JP5714998B2 - 自動二輪車用タイヤ対 - Google Patents

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Description

本発明は、前輪タイヤと後輪タイヤとからなる自動二輪車用タイヤ対に関し、特に、自動二輪車に装着した際に、前輪タイヤよりも後輪タイヤにより大きな荷重が加わる自動二輪車の操縦安定性を向上する自動二輪車用タイヤ対に関する。
近年、自動二輪車の軽量化、高性能化が進み、大きな排気量の自動二輪車では、旋回安定性及び直進安定性等の操縦安定性能の確保が重要な課題となっている。
従来、このような自動二輪車用の操縦安定性を高めるため、自動二輪車に装着するタイヤ対として、異なる内部構造を有する前輪タイヤ及び後輪タイヤを組み合わせる技術が広く開発されている。
例えば特許文献1は、タイヤ内部のベルト層について、前輪タイヤでは、タイヤ径方向外方のベルト層ほど幅狭とし、後輪タイヤでは、タイヤ径方向外方のベルト層ほど幅広とすることにより、高速走行の際の安定性及び走行性を向上させた自動二輪車用タイヤ対を開示する。
特許文献2は、前後輪タイヤ内部のベルト層の構造及び材質をそれぞれ適切に組み合わせることにより、高速耐久性能と操縦安定性能を向上させた自動二輪車用タイヤを開示する。また、特許文献3は、前後輪タイヤ内部のベルトコードの傾斜角度を適切な関係とすることにより、走行中の振動を軽減し、高速走行中の直進安定性及び旋回性能を向上した二輪車用空気入りタイヤを開示する。
特開平1−240306号公報 特開平3−82608号公報 特開昭59−73303号公報
一般に、排気量250ccを超えるようなスクータータイプの自動二輪車は、その車体構成上、後輪タイヤに加わる荷重が大きく、特に車体後部の安定性が低く、高速直進安定性や高速旋回安定性等の操縦安定性が損なわれがちである。一方で、ビジネスユーザの多いこのようなスクータータイプの自動二輪車に対し、上記特許文献にあるような内部構造の変更を行うことで製造コストが上昇することは望ましくない。すなわち、構造変更の許容幅が小さい自動二輪車用タイヤ対においても、内部構造の自由度を残しつつ、操縦安定性を高めることが求められていた。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、各タイヤの内部構造の自由度を残したまま、自動二輪車の操縦安定性を高めることが可能な自動二輪車用タイヤ対を提供することを目的とする。
本発明者は、操縦安定性を高める際にタイヤ自体の内部構造を最適化するという観点ではなく、前後輪タイヤ対を自動二輪車に装着した状態で各タイヤのトレッド部踏面のパターン、特に、中央域内の波状の周方向溝の波長や振幅の関係を最適化することにより、操縦安定性を向上させることができるという着想に基づき、本発明を完成した。
すなわち、上記課題に鑑み、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)前輪タイヤと後輪タイヤとからなる自動二輪車用タイヤ対であって、
タイヤのトレッド部踏面を、タイヤ赤道を中心として含むトレッド中央域と、該トレッド中央域を挟んで両側に位置する両側方域とに区画するとき、
前記前輪タイヤは、
トレッド中央域内に、タイヤ周方向に沿って波状に連続して延びる少なくとも1本の第1周方向溝と、該第1周方向溝の両溝壁からそれぞれ分岐し、同一タイヤ周方向に異なる向きの傾斜で両側方域に向かって延びる複数本の第1分岐溝とを有し、
前記後輪タイヤは、
トレッド中央域内に、タイヤ周方向に沿って波状に連続して延びる少なくとも1本の第2周方向溝と、該第2周方向溝の両側壁からそれぞれ分岐し、前記第1分岐溝とは逆向きでタイヤ周方向に異なる向きの傾斜で両側方域に向かって延びる複数本の第2分岐溝とを有し、
前記前輪タイヤ及び前記後輪タイヤの両側方域におけるネガティブ率の差が、0%以上5%以下であり、
前記第2周方向溝の振幅および波長が、それぞれ前記第1周方向溝の振幅および波長よりも大きいことを特徴とする自動二輪車用タイヤ対。
(2)前記第1分岐溝および前記第2分岐溝が、それぞれ前記第1周方向溝および前記第2周方向溝の波状の山部と谷部の頂点位置から分岐する上記(1)に記載の自動二輪車用タイヤ対。
(3)前記第2分岐溝の溝幅が、前記第1分岐溝の溝幅よりも大きい上記(1)又は(2)に記載の自動二輪車用タイヤ対。
(4)前記第2周方向溝の波長が、前記第1周方向溝の波長の1.2倍以上2.5倍以下である上記(1)乃至(3)のいずれか1に記載の自動二輪車用タイヤ対。
(5)同一タイヤ周線上に位置する前記第1分岐溝の配設ピッチが、前記第1周方向溝の波長のn倍であり、
同一タイヤ周線上に位置する前記第2分岐溝の配設ピッチが、前記第2周方向溝の波長のn倍である上記(1)乃至(4)のいずれか1に記載の自動二輪車用タイヤ対。
(6)前記前輪タイヤは、前記第1分岐溝が両側方域からトレッド中央域へと順次接地するように装着し、
前記後輪タイヤは、前記第2分岐溝がトレッド中央域から両側方域へと順次接地するように装着する上記(1)乃至(5)のいずれか1に記載の自動二輪車用タイヤ対。
本発明によれば、分岐溝を有する波状の周方向溝の波長を前輪よりも後輪で大きくしたため、旋回安定性を高めることができる。また、上記周方向溝の振幅を前輪よりも後輪で大きくしたため、直進安定性を高めることができる。その結果、各タイヤの内部構造の自由度を残したまま、自動二輪車の操縦安定性を高めることが可能な自動二輪車用タイヤ対を提供することができる。
本発明に従う自動二輪車用タイヤ対の前輪タイヤのトレッド部の一部の展開図である。 本発明に従う自動二輪車用タイヤ対の後輪タイヤのトレッド部の一部の展開図である。 本発明に従う他の自動二輪車用タイヤ対の前輪タイヤのトレッド部の一部の展開図である。 本発明に従う他の自動二輪車用タイヤ対の後輪タイヤのトレッド部の一部の展開図である。 (a)は、図1に示す前輪タイヤのカーカスおよびベルト層のコード関係を説明するために、トレッド部の一部を取り除いて上方から透視したときの平面図である。(b)は、(a)におけるI−I断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。
本発明に従う自動二輪車用タイヤ対の前輪タイヤ10のトレッド部展開図を図1に、後輪タイヤ20のトレッド部展開図を図2に示す。前輪タイヤ10において、トレッド部踏面13を、タイヤ赤道S1を中心として含むトレッド中央域14と、該トレッド中央域14を挟んで両側に位置する両側方域15a,15bに区画する。同様に、後輪タイヤ20において、トレッド部踏面23を、タイヤ赤道S2を中心として含むトレッド中央域24と、該トレッド中央域24を挟んで両側に位置する両側方域25a,25bに区画する。
ここで本明細書において、「トレッド中央域」とは、トレッド部踏面においてタイヤ赤道S1,S2を中心として、トレッド幅の50%の領域を意味する。そして、「側方域」とは、トレッド部踏面のトレッド中央域以外の領域を意味する。
本明細書において「規定内圧」とは、下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことを意味する。「所定リム」とは、同規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または“Approved Rim”、“Recommended Rim”)のことである。かかる産業規格については、タイヤが生産又は使用される地域に有効な規格が定められている。例えば、アメリカ合衆国では、”The Tire and Rim Association Inc.のYear Book”であり、欧州では、”The European Tire and Rim Technical OrganizationのSTANDARDS MANUAL”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の”JATMA Year Book”である。
前輪タイヤ10は、トレッド中央域14内に、タイヤ周方向に沿って波状に連続して延びる少なくとも1本の第1周方向溝11を有する。第1周方向溝11は、タイヤ幅方向に間隔を置いて複数本並置してもよい。また、第1周方向溝11は波長を有する波状の形状であれば特に限定されず、例えばジグザグ溝であってもよい。
前輪タイヤ10は、第1周方向溝11の両溝壁からそれぞれ分岐し、同一タイヤ周方向に異なる向きの傾斜で両側方域15a,15bに向かって延びる複数本の第1分岐溝12a,12bを有する。第1分岐溝12a,12bは、主として側方域15a,15bに延在し、旋回時のキャンバ特性に影響する溝である。各第1分岐溝12a,12bの延在形状は、ストレート状であってもよいし、多少曲がっていてもよい。なお、第1周方向溝11が複数本存在する場合の「両溝壁」とは、複数本の第1周方向溝のうち、最も側方域15a側にある第1周方向溝の側方域15a側溝壁と、最も側方域15b側にある第1周方向溝の側方域15b側溝壁を意味する。
後輪タイヤ20は、上記の前輪タイヤ10と同様の基本構成を有する。すなわち、トレッド中央域24内に、タイヤ周方向に沿って波状に連続して延びる少なくとも1本の第2周方向溝21を有する。第2周方向溝21は、タイヤ幅方向に間隔を置いて複数本並置してもよい。また、第2周方向溝21は波長を有する波状の形状であれば特に限定されず、例えばジグザグ溝であってもよい。
また、後輪タイヤ20は、第2周方向溝21の両側壁からそれぞれ分岐し、第1分岐溝12a,12bとは逆向きでタイヤ周方向に異なる向きの傾斜で両側方域25a,25bに向かって延びる複数本の第2分岐溝22a,22bを有する。第2分岐溝22a,22bも、主として側方域25a,25bに延在し、旋回時のキャンバ特性に影響する溝である。第2分岐溝22a,22bの延在形状は、ストレート状であってもよいし、多少曲がっていてもよい。第2周方向溝21が複数本ある場合に関しては、前輪タイヤ10と同様である。
本発明の前提となる構成として、前輪タイヤ10の両側方域15a,15bにおけるネガティブ率と、後輪タイヤ20の両側方域25a,25bにおけるネガティブ率との差は、0%以上5%以下である。後述する本発明の構成上の主な特徴は、前輪タイヤ10と後輪タイヤ20とで、周方向溝の振幅および波長の関係を最適化するものであるが、前後輪タイヤ間での両側方域でのネガティブ率が0%以上5%以下である場合に、本発明の特徴的構成による効果が確実に生じるからである。両側方域のネガティブ率の差が5%を超えると、旋回時の前後輪バランスが大きく崩れ、また、直進走行時の安定性も損なわれるため、本発明の効果を奏することができない。なお、T1aとT1bおよびT2aとT2bはそれぞれ前輪タイヤおよび後輪タイヤの両トレッド端である。
ここで、本発明においては、第2周方向溝21の振幅x2および波長λ2が、それぞれ第1周方向溝11の振幅x1および波長λ1よりも大きいことが特徴である。
λ2>λ1とすることによって、後輪タイヤ20に加わるコーナリングフォースが前輪タイヤ10よりも大きくなり、後輪タイヤにより大きな荷重がかかるような自動二輪車に装着した場合、前後輪のコーナリングフォースバランスの最適化が実現でき、旋回安定性が向上する。しかしながら、単にλ2>λ1としただけでは、トレッド中央域14に比してトレッド中央域24のタイヤ剛性が高くなりすぎるため、突起乗り越し等の外乱入力時に車両の振動が大きくなるという問題が生じる。このため、本発明では、λ2>λ1の構成を採用するのに加えてx1>x2とすることにより、前後輪タイヤにおけるトレッド中央域でのタイヤ剛性バランスを適切にし、突起乗り越し等の外乱入力時に車両の振動を抑制できる結果として直進安定性を確保できる。以上より、第2周方向溝21の振幅x2および波長λ2を、それぞれ第1周方向溝11の振幅x1および波長λ1よりも大きくすることによって、直進安定性および旋回安定性をより高め、操縦安定性を向上させることができる。
本発明の自動二輪車用タイヤ対は、例えばスクーターのように、運転者が乗車した走行可能状態において、前輪荷重に比して後輪荷重が大きな車体に装着するのに適する。好ましくは、後輪荷重/(前輪荷重+後輪荷重)=0.55以上0.70以下である。
前輪タイヤ10は、第1分岐溝12a,12bが両側方域15a,15bからトレッド中央域14へと順次接地するように装着し、後輪タイヤ20は、第2分岐溝22a,22bがトレッド中央域24から両側方域25a,25bへと順次接地するように装着することが好ましい。すなわち、前輪タイヤ10の回転方向は図1中のR、後輪タイヤ20の回転方向は図2中のRで表示されるものとなる。こうすることにより、自動二輪車の操縦安定性をより高めることができる。
λ2は、λ1の1.2倍以上2.5倍以下であることが好ましい。λ2がλ1の1.2倍未満であると、後輪に加わるコーナリングフォースが前輪に対して十分大きくならないため、旋回安定性の向上が不十分となる可能性があり、2.5倍を超えると、後輪タイヤに加わるコーナリングフォースが前輪タイヤに比して大きすぎるため、旋回時に後輪側が倒れづらくなり、操縦性能が低下するおそれがあるためである。
図1,2に示すように、第1分岐溝12a,12bおよび第2分岐溝22a,22bは、それぞれ第1周方向溝11および第2周方向溝21の波状の山部と谷部の頂点位置から分岐することが好ましい。
本実施形態においては、複数本の第1分岐溝および第2分岐溝は等間隔に配置されている部分を有し、同一タイヤ周線上に位置する第1分岐溝12aまたは12bの配設ピッチが、第1周方向溝11の波長λ1のn倍であり、かつ、同一タイヤ周線上に位置する第2分岐溝22aまたは22bの配設ピッチが、第2周方向溝21の波長λ2のn倍であることが好ましい。ここで、上記2つの「n」は任意の同じ数値である。図1,2においては、共にn=1である。すなわち、第1分岐溝の配設ピッチはλ1に等しく、第2分岐溝の配設ピッチはλ2に等しい。このように、分岐溝の配設ピッチを周方向溝の波長と関連づけることにより、後輪タイヤ20の側方域25a,25bにおける第2分岐溝の配設ピッチは、前輪タイヤ10の側方域15a,15bにおける第1分岐溝の配設ピッチよりも大きくなる。このため、後輪タイヤ20に加わるコーナリングフォースが前輪タイヤ10よりもより確実に大きくなり、後輪タイヤにより大きな荷重がかかるような自動二輪車に装着した場合、前後輪のコーナリングフォースバランスの最適化が実現でき、旋回安定性が向上する。
第2分岐溝22の溝幅w2は、第1分岐溝12の溝幅w1よりも大きいことが好ましい。前輪タイヤ10及び後輪タイヤ20の両側方域におけるネガティブ率の差を0%以上5%以下とするためである。すなわち、第2分岐溝22の配設ピッチが第1分岐溝12の配設ピッチよりも大きい場合、w2>w1とすることで、ネガティブ率の差を小さくすることができる。
なお、同一タイヤ周線上の複数本の第1分岐溝12は、図1のように全て同じ形状で、タイヤ周方向に対して同じ傾斜角を有し、等ピッチであることが好ましいが、本発明はそれに限られることはない。複数種類の形状の分岐溝を周期的に配置しても構わないし、等ピッチでない部分を有していてもよい。第2分岐溝22についても同様である。
本発明に従う他の自動二輪車用タイヤ対について、前輪タイヤのトレッド部の一部の展開図を図3に、後輪タイヤのトレッド部の一部の展開図を図4に示す。この実施形態において、前輪タイヤ10は、隣接する第1分岐溝12aと12aまたは12bと12bの間に横溝16と、第1分岐溝12の片方の溝壁から分岐し横溝16に連通する第1補助溝17と、横溝16の片方の溝壁から分岐し第1分岐溝12を横断して、陸部で終端する第2補助溝18とを有する。その他の点は、第1の実施形態と同様である。
また、この実施形態において、後輪タイヤ20の第1周方向溝21は、シグモイド曲線を逆向きに交互に連結した形状を有している。
次に図5を用いて、前輪タイヤ10の内部構造を説明する。前輪タイヤ10は、一対のビードコア間でトロイド状に延在し、タイヤ赤道面S1に対して70°〜90°の範囲の角度ΘFrで互いに平行に配置された複数本のプライコードをゴム被覆した少なくとも1プライのラジアルカーカス16を有する。カーカス16を構成するプライはコードゴム被覆層であり、コード材料としてはスチール、有機繊維などが例示できる。
カーカス16のタイヤ径方向外側には、タイヤ赤道面S1に対して所定角度ΦFrで互いに平行に配置された複数本のベルトコードをゴム被覆した少なくとも二枚のベルト層17a,17bが配設される。コード材料としては、スチールコードや有機繊維コードが例示できる。ベルト層17aとベルト層17bのコードは、互いにタイヤ赤道面に対して角度ΦFrで逆向きに傾斜している。
ベルト層17のタイヤ径方向外側には、タイヤ赤道と略平行に配列された有機繊維等からなるコードをゴム被覆したリボン状ストリップをタイヤ周方向に巻回してなるベルト補強層18(キャップ層とも言う。)が配置される。
また、後輪タイヤ20も前輪タイヤ10と同様に、少なくとも1プライのラジアルカーカスと少なくとも二枚のベルト層を有する。プライコードがタイヤ赤道面に対してなす角ΘRrは、70°〜90°である。また、ベルトコードがタイヤ赤道面になす所定角度はΦRrであり、前後輪タイヤでのベルトコードの配設角度の関係としては、ΦRr<ΦFrであることが好ましい。
また、他の一実施形態においては、前輪タイヤ10は、少なくとも1プライのラジアルカーカスを有するが、ベルト層は有さない。この場合、前輪タイヤ10のプライコードがタイヤ赤道面になす角度ΘFrが、70°〜90°の範囲であるが、前後輪タイヤでのプライコード配設角度の関係としては、ΘFr<ΘRrであることが好ましい。
また、他の一実施形態においては、前輪タイヤ10がバイアスカーカスであってもよい。
次に、本発明の効果をさらに明確にするために、以下の実施例及び比較例にかかるタイヤ対を用いて行った比較評価について説明する。下記に示す前輪タイヤ、後輪タイヤを下記試験車両に装着し、公認モトクロスコースにてプロドライバーによる実車走行試験を行った。各タイヤの表面パターンは、前輪タイヤは図3、後輪タイヤは図4に示したものを用いた。なお、図3,4に示した回転方向となるようにタイヤを装着した。
前輪タイヤ:120/70R15M/C
リム MT3.50 内圧225kPa
後輪タイヤ:160/60R15M/C
リム MT5.00 内圧250kPa
試験車両:スクータータイプ二輪自動車 排気量500cc
ライダー乗車時の後輪荷重59%
試験速度:140km/h
表1に示すブロックの大きさの異なるタイヤの各組合せで、実車走行試験を行い、直進および旋回安定性について10点満点でフィーリング評点をつけ、評価した。各実施例、比較例のタイヤ構成と評価結果を表1に示す。
Figure 0005714998
表1から明らかなとおり、実施例のほうが比較例よりも、直進安定性および旋回安定性のいずれにも優れていた。
本発明によれば、各タイヤの内部構造の自由度を残したまま、自動二輪車の操縦安定性を高めることが可能な自動二輪車用タイヤ対を提供することができる。
10 前輪タイヤ
11 第1周方向溝
12a,12b 第1分岐溝
20 後輪タイヤ
21 第2周方向溝
22a,22b 第2分岐溝
,x 第1周方向溝の振幅、第2周方向溝の振幅
λ,λ 第1周方向溝の波長、第2周方向溝の波長
13,23 トレッド部踏面
14,24 トレッド中央域
15a,15b,25a,25b 側方域

Claims (6)

  1. 前輪タイヤと後輪タイヤとからなる自動二輪車用タイヤ対であって、
    タイヤのトレッド部踏面を、タイヤ赤道を中心として含むトレッド中央域と、該トレッド中央域を挟んで両側に位置する両側方域とに区画するとき、
    前記前輪タイヤは、
    トレッド中央域内に、タイヤ周方向に沿って波状に連続して延びる少なくとも1本の第1周方向溝と、該第1周方向溝の両溝壁からそれぞれ分岐し、同一タイヤ周方向に異なる向きの傾斜で両側方域に向かって延びる複数本の第1分岐溝とを有し、
    前記後輪タイヤは、
    トレッド中央域内に、タイヤ周方向に沿って波状に連続して延びる少なくとも1本の第2周方向溝と、該第2周方向溝の両側壁からそれぞれ分岐し、前記第1分岐溝とは逆向きでタイヤ周方向に異なる向きの傾斜で両側方域に向かって延びる複数本の第2分岐溝とを有し、
    前記前輪タイヤ及び前記後輪タイヤの両側方域におけるネガティブ率の差が、0%以上5%以下であり、
    前記第2周方向溝の振幅および波長が、それぞれ前記第1周方向溝の振幅および波長よりも大きいことを特徴とする自動二輪車用タイヤ対。
  2. 前記第1分岐溝および前記第2分岐溝が、それぞれ前記第1周方向溝および前記第2周方向溝の波状の山部と谷部の頂点位置から分岐する請求項1に記載の自動二輪車用タイヤ対。
  3. 前記第2分岐溝の溝幅が、前記第1分岐溝の溝幅よりも大きい請求項1又は2に記載の自動二輪車用タイヤ対。
  4. 前記第2周方向溝の波長が、前記第1周方向溝の波長の1.2倍以上2.5倍以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自動二輪車用タイヤ対。
  5. 同一タイヤ周線上に位置する前記第1分岐溝の配設ピッチが、前記第1周方向溝の波長のn倍であり、
    同一タイヤ周線上に位置する前記第2分岐溝の配設ピッチが、前記第2周方向溝の波長のn倍である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の自動二輪車用タイヤ対。
  6. 前記前輪タイヤは、前記第1分岐溝が両側方域からトレッド中央域へと順次接地するように装着し、
    前記後輪タイヤは、前記第2分岐溝がトレッド中央域から両側方域へと順次接地するように装着する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の自動二輪車用タイヤ対。
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