JP5765921B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、EGRシステムを備えた内燃機関(エンジン)の出力性能、燃費性能、排気性能などを改善することができる内燃機関の制御技術に関する。
内燃機関からの排気を浄化して大気汚染の拡大を抑制することは重要な課題であるが、このためのシステム(装置)の一つとして、排気の一部を燃焼室内に還流させて再燃焼させることで燃焼温度を下げ、排気中の窒素酸化物(以下、NOxという)の濃度(排出量)を低減するための所謂EGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)システムが知られている(特許文献1など参照)。
しかしながら、燃焼室内に還流される排気(EGRガス)の流量を増やしてEGR率(EGRガス量/(新気量+EGRガス量)×100(%))を高めることによって、より一層、NOx排出量を低減しようとすると、ススの排出量が増える傾向にある。
すなわち、NOx排出量と、ススを含むPM(パティキュレートマター:粒子状物質=主に黒煙(スス)、SOFと称される燃え残った燃料や潤滑油の成分、サルフェートと称される軽油燃料中の硫黄分から生成される成分、その他の固体物質を含む)の排出量と、は所謂トレードオフの関係にある。
このため、従来においては、例えば、噴射された燃料と空気のミキシングを改善すべく、小噴口径の燃料噴射弁や高圧噴射を併用するなどして、スス排出量(スス排出濃度)の改善を図りつつ、NOx排出量とスス排出量を両立可能なポイントを探し出すようなことが行われている。
特開2008−101544号公報
しかしながら、このような高圧噴射化にも限度があるため、ディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter)や各種の触媒(選択還元型NOx触媒など)を備えた後処理システムへの負担が大きくなっているのが現状であり、コスト低減を図ることが難しいといった実情がある。
本発明は、かかる実情に鑑みなされたもので、簡単かつ低コストな構成でありながら、燃焼改善により出力性能、燃費性能、排気性能などの各種の性能の改善に貢献することができ、以って後処理システムへの負担を軽減することができる内燃機関を提供することを目的とする。
このため、本発明に係る内燃機関は、
筒内ガスの酸素モル分率であって、
酸素モル分率≒0.21×(1−eol)
eol=((e+r)/(1+r))/λ
e:EGR率、r:残留ガス率、λ:空気過剰率
から定まる酸素モル分率が目標酸素モル分率となるように、空気過剰率、EGR率、残留ガス率の少なくとも1つを制御する際に、
運転状態によって、同一目標酸素モル分率であっても、空気過剰率を高くしてスス排出量を減少させるように制御することを特徴とする。
本発明は、軽負荷時において、スワール比を強める制御を行うことを特徴とすることができる。
本発明において、空気過剰率は、可変バルブ機構によるバルブ開閉特性の制御によって吸気充填効率を変化させることで制御されることを特徴とすることができる。
本発明によれば、簡単かつ低コストな構成でありながら、燃焼改善により出力性能、燃費性能、排気性能などの各種の性能の改善に貢献することができ、以って後処理システムへの負担を軽減することができる内燃機関を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る内燃機関の全体構成を概略的に示す概略全体構成図である。 同上実施の形態に係る内燃機関の過渡時における目標酸素モル分率を実現するための制御を説明するための図である。 同上実施の形態に係る内燃機関のダイレクショナルポートとヘリカルポートを説明するための燃焼室付近の一部拡大図である。 同上実施の形態に係る内燃機関の吸気弁の2段リフトの場合におけるスワール比の制御を説明するための図である。 空気過剰率λに応じた酸素モル分率とスス排出量の関係を示す図である。 EGR率に応じた圧縮上死点筒内ガス温度とスス排出量の関係を示す図である。 空気過剰率λ、圧縮上死点筒内ガス温度に応じた酸素モル分率とスス排出量の関係を示す図である。
以下、本発明に係る一実施の形態を、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
本発明の一実施の形態に係る内燃機関の燃焼改善のための制御は、以下のような考えに基づいている。
本発明者等は、2009年9月1日第20回内燃機関シンポジウム(文献番号20090082、文献名「現在のディーゼル燃焼でのススモデルに関する一考察」、著者 工藤
有吾、中島 大)にて、以下のような知見について発表している。
ここでは、その概略について記載するが、同一の空気過剰率状態において、EGR率を上げると(EGR量を増加させると)、EGRガス中には酸素が含まれるために筒内酸素モル濃度は増えることになるため、ススの排出量の低減が期待できそうであるが、実際のエンジン実験では、スス排出量が悪化する傾向がある。
ここで、筒内ガスの酸素モル分率(Oxygen molecular fraction)を、空気過剰率と、EGR率と、残留ガス率を用いて表す。
酸素モル分率≒0.21×(1−eol) ・・・・(1)
eol=((e+r)/(1+r))/λ
e:EGR ratio(EGR率)
r:Residual ratio(残留ガス率)
λ:Excess air ratio(空気過剰率)
上記(1)式より、空気過剰率に対してEGR率を上げると、筒内酸素モル分率が減少することが分かる。
従って、筒内(シリンダ内、燃焼室内)に噴射された燃料の噴流内において、着火直前の混合気の当量比が同一であっても、空気過剰率に対してEGR率が高いほど混合気内の不活性ガス割合が増えて、燃焼によるガス温度増加分は小さくなることが分かる。
また、空気過剰率を一定に保ち、EGR率を上げると、スス排出量が増えることが実験により確認されているが、このことは、既述したように、EGRガスの導入により筒内酸素濃度が高くなっても、スス排出量が悪化することを示している。
しかし、図5に示したように、スス排出量は酸素モル分率に対して上に凸となるような特性があることが確認された。また、同一の酸素モル分率であっても、空気過剰率が高くなるほど、スス排出量が減少される傾向があることが確認された。
また、図6に示すように、EGR率が低い場合には、圧縮上死点ガス温度(燃焼室内平均ガス温度)を上げてゆくとスス排出量が減少する温度領域があることが確認された。
更に、図7に示すように、空気過剰率1.4のときに、酸素モル分率に対してスス排出量が単調増加する傾向にあるような酸素モル分率の範囲においては、空気過剰率2.0、圧縮上死点ガス温度1100Kにすることにより、酸素モル分率に対してスス排出量が漸減するような傾向がみられる。
従って、EGRシステムを備えEGRを実行する内燃機関においては、運転状態(回転速度、負荷、機関温度など)に応じて、例えば、目標性能(出力性能、燃費性能、排気性能(NOx排出量、スス排出量、パーティキュレート排出量)など)を達成することができる目標酸素モル分率を定め、その目標酸素モル分率を達成するように、空気過剰率、EGR率、残留ガス率などを制御することが、目標性能を効果的に達成するうえで有効である。
このため、本実施の形態では、内燃機関の性能実験等を行って、運転状態(内燃機関の回転速度、負荷、機関温度など)に応じて、目標性能(出力性能、燃費性能、排気性能(NOx排出量、スス排出量、パーティキュレート排出量)など)を達成することができる目標酸素モル分率を取得して、運転状態に応じた目標酸素モル分率の設定マップ等を作成し、これを記憶しておいて、実際の酸素モル分率が目標酸素モル分率となるような制御を行う。
このため、本実施の形態では、後述するが、内燃機関の実際の酸素モル分率を取得するため、酸素濃度を取得することができる酸素濃度センサを、例えば排気通路に配設する。なお、EGRガスが合流した後の吸気通路に酸素濃度センサを配設する構成とすることもできる。
更に、本実施の形態に係る内燃機関においては、目標モル分率を実現するために、同一運転状態(内燃機関の回転速度や負荷など)において吸気充填効率(空気過剰率)、残留ガス率、EGR率を可変制御可能に構成されている。例えば、吸気充填効率(空気過剰率)、残留ガス率については後述するVVA機構により、EGR率についてはEGRシステムにより制御することができる。
より具体的には、本実施の形態に係る内燃機関1には、図1に示すように、図示しないエアクリーナ等を介して外気(新気)が吸入されるが、該新気は吸気通路2を介して過給機3のコンプレッサ(インペラ)3Aに導かれて所定に圧縮された後、吸気通路2に介装されるインタークーラ4を介して所定に冷却されて、燃焼室(シリンダ)5内に導かれるようになっている。
そして、燃焼室5から排出される燃焼後のガスは、燃焼室5に臨んで開口される排気ポート(図示せず)を介して排気通路(排気マニホールド部分)6に導かれ、その後、過給機3の排気タービン3Bに回転エネルギを供給した後、排気通路6の下流に配設されている図示しない排気処理装置(酸化触媒、NOx低減触媒、ディーゼルパティキュレートフィルタなど)において所定の処理を受けて浄化され、大気中に排出される。
また、本実施の形態では、燃焼後のガス(すなわち、排気)の一部を吸気(新気)と共に燃焼室5に再び導くことで、燃焼温度を低下させてNOxの低減を図るためのEGR装置100が設けられている。
本実施の形態に係るEGR装置(システム)100は、例えば、排気通路(排気マニホールド部分)6に連通されるEGR通路(排気還流通路)101を含んで構成され、該EGR通路101には当該EGR通路101を流れる排気(EGRガス:還流排気)を所定に冷却するためのEGRクーラ110が介装されている。
EGR通路101と、吸気通路2と、の接続部付近には、EGRバルブ120が介装され、所定の運転状態において、所定に開弁されて、排気通路6を流れる排気の一部をEGRガスとして、EGRクーラ110により冷却しつつ、内燃機関1の吸気通路2に導くようになっている。
なお、EGR率の制御については、例えば、内燃機関の性能実験等を行って、運転状態(内燃機関の回転速度、負荷、機関温度など)に応じて、目標NOx排出量などを達成することができる目標EGR率が予め取得され、これに従って、EGR装置100のEGRバルブ120の開度が制御されるようになっている。
更に、本実施の形態に係る内燃機関1には、燃焼室5に臨んで設けられる吸気弁(及び/或いは排気弁)を駆動する動弁機構にはVVA(Variable Valve Actuation)機構200が備えられ、吸気弁(及び/或いは排気弁)の開閉タイミングやリフト量などの開閉特性を可変に制御することができるように構成されている。
なお、VVA機構200によれば、例えば、吸気弁(及び/或いは排気弁)の開閉タイミングやリフト量などを、筒内負圧の発生状態や吸気脈動などに応じて制御することで、低速から高速、更には軽負荷から高負荷まで広範囲な運転領域において吸気充填効率を効果的に増加させることが可能である。
このような構成を備えた内燃機関1において、本実施の形態では、運転状態(負荷や回転速度や機関温度など)に応じて設定されている目標酸素モル分率を達成するために、内燃機関1の燃焼室5に導入される吸気(新気+EGRガス)の実際の酸素モル分率を算出(取得)するための基本情報として、内燃機関1の燃焼室5に導入される吸気(新気+EGRガス)の酸素濃度を取得するが、そのために検出データが利用される酸素濃度センサ300が、排気通路に配設されている。
なお、本実施の形態では、酸素濃度センサ300の入手容易性や耐久性などの観点から排気通路に配設した場合を例示しているが、これに限定されるものではなく、EGRガスが合流した後の吸気通路2に酸素濃度センサ300を配設するような構成とすることもできる。
そして、内燃機関1を制御するECU(図示せず)では、水温センサからの信号に基づいて冷却水温(機関温度)を取得し、クランク角センサなどからの信号に基づいてエンジン回転速度を取得すると共に、必要に応じてクランク角度位置などを取得することができるようになっている。
また、ECUには、運転者のアクセルペダルの操作量(加速要求度合い)が入力され、ECUでは運転者の加速要求度合いに基づいて内燃機関1の燃料噴射供給量を設定すると共に、実際の燃料噴射弁の開弁信号などに基づいて内燃機関1の実際の負荷情報などを取得できるようになっている。
更に、ECUには、VVA機構200によるバルブ開閉特性を制御するために必要な情報として、カム角センサなどからの信号が入力されている。
このような構成を有する本実施の形態に係る内燃機関1においては、以下のような制御が行われる。
すなわち、図2に示すように、内燃機関1においては、比較的軽負荷(light load)な運転状態からアクセルペダルを踏み込んで比較的高負荷(heavy load)な運転状態へ移行する場合(登坂開始時など)、従来のように回転速度と燃料噴射量(燃料投入量)により内燃機関1の制御を行う場合、運転状態の変化度合い(過渡特性)に実際の制御が良好に追従することができず、酸素が不足した燃焼状態となり易く、スス排出量が増加するおそれがあった。
逆に、比較的高負荷な運転状態からアクセルペダルの踏み代を少なくして比較的軽負荷な運転状態へ移行する場合(登坂終了時など)、従来のように回転速度と燃料噴射量(燃料投入量)により内燃機関1の制御を行う場合、運転状態の変化度合い(過渡特性)に実際の制御が良好に追従することができず、酸素が多い燃焼状態となり易く、NOx排出量が増加するおそれがあった。
本実施の形態では、ECUが、酸素センサ300の検出結果などに基づいて、実際の酸素モル分率を取得して、目標酸素モル濃度となるように、VVA機構200を制御するようになっている。
図2の下段に示したように、ECUでは、筒内負圧の発生状態や吸気脈動などを利用して最大に吸気充填効率を増やすことができるポイントAと、全負荷におけるPmax(最大筒内圧力)が所定以上とならないためのポイントCと、の間で、目標酸素モル分率を達成可能な吸気弁の開時期Bを設定する。なお、ポイントAとポイントCが同一時期となる場合は、ポイントCを吸気弁の開弁時期Bとする。
これにより、過渡運転時(上記の場合に限らず、負荷は変化せず回転速度が変化する場合や、回転速度は変化せず負荷が変化するような場合も含む)において、実際の酸素モル分率を取得し、目標酸素モル分率を達成することができるように、VVA機構200を制御するようにしたので、過渡運転時におけるNOx排出量の増大やスス排出量の悪化を抑制することができる。
従って、本実施の形態によれば、内燃機関1に既に備わっているシステムを有効に活用するものであるため、構成の複雑化やコストの増大などを招くことなく、燃焼改善を図ることができ、以って出力性能、燃費性能、排気性能などの各種の性能の改善を促進することができ、延いては後処理システムへの負担を軽減することができる内燃機関を提供することができる。
なお、酸素モル分率を制御する手法としては、上述したような吸気弁の開閉特性を制御して吸気充填効率(空気過剰率)を制御することによる手法に限定されるものではなく、例えばVVA機構200により排気弁の開閉特性などを制御することによって残留ガス率を制御して酸素モル分率を所望に制御することも可能である。
また、例えばEGR装置(システム)100のEGRバルブ120の開度を制御することで(目標EGR率に対応した目標開度に対して増減補正を施すなどして)、EGR率を制御して酸素モル分率を所望に制御することも可能である。
更に、本実施の形態に係る内燃機関1においては、図3に示すように、燃焼室5内に吸気を導く吸気ポートを、各気筒に2つずつ配設した構成を採用することができる。
2つの吸気ポートのうち、ダイレクショナルポート211は、比較的直線的な吸気通路により形成されており、燃焼室5の下方に向けて直線的で直接的に吸気を通気抵抗の小さい状態で導入させることができるようにシリンダヘッドに形成されている。
この一方、ヘリカルポート212は、図3平面に略直交する方向から見て所定に曲がって形成され、燃焼室5の周方向への旋回成分(スワール成分)を与えながら吸気を導入させることができるようにシリンダヘッドに形成されている。
また、図4に示すように、吸気弁のリフトを2段階で制御する場合には、低リフトから高リフトへ移るまでの時間を、それぞれのポート毎に制御するように構成することができる。
なお、ヘリカルポート212側の吸気弁より先に、ダイレクショナルポート211側の吸気弁を高リフトへ移行させることで、筒内負圧が正圧に近づくため、ヘリカルポート212側から流入する空気量が減るため、スワール比を小さくすることができる。
逆に、ダイレクショナルポート211側の吸気弁より先に、ヘリカルポート212側の吸気弁を高リフトへ移行させることで、筒内負圧が大きい状態でヘリカルポート212側から空気を流入させることができるため、スワール比を大きくすることができる。
このように、本実施の形態によれば、酸素モル分率に応じて、スワール比を制御するようにしたので、より一層、内燃機関の出力性能、燃費性能、排気性能などの改善に貢献することができる。
更に、ディーゼル燃焼を行う内燃機関1では、軽負荷領域(燃料噴射量が少ない運転領域)においては、燃料噴射量が少なく噴霧運動量が小さくなるため、燃料噴霧の周囲の雰囲気を燃焼している部分に良好に取り込むことができないため、あまり良好な燃焼を行うことができない。
このような軽負荷運転領域では、例えば、VVA機構200を利用して、筒内へ導入される吸気(新気(外気)+EGRガス)量をできるだけ多くすることで筒内密度を増加させ、それによって燃焼改善を図ってスス排出量を低減することが可能である。
また、このような軽負荷領域において、スワール比を上げることができれば、噴霧運動量の不足を補って、燃料噴霧の周囲の雰囲気を燃焼している部分に良好に取り込ませることが可能となり、燃焼の改善を図ることができスス排出量を低減することができる。
このため、本実施の形態に係る内燃機関1では、軽負荷領域においては、スワール比を上げるように、VVA機構200を制御する。
スワール比を大きくするためには、上述したと同様に、ダイレクショナルポート211側の吸気弁のリフト量よりヘリカルポート212側の吸気弁のリフト量を上げたり、2段リフトの場合には先にヘリカルポート212側の吸気弁を高リフトへ移行させるようにすることで達成することができる。
ところで、軽負荷領域は空気過剰率が大きいので酸素モル分率は大きな値となる一方、高負荷領域では空気過剰率が小さくなるので酸素モル分率は小さな値となる傾向にあるため、酸素モル分率に応じて、スワール比を制御することによって、内燃機関の出力性能、燃費性能、排気性能などの改善に貢献することができることになる。
例えば、酸素モル分率が大きな領域(軽負荷領域)では、スワール比を大きくして、燃焼の改善を図ってスス排出量を低減するような制御を行う一方で、酸素モル分率が小さな領域(高負荷領域)では、スワール比を小さくして、例えばダイレクショナルポート211を主に利用することで通気抵抗減による吸気量(充填効率)の増加を図ったり、オーバースワール等による噴霧干渉を抑制するような制御を行うことができる。
このように、本実施の形態によれば、運転状態(負荷や回転速度など)に応じて設定される酸素モル分率に応じてスワール比を制御するようにしたので、より一層、内燃機関の出力性能、燃費性能、排気性能などの改善に貢献することができる。
ところで、本発明に係る内燃機関としては、ディーゼルエンジンが適用可能であるが、これに限定されるものではなく、アルコールその他の物質を燃料としてディーゼル燃焼を行う燃焼機関に適用することができ、移動式・定置式の何れに限定されるものではない。
また、VVA機構200は、特に限定されるものではなく、アクチュエータにより弁を駆動するような機構の他、カムを切り替えたり、カムを相対移動させたりするタイプの可変バルブ制御機構を採用することもできる。
更に、スワール比の制御は、VVA機構200による吸気弁の駆動制御によるものに限定されるものではなく、例えばバタフライバルブによってヘリカルポート212への吸気の流入を制御するようなスワール制御システムを利用することも可能である。
また、本発明は、排気タービン式過給機(ターボチャージャ)を備えた内燃機関に限定されるものではなく、他の排気を利用した過給機(プレッシャーウェーブ式など)や機械的に駆動されるスーパーチャージャーなどにも適用可能であるし、このような過給機を備えない所謂自然吸気式の内燃機関にも適用可能である。
更に、排気通路には、触媒装置やパティキュレートフィルタなどの後処理システムを介装することもできる。
以上で説明した実施の形態は、本発明を説明するための例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは可能である。
1 内燃機関
2 吸気通路
3 排気過給機(ターボチャージャ)
5 燃焼室(シリンダ、筒内)
100 EGR装置
120 EGRバルブ
200 VVA機構(可変バルブ機構に相当)
211 ダイレクショナルポート
212 ヘリカルポート
300 酸素濃度センサ

Claims (3)

  1. 筒内ガスの酸素モル分率であって、
    酸素モル分率≒0.21×(1−eol)
    eol=((e+r)/(1+r))/λ
    e:EGR率、r:残留ガス率、λ:空気過剰率
    から定まる酸素モル分率が目標酸素モル分率となるように、空気過剰率、EGR率、残留ガス率の少なくとも1つを制御する際に、
    運転状態によって、同一目標酸素モル分率であっても、空気過剰率を高くしてスス排出量を減少させるように制御することを特徴とする内燃機関。
  2. 軽負荷時において、スワール比を強める制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 空気過剰率は、可変バルブ機構によるバルブ開閉特性の制御によって吸気充填効率を変化させることで制御されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関。
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