JP2018189718A - 定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒーターの出力熱量の大容量化を図りつつ、より確実にフリッカーを抑制可能とする定着装置を提供すること。【解決手段】定着部材を加熱するハロゲンヒーター及びカーボンヒーターと、交流電源から前記ハロゲンヒーターへの電力供給のオン/オフを切り替える第1の切替部と、前記交流電源から前記カーボンヒーターへの電力供給のオン/オフを切り替える第2の切替部と、前記交流電源の電圧波形の半波を単位時間とする所定の周期内で、前記カーボンヒーター及び前記ハロゲンヒーターそれぞれが第1及び第2のDuty比で点灯状態となるように、前記第1及び第2の切替部のオン/オフを各別に切り替える制御部と、を備え、前記制御部は、前記カーボンヒーターを消灯状態から点灯状態に切り替える際には、前記単位時間の切り替えタイミングよりも位相を早めるように前記第2の切替部のオン/オフの切り替えを実行する。【選択図】図8
Description
本開示は、定着装置、及び画像形成装置に関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等において使用される電子写真方式の画像形成装置が知られている。
この種の画像形成装置においては、感光体ドラム上に形成されたトナー像を用紙に転写し、その後、定着部材(例えば、用紙を挟持する定着ニップ)を用いて当該用紙にトナー像を定着する、という一連のプロセスを通じて用紙に画像を形成している。
画像形成装置は、上記の定着処理を行う定着装置を備え、かかる定着装置には、定着部材の温度を制御するヒーター(例えば、ハロゲンヒーター)が配設されている。かかる定着装置のヒーターには、省エネルギー化、温度リップルの低減、高調波歪みの抑制、交流電源側へのフリッカー抑制等の要請がある。
かかる定着装置のヒーターは、上記の各種要請に鑑みて、一般に、位相制御やPWM制御等のデューティー可変制御による電力制御が行われている。特に、フリッカー規制値をクリアする有効な電力制御方法の一つとして、交流電源の半波周期を1単位としたオン/オフパターンによりヒーターの点灯制御を行う技術が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。
ところで、近年、印刷速度の向上や厚紙対応のため、定着装置のヒーターの出力熱量の大容量化が求められている。しかしながら、一般に定着装置に用いられるハロゲンヒーターの出力熱量を大容量化した場合、通電開始時に大きな突入電流が発生し、フリッカー規制値を超えてしまうおそれがある(尚、以下では、かかる状態を「フリッカー」と称する)。
この点、特許文献1においては、複数のハロゲンヒーターを用いると共に、互いの点灯状態を考慮しながら、当該複数のハロゲンヒーターそれぞれの点灯パターンを決定するため、効果的に、ヒーター全体の出力熱量を大容量化しつつ、フリッカーを抑制することができる。
しかしながら、特許文献1に係る従来技術においては、更に出力熱量を大容量化する際には、ハロゲンヒーターの使用本数を増加する必要があり、その結果、点灯パターンが複雑化し、実質的にフリッカー規制値のクリアが困難な状況が発生するという課題がある。
本開示は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ヒーターの出力熱量の大容量化を図りつつ、より確実にフリッカーを抑制可能とする定着装置、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前述した課題を解決する主たる本開示は、
加熱した定着部材を用いて、転写したトナー像を用紙に定着させる定着装置であって、
前記定着部材を加熱するハロゲンヒーター及びカーボンヒーターと、
交流電源から前記ハロゲンヒーターへの電力供給のオン/オフを切り替える第1の切替部と、
前記交流電源から前記カーボンヒーターへの電力供給のオン/オフを切り替える第2の切替部と、
前記交流電源の電圧波形の半波を単位時間とする所定の周期内で、前記カーボンヒーター及び前記ハロゲンヒーターそれぞれが第1及び第2のDuty比で点灯状態となるように、前記第1及び第2の切替部のオン/オフを各別に切り替える制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記カーボンヒーターを消灯状態から点灯状態に切り替える際には、前記単位時間の切り替えタイミングよりも位相を早めるように前記第2の切替部のオン/オフの切り替えを実行する、定着装置である。
加熱した定着部材を用いて、転写したトナー像を用紙に定着させる定着装置であって、
前記定着部材を加熱するハロゲンヒーター及びカーボンヒーターと、
交流電源から前記ハロゲンヒーターへの電力供給のオン/オフを切り替える第1の切替部と、
前記交流電源から前記カーボンヒーターへの電力供給のオン/オフを切り替える第2の切替部と、
前記交流電源の電圧波形の半波を単位時間とする所定の周期内で、前記カーボンヒーター及び前記ハロゲンヒーターそれぞれが第1及び第2のDuty比で点灯状態となるように、前記第1及び第2の切替部のオン/オフを各別に切り替える制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記カーボンヒーターを消灯状態から点灯状態に切り替える際には、前記単位時間の切り替えタイミングよりも位相を早めるように前記第2の切替部のオン/オフの切り替えを実行する、定着装置である。
又、他の局面では、
前記定着装置を備える画像形成装置である。
前記定着装置を備える画像形成装置である。
本開示に係る定着装置によれば、ヒーターの出力熱量の大容量化を図りつつ、より確実にフリッカーを抑制することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
[画像形成装置の構成例]
まず、本実施形態に係る画像形成装置1について説明する。尚、本実施形態に係る画像形成装置1は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等に適用される。
[画像形成装置の構成例]
まず、本実施形態に係る画像形成装置1について説明する。尚、本実施形態に係る画像形成装置1は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等に適用される。
図1、図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図である。
図1に示す画像形成装置1は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置1は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙Sに二次転写することにより、トナー像を形成する。
又、画像形成装置1には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50、定着部60及び制御装置100等を備える。
制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103等を備える。CPU101は、ROM102から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロックの動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御装置100は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御装置100は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて用紙Sにトナー像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11及び原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御装置100から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御装置100に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定又はユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や、圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示及び説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示す。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、及びドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、導電性円筒体(例えば、アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。電荷発生層は、電荷発生材料(例えば、フタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えば、ポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(例えば、電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えば、ポリカーボネイト樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
制御装置100は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示せず)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413を一定の周速度で回転させる。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、例えば二成分現像方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。
中間転写ユニット42は、像担持体としての中間転写ベルト421、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424、及びベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は、無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印L方向に一定速度で走行する。
一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写バイアスを印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写バイアスを印加し、用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
ベルトクリーニング部426は、中間転写ベルト421の表面に摺接するベルトクリーニングブレード等を有し、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成(いわゆるベルト式の二次転写ユニット)を採用してもよい。
定着部60は、用紙Sの定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、用紙Sの裏面(定着面の反対の面)側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B、及び加熱源60C等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、用紙Sを狭持して搬送する定着ニップ(以下、「定着部材」とも称する)が形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを定着部材で加熱、加圧することにより、用紙Sにトナー像を定着させる。
尚、定着装置60の定着部材は、用紙Sにトナー像を精密に定着させるべく、高精度に温度調整される(詳細は後述する)。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52及び搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類ごとに収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53a等の複数の搬送ローラー対を有する。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラー52aを備えた排紙部52により機外に排紙される。
[定着装置の構成例]
図3は、定着装置60の構成の一例を示す図である。尚、図3中では、定着部材については、図示を省略している。
図3は、定着装置60の構成の一例を示す図である。尚、図3中では、定着部材については、図示を省略している。
定着装置60は、ハロゲンヒーター62、カーボンヒーター63、第1の切替部64、第2の切替部65、第1の温度センサー66、第2の温度センサー67及び制御部61を備えている。
定着装置60は、上記したように、加熱した定着部材を用いて、トナー像を用紙Sに定着させる。ハロゲンヒーター62とカーボンヒーター63は、当該定着部材を加熱するための加熱源60Cである。そして、定着装置60には、ハロゲンヒーター62とカーボンヒーター63を通電加熱するための交流電源Aが接続されている。
交流電源Aは、例えば、商用交流電源(周波数50Hz、電圧100V)であり、ハロゲンヒーター62とカーボンヒーター63に対して所定の交流電力を供給する。ハロゲンヒーター62とカーボンヒーター63とは、交流電源Aの出力側において、並列に接続されている。
ハロゲンヒーター62は、交流電源Aから供給される電力により発熱し、定着部材を加熱する。ハロゲンヒーター62は、制御部61に第1の切替部64がオン/オフ制御されることによって、点灯状態と消灯状態とが切り替えられる。
尚、ハロゲンヒーター62としては、例えば、発光フィラメントを有する公知のハロゲンランプを用いることができる。
カーボンヒーター63は、交流電源Aから供給される電力により発熱し、定着部材を加熱する。カーボンヒーター63は、制御部61に第2の切替部65がオン/オフ制御されることによって、点灯状態と消灯状態とが切り替えられる。
尚、カーボンヒーター63としては、例えば、密閉された封体内にカーボン材よりなる発熱体を配した公知のカーボンヒーターを用いることができる。
第1の切替部64は、交流電源Aとハロゲンヒーター62との間に介在するように設けられ、交流電源Aとハロゲンヒーター62とを接続するオン状態と、交流電源Aとハロゲンヒーター62との接続を解除するオフ状態とを切り替え可能に構成されている。
第2の切替部65は、交流電源Aとカーボンヒーター63との間に介在するように設けられ、交流電源Aとカーボンヒーター63とを接続するオン状態と、交流電源Aとカーボンヒーター63との接続を解除するオフ状態とを切り替え可能に構成されている。
尚、第1の切替部64及び第2の切替部65は、例えば、トライアックやIGBT等のスイッチング素子により構成されている。
第1の温度センサー66は、ハロゲンヒーター62の温度を測定し、測定により得られた温度情報を制御部61に出力する。
第2の温度センサー67は、カーボンヒーター63の温度を測定し、測定により得られた温度情報を制御部61に出力する。
尚、第1の温度センサー66及び第2の温度センサー67は、例えば、サーミスタ等により構成される。
制御部61は、交流電源Aの電圧波形の半波を単位時間とする所定の周期内で、カーボンヒーター63及びハロゲンヒーター62それぞれが第1及び第2のDuty比で点灯状態となるように、第1及び第2の切替部64、62のオン/オフを各別に切り替える。
制御部61は、例えば、第1及び第2の温度センサー66、67の測定温度に基づいて、ハロゲンヒーター62及びカーボンヒーター63それぞれのDuty比を規定する点灯パターンを決定して、当該点灯パターンにて、ハロゲンヒーター62及びカーボンヒーター63を点灯制御する(詳細は後述)。
制御部61は、例えば、CPU、ROM、及びRAM等を含んで構成されるマイコンであり、CPUがROM、RAM等に記憶された制御プログラムや各種データを参照することによって上記制御を実現する。但し、制御部61の機能は、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア回路によっても実現できることは勿論である。
尚、制御部61は、画像形成装置1の本体を統括制御する制御装置100とデータ通信して、各動作を実行する。
本実施形態に係る定着装置60は、上記のように、定着部材を温度制御するために、ハロゲンヒーター62とカーボンヒーター63の二種類の加熱源を用いる。換言すると、定着装置60は、応答速度が良好なハロゲンヒーター62と共に、緩やかな立ち上がり特性を有し熱容量の大容量化が可能なカーボンヒーター63を搭載する。
図4は、カーボンヒーター63の立ち上がり特性とハロゲンヒーター62の立ち上がり特性を示す図である。
図4中のL1は、カーボンヒーター63の立ち上がり特性を示し、L2は、ハロゲンヒーター62の立ち上がり特性を示す。図4中の横軸は時間軸[s]、縦軸はそれぞれのヒーターに通流する電流の大きさ[%](目標値を100%とした場合の電流の大きさ)を示す。
ハロゲンヒーター62は、抵抗値が小さく、応答速度が良好な反面、それが故に、第1の切替部64がオフ状態からオン状態に切り替えられたとき、当該ハロゲンヒーター62には、図4のL2のように、立ち上がりが急峻な突入電流が通流する。そして、かかる突入電流が、フリッカーを生じさせる要因となる。
一方、カーボンヒーター63は、ハロゲンヒーター62に比して、高抵抗であるため、第2の切替部65がオフ状態からオン状態に切り替えられたとき、図4のL1のように、立ち上がり特性が緩やかである。そのため、カーボンヒーター63は、フリッカーを発生させることなく、熱出力の大容量化が可能である。
本実施形態に係る定着装置60においては、かかる観点から、カーボンヒーター63の方がハロゲンヒーター62よりも単位時間あたりの出力熱量が大きなものが搭載されている。
但し、ハロゲンヒーター62やカーボンヒーター63の出力熱量は任意であり、ハロゲンヒーター62の方がカーボンヒーター63よりも単位時間あたりの出力熱量が大きいものを用いてもよい。又、ハロゲンヒーター62やカーボンヒーター63の使用本数は、それぞれ、一本に限らず、複数本であってもよい。
[点灯パターンの構成例]
次に、ハロゲンヒーター62及びカーボンヒーター63を点灯制御するための点灯パターンについて説明する。点灯パターンは、例えば、ROM等にテーブルデータとして記憶され、制御部61がハロゲンヒーター62及びカーボンヒーター63を点灯制御する際に参照される。
次に、ハロゲンヒーター62及びカーボンヒーター63を点灯制御するための点灯パターンについて説明する。点灯パターンは、例えば、ROM等にテーブルデータとして記憶され、制御部61がハロゲンヒーター62及びカーボンヒーター63を点灯制御する際に参照される。
図5は、点灯パターンテーブルの一例を示す図である。
図5では、交流電源Aの電圧波形の半波を一個の矩形で示している。図5中では、点灯時間を斜線の矩形で表し、消灯時間を白抜きの矩形で表している。図5の点灯パターンA〜Cには、交流電源Aの15半波を1基本周期として、当該1基本周期の中での点灯時間と消灯時間が半波単位で設定されている。
点灯パターンA〜Cは、それぞれ、1基本周期の中での点灯時間の割合が異なっており、当該点灯パターンA〜Cによってヒーターを点灯制御する際のDuty比が制御される。図5においては、点灯パターンAのDuty比は80%であり、点灯パターンBのDuty比は53%、点灯パターンCのDuty比は27%である。
制御部61は、例えば、目標温度と測定温度の差に応じて当該点灯パターンテーブルから、所望のDuty比の点灯パターンを選択して、ハロゲンヒーター62及びカーボンヒーター63を温度制御する。
図6は、点灯パターンAに基づいてハロゲンヒーター62を制御した場合の、ハロゲンヒーター62に通流する電流波形の一例を示す図である。
図6の電流波形は、実線がハロゲンヒーター62に電流が通流している状態であり、破線がハロゲンヒーター62に電流が通流していない状態である。点灯パターンAにおいては、1番目、8番目及び15番目の電流波形が消灯時間に相当し、それ以外の電流波形が点灯時間に相当する。
尚、以下では、カーボンヒーター63を点灯制御するための点灯パターンとハロゲンヒーター62を点灯制御するための点灯パターンは、同一であるものとして説明するが、異なるものが用いられてもよい。
又、図5中には、点灯パターンの一例として、3つの点灯パターンA〜Cのみを示すが、当該点灯パターンは、種々に変形可能である。例えば、複数のヒーターを点灯制御する際に、オン/オフタイミングが重ならないように、同一のDuty比に異なる点灯パターンを複数設けてもよい。又、例えば、複数の点灯パターンの基本周期は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
[定着装置の動作フロー]
以下、図7、図8、図9を参照して、本実施形態に係る定着装置60の動作について説明する。
以下、図7、図8、図9を参照して、本実施形態に係る定着装置60の動作について説明する。
図7は、定着装置60の動作の一例を示すフローチャートである。
図7に示すフローチャートは、例えば、制御部61がコンピュータプログラムに従って実行する処理である。尚、当該フローは、例えば、操作表示部70等において画像形成処理の指示が受け付けられたときに実行される。
ステップS1において、制御部61は、ハロゲンヒーター62及びカーボンヒーター63の温度制御、並びに定着部材の動作を含む定着処理を開始する。尚、定着装置60の定着部材の動作は、公知の制御と同様であるから、ここでの説明は省略する。
ステップS2において、制御部61は、ハロゲンヒーター62の測定温度を第1の温度センサー66から取得すると共に、カーボンヒーター63の測定温度を第2の温度センサー67から取得する。
ステップS3において、制御部61は、取得したハロゲンヒーター62の測定温度と予め設定されたハロゲンヒーター62の目標温度との差分に基づいて、ハロゲンヒーター62を点灯させる際の目標Duty比を算出する。同様に、制御部61は、取得したカーボンヒーター63の測定温度と予め設定されたカーボンヒーター63の目標温度との差分に基づいて、カーボンヒーター63を点灯させる際の目標Duty比を算出する。
ステップS4において、制御部61は、算出したハロゲンヒーター62の目標Duty比に基づいて、点灯パターンテーブルから、ハロゲンヒーター62を点灯制御するための最適な点灯パターンを決定する。同様に、制御部61は、算出したカーボンヒーター63の目標Duty比に基づいて、点灯パターンテーブルから、カーボンヒーター63を点灯制御するための最適な点灯パターンを決定する。
ステップS5において、制御部61は、ハロゲンヒーター62について決定した点灯パターンに従って、第1の切替部64のオン/オフを切り替え制御し、カーボンヒーター63について決定した点灯パターンに従って、第2の切替部65のオン/オフを切り替え制御する。尚、制御部61は、例えば、交流電源Aの電圧波形のゼロクロス点を検出して、当該ゼロクロス点を切り替えタイミングの基準として、第1の切替部64及び第2の切替部65のオン/オフを切り替え制御する。
ステップS6において、制御部61は、定着処理を終了するか否かを判定し、定着処理を終了する場合(ステップS6:YES)、一連の処理を終了する。定着処理を終了しない場合(ステップS6:NO)、ステップS2に戻って、ハロゲンヒーター62とカーボンヒーター63の点灯制御を継続して実行する。
以上のような処理によって、本実施形態に係る定着装置60は、定着部材の温度制御を行い、用紙Sにトナー像を定着させる。
但し、本実施形態に係る定着装置60は、ハロゲンヒーター62とカーボンヒーター63を点灯制御する際(ステップS5)、単位時間の切り替えタイミングよりも位相を早めるように、カーボンヒーター63を点灯させる制御を行っている(以下、「早期点灯」とも称する)。これによって、ハロゲンヒーター62の点灯開始タイミング及び点灯終了タイミングに対して、カーボンヒーター63の点灯開始タイミングを時間的に前後にずらし、フリッカーを抑制する。
ここで、図8、図9を参照して、ステップS5の点灯制御の詳細について説明する。
図8は、本実施形態に係る定着装置60における、点灯制御の際の電流の挙動を示す図である。
図8Aは、本実施形態に係る定着装置60における、ハロゲンヒーター62の点灯状態及びカーボンヒーター63の点灯状態の一例を示す。図8A中の斜線の領域が、ヒーターが点灯している状態を示す。
図8Bは、図8Aの点灯制御の際における、ハロゲンヒーター62に通流する電流の推移、カーボンヒーター63に通流する電流の推移、及び、交流電源Aから供給される供給電流(ハロゲンヒーター62に通流する電流とカーボンヒーター63に通流する電流の合計に相当)の推移を示す図である。尚、図8B中では、電流を絶対値により表示している。
図8A、図8B中の横軸の各区画は、交流電源Aの電圧波形の半波分の時間に相当し、即ち点灯パターンの単位時間に相当する。図8A、図8Bにおいては、ハロゲンヒーター62は、図5の点灯パターンCに従って点灯制御されており、カーボンヒーター63は、図5の点灯パターンBに従って点灯制御された状態を示す。
図8A、図8Bにおいては、カーボンヒーター63の点灯開始タイミングは、点灯パターンの単位時間の開始タイミングよりも位相が早められている。そのため、2番目の単位時間から3番目の単位時間に移行する際には、ハロゲンヒーター62の点灯開始タイミングとカーボンヒーター63の点灯開始タイミングとが重なっているが、交流電源Aの供給電流の時間的変化は、比較的緩やかなものとなっている。又、逆に、6番目の単位時間から7番目の単位時間に移行する際には、ハロゲンヒーター62の点灯終了タイミングとカーボンヒーター63の点灯開始タイミングの一部が重なることによって、交流電源Aの供給電流の時間的変化は、比較的緩やかなものとなっている。
図9は、比較例として、早期点灯を行っていない定着装置における、点灯制御の際の電流の挙動を示す図である。尚、比較例においては、両方のヒーターにハロゲンヒーターを用いている。
比較例において、2つのハロゲンヒーターは、図8A、図8Bと同様の点灯パターンにより点灯制御されている。
図9Bの電流波形は、図8Bの電流波形と比較して、2番目の単位時間から3番目の単位時間に移行する際には、2つのハロゲンヒーターの点灯開始タイミングが重なって、交流電源Aの供給電流の時間的変化は、急峻なものとなっている。又、6番目の単位時間から7番目の単位時間に移行する際には、ハロゲンヒーターの点灯終了タイミングによって、交流電源Aの供給電流の時間的変化は、急峻なものとなっている。
以上のように、本実施形態に係る定着装置60は、カーボンヒーター63の緩やかな立ち上がり特性を利用して、カーボンヒーター63を点灯する際には位相を早めて、ハロゲンヒーター62の点灯開始タイミング及び点灯終了タイミングと位相をずらすように点灯制御を行う。これによって、フリッカーを抑制することが可能となる。
又、本実施形態に係る定着装置60によれば、カーボンヒーター63の緩やかな立ち上がり特性を利用して、フリッカーを発生させることなくカーボンヒーター63の熱出力を大容量化することが可能である。これによって、ヒーターの本数の増加することなく、ヒーター全体の出力熱量を増大させることも可能である。
(第2の実施形態)
次に、図10、図11を参照して、第2の実施形態に係る定着装置60について説明する。
次に、図10、図11を参照して、第2の実施形態に係る定着装置60について説明する。
本実施形態に係る定着装置60は、カーボンヒーター63に印加する電圧又は当該カーボンヒーター63に供給する電力に応じて、カーボンヒーター63の点灯開始タイミングの位相シフト量を決定する点で、第1の実施形態と相違する。尚、第1の実施形態と共通する構成については、説明を省略する(以下、他の実施形態についても同様)。
第1の実施形態に係る定着装置60においては、カーボンヒーター63の点灯開始タイミングを、Duty比を規定する単位時間の開始タイミングよりも早くするため、当該早期点灯に起因して、カーボンヒーター63が過剰に熱出力するおそれがある。かかる観点から、本実施形態に係る定着装置60は、早期点灯の点灯開始タイミング(位相のシフト量)を、カーボンヒーター63に対して印加する印加電圧又はカーボンヒーター63に対して供給する供給電力を基準として設定する。
図10は、本実施形態に係る定着装置60の動作の一例を示すフローチャートである。図10は、第1の実施形態の図7に対応しており、ステップS4の後にステップS4aの処理が追加されている点でのみ、図7と相違する。
ステップS4aにおいて、制御部61は、カーボンヒーター63を早期点灯する際の位相シフト量を決定する。
具体的には、制御部61は、ステップS4で決定したカーボンヒーター63を点灯制御する際のDuty比[%]、及びカーボンヒーター63の定格電力[W]に基づいて、カーボンヒーター63を早期点灯する際の位相シフト量を決定する。そして、ステップS5において、制御部61は、当該位相シフト量となるように、カーボンヒーター63を点灯制御する。
図11は、制御部61が位相シフト量を決定する際のテーブルデータの一例を示す図である。図11のテーブルデータには、カーボンヒーター63を動作させる際のDuty比[%]、カーボンヒーター63の定格電力[W]、及び位相シフト量[rad/半波π](半波を1とした場合の比率で表す)が関連付けて設定されている。
図11のテーブルデータには、カーボンヒーター63に対して供給する供給電力が大きいほど、早期点灯の点灯開始タイミングが早く(位相のシフト量が小さく)なるように設定されている。
以上のように制御することによって、カーボンヒーター63の早期点灯に起因して、当該カーボンヒーター63が過剰に熱出力する事態を抑制し、より高精度な温度制御が可能となる。
尚、上記実施形態では、制御部61は、カーボンヒーター63に供給する供給電力に応じて位相シフト量を決定する態様としたが、これに代えて、又はこれと共に、カーボンヒーター63に印加する印加電圧に応じて、位相シフト量を決定する態様としてもよい。
(第3の実施形態)
次に、図12、図13を参照して、第3の実施形態に係る定着装置60について説明する。
次に、図12、図13を参照して、第3の実施形態に係る定着装置60について説明する。
本実施形態に係る定着装置60は、カーボンヒーター63を点灯制御する点灯パターンの中で、早期点灯を実施する区間と実施しない区間を決定する点で、第1の実施形態と相違する。
図12は、本実施形態に係る定着装置60の動作の一例を示すフローチャートである。図12は、第1の実施形態の図7に対応しており、ステップS4の後にステップS4bの処理が追加されている点でのみ、図7と相違する。
ステップS4bにおいて、制御部61は、カーボンヒーター63を消灯状態から点灯状態に切り替える各タイミングについて、別個に、早期点灯を実行するか否かを決定する。この際、制御部61は、例えば、ハロゲンヒーター62の点灯パターンとカーボンヒーター63の点灯パターンとを参照して、交流電源Aが供給する電流又は電力の合計の変動量が大きくなると推定される単位時間にのみ、カーボンヒーター63の早期点灯を実施すると決定する。
図13は、本実施形態に係る定着装置60における、点灯制御の際の電流の挙動を示す図である。図13A、図13Bは、第1の実施形態の図8A、図8Bに対応しており、11番目、及び15番目の単位時間においては、カーボンヒーター63が早期点灯されていない点で、図8A、図8Bと相違する。
具体的には、ハロゲンヒーター62の点灯パターンとカーボンヒーター63の点灯パターンとを参照すると、2番目の単位時間から3番目の単位時間に移行する際、及び6番目の単位時間から7番目の単位時間に移行する際には、交流電源Aの供給電流の時間的変化は急峻なものとなると推測できる。一方で、10番目の単位時間から11番目の単位時間に移行する際、及び14番目の単位時間から15番目の単位時間に移行する際には、交流電源Aの供給電流の変動は大きくないと推測できる。
従って、制御部61は、ステップS4bにおいて、3番目の単位時間、及び7番目の単位時間で、カーボンヒーター63を点灯する際にのみ、早期点灯を実行すると決定する。そして、ステップS5において、制御部61は、当該決定した単位時間(3番目及び7番目の単位時間)においてのみ、カーボンヒーター63の早期点灯を実行する。
以上のように制御することによって、カーボンヒーター63の早期点灯に起因して、当該カーボンヒーター63が過剰に熱出力する事態を抑制し、より高精度な温度制御が可能となる。
(第3の実施形態の変形例)
第3の実施形態に係る点灯制御は、カーボンヒーター63を複数本搭載する場合に特に有用である。以下、図14、図15を参照して、第3の実施形態の変形例について説明する。
第3の実施形態に係る点灯制御は、カーボンヒーター63を複数本搭載する場合に特に有用である。以下、図14、図15を参照して、第3の実施形態の変形例について説明する。
図14は、変形例に係る定着装置60の構成の一例を示す図である。
図14の定着装置60は、図3の定着装置60と同様の構成を有し、第1のハロゲンヒーター62、第2のハロゲンヒーター62a、第1のカーボンヒーター63、及び第2のカーボンヒーター63aを備えると共に、当該第1のハロゲンヒーター62、第2のハロゲンヒーター62a、第1のカーボンヒーター63、及び第2のカーボンヒーター63aを独立して制御するために、第1乃至第4の切替部64、64a、65、65a、第1乃至第4の温度センサー66、66a、67、67a、及び制御部61を備えている。
図15は、変形例に係る定着装置60の点灯制御の一例を示す図である。
図15Aは、早期点灯を適用する前の交流電源Aの供給電流の挙動を示す。図15Bは、早期点灯を適用した場合の交流電源Aの供給電流の挙動を示す。
この際、制御部61は、上記したステップS4bにおいて、第1及び第2のハロゲンヒーター62、62a並びに第1及び第2のカーボンヒーター63、63aのすべての電流を合計(交流電源Aの供給電流の合計)したときの推移を予測して、第1及び第2のカーボンヒーター63、63aの点灯開始タイミングを早める単位時間を決定する。
図15Aと図15Bを比較すると分かるように、第1及び第2のカーボンヒーター63、63aの点灯開始タイミングをそれぞれ独立して制御することによって、カーボンヒーター63が一本のみの場合に比較して、交流電源Aの供給電流の変動がより平滑化することができる。
以上、本実施形態に係る定着装置60によれば、フリッカーを発生させることなく、ヒーター全体の出力熱量を増大させることが可能となる。又、本実施形態に係る定着装置60によれば、早期点灯に起因してカーボンヒーター63が過剰に熱出力する事態も抑制することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限らず、種々に変形態様が考えられる。
本発明は、上記実施形態に限らず、種々に変形態様が考えられる。
上記実施形態では、定着装置60の構成の一例を種々に示した。但し、各実施形態で示した態様を種々に組み合わせたものを用いてもよいのは勿論である。
又、上記実施形態では、定着装置60の動作の一例として、ハロゲンヒーター62及びカーボンヒーター63の温度検出、ハロゲンヒーター62及びカーボンヒーター63の点灯制御等が一連のフローの中で実行されるものとして示したが、これらの処理の一部又は全部が並列で実行されるものとしてもよいのは勿論である。
又、上記実施形態では、定着装置60の構成の一例として、制御部61が一のコンピュータによって実現されるものとして記載したが、複数のコンピュータによって実現されてもよいのは勿論である。又、当該コンピュータに読み出されるプログラムやデータも、複数のコンピュータに分散して格納されてもよい。他方、制御部61と画像形成装置1本体の制御装置100とが一体的に構成されてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本開示に係る定着装置によれば、ヒーターの出力熱量の大容量化を図りつつ、より確実にフリッカーを抑制することができる。
1 画像形成装置
60 定着装置
61 制御部
62、62a ハロゲンヒーター
63、63a カーボンヒーター
64 第1の切替部
65 第2の切替部
64a 第3の切替部
65a 第4の切替部
66 第1の温度センサー
67 第2の温度センサー
66a 第3の温度センサー
67a 第4の温度センサー
A 交流電源
60 定着装置
61 制御部
62、62a ハロゲンヒーター
63、63a カーボンヒーター
64 第1の切替部
65 第2の切替部
64a 第3の切替部
65a 第4の切替部
66 第1の温度センサー
67 第2の温度センサー
66a 第3の温度センサー
67a 第4の温度センサー
A 交流電源
Claims (7)
- 加熱した定着部材を用いて、転写したトナー像を用紙に定着させる定着装置であって、
前記定着部材を加熱するハロゲンヒーター及びカーボンヒーターと、
交流電源から前記ハロゲンヒーターへの電力供給のオン/オフを切り替える第1の切替部と、
前記交流電源から前記カーボンヒーターへの電力供給のオン/オフを切り替える第2の切替部と、
前記交流電源の電圧波形の半波を単位時間とする所定の周期内で、前記カーボンヒーター及び前記ハロゲンヒーターそれぞれが第1及び第2のDuty比で点灯状態となるように、前記第1及び第2の切替部のオン/オフを各別に切り替える制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記カーボンヒーターを消灯状態から点灯状態に切り替える際には、前記単位時間の切り替えタイミングよりも位相を早めるように前記第2の切替部のオン/オフの切り替えを実行する、定着装置。 - 前記制御部は、前記交流電源から前記カーボンヒーターに対して電力供給する際の供給電力に基づいて、前記単位時間の切り替えタイミングよりも位相を早める位相シフト量を決定する、
請求項1に記載の定着装置。 - 前記制御部は、前記交流電源から前記カーボンヒーターに対して電力供給する際の印加電圧に基づいて、前記単位時間の切り替えタイミングよりも位相を早める位相シフト量を決定する、
請求項1又は2に記載の定着装置。 - 前記制御部は、前記カーボンヒーターを消灯状態から点灯状態に切り替える各タイミングについて、前記単位時間の切り替えタイミングよりも位相を早めるか否かを決定する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の定着装置。 - 前記制御部は、前記カーボンヒーターを消灯状態から点灯状態に切り替える各タイミングについて、前記交流電源が電力供給する電流又は電力の合計の変動量を推定し、
当該推定結果に基づいて、前記単位時間の切り替えタイミングよりも位相を早めるか否かを決定する、
請求項4に記載の定着装置。 - 前記カーボンヒーターの単位時間あたりの出力熱量は、前記ハロゲンヒーターの単位時間あたりの出力熱量より大きい、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の定着装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の定着装置を備える画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017089959A JP2018189718A (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | 定着装置、及び画像形成装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11022919B2 (en) | 2019-09-11 | 2021-06-01 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Power control for heating device, fixing device, and image forming apparatus |
-
2017
- 2017-04-28 JP JP2017089959A patent/JP2018189718A/ja active Pending
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US11022919B2 (en) | 2019-09-11 | 2021-06-01 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Power control for heating device, fixing device, and image forming apparatus |
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