JP5770760B2 - 収納家具 - Google Patents
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Description
収納家具は、外抽斗及び内抽斗を備えていることがある(特許文献1,2参照)。内抽斗は、外抽斗の内部に配される。キャビネットに対する外抽斗の進退方向と内抽斗の進退方向とは平行である。以下では、各抽斗の進退方向を前後方向といい、各抽斗の進出側(及び退入側)を前側(及び後ろ側)という。
更に、特許文献1,2に記載の収納家具は、内抽斗の下方に瓶を収納しておらず、外抽斗に収納されている瓶の上方の空間が有効利用されていない。
抽斗は、従来の外抽斗に対応し、可動収納箱は、従来の内抽斗に対応する。
以下では、抽斗の進退方向を前後方向といい、抽斗の進退方向に交差する横方向を左右方向という。また、抽斗の進出側を前側といい、抽斗の退入側を後ろ側という。なお、抽斗の進退方向が左右方向であり、抽斗の進退方向に交差する横方向が前後方向でもよい。
可動収納箱は、少なくとも抽斗がキャビネットに収容されている場合に、抽斗の内部における瓶収納空間の上方に配される。従って、抽斗に収納されている瓶の上方の空間が有効利用される。抽斗がキャビネットに収容されている場合には、可動収納箱もキャビネットに収容されている。
一方、抽斗の瓶収納空間に収納されている瓶を取り出す場合、又は抽斗の瓶収納空間に瓶を収納する場合、収納家具は、抽斗がキャビネットから引き出された状態で使用される。この場合、可動収納箱は、抽斗の瓶収納空間の上方から退避していることが望ましい。このために、例えば使用者が可動収納箱をキャビネットに収容する。
換言すれば、載置台が存在することによって、可動収納箱は左右両側から安定して支持される。また、案内レールに加わる負荷が軽減される。
仕切り板は、抽斗の内部を左右に仕切る。抽斗の内部の、仕切り板によって仕切られた一方は、物品収納空間として用いられ、他方は瓶収納空間として用いられる。物品収納空間には、物品(瓶又は瓶以外)が収納され、瓶収納空間には瓶が縦置きで収納される。
抽斗の内部が仕切られると、縦姿勢で収納された物品の横転が抑制され、異種の物品の混在が抑制され、更に、同種の物品が限定された範囲に集中する。このため、物品の収納及び取り出しが簡便になる。しかも、抽斗の内部を仕切って使用する場合の方が、仕切らずに使用する場合よりも、抽斗の内部にデッドスペースが生じることが抑制される。
仕切り板は、前後方向に沿って、抽斗の内部に縦姿勢で配される。従って、仕切り板と左右側壁部とは左右方向に対面する。そして、左右側壁部は、レール支持部及び載置台支持部の一方として機能し、仕切り板は、レール支持部及び載置台支持部の他方として機能する。つまり、仕切り板は、単に抽斗の内部を仕切るものとしてのみならず、レール支持部又は載置台支持部としても活用される。
可動収納箱と抽斗との一体化は、解除操作部を操作すれば解除される。
取り外された可動収納箱は、トレイとして単独で使用することが可能である。
トレイが汚損又は破損した場合、汚損又は破損したトレイを1枚ずつ清掃、修繕、又は交換すればよい。
可動収納箱は、案内レール及び移動支持部と載置台とに左右両側から安定的に支持されつつ、案内レールに案内されて円滑に進退することができる。しかも、載置台の構造は、案内レール及び移動支持部の構造に比べて簡単にすることができる。従って、収納家具の構造は、可動収納箱の左右方向の両側部に対応して案内レール及び移動支持部を備える場合よりも、簡単にすることができる。
収納家具1は、システムキッチンとして構成されている。収納家具1は、コンロ台10、調理台11、及びシンク台12を一体に備えたI型キッチンである。収納家具1の左側部、左右方向中央部、及び右側部が、コンロ台10、調理台11、及びシンク台12として機能する。
シンク台12は、調理台11の右側に隣接している。シンク台12には、上下2段の抽斗121,122が設けられている。抽斗121,122に収納される物品としては、包丁又は俎板等、主に調理台11で使用される調理用具が挙げられる。
収納家具1は、キャビネット2に、グリル付きコンロ101及び食器洗い乾燥機111を組み込み、ワークトップ13を取り付け、抽斗102〜104,112,121,122,3を収容してなる。
左側壁部21及び右側壁部22は、夫々前後方向に沿う縦姿勢に配された矩形平板状になしてあり、互いに対面している。底壁部23及び天壁部25は、夫々横姿勢に配された矩形平板状になしてあり、互いに対面している。後側壁部24は、左右方向に沿う縦姿勢に配された矩形平板状になしてある。
右側壁部22左面には、後述する載置台62及び当接部65が取り付けられている。このため、右側壁部22は、本発明の実施の形態における載置台支持部として機能する。
抽斗3は、前板31、先板32、底板33、妻板34,35、及びギャラリーバー36,37を備えている。
前板31、先板32、及び底板33は、抽斗3の前部、後部、及び底部を構成する矩形平板状部材である。
妻板34,35は、抽斗3の左右両側部を構成している。妻板34の右面及び妻板35の左面(即ち、妻板34,35夫々における抽斗3の内部側の面)は、底板33に対して、上部側から下部側へ向けて妻板34,35の左右方向の長さ(左右長さ)を増大するように傾斜している。
ギャラリーバー36,37夫々は、パイプを用いてなる棒状部材である。ギャラリーバー36,37は、妻板34,35の上方にて前板31と先板32とを連結している。
抽斗3は、案内レール231,232に案内されて、抽斗収容空間CSに対して前後方向に進退する。
このために、前板31の後面及び先板32の前面(即ち、前板31及び先板32夫々における抽斗3の内部側の面)には、仕切り板63を支持する2個の板支持部材38,38が取り付けられている。前板31に取り付けられている板支持部材38が仕切り板63の前端部を支持し、先板32に取り付けられている板支持部材38が仕切り板63の後端部を支持しているため、仕切り板63は縦姿勢の状態で安定して支持される。
以下では、前板31、先板32、及び仕切り板63夫々が、木材又は木質材を用いてなる場合を例示する。
板支持部材38は、平面視コ字状且つ側面視矩形状の柱状部材である。板支持部材38は、矩形板状の基部381及び突出部382,382を一体に有する。基部381は、一面を前板31(又は先板32)に接触させた縦姿勢で、図示しない木ネジを用いて、前板31(又は先板32)にネジ留め固定されている。突出部382,382は互いに対面しており、妻板34,35に沿う方向に、基部381の左右両端部から突出している。基部381及び突出部382,382に囲繞された空間は、長手方向が上下方向に沿う溝状である。この溝状の空間に、仕切り板63が挿入されている。そして、突出部382,382が、複数本の木ネジ383,383,…を用いて、仕切り板63にネジ留め固定されている。
板支持部材38,38夫々の最下部と底板33の上面との離隔距離は、後述するトレイ40の高さよりも長い。
レードル保持具66の詳細な構成は限定されないが、例えば、特許文献2に記載されている調理小物ホルダのような構成であればよい。
瓶収納空間BSの上下長さは、収納箱配置空間DSに位置している可動収納箱4の最下部と底板33の上面との離隔距離に等しい。瓶収納空間BSの上下長さは、一般的な大型の瓶の高さ(例えば一升瓶の高さ約40cm)よりも長い。故に、瓶収納空間BSには、一般的な瓶を縦置きで収納することが可能である。
使用者にとっては、瓶が縦置きで収納されている方が、横置きで収納されているよりも利便性が高い。
トレイ40と可動収納箱4とは、同一の構成である。換言すれば、可動収納箱4はトレイ40と同一の構成のトレイを用いてなる。
瓶収納空間BSに配されたトレイ40の底壁部の上面と、収納箱配置空間DSに位置している可動収納箱4の最下部との離隔距離は、一般的な大型の瓶の高さよりも長い。
トレイ40の高さは、抽斗3の底板33の上面と板支持部材38の最下部との離隔距離よりも低い。このため、板支持部材38,38がトレイ40の着脱可能な載置を妨げることが抑制されている。
トレイ40の底壁部の下面には、図示しない球面状の脚部(可動収納箱4の後述する脚部431,431,…に相当する部分)が複数個突設されている。トレイ40の脚部の底壁部からの突出量は、トレイ40の上下長さに比べて十分に小さい。このため、トレイ40の底壁部と底板33との間の隙間が大きなデッドスペースとなることはない。
とはいえ、妻板35の左面は、妻板35が裾広がり状になるよう傾斜している。このため、トレイ40の右側壁部と妻板35との間に生じる空隙は小さい。
トレイ40の右端壁下部と底壁右端部との境界部分は、角部を丸めたような弧状になしてある。このため、妻板35の左側下部とトレイ40の右側下部とが干渉し合うことが抑制されている。
以上の結果、トレイ40の載置によって瓶収納空間BSに大きなデッドスペースが生じることが抑制されている。
図4は、収納家具1の可動収納箱4近傍の構成を示す正面図である。図4は、図2における可動収納箱4近傍の拡大正面図でもある。
図5、図6、図7、図8、及び図9は、可動収納箱4の構成を示す正面図、右側面図、左側面図、平面図、及び底面図である。可動収納箱4は、前後対称且つ上下左右非対象形状になしてある。このため、図6及び図8には、可動収納箱4の前半分が図示してあり、図7及び図9には、可動収納箱4の後ろ半分が図示してある。
可動収納箱4の前壁部41及び後壁部42夫々と底壁部43との境界部分、並びに、右壁部45と底壁部43との境界部分は、何れも直角状になしてある。一方、可動収納箱4の左壁部44と底壁部43との境界部分は、角部を丸めたような弧状になしてある。
左壁部44には、掛止部46が一体に突設されている。掛止部46の左壁部44からの突出量は、可動収納箱4の左右長さに比べて十分に小さい。掛止部46の最上部の上下方向の配置位置は、左壁部44(及び右壁部45)の上端部の上下方向の配置位置よりも下側である。
掛止部46は、正面視が倒立L字状のアングル状をなし、L字の一側部が左壁部44に垂直に配されている。掛止部46の上下長さは、左壁部44の上下長さの半分未満である。掛止部46の前後長さは、左壁部44の前後長さよりも短い。
各リブ461は、正面視矩形状になしてある。各リブ461は、掛止部46を補強すべく左壁部44と掛止部46とに亘って設けられている。
各リブ462は、左壁部44の上端部を補強すべく左壁部44に突設されている。リブ462は、正面視逆三角形状になしてあり、左壁部44からの突出量が、上部側から下部側へ向けて徐々に小さくなっている。
本実施の形態では、可動収納箱4に収納される物品として、ナイフ又はフォーク等のカトラリーを例示する。
案内レール61は、スライドレールを用いてなり、固定側レール611及び移動側レール612を備える(図4参照)。
固定側レール611は、仕切り板63の前端部から後端部に亘る長さを有し、前後方向に配されて、仕切り板63に固定されている。固定側レール611は、抽斗3の進退に伴い、仕切り板63と共に前後移動する。
固定側レール611の前端部(延いては仕切り板63の前端部)には、レール側係合部64(図3参照)が設けられている。レール側係合部64は、縦姿勢の円筒状部材が周方向に回動可能に支持されたローラ状になしてある。
移動側レール612には、移動支持部5が取り付けられている。故に、移動支持部5は、案内レール61に案内されて前後移動する。
移動支持部5は、本体部材501、及び、本体部材501とは別体の可撓部材502を備える。
本体部材501は、第1固定部51及び挿入部52を一体に有する。本体部材501は対称形状になしてある。従って、図10及び図11には、本体部材501の前半分が図示してある。
第1固定部51は、前後方向に沿う矩形棒状になしてある。第1固定部51の前端部(及び後端部)には、後述する第2固定部54の先端部分を嵌め込むことが可能な嵌込凹部511が形成してある。また、第1固定部51には、複数個のネジ挿通孔512,512,…が前後方向に並設してある。各ネジ挿通孔512は、第1固定部51を左右方向に貫通する。各嵌込凹部511の形成位置には、ネジ挿通孔512が配されている。
可撓部材502におけるくの字の一側は、解除操作部53として機能する。解除操作部53は、可撓部材502の前端側に位置している。
可撓部材502におけるくの字の他側は、第2固定部54として機能する。第2固定部54は、可撓部材502の後端側に位置している。第2固定部54には、第2固定部54を左右方向に貫通する図示しないネジ挿通孔が設けてある。
収納箱側係合部55及びローラ接触部56は、何れも、可撓部材502の屈曲部分の屈曲の外側に設けられている。
収納箱側係合部55は、可撓部材502の屈曲部分の屈曲の内側へ向けて窪んだ部分である。
ローラ接触部56は、可撓部材502の屈曲部分の屈曲の外側へ向けて膨らんだ部分である。ローラ接触部56は、解除操作部53と収納箱側係合部55との間を滑らかに連結している。
載置台62は、正面視が倒立L字状のアングル状部材を用いてなる。そして、載置台62のアングルの一側が、右側壁部22に取り付けられている。従って、載置台62のアングルの他側は、右側壁部22から左方へ突出する横姿勢に配されている。
載置台62は、右側壁部22の左面前端部に配されている。抽斗3の進退と共に前後移動する案内レール61とは異なり、載置台62は、抽斗3の進退及び可動収納箱4の前後移動の何れとも無関係に、前後方向の配置位置が一定である。このため、仮に、載置台62が右側壁部22の後端部に配されている場合、可動収納箱4が前方移動すると、載置台62から脱落する虞がある。
載置台62の前後長さは、案内レール61の固定側レール611の前後長さより短い。
載置台62の上面には、可動収納箱4の底壁部43の下面の右端部が、摺動可能に載置される。可動収納箱4は、載置台62に対して着脱可能である。
当接部65の前面には、抽斗収容空間CSに収容された可動収納箱4の後壁部42の後面が、着脱可能に当接する。
まず、使用者は、抽斗3を抽斗収容空間CSから引き出す。次いで、使用者は、可動収納箱4の掛止部46を移動支持部5の挿入部52に上側から掛止し、可動収納箱4の底壁部43を載置台62に載置する。このとき、可動収納箱4の凹部460に、移動支持部5の挿入部52が下側から挿入される。更に詳細には、凹部460の前側の2個のリブ461,461と、中央の3個のリブ461,461,…との間に、挿入部52が挿入される。挿入部52に回避凹部521,521,…が設けられているため、リブ462,462,…が挿入部52の挿入を阻害することはない。移動支持部5の解除操作部53は、可動収納箱4の前壁部41と抽斗3の前板31との間に配される。
可動収納箱4の取り付け完了後、使用者は、抽斗3を抽斗収容空間CSへ押し入れる。このとき、抽斗3と共に、仕切り板63、延いては案内レール61及びレール側係合部64が、後方移動する。そして、レール側係合部64は、前方から移動支持部5へ接近する。この後、レール側係合部64が移動支持部5に接触する(後述する図12参照)。この結果、可動収納箱4は、レール側係合部64及び移動支持部5を介して抽斗3から後方への外力を加えられる。
抽斗3の退入は、可動収納箱4が抽斗収容空間CSに収容された後で完了する。このとき、抽斗3は抽斗収容空間CSに収容される。
抽斗3と共に抽斗収容空間CSに収容されている可動収納箱4は、収納箱配置空間DSに位置している。
可動収納箱4の前方には、抽斗3の前板31が存在する。従って、抽斗3が抽斗収容空間CSから引き出されない限り、抽斗収容空間CSに収容されている可動収納箱4を引き出すことはできない。
とはいえ、可動収納箱4を引き出したい場合に、使用者が抽斗3を抽斗収容空間CSから引き出し、次いで可動収納箱4を抽斗収容空間CSから引き出す、という手順は不便である。
図12〜図15は、抽斗3と可動収納箱4との一体化/一体化解除を説明するための底面図である。図12〜図15には、移動支持部5の可撓部材502と、レール側係合部64とが図示してある。
抽斗3が退入すると、レール側係合部64は、前方から移動支持部5へ接近する。そして、図12に示すように、レール側係合部64が移動支持部5の解除操作部53とローラ接触部56との境界部分に接触する。この結果、レール側係合部64から移動支持部5へ外力が加えられる。この外力は、移動支持部5から可動収納箱4へ伝えられ、可動収納箱4を後方移動させる力として作用する。故に、可動収納箱4は、自身の後方移動が完了するまで、即ち後壁部42が当接部65に当接するまで、抽斗3の退入に伴って後方移動する。
この結果、レール側係合部64から移動支持部5へ加えられた外力は、移動支持部5の可撓部材502を撓ませる力として作用する。このとき、可撓部材502は、レール側係合部64によって右側へ押しのけられるようなかたちで撓む。
可撓部材502が撓み始めると、レール側係合部64は、移動支持部5の解除操作部53とローラ接触部56との境界部分からローラ接触部56へ移動する(図13参照)。この後、レール側係合部64は、ローラ接触部56の表面に当接して回転することによって、円滑に収納箱側係合部55へ移動する。
レール側係合部64が収納箱側係合部55に到達すると、レール側係合部64から可撓部材502へ働いていた外力が失われる。この結果、可撓部材502は元の形状に復元する。このとき、レール側係合部64の周面と収納箱側係合部55の凹状部分とが当接して係合する(図14)。
抽斗3の退入は、レール側係合部64と収納箱側係合部55とが係合した場合に完了するようにしてある。
以上のようにして、抽斗3が抽斗収容空間CSへ退入した場合、可動収納箱4が当接部65に当接した状態で、収納箱側係合部55とレール側係合部64とが係合する。
収納箱側係合部55とレール側係合部64とが係合したままであれば、抽斗3と可動収納箱4とは連動して抽斗収容空間CSから進出又は抽斗収容空間CSへ退入する。
使用者は、抽斗収容空間CSから引き出した可動収納箱4に対するカトラリーの収納/取り出しを行なう。このとき、収納箱側係合部55とレール側係合部64とが係合したままであれば、例えば使用者の手が可動収納箱4に衝突したときに可動収納箱4が無用に前後移動してしまうような不都合が起きない。従って、使用者の利便性が高い。
一方、抽斗収容空間CSから引き出された抽斗3の瓶収納空間BSに対する瓶の収納/取り出しは、瓶の高さが低ければ、収納箱配置空間DSに位置している可動収納箱4を回避するようにして行なうことが不可能ではない。しかしながら、瓶収納空間BSに対する瓶の収納/取り出しは、可動収納箱4が収納箱配置空間DSから退避している状態(具体的には、抽斗収容空間CSに収容されている状態)で行なう方が、利便性が高い。
そこで、使用者は、収納箱側係合部55とレール側係合部64との係合を解除し、可動収納箱4を抽斗収容空間CSへ押し入れてから、瓶収納空間BSに対する瓶の収納/取り出しを行なう。
可動収納箱4の着脱の際、可動収納箱4にカトラリーが収納されていても特段の問題はない。また、カトラリーが収納された状態であっても、可動収納箱4を持ち運ぶことは容易い。故に、可動収納箱4は、カトラリーをまとめて持ち運んだり片付けたりする場合に便利である。
以下では、可動収納箱4と同一構造のトレイを、全てトレイ40という。
使用者は、抽斗3の内部に配されるトレイ40とは別に、1個のトレイ40を用意する。
そして、使用者は、例えば調味料の小瓶を収納する抽斗102の底板に、1個のトレイ40を配する。この場合、トレイ40を、収納されている調味料の小瓶から零れた調味料の受け皿として用いることができる。
使用者が、2個のトレイ40,40を左右方向に並置し、右側のトレイ40の第1係合部47,47と、左側のトレイ40の第2係合部48,48とを係合させると、左右方向に連結された2個のトレイ40,40が得られる。同様のことを、3個以上のトレイ40,40,…に対して行なえば、左右方向に連結された3個以上のトレイ40,40,…が得られる。
右側のトレイ40の第1係合部47,47と、左側のトレイ40の第2係合部48,48とが係合すると、左側のトレイ40の被覆面部481は、右側のトレイ40の掛止部46を上側から覆う。
そして、使用者は、複数個のトレイ40,40,…を左右方向に連結した状態で、例えば食品を収納する抽斗112の底板に配する。この場合、トレイ40,40,…を、抽斗112の内部を区画して、収納されている食品を整理し易くする整理トレイとして用いることができ、更に、収納されている食品の粉又は屑等の受け皿として用いることができる。
また、可動収納箱4又はトレイ40が甚だしく汚損若しくは破損した場合、使用者は、古い可動収納箱4又はトレイ40と新しいトレイ40とを交換することできる。この新たなトレイ40が、量産によって安価に提供されていれば、収納家具1のランニングコストを抑えつつ、汚損しておらず衛生的な、且つ破損しておらず安全な可動収納箱4及びトレイ40を使用することができる。
また、仕切り板63は、板支持部材38,38に対して着脱可能であってもよい。この場合、仕切り板63とは異なる仕切り板(例えば、レードル保持具66が配されていないことを除けば仕切り板63と同一の構成の仕切り板)が板支持部材38,38に着脱可能に支持される構成でもよい。
また、板支持部材38,38の配置位置が左右方向に変更可能であってもよい。この場合、左右長さが異なる可動収納箱4,4,…が準備されており、板支持部材38,38の配置位置に応じて(延いては案内レール61と載置台62との離隔距離に応じて)、適宜の左右長さを有する可動収納箱4が配されてもよい。
抽斗3は、キャビネット2における食器洗い乾燥機111の左側に限定されず、右側に配される構成でもよい。また、キャビネット2における抽斗3及び食器洗い乾燥機111の配置位置と抽斗112の配置位置とは入れ替わっていてもよい。
更に、抽斗112、又はコンロ台10若しくはシンク台12に、抽斗3に相当する抽斗と可動収納箱4に相当する可動収納箱とが備えられていてもよい。
また、本発明の効果がある限りにおいて、収納家具1に、実施の形態に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
各実施の形態に開示されている構成要件(技術的特徴)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせによって新しい技術的特徴を形成することができる。
2 キャビネット
22 右側壁部(載置台支持部,壁部)
3 抽斗
4 可動収納箱
40 トレイ
47 第1係合部
48 第2係合部
5 移動支持部
53 解除操作部
55 収納箱側係合部
61 案内レール
62 載置台
63 仕切り板(レール支持部)
64 レール側係合部
65 当接部
AS 物品収納空間
BS 瓶収納空間
Claims (4)
- キャビネットと、
該キャビネットに進出/退入可能に収容され、瓶を縦置きで収納可能な瓶収納空間を内部に有する抽斗と、
内部に物品が収納され、前記抽斗の進退方向に移動可能であり、少なくとも前記抽斗が前記キャビネットに収容されている場合に、前記抽斗の内部における前記瓶収納空間の上方に配される可動収納箱と
を備える収納家具であって、
前記可動収納箱の前記進退方向に交差する横方向の一側部を支持し、前記可動収納箱と共に移動する移動支持部と、
該移動支持部の移動を案内し、前記進退方向に配されている案内レールと、
該案内レールを支持するレール支持部と、
前記可動収納箱の前記横方向の他側部が摺動可能に載置され、前記進退方向の長さが前記案内レールよりも短い載置台と、
該載置台を支持する載置台支持部と
を備えることを特徴とする収納家具。 - 前記抽斗の内部を、物品を収納する物品収納空間と前記瓶収納空間とに仕切るべく、前記進退方向に沿って縦姿勢で前記抽斗の内部に配される仕切り板を更に備え、
前記キャビネットの縦姿勢に配された前記進退方向に沿う壁部が、前記レール支持部及び載置台支持部の一方として機能するようにしてあり、
前記仕切り板が、前記レール支持部及び載置台支持部の他方として機能するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の収納家具。 - 前記壁部が、前記載置台支持部として機能するようにしてあり、
前記仕切り板が、前記レール支持部として機能するようにしてあり、
前記レール支持部における前記抽斗の進出側には、縦姿勢の円柱状又は円筒状のレール側係合部が設けられており、
前記移動支持部には、
前記抽斗が前記移動支持部に対して相対的に退入した場合に、前記レール側係合部の周面に当接して前記レール側係合部に係脱可能に係合する収納箱側係合部と、
該収納箱側係合部の前記レール側係合部に対する係合を解除すべく操作される解除操作部と
が設けられており、
前記載置台支持部における前記抽斗の退入側には、前記可動収納箱の前記退入側の端部が接離可能に当接する当接部が配されており、
前記抽斗が前記キャビネットへ退入した場合、前記可動収納箱が前記当接部に当接した状態で、前記収納箱側係合部と前記レール側係合部とが係合するようにしてあることを特徴とする請求項2に記載の収納家具。 - 前記可動収納箱は、
着脱可能に前記移動支持部に支持され、且つ着脱可能に前記載置台に載置され、
トレイを用いてなり、
他のトレイの第1係合部と係合する第2係合部が、前記一側部及び他側部の一方に設けられており、
他のトレイの第2係合部と係合する第1係合部が、前記一側部及び他側部の他方に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の収納家具。
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