JP5726171B2 - E−セレクチンおよびcxcr4ケモカイン受容体のヘテロ二官能性阻害剤 - Google Patents

E−セレクチンおよびcxcr4ケモカイン受容体のヘテロ二官能性阻害剤 Download PDF

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Description

本発明は一般に、がんおよび炎症性疾患を処置するための、ならびに循環血中に放出された後の細胞の保持を強化するための化合物、組成物および方法に関する。より具体的には、本発明は、E-セレクチンおよびCXCR4ケモカイン受容体を阻害するヘテロ二官能性化合物、ならびにその使用に関する。
関連技術の説明
いくつかのがんは、がんが原発部位を越えて移動する前に処置する場合に処置可能性が高い。しかし、多くの場合、がんが原発部位を越えて広がった時点で、処置オプションは限定され、統計生存率は劇的に低下する。骨は、がんが原発腫瘍位置から離れた時点で浸潤する一般的な位置である。乳がんおよび前立腺がんが、骨に遊走するがんの例である。血流中で生じる白血病細胞でさえも骨髄に向かうことがある。がんが骨内に存在する時点で、それはしばしば個人の疼痛の原因となる。さらに、骨髄中にある時点で、がん細胞は化学療法に耐性ができることもある。さらに、罹患した特定の骨が骨髄中の血液細胞の産生源である場合、個人は種々の血液細胞関連障害を発症させることがある。したがって、がん細胞が原発部位から離れることを予防すること、またはがん細胞の血流からの血管外遊走および他の組織内への浸潤を予防することが望ましい。血流中でのがん細胞の保持によって、細胞は化学療法などの処置に対する感受性がより高くなる。
いくつかのがんは、骨内ですべてまたはある程度生じる。そのようながんでは、がん細胞を骨から血流に動員すること、ならびにそれらの細胞(および既に血流中にある任意のがん細胞)が骨に向かうかまたは他のやり方で血流から離れることを予防することが望ましい。血流中でのがん細胞の保持(または血流中へのがん細胞の動員およびそれに続く血流中での保持)により、細胞は化学療法などの処置に対する感受性がより高くなる。
造血幹細胞(HSC)も骨髄に存在し、細胞療法の物質源である。HSCは骨髄中の間質に接着するものであり、収集するためにはこれらの接着を破壊し、骨髄から外に動員しなければならない。収集に利用可能なHSCを増加させる改良された薬剤を有することが望ましい。そのようなHSCは生着に有用である。
したがって、原発部位から離れることがあるがん、および骨内ですべてまたはある程度生じるがんの処置と、治療グレードの幹細胞の調製に役立つ改良された方法とが、当技術分野において要求されている。本発明はこれらの要求を満たし、他の関連する利点をさらに提供する。
概要
簡潔に述べると、E-セレクチンおよびCXCR4ケモカイン受容体が役割を果たす疾患を処置するための、およびそれらが役割を果たす方法を改良するための化合物、組成物および方法が提供される。本発明において、化合物は、E-セレクチン阻害剤がCXCR4ケモカイン受容体阻害剤と連結しているヘテロ二官能性化合物である。そのような化合物を薬学的に許容される担体または希釈剤と組み合わせて薬学的組成物を形成することができる。化合物を使用して、がん細胞が原発部位から離れることがあるがんを処置すること、あるいは細胞の接着または遊走が疾患中に生じる炎症性疾患を処置すること、あるいは循環血中に幹細胞(例えば骨髄前駆細胞)などの細胞を放出し、血中での細胞の保持を強化すること(例えば骨髄から外に細胞を動員し、末梢血流中に細胞を維持すること)ができる。
本発明は、E-セレクチン阻害剤-リンカー-CXCR4ケモカイン受容体阻害剤を含む、E-セレクチンおよびCXCR4ケモカイン受容体の阻害のためのヘテロ二官能性化合物、または生理学的に許容されるその塩を提供する。
化合物の一態様では、E-セレクチン阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、
Lは、リンカーへの結合の末端であり;
R1は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物、OHで置換されていてもよいアリール、あるいは、Xが、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるNHX; Xが、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるC(=O)OX、C(=O)OXで置換されているアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されているアルカニル; Xが、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるC(=O)X、OX、NHX、NHC(=O)Xであり;
R2は、
Figure 0005726171
、-O-C(=O)-X、-NH2、-NH-C(=O)-NHXまたは-NH-C(=O)-Xであり、ここでnは0〜2であり、かつXはC1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、
Figure 0005726171
より独立して選択され、ここでQはHまたは生理学的に許容される塩、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリール、mが1〜10である(CH2)m-アリールであり、かつここでnは0〜10であり、上記環化合物のいずれかはCl、F、CF3、C1〜C8アルコキシ、NO2、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、C1〜C14アリール、またはOY、C(=O)OY、NY2もしくはC(=O)NHYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、ここでYはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはC1〜C14アリールであり;
R3は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、CN、CH2CN、C(=O)XここでXはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、NHOH、NHOCH3、NHCNまたはNX2 である)、またはC(=O)OYここでYはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニルまたはC1〜C8アルキニルである)であり;かつ
R4は、
Figure 0005726171
であり、ここでシクロプロパン環はCl、F、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜2個で置換されていてもよく、かつシクロヘキサン環はCl、F、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、ここでYはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはC1〜C14アリールである。
化合物の一態様では、E-セレクチン阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
化合物の一態様では、E-セレクチン阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
化合物の一態様では、E-セレクチン阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
化合物の一態様では、E-セレクチン阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
化合物の一態様では、CXCR4ケモカイン受容体阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有し、式中、
R1は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物、OHで置換されていてもよいアリール、あるいは、Xが、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるNHX; Xが、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるC(=O)OX、C(=O)OXで置換されているアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されているアルカニル; Xが、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるC(=O)X、OX、NHX、NHC(=O)Xであり;
R2は、
Figure 0005726171
、-O-C(=O)-X、-NH2、-NH-C(=O)-NHXまたは-NH-C(=O)-Xであり、nは0〜2であり、XはC1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、
Figure 0005726171
より独立して選択され、ここでQはHまたは生理学的に許容される塩、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリール、mが1〜10である(CH2)m-アリールであり、かつここでnは0〜10であり、上記環化合物のいずれかはCl、F、CF3、C1〜C8アルコキシ、NO2、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、C1〜C14アリール、またはOY、C(=O)OY、NY2もしくはC(=O)NHYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、ここでYはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはC1〜C14アリールであり;
R3は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、CN、CH2CN、C(=O)XここでXはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、NHOH、NHOCH3、NHCNまたはNX2 である)、またはC(=O)OYここでYはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニルまたはC1〜C8アルキニルである)であり;かつ
R4は、
Figure 0005726171
であり、ここでシクロプロパン環はCl、F、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜2個で置換されていてもよく、かつシクロヘキサン環はCl、F、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、ここでYはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはC1〜C14アリールである。
一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有する。
一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有する。
一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有する。
一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有する。
一態様では、化合物のリンカーは-C(=O)-NH-(CH2)2-NH-である。
一態様では、化合物のリンカーは-CH2-NH-CH2-である。
一態様では、化合物のリンカーは-C(=O)-NH-CH2-である。
これらのリンカー、ならびに本明細書に開示される他のリンカーおよび当技術分野で別途公知のリンカーは、リンカーを含有する上記4つの態様などの本発明の化合物に使用される。
本発明は、がん細胞が原発部位から離れることがあるがんの処置の必要がある個人における、そのような処置のための方法であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明の化合物を処置に有効な量で個人に投与する段階を含む方法を提供する。
本発明は、ある部位からがん細胞を血流中に動員し、がん細胞を血流中に保持することが望まれるがんの処置の必要がある個人における、そのような処置のための方法であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明の化合物を処置に有効な量で個人に投与する段階を含む方法を提供する。
本発明は、循環血中に細胞を放出し、血中での細胞の保持を強化することを、そのような処置を必要とする個人の血中で行うための方法であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明の化合物を処置に有効な量で個人に投与する段階を含む方法を提供する。一態様では、方法は放出された細胞を採取する段階をさらに含む。一態様では、採取段階はアフェレーシスを利用する。一態様では、細胞は幹細胞(例えば骨髄前駆細胞)である。一態様では、G-CSFが個人に投与される。
本発明は、細胞の接着または遊走が疾患中に生じる炎症性疾患の処置の必要がある個人における、そのような処置のための方法であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明の化合物を処置に有効な量で個人に投与する段階を含む方法を提供する。
本発明は、本発明の化合物と薬学的に許容される担体または賦形剤とを含む薬学的組成物を提供する。
他の態様では、上記のその化合物を、薬物の製造において、および本明細書に記載の用途のいずれかのために使用することができる。
[本発明1001]
E-セレクチン阻害剤-リンカー-CXCR4ケモカイン受容体阻害剤を含む、E-セレクチンおよびCXCR4ケモカイン受容体の阻害のためのヘテロ二官能性化合物、または生理学的に許容されるその塩。
[本発明1002]
E-セレクチン阻害剤が以下からなる、本発明1001の化合物:
Figure 0005726171
式中、
Lは、リンカーへの結合の末端であり;
R 1 は、
H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物、OHで置換されていてもよいアリール、あるいは、Xが、H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるNHX;
Xが、H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるC(=O)OX、C(=O)OXで置換されているアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されているアルカニル;
Xが、H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるC(=O)X、OX、NHX、NHC(=O)Xであり;
R 2 は、
Figure 0005726171
、-O-C(=O)-X、-NH 2 、-NH-C(=O)-NHXまたは-NH-C(=O)-Xであり、
ここでnは0〜2であり、かつ
Xは、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、
Figure 0005726171
より独立して選択され、
ここでQは、Hまたは生理学的に許容される塩、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、アリール、mが1〜10である(CH 2 ) m -アリールであり、かつ
ここでnは0〜10であり、
上記環化合物のいずれかはCl、F、CF 3 、C 1 〜C 8 アルコキシ、NO 2 、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、C 1 〜C 14 アリール、またはOY、C(=O)OY、NY 2 もしくはC(=O)NHYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、
ここでYはH、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニルまたはC 1 〜C 14 アリールであり;
R 3 は、
H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、CN、CH 2 CN、C(=O)Xであり、
ここでXはH、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、NHOH、NHOCH 3 、NHCNもしくはNX 2 、またはC(=O)OYであり、
ここでYはH、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニルまたはC 1 〜C 8 アルキニルであり;かつ、
R 4 は、
Figure 0005726171
であり、
ここでシクロプロパン環はCl、F、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜2個で置換されていてもよく、かつ
シクロヘキサン環はCl、F、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、
ここでYはH、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニルまたはC 1 〜C 14 アリールである。
[本発明1003]
E-セレクチン阻害剤が以下からなる、本発明1002の化合物:
Figure 0005726171
式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
[本発明1004]
E-セレクチン阻害剤が以下からなる、本発明1002の化合物:
Figure 0005726171
式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
[本発明1005]
E-セレクチン阻害剤が以下からなる、本発明1002の化合物:
Figure 0005726171
式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
[本発明1006]
E-セレクチン阻害剤が以下からなる、本発明1002の化合物:
Figure 0005726171
式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
[本発明1007]
CXCR4ケモカイン受容体阻害剤が以下からなる、本発明1001の化合物:
Figure 0005726171
式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
[本発明1008]
下記式を有する、本発明1001の化合物:
Figure 0005726171
式中、
R 1 は、
H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物、OHで置換されていてもよいアリール、あるいは、Xが、H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるNHX;
Xが、H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるC(=O)OX、C(=O)OXで置換されているアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されているアルカニル;
Xが、H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるC(=O)X、OX、NHX、NHC(=O)Xであり;
R 2 は、
Figure 0005726171
、-O-C(=O)-X、-NH 2 、-NH-C(=O)-NHXまたは-NH-C(=O)-Xであり、
ここでnは0〜2であり、かつ
XはC 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、
Figure 0005726171
より独立して選択され、
ここでQはHまたは生理学的に許容される塩、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、アリール、mが1〜10である(CH 2 ) m -アリールであり、かつ
ここでnは0〜10であり、
上記環化合物のいずれかはCl、F、CF 3 、C 1 〜C 8 アルコキシ、NO 2 、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、C 1 〜C 14 アリール、またはOY、C(=O)OY、NY 2 もしくはC(=O)NHYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、
ここでYはH、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニルまたはC 1 〜C 14 アリールであり;
R 3 は、
H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、CN、CH 2 CN、C(=O)Xであり、
ここでXはH、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、NHOH、NHOCH 3 、NHCNもしくはNX 2 、またはC(=O)OYであり、
ここでYはH、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニルまたはC 1 〜C 8 アルキニルであり;かつ
R 4 は、
Figure 0005726171
であり、
ここでシクロプロパン環はCl、F、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜2個で置換されていてもよく、かつ
シクロヘキサン環はCl、F、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、
ここでYはH、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニルまたはC 1 〜C 14 アリールである。
[本発明1009]
下記式:
Figure 0005726171
を有する、本発明1001の化合物。
[本発明1010]
下記式:
Figure 0005726171
を有する、本発明1001の化合物。
[本発明1011]
下記式:
Figure 0005726171
を有する、本発明1001の化合物。
[本発明1012]
下記式:
Figure 0005726171
を有する、本発明1001の化合物。
[本発明1013]
リンカーが-C(=O)-NH-(CH 2 ) 2 -NH-である、本発明1001〜1012のいずれかの化合物。
[本発明1014]
リンカーが-CH 2 -NH-CH 2 -である、本発明1001〜1012のいずれかの化合物。
[本発明1015]
リンカーが-C(=O)-NH-CH 2 -である、本発明1001〜1012のいずれかの化合物。
[本発明1016]
がん細胞が原発部位から離れることがあるがんの処置の必要がある個人における、そのような処置のための方法であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1001の化合物を、処置に有効な量で個人に投与する段階を含む、方法。
[本発明1017]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1002の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1018]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1003の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1019]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1004の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1020]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1005の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1021]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1006の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1022]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1007の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1023]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1008の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1024]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1009の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1025]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1010の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1026]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1011の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1027]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1012の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1028]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1013の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1029]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1014の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1030]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1015の化合物である、本発明1016の方法。
[本発明1031]
ある部位からがん細胞を血流中に動員し、がん細胞を血流中に保持することが望まれるがんの処置の必要がある個人における、そのような処置のための方法であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1001の化合物を、処置に有効な量で個人に投与する段階を含む、方法。
[本発明1032]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1002の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1033]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1003の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1034]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1004の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1035]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1005の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1036]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1006の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1037]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1007の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1038]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1008の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1039]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1009の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1040]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1010の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1041]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1011の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1042]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1012の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1043]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1013の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1044]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1014の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1045]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1015の化合物である、本発明1031の方法。
[本発明1046]
循環血中に細胞を放出し、血中での細胞の保持を強化することを、そのような処置を必要とする個人の血中で行うための方法であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1001の化合物を、処置に有効な量で個人に投与する段階を含む、方法。
[本発明1047]
放出された細胞を採取する段階をさらに含む、本発明1046の方法。
[本発明1048]
採取する段階がアフェレーシスを利用する、本発明1047の方法。
[本発明1049]
細胞が骨髄前駆細胞である、本発明1046の方法。
[本発明1050]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1002の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1051]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1003の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1052]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1004の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1053]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1005の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1054]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1006の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1055]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1007の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1056]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1008の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1057]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1009の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1058]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1010の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1059]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1011の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1060]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1012の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1061]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1013の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1062]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1014の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1063]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1015の化合物である、本発明1046の方法。
[本発明1064]
細胞の接着または遊走が疾患中に生じる炎症性疾患の処置の必要がある個人における、そのような処置のための方法であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1001の化合物を処置に有効な量で個人に投与する段階を含む、方法。
[本発明1065]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1002の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1066]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1003の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1067]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1004の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1068]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1005の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1069]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1006の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1070]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1007の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1071]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1008の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1072]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1009の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1073]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1010の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1074]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1011の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1075]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1012の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1076]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1013の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1077]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1014の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1078]
化合物が、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない本発明1015の化合物である、本発明1064の方法。
[本発明1079]
がん細胞が原発部位から離れることがあるがんを処置することに使用される、本発明1001〜1015のいずれかの化合物。
[本発明1080]
がん細胞が原発部位から離れることがあるがんを処置するための薬物の調製のための、本発明1001〜1015のいずれかの化合物の使用。
[本発明1081]
ある部位からがん細胞を血流中に動員し、かつがん細胞を血流中に保持することが望まれるがんを処置することに使用される、本発明1001〜1015のいずれかの化合物。
[本発明1082]
ある部位からがん細胞を血流中に動員し、かつがん細胞を血流中に保持することが望まれるがんを処置するための薬物の調製のための、本発明1001〜1015のいずれかの化合物の使用。
[本発明1083]
循環血中に細胞を放出し、かつ血中での細胞の保持を強化することに使用される、本発明1001〜1015のいずれかの化合物。
[本発明1084]
循環血中に細胞を放出し、かつ血中での細胞の保持を強化するための薬物の調製のための、本発明1001〜1015のいずれかの化合物の使用。
[本発明1085]
細胞の接着または遊走が疾患中に生じる炎症性疾患の処置に使用される、本発明1001〜1015のいずれかの化合物。
[本発明1086]
細胞の接着または遊走が疾患中に生じる炎症性疾患の処置のための薬物の調製のための、本発明1001〜1015のいずれかの化合物の使用。
本発明のこれらのおよび他の局面は、以下の詳細な説明および添付図面を参照する際に明らかになるであろう。本明細書に開示されるすべての参考文献は、各々が個々に組み入れられるかのように参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
ヘテロ二官能性化合物#1(化合物27)の合成を示す図である。 ヘテロ二官能性化合物#1(化合物27)の合成を示す図である。 ヘテロ二官能性化合物#2(化合物28)の合成を示す図である。 ヘテロ二官能性化合物#2(化合物28)の合成を示す図である。 ヘテロ二官能性化合物#2(化合物28)の合成を示す図である。 ヘテロ二官能性化合物#1による用量依存的な抗CXCR4-PEのSupT1細胞への結合の阻害を示す。 ヘテロ二官能性化合物#1が阻害剤として使用されるE-セレクチンアッセイの結果を示す。 E-セレクチンに対する化合物A、Bおよび#1のIC50値の比較を示す。公知のE-セレクチン阻害剤である化合物AはThomaら(J. Med. Chem. 42:4909-4913, 1999)の化合物15であり、参照化合物として使用される。化合物#1はヘテロ二官能性化合物#1である。化合物Bは化合物#1の糖模倣部分(すなわち、連結プロセスに使用されるCOOMeをHで置換するように修飾されていることを除けば図1の化合物18)である。
詳細な説明
先に記したように、本発明は、E-セレクチンおよびCXCR4ケモカイン受容体が役割を果たす疾患を処置するための、ならびに循環血中に放出した後に細胞の保持を強化するための化合物、組成物および方法を提供する。化合物は種々のインビトロおよびインビボの用途を有する。
本明細書で使用する「E-セレクチン阻害剤」という用語は、E-セレクチンのみの阻害剤、ならびにE-セレクチンおよびP-セレクチンもしくはL-セレクチンのいずれか、またはE-セレクチンおよびP-セレクチンとL-セレクチンとの両方の阻害剤を意味する。したがって、E-セレクチンの阻害は、P-セレクチンもしくはL-セレクチンのいずれかの阻害またはP-セレクチンとL-セレクチンとの両方の阻害のどちらが併存するかにかかわらず存在する。
本発明のまたは本発明に(例えば薬学的組成物もしくは処置方法に)有用なすべての化合物は、生理学的に許容されるその塩を含む。そのような塩の例はNa、K、Li、Mg、CaおよびClである。
本発明の化合物は、E-セレクチン阻害剤がCXCR4ケモカイン受容体阻害剤と連結(すなわち共有結合)しているヘテロ二官能性化合物である。そのような化合物は、式:E-セレクチン阻害剤-リンカー-CXCR4ケモカイン受容体阻害剤、を含むか、または式:E-セレクチン阻害剤-リンカー-CXCR4ケモカイン受容体阻害剤からなる。したがって、化合物は、E-セレクチンを阻害しかつCXCR4ケモカイン受容体を阻害するように機能する。
E-セレクチン阻害剤は当技術分野で周知である。いくつかのE-セレクチン阻害剤はE-セレクチンのみに特異的である。他のE-セレクチン阻害剤は、E-セレクチンだけでなくP-セレクチンもしくはL-セレクチンまたはP-セレクチンとL-セレクチンとの両方をさらに阻害する能力を有する。E-セレクチン阻害剤(E-セレクチンに特異的またはその他)の例は、米国特許第7,060,685号; 米国特許出願公開第US-2007-0054870号; 米国特許出願公開第US-2008-0161546号; およびこれらの特許または出願公開文献のいずれかに引用されている参考文献に開示されている。それらの例は小有機分子である。抗体などの他の公知のE-セレクチン阻害剤はアミノ酸系である。例えば、ヒト化モノクローナル抗体CDP850はE-セレクチン阻害剤である。
化合物の一態様では、E-セレクチン阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
化合物の一態様では、E-セレクチン阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
化合物の一態様では、E-セレクチン阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
化合物の一態様では、E-セレクチン阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lは、リンカーへの結合の末端である。
CXCR4ケモカイン受容体阻害剤は当技術分野で周知である。典型的には、そのような阻害剤は間質細胞由来因子1(SDF-1)のCXCR4受容体への結合を予防する。CXCR4ケモカイン受容体阻害剤の例はAMD-3100 (Hendrix et al., Antimicrob. Agents Chemother. 44:1667-1673, 2000); ALX40-4C (Doranz et al., AIDS Research and Human Retroviruses 17:475-486, 2001); およびT134 (Arakaki et al., J. Virol. 73:1719-1723, 1999)である。これらの例は、小有機分子、およびT22ペプチドなどのアミノ酸系分子を含む。AMD-3100はバイサイクラムである。2個のサイクラム環の各々はメチレン基を経由して同一のフェニル環に結合している(各サイクラム環は他のサイクラム環に対してパラである)。本発明の化合物の一態様では、CXCR4ケモカイン受容体阻害剤は、1個のサイクラム環のみが結合しているフェニル環である。
本発明の化合物において、E-セレクチン阻害剤およびCXCR4ケモカイン受容体阻害剤はリンカーを経由して共有結合している(すなわち、2つの阻害剤の間に介在しているのが「リンカー」である)。リンカーは、-(CH2)p-または-O(CH2)p-などのスペーサー基でありうる(またはそれを含みうる)ものであり、pは一般に約1〜20(その中の任意の整数範囲全体を含む)である。スペーサー基の他の例は、アミドなどのカルボニルまたはカルボニル含有基を含む。そのようなスペーサー基の一態様は以下である。
Figure 0005726171
リンカーの態様は以下を含む。
Figure 0005726171
他のリンカー、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、またはpが上記定義の通りである-C(=O)-NH-(CH2)p-C(=O)-NH2は、当技術分野のまたは本開示を所有する当業者に熟知されている。
別の態様では、リンカーは以下である。
Figure 0005726171
別の態様では、リンカーは以下である。
Figure 0005726171
別の態様では、リンカーは-C(=O)-NH-(CH2)2-NH-である。
別の態様では、リンカーは-CH2-NH-CH2-である。
別の態様では、リンカーは-C(=O)-NH-CH2-である。
本発明の化合物の一態様では、E-セレクチン阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lはリンカーへの結合の末端である。
本開示では、いくつかの化学的略語が存在する。「Me」はメチルである。「Et」はエチルである。「Ar」はアリールである。「Bz」はベンゾイルである。
R1における置換基の選択は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物、OHで置換されていてもよいアリール、あるいは、Xは、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリールであるNHX; Xは、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリールであるC(=O)OX、C(=O)OXで置換されているアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されているアルカニル; Xは、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリールであるC(=O)X、OX、NHX、NHC(=O)Xを含む。
R2における置換基の選択は、
Figure 0005726171
、-O-C(=O)-X、-NH2、-NH-C(=O)-NHXまたは-NH-C(=O)-Xを含み、nは0〜2であり、XはC1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、
Figure 0005726171
より独立して選択され、QはHまたは生理学的に許容される塩、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリール、(CH2)m-アリールであり、mは1〜10であり、nは0〜10であり、上記環化合物のいずれかはCl、F、CF3、C1〜C8アルコキシ、NO2、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、C1〜C14アリール、またはOY、C(=O)OY、NY2もしくはC(=O)NHYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、YはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはC1〜C14アリールである。
R3における置換基の選択は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、CN、CH2CN、C(=O)XXはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、NHOH、NHOCH3、NHCNまたはNX2 である)、またはC(=O)OYYはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニルまたはC1〜C8アルキニルである)を含む
R4における置換基の選択は
Figure 0005726171
を含み、シクロプロパン環はCl、F、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜2個で置換されていてもよく、シクロヘキサン環はこれらより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、YはH、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニルまたはC1〜C14アリールである。
本明細書で使用する「C1〜C8アルカニル」とは、1〜8個の炭素原子を有するアルカン置換基を意味し、直鎖状、分岐状または環状(シクロアルカニル)でありうる。例はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルおよびt-ブチルである。「ハロゲン化C1〜C8アルカニル」とは、少なくとも1個のハロゲンを有する「C1〜C8アルカニル」を意味する。2個以上のハロゲンが存在する場合、存在するハロゲンは同一であるもしくは異なるまたはその両方である(少なくとも3個が存在する場合)ことがある。「C1〜C8アルケニル」とは、1〜8個の炭素原子、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有するアルケン置換基を意味し、直鎖状、分岐状または環状(シクロアルケニル)でありうる。例は、少なくとも1個の炭素-炭素二重結合を有することを除けば「C1〜C8アルカニル」の例と同様である。「C1〜C8アルキニル」とは、1〜8個の炭素原子、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有するアルキン置換基を意味し、直鎖状、分岐状または環状(シクロアルキニル)でありうる。例は、少なくとも1個の炭素-炭素三重結合を有することを除けば「C1〜C8アルカニル」の例と同様である。「アルコキシ」とは、「C1〜C8アルカニル」、「C1〜C8アルケニル」または「C1〜C8アルキニル」を有する酸素置換基を意味する。これは-O-アルキル; 例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシなど; およびそのアルケニルまたはアルキニル変形(メトキシを除く)である。それはさらに、WがOまたはNであるO-アルキル-W-アルキル基; 例えばnおよびmが独立して1〜10である-O-(CH2)n-W-(CH2)mを意味する。「アリール」とは、結合によって隔てられているかまたは縮合していることがある1つまたは複数の環中の環原子として1〜14個の炭素原子を有する芳香族置換基を意味する。本明細書で使用する「アリール」は「ヘテロアリール」を含む。「ヘテロアリール」は、芳香族置換基が環炭素の代わりに少なくとも1個のヘテロ原子(N、OまたはSなどの)を有することを除けば「アリール」と同様である。芳香族置換基が、すべての環原子が炭素であるアリールである(すなわちヘテロアリールではない)場合、典型的には6〜14個の環原子が存在する。アリールがヘテロアリールである場合、6個未満の炭素環原子が存在しうる。アリールの例としてはフェニル、ナフチル、ピリジニル、ピリミジニル、トリアゾロ、フラニル、オキサゾリル、チオフェニル、キノリニルおよびジフェニルが挙げられる。
本発明の化合物の一態様では、CXCR4ケモカイン受容体阻害剤は以下:
Figure 0005726171
からなり、式中、Lはリンカーへの結合の末端である。
一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有し、式中、R1、R2、R3およびR4は上記定義の通りである。
リンカーが-C(=O)-NH-(CH2)2-NH-である一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有し、式中、R1、R2、R3およびR4は上記定義の通りである。
リンカーが-CH2-NH-CH2-である一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有し、式中、R1、R2、R3およびR4は上記定義の通りである。
リンカーが-C(=O)-NH-CH2-である一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有し、式中、R1、R2、R3およびR4は上記定義の通りである。
リンカーが-C(=O)-NH-(CH2)2-NH-である一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有する。
リンカーが-CH2-NH-CH2-である一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有する。
リンカーが-C(=O)-NH-CH2-である一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有する。
リンカーが-C(=O)-NH-(CH2)2-NH-である一態様では、化合物は下記式:
Figure 0005726171
を有する。
本発明のまたは本発明に(例えば薬学的組成物もしくは処置方法に)有用なすべての化合物は、生理学的に許容されるその塩を含む。そのような塩の例はNa、K、Li、Mg、CaおよびClである。
本明細書に記載の化合物は薬学的組成物中に存在しうる。薬学的組成物は、1つまたは複数の薬学的または生理学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤と組み合わせた(すなわち共有結合していない)1つまたは複数の化合物を含む。そのような組成物は緩衝剤(例えば中性緩衝食塩水もしくはリン酸緩衝食塩水)、炭水化物(例えばグルコース、マンノース、ショ糖もしくはデキストラン)、マンニトール、タンパク質、グリシンなどのポリペプチドもしくはアミノ酸、抗酸化剤、EDTAもしくはグルタチオンなどのキレート化剤、補助剤(例えば水酸化アルミニウム)または保存料を含みうる。さらに他の態様では、本発明の組成物を凍結乾燥物として調剤することができる。本発明の組成物は、局所投与、経口投与、経鼻投与、静脈内投与、頭蓋内投与、腹腔内投与、皮下投与または筋肉内投与を例えば含む、任意の適切な投与様式用に調剤することができる。
本明細書に記載の組成物は、持続放出製剤(すなわち、投与後に化合物の緩徐放出を実行するカプセルまたはスポンジなどの製剤)の一部として投与することができる。一般にそのような製剤は、周知の技術を使用して調製し、例えば経口、直腸もしくは皮下注入、または所望の標的部位における注入によって投与することができる。そのような製剤内で使用される担体は、生体適合性であり、また生分解性であってもよく、好ましくは、製剤は相対的に一定のレベルの化合物放出を行う。持続放出製剤中に含有される化合物の量は、注入部位、放出速度および予想放出期間、ならびに処置または予防される状態の性質に依存する。
その等価物を含む上記化合物は、本発明の方法において有用である。一態様では、化合物は、がん細胞が原発部位から離れることがあるがんの処置のための方法において使用することができる。原発部位は、例えば固形組織(例えば***もしくは前立腺)または血流でありうる。そのような処置を必要とする個人には、少なくとも1つ(すなわち1つ以上)の上記化合物が処置に有効な量で投与される。乳がんおよび前立腺がんに加えて、浸潤性疾患の他の例としては肺がんおよび黒色腫、ならびに血液悪性腫瘍(例えば白血病および骨髄腫)が挙げられる。本明細書で使用する「処置」という用語(「処置すること」などの変形を含む)は、疾患または疾患に関連する合併症の処置を含み、予防を含む。例えば、がんに関連する合併症が、その疾患を有する個人において現れなかった可能性があり、個人における合併症の症状を予防するために化合物を投与することができる。がん細胞が原発部位から離れることがあるがんに関連する合併症としては、がん細胞の他の組織への転移および浸潤が例えば挙げられる。例えば、急性骨髄性白血病(AML)および多発性骨髄腫(MM)細胞は骨髄の骨内膜領域に遊走し、そこで細胞は静止状態になり、化学療法誘導性アポトーシスから保護される。本明細書に記載の化合物の投与は、がん細胞の接着または遊走を予防することができる。そのような予防によって、がん細胞は化学療法での処置に対してより感受性が高くなりうる。予防の文脈での本明細書に記載の化合物の投与は、がんの初回の発症またはがんの再発の危険性がある個人への投与でありうる。例えば、多形神経膠芽腫などの脳がんは、初回の発症では別の種類の治療(放射線療法または化学療法などの)で典型的に処置されるが、そのような治療は再発を予防するためには通常有効ではない。
本明細書で使用する「処置」という用語は、疾患に関連する合併症の根絶、合併症のある程度の軽減、疾患の進行の緩徐化または停止、疾患の1つまたは複数の治療の有効性の強化、およびレシピエントの生存時間の延長を例えば含む、処置による種々の積極的な効果のいずれかを意味する。処置は、がんまたはそれに関連する合併症の1つまたは複数の他の治療との組み合わせで使用することができる。
別の態様では、等価物を含む上記化合物を、ある部位からがん細胞を血流中に動員し、がん細胞を血流中に保持することが望まれるがんの処置のための方法において使用することができる。そのような処置を必要とする個人には、少なくとも1つ(すなわち1つ以上)の化合物が処置に有効な量で投与される。そのような処置の対象となるがんの例としては白血病および骨髄腫(例えばAMLおよびMM)が挙げられる。ある部位からがん細胞を血流中に動員し、がん細胞を血流中に保持することによって、がん細胞は化学療法での処置に対してより感受性が高くなりうる。がん細胞がそこから動員される部位の一例は骨である。がん細胞は、例えば循環して次に骨に向かうことがある。骨中にある時点で、がん細胞は化学療法から保護される。例えば骨からがん細胞を血流中に動員し、がん細胞が骨に向かうことを予防し、それによりがん細胞を血流中に保持するために、本明細書に記載の化合物を使用することができる。予防の文脈での本明細書に記載の化合物の投与は、がんの初回の発症またはがんの再発の危険性がある個人への投与でありうる。例えば、多形神経膠芽腫などの脳がんは、初回の発症では別の種類の治療(放射線療法または化学療法などの)で典型的に処置されるが、そのような治療は再発を予防するためには通常有効ではない。
別の態様では、等価物を含む上記化合物は、循環血中に細胞(造血幹細胞などの)を放出し、血中での細胞の保持を強化するための方法において使用することができる。そのような処置を必要とする個人には、少なくとも1つ(すなわち1つ以上)の化合物が処置に有効な量で投与される。方法の一用途は、例えば幹細胞収集である。幹細胞は、例えば高用量化学療法処置の後で必要となりうる。多くの化学療法は骨髄を抑制して、個人における血液のある種の成分の産生を中断させる。結果として、個人は種々の血液細胞関連障害を発症させることがあり、化学療法の継続は危うくなることがある。例えば、循環血中に幹細胞を放出し、血中での幹細胞の保持を強化するために、本明細書に記載の化合物を使用することができる。方法は、放出された細胞を採取するさらなる段階を含みうる。例えば、放出された幹細胞を採取することができる。細胞を採取するための種々の技術は当技術分野で公知である。例えばアフェレーシスを利用することができる。幹細胞の一例は骨髄前駆細胞である。骨髄からそのような細胞を循環血中に放出し、循環血中で保持することは、種々の用途を有する。例えば、動員された骨髄前駆細胞を血液から採取することができる。そのような採取された細胞の使用は、骨髄が抑制されるように個人を処置する前に個人から健康な骨髄前駆細胞を得るためである。処置後に、個人は、処置前に採取した骨髄前駆細胞を利用する骨髄移植を受けることができる。これは、例えば骨髄を抑制する化学療法プロトコールに個人を供する必要がある場合に有用である。
少なくとも1つ(すなわち1つまたは複数)のコロニー刺激因子で個人をさらに処置することが望ましいことがある。そのような因子は、例えば少なくとも1つの上記化合物の投与の前にまたはそれと同時に投与することができる。投与が同時である場合、組み合わせを単一容器または2つ(以上)の別々の容器から投与することができる。好適なコロニー刺激因子の一例は顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)である。G-CSFは、骨髄が増殖してより多くの幹細胞を産生するように誘導する。本明細書に記載の化合物は、循環血中に幹細胞を放出することに役立つ。本明細書に記載の化合物およびG-CSFの投与の組み合わせ(別々または一緒に)の結果として骨髄中で産生され、循環血中に放出される幹細胞を、上記のように採取することができる。そのような採取された幹細胞は、例えば化学療法後に個人に投与することができる。幹細胞は骨髄に戻って血液細胞を産生する。G-CSFで処置された骨髄からの健康な骨髄前駆細胞の動員および収集に対する本明細書に記載の化合物の適用は、例えば骨髄移植に有用な細胞を提供する。
別の態様では、等価物を含む上記化合物は、細胞の接着または遊走が疾患中に生じる炎症性疾患の処置のための方法において使用することができる。そのような処置を必要とする個人には、少なくとも1つ(すなわち1つ以上)の化合物が処置に有効な量で投与される。炎症性疾患の例としては、アトピー性皮膚炎および乾癬などの炎症性皮膚障害が挙げられる。処置は、疾患、またはそれに関連する合併症、例えば疼痛を減少させる(部分的または完全に)ことができる。処置は、そのような炎症性疾患またはそれに関連する合併症の1つまたは複数の他の治療との組み合わせで使用することができる。
上記化合物は、処置される疾患に適した様式で投与することができる。適切な投与量ならびに好適な投与期間および投与頻度は、患者の状態、患者の疾患の種類および重症度、ならびに投与方法などの要因によって決定することができる。一般に、適切な投与量および処置レジメンは、治療上または予防上の利点を与えるために十分な量で化合物を提供する。本発明の特に好ましい態様では、化合物を毎日単一用量または複数用量のレジメンに基づいて0.001〜1000mg/kg体重(より典型的には0.01〜1000mg/kg)の範囲の投与量で投与することができる。適切な投与量は、実験モデルまたは臨床試験を使用して一般に決定することができる。一般に、有効な治療を行うために十分な最小投与量の使用が好ましい。処置される状態に好適であり、当業者に熟知されているアッセイを使用して、治療有効性について患者を一般にモニタリングすることができる。
少なくとも1つ(すなわち1つまたは複数)の上記化合物を、少なくとも1つ(すなわち1つまたは複数)の薬剤、例えば化学療法薬または抗炎症薬との組み合わせで投与することができる。さらに、投与は、化学療法の毒性を減少させるための1つまたは複数の他の治療との組み合わせでありうる。例えば、化学療法の副作用に(少なくとも部分的に)対抗する少なくとも1つ(すなわち1つまたは複数)の薬剤を投与することができる。本明細書に記載の少なくとも1つの化合物を、少なくとも1つの化学療法薬または抗炎症薬の投与の前、後またはそれと同時に投与することができる。投与が同時である場合、組み合わせを単一容器または2つ(以上)の別々の容器から投与することができる。
以下の実施例は例示のために提供されるものであり、限定のためには提供されない。
実施例1
ヘテロ二官能性化合物#1 (図1の化合物27)の合成
化合物2の合成:
amberlyste 15 (50g、減圧乾燥)のメタノール(1L)懸濁液に市販(ウィスコンシン州ミルウォーキー、Aldrich Chemical Co.)のcis-1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物(化合物1、50g)を攪拌下で加える。オルトギ酸トリエチル(100ml)を攪拌下で直ちに加える。次に反応混合物を室温で5日間激しく攪拌し、さらなるオルトギ酸トリエチルを加える。攪拌をさらに4日間続けた後、反応混合物をセライト上で濾過し、メタノールで洗浄する。溶媒を減圧除去し、残渣をCH2Cl2 (200ml)に溶解させる。溶液を冷飽和NaHCO3溶液(200ml)および冷飽和食塩水(200ml)で洗浄する。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させて化合物2 (55g)を得る。
化合物3の合成:
化合物2 (10g)のリン酸緩衝液(400ml、pH 7)中懸濁液にPLE (40mg、1080単位)を加える。シリンジポンプを経由する1M NaOH溶液の連続滴下によって混合物のpHを7に維持する。反応液を20℃で攪拌した後、1当量のNaOH (50ml)を使用する。反応混合物を分液漏斗に移し、EtOAc (400ml)を加える。層を分離し、有機層をリン酸緩衝液(2x250ml、pH 7)で抽出する。一緒にした水層をHCl水溶液(1M)で酸性化し(pH 2)、EtOAc (3x400ml)で抽出する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させて化合物3 (7.8g)を得る。
化合物4の合成:
化合物3 (2g)の乾燥CH2Cl2 (35ml)溶液に(COCl)2 (1.4ml)およびDMF (0.025ml)を加え、室温で3時間攪拌する。溶液を蒸発乾固させる(ロータベーパー(rotavapor)はアルゴンで掃流)。残渣を乾燥THF (40ml)に溶解させ、2-メルカプトピリジン-1-オキシドナトリウム塩(2g)、t-BuSH (6ml)および4-DMAP (52mg)の乾燥THF (100ml)中沸騰懸濁液に20分かけて滴下する。溶液を3時間攪拌還流させる。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc (100ml)と共に分液漏斗に移し、H2O (100ml)で洗浄する。水層をEtOAc (2x200ml)で抽出する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させる。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製して化合物4を帯黄色油状物(1.1g)として得る。
化合物5の合成:
化合物4 (4g)のリン酸緩衝液(400ml、pH 7)中懸濁液にPLE (42mg)を攪拌下で加える。シリンジポンプを経由してNaOH溶液(1M)を加えてpHを7に保つ。反応混合物を室温で攪拌した後、1当量のNaOHを使用する。反応混合物を分液漏斗に移し、EtOAc (2x250ml)で洗浄する。層を分離し、有機層をリン酸緩衝液(2x250ml、pH 7)で抽出する。一緒にした水層をHCl水溶液でpH 2に酸性化し、EtOAc (3x300ml)で抽出する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発乾固させる。粗生成物をショートシリカプラグを通じて濾過して化合物5 (3g)を得る。
化合物6の合成:
化合物5 (4g)を水(90ml)に懸濁させ、0℃に冷却する。NaHCO3 (8g)、続いてKI (32g)およびI2 (8g)の水(75ml)溶液を加える。反応混合物を室温で24時間攪拌した後、CH2Cl2 (3x30ml)で抽出する。一緒にした有機層を飽和Na2S2O3水溶液(125ml)で洗浄する。水層をCH2Cl2 (2x30ml)で抽出する。一緒にした有機層を光から保護し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、高真空下で速やかに濃縮乾固させてヨードラクトン6を帯黄白色固体(7.5g)として得る。
化合物7の合成:
化合物6 (7g)を乾燥THF (170ml)に溶解させ、DBU (7ml)を加える。反応混合物を20時間還流させた後、室温に冷却する。ジエチルエーテル(100ml)を加え、分液漏斗に移し、HCl水溶液(200ml、0.5M)で抽出する。水層をEt2O (3x100ml)で抽出する。一緒にした有機層を飽和食塩水(200ml)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させる。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製して化合物7 (3.7g)を得る。
化合物8の合成:
NaHCO3 (2.2g)を減圧乾燥させた後、乾燥MeOH (132ml)、続いて化合物7 (3g)を還流下で加える。次に反応混合物をアルゴン下、室温で12時間攪拌する。溶媒を留去し、残渣をCH2Cl2 (35ml)と共に分液漏斗に移し、水(40ml)および飽和食塩水(40ml)で抽出する。水層をCH2Cl2 (2x35ml)で抽出する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させて化合物8 (5g)を得る。
化合物9の合成:
化合物8 (4g)の乾燥CH2Cl2 (80ml)溶液にtert-ブチルジメチルシリルクロリド(7.2ml)を少しずつ、続いてDBU (9.5ml)を加える。反応混合物を12時間攪拌した後、MeOH (12ml)で反応停止させる。反応混合物をCH2Cl2 (60ml)と共に分液漏斗に移し、冷飽和NaHCO3溶液(50ml)および冷飽和食塩水(50ml)で洗浄する。水層をCH2Cl2 (2x50ml)で抽出する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させる。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製して化合物9 (6g)を得る。
化合物10の合成:
化合物9 (5g)のCH2Cl2 (125ml)中冷(10℃)溶液にm-CPBA (8g)を攪拌下で加え、攪拌を10℃で15時間続ける。温度を2時間かけて室温に上昇させ、混合物をCH2Cl2 (400ml)で希釈する。混合物を分液漏斗に移し、冷飽和Na2S2O3水溶液(2x400ml)で洗浄する。有機層を冷飽和NaHCO3溶液(400ml)および冷飽和食塩水(100ml)で順次洗浄する。水層をCH2Cl2 (2x400ml)で抽出する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させる。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製して化合物10 (4g)を得る。
化合物11の合成:
CuCN (1.5g)を150℃で30分間高真空乾燥させ、乾燥THF (25ml)に懸濁させ、-78℃に冷却する。MeLi (Et2O中1.6M、22.5ml)をシリンジ経由でゆっくり加え、温度を30分かけて-10℃に上昇させる。混合物を再度-78℃に冷却した後、THF (5ml)中BF3エーテラート(1.4ml)を加える。20分間攪拌後、THF (25ml)中化合物10 (1g)を加え、攪拌を-78℃で5時間続ける。過剰のMeLiをMeOH (10ml)およびEt3N (10ml)の混合物で反応停止させる。混合物をEt2O (250ml)で希釈し、分液漏斗に移し、25% NH3/飽和NH4Cl (1:9)水溶液で抽出する。有機層を飽和食塩水(150ml)、5% AcOH (150ml)、飽和NaHCO3溶液(150ml)および飽和食塩水(150ml)で順次洗浄する。水層をEt2O (2x250ml)で抽出する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させる。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製して化合物11 (800mg)を得る。
化合物13の合成:
市販(英国バークシャー州コンプトン、Carbosynth Ltd.)の化合物12 (640mg)のCH2Cl2 (10ml)溶液にBr2 (0.08ml)のCH2Cl2 (1ml)溶液を0℃で滴下し、0℃で1時間攪拌する。シクロヘキセン(0.02ml)を加え、反応混合物をさらに30分間攪拌する。モレキュラーシーブ(1g、3A)を含む、11 (310mg)およびEt4NBr (280mg、200℃でオーブン乾燥)のDMF/CH2Cl2 (20ml、1:1)溶液に、混合物を攪拌下室温で滴下する。攪拌を60時間続ける。反応液をピリジン(2ml)で反応停止させ、セライト上で濾過し、CH2Cl2 (20ml)で洗浄する。溶液を飽和食塩水(50ml)で洗浄し、水層をCH2Cl2 (3x50ml)で3回抽出する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させる。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製して化合物13 (144mg)を得る。
化合物14の合成:
化合物13 (140mg)のTHF (5ml)溶液にTBAF (0.39ml)を加える。24時間後、さらなるTBAF (0.2ml)を加え、攪拌を50時間続ける。反応混合物を濃縮乾固させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製して化合物14 (95mg)を得る。
化合物16の合成:
化合物14 (0.16g)および化合物15 (0.35g、Banteli et al., Helvetica Chimica Acta 83:2893-2907, 2000に記載のように合成)の混合物をトルエンと2回共蒸発させた後、減圧乾燥させる。混合物を乾燥CH2Cl2 (10ml)に溶解させ、火炎乾燥モレキュラーシーブ(4A)および2,6-ジ-tert-Bu-ピリジン(0.59ml)と共に室温で30分間攪拌する。反応混合物を0℃に冷却し、MeOTf (0.25ml)を攪拌下で加える。反応混合物を室温で4時間攪拌し、セライトベッドを通じて濾過し、CH2Cl2 (2x10ml)で洗浄した後、分液漏斗に移す。有機層を冷飽和NaHCO3溶液(25ml)および飽和食塩水(25ml)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させる。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製して化合物16 (0.23g)を得る。
化合物17の合成:
化合物16 (0.96mg)をジオキサン-水(10:2、12ml)に溶解させ、AcOH (0.2ml)を加える。10% Pd/C (0.8g)を加え、水素(40psi)下室温で16時間激しく攪拌する。反応混合物をセライトベッドを通じて濾過し、MeOHで洗浄する。溶媒を留去して化合物17 (700mg)を得る。
化合物18の合成:
化合物17 (500mg)をMeOH中0.01N NaOMe(20ml)によって室温で1時間処理する。反応液をAcOHで中和し、溶媒を留去して化合物18 (300mg)を得る。
化合物19の合成:
化合物18 (200mg)をエチレンジアミン(3ml)に溶解させ、溶液を70℃で3時間攪拌する。溶媒を留去し、残渣をSep-Pak C18カラムで精製して化合物19 (160mg)を得る。
化合物21の合成:
市販(ウィスコンシン州ミルウォーキー、Aldrich Chemical Co.)の化合物20 (1.47g)をCH2Cl2 (70ml)に懸濁させる。この懸濁液に(BOC)2O溶液(CH2Cl2 70ml中3.86g)を攪拌下、室温で滴下する。攪拌を2時間続ける。反応混合物を濃縮乾固させ、カラムクロマトグラフィー(CombiFlash)で精製して化合物21 (1.8g)を得る。
化合物23の合成:
化合物21 (1.59g)、市販(ウィスコンシン州ミルウォーキー、Aldrich Chemical Co.)の化合物22 (0.8g)およびK2CO3 (0.48g)のDMF (15ml)懸濁液を60℃で終夜攪拌する。反応混合物を濃縮して粘稠油状物にし、ガラスシリンジフィルターを通じて濾過し、CH2Cl2に溶解させ、カラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製して化合物23 (1.96g)を得る。
化合物24の合成:
化合物23 (0.99g)のTHF (30ml)中冷(0℃)溶液にLiAlH4 (THF中2M溶液、3.05ml)を攪拌下で加える。攪拌を0℃で2時間続ける。反応液をEtOAcで反応停止させ、ジエチルエーテルを加える。混合物を分液漏斗に移し、冷飽和NH4Cl溶液で洗浄する。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮乾固させる。残渣をカラムクロマトグラフィー(CombiFlash)で精製して化合物24 (717mg)を得る。
化合物25の合成:
(COCl)2 (0.15ml)のCH2Cl2 (3ml)溶液を-78℃に冷却する。この溶液にDMSO (0.25ml)を攪拌下、冷中(-78℃)で滴下し、攪拌を-78℃で15分間続ける。上記混合物にCH2Cl2 (3ml)中化合物24 (717mg)を攪拌下-78℃で滴下する。攪拌を-78℃で15分間続け、DIPEA (1.17ml)を加え、15分間攪拌する。反応混合物をゆっくり室温に昇温する。反応混合物を濃縮乾固させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカ)で精製して化合物25 (701mg)を得る。
化合物26の合成:
化合物25 (77mg)をCH2Cl2 (7ml)に溶解させ、CF3COOH (1.4ml)を攪拌下で加える。反応混合物を室温で2時間攪拌し、CF3COOH (0.7ml)を加え、攪拌をさらに1時間続ける。反応混合物を蒸発乾固させ、Sep-Pak C18カートリッジで精製して化合物26 (30mg)を得る。
化合物27の合成:
化合物19 (5mg)のDMSO (0.2ml)溶液に化合物26 (4mg)およびNaBH3CN (10mg/mlストック溶液から0.8mg、0.08ml)およびAcOH (10mg/mlストック溶液から0.8mg、0.08ml)を加える。反応混合物を60℃で2時間攪拌し、溶媒を留去する。残渣をHPLC (逆相C18カラム)で精製して、ヘテロ二官能性化合物#1 (本明細書においては「化合物#1」とも呼ぶ)である化合物27 (2.5mg)を得る。
実施例2
ヘテロ二官能性化合物#2 (図2の化合物28)の合成
中間体IIの合成:
MeOH (200ml)中(-)-シキミ酸(20g)、および硫酸(2ml、98%)を室温で50時間攪拌する。反応混合物を冷中で2N NaOH水溶液によって中和する。蒸発乾固後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製してII (19.2g)を得る。
中間体(III)の合成:
シキミ酸メチル(II、10g)、2,2ジメトキシプロパン(10ml)およびp-TsOH (0.8g)をアセトニトリル(125ml)に溶解させ、室温で1時間攪拌する。次に反応混合物をトリエチルアミン(2ml)で中和し、蒸発乾固させる。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィーに供してIII (11g)を得る。
中間体IVの合成:
MeOH (40ml)中シキミ酸誘導体III (10g)およびPtO2/C (10%、250mg)を激しい攪拌下、室温で水素添加する。16時間後、反応混合物をセライト上で濾過し、蒸発乾固させる。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィーに供してIVを得る。
中間体Vの合成:
IV (8g)のDCM (100ml)溶液にピリジン(12ml)、無水酢酸(7ml)およびDMAP (25mg)を0℃で加える。反応混合物を室温で1時間攪拌し、EtOAc (250ml)で希釈する。0.5M HCl水溶液(3x50ml)、飽和KHCO3溶液(3x50ml)および飽和食塩水(3x50ml)で洗浄後、一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発乾固させる。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーで精製してV (6.8g)を得る。
中間体VIの合成:
V (6.0g)の酢酸(30ml、80%)溶液を80℃で1時間攪拌する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(DCM/MeOH 14:1)で精製してVI (3.6g)を得る。
中間体(VII)の合成:
VI (3g)およびp-TsCl (3.5g)のピリジン(30ml)溶液を室温で6時間攪拌する。MeOH (5ml)を加え、溶媒を減圧蒸発させ、残渣をEtOAc (3x150ml)に溶解させ、有機層を0.5M HCl水溶液(0℃)、水(冷)および飽和食塩水(冷)で洗浄する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、セライト上で濾過し、蒸発乾固させる。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(トルエン/EtOAc 4:1)で精製してVII (3.7g)を得る。
化合物VIIIの合成:
VII (3g)およびNaN3 (2.5g)のDMF (20ml)溶液を80℃で攪拌する。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc (200ml)および水(50ml)で希釈する。有機層を水(2x50ml)で2回、飽和食塩水(50ml)で1回さらに洗浄する。すべての水層をEtOAc (2x50ml)で2回抽出する。一緒にした有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc 5:2)で精製してVIII (2.2g)を得る。
化合物Xの合成:
エチル2,3,4-トリ-O-ベンジル-α-L-フコチオピラノシドIX (1.5g)のDCM (3ml)溶液に臭素(150μl)をアルゴン下0℃で加える。5分後、冷却浴を除去し、反応混合物を室温でさらに25分間攪拌する。シクロヘキセン(200μl)を加え、VIII (400mg)、(Et)4NBr (750mg)および粉末状4ÅモレキュラーシーブのDCM (10ml)およびDMF (5ml)溶液に反応混合物を加える。16時間後、トリエチルアミン(1.5ml)を加え、さらに10分間攪拌し、EtOAc (50ml)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水および飽和食塩水で洗浄する。水層をEtOAc (2x50ml)で2回抽出する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発乾固させる。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(トルエン/EtOAc 9:1)で精製してX (700mg)を得る。
化合物XIの合成:
X (1.5g)のMeOH (20ml)溶液に新たに調製したNaOMe (80mg)を加え、反応混合物を圧力管内にて80℃で20時間攪拌する。反応混合物を室温に冷却し、酢酸で中和する。溶媒を蒸発乾固させ、残渣をエーテルに溶解させる。新たに調製したジアゾメタンを加え、過剰のジアゾメタンを酢酸で中和する。溶媒を留去してXI (1.25g)を得る。
ビルディングブロックXVの合成:
既に記載の方法(Helvetica Chemica Acta 83:2893-2907 (2000))と全く同一の方法でこの合成を行う。
化合物XVIの合成:
XI (1.6g)、XV (3g)および活性化粉末状モレキュラーシーブ4Å (1g)のDCM (17ml)中混合物をアルゴン下室温で2時間攪拌する。次にDMTST (2g)を等しく4つに分けて1.5時間かけて加える。24時間後、反応混合物をセライト上で濾過し、濾液をDCM (100ml)で希釈する。有機層を飽和NaHCO3水溶液および飽和食塩水で洗浄し、水層をDCMで2回抽出する。一緒にした有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発乾固させる。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー(トルエン/EtOAc 8:1)で精製してXVI (1.5g)を得る。
化合物XVIIの合成:
XVI (500mg)およびオロチン酸クロリド(500mg)のジクロロメタン(10ml)溶液にトリフェニルホスフィン溶液(ジクロロメタン5ml中500mg)を10分間滴下する。反応混合物を室温で25時間攪拌し、溶媒を留去する。残渣を精製して(シリカゲル上のクロマトグラフィー、DCM/MeOH 19:1)、XVII (250mg)を得る。
化合物XVIIIの合成:
XVII (200mg)のジオキサン-水(5:1、12ml)溶液に10% Pd-C (100mg)を加え、反応混合物を水素下(55psi)、24時間激しく攪拌する。触媒をセライトベッドを通じて濾過し、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して化合物XVIII (150mg)を得る。
XIXの合成:
化合物XVIII (145mg)のMeOH (5ml)溶液にNaOMeのMeOH溶液(25%、0.025ml)を加え、反応混合物を室温で4時間攪拌し、酢酸で中和し、溶媒を留去する。残渣を水に溶解させ、Dowex 50wX-8 (Na形)樹脂ベッドに通す。水洗液を留去して化合物XIX (100mg)を得る。
EDA-XIXの合成:
XIX (80mg)をエチレンジアミン(EDA) (1ml)と共に攪拌下70℃で5時間加熱する。溶媒を留去し、sephadex G-25カラムで精製してEDA-XIX (82mg)を得る。
化合物28の合成:
実施例1に記載の手順(化合物27の合成用の)を使用して実施例1の化合物26をEDA-XIXと反応させ(生成物を精製して)、ヘテロ二官能性化合物#2 (本明細書においては「化合物#2」とも呼ぶ)である化合物28を得る。
実施例3
化合物のCXCR4への結合を評価するアッセイ
方法
このアッセイは、フィコエリトリン(「PE」)に結合された抗CXCR4抗体の、SupT1細胞の表面上のCXCR4への結合を阻害する、糖模倣化合物の能力を評価する。SupT1細胞は、リンパ芽球性白血病に由来するTリンパ芽球であり、細胞表面上のCXCR4を恒常的に発現している。細胞をATCCから購入する(ATCC番号CRL-1942)。抗ヒトCXCR4-フィコエリトリンモノクローナル抗体(抗CXCR4-PE)をR&D Systemsから購入する(カタログ番号FAB170P、クローン12G5)。10% FBSを補充したRPMI 1640培地中で細胞を増殖させる。約2x106個の細胞を、400 x gで10分間細胞を遠心分離することで3回洗浄し、細胞ペレットをPBS入りの0.05% BSAに再懸濁させる。3回目の遠心分離後、細胞ペレットをPBS入りのBSAに1ml当たり細胞5x105個の濃度で再懸濁させる。非特異的結合を遮断するために、ヒトIgを細胞に、細胞105個当たり1μgの濃度で加える。次に200μl(細胞1x105個)を5mlポリプロピレン丸底チューブ(Falcon 2063チューブ)に加える。化合物#1 (実施例1) (ロット31〜190)を細胞に最終濃度0.5、5、10および50μMで加える。最終濃度0.5μMを実現するために、50μM化合物#1 2.2μlおよびPBS/BSA 19.8μlを細胞200μlに加える。最終濃度5μMを実現するために、50μM化合物#1 22μlを細胞200μlに加える。最終濃度10μMを実現するために、500μM化合物#1 4.4μlおよびPBS/BSA 17.6μlを細胞200μlに加える。最終濃度50μMを実現するために、500μM化合物#1 22μlを細胞200μlに加える。細胞の他のアリコートを1または5μMのバイサイクラムCXCR4アンタゴニストAMD-3100 (Sigma Aldrich、カタログ# A5602)で処理する。AMD-3100最終濃度1μMを実現するために、50μM AMD-3100 4.4μlおよびPBS/BSA 17.6μlを細胞200μlに加え、最終濃度5μMを実現するために、50μM AMD-3100 22μlを細胞200μlに加える。さらに、CXCR4の天然リガンドである1μg/mlのSDF-1α (R&D Systemsカタログ#350-NS)で細胞のチューブ1つを処理する。チューブを4℃で15分間置く。続いて、細胞のチューブ1つにマウスIgG 2Aアイソタイプ対照抗体10μlを入れることを除き、各チューブに抗CXCR4-PE 10μlを入れる。チューブを4℃で45分間インキュベートする。細胞をPBS入りの0.05% BSAで2回洗浄し、最終細胞ペレットをPBS/BSA 100μlに再懸濁させる。試料を固定するために、2%ホルムアルデヒド(Polysciences, Inc. 超高純度EMグレード、カタログ番号04018) 100μlを各チューブに加える。Cytomation MoFlo機器を使用してフローサイトメトリーを行う。
結果
以下の表に示すように、化合物#1は、8.25μMのIC50で用量依存的に抗CXCR4-PEのSupT1細胞への結合を阻害する(図3)。SDF-1αは、抗体のCXCR4への結合を有効に阻害する。
Figure 0005726171
実施例4
E-セレクチン活性 - 結合アッセイ
方法
E-セレクチンの糖模倣アンタゴニストをスクリーニングする阻害アッセイは、IC50値の決定を可能にする競合的結合アッセイである。簡潔に言えば、96ウェルマイクロタイタープレート中、37℃で2時間のインキュベーションによってE-セレクチン/Igキメラを固定化する。非特異的結合を減少させるために、ウシ血清アルブミンを各ウェルに加え、室温で2時間インキュベートする。プレートを洗浄し、試験化合物の段階希釈液をビオチン化sLeaポリアクリルアミドとストレプトアビジン/ホースラディッシュペルオキシダーゼとの結合体の存在下でウェルに加え、室温で2時間インキュベートする。洗浄後の固定化E-セレクチンに結合したsLeaの量を決定するために、ペルオキシダーゼ基質3,3',5,5'テトラメチルベンジジン(TMB)を加える。3分後、酵素反応をH3PO4の添加によって停止させ、波長450nmの吸光度を決定する。結合を50%阻害するために必要な試験化合物の濃度を、各糖模倣E-セレクチンアンタゴニストに対するIC50値として決定および報告する。上記で測定した絶対IC50値の報告に加えて、相対IC50値を、試験化合物について測定されるIC50対、各アッセイについて規定される内部対照(参照)のIC50の比によって決定する。
結果
ヘテロ二官能性化合物#1の結果を図4および5に示す。化合物#1は強力なE-セレクチンアンタゴニストである(また抗CXCR4活性を有する - 図3)。
本明細書において言及されかつ/または出願データシートに列挙されたすべての上記米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許刊行物は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
本発明の具体的態様を例示目的で本明細書において説明したが、本発明の真意および範囲を逸脱することなく各種変更を行うことができることが、上記から認識されるであろう。

Claims (17)

  1. E−セレクチン阻害剤−リンカー−CXCR4ケモカイン受容体阻害剤を含む、E−セレクチンおよびCXCR4ケモカイン受容体の阻害のためのヘテロ二官能性化合物、または生理学的に許容されるその塩:
    ここで、該ヘテロ二官能性化合物が下記式を有する:
    Figure 0005726171
    式中、
    は、
    H、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニル、ハロゲン化C 〜C アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物、OHで置換されていてもよいアリール、あるいは、Xが、H、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニル、ハロゲン化C 〜C アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるNHX;
    Xが、H、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニル、ハロゲン化C 〜C アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるC(=O)OX、C(=O)OXで置換されているアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されているアルカニル;
    Xが、H、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニル、ハロゲン化C 〜C アルカニル、1個または複数のMe、OMe、ハロゲン化物またはOHで置換されていてもよいアリール、であるC(=O)X、OX、NHX、NHC(=O)Xであり;
    は、
    Figure 0005726171
    、−O−C(=O)−X、−NH 、−NH−C(=O)−NHXまたは−NH−C(=O)−Xであり、
    ここでnは0〜2であり、かつ
    XはC 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニル、
    Figure 0005726171
    より独立して選択され、
    ここでQはHまたは生理学的に許容される塩、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニル、アリール、mが1〜10である(CH −アリールであり、かつ
    ここでnは0〜10であり、
    上記環化合物のいずれかはCl、F、CF 、C 〜C アルコキシ、NO 、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニル、C 〜C 14 アリール、またはOY、C(=O)OY、NY もしくはC(=O)NHYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、
    ここでYはH、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニルまたはC 〜C 14 アリールであり;
    は、CN、CH CN、C(=O)X(ここでXはH、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニル、NHOH、NHOCH 、NHCN、またはNX である)、またはC(=O)OY(ここでYはH、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニルまたはC 〜C アルキニルである)であり;かつ
    は、
    Figure 0005726171
    であり、
    ここでシクロプロパン環はCl、F、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜2個で置換されていてもよく、かつ
    シクロヘキサン環はCl、F、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニルまたはOYより独立して選択される1〜3個で置換されていてもよく、
    ここでYはH、C 〜C アルカニル、C 〜C アルケニル、C 〜C アルキニルまたはC 〜C 14 アリールである
  2. 下記式:
    Figure 0005726171
    を有する、請求項1記載の化合物。
  3. 下記式:
    Figure 0005726171
    を有する、請求項1記載の化合物。
  4. 下記式:
    Figure 0005726171
    を有する、請求項1記載の化合物。
  5. 下記式:
    Figure 0005726171
    を有する、請求項1記載の化合物。
  6. リンカーが−C(=O)−NH−(CH−NH−である、請求項1〜のいずれか一項記載の化合物。
  7. リンカーが−CH−NH−CH−である、請求項1〜のいずれか一項記載の化合物。
  8. リンカーが−C(=O)−NH−CH−である、請求項1〜のいずれか一項記載の化合物。
  9. がん細胞が原発部位から離れることがあるがんの処置の必要がある個人における、そのような処置のための薬学的組成物であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない請求項1〜のいずれか一項記載の化合物を、処置に有効な量で含む、薬学的組成物。
  10. ある部位からがん細胞を血流中に動員し、がん細胞を血流中に保持することが望まれるがんの処置の必要がある個人における、そのような処置のための薬学的組成物であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない請求項1〜のいずれか一項記載の化合物を、処置に有効な量で含む、薬学的組成物。
  11. 循環血中に細胞を放出し、血中での細胞の保持を強化することを、そのような処置を必要とする個人の血中で行うための薬学的組成物であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない請求項1〜のいずれか一項記載の化合物を、処置に有効な量で含む、薬学的組成物。
  12. 細胞が骨髄前駆細胞である、請求項11記載の薬学的組成物。
  13. 細胞の接着または遊走が疾患中に生じる炎症性疾患の処置の必要がある個人における、そのような処置のための薬学的組成物であって、薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を伴うまたは伴わない請求項1〜のいずれか一項記載の化合物を処置に有効な量で含む、薬学的組成物。
  14. がん細胞が原発部位から離れることがあるがんを処置するための薬物の調製のための、請求項1〜のいずれか一項記載の化合物の使用。
  15. ある部位からがん細胞を血流中に動員し、かつがん細胞を血流中に保持することが望まれるがんを処置するための薬物の調製のための、請求項1〜のいずれか一項記載の化合物の使用。
  16. 循環血中に細胞を放出し、かつ血中での細胞の保持を強化するための薬物の調製のための、請求項1〜のいずれか一項記載の化合物の使用。
  17. 細胞の接着または遊走が疾患中に生じる炎症性疾患の処置のための薬物の調製のための、請求項1〜のいずれか一項記載の化合物の使用。
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