JP5716005B2 - 転写装置、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー像を担持する中間転写ベルトを備えた転写装置、及びこれを備えた画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式が採用されたプリンターや複写機等の画像形成装置は、静電潜像を担持する感光体ドラムと、該感光体ドラムからトナー像をシートに転写する転写装置と、を備える。フルカラー画像に代表される複数色からなる画像がシートに転写されるために、転写装置は中間転写ベルトと一次転写部材および二次転写部材とを備える。中間転写ベルトが複数の感光体ドラムに対向して周回され、一次転写部材に印加される一次転写電圧によって各感光体ドラムから中間転写ベルト上にトナー像が転写される。そして、二次転写部材に印加される二次転写電圧によって、中間転写ベルトからシートにトナー画像が一括転写される。
上記のような転写装置では、中間転写ベルトは複数のローラーに張架される。該張架ローラーの中の一つのローラーが駆動ローラーとして駆動手段に連結される。駆動ローラーの回転に伴って、中間転写ベルトが感光体ドラムに対向して周回される。
特許文献1には、高湿または低湿環境における色ずれを抑止するために、各色の感光体の回転速度を個別に調整し、各色の感光体と中間転写ベルトとの速度比に序列を設ける技術が開示されている。
特開2006−259551号公報
特許文献1の構成によれば、複数の感光体ドラムを個々に回転制御する必要が生じる。このため、装置のコストが上昇するとともに、感光体ドラムおよび中間転写ベルトの回転制御が複雑化される。また、中間転写ベルトが長期間使用された場合、ベルトの表面にトナーの外添剤などが固着し、中間転写ベルトの抵抗値が変動することがある。中間転写ベルトの抵抗値が変動されると、ベルト表面と感光体ドラムとの吸着力が変化し、両者の回転制御が不安定になる場合があった。この場合、特許文献1に記載されるような環境に応じた回転制御では、前記吸着力による影響に対応することができず、回転変動による色ずれの発生が課題となった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、周囲の環境や中間転写ベルトの抵抗値が変動した場合であっても、色ずれの発生を抑止した転写装置、およびこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る転写装置は、トナー像を周面に担持し互いに等速に回転駆動される複数の像担持体に対向して配置され、一の方向に周回駆動され、表面に前記複数の像担持体から前記トナー像が重畳して転写される中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトを張架し、前記中間転写ベルトを周回駆動させる駆動ローラーと、前記中間転写ベルトの周辺の温度または湿度を検出する環境センサーと、前記中間転写ベルトの抵抗値の変化を検出する抵抗検出手段と、前記環境センサーおよび前記抵抗検出手段の検出結果に応じて、前記駆動ローラーの回転速度を制御し、前記中間転写ベルトの周回速度Vbと前記像担持体の回転速度Vdとの速度比Vb/Vdを調整する速度比調整手段と、を有し、前記速度比調整手段は、前記環境センサーによって検出された温度または湿度が予め設定された閾値未満の場合に前記速度比Vb/Vdを第1の速度比に設定し、前記温度または湿度が前記閾値以上の場合に前記速度比Vb/Vdを前記第1の速度比よりも大きい第2の速度比に設定し、前記抵抗検出手段によって前記中間転写ベルトの抵抗値が予め設定された閾値よりも上昇したことが検出された場合に、前記速度比Vb/Vdを前記第1の速度比よりも大きく、かつ、前記第2の速度比よりも小さい第3の速度比に設定し、前記第1の速度比は、0.75以上0.85以下であることを特徴とする。
本構成によれば、中間転写ベルトは、互いに等速に回転駆動される複数の像担持体に対向して配置される。そして、中間転写ベルトを周回駆動させる駆動ローラーの回転速度が制御されることで、中間転写ベルトの周回速度Vbと像担持体の回転速度Vdとの速度比Vb/Vdが調整される。このため、複数の像担持体の回転速度が個別に調整される場合と比較して、簡易な構成にて前記速度比が調整可能とされる。また、速度比調整手段は、環境センサーおよび抵抗検出手段の検出結果に応じて、前記速度比を調整する。このため、環境の変化に伴って中間転写ベルトと駆動ローラーとの間のすべり易さが変化した場合や、中間転写ベルトの抵抗値の変化に伴って中間転写ベルトと像担持体との吸着力が変化した場合に、前記速度比を調整することが可能となる。この結果、前記すべり易さや吸着力の変化によって、像担持体から中間転写ベルトに転写されるトナー像に色ずれが生じることを抑止することが可能となる。また、本構成によれば、環境センサーによって検出された温度または湿度が、所定の閾値以上の場合に、第1の速度比よりも大きい第2の速度比が設定される。このため、高温または高湿環境下において、中間転写ベルトと駆動ローラーとがすべり易い場合であっても、トナー像の色ずれが好適に抑止される。更に、本構成によれば、抵抗検出手段によって中間転写ベルトの抵抗値が予め設定された閾値よりも上昇したことが検出された場合、第1の速度比よりも大きく、かつ、第2の速度比よりも小さい第3の速度比が設定される。すなわち、中間転写ベルトの抵抗値が上昇し、中間転写ベルトと像担持体との吸着力が増大した場合、高温または高湿環境下の第2の速度比よりも小さい第3の速度比が設定される。このため、前記吸着力の増大によって、中間転写ベルトの周回速度が変動しやすい場合であっても、前記速度比が過剰に大きく設定されることが抑止される。このため、前記周回速度の変動によって、色ずれが発生することが抑止される。また、本構成によれば、相対的に低温または低湿環境下において、色ずれの発生が一層抑制される。
上記の構成において、前記第2の速度比は、1.0以上であることが望ましい。
本構成によれば、環境センサーによって検出された温度または湿度が、予め設定された閾値以上の場合、すなわち相対的に高温または高湿環境下において、色ずれの発生が好適に抑制される。
上記の構成において、前記第2の速度比は、1.05以上1.15以下であることが望ましい。
本構成によれば、相対的に高温または高湿環境下において、色ずれの発生が一層抑制される。
上記の構成において、前記第3の速度比は、1.0未満であることが望ましい。
本構成によれば、中間転写ベルトと像担持体との吸着力の増大によって、中間転写ベルトの周回速度が変動しても、色ずれの発生が好適に抑止される。
上記の構成において、前記第3の速度比は、0.85以上0.95以下であることが望ましい。
本構成によれば、中間転写ベルトと像担持体との吸着力の増大によって、中間転写ベルトの周回速度が変動しても、色ずれの発生が一層抑止される。
上記の構成において、前記抵抗検出手段は、前記中間転写ベルトのベルト面の濃度を検出するベルト濃度センサーであることが望ましい。
本構成によれば、中間転写ベルトのベルト面にトナーの外添剤などが付着することによって、中間転写ベルトの抵抗値が変化することが好適に検出される。
上記の構成において、前記ベルト濃度センサーは、前記中間転写ベルト上に形成されたトナー像の濃度を検出するトナー濃度センサーを兼ねることが望ましい。
本構成によれば、中間転写ベルトの抵抗値の変化を検出する手段と、トナー像の濃度を検出する手段とを兼用することができる。
上記の構成において、前記駆動ローラーは、金属ローラーであることが望ましい。
本構成によれば、駆動ローラーとして金属ローラーが用いられるため、弾性ローラーが用いられる場合と比較して、温湿度によるローラーの径変化を抑止することができる。このため、前記径変化に伴う、中間転写ベルトの速度変動を抑制することができる。また、金属ローラーと中間転写ベルトとがすべり易い場合であっても、中間転写ベルトと像担持体との速度比を調整することが可能となる。
上記の構成において、前記駆動ローラーは、アルマイトから構成される表面層を備えることが望ましい。
本構成によれば、アルマイトからなる層を備える駆動ローラーと中間転写ベルトとが静電吸着しやすいため、駆動ローラーの回転駆動力が安定して中間転写ベルトに伝達される。
上記の構成において、前記中間転写ベルトを挟んで前記像担持体に対向して配置され、前記像担持体との間で転写ニップを形成する複数の一次転写ローラーと、前記中間転写ベルトからシートに前記トナー像が転写される二次転写ニップを形成する前記駆動ローラーと、前記複数の一次転写ローラーのうち前記中間転写ベルトの前記周回方向の最下流側に位置する一次転写ローラーと前記駆動ローラーとの間に配置され、前記中間転写ベルトを張架するバックアップローラーと、を有することが望ましい。
本構成によれば、相対的に低温または低湿環境下において、中間転写ベルトが像担持体よりも速く回転駆動され、バックアップローラーと駆動ローラーとの間で、ベルト面に過度の張力が付与されることが抑止される。このため、中間転写ベルトの製造時に、部分的にベルト面が湾曲する履歴が残った場合であっても、二次転写ニップにおいて、前記張力によって前記履歴が顕在化され、トナーが散ることが抑止される。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、上記に記載の転写装置と、前記中間転写ベルトに対向して配置される前記複数の像担持体と、前記シートに転写された前記トナー像に定着処理を施す定着手段と、を備えることを特徴とする。
本構成によれば、中間転写ベルトと駆動ローラーとのすべり易さの変化や、中間転写ベルトと像担持体との吸着力の変化によって、像担持体から中間転写ベルトに転写されるトナー像に色ずれが生じることを抑止することが可能となる。このため、シート上に転写されるトナー像に色ずれが生じることが抑制される。
本発明によれば、周囲の環境や中間転写ベルトの抵抗値が変動した場合であっても、色ずれの発生を抑止した転写装置、およびこれを備えた画像形成装置が提供される。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る中間転写ユニットの周辺を示す模式的な断面図である。 本発明の実施形態に係る制御部の電気的なブロック図である。 中間転写ベルトと感光体ドラムの速度比と色ずれとの関係を示したグラフである。 中間転写ベルトと感光体ドラムの速度比と色ずれとの関係を示したグラフである。 本発明の実施形態に係る駆動制御の制御態様を示すフローチャートである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係る画像形成装置10について、図面に基づき詳細に説明する。本実施形態では、画像形成装置の一例として、タンデム方式のカラープリンタを例示する。画像形成装置は、例えば、複写機、ファクシミリ装置、及びこれらの複合機等であってもよい。
図1は、画像形成装置10の内部構造を示す断面図である。また、図2は、画像形成装置10の内部の中間転写ユニット14の周辺を示した模式的な断面図である。この画像形成装置10は、箱形の筐体構造を備える装置本体11を備える。この装置本体11内には、シートPを給紙する給紙部12、給紙部12から給紙されたシートPに転写するトナー像を形成する画像形成部13、前記トナー像が一次転写される中間転写ユニット14(転写装置)、二次転写ローラー145、画像形成部13にトナーを補給するトナー補給部15、及び、シートP上に形成された未定着トナー像をシートPに定着する処理を施す定着部16が内装されている。さらに、装置本体11の上部には、定着部16で定着処理の施されたシートPが排紙される排紙部17が備えられている。
装置本体11の上面の適所には、シートPに対する出力条件等を入力操作するための図略の操作パネルが設けられている。この操作パネルには、電源キーや出力条件を入力するためのタッチパネルや各種の操作キーが設けられている。
装置本体11内には、さらに、画像形成部13より右側位置に、上下方向に延びるシート搬送路111が形成されている。シート搬送路111には、適所にシートを搬送する搬送ローラー対112が設けられている。また、シートのスキュー矯正を行うと共に、後述する二次転写のニップ部に所定のタイミングでシートを送り込むレジストローラー対113も、シート搬送路111における前記ニップ部の上流側に設けられている。シート搬送路111は、シートPを給紙部12から排紙部17まで、画像形成部13及び定着部16を経由して搬送させる搬送路である。
給紙部12は、給紙トレイ121、ピックアップローラー122、及び給紙ローラー対123を備える。給紙トレイ121は、装置本体11の下方位置に挿脱可能に装着され、複数枚のシートPが積層されたシート束P1を貯留する。ピックアップローラー122は、給紙トレイ121に貯留されたシート束P1の最上面のシートPを1枚ずつ繰り出す。給紙ローラー対123は、ピックアップローラー122によって繰り出されたシートPをシート搬送路111に送り出す。
給紙部12は、装置本体11の、図1に示す左側側面に取り付けられる手差し給紙部を備える。手差し給紙部は、手差しトレイ124、ピックアップローラー125、及び給紙ローラー対126を備える。手差しトレイ124は、手差しされるシートPが載置されるトレイであり、手差しでシートPを給紙する際、図1に示すように、装置本体11の側面から開放される。ピックアップローラー125は、手差しトレイ124に載置されたシートPを繰り出す。給紙ローラー対126は、ピックアップローラー125によって繰り出されたシートPをシート搬送路111に送り出す。
画像形成部13は、シートPに転写するトナー像を形成するものであって、異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成ユニットを備える。この画像形成ユニットとして、本実施形態では、後述する中間転写ベルト141の回転方向(周回方向)上流側から下流側へ(図1に示す左側から右側へ)向けて順次配設された、マゼンタ(M)色の現像剤を用いるマゼンタ用ユニット13M、シアン(C)色の現像剤を用いるシアン用ユニット13C、イエロー(Y)色の現像剤を用いるイエロー用ユニット13Y、及びブラック(Bk)色の現像剤を用いるブラック用ユニット13Bkが備えられている。各ユニット13M、13C、13Y、13Bkは、それぞれ感光体ドラム20(像担持体)と、感光体ドラム20の周囲に配置された帯電装置21、現像装置23及びクリーニング装置25とを備える。また、各ユニット13M、13C、13Y、13Bk共通の露光装置22が、画像形成ユニットの下方に配置されている。
感光体ドラム20は、その軸回りに回転駆動され、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。この感光体ドラム20としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。なお、図2に示されるように、各色の画像形成ユニットに対応して、感光体ドラム20M、20C、20Y、20Bkがそれぞれ配置される。帯電装置21は、感光体ドラム20の表面を均一に帯電する。帯電装置21としては、帯電ローラーと、前記帯電ローラーに付着したトナーを除去するための帯電クリーニングブラシとを備える、接触帯電方式による帯電装置を採用することができる。露光装置22は、光源やポリゴンミラー、反射ミラー、偏向ミラーなどの各種の光学系機器を有し、均一に帯電された感光体ドラム20の周面に、画像データに基づき変調された光を照射して、静電潜像を形成する。感光体ドラム20は、ドラムモーター61(図2)によって回転駆動される。本実施形態では、複数色の画像形成ユニットに対応した感光体ドラム20は、ドラムモーター61によって互いに等速に回転駆動される。また、クリーニング装置25は、トナー像転写後の感光体ドラム20の周面を清掃する。
現像装置23は、感光体ドラム20上に形成された静電潜像を現像するために、感光体ドラム20の周面にトナーを供給する。現像装置23は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤用のものであり、二本の攪拌ローラー23A、磁気ローラー23B、及び現像ローラー23Cを含む。攪拌ローラー23Aは、2成分現像剤を攪拌しながら循環搬送することで、トナーを帯電させる。磁気ローラー23Bの周面には2成分現像剤層が担持され、現像ローラー23Cの周面には、磁気ローラー23Bと現像ローラー23Cとの間の電位差によってトナーが受け渡されることにより形成されたトナー層が担持される。現像ローラー23C上のトナーは、感光体ドラム20の周面に供給され、前記静電潜像が現像される。なお、本実施形態では、前記トナーはプラスの極性に帯電する特性を備える。
中間転写ユニット14は、画像形成部13とトナー補給部15との間に設けられた空間に配置される。図2を参照して、中間転写ユニット14は、中間転写ベルト141と、駆動ローラー142と、従動ローラー143と、一次転写ローラー24と、を備える。
中間転写ベルト141は、無端状のベルト状回転体であって、その周面側が各感光体ドラム20の周面にそれぞれ当接するように、駆動ローラー142及び従動ローラー143に架け渡されている。中間転写ベルト141は、基層、弾性層、及びコート層から成る積層構造を有する導電性の軟質ベルトである。基層は中間転写ベルト141の最下層を構成するものである。基層には、例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン)やポリイミド樹脂等が好適に用いられる。弾性層は、中間転写ベルト141に適度な弾性を付与する。弾性層の材質としては、例えばヒドリンゴムやクロロプレンゴム、ポリウレタンゴム等が用いられる。また、コート層は、中間転写ベルト141の最上層を構成し、感光体ドラム20(図1)に接触する。コート層は弾性層を保護するものであり、材質としてはアクリル、シリコン、PTFEなどのフッ素樹脂等が用いられる。
駆動ローラー142は、中間転写ユニット14の右端側で中間転写ベルト141を張架し、中間転写ベルト141を周回駆動させる。駆動ローラー142に後記のベルトモーター60から回転駆動力が与えられる。駆動ローラー142は金属ローラーからなる。より詳しくは、駆動ローラー142は、その断面方向に2層構造を有する。駆動ローラー142の内層は、アルミニウム層からなる。また、アルミニウム層の上層には、駆動ローラー142の表面層を構成するアルマイト層が備えられている。本実施形態では、アルマイト層として、前記アルミニウム層を陽極酸化したアルマイト皮膜が用いられている。該アルマイト層が、中間転写ベルト141の内周面と接触する状態で、中間転写ベルト141を内方から支持することで、駆動ローラー142から、中間転写ベルト141に回転駆動力が好適に伝達される。
アルマイト層を構成するアルマイト皮膜の形成方法としては、公知の皮膜形成方法を採用することができる。本実施形態では、アルミニウム管からなる素管が使用され、希硫酸を電解液にした陽極酸化法によってアルマイト皮膜が素管の表面に形成される。皮膜形成後、アルマイト皮膜の表面には、バリヤー層と無数の微細孔からなる多孔質皮膜が形成されている。この微細孔が開いたままでは、異物や腐食物質も吸収してしまうため、好ましくは、後処理として、封孔処理が施される。これにより、皮膜表面の微細孔が塞がれ、耐食性、耐候性、耐汚染性が向上する。
従動ローラー143は、中間転写ユニット14の左端側で中間転写ベルト141を張架する。従動ローラー143は、中間転写ベルト141に張力を付与する。従動ローラー143の近傍には、中間転写ベルト141の周面上に残存したトナーを除去するベルトクリーニング装置144(図1)が配置されている。
一次転写ローラー24は、中間転写ベルト141を挟んで感光体ドラム20と一次転写ニップ部を形成し、感光体ドラム20上のトナー像を中間転写ベルト141上に一次転写する。図2に示されるように、各色の感光体ドラム20に対向して、それぞれ、一次転写ローラー24M、24C、24Y、24Bkが配置される。各感光体ドラム20および一次転写ローラー24の間に、一次転写ニップ部が形成される。
二次転写ローラー145は、駆動ローラー142に対向して配置されている。二次転写ローラー145は、中間転写ベルト141の周面に圧接されて二次転写ニップ部を形成している。中間転写ベルト141上に一次転写されたトナー像は、給紙部12から供給されるシートPに、前記二次転写ニップ部において二次転写される。本実施形態では、二次転写ローラー145は、エピクロルヒドリンから構成される。
トナー補給部15は、画像形成に用いられるトナーを貯留するものであり、本実施形態ではマゼンタ用トナーコンテナ15M、シアン用トナーコンテナ15C、イエロー用トナーコンテナ15Y及びブラック用トナーコンテナ15Bkを備える。これらトナーコンテナ15M、15C、15Y、15Bkは、それぞれMCYBk各色の補給用トナーを貯留するものであり、コンテナ底面に形成されたトナー排出口15Hから、MCYBk各色に対応する画像形成ユニット13M、13C、13Y、13Bkの現像装置23に、不図示のトナー搬送部を通して各色のトナーを補給する。
定着部16は、内部に加熱源を備えた加熱ローラー161と、加熱ローラー161と配向配置された定着ローラー162と、定着ローラー162と加熱ローラー161とに張架された定着ベルト163と、定着ベルト163を介して定着ローラー162と対向配置され定着ニップ部を形成する加圧ローラー164とを備えている。定着部16へ供給されたシートPは、前記定着ニップ部を通過することで、加熱加圧される。これにより、前記二次転写ニップ部でシートPに転写されたトナー像は、シートPに定着される。
排紙部17は、装置本体11の頂部が凹没されることによって形成され、この凹部の底部に排紙されたシートPを受ける排紙トレイ171が形成されている。定着処理が施されたシートPは、定着部16の上部から延設されたシート搬送路111を経由して、排紙トレイ151へ向けて排紙される。
図2を参照して、中間転写ユニット14は、更に、第1バックアップローラー146(バックアップローラー)と、第2バックアップローラー147と、ベルトモーター60と、濃度センサー62と、環境センサー63と、制御部90とを備える。
第1バックアップローラー146は、複数の一次転写ローラー24のうち中間転写ベルト141の周回方向の最下流側に位置する一次転写ローラー24Bkと駆動ローラー142との間に配置され、中間転写ベルト141を張架する。より詳しくは、中間転写ベルト141は、第1バックアップローラー146の周面に所定の角度をもって張架される。同様に、第2バックアップローラー147は、複数の一次転写ローラー24のうち中間転写ベルト141の周回方向の最上流側に位置する一次転写ローラー24Mと従動ローラー143との間に配置され、中間転写ベルト141を張架する。第1バックアップローラー146および第2バックアップローラー147が中間転写ベルト141を支持することによって、複数の一次転写ニップ部が直線的に配置される。なお、画像形成装置10が使用されていない場合、各色の一次転写ローラー24および第2バックアップローラー147は、中間転写ベルト141の内方に向かって移動可能とされる。すなわち、一次転写ローラー24が感光体ドラム20から離間可能とされる。この際、中間転写ベルト141は、第1バックアップローラー146と従動ローラー143との間で張架される。一次転写ローラー24が感光体ドラム20から離間することによって、中間転写ベルト141と感光体ドラム20とが接触することなく、中間転写ベルト141または感光体ドラム20の装置本体11に対する着脱が可能となる。
ベルトモーター60は、中間転写ベルト141を周回させるための駆動力を発生する。ベルトモーター60から駆動ローラー142に該回転駆動力が伝達される。ベルトモーター60は、後記の駆動制御部91によって制御されることで、駆動ローラー142の回転速度を変化させる。
濃度センサー62(抵抗検出手段)は、ブラック色の感光体ドラム20Bkと第1バックアップローラー146との間において、中間転写ベルト141のベルト面に対向して配置される。濃度センサー62は、中間転写ベルト141上に形成されたトナー像の濃度を検出する。更に、濃度センサー62は、中間転写ベルト141のベルト面の濃度を検出する。濃度センサー62によって検出される中間転写ベルト141のベルト面の濃度は速度調整部92によって参照され、中間転写ベルト141の抵抗値の変化が検出される。
環境センサー63は、画像形成装置10の装置本体11に備えられ、周辺の温度および湿度を検出する。環境センサー63によって検出された温度、湿度データは、後記の記憶部93に格納される。また、該温度、湿度データは、速度調整部92によって参照され、中間転写ベルト141の速度調整制御の実行要否が判断される。
制御部90は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。図3は、制御部90の電気的なブロック図である。制御部90には、前述のベルトモーター60、ドラムモーター61、濃度センサー62、環境センサー63が電気的に接続されている。制御部90は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、駆動制御部91、速度調整部92(速度比調整手段)、記憶部93を備えるように機能する。
駆動制御部91は、ドラムモーター61を制御し、感光体ドラム20の回転速度Vdを変更する。また、駆動制御部91は、ベルトモーター60を制御し、中間転写ベルト141の周回速度Vbを変更する。
速度調整部92は、環境センサー63および濃度センサー62の検出結果に応じて、駆動ローラー142の回転速度を制御し、中間転写ベルト141の周回速度Vbと感光体ドラム20の回転速度Vdとの速度比Vb/Vdを調整する。
記憶部93は、温度閾値T0を格納する。温度閾値T0は、速度調整部92によって、環境センサー63が検出する検出温度Tと比較参照される。また、記憶部93は、ベルト面の濃度閾値D0を格納する。濃度閾値T0は、速度調整部92によって、濃度センサー62が検出するベルト面の検出濃度Dと比較参照される。なお、他の実施形態において、温度閾値T0は、湿度に関する閾値であってもよく、また、温度と湿度とを組み合わせた閾値であってもよい。
<色ずれの発生および解消について>
次に、中間転写ベルト141上で発生する色ずれについて説明する。図4および図5は、中間転写ベルト141と感光体ドラム20の速度比と色ずれとの関係を示したグラフである。図4は、画像形成装置10が使用される初期段階において、異なる温湿度環境での色ずれの発生レベルを示した図である。また、図5は、画像形成装置10が所定期間使用されることで、中間転写ベルト141の表面が白色化する前後の色ずれの発生レベルを示したグラフである。該色ずれとは、感光体ドラム20から中間転写ベルト141にトナー像が転写される際に、中間転写ベルト141上に発生するトナー像のずれを意味する。
前述のように、本実施形態に係る中間転写ユニット14では、駆動ローラー142の回転速度が変化されることによって、中間転写ベルト141の周回速度Vbと感光体ドラム20の回転速度Vdとの速度比Vb/Vdが調整可能とされる。図4を参照して、画像形成装置10が使用される初期段階、換言すれば中間転写ベルト141の表面にトナーの外添剤などが固着していない場合、常温環境(A)(温度23℃、湿度50%)では、速度比Vb/Vdが1.0より小さい領域において、色ずれの発生が抑制されている。より詳しくは、速度比Vb/Vdが0.75以上0.85以下の領域において、色ずれの発生が最も抑制される極小値が存在する。
一方、高温環境(B)(温度32.5℃、湿度80%)では、速度比Vb/Vdが1.0より大きい領域において、色ずれの発生が抑制されている。より詳しくは、速度比Vb/Vdが1.05以上1.15以下の領域において、色ずれの発生が最も抑制される極小値が存在する。
前述のように、本実施形態では、駆動ローラー142として金属ローラーが使用される。特に、駆動ローラー142はアルマイトから構成される層を備える。このような金属ローラーは、弾性ローラーと比較して、温湿度によるローラーの径変化が少ない。このため、前記径変化に伴う、中間転写ベルト141の速度変動を抑制することができる。一方、金属ローラーと中間転写ベルト141の内周面との間ですべりが生じる場合がある。そして、このようなすべりによって、中間転写ベルト141の周回駆動が不安定となり、上記の色ずれが生じやすくなる。更に、駆動ローラー142と中間転写ベルト141とのすべりは、高温高湿環境において顕著となりやすい。このため高温高湿環境下では、図4に示されるように、予め感光体ドラム20に対して相対的に中間転写ベルト141が速く周回駆動される領域において、前記すべりの影響が緩和され、色ずれの発生が低下される。
更に、図5を参照して、耐久後(C)とは、中間転写ベルト141が長期間使用されることで、中間転写ベルト141の表面にトナーの外添剤が付着した場合の色ずれの発生レベルを示している。なお、同データは、前述の常温環境にて評価されたものである。なお、図5の初期(A)のデータは、図4の常温環境(A)のデータに相当する。中間転写ベルト141の表面にトナーの外添剤が付着されると、中間転写ベルト141の抵抗値が上昇する。この結果、中間転写ベルト141と感光体ドラム20との間の吸着力が増大される。この場合、中間転写ベルト141が感光体ドラム20に対して速く周回駆動されると、前記吸着力によって速度変動が生じやすく、かえって色ずれが生じることが知見された。図5に示されるように、耐久後(C)は、前述の高温環境(B)よりも常温環境(A)の特性に近い傾向を示している。詳しくは、耐久後(C)では、速度比Vb/Vdが1.0より小さい領域において、色ずれの発生が抑制されている。より詳しくは、速度比Vb/Vdが0.85以上0.95以下の領域において、色ずれの発生が最も抑制される極小値が存在する。このように、中間転写ベルト141と感光体ドラム20との吸着力が増大しやすい耐久後(C)では、比較的、中間転写ベルト141と感光体ドラム20との速度を等速とすることで、前記吸着力によって生じる色ずれが抑制される。
なお、前述のように、本実施形態では一次転写ローラー24にリトラクト機構が備えられ、ブラック色の一次転写ローラー24Bkと駆動ローラー142との間に、第1バックアップローラー146が配置される(図2)。第1バックアップローラー146によって、第2バックアップローラー147との間で一次転写領域が水平かつ直線的に形成されるとともに、駆動ローラー142と二次転写ローラー145との間に、下方から上方に向かう二次転写領域が形成される。本発明者は、図4の常温環境(A)において、速度比Vb/Vdが1.0以上の場合(領域X)に、二次転写領域においてトナー飛散が顕著となることを知見した。中間転写ベルト141の製造段階において、中間転写ベルト141のベルト面に部分的に湾曲した履歴が形成される場合がある。中間転写ベルト141が感光体ドラム20よりも速く周回駆動されることで、駆動ローラー142と第1バックアップローラー146との間で、前記ベルト面の履歴が強調され、二次転写領域におけるベルトの挙動が変化することで前記トナー飛散が発生することが知見された。
<速度比Vb/Vdの調整について>
上記のような課題を解決するために、本実施形態では、速度調整部92が速度比Vb/Vdを調整する。以下、本実施形態に係る中間転写ユニット14において、速度調整部92が実行する速度制御について説明する。図6は、本実施形態に係る速度制御の制御態様を示すフローチャートである。
画像形成装置10の電源がオンされると(ステップS001)、速度調整部92は中間転写ベルト141の周回速度Vbと感光体ドラム20の回転速度Vdとの速度比Vb/Vdの調整の要否を判断する。速度調整部92は、環境センサー63によって検出された検出温度Tと、予め記憶部93に格納された温度閾値T0とを比較する(ステップS002)。なお、本実施形態では、一例として、温度閾値T0は28℃に設定される。検出温度Tが温度閾値T0未満の場合(ステップS002でYES)、速度調整部92は、速度比Vb/Vdの高温制御の実行は不要であると判断する。この場合、速度調整部92は、速度比Vb/VdとしてVr1(第1の速度比)を設定する。なお、前述の図4の常温環境(A)のデータに基づき、Vr1は1.0未満に設定される。より好ましくは、Vr1は、0.75以上0.85以下に設定される。この結果、常温環境において、中間転写ベルト141上に形成されるトナー像に色ずれが発生することが好適に抑止される。更に、ベルト面に前記湾曲した履歴が存在する場合であっても、Vr1が1.0未満に設定されることで、二次転写領域におけるトナー飛散が抑制される。
一方、検出温度Tが温度閾値T0以上の場合(ステップS002でNO)、速度調整部92は、速度比Vb/Vdの高温制御の実行が必要であると判断する。この場合、速度調整部92は、更にベルトの白色化状態を確認する(ステップS004)。すなわち、速度調整部92は、濃度センサー62によって検出されたベルト面の検出濃度Dと、予め記憶部93に格納された濃度閾値D0とを比較する。通常、中間転写ベルト141の表面は黒色であるがトナーの外添剤が付着すると、白色化される。濃度閾値D0は、この白色化された中間転写ベルト141のベルト面の濃度に対応して設定される。検出濃度Dの比較の結果、中間転写ベルト141のベルト面が未だ白色化されていない場合(ステップS004でYES)、速度調整部92は、通常のベルト面に対応した速度比Vb/Vdの高温制御を実行する。この場合、速度調整部92は、速度比Vb/VdとしてVr2(第2の速度比)を設定する。なお、前述の図4の高温環境(B)のデータに基づき、Vr2は1.0以上に設定される。より好ましくは、Vr2は、1.05以上1.15以下に設定される。この結果、高温環境において、中間転写ベルト141上に形成されるトナー像に色ずれが発生することが好適に抑止される。
更に、検出濃度Dの比較の結果、中間転写ベルト141のベルト面が白色化されている場合(ステップS004でNO)、速度調整部92は、白色化したベルト面に対応した速度比Vb/Vdの高抵抗制御を実行する。この場合、速度調整部92は、速度比Vb/Vdとして、前記Vr2よりも優先して、Vr3(第3の速度比)を設定する。なお、前述の図5の耐久後(C)のデータに基づき、Vr3は1.0未満に設定される。より好ましくは、Vr3は、0.85以上0.95以下に設定される。この結果、中間転写ベルト141のベルト面が白色化した場合であっても、中間転写ベルト141上に形成されるトナー像に色ずれが発生することが好適に抑止される。
以上、上記の実施形態によれば、中間転写ベルト141は、互いに等速に回転駆動される複数の感光体ドラム20に対向して配置される。そして、中間転写ベルト141を周回駆動させる駆動ローラー142の回転速度が制御されることで、中間転写ベルト141の周回速度Vbと感光体ドラム20の回転速度Vdとの速度比Vb/Vdが調整される。このため、複数の感光体ドラム20の回転速度が個別に調整される場合と比較して、簡易な構成にて前記速度比が調整可能とされる。また、速度調整部92は、環境センサー63および濃度センサー62の検出結果に応じて、前記速度比を調整する。このため、環境の変化に伴って中間転写ベルト141と駆動ローラー142との間のすべり易さが変化した場合や、中間転写ベルト141の抵抗値の変化に伴って中間転写ベルト141と感光体ドラム20との吸着力が変化した場合に、前記速度比を調整することが可能となる。この結果、前記すべり易さや吸着力の変化によって、感光体ドラム20から中間転写ベルト141に転写されるトナー像に色ずれが生じることを抑止することが可能となる。
また、上記の実施形態によれば、濃度センサー62によって中間転写ベルト141の抵抗値が予め設定された閾値よりも上昇したことが検出された場合、第1の速度比よりも大きく、かつ、第2の速度比よりも小さい第3の速度比が設定される。すなわち、中間転写ベルト141の抵抗値が上昇し、中間転写ベルト141と感光体ドラム20との吸着力が増大した場合、高温または高湿環境下の第2の速度比よりも小さい第3の速度比が設定される。このため、前記吸着力の増大によって、中間転写ベルト141の周回速度が変動しやすい場合であっても、前記速度比が過剰に大きく設定されることが抑止される。このため、前記周回速度の変動によって、色ずれが発生することが抑止される。
また、上記の実施形態によれば、濃度センサー62は、抵抗検出手段として機能する。このため、中間転写ベルト141のベルト面にトナーの外添剤などが付着することによって、中間転写ベルト141の抵抗値が変化することが好適に検出される。この際、濃度センサー62は、中間転写ベルト141の抵抗値の変化を検出する手段と、中間転写ベルト141上のトナー像の濃度を検出する手段とを兼用することができる。
また、上記の実施形態によれば、駆動ローラー142として金属ローラーが用いられるため、弾性ローラーが用いられる場合と比較して、温湿度によるローラーの径変化を抑止することができる。このため、前記径変化に伴う、中間転写ベルト141の速度変動を抑制することができる。また、金属ローラーと中間転写ベルト141とがすべり易い場合であっても、中間転写ベルト141と感光体ドラム20との速度比を調整することが可能となる。更に、アルマイトからなる層を備える駆動ローラー142と中間転写ベルト141とが静電吸着しやすいため、駆動ローラー142の回転駆動力が安定して中間転写ベルト141に伝達される。
また、上記の実施形態によれば、相対的に低温または低湿環境下において、中間転写ベルト141が感光体ドラム20よりも速く周回駆動され、第1バックアップローラー146と駆動ローラー142との間で、ベルト面に過度の張力が付与されることが抑止される。このため、中間転写ベルト141の製造時に、部分的にベルト面が湾曲する履歴が残った場合であっても、二次転写ニップにおいて、前記張力によって前記履歴が顕在化され、トナーが散ることが抑止される。
また、上記の実施形態に係る中間転写ユニット14を備える画像形成装置10によれば、シート上に転写されるトナー像に色ずれが生じることが抑制される。
以上、本発明の一実施形態につき詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、例えば以下のような変形実施形態を取ることができる。
(1)環境センサー97は、画像形成装置10の内部において、中間転写ベルト141の周辺の温度または湿度を検出するものに限定されるものではない。他の変形実施形態において、環境センサーは、画像形成装置10が設置される周辺の環境の温度または湿度を検出するものであってもよい。
(2)また、上記の実施形態では、中間転写ベルト141の抵抗値の変化(上昇)は、ベルト面の白色化によって検出されたが、本発明はこれに限定されるものではない。中間転写ベルト141の材料組成に応じて、付着物が付着した場合のベルト面は他の色に変色されるものも含まれ、該変色に応じて、濃度閾値D0が設定されてもよい。また、中間転写ベルト141の抵抗値の変化は、ベルト面の濃度によって検出されるものに限定されるものではない。不図示の抵抗検出手段によって、中間転写ベルト141の抵抗値が直接検出されてもよい。
(3)また、上記の実施形態では、画像形成装置10の電源がオンされた場合に、速度調整部92が、中間転写ベルト141の周回速度Vbと感光体ドラム20の回転速度Vdとの速度比Vb/Vdの調整の要否を判断する態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。画像形成装置10の各印刷ジョブの開始時、あるいは画質調整動作の実行時に、前記速度比Vb/Vdが調整されてもよい。
(4)また、上記の実施形態では、図6を参照して、検出温度Tが温度閾値T0未満の場合(ステップS002でYES)、速度調整部92は、速度比Vb/Vdの高温制御の実行は不要であると判断する態様にて説明した。本発明は、これに限定されるものではない。速度調整部92は、速度比Vb/Vdの高温制御の実行は不要であると判断した後、ステップS004と同様に、更にベルトの白色化状態を確認し、該確認結果に応じて、速度比Vb/Vdを調整してもよい。
10 画像形成装置
11 装置本体
13 画像形成部
14 中間転写ユニット(転写装置)
141 中間転写ベルト
142 駆動ローラー
143 従動ローラー
144 ベルトクリーニング装置
145 二次転写ローラー
146 第1バックアップローラー(バックアップローラー)
147 第2バックアップローラー
20 感光体ドラム
24 一次転写ローラー
60 ベルトモーター
61 ドラムモーター
62 濃度センサー(抵抗検出手段)
63 環境センサー
90 制御部
91 駆動制御部
92 速度調整部(速度比調整手段)
93 記憶部

Claims (11)

  1. トナー像を周面に担持し互いに等速に回転駆動される複数の像担持体に対向して配置され、一の方向に周回駆動され、表面に前記複数の像担持体から前記トナー像が重畳して転写される中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトを張架し、前記中間転写ベルトを周回駆動させる駆動ローラーと、
    前記中間転写ベルトの周辺の温度または湿度を検出する環境センサーと、
    前記中間転写ベルトの抵抗値の変化を検出する抵抗検出手段と、
    前記環境センサーおよび前記抵抗検出手段の検出結果に応じて、前記駆動ローラーの回転速度を制御し、前記中間転写ベルトの周回速度Vbと前記像担持体の回転速度Vdとの速度比Vb/Vdを調整する速度比調整手段と、
    を有し、
    前記速度比調整手段は、
    前記環境センサーによって検出された温度または湿度が予め設定された閾値未満の場合に前記速度比Vb/Vdを第1の速度比に設定し、前記温度または湿度が前記閾値以上の場合に前記速度比Vb/Vdを前記第1の速度比よりも大きい第2の速度比に設定し、
    前記抵抗検出手段によって前記中間転写ベルトの抵抗値が予め設定された閾値よりも上昇したことが検出された場合に、前記速度比Vb/Vdを前記第1の速度比よりも大きく、かつ、前記第2の速度比よりも小さい第3の速度比に設定し、
    前記第1の速度比は、0.75以上0.85以下であることを特徴とする転写装置。
  2. 前記第2の速度比は、1.0以上であることを特徴とする請求項に記載の転写装置。
  3. 前記第2の速度比は、1.05以上1.15以下であることを特徴とする請求項に記載の転写装置。
  4. 前記第3の速度比は、1.0未満であることを特徴とする請求項に記載の転写装置。
  5. 前記第3の速度比は、0.85以上0.95以下であることを特徴とする請求項に記載の転写装置。
  6. 前記抵抗検出手段は、前記中間転写ベルトのベルト面の濃度を検出するベルト濃度センサーであることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の転写装置。
  7. 前記ベルト濃度センサーは、前記中間転写ベルト上に形成されたトナー像の濃度を検出するトナー濃度センサーを兼ねることを特徴とする請求項に記載の転写装置。
  8. 前記駆動ローラーは、金属ローラーであることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の転写装置。
  9. 前記駆動ローラーは、アルマイトから構成される層を備えることを特徴とする請求項に記載の転写装置。
  10. 前記中間転写ベルトを挟んで前記像担持体に対向して配置され、前記像担持体との間で転写ニップを形成する複数の一次転写ローラーと、
    前記中間転写ベルトからシートに前記トナー像が転写される二次転写ニップを形成する前記駆動ローラーと、
    前記複数の一次転写ローラーのうち前記中間転写ベルトの前記周回方向の最下流側に位置する一次転写ローラーと前記駆動ローラーとの間に配置され、前記中間転写ベルトを張架するバックアップローラーと、を有することを特徴とする請求項に記載の転写装置。
  11. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の転写装置と、
    前記中間転写ベルトに対向して配置される前記複数の像担持体と、
    前記中間転写ベルトからシートに前記トナー像を転写させる二次転写ローラーと、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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