JP2004259566A - 遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器 - Google Patents
遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】照明空間を目標照度に保つ機能と外部信号により照度を制御する機能とを備えた遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器を提供する。
【解決手段】照度検出回路23は照明器具で照明される照明空間の照度を検出する。信号処理部20は、照度検出回路23での検出照度があらかじめ設定された目標照度に保たれるように調光信号出力回路24から照明器具に与える調光信号をフィードバック制御する。また、データ記憶部22にはアドレスが設定され、信号処理部20は、信号端子Tsを通して受信した多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部22に設定されたアドレスに一致すると、フィードバック制御を停止し、多重伝送信号により指定される調光レベルの調光信号を調光信号出力回路24から発生させる。
【選択図】 図1
【解決手段】照度検出回路23は照明器具で照明される照明空間の照度を検出する。信号処理部20は、照度検出回路23での検出照度があらかじめ設定された目標照度に保たれるように調光信号出力回路24から照明器具に与える調光信号をフィードバック制御する。また、データ記憶部22にはアドレスが設定され、信号処理部20は、信号端子Tsを通して受信した多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部22に設定されたアドレスに一致すると、フィードバック制御を停止し、多重伝送信号により指定される調光レベルの調光信号を調光信号出力回路24から発生させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の検知エリア内の人の存否を検知する人感センサを備え、時分割多重伝送方式を用いて人感センサでの人の検知情報による負荷の制御を可能とした遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、照明器具で照明される照明空間の照度をほぼ一定に保つように照明器具の光出力を調光することが提案されている。照明空間を一定照度に保つには照明空間の照度を監視する照度センサと、照度センサにより検出された照度に基づいて光出力を調節する照明器具とを組み合わせて用いる。たとえば、図17に示すように、調光信号を受けて光出力を調光する照明器具1と、照明空間の照度を検出する照度センサ2とを設け、照度センサ2において検出した検出照度があらかじめ設定された目標照度に保たれるように調光信号を生成し、照度センサ2で生成した調光信号を調光制御線Ldを通して照明器具1に与えることによって、照明空間の照度を目標照度に保つように構成される。ここに、照明空間の照度は、室内などの平均照度である場合と、机上面のような所定の作業面の照度である場合とがある。
【0003】
照度センサ2では、照明空間の照度の検出を規定した取込周期毎に行っている。したがって、照度センサ2では、取込周期毎に検出した検出照度をあらかじめ目標照度と比較し、検出照度が目標照度よりも高い(明るい)ときには照明器具の光出力を規定量だけ低下させ、逆に検出照度が目標照度よりも低い(暗い)ときには照明器具の光出力を規定量だけ上昇させ、検出照度が目標照度にほぼ一致するようになった時点の調光信号を維持するように動作する。つまり、取込周期毎の光出力の変化は上述した規定量の幅の段階的な変化になり、1回の光出力の変化では検出照度が目標照度に到達しない場合には、光出力の変化は複数回繰り返される。
【0004】
照明器具1の光出力は照度センサ2から出力される調光信号によって制御されるが、照明器具1の点灯と消灯との制御にはリレー端末器12aが用いられる。また、図示例では、照度を一定にする制御を行わずに照明器具1の点灯と消灯とが可能になるように、照度センサ2の動作の有効と無効とを選択するためのリレー端末器12bも設けられている。リレー端末器12a,12bは、時分割多重伝送方式を用いた遠隔監視制御システムに用いる制御端末器であって、遠隔監視制御システムは、伝送ユニット10に2線式の信号線Lsを介して、監視端末器としてのスイッチ11と、上述した制御端末器としてのリレー端末器12a,12bとを接続し、スイッチ11の操作によって監視入力が発生すると、リレー端末器12a,12bに内蔵したリレーの接点を開閉するように構成されている。各リレー端末器12a,12bに内蔵したリレーの接点は、照明器具1および照度センサ2と商用電源との間にそれぞれ挿入される(図示例では照度センサ2に電源線Lpを介して商用電源を接続してある)。スイッチ11とリレー端末器12a,12bとは信号線Lsにマルチドロップ接続され、伝送ユニット10とスイッチ11とリレー端末器12a,12bとが2線式の信号線Lsを配線するだけで接続できるようになっている。伝送ユニット10、スイッチ11、リレー端末器12a,12bはいずれもマイクロコンピュータを用いて構成されている。
【0005】
監視入力はスイッチ11の操作に対応して発生する。スイッチ11、リレー端末器12a,12bにはそれぞれアドレスが1個ずつ設定され、スイッチ11において監視入力が発生すると伝送ユニット10には監視入力に対応する監視データが伝送される。また、伝送ユニット10は、監視データに対応する制御データを生成する機能を有するとともに、監視データの送信元のアドレスと制御データの送信先のアドレスとの対応関係があらかじめ設定されており、アドレスの対応関係に従って監視データの送信元のアドレスに対応する送信先のアドレスを指定して制御データを伝送する。図示例ではスイッチ11を1個だけ示しているが、実際には複数個のスイッチ11が信号線Lsに接続され、各リレー端末器12a,12bごとにスイッチ11が対応付けられる。
【0006】
いま、リレー端末器12aに対応付けたスイッチ11を操作してリレー端末器12aに内蔵したリレーをオンにする指示を与えると照明器具1に通電され照明器具が点灯し、オフにする指示を与えると照明器具1への通電が遮断され照明器具が消灯する。また、リレー端末器12bに対応付けたスイッチ11を操作してリレー端末器12bに内蔵したリレーをオンにする指示を与えると照度センサ2が有効になり、照度センサ2により検出される照度を目的照度に保つような調光信号が照度センサ2から照明器具1に与えられる。スイッチ11を操作してリレー端末器12bに内蔵したリレーをオフにする指示を与えると照度センサ2は無効になり、照明器具1は調光信号に関係なくリレー端末器12aによる点灯と消灯との制御のみが可能になる。
【0007】
伝送ユニット10の動作について、さらに詳しく説明する。また以下の説明では、スイッチ11のように主として監視入力を発生させる機能の端末器を監視端末器と呼び、リレー端末器12a,12bのように主として制御データに応じて動作する機能の端末器を制御端末器と呼ぶ。また、照明器具1と照度センサ2とはまとめて負荷とする。
【0008】
伝送ユニット10は信号線Lsに対して、図18(a)(b)のような形式の多重伝送信号Vsを送出する。すなわち、多重伝送信号Vsは、信号送出開始を示すスタートパルス信号SY、信号モードを示すモードデータ信号MD、監視端末器や制御端末器を各別に呼び出すためのアドレスを伝送するアドレスデータ信号AD、負荷を制御するための制御データを伝送する制御データ信号CD、伝送エラーを検出するためのチェックサムデータ信号CS、監視端末器や制御端末器からの返送信号を受信するタイムスロットである信号返送期間WTよりなる複極(±24V)の時分割多重信号であり、パルス幅変調によってデータが伝送されるようになっている。
【0009】
監視端末器および制御端末器では、信号線Lsを介して受信した多重伝送信号Vsのアドレスが、それぞれに設定されているアドレスに一致すると、多重伝送信号Vsから制御データを取り込むとともに、多重伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して監視データを電流モードの信号(信号線Lsを適当な低インピーダンスを介して短絡することにより送出される信号)として返送する。
【0010】
また、伝送ユニット10は、常時は多重伝送信号Vsに含まれるアドレスをサイクリックに変化させて監視端末器および制御端末器を順次アクセスする常時ポーリングを行う常時ポーリング手段を備えている。常時ポーリングの際には、多重伝送信号Vsに含まれるアドレスが一致した監視端末器または制御端末器では、多重伝送信号Vsに含まれる制御データを取り込むことになる。一方、伝送ユニット10には、いずれかの監視端末器における監視入力の発生に対応して出力される図18(c)のような割込信号Viを受信したときに割込信号Viを発生した監視端末器を検出した後、その監視端末器にアクセスして監視データを返送させる割込ポーリング手段も設けられている。
【0011】
すなわち、伝送ユニット10では、常時は常時ポーリング手段によってアドレスをサイクリックに変更した多重伝送信号Vsを信号線Lsに送出しており、監視端末器から発生した割込信号Viを多重伝送信号Vsのスタートパルス信号SYに同期して検出すると、割込ポーリング手段によって伝送ユニット10からモードデータ信号MDを割込ポーリングモードとした多重伝送信号Vsを送出する。割込信号Viを発生した監視端末器は、割込ポーリングモードの多重伝送信号Vsに含まれるアドレスの上位ビットが一致していると、その多重伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して監視端末器に設定されているアドレスの下位ビットを返信データとして返送する。このようにして伝送ユニット10では割込信号Viを発生した監視端末器のアドレスを獲得し、獲得したアドレスを用いて監視端末器をアクセスすることによって、監視端末器に入力された監視入力に対応した監視データを返信データとして受け取る。また、伝送ユニット10における割込ポーリング手段では、割込信号Viを発生した監視端末器から下位アドレスが返送されなければ、上位アドレスを変更して割込ポーリングモードの多重伝送信号Vsを再送する。
【0012】
このようにして、割込信号Viを発生した監視端末器のアドレスを伝送ユニット10が獲得すると、伝送ユニット10では監視端末器に対して監視データの返送を要求する多重伝送信号Vsを送出し、監視端末器は監視入力に対応した監視データを伝送ユニット10に返送する。監視データを受け取った伝送ユニット10は、アドレスの対応関係によって監視端末器に予め対応付けられている制御端末器に対する制御データを生成し、この制御データを含む多重伝送信号Vsを信号線Lsに送出して制御端末器を通して負荷を制御する。ここで、監視端末器と制御端末器とに個別に設定されるアドレス(個別アドレス)は、端末器を単位として設定されるチャンネルと、監視入力(たとえば、スイッチに対応する)および負荷の回路を識別する負荷番号との組であって、現状の製品ではチャンネルは64チャンネル、負荷番号は各チャンネルに対して4回路ずつ設定可能になっている。つまり、各監視端末器および各制御端末器にチャンネルが設定され、各監視端末器には最大で4個の監視入力を入力可能であり、各制御端末器には最大で4個の負荷が接続可能になっている。したがって、合計256回路の負荷が制御可能である。ここに、監視入力と負荷との回路とは、アドレスの対応関係によって関係付けられた監視入力と負荷との組を意味し、監視入力の入力に対応して制御される負荷が1つの回路を構成する。
【0013】
上述のような監視入力と負荷との対応関係は、伝送ユニット10のメモリに関係データとして設定される。すなわち、施工時において、監視端末器および制御端末器へのアドレスの設定が終了した後、監視入力と負荷との対応関係を関係データとして設定することによって、監視入力の入力に対応付けて所望の負荷を制御することが可能になる。
【0014】
ところで、図17に示す例では、照度センサ2の有効と無効とをリレー端末器12bによって制御する構成を示したが、図19に示すように、リレー端末器12bに代えて調光制御端末器13を用いるとともに、監視端末器として調光制御端末器13に対応する調光スイッチ14を設ける構成も考えられる。調光制御端末器13から出力される調光信号を照度センサ2に与える構成も考えられる。調光スイッチ14は、アップ操作部Suとダウン操作部Sdとオンオフ操作部Sfとを備える。オンオフ操作部Sfはリレー端末器12aに対応付けてあり、1回の押操作毎にリレー端末器12aに内蔵したリレーの接点のオンオフを交互に切り換える。また、アップ操作部Suおよびダウン操作部Sdは、押操作中に調光レベルを規定量の幅で段階的に増加または減少させるように調光データを生成する。つまり、調光レベルを規定量の幅で増加または減少させるたびに調光レベルのデータを伝送ユニット10に伝送する。一方、調光制御端末器13は、調光スイッチ14で生成された調光データを多重伝送信号Vsによって伝送ユニット10から受け取り、調光データに対応した調光信号を発生させる。
【0015】
調光制御端末器13は通常は照明器具1に調光信号を与えるために用いるが、図19に示す例では、調光信号を照度センサ2に与える構成を採用している。これは、照度センサ2において調光制御端末器13から与えられた調光信号の調光レベルを目標照度として用いるためであって、照度センサ2では検出した検出照度を目標照度に一致させるように調光信号を生成する。上述の構成によって、照度センサ2の目標照度が可変になり、調光スイッチ14の操作によって照明器具1により照明される照明空間の照度を調節することが可能になるとともに、照明空間の照度を調光スイッチ14で選択した一定照度に保つ制御が可能になる。
【0016】
上述した照度センサ2のように調光スイッチ14の操作によって多重伝送信号Vsを用いて目標照度を変化させる機能はないが、照度センサ2により検出した照度を一定照度に保つように照明器具1の光出力を制御する構成であって、時分割多重伝送方式によるデータ伝送を利用した技術は知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0017】
【特許文献1】
特開平11−185975号公報(第3−5頁、図1)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述した図17に示す構成では、照度センサ2の有効と無効とを選択するために多重伝送信号Vsを用い、図19に示す構成では、照度センサ2の目標照度を設定するために多重伝送信号Vsを用いている。すなわち、照度センサ2の機能を外部から制御しようとすれば、別途にリレー端末器12bや調光制御端末器13が必要であり、照明器具1の光出力を照度センサ2によって制御するシステムを構築するのに必要な部材数が増加するという問題がある。
【0019】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、照明空間を目標照度に保つ機能と外部信号により照度を制御する機能とを備えた遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、それぞれアドレスを備える端末器が信号線に接続されるとともに、信号線に接続された伝送ユニットと端末器との間で時分割多重伝送方式での多重伝送信号によるデータ伝送を行い、伝送ユニットに設定したアドレスの対応関係を用いていずれかの端末器への監視入力に対応させて他の端末器により負荷を制御するようにし、電源の供給経路とは別に設けた信号経路から調光信号を受けて光出力を制御する照明器具を負荷に含む遠隔監視制御システムに用いられ、照明器具で照明される照明空間の照度を検出する照度検出回路と、少なくとも1個のアドレスが設定されるデータ記憶部と、照度検出回路で検出した照度の情報を含む検出照度を目標照度に保つように照明器具への調光信号を発生させるとともに、多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部に設定されたアドレスに一致すると多重伝送信号により指定される調光レベルの調光信号を発生させる信号処理部とを備えることを特徴とする。
【0021】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記照明器具への電源の供給経路に挿入される接点を有したリレーを備えたリレー駆動回路が付加され、前記信号処理部は、多重伝送信号に含まれるアドレスが前記データ記憶部に前記アドレスとは別に設定された第2のアドレスに一致すると多重伝送信号により指定されるオンオフの内容に従ってリレー駆動回路に設けたリレーの接点を開閉させることを特徴とする。
【0022】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、前記照明器具への電源の供給経路に挿入される半導体スイッチ素子を有した半導体スイッチ回路が付加され、前記信号処理部は、多重伝送信号に含まれるアドレスが前記データ記憶部に前記アドレスとは別に設定された第2のアドレスに一致すると多重伝送信号により指定されるオンオフの内容に従って半導体スイッチ回路に設けた半導体スイッチ素子を開閉させることを特徴とする。
【0023】
請求項4の発明では、請求項1の発明において、前記多重伝送信号を整流し安定化して内部回路の電源とする電源回路を設けたことを特徴とする。
【0024】
請求項5の発明では、請求項1の発明において、前記調光信号の制御範囲の上限値と下限値とをそれぞれ設定可能な可変抵抗器を備えることを特徴とする
請求項6の発明では、請求項1の発明において、前記信号処理部は、多重伝送信号を受けて調光信号の制御範囲の上限値と下限値とをそれぞれ設定する機能を有することを特徴とする。
【0025】
請求項7の発明では、請求項1の発明において、別に設けた子器を接続するとともに子器により検出した照度を前記信号処理部に取り込む子器信号送受信回路が付加され、前記信号処理部は照度検出回路で検出した照度と子器で検出した照度とを用いて前記検出照度を決定する機能を有することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、図2に示すように、調光制御線Ldを介して照明器具1に接続される調光機能付センサ端末器3であって、多重伝送信号Vsを伝送する信号線Lsを介して伝送ユニット10に接続される。また、本実施形態では、基本的には、受光素子により検出される検出照度を目標照度に保つように照明器具1への調光信号を生成するフィードバック制御の機能と、外部から調光レベルが指示されたときにフィードバック制御を停止して指示された調光レベルとなるように照明器具1への調光信号を生成する強制制御の機能とを備える。図2に示す例では、信号線Lsにリレー端末器12aと調光スイッチ14とを接続してあり、伝送ユニット10には電源線Lpを通して商用電源が供給されている。ここに、照明器具1に商用電源を供給する電源線Lpは図においては省略してある。調光スイッチ14は、従来構成と同様に、それぞれ押釦式に操作されるアップ操作部Suとダウン操作部Sdとオンオフ操作部Sfとを備える。
【0027】
本実施形態の調光機能付センサ端末器は、図1に示すように、信号線Lsに接続される多重伝送信号送受信回路21を備え、多重伝送信号送受信回路21では従来の技術として説明した双極性の多重伝送信号VsをTTLレベルの信号に変換して信号処理部20に与える機能と、信号処理部20から信号線Lsに送出する信号を電流モードの信号に変換する機能とを有する。信号処理部20は、マイクロコンピュータを主構成とし、EEPROMのように電源が供給されない状態でも記憶内容を保持する不揮発性メモリからなるデータ記憶部22に格納されたアドレスを用いる。ここに、データ記憶部22には複数個のアドレスが格納されるのであって、データ記憶部22がアドレス記憶部として機能する。また、データ記憶部22には目標照度のデータも格納される。
【0028】
信号処理部20では、多重伝送信号送受信回路21を通して受信した多重伝送信号Vsに含まれるアドレスが、データ記憶部22に格納されたいずれかのアドレスに一致すると、多重伝送信号Vsの制御データCDを受け取り、制御データCDに応じて動作し、多重伝送信号Vsを受信したことを多重伝送信号送受信回路21を通して信号線Lsに送出する。また、信号処理部20は、光電素子を備える照度検出回路23において検出した照度をA/D変換してデータ記憶部22に格納された目標照度と比較し、照明器具1の光出力を目標照度に近付ける調光信号を生成するように調光信号出力回路24を制御する。照度検出回路23に設けられる光電素子としてはフォトダイオードを想定しているが、CdS、フォトトランジスタ、太陽電池などの各種素子を用いることが可能である。
【0029】
本実施形態では、データ記憶部22に格納されるアドレスを設定するためにアドレス設定回路25を備える。調光機能付センサ端末器3は天井のような高所に配置されることが多いから、アドレス設定回路25としては、調光機能付センサ端末器3とは別に設けられかつ赤外線を伝送媒体とした光ワイヤレス信号を用いるリモコン式の設定器(図示せず)との間で光ワイヤレス信号を授受する構成を採用している。
【0030】
データ記憶部22に格納される目標照度は、ワイヤレス信号送受信回路26を通してリモコン式の設定器(図示せず)との間で光ワイヤレス信号を授受することにより設定される。つまり、調光機能付センサ端末器3とは別に設けられかつ赤外線を伝送媒体とした光ワイヤレス信号を用いる設定器との間で光ワイヤレス信号を授受することにより、設定器から与えられた目標照度がデータ記憶部22に設定される。なお、アドレスを設定するためにリモコン式の設定器を用いる場合に、目標照度を設定するための設定器と兼用してもよい。
【0031】
信号処理回路20や調光信号出力回路24などの内部回路への電源は、信号線Lsを伝送される多重伝送信号Vsを電源回路27において整流し安定化することによって供給される。つまり、信号端子Tsを信号線Lsに接続することによって、多重伝送信号Vsによるデータ伝送だけではなく、多重伝送信号Vsによる電源供給も行われるのであって、別途に電源端子を設けることなく電源供給が可能になっている。照明器具1との間を接続する調光制御線Ldは調光端子Tdに接続される。
【0032】
次に本実施形態の動作を説明する。上述したように、データ記憶部22には目標照度とアドレスとが設定される。本実施形態において用いるアドレスは、調光機能付センサ端末器3から照明器具1に対して調光信号を与えるか与えないか、つまり、照度検出回路23の機能を有効にするか無効にするかを選択するために用いられる。言い換えると、信号処理部20では、当該アドレスに対してオフが指示されると、データ記憶部22に格納されている目標照度を用いて照明空間から検出した検出照度が目標照度に保たれるようにフィードバック制御を行い、当該アドレスに対してオンが指示されると、照度を検出せずに調光スイッチ14から与えられる調光レベルに対応する光出力が得られるように調光信号を生成する。このように、調光スイッチ14を操作することによって、検出照度を目標照度に保つフィードバック制御が停止し、調光スイッチ14で指定された調光レベルになるように強制制御されることになる。強制制御は照明器具1を消灯させるまで継続し、照明器具1を消灯させると次の点灯時にはフィードバック制御に復帰する。
【0033】
データ記憶部22に格納されたアドレスに対してオフが指示されフィードバック制御を行う際には、信号処理部20では、照度検出回路23により照度を取り込み、照明空間から検出した検出照度が目標照度より低ければ光出力を増加させる方向の調光信号を出力するように調光信号出力回路26に指示を与え、照明空間から検出した検出照度が目標照度より高ければ光出力を減少させる方向の調光信号を出力するように調光信号出力回路26に指示を与える。一方、前述したアドレスに対してオンが指示されているときには、信号処理部20では照度検出回路23からの情報を用いずに、信号線Lsを伝送される多重伝送信号Vsから受け取った調光レベルに対応する調光信号を調光信号出力回路24に生成させる。つまり、アドレスに対してオンが指示されているときには通常の調光制御端末器として動作する。
【0034】
以上説明したように、従来構成の照度センサには多重伝送信号Vsによるデータ伝送の機能がなく、多重伝送信号Vsによるデータ伝送の機能を有した制御端末器を照度センサとは別に設ける必要があったのに対して、本実施形態の構成では、制御端末器を別に用いることなく信号線Lsを信号端子Tsに接続するだけで、多重伝送信号Vsによるデータ伝送が可能であるから、多重伝送信号Vsを用いるシステムと連動させるシステムを容易に構築することができる。また、信号処理部20や調光信号出力回路24などの内部回路に供給するための電源を信号線Lsから取り出しているから、信号端子Tsと調光端子Tdとの2組の端子にのみ結線すればよく、結線作業が容易である。
【0035】
ところで、上述した調光機能付センサ端末器3は、天井面を施工面として取り付けられる。調光機能付センサ端末器3の器体30は、図3ないし図5に示すように、天井板に穿設した取付孔に挿入する本体部31aと、本体部31aの下端に一体に設けられ天井板の下面に当接する外周が円形の鍔部31bとからなるベース31を備え、さらに、ベース31に設けた本体部31aの上面においてカバー32を覆着することにより形成される。ベース31とカバー32とは、本体部31aの周壁上縁から上方に延設された組立片31cの先端部に設けた組立孔31と、カバー32の外側面に突設した組立突起32aとを係合させることによって結合される。
【0036】
カバー32の上面には、信号端子Ts、調光端子Tdを備える端子台33が設けられる。信号端子Tsおよび調光端子Tdには端子ねじを端子板に螺合させるねじ付き端子を用いている。端子台33の上には端子カバー33aが開閉自在に取着される。
【0037】
また、本体部31aの底壁には開口窓31eが形成され、開口窓31eを通して可動体34の下部が露出する。可動体34は、半球状の保持体34aと半球状のレンズ体34bとを結合した球状に形成され、可動体34の内部には光電素子を実装した回路基板35aが収納される。開口窓31eの開口内にはリング状の受け枠34cが装着され、受け枠34cの中に可動体34が挿入される。保持枠34aの外側面には一対の軸ピン34dが突設され、開口窓31eの周部に設けた軸受部31fで軸ピン34dを受けることによって、可動体34がベース31に対して首振り可能に保持される。保持体34aの上部外側面には円環状の規制枠34eが形成される。本体部31aの内部には一対の固定ねじ36aを用いてベース31に固定される押さえ板36bが固定され、押さえ板36bの中央部には押さえばね36cにより下向きにばね付勢された押子36dが装着される。押子36dの下端は保持体34aの上部外側面であって規制枠34eの内側に弾接し、受け枠34cと押子36dとの間に可動体34を弾性的に保持することになる。つまり、可動体34を下から押し上げながら所望の向きに回転させた後に可動体34を離すと、受け枠34cと可動体34との摩擦力によって可動体34の向きが保持される。可動体34の首振り範囲は、規制枠34eの中での押子36dの移動範囲によって規制される。
【0038】
本体部31aの中には押さえ板36bの上方において回路基板35bが収納される。回路基板35bは可動体34に収納された回路基板35aとともに図1の回路を構成する電子部品を実装するものであって、ベース31に対して一対の取付ねじ35cを用いて固定される。また、回路基板35aと回路基板35bとの間は接続線35dを用いて接続される。上述した信号端子Tsおよび調光端子Tdは回路基板35bに接続される。
【0039】
ところで、鍔部31bの周部には取付金具37を取り付けるための取付台38と、天井板に螺合する木ねじを挿入するための直付孔38cとが一対ずつ設けられている。取付台38は、鍔部31bの表裏に貫通するねじ用孔38aと、鍔部31bの周方向においてねじ用孔38aの両側に形成された取付用孔38bとからなる。取付金具37、取付用孔38bに嵌着される取付脚37bを下端部を備えるとともに一側面が開放された角柱状の支柱37aを有し、支柱37a内には締付ねじ37cが上下方向に挿通され、締付ねじ37cには支柱37aの開放された側面から突出する挟み板37dの一端部が螺合する構成を有するものである。締付ねじ37cの下端である頭部はねじ用孔38aから露出し、挟み板37dを支柱37aの上端付近に位置させた状態で本体部31を天井板の取付孔に挿入した後に、締付ねじ37cを回転させて挟み板37dを下方に移動させると、鍔部31bと挟み板37dとの間で天井板が挟持されることによって器体30が天井板に固定されるようになっている。取付台34には、必ずしも取付金具37を固定しなくてもよく、施工面にスイッチボックスのようなボックスが埋め込まれているときには、ボックスに螺合するボックスねじをねじ用孔38aに挿入することによっても器体30を施工面に固定することが可能である。
【0040】
鍔部31bの下面側には、外周形状が円形であって可動体34を露出させる窓孔39aを中央部に備える化粧プレート39が嵌着される。上述したレンズ体34bは、中央部において照度検知回路23に設けた光電素子への光を取り込み、周辺部にはワイヤレス信号送受信回路26でのワイヤレス信号の送受信を行う送受信窓31gを備える。また、鍔部31bの周部であって化粧プレート39に覆われる部位には、アドレス設定回路25においてワイヤレス信号の送受信を行うための送受信窓31hが設けられる。なお、上述した例において可動体34を器体30に対して首振り可能としているのは、比較的視野角内の照度を検出するとともに所望方向の照度を検出可能とするためであるが、室内の平均照度を検出する場合であって視野角が広い場合や、直下の照度を検出する場合などでは首振り可能とする必要はない。
【0041】
(第2実施形態)
第1実施形態は、信号線Lsを伝送される多重伝送信号Vsから内部回路の電源を得る構成としたが、本実施形態は商用電源から内部回路の電源を得るように構成したものである。つまり、図7に示すように、伝送ユニット10だけではなく調光機能付センサ端末器3にも電源線Lpを接続して商用電源が供給される。したがって、電源回路27は、図6のように信号端子Tsとは別に設けた電源端子Tpに接続され、電源線Lpを通して供給された商用電源を直流電源に変換して信号処理部20や調光信号出力回路24などの内部回路に供給するのである。他の構成および動作は第1実施形態と同様であって、本実施形態の構成では商用電源から電源を供給しているから、電源端子Tpを別途に必要とするものの比較的大きな電流を確保することができ、たとえばワイヤレス信号の到達距離を大きくとることが可能になる。
【0042】
(第3実施形態)
本実施形態は、図8に示すように、第2実施形態の構成にリレー駆動回路28を付加したものである。リレー駆動回路28は、リレーを内蔵し、商用電源が接続される電源端子Tpと照明器具1における電源端子と負荷線Lc(図9参照)を介して電気的に接続される負荷端子Tcとの間の回路をリレーの接点により開閉する。したがって、照明器具1に対する給電経路の開閉が可能になり、照明器具1の光出力を制御するだけではなく、点灯と消灯との制御も可能になる。ただし、調光スイッチ14のアップ操作部Suおよびダウン操作部Sdは調光信号出力回路24から出力される調光信号に対応付けるのに対して、調光スイッチ14のオンオフ操作部Sfはリレー駆動回路29に対応付ける必要があるから、データ記憶部22には、多重伝送信号Vsの制御データを、調光信号出力回路24に対応付けるためのアドレスと、リレー駆動回路28に対応付けるためのアドレスとの2個のアドレスが必要である。信号処理部20では多重伝送信号Vsを受信したときに、アドレスがどちらのアドレスに一致するかを判断し、一致したアドレスに応じて調光信号出力回路24とリレー駆動回路28とのいずれかに制御データを対応付ける。
【0043】
本実施形態の構成では、図9に示すように、調光機能付センサ端末器3には電源線Lpと信号線Lsと負荷線Lcと調光制御線Ldとの4組の電線を接続する必要があるが、リレー端末器12aが不要になるから、他の部材を用いることなく照明器具1の点灯および消灯の制御と調光制御とが可能になる。つまり、従来構成では各部材に分散して配線していた電線を、調光機能付センサ端末器3に集中的に接続することができるから、配線施工が容易にある。また、本実施形態では、電源回路27に対して商用電源から電源を供給しているから、リレーを内蔵したリレー駆動回路28を動作させるのに十分な電力を確保することができる。他の構成および動作は第2実施形態と同様である。
【0044】
(第4実施形態)
第3実施形態では、照明器具1への給電経路にリレーの接点を挿入する構成を採用していたが、本実施形態で図10に示すように、第3実施形態のリレー駆動回路28に代えて半導体スイッチ回路28′を設けたものである。半導体スイッチ回路28′は、たとえばトライアックのような半導体スイッチ素子を電源端子Tpと負荷端子Tcとの間に挿入したものであって、信号処理部20からの指示を受けて電源端子Tpと負荷端子Tcとの間の電路を開閉する。
【0045】
本実施形態の構成では、第3実施形態と同様の作用に加えて、機械式の接点を備えるリレーを用いずに半導体スイッチ素子を用いていることにより、照明器具1の点灯と消灯とに際して接点開閉による動作音が発生せず、動作時に不要な音が発生しないから高級感が期待できる。他の構成および動作は第3実施形態と同様である。
【0046】
(第5実施形態)
本実施形態は、第2実施形態の構成に、調光信号の制御範囲の上下限を設定する機能を付加したものである。ここでは、調光信号を一定周期かつ振幅が一定である矩形波信号とし、デューティ(パルス幅)によって調光レベルを指示するものとする。したがって、調光信号の制御範囲は、デューティの上限値と下限値とによって規定されるのであって、図11に示すように、図6に示した第2実施形態の構成にデューティ設定回路29を付加した構成を採用している。デューティ設定回路29は、具体的には2個の可変抵抗器を備え、一方の可変抵抗器ではデューティの上限値を設定し、他方の可変抵抗器ではデューティの下限値を設定する。両可変抵抗器は、図12に示すように、器体30の鍔部31bの下面につまみ29a,29bを露出させるように配置される。つまみ29a,29bは化粧プレート39で覆われる部位に配置される。図示例ではつまみ29aによりデューティの上限値が設定される。
【0047】
本実施形態の構成によれば、第2実施形態の作用に加えて、調光信号におけるデューティの上下限を調節することが可能になるから、照明器具1の仕様に応じて調光信号として使用可能なデューティが変化したとしても、デューティ設定回路29を調節するだけで各種の照明器具1に対応可能になる。他の構成および動作は第2実施形態と同様である。
【0048】
(第6実施形態)
本実施形態は第5実施形態と同様に調光信号の制御範囲の上下限を設定可能とするものであるが、調光機能付センサ端末器3に可変抵抗器を有するデューティ設定回路29を設けるのではなく、多重伝送信号Vsを受けてデューティの上限値と下限値とを設定する機能を信号処理部20に付加した点で第5実施形態とは相違するものである。つまり、本実施形態では、多重伝送信号Vsの制御データによってデューティの上限値と下限値とを設定するための2個のアドレスがデータ記憶部22に付加されており、信号処理部20ではこれらのアドレスに一致するアドレスを持つ多重伝送信号Vsを受信すると、制御データにより指示されたデューティの上限値または下限値をデータ記憶部22に設定し、データ記憶部22に設定した上限値および下限値を用いて調光信号の制御範囲を規制するのである。
【0049】
上述のように多重伝送信号Vsを用いて調光信号の制御範囲を設定するから、信号線Lsには調光信号の上限値を設定するための操作端末器である設定スイッチ15aと下限値を設定するための操作端末器である設定スイッチ15bとが接続される。設定スイッチ15a,15bは、それぞれ押操作されるアップ操作部Puとダウン操作部Pdとオンオフ操作部Pfとを備える。オンオフ操作部Pfは、アップ操作部Puおよびダウン操作部Pdの操作の有効と無効とを選択するものであって、オンオフ操作部Pfは押操作しても多重伝送信号Vsによるデータ伝送は行われない。各設定スイッチ15a,15bは調光機能付センサ端末器3に設定した、デューティの上限値および下限値を設定するアドレスにそれぞれ対応付けられており、アップ操作部Puまたはダウン操作部Pdの操作により生成された制御データが調光機能付センサ端末器3に伝送されると、調光機能付センサ端末器3では調光信号を変化させて照明器具1の光出力を増減させる。したがって、照明器具1の光出力を確認しながら設定スイッチ15a,15bによって調光信号の制御範囲を調節することが可能になる。また、本実施形態では、多重伝送信号を用いて調光信号の制御範囲を設定するから、高所作業が不要である上に、照明器具1の光出力を確認しながら調光範囲を調整することができ、照明器具1の調光範囲を最大限に利用できるようになる。他の構成および動作は第5実施形態と同様である。
【0050】
なお、多重伝送信号Vsを用いるから伝送ユニット10に設定するアドレスの対応関係によって、1台の設定スイッチ15a,15bに複数台の調光機能付センサ端末器3を対応付けることが可能であるから、調光信号の制御範囲を各調光機能付センサ端末器3ごとに個別に設定するのではなく、複数台の調光機能付センサ端末器3について一括して設定することが可能になる。また、第5実施形態および第6実施形態において調光信号として光出力をデューティで指定する構成を採用しているが、他の情報によって光出力を指定する構成、たとえば直流電圧によって指定する構成などを採用してもよい。
【0051】
(第7実施形態)
上述した各実施形態では、調光機能付センサ端末器3において照明空間の照度を1箇所で検出する構成を採用していたが、照明空間が広い場合などに、多箇所の照度の平均値に応じて照明器具1の光出力を決定することが要求されたり、照明空間のうちで照度が最低である部位において所定照度以上を確保するように照明器具1の光出力を制御したりすることが要求されることがある。たとえば、外光や照明光に対して影が形成されたり、室内への外光の入射具合が変化するなどすることによって、照明空間の各部位の明るさが変化するような場合には1箇所で照度を検出しても照明器具1の光出力を適正に制御することができない場合がある。
【0052】
そこで、本実施形態では、調光機能付センサ端末器3に光電素子を備える子器4(図16参照)を付加することを可能とし、子器4で検出した照度を信号処理部20に与えることによって、信号処理部20で複数箇所の照度が参照可能になるようにしている。つまり、信号処理部20は、照度検出回路23と子器4とで得られた照度を用いて照明空間の検出照度(たとえば、検出した照度の平均値あるいは最小値を採用する)を決定し、この検出照度が目標照度に保たれるように照明器具1の光出力を決定する機能を備える。しかして、図14に示すように、子器信号送受信回路41を付加し、子器端子Teに接続される子器4からの信号を子器信号送受信回路41を通して信号処理部20に取り込むようにしてある。子器信号送受信回路41は、子器信号線Le(図16参照)を介して接続した子器4に対して伝送ユニット10に相当する機能を有しており、時分割多重化した子器信号を子器4に伝送することによって、子器信号線Leに接続される複数台の子器4を個別に認識し、各子器4において検出した照度の情報を個別に受け取ることが可能になっている。一般に、子器4の台数は比較的少ないから、子器信号送受信回路41では各子器4を一定順序で循環的に呼び出すことによって、子器4からの情報を吸い上げるようにすればよい。また、子器4の電源は子器信号によって供給され、別に供給用の電線を用いることなく子器信号線Leである2線のみで子器4からの情報を受信し、かつ子器4への電源供給が可能になっている。
【0053】
子器4は、図15に示すように、子器信号線Leを接続する子器端子Tmを備え、子器端子Tmには、子器信号送受信回路41からの子器信号を受信し、子器信号送受信回路41に照度の情報を返送する送受信回路42と、子器信号送受信回路41から供給される電源を子器4の内部回路の電源として用いる電源回路45とが接続される。子器信号送受信回路41からの電源の供給には子器4に伝送する信号電力を用いることができるが、子器4に伝送する信号とは別に子器信号線Leに直流電圧を重畳することによって子器4に電源供給を行うようにしてもよい。
【0054】
子器4にはマイクロコンピュータからなる信号処理部40が設けられ、また複数台の子器4を区別するための子器番号を設定する子器番号設定回路44が設けられる。子器番号設定回路44には、ディップスイッチやジャンパスイッチを用いればよい。さらに、子器4には照明空間の照度を検出するための光電素子を備える照度検出回路43が設けられ、信号処理部40では、子器番号設定回路44に設定された子器番号に一致する子器信号が子器信号送受信回路41から伝送されたときに、照度検出回路43で検出した照度を子器信号送受信回路41に返送する。
【0055】
上述の構成によって、図16に示すように、調光機能付センサ端末器3に子器信号線Leを介して子器4を接続することが可能になり、子器4によって得られた照度情報と調光機能付センサ端末器3で得られた照度情報とを用いて照明器具1の光出力を決定することができるのである。つまり、子器4の増設により照明空間が広い場合でも照度の検出が可能であり、また照明空間の各部位の照度が変化する場合でも複数箇所で照度を検出することによって、照明器具1の光出力を適切に設定することが可能になる。他の構成および動作は第2実施形態と同様である。
【0056】
【発明の効果】
請求項1の発明は、それぞれアドレスを備える端末器が信号線に接続されるとともに、信号線に接続された伝送ユニットと端末器との間で時分割多重伝送方式での多重伝送信号によるデータ伝送を行い、伝送ユニットに設定したアドレスの対応関係を用いていずれかの端末器への監視入力に対応させて他の端末器により負荷を制御するようにし、電源の供給経路とは別に設けた信号経路から調光信号を受けて光出力を制御する照明器具を負荷に含む遠隔監視制御システムに用いられ、照明器具で照明される照明空間の照度を検出する照度検出回路と、少なくとも1個のアドレスが設定されるデータ記憶部と、照度検出回路で検出した照度の情報を含む検出照度を目標照度に保つように照明器具への調光信号を発生させるとともに、多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部に設定されたアドレスに一致すると多重伝送信号により指定される調光レベルの調光信号を発生させる信号処理部とを備えるものであり、多重伝送信号を受けて調光信号を発生させる機能を有しているから、従来構成のように調光制御端末器を用いて照度センサの目標照度を変更する制御を行わなくとも外部からの指示された調光レベルで照明器具の光出力を制御することが可能になる。つまり、従来構成であれば調光制御端末器を用いなければ実現できなかった動作を調光制御端末器を用いることなく実現することができるから、システム構築時に用いる部材数が少なくなり、結線作業が容易になる。
【0057】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、照明器具への電源の供給経路に挿入される接点を有したリレーを備えたリレー駆動回路が付加され、信号処理部は、多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部にアドレスとは別に設定された第2のアドレスに一致すると多重伝送信号により指定されるオンオフの内容に従ってリレー駆動回路に設けたリレーの接点を開閉させるものであり、照明器具の電源のオンオフのためのリレー端末器を別途に必要とせず、システム構築時に用いる部材数が少なくなり、結線作業が容易になる。
【0058】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、照明器具への電源の供給経路に挿入される半導体スイッチ素子を有した半導体スイッチ回路が付加され、信号処理部は、多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部にアドレスとは別に設定された第2のアドレスに一致すると多重伝送信号により指定されるオンオフの内容に従って半導体スイッチ回路に設けた半導体スイッチ素子を開閉させるものであり、照明器具の電源のオンオフのためのリレー端末器を別途に必要とせず、システム構築時に用いる部材数が少なくなり、結線作業が容易になる。また、リレーを用いる場合に比較すると照明器具の電源のオンオフに伴う動作音が発生しないという利点もある。
【0059】
請求項4の発明では、請求項1の発明において、多重伝送信号を整流し安定化して内部回路の電源とする電源回路を設けたものであり、電源線を接続する必要がないから、伝送ユニットと照明器具とに接続するだけでよく、配線数が少なく配線施工が容易になる。
【0060】
請求項5の発明では、請求項1の発明において、調光信号の制御範囲の上限値と下限値とをそれぞれ設定可能な可変抵抗器を備えるものであり、照明器具の仕様に応じた調光信号の制御範囲の制限が可能になり、多重伝送信号を用いて照明器具の光出力を変化させる際に、明るさの変化が大きくなったり明るさに変化がほとんど生じないような領域が発生しないように照明器具に適した調光信号の制御範囲を設定することが可能になる。
【0061】
請求項6の発明では、請求項1の発明において、信号処理部は、多重伝送信号を受けて調光信号の制御範囲の上限値と下限値とをそれぞれ設定する機能を有するものであり、照明器具の仕様に応じた調光信号の制御範囲の制限が可能になり、多重伝送信号を用いて照明器具の光出力を変化させる際に、明るさの変化が大きくなったり明るさに変化がほとんど生じないような領域が発生しないように照明器具に適した調光信号の制御範囲を設定することが可能になる。しかも、天井のような高所に配置されている場合であっても高所作業を行うことなく調光信号の制御範囲を設定することができる。
【0062】
請求項7の発明では、請求項1の発明において、別に設けた子器を接続するとともに子器により検出した照度を信号処理部に取り込む子器信号送受信回路が付加され、信号処理部は照度検出回路で検出した照度と子器で検出した照度とを用いて検出照度を決定する機能を有するものであり、比較的広い照明空間であったり照明空間内に照度むらが生じるような場合であっても、多箇所で照度を検出することにより、照明器具の光出力を適正に制御することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】同上を用いたシステム構成例を示す概略図である。
【図3】同上の分解斜視図である。
【図4】同上の側面図である。
【図5】同上の下面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示すブロック図である。
【図7】同上を用いたシステム構成例を示す概略図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示すブロック図である。
【図9】同上を用いたシステム構成例を示す概略図である。
【図10】本発明の第4実施形態を示すブロック図である。
【図11】本発明の第5実施形態を示すブロック図である。
【図12】同上の下面図である。
【図13】本発明の第6実施形態を用いたシステム構成例を示す概略図である。
【図14】本発明の第7実施形態を示すブロック図である。
【図15】同上に用いる子器を示すブロック図である。
【図16】同上を用いたシステム構成例を示す概略図である。
【図17】従来例によるシステム構成例を示す概略図である。
【図18】同上に用いる多重伝送信号を説明する図である。
【図19】他の従来例によるシステム構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 照明器具
3 調光機能付センサ端末器
4 子器
10 伝送ユニット
12a リレー端末器
14 調光スイッチ
20 信号処理部
22 データ記憶部
23 照度検出回路
27 電源回路
28 リレー駆動回路
28′ 半導体スイッチ回路
29 デューティ設定回路
41 子器信号送受信回路
43 照度検出回路
Ls 信号線
Vs 多重伝送信号
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の検知エリア内の人の存否を検知する人感センサを備え、時分割多重伝送方式を用いて人感センサでの人の検知情報による負荷の制御を可能とした遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、照明器具で照明される照明空間の照度をほぼ一定に保つように照明器具の光出力を調光することが提案されている。照明空間を一定照度に保つには照明空間の照度を監視する照度センサと、照度センサにより検出された照度に基づいて光出力を調節する照明器具とを組み合わせて用いる。たとえば、図17に示すように、調光信号を受けて光出力を調光する照明器具1と、照明空間の照度を検出する照度センサ2とを設け、照度センサ2において検出した検出照度があらかじめ設定された目標照度に保たれるように調光信号を生成し、照度センサ2で生成した調光信号を調光制御線Ldを通して照明器具1に与えることによって、照明空間の照度を目標照度に保つように構成される。ここに、照明空間の照度は、室内などの平均照度である場合と、机上面のような所定の作業面の照度である場合とがある。
【0003】
照度センサ2では、照明空間の照度の検出を規定した取込周期毎に行っている。したがって、照度センサ2では、取込周期毎に検出した検出照度をあらかじめ目標照度と比較し、検出照度が目標照度よりも高い(明るい)ときには照明器具の光出力を規定量だけ低下させ、逆に検出照度が目標照度よりも低い(暗い)ときには照明器具の光出力を規定量だけ上昇させ、検出照度が目標照度にほぼ一致するようになった時点の調光信号を維持するように動作する。つまり、取込周期毎の光出力の変化は上述した規定量の幅の段階的な変化になり、1回の光出力の変化では検出照度が目標照度に到達しない場合には、光出力の変化は複数回繰り返される。
【0004】
照明器具1の光出力は照度センサ2から出力される調光信号によって制御されるが、照明器具1の点灯と消灯との制御にはリレー端末器12aが用いられる。また、図示例では、照度を一定にする制御を行わずに照明器具1の点灯と消灯とが可能になるように、照度センサ2の動作の有効と無効とを選択するためのリレー端末器12bも設けられている。リレー端末器12a,12bは、時分割多重伝送方式を用いた遠隔監視制御システムに用いる制御端末器であって、遠隔監視制御システムは、伝送ユニット10に2線式の信号線Lsを介して、監視端末器としてのスイッチ11と、上述した制御端末器としてのリレー端末器12a,12bとを接続し、スイッチ11の操作によって監視入力が発生すると、リレー端末器12a,12bに内蔵したリレーの接点を開閉するように構成されている。各リレー端末器12a,12bに内蔵したリレーの接点は、照明器具1および照度センサ2と商用電源との間にそれぞれ挿入される(図示例では照度センサ2に電源線Lpを介して商用電源を接続してある)。スイッチ11とリレー端末器12a,12bとは信号線Lsにマルチドロップ接続され、伝送ユニット10とスイッチ11とリレー端末器12a,12bとが2線式の信号線Lsを配線するだけで接続できるようになっている。伝送ユニット10、スイッチ11、リレー端末器12a,12bはいずれもマイクロコンピュータを用いて構成されている。
【0005】
監視入力はスイッチ11の操作に対応して発生する。スイッチ11、リレー端末器12a,12bにはそれぞれアドレスが1個ずつ設定され、スイッチ11において監視入力が発生すると伝送ユニット10には監視入力に対応する監視データが伝送される。また、伝送ユニット10は、監視データに対応する制御データを生成する機能を有するとともに、監視データの送信元のアドレスと制御データの送信先のアドレスとの対応関係があらかじめ設定されており、アドレスの対応関係に従って監視データの送信元のアドレスに対応する送信先のアドレスを指定して制御データを伝送する。図示例ではスイッチ11を1個だけ示しているが、実際には複数個のスイッチ11が信号線Lsに接続され、各リレー端末器12a,12bごとにスイッチ11が対応付けられる。
【0006】
いま、リレー端末器12aに対応付けたスイッチ11を操作してリレー端末器12aに内蔵したリレーをオンにする指示を与えると照明器具1に通電され照明器具が点灯し、オフにする指示を与えると照明器具1への通電が遮断され照明器具が消灯する。また、リレー端末器12bに対応付けたスイッチ11を操作してリレー端末器12bに内蔵したリレーをオンにする指示を与えると照度センサ2が有効になり、照度センサ2により検出される照度を目的照度に保つような調光信号が照度センサ2から照明器具1に与えられる。スイッチ11を操作してリレー端末器12bに内蔵したリレーをオフにする指示を与えると照度センサ2は無効になり、照明器具1は調光信号に関係なくリレー端末器12aによる点灯と消灯との制御のみが可能になる。
【0007】
伝送ユニット10の動作について、さらに詳しく説明する。また以下の説明では、スイッチ11のように主として監視入力を発生させる機能の端末器を監視端末器と呼び、リレー端末器12a,12bのように主として制御データに応じて動作する機能の端末器を制御端末器と呼ぶ。また、照明器具1と照度センサ2とはまとめて負荷とする。
【0008】
伝送ユニット10は信号線Lsに対して、図18(a)(b)のような形式の多重伝送信号Vsを送出する。すなわち、多重伝送信号Vsは、信号送出開始を示すスタートパルス信号SY、信号モードを示すモードデータ信号MD、監視端末器や制御端末器を各別に呼び出すためのアドレスを伝送するアドレスデータ信号AD、負荷を制御するための制御データを伝送する制御データ信号CD、伝送エラーを検出するためのチェックサムデータ信号CS、監視端末器や制御端末器からの返送信号を受信するタイムスロットである信号返送期間WTよりなる複極(±24V)の時分割多重信号であり、パルス幅変調によってデータが伝送されるようになっている。
【0009】
監視端末器および制御端末器では、信号線Lsを介して受信した多重伝送信号Vsのアドレスが、それぞれに設定されているアドレスに一致すると、多重伝送信号Vsから制御データを取り込むとともに、多重伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して監視データを電流モードの信号(信号線Lsを適当な低インピーダンスを介して短絡することにより送出される信号)として返送する。
【0010】
また、伝送ユニット10は、常時は多重伝送信号Vsに含まれるアドレスをサイクリックに変化させて監視端末器および制御端末器を順次アクセスする常時ポーリングを行う常時ポーリング手段を備えている。常時ポーリングの際には、多重伝送信号Vsに含まれるアドレスが一致した監視端末器または制御端末器では、多重伝送信号Vsに含まれる制御データを取り込むことになる。一方、伝送ユニット10には、いずれかの監視端末器における監視入力の発生に対応して出力される図18(c)のような割込信号Viを受信したときに割込信号Viを発生した監視端末器を検出した後、その監視端末器にアクセスして監視データを返送させる割込ポーリング手段も設けられている。
【0011】
すなわち、伝送ユニット10では、常時は常時ポーリング手段によってアドレスをサイクリックに変更した多重伝送信号Vsを信号線Lsに送出しており、監視端末器から発生した割込信号Viを多重伝送信号Vsのスタートパルス信号SYに同期して検出すると、割込ポーリング手段によって伝送ユニット10からモードデータ信号MDを割込ポーリングモードとした多重伝送信号Vsを送出する。割込信号Viを発生した監視端末器は、割込ポーリングモードの多重伝送信号Vsに含まれるアドレスの上位ビットが一致していると、その多重伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して監視端末器に設定されているアドレスの下位ビットを返信データとして返送する。このようにして伝送ユニット10では割込信号Viを発生した監視端末器のアドレスを獲得し、獲得したアドレスを用いて監視端末器をアクセスすることによって、監視端末器に入力された監視入力に対応した監視データを返信データとして受け取る。また、伝送ユニット10における割込ポーリング手段では、割込信号Viを発生した監視端末器から下位アドレスが返送されなければ、上位アドレスを変更して割込ポーリングモードの多重伝送信号Vsを再送する。
【0012】
このようにして、割込信号Viを発生した監視端末器のアドレスを伝送ユニット10が獲得すると、伝送ユニット10では監視端末器に対して監視データの返送を要求する多重伝送信号Vsを送出し、監視端末器は監視入力に対応した監視データを伝送ユニット10に返送する。監視データを受け取った伝送ユニット10は、アドレスの対応関係によって監視端末器に予め対応付けられている制御端末器に対する制御データを生成し、この制御データを含む多重伝送信号Vsを信号線Lsに送出して制御端末器を通して負荷を制御する。ここで、監視端末器と制御端末器とに個別に設定されるアドレス(個別アドレス)は、端末器を単位として設定されるチャンネルと、監視入力(たとえば、スイッチに対応する)および負荷の回路を識別する負荷番号との組であって、現状の製品ではチャンネルは64チャンネル、負荷番号は各チャンネルに対して4回路ずつ設定可能になっている。つまり、各監視端末器および各制御端末器にチャンネルが設定され、各監視端末器には最大で4個の監視入力を入力可能であり、各制御端末器には最大で4個の負荷が接続可能になっている。したがって、合計256回路の負荷が制御可能である。ここに、監視入力と負荷との回路とは、アドレスの対応関係によって関係付けられた監視入力と負荷との組を意味し、監視入力の入力に対応して制御される負荷が1つの回路を構成する。
【0013】
上述のような監視入力と負荷との対応関係は、伝送ユニット10のメモリに関係データとして設定される。すなわち、施工時において、監視端末器および制御端末器へのアドレスの設定が終了した後、監視入力と負荷との対応関係を関係データとして設定することによって、監視入力の入力に対応付けて所望の負荷を制御することが可能になる。
【0014】
ところで、図17に示す例では、照度センサ2の有効と無効とをリレー端末器12bによって制御する構成を示したが、図19に示すように、リレー端末器12bに代えて調光制御端末器13を用いるとともに、監視端末器として調光制御端末器13に対応する調光スイッチ14を設ける構成も考えられる。調光制御端末器13から出力される調光信号を照度センサ2に与える構成も考えられる。調光スイッチ14は、アップ操作部Suとダウン操作部Sdとオンオフ操作部Sfとを備える。オンオフ操作部Sfはリレー端末器12aに対応付けてあり、1回の押操作毎にリレー端末器12aに内蔵したリレーの接点のオンオフを交互に切り換える。また、アップ操作部Suおよびダウン操作部Sdは、押操作中に調光レベルを規定量の幅で段階的に増加または減少させるように調光データを生成する。つまり、調光レベルを規定量の幅で増加または減少させるたびに調光レベルのデータを伝送ユニット10に伝送する。一方、調光制御端末器13は、調光スイッチ14で生成された調光データを多重伝送信号Vsによって伝送ユニット10から受け取り、調光データに対応した調光信号を発生させる。
【0015】
調光制御端末器13は通常は照明器具1に調光信号を与えるために用いるが、図19に示す例では、調光信号を照度センサ2に与える構成を採用している。これは、照度センサ2において調光制御端末器13から与えられた調光信号の調光レベルを目標照度として用いるためであって、照度センサ2では検出した検出照度を目標照度に一致させるように調光信号を生成する。上述の構成によって、照度センサ2の目標照度が可変になり、調光スイッチ14の操作によって照明器具1により照明される照明空間の照度を調節することが可能になるとともに、照明空間の照度を調光スイッチ14で選択した一定照度に保つ制御が可能になる。
【0016】
上述した照度センサ2のように調光スイッチ14の操作によって多重伝送信号Vsを用いて目標照度を変化させる機能はないが、照度センサ2により検出した照度を一定照度に保つように照明器具1の光出力を制御する構成であって、時分割多重伝送方式によるデータ伝送を利用した技術は知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0017】
【特許文献1】
特開平11−185975号公報(第3−5頁、図1)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述した図17に示す構成では、照度センサ2の有効と無効とを選択するために多重伝送信号Vsを用い、図19に示す構成では、照度センサ2の目標照度を設定するために多重伝送信号Vsを用いている。すなわち、照度センサ2の機能を外部から制御しようとすれば、別途にリレー端末器12bや調光制御端末器13が必要であり、照明器具1の光出力を照度センサ2によって制御するシステムを構築するのに必要な部材数が増加するという問題がある。
【0019】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、照明空間を目標照度に保つ機能と外部信号により照度を制御する機能とを備えた遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、それぞれアドレスを備える端末器が信号線に接続されるとともに、信号線に接続された伝送ユニットと端末器との間で時分割多重伝送方式での多重伝送信号によるデータ伝送を行い、伝送ユニットに設定したアドレスの対応関係を用いていずれかの端末器への監視入力に対応させて他の端末器により負荷を制御するようにし、電源の供給経路とは別に設けた信号経路から調光信号を受けて光出力を制御する照明器具を負荷に含む遠隔監視制御システムに用いられ、照明器具で照明される照明空間の照度を検出する照度検出回路と、少なくとも1個のアドレスが設定されるデータ記憶部と、照度検出回路で検出した照度の情報を含む検出照度を目標照度に保つように照明器具への調光信号を発生させるとともに、多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部に設定されたアドレスに一致すると多重伝送信号により指定される調光レベルの調光信号を発生させる信号処理部とを備えることを特徴とする。
【0021】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記照明器具への電源の供給経路に挿入される接点を有したリレーを備えたリレー駆動回路が付加され、前記信号処理部は、多重伝送信号に含まれるアドレスが前記データ記憶部に前記アドレスとは別に設定された第2のアドレスに一致すると多重伝送信号により指定されるオンオフの内容に従ってリレー駆動回路に設けたリレーの接点を開閉させることを特徴とする。
【0022】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、前記照明器具への電源の供給経路に挿入される半導体スイッチ素子を有した半導体スイッチ回路が付加され、前記信号処理部は、多重伝送信号に含まれるアドレスが前記データ記憶部に前記アドレスとは別に設定された第2のアドレスに一致すると多重伝送信号により指定されるオンオフの内容に従って半導体スイッチ回路に設けた半導体スイッチ素子を開閉させることを特徴とする。
【0023】
請求項4の発明では、請求項1の発明において、前記多重伝送信号を整流し安定化して内部回路の電源とする電源回路を設けたことを特徴とする。
【0024】
請求項5の発明では、請求項1の発明において、前記調光信号の制御範囲の上限値と下限値とをそれぞれ設定可能な可変抵抗器を備えることを特徴とする
請求項6の発明では、請求項1の発明において、前記信号処理部は、多重伝送信号を受けて調光信号の制御範囲の上限値と下限値とをそれぞれ設定する機能を有することを特徴とする。
【0025】
請求項7の発明では、請求項1の発明において、別に設けた子器を接続するとともに子器により検出した照度を前記信号処理部に取り込む子器信号送受信回路が付加され、前記信号処理部は照度検出回路で検出した照度と子器で検出した照度とを用いて前記検出照度を決定する機能を有することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、図2に示すように、調光制御線Ldを介して照明器具1に接続される調光機能付センサ端末器3であって、多重伝送信号Vsを伝送する信号線Lsを介して伝送ユニット10に接続される。また、本実施形態では、基本的には、受光素子により検出される検出照度を目標照度に保つように照明器具1への調光信号を生成するフィードバック制御の機能と、外部から調光レベルが指示されたときにフィードバック制御を停止して指示された調光レベルとなるように照明器具1への調光信号を生成する強制制御の機能とを備える。図2に示す例では、信号線Lsにリレー端末器12aと調光スイッチ14とを接続してあり、伝送ユニット10には電源線Lpを通して商用電源が供給されている。ここに、照明器具1に商用電源を供給する電源線Lpは図においては省略してある。調光スイッチ14は、従来構成と同様に、それぞれ押釦式に操作されるアップ操作部Suとダウン操作部Sdとオンオフ操作部Sfとを備える。
【0027】
本実施形態の調光機能付センサ端末器は、図1に示すように、信号線Lsに接続される多重伝送信号送受信回路21を備え、多重伝送信号送受信回路21では従来の技術として説明した双極性の多重伝送信号VsをTTLレベルの信号に変換して信号処理部20に与える機能と、信号処理部20から信号線Lsに送出する信号を電流モードの信号に変換する機能とを有する。信号処理部20は、マイクロコンピュータを主構成とし、EEPROMのように電源が供給されない状態でも記憶内容を保持する不揮発性メモリからなるデータ記憶部22に格納されたアドレスを用いる。ここに、データ記憶部22には複数個のアドレスが格納されるのであって、データ記憶部22がアドレス記憶部として機能する。また、データ記憶部22には目標照度のデータも格納される。
【0028】
信号処理部20では、多重伝送信号送受信回路21を通して受信した多重伝送信号Vsに含まれるアドレスが、データ記憶部22に格納されたいずれかのアドレスに一致すると、多重伝送信号Vsの制御データCDを受け取り、制御データCDに応じて動作し、多重伝送信号Vsを受信したことを多重伝送信号送受信回路21を通して信号線Lsに送出する。また、信号処理部20は、光電素子を備える照度検出回路23において検出した照度をA/D変換してデータ記憶部22に格納された目標照度と比較し、照明器具1の光出力を目標照度に近付ける調光信号を生成するように調光信号出力回路24を制御する。照度検出回路23に設けられる光電素子としてはフォトダイオードを想定しているが、CdS、フォトトランジスタ、太陽電池などの各種素子を用いることが可能である。
【0029】
本実施形態では、データ記憶部22に格納されるアドレスを設定するためにアドレス設定回路25を備える。調光機能付センサ端末器3は天井のような高所に配置されることが多いから、アドレス設定回路25としては、調光機能付センサ端末器3とは別に設けられかつ赤外線を伝送媒体とした光ワイヤレス信号を用いるリモコン式の設定器(図示せず)との間で光ワイヤレス信号を授受する構成を採用している。
【0030】
データ記憶部22に格納される目標照度は、ワイヤレス信号送受信回路26を通してリモコン式の設定器(図示せず)との間で光ワイヤレス信号を授受することにより設定される。つまり、調光機能付センサ端末器3とは別に設けられかつ赤外線を伝送媒体とした光ワイヤレス信号を用いる設定器との間で光ワイヤレス信号を授受することにより、設定器から与えられた目標照度がデータ記憶部22に設定される。なお、アドレスを設定するためにリモコン式の設定器を用いる場合に、目標照度を設定するための設定器と兼用してもよい。
【0031】
信号処理回路20や調光信号出力回路24などの内部回路への電源は、信号線Lsを伝送される多重伝送信号Vsを電源回路27において整流し安定化することによって供給される。つまり、信号端子Tsを信号線Lsに接続することによって、多重伝送信号Vsによるデータ伝送だけではなく、多重伝送信号Vsによる電源供給も行われるのであって、別途に電源端子を設けることなく電源供給が可能になっている。照明器具1との間を接続する調光制御線Ldは調光端子Tdに接続される。
【0032】
次に本実施形態の動作を説明する。上述したように、データ記憶部22には目標照度とアドレスとが設定される。本実施形態において用いるアドレスは、調光機能付センサ端末器3から照明器具1に対して調光信号を与えるか与えないか、つまり、照度検出回路23の機能を有効にするか無効にするかを選択するために用いられる。言い換えると、信号処理部20では、当該アドレスに対してオフが指示されると、データ記憶部22に格納されている目標照度を用いて照明空間から検出した検出照度が目標照度に保たれるようにフィードバック制御を行い、当該アドレスに対してオンが指示されると、照度を検出せずに調光スイッチ14から与えられる調光レベルに対応する光出力が得られるように調光信号を生成する。このように、調光スイッチ14を操作することによって、検出照度を目標照度に保つフィードバック制御が停止し、調光スイッチ14で指定された調光レベルになるように強制制御されることになる。強制制御は照明器具1を消灯させるまで継続し、照明器具1を消灯させると次の点灯時にはフィードバック制御に復帰する。
【0033】
データ記憶部22に格納されたアドレスに対してオフが指示されフィードバック制御を行う際には、信号処理部20では、照度検出回路23により照度を取り込み、照明空間から検出した検出照度が目標照度より低ければ光出力を増加させる方向の調光信号を出力するように調光信号出力回路26に指示を与え、照明空間から検出した検出照度が目標照度より高ければ光出力を減少させる方向の調光信号を出力するように調光信号出力回路26に指示を与える。一方、前述したアドレスに対してオンが指示されているときには、信号処理部20では照度検出回路23からの情報を用いずに、信号線Lsを伝送される多重伝送信号Vsから受け取った調光レベルに対応する調光信号を調光信号出力回路24に生成させる。つまり、アドレスに対してオンが指示されているときには通常の調光制御端末器として動作する。
【0034】
以上説明したように、従来構成の照度センサには多重伝送信号Vsによるデータ伝送の機能がなく、多重伝送信号Vsによるデータ伝送の機能を有した制御端末器を照度センサとは別に設ける必要があったのに対して、本実施形態の構成では、制御端末器を別に用いることなく信号線Lsを信号端子Tsに接続するだけで、多重伝送信号Vsによるデータ伝送が可能であるから、多重伝送信号Vsを用いるシステムと連動させるシステムを容易に構築することができる。また、信号処理部20や調光信号出力回路24などの内部回路に供給するための電源を信号線Lsから取り出しているから、信号端子Tsと調光端子Tdとの2組の端子にのみ結線すればよく、結線作業が容易である。
【0035】
ところで、上述した調光機能付センサ端末器3は、天井面を施工面として取り付けられる。調光機能付センサ端末器3の器体30は、図3ないし図5に示すように、天井板に穿設した取付孔に挿入する本体部31aと、本体部31aの下端に一体に設けられ天井板の下面に当接する外周が円形の鍔部31bとからなるベース31を備え、さらに、ベース31に設けた本体部31aの上面においてカバー32を覆着することにより形成される。ベース31とカバー32とは、本体部31aの周壁上縁から上方に延設された組立片31cの先端部に設けた組立孔31と、カバー32の外側面に突設した組立突起32aとを係合させることによって結合される。
【0036】
カバー32の上面には、信号端子Ts、調光端子Tdを備える端子台33が設けられる。信号端子Tsおよび調光端子Tdには端子ねじを端子板に螺合させるねじ付き端子を用いている。端子台33の上には端子カバー33aが開閉自在に取着される。
【0037】
また、本体部31aの底壁には開口窓31eが形成され、開口窓31eを通して可動体34の下部が露出する。可動体34は、半球状の保持体34aと半球状のレンズ体34bとを結合した球状に形成され、可動体34の内部には光電素子を実装した回路基板35aが収納される。開口窓31eの開口内にはリング状の受け枠34cが装着され、受け枠34cの中に可動体34が挿入される。保持枠34aの外側面には一対の軸ピン34dが突設され、開口窓31eの周部に設けた軸受部31fで軸ピン34dを受けることによって、可動体34がベース31に対して首振り可能に保持される。保持体34aの上部外側面には円環状の規制枠34eが形成される。本体部31aの内部には一対の固定ねじ36aを用いてベース31に固定される押さえ板36bが固定され、押さえ板36bの中央部には押さえばね36cにより下向きにばね付勢された押子36dが装着される。押子36dの下端は保持体34aの上部外側面であって規制枠34eの内側に弾接し、受け枠34cと押子36dとの間に可動体34を弾性的に保持することになる。つまり、可動体34を下から押し上げながら所望の向きに回転させた後に可動体34を離すと、受け枠34cと可動体34との摩擦力によって可動体34の向きが保持される。可動体34の首振り範囲は、規制枠34eの中での押子36dの移動範囲によって規制される。
【0038】
本体部31aの中には押さえ板36bの上方において回路基板35bが収納される。回路基板35bは可動体34に収納された回路基板35aとともに図1の回路を構成する電子部品を実装するものであって、ベース31に対して一対の取付ねじ35cを用いて固定される。また、回路基板35aと回路基板35bとの間は接続線35dを用いて接続される。上述した信号端子Tsおよび調光端子Tdは回路基板35bに接続される。
【0039】
ところで、鍔部31bの周部には取付金具37を取り付けるための取付台38と、天井板に螺合する木ねじを挿入するための直付孔38cとが一対ずつ設けられている。取付台38は、鍔部31bの表裏に貫通するねじ用孔38aと、鍔部31bの周方向においてねじ用孔38aの両側に形成された取付用孔38bとからなる。取付金具37、取付用孔38bに嵌着される取付脚37bを下端部を備えるとともに一側面が開放された角柱状の支柱37aを有し、支柱37a内には締付ねじ37cが上下方向に挿通され、締付ねじ37cには支柱37aの開放された側面から突出する挟み板37dの一端部が螺合する構成を有するものである。締付ねじ37cの下端である頭部はねじ用孔38aから露出し、挟み板37dを支柱37aの上端付近に位置させた状態で本体部31を天井板の取付孔に挿入した後に、締付ねじ37cを回転させて挟み板37dを下方に移動させると、鍔部31bと挟み板37dとの間で天井板が挟持されることによって器体30が天井板に固定されるようになっている。取付台34には、必ずしも取付金具37を固定しなくてもよく、施工面にスイッチボックスのようなボックスが埋め込まれているときには、ボックスに螺合するボックスねじをねじ用孔38aに挿入することによっても器体30を施工面に固定することが可能である。
【0040】
鍔部31bの下面側には、外周形状が円形であって可動体34を露出させる窓孔39aを中央部に備える化粧プレート39が嵌着される。上述したレンズ体34bは、中央部において照度検知回路23に設けた光電素子への光を取り込み、周辺部にはワイヤレス信号送受信回路26でのワイヤレス信号の送受信を行う送受信窓31gを備える。また、鍔部31bの周部であって化粧プレート39に覆われる部位には、アドレス設定回路25においてワイヤレス信号の送受信を行うための送受信窓31hが設けられる。なお、上述した例において可動体34を器体30に対して首振り可能としているのは、比較的視野角内の照度を検出するとともに所望方向の照度を検出可能とするためであるが、室内の平均照度を検出する場合であって視野角が広い場合や、直下の照度を検出する場合などでは首振り可能とする必要はない。
【0041】
(第2実施形態)
第1実施形態は、信号線Lsを伝送される多重伝送信号Vsから内部回路の電源を得る構成としたが、本実施形態は商用電源から内部回路の電源を得るように構成したものである。つまり、図7に示すように、伝送ユニット10だけではなく調光機能付センサ端末器3にも電源線Lpを接続して商用電源が供給される。したがって、電源回路27は、図6のように信号端子Tsとは別に設けた電源端子Tpに接続され、電源線Lpを通して供給された商用電源を直流電源に変換して信号処理部20や調光信号出力回路24などの内部回路に供給するのである。他の構成および動作は第1実施形態と同様であって、本実施形態の構成では商用電源から電源を供給しているから、電源端子Tpを別途に必要とするものの比較的大きな電流を確保することができ、たとえばワイヤレス信号の到達距離を大きくとることが可能になる。
【0042】
(第3実施形態)
本実施形態は、図8に示すように、第2実施形態の構成にリレー駆動回路28を付加したものである。リレー駆動回路28は、リレーを内蔵し、商用電源が接続される電源端子Tpと照明器具1における電源端子と負荷線Lc(図9参照)を介して電気的に接続される負荷端子Tcとの間の回路をリレーの接点により開閉する。したがって、照明器具1に対する給電経路の開閉が可能になり、照明器具1の光出力を制御するだけではなく、点灯と消灯との制御も可能になる。ただし、調光スイッチ14のアップ操作部Suおよびダウン操作部Sdは調光信号出力回路24から出力される調光信号に対応付けるのに対して、調光スイッチ14のオンオフ操作部Sfはリレー駆動回路29に対応付ける必要があるから、データ記憶部22には、多重伝送信号Vsの制御データを、調光信号出力回路24に対応付けるためのアドレスと、リレー駆動回路28に対応付けるためのアドレスとの2個のアドレスが必要である。信号処理部20では多重伝送信号Vsを受信したときに、アドレスがどちらのアドレスに一致するかを判断し、一致したアドレスに応じて調光信号出力回路24とリレー駆動回路28とのいずれかに制御データを対応付ける。
【0043】
本実施形態の構成では、図9に示すように、調光機能付センサ端末器3には電源線Lpと信号線Lsと負荷線Lcと調光制御線Ldとの4組の電線を接続する必要があるが、リレー端末器12aが不要になるから、他の部材を用いることなく照明器具1の点灯および消灯の制御と調光制御とが可能になる。つまり、従来構成では各部材に分散して配線していた電線を、調光機能付センサ端末器3に集中的に接続することができるから、配線施工が容易にある。また、本実施形態では、電源回路27に対して商用電源から電源を供給しているから、リレーを内蔵したリレー駆動回路28を動作させるのに十分な電力を確保することができる。他の構成および動作は第2実施形態と同様である。
【0044】
(第4実施形態)
第3実施形態では、照明器具1への給電経路にリレーの接点を挿入する構成を採用していたが、本実施形態で図10に示すように、第3実施形態のリレー駆動回路28に代えて半導体スイッチ回路28′を設けたものである。半導体スイッチ回路28′は、たとえばトライアックのような半導体スイッチ素子を電源端子Tpと負荷端子Tcとの間に挿入したものであって、信号処理部20からの指示を受けて電源端子Tpと負荷端子Tcとの間の電路を開閉する。
【0045】
本実施形態の構成では、第3実施形態と同様の作用に加えて、機械式の接点を備えるリレーを用いずに半導体スイッチ素子を用いていることにより、照明器具1の点灯と消灯とに際して接点開閉による動作音が発生せず、動作時に不要な音が発生しないから高級感が期待できる。他の構成および動作は第3実施形態と同様である。
【0046】
(第5実施形態)
本実施形態は、第2実施形態の構成に、調光信号の制御範囲の上下限を設定する機能を付加したものである。ここでは、調光信号を一定周期かつ振幅が一定である矩形波信号とし、デューティ(パルス幅)によって調光レベルを指示するものとする。したがって、調光信号の制御範囲は、デューティの上限値と下限値とによって規定されるのであって、図11に示すように、図6に示した第2実施形態の構成にデューティ設定回路29を付加した構成を採用している。デューティ設定回路29は、具体的には2個の可変抵抗器を備え、一方の可変抵抗器ではデューティの上限値を設定し、他方の可変抵抗器ではデューティの下限値を設定する。両可変抵抗器は、図12に示すように、器体30の鍔部31bの下面につまみ29a,29bを露出させるように配置される。つまみ29a,29bは化粧プレート39で覆われる部位に配置される。図示例ではつまみ29aによりデューティの上限値が設定される。
【0047】
本実施形態の構成によれば、第2実施形態の作用に加えて、調光信号におけるデューティの上下限を調節することが可能になるから、照明器具1の仕様に応じて調光信号として使用可能なデューティが変化したとしても、デューティ設定回路29を調節するだけで各種の照明器具1に対応可能になる。他の構成および動作は第2実施形態と同様である。
【0048】
(第6実施形態)
本実施形態は第5実施形態と同様に調光信号の制御範囲の上下限を設定可能とするものであるが、調光機能付センサ端末器3に可変抵抗器を有するデューティ設定回路29を設けるのではなく、多重伝送信号Vsを受けてデューティの上限値と下限値とを設定する機能を信号処理部20に付加した点で第5実施形態とは相違するものである。つまり、本実施形態では、多重伝送信号Vsの制御データによってデューティの上限値と下限値とを設定するための2個のアドレスがデータ記憶部22に付加されており、信号処理部20ではこれらのアドレスに一致するアドレスを持つ多重伝送信号Vsを受信すると、制御データにより指示されたデューティの上限値または下限値をデータ記憶部22に設定し、データ記憶部22に設定した上限値および下限値を用いて調光信号の制御範囲を規制するのである。
【0049】
上述のように多重伝送信号Vsを用いて調光信号の制御範囲を設定するから、信号線Lsには調光信号の上限値を設定するための操作端末器である設定スイッチ15aと下限値を設定するための操作端末器である設定スイッチ15bとが接続される。設定スイッチ15a,15bは、それぞれ押操作されるアップ操作部Puとダウン操作部Pdとオンオフ操作部Pfとを備える。オンオフ操作部Pfは、アップ操作部Puおよびダウン操作部Pdの操作の有効と無効とを選択するものであって、オンオフ操作部Pfは押操作しても多重伝送信号Vsによるデータ伝送は行われない。各設定スイッチ15a,15bは調光機能付センサ端末器3に設定した、デューティの上限値および下限値を設定するアドレスにそれぞれ対応付けられており、アップ操作部Puまたはダウン操作部Pdの操作により生成された制御データが調光機能付センサ端末器3に伝送されると、調光機能付センサ端末器3では調光信号を変化させて照明器具1の光出力を増減させる。したがって、照明器具1の光出力を確認しながら設定スイッチ15a,15bによって調光信号の制御範囲を調節することが可能になる。また、本実施形態では、多重伝送信号を用いて調光信号の制御範囲を設定するから、高所作業が不要である上に、照明器具1の光出力を確認しながら調光範囲を調整することができ、照明器具1の調光範囲を最大限に利用できるようになる。他の構成および動作は第5実施形態と同様である。
【0050】
なお、多重伝送信号Vsを用いるから伝送ユニット10に設定するアドレスの対応関係によって、1台の設定スイッチ15a,15bに複数台の調光機能付センサ端末器3を対応付けることが可能であるから、調光信号の制御範囲を各調光機能付センサ端末器3ごとに個別に設定するのではなく、複数台の調光機能付センサ端末器3について一括して設定することが可能になる。また、第5実施形態および第6実施形態において調光信号として光出力をデューティで指定する構成を採用しているが、他の情報によって光出力を指定する構成、たとえば直流電圧によって指定する構成などを採用してもよい。
【0051】
(第7実施形態)
上述した各実施形態では、調光機能付センサ端末器3において照明空間の照度を1箇所で検出する構成を採用していたが、照明空間が広い場合などに、多箇所の照度の平均値に応じて照明器具1の光出力を決定することが要求されたり、照明空間のうちで照度が最低である部位において所定照度以上を確保するように照明器具1の光出力を制御したりすることが要求されることがある。たとえば、外光や照明光に対して影が形成されたり、室内への外光の入射具合が変化するなどすることによって、照明空間の各部位の明るさが変化するような場合には1箇所で照度を検出しても照明器具1の光出力を適正に制御することができない場合がある。
【0052】
そこで、本実施形態では、調光機能付センサ端末器3に光電素子を備える子器4(図16参照)を付加することを可能とし、子器4で検出した照度を信号処理部20に与えることによって、信号処理部20で複数箇所の照度が参照可能になるようにしている。つまり、信号処理部20は、照度検出回路23と子器4とで得られた照度を用いて照明空間の検出照度(たとえば、検出した照度の平均値あるいは最小値を採用する)を決定し、この検出照度が目標照度に保たれるように照明器具1の光出力を決定する機能を備える。しかして、図14に示すように、子器信号送受信回路41を付加し、子器端子Teに接続される子器4からの信号を子器信号送受信回路41を通して信号処理部20に取り込むようにしてある。子器信号送受信回路41は、子器信号線Le(図16参照)を介して接続した子器4に対して伝送ユニット10に相当する機能を有しており、時分割多重化した子器信号を子器4に伝送することによって、子器信号線Leに接続される複数台の子器4を個別に認識し、各子器4において検出した照度の情報を個別に受け取ることが可能になっている。一般に、子器4の台数は比較的少ないから、子器信号送受信回路41では各子器4を一定順序で循環的に呼び出すことによって、子器4からの情報を吸い上げるようにすればよい。また、子器4の電源は子器信号によって供給され、別に供給用の電線を用いることなく子器信号線Leである2線のみで子器4からの情報を受信し、かつ子器4への電源供給が可能になっている。
【0053】
子器4は、図15に示すように、子器信号線Leを接続する子器端子Tmを備え、子器端子Tmには、子器信号送受信回路41からの子器信号を受信し、子器信号送受信回路41に照度の情報を返送する送受信回路42と、子器信号送受信回路41から供給される電源を子器4の内部回路の電源として用いる電源回路45とが接続される。子器信号送受信回路41からの電源の供給には子器4に伝送する信号電力を用いることができるが、子器4に伝送する信号とは別に子器信号線Leに直流電圧を重畳することによって子器4に電源供給を行うようにしてもよい。
【0054】
子器4にはマイクロコンピュータからなる信号処理部40が設けられ、また複数台の子器4を区別するための子器番号を設定する子器番号設定回路44が設けられる。子器番号設定回路44には、ディップスイッチやジャンパスイッチを用いればよい。さらに、子器4には照明空間の照度を検出するための光電素子を備える照度検出回路43が設けられ、信号処理部40では、子器番号設定回路44に設定された子器番号に一致する子器信号が子器信号送受信回路41から伝送されたときに、照度検出回路43で検出した照度を子器信号送受信回路41に返送する。
【0055】
上述の構成によって、図16に示すように、調光機能付センサ端末器3に子器信号線Leを介して子器4を接続することが可能になり、子器4によって得られた照度情報と調光機能付センサ端末器3で得られた照度情報とを用いて照明器具1の光出力を決定することができるのである。つまり、子器4の増設により照明空間が広い場合でも照度の検出が可能であり、また照明空間の各部位の照度が変化する場合でも複数箇所で照度を検出することによって、照明器具1の光出力を適切に設定することが可能になる。他の構成および動作は第2実施形態と同様である。
【0056】
【発明の効果】
請求項1の発明は、それぞれアドレスを備える端末器が信号線に接続されるとともに、信号線に接続された伝送ユニットと端末器との間で時分割多重伝送方式での多重伝送信号によるデータ伝送を行い、伝送ユニットに設定したアドレスの対応関係を用いていずれかの端末器への監視入力に対応させて他の端末器により負荷を制御するようにし、電源の供給経路とは別に設けた信号経路から調光信号を受けて光出力を制御する照明器具を負荷に含む遠隔監視制御システムに用いられ、照明器具で照明される照明空間の照度を検出する照度検出回路と、少なくとも1個のアドレスが設定されるデータ記憶部と、照度検出回路で検出した照度の情報を含む検出照度を目標照度に保つように照明器具への調光信号を発生させるとともに、多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部に設定されたアドレスに一致すると多重伝送信号により指定される調光レベルの調光信号を発生させる信号処理部とを備えるものであり、多重伝送信号を受けて調光信号を発生させる機能を有しているから、従来構成のように調光制御端末器を用いて照度センサの目標照度を変更する制御を行わなくとも外部からの指示された調光レベルで照明器具の光出力を制御することが可能になる。つまり、従来構成であれば調光制御端末器を用いなければ実現できなかった動作を調光制御端末器を用いることなく実現することができるから、システム構築時に用いる部材数が少なくなり、結線作業が容易になる。
【0057】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、照明器具への電源の供給経路に挿入される接点を有したリレーを備えたリレー駆動回路が付加され、信号処理部は、多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部にアドレスとは別に設定された第2のアドレスに一致すると多重伝送信号により指定されるオンオフの内容に従ってリレー駆動回路に設けたリレーの接点を開閉させるものであり、照明器具の電源のオンオフのためのリレー端末器を別途に必要とせず、システム構築時に用いる部材数が少なくなり、結線作業が容易になる。
【0058】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、照明器具への電源の供給経路に挿入される半導体スイッチ素子を有した半導体スイッチ回路が付加され、信号処理部は、多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部にアドレスとは別に設定された第2のアドレスに一致すると多重伝送信号により指定されるオンオフの内容に従って半導体スイッチ回路に設けた半導体スイッチ素子を開閉させるものであり、照明器具の電源のオンオフのためのリレー端末器を別途に必要とせず、システム構築時に用いる部材数が少なくなり、結線作業が容易になる。また、リレーを用いる場合に比較すると照明器具の電源のオンオフに伴う動作音が発生しないという利点もある。
【0059】
請求項4の発明では、請求項1の発明において、多重伝送信号を整流し安定化して内部回路の電源とする電源回路を設けたものであり、電源線を接続する必要がないから、伝送ユニットと照明器具とに接続するだけでよく、配線数が少なく配線施工が容易になる。
【0060】
請求項5の発明では、請求項1の発明において、調光信号の制御範囲の上限値と下限値とをそれぞれ設定可能な可変抵抗器を備えるものであり、照明器具の仕様に応じた調光信号の制御範囲の制限が可能になり、多重伝送信号を用いて照明器具の光出力を変化させる際に、明るさの変化が大きくなったり明るさに変化がほとんど生じないような領域が発生しないように照明器具に適した調光信号の制御範囲を設定することが可能になる。
【0061】
請求項6の発明では、請求項1の発明において、信号処理部は、多重伝送信号を受けて調光信号の制御範囲の上限値と下限値とをそれぞれ設定する機能を有するものであり、照明器具の仕様に応じた調光信号の制御範囲の制限が可能になり、多重伝送信号を用いて照明器具の光出力を変化させる際に、明るさの変化が大きくなったり明るさに変化がほとんど生じないような領域が発生しないように照明器具に適した調光信号の制御範囲を設定することが可能になる。しかも、天井のような高所に配置されている場合であっても高所作業を行うことなく調光信号の制御範囲を設定することができる。
【0062】
請求項7の発明では、請求項1の発明において、別に設けた子器を接続するとともに子器により検出した照度を信号処理部に取り込む子器信号送受信回路が付加され、信号処理部は照度検出回路で検出した照度と子器で検出した照度とを用いて検出照度を決定する機能を有するものであり、比較的広い照明空間であったり照明空間内に照度むらが生じるような場合であっても、多箇所で照度を検出することにより、照明器具の光出力を適正に制御することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】同上を用いたシステム構成例を示す概略図である。
【図3】同上の分解斜視図である。
【図4】同上の側面図である。
【図5】同上の下面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示すブロック図である。
【図7】同上を用いたシステム構成例を示す概略図である。
【図8】本発明の第3実施形態を示すブロック図である。
【図9】同上を用いたシステム構成例を示す概略図である。
【図10】本発明の第4実施形態を示すブロック図である。
【図11】本発明の第5実施形態を示すブロック図である。
【図12】同上の下面図である。
【図13】本発明の第6実施形態を用いたシステム構成例を示す概略図である。
【図14】本発明の第7実施形態を示すブロック図である。
【図15】同上に用いる子器を示すブロック図である。
【図16】同上を用いたシステム構成例を示す概略図である。
【図17】従来例によるシステム構成例を示す概略図である。
【図18】同上に用いる多重伝送信号を説明する図である。
【図19】他の従来例によるシステム構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 照明器具
3 調光機能付センサ端末器
4 子器
10 伝送ユニット
12a リレー端末器
14 調光スイッチ
20 信号処理部
22 データ記憶部
23 照度検出回路
27 電源回路
28 リレー駆動回路
28′ 半導体スイッチ回路
29 デューティ設定回路
41 子器信号送受信回路
43 照度検出回路
Ls 信号線
Vs 多重伝送信号
Claims (7)
- それぞれアドレスを備える端末器が信号線に接続されるとともに、信号線に接続された伝送ユニットと端末器との間で時分割多重伝送方式での多重伝送信号によるデータ伝送を行い、伝送ユニットに設定したアドレスの対応関係を用いていずれかの端末器への監視入力に対応させて他の端末器により負荷を制御するようにし、電源の供給経路とは別に設けた信号経路から調光信号を受けて光出力を制御する照明器具を負荷に含む遠隔監視制御システムに用いられ、照明器具で照明される照明空間の照度を検出する照度検出回路と、少なくとも1個のアドレスが設定されるデータ記憶部と、照度検出回路で検出した照度の情報を含む検出照度を目標照度に保つように照明器具への調光信号を発生させるとともに、多重伝送信号に含まれるアドレスがデータ記憶部に設定されたアドレスに一致すると多重伝送信号により指定される調光レベルの調光信号を発生させる信号処理部とを備えることを特徴とする遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器。
- 前記照明器具への電源の供給経路に挿入される接点を有したリレーを備えたリレー駆動回路が付加され、前記信号処理部は、多重伝送信号に含まれるアドレスが前記データ記憶部に前記アドレスとは別に設定された第2のアドレスに一致すると多重伝送信号により指定されるオンオフの内容に従ってリレー駆動回路に設けたリレーの接点を開閉させることを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器。
- 前記照明器具への電源の供給経路に挿入される半導体スイッチ素子を有した半導体スイッチ回路が付加され、前記信号処理部は、多重伝送信号に含まれるアドレスが前記データ記憶部に前記アドレスとは別に設定された第2のアドレスに一致すると多重伝送信号により指定されるオンオフの内容に従って半導体スイッチ回路に設けた半導体スイッチ素子を開閉させることを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器。
- 前記多重伝送信号を整流し安定化して内部回路の電源とする電源回路を設けたことを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器。
- 前記調光信号の制御範囲の上限値と下限値とをそれぞれ設定可能な可変抵抗器を備えることを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器。
- 前記信号処理部は、多重伝送信号を受けて調光信号の制御範囲の上限値と下限値とをそれぞれ設定する機能を有することを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器。
- 別に設けた子器を接続するとともに子器により検出した照度を前記信号処理部に取り込む子器信号送受信回路が付加され、前記信号処理部は照度検出回路で検出した照度と子器で検出した照度とを用いて前記検出照度を決定する機能を有することを特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システムの調光機能付センサ端末器。
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JP2007265811A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Matsushita Electric Works Ltd | 照明制御装置 |
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-
2003
- 2003-02-25 JP JP2003048293A patent/JP2004259566A/ja not_active Withdrawn
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JP4544186B2 (ja) * | 2006-03-28 | 2010-09-15 | パナソニック電工株式会社 | 照明制御装置 |
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