JP5298020B2 - ヘキソースおよびn−アセチルヘキソサミンの糖模倣体置換 - Google Patents
ヘキソースおよびn−アセチルヘキソサミンの糖模倣体置換 Download PDFInfo
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Description
本願は、米国特許法§119(e)の下、2006年10月12日に米国出願された仮特許出願第60/851,467号の利益を主張し、この出願はその全体を本明細書中に参考として援用される。
技術分野
本発明は、一般的に、オリゴ糖模倣体を得るための、より詳しくはシクロヘキサン誘導体を組み込むことまたは置換することによってオリゴ糖模倣体を得るための化合物および方法に関する。
天然単糖およびオリゴ糖は、様々な生物学的過程に関与するか、または関与し得る。特定の場合においては、天然ではない単糖およびオリゴ糖は、それらの天然の対応物に取って代わることに、またはさらに改善することに役立ち得る。単糖および特にオリゴ糖は、製造するのが難しく、したがって費用がかかり得る。製造する難しさの度合いが特に高くはない場合でさえ、単糖およびオリゴ糖の製造は、それにもかかわらず費用がかかり得る。この問題は、費用のかかる単糖およびオリゴ糖が、大量生産される必要がある場合に拡大される。単糖およびオリゴ糖の模倣体(「糖模倣体(glycomimetic)」)は、それらの生物学的性質を改善し得るが、この模倣体の製造費用を、それらが模倣するものに比べて著しく減少させることはできない。
(項目1)
少なくとも1種のシクロヘキサン誘導体を、オリゴ糖または糖模倣化合物に組み込むことを含む、オリゴ糖模倣体を調製する方法であって、ここで、該シクロヘキサン誘導体は、式:
を有し、
式中、
R 1 =H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);
R 2 =H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH 2 ) n NH 2 (n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX 2 OH(X=C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);但し、R 1 およびR 2 は、同時にHであることはなく;該シクロヘキサン誘導体は、OH、R 1 またはR 2 において該オリゴ糖または糖模倣化合物に少なくとも結合している方法。
(項目2)
オリゴ糖化合物もしくは糖模倣化合物における、またはオリゴ糖を含む、もしくは糖模倣体を含む化合物のオリゴ糖もしくは糖模倣体における少なくとも1種のヘキソースまたはヘキソサミンを、単糖模倣体で置換するための方法であって、オリゴ糖化合物もしくは糖模倣化合物における少なくとも1種のヘキソースまたはヘキソサミンを、シクロヘキサン誘導体で置き換えることを含み、ここで、該シクロヘキサン誘導体は、式:
を有し、
式中、
R 1 =H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);
R 2 =H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH 2 ) n NH 2 (n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX 2 OH(X=C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);但し、R 1 およびR 2 は、同時にHであることはなく;該シクロヘキサン誘導体は、OH、R 1 またはR 2 において該オリゴ糖または糖模倣化合物に少なくとも結合している方法。
(項目3)
少なくとも1種のシクロヘキサン誘導体を含むオリゴ糖または糖模倣化合物であって、ここで、該シクロヘキサン誘導体は、式:
を有し、
式中、
R 1 =H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);
R 2 =H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH 2 ) n NH 2 (n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX 2 OH(X=C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);但し、R 1 およびR 2 は、同時にHであることはなく;該シクロヘキサン誘導体は、OH、R 1 またはR 2 において該オリゴ糖または糖模倣化合物に少なくとも結合している化合物。
(項目4)
を含む化合物であって、
R 1 =H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);
R 2 =H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH 2 ) n NH 2 (n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX 2 OH(X=C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);但し、R 1 およびR 2 は、同時にHであることはなく;R 3 =−OH、
−O−C(=O)−X、−NH 2 、−NH−C(=O)−NHX、または−NH−C(=O)−Xであり、ここで、n=0〜2であり、Xは、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、
から独立に選択され、ここで、Qは、Hであるか、または生理学的に許容される塩、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、アリール、ヘテロアリール、(CH 2 ) m −アリールまたは(CH 2 ) m −ヘテロアリールであり、ここで、mは、1〜10であり、ここで、n=0〜10であり、上記環化合物のいずれも、Cl、F、CF 3 、C 1 〜C 8 アルコキシ、NO 2 、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、C 1 〜C 14 アリール、またはOY、C(=O)OY、NY 2 もしくはC(=O)NHYから独立に選択される1から3個のもので置換されていてよく、ここで、Yは、H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、またはC 1 〜C 14 アリールであり;
R 4 =
6’硫酸化GlcNAc、6’カルボキシル化GlcNAc、6’硫酸化GalNAc、6’硫酸化ガラクトース、6’カルボキシル化ガラクトース、
(ここで、R 10 は、
の1つであり、ここで、Qは、Hまたは生理学的に許容される塩、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、アリール、ヘテロアリール、(CH 2 ) m −アリールまたは(CH 2 ) m −ヘテロアリールであり、ここで、mは、1〜10であり、n=1〜4であり、ZおよびY=C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、ハロゲン化C 1 〜C 8 アルカニル、アリール、およびMe、OMe、ハロゲン化物、OHで置換されたヘテロアリールである)であり;
R 5 =H、D−マンノース、L−ガラクトース、D−アラビノース、L−フコース、ポリオール、
(ここで、X=CF 3 、シクロプロピルまたはフェニルである)、または
(ここで、Qは、Hまたは生理学的に許容される塩、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、アリール、ヘテロアリール、(CH 2 ) m −アリールまたは(CH 2 ) m −ヘテロアリールであり、ここで、mは、1〜10であり、ここで、R 11 は、アリール、ヘテロアリール、
であり、ここで、Qは、Hまたは生理学的に許容される塩、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニル、アリール、ヘテロアリール、(CH 2 ) m −アリールまたは(CH 2 ) m −ヘテロアリールであり、ここで、mは、1〜10であり、ここで、n=0〜10であり、上記環化合物のいずれの1つも、Cl、F、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニル、C 1 〜C 8 アルキニルまたはOYから独立に選択される1から3個のもので置換されていてよく、ここで、Yは、H、C 1 〜C 8 アルカニル、C 1 〜C 8 アルケニルまたはC 1 〜C 8 アルキニルである)である化合物。
(項目5)
項目4に記載の化合物からなる化合物。
(項目6)
式:
を有し、ここで、Qが、Hまたは生理学的に許容される塩であり、Meが、メチルである、項目5に記載の化合物。
(項目7)
式:
を有し、ここで、Qが、Hまたは生理学的に許容される塩であり、Meが、メチルであり、Bzが、ベンゾイルである、項目5に記載の化合物。
(項目8)
式:
(項目9)
式:
を有し、ここで、Qが、Hまたは生理学的に許容される塩であり、Meが、メチルであり、Bzが、ベンゾイルである、項目5に記載の化合物。
(項目10)
式:
を有し、ここで、Qが、Hまたは生理学的に許容される塩であり、Meが、メチルである、項目5に記載の化合物。
(項目11)
式:
を有し、ここで、Qが、Hまたは生理学的に許容される塩であり、Meが、メチルであり、Bzが、ベンゾイルである、項目5に記載の化合物。
(項目12)
式:
を有し、ここで、Meが、メチルである、項目5に記載の化合物。
(項目13)
式:
を有し、ここで、Qが、Hまたは生理学的に許容される塩であり、Meが、メチルであり、Bzが、ベンゾイルである、項目5に記載の化合物。
(項目14)
式:
を有し、ここで、Qが、Hまたは生理学的に許容される塩であり、Meが、メチルであり、Bzが、ベンゾイルである、項目5に記載の化合物。
(項目15)
式:
を有し、ここで、Qが、Hまたは生理学的に許容される塩であり、Meが、メチルである、項目5に記載の化合物。
(項目16)
式:
を有し、ここで、Qが、Hまたは生理学的に許容される塩であり、Meが、メチルであり、Bzが、ベンゾイルである、項目5に記載の化合物。
(項目17)
式:
を有し、ここで、Qが、Hまたは生理学的に許容される塩であり、Meが、メチルである、項目5に記載の化合物。
(項目18)
式:
を有し、ここで、Meが、メチルであり、Etが、エチルであり、Bzが、ベンゾイルである、項目5に記載の化合物。
(項目19)
式:
を有し、ここで、Meが、メチルであり、Bzが、ベンゾイルである、項目5に記載の化合物。
(項目20)
式:
を有し、ここで、Meが、メチルであり、Etが、エチルであり、Bzが、ベンゾイルである、項目5に記載の化合物。
(項目21)
式:
を有し、ここで、Meが、メチルであり、Bzが、ベンゾイルである、項目5に記載の化合物。
(項目22)
前記化合物に結合しているポリエチレングリコールを含む、項目4に記載の化合物。
(項目23)
項目4に記載の化合物の別のものにポリエチレングリコールによって結合している、項目4に記載の化合物。
(項目24)
前記化合物に結合しているポリエチレングリコールを含む、項目5に記載の化合物。
(項目25)
項目5に記載の化合物の別のものにポリエチレングリコールによって結合している、項目5に記載の化合物。
摘要
要約すると、本発明は、オリゴ糖模倣体を得るための化合物および方法を提供する。本発明の一態様においては、少なくとも1種のシクロヘキサン誘導体を、オリゴ糖または糖模倣化合物に組み込むことを含む、オリゴ糖模倣体を調製するための方法が提供され、ここで、該シクロヘキサン誘導体は、式:
式中、
R1=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);
R2=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH2)nNH2(n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX2OH(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);但し、R1およびR2は、同時にHであることはなく;
該シクロヘキサン誘導体は、OH、R1またはR2において該オリゴ糖または糖模倣化合物に少なくとも結合している。同様に含まれるのは、上記方法で調製される生成物である。
式中、
R1=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);
R2=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH2)nNH2(n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX2OH(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);但し、R1およびR2は、同時にHであることはなく;
該シクロヘキサン誘導体は、OH、R1またはR2において該オリゴ糖または糖模倣化合物に少なくとも結合している。同様に含まれるのは、上記方法で調製される生成物である。
式中、
R1=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);
R2=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH2)nNH2(n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX2OH(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);但し、R1およびR2は、同時にHであることはなく;
該シクロヘキサン誘導体は、OH、R1またはR2において該オリゴ糖または糖模倣化合物に少なくとも結合している。
R1=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);
R2=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH2)nNH2(n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX2OH(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);但し、R1およびR2は、同時にHであることはなく;
R3=−OH、
R4=
R5=H、D−マンノース、L−ガラクトース、D−アラビノース、L−フコース、ポリオール、
R1=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);
R2=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH2)nNH2(n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX2OH(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);但し、R1およびR2は、同時にHであることはなく;
R3=−OH、
R4=
R5=H、D−マンノース、L−ガラクトース、D−アラビノース、L−フコース、ポリオール、
R1は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい)であってよい。R2は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH2)nNH2(n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX2OH(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい)であってよく;但し、R1およびR2は、同時にHであることはない。シクロヘキサン誘導体は、OH、R1またはR2の少なくとも1つにおいてオリゴ糖または糖模倣化合物に結合している。実施形態においては、結合は、OHまたはR2の少なくとも1つにおける。結合の他の選択は、OHの両方におけるもの、例えば、OHの1つにおいて結合している1つの単糖または単糖模倣体およびもう1つのOHにおいて結合しているもう1つの単糖または単糖模倣体を含む。
式中、
R1は、上記のとおり定義され、
R2は、上記のとおり定義され、
該シクロヘキサン誘導体は、OH、R1またはR2においてオリゴ糖または糖模倣化合物に少なくとも結合している。
上式のR1は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、1種または複数のMe、OMe、ハロゲン化物、またはOHで置換されていてよい)であってよく;
上式のR2は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH2)nNH2(n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX2OH(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい)であってよく;但し、R1およびR2は、同時にHであることはなく;
上式のR3は、−OH、
上式のR4は、
上式のR5は、H、D−マンノース、L−ガラクトース、D−アラビノース、ポリオール、L−フコース、
R1は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);C(=O)OX、C(=O)OXで置換されたアルカニル、C(=O)NHX、C(=O)NHXで置換されたアルカニル(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);
R2は、H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリール(これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、OH、またはNHXの1種または複数で置換されていてよく、ここで、X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)OX(Xは、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);−C(=O)NH(CH2)nNH2(n=0〜30)、C(=O)NHXまたはCX2OH(X=C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);O(=O)X、OX、NHX、NH(=O)X(X=H、C1〜C8アルカニル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ハロゲン化C1〜C8アルカニル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらのいずれも、Me、OMe、ハロゲン化物、またはOHの1種または複数で置換されていてよい);但し、R1およびR2は、同時にHであることはなく;
R3は、−OH、
R4は、
R5は、H、D−マンノース、L−ガラクトース、D−アラビノース、L−フコース、ポリオール、
テトラヒドロフタル酸無水物からのGlcNAc模倣体の合成(図1)
中間体Iの合成:
Amberlyste 15(50.0g)を、フラスコ中に置き、高真空中で1時間乾燥した。メタノール(1l)を添加し、次いで、シス−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物(50.0g、328mmol)およびトリメチルオルトホルメート(100ml、914mmol)を添加した。この反応混合物を、次いで、勢いよく撹拌した。5日後、さらなるトリメチルオルトホルメート(50ml、457mmol)を添加した。この反応を、9日後に停止し(TLC対照:石油エーテル/Et2O、1:2)、セライト上でろ過し、メタノールで洗浄した。溶媒を真空中(20mbar)で除去した。褐色残渣を、CH2Cl2(150ml)と一緒に分液漏斗に移し飽和NaHCO3溶液およびブライン(各150ml)で洗浄した。水層を、CH2Cl2(3×150ml)で3回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、真空(20mbar)中で濃縮して茶色がかった油(57.5g、88%)としてジエステルIを得た。
pH7.00リン酸緩衝液(103ml、0.07M)中のジエステルI(2.00g、10.1mmol)の撹拌している懸濁液に、PLE(8.00mg、216単位)を添加した。シリンジポンプによりNaOH溶液(1.0M)を連続して添加することによって、pHを7に保った。この反応物を、1当量のNaOH(10ml)が使用(56.5時間、TLC対照:石油エーテル/Et2O、1:2)されるまで20℃で撹拌した。この反応混合物を、酢酸エチル(100ml)と一緒に分液漏斗中に移した。層を分離し、有機層を、pH7.00のリン酸緩衝液(2×60ml)で2回抽出した。合わせた水層を、1MのHCl溶液でpH2に酸性化し、酢酸エチル(4×150ml)で4回抽出した。層を分離するために、NaClを添加した。合わせた有機層を、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮して黄色がかった油(1.67g、90%)としてモノエステルIIを得た。96.0%ee.(GC),96.4%ee.(旋光度),[α]D 21+15.23° (c=0.195,EtOH),(文献+15.8° (c=0.2,EtOH),[Angew. Chem. Int. Ed. Engl.、1984年、23巻、142頁])。
無水CH2Cl2(18ml)中のモノエステルII(0.992g、5.38mmol)の溶液を、(COCl)2(0.7ml、8.15mmol)およびDMF(14μl)で処理し、室温で3時間撹拌し、蒸発(アルゴンでパージした、ロータベイパー(rotavapor))した。この残渣の無水THF(20ml)中の溶液を、無水THF(50ml)中の2−メルカプトピリジン−1−オキシドナトリウム塩(974.8mg、6.49mmol)、t−BuSH(3.1ml、27.5mmol)、および4−DMAP(26.3mg、0.216mmol)の沸騰している懸濁液に20分間かけて一滴ずつ添加した。この溶液を、3時間還流撹拌した(TLC対照:石油エーテル/Et2O、10:1)。この反応混合物を、次いでr.t.(室温)に冷却し、酢酸エチル(50ml)と一緒に分液漏斗に移し、水(100ml)で洗浄した。水層を、酢酸エチル(2×100ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、真空中(200mbar)で濃縮した。この粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/Et2O、30:1から15:1)によって精製して、黄色がかった油(584.9mg、83%)としてメチルエステルIIIを得た。[α]D 21+78.23° (c=1.010,CHCl3)。
pH7.00のリン酸緩衝液(520ml、0.07M)中のメチルエステルIII(5.19g、37.0mmol)の撹拌している懸濁液に、PLE(51.2mg、1382単位)を添加した。シリンジポンプによりNaOH溶液(1.0M)を添加することによって、pHを7に保った。この反応物を、1当量のNaOH(37ml)が使用されるまで(11時間、TLC対照:石油エーテル/Et2O、1:1)、室温で撹拌した。この反応混合物を、分液漏斗に移し、酢酸エチル(2×300ml)で2回洗浄した。層を分離し、有機層を、pH7.00リン酸緩衝液(2×300ml)で2回抽出した。合わせた水層を、水性HCl(30ml、4M)でpH2に酸性化し、酢酸エチル(3×400ml)で3回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、真空中(100mbar)で濃縮した。粗製生物を、シリカのショートプラグを通してろ過して、淡黄色がかった油(3.92g、84%)として酸IVを得た。96.3%ee.(GC),94.3%ee.(旋光度),[α]D 21+89.12°(c=6.730,MeOH),(文献+94.5°(c=7,MeOH),[ActaChem. Scand.、1970年、24巻、2693頁])。
酸IV(8.30g、65.7mmol)を、アルゴンでパージしたフラスコ中に置き、水(180ml)中に懸濁した。この反応混合物を、0℃に冷却し、NaHCO3(16.6g、197mmol)を添加し、次いで水(150ml)中のKI(65.4g、394mmol)およびヨウ素(17.5g、68.9mmol)の溶液を添加した。この反応物を、室温で24時間撹拌し、次いでCH2Cl2(3×60ml)で3回抽出した。合わせた有機層を、水(250ml)中のNa2S2O3(50g)の溶液で洗浄した。水層を、CH2Cl2(2×60ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、光から保護し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、真空中(20mbar)およびすぐに高真空中で濃縮して、オフホワイト固体(15.79g、95%)としてヨードラクトンVを得た。[α]D 21+35.96°(c=0.565,CHCl3)。
ヨードラクトンV(15.73g、62.2mmol)を、無水THF(340ml)に溶解した。次いで、DBU(14ml、93.3mmol)を添加し、この混合物を、20時間還流(TLC対照:石油エーテル/Et2O、1:1)した。この反応混合物を、室温に冷却し、Et2O(200ml)と一緒に分液漏斗に移し、水性HCl(400ml、0.5M)およびブライン(400ml)で抽出した。水層を、Et2O(3×200ml)で3回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、真空中(350mbar)で濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/CH2Cl2/Et2O、20:5:1から8:5:1)によって精製して、黄色がかった油(7.28g、94%)としてラクトンVIを得た。[α]D 21+187.31°(c=1.080,CHCl3)。
NaHCO3(4.36g、51.8mmol)を、高真空中で2時間乾燥した。次いで、新しく蒸留したメタノール(268ml)を添加し、次いでラクトンVI(6.38g、51.4mmol)を添加した。この反応混合物を、次いで、アルゴン下で12時間撹拌した(TLC対照:石油エーテル/Et2O、1:1)。溶媒を蒸発し、残渣をCH2Cl2(60ml)と一緒に分液漏斗に移し、水(60ml)およびブライン(60ml)で抽出した。水層を、CH2Cl2(2×60ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、真空中(50mbar)で濃縮して、黄色がかった油(7.77g、96%)としてアルコールを得た。無水CH2Cl2(150ml)中のアルコールの溶液に、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(14.93g、99mmol)を、少しずつ添加し、次いでDBU(18.4ml、123.4mmol)を添加した。この反応物を、室温で12時間撹拌し(TLC対照:石油エーテル/Et2O、20:1)、次いで、メタノール(20ml)でクエンチした。この反応混合物を、CH2Cl2(100ml)と一緒に分液漏斗に移し、飽和NaHCO3溶液(100ml)およびブライン(100ml)で洗浄した。水層を、CH2Cl2(2×100ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、蒸発(200mbar)した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/Et2O、40:1から20:1)によって精製して無色油(13.96g、量的収率)としてシリルエーテルVIIを得た。[α]D 21+1.97°(c=1.045,CHCl3)。
CH2Cl2(36ml)中のシリルエーテルVII(1.21g、4.47mmol)の溶液を、10℃に冷却し、次いで、m−CPBA(1.92g、11.1mmol)を、一度に添加した。この反応混合物を、10℃で15時間撹拌した。2時間かけて、温度を室温に上げ、反応を停止した(TLC対照:石油エーテル/Et2O、5:1)。この混合物を、CH2Cl2(150ml)で希釈し、分液漏斗に移した。m−CPBAの過剰を、飽和Na2S2O3溶液(2×150ml)で2回洗浄することによって無効化した。有機層を、連続的に、飽和NaHCO3溶液(150ml)およびブライン(150ml)で洗浄した。水層を、CH2Cl2(2×100ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/Et2O、12:1から10:1)によって精製して黄色がかった油(1.001g、78%)としてエポキシドVIIIを得た。[α]D 21−25.60(c=0.985,CHCl3)。
CuCN(635.4mg、7.09mmol)を、150℃で、高真空中で30分乾燥し、無水THF(10ml)中に懸濁し、−78℃に冷却した。MeLi(Et2O中の1.6M、8.90ml、14.2mmol)を、注射器でゆっくりと添加し、温度を、30分間かけて−10℃に上げた。この混合物を、再び−78℃に冷却し、次いで、THF(2ml)中の新しく蒸留したBF3エーテレート(360μl)を添加した。20分間撹拌後、THF(10ml)中のエポキシドVIII(408.0mg、1.42mmol)を添加した。反応を、−78℃で5時間撹拌の後に停止した(TLC対照:石油エーテル/Et2O、3:1)。MeLiの過剰を、メタノール(4ml)およびトリエチルアミン(4ml)の混合物によってクエンチした。この混合物を、Et2O(100ml)と一緒に分液漏斗に移し、25%水性NH3/飽和NH4Cl(1:9)溶液で抽出した。有機層を、次いで、連続的に、ブライン(60ml)、5%酢酸(60ml)、飽和NaHCO3溶液(60ml)およびブライン(60ml)で洗浄した。水層を、Et2O(2×100ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、真空中(20mbar)で濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/Et2O、10:1から8:1)によって精製して、赤みがかった油(337.0mg、78%)としてGlcNAc模倣体IXを得た。[α]D 21−28.34°(c=1.020,CHCl3)。
CH2Cl2(12ml)およびDMF(3ml)中のIX(347.5mg、1.15mmol)、エチル2,3,4−トリ−O−ベンジル−L−フコチオピラノシド(1.111g、2.32mmol)、(Bu)4NBr(1.122g、3.48mmol)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジン(713.3mg、3.47mmol)、および粉末4Åモレキュラーシーブ(3g)の混合物を、Ar下、室温で4時間撹拌した後、CuBr2(775.9mg、3.47mmol)を添加し、この反応混合物を、室温で20時間撹拌した(TLC対照:トルエン/石油エーテル/EtOAc、3:3:1)。この反応混合物を、セライト上でろ過し、ろ液を、CH2Cl2(20ml)で希釈した。有機層を、飽和NaHCO3溶液およびブライン(各40ml)で洗浄し、水層を、CH2Cl2(3×40ml)で3回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、トルエンと同時蒸発して乾燥した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/Et2O、7:1から5:1)によって精製して黄色がかった油(631.4mg、76%)として化合物Xを得た。[α]D 21−40.66°(c=0.790,CHCl3)。
THF(5ml)中の二糖類模倣体X(139.5mg、0.194mmol)の溶液に、TBAF(390μl、0.390mmol)を添加した。26時間後、さらなるTBAF(200μl、0.200mmol)を添加し、この溶液を撹拌しつづけた。反応を、50時間後に停止し、真空中で濃縮した(TLC対照:石油エーテル/酢酸エチル、5:1)。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、3:1)によって精製して、白色固体(95.7mg、81%)として保護されていない二糖類模倣体XIを得た。[α]D 21−43.03°(c=1.090,CHCl3)。
無水CH2Cl2(16ml)を、アルゴン雰囲気下で、チオグリコシド(562.3mg、0.719mmol)、グリコシル受容体XI(335.6mg、0.555mmol)および活性化した4Åモレキュラーシーブ(4g)の混合物に添加した。CH2Cl2(8ml)中のDMTST(440.6mg、1.706mmol)および活性化した4Åモレキュラーシーブ(2g)の懸濁液を、第2のフラスコ中に調製した。両方の懸濁液を、室温で4時間撹拌した後、注射器でDMTST懸濁液を、いくらかのさらなるCH2Cl2(1ml)と一緒にもう一方の懸濁液に添加した。反応を、63時間後に停止し(TLC対照:石油エーテル/Et2O、1:1)、セライトを通してろ過し、CH2Cl2で洗浄した。ろ液を、NaHCO3の飽和溶液(40ml)および水(100ml)で連続的に洗浄した。水層を、DCM(3×60ml)で3回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。粗生成物を、繰り返し行ったカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/Et2O、1:1)によって精製して、白色泡沫(489.9mg、66%)として四糖類XIIを得た。[α]D 21−52.80(c=1.050,CHCl3)。
XII(132.5mg、0.100mmol)、Pd(OH)2/C(50mg)、ジオキサン(3ml)および水(0.75ml)の混合物を、室温で、4bar下で、Parrシェーカー中で水素化した。20時間後、この混合物を、セライトを通してろ過し、さらに26時間、新たなPd(OH)2/C(50mg)と一緒に処理し、その後、TLC対照は、反応の完了を示した。この反応混合物を、セライト上でろ過し、蒸発して乾燥した。残渣を、メタノール(4ml)に再溶解し、ナトリウムメタノレート(160μlのMeOH中の0.150mmol)を添加した。室温で16時間撹拌後、反応を、酢酸(17μl)の添加によってクエンチした。この混合物を、真空中で濃縮し、分取逆相HPLCによって精製して、白色固体(57.1mg、76%)として化合物XIIIを得た。[α]D 21−85.02°(c=0.570,MeOH)。
シクロヘキセノンからのGlcNAc模倣体の合成(図2)
中間体XIVの合成:
2−シクロヘキセノン(9.8ml、101mmol)を、光から保護されたフラスコ中でCH2Cl2(250ml)に溶解し、次いで、この溶液を0℃に冷却した。CH2Cl2(100ml)中の臭素(5.4ml、105mmol)を、35分かけて滴下漏斗により添加した。透明な黄色の溶液を、0℃で2.5時間撹拌し、次いで、CH2Cl2(20ml)中のEt3N(23.1ml、166mmol)を、滴下漏斗により少量ずつ添加して、透明な黄色から沈殿を含む褐色への色変化を生じた。この混合物を、室温で2時間撹拌し、次いで停止した。この反応混合物を、CH2Cl2(50ml)で希釈し、3%HCl(2×50ml)で2回洗浄した。水層を、CH2Cl2(2×25ml)で抽出し、合わせた有機層を、ブライン(80ml)および水(100ml)の混合物で洗浄した。層を分離し、水層を、CH2Cl2(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層を、真空中で濃縮して、数mlのCH2Cl2に依然溶解された褐色の残渣を得、次いで、活性炭で処理し、セライトを通してろ過した。透明な緑色の混合物を、濃縮して乾燥した。ヘキサン/EtOAc(100ml:数滴)からの再結晶化によってオフホワイトの結晶が得られた。結晶を、デシケーター中で12時間乾燥して、臭化物XIV(11.0g、62.8mmol、62%)を得た。1H−NMR(CDCl3,500.1MHz):δ=2.07(m,2H,H−5),2.45(m,2H,H−4),2.63(m,2H,H−6),7.42(t,3J=4.4Hz,1H,H−3)。
(S)−α,α−ジフェニルプロリノール(290mg、1.14mmol)を、火炎乾燥した、光から保護されたフラスコ中でTHF(20ml)に溶解し、次いで、撹拌下でB(OMe)3(153μl、1.37mmol)を、注射器でこの溶液に添加した。この混合物を、室温で1時間撹拌した後、BH3・N,N−ジエチルアニリン(2.00ml、11.2mmol)を添加し、得られた溶液を−10℃に冷却した。次いで、THF(15ml)中の臭化物XIV(2.00g、11.4mmol)の溶液を、45分かけて添加した。透明な黄色の混合物を、0℃で3時間撹拌した。ケトンの完全な変換後、反応をHCl(1M、20ml)でクエンチした。得られた混合物を、CH2Cl2(40ml)および水(50ml)で希釈した。分離後、有機層を、ブライン(20ml)で洗浄し、両方の水層を、CH2Cl2(2×25ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。粗生成物のクロマトグラフィー精製(石油エーテル/Et2O、2:1から1.5:1)によって、旋光度および(1R)−(−)−MTPA−Clでの誘導体化で測定された96%eeの光学収率で無色の油としてXV(1.89g、10.7mmol、93%)が得られた。[α]D 21=+83.0(c=1.01;CHCl3);1H−NMR(CDCl3,500.1MHz):δ=1.59−1.66(m,1H,H−5a),1.69−1.77(m,1H,H−5b),1.86−1.97(m,2H,H−6a,H−6b),2.00−2.07(m,1H,H−4a),2.09−2.16(m,1H,H−4b),2.26(m,1H,OH),4.20(m,1H,H−1),6.19(t,3J=4.0Hz,1H,H−3)。
XV(7.33g、41.4mmol)を、滴下漏斗を備えた火炎乾燥したフラスコ中でEt2O(43ml)に溶解した。tert−BuLi(ペンタン中の1.7M、133mmol)を、−78℃で1時間15分かけて一滴ずつ添加した。完全な添加後、透明の黄色がかった混合物を、−78℃で、さらに1時間30分撹拌し、次いで、3時間15分かけて−20℃に温めた。反応を、NaHCO3の飽和溶液(50ml)の添加によってクエンチし、室温で、さらに1時間撹拌した。反応物を、水(20ml)およびEt2O(20ml)の添加により希釈した。層を分離し、水層をEt2O(2×30ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、真空中(>200mbar)で濃縮して黄色の混合物(まだ溶媒が存在)を得、これを、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/Et2O、2:1から1:1)によって精製した。生成物を、真空中(>200mbar)で大部分濃縮し、次いで、残りの溶媒を、ビグリューカラムを用いるアルゴン下の蒸留により除去して、透明の褐色の油としてアルコールXVI(3.39g、34.6mmol、85%)を得た。[α]D 21=+117.7(c=0.95;CHCl3);1H−NMR(CDCl3,500.1MHz):δ=1.53−1.64(m,3H,H−5a,H−6a,OH),1.68−1.77(m,1H,H−5b),1.87(m,1H,H−6b),1.92−2.06(m,2H,H−4a,H−4b),4.19(s,1H,H−1),5.74(dd,3J=2.4,10.0Hz,1H,H−2),5.82(m,1H,H−3)。
アルコールXVI(1.51g、15.3mmol)を、室温でCH2Cl2(35ml)中で撹拌した。トリチルクロリド(9.54g、34.2mmol)を、この混合物に添加し、次いで、DBU(5.9ml、39.5mmol)を注射器で添加した。褐色混合物を、45時間撹拌し、次いで停止した。この反応混合物を、CH2Cl2(50ml)で希釈し、NaHCO3の飽和溶液(50ml)で洗浄した。層を分離し、水層をCH2Cl2(2×25ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、濃縮して乾燥した。得られた粘性のある褐色の油を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/トルエン、11:1から4:1)によって精製して、黄色固体としてトリチルエーテルXVII(3.72g、10.9mmol、71%)を得た。[α]D 21=+74.6(c=1.15;CHCl3);1H−NMR(CDCl3,500.1MHz):δ=1.31−1.41(m,3H,H−5a,H−6),1.68−1.76(m,1H,H−5b),1.80(m,1H,H−4a),1.98(m,1H,H−4b),4.06(s,1H,H−1),5.03(m,1H,H−2),5.61(m,1H,H−3),7.21−7.54(m,15H,3C6H5);C25H24O(340.46)の元素分析計算値:C 88.20,H 7.10;実測値:C 88.01,H 7.29。
トリチルエーテルXVII(948mg、2.79mmol)を、アルゴン雰囲気下でCH2Cl2(30ml)に溶解し、NaHCO3(281mg、3.34mmol)を添加した。この混合物を、0℃に冷却し、撹拌下でm−クロロ過安息香酸(70%、960mg、5.56mmol)を添加した。1.5時間撹拌後、反応温度を、ゆっくりと室温に上げ、この混合物を、さらに3.5時間撹拌した。この反応物を、CH2Cl2(50ml)で希釈し、分液漏斗に移した。m−クロロ過安息香酸の過剰を、Na2S2O3の飽和溶液(2×150ml)で洗浄することにより無効化した。有機層を、次いで、連続的に飽和Na2CO3溶液(150ml)およびブライン(150ml)で洗浄した。水層を、毎回、CH2Cl2(2×50ml)で抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc、20:1から15:1)で精製して、無色固体としてエポキシドアンチ−XVIII(714mg、2.00mmol、72%)を得た。[α]D 21=+26.6(c=0.67;CHCl3);1H−NMR(CDCl3,500.1MHz):δ=1.02−1.11(m,1H,H−5a),1.15−1.22(m,1H,H−6a),1.37−1.43(m,1H,H−5b),1.53(m,1H,H−6b),1.64−1.71(m,1H,H−4a),1.90(m,1H,H−4b),2.25(m,1H,H−2). 2.97(m,1H,H−3),3.86(m,1H,H−1),7.23−7.53(m,15H,3C6H5);C25H24O2(356.46)の元素分析計算値:C 84.24,H 6.79;実測値:C 83.86,H 6.85。
ヨウ化銅(I)(499mg、2.62mmol)を、200℃で、高真空で30分間乾燥し、次いで、アルゴンでフラッシュし、無水ジエチルエーテル(10ml)中に懸濁した。−20℃に冷却後、MeLi(エーテル中の1.6M、3.26ml、5.22mmol)を、ゆっくりと添加し、この溶液を、15分間撹拌した。ジエチルエーテル(7ml)中のエポキシドアンチ−XVIII(310mg、0.870mmol)の溶液を、この銅塩に添加した。−20℃で30分間撹拌後、この反応混合物を、ゆっくりと室温にもっていき、1週間撹拌した。この反応物を、tert−ブチルメチルエーテル(10ml)で希釈し、0℃でNaHCO3の飽和溶液(10ml)でクエンチした。この反応混合物を、tert−ブチルメチルエーテルおよびNaHCO3の飽和溶液(各20ml)で、さらに希釈および抽出した。水層を、tert−ブチルメチルエーテル(2×50ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc/Et3N、13:1:0.07)で精製して、黄色がかった樹脂としてXIX(206mg、64%)を得た。[α]D 21=−57.6(c=0.52;CHCl3);1H−NMR(CDCl3,500.1MHz):δ=0.78(m,1H,H−5a),0.94(m,1H,H−4a),1.00(d,3J=6.4Hz,3H,CH3),1.17(m,1H,H−3),1.32(m,1H,H−6a),1.40(m,1H,H−5b),1.46−1.49(m,2H,H−4b,H−6b),2.67(s,1H,OH),2.83(ddd,3J=4.1,8.6,11.1Hz,1H,H−1),3.32(t,3J=9.2Hz,1H,H−2),7.21−7.30,7.49−7.50(m,15H,3C6H5);C26H28O2(372.51)の元素分析計算値:C 83.83,H 7.58;実測値:C 83.51,H 7.56。
CH2Cl2(1ml)中のBr2(43μl、0.837mmol)の溶液を、CH2Cl2(2ml)中のエチル2,3,4−トリ−O−ベンジル−L−フコチオピラノシド(349mg、0.729mmol)の溶液に0℃で一滴ずつ添加した。0℃で50分間撹拌後、シクロヘキセン(100μl)を添加し、この溶液をさらに20分間撹拌した。この混合物を、活性化した3Åモレキュラーシーブ(850mg)と一緒に2時間撹拌しておいた、DMF/CH2Cl2(10ml、1:1)中のXIX(208mg、0.558mmol)およびEt4NBr(154mg、0.733mmol)の溶液に一滴ずつ添加した。この混合物を、室温で14時間撹拌した。反応を、ピリジン(1ml)でクエンチし、CH2Cl2(20ml)を添加してセライト上でろ過した。この溶液を、ブライン(40ml)で洗浄し、水層を、CH2Cl2(3×30ml)で抽出した。合わせた有機相を、Na2SO4で乾燥し、溶媒を、トルエンと共沸して除去し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/トルエン/酢酸エチル/Et3N、20:5:1:0.26)で精製して、無色泡沫として254mg(58%、0.322mmol)のXXを得た。[α]D 21=−36.4(c=0.51;CHCl3);1H−NMR(CDCl3,500.1MHz):δ=0.81(d,3J=6.5Hz,3H,FucH−6),1.05(m,1H,H−6a),1.18(d,3J=7.6Hz,3H,CH3),1.15−1.28(m,2H,H−4a,H−5a),1.34(m,1H,H−6b),1.75(m,1H,H−4b),1.85−1.90(m,2H,H−3,H−5b),2.91(m,1H,H−2),3.52(m,1H,FucH−4),3.64(m,1H,FucH−5),3.76(dd,3J=2.7,10.1Hz,1H,FucH−3),3.81(m,1H,H−1),3.88(dd,3J=3.6,10.1Hz,1H,FucH−2),4.54(m,1H,CH2Ph),4.61(d,1H,FucH−1),4.61,4.64,4.65,4.77,4.92(5 m,5H,3CH2Ph),7.17−7.34,7.48−7.50(m,30H,6C6H5)。
CH2Cl2(4ml)中のトリチルエーテルXX(241mg、0.305mmol)の撹拌している溶液に、ZnBr2(208mg、0.924mmol)およびトリエチルシラン(55μl、0.344mmol)を添加した。反応を、8時間後に、100μlの水を添加することによってクエンチした。CH2Cl2(10ml)を添加し、この反応混合物を、NaHCO3の飽和溶液(30ml)で抽出した。分離後、水層をDCM(2×20ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、NaHCO3の飽和溶液(50ml)で洗浄し、水層を、DCM(2×50ml)で2回抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。粗生成物のクロマトグラフィー精製(石油エーテル/トルエン/酢酸エチル、5:5:1)によって、黄色がかった固体として140mg(84%、0.256mmol)のXXIを得た。[α]D 21=−35.0(c=0.45;CHCl3);1H−NMR(CDCl3,500.1MHz):δ=0.98(m,1H,H−4a),1.08(d,3J=6.4Hz,3H,CH3),1.16(d,3J=6.5Hz,3H,FucH−6),1.22−1.30(m,2H,H−5a,H−6a),1.51(m,1H,H−3),1.61−1.67(m,2H,H−4b,H−5b),2.00(m,1H,H−6b),2.87(t,3J=9.3Hz,1H,H−2),3.37(m,1H,H−1),3.70(m,1H,FucH−4),3.97(dd,3J=2.7,10.2Hz,1H,FucH−3),4.10−4.14(m,2H,FucH−2,FucH−5),4.65,4.70,4.76,4.77,4.86,4.99(6 m,6H,3CH2Ph),5.00(d,1H,FucH−1),7.25−7.39(m,15H,3C6H5);C34H42O6(546.69)の元素分析計算値:C 74.70,H 7.74;実測値:C 74.68,H 7.80。
無水CH2Cl2(8ml)を、アルゴン雰囲気下で、チオグリコシド(254mg、0.325mmol)、グリコシル受容体XXI(137mg、0.251mmol)および活性化した4Åモレキュラーシーブ(2g)の混合物に添加した。CH2Cl2中のDMTST(206mg、0.798mmol)および活性化した4Åモレキュラーシーブ(1g)の懸濁液を、第2のフラスコ中に調製した。両方の懸濁液を、室温で4時間撹拌した後、DMTST懸濁液を、もう一方の懸濁液に注射器で添加した。反応を、43時間後に停止し、セライトを通してろ過し、CH2Cl2で洗浄した。ろ液を、NaHCO3の飽和溶液(20ml)および水(60ml)で連続的に洗浄した。水層を、毎回、DCM(3×30ml)で抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、真空中で濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/トルエン/酢酸エチル、7:7:1から5:5:1)で精製して、無色泡沫として187mg(59%、0.148mmol)のXXIIを得た。[α]D 21=−51.0(c=0.51;CHCl3);1H−NMR(CDCl3,500.1MHz):δ=0.45−1.46(m,19H,CyCH2,MeCy),1.04(d,3J=6.3Hz,3H,CH3),1.44(d,3J=6.4Hz,3H,FucH−6),1.86(m,1H,MeCy),3.21(t,3J=9.1Hz,1H,H−2),3.48(m,1H,H−1),3.51(s. 1H,FucH−4),3.82(dd,3J=3.3,9.9Hz,1H,GalH−3),3.91(m,1H,GalH−5),4.02(dd,3J=3.3,10.3Hz,1H,FucH−2),4.05(dd,3J=2.3,10.3Hz,1H,FucH−3),4.12(dd,3J=4.6,7.9Hz,1H,LacH−2),4.24(dd,3J=7.2Hz,2J=11.4Hz,1H,GalH−6a),4.26(m,1H,CH2Ph),4.38(dd,3J=5.7Hz,2J=11.4Hz,1H,GalH−6b),4.51(m,1H,CH2Ph),4.54(d,3J=8.2Hz,1H,GalH−1),4.63,4.67,4.74,4.77(4 m,4H,2CH2Ph),4.88(m,1H,FucH−5),5.05(m,1H,CH2Ph),5.06(d,3J=3.5Hz,1H,FucH−1),5.11(m,1H,CH2Ph),5.60(m,1H,GalH−2),5.84(m,1H,GalH−4),7.17−7.34,7.42−7.46,7.52−7.58,8.03−8.12(m,35H,7C6H5);C77H84O16(1265.48)の元素分析計算値:C 73.08,H 6.69;実測値:C 73.16,H 6.76。
Pd/C(50mg、10%Pd)を、触媒量の酢酸と一緒にエタノール(3ml)中にアルゴン雰囲気下で懸濁した。化合物XXII(101mg、79.8μmol)を添加し、得られた混合物を、室温で、70psi下で水素化した。1日後、別の50mgのPd/Cを添加し、水素化を、さらに5日間継続した。反応を、CH2Cl2でクエンチし、セライト上でろ過し、メタノールで洗浄した。ろ液を、真空下で濃縮し、メタノール/水(3:1、4ml)に再溶解し、水酸化リチウム(100mg、4.18mmol)を添加した。2日間の撹拌後、この混合物を、Dowex 50x8(H+)で中和し、Dowex 50イオン交換カラム(Na+型)を通してろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/メタノール/水、5:1:0.1から5:2.5:0.25)、次いで、Sephadex G15カラムおよびジオキサンからの凍結乾燥で精製して、無色泡沫として36.5mg(74%、59.4μmol)のXXIIIを得た。[α]D 21=−84.8(c=0.32;MeOH);1H−NMR(MeOD,500.1MHz):δ=0.87−1.00(m,2H,CyCH2,MeCy),1.04−1.38(m,6H,CyCH2,MeCy),1.13(d,3J=6.3Hz,3H,CH3),1.20(d,3J=6.5Hz,3H,FucH−6),1.55−1.74(m,10H,CyCH2,MeCy),1.92(m,1H),2.13(m,1H,MeCy),3.20(t,3J=9.3Hz,1H,H−2),3.24(dd,3J=2.8,9.3Hz,1H,GalH−3),3.42(m,1H,GalH−5),3.62−3.68(m,3H,GalH−2,GalH−6a,H−1),3.70−3.75(m,3H,FucH−2,FucH−4,GalH−6b),3.85(dd,3J=3.3,10.3Hz,1H,FucH−3),3.88(m,1H,GalH−4) 4.07(dd,3J=3.1,9.3Hz,1H,LacH−2),4.29(d,3J=7.8Hz,1H,GalH−1),4.89(m,1H,FucH−5),5.00(d,3J=3.9Hz,1H,FucH−1);C28H47NaO13・1H2O(614.65+18.02)の元素分析計算値:C 53.16,H 7.81;実測値:C 53.22,H 7.91。
{(1R,2R,3S)−2−[(6−デオキシ−α−L−ガラクトピラノシル)オキシ]−3−エチル−シクロヘキス−1−イル}2−O−ベンゾイル−3−O−[(1S)−1−カルボキシ−2−シクロヘキシル−エチル]−β−D−ガラクトピラノシド(A−VIII;図3)
銅塩試薬によるエポキシドA−Iの求核開環のための一般手順A。
CH2Cl2(1mL)中のBr2(0.837mmol)の溶液を、0℃で、CH2Cl2(2mL)中のエチル2,3,4−トリ−O−ベンジル−1−チオ−L−フコピラノシド(A−III、0.729mmol)の溶液に一滴ずつ添加した。0℃で50分間撹拌後、シクロヘキセン(100μL)を添加し、この溶液をさらに20分間撹拌した。この混合物を、活性化した3Åモレキュラーシーブ(850mg)と一緒に2時間撹拌していた、DMF/CH2Cl2(10mL、1:1)中の適切なGlcNAc模倣体(0.558mmol)およびEt4NBr(0.733mmol)の溶液に一滴ずつ添加した。この混合物を、室温で14時間撹拌した。反応を、ピリジン(1mL)でクエンチし、CH2Cl2(20mL)を添加してセライト上でろ過した。この溶液を、ブライン(40mL)で洗浄し、水層を、CH2Cl2(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相を、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、溶媒を、トルエンと共沸して除去した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/ジエチルエーテル、12:1から7:1、+1%Et3N)で精製してフコシル化トリチルエーテルを得た。CH2Cl2(4mL)中のトリチルエーテル(0.305mmol)の撹拌している溶液に、ZnBr2(0.924mmol)およびトリエチルシラン(0.344mmol)を添加した。反応を、8時間後に水(100μL)を添加することによってクエンチした。CH2Cl2(10mL)を添加し、この反応混合物を、飽和水性NaHCO3(30mL)で抽出した。水層を、DCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和水性NaHCO3(50mL)で洗浄し、水層を、DCM(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。粗生成物のクロマトグラフィー精製(石油エーテル/トルエン/酢酸エチル、7:7:1から4:4:1)によって、対応する二糖類模倣体を得た。
(1R,2R,3R)−3−エテニル−1−O−トリフェニルメチル−シクロヘキサン−1,2−ジオール(A−II)。
[(1R,2R,3R)−3−エテニル−1−ヒドロキシ−シクロヘキス−2−イル]2,3,4−トリス−O−ベンジル−6−デオキシ−α−L−ガラクトピラノシド(A−IV)。
{(1R,2R,3R)−3−シクロプロピル−2−[(6−デオキシ−α−L−ガラクトピラノシル)オキシ]−シクロヘキシ−1−イル}2−O−ベンゾイル−3−O−[(1S)−1−カルボキシ−2−シクロヘキシル−エチル]−β−D−ガラクトピラノシド(B−IV;図4)
(1R,2R,3R)−3−シクロプロピル−1−O−トリフェニルメチル−シクロヘキサン−1,2−ジオール(B−I)。
{(1R,2R,3S)−3−ブチル−2−[(6−デオキシ−α−L−ガラクトピラノシル)オキシ]−シクロヘキシ−1−イル}2−O−ベンゾイル−3−O−[(1S)−1−カルボキシ−2−シクロヘキシル−エチル]−β−D−ガラクトピラノシドナトリウム塩(C−IV;図5)
(1R,2R,3S)−3−ブチル−1−O−トリフェニルメチル−シクロヘキサン−1,2−ジオール(C−I)。
C−III(100mg、76.5μmol)を、一般手順Dにしたがって、ジオキサン/H2O(4:1、3.75mL)中のPd(OH)2/C(50mg、10%Pd)で水素化した。19時間後、この混合物を、セライトを通してろ過し、さらに30時間、新たなPd(OH)2/C(50mg)で水素化した。この反応混合物を、セライトを通してろ過し、蒸発して乾燥した。残渣を、メタノール(5mL)中に再溶解し、ナトリウムメトキシド(0.191mmol)を添加した。室温で17時間撹拌後、反応を、酢酸(22μL)の添加によってクエンチした。この混合物を、真空中で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/メタノール/水、3.4:1:0.1から2:1:0.1)、次いで、Dowex 50(Na+型)イオン交換カラム、Sephadex G15カラムで、精密ろ過およびジオキサンからの凍結乾燥で精製して、無色泡沫としてC−IV(32.3mg、56%)を得た。生物学的実験のために、少量を、分取逆相HPLCで精製して、無色針状結晶としてC−IVの遊離酸を得た。
C−IVナトリウム塩:[α]D 21=−77.9(c=0.61,MeOH);1H−NMR(MeOD,500.1MHz) δ:0.47−1.89(m,25H,CyCH2,nBu,Cy),0.88(t,3J=7.1Hz,3H,nBu),1.31(d,3J=6.5Hz,3H,FucH−6),2.00(m,1H,H−6b),3.24(t,3J=8.9Hz,1H,H−2),3.56−3.60(m,2H,GalH−5,GalH−3),3.65(m,1H,H−1),3.72−3.77(m,4H,GalH−6a,FucH−2,FucH−4,LacH−2),3.80(dd,3JG5,G6b=6.9Hz,2JG6a,G6b=11.5Hz,1H,GalH−6b),3.88(dd,3JF3,F4=3.3Hz,3JF2,F3=10.3Hz,1H,FucH−3),3.95(m,1H,GalH−4),4.68(d,3JG1,G2=8.1Hz,1H,GalH−1),4.85(m,1H,FucH−5),4.94(d,3JF1,F2=4.0Hz,1H,FucH−1),5.41(dd,3JG1,G2=8.5Hz,3JG2,G3=9.2Hz,1H,GalH−2),7.48−7.51,7.60−7.63,8.07−8.09(3 m,5H,C6H5);13C−NMR(MeOD,125.8MHz) δ:14.48(nBu),16.72(FucC−6),23.27,23.92,26.57,26.82,27.41,29.83,30.04,31.69,31.86,33.06,34.44,35.41,43.54,44.30(14C,nBu,Cy,CH2Cy),63.06(GalC−6),67.70(GalC−4),67.84(FucC−5),70.21(FucC−2),71.34(FucC−3),73.08(GalC−2),73.90(FucC−4),75.92(GalC−5),80.69(LacC−2),80.41(C−1),81.37(C−2),83.69(GalC−3),99.91(FucC−1),100.53(GalC−1),129.60,130.84,131.76,134.23(6C,C6H5),166.87(C=O),183.26(COOH);HR−MS(ESI) m/z:C38H58NaO14 [M+H]+の計算値:761.3719;実測値:761.3710(1.2 ppm)。
{(1R,2R,3R)−2−[(6−デオキシ−α−L−ガラクトピラノシル)オキシ]−3−(2−メトキシカルボニル−エチル)−シクロヘキシ−1−イル}2−O−ベンゾイル−3−O−[(1S)−1−カルボキシ−2−シクロヘキシル−エチル]−β−D−ガラクトピラノシド(D−III;図6)
[(1R,2R,3R)−1−ヒドロキシ−3−(2−メトキシカルボニル−エチル)−シクロヘキシ−2−イル]2,3,4−トリス−O−ベンジル−6−デオキシ−α−L−ガラクトピラノシド(D−I)。
一般手順Cにしたがって、無水CH2Cl2(4mL)中のチオグリコシドA−VI(47.9mg、61.3μmol)およびグリコシル受容体D−I(29.1mg、47.0μmol)を、活性化した3Åモレキュラーシーブ(500mg)に注射器で添加した。CH2Cl2(2mL)中のDMTST(37.6mg、146μmol)および活性化した3Åモレキュラーシーブ(250mg)の懸濁液を、第2のフラスコ中に調製した。両方の懸濁液を、室温で4時間撹拌し、次いで、DMTST懸濁液を、いくらかのさらなるCH2Cl2(1mL)と一緒に、もう一方の懸濁液に注射器で添加した。反応を、65.5時間後に停止し、一般手順Cにしたがった後処理およびカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、4:1から3:1)による精製によって、無色泡沫としてD−II(49.5mg、79%)を得た。
{(1R,2R,5R)−5−TERT−ブチル−2−[(6−デオキシ−α−L−ガラクトピラノシル)オキシ]−シクロヘキシ−1−イル}2−O−ベンゾイル−3−O−[(1S)−1−カルボキシ−2−シクロヘキシル−エチル]−β−D−ガラクトピラノシド(E−XI;図7)
rac−(1S,2R,5S)−5−tert−ブチル−2−ヒドロキシシクロヘキシルベンゾエート(rac−E−IV)およびrac−(1S,2R,4S)−4−tert−ブチル−2−ヒドロキシシクロヘキシルベンゾエート(rac−E−V)。
rac−E−IV(400mg、1.45mmol)、トリフェニルホスフィン(1.14g、4.33mmol)および3,5−ジニトロ安息香酸(921mg、4.34mmol)を、トルエン(25mL)に溶解した。ジエチルアゾジカルボキシレート(680μL、4.32mmol)を、この反応物に注射器でゆっくりと添加した。この混合物を、50℃に温め、1日撹拌した。溶媒を、真空中で蒸発し、残渣を、少量のCH2Cl2に再溶解し、シリカ上のMPLC(石油エーテル/酢酸エチル、10:0から10:1)で精製して、rac−E−VI(428mg、63%)を得、白色固体として出発原料rac−E−IV(103mg、26%)を回収した。
CH2Cl2(4mL)およびDMF(1mL)中のrac−E−VII(76.9mg、0.278mmol)、A−VI(202mg、0.421mmol)、Bu4NBr(274mg、0.850mmol)および粉末4Åモレキュラーシーブ(1g)の混合物を、アルゴン下、室温で3.5時間撹拌した。次いで、CuBr2(188mg、0.844mmol)を添加し、この反応混合物を、室温で11時間撹拌した。この反応混合物を、セライトを通してろ過し、ろ液を、CH2Cl2(30mL)で希釈した。有機層を、飽和水性NaHCO3およびブライン(各30mL)で連続的に洗浄し、水層を、CH2Cl2(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、トルエンと共に同時蒸発して乾燥した。残渣を、シリカ上のMPLC(石油エーテル/CH2Cl2/ジエチルエーテル、2:1:0から2:1:1)で精製して、フコシル化されたジアステレオマーを得た。メタノール/水(5:1、6mL)中のこれらのジアステレオマーの撹拌している溶液に、水酸化リチウム(200mg)を添加し、この混合物を、50℃に温めた。4時間撹拌後、この反応混合物を、CH2Cl2(30mL)で希釈し、有機層を、ブライン(50mL)で洗浄した。水層を、CH2Cl2(3×30mL)で抽出し、合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカ上のMPLC(石油エーテル/酢酸エチル、4:0から4:1)で精製して、アノマー混合物としてE−VIII(72.1mg、44%、α:β=1:0.12、2段階の収率)および純粋なα−アノマーとしてE−IX(63.0mg、38%、2段階の収率)を得た。
{(1R,2R,3S,5R)−2−[(デオキシ−α−L−ガラクトピラノシル)オキシ]−3,5−ジメチル−シクロヘキシ−1−イル}2−O−ベンゾイル−3−O−[(1S)−1−カルボキシ−2−シクロヘキシル−エチル]−β−D−ガラクトピラノシドナトリウム塩(F−VI;図8)
[(1R,2R,3S,5R)−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−5−ヒドロキシメチル−3−メチル−シクロヘキシ−2−イル]2,3,4−トリス−O−ベンジル−6−デオキシ−α−L−ガラクトピラノシド(F−I)。
化合物G−IVの合成(図12)
中間体G−IIの合成:化合物XXII(100mg;実施例2)を、室温で2時間、EtOH(2ml)中の0.01NのNaOEtで処理し、AcOHで中和し、この溶液を蒸発して乾燥した。残渣を、カラムクロマトグラフィーで精製してG−II(47mg)を得た。
化合物H−IVの合成(図13)
中間体H−IIの合成:化合物F−V(100mg;実施例8)を、室温で2時間、EtOH(2ml)中の0.01NのNaOEtで処理し、AcOHで中和し、この溶液を、蒸発して乾燥した。残渣を、カラムクロマトグラフィーで精製してH−II(55mg)を得た。
ペグ化模倣体の合成(図10)
図10の第2の化合物の合成
図10の第1の化合物(100mg)を、アルゴン下でエチレンジアミンと混合した。得られた混合物を、70℃で7時間加熱した。蒸発後、残渣を、C−18カラムで精製して、55mgの第2の化合物を得た。収率68%
図10の第2の化合物のペグ化
第2の化合物(5mg)を、DMF(2mL)中のmPEG−ニトロフェニルカーボネート(5K)75mg、トリエチルアミン5ulと混合した。得られた混合物を、室温で3時間撹拌した。溶媒を、減圧除去した。残渣を、C−18で精製して40mgの生成物を得た。
四量体ペグ化模倣体の合成(図11)
実施例11からの第2の化合物(20mg)を、200mgの4アームPEGグルタミジルスクシネート、トリエチルアミン5ulおよびDMF2mLと混合した。得られた混合物を、室温で2時間撹拌した。溶媒を除去した後、残渣を、HPLCで精製して生成物を得た。
E−セレクチンアッセイ
E−セレクチンプロトコル:E−セレクチンの糖模倣体アンタゴニストを選別する阻害アッセイは、競合結合アッセイであり、これによって、IC50値の測定が可能になる。一時的に、E−セレクチン/Igキメラを、96ウェルマイクロタイタープレート中における37℃で2時間のインキュベーションで固定する。非特異的結合を減少させるために、ウシ血清アルブミンを、各ウェルに添加し、室温で2時間インキュベートする。プレートを洗浄し、試験化合物の連続希釈物を、ビオチン化sLeaポリアクリルアミドのストレプトアビジン/西洋わさびペルオキシダーゼとの複合体の存在下でウェルに添加し、室温で2時間インキュベートする。洗浄後に固定されたE−セレクチンに結合しているsLeaの量を測定するために、ペルオキシダーゼ基質、3,31,5,51テトラメチルベンジジン(TMB)を添加した。3分後、この酵素反応を、H3PO4の添加により停止し、450nmの波長における光の吸収を測定する。結合を50%だけ阻害するのに必要な試験化合物の濃度を、それぞれの糖模倣体E−セレクチンアンタゴニストについて測定し、IC50値として報告する。上記のとおり測定された絶対的なIC50値を報告することに加えて、相対的なIC50値を、各アッセイについて試験化合物について測定されたIC50の糖模倣体の内部標準(対照)のそれとの比により求める。本明細書に開示された化合物のいくつかのこのアッセイにおける試験からの結果が、以下に示されている。
Claims (11)
- 以下の式:
式中、
R1=C 1〜C8アルカニルであり;
R2=H、C1〜C8アルカニル、−C(=O)OX(Xは、C1〜C8アルカニルである);または−C(=O)NH(CH2)nNH2(n=0〜30)であり;
R3 =−O−C(=O)−Xであり、ここで、Xは、C1〜C8アルカニル、および
R4=
R5=L−フコースである、化合物。 - 式:
- 式:
- 式:
- 式:
- 式:
- 式:
- 式:
- 式:
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬組成物。
- E−セレクチンのアンタゴニストとしての使用のための請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬組成物。
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