JP5730254B2 - 自動変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される自動変速機に関し、とくに電子制御のソレノイドバルブにより制御された制御油圧を摩擦締結要素に供給して締結させることにより、原動機側からの動力を変速機構へ伝達可能にした自動変速機に関する。
近年普及しつつある車両用の自動変速機として、ベルト式の無段変速機では内燃エンジンや電動モータなど原動機側の入力軸と変速機構との間に、図7に示すように、前後進切換えのための前進クラッチ15と後進クラッチ17とを備え、不図示のセレクトレバーによって手動操作されるマニュアルバルブ20’により前進クラッチ15と後進クラッチ17への油圧供給を切り換えるように構成されている。
マニュアルバルブ20’は、バルブボディ21に形成されたスプール穴22’と、スプール穴内を摺動するスプール30’とからなる。
スプール穴22’にはその軸に沿ってソレノイドバルブ13に接続する入力ポートpIN、前進クラッチ15に接続するDポートpD、後進クラッチ17に接続するRポートpR、およびドレーンポートxを設けてある。
入力ポートpINには、制御元圧発生部2から出力されるパイロット圧をソレノイドバルブ13で制御した制御油圧が供給されている。
スプール30’はスプール穴22’より小径の基軸31に沿って、それぞれスプール穴22’と整合する径をもつ第1ランド33’と第2ランド34’を備え、スプール穴22’の前端開口23から外部に突出した基軸31の先端には、セレクトレバーまでの連結リンケージと接続するための連結ヨーク32を備える。
スプール穴22’の各ポートは、前端開口23側からドレーンポートx、RポートpR、入力ポートpIN、それからDポートpDの順に並び、スプール上では第1ランド33’が連結ヨーク32に近い側にある。
図7の(a)にはマニュアルバルブ20’がR(後進)レンジ位置のときの油圧供給経路をハッチングで示している。
スプール30’の第1ランド33’がRポートpRとドレーンポートxの間に位置して両者を遮断し、第2ランド34’が入力ポートpINとDポートpDの間に位置して両者を遮断する一方、第1ランド33’と第2ランド34’間において入力ポートpINとRポートpRを連通させている。これにより、ソレノイドバルブ13からの制御油圧が後進クラッチ17へ供給される。
図7の(b)にはマニュアルバルブ20’がD(前進)レンジ位置のときの油圧供給経路をハッチングで示している。
スプール30’の第1ランド33’が入力ポートpINとRポートpRの間に位置して両者を遮断し、第2ランド34’は入力ポートpINとDポートpD間の位置から脱して両者を連通させる位置にある。これにより、ソレノイドバルブ13からの制御油圧が前進クラッチ15へ供給される。
ここで、ソレノイドバルブ13が電気的あるいは機械的に故障して作動しなくなった場合、とくにドレーン状態のまま作動を停止した場合には、マニュアルバルブ20’(入力ポートpIN)に油圧が供給されないために前進クラッチ15も後進クラッチ17も締結できなくなり、車両が走行不能に陥ることとなる。
この対策として、例えば、特開昭63−243554号公報には、複数のギアの噛み合いを切り換える多段変速機構を備える変速機において、変速機構のセレクト用およびシフト用アクチュエータへの油圧給排を切り換えるソレノイドバルブを両アクチュエータから切り離すための切換弁を備えた非常時用給排回路を設け、さらにこの非常時用給排回路に手動の方向制御弁を設けこれを操作することによって両アクチュエータを作動させるように構成したものが開示されている。
非常時用給排回路の方向制御弁および切換弁にはさらに手動のパイロット操作切換弁を通じて油圧が供給される。
方向制御弁は、スプール弁で構成し、手動でスプールを摺動させることによりアクチュエータに切換え動作を実行させる。
これにより、上述のようなソレノイドバルブ不作動時にも、車両を点検あるいは修理可能な場所へ移動することが可能となる。
特開昭63−243554号公報
しかしながら、特開昭63−243554号公報のものは多段変速機であるためセレクト用およびシフト用アクチュエータへの油圧給排を切り換えるソレノイドバルブの数が多い点を別にして、アクチュエータを前後進クラッチに置き換えて比較した場合でも、切換弁や方向制御弁およびパイロット操作切換弁を要する複雑な構成となっている。しかも、手動操作する対象がパイロット操作切換弁と方向制御弁の2つであり、使い勝手が良いとは言えない。
したがって、本発明は、簡単な構成で、ソレノイドバルブの不作動時でも操作性良く走行可能にできる自動変速機を提供することを目的とする。
このため本発明は、原動機側と変速機構の間に摩擦締結要素を備えるとともに、電子制御により制御油圧を出力するソレノイドバルブと摩擦締結要素の間にマニュアルバルブを備え、該マニュアルバルブは非走行レンジ位置と走行レンジ位置を有して前記走行レンジ位置が選択されたとき制御油圧を摩擦締結要素に供給して締結させ、原動機からの動力を変速機構へ伝達可能にした車両用の自動変速機において、
マニュアルバルブがさらにソレノイドバルブとは異なる油圧源と摩擦締結要素を接続して上記油圧源からの油圧を摩擦締結要素に供給する緊急用レンジ位置を有し、
緊急用レンジ位置が、マニュアルバルブにおける通常操作範囲に対応するレンジ位置列の延長上に設定してあり、
摩擦締結要素が、車両を前進させるための前進クラッチと、車両を後進させるための後進クラッチとを含み、
緊急用レンジ位置が、
ソレノイドバルブと前進クラッチを接続させるDレンジ位置に隣接して、油圧源と前進クラッチを接続させる緊急用Dレンジ位置と、
ソレノイドバルブと後進クラッチを接続させるRレンジ位置に隣接して、油圧源と後進クラッチを接続させる緊急用Rレンジ位置とであるものとした。
故障によってソレノイドバルブが作動せず、制御油圧がマニュアルバルブへ供給されなくなった場合でも、マニュアルバルブを緊急用レンジ位置へ切り換えることにより車両の走行が可能となり、点検あるいは修理可能な場所へ移動することができる。
そして、油圧源に接続する緊急用レンジ位置をマニュアルバルブに付加するだけで、新たな切換弁などの別部材を要しないので、構成が簡単で低コストで実現できる。
また、同じく、緊急用レンジ位置がマニュアルバルブに設定されているので、マニュアルバルブと連結されるセレクトレバーの操作により緊急用レンジ位置への切り換えも容易であり、使い勝手が良い。
本発明の実施の形態を示す油圧回路図である。 Rレンジ位置のときの油圧供給経路を示す図である。 Nレンジ位置のときの油圧供給経路を示す図である。 Dレンジ位置のときの油圧供給経路を示す図である。 緊急用Rレンジ位置のときの油圧供給経路を示す図である。 緊急用Dレンジ位置のときの油圧供給経路を示す図である。 従来の油圧回路を示す図である。
以下、本発明を前進クラッチと後進クラッチを備える自動変速機に適用した実施の形態について説明する。
図1は実施の形態を示す自動変速機の油圧回路図である。
油圧回路1は、ソレノイドバルブ13からの制御油圧、および必要時には他の油圧源からの緊急用油圧を、マニュアルバルブ20を介して前進クラッチ15と後進クラッチ17に供給するものである。なお、前進クラッチ15と後進クラッチ17は互いの配置構成によってはいずれかがブレーキの形態をとる。
ソレノイドバルブ13は公知のリニア三方弁で、入力ポート13i、出力ポート13o、調圧ポート13cおよびドレーンポート13dを有している。ソレノイドバルブ13は駆動信号オフ(OFF)状態で入力ポート13iと出力ポート13o間を全開連通させる。
入力ポート13iはパイロット圧を生成する制御元圧発生部2に油路3を介して接続し、出力ポート13oは油路4を介してマニュアルバルブ20の後述の入力ポートpINに接続している。
スプール14の位置制御により、入力ポート13iと出力ポート13o間が全開連通時はドレーンポート13dが閉じ、入力ポート13iと出力ポート13o間が遮断時は出力ポート13oとドレーンポート13dが連通し、油路4の油がドレーンされる。その中間では入力ポート13iと出力ポート13o間の開度に応じてパイロット圧を基にした制御油圧を油路4に出力する。
調圧ポート13cはオリフィスを介して油路4に接続しており、出力油圧が変動して高くなり過ぎたときスプール14をドレーンポート13dの開方向に付勢して出力油圧を安定化させるためのものである。
マニュアルバルブ20は、バルブボディ21に形成されたスプール穴22と、スプール穴22内を摺動するとともに一端が外部に突出してその先端に連結ヨーク32を備えるスプール30とからなる。
スプール穴22にはその軸に沿って、スプール30の一端が突出する前端開口23側から順に、RポートpR、入力ポートpIN、DポートpD、第1ドレーンポートx1、緊急用DポートpKD、緊急用入力ポートpKIN、緊急用RポートpKR、第2ドレーンポートx2が設けられている。
入力ポートpINは前述のように、油路4を介してソレノイドバルブ13に接続する。
RポートpRは油路6を介して後進クラッチ17に接続する。
DポートpDは油路7を介して前進クラッチ15に接続する。
緊急用入力ポートpKINは、油路8を介して制御元圧発生部2に接続され、制御元圧発生部2で生成されるパイロット圧が緊急用油圧として用いられる。
緊急用RポートpKRは油路9を介して、RポートpRから後進クラッチ17への油路6に接続されている。
緊急用DポートpKDは油路10を介して、DポートpDから前進クラッチ15への油路7に接続されている。
なお、DポートpDと前進クラッチ15を接続する油路7には、前進クラッチ15の締結速度や解放速度調節のために図示省略のオリフィスや一方弁等が付設可能であるが、油路10(緊急用DポートpKD)はこれらのオリフィスや一方弁等よりもDポートpD寄りに接続される。同様に、油路9(緊急用RポートpKR)もRポートpRと後進クラッチ17を接続する油路6における図示省略のオリフィスや一方弁等よりもRポートpR寄りに接続される。
スプール30はスプール穴22より小径の基軸31に沿って、連結ヨーク32側から順にそれぞれスプール穴22と整合する径をもつ第1ランド33、第2ランド34、第3ランド35および第4ランド36を備えている。
スプール30は、連結ヨーク32を介して最終的に不図示のセレクトレバーに連結して、セレクトレバーの操作に対応して軸方向に摺動する。そして、スプール30はスプール穴22への押し込み方向に、順に緊急R、P(パーキング)、R、N(中立)、Dおよび緊急Dの各レンジ位置を有する。
以下に、各レンジ位置のときの油圧の給排経路を示す。
上掲の図1はマニュアルバルブ20がPレンジ位置にある状態を示している。
Pレンジ位置では、ソレノイドバルブ13は駆動信号オン(ON)で、入力ポート13iと出力ポート13o間を遮断し、ドレーンポート13dを開いた状態にあり、マニュアルバルブ20の入力ポートpINへ制御油圧を供給していない。
マニュアルバルブ20のスプール30の第1ランド33がRポートpRより前端開口23側にあり、第2ランド34がRポートpRとDポートpDの間にあって入力ポートpINに重なっている。
第3ランド35が緊急用入力ポートpKINと緊急用DポートpKDとに重なり、第4ランド36が第2ドレーンポートx2より奥側に位置している。
これにより、第2ランド34が入力ポートpINとRポートpRおよびDポートpDとの間を遮断する一方、第2ランド34と第3ランド35の間でDポートpDと第1ドレーンポートx1が連通して、点ハッチングで示すように、前進クラッチ15に連なる油路7の油圧はDポートpDを経て第1ドレーンポートx1からドレーンされている。
また、第3ランド35と第4ランド36の間で緊急用RポートpKRと第2ドレーンポートx2が連通して、点ハッチングで示すように後進クラッチ17に連なる油路6の油圧は緊急用RポートpKRを経て第2ドレーンポートx2からドレーンされている。
以上により、Pレンジでは、パイロット圧が緊急用入力ポートpKINに供給されていても、前進クラッチ15および後進クラッチ17に油圧は供給されない。
図2はRレンジ位置のときの油圧供給経路を示す。
Rレンジ位置では、ソレノイドバルブ13は電子制御による駆動信号を受けて、入力ポート13iと出力ポート13o間を連通させるとともにドレーンポート13dを絞ってパイロット圧を調圧した制御油圧をマニュアルバルブ20の入力ポートpINへ供給する。
マニュアルバルブ20は、スプール30の第1ランド33がRポートpRより前端開口23側にあり、第2ランド34が入力ポートpINと第1ドレーンポートx1の間にあってDポートpDに重なっている。
第3ランド35は緊急用DポートpKDと第2ドレーンポートx2の間にあって緊急用入力ポートpKINと緊急用RポートpKRとに重なっている。
すなわち、第1ランド33と第2ランド34間において入力ポートpINとRポートpRが連通するとともに、第3ランド35により緊急用RポートpKRと第2ドレーンポートx2の間は遮断されているから、斜線ハッチングで示すように、制御油圧が入力ポートpINからRポートpRを経て、ドレーンされることなく後進クラッチ17に供給される。
また、第2ランド34がDポートpDと入力ポートpINの間を遮断するとともに、第2ランド34と第3ランド35の間で緊急用DポートpKDと第1ドレーンポートx1が連通するので、点ハッチングで示すように、油路10の油圧は油路10を通って緊急用DポートpKDを経て第1ドレーンポートx1からドレーンされ、前進クラッチ15に油圧は供給されない。
なお、以下においても、斜線ハッチングは油圧の供給経路を示し、点ハッチングがドレーン(排油)経路を示す。
図3はNレンジ位置のときの油圧供給経路を示す。
ソレノイドバルブ13は、Pレンジ位置のときと同じく、入力ポートpINへ制御油圧を供給しない。
マニュアルバルブ20は、スプール30の第1ランド33がRポートpRと入力ポートpINの間に位置し、第2ランド34は入力ポートpINと第1ドレーンポートx1の間にあってDポートpDに重なっている。
第3ランド35は緊急用入力ポートpKINと緊急用RポートpKRに加えて第2ドレーンポートx2にも重なっている。
RポートpRが第1ランド33により入力ポートpINから遮断され、スプール穴22の前端開口23に連通するので、油路6の油圧はスプール穴22の前端開口23からドレーンされる。また、緊急用RポートpKRも第3ランド35により緊急用入力ポートpKINから遮断されるので、後進クラッチ17に油圧は供給されない。
また、Rレンジのときと同様に、第2ランド34がDポートpDと入力ポートpINの間を遮断するとともに、第2ランド34と第3ランド35の間で緊急用DポートpKDと第1ドレーンポートx1が連通するので、油路10の油圧は油路10を通って緊急用DポートpKDを経て第1ドレーンポートx1からドレーンされ、前進クラッチ15にも油圧は供給されない。
図4はDレンジ位置のときの油圧供給経路を示す。
ソレノイドバルブ13は、Rレンジ位置のときと同じく、制御油圧をマニュアルバルブ20の入力ポートpINへ供給する。
マニュアルバルブ20は、スプール30の第1ランド33が入力ポートpINとRポートpRの間にあり、第2ランド34はDポートpDと緊急用DポートpKDの間にあって第1ドレーンポートx1に重なっている。
第3ランド35は、Nレンジと同様に、緊急用入力ポートpKINと緊急用RポートpKRおよび第2ドレーンポートx2に重なっている。
これにより、第2ランド34により緊急用DポートpKDと第1ドレーンポートx1の間が遮断されるとともに、第1ランド33と第2ランド34の間で入力ポートpINとDポートpDが連通するので、制御油圧が入力ポートpINからDポートpDを経て、ドレーンされることなく前進クラッチ15に供給される。
油路6の油圧はRポートpRを経てスプール穴22の前端開口23からドレーンされるとともに、緊急用入力ポートpKINと緊急用RポートpKR間が第3ランド35により遮断されているので、パイロット圧が緊急用入力ポートpKINに供給されていても、後進クラッチ17に油圧は供給されない。
上述したPおよびNレンジは非走行レンジであり、RおよびDレンジは走行レンジである。これらP、R、NおよびDの各レンジを通常操作範囲として、後進する際は非走行レンジからRレンジを選択することにより後進クラッチ17にソレノイドバルブ13からの制御油圧が供給され、前進する際は非走行レンジからDレンジを選択することにより前進クラッチ15に制御油圧が供給される。
一方、ソレノイドバルブ13の故障によって制御油圧がマニュアルバルブ20(入力ポートpIN)へ供給されなくなった場合には、走行レンジを選択していても前進クラッチ15および後進クラッチ17のいずれにも油圧が供給されないため、前進も後進も不可能となる。この場合には、マニュアルバルブ20の通常操作範囲のレンジ位置列に連なる両端に設定された緊急用Dレンジまたは緊急用Rレンジを選択する。
緊急用Rレンジ位置はPレンジ位置に隣接して、通常操作範囲のレンジ位置列の延長上の一方端、すなわちスプール30がスプール穴22の前端開口23から外方へ最も突出する位置となる。
図5は緊急用Rレンジ位置のときの油圧供給経路を示す。
ソレノイドバルブ13は駆動信号がオフしてもスプール14が入力ポート13iと出力ポート13o間を遮断し、ドレーンポート13dを開いた状態でスティックして、上述のようにマニュアルバルブ20の入力ポートpINへ制御油圧を供給していない。
マニュアルバルブ20のスプール30は所定量上記突出側へずれるが、Pレンジ位置と同様に、第1ランド33がRポートpRより前端開口23側にあり、第2ランド34がRポートpRとDポートpDの間にあって入力ポートpINに重なっている。
第3ランド35は第1ドレーンポートx1と緊急用入力ポートpKINの間にあって緊急用DポートpKDに重なっている。
また、第4ランド36は緊急用RポートpKRと第2ドレーンポートx2の間に位置する。
第3ランド35と第4ランド36の間で緊急用RポートpKRと緊急用入力ポートpKINが連通するので、制御元圧発生部2からのパイロット圧が緊急用入力ポートpKINから緊急用RポートpKRを経て、ドレーンされることなく後進クラッチ17に供給される。
一方、緊急用DポートpKDは第3ランド35により緊急用入力ポートpKINから遮断されるとともに、第2ランド34と第3ランド35の間でDポートpDと第1ドレーンポートx1が連通するので、油路7の油圧はDポートpDを経て第1ドレーンポートx1からドレーンされる。
これにより、後進クラッチ17が締結されるから、原動機からの動力が変速機構に伝達され、車両を後進させることができる。
緊急用Dレンジ位置はDレンジ位置に隣接して、通常操作範囲のレンジ位置列の延長上の他方端、すなわちスプール30がスプール穴22の最も奥側へ押し込まれた位置となる。
図6は緊急用Dレンジ位置のときの油圧供給経路を示す。
ソレノイドバルブ13は入力ポートpINへ制御油圧を供給していない。
スプール30の第1ランド33が入力ポートpINとDポートpDの間に位置し、第2ランド34はDポートpDと緊急用DポートpKDの間にあって第1ドレーンポートx1に重なっている。
第3ランド35は緊急用RポートpKRと第2ドレーンポートx2に重なっている。
DポートpDと入力ポートpINの間は第1ランド33により遮断され、DポートpDと第1ドレーンポートx1の間は第2ランド34により遮断される一方、第2ランド34と第3ランド35の間で緊急用入力ポートpKINと緊急用DポートpKDが連通するので、パイロット圧が緊急用入力ポートpKINから緊急用DポートpKDを経て、ドレーンされることなく前進クラッチ15に供給される。
緊急用入力ポートpKINと緊急用RポートpKR間が第3ランド35により遮断されているとともに、油路6の油圧はRポートpRを経てスプール穴22の前端開口23からドレーンされるので、パイロット圧が緊急用入力ポートpKINに供給されていても、後進クラッチ17に油圧は供給されない。
これにより、前進クラッチ15のみが締結されるから、原動機からの動力が変速機構に伝達され、車両を前進させることができる。
本実施の形態では、前進クラッチ15および後進クラッチ17がそれぞれ発明における摩擦締結要素に該当し、制御元圧発生部2がソレノイドバルブとは異なる油圧源に該当する。
また、緊急用Dレンジ位置および緊急用Rレンジ位置がそれぞれ緊急用レンジ位置に該当する。
実施の形態は以上のように構成され、原動機側と変速機構との間に前進クラッチ15および後進クラッチ17を備えるとともに、電子制御により制御油圧を出力するソレノイドバルブ13と前進クラッチ15および後進クラッチ17との間にマニュアルバルブ20を備え、マニュアルバルブ20は非走行のP、Nレンジ位置と走行のD、Rレンジ位置を有して、DレンジまたはRレンジが選択されたとき制御油圧を前進クラッチ15または後進クラッチ17に供給して締結させ、原動機からの動力を変速機構へ伝達可能にした車両用の自動変速機において、マニュアルバルブ20がさらにソレノイドバルブ13とは異なる制御元圧発生部2と前進クラッチ15(または後進クラッチ17)を接続して制御元圧発生部2からのパイロット圧を前進クラッチ15(後進クラッチ17)に供給する緊急用Dレンジ位置(緊急用Rレンジ位置)を有するものとした。
これにより、故障によってソレノイドバルブ13が作動せず、制御油圧がマニュアルバルブ20へ供給されなくなった場合でも、マニュアルバルブ20を緊急用Dレンジ位置(緊急用Rレンジ位置)に切り換えることにより車両の前進(後進)が可能となり、点検あるいは修理可能な場所へ移動することができる
そして、制御元圧発生部2に接続する緊急用Dレンジ位置(緊急用Rレンジ位置)をマニュアルバルブ20に付加するだけで済み、新たな切換弁などの別部材を要しないので、構成が簡単で低コストで実現できる。
また、同じく、緊急用Dレンジ位置(緊急用Rレンジ位置)がマニュアルバルブ20に設定されているので、マニュアルバルブ20と連結されるセレクトレバーの操作により緊急用Dレンジ位置(緊急用Rレンジ位置)への切り換えも容易であり、使い勝手が良い
とくに緊急用Dレンジ位置(緊急用Rレンジ位置)が、マニュアルバルブ20における通常操作範囲であるPレンジ〜Dレンジのレンジ位置列の延長上に設定してあるので、マニュアルバルブ20自体も従来と同様の1つのスプール穴22に1本のスプール30が摺動する単純構成で実現される
緊急用Dレンジ位置は従来のDレンジ位置に隣接しているので、Dレンジを選択したにもかかわらずソレノイドバルブ13の故障で車両が前進しないとき、セレクトレバーを同方向の端まで移動させるだけで緊急用Dレンジが選択される
また、緊急用Rレンジ位置は従来のRレンジ位置に近い端に位置しているので、Rレン
ジを選択したにもかかわらずソレノイドバルブ13の故障で車両が後進しないとき、セレ
クトレバーを緊急用Rレンジ位置まで移動させるだけで緊急用Rレンジが選択される

実施の形態では、緊急用入力ポートpKINに供給される緊急用油圧として、制御元圧発生部2が生成するパイロット圧を用いるものとしたが、これに限定されず、例えばレギュレータ圧や、あるいはトルクコンバータ搭載車ではロックアップ用油圧のように油圧回路内で定常的に発生している油圧など、多段変速機に適用される場合には他の変速段用摩擦要素の油圧作動装置へ供給されている油圧も緊急用油圧として利用できる。
また、実施の形態では、緊急用レンジとして、前進のための緊急用Dレンジ位置と後進のための緊急用Rレンジ位置を有するものとしたが、本発明はこれに限定されず、ソレノイドバルブ不作動時の最低限の対策として、例えば前進を可能とする緊急用Dレンジ位置のみを有するものとしてもよい。
この場合には、図1の油圧回路において、マニュアルバルブの緊急用RポートpKRおよび第2ドレーンポートx2と、油路9とを省略して、マニュアルバルブを小型化するとともに油路配管を簡素化することができる。
本発明は、前進クラッチと後進クラッチとを備えるベルト式の無段変速機等に適用してとくに有用であり、その他多段変速機にも適用可能である。
1 油圧回路
2 制御元圧発生部
3、4、6、7、8、9、10 油路
13 ソレノイドバルブ
13i 入力ポート
13o 出力ポート
13c 調圧ポート
13d ドレーンポート
14 スプール
15 前進クラッチ
17 後進クラッチ
20 マニュアルバルブ
21 バルブボディ
22 スプール穴
23 前端開口
30 スプール
31 基軸
32 連結ヨーク
33 第1ランド
34 第2ランド
35 第3ランド
36 第4ランド
D Dポート
IN 入力ポート
KD 緊急用Dポート
KIN 緊急用入力ポート
KR 緊急用Rポート
R Rポート
x1 第1ドレーンポート
x2 第2ドレーンポート

Claims (2)

  1. 原動機側と変速機構との間に摩擦締結要素を備えるとともに、電子制御により制御油圧を出力するソレノイドバルブと前記摩擦締結要素との間にマニュアルバルブを備え、該マニュアルバルブは非走行レンジ位置と走行レンジ位置を有して前記走行レンジ位置が選択されたとき前記制御油圧を前記摩擦締結要素に供給して締結させ、原動機からの動力を変速機構へ伝達可能にした車両用の自動変速機において、
    前記マニュアルバルブがさらに前記ソレノイドバルブとは異なる油圧源と前記摩擦締結要素を接続して前記油圧源からの油圧を前記摩擦締結要素に供給する緊急用レンジ位置を有し、
    前記緊急用レンジ位置が、前記マニュアルバルブにおける前記通常操作範囲に対応するレンジ位置列の延長上に設定してあり、
    前記摩擦締結要素が、車両を前進させるための前進クラッチと、車両を後進させるための後進クラッチとを含み、
    前記緊急用レンジ位置が、
    前記ソレノイドバルブと前記前進クラッチを接続させるDレンジ位置に隣接して、前記油圧源と前記前進クラッチを接続させる緊急用Dレンジ位置と、
    前記ソレノイドバルブと前記後進クラッチを接続させるRレンジ位置に隣接して、前記油圧源と前記後進クラッチを接続させる緊急用Rレンジ位置とであることを特徴とする自動変速機。
  2. 前記油圧源が前記摩擦締結要素以外の摩擦締結要素への油圧を生成するものであることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機。
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