の15〜50%もの小さい値であった。
上記表2および表3の結果より、本発明で用いるEVOH樹脂組成物は高温における粘度安定性および耐熱分解性に優れるため、共射出成形時における射出成形機内における発泡が抑制され、かつ樹脂の流れがスムーズであるために成形機内部での樹脂焼けが防止される。その結果、外観に優れた成形品をかつ生産性良く得ることができる。
実施例3において得られたEVOH樹脂組成物ペレットを用い、共押出多層シート成形装置を用いて、3種5層の多層構造体(ポリプロピレン層/接着性樹脂層/EVOH樹脂組成物層/接着性樹脂層/ポリプロピレン層)を作製した。
尚、ポリプロピレン層には、ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社(Japan Polypropylene Corporation)製「EA6A」)を使用し、接着性樹脂には、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(三菱化学株式会社製「MODIC−AP P604V」)を使用した。
・中間層押出機(EVOH樹脂組成物層):40mmφ単軸押出機(バレル温度:250℃)
・上下層押出機(ポリプロピレン層):40mmφ単軸押出機(バレル温度:250℃)
・中上下層押出機(接着性樹脂層):32mmφ単軸押出機(バレル温度:250℃)
・ダイ:3種5層フィードブロック型Tダイ(ダイ温度:250℃)
・引取速度: 1.5m/分
・ロール温度:50 ℃
なお、本発明で用いるEVOH樹脂組成物は、多層構造体の一層として使用した場合、多層構造体の熱水処理後のガスバリア回復のスピードを大きく改善することが可能である。
本実施例における多層構造体は共押出成形によって製造されているが、各層の溶融成形時のバレル温度およびダイ温度は共射出成形を行う場合と同じ高温条件であるため、得られた多層構造体の酸素透過度は共射出成形によって得られる成形品と同じ値となる。
また、多層構造体の熱水処理後のバリア回復測定値も同様に、EVOH樹脂組成物層の性質および他の熱可塑性樹脂層の性質に依存するため、各層の溶融成形時のバレル温度およびダイ温度は共射出成形を行う場合と同じであれば、共射出成形により得られた同様の多層構造体と同じ値が得られる。
なお、本実施例では接着性樹脂として無水マレイン酸変性ポリプロピレンを使用しているが、その性質は最外層に用いた樹脂であるポリプロピレンとほぼ同じであるため、かかる接着性樹脂が成形物の酸素透過度に与える影響は無視できるものである。
実施例4において、上記金属塩(B)を配合せずに、EVOH樹脂単体を用いて、同様にして作製した多層構造体を得、同様に評価した。
結果を、併せて表4に示す。
以上の結果から、(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物又は部分脱水物である硫酸マグネシウムを含有する樹脂組成物を共射出成形してなる成形物は、熱水処理によって損なわれたガスバリア性の回復スピードが非常に速く、かつ回復後のガスバリア性能のレベルも非常に優れていることがわかる。
Claims (10)
- (A)エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物と(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物または部分脱水物を含有する樹脂組成物、及び融点が100℃以上の熱可塑性樹脂とを共射出成形してなる成形物。
- 前記(B)成分が、2価金属硫酸塩水和物の完全脱水物または部分脱水物である請求項1に記載の成形物。
- 前記(A)エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物に対する前記(B)成分の含有比率(B/A)は、(B)成分が完全脱水物としての重量にて、重量比で、50/50〜1/99である請求項1又は2に記載の成形物。
- 樹脂組成物のMFRが、210℃、荷重2160gにおいて、3〜40g/10分であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の成形物。
- 樹脂組成物を、熱重量測定装置にて窒素雰囲気下で240℃にて、1時間保持した場合の加熱前の重量に対する減少重量比が、1.5重量%以下であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の成形物。
- 上記成形物が、(A)エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物、及び(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物または部分脱水物を含有する樹脂組成物を含む層(a)および、融点が100℃以上の熱可塑性樹脂層(b)を、それぞれ少なくとも1層有する多層構造体であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の成形物。
- 請求項6記載の成形物において、樹脂組成物を含む層(a)を中間層とし、その中間層の両側に、融点が100℃以上の熱可塑性樹脂層(b)を設けることを特徴とする成形物。
- 上記融点が100℃以上の熱可塑性樹脂(b)が、ポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする請求項6または7記載の成形物。
- 厚みが10〜5000μmである請求項1〜8いずれかに記載の成形物。
- (A)エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物と(B)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物又は部分脱水物とを含有する樹脂組成物、および融点が100℃以上の熱可塑性樹脂とを共射出成形することを特徴とする成形物の製造方法。
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