JP5738174B2 - クライオポンプシステム、極低温システム、圧縮機ユニットの制御装置及びその制御方法 - Google Patents

クライオポンプシステム、極低温システム、圧縮機ユニットの制御装置及びその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、クライオポンプシステム、極低温システム、圧縮機ユニットの制御装置及びその制御方法に関する。
極低温冷凍機と、その冷凍機に作動ガスを供給するための圧縮機ユニットと、を備える極低温システムが知られている。極低温システムの一例として、極低温冷凍機を冷却源とする極低温装置(例えばクライオポンプ)を備えるシステムも知られている。極低温システムにおいては、冷凍機の作動ガスの高圧側と低圧側との差圧を設定値に一致させるように圧縮機ユニットが制御されることがある。こうした圧縮機ユニットの差圧一定制御はシステムの消費電力低減に寄与する(例えば特許文献1を参照)。
特開2004−3792号公報
クライオポンプシステムまたは極低温システムにおいては近時、高い省エネルギ性能を提供することは最も重要な要求の1つである。圧縮機ユニットの差圧一定制御はその要求に応えるための有用な技術の1つである。
その一方で、高い省エネルギ性能を提供しつつ、冷凍能力や運転の継続性といったシステムの基本性能を向上させることもまた求められている。例えば、ある冷凍機をもつシステムにおいてその冷凍機の設計を変更することなく冷凍能力を高める1つの対策は、圧縮機ユニットの作動ガスの封入圧を高くすることである。代案として、差圧一定制御を実行する場合には、差圧の設定値を高くすることで冷凍能力を高める効果を得ることができる。
圧縮機ユニットにはたいてい、仕様上の動作範囲からの逸脱を警告するための設定が予め備えられている。例えば、作動ガスの過度の高圧を警告するための高圧設定値が電気的にまたは機械的に定められている。上述の対策によって冷凍機の冷凍能力を高めた結果、システムの運転中に作動ガス圧がその高圧設定値に達する可能性が高まる。高圧設定値を超えないように作動ガス圧を制御すべく圧縮機ユニットの運転状態を不連続的に変更するように、圧縮機ユニットが構成されている場合がある。作動ガス圧が高圧設定値に達したときに圧縮機ユニットが自動的に停止される場合もある。圧縮機ユニットの運転停止はシステムの状態を確実に大きく変化させる。
極低温装置において冷却温度の安定は重要である。例えばクライオポンプではその機能を継続的に提供するためにクライオパネル温度の安定が求められる。極低温システムにおける圧縮機ユニットの突然の停止を含む運転状態の急変は、冷却温度の安定性に悪影響を与えるおそれがある。
本発明のある態様の例示的な目的のひとつは、極低温システムのための圧縮機ユニットに関連して、システムの運転継続性に寄与しうる制御を提供することにある。
本発明のある態様のクライオポンプシステムは、クライオパネルと、該クライオパネルを冷却するための冷凍機と、を備えるクライオポンプと、冷凍機に作動ガスを供給するための圧縮機ユニットと、共通制御量を用いる圧縮機ユニットの少なくとも2種類の運転制御のいずれかを選択的に実行するための制御部と、を備える。前記少なくとも2種類の運転制御は、供給ガス量に関連する第1制御対象を制御するよう共通制御量を用いて圧縮機ユニットを運転する第1運転制御と、供給ガス量に関連し第1制御対象とは異なる第2制御対象を制御するよう共通制御量を用いて圧縮機ユニットを運転する第2運転制御と、を含む。制御部は、第1運転制御のための共通制御量の値と第2運転制御のための共通制御量の値とを含む少なくとも2つの共通制御量の値の比較に基づいて、実行されるべき運転制御を前記少なくとも2種類の運転制御から選択する。
運転制御の制御量は、その制御量に因る制御の結果としての圧縮機ユニットの運転状態を、色濃く反映するパラメタであるとみなすことができる。ある制御から別の制御に移行したとき、移行前後の制御量の変化の大きさに応じて圧縮機ユニットの運転状態は変化する。例えば第1運転制御から第2運転制御に移行する場合、その時点での2つの運転制御の制御量の乖離が大きければ、その移行に伴って圧縮機ユニットの運転状態も大きく変化する。そのため、各制御量を比較することによって、移行による運転状態への影響を評価することができる。
このようにして、冷凍機に必要量の作動ガスを供給しクライオポンプに所望の冷却を与えるために、システムの運転継続性から見て適する運転制御を、少なくとも2種類の圧縮機ユニット運転制御から選択し実行することが可能となる。例えば、極低温システムの安定的な運転の継続という観点で、現在の運転制御を続けるか、あるいは別の運転制御に移行するか、を決定することができる。
第1運転制御は現在選択されている運転制御であり、第2運転制御は現在選択されていない運転制御のいずれかであり、制御部は、第1運転制御のための共通制御量の値と第2運転制御のための共通制御量の値との大小関係が変化したときに、第1運転制御を第2運転制御に切り替えてもよい。
それぞれの運転制御のための制御量の大小関係の変化は、圧縮機ユニットの状況の変化に関連するとみなすことができる。また、大小関係の変化の直前においては一方の制御量の値が他方よりもわずかに大きく、大小関係の変化の直後においては一方の制御量の値が他方よりもわずかに小さくなると期待される。その場合、大小関係の変化に際して現在の運転制御から別の運転制御へと移行したことに伴う制御量の変化は、小さくなる。よって、大小関係の変化を運転制御の移行の契機とすることにより、移行に伴う圧縮機ユニットの運転状態の急変を回避することが可能となる。
第1運転制御は、常態として選択されている運転制御であり、第2運転制御は、圧縮機ユニットの保護のために第2制御対象について設定された目標値と第2制御対象との偏差に基づいて共通制御量が決定される圧縮機保護制御であってもよい。
この場合、圧縮機ユニットの通常の運転制御と保護制御との切替による運転状態への影響を織り込んで切替の可否を決定することが可能となり、例えば、保護のための切替動作に起因する運転状態の急変を回避することが可能となる。
前記第1制御対象は、前記圧縮機ユニットの吐出側圧力と吸入側圧力との差圧であり、前記第1運転制御は、当該差圧についての目標値と当該差圧との偏差に基づいて前記共通制御量が決定される差圧制御であり、前記第2制御対象は、前記圧縮機ユニットの吐出側圧力であり、前記第2運転制御は、当該吐出側圧力についての目標値と当該吐出側圧力との偏差に基づいて前記共通制御量が決定される吐出圧制御であってもよい。
差圧制御は極低温システムの消費電力低減に効果的である。また、吐出圧制御は吐出側圧力を目標値付近に留めることができるから、過度の高圧を抑制するための圧縮機保護制御の一例として有効である。
前記少なくとも2種類の運転制御は、供給ガス量に関連する第3制御対象を制御するよう共通制御量を用いて圧縮機ユニットを運転する第3運転制御をさらに含んでもよい。制御部は、第1運転制御のための共通制御量の値と第2運転制御のための共通制御量の値と第3運転制御のための共通制御量の値とを含む少なくとも3つの共通制御量の値に基づいて、実行されるべき運転制御を前記少なくとも2種類の運転制御から選択し、第3制御対象は、圧縮機ユニットの吸入側圧力であり、第3運転制御は、当該吸入側圧力についての目標値と当該吸入側圧力との偏差に基づいて共通制御量が決定される吸入圧制御であってもよい。
第1運転制御及び第2運転制御に加えて第3運転制御が設定されていることにより、状況に応じてより適する運転制御を選択することができる。
本発明の別の態様は、極低温システムである。この極低温システムは、少なくとも1つの極低温冷凍機と、少なくとも1つの極低温冷凍機に作動ガスを供給するための少なくとも1つの圧縮機ユニットと、圧縮機ユニットのための少なくとも2種類の制御の各々による運転状態を評価するための共通の評価パラメタに基づいて、少なくとも2種類の制御のいずれかを選択的に実行するための制御部と、を備える。
この態様によると、運転状態を評価するための共通の評価パラメタが使用されるので、各制御による運転状態への影響の比較が容易である。比較結果に基づいて圧縮機ユニットの制御を選択し実行することができる。
前記少なくとも1つの圧縮機ユニットは、複数の圧縮機ユニットであり、制御部は、前記少なくとも2種類の制御の選択を、複数の圧縮機ユニットの各々につき個別的に実行してもよい。このようにすれば、極低温システムの複数の圧縮機ユニットのそれぞれについて適する制御を、他の圧縮機ユニットの運転状態には依らずに選択することができる。
本発明のさらに別の態様は、圧縮機ユニットの制御装置である。この装置は、極低温装置に寒冷を発生させるための作動ガスを該極低温装置に供給するための圧縮機ユニットの制御装置であって、前記圧縮機ユニットから前記極低温装置へ供給されるガス量に関連する第1制御対象を制御するための第1制御量と、前記供給されるガス量に関連し第1制御対象とは異なる第2制御対象を制御するための、第1制御量と共通の第2制御量と、を含む少なくとも2つの制御量を演算する制御量演算部と、前記少なくとも2つの制御量の比較に基づいて、第1制御対象と第2制御対象とを含む少なくとも2つの制御対象から、制御されるべき制御対象を選択する選択部と、を備える。
本発明のさらに別の態様は、圧縮機ユニットの制御方法である。この方法は、極低温装置に寒冷を発生させるための作動ガスを該極低温装置に供給するための圧縮機ユニットの制御方法であって、圧縮機ユニットの通常制御が前記圧縮機ユニットのための保護制御よりも圧縮機ユニットに高い負荷を与えるか否かを判定することと、通常制御が保護制御よりも圧縮機ユニットに高い負荷を与えると判定された場合に、保護制御に移行することと、を含む。
この態様によると、圧縮機ユニットの通常制御が圧縮機ユニットに高い負荷を与える場合に、通常制御から保護制御に移行することができる。こうして、圧縮機ユニットを保護しながら運転を継続することができる。
保護制御の間に、保護制御が通常制御よりも圧縮機ユニットに高い負荷を与えると判定された場合に、保護制御から通常制御に復帰することを含んでもよい。このようにすれば、保護制御の継続が却って圧縮機ユニットに高い負荷を与える場合に、通常制御に自動的に復帰することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システム、プログラムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、クライオポンプシステムまたは極低温システムのための圧縮機ユニットに関連して、システムの運転継続性に寄与しうる制御が提供される。
本発明の一実施形態に係るクライオポンプシステムの全体構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るクライオポンプを模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る圧縮機ユニットを模式的に示す図である。 本実施形態に係るクライオポンプシステムに関する制御ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る圧縮機ユニット運転制御の制御フローを説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る圧縮機ユニット運転制御の制御フローを説明するための図である。 本発明の一実施形態に係り、制御量の変化を概念的に示す図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るクライオポンプシステム1000の全体構成を模式的に示す図である。クライオポンプシステム1000は、真空装置300の真空排気をするために使用される。真空装置300は真空環境で物体に処理をする真空処理装置であり、例えばイオン注入装置やスパッタリング装置等の半導体製造工程で用いられる装置である。
クライオポンプシステム1000は、複数台のクライオポンプ10を含む。これらのクライオポンプ10は、真空装置300の1つまたは複数の真空チャンバ(図示せず)に取り付けられて、真空チャンバ内部の真空度を所望のプロセスに要求されるレベルにまで高めるために使用される。クライオポンプ10はクライオポンプコントローラ(以下ではCPコントローラとも称する)100が決定した制御量に従って運転される。例えば10−5Pa乃至10−8Pa程度の高い真空度が真空チャンバに実現される。図示の例ではクライオポンプシステム1000に11台のクライオポンプ10が含まれる。複数のクライオポンプ10はいずれも同一の排気性能をもつクライオポンプであってもよいし、異なる排気性能をもつクライオポンプであってもよい。
クライオポンプシステム1000は、CPコントローラ100を備える。CPコントローラ100は、クライオポンプ10及び圧縮機ユニット102、104を制御する。CPコントローラ100は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備える。また、CPコントローラ100は、真空装置300を制御するためのホストコントローラ(図示せず)とも通信可能に構成されている。真空装置300のホストコントローラはクライオポンプシステム1000を含む真空装置300の各構成要素を統括する上位のコントローラであるとも言える。
CPコントローラ100は、クライオポンプ10及び圧縮機ユニット102、104とは別体に構成されている。CPコントローラ100は、クライオポンプ10及び圧縮機ユニット102、104と互いに通信可能に接続されている。クライオポンプ10はそれぞれ、CPコントローラ100と通信する入出力を処理するためのIOモジュール50(図4参照)を備える。CPコントローラ100と各IOモジュール50とが制御通信線で接続される。図1ではクライオポンプ10とCPコントローラ100との制御通信線、及び圧縮機ユニット102、104とCPコントローラ100との制御通信線を破線で示す。なおCPコントローラ100は、いずれかのクライオポンプ10または圧縮機ユニット102、104と一体に構成されていてもよい。
CPコントローラ100は、単一のコントローラで構成されていてもよいし、各々が同一のまたは異なる機能を奏する複数のコントローラを含んでもよい。例えば、CPコントローラ100は、各圧縮機ユニットに設けられ、各圧縮機ユニットの制御量を決定する圧縮機コントローラと、クライオポンプシステムを統括するクライオポンプコントローラと、を備えてもよい。
クライオポンプシステム1000は、第1圧縮機ユニット102及び第2圧縮機ユニット104を少なくとも含む複数の圧縮機ユニットを備える。圧縮機ユニットはクライオポンプ10を含む閉じた流体回路に作動ガスを循環させるために設けられている。圧縮機ユニットはクライオポンプ10から作動ガスを回収し圧縮して再度クライオポンプ10へと送出する。圧縮機ユニットは真空装置300から離れて、または真空装置300の近傍に設置されている。圧縮機ユニットは圧縮機コントローラ168(図4参照)が決定した制御量に従って運転される。あるいはCPコントローラ100が決定した制御量に従って運転される。
以下では代表例として2台の圧縮機ユニット102、104をもつクライオポンプシステム1000を説明するが、本発明はこれに限られない。これら圧縮機ユニット102、104と同様にして3台以上の圧縮機ユニットが複数のクライオポンプ10に並列に接続されているクライオポンプシステム1000を構成してもよい。なお図1に示すクライオポンプシステム1000はクライオポンプ10及び圧縮機ユニット102、104をそれぞれ複数備えているが、クライオポンプ10または圧縮機ユニット102、104を1台としてもよい。
複数のクライオポンプ10と複数の圧縮機ユニット102、104とは作動ガス配管系106によって接続される。配管系106は、複数のクライオポンプ10と複数の圧縮機ユニット102、104とを互いに並列に接続し、複数のクライオポンプ10と複数の圧縮機ユニット102、104との間で作動ガスを流通させるよう構成されている。配管系106によって、1台のクライオポンプ10に複数の圧縮機ユニットの各々が並列に接続され、1台の圧縮機ユニットに複数のクライオポンプ10の各々が並列に接続されている。
配管系106は、内部配管108と外部配管110とを含んで構成される。内部配管108は真空装置300の内部に形成されており、内部供給ライン112及び内部戻りライン114を含む。外部配管110は真空装置300の外部に設置されており、外部供給ライン120及び外部戻りライン122を含む。外部配管110は真空装置300と複数の圧縮機ユニット102、104とを接続する。
内部供給ライン112は各クライオポンプ10の気体供給口42に接続され(図2参照)、内部戻りライン114は各クライオポンプ10の気体排出口44に接続される(図2参照)。また、内部供給ライン112は真空装置300の気体供給ポート116で外部配管110の外部供給ライン120の一端に接続され、内部戻りライン114は真空装置300の気体排出ポート118で外部配管110の外部戻りライン122の一端に接続される。
外部供給ライン120の他端は第1マニホールド124に接続され、外部戻りライン122の他端は第2マニホールド126に接続されている。第1マニホールド124には、第1圧縮機ユニット102の第1吐出配管128及び第2圧縮機ユニット104の第2吐出配管130の一端が接続されている。第1吐出配管128及び第2吐出配管130の他端はそれぞれ、対応する各圧縮機ユニット102、104の吐出ポート148に接続されている(図3参照)。第2マニホールド126には、第1圧縮機ユニット102の第1吸入配管132及び第2圧縮機ユニット104の第2吸入配管134の一端が接続されている。第1吸入配管132及び第2吸入配管134の他端はそれぞれ、対応する各圧縮機ユニット102、104の吸入ポート146に接続されている(図3参照)。
このようにして、複数の圧縮機ユニット102、104の各々から送出される作動ガスを集約して複数のクライオポンプ10に供給するための共通の供給ラインが内部供給ライン112及び外部供給ライン120により構成されている。また、複数のクライオポンプ10から排出される作動ガスを集約して複数の圧縮機ユニット102、104へと戻すための共通の戻りラインが内部戻りライン114及び外部戻りライン122により構成されている。また、複数の圧縮機ユニットの各々は、各圧縮機ユニットに付随する個別配管を通じて共通ラインに接続されている。個別配管と共通ラインとの接続部には個別配管を合流させるためのマニホールドが設けられている。第1マニホールド124が供給側で個別配管を合流させ、第2マニホールド126が回収側で個別配管を合流させている。
クライオポンプシステム1000が使用される場所(例えば半導体製造工場)における各種装置のレイアウトによっては、上述の共通ラインは(図示とは異なり)相当の長さとなることもある。作動ガスを共通ラインに集約することにより、複数の圧縮機の各々を別個に真空装置に接続する場合よりもトータルの配管長を短くすることができる。また、作動ガスの供給対象(例えばクライオポンプシステム1000においては個々のクライオポンプ10)ごとに複数の圧縮機が接続される配管構成をとるので、冗長性もある。複数の圧縮機を個々の対象(例えばクライオポンプ)に並列に配置し運転することで、複数の圧縮機への負荷が分担されている。
図2は、本発明の一実施形態に係るクライオポンプ10を模式的に示す断面図である。クライオポンプ10は、第1の冷却温度レベルに冷却される第1のクライオパネルと、第1の冷却温度レベルよりも低温の第2の冷却温度レベルに冷却される第2のクライオパネルと、を備える。第1のクライオパネルには、第1の冷却温度レベルにおいて蒸気圧が低い気体が凝縮により捕捉されて排気される。例えば基準蒸気圧(例えば10−8Pa)よりも蒸気圧が低い気体が排気される。第2のクライオパネルには、第2の冷却温度レベルにおいて蒸気圧が低い気体が凝縮により捕捉されて排気される。第2のクライオパネルには、蒸気圧が高いために第2の温度レベルにおいても凝縮しない非凝縮性気体を捕捉するために表面に吸着領域が形成される。吸着領域は例えばパネル表面に吸着剤を設けることにより形成される。非凝縮性気体は、第2の温度レベルに冷却された吸着領域に吸着されて排気される。
図2に示されるクライオポンプ10は、冷凍機12とパネル構造体14と熱シールド16とを備える。冷凍機12は、作動ガスを吸入して内部で膨張させて吐出する熱サイクルによって寒冷を発生する。パネル構造体14は複数のクライオパネルを含み、これらのパネルは冷凍機12により冷却される。パネル表面には気体を凝縮または吸着により捕捉して排気するための極低温面が形成される。クライオパネルの表面(例えば裏面)には通常、気体を吸着するための活性炭などの吸着剤が設けられる。熱シールド16は、パネル構造体14を周囲の輻射熱から保護するために設けられている。
クライオポンプ10は、いわゆる縦型のクライオポンプである。縦型のクライオポンプとは、熱シールド16の軸方向に沿って冷凍機12が挿入されて配置されているクライオポンプである。なお、本発明はいわゆる横型のクライオポンプにも同様に適用することができる。横型のクライオポンプとは、熱シールド16の軸方向に交差する方向(通常は直交方向)に冷凍機の第2段の冷却ステージが挿入され配置されているクライオポンプである。なお、図1には横型のクライオポンプ10が模式的に示されている。
冷凍機12は、ギフォード・マクマホン式冷凍機(いわゆるGM冷凍機)である。また冷凍機12は2段式の冷凍機であり、第1段シリンダ18、第2段シリンダ20、第1冷却ステージ22、第2冷却ステージ24、及び冷凍機モータ26を有する。第1段シリンダ18と第2段シリンダ20とは直列に接続されており、互いに連結される第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサ(図示せず)がそれぞれ内蔵されている。第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサの内部には蓄冷材が組み込まれている。なお、冷凍機12は2段GM冷凍機以外の冷凍機であってもよく、例えば単段GM冷凍機を用いてもよいし、パルスチューブ冷凍機やソルベイ冷凍機を用いてもよい。
冷凍機12は、作動ガスの吸入と吐出を周期的に繰り返すために作動ガスの流路を周期的に切り替える流路切替機構を含む。流路切替機構は例えばバルブ部とバルブ部を駆動する駆動部とを含む。バルブ部は例えばロータリーバルブであり、駆動部はロータリーバルブを回転させるためのモータである。モータは、例えばACモータまたはDCモータであってもよい。また流路切替機構はリニアモータにより駆動される直動式の機構であってもよい。
第1段シリンダ18の一端に冷凍機モータ26が設けられている。冷凍機モータ26は、第1段シリンダ18の端部に形成されているモータ用ハウジング27の内部に設けられている。冷凍機モータ26は、第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサのそれぞれが第1段シリンダ18及び第2段シリンダ20の内部を往復動可能とするように第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサに接続される。また、冷凍機モータ26は、モータ用ハウジング27の内部に設けられている可動バルブ(図示せず)を正逆回転可能とするように当該バルブに接続される。
第1冷却ステージ22は、第1段シリンダ18の第2段シリンダ20側の端部すなわち第1段シリンダ18と第2段シリンダ20との連結部に設けられている。また、第2冷却ステージ24は第2段シリンダ20の末端に設けられている。第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24はそれぞれ第1段シリンダ18及び第2段シリンダ20に例えばろう付けで固定される。
モータ用ハウジング27の外側に設けられている気体供給口42及び気体排出口44を通じて冷凍機12は圧縮機ユニット102または104に接続される。クライオポンプ10と圧縮機ユニット102、104との接続関係については図1を参照して説明したとおりである。
冷凍機12は、圧縮機ユニット102、104から供給される高圧の作動ガス(例えばヘリウム等)を内部で膨張させて第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24に寒冷を発生させる。圧縮機ユニット102、104は、冷凍機12で膨張した作動ガスを回収し再び加圧して冷凍機12に供給する。
具体的には、まず圧縮機ユニット102、104から冷凍機12に高圧の作動ガスが供給される。このとき、冷凍機モータ26は、気体供給口42と冷凍機12の内部空間とを連通する状態にモータ用ハウジング27内部の可動バルブを駆動する。冷凍機12の内部空間が高圧の作動ガスで満たされると、冷凍機モータ26により可動バルブが切り替えられて冷凍機12の内部空間が気体排出口44に連通される。これにより作動ガスは膨張して圧縮機ユニット102、104へと回収される。可動バルブの動作に同期して、第1段ディスプレーサ及び第2段ディスプレーサのそれぞれが第1段シリンダ18及び第2段シリンダ20の内部を往復動する。このような熱サイクルを繰り返すことで冷凍機12は第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24に寒冷を発生させる。
第2冷却ステージ24は第1冷却ステージ22よりも低温に冷却される。第2冷却ステージ24は例えば10K乃至20K程度に冷却され、第1冷却ステージ22は例えば80K乃至100K程度に冷却される。第1冷却ステージ22には第1冷却ステージ22の温度を測定するための第1温度センサ23が取り付けられており、第2冷却ステージ24には第2冷却ステージ24の温度を測定するための第2温度センサ25が取り付けられている。
冷凍機12の第1冷却ステージ22には熱シールド16が熱的に接続された状態で固定され、冷凍機12の第2冷却ステージ24にはパネル構造体14が熱的に接続された状態で固定されている。このため、熱シールド16は第1冷却ステージ22と同程度の温度に冷却され、パネル構造体14は第2冷却ステージ24と同程度の温度に冷却される。熱シールド16は一端に開口部31を有する円筒状の形状に形成されている。開口部31は熱シールド16の筒状側面の端部内面により画定される。
一方、熱シールド16の開口部31とは反対側つまりポンプ底部側の他端には閉塞部28が形成されている。閉塞部28は、熱シールド16の円筒状側面のポンプ底部側端部において径方向内側に向けて延びるフランジ部により形成される。図2に示されるクライオポンプ10は縦型のクライオポンプであるので、このフランジ部が冷凍機12の第1冷却ステージ22に取り付けられている。これにより、熱シールド16内部に円柱状の内部空間30が形成される。冷凍機12は熱シールド16の中心軸に沿って内部空間30に突出しており、第2冷却ステージ24は内部空間30に挿入された状態となっている。
なお、横型のクライオポンプの場合には、閉塞部28は通常完全に閉塞されている。冷凍機12は、熱シールド16の側面に形成されている冷凍機取付用の開口部から熱シールド16の中心軸に直交する方向に沿って内部空間30に突出して配置される。冷凍機12の第1冷却ステージ22は熱シールド16の冷凍機取付用開口部に取り付けられ、冷凍機12の第2冷却ステージ24は内部空間30に配置される。第2冷却ステージ24にはパネル構造体14が取り付けられる。よって、パネル構造体14は熱シールド16の内部空間30に配置される。パネル構造体14は、適当な形状のパネル取付部材を介して第2冷却ステージ24に取り付けられてもよい。
また熱シールド16の開口部31にはバッフル32が設けられている。バッフル32は、パネル構造体14とは熱シールド16の中心軸方向に間隔をおいて設けられている。バッフル32は、熱シールド16の開口部31側の端部に取り付けられており、熱シールド16と同程度の温度に冷却される。バッフル32は、真空チャンバ80側から見たときに例えば同心円状に形成されていてもよいし、あるいは格子状等他の形状に形成されていてもよい。なお、バッフル32と真空チャンバ80との間にはゲートバルブ(図示せず)が設けられている。このゲートバルブは例えばクライオポンプ10を再生するときに閉とされ、クライオポンプ10により真空チャンバ80を排気するときに開とされる。真空チャンバ80は例えば図1に示す真空装置300に設けられている。
熱シールド16、バッフル32、パネル構造体14、及び冷凍機12の第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24は、ポンプケース34の内部に収容されている。ポンプケース34は径の異なる2つの円筒を直列に接続して形成されている。ポンプケース34の大径の円筒側端部は開放され、真空チャンバ80との接続用のフランジ部36が径方向外側へと延びて形成されている。またポンプケース34の小径の円筒側端部は冷凍機12のモータ用ハウジング27に固定されている。クライオポンプ10はポンプケース34のフランジ部36を介して真空チャンバ80の排気用開口に気密に固定され、真空チャンバ80の内部空間と一体の気密空間が形成される。ポンプケース34及び熱シールド16はともに円筒状に形成されており、同軸に配設されている。ポンプケース34の内径が熱シールド16の外径を若干上回っているので、熱シールド16はポンプケース34の内面との間に若干の間隔をもって配置される。
クライオポンプ10の作動に際しては、まずその作動前に他の適当な粗引きポンプを用いて真空チャンバ80内部を1Pa〜10Pa程度にまで粗引きする。その後クライオポンプ10を作動させる。冷凍機12の駆動により第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24が冷却され、これらに熱的に接続されている熱シールド16、バッフル32、パネル構造体14も冷却される。
冷却されたバッフル32は、真空チャンバ80からクライオポンプ10内部へ向かって飛来する気体分子を冷却し、その冷却温度で蒸気圧が充分に低くなる気体(例えば水分など)を表面に凝縮させて排気する。バッフル32の冷却温度では蒸気圧が充分に低くならない気体はバッフル32を通過して熱シールド16内部へと進入する。進入した気体分子のうちパネル構造体14の冷却温度で蒸気圧が充分に低くなる気体(例えばアルゴンなど)は、パネル構造体14の表面に凝縮されて排気される。その冷却温度でも蒸気圧が充分に低くならない気体(例えば水素など)は、パネル構造体14の表面に接着され冷却されている吸着剤により吸着されて排気される。このようにしてクライオポンプ10は真空チャンバ80内部の真空度を所望のレベルに到達させることができる。
図3は、本発明の一実施形態に係る第1圧縮機ユニット102を模式的に示す図である。本実施例においては第2圧縮機ユニット104も第1圧縮機ユニット102と同様の構成をもつ。圧縮機ユニット102は、気体を昇圧する圧縮機本体140、外部から供給された低圧気体を圧縮機本体140へと供給するための低圧配管142、及び、圧縮機本体140により圧縮された高圧気体を外部に送出するための高圧配管144を含んで構成される。
図1に示すように、低圧気体は第1吸入配管132を通じて第1圧縮機ユニット102に供給される。第1圧縮機ユニット102は吸入ポート146にてクライオポンプ10からの戻りガスを受け入れ、低圧配管142へと作動ガスは送られる。吸入ポート146は、低圧配管142の末端において第1圧縮機ユニット102の筐体に設けられている。低圧配管142は吸入ポート146と圧縮機本体140の吸入口とを接続する。
低圧配管142は中途に、戻りガスに含まれる脈動を除去するための容積としてのストレージタンク150を備える。ストレージタンク150は吸入ポート146と、後述するバイパス機構152への分岐との間に設けられている。ストレージタンク150で脈動が除去された作動ガスは、低圧配管142を通じて圧縮機本体140に供給される。ストレージタンク150の内部には、気体から不要な微粒子等を取り除くためのフィルタが設けられていてもよい。ストレージタンク150と吸入ポート146との間には、外部から作動ガスを補充するための受入ポート及び配管が接続されていてもよい。
圧縮機本体140は、例えばスクロール方式或いはロータリ式のポンプであり、吸入されたガスを昇圧する機能を奏するものである。圧縮機本体140は、昇圧された作動ガスを高圧配管144に送り出す。圧縮機本体140はオイルを用いて冷却を行う構成とされており、オイルを循環させるオイル冷却配管が圧縮機本体140に付随して設けられている。このため、昇圧された作動ガスはこのオイルが若干混入した状態で高圧配管144に送り出される。
よって、高圧配管144にはその中途にオイルセパレータ154が設けられている。オイルセパレータ154にて作動ガスから分離されたオイルは低圧配管142へと戻され、低圧配管142を通じて圧縮機本体140に戻されてもよい。オイルセパレータ154には過度の高圧を解放するためのリリーフ弁が設けられていてもよい。
圧縮機本体140とオイルセパレータ154とを接続する高圧配管144の中途に、圧縮機本体140から送出された高圧作動ガスを冷却するための熱交換器が設けられていてもよい(図示せず)。熱交換器は例えば冷却水により作動ガスを冷却する。またこの冷却水は圧縮機本体140を冷却するオイルを冷却するためにも利用されてもよい。高圧配管144において熱交換器の上流及び下流の少なくとも一方に作動ガスの温度を測定する温度センサが設けられていてもよい。
オイルセパレータ154を経由した作動ガスは、高圧配管144を通じてアドソーバ156に送られる。アドソーバ156は、例えばストレージタンク150内のフィルタやオイルセパレータ154等の流路上の汚染物質除去手段により取り切れていない汚染成分を作動ガスから取り除くために設けられている。アドソーバ156は、例えば気化しているオイル成分を吸着により除去する。
吐出ポート148が高圧配管144の末端において第1圧縮機ユニット102の筐体に設けられている。すなわち高圧配管144は圧縮機本体140と吐出ポート148とを接続し、その中途にオイルセパレータ154及びアドソーバ156が設けられている。アドソーバ156を経由した作動ガスは吐出ポート148を通じてクライオポンプ10へと送出される。
第1圧縮機ユニット102は、低圧配管142と高圧配管144とをつなぐバイパス配管158を有するバイパス機構152を備える。図示の実施例では、バイパス配管158は、ストレージタンク150と圧縮機本体140との間において低圧配管142から分岐している。また、バイパス配管158は、オイルセパレータ154とアドソーバ156との間において高圧配管144から分岐している。
バイパス機構152は、クライオポンプ10へと送出されずに高圧配管144から低圧配管142へと迂回する作動ガス流量を制御するための制御弁を備える。図示の実施例においては、バイパス配管158の中途に第1制御弁160及び第2制御弁162が並列に設けられている。第1制御弁160及び第2制御弁162は例えば常閉型または常開型のソレノイドバルブである。本実施例においては第2制御弁162がバイパス配管158の流量制御弁として使用される。以下では第2制御弁162をリリーフ弁162とも呼ぶ。
第1圧縮機ユニット102は、クライオポンプ10からの戻りガスの圧力を測定するための第1圧力センサ164と、クライオポンプ10への送出ガスの圧力を測定するための第2圧力センサ166と、を備える。第1圧縮機ユニット102の動作中は送出ガスのほうが戻りガスよりも高圧であるから、以下では第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166をそれぞれ、低圧センサ及び高圧センサと呼ぶこともある。
第1圧力センサ164は低圧配管142の圧力を測定し、第2圧力センサ166は高圧配管144の圧力を測定するよう設けられている。第1圧力センサ164は例えばストレージタンク150に設置されており、ストレージタンク150において脈動が除去された戻りガスの圧力を測定する。第1圧力センサ164は低圧配管142の任意の位置に設けられていてもよい。第2圧力センサ166はオイルセパレータ154とアドソーバ156との間に設けられている。第2圧力センサ166は高圧配管144の任意の位置に設けられていてもよい。
なお、第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166は、第1圧縮機ユニット102の外部に設けられていてもよく、例えば第1吸入配管132及び第1吐出配管128に設けられていてもよい。また、バイパス機構152も第1圧縮機ユニット102の外部に設けられていてもよく、例えば第1吸入配管132と第1吐出配管128とをバイパス配管158が接続していてもよい。
図4は、本実施形態に係るクライオポンプシステム1000に関する制御ブロック図である。図4は、本発明の一実施形態に関連するクライオポンプシステム1000の主要部分を示している。複数のクライオポンプ10のうち1つについて内部の詳細を示し、他のクライオポンプ10については同様であるので図示を省略する。同様に、第1圧縮機ユニット102について詳細を示し、第2圧縮機ユニット104はそれと同様であるので内部の図示を省略する。
CPコントローラ100は上述のように、各クライオポンプ10のIOモジュール50に通信可能に接続されている。IOモジュール50は、冷凍機インバータ52及び信号処理部54を含む。冷凍機インバータ52は外部電源例えば商用電源から供給される規定の電圧及び周波数の電力を調整し冷凍機モータ26に供給する。冷凍機モータ26に供給されるべき電圧及び周波数はCPコントローラ100により制御される。
CPコントローラ100はセンサ出力信号に基づいて制御量を決定する。信号処理部54は、CPコントローラ100から送信された制御量を冷凍機インバータ52へと中継する。例えば、信号処理部54はCPコントローラ100からの制御信号を冷凍機インバータ52で処理可能な信号に変換して冷凍機インバータ52に送信する。制御信号は冷凍機モータ26の運転周波数を表す信号を含む。また、信号処理部54は、クライオポンプ10の各種センサの出力をCPコントローラ100へと中継する。例えば、信号処理部54はセンサ出力信号をCPコントローラ100で処理可能な信号に変換してCPコントローラ100に送信する。
IOモジュール50の信号処理部54には、第1温度センサ23及び第2温度センサ25を含む各種センサが接続されている。上述のように第1温度センサ23は冷凍機12の第1冷却ステージ22の温度を測定し、第2温度センサ25は冷凍機12の第2冷却ステージ24の温度を測定する。第1温度センサ23及び第2温度センサ25はそれぞれ、第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24の温度を周期的に測定し、測定温度を示す信号を出力する。第1温度センサ23及び第2温度センサ25の測定値は、所定時間おきにCPコントローラ100へと入力され、CPコントローラ100の所定の記憶領域に格納保持される。
CPコントローラ100は、クライオパネルの温度に基づいて冷凍機12を制御する。CPコントローラ100は、クライオパネルの実温度が目標温度に追従するように冷凍機12に運転指令を与える。例えば、CPコントローラ100は、第1段のクライオパネルの目標温度と第1温度センサ23の測定温度との偏差を最小化するようにフィードバック制御により冷凍機モータ26の運転周波数を制御する。冷凍機モータ26の運転周波数に応じて冷凍機12の熱サイクルの周波数が定まる。第1段のクライオパネルの目標温度は例えば、真空チャンバ80で行われるプロセスに応じて仕様として定められる。この場合、冷凍機12の第2冷却ステージ24及びパネル構造体14は、冷凍機12の仕様及び外部からの熱負荷によって定まる温度に冷却される。
第1温度センサ23の測定温度が目標温度よりも高温である場合には、CPコントローラ100は、冷凍機モータ26の運転周波数を増加するようIOモジュール50に指令値を出力する。モータ運転周波数の増加に連動して冷凍機12における熱サイクルの周波数も増加され、冷凍機12の第1冷却ステージ22は目標温度に向けて冷却される。逆に第1温度センサ23の測定温度が目標温度よりも低温である場合には、冷凍機モータ26の運転周波数は減少されて冷凍機12の第1冷却ステージ22は目標温度に向けて昇温される。
通常は、第1冷却ステージ22の目標温度は一定値に設定される。よって、CPコントローラ100は、クライオポンプ10への熱負荷が増加したときに冷凍機モータ26の運転周波数を増加するように指令値を出力し、クライオポンプ10への熱負荷が減少したときに冷凍機モータ26の運転周波数を減少するように指令値を出力する。なお、目標温度は適宜変動させてもよく、例えば、目標とする雰囲気圧力を排気対象容積に実現するようにクライオパネルの目標温度を逐次設定するようにしてもよい。またCPコントローラ100は、第2段のクライオパネルの実温度を目標温度に一致させるように冷凍機モータ26の運転周波数を制御してもよい。
典型的なクライオポンプにおいては、熱サイクルの周波数は常に一定とされている。常温からポンプ動作温度への急冷却を可能とするように比較的大きい周波数で運転するよう設定され、外部からの熱負荷が小さい場合にはヒータにより加熱することでクライオパネルの温度を調整する。よって、消費電力が大きくなる。これに対して本実施形態においては、クライオポンプ10への熱負荷に応じて熱サイクル周波数を制御するため、省エネルギー性に優れるクライオポンプを実現することができる。また、ヒータを必ずしも設ける必要がなくなることも消費電力の低減に寄与する。
CPコントローラ100は、圧縮機コントローラ168に通信可能に接続されている。本発明の一実施形態に係るクライオポンプシステム1000の制御部は、CPコントローラ100及び圧縮機コントローラ168を含む複数のコントローラで構成されている。他の一実施例においては、クライオポンプシステム1000の制御部は単一のCPコントローラ100によって構成されていてもよく、圧縮機ユニット102、104には圧縮機コントローラ168に代えてIOモジュールを設けてもよい。この場合IOモジュールはCPコントローラ100と圧縮機ユニット102、104の各構成要素との間で制御信号を中継する。
圧縮機コントローラ168は、CPコントローラ100からの制御信号に基づいて、またはCPコントローラ100から独立して、第1圧縮機ユニット102を制御する。一実施例においては、圧縮機コントローラ168は、CPコントローラ100から各種の設定値を表す信号を受信し、その設定値を使用して第1圧縮機ユニット102を制御する。圧縮機コントローラ168はセンサ出力信号に基づいて制御量を決定する。圧縮機コントローラ168は、CPコントローラ100と同様に、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、メモリ等を備える。
また、圧縮機コントローラ168は、第1圧縮機ユニット102の運転状態を表す信号をCPコントローラ100に送信する。運転状態を表す信号は例えば、第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166の測定圧力、リリーフ弁162の開度または制御電流、圧縮機モータ172の運転周波数などを含む。
第1圧縮機ユニット102は、圧縮機インバータ170及び圧縮機モータ172を含む。圧縮機モータ172は、圧縮機本体140を動作させ運転周波数が可変であるモータであり、圧縮機本体140に設けられている。冷凍機モータ26と同様に圧縮機モータ172として各種のモータを採用することができる。圧縮機コントローラ168は、圧縮機インバータ170を制御する。圧縮機インバータ170は外部電源例えば商用電源から供給される規定の電圧及び周波数の電力を調整し圧縮機モータ172に供給する。圧縮機モータ172に供給されるべき電圧及び周波数は圧縮機コントローラ168により決定される。
圧縮機コントローラ168には、第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166を含む各種センサが接続されている。上述のように第1圧力センサ164は圧縮機本体140吸入側の圧力を周期的に測定し、第2圧力センサ166は圧縮機本体140の吐出側の圧力を周期的に測定する。第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166の測定値は、所定時間おきに圧縮機コントローラ168へと入力され、圧縮機コントローラ168の所定の記憶領域に格納保持される。
圧縮機コントローラ168には、上述のリリーフ弁162が接続されている。リリーフ弁162を駆動するためのリリーフ弁ドライバ174がリリーフ弁162に付随して設けられており、リリーフ弁ドライバ174が圧縮機コントローラ168に接続されている。圧縮機コントローラ168はリリーフ弁162の開度を決定し、その開度を表す制御信号をリリーフ弁ドライバ174に与える。リリーフ弁ドライバ174は、リリーフ弁162をその開度に制御する。こうしてバイパス機構152の作動ガス流量が制御される。リリーフ弁ドライバ174は、圧縮機コントローラ168に組み込まれていてもよい。
圧縮機コントローラ168は、圧縮機ユニット102の出入口間の差圧(以下では圧縮機差圧ということもある)を目標差圧に維持するように圧縮機本体140を制御する。例えば、圧縮機コントローラ168は、圧縮機ユニット102の出入口間の差圧を一定値とするようにフィードバック制御を実行する。一実施例においては、圧縮機コントローラ168は、第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166の測定値から圧縮機差圧を求める。圧縮機コントローラ168は、圧縮機差圧を目標値に一致させるように圧縮機モータ172の運転周波数を決定する。圧縮機コントローラ168は、その運転周波数を実現するよう圧縮機インバータ170を制御する。なお差圧の目標値は、差圧一定制御の実行中に変更されてもよい。
このような差圧一定制御により、更なる消費電力の低減が実現される。クライオポンプ10及び冷凍機12への熱負荷が小さい場合には、上述のクライオパネル温調制御により冷凍機12での熱サイクル周波数は小さくなる。そうすると、冷凍機12で必要となる作動ガス量は小さくなる。そのとき、必要量を超過するガス量が圧縮機ユニット102から送られ得る。よって、圧縮機ユニット102の出入口間差圧は拡大しようとする。しかし、本実施形態では圧縮機差圧を一定にするように圧縮機モータ172の運転周波数が制御される。この場合、差圧を目標値へと縮小するよう圧縮機モータ172の運転周波数は小さくなる。したがって、典型的なクライオポンプのように常に一定の運転周波数で圧縮機を運転する場合に比べて、消費電力を低減することができる。
一方、クライオポンプ10への熱負荷が大きくなったときには、圧縮機差圧を一定にするよう圧縮機モータ172の運転周波数が増加される。このため、冷凍機12に供給されるガス量を十分に確保することができるので、熱負荷の増加に起因するクライオパネル温度の目標温度からの乖離を最小限に抑えることができる。
特に、作動ガス吸気のために高圧側にバルブを開くタイミングが複数の冷凍機12で重なったときには、必要なガスの総量が大きくなる。例えば圧縮機を単に一定の吐出流量で運転する場合や、圧縮機の吐出圧が不十分である場合には、先にバルブを開いて吸気する冷凍機よりも後にバルブを開く冷凍機のほうが、供給されるガス量が小さくなる。複数の冷凍機12間での供給ガス量の違いは、冷凍機12間での冷凍能力のばらつきを生じさせる。こうした場合に比べて、差圧制御を実行することにより、冷凍機12への作動ガス流量を十分に確保することができる。差圧制御は省エネルギー性に寄与するだけではなく、複数の冷凍機12間の冷凍能力のばらつきを抑えることもできる。
図5は、本発明の一実施形態に係る圧縮機ユニット運転制御の制御フローを説明するための図である。図5に示される制御処理は、クライオポンプ10の運転中に所定の周期で圧縮機コントローラ168により繰り返し実行される。この処理は、各圧縮機ユニット102、104それぞれの圧縮機コントローラ168において他の圧縮機ユニット102、104から独立して実行される。図5においては圧縮機コントローラ168における演算処理を示す部分を破線で区画し、圧縮機ユニット102、104のハードウェアの動作を示す部分を一点鎖線で区画している。
圧縮機コントローラ168は、制御量演算部176を備える。制御量演算部176は、例えば、少なくとも差圧一定制御のための制御量を演算するよう構成されている。この実施例では、演算された制御量が、圧縮機モータ172の運転周波数とリリーフ弁162の開度とに配分されて差圧一定制御が実行される。他の一実施例においては、圧縮機モータ172の運転周波数及びリリーフ弁162の開度の一方のみを制御量として差圧一定制御が実行されてもよい。制御量演算部176は、後述するように、差圧一定制御、吐出圧制御、及び吸入圧制御の少なくともいずれかのための制御量を演算するよう構成されていてもよい。
図5に示されるように、圧縮機コントローラ168には目標差圧ΔPが予め設定され入力されている。目標差圧は例えばCPコントローラ100において設定され、圧縮機コントローラ168に与えられる。第1圧力センサ164により吸入側の測定圧PLが測定され、第2圧力センサ166により吐出側の測定圧PHが測定され、各センサから圧縮機コントローラ168に与えられる。第1圧力センサ164の測定圧PLのほうが第2圧力センサ166の測定圧PHよりも通常は低圧である。
圧縮機コントローラ168は、吐出側測定圧PHから吸入側測定圧PLを減じて測定差圧ΔPを求め、さらに目標差圧ΔPから測定差圧ΔPを減じて差圧偏差eを求める偏差演算部178を備える。圧縮機コントローラ168の制御量演算部176は、例えばPD演算またはPID演算を含む所定の制御量演算処理により差圧偏差eから制御量Dを算出する。
なお、図示されるように圧縮機コントローラ168は、偏差演算部178を制御量演算部176とは別に備えてもよいし、制御量演算部176が偏差演算部178を備えてもよい。また、制御量演算部176の後段に、制御量Dを所定時間積算して出力配分処理部180に与えるための積分演算部が設けられていてもよい。
圧縮機コントローラ168は、圧縮機インバータ170に与える制御量D1とリリーフ弁162に与える制御量D2とに制御量Dを配分する出力配分処理部180を備える。一実施例においては、出力配分処理部180は、制御量Dが所定のしきい値より小さい場合に制御量Dの大半をリリーフ弁制御量D2に割り当ててもよい。出力配分処理部180は、例えば制御量Dのうち、圧縮機の運転に必要な最小限の制御量をインバータ制御量D1に割り当てて、残りの全ての制御量をリリーフ弁制御量D2に割り当ててもよい。また、出力配分処理部180は、制御量Dがそのしきい値以上である場合に制御量Dをすべてインバータ制御量D1に割り当ててもよい(すなわちD=D1)。
このようにすれば、制御量Dが比較的小さい場合にはリリーフ弁162の制御により高圧側から低圧側に圧が逃がされて圧縮機差圧が所望の値に調整される。その一方、制御量Dが比較的大きい場合にはインバータ制御により圧縮機の運転が調整されて必要な運転状態が実現される。なお、出力配分処理部180は、インバータ制御とリリーフ弁制御とをあるしきい値で切り替える代わりに、制御量Dがしきい値を含む中間範囲にある場合に、あるいは制御量Dの全範囲にわたって、制御量Dをインバータ制御量D1とリリーフ弁制御量D2とに分配するようにしてもよい。
圧縮機コントローラ168は、圧縮機インバータ170に与える指令値Eをインバータ制御量D1から演算するインバータ指令部182と、リリーフ弁ドライバ174に与える指令値Rをリリーフ弁制御量D2から演算するリリーフ弁指令部184と、を備える。インバータ指令値Eは圧縮機インバータ170に与えられ、その指令に従って圧縮機本体140すなわち圧縮機モータ172の運転周波数が制御される。また、リリーフ弁指令値Rはリリーフ弁ドライバ174に与えられ、その指令に従ってリリーフ弁162の開度が制御される。圧縮機本体140及びリリーフ弁162の動作状態、及び関連する配管やタンク等の特性によって作動ガスであるヘリウムの圧力が決まる。こうして決まったヘリウム圧力が第1圧力センサ164及び第2圧力センサ166により測定される。
このようにして、各圧縮機ユニット102、104においては各々の圧縮機コントローラ168によって独立に差圧一定制御が実行される。圧縮機コントローラ168は、差圧偏差eを最小化する(好ましくはゼロにする)ようフィードバック制御を実行する。圧縮機コントローラ168は、圧縮機の運転周波数を操作量とするインバータ制御モードと、リリーフ弁開度を操作量とするリリーフ弁制御モードとを切り替えて、または併用してフィードバック制御を行う。
図5に示す偏差eは差圧の偏差には限られない。一実施例においては、圧縮機コントローラ168は、吐出側測定圧PHと設定圧との偏差から制御量を演算する吐出圧制御を実行してもよい。この場合、設定圧は、圧縮機の吐出側圧力の上限値であってもよい。圧縮機コントローラ168は、吐出側測定圧PHがこの上限値を上回ったときに吐出側測定圧PHとの偏差から制御量を演算してもよい。上限値は例えばクライオポンプ10の排気能力を保証する圧縮機の最高吐出圧に基づき適宜経験的または実験的に設定してもよい。
このようにすれば、吐出圧の過度の上昇を抑え、安全性をより高めることが可能となる。よって、吐出圧制御は、圧縮機ユニットのための保護制御の一例である。
また、一実施例においては、圧縮機コントローラ168は、吸入側測定圧PLと設定圧との偏差から制御量を演算する吸入圧制御を実行してもよい。この場合、設定圧は、圧縮機の吸入側圧力の下限値であってもよい。圧縮機コントローラ168は、吸入側測定圧PLがこの下限値を下回ったときに吸入側測定圧PLとの偏差から制御量を演算してもよい。下限値は例えばクライオポンプ10の排気能力を保証する圧縮機の最低吸入圧に基づき適宜経験的または実験的に設定してもよい。
このようにすれば、吸入圧の低下に伴う作動ガス流量の低下に起因する圧縮機本体の過度の温度上昇を抑えることが可能となる。また、作動ガスの配管系から気体のリークが生じている場合に運転を直ちに停止させることなく、過度の圧低下を防ぎつつ運転をある程度の期間継続することも可能であるかもしれない。よって、吸入圧制御は、圧縮機ユニットのための保護制御の一例である。
図6は、本発明の一実施形態に係る圧縮機ユニット運転制御の制御フローを説明するための図である。図6に示す圧縮機コントローラ168は、複数種類の圧縮機ユニット運転制御を選択的に実行するよう構成されている。そのために、制御量演算部176は、少なくとも2つの演算部と、演算された複数の制御量からいずれかを選択するための選択部186と、を備える。それ以外の構成については図6に示す圧縮機コントローラ168は、図5に示す構成と基本的に同様である。
図6に示されるように、圧縮機コントローラ168は、測定圧に基づいて上述の差圧一定制御、吐出圧制御、及び吸入圧制御を制御周期毎に選択して実行するよう構成されている。圧縮機コントローラ168は、通常は差圧一定制御を実行する。言い換えれば、圧縮機コントローラ168は初期設定として差圧一定制御が選択されている。吐出圧制御及び吸入圧制御は保護制御として設定されており、必要に応じていずれかが選択され実行される。
圧縮機コントローラ168の偏差演算部178は、目標差圧ΔP、吐出側圧力上限値PH、吸入側圧力下限値PL、吐出側測定圧PH、及び吸入側測定圧PLの入力を受ける。上述のように、目標差圧ΔP、吐出側圧力上限値PH、及び吸入側圧力下限値PLは、予め設定された値である。
偏差演算部178は、第1偏差演算部188、第2偏差演算部190、及び第3偏差演算部192を備える。第1偏差演算部188は、目標差圧ΔP、吐出側測定圧PH、及び吸入側測定圧PLから、差圧偏差eを求める。第2偏差演算部190は、吐出側圧力上限値PHから吐出側測定圧PHを引いて吐出圧偏差e(=PH−PH)を求める。第3偏差演算部192は、吸入側圧力上限値PLから吸入側測定圧PLを引いて吸入圧偏差e(=PL−PL)を求める。
制御量演算部176は、各運転制御のための制御量を並列して演算するよう構成されている。そのために、制御量演算部176は、第1制御量演算部194、第2制御量演算部196、及び第3制御量演算部198を備える。第1制御量演算部194は、差圧一定制御を実行する場合の制御量を差圧偏差eから演算する。これを以下では第1制御量C1と呼ぶことがある。第2制御量演算部196は、吐出圧制御を実行する場合の制御量を吐出圧偏差eから演算する。これを以下では第2制御量C2と呼ぶことがある。第3制御量演算部198は、吸入圧制御を実行する場合の制御量を吸入圧偏差eから演算する。これを以下では第3制御量C3と呼ぶことがある。
第1制御量C1、第2制御量C2、及び第3制御量C3はいずれも、圧縮機ユニット102、104の同一の構成要素を制御するために演算された共通の制御量である。具体的には、圧縮機モータ172及び/またはリリーフ弁162を制御するための共通の制御量である。制御量C1ないしC3は、その値の大小に連動して圧縮機ユニット102、104の出力も増減されるよう調整されている。つまり、制御量C1ないしC3が大きいとき圧縮機ユニット102、104が高出力となり、逆に制御量C1ないしC3が小さいとき圧縮機ユニット102、104が低出力となる。
そのために、第1制御量C1の演算処理は、測定差圧が目標差圧より大きい場合(差圧偏差eが負の場合)に制御量の値が小さくなり(例えば負となり)、逆に測定差圧が目標差圧より小さい場合(差圧偏差eが正の場合)に制御量の値が大きくなる(例えば正となる)よう定められている。同様に、第2制御量C2の演算処理は、測定値が目標値より大きい場合(吐出圧偏差eが負の場合)に制御量の値が小さくなり(例えば負となり)、逆に測定値が目標値より小さい場合(吐出圧偏差eが正の場合)に制御量の値が大きくなる(例えば正となる)よう定められている。
第3制御量C3については、PD演算またはPID演算を含む所定の制御量演算処理により吸入圧偏差eから演算された値の符号を反転した(即ち−1倍の)値としてもよい。よって、第3制御量C3の演算処理は、測定値が目標値より大きい場合(吸入圧偏差eが負の場合)に制御量の値が大きくなり(例えば正となり)、逆に測定値が目標値より小さい場合(吸入圧偏差eが正の場合)に制御量の値が小さくなる(例えば負となる)よう定められている。
第1制御量C1、第2制御量C2、及び第3制御量C3が選択部186に入力される。制御量の値が小さいほど圧縮機ユニット102、104は低出力とされ消費電力が小さくなる。そこで、選択部186は、第1制御量C1、第2制御量C2、及び第3制御量C3のうち最小値を、実際に用いる制御量Dとして選択する。こうして得られた制御量Dを使用して、圧縮機モータ172及び/またはリリーフ弁162が制御される。
図7は、本発明の一実施形態に係り、制御量の変化を概念的に示す図である。図7の左側には前回の制御時点Aにおける制御量C1ないしC3を示し、図7の右側には現在の制御時点Bにおける制御量C1ないしC3を示す。前回の制御時点Aから現在の制御時点Bまでに、制御周期に当たるごく短い時間Δtが経過している。
前回の制御時点Aにおいては、第3制御量C3が最大であり、第2制御量C2が2番目に大きく、第1制御量C1が最小である。第2制御量C2と第1制御量C1との差はごく小さい。第3制御量C3は第2制御量C2及び第1制御量C1よりも相当に大きい。この場合、第1制御量C1が最小であるため、圧縮機ユニット102、104へと出力される制御量Dとして第1制御量C1が選択される。よって、前回の制御時点Aにおいては第1運転制御(例えば差圧一定制御)が実行される。
圧縮機コントローラ168における制御周期Δtは通例ごく短い時間であるため、前回の制御時点Aと現在の制御時点Bとで制御量C1ないしC3それぞれの変化は小さいと想定される。図7に示されるように、現在の制御時点Bにおいては、第3制御量C3が引き続き最大であり、第1制御量C1が2番目に大きく、第2制御量C2が最小である。前回の制御時点Aとは第1制御量C1と第2制御量C2との大小関係が変化しているが、第1制御量C1と第2制御量C2との差は引き続きごく小さい。
この場合、第2制御量C2が最小であるため、圧縮機ユニット102、104へと出力される制御量Dとして第2制御量C2が選択される。現在の制御時点Bにおいては第2運転制御(例えば吐出圧制御)が実行される。つまり、第1運転制御から第2運転制御へと運転制御が変更されることになる。しかし、前回の制御時点Aと現在の制御時点Bとで第1制御量C1と第2制御量C2との差は継続してごく小さいため、結果として得られる制御量Dの変化はごく小さい。
このように通常は、2つの制御量の大小関係の変化の直前においては一方の値が他方よりもわずかに大きく、大小関係の変化の直後においては一方の制御量の値が他方よりもわずかに小さくなると想定される。そのため、対応する2種類の運転制御を切り替える際の制御量Dの変化は小さくなり、ひいては圧縮機ユニット102、104の運転状態の変化も小さくなる。よって、クライオポンプシステム1000における作動ガス流量を大きく変動させることなく、特に、クライオパネル温度を大きく変動させることなく、圧縮機ユニット102、104の運転を継続することができる。
既述のように、圧縮機ユニットの作動ガスの封入圧を高くすることにより、あるいは差圧一定制御の差圧設定値を高くすることにより、クライオポンプシステム1000においてクライオポンプ10の設計を変更することなく冷凍機の冷凍能力を高めることができる。しかし、そうした方策は、圧縮機ユニット102、104に仕様として設定されている作動ガス圧の範囲からの逸脱を運転中に招きやすくなるおそれがある。場合によっては圧縮機ユニット102、104に備え付けられた安全装置が作動して、圧縮機ユニット102、104が自動的に停止されるおそれがある。
本実施例によれば、差圧一定制御の実行中に吐出側測定圧PHが吐出側圧力上限値PHを超えて増加したときに、圧縮機ユニットの運転が差圧一定制御から吐出圧制御に切り替えられる。吐出圧制御によって吐出側測定圧PHが吐出側圧力上限値PHへと近づくと、圧縮機ユニット102、104の運転は差圧一定制御へと戻される。このようにして、差圧一定制御と吐出圧制御(または吸入圧制御)とを随時切り替えながら、圧縮機ユニット102、104の運転を継続することができる。
したがって、本実施例によれば、圧縮機ユニット102、104の差圧一定制御と吐出圧制御とを制御量最小値選択という条件で随時切り替えることで、クライオポンプ10の冷凍能力向上対策と圧縮機ユニット102、104の安定した運転継続とを両立することができる。また、省エネルギ性への影響が小さいという点でも好ましい。
ところで、上述のように、制御量C1ないしC3の値が大きければ圧縮機ユニット102、104の出力も大きくなるよう制御量C1ないしC3は調整されている。よって、選択部186による制御量Dの選択は、差圧一定制御が吐出圧制御(または吸入圧制御)よりも圧縮機ユニット102、104に高い負荷を与えるか否かを判定すること、に相当する。言い換えれば、選択部186による制御量Dの選択は、複数種類の圧縮機ユニット運転制御のうち消費電力を最小とする運転制御を決定すること、に相当する。
差圧一定制御が吐出圧制御よりも圧縮機ユニット102、104に高い負荷を与えると判定された場合には、圧縮機コントローラ168は、圧縮機ユニットの制御を差圧一定制御から吐出圧制御に一時的に移行する。差圧一定制御が吐出圧制御よりも圧縮機ユニット102、104に高い負荷を与えないと判定された場合には、圧縮機コントローラ168は、差圧一定制御を継続する。本実施例ではこうした処理を、複数の制御量から最小値を選ぶという単純な手法で実現することができる。このようにして、吐出圧制御により圧縮機ユニット102、104に過度の高圧が作用するのを防ぎつつ、圧縮機ユニット102、104の運転を継続することができる。
吐出圧制御がある程度継続されることで、圧縮機ユニット102、104の運転状態は吐出圧制御の開始時点に比べてより安全な状態へと落ち着くものと想定される。例えば、吐出圧制御の開始時点においては仕様上の安全範囲の上限近傍にあった吐出圧は、ある期間吐出圧制御が継続されることで低下して目標値付近に収束すると考えられる。その時点においては、既に保護の必要性は低くなっている。加えて、差圧一定制御のほうが吐出圧制御よりも低出力で圧縮機ユニット102、104を動作可能となっている可能性がある。
そこで、吐出圧制御の間に、吐出圧制御が差圧一定制御よりも圧縮機ユニット102、104に高い負荷を与えると判定された場合には、圧縮機コントローラ168は、圧縮機ユニット102、104の制御を吐出圧制御から差圧一定制御に自動的に復帰させる。このようにして、比較的低い消費電力に抑えながら圧縮機ユニット102、104の運転を継続することができる。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
例えば、制御部は、各運転制御による圧縮機ユニットの負荷を評価するために、圧縮機インバータ170に与える制御量D1、リリーフ弁162に与える制御量D2、インバータ指令値E、リリーフ弁指令値Rといった、当該制御量に基づき演算された量を、上述の制御量C1ないしC3の代わりに用いてもよい。
また、制御部は、圧縮機ユニットの運転状態を評価するための評価パラメタとして、必ずしも制御量を用いなくてもよい。評価パラメタは例えば、各運転制御における圧縮機ユニットの負荷を反映する任意のパラメタであってもよく、例えば、各運転制御のための設定値と測定値との乖離を表す比較専用のパラメタであってもよい。
通常制御である第1運転制御は省エネルギ性に最も優れた制御であることが望ましく、上述の実施の形態においては差圧一定制御としている。しかし、通常制御はこれに限られず、吐出圧制御または吸入圧制御といった作動ガス圧に基づく任意の運転制御であってもよい。あるいは例えば、通常制御は作動ガス流量を直接に制御する流量制御であってもよい。流量制御を採用する場合、極低温システムまたは圧縮機ユニットは、作動ガスの流量を測定するための流量センサを圧縮機ユニットの吐出側及び/または吸入側に設けることが好ましい。保護制御についても通常制御と同様に、作動ガス圧に基づく運転制御及び/または作動ガス流量を直接に制御する流量制御であってもよい。
極低温システムが通常とは異なる特定の状態(例えばクライオポンプの再生、またはシステムの起動)にあるときは、圧縮機ユニットにおいては通常制御のみが実行され、保護制御は実行されないようにしてもよい。この場合、その特定状態においては制御部は保護制御に関連する演算を休止してもよい。演算の休止により演算負荷を低減することができる。
また、制御部は、保護制御に関連する演算を常時行うのではなく、必要な期間に行うようにしてもよい。例えば、制御部は、現在選択されている運転制御の評価パラメタと別の運転制御の評価パラメタとが接近すると想定される状況において当該別の運転制御の評価パラメタを演算するようにしてもよい。
上述の実施の形態においては、制御部は、制御量が最小値であることを制御の切替の条件としているが、制御切替条件はこれに限られない。例えば、圧縮機ユニットの保護を重視する場合には、作動ガス圧がある高圧限界値を超えたときに、制御部は、圧縮機ユニットの運転制御を通常制御から保護制御へと直ちに切り替えてもよい。このとき、運転状態の変動を抑制することを重視する場合には、通常制御の評価パラメタと保護制御の評価パラメタとが接近していると判定されることを条件として、制御部は、圧縮機ユニットの運転制御を通常制御から保護制御へと直ちに切り替えてもよい。
このように、制御部においては、運転制御の選択に際して付加的な(または代替的な)条件が設定されていてもよい。そうした付加的条件が満たされる場合に、制御部は、主たる条件により選択される運転制御(例えば上述の実施の形態において、最小の制御量を与える運転制御)とは異なる運転制御を選択してもよい。上述のように、付加的条件は、圧縮機ユニットの保護を促進するために定められていてもよく、例えば、作動ガス圧がある高圧限界値を超えたこと、を含んでもよい。運転状態の変動を抑制することを重視する場合には、付加的条件は、通常制御の評価パラメタと保護制御の評価パラメタとが接近していること(例えば、設定範囲に2つの評価パラメタが含まれること)、をさらに含んでもよい。
10 クライオポンプ、 12 冷凍機、 14 パネル構造体、 16 熱シールド、 22 第1冷却ステージ、 23 第1温度センサ、 24 第2冷却ステージ、 25 第2温度センサ、 26 冷凍機モータ、 28 閉塞部、 31 開口部、 32 バッフル、 100 CPコントローラ、 102 第1圧縮機ユニット、 104 第2圧縮機ユニット、 140 圧縮機本体、 164 第1圧力センサ、 166 第2圧力センサ、 168 圧縮機コントローラ、 172 圧縮機モータ、 1000 クライオポンプシステム。

Claims (10)

  1. クライオポンプシステムであって、
    クライオパネルと、該クライオパネルを冷却するための冷凍機と、を備えるクライオポンプと、
    前記冷凍機に作動ガスを供給するための圧縮機ユニットと、
    共通制御量を用いる前記圧縮機ユニットの少なくとも2種類の運転制御のいずれかを選択的に実行するための制御部と、を備え、
    前記少なくとも2種類の運転制御は、供給ガス量に関連する第1制御対象を制御するよう前記共通制御量を用いて前記圧縮機ユニットを運転する第1運転制御と、供給ガス量に関連し前記第1制御対象とは異なる第2制御対象を制御するよう前記共通制御量を用いて前記圧縮機ユニットを運転する第2運転制御と、を含み、
    前記制御部は、前記第1運転制御のための前記共通制御量の値と前記第2運転制御のための前記共通制御量の値とを含む少なくとも2つの前記共通制御量の値の比較に基づいて、実行されるべき運転制御を前記少なくとも2種類の運転制御から選択し、
    前記第1運転制御は、常態として選択されている運転制御であり、
    前記第2運転制御は、前記圧縮機ユニットの保護のために前記第2制御対象について設定された目標値と前記第2制御対象との偏差に基づいて前記共通制御量が決定される圧縮機保護制御であることを特徴とするクライオポンプシステム。
  2. クライオポンプシステムであって、
    クライオパネルと、該クライオパネルを冷却するための冷凍機と、を備えるクライオポンプと、
    前記冷凍機に作動ガスを供給するための圧縮機ユニットと、
    共通制御量を用いる前記圧縮機ユニットの少なくとも2種類の運転制御のいずれかを選択的に実行するための制御部と、を備え、
    前記少なくとも2種類の運転制御は、供給ガス量に関連する第1制御対象を制御するよう前記共通制御量を用いて前記圧縮機ユニットを運転する第1運転制御と、供給ガス量に関連し前記第1制御対象とは異なる第2制御対象を制御するよう前記共通制御量を用いて前記圧縮機ユニットを運転する第2運転制御と、を含み、
    前記制御部は、前記第1運転制御のための前記共通制御量の値と前記第2運転制御のための前記共通制御量の値とを含む少なくとも2つの前記共通制御量の値の比較に基づいて、実行されるべき運転制御を前記少なくとも2種類の運転制御から選択し、
    前記第1制御対象は、前記圧縮機ユニットの吐出側圧力と吸入側圧力との差圧であり、前記第1運転制御は、当該差圧についての目標値と当該差圧との偏差に基づいて前記共通制御量が決定される差圧制御であり、
    前記第2制御対象は、前記圧縮機ユニットの吐出側圧力であり、前記第2運転制御は、当該吐出側圧力についての目標値と当該吐出側圧力との偏差に基づいて前記共通制御量が決定される吐出圧制御であることを特徴とするクライオポンプシステム。
  3. クライオポンプシステムであって、
    クライオパネルと、該クライオパネルを冷却するための冷凍機と、を備えるクライオポンプと、
    前記冷凍機に作動ガスを供給するための圧縮機ユニットと、
    共通制御量を用いる前記圧縮機ユニットの少なくとも2種類の運転制御のいずれかを選択的に実行するための制御部と、を備え、
    前記少なくとも2種類の運転制御は、供給ガス量に関連する第1制御対象を制御するよう前記共通制御量を用いて前記圧縮機ユニットを運転する第1運転制御と、供給ガス量に関連し前記第1制御対象とは異なる第2制御対象を制御するよう前記共通制御量を用いて前記圧縮機ユニットを運転する第2運転制御と、を含み、
    前記制御部は、前記第1運転制御のための前記共通制御量の値と前記第2運転制御のための前記共通制御量の値とを含む少なくとも2つの前記共通制御量の値の比較に基づいて、実行されるべき運転制御を前記少なくとも2種類の運転制御から選択し、
    前記少なくとも2種類の運転制御は、供給ガス量に関連する第3制御対象を制御するよう前記共通制御量を用いて前記圧縮機ユニットを運転する第3運転制御をさらに含み、
    前記制御部は、前記第1運転制御のための前記共通制御量の値と前記第2運転制御のための前記共通制御量の値と前記第3運転制御のための前記共通制御量の値とを含む少なくとも3つの前記共通制御量の値に基づいて、実行されるべき運転制御を前記少なくとも2種類の運転制御から選択し、
    前記第3制御対象は、前記圧縮機ユニットの吸入側圧力であり、前記第3運転制御は、当該吸入側圧力についての目標値と当該吸入側圧力との偏差に基づいて前記共通制御量が決定される吸入圧制御であることを特徴とするクライオポンプシステム。
  4. 記制御部は、現在選択されている運転制御のための前記共通制御量の値と現在選択されていない運転制御のいずれかのための前記共通制御量の値との大小関係が変化したときに、前記現在選択されている運転制御を前記現在選択されていない運転制御のいずれかに切り替えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のクライオポンプシステム。
  5. 少なくとも1つの極低温冷凍機と、
    前記少なくとも1つの極低温冷凍機に作動ガスを供給するための少なくとも1つの圧縮機ユニットと、
    共通制御量を用いる前記圧縮機ユニットの少なくとも2種類の運転制御のいずれかを選択的に実行するための制御部と、を備え
    前記少なくとも2種類の運転制御は、供給ガス量に関連する第1制御対象を制御するよう前記共通制御量を用いて前記圧縮機ユニットを運転する第1運転制御と、供給ガス量に関連し前記第1制御対象とは異なる第2制御対象を制御するよう前記共通制御量を用いて前記圧縮機ユニットを運転する第2運転制御と、を含み、
    前記制御部は、前記第1運転制御のための前記共通制御量の値と前記第2運転制御のための前記共通制御量の値とを含む少なくとも2つの前記共通制御量の値の比較に基づいて、実行されるべき運転制御を前記少なくとも2種類の運転制御から選択し、
    前記第1運転制御は、常態として選択されている運転制御であり、
    前記第2運転制御は、前記圧縮機ユニットの保護のために前記第2制御対象について設定された目標値と前記第2制御対象との偏差に基づいて前記共通制御量が決定される圧縮機保護制御であることを特徴とする極低温システム。
  6. 前記少なくとも1つの圧縮機ユニットは、複数の圧縮機ユニットであり、
    前記制御部は、前記少なくとも2種類の運転制御の選択を、前記複数の圧縮機ユニットの各々につき個別的に実行することを特徴とする請求項に記載の極低温システム。
  7. 極低温装置に寒冷を発生させるための作動ガスを該極低温装置に供給するための圧縮機ユニットの制御装置であって、
    前記圧縮機ユニットから前記極低温装置へ供給されるガス量に関連する第1制御対象を制御するための第1制御量と、前記供給されるガス量に関連し前記第1制御対象とは異なる第2制御対象を制御するための、前記第1制御量と共通の第2制御量と、を含む少なくとも2つの制御量を演算する制御量演算部と、
    前記少なくとも2つの制御量の比較に基づいて、前記第1制御対象と前記第2制御対象とを含む少なくとも2つの制御対象から、制御されるべき制御対象を選択する選択部と、を備え
    前記選択部は、常態として前記第1制御対象を選択し、
    前記制御量演算部は、前記圧縮機ユニットの保護のために前記第2制御対象について設定された目標値と前記第2制御対象との偏差に基づいて前記第2制御量を演算することを特徴とする圧縮機ユニットの制御装置。
  8. 極低温装置に寒冷を発生させるための作動ガスを該極低温装置に供給するための圧縮機ユニットの制御方法であって、
    前記圧縮機ユニットの通常制御が前記圧縮機ユニットのための保護制御よりも前記圧縮機ユニットに高い負荷を与えるか否かを判定することと、
    前記通常制御が前記保護制御よりも前記圧縮機ユニットに高い負荷を与えると判定された場合に、前記保護制御に移行することと、
    前記保護制御の間に、前記保護制御が前記通常制御よりも前記圧縮機ユニットに高い負荷を与えると判定された場合に、前記保護制御から前記通常制御に復帰することと、を含むことを特徴とする圧縮機ユニットの制御方法。
  9. 少なくとも1つの極低温冷凍機と、
    前記少なくとも1つの極低温冷凍機に作動ガスを供給するための少なくとも1つの圧縮機ユニットと、
    前記圧縮機ユニットの制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記圧縮機ユニットの通常制御が前記圧縮機ユニットのための保護制御よりも前記圧縮機ユニットに高い負荷を与えるか否かを判定し、
    前記通常制御が前記保護制御よりも前記圧縮機ユニットに高い負荷を与えると判定された場合に、前記保護制御に移行し、
    前記保護制御の間に、前記保護制御が前記通常制御よりも前記圧縮機ユニットに高い負荷を与えると判定された場合に、前記保護制御から前記通常制御に復帰することを特徴とする極低温システム。
  10. 極低温装置に寒冷を発生させるための作動ガスを該極低温装置に供給するための圧縮機ユニットの制御装置であって、
    前記圧縮機ユニットの通常制御が前記圧縮機ユニットのための保護制御よりも前記圧縮機ユニットに高い負荷を与えるか否かを判定する選択部を備え、
    前記選択部は、前記通常制御が前記保護制御よりも前記圧縮機ユニットに高い負荷を与えると判定された場合に、前記保護制御に移行し、
    前記選択部は、前記保護制御の間に、前記保護制御が前記通常制御よりも前記圧縮機ユニットに高い負荷を与えると判定された場合に、前記保護制御から前記通常制御に復帰することを特徴とする圧縮機ユニットの制御装置。
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