JP5708603B2 - ヒーター制御装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
定着装置に使用されるヒーターでは、通電の開始時に発生する突入電流をできるだけ低減するために、商用の交流電源から供給される交流電力を位相制御してヒーターへ供給することが知られている。
電力供給ラインに高調波電流成分が発生すると、同じ電力供給ラインから電力の供給を受けている他の電気機器に悪影響を及ぼしてしまうので(例えば、通信機器における雑音・映像の乱れ、各機器の電子回路におけるコンデンサなど電子部品の劣化)、IEC(国際電気標準会議)の規格により、一定の時間内に発生する高調波電流の平均値が予め決められている閾値以下となるように規制されている。
このような問題は、定着装置に設けられたヒーターに限らず、一般的なヒーターにおける電力供給においても生じる。
そこで、上記目的を達成するため、本発明のヒーター制御装置は、交流電力を位相制御してヒーターへ供給するヒーター制御装置において、供給すべき目標電力に到るまで、位相制御におけるオンデューティ比を、切換周期毎に一定の増加幅で増加するよう制御する制御手段を備え、前記制御手段は、オンデューティ比が、50%を含む特定の範囲内の値であるときにおける切換周期を第1の周期とし、オンデューティ比が前記特定の範囲内の値でないときにおける切換周期を第2の周期とした場合に、第1の周期が第2の周期よりも短くなるように制御することを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、前記定着装置を有することを特徴とする。
また、本発明のヒーター制御装置において、好ましくは、前記制御手段において、規制の対象となっている特定の次数の高調波電流について、オンデューティ比の変化に対応して発生する高調波電流の変化に複数個のピークが存在するため、前記特定の範囲以外にも所定の閾値以上の高調波電流が発生する別のオンデューティ比の範囲が設定されており、オンデューティ比が前記別の範囲内にある場合においても、オンデューティ比の切換周期が前記第2の周期よりも短くなるように制御されることを特徴とする。
本発明の定着装置において、好ましくは、前記定着回転体は、前記抵抗発熱体からなる発熱層が積層された定着ベルトであることを特徴とする。
本発明の定着装置において、好ましくは、前記定着回転体は、定着ベルトであって、前記抵抗発熱体からなる発熱層が積層されてなる長尺の加熱部材が、当該定着ベルトの内周面に摺接して、前記定着ベルトを加熱する構成であることを特徴とする。
[実施形態1]
<画像形成装置の概略構成>
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラープリンター(以下、単に「プリンター」という)の構成を説明するための模式図である。このカラープリンターは、ネットワーク(例えばLAN)を介して外部の端末装置等から入力される画像データ等に基づいて、周知の電子写真方式により、フルカラーあるいはモノクロの画像を普通紙、OHPシート等の記録シートに形成する。
中間転写ベルト18の下方には、プロセスユニット10Y、10M、10C、10Kが設けられている。プロセスユニット10Y、10M、10C、10Kは、中間転写ベルト18の下側の走行部の周回移動方向に沿ってその順番で配置されており、それぞれが、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーによって中間転写ベルト18上にトナー画像を形成する。
プロセスユニット10Yに設けられた感光体ドラム11Yは、矢印Zで示す方向に回転するようになっている。また、プロセスユニット10Yには、感光体ドラム11Yの下方において、感光体ドラム11Yの表面を一様に帯電する帯電器12Yが設けられている。帯電器12Yは、感光体ドラム11Yに対向して配置されている。
露光装置13Yは、帯電器12Yによって一様に帯電された感光体ドラム11Yの表面にレーザー光を照射して静電潜像を形成する。現像器14Yは、感光体ドラム11Yの表面に形成された静電潜像を、Y色のトナーによって現像する。
なお、他のプロセスユニット10M、10C、10Kの上方にも、中間転写ベルト18の下側の走行部を挟んで各感光体ドラム11M、11C、11Kに対向する1次転写ローラー15M、15C、15Kがそれぞれ設けられている。
これに対して、モノクロ画像を形成する場合には、選択された1つのプロセスユニット(例えばKトナー用のプロセスユニット10K)のみが動作されることにより、当該プロセスユニットの感光体ドラム(例えば感光体ドラム11K)上にトナー画像が形成されて、形成されたトナー画像が、当該プロセスユニットに対向して配置された1次転写ローラー(例えば1次転写ローラー15K)によって、中間転写ベルト18における所定領域上に転写される。
ベルト周回ローラー23に巻き掛けられた中間転写ベルト18には、シート搬送経路21を挟んで2次転写ローラー19が対向して配置されている。2次転写ローラー19は中間転写ベルト18に圧接されており、両者の間に転写ニップが形成されている。2次転写ローラー19には転写バイアス電圧が印加されるようになっており、2次転写ローラー19に転写バイアス電圧が印加されることにより、2次転写ローラー19と中間転写ベルト18との間に電界が形成される。
<定着装置の構成>
図2は、定着装置30における主要部の構成を説明するための模式的な斜視図、図3は、その定着装置30の模式的な横断面図である。なお、定着装置30では、図1に示すように、記録シートは、下方から上方に向って通過するが、図2においては記録シートの通過方向が、紙面の手前側から奥側になるように、図3においては紙面の右側から左側になるように、定着装置30をそれぞれ示している。
定着ベルト31には、給電されることによって発熱する抵抗発熱層31b(図4参照)が、ヒーターとして設けられている。定着ベルト31は、抵抗発熱層31bが発熱することによって加熱状態になり、加熱された状態で周回移動(回転)する。従って、定着ベルト31は、加熱回転体を構成している。
図4は、定着ベルト31の周回移動方向とは直交する方向である軸方向の一方の端部の横断面図である。定着ベルト31は、例えば、ポリイミド(PI)によって一定の厚さの円筒形状に構成された補強層31aと、補強層31aの外周面上に全周にわたって積層された抵抗発熱層31bとを有している。抵抗発熱層31bは、電流が流れることによってジュール熱を発熱する抵抗発熱体によって構成されている。
両電極部31gの間に位置する抵抗発熱層31bの外周面には、弾性層31cが積層されており、この弾性層31cの外周面上に離型層31dが積層されている。
各給電部材37は、例えば、カーボン粉と、銅粉等の粉体を混合して焼成した導電ブラシによって構成されている。各給電部材37は、定着ベルト31が回転することによって、それぞれが圧接された電極部31gに摺接する。これにより、相互に圧接された給電部材37と、電極部31gとの導電状態が維持される。
図5は、定着ベルト31にヒーターとして設けられた抵抗発熱層31bに供給される電力を制御する通電制御部(ヒーター制御装置)のブロック図である。
ヒーター制御装置は、商用交流電源55から供給される50Hzまたは60Hzの交流電力を位相制御して給電部材37に供給する電源ユニット53と、電源ユニット53を制御する電力制御部54とを有している。
ゼロクロス信号生成部53aにて生成されたゼロクロス信号は、電力制御部54に出力される。電力制御部54は、上記ゼロクロス信号受信時から計時して目的のオンデューティ比に対応するタイミングで、トライアック53bに上記オン信号を出力する。
電力制御部54は、各種制御を実行するCPU(Central Processing Unit)54aと、ROM(Read Only Memory)54bと、RAM54c(Random Access Memory)と、タイマー54dと、を有している。ROM54bには、後述する位相制御を実行するプログラムや高調波抑制範囲の上限・下限値等が格納されている。RAM54cは、揮発性のメモリーであって、プログラム実行時のワークエリアとなる。タイマー54dは、トライアック53bにオン信号を出力するタイミングを決定する際の時間の計測に用いられる。
トライアック53bは、CPU54aからのオン信号によって導通し、次のゼロクロスまでオン状態を継続する。この間、交流電源55から出力される電力が給電部材37を介して定着ベルト31に供給され発熱する。
通電開始時において、商用交流電源55から供給される交流電力のそれぞれの半周期における導通角を制御すべく、トライアック53bが半周期のうちオン状態となっている比率(オンデューティ比)を段階的に増加する位相制御を行って、抵抗発熱層31bに供給される電力量が段階的に増加させるスルーアップ制御を実行する。
図6は、図5のヒーター制御装置において、高調波電流の発生条件をコンピュータに設定して、オンデューティ比の増加に伴う高調波電流成分の電流値の変化をシミュレーションした結果を示すグラフである。
図6に示すように、各次数の高調波電流の変化において、オンデューティ比が50%の場合をピークとして、その付近で電流値が相対的に高くなっているのが分かる。
このようにオンデューティ比が50%程度になると最大の電流値となる傾向は、図6に示す次数以外の高調波電流においても同様であった。
そして、高調波抑制制御において、オンデューティ比の設定値が高調波抑制範囲でない場合には、交流電力の半周期毎にオンデューティ比を5%ずつ増加させ、オンデューティ比が高調波抑制範囲内になっている場合には、交流電力のそれぞれの半周期毎にオンデューティ比を10%ずつ増加させる構成としている。これにより、オンデューティ比が高調波抑制範囲内となっている時間が短くなり、その結果、高電流値の高調波電流の発生時間も短縮される。
図8は、目標電力と、検出温度と目標温度との温度差との関係を示すテーブルの一例を示している。
なお、図8において、検出温度に対して目標温度が高くなっている場合を正の温度差としているが、「+」の符合を付けずに示しており、検出温度に対して目標温度が低くなっている場合を、負の温度差として「−」の符合を付けて示している。
図8のテーブルでは、検出温度に対して目標温度が10℃以上高くなっている場合(温度差10℃以上)の目標電力は、最大供給電力(1000W)に設定されている。
検出温度に対して目標温度が高い場合(温度差が正の場合)には、温度差が1℃増加する毎に、750Wの基準電力に対して2.5%ずつ増加した電力値が目標電力として設定されている。検出温度に対して目標温度が低い場合(温度差が負の場合)には、温度差が1℃減少する毎に、750Wの基準電力に対して2.5%ずつ低下した電力値が目標電力として設定されている。
このようなテーブルが予め設定されていることから、ステップS11では、温度センサー34によって定着ベルト31の表面温度を検出して、予め設定された目標温度との温度差に基づいて、図8に示すテーブルから目標電力を設定する。
この目標オンデューティ比は、設定された目標電力と、商用交流電源55からの交流電力の位相角とに基づいて算出して求めることができる。もっとも、予め、目標電力と目標オンデューティ比との関係を示すテーブルを作成してROM54bに格納しておき、当該テーブルを参照して目標オンデューティ比を決定するようにしても構わない。
これに対して、プリント動作が実行された後に比較的短時間でプリントジョブが指示された場合においては、比較的小さな正の値または負の値になる。このために、目標電力は、750Wとの差が小さな値に設定されて、設定された目標電力に対応したオンデューティ比が目標オンデューティ比として設定される。
上述したように、本実施形態では、50%程度のオンデューティ比のときに発生する高調波電流成分の電流値が最大になることから、50%のオンデューティ比を中心とした±20%の範囲(30%〜70%の範囲)を、高調波抑制範囲として設定している。
位相制御では、交流電力の半周期毎に、トライアック53bを設定されたオンデューティ比でオン・オフ制御する。半周期毎にトライアック53bがオンされるタイミングは、ゼロクロス信号生成部53aから出力されるゼロクロス信号を受信してからの経過時間に基づき決定される。
そして、CPU54aは、設定されたオンデューティ比が、ステップS13において設定された高調波抑制範囲(30%〜70%)内の値になっているかを確認する(ステップS15)。
オンデューティ比の設定値が目標オンデューティ比になっていない場合には(ステップS19において「No」)、ステップS15に戻り、オンデューティ比の設定値が高調波抑制範囲の下限値(30%)以上になるまで、ステップS15、ステップS17、ステップS18、ステップS19の処理を順番に繰り返す。従って、この場合には、交流電流の半周期毎に、5%ずつの増加幅で増加したオンデューティ比でトライアック53bのオン制御が実行される。
ステップS16においては、次の交流電流の半周期におけるオンデューティ比の増加幅が10%に設定されていることから、ステップS18において、オンデューティ比の設定値を10%の増加幅で増加した値に更新する。
図9は、上記スルーアップ制御が実行される場合における、商用交流電源55から電源ユニット53に供給される交流電力の波形と、ゼロクロス検知回路53aから出力されるゼロクロス信号、電力制御部54からトライアック53bへ出力されるオン信号の発生タイミングを示すタイムチャートである。
また、オンデューティ比が5%となった半周期TS1の次の半周期TS2では、オンデューティ比が10%になるようにオン信号が出力される。以下、同様に、次の半周期では、オンデューティ比が15%になる。
次の半周期TS(n+2)では、オンデューティ比が、さらに10%だけ増加した50%のオンデューティ比となるようにトライアック53bがオンされる。
その後、オンデューティ比が目標オンデューティ比になるまで、ステップS15、ステップS17、ステップS18、ステップS19の処理が順番に繰り返され、設定されたオンデューティ比が目標オンデューティ比になると(ステップS19において「Yes」)、スルーアップ制御を終了する。
なお、同図における実線は、本実施形態のスルーアップ制御の場合を示しており、一点鎖線は、従来のオンデューティ比を半周期毎に常時5%ずつの増加幅で増加させる制御を実行した場合(以下、比較例とする)を示している。また、交流電源の波形はsin波形であるため、厳密にいうと、時間の経過に伴うオンデューティ比の増加と供給電力の変化との関係は線形比例ではないが、本図では、本実施形態と従来におけるスルーアップ制御の関係を理解しやいように敢えて直線のグラフを用いて模式的に示している。 比較例においては、トライアック53bのオンデューティ比が、交流電力の半周期毎に5%の増加幅で増加しているために、目標電力に達するまで時間Tdを要しており、高調波抑制範囲(30%〜70%)内のオンデューティ比で電力が出力される時間Tbは比較的長くなる。
その結果、目標電力に到るまでのスルーアップ時間のうち、高調波抑制範囲のオンデューティ比で出力される電力の時間が短くなり、発生する高電流値の高調波電流成分も少なくなり、全体として高調波電流の平均値を低く抑えることができ、高調波電流規格に適合させることが可能となる。
特に、オンデューティ比が高調波抑制範囲の下限値に達すると、オンデューティ比を1回だけ増加するだけで、オンデューティ比が高調波抑制範囲の上限値以上になるように、オンデューティ比の増加幅を設定してもよい。
以上のような構成により、オンデューティ比が始めて高調波抑制範囲内になった後に、1回のオンデューティ比の更新で、高調波抑制範囲以上のオンデューティ比とすることができる。これにより、高電流値の高調波電流の発生をさらに効果的に抑制することができる。
[実施形態2]
本実施形態2は、実施形態1と、スルーアップ制御の内容のみが異なる。
図11のフローチャートに示すスルーアップ制御では、図7のフローチャートに示すスルーアップ制御におけるステップS16、S17、S18における処理が、それぞれ、ステップS26、S27、S28に変更されている。これら以外のステップ(S11〜S15、S19)の処理は、図7のフローチャートと同様になっている。
本実施形態では、使用する商用交流電源の周波数が50Hz(半周期10ms)であって、オンデューティ比が高調波抑制範囲内になっている場合における制御周期を50ms、オンデューティ比が高調波抑制範囲内になっている場合における制御周期を100msとして、それぞれの制御周期毎に10%の増加幅でオンデューティ比を増加させている。上記各制御周波数は、例えば、交流電源の周波数を分周して生成される。
その後は、ステップS19に進んで、オンデューティ比の設定値が目標オンデューティ比になっていないことを確認して(ステップS19において「No」)、ステップS15に戻る。そして、オンデューティ比の設定値が高調波抑制範囲の下限値(30%)以上になるまで、ステップS15、ステップS27、ステップS28、ステップS19の処理を順番に繰り返す。
電力制御部54のタイマー54dによって50msの時間が計測されると、ステップS28に進み、オンデューティ比の設定値を10%の増加幅で増加させたオンデューティ比に更新する。
その結果、実施形態2と同様、高調波抑制範囲内のオンデューティ比の値で電力が出力される時間が短縮され、高電流値の高調波電流の発生時間もそれに合わせて少なくなる。
そして、ステップS19に進み、設定されたトライアック53bのオンデューティ比が目標オンデューティ比になるまで(ステップS19において「No」)、ステップS15、ステップS27、ステップS28、ステップS19の処理を繰り返し、ステップS28にて設定されたトライアック53bのオンデューティ比が、目標オンデューティ比になると(ステップS19において「Yes」)、高調波抑制制御およびスルーアップ制御は終了する。
もっとも、少なくとも、適用される制御周期は、商用交流電源55から供給される交流電力の半周期以上の時間に設定することが好ましい。すなわち、商用交流電源55から供給される交流電力が50Hzの場合には、10ms(1000/(50×2))以上、60Hzの場合には、約8.34ms(1000/(60×2))以上に設定することが好ましい。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記の実施形態では、高調波抑制範囲を、オンデューティ比が50%を含む範囲としている。このような高調波抑制範囲では、高調波の次数に係らずに高電流の高調波成分が発生するために、それらを規制対象とすることができる。
(2)上記の実施形態では、オンデューティ比が高調波抑制範囲内と高調波抑制範囲外にあるときに対応させて、オンデューティ比の増加幅を2段階に切り換えるようにしたが、オンデューティ比が高調波抑制範囲内にあるときの増加幅が、オンデューティ比が高調波抑制範囲外にあるときの増加幅よりも大きくさえあれば、高調波抑制範囲の内外のそれぞれの範囲においてオンデューティ比の増加幅が多段階に変化しても構わない。例えば、オンデューティ比が同じ高調波抑制範囲内であっても、オンデューティ比が50%に近づくほど増加幅が大きくなるように制御しても構わない。
例えば、図12に示すように、帯板状の支持板63A上に抵抗発熱層63Bが積層されて被覆層63Cによって覆われた長尺の加熱部材63を、無端状の定着ベルト61の内周部に固定的に配置する構成としてもよい。
さらに、本発明のヒーター制御装置は、定着装置のヒーターに限らず、他のヒーターを制御する場合にも適用することができる。
31 定着ベルト
31b 抵抗発熱層
32 加圧ローラー
33 定着ローラー
53 電源ユニット
53a ゼロクロス信号生成部
53b トライアック
54 電力制御部
54a CPU
54b ROM
54c RAM
54d タイマー
55 商用交流電源
Claims (9)
- 交流電力を位相制御してヒーターへ供給するヒーター制御装置において、
供給すべき目標電力に到るまで、位相制御におけるオンデューティ比を、切換周期毎に一定の増加幅で増加するよう制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、
オンデューティ比が、50%を含む特定の範囲内の値であるときにおける切換周期を第1の周期とし、オンデューティ比が前記特定の範囲内の値でないときにおける切換周期を第2の周期とした場合に、第1の周期が第2の周期よりも短くなるように制御する
ことを特徴とするヒーター制御装置。 - 前記第1の周期は、前記交流電力の半周期以上の周期であることを特徴とする請求項1に記載のヒーター制御装置。
- 前記制御手段において、
規制の対象となっている特定の次数の高調波電流について、オンデューティ比の変化に対応して発生する高調波電流の変化に複数個のピークが存在するため、前記特定の範囲以外にも所定の閾値以上の高調波電流が発生する別のオンデューティ比の範囲が設定されており、
オンデューティ比が前記別の範囲内にある場合においても、オンデューティ比の切換周期が前記第2の周期よりも短くなるように制御される
ことを特徴とする請求項1または2に記載のヒーター制御装置。 - 定着回転体に記録シートを接触させて未定着画像を定着する定着装置であって、
前記定着回転体を加熱するヒーターの通電制御部として請求項1から3のいずれか一項に記載のヒーター制御装置を備えたことを特徴とする定着装置。 - 前記ヒーターは、抵抗発熱体であることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
- 前記定着回転体は、前記抵抗発熱体からなる発熱層が積層された定着ベルトであることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
- 前記定着回転体は、定着ベルトであって、前記抵抗発熱体からなる発熱層が積層されてなる長尺の加熱部材が、当該定着ベルトの内周面に摺接して、前記定着ベルトを加熱する構成であることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
- 前記定着回転体は、中空の定着ローラーであって、前記ヒーターは、当該定着ローラー内部に配設されたハロゲンヒーターであることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
- 請求項4から8までのいずれか一項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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