JP5760189B2 - 照度センサスイッチ - Google Patents

Description

本発明は、周囲照度を検知して照明器具を調光制御する照度センサスイッチに関する。

従来から、周囲照度を検知し、周囲照度に応じて照明器具を点灯／消灯制御する照度センサ部と、この照度センサ部の各種動作設定を行うための設定部とを備えた照度センサスイッチが知られている（例えば、特許文献１参照）。照度センサ部は、天井等に設置される照明器具の近傍に取り付けられ、設定部は、照度センサ部とは別個にある。周囲照度が設定部により設定された動作照度に達したとき、照度センサ部は照明器具を点灯／消灯する。

この照度センサスイッチにおいては、照度センサ部と設定部とが別個にあるので、動作照度の設定、変更又は確認等のために天井等にまで上らなくて済み、設定等の作業が簡単である。

特開２００５−０４４７５４号公報

ところで、照明器具と、照明器具を各種条件で入切りするための各種スイッチと、各種スイッチの操作に応じて照明器具を制御する制御機器とが伝送信号線でネットワーク化された照明制御システムが知られている。この照明制御システムでは、照明器具と各種スイッチと制御機器のそれぞれにアドレスが付されており、それらのアドレスを用いて伝送装置が各機器間の信号伝送を集中制御する。

このような照明制御システムに上記照度センサスイッチを組み入れたいという要望があるが、照度センサスイッチを組み入れるには、照明器具を点灯／消灯制御する照度センサ部にも固有のアドレスとして照度センサアドレスを設定する必要がある。

そこで、照度センサ部に照度センサアドレス設定用のスイッチ等を設けることが考えられる。しかしながら、照度センサ部が天井に設置されている場合、そのスイッチを操作するには天井まで上らなくてはならず、設定作業が煩わしくなる。

本発明は、上記の従来の問題を解決するためになされたものであり、照度センサアドレス及び動作照度の設定作業を簡単化することができ、しかも、照明器具の制御アドレスの設定も簡単にできる照度センサスイッチを提供することを目的とする。

上記目的を達成するために本発明の照度センサスイッチは、周囲照度を検知し、その検
知された照度値に応じて照明器具を点灯／消灯制御する照度センサ部と、この照度センサ
部の動作設定を行うための設定部と、を備えた照度センサスイッチにおいて、前記照度セ
ンサ部及び設定部は、それぞれ別個にあって、照明制御システムの伝送信号線に接続され
るものであり、前記設定部は、前記照度センサ部の照度センサアドレス、前記照明器具の
制御アドレス、及び動作照度を設定するための設定手段を有しており、各種設定がなされ
たとき、前記照度センサアドレスの情報信号と共に、設定内容を示す設定信号を前記伝送
信号線に対して送信し、前記照度センサ部は、該照度センサ部により検知された照度値が
前記動作照度に達したとき、前記制御アドレスの情報信号と共に、前記照明器具を点灯／
消灯させるための制御信号を前記伝送信号線に対して送信し、前記照度センサ部は、該照
度センサ部の照度検知機能を入り切りするためのセンサ操作手段を有し、前記設定部は、
前記照度センサ部の照度検知機能を入り切りするための設定操作手段を有し、前記センサ
操作手段及び設定操作手段のいずれかの一方が長押し操作されるとき、その操作による前
記照度検知機能の状態切替えが優先順位の高い切替えとなり、この切替え以後に、いずれ
か他方が短押し操作されたとしても状態が切り替わらないようにしたことを特徴とする。

本発明によれば、照度センサ部と、照度センサアドレス、動作照度、及び照明器具の制御アドレスを設定するための設定部とは別個にあるので、照度センサ部が例えば照明器具近傍の天井に配置されても、設定部は壁等の操作し易い任意の箇所に設置できる。従って、照度センサアドレス及び動作照度の設定作業は天井に上らなくても済み、簡単になる。また、照明器具の制御アドレスの設定も簡単にできる。

本発明の第１の実施形態に係る照度センサスイッチを有した照明制御システムの構成を示す図。 上記照明制御システムにおける信号伝送チャートを示す図。 上記実施形態の第１の変形例に係る照度センサスイッチを備えた照明制御システムの構成を示す図。 上記実施形態の第２の変形例に係る照度センサスイッチを備えた照明制御システムの構成を示す図。 上記照度センサスイッチの照度センサのカバー未装着状態の平面図。

以下、本発明の各種実施形態に係る照度センサスイッチについて図面を参照して説明する。
（第１の実施形態）
図１は、本発明の第１の実施形態に係る照度センサスイッチを有した照明制御システムの構成を示す。照明制御システム１は、複数の照明器具２と、各照明器具２を個々に点灯／消灯させるための複数のリレー３と、リレー制御端末器４と、リレー３及びリレー制御端末器４を介し、周囲照度に応じて照明器具２を点灯／消灯制御する照度センサスイッチ５とを備える。照度センサスイッチ５は、照明器具２の周囲照度を検知し、その検知された照度値に応じて照明器具２を点灯／消灯制御する照度センサ５１（照度センサ部）と、照度センサ５１の動作設定を行うための設定器５２（設定部）とを有する。照度センサ５１及び設定器５２は、それぞれ別個にある。

リレー制御端末器４、照度センサ５１及び設定器５２は、正負の極性を持つ２線式の信号線６に接続されてネットワーク化されており、この信号線６には、信号伝送を集中管理する伝送ユニット７（伝送装置）が接続されている。リレー制御端末器４、照度センサ５１及び設定器５２には、それぞれ、固有のアドレスが付されており、伝送ユニット７は、それらのアドレスを用いて信号伝送を集中制御する。リレー制御端末器４、照度センサ５１及び設定器５２は、各種信号を信号線６に対して送信するとき、送信先のアドレスを示す情報信号を共に送信し、伝送ユニット７は、その情報信号を読み取って送信先を検知し、送信先の機器に信号を伝送する。リレー制御端末器４、照度センサ５１及び設定器５２と、伝送ユニット７との間の信号伝送は、例えば多重伝送方式でなされる。

照明器具２は、例えば室内の天井に設置されている。照明器具２には、ブレーカ電源（図示せず）から駆動用の商用交流電圧が供給されており、リレー３は、入切動作により上記電圧供給をオン／オフして照明器具２を点灯／消灯させる。リレー制御端末器４は、各リレー３の入切り状態を個別に切り替え、それにより、各照明器具２の点灯／消灯をそれぞれ切り替える。

照度センサ５１は、回路基板がカバー５１ａで覆われており、そのカバー５１ａには開口が形成され、その開口からセンサ素子５１ｂが露出している。照度センサ５１は、例えば室内の天井の照明器具２の近傍に取り付けられている。照度センサ５１は、検知される照度値が所定の動作照度に達したとき、照明器具２の全て又は一部を点灯／消灯させ、効率的な照明が行えるようにする。

照度センサ５１は、照度センサ５１の現在の状態を設定器５２に定期的に通知する機能を有する。通知される情報には、検知された照度値と、照度検知機能の入切り状態と、照度検知機能が入状態のときに照度取得が可能か否かと、エラーとが含まれる。これらの情報を設定器５２に通知するため、照度センサ５１は、各情報を示す信号と共に、設定器５２の照度センサアドレスを示す情報信号を信号線６に対して送信する。

設定器５２は、機器前面に操作キー５２ａと液晶モニタ５２ｂとを有し、それらを囲うように１連用のスイッチプレートが取付け可能に構成され、例えば室内の壁面に埋め込まれている。液晶モニタ５２ｂは、操作キー５２ａによる設定内容と、照度センサ５１から通知された各種情報とを表示する。

設定器５２は、操作キー５２ａ（設定手段）の操作に基づき、照度センサ５１及び設定器５２に共通の照度センサアドレスと、各照明器具２の制御アドレスと、動作照度とを設定可能である。上記動作照度は、照明器具２の点灯／消灯状態を切り替える基準になる照度であり、周囲照度がこの照度に達したとき、上記切替えが実施される。動作照度は、段階的な調光を可能とするため、複数値、設定されていてもよい。設定器５２は、動作照度に達したときに点灯／消灯状態を切り替える照明器具２を、操作キー５２ａの操作により設定することが可能である。設定器５２は、上記各種の設定がなされたとき、設定内容を示す設定信号を、照度センサアドレスの情報信号と共に信号線６に対して送信し、設定内容を照度センサ５１の動作設定に反映させる。なお、設定器５２において設定できる制御アドレスは、照明器具２に限定されるものではなく、換気扇などの他の接続機器、グループ制御を行う際のグループアドレスなども考え得る。

操作キー５２ａは、照度センサ５１の照度検知機能を強制的に入り切りするためのキーとしても機能する（設定操作手段）。設定器５２は、そのような入切り操作がなされたとき、照度センサアドレスの情報信号と共に、センサ入切切替え信号を信号線６に対して送信する。照度センサ５１及び設定器５２は、同じ照度センサアドレスが設定されるので、自己の照度センサアドレスを用いて他方に信号を伝送することができる。

照度センサ５１は、照明器具２を調光する調光端末器としての機能を有し、設定器５２は、照明器具２の調光レベル（調光率）を設定する調光スイッチとしての機能を有していてもよい。照度センサ５１は、設定器５２により設定された調光レベルで照明するように指示する調光信号を、信号線６とは別途設けられた調光信号線を介して照明器具２に送り、各照明器具２内蔵の調光回路に調光信号を基に照明光を調整させても構わない。

図２は、照度センサ５１、設定器５２及び伝送ユニット７の伝送信号内容を示す。伝送ユニット７は、照度センサ５１に対して、各種の現状に関する通知を要求する複数の状態監視信号を定期的に送信する。照度センサ５１は、それらの状態監視信号を受信し、各状態監視信号に応答して、電源がオンであること、ステータス値、現在の照度値、動作照度、及び照度検知機能の入切り状態についてそれぞれ返信する。電源がオンであることを返信する場合、返信する情報量が少ないことから、照度センサ５１は、返信用に予め割り当てられた１０ビットを分割し、１０ビット以下のビットで返信し、それ以外の場合は、例えば１０ビットで返信する。伝送ユニット７は、照度センサ５１から返信された各情報のうち、ステータス値、現在の照度値、動作照度、及び照度検知機能の入切り状態に関する各情報については、設定器５２に伝送し、それらの表示を指示する。

照度センサ５１及び設定器５２がそれぞれ、調光端末器及び調光スイッチとしての機能を有する場合、伝送ユニット７は、実際の調光レベルに関する通知を要求する状態監視信号を照度センサ５１に送り、照度センサ５１は、その監視信号に応答して実際の調光レベルの情報を返信する。伝送ユニット７は、その返信された情報を設定器５２に伝送する。

次に、照明器具２の点灯／消灯制御における各機器の動作について、図１を再度参照して説明する。照度センサ５１により検知された照度値が、動作照度に達したとき、照度センサ５１は、点灯／消灯したい照明器具２の制御アドレスを示す情報信号と共に、照明器具２を点灯／消灯させるための制御信号を信号線６に対して送信する。伝送ユニット７は、信号線６に送信された情報信号の中から上記制御アドレスを読み取り、制御信号をリレー制御端末器４に送信する。リレー制御端末器４は、上記制御アドレスを有した照明器具２を制御対象とし、その照明器具２に対応するリレー３を選択し、その選択したリレー３を制御信号に基づいて入り切りすることで、制御対象の照明器具２を点灯／消灯する。

本実施形態の照度センサスイッチ５においては、照度センサ５１と、照度センサアドレス、動作照度、及び照明器具２の制御アドレスを設定するための設定器５２とは別個にある。そのため、照度センサ５１が例えば照明器具２近傍の天井に配置されても、設定器５２は壁等の操作し易い任意の箇所に設置できる。従って、照度センサアドレス及び動作照度の設定作業は天井に上らなくても済み、簡単になる。また、照明器具２の制御アドレスの設定も簡単にできる。

また、伝送ユニット７は、照度センサ５１から照明器具２への制御信号の伝送と、照度センサ５１と設定器５２との間の信号伝送とに兼用されるので、上記の各信号伝送のために伝送ユニットを２つ設ける必要がなくなり、製造コストを低減することができる。また、照明制御システム１から設定器５２を抜いた既設の照明制御システムに、設定器５２を追加して照明制御システム１を構築する場合、伝送ユニット７等の設定を変更することなく、設定器５２を他の機器と通信可能にすることができる。従って、設定器５２の追加・設定作業が簡単になる。

次に、本実施形態の各種変形例を説明する。
（第１の変形例）
図３は、第１の変形例の照度センサスイッチを備えた照明制御システムの構成を示す。本変形例の照度センサスイッチ５においては、照度センサ５１が、複数、設けられ、設定器５２は、上記複数の照度センサ５１の照度センサアドレスを設定するための構成を有している。ここで、照度センサ５１の数をｎとすると、設定器５２は、操作キー５２ａの操作により、ｎ個の照度センサ５１に、０チャンネル〜ｎチャンネルまでの照度センサアドレスをそれぞれ設定可能である。設定器５２は、各照度センサ５１毎に、動作照度と、周囲照度がその動作照度に達したときの照明器具２の制御内容とを設定可能である。設定器５２は、各照度センサ５１により検知された照度値を受信し、受信された各照度値を表示する。

本変形例においては、１つの設定器５２を用いて、複数の照度センサ５１の照度センサアドレスを設定することと、それらの照度センサ５１により検知される各照度値を確認することができる。従って、上記設定及び確認のために設定器５２を各照度センサ５１毎に複数設けなくて済む。そのため、製造コストの低減を図ることができる。

（第２の変形例）
図４及び図５は、第２の変形例に係る照度センサスイッチの照度センサの構成を示す。この照度センサ５１は、照度センサ５１の照度検知機能を入り切りするための切替えスイッチ５１ｄ（センサ操作手段）と、上記照度検知機能の入切り状態を表示する状態表示ランプ５１ｅとを有する。切替えスイッチ５１ｄ及び状態表示ランプ５１ｅは、照度センサ５１の回路基板５１ｃに実装されている。

切替えスイッチ５１ｄは、押下げ操作を繰り返すことで、上記照度検知機能の状態を交互に切り替えるタクトスイッチにより構成される。照度センサ５１（切替えスイッチ５１ｄ）と設定器５２（操作キー５２ａ）のいずれか一方により照度センサ５１の照度検知機能が切り替えられたとき、その一方は他方に状態の切替えを通知して、現状についての認識を一致させ、状態表示を切り替えさせる。

状態表示ランプ５１ｅは、照度検知機能の入状態と切状態とにそれぞれ対応付けられた、発光色の異なる２個のＬＥＤ５１ｆ、５１ｇにより構成される。ＬＥＤ５１ｆ、５１ｇはそれぞれ、対応する照度検知機能の状態のとき、点灯する。

カバー５１ａを外したときにだけ状態表示ランプ５１ｅの発光を視認できるように、カバー５１ａは状態表示ランプ５１ｅを遮光するように構成されていてもよい。カバー５１ａを外さなくても上記発光を外部から確認できるように、カバー５１ａは半透明であっても構わない。

本変形例においては、照度を検知する現場で照度センサ５１の照度検知機能の入切り状態を切り替えることができる。

（第３の変形例）
第３の変形例の照度センサスイッチの構成部材は、上記第２の変形例と同じであるため、図４を流用して説明する。本変形例の照度センサスイッチ５では、照度センサ５１の照度検知機能の入切り状態切替え操作において、切替えスイッチ５１ｄと操作キー５２ａのいずれかの一方が長押し操作されるとき、その操作による照度検知機能の状態切替えが優先順位の高い切替えとなる。そして、この切替え以後に、いずれか他方が短押し操作されたとしても状態が切り替わらないようにされている。短押しによる状態切替えは、長押しよりも優先順位が低い。上記の優先的な状態切替えの解除は、切替えスイッチ５１ｄと操作キー５２ａのうち、長押しされた方の再度の長押し操作、又は他方の長押し操作等により可能となる。

本変形例においては、切替えスイッチ５１ｄと操作キー５２ａのいずれか一方で上記照度検知機能の入切り状態を切り替え、その設定を他方で勝手に切り替えられたくないとき、一方を長押しすれば、他方の短押しによる切替え操作は無効化できる。従って、他方による勝手な切替えを防ぎ易くなる。

なお、本発明は、上記の実施形態及び各種変形例の構成に限定されるものでなく、使用目的に応じ、様々な変形が可能である。例えば、照明器具２は１台であってもよい。また、第２の変形例において、状態表示ランプ５１ｅは、照度センサ５１の照度検知機能が入状態のときに点灯し、切状態のときに消灯する１個のＬＥＤで構成されていてもよい。また、上記各種変形例のうち、いずれかを他のものに組み合わせても構わない。

１ 照明制御システム
２ 照明器具
５ 照度センサスイッチ
５１ 照度センサ（照度センサ部）
５１ｄ 切替えスイッチ（センサ操作手段）
５２ 設定器（設定部）
５２ａ 操作キー（設定手段、設定操作手段）
６ 信号線（伝送信号線）
７ 伝送ユニット（伝送装置）

Claims (1)

1. 周囲照度を検知し、その検知された照度値に応じて照明器具を点灯／消灯制御する照度
   センサ部と、この照度センサ部の動作設定を行うための設定部と、を備えた照度センサス
   イッチにおいて、
   前記照度センサ部及び設定部は、それぞれ別個にあって、照明制御システムの伝送信号
   線に接続されるものであり、
   前記設定部は、前記照度センサ部の照度センサアドレス、前記照明器具の制御アドレス
   、及び動作照度を設定するための設定手段を有しており、各種設定がなされたとき、前記
   照度センサアドレスの情報信号と共に、設定内容を示す設定信号を前記伝送信号線に対し
   て送信し、
   前記照度センサ部は、該照度センサ部により検知された照度値が前記動作照度に達した
   とき、前記制御アドレスの情報信号と共に、前記照明器具を点灯／消灯させるための制御
   信号を前記伝送信号線に対して送信し、
   前記照度センサ部は、該照度センサ部の照度検知機能を入り切りするためのセンサ操作
   手段を有し、
   前記設定部は、前記照度センサ部の照度検知機能を入り切りするための設定操作手段を
   有し、
   前記センサ操作手段及び設定操作手段のいずれかの一方が長押し操作されるとき、その
   操作による前記照度検知機能の状態切替えが優先順位の高い切替えとなり、この切替え以
   後に、いずれか他方が短押し操作されたとしても状態が切り替わらないようにしたことを
   特徴とする照度センサスイッチ。

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