JP5748088B2 - ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス基板の製造方法に関し、特に、一方の面全域に薄膜が形成されたガラス基板を製造するための方法に関する。
周知のように、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイおよびエレクトロルミネッセンスディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)の他、色素増感型太陽電池や電磁調理器などの電気・電子機器に用いられるガラス基板の表面には、透明電極(誘電膜)、反射防止膜、紫外線遮断膜等の各種機能性薄膜が必要に応じて一種又は複数種形成される。
例えば、以下に示す特許文献1には、対向配置された一対のガラス基板(厳密には透明ガラス基板)の間に透明電極等を形成すると共に、ガラス基板の表面に紫外線遮断膜を形成してなる色素増感型太陽電池(以下、単に太陽電池という)が開示されている。このような太陽電池において、ガラス基板の表面に紫外線遮断膜を設けておけば、紫外線の影響によるガラス基板の透明性の低下、ひいては発電能力の低下を可及的に防止することができる。なお、太陽電池の特性上、紫外線遮断膜は、ガラス基板の表面全域にくまなく形成する必要がある。ガラス基板の表面に紫外線遮断膜の非形成領域が存在すると、この非形成領域の透明性が低下し、発電能力が低下するおそれがあるからである。この点、上記の特許文献1に開示された太陽電池では、スプレー方式やロールコート方式などの塗布法によって紫外線吸収剤を含むコーティング剤をガラス基板の表面に塗布し、これを乾燥させることによって紫外線遮断膜を生成するようにしているので、ガラス基板の表面全域に、紫外線遮断膜がくまなく形成される。
ところで、地球温暖化防止対策の一つとして太陽光発電が注目され、太陽電池の需要が急速に増大している昨今、太陽電池の生産効率や発電効率(発電能力)を高める必要が生じており、この種の要請に応えるための方策の一つに、薄膜、特に紫外線遮断膜の生成効率や精度向上を図ることが考えられる。そこで、スプレー方式などで紫外線吸収剤を含むコーティング剤をガラス基板に塗布した後、これを乾燥させるという特許文献1に開示された手法に替えて、スパッタリング等、成膜プロセスの自動化および成膜精度の向上を同時に達成することが可能な手法(成膜処理)を採用することが検討され、あるいは実用されている。
スパッタリングとは、真空中で基板と対向配置したターゲットから放出されるターゲット粒子を、基板上に堆積させることによって薄膜を形成する手法であり、その方式としては、ターゲットと基板とを起立保持した状態で成膜を行ういわゆる縦型と、両者を水平姿勢に保持した状態で成膜を行ういわゆる横型とに大別される。横型は、さらに、基板の下方にターゲットを配置するスパッタアップ方式と、基板の上方にターゲットを配置するスパッタダウン方式とに大別される。
特開2008−112704号公報
上記の各種方式のうち、スパッタダウン方式は、異物(ターゲットの破片等)が基板上に落下し、薄膜にピンホールなどの欠陥が生じる可能性が他の方式に比べて高いことから、縦型スパッタ方式やスパッタアップ方式を採用する場合が多い。これらの方式を採用する場合、成膜処理前には、表面がターゲットに対向するように成膜対象基板としてのガラス基板を支持具に対して取り付け固定し、成膜処理後には、ガラス基板を支持具から取り外す必要があるが、支持具に対するガラス基板の取り付け状態が不安定であると、成膜処理中にガラス基板が変位・脱落等し、所定の薄膜を形成することが難しくなる。例えば、支持具とガラス基板との間に接着剤や両面テープ等を介在させればガラス基板を安定的に支持することができるが、成膜処理が加熱を伴う工程である関係上、接着剤等の粘着成分がガラス基板に残存する可能性がある。このように、粘着成分がガラス基板に残存すると、残存した粘着成分の除去に多大な手間を要するばかりでなく、最悪の場合ガラス基板が使い物にならなくなるおそれがある。
このような問題が生じるのを防止すべく、ガラス基板の外周部(周縁部)をクランプ可能なクランプ部を有する支持具を用いる場合が多い。しかし、クランプ部の態様によっては、クランプ部とガラス基板との間に形成される隙間や、ガラス基板のうちクランプ部と接していない領域を介してガラス基板の裏面側にスパッタ粒子が回り込み、ガラス基板の裏面の一部領域にも薄膜(余剰薄膜)が形成される場合がある。余剰薄膜は、除去加工を施すことによって取り除く必要があるが、ガラス基板にキズ等を付けることなく余剰薄膜を完全に除去するのは容易ではない。クランプ部でガラス基板の周縁部全体を覆うようにすれば、裏面に余剰薄膜が形成されるのを防止することができるが、表面全域に薄膜を形成することができなくなることから、このような手段は根本的に採用することができない。
本発明は、上記の各種課題を解決するためになされたものであり、成膜処理を施すことによってガラス基板の一方の面全域に所定の薄膜を形成するに際し、成膜処理中にはガラス基板を安定的に支持することができながら、成膜処理後にはガラス基板を容易に取り外すことができ、しかも成膜処理に伴ってガラス基板の他方の面に余剰薄膜が形成されるのを防止することができる方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために創案された本発明は、一方の面全域に薄膜が形成されたガラス基板を製造するための方法であって、成膜処理により薄膜を形成するに際し、ガラス基板の他方の面を、該他方の面全域を覆う支持ガラス基板の支持面に対して剥離可能に直接接着させることを特徴とする。ここで、本発明でいう「直接接着」とは、ガラス基板の他方の面と支持ガラス基板の支持面との間に接着剤等を介在させずとも、ガラス基板の他方の面と支持ガラス基板の支持面とが直接的に接着し、成膜処理中に通常作用する程度の外部応力(引っ張り応力やせん断応力)によっては両者の密着状態が解消されない(剥離しない)ことを意味する。
なお、本発明でいう成膜処理には、上記したスパッタリングのみならず、イオンプレーティング、抵抗加熱蒸着、イオンビーム蒸着等、公知のその他の成膜処理法が含まれる。
上記のように、ガラス基板の他方の面を、支持ガラス基板の支持面に対して直接接着させれば、ガラス基板を安定的に支持することができるので、成膜処理で高精度の薄膜を形成することができる。しかも、ガラス基板の他方の面は、その全域が支持ガラス基板の支持面で覆われることから、成膜処理に伴ってガラス基板の他方の面に余剰薄膜が形成されることもない。その一方、支持ガラス基板からガラス基板の一部を剥離させれば(若しくはガラス基板から支持ガラス基板の一部を剥離させれば)、その後連続してガラス基板を支持ガラス基板から剥離させることができるので、成膜処理完了後には両者を容易に分離することができる。このとき、ガラス基板と支持ガラス基板とが直接接着し、両者間に接着剤等が介在していないことから、支持ガラス基板から分離されたガラス基板の他方の面に粘着成分が残存することもない。
本願発明者らが鋭意研究を重ねた結果、ガラス基板と支持ガラス基板とを剥離可能に直接接着させるには、互いに密着する面が極めて平坦であるガラス板を用いる必要があることを見出した。具体的には、ガラス基板として、他方の面の表面粗さRaが2.0nm以下のものを用いると共に、支持ガラス基板として、支持面の表面粗さRaが2.0nm以下のものを用いれば良い。かかる精度の表面粗さは、研磨加工を施すことによって得ることもできるし、例えばダウンドロー法、特にオーバーフローダウンドロー法でガラス基板および支持ガラス基板を成形することによって得ることもできる。なお、本発明でいう表面粗さRaは、AFM(原子間力顕微鏡)を用い、スキャンサイズ10μm,スキャンレイト1Hz,サンプルライン512の条件で測定し、測定範囲10μm四方の測定値から算出したものである。
成膜処理に伴って所定の温度レベルを超えてガラス基板および支持ガラス基板が加熱されると、成膜処理後にガラス基板と支持ガラス基板を分離することができなくなるおそれがあることが判明した。このような問題は、ガラス基板として、他方の面が、表面粗さRaが2.0nm以下の無機薄膜の表面で構成されたものを用いることにより、またこれに替えて、もしくはこれに加えて支持ガラス基板として、支持面が、表面粗さRaが2.0nm以下の無機薄膜の表面で構成されたものを用いることによって防止することができる。無機薄膜、特に無機酸化物薄膜は熱的に安定しているため、上記の問題を防止することができるものと考えられる。
本願発明者らは、ガラス基板と支持ガラス基板とを確実に直接接着させるには、互いに密着する面の表面粗さに加え、互いに密着する面の清浄度を管理することが重要であることを見出すに至った。すなわち、互いに密着する面が清浄であれば、これらの面の活性度が損なわれず、ガラス基板と支持ガラス基板とを確実に直接接着し、かつこの接着状態を適正に維持することができる。清浄度は例えばGI値で定義することができ、GI値とは、1m2の領域内に存在する長径1μm以上の不純粒子の個数(pcs)のことである。具体的には、ガラス基板として、他方の面のGI値が1000pcs/m2以下のものを用いると共に、支持ガラス基板として、支持面のGI値が1000pcs/m2以下のものを用いれば良い。なお、本発明でいうGI値は、日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製のG17000を用いて測定したものである。
以上の構成において、ガラス基板および支持ガラス基板としては、実質的にアルカリ成分を含まないガラスで形成されたもの(いわゆる無アルカリガラス)を用いるのが好ましい。アルカリ成分が含有されたガラスは、これを基板としたときにその表面においてアルカリイオンと水素イオンとの置換が発生するために構造的に粗となり易く、必要とされる強度を長期間維持することができない可能性があるからである。
また、以上の構成において、支持ガラス基板として、ガラス基板と同一の組成を有するガラス(同種のガラス)で形成されたものを用いることができる。このようにすれば、ガラス基板と支持ガラス基板とを剥離可能に直接接着させた状態で成膜処理を施す際に、両者の熱膨張率の差に起因して両者が剥離等する可能性を効果的に減じ、安定した密着状態を維持することができる。
以上に示す本発明に係るガラス基板の製造方法は、ガラス基板の一方の面に無機薄膜を形成する際に好ましく適用することができる。この無機薄膜としては、例えば、紫外線の遮断機能を有する紫外線遮断膜を挙げることができる。
以上に示すように、本発明に係るガラス基板の製造方法によれば、成膜処理を施すことによってガラス基板の一方の面全域に薄膜を形成するに際し、成膜処置中にはガラス基板を安定的に支持することができながら、成膜処理の完了後にはガラス基板を成膜装置から容易に取り外すことができ、しかも成膜処理に伴うガラス基板の他方の面への余剰薄膜の形成を防止することができる。
色素増感型太陽電池の一例を概念的に示す図である。 ガラス基板の表面に薄膜を形成する際に用いるスパッタリング装置の要部を模式的に示す平面図である。 成膜処理に供されるガラス基板の縦型支持態様を模式的に示す図であって、(a)図は同正面図、(b)図は同斜視図である。 ガラス板の成形方法の一例であるオーバーフローダウンドロー法を模式的に示す図である。 (a)(b)図共に、ガラス基板の支持態様の変形例である。 (a)(b)図共に、ガラス基板の支持態様の変形例である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1に、本発明に係る製造方法にて製作したガラス基板を備えた色素増感型太陽電池(以下、単に太陽電池という)の一例を示す。同図に示す太陽電池は、スペーサSを介して対向配置された一対のガラス基板(透明ガラス基板)1,2と、一対のガラス基板1,2間に設けられた透明電極3,4、電解質層5、および半導体層6とを主要部として構成される。
ガラス基板1,2は、例えばケイ酸塩ガラス、シリカガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス等で形成することができるが、特に無アルカリガラスが好適である。無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分の含有量が1000ppm以下、好ましくは500ppm以下、より好ましくは300ppm以下のガラスである。使用可能な無アルカリガラスの一例として、日本電気硝子株式会社製の「OA−10G」を挙げることができる。無アルカリガラスが好適な理由は、ガラス基板1,2にアルカリ成分が含有されていると、表面においてアルカリイオンと水素イオンとの置換が発生するために構造的に粗となり、経年劣化によって破損し易くなるという問題を招来するからである。
透明電極3は、スパッタリング等の成膜処理を施すことによってガラス基板1の裏面1bに形成した無機薄膜、厳密には無機酸化物薄膜で構成される。これと同様に透明電極4も、スパッタリング等の成膜処理を施すことによってガラス基板2の裏面2bに形成した無機酸化物薄膜で構成される。透明電極3,4としての無機酸化物薄膜は、例えば酸化インジウムスズ(ITO)膜、酸化チタン(TiO2)膜、酸化亜鉛(ZnO)膜、酸化ニオブ(Nb25)膜、酸化インジウム(In23)膜等を採用することができる。
電解質層5は、例えば、溶媒中にヨウ素系(I系)、臭素系(Br系)、塩素系(Cl系)等のハロゲン系酸化還元対を分散してなる電解質溶液を、透明電極3,4間に充填して形成される。電解質層5は、電解質溶液(液体)の他、ゲル状電解質、あるいは固体電解質で構成することもできる。
半導体層6は、透明電極3,4間(透明電極3と電解質層5との間)に、色素6aを吸着させた半導体微粒子6bを充填することによって形成される。使用可能な色素6aとしては、例えば、ルテニウム系金属錯体、オスニウム系金属錯体、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素等を挙げることができる。また、使用可能な半導体微粒子6bとしては、例えば、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)等を挙げることができる。
ガラス基板1の表面1a全域には、紫外線領域の波長の電磁波(紫外線)を遮断可能な紫外線遮断膜7が形成されており、これによって紫外線の影響によるガラス基板1の透明性の低下(変色)、ひいては太陽電池の発電能力の低下が可及的に防止される。紫外線遮断膜7は、紫外線の遮断機能を有する無機酸化物薄膜、ここでは二酸化ケイ素(SiO2)膜と酸化タンタル(Ta25)膜とを交互に積み重ねて構成した多層膜であり、ガラス基板1に成膜処理を施すことによって形成される。
以下、成膜処理法の一種であるスパッタリングにより、ガラス基板1の表面1aに紫外線遮断膜7を形成するための方法について詳述する。
図2は、ガラス基板1の表面1aに紫外線遮断膜7を形成するために用いるスパッタリング装置10の要部を概念的に示すものである。同図に示すスパッタリング装置10は、起立状態で支持されるガラス基板1に対してスパッタリングを施すいわゆる縦型方式のスパッタリング装置であって、ガラス基板1を支持したキャリアCを図中左側から右側に向かって搬送することにより、ガラス基板1の表面1aに上記の紫外線遮断膜7を形成する。なお、図示例のスパッタリング装置10は、ガラス基板1の表面1aに、SiO2膜とTa25膜とが交互に二層ずつ積み重なった多層膜(四層膜)からなる紫外線遮断膜7を形成可能なものである。
すなわち、このスパッタリング装置10は、上記の紫外線遮断膜7を構成する四層の薄膜を順に成膜するための4つの成膜ゾーン12がキャリアCの搬送方向に沿って一列に並べて設けられたチャンバ13を主要部とする。各成膜ゾーン12には、主に、キャリアCに支持されたガラス基板1と所定の間隙を介して対向するターゲット14と、Arガス等の不活性ガスや活性ガス(酸素ガス)を導入する図示外の導入配管と、排気を行うための図示外の排気管とがそれぞれ配設されている。このスパッタリング装置10が上記の多層膜からなる紫外線遮断膜7を形成するものであることから、ターゲット14は、図中左側から右側に向かって、順にSi,Ta,Si,Taで形成されたものである。
図3(a)に模式的に示すように、キャリアCは、表面1aがターゲット14に対向するようにガラス基板1を支持するための支持ガラス基板17を有し、ガラス基板1は、その裏面1bが、支持ガラス基板17の支持面18に対して剥離可能に直接接着されている。支持ガラス基板17としては、ガラス基板1の裏面1b全域を覆うことができるものが使用可能であり、本実施形態では、図3(b)に示すように、ガラス基板1と同一形状でかつガラス基板1と同一の大きさのものとされる。かかる態様でガラス基板1を支持した支持ガラス基板17は、ブラケット16を介してキャリアCに保持されている。ブラケット16に対する支持ガラス基板17の固定方法は特に限定されないが、着脱容易な方法、例えば両面テープ止めが採用可能である。
ガラス基板1を、支持ガラス基板17に対して剥離可能に直接接着させるには、互いに接触(密着)するガラス基板1の裏面1bと支持ガラス基板17の支持面18の表面粗さRaを、共に2.0nm以下に設定する必要がある。このような表面粗さRaを有するガラス基板1および支持ガラス基板17は、これらのベースとなるガラス板に精密研磨等を施すことによって得ることもできるが、ベースとなるガラス板として、ダウンドロー法、特にオーバーフローダウンドロー法によって成形されたものを用いれば、精密研磨等を施すことなく上記の表面精度を得ることができる。
オーバーフローダウンドロー法の概要を、図4を参照して説明する。まず、断面楔型の成形体31の下端部32からガラスリボンGを流下させ、流下したガラスリボンGを、冷却ローラ33で幅方向の収縮を規制しながら下方へ引き伸ばすことにより所定の厚みに成形する。次に、所定厚みに達したガラスリボンGを図示外の徐冷炉に導入してガラスリボンGを徐々に冷却し、ガラスリボンGの熱歪を取り除く。そして、ガラスリボンGを所定寸法に切断して所定寸法のガラス板を得る。このように、オーバーフローダウンドロー法は、成形時にガラス板の両面が成形部材と接触しない成形法であることから、成形過程でガラス板の両面に傷がつき難く、研磨等の後処理を施すことなく、高い表面品位(表面精度)を有するガラス板を容易に得ることができる。
ガラス基板1と支持ガラス基板17とを剥離可能に直接接着させておけば、成膜処理中(キャリアCがチャンバ13内を搬送されている最中)においては、支持ガラス基板17からの脱落や支持ガラス基板17に対する位置ズレが生じないような強固な密着力でもってガラス基板1と支持ガラス基板17とが固定される。これにより、成膜処理による高精度の薄膜形成が可能となる。しかも、ガラス基板1の裏面1bは、その全域が支持ガラス基板17の支持面18で覆われることから、成膜処理に伴ってガラス基板1の裏面1bに余剰薄膜が形成されることもない。
その一方、ガラス基板1と支持ガラス基板17との間には接着剤等が介在していないことから、成膜処理後(キャリアCがチャンバ13から排出された後)においては、ガラス基板1と支持ガラス基板17とを容易に分離することができる。すなわち、支持ガラス基板17からガラス基板1の一部を剥離させれば、その後連続してガラス基板1を支持ガラス基板17から剥離させることができるので、成膜処理後には両者を容易に分離することができる。しかも、ガラス基板1と支持ガラス基板17との間には接着剤等を介在させていないことから、支持ガラス基板17から剥離されたガラス基板1の裏面1bに粘着成分が残存することがない。
ガラス基板1と支持ガラス基板17の間の密着強度は、互いに密着するガラス基板1の裏面1bと支持ガラス基板17の支持面18の表面粗さRaが小さくなるにつれてさらに向上する。従って、ガラス基板1の裏面1bおよび支持ガラス基板17の支持面18の表面粗さRaは、1.0nm以下とするのが好ましく、0.5nm以下とするのが一層好ましく、0.2nm以下とするのが最も好ましい。
ガラス基板1と支持ガラス基板17の間の密着強度は、さらに、互いに密着するガラス基板1の裏面1b上および支持ガラス基板17の支持面18上に存在する水酸基が活性であるほど強固なものとなる。表面上に存在する水酸基の活性度合いは、表面の清浄度によって左右され、表面が清浄であればあるほど水酸基は活性化する。かかる事情から、ガラス基板1および支持ガラス基板17は、少なくとも互いに密着する裏面1bおよび支持面18のGI値が、共に、1000pcs/m2以下に制御されていることが望ましく、500pcs/m2以下に制御されていることがより望ましく、100pcs/m2以下に制御されていることが最も望ましい。
支持ガラス基板17は、ガラス基板1と同様に、ケイ酸塩ガラス、シリカガラス、ホウ珪酸ガラス、無アルカリガラス等で形成することができるが、ガラス基板1と同一の組成を有するガラス(ガラス基板1と同種のガラス)で形成するのが望ましく、ガラス基板1が無アルカリガラスで形成される本実施形態においては、無アルカリガラスで形成するのが最も望ましい。このように、支持ガラス基板17をガラス基板1と同種のガラスで形成しておけば、両者を剥離可能に直接接着させた状態でスパッタリングを施す本発明の構成においても、両者の熱膨張率差に起因して、ガラス基板1が支持ガラス基板17から部分的に剥離等するのを効果的に防止することができる。従って、成膜処理中における両者の密着状態が一層安定的に維持されるので、ガラス基板1の裏面1bへの余剰薄膜の形成を一層効果的に防止することができる。
なお、支持ガラス基板17は、必ずしもガラス基板1と同一の組成を有するガラスで形成する必要はない。例えば、支持ガラス基板17を、ガラス基板1との30〜380℃における熱膨張率の差が5×10-7/℃以内のガラスで形成すれば、成膜処理中におけるガラス基板1との密着状態を安定的に維持することができる。
また、支持ガラス基板17は、その厚みが400μm未満であると、ハンドリング性が悪く、支持ガラス基板17を単体で取り扱う場合に強度面で問題が生じる可能性がある。一方、その厚みが2mmよりも厚いものだと、可撓性が低く、成膜処理後にガラス基板1から支持ガラス基板17を剥離させることが困難となる。以上から、支持ガラス基板17は、その厚みが400μm〜2mmのものを用いるのが好ましく、500μm〜1mmのものを用いるのが一層好ましい。
以上、本発明に係る製造方法の一実施形態について説明を行ったが、ガラス基板1と支持ガラス基板17とを剥離可能に直接接着させるには、上記のとおり、互いに密着する面の表面粗さRaが2.0nm以下に設定されていれば良い。そのため、ガラス基板1として、その裏面1bが、表面粗さRaが2.0nm以下の無機薄膜の表面で構成されたものを用いることもできる。またこれに替えて、もしくはこれに加えて、支持ガラス基板17として、支持面18が、その表面粗さRaが2.0nm以下の無機薄膜の表面で構成されたものを用いることもできる。
具体的には、図5(a)に示すように、ガラス基板1として、表面粗さRaが2.0nm以下の無機薄膜(ここでは、図1に示す透明電極3であって、厳密には無機酸化物薄膜)の表面で裏面1bが構成されたものを用いる場合や、図5(b)に示すように、支持ガラス基板17として、表面粗さRaが2.0nm以下の無機薄膜19の表面で支持面18が構成されたものを用いる場合(この場合、ガラス基板1の裏面1bは膜を有していない)にもガラス基板1と支持ガラス基板17とを剥離可能に直接接着させることができる。なお、このように、ガラス基板1と支持ガラス基板17との間に無機薄膜、特に無機酸化物薄膜を介在させれば、無機酸化物薄膜が熱的に安定であることから、成膜処理に伴って両基板1,17があたかも一体化するような事態、すなわち成膜処理後に両基板1,17を分離させることができなくなる事態を防止することができるというメリットがある。
また、支持ガラス基板17は、ガラス基板1の裏面1b全域を覆うことができるものであれば良く、上記したように、必ずしもガラス基板1と同一形状でかつ同一の大きさとする必要はない。例えば図6(a)に示すように、四辺が、ガラス基板1の四辺よりも外側に位置するような大判の支持ガラス基板17を用いても良いし、図6(b)に示すように、ガラス基板1よりも外側に張り出した舌片状の部分17aを有する支持ガラス基板17を用いても良い。これらの構成を採用すれば、成膜処理後におけるガラス基板1と支持ガラス基板17の分離(支持ガラス基板17からのガラス基板1の剥離)を、図3(a)(b)に示す構成を採用する場合よりも簡便に行い得るというメリットがある。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法は、縦型スパッタ方式を用いてガラス基板1の表面1a全域に薄膜(紫外線遮断膜7)を形成する場合のみならず、横型スパッタ方式(スパッタアップ方式やスパッタダウン方式)でガラス基板1の表面1a全域に薄膜を形成する際にも好ましく適用することができる。もちろん、本発明は、スパッタリングのみならず、例えばイオンプレーティング、抵抗加熱蒸着、イオンビーム蒸着等、公知のその他の成膜処理法によって、ガラス基板1の表面1a全域に薄膜を形成する場合にも好ましく適用することができる。
また、以上では、色素増感型太陽電池を構成するガラス基板1の表面1a全域に紫外線遮断膜7を形成するに際して本発明を適用した場合について説明を行ったが、本発明は、FPDや電磁調理器等、その他の電気・電子機器を構成するガラス基板の表面全域に薄膜を形成する場合にも好ましく用いることができる。
また、本発明を適用してガラス基板の表面全域に形成し得る薄膜は、無機酸化物薄膜であるSiO2膜とTa25膜とを積層させて構成される上記の紫外線遮断膜7に限られないのは言うまでもない。ガラス基板の表面全域に、SiO,Al23,MgO,Y23,La23,Pr611,Sc23,WO3,HfO2,In23,ITO,ZrO2,Nd23,CeO2,Nb25,TiO,TiO2,Ti35,NiO,ZnO等のその他の無機酸化物の薄膜を成膜処理で形成する際にも、本発明は好ましく適用することができる。
1 ガラス基板
1a 表面(一方の面)
1b 裏面(他方の面)
10 スパッタリング装置
12 成膜ゾーン
13 チャンバ
14 ターゲット
17 支持ガラス基板
18 支持面

Claims (6)

  1. 一方の面全域に薄膜が形成されたガラス基板を製造するための方法であって、成膜処理により前記薄膜を形成するに際し、
    表面粗さRaが2.0nm以下とされた前記ガラス基板の他方の面を、該他方の面全域を覆う支持ガラス基板の支持面に対して剥離可能に直接接着させると共に、
    前記他方の面は、膜を有さず、前記支持面は、前記支持ガラス基板が有する表面粗さRaが2.0nm以下の無機薄膜の表面であることを特徴とするガラス基板の製造方法。
  2. 前記ガラス基板として、前記他方の面のGI値が1000pcs/m2以下のものを用いると共に、前記支持ガラス基板として、前記支持面のGI値が1000pcs/m2以下のものを用いることを特徴とする請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記ガラス基板および前記支持ガラス基板として、実質的にアルカリ成分を含まないガラスで形成されたものを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス基板の製造方法。
  4. 前記支持ガラス基板として、前記ガラス基板と同一の組成を有するガラスで形成されたものを用いることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のガラス基板の製造方法。
  5. 前記薄膜が、無機薄膜であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のガラス基板の製造方法。
  6. 前記無機薄膜が、紫外線の遮断機能を有する紫外線遮断膜であることを特徴とする請求項5に記載のガラス基板の製造方法。
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