JP2015063427A - ガラスフィルムの表面処理方法、ガラスフィルム積層体、およびガラスフィルム - Google Patents

ガラスフィルムの表面処理方法、ガラスフィルム積層体、およびガラスフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】ガラスフィルムの表面に押圧痕や粘着剤を残すことなく、ガラスフィルムの取り扱いを向上させて、適正な位置決めをした状態でガラスフィルムの両面への表面処理を容易に行うことが可能な、ガラスフィルムの表面処理方法を提供する。
【解決手段】ガラスフィルム1の一面に第1の無機薄膜11を形成する成膜工程と、第1の無機薄膜11が形成されたガラスフィルム1の一面を、ガラスフィルム1よりも厚い支持ガラス2の表面にオプティカルコンタクトにより密着させて、ガラスフィルム1と支持ガラス2とを積層する積層工程と、支持ガラス2に積層されたガラスフィルム1の他面に、第2の無機薄膜12を形成する表面処理を施す表面処理工程とを備える、ガラスフィルム1の表面処理方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、ガラスフィルムの両面に表面処理を行うためのガラスフィルムの表面処理方法、ガラスフィルム積層体、およびガラスフィルムに関する。
従来、フラットパネルディスプレイやタブレット端末などの電子デバイスにガラス基板が用いられているが、近年では電子デバイスなどに対する薄型化の要求が高まってきている。それに伴い、電子デバイスなどに用いられるガラス基板においても薄型化が図られてきており、厚さが300μm以下の極薄いフィルム状に形成された超薄板ガラス(以降、「ガラスフィルム」と記載する)を、ガラス基板として用いることが提案されている。
電子デバイスに用いられるガラス基板においては、その両面に用途に応じた表面処理が施されることがある(例えば、タッチパネルのカバーガラス等においては、ガラス基板の一面に反射防止膜の成膜処理を行い、他面に透明導電膜の成膜処理を行うことがある)。従って、ガラスフィルムをガラス基板として用いる場合は、ガラスフィルムの両面に前記表面処理が施されることとなる。
ここで、前述のように薄く形成されるガラスフィルムは、厚く形成され剛性を有するガラス板とは異なって可撓性に富んでいるため、表面に成膜などの表面処理を行う際に、ガラスフィルム単独で取り扱うと、位置決めが行い難いなどの問題が生じる。
従って、従来、フィルムガラスに表面処理を行う際には、剛性を有した保持部材等によりフィルムガラスを保持して取り扱い性を向上させたうえで処理が行われていた。
例えば、特許文献1には、額縁状の第1の保持部材上にフィルムガラスを載置するとともに、額縁状の第2の保持部材でガラスフィルムを第1の保持部材側に押圧することにより、第1の保持部材および第2の保持部材にてガラスフィルムを平面状に保持し、平面状に保持されたガラスフィルムの両面に無機膜を形成して、光学フィルムを製造する方法が開示されている。
可撓性を有するガラスフィルムの一方の表面に無機膜を形成した場合、前記無機膜の膜応力によりガラスフィルムには反りが生じるが、特許文献1に開示される光学フィルムの製造方法では、一方の表面に無機膜が形成されたガラスフィルムを第1の保持部材と第2の保持部材とで平面状に保持することにより、他方の表面への無機膜の形成を可能としている。
特許文献2には、単体では強度や剛性が低いガラスシートを、粘着剤層を介して剛性が高い支持基板に積層して、液晶表示素子を製造することが開示されている。
また、特許文献2には、フィルムガラスよりも厚く形成され剛性を有した支持ガラスの表面に、成膜後の表面粗さRaが2.0nm以下となる無機薄膜を形成し、前記無機薄膜の表面に表面粗さが2.0nm以下のガラスフィルムの一面を密着させるようにして、フィルムガラスを支持基板に積層して、ガラスフィルムの他面への反射防止膜などの成膜処理を行うことも開示されている。
特開2011−230944号公報 特開2011−184284号公報
前述の特許文献1に記載の光学フィルムの製造方法では、ガラスフィルムを第2の保持部材で第1の保持部材側に押圧し、第1の保持部材および第2の保持部材でガラスフィルムを保持した状態で、ガラスフィルムの表面処理を行っていたため、処理後に第1の保持部材および第2の保持部材からガラスフィルムを取り出した際に、ガラスフィルムの表面に第1の保持部材および第2の保持部材による押圧痕が残るおそれがある。
また、ガラスフィルムを第2の保持部材で第1の保持部材側に押圧して保持するため、ガラスフィルムの一部(第1の保持部材および第2の保持部材にて保持している部分)に成膜等の処理を行えないおそれもある。
また、特許文献2に記載のように、ガラスシートを粘着剤層を介して支持基板に積層した状態で液晶表示素子の製造を行った場合、ガラスシートを支持基板から剥離した際に、ガラスシートの表面に粘着剤が残存するおそれがある。
さらに、特許文献2に記載のように、支持ガラスの表面に形成された無機薄膜上にガラスフィルムを密着させて積層した状態で行う成膜処理は、ガラスフィルムの一面のみに成膜を行うものである。
つまり、特許文献2においては、一面および他面の何れにも成膜がなされていないガラスフィルムを支持ガラス表面の無機薄膜上に積層して、ガラスフィルムの無機薄膜上に密着されていない側の表面に成膜処理を行うことが記載されているのみであり、ガラスフィルムの両面に成膜処理を行うものではない。
このように、従来においては、ガラスフィルムの両面に成膜処理などの表面処理を行う際に、表面に押圧痕や粘着剤を残すことなく、ガラスフィルムの取り扱いを容易にしたものはなかった。
そこで、本発明においては、ガラスフィルムの表面に押圧痕や粘着剤を残すことなく、ガラスフィルムの取り扱いを向上させて、適正な位置決めをした状態でガラスフィルムの両面への表面処理を容易に行うことが可能な、ガラスフィルムの表面処理方法、ガラスフィルム積層体、およびガラスフィルムを提供するものである。
上記課題を解決するガラスフィルムの表面処理方法、ガラスフィルム積層体、およびガラスフィルムは、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、ガラスフィルムの表面処理方法は、ガラスフィルムの一面に第1の無機薄膜を形成する成膜工程と、前記第1の無機薄膜が形成された前記ガラスフィルムの一面を、前記ガラスフィルムよりも厚い支持ガラスの表面にオプティカルコンタクトにより密着させて、前記ガラスフィルムと支持ガラスとを積層する積層工程と、前記支持ガラスに積層された前記ガラスフィルムの他面に、表面処理を施す表面処理工程とを備える。
また、請求項2記載の如く、前記表面処理工程において前記ガラスフィルムの他方の面に施す表面処理は、前記他方の面に第2の無機薄膜を形成する処理である。
また、請求項3記載の如く、前記第1の無機薄膜および第2の無機薄膜の何れか一方が反射防止膜であり、他方が透明導電膜である。
また、請求項4記載の如く、前記第1の無機薄膜が反射防止膜であり、前記第2の無機薄膜が透明導電膜である。
また、請求項5記載の如く、前記無機薄膜の表面粗さRaが、0.5nm未満であり、前記支持ガラスにおける前記ガラスフィルムの一面が密着される面の表面粗さRaが、2.0nm以下である。
また、請求項6記載の如く、前記ガラスフィルムの厚みが300μm以下である。
また、請求項7記載の如く、前記支持ガラスの厚みが400μm以上である。
また、請求項8記載の如く、ガラスフィルム積層体は、無機薄膜が形成されたガラスフィルムの前記無機薄膜が形成された面を、前記ガラスフィルムよりも厚い支持ガラスの表面にオプティカルコンタクトにより密着させて、前記ガラスフィルムと支持ガラスとが積層されている。
また、請求項9記載の如く、前記ガラスフィルムにおける、前記支持ガラスとの密着面とは反対側の面には、表面処理が施されている。
また、請求項10記載の如く、ガラスフィルムは、表面に無機薄膜が形成され、前記無機薄膜の形成面の表面粗さが0.5nm未満である。
また、請求項11記載の如く、前記無機薄膜は、前記ガラスフィルムの一面に形成され、前記ガラスフィルムの他面には、表面処理が施されている。
本発明によれば、一面に第1の無機薄膜が形成されているガラスフィルムを支持ガラスに固定して取り扱い性を向上させ、適正な位置決めをした状態でガラスフィルムの他面に表面処理を行うことができ、ガラスフィルムの表面に押圧痕や粘着剤を残すことなく、ガラスフィルムの両面への表面処理を容易に行うことが可能となる。
本発明に係るガラスフィルムの表面処理方法により製造された両面処理済ガラスフィルムを示す側面断面図である。 ガラスフィルムを支持ガラスに積層し、ガラスフィルムの一面に第1の無機薄膜を形成する工程を示す側面断面図である。 一面に第1の無機薄膜が形成されたガラスフィルムを支持ガラスから剥離する工程を示す側面断面図である。 ガラスフィルムの第1の無機薄膜が形成された面を支持ガラスに密着させて、ガラスフィルムの他面に第2の無機薄膜を形成する工程を示す側面断面図である。 他面に第2の無機薄膜が形成されたガラスフィルムを支持ガラスから剥離して、両面処理済ガラスフィルムを得る工程を示す側面断面図である。 支持ガラスの表面に固定されたガラスフィルムを示す斜視図である。 一面に第1の無機薄膜である反射防止膜が形成されたガラスフィルムを示す側面断面図である。 ガラスフィルムの一面にITO膜が形成され、他面にアンチグレア層1aおよび反射防止膜が形成された両面処理済ガラスフィルムを示す側面断面図である。 ガラスフィルムおよび支持ガラスの表面状態による両者の密着状態の確認試験を実施したガラスフィルム積層体における、ガラスフィルムの一面に形成された反射防止膜の構成を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
本発明に係るガラスフィルムの表面処理方法は、ガラスフィルムの両面に成膜処理等の表面処理を行うための方法である。
本実施形態における表面処理方法では、ガラスフィルム1の一面(図1における下面)に対する表面処理として第1の無機薄膜11を形成する処理が、他面(図1における上面)に対する表面処理として第2の無機薄膜12を形成する処理が行われ、これにより、図1に示すような両面処理済ガラスフィルム10が構成される。
なお、「無機薄膜」とは、無機材料を主成分とする薄膜のことをいい、前記無機薄膜は、例えば無機酸化物薄膜または金属薄膜にて構成することができる。
また、本実施形態では、ガラスフィルム1の一面に第1の無機薄膜11を形成し、他面に第2の無機薄膜12を形成しているが、ガラスフィルム1の一面および他面に対する表面処理としては、アンチグレア処理(具体的にはエッチング加工やサンドブラスト加工やスプレー法)などの、他の表面処理を施すことも可能である。従って、例えば、一面に第1の無機薄膜11が形成され、他面にアンチグレア処理等の表面処理が施されたガラスフィルム1を構成することもできる。
ガラスフィルム1は、300μm以下、かつ5μm以上の厚みの極薄いフィルム状に形成された超薄板ガラスであり、可撓性を有している。
このように、ガラスフィルム1を300μm以下の厚さに形成することで、容易に屈曲可能とすることができ、ガラスフィルム1を曲面を有するデバイスに用いることが可能となる。一方、ガラスフィルム1の厚みが5μm未満になると、ガラスフィルム1の強度が不足がちになり、第1の無機薄膜11および第2の無機薄膜12が形成されたガラスフィルム1(両面処理済ガラスフィルム10)を電子デバイスへ組み込む際などに破損を招きやすくなるため好ましくない。
ガラスフィルム1としては、例えばケイ酸塩ガラスが用いられ、好ましくはシリカガラスまたはホウ珪酸ガラスが用いられ、最も好ましくは無アルカリガラスが用いられる。
これは、ガラスフィルム1にアルカリ成分が含まれていると、経年により、その表面において陽イオンの脱落(所謂ソーダ吹きの現象)が発生して構造的に粗となり、ガラスフィルム1を湾曲させた際に前記粗となった部分から破損する可能性があるからである。ここで、無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことである。具体的には、無アルカリガラスは、アルカリ成分が1000ppm以下のガラスであり、好ましくは500ppm以下のガラスであり、より好ましくは300ppm以下のガラスである。
ガラスフィルム1の表面(一面および他面)は平滑に形成されており、例えばその表面粗さ(算術平均粗さ)Raが0.5nm未満となるように形成されている。また、ガラスフィルム1は、その表面粗さRaが0.2nm以下となるように形成することがより好ましい。
ガラスフィルム1は、ダウンドロー法、特にオーバーフローダウンドロー法により成形されることが好ましい。このように成形することで、ガラスフィルム1の表面をより滑らかに成形して高い表面品位を得ることができるとともに、300μm以下の厚みの薄いガラスフィルム1を容易に得ることが可能となる。
第1の無機薄膜11は、例えば反射防止(Anti−Reflection)膜にて構成され、第2の無機薄膜12は、例えば透明導電膜であるITO(Indium Tin Oxide)膜にて構成されている。
このように、第1の無機薄膜11を反射防止膜にて構成し、第2の無機薄膜12をITO膜にて構成することで、両面処理済ガラスフィルム10を、例えばタッチパネル用のカバーガラスとして用いることが可能となる。
なお、第1の無機薄膜11および第2の無機薄膜12は、反射防止膜および透明導電膜に限るものではなく、他の無機薄膜にて構成することも可能である。また、透明導電膜としては、ITO膜の他に、酸化亜鉛(ZnO)膜や、酸化スズ(SnO2)膜などを用いることも可能である。
なお、第1の無機薄膜11および第2の無機薄膜12の成膜方法としては、スパッタリング法、蒸着法、CVD法ゾルゲル法等、公知の方法を用いることができる。
次に、ガラスフィルム1の一面および他面に、それぞれ第1の無機薄膜11および第2の無機薄膜12を形成して両面処理済ガラスフィルム10を製造する際の、ガラスフィルムの表面処理方法について具体的に説明する。
図2(a)に示すように、両面処理済ガラスフィルム10を製造する際には、まず、ガラスフィルム1を支持ガラス2の上に載置して、ガラスフィルム1と支持ガラス2とを積層し、ガラスフィルム1を支持ガラス2に対して固定する。支持ガラス2は、平滑な表面を有するガラス板である。
支持ガラス2としては、ガラスフィルム1と同様に、例えばケイ酸塩ガラスが用いられ、好ましくはシリカガラスまたはホウ珪酸ガラスが用いられ、最も好ましくは無アルカリガラスが用いられる。
支持ガラス2は、ガラスフィルム1よりも厚く、ガラスフィルム1に対する表面処理を行う際の取り扱い性に問題が生じない程度の剛性を有する厚みに形成されている。具体的には、支持ガラス2の厚みは、400μm以上であることが好ましい。
このように、支持ガラス2の厚みを400μm以上とすることで、支持ガラス2に積層したガラスフィルム1の、第2の無機薄膜12の成膜工程に流す際の取り扱い性を良好として、成膜工程におけるガラスフィルム1の位置決め等を容易にすることが可能となる。
支持ガラス2におけるガラスフィルム1の載置面には、無機薄膜等が成膜されていてもよい。但し、支持ガラス2におけるガラスフィルム1の載置面は、無機薄膜等の成膜を行わず、ガラス面が露出した状態とするほうが好ましい。
本実施形態においては、支持ガラス2におけるガラスフィルム1の載置面は、ガラス面となっている。
支持ガラス2におけるガラスフィルム1の載置面(ガラス面)は平滑に形成されており、その表面粗さRaが2.0nm以下となるように形成されている。支持ガラス2の表面粗さRaは、0.5nm以下であることが好ましく、0.2nm以下であることがより好ましい。
ガラスフィルム1を支持ガラス2上に積層したときの、ガラスフィルム1の支持ガラス2との接触面(ガラス面)、および支持ガラス2のガラスフィルム1との接触面(ガラス面)は、それぞれ表面粗さRaが0.5nm未満および2.0nm以下となる平滑な面に形成されているため、ガラスフィルム1を支持ガラス2上に積層することにより、ガラスフィルム1と支持ガラス2とをオプティカルコンタクトにより密着させることが可能となっている。これにより、ガラスフィルム1が支持ガラス2に対して位置ずれすることなく固定される。
ここで、「オプティカルコンタクト」とは、平滑に形成されたガラスフィルム1の表面と支持ガラス2の表面とを当接させると、ガラスフィルム1の表面の分子と支持ガラス2の表面の分子とがファンデルワールス力により結合して、ガラスフィルム1と支持ガラス2とが強固に密着される現象をいう。
オプティカルコンタクトによる密着は、ガラスフィルム1および支持ガラス2の表面の平滑度合いが高い方が強くなる傾向にあり、ガラスフィルム1を支持ガラス2に対して強固に密着させるためには、両者の表面粗さRaが小さい方が有利である。
図2(b)に示すように、ガラスフィルム1を支持ガラス2の上に積層した後、ガラスフィルム1の一面(図2(b)に示す上面)に第1の無機薄膜11となる反射防止膜を形成する。
この場合、図6に示すように、ガラスフィルム1は、剛性を有した支持ガラス2の表面に固定されているため、ガラスフィルム1を反射防止膜の成膜工程に流す際の取り扱い性が良好となっており、成膜工程におけるガラスフィルム1の位置決め等を容易に行うことが可能となっている。
第1の無機薄膜11として形成される反射防止膜は、例えば低屈折率膜が最表層に位置するように、低屈折率膜と、前記低屈折率膜よりも屈折率が高い高屈折率膜とを交互に複数層積層させて形成される。
低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に複数層積層して形成される反射防止膜は、例えば図7に示すように、低屈折率膜としてのSiO2層(11a)を3層、および高屈折率膜としてのNb25層(11b)を2層備えており、SiO2層とNb25層とを交互に積層して構成されている。図7に示す反射防止膜においては、ガラスフィルム1の表面、および反射防止膜の最表層には、それぞれSiO2層11aが形成されている。
第1の無機薄膜11の表面(第1の無機薄膜11を図7に示す反射防止膜に構成した場合は、最表層のSiO2層11aの表面)は平滑に形成されている。
なお、第1の無機薄膜11として形成される反射防止膜は、これに限るものではなく、低屈折率膜としてのSiO2層と高屈折率膜としてのNb25層とを、それぞれ2層ずつ交互に積層したものに構成することもできる。この場合においても、反射防止膜は、最表層がSiO2層となるように形成される。
図3(a)に示すように、支持ガラス2に積層されたガラスフィルム1の一面に第1の無機薄膜11を形成した後、図3(b)に示すように、ガラスフィルム1を支持ガラス2から剥離する。これにより、第1の無機薄膜11が形成されたガラスフィルム1が得られる。
この場合、ガラスフィルム1と支持ガラス2とは、両者の表面分子が互いにファンデルワールス力により結合しているだけであるので、容易に剥離することができる。
また、支持ガラス2から剥離した後のガラスフィルム1の表面は、ガラスフィルム1を第1の保持部材と第2の保持部材との間で保持した場合のように、押圧痕が残ることもない。さらに、ガラスフィルム1と支持ガラス2とを粘着剤により接着した場合のように、ガラスフィルム1表面に粘着剤が残存することもなく清浄である。
なお、一面に第1の無機薄膜11が形成されたガラスフィルム1には、形成された第1の無機薄膜11に生じる内部応力(圧縮応力または引張応力)により反り(第1の無機薄膜11の形成面側が凸となる反りまたは第1の無機薄膜11の形成面側が凹となる反り)が発生する。図3(b)においては、ガラスフィルム1に、第1の無機薄膜11の形成面側が凸となる反りが生じている状態を示している。
次に、図4(a)に示すように、支持ガラス2から剥離したガラスフィルム1を反転させて、第1の無機薄膜11が形成された側の面を支持ガラス2側へ向けた状態で、支持ガラス2上に載置し、ガラスフィルム1と支持ガラス2とを積層する。
さらに、図4(b)に示すように、支持ガラス2上に第1の無機薄膜11を当接させた状態で載置したガラスフィルム1の他面(図4(b)に示す上面)に第2の無機薄膜12となるITO膜を形成する。
この場合、支持ガラス2の表面には、積層したガラスフィルム1の第1の無機薄膜11の表面が当接するが、第1の無機薄膜11の表面は平滑に形成されているため、第1の無機薄膜11の表面がオプティカルコンタクトにより支持ガラス2の表面に密着されて、ガラスフィルム1が支持ガラス2に対して平面状に固定される。
ここで、第1の無機薄膜11の表面は、例えばその表面粗さRaが0.5nm未満となる非常に平滑な面に形成されている。
このように、第1の無機薄膜11の表面をRa=0.5nm未満の非常に平滑な面に形成することで、第1の無機薄膜11の支持ガラス2に対するオプティカルコンタクトによる密着度合いを高めることができ、ガラスフィルム1を支持ガラス2に対して確実に固定することが可能となっている。
これにより、ガラスフィルム1における第1の無機薄膜11の形成面を支持ガラス2に密着させた状態で、ガラスフィルム1と支持ガラス2とが積層されているガラスフィルム積層体を構成することができ、後工程で、ガラスフィルム1における第1の無機薄膜11の形成面とは反対側の面に、第2の無機薄膜12を成膜する等の表面処理を行う際のハンドリング性を向上することができる。
特に、一面に第1の無機薄膜11が形成されたガラスフィルム1には、第1の無機薄膜11の応力により反りが発生するため、第1の無機薄膜11の支持ガラス2に対する密着度合いが低いと、ガラスフィルム1が支持ガラス2から浮いてしまって固定することが困難となるが、第1の無機薄膜11の表面の平滑度をRa=0.5nm未満となるように高めることで、第1の無機薄膜11の支持ガラス2に対する密着度合いを向上することができる。これにより、反りが生じているガラスフィルム1の反りを矯正して、ガラスフィルム1を確実に支持ガラス2に対して平面状に固定することが可能となっている。
また、ガラスフィルム1が大きなシート状である場合、ガラスフィルム1を第1の無機薄膜11の応力に抗して支持ガラス2に対して平面状に固定するためには、第1の無機薄膜11と支持ガラス2との密着度合いを高めることが必要であるが、本実施形態の第1の無機薄膜11はRa=0.5nm未満の非常に平滑な面に形成されているため、ガラスフィルム1が大きなシート状であっても、支持ガラス2に対して平面状に固定することが可能となっている。
このように、本実施形態におけるガラスフィルムの表面処理方法は、大きなシート状のガラスフィルム1に対して表面処理を行う際に適用するのが好適である。具体的には、250mm角以上の大きさのガラスフィルム1に対して適用することが特に好ましい。但し、本実施形態におけるガラスフィルムの表面処理方法が、それ未満の大きさのガラスフィルム1に対して適用可能であることはいうまでもない。
なお、この場合のオプティカルコンタクトによるガラスフィルム1の支持ガラス2に対する固定は、少なくとも、支持ガラス2上に積層したガラスフィルム1を成膜等の表面処理を行う工程に流したときに、ガラスフィルム1の支持ガラス2に対する位置ずれや剥離が生じない程度の力でなされる。
これにより、ガラスフィルム1を第2の無機薄膜12の成膜工程などの表面処理工程に流す際の取り扱い性が良好となり、表面処理工程におけるガラスフィルム1の位置決め等を容易に行うことが可能となる。
なお、第1の無機薄膜11をスパッタリング法により形成する場合、表面粗さRaが小さい第1の無機薄膜11は、成膜ガス圧力を低く制御することで実現することができる。具体的には、成膜ガス圧力を0.3Pa程度以下とすることで、第1の無機薄膜11の表面粗さをRa=0.5nm未満に形成することが可能である。
また、前述のように、支持ガラス2上に第1の無機薄膜11を密着させた状態で積層したガラスフィルム1の他面に第2の無機薄膜12を形成することで、ガラスフィルム1の第1の無機薄膜11が形成された面を、支持ガラス2の表面にオプティカルコンタクトにより密着させることにより、ガラスフィルム1と支持ガラス2とが積層され、ガラスフィルム1における、支持ガラス2との密着面とは反対側の面に無機薄膜12の成膜処理が施された、ガラスフィルム積層体が得られる。
このようなガラスフィルム積層体を、ガラスフィルム1の他面に第2の無機薄膜12を形成することにより得た後、図5(a)に示すように、ガラスフィルム1を支持ガラス2から剥離する。
図5(b)に示すように、支持ガラス2から剥離されたガラスフィルム1の一面には第1の無機薄膜11が形成され、他面には第2の無機薄膜12が形成されている。すなわち、ガラスフィルム1の両面に成膜処理が施された両面処理済ガラスフィルム10を得ることができる。
また、第1の無機薄膜11が形成されたガラスフィルム1と支持ガラス2とを積層したガラスフィルム積層体において、ガラスフィルム1の他面への第2の無機薄膜12の形成後に、ガラスフィルム1を支持ガラス2から剥離する場合、ガラスフィルム1の第1の無機薄膜11と支持ガラス2とは、両者の表面分子が互いにファンデルワールス力により結合しているだけであるので、容易に剥離することができる。
また、支持ガラス2から剥離した後のガラスフィルム1における第1の無機薄膜11および第2の無機薄膜12の表面には、ガラスフィルム1を第1の保持部材と第2の保持部材との間で保持した場合のように、押圧痕が残ることもない。さらに、支持ガラス2から剥離した後のガラスフィルム1における第1の無機薄膜11の表面は、ガラスフィルム1と支持ガラス2とを粘着剤により接着した場合のように、ガラスフィルム1表面に粘着剤が残存することもなく清浄である。また、第1の無機薄膜11が剥離されることもない。
このように、本実施形態におけるガラスフィルムの表面処理方法は、ガラスフィルム1の一方の面に第1の無機薄膜11を形成する成膜工程と、第1の無機薄膜11が形成されたガラスフィルム1の一面を、ガラスフィルム1よりも厚く形成される支持ガラス2の表面にオプティカルコンタクトにより密着させて、ガラスフィルム1と支持ガラス2とを積層する積層工程と、支持ガラス2に積層されたガラスフィルム1の他面に、第2の無機薄膜12を形成する表面処理工程とを備えている。
これにより、一面に第1の無機薄膜11が形成されているガラスフィルム1を支持ガラス2に固定して取り扱い性を向上させ、適正な位置決めをした状態でガラスフィルム1の他面に第2の無機薄膜12を形成することができ、ガラスフィルム1の表面に押圧痕や粘着剤を残すことなく、ガラスフィルム1の両面への表面処理を容易に行うことが可能となる。
特に、支持ガラス2における第1の無機薄膜11が密着される面の表面粗さRaを2.0nm以下とし、支持ガラス2の表面に密着されるガラスフィルム1の第1の無機薄膜11の表面粗さRaを0.5nm未満としているので、第1の無機薄膜11の支持ガラス2に対する密着度合いを向上することができ、第1の無機薄膜11が形成されたガラスフィルム1に、第1の無機薄膜11の応力による反りが発生していたとしても、ガラスフィルム1を確実に支持ガラス2に固定することが可能となっている。
また、本実施形態では、平滑な表面を有する反射防止膜を第1の無機薄膜11としてガラスフィルム1の一面に形成した後に、当該反射防止膜を支持ガラス2に密着させた状態で、ガラスフィルム1の他面に第2の無機薄膜12としてのITO膜を形成するように構成しているが、平滑な表面を有するITO膜を第1の無機薄膜11としてガラスフィルム1の一面に形成した後に、当該ITO膜を支持ガラス2に密着させた状態で、ガラスフィルム1の他面に第2の無機薄膜12としての反射防止膜を形成するように構成することもできる。
ガラスフィルム1の一面に形成する第1の無機薄膜11をITO膜とした場合、第1の無機薄膜11を支持ガラス2に密着させて、ガラスフィルム1を支持ガラス2に積層した状態で、ガラスフィルム1の他面にアンチグレア処理を行い、その後、さらにガラスフィルム1の他面に第2の無機薄膜12としての反射防止膜を形成する処理を行うことができる。このような表面処理を行うことで、図8に示すように、ガラスフィルム1の一面にITO膜(第1の無機薄膜11)が形成され、ガラスフィルム1の他面にアンチグレア層1aおよび反射防止膜(第2の無機薄膜12)が形成された両面処理済ガラスフィルム10を構成することが可能である。
但し、以下の理由により、反射防止膜を第1の無機薄膜11としてガラスフィルム1の一面に形成した後に、ガラスフィルム1の他面に第2の無機薄膜12としてのITO膜を形成する方が好ましい。
つまり、反射防止膜は、成膜後に加熱された場合でも、その特性に殆ど変化が生じないのに対し、ITO膜は、成膜後に加熱されるとシート抵抗値などの特性が変化する。また、ガラスフィルム1に対してスパッタリング法により反射防止膜やITO膜を形成する際には、プロセスで発生する熱等により、ガラスフィルム1が加熱されることとなる。
従って、ガラスフィルム1にITO膜を成膜した後に反射防止膜を成膜すると、反射防止膜の成膜時に、既に形成されたITO膜の特性が変化して、最終的に得られた両面処理済ガラスフィルム10のITO膜において、所望の特性が得られないおそれがある。
一方、ガラスフィルム1に反射防止膜を成膜した後にITO膜を成膜した場合は、ITO膜の成膜時に反射防止膜の特性が殆ど変化することがないため、最終的に得られた両面処理済ガラスフィルム10の反射防止膜において、所望の特性を得ることが可能となる。
このように、反射防止膜を第1の無機薄膜11としてガラスフィルム1の一面に形成した後に、ガラスフィルム1の他面に第2の無機薄膜12としてのITO膜を形成する方が、先に形成された第1の無機薄膜11の特性を変化させることがないため、好ましい。
また、本実施形態では、ガラスフィルム1の一面に無機薄膜(第1の無機薄膜11)を形成しているが、ガラスフィルム1の一面に有機薄膜を形成することも考えられる。
しかし、有機薄膜は、無機薄膜に比べて、その表面粗さRaを小さく形成することが困難であるため、ガラスフィルム1の有機薄膜形成面をオプティカルコンタクトにより確実に支持ガラス2に密着させることが困難である。また、有機薄膜は、無機薄膜に比べて膜強度が弱いため、支持ガラス2に有機薄膜形成面を密着させたガラスフィルム1を支持ガラス2から剥離する際に、有機薄膜がガラスフィルム1から剥離して支持ガラス2に残存するおそれがある。
従って、一面に膜付けされたガラスフィルム1の一面を、オプティカルコンタクトにより支持ガラス2に密着させて、ガラスフィルム1の他面に表面処理を施す場合は、ガラスフィルム1の一面には、無機薄膜を形成する必要がある。
次に、一面に無機薄膜が形成されたガラスフィルム1の一面を、支持ガラス2の表面に密着させることにより、ガラスフィルム1と支持ガラス2とを積層して構成されたガラスフィルム積層体における、ガラスフィルム1および支持ガラス2の表面状態による両者の密着状態の確認試験を実施したので、その結果について説明する。
確認試験を行った前記ガラスフィルム積層体のサンプルとしては、以下の実施例1〜2、および比較例1〜2のサンプルを用いた。
なお、実施例1〜2および比較例1〜2に用いたガラスフィルム1および支持ガラス2としては、共に日本電気硝子株式会社製の無アルカリホウ珪酸ガラス(製品名:OA−10G)を使用した。ガラスフィルム1は、その厚みが100μmであり、表面粗さRaが0.2nmである。支持ガラス2は、その厚みが700μmであり、表面粗さRaが0.2nmである。また、ガラスフィルム1および支持ガラス2は、それぞれ300mm角の大きさに形成されている。
また、ガラスフィルム1の一面には、第1の無機薄膜11として、次のような構成の反射防止膜を形成した。
具体的には、図9に示すように、ガラスフィルム1の一面に形成された反射防止膜は、低屈折率膜としてのSiO2層を2層、および高屈折率膜としてのNb25層を2層備えており、SiO2層とNb25層とを交互に積層して構成されている。
ガラスフィルムの表面に積層される第1層はNb25層であり、その膜厚は13nmに形成される。第1層の上層である第2層はSiO2層であり、その膜厚は36nmに形成される。第2層の上層である第3層はNb25層であり、その膜厚は115nmに形成される。第3層の上層である第4層はSiO2層であり、その膜厚は88nmに形成される。第4層は最表層である。
なお、反射防止膜は、SiからなるターゲットおよびNbからなるターゲットを用いて、反応性スパッタリングにより成膜した。
実施例1〜2および比較例1〜2のガラスフィルム積層体における、反射防止膜の成膜圧力、および反射防止膜の表面粗さRaを表1に示す。
Figure 2015063427
実施例1のガラスフィルム積層体においては、成膜圧力を0.075Paに設定して反射防止膜を形成した。形成された反射防止膜の表面粗さ(即ち、第4層の表面粗さ)Raは、0.2nmであった。
実施例2のガラスフィルム積層体においては、成膜圧力を0.27Paに設定して反射防止膜を形成した。形成された反射防止膜の表面粗さ(即ち、第4層の表面粗さ)Raは、0.4nmであった。
比較例1のガラスフィルム積層体においては、成膜圧力を0.35Paに設定して反射防止膜を形成した。形成された反射防止膜の表面粗さ(即ち、第4層の表面粗さ)Raは、1.0nmであった。
比較例2のガラスフィルム積層体においては、成膜圧力を0.4Paに設定して反射防止膜を形成した。形成された反射防止膜の表面粗さ(即ち、第4層の表面粗さ)Raは、1.2nmであった。
このように構成した実施例1〜2および比較例1〜2のガラスフィルム積層体について、ガラスフィルム1の支持ガラス2に対する密着状態を確認した。
前記密着状態は、ガラスフィルム1が支持ガラス2に対して強固に密着しており、ガラスフィルム1の支持ガラス2に対する固定が、ガラスフィルム積層体を第2の無機薄膜12の成膜処理を行う工程に流したときに、ガラスフィルム1に位置ずれや剥離が生じない程度の力でなされていたものを「○」と判定した。また、ガラスフィルム1が支持ガラス2に対して充分に密着しておらず、ガラスフィルム積層体を第2の無機薄膜12の成膜処理を行う工程に流したときに、ガラスフィルム1に位置ずれや剥離が生じたものを「×」と判定した。
密着状態の確認結果を前記表1に示す。
表1に示すように、反射防止膜の表面粗さRaが0.2nmである実施例1、および反射防止膜の表面粗さRaが0.4nmである実施例2については、密着状態が「○」と判定されており、ガラスフィルム1が支持ガラス2に対して強固に密着して固定されていることがわかる。
一方、反射防止膜の表面粗さRaが1.0nmである比較例1、および反射防止膜の表面粗さRaが1.2nmである比較例2については、密着状態が「×」と判定されており、ガラスフィルム1の支持ガラス2に対する密着が不十分であり、ガラスフィルム1を支持ガラス2に固定することができなかったことがわかる。
ガラスフィルム1が支持ガラス2に対して固定可能であった実施例1〜2のガラスフィルム積層体については、ガラスフィルム1の他面に、第2の無機薄膜12として、ITO膜を形成した。
第2の無機薄膜12としてのITO膜は、成膜圧力を0.7Paとし、加熱温度を300℃とした条件の下でスパッタリング法により成膜した。これにより、50nmの膜厚、および25Ω/□のシート抵抗を有するITO膜を得た。
ITO膜を形成した実施例1〜2のガラスフィルム積層体において、支持ガラス2からガラスフィルム1を剥離すると、一面に反射防止膜が形成され、他面にITO膜が形成された両面処理済ガラスフィルム10を得ることができた。
このように得られた両面処理済ガラスフィルム10は、例えば投影型静電容量タッチパネルのカバーガラスとして用いることができる。
1 ガラスフィルム
2 支持ガラス
10 両面処理済ガラスフィルム
11 第1の無機薄膜
12 第2の無機薄膜

Claims (11)

  1. ガラスフィルムの一面に第1の無機薄膜を形成する成膜工程と、
    前記第1の無機薄膜が形成された前記ガラスフィルムの一面を、前記ガラスフィルムよりも厚い支持ガラスの表面にオプティカルコンタクトにより密着させて、前記ガラスフィルムと支持ガラスとを積層する積層工程と、
    前記支持ガラスに積層された前記ガラスフィルムの他面に、表面処理を施す表面処理工程とを備える、
    ことを特徴とするガラスフィルムの表面処理方法。
  2. 前記表面処理工程において前記ガラスフィルムの他方の面に施す表面処理は、前記他方の面に第2の無機薄膜を形成する処理である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のガラスフィルムの表面処理方法。
  3. 前記第1の無機薄膜および第2の無機薄膜の何れか一方が反射防止膜であり、他方が透明導電膜である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のガラスフィルムの表面処理方法。
  4. 前記第1の無機薄膜が反射防止膜であり、前記第2の無機薄膜が透明導電膜である、
    ことを特徴とする請求項3に記載のガラスフィルムの表面処理方法。
  5. 前記無機薄膜の表面粗さRaが、0.5nm未満であり、
    前記支持ガラスにおける前記ガラスフィルムの一面が密着される面の表面粗さRaが、2.0nm以下である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のガラスフィルムの表面処理方法。
  6. 前記ガラスフィルムの厚みが300μm以下である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のガラスフィルムの表面処理方法。
  7. 前記支持ガラスの厚みが400μm以上である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のガラスフィルムの表面処理方法。
  8. 無機薄膜が形成されたガラスフィルムの前記無機薄膜が形成された面を、前記ガラスフィルムよりも厚い支持ガラスの表面にオプティカルコンタクトにより密着させて、前記ガラスフィルムと支持ガラスとが積層されている、
    ことを特徴とするガラスフィルム積層体。
  9. 前記ガラスフィルムにおける、前記支持ガラスとの密着面とは反対側の面には、表面処理が施されている、
    ことを特徴とする請求項8に記載のガラスフィルム積層体。
  10. 表面に無機薄膜が形成され、前記無機薄膜の形成面の表面粗さが0.5nm未満である、
    ことを特徴とするガラスフィルム。
  11. 前記無機薄膜は、前記ガラスフィルムの一面に形成され、
    前記ガラスフィルムの他面には、表面処理が施されている、
    ことを特徴とする請求項10に記載のガラスフィルム。
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