JP5711650B2 - フォトスペーサ用感光性樹脂組成物およびこれを用いたフォトスペーサ - Google Patents

フォトスペーサ用感光性樹脂組成物およびこれを用いたフォトスペーサ Download PDF

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Description

本発明は、同時に2種の独立したパターンの形成が可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成物に関する。また、かかるフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を用いたパターン形成方法および該パターン形成方法を含むフォトスペーサの製造方法にも関する。さらに、フォトスペーサ用感光性樹脂組成物を用いたフォトスペーサおよび、該フォトスペーサを用いた表示装置に関する。
従来から、液晶表示装置などに使われるフォトスペーサ材料について検討が行われている(特許文献1)。ここで、近年、フォトスペーサのコストダウン策の一つとして、減価償却が進んだ既存の設備を組み合わせて使用し、製造コスト(設備コスト)を下げるといった動きがある。また、近年、高精細化も進んできている。従来、フォトスペーサの作成には、主に、プロキシ露光のghi線露光が用いられてきたが、新規に製造ラインを立ち上げ時に、休止している高精細用ステッパーやスキャナー(gh線露光機)の活用が使えると設備投資が抑えられ、非常に生産効率が上げられる。そのため、gh線に特に優れた露光適性を持つフォトスペーサ材料が望まれていた。
しかし、gh線露光に特に優れた感度を有するフォトスペーサ材料はほとんど無い。
また、主フォトスペーサ(以下、「PS」ということがある)と、サブPSの2つを同時に形成するPSの場合、特に、サブPSの形状がだれてしまうという問題もある。
特開2010−49160号公報
本願発明は、上記課題に基づきなされたものであり、g線及びh線に対する露光感度が高く、かつ、主PSとサブPSの両方の形状に優れたフォトスペーサを提供することを目的とする。
かかる状況のもと、本願発明者が鋭意検討を行った結果、特定の重合開始剤を用いることにより、顕著に、優れた主PSとサブPSを有するフォトスペーサが得られることを見出し、本発明を完成させるにいたった。具体的には、下記<1>の手段により、好ましくは、下記<2>〜<13>の手段により達成された。
<1>(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂、(B)重合性化合物、(C)下記一般式(3)または(4)で表される光重合開始剤、(D)増感剤、(E)重合禁止剤を含有し、同時に2種以上の独立したパターンの形成が可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
(上記一般式(3)及び(4)中、R1は、ぞれぞれ、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基であり、R2は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはアミノ基を表し、mは、0〜4の整数を表す。Xは、−CH2−、−O−、または−S−を表す。lは、1または2を表す。)
<2>ステップウエッジを用いて露光した場合における、十分に固めた膜厚の90%の膜厚となるステップウエッジ段数であるベタ段数と完全に現像されている段数であるクリア段数との差が3段以内である、<1>に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
<3>(E)重合禁止剤が、カテコール、フェノチアジン、フェノキサジン、ヒンダードアミン及びこれらの誘導体から選択される少なくとも1種である、<1>または<2>に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
<4>(E)重合禁止剤を、0.01〜0.5質量%の割合で含む、<1>〜<3>のいずれかに記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
<5>(B)重合性化合物が、カルボキシル基を含有する、<1>〜<4>のいずれかに記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
<6>(B)重合性化合物の酸価が25〜120mgKOH/gである、<1>〜<5>のいずれかに記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
<7>(A)バインダー樹脂が酸性基を含む、<1>〜<6>のいずれかに記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
<8>(D)増感剤が縮合環を含む化合物である、<1>〜<7>のいずれかに記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
<9>gh線露光用である、<1>〜<8>のいずれかに記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
<10><1>〜<9>のいずれか1項に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を基板上に付与してフォトスペーサ層を形成する層形成工程と、前記フォトスペーサ層に対してパターン様に任意の透過率を持った膜をさらに積層し、パターニングすることにより半透過部を形成するハーフトーンマスク露光を行い、露光部を硬化させる露光工程と、フォトスペーサ層の未硬化部を現像により除去して2種類以上の独立したパターンを形成する現像工程と、を含むパターン形成方法。
<11><10>に記載のパターン形成方法により、基板上に2種類以上の独立したフォトスペーサパターンを形成する工程を含むフォトスペーサの製造方法。
<12><11>に記載の製造方法により製造された2種類以上の独立したパターンを有するフォトスペーサ。
<13><12>に記載の2種類以上の独立したパターンを有するフォトスペーサを有する表示装置。
本発明により、少なくとも、g線及びh線に対する露光感度が高く、かつ、主PSとサブPSの両方の形状に優れたスペーサを提供することが可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物は、同時に2種以上の独立したパターンの形成が可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成物であって、(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂、(B)重合性化合物、(C)一般式(3)または(4)で表される光重合開始剤、(D)増感剤、(E)重合禁止剤を含有することを特徴とする。
ここで、「同時に2種以上の独立したパターンの形成が可能な」とは、一度の露光によって、2種類以上の高さの異なるパターンを形成することをいう。より具体的には、例えば、2種類のパターンがある場合、高さの高い複数のパターンからなるパターン群(1)と、高さの低い複数のパターンからなるパターン群(2)が存在していることをいう。そして、パターン群(1)とパターン群(2)の間の高さの差は、0.4〜1.1μmであることが好ましい。パターン群の高さは、それぞれの平均値として定めることができる。また、それぞれの独立したパターン群の高さは一定であることが好ましく、例えば、標準偏差3σで±0.1μmとすることが好ましい。
一方、リブ材としての突起、リブ材をフォトスペーサと同時に作成する方法も知られているが、リブ材は基本的に液晶配向を制御するため、高さの制御というよりは角度の制御に趣がある。そして、フォトスペーサには高い弾性回復率(例えば、60%以上の弾性回復率)が求められる。
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を用いて、通常は、主PSとサブPSの2種類を形成するが、3種以上のPSを形成することを排除するものではないことは言うまでもない。
以下、本発明の各成分について詳細に説明する。
(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物は、(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂を含む。重合性基としては、エチレン性不飽和基を有する基が好ましく、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
本発明で用いる(A)バインダー樹脂は、また、酸性基を有することが好ましい。
より具体的には、本発明で好ましい態様としては、側鎖に酸性基を有する基:Y(yモル%)と、エチレン性不飽和基を有する基:Z(zモル%)を有する態様であり、特に本発明で好ましい態様としては、側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基:X(xモル%)と、酸性基を有する基:Y(yモル%)と、エチレン性不飽和基を有する基:Z(zモル%)を含有するバインダー樹脂である。さらに、(A)バインダー樹脂は、必要に応じてその他の基(L)(lモル%)を有していてもよい。
また、(A)樹脂バインダー中のひとつの基の中にX、Y、及びZが複数組み合わされていてもよい。
―側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基:X―
前記「側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基」について説明する。
まず、分岐を有する基としては、炭素原子数3〜12個の分岐状のアルキル基を示し、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、i−アミル基、t−アミル基、3−オクチル、t−オクチル等が挙げられる。これらの中でも、i−プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基等が好ましく、さらにi−プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が好ましい。
次に脂環構造を有する基としては、炭素原子数5〜20個の脂環式炭化水素基を示し、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、ジシクロペンテニル基、ジシクロペンタニル基、トリシクロペンテニル基、及びトリシクロペンタニル基等が挙げられる。これらの中でも、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、トリシクロペンテニル基、トリシクロペンタニル基等が好ましく、更にシクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、トリシクロペンテニル基等が好ましい。
前記側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基を含有する単量体としては、スチレン類、(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類などが挙げられ、(メタ)アクリレート類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリレート類である。
前記側鎖に分岐構造を有する基を含有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸i−アミル、(メタ)アクリル酸t−アミル、(メタ)アクリル酸sec−iso−アミル、(メタ)アクリル酸2−オクチル、(メタ)アクリル酸3−オクチル、(メタ)アクリル酸t−オクチル等が挙げられ、その中でも、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル等が好ましく、さらに好ましくは、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸t−ブチル等である。
次に、前記側鎖に脂環構造を有する基を含有する単量体の具体例としては、炭素原子数5〜20個の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートである。具体的な例としては、(メタ)アクリル酸(ビシクロ〔2.2.1]ヘプチル−2)、(メタ)アクリル酸−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3,5−ジメチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3−エチルアダマンチル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−5−エチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3,5,8−トリエチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3,5−ジメチル−8−エチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸 2−メチル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸 2−エチル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸 3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸オクタヒドロ−4,7−メンタノインデン−5−イル、(メタ)アクリル酸オクタヒドロ−4,7−メンタノインデン−1−イルメチル、(メタ)アクリル酸−1−メンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデシル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−ビシクロ〔3.1.1〕ヘプチル、(メタ)アクリル酸−3,7,7−トリメチル−4−ヒドロキシ−ビシクロ〔4.1.0〕ヘプチル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸フエンチル、(メタ)アクリル酸−2,2,5−トリメチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、などが挙げられる。これら(メタ)アクリル酸エステルの中でも、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸フエンチル、(メタ)アクリル酸1−メンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデシルなどが好ましく、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸−2−アダマンチルが特に好ましい。
更に、前記側鎖に脂環構造を有する基を含有する単量体の具体例としては、下記一般式(1)又は(2)で表される化合物が挙げられる。ここで、一般式(1)、(2)において、xは1又は2を表し、Rは水素又はメチル基を表す。m及びnはそれぞれ独立に0〜15を表す。一般式(1)、(2)の中でも、x=1又は2、m=0〜8、n=0〜4が好ましく、m=1〜4、n=0〜2がより好ましい。一般式(1)又は(2)で表される化合物の好ましい具体例として、下記化合物D−1〜D−5、T−1〜T−8が挙げられる。
前記側鎖に脂環構造を有する基を含有する単量体は適宜製造したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、日立化成工業(株)製:FA−511A、FA−512A(S)、FA−512M、FA−513A、FA−513M、TCPD−A、TCPD−M、H−TCPD−A、H−TCPD−M、TOE−A、TOE−M、H−TOE−A、H−TOE−M等が挙げられる。これらの中でも現像性に優れ、変形回復率に優れる点で、FA−512A(S),512Mが好ましい。
―側鎖に酸性基を有する基:Y―
前記酸性基としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基、リン酸基、フェノール性水酸基等が挙げられる。これらの中でも、現像性、及び硬化膜の耐水性が優れる点から、カルボキシ基、フェノール性水酸基であることが好ましい。
前記側鎖に酸性基を有する基の単量体としては、特に制限はなく、スチレン類、(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類などが挙げられ、(メタ)アクリレート類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリレート類である。
前記側鎖に酸性基を有する基の単量体の具体例としては、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、α−シアノ桂皮酸、アクリル酸ダイマー、水酸基を有する単量体と環状酸無水物との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、適宜製造したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記水酸基を有する単量体と環状酸無水物との付加反応物に用いられる水酸基を有する単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記環状酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等が挙げられる。
前記市販品としては、東亜合成化学工業(株)製:アロニックスM−5300、アロニックスM−5400、アロニックスM−5500、アロニックスM−5600、新中村化学工業(株)製:NKエステルCB−1、NKエステルCBX−1、共栄社油脂化学工業(株)製:HOA−MP、HOA−MS、大阪有機化学工業(株)製:ビスコート#2100等が挙げられる。これらの中でも現像性に優れ、低コストである点で(メタ)アクリル酸等が好ましい。
―側鎖にエチレン性不飽和基を有する基:Z―
前記「側鎖にエチレン性不飽和基」としては、特に制限はなく、エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基が好ましい。また、エチレン性不飽和基と単量体との連結はエステル基、アミド基、カルバモイル基などの2価の連結基であれば特に制限はない。側鎖にエチレン性不飽和基を導入する方法は公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、酸性基を持つ基にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法、ヒドロキシル基を持つ基にイソシアネート基を持つ(メタ)アクリレートを付加した付加する方法、イソシアネート基を持つ基にヒドロキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法などが挙げられる。
前記エチレン性不飽和結合及びエポキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、これらを有すれば特に制限はないが、例えば、下記構造式(1)で表される化合物及び下記構造式(2)で表される化合物が好ましい。
ただし、前記構造式(1)中、R1は水素原子又はメチル基を表す。L1は有機基を表す。
ただし、前記構造式(2)中、R2は水素原子又はメチル基を表す。L2は有機基を表す。Wは4〜7員環の脂肪族炭化水素基を表す。
前記構造式(1)で表される化合物及び構造式(2)で表される化合物の中でも、構造式(1)で表される化合物が構造式(2)よりも好ましい。前記構造式(1)及び(2)においては、L1及びL2がそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基のものがより好ましい。
前記構造式(1)で表される化合物又は構造式(2)で表される化合物としては、特に制限はないが、例えば、以下の例示化合物(1)〜(10)が挙げられる。
―その他の単量体―
前記その他の単量体としては、特に制限はなく、例えば分岐および/または脂環構造をもたない(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、ビニルエーテル、二塩基酸無水物基、ビニルエステル基、炭化水素アルケニル基等を有する単量体などが挙げられる。
前記ビニルエーテル基としては、特に制限はなく、例えば、ブチルビニルエーテル基などが挙げられる。
前記二塩基酸無水物基としては、特に制限はなく、例えば、無水マレイン酸基、無水イタコン酸基などが挙げられる。
前記ビニルエステル基としては、特に制限はなく、例えば、酢酸ビニル基などが挙げられる。
前記炭化水素アルケニル基としては、特に制限はなく、例えば、ブタジエン基、イソプレン基などが挙げられる。
前記(A)バインダー樹脂におけるその他の単量体の含有率としては、モル組成比が、0〜30mol%であることが好ましく、0〜20mol%であることがより好ましい。
(A)バインダー樹脂の具体例としては、例えば、下記化合物P−1〜P−35で表される化合物が挙げられる。さらに、x、y、z、lの成分比については、これらの範囲に加えてさらに広げることも可能である。
―製造法について―
前記(A)バインダー樹脂は、モノマーの(共)重合反応の工程とエチレン性不飽和基を導入する工程の二段階の工程から作られる。
まず、(共)重合反応は種々のモノマーの(共)重合反応によって作られ、特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、重合の活性種については、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、配位重合などを適宜選択することができる。これらの中でも合成が容易であり、低コストである点からラジカル重合であることが好ましい。また、重合方法についても特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、バルク重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などを適宜選択することができる。これらの中でも、溶液重合法であることがより望ましい。
−分子量−
(A)バインダー樹脂として好適な前記共重合体の重量平均分子量は、10,000〜100,000が好ましく、12,000〜60,000が更に好ましく、15,000〜45,000が特に好ましい。重量平均分子量が前記範囲内であると、共重合体の製造適性、現像性の点で望ましい。また、溶融粘度の低下により形成された形状が潰れ難い点で、また、架橋不良となり難い点、現像でのスペーサ形状の残渣がない点で好ましい。
−ガラス転移温度−
(A)バインダー樹脂として好適なガラス転移温度(Tg)は、40〜180℃であることが好ましく、45〜140℃であることはより好ましく、50〜130℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度(Tg)が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサが得られる。
―酸価−
(A)バインダー樹脂として好適な酸価はとりうる分子構造により好ましい範囲は変動するが、一般には20〜200mgKOH/gであることが好ましく、20〜150mgKOH/gであることはより好ましく、20〜100mgKOH/gであることが特に好ましい。酸価が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサが得られる。
前記(A)バインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)が40〜180℃であり、かつ重量平均分子量が10,000〜100,000であることが良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサが得られる点で好ましい。
更に、前記(A)バインダー樹脂の好ましい例は、好ましい前記分子量、ガラス転移温度(Tg)、及び酸価のそれぞれの組合せがより好ましい。
本発明における(A)バインダー樹脂は、前記側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基:X(xモル%)と、酸性基を有する基:Y(yモル%)と、エチレン性不飽和基を有する基:Z(zモル%)とをそれぞれ別の共重合単位に有する少なくとも3元共重合以上の共重合体であることが変形回復率、現像残渣、レチキュレーションの観点から好ましい。具体的には、前記X,Y,Zを構成する各々の単量体を少なくとも1つ共重合させてなる共重合体が好ましい。
前記(A)バインダー樹脂の前記各成分の共重合組成比については、ガラス転移温度と酸価を勘案して決定され、一概に言えないが、「側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基」は10〜70モル%が好ましく、15〜65モル%が更に好ましく、20〜60モル%が特に好ましい。側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基が前記範囲内であると、良好な現像性が得られると共に、画像部の現像液耐性も良好である。
また、「側鎖に酸性基を有する基」は5〜70モル%が好ましく、10〜60モル%が更に好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。側鎖に酸性基を有する基が前記範囲内であると、良好な硬化性、現像性が得られる。
さらに、「側鎖にエチレン性不飽和基を有する基」は10〜70モル%が好ましく、20〜70モル%が更に好ましく、30〜70モル%が特に好ましい。側鎖にエチレン性不飽和基を有する基が前記範囲内であると、顔料分散性に優れると共に、現像性及び硬化性も良好である。
前記(A)バインダー樹脂の含有量としては、前記感光性樹脂組成物全固形分に対して、5〜70質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。(A)バインダー樹脂は後述のその他の樹脂を含有することができるが、実質的に(A)バインダー樹脂のみが好ましい。
−その他の樹脂−
前記(A)バインダー樹脂と併用することができる樹脂としては、アルカリ性水溶液に対して膨潤性を示す化合物が好ましく、アルカリ性水溶液に対して可溶性である化合物がより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示す樹脂としては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられ、具体的には、エポキシ化合物にエチレン性不飽和二重結合と酸性基とを導入した化合物(エポキシアクリレート化合物)、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体、エポキシアクリレート化合物と、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体との混合物、マレアミド酸系共重合体、などが好ましい。
前記酸性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、などが挙げられ、これらの中でも、原料の入手性などの観点から、カルボキシル基が好ましく挙げられる。
−(A)バインダー樹脂とその他の樹脂の比率―
前記(A)バインダー樹脂と併用することができる樹脂との合計の含有量としては、前記カラムスペーサ用感光性樹脂組成物全固形分に対して、5〜70質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。該固形分含有量が、5質量%未満であると、後述する感光層の膜強度が弱くなりやすく、該感光層の表面のタック性が悪化することがあり、70質量%を超えると、露光感度が低下することがある。なお、前記含有量は、固形分含有量のことを示している。
(B)重合性化合物
本発明では、重合性化合物を含む。重合性化合物としては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。さらに、(B)重合性化合物の少なくとも1種がカルボキシル基含有多官能性単量体であることが好ましい。
[カルボキシル基含有多官能性単量体]
本発明に用いることができるカルボキシル基含有多官能性単量体とは、分子内に少なくとも1個のカルボキシル基を有し、好ましくは1〜4個、更に好ましくは1〜3個のカルボキシル基を有するモノマーをいう。また多官能として、重合性不飽和二重結合を2以上有し、好ましくは2〜12、更に好ましくは3〜6有する。
具体的には例えば、2価以上の多価アルコール類と、2個以上のカルボキシル基を有する重合性不飽和カルボン酸類との、遊離カルボキシル基含有多官能性エステル化物;(b1)3価以上の多価アルコールと(b2)1個以上のカルボキシル基を有する重合性不飽和カルボン酸との(T1)遊離水酸基含有多官能性エステル類と、(b3)ジカルボン酸類との、遊離カルボキシル基含有エステル化物(以下(B1)多官能性単量体という);(b4)3価以上の多価カルボン酸類と(b5)1個以上の水酸基を有する重合性不飽和化合物との、遊離カルボキシル基含有多官能性エステル化物(以下(B2)多官能性単量体という)等を挙げることができる。
(b1)+(b2)→(T1) (1−1)
(T1)+(b3)→(B1) (1−2)
(b4)+(b5)→(B2) (2)
本発明におけるカルボキシル基含有多官能性単量体としては、(B1)多官能性単量体、(B2)多官能性単量体が好ましい。(B1)多官能性単量体において上記3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等を挙げることができる。
上記1個以上のカルボキシル基を有する重合性不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、ケイ皮酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等を挙げることができる。
上記ジカルボン酸類としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。
また(B2)多官能性単量体において、3価以上の多価カルボン酸類としては、例えば、プロパン−1,2,3−トリカルボン酸(トリカルバリル酸)、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、アコニット酸、カンホロン酸、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸、シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,3−トリカルボン酸、トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリット酸等を挙げることができる。
上記1個以上の水酸基を有する重合性不飽和化合物としては、例えば、(メタ)アリルアルコール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
本発明における好ましい(B1)多官能性単量体及び(B2)多官能性単量体の例をより具体的に示すと、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等のモノヒドロキシ基含有オリゴ(メタ)アクリレート類と、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フタル酸、テレフタル酸等のジカルボン酸類との、遊離カルボキシル基含有モノエステル化物;プロパン−1,2,3−トリカルボン酸、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,3−トリカルボン酸、トリメリット酸、トリメシン酸等のトリカルボン酸類と、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のモノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類との、遊離カルボキシル基含有オリゴエステル化物等を挙げることができる。
また、カルボキシル基含有多官能性単量体としては、例えば下記のようなM−1〜M−4が挙げられるが、光硬化性、アルカリ現像性の観点から、下記単量体M−1またはM−2がより好ましく、M−1がさらに好ましい。
本発明においてカルボキシル基含有多官能性単量体は、その酸価が10〜150mgKOH/gであることが好ましい。より好ましくは、20〜120mgKOH/gであり、さらに好ましくは25〜100mgKOH/gである。本発明において、酸価はJIS規格(JIS K 0070:1992)記載の方法により求める。
本発明におけるカルボキシル基含有多官能性単量体は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができ、市販品を用いてよいし、適宜合成したものを用いてもよい。
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物は、(B)重合性化合物として、カルボキシル基含有多官能性単量体の他に、他の多官能性単量体を併用してもよい。
ここでカルボキシル基含有多官能性単量体の全多官能性単量体に対する使用割合は、好ましくは10質量%〜100質量%、さらに好ましくは20質量%〜100質量%、特に好ましくは50質量%〜100質量%である。上記範囲とすることで、所望のパターンの形成が容易となり、現像性が良好となる。
本発明で用いることができる重合性化合物としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
(B)重合性化合物は、単独でも、二種類以上を混合して用いてもよく、フォトスペーサ用感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
(C)一般式(3)または(4)で表される光重合開始剤
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物は、(C)重合開始剤として、一般式(3)または一般式(4)で表される化合物を用いることを特徴とする。このような重合開始剤を採用することにより、感度が高く、かつ、形状に優れたフォトスペーサを提供可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を提供できる。
(上記一般式(3)及び(4)中、R1は、ぞれぞれ、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基であり、R2は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはアミノ基を表し、mは、0〜4の整数を表す。Xは、−CH2−、−O−、または−S−を表す。lは、1または2を表す。)
1における、アシル基としては、脂肪族、芳香族、及び複素環のいずれでもよい。総炭素数2〜30のものが好ましく、総炭素数2〜20のものがより好ましく、総炭素数2〜16のものが特に好ましい。前記アシル基は、更に置換基を有してもよい。置換基としては、アルコキシ基、アリールオキシ基、及びハロゲン原子のいずれかが好ましい。
アシル基としては、置換基を有していてもよく、例えば、アセチル基、n−プロパノイル基、i−プロパノイル基、メチルプロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、ベンジルカルボニル基、フェノキシアセチル基、2−エチルヘキサノイル基、クロロアセチル基、ベンゾイル基、トルエンカルボニル基、パラメトキシベンゾイル基、2,5−ジブトキシベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、ピリジルカルボニル基、メタクリロイル基、アクリロイル基等が挙げられる。
1における、アルキルオキシカルボニル基としては、置換基を有していてもよく、総炭素数が2〜30のものが好ましく、総炭素数2〜20のものがより好ましく、総炭素数2〜16のものが特に好ましい。このようなアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニルブトキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、エトキシエトキシカルボニル基が挙げられる。
1における、アリールオキシカルボニル基としては、置換基を有していてもよく、総炭素数7〜30のアルコキシカルボニル基が好ましく、総炭素数7〜20のものがより好ましく、総炭素数7〜16のものが特に好ましい。このようなアリールオキシカルボニル基としては、例えば、フェノキシカルボニル基、2−ナフトキシカルボニル基、パラメトキシフェノキシカルボニル基、2,5−ジエトキシフェノキシカルボニル基、パラクロロフェノキシカルボニル基、パラニトロフェノキシカルボニル基、パラシアノフェノキシカルボニル基が挙げられる。
1は、水素原子、アセチル基、メトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基が好ましい。
2としては、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、または、アミノ基のいずれかが挙げられ、特に、脂肪族、芳香族、複素芳香族、ハロゲン原子、−OR3、−SR3、−NR34が挙げられる。mが2以上であり、互いに連結して環を形成する場合は、それぞれ独立したR2同士で環を形成してもよい。
アルキル基としては、置換基を有してもよく、総炭素数1〜18のものが好ましく、特に総炭素数1〜10のものが好ましい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、t−オクチル基、n−デシル基が挙げられる。
アリール基としては、置換基を有してもよく、総炭素数6〜20のものが好ましく、特に総炭素数6〜12のものが好ましい。このようなアルキル基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基が挙げられる。
アルキルオキシ基としては、置換基を有してもよく、総炭素数1〜18のものが好ましく、特に総炭素数1〜12のものが好ましい。このようなアルキルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、t-ブチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−デシルオキシ基、フェネチルオキシ基、フェノキシエトキシ基が挙げられる。
アリールオキシ基としては、置換基を有してもよく、総炭素数6〜20のものが好ましく、特に総炭素数6〜12のものが好ましい。このようなアリールオキシ基としては、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基が挙げられる。
アルキルチオ基としては、置換基を有してもよく、総炭素数1〜18のものが好ましく、特に総炭素数1〜12のものが好ましい。このようなアルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、n−オクチルチオ基、n−ドデシルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基が挙げられる。
アリールチオ基としては、総炭素数6〜20のものが好ましく、特に総炭素数6〜12のものが好ましい。このようなアリールチオ基としては、フェニルチオ基、トリルチオ基、クロロフェニルチオ基、エトキシカルボニルフェニルチオ基が挙げられる。
アミノ基としては、アルキル基及びアリール基の少なくともいずれかが置換されていてもよく、総炭素数1〜20のものが好ましく、特に総炭素数1〜12のものが好ましい。このようなアミノ基としては、−NH2基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基が挙げられる。
2の脂肪族基、芳香族基、及び複素芳香族基の具体例としては、前記R1と同様のものが挙げられる。
2は、ハロゲン原子(好ましくは、塩素原子若しくは臭素原子)またはメトキシ基が好ましい。
Xは、−CH2−または−O−であることが好ましい。
mは、0または1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
以下に、一般式(3)または一般式(4)で表される化合物を例示するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
上記化合物は、例えば、特開2007−231000号公報の段落番号0033〜0036の記載に従って合成することができる。
本発明の感光性樹脂組成物中における(C)重合開始剤の含量は、感光性樹脂組成物の全固形分に対し、0.5〜10質量%であることが好ましく、1.0〜5.0質量%であることがより好ましい。
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物には、前記(C)重合開始剤に加え、本発明の範囲
を損なわない限りにおいて、(C)重合開始剤とは構造の異なる他の光重合開始剤〔以下、(C−2)他の光重合開始剤と称する)を含有してもよい。
(C)重合開始剤とは構造の異なる(C−2)他の光重合開始剤としては、前記(B)重合性化合物の重合を開始、促進する化合物であれば、従来公知のものを制限なく用いることができる。具体的には例えば、ロフィン系光重合開始剤、前記一般式とは構造の異なるオキシム系光重合開始剤、有機ハロゲン化化合物、オキシジアゾール化合物、カルボニル化合物、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、アクリジン化合物、有機過酸化化合物、アゾ化合物、クマリン化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、有機ホウ酸化合物、ジスルホン酸化合物、オニウム塩化合物、アシルホスフィン(オキシド)化合物等が挙げられる。
(C−2)他の光重合開始剤として用いうるロフィン系光重合開始剤としては、例えば、ヘキサアリールビイミダゾール化合物が挙げられる。ヘキサアリールビイミダゾール系化合物としては、例えば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5.5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(4−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(3−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(3,4−ジメトキシフェニル)ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5
’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジシアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリシアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリエチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジフェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリフェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等を挙げることができる。
上記の中でも、特に好ましい化合物としては、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(例えば、保土ヶ谷化学工業製:B−CIM)、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(3,4−ジメトキシフェニル)ビイミダゾール(例えば、日本シベルヘグナー製:HABI1311)、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール(例えば、黒金化成)が挙げられる。
(C−2)他の光重合開始剤の例としては、アミノアセトフェノン系開始剤も好適なものとして挙げられる。
アミノアセトフェノン系開始剤の具体例としては、下記式で示される構造を有し、式中のR1が水素原子、メチル基、又は、エチル基で表される化合物が挙げられる。他の光重合開始剤としてのアミノアセトフェノン系開始剤は、市販品としても入手可能であり、例えば、IRGACURE(Irg)369、及び、IRGACURE(Irg)379(何れもBASF製)が挙げられる。
また、有機ハロゲン化化合物、オキシジアゾール化合物、カルボニル化合物、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、アクリジン化合物、有機過酸化化合物、アゾ化合物、クマリン化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、有機ホウ酸化合物、ジスルホン酸化合物、オニウム塩化合物、アシルホスフィン(オキシド)化合物の具体例としては、若林等、「Bull Chem.Soc.Japan」42、2924(1969)、米国特許第3,905,815号明細書、特公昭46−4605号公報、特開昭48−36281号公報、特開昭55−32070号公報、特開昭60−239736号公報、特開昭61−169835号公報、特開昭61−169837号公報、特開昭62−58241号公報、特開昭62−212401号公報、特開昭63−70243号公報、特開昭63−298339号公報、M.P.Hutt“Journal of Heterocyclic Chemistry”1(No3),(1970)」、特公平6−29285号公報、米国特許第3,479,185号、同第4,311,783号、同第4,622,286号等の各明細書、特開昭62−143044号公報、特開昭62−150242号公報、特開平9−188685号公報、特開平9−188686号公報、特開平9−188710号公報、特開2000−131837号公報、特開2002−107916号公報、特許第2764769号公報、特願2000−310808号公報等の各公報、及び、Kunz,Martin“Rad Tech’98.Proceeding April 19−22,1998,Chicago”等に記載される有機ホウ酸塩、特開平6−157623号公報、特開平6−175564号公報、特開平6−175561号公報、特開平6−175554号公報、特開平6−175553号公報、特開平9−188710号公報、特開平6−348011号公報、特開平7−128785号公報、特開平7−140589号公報、特開平7−306527号公報、特開平7−292014号公報、J.C.S.Perkin II(1979)1653−1660)、J.C.S.Perkin II(1979)156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995)202−232、特開2000−66385号公報、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報に記載の等に記載の光重合開始剤が具体例として挙げられる。
オキシム系開始剤の例としては、IRG242、IRG124、ともにCiba社製、Lunar L5,Lunar L6ともにTAKOMA社製、TR-PBG-309など、TRONLYシリース゛の開始剤が常州強力電子より出されており、好適に使用できる。
本発明において(C−2)他の光重合開始剤を併用する際の含有量は、前記(C)特定重合開始剤の含有量100質量部に対して、100質量部以下であることが好ましい。
(D)増感剤
本発明の感光性樹脂組成物は、増感剤を含む。増感剤の種類は光重合開始剤の開始効率を上げる限り特に定めるものではない。
増感剤としては、芳香族化合物を用いるのが特に好ましく、縮合環を有する化合物がより好ましい。
増感剤の例としては、ベンゾフェノン及びその誘導体、チオキサントン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、クマリン及びその誘導体、フェノチアジン及びその誘導体、3−(アロイルメチレン)チアゾリン、ローダニン、カンファーキノン、エオシン、ローダミン、エリスロシン、キサンテン、チオキサンテン、アクリジン(例えば、9−フェニルアクリジン)、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、シアニン、メロシアニン染料が挙げられる。
ベンゾフェノン及びその誘導体の例としては、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジメチルベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(メチルエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(p−イソプロピルフェノキシ)ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−(4−メチルチオフェニル)ベンゾフェノン、3,3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾイルベンゾアート、4−(2−ヒドロキシエチルチオ)ベンゾフェノン、4−(4−トリルチオ)ベンゾフェノン、1−〔4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル〕−2−メチル−2−(トルエン−4−スルホニル)プロパン−1−オン、4−ベンゾイル−N,N,N−トリメチルベンゼンメタナミニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパナミニウムクロリド一水和物、4−(13−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキサトリデシル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−〔2−(1−オキソ−2−プロペニル)オキシ〕エチルベンゼンメタナミニウムクロリドが挙げられる。
チオキサントン及びその誘導体の例としては、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ドデシルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−メトキシカルボニルチオキサントン、2−エトキシカルボニルチオキサントン、3−(2−メトキシエトキシカルボニル)チオキサントン、4−ブトキシカルボニルチオキサントン、3−ブトキシカルボニル−7−メチルチオキサントン、1−シアノ−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−エトキシチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−アミノチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−フェニルスルフリルチオキサントン、3,4−ジ−〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシカルボニル〕チオキサントン、1,3−ジメチル−2−ヒドロキシ−9H−チオキサンテン−9−オン
2−エチルヘキシルエーテル、1−エトキシカルボニル−3−(1−メチル−1−モルホリノエチル)チオキサントン、2−メチル−6−ジメトキシメチルチオキサントン、2−メチル−6−(1,1−ジメトキシベンジル)チオキサントン、2−モルホリノメチルチオキサントン、2−メチル−6−モルホリノメチルチオキサントン、N−アリルチオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、N−オクチルチオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)チオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、1−フェノキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メトキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メチルチオキサントン、チオキサントン−2−カルボン酸ポリエチレングリコールエステル、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イルオキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミニウムクロリドが挙げられる。
アントラキノンおよびその誘導体としては、9,10−アントラキノン、および下記化合物が挙げられる。
これら増感剤の中でも、活性光線又は放射線を吸収して電子励起状態となり、光酸発生剤への電子移動作用を有する増感剤が好ましく、特に、多環芳香族類、アクリドン類、スチリル類、ベーススチリル類、クマリン類が好ましい。
上述した増感剤の中でも、より好適な増感剤としては、下記一般式(III)、一般式(IV)、一般式(V)、又は一般式(VI)で表される化合物に包含される増感剤が挙げられる。
9) 請求項数011.files\\Wrapper(3).23]" \* MERGEFORMAT
一般式(III)中、R1及びR2は、炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、且つR1及びR2は同一である。R3及びR4は、各々独立に、一価の置換基を表す。m及びnは、各々独立に、0〜4の整数を表す。
1又はR2で表される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、又はn−ブチル基が好ましい。
3又はR4で表される一価の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、又はニトロ基が挙げられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、又はn−プロピルオキシ基が好ましい。
mとしては、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
nとしては、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
一般式(IV)中、R5は、炭素原子数1〜6のアルキル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。R6及びR7は、各々独立に、一価の置換基を表す。o及びpは、各々独立に、0〜4の整数を表す。
5で表される炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、又はn−ブチル基が好ましい。置換されていてもよいフェニル基は無置換のものが好ましい。
6又はR7で表される一価の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、又はニトロ基が挙げられ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、又はn−プロピルオキシ基が好ましい。
oとしては、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
pとしては、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
クマリンおよびその誘導体の例としては、クマリン1、クマリン2、クマリン6、クマリン7、クマリン30、クマリン102、クマリン106、クマリン138、クマリン152、クマリン153、クマリン307、クマリン314、クマリン314T、クマリン334、クマリン337、クマリン500、3−ベンゾイルクマリン、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、3−ベンゾイル−6,8−ジクロロクマリン、3−ベンゾイル−6−クロロクマリン、3,3'−カルボニル−ビス〔5,7−ジ(プロポキシ)クマリン〕、3,3'−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−イソブチロイルクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジエトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジブトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(メトキシエトキシ)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(アリルオキシ)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−イソブチロイル−7−ジメチルアミノクマリン、5,7−ジメトキシ−3−(1−ナフトイル)クマリン、5,7−ジエトキシ−3−(1−ナフトイル)クマリン、3−ベンゾイルベンゾ〔f〕クマリン、7−ジエチルアミノ−3−チエノイルクマリン、3−(4−シアノベンゾイル)−5,7−ジメトキシクマリン、3−(4−シアノベンゾイル)−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ジメチルアミノ−3−フェニルクマリン、7−ジエチルアミノ−3−フェニルクマリン、特開平9−179,299号及び第9−325,209号公報に開示されたクマリン誘導体、例えば7−〔{4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−S−トリアジン−2−イル}アミノ〕−3−フェニルクマリンが挙げられる。
3−(アロイルメチレン)チアゾリンの例としては、3−メチル−2−ベンゾイルメチレン−β−ナフトチアゾリン、3−メチル−2−ベンゾイルメチレン−ベンゾチアゾリン、3−エチル−2−プロピオニルメチレン−β−ナフトチアゾリンが挙げられる。
ローダニンの例としては、4−ジメチルアミノベンザルローダニン、4−ジエチルアミノベンザルローダニン、3−エチル−5−(3−オクチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)ローダニン、特開平8−305019号公報に開示された、式〔1〕、〔2〕、〔7〕で表されるローダニン誘導体が挙げられる。
前記化合物の他にも、アセトフェノン、3−メトキシアセトフェノン、4−フェニルアセトフェノン、ベンジル、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンジル、2−アセチルナフタレン、2−ナフトアルデヒド、ダンシル酸誘導体、アントラセン、ピレン、アミノピレン、ペリレン、フェナトレン、フェントレンキノン、9−フルオレノン、ジベンゾスベロン、クルクミン、キサントン、チオミヒラーケトン、α−(4−ジメチルアミノベンジリデン)ケトン、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンジリデンシクロペンタノン、2−(4−ジメチルアミノベンジリデン)インダン−1−オン、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−1−インダン−5−イルプロペノン、3−フェニルチオフタルイミド、N−メチル−3,5−ジ(エチルチオ)フタルイミド、N−メチル−3,5−ジ(エチルチオ)フタルイミド、フェノチアジン、メチルフェノチアジン、アミン、N−フェニルグリシン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチル、4−ジメチルアミノアセトフェノン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾアート、ポリ(プロピレングリコール)−4−(ジメチルアミノ)ベンゾアート等を用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物に添加する(D)増感剤としては、前記の中でも、ベンゾフェノン及びその誘導体、チオキサントン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、クマリン誘導体から選択される少なくとも1種の光増感剤化合物が好ましく挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物における増感剤の含有量は、重合成長速度と連鎖移動のバランスによる硬化速度の向上の観点から、感光性樹脂組成物の全固形分の質量に対し、0.5〜10質量%の範囲が好ましく、0.5〜5質量%の範囲がより好ましい。
(E)重合禁止剤
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物は、重合禁止剤を含む。重合禁止剤を添加することによって、感度を効果的に向上させることが可能になる。
(E)重合禁止剤の種類としては、硬調で、かつ、感度を下げないものが好ましく採用される。具体的には、ステップウエッジを用いて露光した場合における、ベタ段数(十分な露光量で固めた膜厚を100%基準に、90%以上の膜厚となるステップ段数を言う。)の内、最小となる膜厚を有するベタ段数とクリア段数との差が3段以内、より好ましくは、2以内を達成できるような重合禁止剤を選定することが好ましい。このような重合禁止剤としては、カテコール、フェノチアジン、フェノキサジン、ヒンダードアミン及びこれらの誘導体から選択される少なくとも1種が例示される。
カテコールおよびその誘導体としては、カテコール、4−t−ブチルカテコール、3−メトキシカテコールが例示され、カテコール、4−t−ブチルカテコールが好ましい。
フェノチアジンおよびその誘導体としては、フェノチアジン、クロルプロマジン、レボメプロマジン、フルフェナジン、チオリダジンが例示され、フェノチアジンが好ましい。
フェノキサジンおよびその誘導体としては、フェノキサジン、3,7−ビス(ジエチルアミノ)フェノキサジン−5−イウム・ペルクロラート、 5−アミノ−9−(ジメチルアミノ)−10−メチルベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウム・クロリド、7−(ペンチルオキシ)−3H−フェノキサジン−3−オン、5,9−ジアミノベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウム・アセタート、7−エトキシ−3H−フェノキサジン−3−オンが例示され、フェノキサジンが好ましい。
ヒンダードアミンおよびその誘導体としては、CHIMASSORB 2020 FDL、TINUVIN 144、765、770すべてBASF社製が例示され、TINUVIN 144 が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物における重合禁止剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分の質量に対し、0.01〜0.5質量%の範囲が好ましく、0.02〜0.2質量%の範囲がより好ましい。重合禁止剤の配合量を調整することによって、感度を効果的に向上させることができる。
(F)溶剤
本発明の感光性樹脂組成物においては、溶剤を用いることが好ましい。溶剤の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
<G>多官能チオール化合物
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物には、多官能チオール化合物を含んでもよい。
本発明において「多官能チオール化合物」とは、チオール基を分子内に2個以上有する化合物を意味する。多官能チオール化合物は、チオール基を分子内に2〜6個有することが好ましく、感度および硬化膜の着色抑制の観点からは、2〜4個有するもの(2官能〜4官能)がより好ましく、感度、硬化膜の着色抑制、および直線性に優れたパターン形成性の観点からは、チオール基を分子内に2個有するもの(2官能)が特に好ましい。
多官能チオール化合物としては、分子量100以上の化合物が好ましく、分子量100〜1500であることが好ましく、分子量150〜1000の化合物がさらに好ましい。
多官能チオール化合物の例としては、エチレングリコールビスチオプロピオネート(EGTP)、ブタンジオールビスチオプロピオネート(BDTP)、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート(TMTP)、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート(PETP)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)等の多官能性メルカプタン系化合物が挙げられ、これらの中でも、ブタンジオールビスチオプロピオネート(BDTP)がより好ましい。
多官能チオール化合物としては、市販品を用いることもできる。市販品の例としては、カレンズ(登録商標、以下同様)カレンズMTBD1、カレンズMTPE1、カレンズMTNR1(以上、昭和電工(株)製)等が挙げられる。
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物における多官能チオール化合物の含有量は、該組成物の全固形分に対して、0.1〜15質量%が好ましく、0.3〜10.0質量%がより好ましく、0.3〜5.0質量%がさらに好ましい。
また、本発明の効果を損ねない範囲で、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、βメルカプトナフタレン、N−フェニル−メルカプトベンズイミダゾール等の単官能チオール化合物を併用してもよい。
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(G)の成分に加えて、他の成分を含んでいても良い。他の成分は、該感光性樹脂組成物の10質量%以下の範囲であることが好ましい。
他の成分としては、シリカ等の体質顔料や染料、可塑剤、カップリング剤等の密着向上剤が例示される。
本発明の方法によって形成されるフォトスペーサは、その形状等は特に定めるものではないが、円柱状、切頭円錐状であることが好ましい。これらの形状は、厳密な円柱状、切頭円錐状であるもののほか、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での誤差を含むものであることはいうまでもない。
本発明の方法によって形成されるフォトスペーサは、好ましくは、主PSとサブPSの2種類からなり、その高さは、例えば、主PSの高さが5.0〜1.5μmであり、サブPSの高さが4.0〜1.0μmとすることができる。さらに、主PSとサブPSの高さの差が0.2〜1.5μmであることが好ましく、0.5〜0.8μmであることがより好ましい。
[フォトスペーサの形成方法]
本発明におけるスペーサの形成は、支持体上に形成された感光性樹脂層を露光及び現像してパターニングすることによって形成できる。
本発明におけるフォトスペーサは、仮支持体上に、アルカリ可溶に構成された熱可塑性樹脂層用組成物を適用(通常は、塗布)し、乾燥することによりアルカリ可溶な熱可塑性樹脂層を設け、該熱可塑性樹脂層上に、該熱可塑性樹脂層を溶解しない水系溶媒を用いた中間層用組成物を適用(通常は、塗布)し、乾燥することにより中間層を設け、さらに該中間層上に、該中間層を溶解しない溶剤を用いた感光性樹脂組成物を適用(通常は、塗布)し、乾燥することにより感光性樹脂層を設けることによって製造することができる。このときの塗布膜厚としては、1.0〜10.0μmが好ましく、2.0〜5.0μmがさらに好ましい。
また別の方法として、カバーフィルム上に感光性樹脂層を設けたものと、仮支持体上に該支持体側から順にアルカリ可溶な熱可塑性樹脂層と中間層とを設けたものとを作製し、前者の感光性樹脂層表面と後者の中間層表面とが互いに接するように貼り合わせることによって、或いは、カバーフィルム上に該カバーフィルム側から順に感光性樹脂層と中間層とを設けたものと、仮支持体上にアルカリ可溶な熱可塑性樹脂層を設けたものとを作製し、前者の中間層表面と後者の熱可塑性樹脂層表面とが互いに接するように貼り合わせることによって製造することができる。
上記のようにして作製した本発明における感光性樹脂転写フィルムからカバーフィルムを取り除いた後、露出した感光性樹脂層を加圧・加熱下で所望の被転写体上に貼り合わせる(ラミネート)。貼り合わせは、公知のラミネーター、真空ラミネーター等を用いて好適に行なうことができ、より生産性を高める観点からはオートカットラミネーターも好適に使用することができる。ラミネートした後、仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去し、所定のマスクを用いて、熱可塑性樹脂層及び中間層を通して感光性樹脂層を画像様に露光し、その後現像する。
本発明では、同時に2種類以上の独立したパターンを有するスペーサを形成するが、例えば、本発明における感光性樹脂転写フィルムのカバーフィルムを取り除き、露出した感光性樹脂層を被転写体にラミネートして貼り合わせ、仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去することにより被転写体に転写する。その後、感光性樹脂層に対し、熱可塑性樹脂層及び中間層を介して、所定のハーフトーンマスクを通して露光を行ない、感光性樹脂層の非露光部をアルカリ性水溶液を用いて現像除去し、露光部のみを硬化させることでスペーサを形成することができる。
露光波長としては、i線、gh線、ghi線が好ましく、増感剤により分光増感されたときの感度からするとgh線がより好ましい。露光方式としては、特に定めるものではないが、マイクロレンズアレイ(MLA)方式、プロキシミティ方式、ステッパー方式、ミラープロジェクション(MPA)方式、コンタクト露光方式等が例示される。
現像は、公知のアルカリ現像の方法にしたがって行なうことができ、例えば、溶剤若しくは水性の現像液、特にアルカリ水溶液(アルカリ現像液)等を用いて、露光後の被転写体を、現像液を収容した現像浴中に浸漬させるか、被転写体上の層に対してスプレー等で噴霧等し、更にその表面を回転ブラシ、湿潤スポンジ等で擦ったり超音波を照射させながら処理することによって行なうことができる。現像温度としては、通常、室温付近〜40℃程度が好ましい。また、現像後には、水洗処理を行なうのが好ましい。
なお、露光後の現像や不要部分の除去の過程において、感光性樹脂層及び熱可塑性樹脂層の溶解に用いるアルカリ性水溶液としては、例えば、アルカリ性物質の希薄水溶液が好ましく、更に水混和性のある有機溶剤を少量添加したものも好ましい。
前記アルカリ性物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩類、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩類、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩類、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム等のアルカリ金属メタケイ酸塩類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモンニウムヒドロキシド類又は燐酸三ナトリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で用いる以外に、2種以上を併用してもよい。
前記アルカリ性水溶液としては、アルカリ性物質の濃度が0.01〜30質量%であるのが好ましく、pHが8〜14であるのが好ましい。
前記水混和性を有する有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
水混和性を有する有機溶剤の添加量としては、0.1〜30質量%が好ましい。
なお、前記アルカリ性水溶液には、公知の種々の界面活性剤を添加することができ、該界面活性剤を添加する場合の添加量は、0.01〜10質量%であるのが好ましい。
本発明のフォトスペーサは、ブラックマトリクス等の黒色遮蔽部及び着色画素等の着色部を含むカラーフィルタを形成した後に形成することができる。当然ながら、ITO上やSiNx上に形成することもできる。
前記黒色遮蔽部及び着色部とフォトスペーサとは、感光性組成物を塗布する塗布法と感光性組成物からなる感光性樹脂層を有する転写材料を用いる転写法と、を任意に組合せて形成することが可能である。
前記黒色遮蔽部及び着色部並びに前記フォトスペーサはそれぞれ感光性組成物から形成でき、具体的には、例えば、基板に液体の前記感光性組成物を直接塗布することにより感光性樹脂層を形成した後に、露光・現像を行い、前記黒色遮蔽部及び着色部をパターン状に形成し、その後、別の液体の前記感光性組成物を前記基板とは異なる別の基板(仮支持体)上に設置して感光性樹脂層を形成することにより作製された転写材料を用い、この転写材料を前記黒色遮蔽部もしくはITO上やSiNx及び着色部が形成された前記基板に密着させて感光性樹脂層を転写した後に、露光・現像を行うことによりフォトスペーサをパターン状に形成することができる。このようにして、フォトスペーサが設けられたカラーフィルタを作製することができる。この場合の露光・現像も、上記同様の手段によって行うことができる。
<液晶表示装置用基板>
本発明の液晶表示装置用基板は、前記本発明のフォトスペーサの製造方法により得られたフォトスペーサを備えたものである。フォトスペーサは、支持体上に形成されたブラックマトリクス等の表示用遮光部の上やTFT等の駆動素子上に形成されることが好ましい。また、ブラックマトリクス等の表示用遮光部やTFT等の駆動素子とフォトスペーサとの間にITO等の透明導電層(透明電極)やポリイミド等の液晶配向膜が存在していてもよい。COA(カラーフィルターオンアレイ)のようにTFT上に保護膜を設け、その上に形成されることも好ましい。
例えば、フォトスペーサが表示用遮光部や駆動素子の上に設けられる場合、該支持体に予め配設された表示用遮光部(ブラックマトリクスなど)や駆動素子を覆うようにして、例えば感光性樹脂層を支持体面にラミネートし、剥離転写して感光性樹脂層を形成した後、これに露光、現像、加熱処理等を施してフォトスペーサを形成することによって、本発明の液晶表示装置用基板を作製することができる。
本発明の液晶表示装置用基板には更に、必要に応じて赤色(R)、青色(B)、緑色(G)3色等の着色画素が設けられていてもよい。
<液晶表示素子>
前記本発明の液晶表示装置用基板を設けて液晶表示素子を構成することができる。液晶表示素子の1つとして、少なくとも一方が光透過性の一対の支持体(本発明の液晶表示装置用基板を含む。)間に液晶層と液晶駆動手段(単純マトリックス駆動方式及びアクティブマトリックス駆動方式を含む。)を少なくとも備えたものが挙げられる。
この場合、本発明の液晶表示装置用基板は、複数のRGB画素群を有し、該画素群を構成する各画素が互いにブラックマトリックスで離画されているカラーフィルタ基板として構成できる。このカラーフィルタ基板には、高さ均一で変形回復性に優れたフォトスペーサが設けられるため、該カラーフィルタ基板を備えた液晶表示素子は、カラーフィルタ基板と対向基板との間にセルギャップムラ(セル厚変動)の発生が抑えられ、色ムラ等の表示ムラの発生を効果的に防止することができる。これにより、作製された液晶表示素子は鮮やかな画像を表示できる。
また、液晶表示素子の別の態様として、少なくとも一方が光透過性の一対の支持体(本発明の液晶表示装置用基板を含む。)間に液晶層と液晶駆動手段とを少なくとも備え、前記液晶駆動手段がアクティブ素子(例えばTFT)を有し、かつ一対の基板間が高さ均一で変形回復性に優れたフォトスペーサにより所定幅に規制して構成されたものである。
この場合も、本発明の液晶表示装置用基板は、複数のRGB画素群を有し、該画素群を構成する各画素が互いにブラックマトリックスで離画されたカラーフィルタ基板として構成されている。
本発明において使用可能な液晶としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック液晶、強誘電液晶が挙げられる。
また、前記カラーフィルタ基板の前記画素群は、互いに異なる色を呈する2色の画素からなるものでも、3色の画素、4色以上の画素からなるものであってもよい。例えば3色の場合、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3つの色相で構成される。RGB3色の画素群を配置する場合には、モザイク型、トライアングル型等の配置が好ましく、4色以上の画素群を配置する場合にはどのような配置であってもよい。カラーフィルタ基板の作製は、例えば2色以上の画素群を形成した後既述のようにブラックマトリックスを形成してもよいし、逆にブラックマトリックスを形成した後に画素群を形成するようにしてもよい。RGB画素の形成については、特開2004−347831号公報等を参考にすることができる。
<液晶表示装置>
本発明の液晶表示装置は、前記液晶表示装置用基板を設けて構成されたものである。また、本発明の液晶表示装置は、前記液晶表示素子を設けて構成されたものである。すなわち、互いに向き合うように対向配置された一対の基板間を既述のように、本発明のフォトスペーサの製造方法により作製されたフォトスペーサで所定幅に規制し、規制された間隙に液晶材料を封入(封入部位を液晶層と称する。)して構成されており、液晶層の厚さ(セル厚)が所望の均一厚に保持されるようになっている。主フォトスペーサはCF基板とTFT側の基板を貼り付ける上でのクッションとしての利用が主であり、サブフォトスペーサは低温(低温発砲)、高温(液晶流れ)に対して液晶が均一になるように仕組まれている。
液晶表示装置における液晶表示モードとしては、STN型、TN型、GH型、ECB型、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、VA型、IPS型、OCB型、ASM型、その他種々のものが好適に挙げられる。中でも、本発明の液晶表示装置においては、最も効果的に本発明の効果を奏する観点から、液晶セルのセル厚の変動により表示ムラを起こし易い表示モードが望ましく、セル厚が2〜4μmであるVA型表示モード、IPS型表示モード、OCB型表示モードに構成されるのが好ましい。
本発明の液晶表示装置の基本的な構成態様としては、(a)薄膜トランジスタ(TFT)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列形成された駆動側基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをフォトスペーサを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、(b)駆動基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをフォトスペーサを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、等が挙げられ、本発明の液晶表示装置は、各種液晶表示機器に好適に適用することができる。
液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田龍男編集、側工業調査会、1994年発行)」に記載がある。本発明の液晶表示装置には、本発明の液晶表示素子を備える以外に特に制限はなく、例えば前記「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載された種々の方式の液晶表示装置に構成することができる。中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置を構成するのに有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)、1996年発行)」に記載がある。
本発明の液晶表示装置は、既述の本発明の液晶表示素子を備える以外は、電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角補償フィルム、反射防止フィルム、光拡散フィルム、防眩フィルムなどの様々な部材を用いて一般的に構成できる。これら部材については、例えば「'94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島健太郎、(株)シーエムシー、1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表良吉、(株)富士キメラ総研、2003等発行)」に記載されている。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
本実施例では、以下の化合物を採用した。
(A)バインダー樹脂
(A−1)特開2008−146018号公報の記載に従って、下記樹脂を合成した。
(A−2)特開2008−146018号公報の記載に従って、下記樹脂を合成した(Mw=30000)。
(A−3)公知の方法に従って下記樹脂を合成した(Mw=30000)。
(A−4)公知の方法に従って下記樹脂を合成した(Mw14000)。酸価:30mgKOH/g
(B)重合性モノマー
(B−1)下記重合性モノマー:M−520(東亜合成化学株式会社製)、平均酸価:30±10mgKOH/g
(B−2)下記重合性モノマー:TO−2349(東亜合成化学株式会社製)、平均酸価:67.0±20mgKOH/g
(B−3)下記重合性モノマー:M−510(東亜合成化学株式会社製)
(C)重合開始剤
(C−1)下記化合物:特開2007−231000号公報に記載の方法で合成した。
(C−2)下記化合物(BASF製、IRGACURE OXE 02)
(C−3)下記化合物(BASF製、IRGACURE OXE 01)
(C−4)下記化合物:特開平5−194572号公報に記載の方法で合成した。
(C−6)特開2007−231000号公報の記載に従って、下記化合物を合成した。
(C−7)特開2007−231000号公報の記載に従って、下記化合物を合成した。
(C−8)特開2007−231000号公報の記載に従って、下記化合物を合成した。
(C−9)特開2007−231000号公報の記載に従って、下記化合物を合成した。
(C−10)特開2007−231000号公報の記載に従って、下記化合物を合成した。
(C−11)オキシム系開始剤(TAKOMA Technology社製、Lunar L6)
(C−12)IRGACURE 379(BASF製)
(D)増感剤
(D−1)下記化合物(日本化薬製、KAYACURE DETX−S)
(D−2)下記化合物(黒金化成製、NBCA)
(D−3)下記化合物。
(D−4)下記化合物(保土化学工業製、EAB−F(ジエチルアミノベンゾフェノン))
(E)重合禁止剤
(E−1)下記化合物(関東化学製、p−メトキシフェノール)
(E−2)下記化合物(和光純薬工業製、フェノチアジン)
(E−3)下記化合物(和光純薬工業製、フェノキサジン)
(E−4)下記化合物(和光純薬工業製、4−tert−ブチルピロカテコール)
(E−5)下記化合物(和光純薬工業製、テコール)
(E−6)下記化合物(BASF製、TINUVIN 144)
(F)溶剤:PGMEA
実施例1〜16、17〜28、比較例1〜8
フォトスペーサをスリット塗布法により形成した。具体的には、以下のとおり行った。
〔感光性樹脂組成物層形成用塗布液の処方〕
(A)表1に記載のバインダー樹脂 12.96重量部
(B)重合性モノマー 19.4重量部
(C)重合開始剤 0.72重量部
(D)増感剤 2.52重量部
(E)重合禁止剤 表1に記載の量(実施例1の場合、0.0216g)
(F)溶剤 64.0重量部
シランカップリング剤KBM−403信越化学社製 0.36重量部
界面活性剤メガファックF−554 0.0144重量部
但し、実施例22〜26および比較例8は以下の処方とした。
〔実施例22〕
(A)表1に記載のバインダー樹脂 12.96重量部
(B)重合性モノマー 19.4重量部
(C)重合開始剤C−1 0.432重量部
重合開始剤C−11 0.288重量部
(D)増感剤 2.52重量部
(E)重合禁止剤E−3 表1に記載の量
(F)溶剤 64.0重量部
シランカップリング剤KBM−403信越化学社製 0.36重量部
界面活性剤メガファックF−554 0.0144重量部
〔実施例23〕
(A)表1に記載のバインダー樹脂 12.96重量部
(B)重合性モノマー 19.4重量部
(C)重合開始剤C−1 0.576重量部
重合開始剤C−11 0.144重量部
(D)増感剤 2.52重量部
(E)重合禁止剤E−3 表1に記載の量
(F)溶剤 64.0重量部
シランカップリング剤KBM−403信越化学社製 0.36重量部
界面活性剤メガファックF−554 0.0144重量部
〔実施例24〕
(A)表1に記載のバインダー樹脂A−1 7.78重量部
表1に記載のバインダー樹脂A−4 5.18重量部
(B)重合性モノマー 19.4重量部
(C)重合開始剤C−1 0.432重量部
重合開始剤C−11 0.288重量部
(D)増感剤 2.52重量部
(E)重合禁止剤E−3 表1に記載の量
(F)溶剤 64.0重量部
シランカップリング剤KBM−403信越化学社製 0.36重量部
界面活性剤メガファックF−554 0.0144重量部
〔実施例25〕
(A)表1に記載のバインダー樹脂 12.96重量部
(B)重合性モノマー 19.4重量部
(C)重合開始剤C−1 0.432重量部
重合開始剤C−12 0.288重量部
(D)増感剤 2.52重量部
(E)重合禁止剤E−3 表1に記載の量
(F)溶剤 64.0重量部
シランカップリング剤KBM−403信越化学社製 0.36重量部
界面活性剤メガファックF−554 0.0144重量部
〔実施例26〕
(A)表1に記載のバインダー樹脂A−1 7.78重量部
表1に記載のバインダー樹脂A−4 5.18重量部
(B)重合性モノマー 19.4重量部
(C)重合開始剤C−1 0.432重量部
重合開始剤C−12 0.288重量部
(D)増感剤 2.52重量部
(E)重合禁止剤E−3 表1に記載の量
(F)溶剤 64.0重量部
シランカップリング剤KBM−403信越化学社製 0.36重量部
界面活性剤メガファックF−554 0.0144重量部
〔比較例8〕
(A)表1に記載のバインダー樹脂 12.96重量部
(B)重合性モノマー 19.4重量部
(C)重合開始剤C−11 0.720重量部
(D)増感剤 2.52重量部
(E)重合禁止剤E−3 表1に記載の量
(F)溶剤 64.0重量部
シランカップリング剤KBM−403信越化学社製 0.36重量部
界面活性剤メガファックF−554 0.0144重量部
特開2005−3861号公報の段落番号[0084]〜[0095]に記載の方法でブラックマトリクス、R画素、G画素、B画素を有するカラーフィルタを作製した。次いで、カラーフィルタ基板のR画素、G画素、及びB画素並びにブラックマトリクスの上に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。
上記で作製したITO透明電極がスパッタ形成されたカラーフィルタ基板のITO透明電極上に、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・アジア社製)にて下記処方(スリット塗布処方)からなる感光性樹脂層用塗布液をスリット塗布した。引き続き、真空乾燥機VCD(東京応化社製)を用いて30秒間溶媒の一部を乾燥させて塗布膜の流動性をなくした後、80℃で2分間プリベークし、膜厚3.8μmの感光性樹脂層を形成した。
続いて、露光を行った。実施例1〜26および比較例1〜8は、露光条件(A)で行い、実施例27および28は露光条件(B)で行った。
露光条件(A)
超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)を用いて、ハーフトーンマスクで直径6μmのホール径を有するパターン(画像パターンを有する石英露光マスク)と、該マスクと感光性樹脂層とが向き合うように配置したカラーフィルタ基板と、を略平行に垂直に立てた状態で、マスク面と感光性樹脂層の表面との間の距離を100μmとし、間に富士フイルム製、i線カットフィルターSC-39を置き、ハーフトーンマスクを介して主PSは露光量200mJ/cm2にて、サブPSは40mJ/cm2になるようにプロキシミティー露光した。
露光条件(B)
超高圧水銀灯を有するMLA(Micro Lens Array)型露光機(Vテクノロジー(株)製マイクロレンズは4個の石英部材からなり、130μm直径、150μmピッチ)を用いて、投影倍率は1:1、MLAチップはサンプル基材とフォトマスクの間に位置させ、スキャン露光させた。
ハーフトーンフォトマスクで直径6μmのホール径を有するパターン(画像パターンを有する石英露光マスク)と、該マスクと感光性樹脂層とが向き合うように配置したカラーフィルタ基板と、を略平行に垂直に立てた状態で、露光量200mJ/cm2にて、サブPSは40mJ/cm2になるように露光した。露光波長(ghi線)に関しては、適宜、波長カットして露光を行った。
次に、TMAH系現像液(0.5%テトラメチルアンモニウムハイドライド)を用いて24℃で30秒間、コーン型ノズル圧力0.18MPaでシャワー現像し、パターン像を形成した。引き続いて、リンス処理(純水)を用いて24℃で20秒間、コーン型ノズル圧力0.18MPaにてシャワーで吹きかけ、形成されたパターン像の周辺の残渣除去を行ない、円柱状の主PS、サブPSパターンを形成した(パターニング工程)。
次に、スペースパターンが設けられたカラーフィルタ基板を、230℃下で30分間加熱処理を行なう(熱処理工程)ことにより、カラーフィルタ基板上にフォトスペーサを作製した。ここで、得られたフォトスペーサ1000個を、三次元表面構造解析顕微鏡(メーカー:ZYGO Corporation、型式:New View 5022)を用いてITO透明電極形成面側から最も高いスペーサの最も高い位置を測定(n=20)し、平均したときの平均値を高さ(平均高さ)とした。
また、得られたフォトスペーサの底面積の計測を後述の方法に従い行った。その結果、主PSは上底直径7.5μm、下底直径8.5μm、平均高さ3.2mで、サブPSは上底直径6.5μm、下底直径9.5μm、平均高さ2.7mの円柱形状であった。測定値は下記表に示す。
得られたスペーサーパターンについて、感度、ベタ−クリア段数、弾性回復率について測定した。また、これらの結果を踏まえ総合的にも評価した。
実施例17
フォトスペーサを転写法によって形成した。具体的には、以下の通り行った。
<フォトスペーサの形成(転写)>
−スペーサ用感光性転写フィルムの作製−
〔熱可塑性樹脂層用塗布液の処方A〕
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート
/メタクリル酸共重合体 … 25.0部
(=55/11.7/4.5/28.8[モル比]、質量平均分子量90,000)
・スチレン/アクリル酸共重合体 … 58.4部
(=63/37[モル比]、質量平均分子量8,000)
・2,2−ビス〔4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン
… 39.0部
・界面活性剤1(下記構造物1) … 10.0部
・メタノール … 90.0部
・1−メトキシ−2−プロパノール … 51.0部
・メチルエチルケトン … 700部
ここで、界面活性剤1は、下記構造物1(30質量%)とメチルエチルケトン(70質量%)をからなるものである。
次に、形成した熱可塑性樹脂層上に、下記処方Bからなる中間層用塗布液を塗布、乾燥させて、乾燥層厚1.6μmの中間層を積層した。
〔中間層用塗布液の処方B〕
・ポリビニルアルコール … 3.22部
(PVA−205、鹸化率88%、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン … 1.49部
(PVP K−30、アイエスピー・ジャパン株式会社製)
・メタノール … 42.3部
・蒸留水 … 524部
次に、形成した中間層上に更に、下記に記載の感光性樹脂組成物層用塗布液を塗布、乾燥させて、乾燥層厚3.8μmの感光性樹脂組成物層を積層した。
〔感光性樹脂組成物層形成用塗布液の処方(転写法)〕
以下全素材固形分100%です。
(A)表1に記載のバインダー樹脂 12.96重量部
(B)重合性モノマー 19.4重量部
(C)重合開始剤 0.216重量部
(D)増感剤 0.756重量部
(E)重合禁止剤 表1に記載の量(0.0216g)
(F)溶剤 64.0重量部
シランカップリング剤KBM−403信越化学社製 0.36重量部
界面活性剤メガファックF−554 0.0144重量部
以上のようにして、PET仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂組成物層の積層構造に構成した後、感光性樹脂組成物層の表面に更に、カバーフィルムとして厚み12μmのポリプロピレン製フィルムを加熱・加圧して貼り付け、スペーサ用感光性転写フィルムを得た。
特開2005−3861号公報の段落番号[0084]〜[0095]に記載の方法でブラックマトリクス、R画素、G画素、B画素を有するカラーフィルタを作製した。次いで、カラーフィルタ基板のR画素、G画素、及びB画素並びにブラックマトリクスの上に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。
得られたスペーサ用感光性転写フィルムのカバーフィルムを剥離し、露出した感光性樹脂組成物層の表面を、上記で作製したITO膜がスパッタ形成されたカラーフィルタ基板のITO膜上に重ね合わせ、ラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕を用いて、線圧100N/cm、130℃の加圧・加熱条件下で搬送速度2m/分にて貼り合わせた。その後、PET仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去し、感光性樹脂組成物層を熱可塑性樹脂層及び中間層と共に転写した(層形成工程)。
次に、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)を用いて、マスク(画像パターンを有する石英露光マスク)と、該マスクと熱可塑性樹脂層とが向き合うように配置したカラーフィルタ基板とを略平行に垂直に立てた状態で、マスク面と感光性樹脂組成物層の中間層に接する側の表面との間の距離を100μmとし、マスクを介して熱可塑性樹脂層側から主PS(高さの高いPS)は露光量200mJ/cm2、サブPSはハーフトーンマスクにてにて露光量40mJ/cm2となるように一括でプロキシミティー露光した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(トリエタノールアミン30%含有、商品名:T−PD2(富士フイルム(株)製)を純水で12倍(T−PD2を1部と純水11部の割合で混合)に希釈した液)を30℃で50秒間、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、熱可塑性樹脂層と中間層とを除去した。引き続き、このガラス基板の上面にエアを吹きかけて液切りした後、純水をシャワーにより10秒間吹き付け、純水シャワー洗浄し、エアを吹きかけて基板上の液だまりを減らした。
引き続き、炭酸Na系現像液(0.38モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、0.47モル/リットルの炭酸ナトリウム、5%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、及び安定剤含有;商品名:T−CD1(富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈した液)を用いて29℃で50秒間、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し、スペーサのパターン像を得た。
引き続き、洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有;商品名:T−SD3(富士フイルム(株)製))を純水で10倍に希釈した液を用いて33℃で20秒間、コーン型ノズル圧力0.02MPaにてシャワーで吹きかけ、形成されたパターン像の周辺の残渣除去を行ない、所望のスペーサーパターンを得た。
次に、スペーサーパターンが設けられたカラーフィルタ基板を、230℃下で30分間加熱処理を行ない(熱処理工程)、フォトスペーサを作製した。
得られたスペーサーパターンについて、感度、ベタ−クリア段数、弾性回復率について測定した。また、これらの結果を踏まえ総合的にも評価した。
(ベタ段数a−クリア段数)
フォトスペーサの形成における感光性層の作製と同様にして、感光性層を作製し、これを評価用感光性層とした。評価用感光性層を、フォトスペーサの形成時に用いた露光装置(365nmカットフィルター、富士フイルム製、i線カットフィルタSC39使用)により、15段ステップウェッジパターン(ΔlogE=0.15)を用いてgh線換算で1000mJ/cm2となるようにして露光した。その後、フォトスペーサの形成時と同様にして現像してフォトスペーサを得た。
「クリア段数」は、完全に現像されている段数をもってクリア段数とした。「ベタ段数a」は1000mJ/cm2の露光量で露光現像したとき、十分に固めた膜厚の90%の膜厚となるステップウエッジ段数とした。ベタ段数a−クリア段数の数値を計算した。ベタ段数a-クリア段数が3以内であることが好ましい。
(フォトスペーサの高さおよび大きさの測定)
得られたスペーサ1000個を三次元表面構造解析顕微鏡(メーカー:ZYGO Corporation、型式:New View 5022)を用い、測定した。
また、主のフォトスペーサとサブのフォトスペーサの差は、0.4〜1.1μmが実用レベルであり、0.5〜0.8μmが特に好ましい。
(主フォトスペーサの形状の評価)
得られたスペーサ1000個を三次元表面構造解析顕微鏡(メーカー:ZYGO Corporation、型式:New View 5022)を用い、形状を観察して以下のとおり評価した。
5:下底-上底が0.5μm以内
4:下底-上底が0.5μmより大きく1.0μm以内
3:下底-上底が1.0μmより大きく2.0μm以内
2:下底-上底が2.0μmより大きく5.0μm以内
1:下底-上底が5.0μmより大きい
(サブフォトスペーサの形状の評価)
得られたスペーサ1000個を三次元表面構造解析顕微鏡(メーカー:ZYGO Corporation、型式:New View 5022)を用い、形状を観察して以下のとおり評価した。
5:下底-上底が2.0μm以内
4:下底-上底が2.0μmより大きく4.0μm以内
3:下底-上底が4.0μmより大きく5.0μm以内
2:下底-上底が5.0μmより大きく8.0μm以内
1:下底-上底が8.0μmより大きい
(変形回復率)
主フォトスペーサの各々について、微小硬度計(DUH−W201、(株)島津製作所製)により次のようにして測定を行ない、評価した。測定は、50μmφの円錘台圧子を採用し、最大荷重50mN、保持時間5秒として、負荷−除荷試験法により行なった。この測定値から下記式により性回復率〔%〕を求め、下記基準にしたがって評価した。測定は、22±1℃、50%RHの環境下で行った。
弾性回復率(%)=(加重開放後の回復量[μm]/加重による変形量[μm])×100
○:60%以上の弾性回復率
×:60%未満の弾性回復率
上記表から明らかなとおり、重合開始剤として、一般式(3)または一般式(4)で表される化合物を採用することにより、感度に優れたフォトスペーサ用感光性樹脂組成物であって、かつ、得られるフォトスペーサの形状に優れたものを提供可能になった。特に、一般式(3)または一般式(4)に近似する化合物(比較例4)を用いても、これらの性能に劣ることから、本発明で用いる重合開始剤が特異的であることが分かる。
<液晶表示装置の作製>
別途、対向基板としてガラス基板を用意し、上記で得られたカラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられたブラックマトリックス外枠に相当する位置に紫外線硬化樹脂のシール剤をディスペンサ方式により塗布し、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と貼り合わせた後、貼り合わされた基板をUV照射した後、熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付けた。
次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置とした。
本発明のPSパターンは、主PSもサブPSも、円柱型に近い形状とすることが容易であるため、車載ナビゲーション用タッチパネル、タッチパネル、携帯用モバイル機器およびスマートフォンなどの高精細を必要とする素子のPSとして用いることができる。

Claims (12)

  1. (A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂、(B)カルボキシル基を含有する重合性化合物、(C)下記一般式(3)または(4)で表される光重合開始剤、(D)増感剤および(E)重合禁止剤を含有し、同時に2種以上の独立したパターンの形成が可能なフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
    (上記一般式(3)及び(4)中、R1は、ぞれぞれ、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基であり、R2は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはアミノ基を表し、mは、0〜4の整数を表す。Xは、−CH2−、−O−、または−S−を表す。lは、1または2を表す。)
  2. ステップウエッジを用いて露光した場合における、十分に固めた膜厚の90%の膜厚となるステップウエッジ段数であるベタ段数と完全に現像されている段数であるクリア段数との差が3段以内である、請求項1に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  3. (E)重合禁止剤が、カテコール、フェノチアジン、フェノキサジン、ヒンダードアミン及びこれらの誘導体から選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  4. (E)重合禁止剤を、0.01〜0.5質量%の割合で含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  5. (B)重合性化合物の酸価が25〜120mgKOH/gである、請求項1〜のいずれか1項に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  6. (A)バインダー樹脂が酸性基を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  7. (D)増感剤が縮合環を含む化合物である、請求項1〜のいずれか1項に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  8. gh線露光用である、請求項1〜のいずれか1項に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物を基板上に付与してフォトスペーサ層を形成する層形成工程と、前記フォトスペーサ層に対してパターン様に任意の透過率を持った膜をさらに積層し、パターニングすることにより半透過部を形成するハーフトーンマスク露光を行い、露光部を硬化させる露光工程と、フォトスペーサ層の未硬化部を現像により除去して2種類以上の独立したパターンを形成する現像工程と、を含むパターン形成方法。
  10. 請求項に記載のパターン形成方法により、基板上に2種類以上の独立したフォトスペーサパターンを形成する工程を含むフォトスペーサの製造方法。
  11. 請求項10に記載の製造方法により製造された2種類以上の独立したパターンを有するフォトスペーサ。
  12. 請求項11に記載の2種類以上の独立したパターンを有するフォトスペーサを有する表示装置。
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