JP5765833B2 - 道路情報データを拡充する方法 - Google Patents

Description

本発明は、道路情報データを拡充する方法および乗り物のドライブ・トレインをコントロールする前記道路情報データの使用に関する。

乗り物のナビゲーションを行なうために地図およびデータベースを使用する方法は広く知られている。これらの方法は、地図または以前に同一経路を運転していたときの乗り物からの記録といった１つの道路情報データ・ソースに対するアクセスを有するシステムを使用する。

道路情報データは、たとえば、より良好なパフォーマンスまたは環境に優しい運転またはより高い快適性が達成されるようにドライブ・トレインのコントロールに使用される。

これらの方法が伴う問題は、道路情報データが時を経て古くなっている可能性があることであり、たとえば道路の延長が変更された場合には、以前に記録された道路情報データがすでに関連性を失っており、それによってドライブ・トレインが、希望された目的が達成できない可能性のある態様においてコントロールされる。さらに別の問題は、道路情報ソースの適用範囲である。すべての可能な経路を網羅するソースはなく、より小さく、かつより最近になって建築された道路であるほど、その道路情報データ・ソースが、希望された道路についてのデータをまったく含まない確率が高くなる。これは、特に坑木トラックについて問題であり、これらのトラックは一般道路上を長距離にわたって移動するが、一般道路網から遠く離れた非常に小さい、新しく設立された道路上も走行する。

本発明は、上記の問題を克服し、もって乗り物が近づきつつある経路の関連道路情報データにその乗り物がアクセスできる確率が可能な限り高くなるように道路情報データを拡充する方法を提案することを目的とする。

この目的は、特許請求の範囲の請求項１による方法を通じて達成され、それにおいては道路情報データのデータ拡充の方法が提供される。

乗り物のドライブ・トレインおよびそのほかのシステムが電子コントロール・ユニット（ＥＣＵ）によってコントロールされ、かつ本発明の方法によれば、ＥＣＵが道路情報データを使用して乗り物の少なくとも１つのパラメータを、特にドライブ・トレインのパラメータをコントロールする。近づきつつある経路の地形に応じた乗り物の最適化されたコントロールの実行が、それによって可能になる。

ＥＣＵは、複数の異なるタイプの道路情報ソースからの道路情報データに対するアクセスを有し、それにおいて道路情報ソースは、デジタル・マップ、フリート・データベース、および乗り物のローカル・データベースを少なくとも包含する。ＥＣＵは、複数の道路情報ソースからの道路情報データの間における選択を行なうべく適合されており、それにおいて前記選択は、異なる道路情報ソースからの道路情報データのデータ品質レーティングに基づく。

このデジタル・マップは、任意の商業的または産業上の、地形データに基づいて生成されたデジタルの地図である。地図は、それによって道路の経路を、緯度、経度、および仰角をもって少なくとも提供することになる。その種のデジタル・マップは一般に知られており、たとえば乗り物のナビゲーション・システムに使用されている。

フリート・データベースは、複数の乗り物によって記録され、当該フリート・データベースに対して送信され、その中に保存された道路情報データを包含する。その種のフリート・データベースに道路情報データを記録する乗り物が多いほど、より迅速にデータベースが満たされ、それによってフリート・データベースがより有力な経路の選択肢になることにもなる。ＥＣＵは、必ずしもフリート・データベースに対する直接接続を有していなければならないということはなく、それに対するアクセスを有しているとき、それが関連する道路情報データにアクセスすること、およびそれをローカル・メモリ内にストアすることが可能である。自明であろうが、ＧＰＲＳまたはその類にわたる無線接続が、システム内における高い柔軟度を維持する上で好ましい。

乗り物のローカル・データベースは、その乗り物自体によって記録されてきた道路情報データだけを包含する。

道路情報データ・ソース内の道路情報データには、品質レーティングがタグ付けされている。品質レーティングは道路情報データの関連性を反映し、異なる道路情報データ・ソースからの道路情報データの間における選択が可能となるようにそれらの評価を容易にする。

ＥＣＵは、さらに、乗り物位置センサに対するアクセスも有し、それにおいて乗り物位置センサは、たとえば衛星ベースのナビゲーション・システムまたは慣性ナビゲーション・システムまたはそのほかの任意の適切な位置決定デバイスといった乗り物の測位を可能にする任意の種類の測位デバイスとすることが可能である。

また位置センサは、ナビゲーション・システムによって補足することも可能であり、当該ナビゲーション・システムは、近づきつつある経路のプランニングを可能にする任意の種類のものとすることができる。前記ナビゲーション・システムは、乗り物のコントロールのためにだけ使用されるか、または乗り物の操作者によっても使用されるとすることが可能であり、かつ操作者への通知にも使用されるブラック・ボックス・タイプとすることができる。

本発明の方法は、
・乗り物の位置を決定するステップと、
・複数の道路情報ソース（Ａ、Ｂ、Ｃ）から乗り物の位置の周辺の可能性のある経路についての道路情報データを収集するステップと、
・収集した道路情報データのデータ品質レーティングを評価するステップと、
・もっとも高いデータ品質レーティングを伴う道路情報データを選択するステップと、
・選択された道路情報データに応じてドライブ・トレイン内の少なくとも１つのパラメータをコントロールするステップと、
・乗り物が移動しているときに経路についての道路情報データを登録するステップとを包含し、さらに
乗り物の移動の間において、
・関連する記録済みの道路情報データの選択を行なうステップと、
・前記関連する道路情報データをローカル・データベース（Ｃ）に保存するステップとを実行する。

乗り物の位置は、前述した位置センサを用いて決定される。同じセンサがＥＣＵによって使用されて、乗り物が移動しているときのその乗り物の位置が登録される。さらに、道路の勾配の情報もまた登録される。この目的のために、乗り物のトランスミッション内の傾きセンサまたはそのほかの任意の仰角を検出する手段を使用することが可能である。関連する登録済み道路情報データの選択が行なわれて、不完全な、またはそのほかの瑕疵のある登録済みデータがフィルタ・アウトされる。選択されたデータは、その後ローカル・データベース内に保存され、同一経路に沿った次回の運転の間にＥＣＵによるアクセスが可能である。

本発明の方法は、ＥＣＵが複数の道路情報データ・ソースから選択を行ない、もっとも高い品質を伴う１つを使用することが可能であるという利点を有する。特に、常に真新しい道路情報データがアクセス可能となるように乗り物が移動した経路が記録され、ローカル・データベース内に保存されることから、ＥＣＵがアクセスすることが可能な道路情報データの質が高められる。アクセス可能な道路情報ソースのいずれも関連する道路情報データを包含していない場合には、いずれかの道路情報データに応じてドライブ・トレインがコントロールされることが可能でない。しかしながら、移動済みの経路が記録されローカル・データベース内に保存されることから、ＥＣＵは、次回に乗り物が同じ経路を移動するとき、道路情報データに対するアクセスを有することになる。本発明の方法は、好ましくは継続的に反復される。

位置センサが、乗り物の位置を決定するだけでなく、乗り物の移動する方向も決定すると好ましい。乗り物の移動する方向についての情報を使用することによって、ＥＣＵが、周辺にあるすべての経路についての道路情報データを収集しなくてもよくなり、それに代えて移動方向にある経路だけが収集される。

本発明の方法においては、道路情報データが、品質レーティングを用いてタグ付けされる。品質レーティングは、異なる道路情報データ・ソースからの道路データの評価を可能にし、それによってもっとも高い品質レーティングを伴う道路データの選択を行なうことが可能になる。品質レーティングは、種々の評価基準を基礎とし、それにおいてそれらの評価基準は、
・道路情報データのソース、および／または
・道路情報データの新しさ、および／または
・道路情報データの平均値が基礎を置く記録の量、および／または
・道路情報データの平均値の分散、および／または
・少なくとも１つの乗り物パラメータのコントロールに期待される結果とその少なくとも１つの乗り物パラメータのコントロールの実際の結果の間における偏差、
のうちの１つを少なくとも包含する。

異なる道路情報ソースからの道路情報データは、異なる優先順位を有しており、この優先順位は、品質レーティングによって決定される。より高い品質レーティングを伴う道路情報データは、より低い品質レーティングを伴う道路情報データより上位の優先順位を有する。

道路情報データの新しさに基づくレーティングを可能にするために、道路情報データが、それに対応する記録の日とともにローカル・データベース内に保存される。

異なる評価基準は、それらの評価基準のうちの１つまたはいくつかがより影響の高い最終的な品質レーティングを有するように重み付けを行なうことが可能である。これは、もっとも高い品質を伴った、すなわち近づきつつある経路についてもっとも関連性のある情報を構成する道路情報データの選択を可能にする。

道路のすべての部分が、パフォーマンスおよび／または快適かつ／または環境に優しい運転のための最適値の達成にドライブライン・ストラテジのプランニングが必要とされるような地形に関係するわけではない。したがって、経路のための道路情報データが部分的に保存されることが提案される。それによって、道路の勾配および／または方向における変化が勾配および／または方向の変化におけるあらかじめ定義済みの条件を満たす部分だけがローカル・データベース内に保存される。その結果、関連性のない情報によって物理的およびデジタル・ストレージ空間を占有する必要がなくなり、内部データベースをより小さくすることが可能になり、それによってコストが節約される。

２度目に同一の道路または道路の部分がローカル・データベース内に保存されるときには、１度目と２度目の道路情報データの平均値が作成される。同一の経路または経路の部分が記録される都度このプロシージャが反復され、ローカル・データベース内に保存される。したがって、ローカル・データベースが同一経路の記録をいくつか含む場合には、前記いくつかの記録からその経路の平均値が形成される。１つの記録だけではなく平均値を使用することは、外側の状況および特定の記録の間におけるセンサに伴う問題といった記録の中の変動の影響が平均値によって低減されることから、より関連性のある道路情報データを保証する。

平均値を計算するとき、もっとも最近の記録の重みをより古い記録より大きくし、それによって平均値における最近の記録の関連性をより高くすることが可能である。

データ品質レーティングにおいて、平均値の品質がレート付け可能であり、それによって個別の記録の間において低い分散を伴う平均値が、個別の記録の間においてより高い分散を伴う平均値より高いデータ品質レーティングになる。これは、ローカル・データベース内の平均値をはじめ、フリート・データベースを起源とする平均値についても適用することが可能である。

道路情報データのための異なる評価基準は、個別に、または１つまたはいくつかのほかの評価基準とともに任意の組み合わせで組み合わせて使用し、データ品質レーティングの最終的な値を作成することができる。

平均値が誤りのある記録によって汚染されないように、それの関連性を保証するため、現在の平均値と新しく記録された道路情報データの間における比較が、その新しく記録されたデータが平均値に統合される前に行なわれる。それによって、もっとも最近の経路の記録が、前記経路についての道路情報データの平均値からあらかじめ定義済みのパーセンテージを超えて異なる場合には、前記新しい記録が平均値の中に含められず、前記もっとも最近の記録は別途保存される。

しかしながら、経路が実際に変更されている場合には、平均値が更新されなければならないことは明らかである。もっとも最近の経路の記録およびそれより早いあらかじめ決定済みの数の記録の両方が平均値からあらかじめ定義済みのパーセンテージを超えており、かつ概略で等しい程度に異なる場合には、前記経路のもっとも最近の記録およびそれより早いその数の記録から新しい平均値が計算されることから、それによって経路の変更が証明される。それによって、以前の平均値を破棄することができる。

フリート・データベース内のデータの質も高めるために、ローカル・データベース内の保存された道路情報データが、注目経路についての既存の道路情報データに移される。このデータの転送は、連続的に、または乗り物がトランジット・ステーションに到着したとき、またはサービスの間、またはそのほかの任意の適切な時機および場所において行なうことが可能である。したがってデータの転送を適切な手段を用いて無線により、またはケーブルによって行なうことが可能である。

大きい数の記録からの平均値は、より小さい数の記録を用いた平均値より信頼性が高いと見られる。したがって、データ品質レーティングにおいては、より大きい数の記録からの平均値のデータ品質レーティングが、より小さい数の記録に基づく平均値より高くなる。

誤りのある記録を排除するために、乗り物の運転の間における外側の状態が記録時の考慮に入れられる。その種の外側の条件は、風、雪、雨、および交通状態とすることが可能である。

本発明の方法は、ＥＣＵが乗り物のドライブラインを、あらかじめ定義済みの評価基準に従ってそれが最適に行なわれるようにコントロールすることを可能にする。これらの評価基準は、快適性、出力、エコ・ドライビング等に関する最適パフォーマンスとすることができる。それによって、ドライブ・トレインのオートマチック・トランスミッションのギア・シフト・ストラテジおよび／またはエンジン・コントロール・ストラテジを、近づきつつある経路の地形の関数とすることが可能になる。ドライブ・トレインのその種のコントロールは、乗り物のクルーズ・コントロールのアクティブ化の間に好ましく実装され、それによりこの方法が、クルーズ・コントロールの設定速度を選択された道路情報データに応じて変更するステップを包含する。

以下、本発明を、本発明のさらなる特徴および利点を読み出すことが可能な本発明の実施態様に基づいて添付図面に関連して説明する。

本発明の方法を示したフローチャートである。

図１のフローチャートは、本発明の方法の主要な特徴を開示している。ボックスは、データベース、メモリ、またはセンサといった情報のソースを表わし、円は事象を表わし、矢印は情報の流れを表わす。ボックスＡ、Ｂ、Ｃは、道路情報データの３つの異なるソースを表わしている。しかしながら方法は、円Ｄ内において開始し、それにおいては乗り物の位置についての情報が位置センサＰから収集され、評価および選択が行なわれる。位置センサＰは、好ましくはＧＰＳまたは対応するデバイスとする。

乗り物の位置が決定されると、近づきつつある可能性のある経路についての道路情報データが道路情報データ・ソースＡ、Ｂ、Ｃから収集される。すべての道路情報データは、近づきつつある経路のための道路の勾配についての情報を少なくとも包含する。

経路についての道路情報データは、好ましくは部分に分割される。それにおいて１つの部分は、道路の勾配の変化を含む道路セグメントについての情報を包含する。それによって道路情報データの中で勾配における主要な変化を伴わない道路の部分が除外できることから、メモリ空間を節約することが可能である。道路が勾配の変化を有していない場合には概ね乗り物が一定速度で移動することからこれを行なうことが可能であり、それにおいては近づきつつある経路の予測をドライブラインが必要としない。したがって、方法は、乗り物の位置を定常的に更新し、関連性のある道路情報データを道路情報ソースＡ、Ｂ、Ｃから収集する。位置が定常的に更新されることから、乗り物が移動する方向が明らかになり、それによって道路情報データの収集を、乗り物が移動するその方向の道路情報データだけに限定することが可能になる。

収集された道路情報データのうち、評価が行なわれた後に使用されないと見なされたものは、破棄Ｔされる。

道路情報データの評価および選択は、道路情報データの品質レーティングに基づいて行なわれる。品質レーティングは、道路情報データ・ソースＡ、Ｂ、Ｃ、道路情報データが記録されてからの経過時間、道路情報データに基づくドライブライン関数の使用の結果等々の１つまたはいくつかの評価基準に基づく。

たとえば、ローカル・データベースＣからの道路情報データが利用可能である場合には、この道路情報データがフリート・データベースＢおよび／またはデジタル・マップＡからの道路情報データより高い優先度を有し、それにおいてフリート・データベースＢからの道路情報データはデジタル・マップＡからの道路情報データより高い優先度を有する。

可能性のある評価基準のさらなる例は、道路情報データが記録されてからの時間であり、それにおいては道路情報データの品質レーティングが、記録からの経過した時間単位（日、月、または年）ごとにあらかじめ定義済みの数で低下する。

もっとも適切な道路情報データが品質レーティングに基づいて円Ｄにおいて選択されると、選択された道路情報データに応じてドライブ・トレインが円Ｅにおいてコントロールされる。好ましくは乗り物のクルーズ・コントロールがアクティブ化され、それによって、近づきつつある経路の地形に応じてドライブ・トレイン内のあらかじめ定義済みの関数Ｆが選択され、実行される。その種の関数は、
・乗り物のクルーズ・コントロールの設定速度からの逸脱を許容することができる。
・ギア・シフトを回避するか、または延期することができる。
・乗り物の制動を回避することができる。

上記の関数Ｆおよびそのほかの類似した関数がアクティブ化されると、乗り物は、近づきつつある経路を使用してその乗り物のパフォーマンスを最適化する。これらの関数Ｆの使用は、道路情報データが正しいことに依存する。

クルーズ・コントロールのアクティブ化の間における道路情報データの使用がより大きくなり得る場合であっても、本発明のためにそれを制限することはない。乗り物のマニュアル運転の間においてコントロールされるパラメータは、トルクの制限または、地形に関して有利であるときの乗り物内のジェネレータまたはそのほかのシステムのアクティブ化とすることができる。

本発明の向上プロセスの一部として、その種の関数Ｆが使用された場合に、その関数の実際の結果の評価が行なわれ、その関数Ｆの期待された結果と比較される。関数Ｆの実際の結果が期待された結果と対応しない場合には、使用された道路情報データのデータ品質レーティングが下げられる。結果の測定および比較は、関数が実行されるとき、および／または関数が実行されたときに可能である。関数の結果を評価するための適切なパラメータは、特定のポイント、たとえば上り坂の頂点における乗り物の速度の期待された値および実際の値とすることが可能である。データ品質レーティングがどの程度下げられるかは、期待された結果からの偏差に依存する。それにより、実際の結果と期待された結果の間における大きな偏差は、同一経路のための次回の道路情報データの選択が行なわれるときに別の道路情報データ・ソースが使用されるという結果を有する可能性がある。しかしながら本発明は、手短かに上で説明した以前から知られている関数Ｆに限定されることはなく、道路情報データの品質の評価は、地形に関する道路情報データに依存する任意のそのほかの関数Ｆを用いて行なうことが可能である。

実際の値と期待された値の間における比較が、それによってデータ品質レーティングが変更されるようなものである場合には、その新しい道路データ品質レーティングを伴う道路データが保存Ｈされる。

さらに、経路に沿っての移動の間に、経路の記録Ｇが行なわれる。この記録は、位置センサＰおよびそのほかの、仰角センサ（勾配センサ、ＧＰＳ、またはそのほかの適切なデバイス）を少なくとも包含する入力ソースＩからの入力になるが、それにおいては、乗り物センサおよび外部デバイス、天候および風センサ等からの検出といったそのほかのパラメータも記録することが可能である。

円Ｈは、記録され、かつ使用された道路情報データの評価を表わしている。この円Ｈ内においては、ローカル・データベースＣ内に経路の道路情報データの記録が保存されるべきであるか、または破棄Ｔされるべきであるかについての決定が行なわれる。記録は、次の項目に該当する場合に保存される。
・ローカル・データベースＣ内に経路の道路情報データが存在せず、かつ記録された道路情報データが破損している徴候がまったくない場合、または
・ローカル・データベースＣから使用された道路情報データの平均値が、実際の結果と期待された関数Ｆの結果の間においてあらかじめ決定済みの閾値より大きい偏差を生成した場合、および／または
・記録された道路情報データが、ローカル・データベース内に保存されている平均値から、あらかじめ決定済みの閾値より小さく逸れる場合、および／または
・記録された道路情報データが、ローカル・データベース内に保存されているあらかじめ決定済みの閾値より大きく逸れる場合；ただし、この場合には記録された道路情報データが別途保存される。

円Ｈ内においては、Ｆ内の関数の実行の評価が行なわれる。それにより関数の実際の結果が期待された結果からあらかじめ決定済みの閾値より大きく逸れることが判明した場合には、使用された道路情報データの品質レーティングを行なうことができる。

記録された道路情報データは、新しく記録された道路情報データが平均値からあらかじめ決定済みのパーセンテージより小さく逸れている場合にだけ平均値内に統合される。

記録は、ローカル・データベース内にすでに存在している道路情報データと比較され、それにおいては、記録を保存するべきか否か、またそれをどのように保存するかを決定することが可能である。記録された道路情報データとローカル・データベース内の既存の平均値の間における高い逸脱は、誤りのある記録または経路の変更によって生じている可能性がある。しかしながら、２番目の記録が、最初の記録から第２のあらかじめ決定済みのパーセンテージより小さく逸れている場合には、これらの２つの記録から新しい平均値が作成され、それによるその新しい平均値がローカル・データベース内に保存される。

ローカル・データベースＣからフリート・データベースへの道路情報データの送信もまた行なわれる。これは、無線通信リンクを介して連続的に行なわれること、または乗り物がサービス・ステーションまたはその類に存在するときにだけ行なわれるとすることが可能である。

本発明の方法は、ここで述べた態様において道路情報データを拡充する。新しい情報がストアされることから、データベース（Ｂ、Ｃ）内の道路情報データの品質が向上し、したがって同一経路の次回の走行をより効果的に行なうことが可能になる。道路情報データは、乗り物が移動しているときの新しい記録を通じて、また使用された道路情報データの品質レーティングの更新を通じて拡充される。

Ａ デジタル・マップ
Ｂ フリート・データベース
Ｃ ローカル・データベース
Ａ、Ｂ、Ｃ 道路情報データ・ソース
Ｄ 開始
Ｅ ドライブ・トレインのコントロール
Ｆ あらかじめ定義済みの関数
Ｇ 経路の記録
Ｈ 新しい品質レーティングの保存
Ｉ 入力ソース
Ｐ 位置センサ
Ｔ 道路情報データの破棄

Claims (14)

1. 道路情報データを拡充する方法であって、前記道路情報データが乗り物のドライブ・トレインのコントロールに使用され、それにおいて前記ドライブ・トレインは電子コントロール・ユニット（ＥＣＵ）によってコントロールされ、前記ＥＣＵが複数の異なるタイプの道路情報ソース（Ａ、Ｂ、Ｃ）からの道路情報データおよび位置センサ（Ｐ）に対するアクセスを有し、それにおいて前記道路情報ソース（Ａ、Ｂ、Ｃ）は地形データに基づいて生成されたデジタル・マップ（Ａ）、複数の乗り物によって記録され保存された道路情報データを包含するフリート・データベース（Ｂ）、および乗り物自体によって記録された道路情報データだけを包含するローカル・データベース（Ｃ）を少なくとも包含し、前記ＥＣＵが複数の前記道路情報ソース（Ａ、Ｂ、Ｃ）からの道路情報データの間における選択を行なうべく適合されており、それにおいて前記選択は異なる道路情報ソース（Ａ、Ｂ、Ｃ）からの前記道路情報データのデータ品質レーティングに基づくものであり、それにおいては前記方法が、
   ・前記乗り物の位置を決定するステップと、
   ・前記複数の道路情報ソース（Ａ、Ｂ、Ｃ）から前記乗り物の位置の周辺の可能性のある経路についての道路情報データを収集するステップと、
   ・収集した前記道路情報データの前記データ品質レーティングを評価するステップと、
   ・もっとも高い前記データ品質レーティングを伴う前記道路情報データを選択するステップと、
   ・選択された道路情報データに応じて少なくとも１つの乗り物パラメータをコントロールするステップと、
   ・前記乗り物が移動しているときに移動した経路についての道路情報データを記録するステップとを包含し、さらに
   前記乗り物の移動の間において、
   ・前記乗り物が移動しているときに移動した経路についての道路情報データの選択を行なうステップと、
   ・前記乗り物が移動しているときに移動した経路についての道路情報データをローカル・データベース（Ｃ）に保存するステップとを実行し、
   異なる道路情報ソースからの道路情報データは、異なる優先順位を有しており、この優先順位は、前記データ品質レーティングによって決定される、
   方法。
2. さらに、
   ・前記乗り物の移動の方向を決定するステップと、
   ・それによって前記乗り物の移動の前記方向における可能性のある経路についての道路情報データだけを収集するステップと、
   を包含する、請求項１に記載の方法。
3. 前記道路情報データの前記品質は、
   ・前記道路情報データのソース（Ａ、Ｂ、Ｃ）、および／または
   ・前記道路情報データの新しさ、および／または
   ・前記道路情報データの平均値が基礎を置く記録の量、および／または
   ・前記道路情報データの平均値の分散、および／または
   ・少なくとも１つの前記乗り物パラメータのコントロールに期待される結果と前記少なくとも１つの乗り物パラメータのコントロールの実際の結果の間における偏差、
   に依存する、請求項１または２に記載の方法。
4. 経路のための前記道路情報データは部分的に保存され、それにおいては、道路の勾配および／または方向が、あらかじめ定義済みの勾配の増加および／または方向の変化の条件を満たす経路の部分のための前記道路情報データだけが保存される、
   請求項１乃至３のいずれかに記載の方法。
5. 前記ローカル・データベース（Ｃ）に保存される前記道路情報データは、記録の日を用いてタグ付けされる、請求項１乃至４のいずれかに記載の方法。
6. 前記ローカル・データベース（Ｃ）が同一経路の記録をいくつか含む場合には、前記いくつかの記録からその経路の平均値が形成される、請求項１乃至５のいずれかに記載の方法。
7. 前記記録は、前記平均値の計算において重み付けされ、それにおいて最近の記録は、より古い日付の記録より高いデータ品質レーティングを用いて重み付けされる、請求項６に記載の方法。
8. 個別の前記記録の間において低い分散を伴う平均値が、個別の前記記録の間においてより高い分散を伴う平均値より高いデータ品質レーティングとなる、請求項６または７に記載の方法。
9. もっとも最近の経路の記録が前記経路についての前記道路情報データの平均値からあらかじめ定義済みのパーセンテージを超えて異なる場合には、前記新しい記録は前記平均値の中に含められず、前記もっとも最近の記録は別途保存される、請求項１乃至８のいずれかに記載の方法。
10. 経路の前記もっとも最近の記録およびそれより早いあらかじめ決定済みの数の記録の両方が前記平均値からあらかじめ定義済みのパーセンテージを超えており、かつ概略で等しい程度に異なる場合には、前記経路の前記もっとも最近の記録およびそれより早い前記数の記録から新しい平均値が計算される、請求項９に記載の方法。
11. 経路についての前記記録された道路情報データは、ローカル・データベース（Ｃ）内の前記経路についての既存の道路情報データの中に組み入れられる、請求項１乃至１０のいずれかに記載の方法。
12. 大きい数の記録からの平均値は、より小さい数の記録に基づく平均値よりデータ品質レーティングが高くなる、請求項１乃至１１のいずれかに記載の方法。
13. 前記ローカル・データベース（Ｃ）内に保存されるデータは、前記フリート・データベース（Ｂ）に送信されてそこに保存される、請求項１乃至１２のいずれかに記載の方法。
14. 前記乗り物の運転の間に道路情報データを記録するとき、風および天候等の外側の状態が考慮に入れられる、請求項１乃至１３のいずれかに記載の方法。

Images