JP5725373B2 - シート状物品収納設備 - Google Patents

シート状物品収納設備 Download PDF

Info

Publication number
JP5725373B2
JP5725373B2 JP2012037845A JP2012037845A JP5725373B2 JP 5725373 B2 JP5725373 B2 JP 5725373B2 JP 2012037845 A JP2012037845 A JP 2012037845A JP 2012037845 A JP2012037845 A JP 2012037845A JP 5725373 B2 JP5725373 B2 JP 5725373B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
article
suction
cutting
storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012037845A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013173580A (ja
Inventor
小川 勇壮
勇壮 小川
晶重 岩田
晶重 岩田
和典 牧村
和典 牧村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daifuku Co Ltd
Original Assignee
Daifuku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daifuku Co Ltd filed Critical Daifuku Co Ltd
Priority to JP2012037845A priority Critical patent/JP5725373B2/ja
Publication of JP2013173580A publication Critical patent/JP2013173580A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5725373B2 publication Critical patent/JP5725373B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Warehouses Or Storage Devices (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Description

本発明は、シート状物品を収納する収納部を複数備えた収納棚と、前記複数の収納部の夫々に対応する収納部用位置及び前記シート状物品を出庫する出庫箇所に対応する出庫用位置に移動自在な移動基台を備えて、前記シート状物品を前記収納部から前記出庫箇所に搬送する搬送装置とが設けられているシート状物品収納設備に関する。
かかるシート状物品収納設備は、例えば、シート状物品として薬剤シートを収納部に複数収納するように構成されている。薬剤シートには、複数個の錠剤を区分けした状態で封入したPTP(PressThroughPack)シートや、顆粒又は粉末等を封入した小袋を複数繋げた分包シート等がある。そして、処方箋に基づいた調剤を行うために錠剤や小袋等の薬剤(以下、錠剤等と称する)を必要数だけ出庫箇所に出庫するときは、移動基台を収納部用位置に移動させて、薬剤の数が必要数となるように、収納部に収納されている薬剤シートを移動基台上に移載し、その後、移動基台を出庫用位置に移動させて、移動基台上の薬剤シートを出庫箇所に出庫させるようにして、薬剤を必要数だけ出庫箇所に出庫させる。
薬剤シートには、所定の数量の錠剤等が封入されており、製薬会社等で製造される1枚の薬剤シートに封入されている錠剤等の数量は、その薬剤シートによって定まっている。これに対して、出庫する必要がある薬剤の数は、例えば処方箋によって指定されるため、薬剤シートに封入されている錠剤等の数量の整数倍となるとは限らない。すなわち、薬剤シート1枚分に満たない数量の錠剤等を出庫する必要がある場合もある。このため、従来から、1枚の薬剤シートから出庫すべき数量の錠剤等が封入される部分である出庫対象部分を切り出して出庫すべく、薬剤シートを出庫対象部分と非出庫対象部分とに切断して、切断された出庫対象部分を出庫箇所に出庫させるようにしている。
その為の構成の従来例として、切断用箇所に移載された薬剤シートを出庫対象部分と非出庫対象部分とに切断するシート切断装置と、シート状物品を移動基台上のシート支持体に移載するシート移載装置とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のシート状物品収納設備は、薬剤シートを切断する必要がない場合には、収納部に収納されている薬剤シートを吸着ヘッドで吸着して、出庫する薬剤シートを支持するシート支持体に移載することになるが、薬剤シート1枚分に満たない数量の錠剤等を出庫すべく薬剤シートを切断するときには、収納部に収納されている薬剤シートを一旦吸着ヘッドで吸着して取り出し、取り出した薬剤シートを仮置き箇所に載置支持させた後に、その薬剤シートの端部をチャックで挾持して切断装置の備えられる切断用箇所に対応する位置まで移動基台を移動させて、チャックで挾持している薬剤シートを切断用箇所に移載して切断するように構成されている。
このように、特許文献1においては、収納部に収納されている薬剤シートを吸着ヘッドで吸着して取り出し、切断する必要があるときには、薬剤シートをチャックにて挾持した状態で切断用箇所に対応する位置まで移動基台を移動させるように構成されている。
ちなみに、特許文献1のチャックは、薬剤シートの端部を挾持するように構成され、切断装置は、上下方向に移動自在なシート切断用刃と、薬剤シートの下面に当接してシート切断用刃の上方から下方への移動による押し下げ力に抗して薬剤シートを支持する受け部とを備えて構成されている。
特開2006−158552号公報
しかしながら、上記従来のシート状物品収納設備では、薬剤シートを仮置き箇所から切断用箇所に移載するに当たり、チャックで薬剤シートの端部を挾持しなければならないため、既に出庫対象部分を切り出すべく切断して大きさが小さくなった薬剤シートから、さらに出庫対象部分を切り出す必要が生じた場合には、挾持可能な部分が小さいために、薬剤シートを切断に適した箇所を支持できず、薬剤シートを適正に切断できなくなる虞があった。しかも、切断の必要がある場合は、薬剤シートを切断用箇所に移載するに当たり、移動基台の移動を伴うため、搬送効率が悪いものであった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、シート状物品を適正に切断でき、しかも、シート状物品の切断を伴う場合でも、シート状物品を出庫箇所に効率よく出庫することが可能なシート状物品収納設備を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係るシート状物品収納設備は、シート状物品を収納する収納部を複数備えた収納棚と、前記複数の収納部の夫々に対応する収納部用位置及び前記シート状物品を出庫する出庫箇所に対応する出庫用位置に移動自在な移動基台を備えて、前記シート状物品を前記収納部から前記出庫箇所に搬送する搬送装置とが設けられているものであって、
その第1特徴構成は、前記搬送装置が、前記出庫箇所に搬送する前記シート状物品を支持するシート支持体と、前記移動基台における切断用箇所に位置する前記シート状物品を出庫対象部分と非出庫対象部分とに分離すべく切断するシート切断装置と、前記収納部と前記切断用箇所との間で前記シート状物品を移載自在なシート移載装置とを移動基台に備えて構成され、
前記シート移載装置が、前記シート状物品の上面に吸着作用する吸着状態と吸着解除状態とに切り替え自在な吸着ノズルを備えて、前記吸着状態にて前記シート状物品を吸着保持した前記吸着ノズルを前記収納部と前記切断用箇所との間で移動させることにより、前記シート状物品を前記収納部と前記切断用箇所との間で移載自在に構成されている点にある。
すなわち、シート状物品の上面に吸着作用する吸着状態にて収納部と切断用箇所との間で吸着ノズルを移動させるものであるから、シート状物品が小さい場合であっても、そのシート状物品における切断に適した箇所を支持し、適正に出庫対象部分と非出庫対象部分とに切断することができる。
説明を加えると、シート状物品を出庫対象部分と非出庫対象部分とに分離すべく切断した後、収納部に戻された非出庫対象部分をさらに切断すべく切断用箇所に移載する必要がある場合、シート移載装置は、当初のシート状物品の大きさよりも小さくなったシート状物品を、収納部と切断用箇所との間で移載することになる。
上記のように出庫対象部分と非出庫対象部分とに切断されるシート状物品として、例えば、複数個の錠剤を区分けした状態で封入したPTP(PressThroughPack)シートや、顆粒又は粉末等を封入した小袋を複数繋げた分包シート等の薬剤シートを収納部から切断用箇所に移載する場合において、シート移載装置を例えばチャック等の挾持手段にて構成すると、移載対象の薬剤シートが、切断されて当初の薬剤シートよりも小さくなった薬剤シートである場合には、PTPシートにおける挾持可能な余白部分(錠剤が封入されていない平坦部分)が小さいために、安定して支持ができない虞がある。つまり、例えば挾持手段が挾持部を離間して複数備えて構成されているとしても、PTPシートの余白部分の大きさが複数の挾持部の離間距離よりも小さい場合には、1つの挾持部でしか挾持できず、安定して支持できないことになる。しかも、挾持される箇所はシート状物品の端部箇所となるが、その端部箇所はシート状物品の切断予定箇所から離れた位置である虞があるため、PTPシートが切断時の応力により姿勢が安定せず、そのシート状物品をシート切断部にて出庫対象箇所と非出庫対象箇所とに分離すべく切断する場合に、適切な位置を切断できない虞がある。
これに対して、第1特徴構成によれば、シート移載装置が、シート状物品の上面に吸着作用する吸着状態と吸着解除状態とに切り替え自在な吸着ノズルにて構成されるものであるから、シート状物品における切断箇所に応じた適切な箇所を吸着保持できるものとなる。したがって、例えばシート状物品が小さい場合においても、シート状物品を収納部と切断用箇所との間で安定した姿勢で支持して移載することが可能となる。
また、シート状物品をシート切断部にて出庫対象箇所と非出庫対象箇所とに分離すべく切断するときに、シート状物品の姿勢が安定するので、適正に切断できる。
しかも、第1特徴構成によれば、切断用箇所を移動基台に備えるものであるから、例えば切断用箇所が収納部と離れた箇所(例えば収納棚の左右方向の端部等)にある場合と較べて、収納部と切断用箇所との間の搬送距離が短くなり、シート状物品の搬送に要する時間を短くすることができる。
要するに、上記第1特徴構成によれば、シート状物品を適正に切断でき、しかも、シート状物品の切断を伴う場合でも、シート状物品を出庫箇所に効率よく出庫することが可能なシート状物品収納設備を提供できる。
本発明に係るシート状物品収納設備の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記シート移載装置に、前記吸着ノズルが複数備えられ、複数の前記吸着ノズルの夫々が、前記吸着状態と前記吸着解除状態とを各別に切換え自在に構成され、前記シート移載装置と前記シート切断装置との作動を制御する制御手段が設けられ、前記シート支持体が、前記シート切断装置にて前記シート状物品から分離された前記出庫対象部分を受止め支持するように配設され、前記制御手段が、前記シート状物品を前記収納部と前記切断用箇所との間で移載するとき及び前記シート状物品を前記シート切断装置にて切断するときに前記吸着ノズルを前記吸着状態とし、前記シート切断装置にて前記シート状物品から前記出庫対象部分を分離した後に、当該出庫対象部分を前記シート支持体にて受止め支持させるべく、前記複数の吸着ノズルのうち前記出庫対象部分を吸着保持する前記吸着ノズルを前記吸着解除状態とするように、前記シート移載装置の作動を制御するシート切断処理を実行するように構成されている点にある。
すなわち、複数の吸着ノズルを吸着状態としてシート状物品を収納部と切断用箇所との間で移載し、その状態でシート状物品をシート切断装置にて切断し、シート切断装置にてシート状物品から出庫対象部分を分離した後に、複数の吸着ノズルのうち出庫対象部分を吸着保持する吸着ノズルを吸着解除状態とするものであるから、複数の吸着ノズルによってシート状物品を収納部から取り出した状態のままそのシート状物品を切断することができ、しかも、出庫対象部分を吸着保持する吸着ノズルのみを吸着解除状態とすることによって、非出庫対象部分の吸着を維持したまま、出庫対象部分を落下させて、シート支持体にて受止め支持させることができる。
また、非出庫対象部分については吸着状態が維持されているので、引き続き収納部に収納すべく移載することができる。
このように、シート状物品を収納部から取り出してから非出庫対象部分を収納するまでの間、吸着ノズルの吸着状態を維持すること、つまり、シート状物品の持ち替えを行わないようにすることができるので、シート状物品から出庫対象部分を切り出す場合において、効率の低下を抑制することができる。
本発明に係るシート状物品収納設備の第3特徴構成は、上記第2特徴構成に加えて、前記シート切断装置が、前記シート状物品を載置支持自在なシート載置台と前記シート載置台に対して移動して前記シート状物品を切断自在なシート切断用刃とを備えて構成され、前記シート移載装置が、前記シート載置台上に載置された前記シート状物品の載置姿勢を保持する姿勢保持部を備えて構成されている点にある。
すなわち、シート状物品をシート載置台に載置し、シート切断用刃をシート載置台に対して接近方向に移動させてシート状物品を切断する場合、シート切断用刃の移動に伴ってシート状物品の位置がずれる虞がある。第3特徴構成によれば、シート載置台上に載置されたシート状物品の載置姿勢を保持する姿勢保持部を備えて構成されているから、シート載置台上に載置されたシート状物品の載置姿勢を姿勢保持部にて保持することができる。したがって、シート切断装置にてシート状物品を切断する場合において、シート状物品のシート載置台上での載置姿勢を適正に保持した状態でシート状物品を切断することができる。これにより、シート切断装置にてシート状物品を切断する場合において、シート状物品を適切な位置で切断することができる。
本発明に係るシート状物品収納設備の第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、前記シート状物品が、切断対象部分を平面視において縦横に区画して構成され、前記シート切断用刃が前記シート状物品の横幅より長い長辺部分と、前記シート状物品の横幅方向に直交する方向における前記切断対象部分の縦方向の区画よりも長い短辺部分とを備えて平面視形状L字状に構成され、前記シート載置台が前記シート切断用刃の平面視形状に沿う切り欠き部を備えて構成され、前記制御手段が、前記シート状物品における前記出庫対象部分と前記切り欠き部とが平面視で重なる状態でかつ前記シート状物品の載置姿勢が前記姿勢保持部にて保持された状態で前記切断処理を実行する点にある。
すなわち、シート切断用刃が、シート状物品の横幅より長い長辺部分とシート状物品の横幅方向に直交する方向における切断対象部分の縦方向の区画よりも長い短辺部分とを備えて平面視形状L字状に構成されるから、シート切断用刃の1回の切断作動によって、シート状物品をその横幅方向に亘って直線状に切断するだけでなく、切り欠いた状態に切断することができる。
つまり、例えばシート状物品が複数の錠剤を縦横に並べて封入したPTPシートである場合に、そのPTPシートの横幅方向の一部に相当する数量の錠剤だけを出庫対象部分として切り出すことができる。
このとき、シート載置台がシート切断用刃の平面視形状に沿う切り欠き部を備えるものであるから、切断された出庫対象部分は、その切り欠き部を通過して下方に落下し、シート支持体にて受止めることができるものとなる。
このように、シート切断用刃の1回の切断作動によってシート状物品の切断対象部分の区画を出庫対象部分として切り出すことができるため、作業効率を向上することができる。
本発明に係るシート状物品収納設備の第5特徴構成は、上記第3又は第4特徴構成に加えて、前記姿勢保持部が、前記吸着ノズルと兼用されている点にある。
すなわち、シート載置台上に載置されたシート状物品の載置姿勢を吸着ノズルにて保持することができるので、シート載置台上のシート状物品の載置姿勢を保持するために別途の構成を設けずに済み、構成を簡素化できる。
本発明に係るシート状物品収納設備の第6特徴構成は、上記第5特徴構成に加えて、前記吸着ノズルの下端に押圧支持体を備え、且つ、前記吸着ノズルが、上下方向に昇降移動自在に構成され、前記制御手段が、前記シート状物品を切断する場合に、前記吸着状態にて前記シート状物品を吸着保持した前記吸着ノズルを前記収納部と前記切断用箇所との間で移動させ、前記吸着ノズルを下降移動させて、前記シート状物品を前記押圧支持体にて前記シート載置台に押付けるべく、前記シート移載装置の作動を制御する点にある。
すなわち、シート状物品の切断時には、吸着ノズルを吸着状態としてシート状物品を収納部から切断箇所に移載し、下端に押圧支持体を備える吸着ノズルを下降移動させてシート状物品を押圧支持体にてシート載置台に押付けることで、シート状物品をシート載置台と押圧支持体とで押圧して姿勢保持することができる。したがって、吸着ノズルによる吸着保持のみで姿勢保持する場合に比して、シート状物品のシート載置台上での載置姿勢をより安定させることができるものとなる。
シート状物品収納設備の平面図 シート状物品収納設備の複数の搬送装置のうちの1つを表す斜視図 カセット及び収納される薬剤シートを示す斜視図 トレーを移載するときの昇降台の斜視図 カセットを移載するときの昇降台の斜視図 薬剤シートをカセットからトレーに移載するときの作用図 薬剤シートをカセットから切断用箇所に移載するときの作用図 薬剤シートを切断するときの作用図 薬剤シートを切断するときの作用図 シート切断装置を示す斜視図 薬剤シートにおける吸着支持箇所及び切断パターンを示す図 薬剤シートにおける吸着支持箇所及び切断パターンを示す図 薬剤シートにおける吸着支持箇所及び切断パターンを示す図 制御ブロック図
以下、本発明に係るシート状物品収納設備の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔シート状物品収納設備の全体構成〕
図1〜3に示すように、本実施形態のシート状物品収納設備には、シート状物品としての複数枚の薬剤シートSがカセット5に収容された状態で収納棚1の収納用空間2に収納されている。そして、スタッカークレーン3にて、トレー出入庫箇所E1に入庫されたトレー4を移動基台としての昇降台12にて支持する状態で受け取り、収納用空間2に取り出し自在に収納されている収納部としてのカセット5から移動基台としての昇降台12に支持されたトレー4上に薬剤シートSを取り出し、トレー4ごとトレー出入庫箇所E1(出庫箇所に相当)に搬送して、薬剤シートSを収納用空間2からトレー出入庫箇所E1に搬送するように構成されている。
また、収納用空間2に収納されているカセット5内の薬剤シートSがなくなる又は残り少なくなると、当該カセット5をスタッカークレーン3にてカセット出入庫箇所E2に出庫し、カセット出入庫箇所E2の薬剤シートSが充填されたカセット5を収納用空間2に収納するように構成されている。
本実施形態において、スタッカークレーン3が搬送装置に相当し、昇降台12が、移動基台に相当する。また、トレー4が、出庫箇所に搬送するシート状物品を支持するシート支持体に相当する。
すなわち、薬剤シートSを収納するカセット5を複数備えた収納棚1と、複数のカセット5の夫々に対応する収納部用位置及び薬剤シートSを出庫するトレー出入庫箇所E1に対応する出庫用位置に移動自在な昇降台12を備えて、薬剤シートSをカセット5からトレー出入庫箇所E1に搬送するスタッカークレーン3とが設けられている。
本実施形態のシート状物品の収納設備は、図1〜図5に示すように、収納用空間2を縦横に複数並べた収納棚1と、薬剤シートS、トレー4及びカセット5を搬送するスタッカークレーン3と、トレー出入庫箇所E1に出庫されたトレー4を外部に向けて搬送し且つ空のトレー4をトレー出入庫箇所E1に搬送するトレー搬送装置6と、カセット出入庫箇所E2に出庫されたカセット5を外部に向けて搬送し且つ充填されたカセット5をカセット出入庫箇所E2に搬送するカセット搬送装置7とが設けられている。尚、1つのカセット5には、1種類の薬剤シートSが収納されるように構成されている。
〔薬剤シートの形態〕
図3に示すように、薬剤シートSの形態としては、複数個の錠剤を区分けした状態で封入したシート状の錠剤シートAや、粉末や顆粒を封入した小袋を複数繋げた分包シートBや、湿布を封入した湿布シートCがある。
錠剤シートA及び分包シートBが、薬剤を区分けした状態で複数封入した薬剤シートSに相当し、これら錠剤シートA及び分包シートBについては、同種の薬剤を区分けされた状態で設定個数封入した完全薬剤シートS1や完全薬剤シートS1から一部の薬剤が切り取られた端数薬剤シート片S2がある。また、錠剤シートA及び分包シートBには、封入した薬剤の種類が異なる複数種類の薬剤シートSがあり、また、平面視でのシートサイズが異なる複数大きさの薬剤シートSがある。尚、分包シートBについては、小袋を1つの薬剤として扱っている。
〔薬剤シートを収納するカセットの構成〕
図3に示すように、薬剤シートSを収容するカセット5は、底壁部と周壁部とを備えて上方に開口する容器状に形成されており、その内部に薬剤シートSを収容する収容空間が形成されている。そして、カセット5は、収容空間を水平方向に複数の収容区画に区分けする仕切り壁8が備えられており、この仕切り壁8にて区分けされた各収容区画の夫々に複数枚の薬剤シートSを積層状態で収容するように構成されている。また、カセット5には、詳細の説明は省略するが、仕切り壁8が着脱自在に備えられており、仕切り壁8を装着する位置を変更することで収容区画の平面視での大きさを変更自在に構成されている。
そして、仕切り壁8として、垂直姿勢でカセット5に装着される板状体にて形成された板状仕切り壁8aと、板状体に水平姿勢のテーブル部分8cを固着して形成されたテーブル付き仕切り壁8bとがあり、カセット5の内部空間がテーブル付き仕切り壁8bにて出し入れ方向に2分割され、さらに、テーブル部分8cが存在しない一方の内部空間が板状仕切り壁8aにて水平方向に複数の内部空間に分割されている。
カセット5に錠剤シートAや分包シートBを収容する場合は、テーブル部分8cが存在する一方の内部空間におけるテーブル部分8c上の空間が、端数薬剤シート片S2を収容する端数薬剤シート片用の収容空間としており、この端数薬剤シート片S2用の収容空間はテーブル部分8c上に1つ形成されている。また、テーブル部分8cが存在しない他方の収容空間における板状仕切り壁8aにて分割された内部空間の夫々が、完全薬剤シートS1を収容する完全薬剤シート用の収容空間としており、この完全薬剤シートS1用の収容空間は板状仕切り壁8bにて仕切られる形態で複数形成されている。このように、カセット5は、完全薬剤シートS1と端数薬剤シート片S2とを異なる収容空間に収容自在に構成されている。なお、1つのカセット5には同種の薬剤シートSが収納されるようになっている。
板状仕切り壁8aには、その上端部から下方に向けて切り欠きが形成されており、この切り欠きから収容空間に積層状態で収容されている完全薬剤シートS1の側面が見えるようになっている。
テーブル付き仕切り壁8bは、カセット5に装着した状態において、テーブル部分8cにおける端数薬剤シート片S2を載置支持する底面の高さが、仕切り壁8の高さ及びカセット5の周壁の高さより低く且つカセット5の底面より高い高さとなるように形成されており、端数薬剤シート片用の収容空間に収容された端数薬剤シート片S2は、完全薬剤シート用の収容空間に収用された最下層の完全薬剤シートS1より高い高さでカセット5に収容されるようになっている。
〔出庫する薬剤シートを支持するトレーの構成〕
図2に示すように、出庫する薬剤シートSを支持するトレー4は、カセット5と同様に底壁部と周壁部とを備えて上方に開口する容器状に形成されており、その内部に薬剤シートSを収容する収容空間が形成されている。そして、トレー4は、収容空間を水平方向に複数の収容区画に区分けする仕切り体9が備えられており、この仕切り体9にて区分けされた各収容区画の夫々に薬剤シートSを平置き姿勢で収容自在に構成されている。ちなみに、トレー4は、仕切り体9にて4つの収容区画に区分けされている。
トレー4の仕切り体は、トレー4の周壁部より低い高さに形成されており、収納区画に収納できない湿布シートC等の大型の薬剤シートSを複数の仕切り体に亘って載置支持することでトレー4に収容できるように構成されている。尚、仕切り体は、トレー4本体と一体形成されており、着脱不能となっている。
〔カセットを収納する収納棚の構成〕
図1に示すように、収納棚1は、スタッカークレーン3の移動経路を形成する形態で互いに対向する姿勢で一対設けられている。各収納棚1は、収納用空間2が上下左右に複数並べた状態で備えられており、収納用空間2には、移動経路側に引き出し自在に1つのカセット5が収納されている。
錠剤シートAや分包シートBの薬剤を区分けした状態で複数封入した薬剤シートSについては、複数枚の完全薬剤シートS1及び1枚の端数薬剤シート片S2を薬剤シートSとしてカセット5に収容し、そのカセット5を複数の収納用空間2に収納されている。つまり、収納用空間2には、複数枚の薬剤シートSがカセット5に収容した状態で収納されており、収納棚1には、複数枚の薬剤シートSを収納する収納部が複数備えられている。
〔スタッカークレーンの構成〕
スタッカークレーン3として、移動経路の横幅方向(以下、経路横幅方向と称する)に並べて配置された一対の軌道14のうちの一方側の軌道14に案内されて移動経路をその長手方向(以下、経路長手方向と称する)に沿って移動自在な一方側スタッカークレーン3aと、一対の軌道14のうちの他方側の軌道14に案内されて経路長手方向に沿って移動自在な他方側スタッカークレーン3bとの2台のスタッカークレーン3とが設けられており、これら2台のスタッカークレーン3は、互いにすれ違い移動できるように移動経路に設けられている。
2台のスタッカークレーン3について説明を加えると、一方側スタッカークレーン3aの走行台車11は、経路横幅方向の一方側に位置する状態で一方側の軌道14に沿って走行移動するように構成されており、一方側スタッカークレーン3aの昇降マスト13は、経路横幅方向の一方側に位置する収納棚1の近傍に位置するように走行台車11に立設されている。また、他方側スタッカークレーン3bの走行台車11は、経路横幅方向の他方側に位置する状態で他方側の軌道14に沿って走行移動するように構成されており、他方側スタッカークレーン3bの昇降マスト13は、経路横幅方向の他方側に位置する収納棚1の近傍に位置するように走行台車11に立設されている。このように2台のスタッカークレーン3を構成することで、互いにすれ違うときに走行台車11同士や昇降マスト13同士が干渉しないようになっている。
そして、一方側スタッカークレーン3aの昇降台12は、昇降マスト13から経路横幅方向の他方側に向けて片持ち状に支持されており、経路横幅方向の一方側に位置する収納棚1と他方側スタッカークレーン3bの昇降マスト13との間に位置している。また、他方側スタッカークレーン3bの昇降台12は、昇降マスト13から経路横幅方向の一方側に向けて片持ち状に支持されており、経路横幅方向の他方側に位置する収納棚1と一方側スタッカークレーン3aの昇降マスト13との間に位置している。
そして、このようにスタッカークレーン3を構成することで、2台のスタッカークレーン3がすれ違うときに昇降台12が昇降マスト13に干渉することがなく、また、2台のスタッカークレーン3がすれ違うときに昇降台12の高さを異ならせることで、昇降台12同士が干渉しないようになっている。
スタッカークレーン3の夫々は、走行台車11の走行移動と昇降台12の昇降移動とにより、トレー出入庫箇所E1に対応するトレー出入庫用位置、カセット出入庫箇所E2に対応するカセット出入庫用位置、及び、複数の収納用空間2の夫々に対応する収納部用位置に昇降台12が移動するように構成されている。
図2に示すように、スタッカークレーン3夫々の昇降台12には、昇降台12が収納部用位置に位置している状態において、カセット5を収納用空間2における収納位置と昇降台12上の取出位置との間で移載自在なカセット移載装置16と、昇降台12上の切断用箇所E3に位置する薬剤シートSを切断するシート切断装置17と、上述したトレー4と、取出位置のカセット5と切断用箇所E3とトレー4との間で薬剤シートSを移載自在なシート移載装置18と、昇降台12がトレー出入用位置に位置している状態において、トレー4をトレー出入庫箇所E1に移載する出庫用移載装置としてのトレー移載装置19と、薬剤シートSを上下反転させるシート反転装置20と、シート切断装置17にて切断する薬剤シートSを上方側から撮像する撮像カメラ39とが備えられている。
すなわち、スタッカークレーン3が、トレー出入庫箇所E1に搬送する薬剤シートSを支持するトレー4と、昇降台12における切断用箇所に位置する薬剤シートSを出庫対象部分と非出庫対象部分とに分離すべく切断するシート切断装置17と、カセット5と切断用箇所との間で薬剤シートSを移載自在なシート移載装置18とを昇降台12に備えて構成されている。
そして、スタッカークレーン3の夫々は、昇降台12が収納用位置に位置している状態において、カセット移載装置16にて収納用空間2の収納位置に収納されているカセット5を昇降台12上に移載し、シート移載装置18にて昇降台12上のカセット5から薬剤シートSを取り出してトレー4に移載し、薬剤シートSの取り出しが完了したカセット5をカセット移載装置16にて収納用空間2の収納位置に収納するように構成されている。さらに、昇降台12が収納部用位置に位置している状態において、カセット5から取り出した薬剤シートSを必要に応じてシート切断装置17にて切断するようになっている。
また、スタッカークレーン3の夫々は、昇降台12がトレー出入庫用位置に位置している状態において、薬剤シートSを収容したトレー4をトレー移載装置19にて昇降台12上からトレー出入庫箇所E1に移載するとともに、薬剤シートSを収容していない空のトレー4をトレー移載装置19にてトレー出入庫箇所E1から昇降台12上に移載するように構成されている。また、昇降台12がカセット出入庫箇所E2に位置している状態において、薬剤シートSが収容されていない又は薬剤シートSが残り少ないカセット5をカセット移載装置16にて昇降台12上からカセット出入庫箇所E2に移載するとともに、薬剤シートSが充填されたカセット5をカセット移載装置16にてカセット出入庫箇所E2から昇降台12上に移載するように構成されている。
〔スタッカークレーンの昇降台に備える各装置〕
次に、昇降台12に備えられた各装置について説明する。
図4に示すように、カセット移載装置16は、経路横幅方向(カセット移載方向)に沿って移動自在な移載用移動体22と、その移載用移動体22の経路横幅方向の両端部夫々に装備されて経路横幅方向に沿う横軸心周りに回転自在な回転フック23とを備えて構成されている。回転フック23は横軸心周りに回転することにより、図5に示すように、回転フック23の先端が昇降台12においてカセット5を載置支持する高さより上方に位置する係合姿勢と、回転フック23が昇降台12におけるカセット5を載置支持する高さより下方に位置する引退姿勢とに姿勢変更自在に構成されている。
そして、カセット移載装置16は、カセット5を経路横幅方向の一方側に位置する収納用空間2から昇降台12上に移載するときは、まず、移載対象のカセット5が収納されている収納用空間2に対応する収納部用位置に昇降台12を位置させる。その後、移載用移動体22を経路横幅方向の一方側に移動させて移載用移動体22を昇降台12から経路横幅方向の一方側に突出させ、経路横幅方向の一方側に位置する引退姿勢の回転フック23を、収納用空間2の収納位置に位置するカセット5の被係合部5aの直下に位置させる。そして、経路横幅方向の一方側に位置する回転フック23を係合姿勢に姿勢変更させてカセット5の被係合部5aに係合させた後、移載用移動体22を経路横幅方向の他方側に移動させて、カセット5を収納用空間2の収納位置から昇降台12上の取出位置に移載するようになっている。昇降台12上の取出位置に位置するカセット5は、カセット5全体が収納用空間2から取り出されており、カセット5の全荷重を昇降台12にて支持するようになっている。
また、上記したカセット5を経路横幅方向の一方側に位置する収納用空間2から昇降台12上に移載するときの逆の手順で移載用移動体22及び回転フック23を作動させることで、カセット5を昇降台12上の取出位置から経路横幅方向の一方側に位置する収納用空間2の収納位置に移載するようになっている。このように、カセット移載装置16は、昇降台12が収納部用位置に位置している状態において、カセット5を収納用空間2における収納位置と昇降台側の取出位置との間で移載自在に構成されている。
そして、移載用移動体22の移動方向を逆方向にするとともに経路横幅方向の他方側に位置する回転フック23を姿勢変更させることで、経路横幅方向の他方側に位置する収納用空間2の収納位置と昇降台12上の取出位置との間でカセット5を移載するようになっており、カセット移載装置16は一対の収納棚1の両方の収納用空間2との間でカセット5を移載できるように構成されている。
また、経路横幅方向の他方側に位置する収納用空間2の収納位置と昇降台12上の取出位置との間でカセット5を移載する場合において、カセット5はその奥行き方向(経路横幅方向)の全体が当該他方側に位置する収納用空間2から昇降台12上に引き込まれる。したがって、カセット5を昇降台12上に移載しているときは2台のスタッカークレーン3のすれ違いができないものの、カセット5が昇降台12上に移載された後は、経路横幅方向の他方側の軌道14を走行するスタッカークレーン3に干渉しないため、2台のスタッカークレーン3がすれ違うことが可能である。
図4及び図5に示すように、トレー移載装置19は、トレー4に形成された凹入部4aに下方から係合する状態でトレー4を載置支持する一対のトレー支持体25を備えて構成されている。トレー支持体25は、経路長手方向に沿って移動自在に構成されており、図4に示すようなトレー授受用位置と、図6(b)に示すようなトレー授受用位置から経路長手方向に移動したシート受取用位置とに移動自在となっている。
そして、トレー出入庫箇所E1との間でトレー4を移載するときに昇降台12が停止するトレー出入庫用位置として、図4に示すような高位置と、その高位置よりも低い低位置とが設定されており、昇降台12からトレー出入庫箇所E1にトレー4を移載するときは、図4に示すように、トレー4を支持したトレー支持体25をトレー授受用位置に位置させた状態で、昇降台12を高位置から低位置に下降移動させることで、トレー4をトレー出入庫箇所E1に卸して移載するようになっている。このように、トレー移載装置19は、昇降台12がトレー出入庫用位置に位置している状態において、トレー4に支持されている薬剤シートSをトレー4ごとトレー出入庫箇所E1に移載自在に構成されている。
また、トレー出入庫箇所E1から昇降台12にトレー4を移載するときは、トレー出入庫箇所E1にトレー4が位置し且つトレー支持体25をトレー授受用位置に位置させた状態で、昇降台12を低位置から高位置に上昇移動させることで、トレー支持体25にてトレー4を掬い取って昇降台12上に移載するようになっている。
〔シート移載装置〕
次に、シート移載装置18について説明する。
シート移載装置18は、薬剤シートSにおける上方側を向く面を上方側から吸着保持する吸着ノズル35と、吸着ノズル35を水平方向及び上下方向に移動操作するとともに吸着ノズル35を縦軸心周りに回転操作する保持体用移動操作体36とを備えて構成されている。そして、シート移載装置18は、錠剤シートAを吸着保持する場合は、錠剤シートAにおける平坦な裏面又は凹凸のある表面のうちの上方側を向く面を吸着保持するように構成されている。
シート移載装置18は、吸着ノズル35の吸着作用と吸着ノズル35の移動及び回転とにより、薬剤シートSの姿勢を水平姿勢に維持した状態で、薬剤シートSを昇降台12上のカセット5と切断用箇所E3とトレー4とシート反転装置20との間で移載自在に構成されている。
図4に示すように、シート移載装置18は、下端にゴム等の弾性体で形成された筒状の押圧支持体35tを備えた3つの吸着ノズル35(図7〜図9の吸着ノズル35a、35b、35cを参照)を備えている。吸着ノズル35の夫々には、図示しない真空ポンプに接続されるエアチューブ34(図7〜図9に示すエアチューブ34a、34b、34c)が接続されている。また、真空ポンプと各エアチューブ34a、34b、34cとの間には、図示はしないが吸着ノズルの夫々の吸着状態と吸着解除状態とを各別に切換え自在な吸着状態切換弁が設けられている。
そして、薬剤シートSの上面側における平坦部分(錠剤が封入された突起部のない部分)を、複数の吸着ノズル35の全て又はいずれかによって吸着保持するように構成されている。
吸着ノズル35は、シート載置台28上に載置された薬剤シートSの載置姿勢を吸着によって保持するとともに、シート載置台28上に薬剤シートSを載置した状態で吸着ノズル35を下降移動させることによって、吸着ノズル35夫々の下端部に設けられている押圧支持体35tにて薬剤シートSをシート載置台28に押付けるように構成されている。
すなわち、シート移載装置18にシート載置台28上に載置された薬剤シートSの載置姿勢を保持する姿勢保持部が、吸着ノズル35と兼用する状態で設けられている。
このように、シート移載装置18が、薬剤シートSの上面に吸着作用する吸着状態と吸着解除状態とに切り替え自在な吸着ノズル35を備えて、吸着状態にて薬剤シートSを吸着保持した吸着ノズル35を移動させることにより、薬剤シートSを収納用空間2と切断用箇所E3との間で移載自在に構成されている。また、シート移載装置18には吸着ノズル35が複数備えられ、複数の吸着ノズル35の夫々が、吸着状態と吸着解除状態とを各別に切換え自在に構成されている。
〔シート切断装置〕
図2に示すように、シート切断装置17は、薬剤シートSの平坦な裏面を載置支持するシート載置台28と、薬剤シートSを切断するシート切断用刃29とを備えて構成されている。シート載置台28は、昇降台12に固定されており、シート載置台28は、カセット5を昇降台12上に移載した状態において、カセット5の横側部に沿って位置し、シート載置台28の経路横幅方向における昇降マスト13の存在側に対向する端部に、シート切断用刃29をシート載置台28に対して接近方向と離間方向とに移動操作する切断装置用移動操作体27が設けられている。
すなわち、シート切断装置17が、薬剤シートSを載置支持自在なシート載置台28とシート載置台28に対して移動して薬剤シートSを切断自在なシート切断用刃29とを備えて構成されている。
図10に示すように、シート切断用刃29は、経路横幅方向に沿う長辺部分29aと経路横幅方向に直交する短辺部分29bとを備えて、平面視でL字状に形成されている。
また、シート載置台28には、シート切断用刃29の平面視のL字形状に沿う切り欠き部28kが設けられている。
長辺部分29aは複数種の錠剤シートAや分包シートBの横幅の長さよりも長く形成されており、この長辺部分29aにて錠剤シートAや分包シートBを経路横幅方向に沿って直線状に切断することができるように構成されている。また、短辺部分29bは、錠剤シートAにおけるシート長手方向に並ぶ錠剤1区画の長さより長く形成されており、長辺部分29aと短辺部分29bとにより、錠剤シートAのシート長手方向の端部に位置して横幅方向に並ぶ複数の錠剤のうちの一部を切断することができるように構成されている。
〔シート反転装置〕
錠剤シートAは、裏面は平坦になっているが、表面に凹凸がある。シート切断装置17で錠剤シートAを切断する場合、平坦な裏面がシート載置台28の上面と接する状態とする必要があるため、仮に錠剤シートAがその裏面が上面側となる状態でカセット5に収納されていた場合には、表裏を逆転させる必要がある。このため、昇降台12には、図2に示すように、シート反転装置20が設けられている。
シート反転装置20は、錠剤シートAを載置支持する支持姿勢から経路横幅方向に沿う横軸心周りに電動モータ31にて揺動されて載置支持している錠剤シートAを回転させながら落下させる揺動台32と、揺動台32から落下する錠剤シートAを上下反転させた状態で受け止めるべく揺動台32の下方に設けられた受け止め体33とを備えて構成されている。
揺動台32は、電動モータ31にて駆動揺動することで、錠剤シートAを載置支持する載置面が水平となる支持姿勢と、この支持姿勢から横軸心周りに90°揺動させて載置面が鉛直となる揺動姿勢とに姿勢変更自在に構成されている。また、図示はしないが、載置面における揺動姿勢で下端に位置する一端部には水平姿勢で載置面から上方に突出する突出部が備えられている。
また、受け止め体33は、揺動姿勢の揺動台32の突出部よりも下方で且つ揺動台32が揺動する横軸心よりも揺動姿勢の揺動台32の載置面が向く側に位置するように設けられている。
そして、シート反転装置20は、揺動台32の載置面に裏面が上方側を向く裏向き姿勢で錠剤シートAが載置された後、揺動台32を支持姿勢から揺動姿勢に向けて揺動させることで、錠剤シートAが載置面上を一端部側に滑り落ちてその錠剤シートAが突出部に引っ掛かり、さらに揺動台32を揺動させることで、錠剤シートAが起立姿勢となった後に裏面側に倒れて揺動台32から回転しながら落下する。その回転しながら落下する錠剤シートAを表向き姿勢で受け止め体33にて受け止めるようになっている。
〔シュート〕
図7〜9に示すように、シート載置台28における切り欠き部28kの下方に位置するように、シュート37が設けられている。シュート37は、上端が上記切り欠き部28kの平面視での大きさより大きく開口し、下端が前記トレー4の1区画に対応する大きさとなるように形成されている。そして、切り欠き部28kを通過して落下する薬剤シートSの出庫対象部分Sbをトレー4の所定区画に落下させるべく案内する傾斜面が設けられている。
すなわち、トレー4が、シート切断装置17にて薬剤シートSから分離された出庫対象部分Sbを受止め支持するように配設されている。
〔撮像カメラ〕
図2に示すように、撮像カメラ39は、昇降台12上のカセット5に収容されている薬剤シートSや受け止め体33上の薬剤シートSを上方側から撮像するように、昇降台12に備えられている。撮像カメラ39は、カセット長手方向の中央部に位置する少なくとも1つの収容箇所に収容されている薬剤シートSについては、最下層に位置する薬剤シートSの全体を撮像するように設けられており、その他の収容箇所については、板状仕切り壁8aの切り欠きから薬剤シートSの側面を撮像することで平面視矩形状の薬剤シートSの4辺夫々の少なくとも一部を撮像できるように設けられている。
〔制御構成〕
図14に示すように、スタッカークレーン3には、走行台車11を走行移動させる走行用電動モータ11aの作動を制御する走行制御部41a、昇降台12を昇降移動させる昇降用電動モータ12aを制御する昇降制御部41b、及び、昇降台上の各種装置の作動を制御する移載制御手段としての移載制御部41cを備えた運転制御装置41が設けられている。尚、移載制御部41cが、取出対象の薬剤シートSを移載するべく、シート移載装置18とシート切断装置17との作動を制御する制御手段に相当する。
そして、運転制御装置41には、撮像カメラ39にて撮像された撮像情報に基づいて、昇降台12上のカセット5に収容されている薬剤シートS、特に、取出対象の錠剤シートAにおける上方側を向いている面が表面か裏面か(表向き姿勢か裏向き姿勢か)を判別し、また、受け止め体33上の錠剤シートAにおける上方側を向いている面が表面か裏面かを判別する判別手段45がプログラム形式で備えられている、尚、撮像カメラ39と判別手段45とで、錠剤シートAにおける上方側を向いている面が表面か裏面かを検出する表裏検出手段46が構成されている。
処方箋にバーコード等で示された処方箋情報を図外の読取手段にて読み取ることで、処方箋情報が出庫指令装置43に入力され、この処方箋情報に基づいて出庫指令装置43からコントローラ40に出庫指令が指令される。この出庫指令には、処方箋情報に示されている処方薬の種類を示す出庫種類情報や、各種類における出庫する処方薬の個数を示す出庫数情報が含まれている。
コントローラ40は、収納用空間2に収納されている薬剤シートSの収納状態を管理情報として記憶おり、収納状態を管理する管理手段42として機能している。このコントローラ40には、管理情報と出庫指令が示す出庫数情報とに基づいて薬剤シートSを取り出す取出対象の収納用空間2を選択し、且つ、その取出対象の収納用空間2から取り出す取出対象の薬剤シートSを選択し、且つ、その取出対象の薬剤シートSから切断対象の薬剤シートSを選択する選択手段44がプログラム形式で備えられている。
そして、コントローラ40から運転制御装置41に、取出対象の収納用空間2、取出対象の薬剤シートS及び切断対象の薬剤シートSを示す搬送指令が指令される。
選択手段44の選択作動について、錠剤シートAを例に説明を加えると、出庫指令が示す出庫種類情報に基づいて出庫する種類の錠剤を封入した錠剤シートAが収納されている収納用空間2を取出対象の収納用空間2として選択する。そして、取出対象の収納用空間2に収納されている複数枚の錠剤シートAから、出庫指令が示す出庫数情報が示す出庫錠剤数に基づいて、端数薬剤シート片S2を優先的に選択する形態で出庫箇所に出庫する出庫錠剤数又は出庫錠剤数以上となるようにカセット5に収容されている錠剤シートAから取出対象の錠剤シートAを選択し、且つ、取出対象の錠剤シートAの総錠剤数が出庫錠剤数より多い場合において取出対象の錠剤シートAのうちの1枚を切断対象の錠剤シートAとして選択するようになっている。
取出対象の錠剤シートAの選択及び切断対象の錠剤シートAの選択について具体例を挙げて説明すると、出庫錠剤数が20の場合において、取出対象の収納用空間2に、10錠の錠剤が封入された完全薬剤シートS1の複数枚と、3錠封入された端数薬剤シート片S2の1枚とが取出対象の収納用空間2に収納されている場合、まず端数薬剤シート片S2の1枚が優先的に選択され、出庫錠剤数又は出庫錠剤数以上となるように完全薬剤シートS1の2枚が選択される。そして、取出対象の錠剤シートAの総錠剤数が23となり、出庫錠剤数の20より多いため、完全薬剤シートS1の1枚が切断対象の錠剤シートAとして選択される。
また、出庫錠剤数が23の場合において、取出対象の収納用空間2に、10錠の錠剤が封入された完全薬剤シートS1の複数枚と、3錠封入された端数薬剤シート片S2の1枚とが収納されている場合では、上述した場合と同様に、端数薬剤シート片S2の1枚と完全薬剤シートS1の2枚が選択される。そして、取出対象の錠剤シートAの総錠剤数が23となり、出庫錠剤数の23と同じであるため、切断対象の錠剤シートAは選択されない。
また、出庫錠剤数が2の場合において、取出対象の収納用空間2に、10錠の錠剤が封入された完全薬剤シートS1の複数枚と、3錠封入された端数薬剤シート片S2の1枚とが収納されている場合では、端数薬剤シート片S2の1枚のみが選択され、この端数薬剤シート片S2が切断対象の錠剤シートAとして選択される。
次に運転制御装置41について説明する。
運転制御装置41は、コントローラ40からの出庫指令情報に基づいて、トレー出入庫箇所E1に対応する停止位置に移動してトレー4をトレー出入庫箇所E1から昇降台12上に移載してトレー4を受け取るトレー受取処理と、取出対象の収納用空間2に対応する収納部用位置に昇降台12を移動させる収納部用移動処理と、収納部用位置に昇降台12を位置させた状態でカセット5から薬剤シートSを取り出すシート取出処理と、トレー出入庫箇所E1に対応する停止位置に昇降台12を移動させてトレー4を昇降台12上からトレー出入庫箇所E1に移載してトレー4を受け渡すトレー受渡処理とを実行するように構成されている。
そして、運転制御装置41は、トレー受取処理、収納部用移動処理、シート取出処理、トレー受渡処理の順に実行して、薬剤シートSを載置支持したトレー4をトレー出庫箇所に出庫するようにスタッカークレーン3の作動を制御するように構成されている。尚、出庫指令情報に取出対象の薬剤シートSが複数種類示されている場合は、収納部用移動処理とシート取出処理とを複数回繰り返して実行して、複数種類の薬剤シートSをトレー上に取り出し、複数種類の薬剤シートSを纏めてトレー4ごとトレー出入庫箇所E1に出庫するようになっている。
運転制御装置41には、撮像カメラ39が撮像した撮像情報に基づいて薬剤シートSにおける上方側を向いている面が表面か裏面かを判別する判別手段45がプログラム形式で備えられている。ちなみに、撮像カメラ39と判別手段45とで、薬剤シートSにおける上方側を向いている面が表面か裏面かを検出する表裏検出手段46が構成されている。
次に、移載制御部41cのシート取出処理について説明する。
移載制御部41cは、コントローラ40からの出庫指令情報と撮像カメラ39が撮像した撮像情報に基づいて、シート移載装置18等の昇降台12に備えられた各装置の作動を制御してシート取出処理を実行するように構成されている。
まず、カセット移載装置16を作動させて、取出対象の収納用空間2に収納されているカセット5を昇降台12上に移載する。
そして、撮像カメラ39を作動させて、昇降台12上のカセット5に収容されている薬剤シートSを撮像し、撮像カメラ39が撮像した撮像情報に基づいて、カセット5に収納されている取出対象の薬剤シートSの位置と薬剤シートSの姿勢を判別し、シート移載装置18を作動させて、取出対象の薬剤シートSをシート移載装置18にて吸着保持する。
吸着保持した薬剤シートSが切断対象の薬剤シートSでない場合は、吸着保持した薬剤シートSをトレー4における複数の収容区画のいずれかに収容するべく、シート移載装置18及びトレー移載装置19の作動を制御するように構成されている。
また、吸着保持した薬剤シートSが切断対象の薬剤シートSであり且つ姿勢が表向き姿勢である場合は、シート切断装置17にて薬剤シートSを切断し、出庫対象の端数薬剤シート片S2をトレー4における複数の収容区画のいずれかに収容し、収容対象の端数薬剤シート片S2をカセット5における端数収容用の収容区画に収容するべく、シート移載装置18、トレー移載装置19及びシート切断装置17の作動を制御するように構成されている。
また、吸着保持した薬剤シートSが切断対象の薬剤シートSであり且つ姿勢が裏向き姿勢である場合は、シート反転装置20にて薬剤シートSを裏向き姿勢から表向き姿勢に反転させた後、シート切断装置17にて薬剤シートSを切断し、出庫対象の端数薬剤シート片S2をトレー4における複数の収容区画のいずれかに収容し、収容対象の端数薬剤シート片S2をカセット5における端数収容用の収容区画に収容するべく、シート移載装置18、トレー移載装置19、シート切断装置17及びシート反転装置20の作動を制御するように構成されている。
ちなみに、取出対象の薬剤シートSに切断対象の薬剤シートSと切断対象でない薬剤シートSがある場合は、まず、切断対象でない薬剤シートSをカセット5からトレー4に移載した後、切断対象の薬剤シートSをカセット5から取り出してシート切断装置17にて切断し、出庫対象の端数薬剤シート片S2をトレー4に移載し、収納対象の端数薬剤シート片S2をカセット5に移載する。
同じ処方箋に示された処方薬は、種類が異なる場合でもトレー4の同じ収容区画に収容し、異なる処方箋に示された処方薬は、種類が同じ場合でもトレー4の異なる収容区画に収容するようにして、処方箋単位で区分けした状態で収容したトレー4をトレー出入庫箇所E1に出庫するようになっている。
次に、薬剤シートSをトレー4に支持させるべく移載するシート移載処理及び切断対象の薬剤シートSを非出庫対象部分Saと出庫対象部分Sbとに分離すべく切断する切断処理について説明する。
運転制御装置41は、薬剤シートSをカセット5と切断用箇所E3との間で移載するとき及び薬剤シートSをシート切断装置17にて切断するときに、複数の吸着ノズル35の全て(すなわち、吸着ノズル35a、35b、35c)を吸着状態とすべく、真空ポンプとエアチューブ34との間に設けられる吸着状態切換弁を開状態に切換え制御する。これにより、薬剤シートSはその上面側を吸着ノズル35にて吸着保持される。なお、複数の吸着ノズル35のいずれかにおいて、吸着対象が存在しない場合は、その吸着ノズル35に対応する吸着状態切換弁を閉状態に切換え制御する。つまり、吸着対象のない吸着ノズルに対応する吸着状態切換弁を開状態とすると、その吸着ノズル35が大気を吸入する状態となり、真空ポンプによって生成される真空の圧が上昇する虞がある。つまり、吸着力が低下する虞がある。このため、吸着対象が存在しない場合には、その吸着ノズル35の真空吸着を停止すべく制御するものとする。
そして、シート切断装置17にて薬剤シートSから出庫対象部分Sbを分離した後に、当該出庫対象部分Sbをトレー4にて受止め支持させるべく、複数の吸着ノズル35a、35b、35cのうち、出庫対象部分Sbを吸着保持している吸着ノズル35を吸着状態から吸着解除状態に切換えるべく吸着状態切換弁の作動を制御する。
この動作を図7〜9について説明する。
運転制御装置41は、吸着ノズル35を吸着状態としてカセット5又は受け止め体33上の薬剤シートSを吸着保持し、保持体用移動操作体36の水平方向及び上下方向への移動操作、及び、吸着ノズル35の縦軸心回りでの回転操作によって、シート切断用刃29の長辺部分29aが複数の吸着ノズル35の間に位置するように、又は、吸着ノズル35の存在範囲に重複しないようにしつつ、シート切断用刃29が薬剤シートSにおける切断対象位置となるように、図7〜9の矢印に沿って吸着ノズル35を移動操作する。
このとき、複数の吸着ノズル35によって吸着する薬剤シートSにおける吸着位置の一例を図11〜図13に示す。
図11は、未だ出庫対象部分Sbが切り出されていない状態の薬剤シートSに対して、出庫対象部分Sbが、当該薬剤シートSをその横幅方向の全体に亘って直線状に切断する場合を示している。図11の場合、薬剤シートSにおける非出庫対象部分Saを、吸着ノズル35b及び35cで吸着保持し、出庫対象部分Sbを吸着ノズル35aで吸着している。また、運転制御装置41は、吸着ノズル35をシート載置台28に接近する方向に移動させる(下降移動させる)ことで、薬剤シートSを吸着ノズル35下端の押圧支持体35tにてシート載置台28に押し付けて、薬剤シートSにおける出庫対象部分Sbの下方が切り欠き部28kとなるように薬剤シートSの載置姿勢を保持する。
そして、シート切断用刃29を、切断装置用移動操作体27によってシート載置台28に接近する方向に移動させることで、シート切断用刃29の長辺部分29aが薬剤シートSをその横幅方向の全体に亘って直線状に切断し、非出庫対象部分Saと出庫対象部分Sbとを分離させる。その後、出庫対象部分Sbを吸着する吸着ノズル35aのみを非吸着状態とすることで、出庫対象部分Sbはシート載置台28の切り欠き部28kを通過して落下し、シュート37に案内されてトレー4の所定の区画に収容される。
非出庫対象部分Saは、吸着ノズル35b、35cで吸着保持されたままであるので、その吸着状態を維持したまま、カセット5に収納すべく移載される。
図12は、一旦非出庫対象部分Saと出庫対象部分Sbとが分離され、非出庫対象部分Saがカセット5に収納されたのち、さらに当該非出庫対象部分Saを切断対象の薬剤シートSとして非出庫対象部分Saと出庫対象部分Sbとに分離すべく切断する場合であって、薬剤シートSの横幅方向の一部のみが出庫対象部分Sbとなるときを示す。
この場合、薬剤シートSにおけるシート載置台28上に位置する部分と、出庫対象部分Sbとの双方の姿勢を保持すべく、複数の吸着ノズル35のうち、吸着ノズル35aにて出庫対象部分Sbを吸着保持し、吸着ノズル35bにて非出庫対象部分Saを吸着保持する。また、薬剤シートSには、吸着ノズル35cに対応する部分が存在しないため、運転制御装置41は、吸着ノズル35cに対応する吸着状態切換弁を閉状態とする。また、運転制御装置41は、吸着ノズル35をシート載置台28に接近する方向に移動させる(下降移動させる)ことで、薬剤シートSを吸着ノズル35下端の押圧支持体35tにてシート載置台28に押し付けて、薬剤シートSにおける出庫対象部分Sbの下方が切り欠き部28kとなるように薬剤シートSの載置姿勢を保持する。
そして、シート切断用刃29を、切断装置用移動操作体27によってシート載置台28に接近する方向に移動させることで、シート切断用刃29の長辺部分29aにて薬剤シートSをその横幅方向の中間部分まで切断し、且つ、シート切断用刃29の短辺部分29bにて薬剤シートSをその横幅方向に直交する状態で切断する。これによって、非出庫対象部分Saと出庫対象部分Sbとが分離される。その後、出庫対象部分Sbを吸着する吸着ノズル35aのみを非吸着状態とすることで、出庫対象部分Sbはシート載置台28の切り欠き部28kを通過して落下し、シュート37に案内されてトレー4の所定の区画に収容される。
非出庫対象部分Saは、吸着ノズル35bで吸着保持されたままであるので、その吸着状態を維持したまま、カセット5に収納すべく移載される。
図13は、図12の場合と同様、一旦非出庫対象部分Saと出庫対象部分Sbとが分離され、非出庫対象部分Saがカセット5に収納されたのち、さらに当該非出庫対象部分Saを切断対象の薬剤シートSとして非出庫対象部分Saと出庫対象部分Sbとに分離すべく切断する場合であって、薬剤シートSにおける上材を封入した凸部が1列のみとなった場合を示している。
このように小さくなった薬剤シートSは、その吸着可能部分が複数の吸着ノズル35の離間距離よりも小さいため、1つの吸着ノズル35でしか吸着できないものとなる。図では、吸着ノズル35aのみで吸着した場合を示している。薬剤シートSには吸着ノズル35b、35cに対応する部分が存在しないため、運転制御装置41は、吸着ノズル35b、35cに対応する吸着状態切換弁を閉状態とする。
また、運転制御装置41は、吸着ノズル35をシート載置台28に接近する方向に移動させる(下降移動させる)ことで、薬剤シートSを吸着ノズル35下端の押圧支持体35tにてシート載置台28に押し付けて、薬剤シートSにおける出庫対象部分Sbの下方が切り欠き部28kとなるように薬剤シートSの載置姿勢を保持する。
そして、シート切断用刃29を、切断装置用移動操作体27によってシート載置台28に接近する方向に移動させることで、シート切断用刃29の長辺部分29aにて薬剤シートSの非出庫対象部分Saと出庫対象部分Sbとが分離される。このとき、出庫対象部分Sbは吸着保持していないので、出庫対象部分Sbはシート載置台28の切り欠き部28kを通過して落下し、シュート37に案内されてトレー4の所定の区画に収容される。
非出庫対象部分Saは、吸着ノズル35aで吸着保持されたままであるので、その吸着状態を維持したまま、カセット5に収納すべく移載される。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態においては、薬剤シートSをカセット5と切断用箇所E3との間で移載するとき及び薬剤シートSをシート切断装置17にて切断するときに吸着ノズル35を吸着状態とし、シート切断装置17にて薬剤シートSから出庫対象部分を分離した後に、当該出庫対象部分Sbをトレー4にて受止め支持させるべく、複数の吸着ノズル35のうち出庫対象部分Sbを吸着支持する吸着ノズル35を吸着解除状態とするように、シート移載装置18の作動を制御するシート切断処理を実行するように構成したが、このような構成に限定されるものではなく、出庫対象部分Sbを最初から非吸着状態としてもよい。
(2)上記実施形態においては、吸着ノズル35を3つ備える構成としたが、吸着ノズル35を1つ、2つ、又は4つ以上の任意の数としてもよい。
(3)上記実施形態においては、シート載置台28の切り欠き部28kの下方にシュート37を設ける構成としたが、シュート37を設けず、切り欠き部28kの下方にトレー4を位置させる構成としてもよい。
(4)上記実施形態においては、シート切断用刃29を平面視形状L字状に構成し、シート載置台28にシート切断用刃29の平面視形状に沿う切り欠き部28kを備える構成としたが、このような構成に代えて、シート切断用刃29を長辺部分29aと短辺部分29bとを別体として備える構成としてもよい。
(5)上記実施形態においては、姿勢保持部として、吸着ノズル35の先端に押圧支持体35tを設ける構成としたが、このような構成に限定されるものではなく、吸着ノズル35とは別体の例えば棒状の押圧体を備え、この押圧棒にて薬剤シートを押圧して姿勢保持する構成としてもよい。このとき、押圧棒は、吸着ノズル35を支持する支持体に取付けて吸着ノズルと一体に動作するように構成してもよいし、吸着ノズルとは別の駆動部に備えるように構成してもよい。
(6)上記実施形態においては、薬剤シートSが複数の錠剤を封入した錠剤シートAである場合において、錠剤の封入されていない平坦部分を吸着ノズル35にて吸着保持する構成としたが、このような構成に代えて、錠剤シートAにおける錠剤の封入されている凸部を吸着ノズル35にて吸着保持するように構成してもよい。このとき、複数の吸着ノズル35の全てで凸部を吸着保持してもよいし、複数の吸着ノズル35の一部で凸部を吸着保持してもよい。
(7)上記実施形態においては、カセット5を収納部として、シート移載装置18が当該カセット5と切断用箇所との間で薬剤シートSを移載する構成としたが、このような構成に限定されるものではなく、例えば、収納用空間2を収納部として、シート移載装置18が当該収納用空間2内に吸着ノズル35を入り込ませる状態で、薬剤シートSを吸着保持して移載する構成としてもよい。
(8)上記実施形態においては、シート状物品として、PTPシートである薬剤シートSを例示したが、シート状物品としては、例えば枚葉の紙やある程度の厚みのある部材等、他の形状のシート状の物品であってもよい。また、シート状物品の平面視形状は、矩形状に限らず、例えば円形等、種々の形状であってもよい。
1 収納棚
5 収納部
3 搬送装置
4 シート支持体
12 移動基台
17 シート切断装置
18 シート移載装置
28 シート載置台
29 シート切断用刃
29a 長辺部分
29b 短辺部分
35 吸着ノズル
35t 押圧支持体
41 制御手段
E1 出庫箇所
E3 切断用箇所
S 薬剤シート
Sa 非出庫対象部分
Sb 出庫対象部分

Claims (6)

  1. シート状物品を収納する収納部を複数備えた収納棚と、
    前記複数の収納部の夫々に対応する収納部用位置及び前記シート状物品を出庫する出庫箇所に対応する出庫用位置に移動自在な移動基台を備えて、前記シート状物品を前記収納部から前記出庫箇所に搬送する搬送装置とが設けられているシート状物品収納設備であって、
    前記搬送装置が、前記出庫箇所に搬送する前記シート状物品を支持するシート支持体と、前記移動基台における切断用箇所に位置する前記シート状物品を出庫対象部分と非出庫対象部分とに分離すべく切断するシート切断装置と、前記収納部と前記切断用箇所との間で前記シート状物品を移載自在なシート移載装置とを移動基台に備えて構成され、
    前記シート移載装置が、前記シート状物品の上面に吸着作用する吸着状態と吸着解除状態とに切り替え自在な吸着ノズルを備えて、前記吸着状態にて前記シート状物品を吸着保持した前記吸着ノズルを前記収納部と前記切断用箇所との間で移動させることにより、前記シート状物品を前記収納部と前記切断用箇所との間で移載自在に構成されたシート状物品収納設備。
  2. 前記シート移載装置に、前記吸着ノズルが複数備えられ、複数の前記吸着ノズルの夫々が、前記吸着状態と前記吸着解除状態とを各別に切換え自在に構成され、
    前記シート移載装置と前記シート切断装置との作動を制御する制御手段が設けられ、
    前記シート支持体が、前記シート切断装置にて前記シート状物品から分離された前記出庫対象部分を受止め支持するように配設され、
    前記制御手段が、
    前記シート状物品を前記収納部と前記切断用箇所との間で移載するとき及び前記シート状物品を前記シート切断装置にて切断するときに前記吸着ノズルを前記吸着状態とし、
    前記シート切断装置にて前記シート状物品から前記出庫対象部分を分離した後に、当該出庫対象部分を前記シート支持体にて受止め支持させるべく、前記複数の吸着ノズルのうち前記出庫対象部分を吸着保持する前記吸着ノズルを前記吸着解除状態とするように、前記シート移載装置の作動を制御するシート切断処理を実行するように構成された請求項1に記載のシート状物品収納設備。
  3. 前記シート切断装置が、前記シート状物品を載置支持自在なシート載置台と前記シート載置台に対して移動して前記シート状物品を切断自在なシート切断用刃とを備えて構成され、
    前記シート移載装置が、前記シート載置台上に載置された前記シート状物品の載置姿勢を保持する姿勢保持部を備えて構成されている請求項2に記載のシート状物品収納設備。
  4. 前記シート状物品が、切断対象部分を平面視において縦横に区画して構成され、
    前記シート切断用刃が前記シート状物品の横幅より長い長辺部分と、前記シート状物品の横幅方向に直交する方向における前記切断対象部分の縦方向の区画よりも長い短辺部分とを備えて平面視形状L字状に構成され、
    前記シート載置台が前記シート切断用刃の平面視形状に沿う切り欠き部を備えて構成され、前記制御手段が、前記シート状物品における前記出庫対象部分と前記切り欠き部とが平面視で重なる状態でかつ前記シート状物品の載置姿勢が前記姿勢保持部にて保持された状態で前記切断処理を実行する請求項3に記載のシート状物品収納設備。
  5. 前記姿勢保持部が、前記吸着ノズルと兼用されている請求項3又は4のいずれか1項に記載のシート状物品収納設備。
  6. 前記吸着ノズルの下端に押圧支持体を備え、且つ、前記吸着ノズルが、上下方向に昇降移動自在に構成され、
    前記制御手段が、前記シート状物品を切断する場合に、前記吸着状態にて前記シート状物品を吸着保持した前記吸着ノズルを前記収納部と前記切断用箇所との間で移動させ、前記吸着ノズルを下降移動させて、前記シート状物品を前記押圧支持体にて前記シート載置台に押付けるべく、前記シート移載装置の作動を制御する請求項5に記載のシート状物品収納設備。
JP2012037845A 2012-02-23 2012-02-23 シート状物品収納設備 Active JP5725373B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012037845A JP5725373B2 (ja) 2012-02-23 2012-02-23 シート状物品収納設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012037845A JP5725373B2 (ja) 2012-02-23 2012-02-23 シート状物品収納設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013173580A JP2013173580A (ja) 2013-09-05
JP5725373B2 true JP5725373B2 (ja) 2015-05-27

Family

ID=49266898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012037845A Active JP5725373B2 (ja) 2012-02-23 2012-02-23 シート状物品収納設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5725373B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2020158579A1 (ja) * 2019-01-31 2021-09-09 株式会社湯山製作所 薬剤取扱装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6124855B2 (ja) * 2014-09-30 2017-05-10 株式会社ナベル 卵の出荷管理システム、卵の選別施設及び卵の出荷管理方法
JP6474369B2 (ja) 2016-08-29 2019-02-27 ファナック株式会社 ワーク搬送システムおよびワーク搬送方法
JP6772850B2 (ja) * 2017-01-16 2020-10-21 村田機械株式会社 スタッカクレーン及びスタッカクレーンの集品方法
IT201800002148A1 (it) * 2018-01-30 2019-07-30 Tecnobrevetti S N C Di Ponti Giuseppe & Bianconi Mirella Sistema di stoccaggio per stoccare articoli di diversa forma e dimensione
JP7380292B2 (ja) * 2020-02-13 2023-11-15 村田機械株式会社 吸着ピッキング装置
CN116553057B (zh) * 2023-07-12 2023-08-29 无锡弘宜智能科技股份有限公司 一种便于取料的中药饮片调剂装备

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2826547B2 (ja) * 1989-05-25 1998-11-18 高園産業株式会社 プリスター包装体の取り出し装置
JP3083165B2 (ja) * 1991-02-25 2000-09-04 日本電産コパル株式会社 調剤装置
JP2000263313A (ja) * 1999-03-12 2000-09-26 Murata Mach Ltd 板材切断装置
JP2001322097A (ja) * 2000-05-16 2001-11-20 Hachiken Denshi:Kk 切断金型
JP3673273B1 (ja) * 2004-12-06 2005-07-20 株式会社ウィンディー 薬剤ピッキングシステム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2020158579A1 (ja) * 2019-01-31 2021-09-09 株式会社湯山製作所 薬剤取扱装置
US11954962B2 (en) 2019-01-31 2024-04-09 Yuyama Mfg. Co., Ltd. Cassette handling apparatus and drug handling apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013173580A (ja) 2013-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5725373B2 (ja) シート状物品収納設備
JP5725369B2 (ja) 収納設備
CN109071113B (zh) 具有头顶车辆和调试站的储存***
JP5034669B2 (ja) 板材搬送収納システムおよび板材搬送収納方法
ES2270207T5 (es) Dispositivo de carga para portadores de carga.
JP2019043753A (ja) 搬送車、及び、搬送設備
JP2017095282A (ja) 物品移載装置
CN104891081A (zh) 物品支撑装置
JP2007039113A (ja) 空袋供給装置
JP2008229634A (ja) 板材搬出装置および板材搬出方法
EP3283713A1 (en) Robotic picking system device and method
CN113023204A (zh) 一种自动发药机构及出药、售药机及其控制方法
CN102026548B (zh) 食品处理***
KR101377829B1 (ko) 용기 교환 장치 및 용기 교환 방법
ES2970441T3 (es) Sistema de suministro de bolsas
JP6228766B2 (ja) 集積装置
JP4520332B2 (ja) 農産物箱詰用包装資材の供給装置および農産物の箱詰装置
JP2019043591A (ja) 卵パックの箱詰めシステム
JP2019085113A (ja) 収納装置及び収納方法
JP7233345B2 (ja) 袋束取出システム及び収容ユニット
JP2017065912A (ja) 物品収容システム
JP6848676B2 (ja) ピッキングシステム
US20210316922A1 (en) Cassette, cassette support system and container assembly for storing a tubular storage assembly
JP6881446B2 (ja) 搬送システム、及び薬剤調剤システム
JP2019104536A (ja) 搬送装置及び搬送方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5725373

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250