<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る情報検索装置、及び、それを備えるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。以下においては、当該ナビゲーション装置は、車両に搭載されるカーナビゲーション装置を想定して説明する。
図1に示すように本実施の形態に係るナビゲーション装置は、情報検索装置1と、位置検出部2と、経路探索部3とを備えている。そして、情報検索装置1は、入力部11と、記憶部12と、検索部である目的地検索部13と、表示部14と、ナビゲーション装置の各構成要素を統括的に制御する制御部15とを備えている。なお、図1においては、目的地検索部13は、制御部15と別のブロックとして図示されているが、制御部15の機能に組み込まれてもよい。
情報検索装置1は、使用者からの入力操作等に基づいて目的地等の検索を行う。位置検出部2は、GPS(Global Positioning System)受信機やヨーレートセンサー及び加速度センサーなどからなり、自身の現在位置(例えば経度緯度)を検出する。経路探索部3は、位置検出部2で検出された現在位置と、情報検索装置1で検索(設定)された目的地との間の好適な経路を、記憶部12に記憶されている地図データ12aaを用いて探索する。
次に、情報検索装置1の各構成要素について説明する。
入力部11には、使用者からの操作が入力される。この入力部11としては、例えば、操作ボタン、タッチパネル、あるいは、所定の操作に関する音声情報が入力される音声入力装置が用いられる。
記憶部12には、地図データ12aaと、検索データ12abと、過去検索オブジェクトデータ12acとを含む地図データベース12aが記憶されている。地図データ12aaは、地図表示などに使用されるデータである。検索データ12abは、地図データ12aa上の位置と対応付けられた都市、道路、施設、住所、電話番号、交差点などの検索オブジェクトから、所望の検索オブジェクトを検索するためのデータである。なお、図示しないが、検索データ12abには、各検索オブジェクトの現在の位置情報が含まれているものとする。過去検索オブジェクトデータ12acは、過去に位置変化があった検索オブジェクトの位置変化情報である。なお、ここで簡単に説明した地図データベース12aについては、後で詳細に説明する。
目的地検索部13は、記憶部12の検索データ12abを用いて所望の検索オブジェクトを検索したり、所望の検索オブジェクトの現在の位置などを検索したりする。また、目的地検索部13は、記憶部12の検索データ12ab及び過去検索オブジェクトデータ12acを用いて、所望の検索オブジェクトの過去の位置などを検索する。
表示部14は、液晶ディスプレイ等からなり、記憶部12の地図データが示す地図、目的地検索部13の検索結果、及び、経路探索部3の経路探索の結果などの各種情報を表示する。
<地図データベース12aについて>
次に、記憶部12に記憶されている地図データベース12aについて説明する。上述したように、地図データベース12aは、地図データ12aaと、検索データ12abとに加えて、過去検索オブジェクトデータ12acを含んでいる。
地図データ12aaは、地図表示、経路探索、経路誘導などに使用されるデータである。本実施の形態では、この地図データ12aaは、道路網、道路の各種属性、道路形状を表す道路網データと、海や河川等のエリア、河川や鉄道等の線形状、施設のシンボル(例えば点)を表す背景データと、道路、行政界、河川、海、鉄道、施設等の名称を表す名称データと、交差点等で経路案内を行うための情報を含む経路誘導データとから構成されている。
図2は、本実施の形態に係る検索データ12ab及び過去検索オブジェクトデータ12acを示す図である。次に、この図2を用いて検索データ12ab及び過去検索オブジェクトデータ12acについて説明する。
検索データ12abは、所望の検索オブジェクトの検索をするためのデータである。本実施の形態では、検索データ12abは、ツリー構造の検索オブジェクトからなる。つまり、上位階層の検索オブジェクトと、下位階層の検索オブジェクトとは互いに紐付けられており、上位階層の検索オブジェクトは、下位階層の検索オブジェクトに共通する属性(例えば頭文字や行政界)を示すものとなっている。
情報検索装置1は、上記検索データ12abを用いることにより、使用者によって都市名が選択された場合に、図2に示すような当該都市の下位の行政界の名称(例えば、丁、番地)を検索することが可能となっている。また、情報検索装置1は、上記検索データ12abを用いることにより、使用者によりひらがな文字が選択された場合に、当該ひらがな文字をひらがな読みにおいて頭文字に有する都市名を検索することが可能となっている。
本実施の形態では、検索データ12ab内の各検索オブジェクトには、それよりも下位階層の検索オブジェクトが存在するか否かを示す有無フラグ(図2)と、当該下位階層の検索オブジェクトが記憶されている位置(下位階層検索データの位置)を示すオフセット値(図示せず)とが適宜設定されている。例えば、オフセット値は、下位階層の検索オブジェクトに割り当てられた、記憶部12上のアドレスのうち最初のアドレスを指すように設定される。
このような構成によれば、目的地検索部13は、有無フラグの設定の有無を参照することにより下位階層の検索オブジェクトがあるか否かを判定することが可能となっている。そして、下位階層の検索オブジェクトがある場合には、目的地検索部13は、オフセット値を参照することにより、ある階層の検索オブジェクト(図2では「××町」)に対して、それよりも下位階層の検索オブジェクト(図2では「◎◎丁目」や「☆☆丁目」など)を記憶部12から取得することが可能となっている。
また、本実施の形態では、図2に示すように、検索データ12ab内の各検索オブジェクトには、固有のIDが割り当てられている。このIDの使用については、後で詳細に説明する。
以上、検索オブジェクトの現在の情報を示す、地図データ12aa及び検索データ12abについて説明した。次に、過去に位置変化があった検索オブジェクトの過去の位置情報等を示す過去検索オブジェクトデータ12acについて説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係る過去検索オブジェクトデータ12acは、識別ID、存在期間番号、検索オブジェクト名、緯度情報、経度情報、開始情報、及び、終了情報を含んでいる。
識別IDは、それが付与されている過去検索オブジェクトデータ12acが紐付けられるべき検索オブジェクトのIDを示している。上述の目的地検索部13は、この識別IDと、検索オブジェクトのIDとを参照することにより、着目している検索オブジェクトが、どの過去検索オブジェクトデータ12acと紐付けられているかを知ることができる。
存在期間番号は、同一の識別IDに対して複数組の開始情報及び終始情報が存在する場合に、それらから1組を識別するための番号である。つまり、同一の識別IDに対して存在期間番号が割り当てられている数が多いことは、対応する検索オブジェクトが過去に位置を変えた回数が多いことを意味する。
検索オブジェクト名は、上述のID及び識別IDにより過去検索オブジェクトデータ12acと紐付けられた検索オブジェクトの名称を示す。
経度情報及び緯度情報は、過去に位置変化があった検索オブジェクトの過去の位置(経度緯度)を示している。図2に示すように、本実施の形態に係る過去検索オブジェクトデータ12acは、1つの過去の存在期間(1組の開始情報及び終了情報)と、1つの過去の位置(1組の経度情報及び緯度情報)とが紐付けられている。なお、後述するように、ここで説明した過去の位置は、表示や、目的地の選択に用いられる。
開始情報及び終了情報は、検索オブジェクトが過去の位置に存在していた過去の存在期間を示す。つまり、本実施の形態に係る過去検索オブジェクトデータ12acは、検索オブジェクトが過去の位置に存在していた過去の存在期間を含んでいる。
さて、上述したように、検索オブジェクトにはIDが割り当てられ、過去検索オブジェクトデータ12acには識別IDが割り当てられている。ここで、図2に示す例では、「○○町」である検索オブジェクトには、「a000」というIDが割り当てられ、「○○町」という検索オブジェクト名を有する過去検索オブジェクトデータ12acには、「a000」という識別IDが割り当てられている。この場合に、目的地検索部13は、「○○町」という検索オブジェクトに紐付けられた過去検索オブジェクトデータ12acとして、当該検索オブジェクトのID(「a000」)と同一の識別ID(「a000」)を有する過去検索オブジェクトデータ12acを検索(取得)することが可能となっている。
<ナビゲーション装置の動作>
次に、所望の検索オブジェクトが都市(住所)であるとして経路探索を行う際のナビゲーション装置の動作について説明する。図3〜図5は、その際のナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
まず、図3に示すステップS1にて、入力部11に所定の操作が入力された場合に、目的地検索部13は、記憶部12から検索データ12abを読み込み、当該検索データ12abを用いて検索オブジェクトを検索する。そして、目的地検索部13は、当該検索によって得られた検索オブジェクトからなる画面を表示部14に表示する。
図6は、このステップS1にて表示部14に表示される画面(検索オブジェクトの選択画面)を示す図である。図6では、都道府県、市区町村、大字/小字等の順に階層化された住所の検索オブジェクトから構成されている検索データ12abのうち、市区町村の階層の検索オブジェクトが選択されるための画面が示されている。
ここで、検索オブジェクトの選択画面が表示されるまでの動作について説明する。図6の上部に表示されている9つのひらがなのボタンは、住所をひらがな読みしたときに表れる先頭文字により、住所を検索するための文字ボタン20である。例えば、表示部14が図6に示す画面を表示している際に、「さ」の文字ボタン20を選択する操作が入力部11に入力された場合には、目的地検索部13は、ひらがな読みしたときに先頭文字に「さ」が表れる住所(ここでは町名)の検索オブジェクトを、検索データ12abを用いて検索する。そして、図6に示すように、目的地検索部13は、当該検索によって得られた検索オブジェクトを検索オブジェクトボタン21として表示部14にリスト表示する。
ステップS2にて、目的地検索部13は、リスト表示した全ての検索オブジェクトのIDを取得する。そして、目的地検索部13は、各検索オブジェクトについて、そのIDと一致する識別IDを有する過去検索オブジェクトデータ12acがあるか否かを判定する。つまり、目的地検索部13は、リスト表示した各検索オブジェクトについて、紐付けられた過去検索オブジェクトデータ12acがあるか否かを判定する。当該過去検索オブジェクトデータ12acがあると判定した場合にはステップS3に進み、ないと判定した場合にはステップS4に進む。
ステップS3にて、目的地検索部13は、過去検索オブジェクトデータ12acがあると判定した検索オブジェクトの検索オブジェクトボタン21の横に、図6に示す過去ボタン22を表示する。図6に示す例では、目的地検索部13が、「○○町」及び「□□町」という検索オブジェクトについては、過去検索オブジェクトデータ12acがあると判定し、「××町」及び「△△町」という検索オブジェクトについては、過去検索オブジェクトデータ12acがないと判定したことを意味する。以上のような過去ボタン22等の表示を行った後、ステップS4に進む。
ステップS4にて、目的地検索部13は、図6に示される検索オブジェクトボタン21及び過去ボタン22を含む選択ボタンを選択する操作が、入力部11に入力されたか否かを判定する。入力されたと判定した場合にはステップS5に進み、入力されなかったと判定した場合には、その後に入力されたと判定するまでステップS4を繰り返す。
ステップS5にて、目的地検索部13は、ステップS4で判定した選択操作が、図6に示される検索オブジェクトボタン21の選択操作であったか否かを判定する。検索オブジェクトボタン21の選択操作であると判定した場合にはステップS6に進み、それ以外のボタンの選択操作であると判定した場合にはステップS8に進む。
ステップS6にて、目的地検索部13は、ステップS4で選択操作された検索オブジェクト21に対する有無フラグが、検索データ12abに設定されているかを判定する。
ステップS6にて、有無フラグが設定されている、つまり下位階層の検索オブジェクトがあるとステップS6にて判定した場合には、ステップS1に戻る。ただし、戻ったステップS1においては、目的地検索部13は、検索データ12abを用いて下位階層の検索オブジェクト(ここでは丁、番地)を検索し、それらを表示部14にリスト表示する。
一方、ステップS6にて、有無フラグが設定されていない、つまり下位階層の検索オブジェクトがないと判定した場合には、ステップS7に進む。
ステップS7にて、目的地検索部13は、検索データ12abから、ステップS4で選択操作された検索オブジェクトの現在の位置を取得する。そして、目的地検索部13は、当該取得した現在の位置付近の地図データ12aaを記憶部12から検索し、当該地図データ12aaが示す現在の地図画面を表示部14に表示する。そして、目的地検索部13は、表示部14に表示されている地図画面上に、検索オブジェクトの現在の位置を表示する。つまり、ステップS7にて、表示部14は、地図データ12aaに基づく地図画面上に、ステップS4で選択操作された検索オブジェクトの現在の位置を表示する。以上のような現在の位置等の表示を行った後、現在の位置を目的地と決定するための選択操作がなされた場合には、ステップS27に進む。なお、ステップS27については、後で図5を用いて説明する。
ステップS8にて、目的地検索部13は、ステップS4で判定した選択操作が、図6に示される過去ボタン22の選択操作であったか否かを判定する。過去ボタン22の選択操作であると判定した場合には、目的地検索部13は、当該過去ボタン22横の検索オブジェクト21に紐付けられた過去検索オブジェクトデータ12acを記憶部11から取得し、その後ステップS9に進む。一方、過去ボタン22以外のボタンの選択操作であると判定した場合にはステップS4に戻る。
ステップS9にて、目的地検索部13は、ステップS8で取得した過去検索オブジェクトデータ12acから、開始情報及び終了情報が示す過去の存在期間を取得し、当該過去の存在期間を存在期間ボタンとして表示部14に表示する。
図7は、図6に示される画面において、「○○町」という検索オブジェクトボタン21の横の過去ボタン22に対して選択操作が行われたときに、ステップS9にて表示部14に表示される画面(存在期間の選択画面)を示す図である。図2に示した過去検索オブジェクトデータ12acにおいて、「○○町」という検索オブジェクトに紐付けられたものの存在期間として、「20○○MMDD」〜「20□□MMDD」と、「20□□MMDD」〜「20△△MMDD」とが対応付けられている。したがって、図7に示される例では、これらに対応する存在期間ボタン23(23a,23b)が表示部14に表示される。
以上のように、本実施の形態において、目的地検索部13は、検索データ12abを用いて検索した検索オブジェクトに対して、その過去を要求する操作(検索オブジェクトの横に位置する過去ボタン22の選択操作)が入力部11に入力された場合に、当該検索オブジェクトの過去の存在期間を過去検索オブジェクトデータ12acから検索するものとなっている。
なお、本実施の形態に係る目的地検索部13は、存在期間ボタン23だけでなく、過去の位置と現在の位置とを比較可能に画面に表示することを指示する現在比較ボタン24(24a,24b)も表示部14に表示する。
後でも説明するが、例えば、図7に示される画面において、「○○年〜□□年」という存在期間ボタン23aの横に表示された現在比較ボタン24aが指定された場合には、○○年〜□□年に検索オブジェクトが位置していた過去の位置と、現在検索オブジェクトが位置している現在の位置とを表示部14に表示する。一方、図7に示される画面において、「□□年〜△△年」という存在期間ボタン23bの横に表示された現在比較ボタン24bが指定された場合には、□□年〜△△年に検索オブジェクトが位置していた過去の位置と、現在検索オブジェクトが位置している現在の位置とを表示部14に表示する。
ステップS9の後、ステップS10にて、目的地検索部13は、図7に示される存在期間ボタン23及び現在比較ボタン24を含む選択ボタンを選択する操作が、入力部11に入力されたか否かを判定する。入力されたと判定した場合にはステップS11に進み、入力されなかったと判定した場合には、その後に入力されたと判定するまでステップS10を繰り返す。
ステップS11にて、目的地検索部13は、ステップS10で判定した選択操作が、図7に示される存在期間ボタン23の選択操作であったか否かを判定する。存在期間ボタン23の選択操作であると判定した場合には、目的地検索部13は、その存在期間を有する過去検索オブジェクトデータ12acから、検索オブジェクトの過去の位置(経度情報及び緯度情報)を取得し、その後ステップS12に進む。一方、存在期間ボタン23以外のボタンの選択操作であると判定した場合にはステップS13に進む。
ステップS12にて、目的地検索部13は、ステップS11で取得した過去の位置付近の地図データ12aaを記憶部12から検索し、当該地図データ12aaが示す現在の地図画面を表示部14に表示する。そして、目的地検索部13は、表示部14に表示されている地図画面上に、ステップS11で取得した検索オブジェクトの過去の位置を表示する。
図8は、図7に示される画面において存在期間ボタン23aに対して選択操作が行われたときに、ステップS12にて表示部14に表示される画面を示す図である。図2に示した過去検索オブジェクトデータ12acにおいて、「○○町」という検索オブジェクトに紐付けられ、かつ、「○○年〜□□年」という存在期間に対応する経度情報及び緯度情報として、「X1」及び「Y1」が設定されている。したがって、図8に示される例では、地図画面上における、「X1」及び「Y1」で規定される過去の位置41が表示部14に表示される。
以上のように、本実施の形態において、目的地検索部13は、存在期間が指定されることにより、当該存在期間に対応する過去の位置41を過去検索オブジェクトデータ12acから検索する。そして、表示部14は、地図データ12aaに基づく地図画面上に、目的地検索部13で検索された検索オブジェクトの過去の位置41を表示する。
なお、町のように、地図画面上におけるエリアが大きい検索オブジェクトの過去の位置41を表示する場合には、デフォルトの位置(例えば、市役所やエリアの中心)を過去の位置41として表示する。
以上のような過去の位置41等の表示を行った後、過去の位置41を目的地と決定するための、図8に示される目的地決定ボタン25の選択操作がなされた場合には、ステップS29に進む。なお、ステップS29については、後で図5を用いて説明する。
ステップS13にて、目的地検索部13は、ステップS10で判定した選択操作が、図7に示される現在比較ボタン24の選択操作であったか否かを判定する。現在比較ボタン24の選択操作であると判定した場合にはステップS14に進み、それ以外のボタンの選択操作であると判定した場合にはステップS10に戻る。
図4に示すステップS14にて、目的地検索部13は、表示画面数を選択する画面を表示部14に表示する。
図9は、ステップS14にて表示部14に表示される画面(地図表示画面数の選択画面)を示す図である。ここでは、過去の位置と現在の位置とを1つの地図画面に表示するための1画面表示ボタン26と、過去の位置と現在の位置とを分割して2つの地図画面に表示するための2画面表示ボタン27とが表示部14に表示されている。以上のような1画面表示ボタン26及び2画面表示ボタン27の表示を行った後、ステップS15に進む。
ステップS15にて、目的地検索部13は、図9に示される1画面表示ボタン26及び2画面表示ボタン27を含む選択ボタンを選択する操作が、入力部11に入力されたか否かを判定する。入力されたと判定した場合にはステップS16に進み、入力されなかったと判定した場合には、その後に入力されたと判定するまでステップS15を繰り返す。
ステップS16にて、目的地検索部13は、ステップS15で判定した選択操作が、図9に示される1画面表示ボタン26の選択操作であったか否かを判定する。ステップS16にて、1画面表示ボタン26以外のボタンの選択操作であると判定した場合にはステップS18に進む。
一方、ステップS16にて、1画面表示ボタン26の選択操作であると判定した場合には、目的地検索部13は、ステップS14で選択操作されたと判定した現在比較ボタン24横の存在期間(図7)を有する過去検索オブジェクトデータ12acから、検索オブジェクトの過去の位置(経度情報及び緯度情報)を取得する。それとともに、目的地検索部13は、検索データ12abから、検索オブジェクトの現在の位置を取得する。そして、目的地検索部13は、取得した過去及び現在の位置を同時に表示可能な1つの地図画面の地図データ12aaを、記憶部12から検索し、その後ステップS17に進む。
ステップS17にて、目的地検索部13は、ステップS16で検索した1つの地図データ12aaに基づいて1つの現在の地図画面を表示部14に表示する。そして、目的地検索部13は、表示部14に表示されている1つの地図画面上に、ステップS16で取得した検索オブジェクトの過去の位置及び現在の位置を表示する。
図10は、図7に示される現在比較ボタン24aに対して選択操作が行われた後、図9に示される1画面表示ボタン26に対して選択操作が行われたときに、ステップS17にて表示部14に表示される画面を示す図である。ここでは、「過去」と記述されている文字の下にある○印の箇所に、「○○町」が「○○年〜□□年」の期間に存在していた過去の位置41が表示されており、「現在」と記述されている文字の下にある○印の箇所に、「○○町」が存在している現在の位置42が表示されている。なお、過去の位置41及び現在の位置42の表示形式はこれに限ったものではなく、過去の位置41と、現在の位置42とを識別できるのであれば他の表示形式であってもよい。
以上のように、本実施の形態に係る目的地検索部13は、存在期間が指定された場合(存在期間横の現在比較ボタン24の選択操作がなされた場合)に、当該存在期間に対応する過去の位置を過去検索オブジェクトデータ12acから検索する。そして、この場合に、表示部14は、1つの地図画面に、過去の位置41と現在の位置42とを同時に表示する。
なお、本実施の形態に係る目的地検索部13は、ステップS17にて、過去の位置41及び現在の位置42だけでなく、過去位置切替ボタン28、相対情報ボタン29、過去ボタン30、及び、現在ボタン31も表示部14に表示する。
過去位置切替ボタン28は、同一の検索オブジェクトに関して、一の過去の位置41を、それと存在期間が異なる他の一の過去の位置41に切り替えて表示するための切り替えボタンである。相対情報ボタン29は、過去の位置と現在の位置との相対的な位置関係を示す相対情報を表示する画面に遷移するためのボタンである。
過去ボタン30は、表示部14に表示されている過去の位置41を目的地に設定するためのボタンである。現在ボタン31は、表示部14に表示されている現在の位置42を目的地に設定するためのボタンである。つまり、本実施の形態に係るナビゲーション装置では、表示部14に表示されている過去の位置41及び現在の位置42のいずれをも、目的地として選択可能となっている。ステップS17にて、以上のような過去の位置41及び現在の位置42等の表示を行った後、ステップS20に進む。なお、ステップS20については、後で図5を用いて説明する。
ステップS18にて、目的地検索部13は、ステップS15で判定した選択操作が、図9に示される2画面表示ボタン27の選択操作であったか否かを判定する。ステップS18にて、2画面表示ボタン27以外のボタンの選択操作であると判定した場合にはステップS15に戻る。
一方、ステップS18にて、2画面表示ボタン27の選択操作であると判定した場合には、目的地検索部13は、ステップS14で選択操作されたと判定した現在比較ボタン24横の存在期間(図7)を有する過去検索オブジェクトデータ12acから、検索オブジェクトの過去の位置(経度情報及び緯度情報)を取得する。それとともに、目的地検索部13は、検索データ12abから、検索オブジェクトの現在の位置を取得する。そして、目的地検索部13は、取得した過去の位置付近の地図データ12aaと、取得した現在の位置付近の地図データ12aaとを記憶部12から検索し、その後ステップS19に進む。
ステップS19にて、目的地検索部13は、ステップS18で検索した2つの地図データ12aaに基づいて2つの現在の地図画面をそれぞれ表示部14に表示する。そして、目的地検索部13は、表示部14に表示されている2つの地図画面上に、ステップS18で取得した検索オブジェクトの過去の位置及び現在の位置をそれぞれ表示する。
図11は、図7に示される現在比較ボタン24aに対して選択操作が行われた後、図9に示される2画面表示ボタン27に対して選択操作が行われたときに、ステップS19にて表示部14に表示される画面を示す図である。ここでは、1画面を上下に伸びる中央の線により分割してなる、左右に配列された2つの分割画面のうち、左側の画面上に「○○町」が「○○年〜□□年」の期間に存在していた過去の位置41が表示されており、右側の画面上に「○○町」が存在している現在の位置42が表示されている。なお、過去の位置41及び現在の位置42の表示形式はこれに限ったものではなく、例えば、1画面を左右に伸びる中央の線により分割してなる、上下に配列された2つの分割画面に、過去の位置41及び現在の位置42をそれぞれ表示するものであってもよい。
以上のように、本実施の形態に係る目的地検索部13は、存在期間が指定された場合(存在期間横の現在比較ボタン24の選択操作がなされた場合)に、当該存在期間に対応する過去の位置を過去検索オブジェクトデータ12acから検索する。そして、この場合に、表示部14は、1つの地図画面を分割してなる複数の分割画面に、過去の位置41と現在の位置42とをそれぞれ表示する。
なお、本実施の形態に係る目的地検索部13は、ステップS19にて、過去の位置41及び現在の位置42だけでなく、ステップS17と同様に、過去位置切替ボタン28、相対情報ボタン29、過去ボタン30、及び、現在ボタン31も表示部14に表示する。以上のような過去の位置41及び現在の位置42等の表示を行った後、ステップS20に進む。
図5に示すステップS20にて、目的地検索部13は、図10及び図11に示される過去位置切替ボタン28、相対情報ボタン29、過去ボタン30、及び、現在ボタン31を含む選択ボタンを選択する操作が、入力部11に入力されたか否かを判定する。入力されたと判定した場合にはステップS21に進み、入力されなかったと判定した場合には、その後に入力されたと判定するまでステップS20を繰り返す。
ステップS21にて、目的地検索部13は、ステップS20で判定した選択操作が、図10及び図11に示される過去位置切替ボタン28の選択操作であったか否かを判定する。過去位置切替ボタン28の選択操作であると判定した場合にはステップS22に進み、それ以外のボタンの選択操作であると判定した場合にはステップS23に進む。
ステップS22にて、目的地検索部13は、過去の位置41を、それと存在期間が異なる他の一の過去の位置41に切り替えて表示可能にする。例えば、過去の位置41を、それと存在期間が前後する過去の位置41を表示する。図2に示す例では、○○年〜□□年の緯度情報X1及び経度情報Y1が示す過去の位置41を、□□年〜△△年の緯度情報X2及び経度情報Y2が示す過去の位置41を表示する。また、例えば、過去位置切替ボタン28のうち、上に凸の三角ボタンを押した場合には存在期間が現在から過去に順に向かうように、一方、下に凸の三角ボタンを押した場合には存在期間が過去から現在に順に向かうように、過去の位置41を切り替えて表示してもよい。以上のような過去の位置41の切り替え表示を行った後、ステップS20に戻る。
ステップS23にて、目的地検索部13は、ステップS20で判定した選択操作が、図10及び図11に示される相対情報ボタン29の選択操作であったか否かを判定する。相対情報ボタン29の選択操作であると判定した場合には、目的地検索部13は、過去の位置41を示す緯度情報及び経度情報と、現在の位置42を示す緯度情報及び経度情報とに基づいて、それらの相対的な位置関係を示す相対情報(ここでは相対距離、及び、相対緯度経度)を算出し、その後ステップS24に進む。一方、それ以外のボタンの選択操作であると判定した場合にはステップS26に進む。
ステップS24にて、目的地検索部13は、ステップS23で算出した上述の相対情報を表示部14に表示する。
図12は、ステップS24にて表示部14に表示される画面(相対情報画面)を示す図である。この図12に示す例では、相対情報として、過去の位置41と現在の位置42との相対距離、及び、相対緯度経度が表示されている。このような相対情報の表示を行った後、ステップS25に進む。
ステップS25にて、目的地検索部13は、相対情報とともに表示されている、図12に示される戻るボタン32を選択する操作が、入力部11に入力されたか否かを判定する。戻るボタン32の選択操作が入力されたと判定した場合にはステップS20に戻り、そうでなかった場合には、表示部14における相対情報の表示を維持したままステップS25を繰り返す。
ステップS26にて、目的地検索部13は、ステップS20で判定した選択操作が、図10及び図11に示される現在ボタン31の選択操作であったか否かを判定する。現在ボタン31の選択操作であると判定した場合にはステップS27に進み、それ以外のボタンの選択操作であると判定した場合にはステップS28に進む。
ステップS27にて、目的地検索部13は、検索オブジェクトの現在の位置42を目的地として設定する。この設定後、ステップS30に進む。
ステップS28にて、目的地検索部13は、ステップS20で判定した選択操作が、図10及び図11に示される過去ボタン30の選択操作であったか否かを判定する。過去ボタン30の選択操作であると判定した場合にはステップS29に進み、それ以外のボタンの選択操作であると判定した場合にはステップS20に戻る。
ステップS29にて、目的地検索部13は、検索オブジェクトの過去の位置41を目的地として設定する。この設定後、ステップS30に進む。
ステップS30にて、経路探索部3は、位置検出部2で直近に検出された現在位置と、ステップS27,S29で目的地検索部13により設定された目的地(情報検索装置1により検索された目的地)との間の好適な経路を探索する。
以上のような本実施の形態に係る情報検索装置1によれば、存在期間が指定されることにより、当該存在期間に対応する過去の位置41を検索する。したがって、検索オブジェクトの過去に関して、使用者の記憶が不確かな場合であっても、使用者は、当該検索オブジェクトの過去の位置41を容易に取得することができる。
また、本実施の形態に係る情報検索装置1によれば、検索データ12abを用いて検索した検索オブジェクトに対して、その過去を要求する操作が入力部11に入力された場合に、指定用に呈示するための存在期間を過去検索オブジェクトデータ12acから検索する。したがって、検索オブジェクトの存在期間の指定を容易に行うことができる。
また、本実施の形態に係る情報検索装置1によれば、検索オブジェクトの過去の位置41と現在の位置42とを同時に表示する。したがって、使用者は、過去の位置41と現在の位置42とを視認することができ、どちらを目的地にすべきかを容易に判断することができる。
また、本実施の形態に係る情報検索装置1によれば、複数の分割画面に、検索オブジェクトの過去の位置41と現在の位置42とをそれぞれ表示する。したがって、使用者は、過去の位置41と現在の位置42とを視認することができ、どちらを目的地にすべきかを容易に判断することができる。また、過去の位置41と現在の位置42とが互いに遠く離れていても、それらの位置付近の地図画面を適当なサイズに拡大して表示することができる。
また、本実施の形態に係る情報検索装置1によれば、過去位置切替ボタン28の選択操作が入力部11に入力された場合に、過去の位置41を、それと存在期間が異なる他の一の過去の位置41に切り替えて表示可能である。したがって、選択画面(例えば図7に示す選択画面)に戻ることなく、他の存在期間における過去の位置41を確認することができる。よって、利便性のよい情報検索装置1を実現することができる。
また、本実施の形態に係る情報検索装置1によれば、過去の位置41と現在の位置42との相対的な位置関係を示す相対情報を表示する。したがって、使用者は、検索オブジェクトの位置変化を具体的に認識することができる。
また、本実施の形態に係るナビゲーション装置によれば、表示部14に表示されている過去の位置41及び現在の位置42の一方を、目的地として選択可能となっている。したがって、目的地の設定を容易に行うことができる。
なお、以上ではナビゲーション装置は、カーナビゲーション装置を想定して説明したが、これに限ったものではなく、人を目的地に案内するための装置であればよい。例えば、ナビゲーション装置は、スマートフォンなどの携帯電話であってもよいし、PND(Portable Navigation Device)などの携帯型のナビゲーション装置であってもよいし、パーソナルコンピュータなどであってもよい。
また、以上においては、説明を簡単にするため、ステップS8,13,18,28の判定がNOである場合にはステップS4,10,15,20にそれぞれ戻ったが、他の選択ボタンが選択された場合には、当該選択ボタンに対応する画面を表示するようにしてもよい。また、ステップS4,S5,S8の判定、ステップS10,S11,S13の判定、ステップS15,S16,S18の判定、ステップS20,S21,S23,S26,S28の判定は、それぞれにおいて同時に行なわれるものであってもよい。
また、過去検索オブジェクトデータ12acの過去の位置は、上述の経度情報及び緯度情報に加えて、標高情報を含んでもよい。そして、この場合に、上述の相対情報は、過去の位置41の標高と、現在の位置42の標高との差である高低差を含むものであってもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。