JP2017078824A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フリッカおよび雑音端子電圧を抑制することができる加熱装置を提供する。【解決手段】制御部は、検出された加熱対象物の温度に応じて、単位期間に対する交流電源からの電力が加熱部へ供給される供給期間の比率であるデューティー比を設定する設定手段と、スイッチ部に対する制御を、デューティー比が予め定められた設定値以上の場合に、予め定められた制御周期に含まれる複数の交流電圧のサイクルのうち、デューティー比に応じた第1の数のサイクル期間において電力を供給する第1のモードと、デューティー比が設定値より低い場合に、第2の数のサイクル期間において、デューティー比に応じた位相期間にわたって電力を供給する第2のモードとに切り替える切替手段を含む。第2の数は、第1のモードにおいてデューティー比が設定値である場合の第1の数よりも大きい。設定値は、加熱部の定格消費電力が大きいほど高く設定される。【選択図】図13
Description
この開示は、加熱装置に関し、より特定的には、画像形成装置に用いられる加熱装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、一般に、定着ローラに加圧ローラを圧接させた定着装置が用いられている。定着装置は、定着ローラを加熱するためにハロゲンヒータを備えることが多い。
ハロゲンヒータは昇温性に優れているが比較的消費電力が高いという特性がある。そのため、定着装置と同じ交流電源に接続されている周辺機器、たとえば照明機器がちらつく等のフリッカ現象が生じるという問題がある。
このフリッカを抑制する技術に関し、特開2012−37804号公報(特許文献1)は、所定の制御周期を単位とし、前記制御周期内の交流電圧の半波長に全点灯または全消灯が点灯デューティーごとに割り当てられた点灯パターンに基づいて、ヒータを点灯制御するヒータ制御装置を開示している。より具体的には、このヒータ制御装置は、点灯デューティーが所定値以下の場合には、フリッカ抑圧パターンおよびソフトスタートパターンを組み込んだ合成パターンを使用して、ヒータの点灯制御を行なう。
また、特開2008−40072号公報(特許文献2)は、画像形成装置等の電気機器が設置された環境における電源配線およびこれと同系統の電源配線のインピーダンスがどのような場合であっても、突入電流を抑えて蛍光灯のちらつきを抑制できるヒータ電力制御装置を開示している。より具体的には、このヒータ電力制御装置は、電気機器が設置されている環境や室内の天井等に配置された蛍光灯の照度をモニタし、蛍光灯のその時々のちらつき具合に応じてヒータの電力制御を位相制御または半波制御に切り替える。
しかしながら、特許文献1に開示される技術は、ヒータの消費電力を考慮しておらず点灯デューティーが所定値以下になると一律に合成パターンを用いたヒータの点灯制御を行なう。そのため、ヒータの消費電力によっては、フリッカを十分に抑制できないという問題があった。
また、特許文献2に開示される技術は、蛍光灯のその時々のちらつき具合にのみ応じて半波制御および位相制御の切り替えを行なうため、場合によっては雑音端子電圧が高くなってしまうという問題があった。
本開示は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、ある局面における目的は、フリッカおよび雑音端子電圧を抑制することができる加熱装置を提供することである。
交流電源からの電力を受けて対象物を加熱する加熱部と、対象物の温度を検出する検出部と、交流電源から加熱部へ供給される電力を断続するスイッチ部と、スイッチ部と電気的に接続された制御部とを備える。制御部は、検出された温度に応じて、単位期間に対する交流電源からの電力が加熱部へ供給される供給期間の比率であるデューティー比を設定する設定手段と、スイッチ部に対する制御を、デューティー比が予め定められた設定値以上の場合に、予め定められた制御周期に含まれる複数の交流電圧のサイクルのうち、デューティー比に応じた第1の数のサイクル期間において電力を供給する第1のモードと、デューティー比が設定値より低い場合に、第2の数のサイクル期間において、デューティー比に応じた位相期間にわたって電力を供給する第2のモードとに切り替える切替手段を含む。第2の数は、第1のモードにおいてデューティー比が設定値である場合の第1の数よりも大きい。設定値は、加熱部の定格消費電力が大きいほど高く設定される。
好ましくは、切替手段は、第1のモードから第2のモードへの切り替え、および第2のモードから第1のモードへの切り替えを行なう。
好ましくは、制御部は、制御周期ごとに切替手段による第1のモードと第2のモードとの切り替えを判断する。
好ましくは、設定手段は、所定の温度から検出された温度を差し引いた温度差に応じて、デューティー比を設定する。
好ましくは、交流電源から出力される交流電圧がゼロになるタイミングを検出して信号を制御部へと出力するゼロクロス検知部とをさらに備える。制御部は、信号に基づいてスイッチ部に対する制御を行なう。
好ましくは、スイッチ部は、交流電源から出力される交流電圧が所定の位相角とは異なる位相角で交流電源と加熱部への導通を指示する信号の入力を受けた場合に、位相角で交流電源と加熱部への導通を行なう。
好ましくは、交流電源からの電力を受けて対象物を加熱する第2の加熱部と、交流電源から第2の加熱部へ供給される電力を断続する第2のスイッチ部とをさらに備える。制御部は、検出された温度に応じて、単位期間に対する交流電源からの電力が第2の加熱部へ供給される供給期間の比率である第2のデューティー比を設定する第2の設定手段をさらに含み、第2のスイッチ部を制御して、制御周期に含まれる複数の交流電圧のサイクルのうち、第2のデューティー比に応じた第3の数のサイクル期間において電力を供給する。
さらに好ましくは、第2の加熱部の定格消費電力は所定の定格消費電力以下である。
さらに好ましくは、第2のスイッチ部は、交流電源から出力される交流電圧が所定の位相角とは異なる位相角で交流電源と加熱部への導通を指示する信号の入力を受けた場合に、所定の位相角で交流電源と加熱部への導通を行なう。
さらに好ましくは、第2のスイッチ部は、交流電源から出力される交流電圧が所定の位相角とは異なる位相角で交流電源と加熱部への導通を指示する信号の入力を受けた場合に、所定の位相角で交流電源と加熱部への導通を行なう。
他の局面に従うと、画像形成装置は、トナー像を記録材に形成する画像形成部と、トナー像を記録材に定着させる定着加熱部とを備える。定着加熱部は、交流電源からの電力を受けて対象物を加熱する加熱部と、対象物の温度を検出する検出部と、交流電源から加熱部へ供給される電力を断続するスイッチ部と、スイッチ部と電気的に接続された制御部とを含む。制御部は、検出された温度に応じて、単位期間に対する交流電源からの電力が加熱部へ供給される供給期間の比率であるデューティー比を設定する設定手段と、スイッチ部に対する制御を、デューティー比が予め定められた設定値以上の場合に、予め定められた制御周期に含まれる複数の交流電圧のサイクルのうち、デューティー比に応じた第1の数のサイクル期間において電力を供給する第1のモードと、デューティー比が設定値より低い場合に、第2の数のサイクル期間において、デューティー比に応じた位相期間にわたって電力を供給する第2のモードとに切り替える切替手段を有する。第2の数は、第1のモードにおいてデューティー比が設定値である場合の第1の数よりも大きい。設定値は、加熱部の定格消費電力が大きいほど高く設定される。
一実施形態に従う加熱装置によれば、フリッカおよび雑音端子電圧を抑制することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。
<A.導入>
図1は、フリッカについて説明する図である。図1では、定着装置が接続される交流電源に照明装置がさらに接続されているとする。この定着装置は、加熱装置に電力を周期的に供給する構成を採用している。図1(A)は、横軸に加熱装置に電力を供給する周波数を、縦軸に照明装置のちらつき度合い(フリッカ)をプロットしている。
図1は、フリッカについて説明する図である。図1では、定着装置が接続される交流電源に照明装置がさらに接続されているとする。この定着装置は、加熱装置に電力を周期的に供給する構成を採用している。図1(A)は、横軸に加熱装置に電力を供給する周波数を、縦軸に照明装置のちらつき度合い(フリッカ)をプロットしている。
図1(A)に示されるように、人間の眼は、おおよそ10Hz程度で照明装置のちらつきを最も感じ、不快感を覚える。また、人間の眼は、加熱装置に供給される周期あたりの電力が大きければ大きいほど、ちらつきを感じやすい。以下、図1(B)の例を用いて説明を行なう。
図1(B)の状態(a)では、定着装置は、加熱装置に30Hzで電力を供給し、周期あたりの電力は「中」に設定される。状態(a)は図1(A)の点Aに対応しており、状態(a)における照明装置のちらつき度合いは、人間の眼が照明装置のちらつきに気づく閾値を十分に下回っている。よって、状態(a)において、照明装置の周囲にいる人は不快感を覚えない。
状態(b)では、定着装置は、加熱装置に15Hzで電力を供給し、周期あたりの電力は「中」に設定される。状態(b)は図1(A)の点Bに対応しており、状態(b)における照明装置のちらつき度合いは、人間の眼が照明装置のちらつきに気づく閾値を少し上回っている。よって、状態(b)において、照明装置の周囲にいる人は不快感を覚える。
状態(c)では、定着装置は、加熱装置に15Hzで電力を供給し、周期あたりの電力は「大」に設定される。状態(c)は図1(A)の点Cに対応しており、状態(c)における照明装置のちらつき度合いは、人間の眼が照明装置のちらつきに気づく閾値を大きく上回っている。よって、状態(c)において、照明装置の周囲にいる人は著しく不快感を覚える。
状態(d)では、定着装置は、加熱装置に30Hzで電力を供給し、周期あたりの電力は「小」に設定される。状態(d)は図1(A)の点Dに対応しており、状態(d)における照明装置のちらつき度合いは、人間の眼が照明装置のちらつきに気づく閾値を大きく下回っている。よって、状態(d)において、照明装置の周囲にいる人は不快感を覚えない。
一定時間における加熱装置に供給される電力は、状態(d)と状態(b)とで等しくなるように設定される。そのため、状態(d)と状態(b)とでは、加熱装置が対象物を加熱する能力は概ね等しい。したがって、電力を供給する周波数を下げることによって、加熱装置に供給する電力を下げる場合、照明装置のちらつきが大きくなると、周期あたりの電力を小さくし、加熱装置に電力を供給する周波数を上げることが好ましい。その結果、照明装置の周囲にいる人の不快感を抑制できるためである。
一方で、周期あたりの電力を制御する場合、高調波が発生し雑音端子電圧が高くなる可能性がある。そこで、以下に、フリッカおよび雑音端子電圧を抑制することができる加熱装置の構成・制御について説明を行なう。
<B.実施形態1−加熱手段が1つの場合>
(b1.画像形成装置100)
図2は、実施形態に従う画像形成装置100の構成例を説明する図である。画像形成装置100は、レーザプリンタやLEDプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置である。図1に示されるように、画像形成装置100は、内部のほぼ中央部にベルト部材として中間転写ベルト1を備えている。中間転写ベルト1の下部水平部の下には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色にそれぞれ対応する4つの作像ユニット2Y、2M、2C、2Kが中間転写ベルト1に沿って並んで配置され、感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kをそれぞれ有している。
(b1.画像形成装置100)
図2は、実施形態に従う画像形成装置100の構成例を説明する図である。画像形成装置100は、レーザプリンタやLEDプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置である。図1に示されるように、画像形成装置100は、内部のほぼ中央部にベルト部材として中間転写ベルト1を備えている。中間転写ベルト1の下部水平部の下には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色にそれぞれ対応する4つの作像ユニット2Y、2M、2C、2Kが中間転写ベルト1に沿って並んで配置され、感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kをそれぞれ有している。
各感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kの周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電器4Y、4M、4C、4Kと、プリントヘッド部5Y、5M、5C、5Kと、現像器6Y、6M、6C、6Kと、中間転写ベルト1を挟んで各感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kと対向する1次転写ローラ7Y、7M、7C、7Kがそれぞれ配置されている。
中間転写ベルト1の中間転写ベルト駆動ローラ8で支持された部分には、2次転写ローラ9が圧接されており、当該領域で2次転写が行なわれる。2次転写領域後方の搬送路Rの下流位置には、定着加熱部20が配置されている。
画像形成装置100の下部には、給紙カセット30が着脱可能に配置されている。給紙カセット30内に積載収容された用紙Pは、給紙ローラ31の回転によって最上部のものから1枚ずつ搬送路Rに送り出されることになる。
なお、本実施形態において、画像形成装置100は、一例として、複数の作像ユニット(2Y、2M、2C、2K)を有する中間転写方式を採用しているがこれに限定されるものではない。画像形成装置は、電子写真方式であって定着加熱部を備えていればよい。具体的には、画像形成装置は、単一の作像ユニットを備えていてもよいし、ロータリー方式であってもよい。
(b2.画像形成装置100の概略動作)
次に、以上の構成からなる画像形成装置100の概略動作について説明する。外部装置(たとえば、パソコン等)から画像形成装置100に画像信号が入力されると、画像形成装置100は、この画像信号をイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックに色変換したデジタル画像信号を作成し、入力されたデジタル信号に基づいて、各作像ユニット2Y、2M、2C、2Kの各プリントヘッド部5Y、5M、5C、5Kを発光させて露光を行なう。
次に、以上の構成からなる画像形成装置100の概略動作について説明する。外部装置(たとえば、パソコン等)から画像形成装置100に画像信号が入力されると、画像形成装置100は、この画像信号をイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックに色変換したデジタル画像信号を作成し、入力されたデジタル信号に基づいて、各作像ユニット2Y、2M、2C、2Kの各プリントヘッド部5Y、5M、5C、5Kを発光させて露光を行なう。
これにより、各感光体ドラム3Y、3M、3C、3K上に形成された静電潜像は、各現像器6Y、6M、6C、6Kによりそれぞれ現像されて各色のトナー画像となる。各色のトナー画像は、各1次転写ローラ7Y、7M、7C、7Kの作用により、図1中の矢印A方向に移動する中間転写ベルト1上に順次重ね合わせて1次転写される。
このようにして中間転写ベルト1上に形成されたトナー画像は、2次転写ローラ9の作用により、用紙Pに一括して2次転写される。
用紙Pに2次転写されたトナー画像は、定着加熱部20に達する。トナー画像は、定着加熱部20よって用紙Pに定着される。トナー画像が定着された用紙Pは、排紙ローラ50を介して排紙トレイ60に排出される。以下、より具体的に定着加熱部の構成、制御について説明する。
(b3.定着加熱部20)
図3は、実施形態に従う定着加熱部20を説明する図である。図3(a)は定着加熱部20を画像形成装置100の正面から見たときの図である。定着加熱部20は、定着ローラ10、加圧ローラ11、加熱部21とを含む。トナー画像は、定着ローラ10と加圧ローラ11との圧接部によって用紙Pに定着される。
図3は、実施形態に従う定着加熱部20を説明する図である。図3(a)は定着加熱部20を画像形成装置100の正面から見たときの図である。定着加熱部20は、定着ローラ10、加圧ローラ11、加熱部21とを含む。トナー画像は、定着ローラ10と加圧ローラ11との圧接部によって用紙Pに定着される。
本実施形態において、加熱部の加熱手段の一例として、ハロゲンヒータ(赤外線加熱装置)を用いるが、これに限定されるものではない。ハロゲンヒータの代わりに、たとえば、サーマルヒータやセラミックヒータなどの抵抗体加熱装置を用いてもよい。また、図示しない磁束発生装置を用いて定着ローラ10を誘導加熱してもよい。
図3(b)は、定着加熱部20を画像形成装置100の側面から見たときの図である。加熱部21(ハロゲンヒータ)は、定着ローラ10の長手方向にわたって設けられ、定着ローラ10全体を加熱する。温度検出部22は、加熱された定着ローラ10の温度を測定する。温度検出部22の温度測定手段として、たとえば、サーミスタを用いてもよい。
図4は、本実施形態に従う加熱部21を含む加熱装置200を説明する図である。加熱装置200は、交流電源40と、加熱部21と、温度検出部22と、スイッチ部23と、ゼロクロス検知部42と、制御部44とを備える。
制御部44は、温度検出部22、スイッチ部23、およびゼロクロス検知部42と電気的に接続されている。温度検出部22は、加熱部21の加熱対象物である定着ローラ10の温度を測定し、測定結果を制御部44へ出力する。ゼロクロス検知部42は、交流電源40の出力する交流電圧をモニタし、この交流電圧がゼロまたはゼロ付近になると制御部44へ検知信号を出力する。制御部44は、スイッチ部23に制御信号を出力し、交流電源40から加熱部21に供給される電力を断続することによって、加熱部21に供給する電力を調節する。
(b4.スイッチ部23)
図5は、本実施形態に従うスイッチ部23を説明する図である。図5に示されるように、スイッチ部23は、フォトトライアックカプラ70と、トライアックTrと、抵抗R1〜3と、コンデンサCとを備える。
図5は、本実施形態に従うスイッチ部23を説明する図である。図5に示されるように、スイッチ部23は、フォトトライアックカプラ70と、トライアックTrと、抵抗R1〜3と、コンデンサCとを備える。
フォトトライアックカプラ70は、LED(Light Emitting Diode)71と、光トライアック72とを備える。制御部44は、LED71に予め定められた電圧の制御信号を出力し、LED71を発光させる。LED71が発光すると、光トライアック72のゲートに光が入力され、光トライアック72が導通する。
光トライアック72が導通すると、トライアックTrのゲートに電流が入力され、トライアックTrが導通し、コンデンサCと抵抗R3とから構成されるスナバ回路を介して加熱部21に電力が供給される。スナバ回路とは、スイッチの遮断時に生じる過渡的な高電圧を吸収する保護回路である。
フォトトライアックカプラ70は、交流電源40の出力する交流電圧がゼロまたはゼロ付近になったことを検出するゼロクロス回路を内蔵しない非ゼロクロス型である。そのため、スイッチ部23は、制御部44から交流電圧がゼロではない任意の位相角で制御信号の入力を受けた場合に、当該任意の位相角で交流電源40と加熱部21との導通を行なう。
制御部44は、フォトトライアックカプラ70に制御信号を入力するタイミングを制御することによって、加熱部21への電力供給モードを切り替えることができる。
(b5.電力供給モード)
図6は、本実施形態に従う加熱部への電力供給の制御モードについて説明する図である。制御部44は、加熱部21へ電力を供給する制御モードとして、半波制御モードと、位相制御モードとを有する。
図6は、本実施形態に従う加熱部への電力供給の制御モードについて説明する図である。制御部44は、加熱部21へ電力を供給する制御モードとして、半波制御モードと、位相制御モードとを有する。
図6(a)は、半波制御モードを説明する図である。制御部44は、交流電圧がゼロになるゼロクロス点でゼロクロス検知部42から検知信号の入力を受ける。半波制御モードにおいて、制御部44は、検知信号の入力を受けたタイミングでスイッチ部23への制御信号を出力する。光トライアック72は、自己保持機能によって一度導通すると次のゼロクロス点まで導通を維持する。そのため、半波制御モードにおいて、制御部44は、交流電源40の交流半波ごとに加熱部21を点灯する(加熱部21に電力を供給する)。
図6(b)は、位相制御モードを説明する図である。制御部44は、ゼロクロス検知部42から検知信号の入力を受け、交流電圧がゼロになるタイミングを把握する。位相制御モードにおいて、制御部44は、検知信号を受けたタイミングを基準としてスイッチ部23に制御信号を出力する。すなわち、制御部44は、光トライアック72の点弧角(θ)を制御することによって、加熱部21へ供給する電力量を調節する。
なお、制御部44は、位相制御モードによる点灯制御を行なうにあたって、必ずしもゼロクロス検知部からの検知信号に基づいて制御を行なう必要はない。別の局面において、加熱装置200は図示しない電流計をさらに有し、当該電流計は交流電源40の出力電流を測定し、測定結果を制御部44へ出力する。制御部44は、当該電流値がゼロになるタイミング、あるいはピークになるタイミングに基づいて位相制御を行なってもよい。なお、ピークになるタイミングを用いる場合、制御部44は、予め交流電源の電源周波数を把握しておく必要がある。
半波制御モードにおいて、制御部44は、予め定められた制御周期に含まれる複数の交流電圧のサイクルのうち点灯するサイクル数を制御することによって、加熱部21へ供給する電力量を調節する。
図7は、半波制御モードを説明する図である。一例として、制御周期に交流半波15サイクルが含まれるものとする。図7に示される局面において、制御部44は、制御周期内の1、6、11番目の交流半波を点灯し、その他の交流半波は消灯する。このとき、単位期間である制御周期(15サイクル)に対して交流電源からの電力が加熱部21へ供給される供給期間(3サイクル)の比率であるデューティー比は、20%となる。
(b6.点灯制御)
図8は、本実施形態に従う加熱部21の点灯制御について説明する図である。図8を参照して、デューティー比が20%のとき、制御部44は、点灯サイクル数を3/15サイクルとし、制御周期内の1、6、11番目の交流半波を点灯する。デューティー比が60%のとき、制御部44は、点灯サイクル数を9/15サイクルとし、制御周期内の2,3,5,7,8,10,12,13,15番目の交流半波を点灯する。このように、制御部44はデューティー比に応じて、制御周期内の交流半波の点灯サイクル数、および点灯タイミングを制御する。
図8は、本実施形態に従う加熱部21の点灯制御について説明する図である。図8を参照して、デューティー比が20%のとき、制御部44は、点灯サイクル数を3/15サイクルとし、制御周期内の1、6、11番目の交流半波を点灯する。デューティー比が60%のとき、制御部44は、点灯サイクル数を9/15サイクルとし、制御周期内の2,3,5,7,8,10,12,13,15番目の交流半波を点灯する。このように、制御部44はデューティー比に応じて、制御周期内の交流半波の点灯サイクル数、および点灯タイミングを制御する。
「フリッカ値」とは、図8に示される各点灯パターンで加熱部21への電力供給を制御した場合の、交流電源40と同じ電力系統に接続される図示しない照明装置のちらつき度合いをいう。図8において、加熱部21の定格消費電力が1000W、交流電源40の電源周波数が50Hzであるとする。
一例として、フリッカ値が0.9を上回ると、照明装置の周囲にいる人は不快感を覚えるとする。図8を参照して、加熱部21に電力を供給するデューティー比が7%〜20%になるとフリッカ値が0.9以上になり、照明装置の周囲にいる人は不快感を覚える。
そのため、半波制御モードにおいてフリッカ値が高くなる(たとえば、0.9以上になる)所定のデューティー比未満になると、制御部44は、加熱部21へ電力を供給する制御モードを半波制御モードから位相制御モードに切り替える。たとえば、デューティー比が20%の場合、図9のように制御周期内の各サイクルにおいて、交流半波を全点灯したときの電力(面積)の20%の電力が供給されるように、スイッチ部23の断続が制御される。なお、図9に示される例では制御周期内のすべてのサイクルにおいて点灯しているが、これに限られない。具体的には、位相制御モードへと切り替える直前の所定のデューティー比における半波制御モードの点灯サイクル数よりも、位相制御モードにおける点灯サイクル数が多ければよい。上記より、制御部44は、位相制御時において、デューティー比に応じた位相期間にわたって加熱部への点灯を行なう。
加熱装置200は、位相制御モードによって点灯サイクル数を増やすことにより、フリッカの抑制を行なうことができる。一方で、位相制御モードは、ゼロクロス点以外でスイッチ部23による導通が行われるため、高調波による雑音端子電圧が高くなるという問題がある。
一般的に、VCCI等に規定される雑音端子電圧規格値を満たすために、ノイズフィルタを設けるなどの対策がとられる。ノイズフィルタには様々な種類が存在するが、工業製品に搭載する場合はできるだけ安価なノイズフィルタであることが好ましい。
図10は、位相制御時におけるデューティー比と雑音端子電圧の関係について説明する図である。図10において、制御部44は、位相制御モード時に制御周期内の各サイクルの点灯制御を行なうものとする。また、加熱部21の定格消費電力が1000W、交流電源40の電源周波数が50Hzであって、加熱装置200は図示しない安価なノイズフィルタをさらに搭載するものとする。
位相制御時におけるデューティー比を高くするにつれて、加熱装置200の雑音端子電圧は高くなる。そのため、図10に示されるように、位相制御時におけるデューティー比を高くするにつれて、雑音端子電圧の所定の規制値(たとえば、66dBμV)に対するマージンが少なくなっている。
一例として、所定の規制値に対する目標マージンを6dBμV以上と設定すると、少なくともデューティー比が40%を上回ると、雑音端子電圧の目標レベルを達成することができない。
所定のデューティー比未満になると、制御部44は、加熱部21へ電力を供給する制御モードを半波制御モードから位相制御モードに切り替える。この所定のデューティー比は、フリッカ値が高くならない(たとえば、0.9以上にならない)、かつ、雑音端子電圧の目標レベルを達成できるように設定される。本実施形態において、一例として、加熱部21の定格消費電力が1000W、交流電源40の電源周波数が50Hzである場合において、所定のデューティー比は27%に設定される。
なお、図1で説明した通り、加熱部21へ供給する周期あたりの電力が高くなると、言い換えれば、加熱部21の定格消費電力が高くなると、フリッカ値は高くなる。加熱部21に代えて定格消費電力が1300Wの加熱部21Aを用いた場合の半波制御モード時におけるフリッカ値を図11に示す。
図8および図11において、加熱部に電力を供給する点灯パターンは等しい。しかし、加熱部の定格消費電力が1000Wから1300Wに変更されたことによって、デューティー比27%の半波制御モード時におけるフリッカ値が0.9以上となる。そのため、加熱部の定格消費電力が1300W、交流電源40の電源周波数が50Hzである場合において、所定のデューティー比は33%に設定される。
一方で、加熱部21に代えて定格消費電力が700Wの加熱部21Bを用いた場合の半波制御モード時におけるフリッカ値を図12に示す。図8および図12において、加熱部に電力を供給する点灯パターンは等しい。しかし、加熱部の定格消費電力が1000Wから700Wに変更されたことによって、デューティー比20%の半波制御モード時におけるフリッカ値が0.9未満となる。そのため、加熱部の定格消費電力が700W、交流電源40の電源周波数が50Hzである場合において、所定のデューティー比は20%に設定される。
以上のように、半波制御モードから位相制御モードへと切り替える所定のデューティー比は、加熱部の定格消費電力が大きいほど高く設定される。
上記によれば、本実施形態に従う加熱装置は、加熱部の定格消費電力に応じて半波制御モードと位相制御モードとを切り替える所定のデューティー比を設定することができる。そのため、本加熱装置は、加熱部の定格消費電力によらず、フリッカおよび雑音端子電圧を抑制することができる。
(b7.デューティー比の設定)
次に、デューティー比の設定方法について説明を行なう。図13は、デューティーの設定方法について説明するフローチャートである。図13に示される処理は、制御部44のプロセッサ(不図示)が記憶部(不図示)に格納される制御プログラムを実行することにより実現される。他の局面において、処理の一部または全部が、回路素子その他のハードウェアによって実行されてもよい。これらの前提(条件)は、図13以降のフローチャート図においても同様とする。
次に、デューティー比の設定方法について説明を行なう。図13は、デューティーの設定方法について説明するフローチャートである。図13に示される処理は、制御部44のプロセッサ(不図示)が記憶部(不図示)に格納される制御プログラムを実行することにより実現される。他の局面において、処理の一部または全部が、回路素子その他のハードウェアによって実行されてもよい。これらの前提(条件)は、図13以降のフローチャート図においても同様とする。
図13を参照して、ステップS2において、制御部44は、加熱部21によって加熱される対象物(定着ローラ10)の温度を温度検出部22から取得する。ステップS4において、制御部44は、目標温度から取得した温度を差し引いた温度(以下、「差分温度」とも称する。)を計算する。一例として、目標温度は180℃とする。
ステップS6において、制御部44は、差分温度に基づいてデューティー比を選定する。デューティー比の選定方法については後述する。
ステップS8において、制御部44は、選定したデューティー比と図8に示されるデューティー比のテーブルとを照らし合わせ、選定したデューティー比に最も近いデューティー比を設定する。
その理由は、本実施形態において、交流半波15サイクルを制御周期としており、半波制御モードにおいて約7%刻みでしかデューティー比の設定を行なうことができないためである。
ステップS10において、制御部44は、設定したデューティー比が加熱部の定格消費電力に応じた所定のデューティー比以上であるか否かを判断する。加熱部21の定格消費電力は1000Wであるため、所定のデューティー比は27%に設定される。
制御部44は、設定したデューティー比が所定のデューティー比以上であると判断した場合(ステップS10においてYES)、当該制御をステップS12に進める。一方、制御部44は、設定したデューティー比が所定のデューティー比未満であると判断した場合(ステップS10においてNO)、当該制御をステップS14に進める。
ステップS12において、制御部44は、設定されたデューティー比に応じて、図8に示される点灯パターンに従い半波制御モードによる点灯制御を行なう。ステップS14において、制御部44は、設定されたデューティー比に応じて位相制御モードによる点灯制御を行なう。
制御部44は、ステップS12またはステップS14において設定したデューティー比に応じた点灯制御を行なった後、当該制御を再びステップS2に戻す。制御部44は、予め定められた制御周期ごとに差分温度に基づいた点灯制御の判断を行なう。
上記によれば、制御部44は、加熱対象物の温度に基づいて加熱部21に電力を供給するデューティー比を設定することができる。
図14は、図13のステップS6(デューティー比の選定)を説明する図である。図14を参照して、ステップS20において、制御部44は、差分温度が7℃以上であるか否かを判断する。
制御部44は、差分温度が7℃以上であると判断した場合(ステップS20においてYES)、ステップS22においてデューティー比として100%を選定する。
ステップS24において、制御部44は、差分温度が7℃未満2℃以上であるか否かを判断する。制御部44は、差分温度が7℃未満2℃以上であると判断した場合(ステップS24においてYES)、ステップS26においてデューティー比として95%を選定する。
ステップS28において、制御部44は、差分温度が2℃未満0℃以上であるか否かを判断する。制御部44は、差分温度が2℃未満0℃以上であると判断した場合(ステップS28においてYES)、ステップS26においてデューティー比として55%を選定する。
ステップS32において、制御部44は、差分温度が0℃未満−2℃以上であるか否か、すなわち、検出した温度から目標温度を差し引いた温度が0℃より高く2℃以下であるか否か、を判断する。制御部44は、検出した温度から目標温度を差し引いた温度が0℃より高く2℃以下であると判断した場合(ステップS32においてYES)、ステップS34においてデューティー比として15%を選定する。
制御部44は、差分温度が−2℃未満である、すなわち、検出した温度から目標温度を差し引いた温度が2℃より高いと判断した場合(ステップS32においてNO)、ステップS36においてデューティー比を0%に設定し、加熱部21への電力供給を停止する。
たとえば、差分温度が1℃である場合、制御部44は、デューティー比として55%を選定する(ステップS6)。その後、制御部44は、図8に示されるデューティー比のテーブルを参照し、55%に最も近い値の53%を、デューティー比として設定する(ステップS8)。続いて制御部44は、53%が所定のデューティー比(27%)以上であると判断し(ステップS10)、半波制御モードによって制御周期(15サイクル)の内、2,4,6,7,9,11,13,15番目の交流半波を点灯する(ステップS12)。
また、検出温度から目標温度を差し引いた温度が1℃である場合、制御部44は、デューティー比として15%を選定する(ステップS6)。その後、制御部44は、図8に示されるデューティー比のテーブルを参照し、15%に最も近い値の13%を、デューティー比として設定する(ステップS8)。続いて制御部44は、13%が所定のデューティー比(27%)未満であると判断し(ステップS10)する。そして、制御部44は、位相制御モードによって、制御周期内の各サイクルにおいて、交流半波を全点灯したときの電力(面積)の13%の電力が供給されるように、光トライアック72の点弧角θを制御する。
上記によれば、制御部44は、加熱対象物の温度に基づいて加熱部21に電力を供給するデューティー比を選定し、設定することができる。
上記の例では、制御部44は、差分温度からデューティー比を設定し、当該設定したデューティー比に基づいて位相制御モード/半波制御モードの切り替えを行っているが、これに限られない。別の局面において、制御部44は、算出した差分温度に基づいて位相制御モード/半波制御モードの切り替えを行ってもよい。たとえば、差分温度が0℃未満の場合に位相制御モードによる点灯制御を行ない、その他の温度領域では半波制御モードによる点灯制御を行なうとしてもよい。
図15は、本実施形態に従う制御部44の機能構成を説明するブロック図である。図13および14に示される処理を制御部44が如何にして行なうかを、図15を用いて説明する。
図15を参照して、制御部44は、差分計算部81と、記憶部82と、デューティー比設定部83と、比較部84とを備える。まず、差分計算部81は、温度検出部22から加熱部21の対象物の温度を取得するとともに、記憶部82に格納された目標温度(180℃)を取得する。さらに、差分計算部81は、目標温度から加熱対象物の温度を差し引いて差分温度を算出し、デューティー比設定部83に出力する。
デューティー比設定部83は、差分温度が図14に示されるどの温度範囲に存在するかを判断し、温度範囲に応じたデューティー比を選定する。続いて、デューティー比設定部83は、選定したデューティー比と記憶部82に格納される図8に示されるデューティー比のテーブルとを照らし合わせる。そして、デューティー比設定部83は、選定したデューティー比に最も近い値をデューティー比として設定し、設定したデューティー比を比較部84に出力する。
比較部84は、設定されたデューティー比が記憶部82に格納された所定のデューティー比以上であるか否かを比較する。設定されたデューティー比が所定のデューティー比以上であると判断すると、制御部44は、半波制御モードによってスイッチ部23のオンオフを制御する。一方、設定されたデューティー比が所定のデューティー比未満であると判断すると、制御部44は、位相制御モードによってスイッチ部23のオンオフを制御する。なお、所定のデューティー比は、加熱部の定格消費電力の別に記憶部82に格納されていてもよい。
(b8.制御モードを切り替える場面)
位相制御によってフリッカを抑制する場面として、典型的には、加熱装置200を含む画像形成装置100への電源投入時と、画像形成装置100を用いた印刷時が挙げられる。
位相制御によってフリッカを抑制する場面として、典型的には、加熱装置200を含む画像形成装置100への電源投入時と、画像形成装置100を用いた印刷時が挙げられる。
図16は、電源投入時および印刷時における点灯制御について説明する図である。
画像形成装置100への電源投入時は、加熱部21などの負荷に定格電流よりも大きい突入電流が流れる。突入電流が生じると、急激な電圧変動により、画像形成装置100と同じ交流電源に接続される照明機器がちらつく。この突入電流による照明装置のちらつきを抑制するため、電源投入時は位相制御によって加熱装置に供給する電力を低くし、突入電流を抑制する。より具体的には、画像形成装置100への電力供給が開始されたことにより加熱部21への電力供給が開始されると、制御部44は、光トライアック72の点弧角θを徐々に小さくする、スロースタート制御を行なう。これにより、フリッカの抑制および、加熱対象物である定着ローラ10の急速な温度上昇の両立を図ることができる。
画像形成装置100への電源投入時は、加熱部21などの負荷に定格電流よりも大きい突入電流が流れる。突入電流が生じると、急激な電圧変動により、画像形成装置100と同じ交流電源に接続される照明機器がちらつく。この突入電流による照明装置のちらつきを抑制するため、電源投入時は位相制御によって加熱装置に供給する電力を低くし、突入電流を抑制する。より具体的には、画像形成装置100への電力供給が開始されたことにより加熱部21への電力供給が開始されると、制御部44は、光トライアック72の点弧角θを徐々に小さくする、スロースタート制御を行なう。これにより、フリッカの抑制および、加熱対象物である定着ローラ10の急速な温度上昇の両立を図ることができる。
一方、画像形成装置100の印刷時において、制御部44は、加熱部21を目標温度(180℃)にする。定着ローラ10の温度が目標温度から離れているとき(たとえば、50℃のとき)は、デューティー比を100%に設定し、加熱対象物である定着ローラ10を急速に温度上昇させる。定着ローラ10の温度が目標温度に近づくにつれて、デューティー比を低く設定し、目標温度を上回るとデューティー比をさらに低く設定する。このとき、デューティー比が所定のデューティー比以下になるため、制御部44は半波制御モードから位相制御モードへと切り替える。
上記より、制御部44は、位相制御モードから半波制御モードへの切り替え、および半波制御モードから位相制御モードへの切り替えを行なうことによって、フリッカおよび雑音端子電圧の抑制と、定着ローラ10の急速加熱とを両立することができる。
<C.実施形態2−加熱手段が複数の場合>
図8において、加熱部21に電力を供給するデューティー比が80%を超えると、フリッカ値は、0.9未満ではあるものの、高い。フリッカ値は、あくまでも人の主観によって定められた指標であるため、人によってはフリッカ値が0.9未満であっても不快感を覚える。そのため、フリッカ値はなるべく低い方が好ましい。
図8において、加熱部21に電力を供給するデューティー比が80%を超えると、フリッカ値は、0.9未満ではあるものの、高い。フリッカ値は、あくまでも人の主観によって定められた指標であるため、人によってはフリッカ値が0.9未満であっても不快感を覚える。そのため、フリッカ値はなるべく低い方が好ましい。
そこで、本実施形態では、デューティー比が高い領域において、単体ではなく複数の加熱部によって対象物を加熱することによって、フリッカを抑制する制御について説明を行なう。
(c1.定着加熱部20A)
図17は、他の実施形態に従う定着加熱部20Aを説明する図である。なお図3と同一符号を付している部分については同じであるので、その説明は繰り返さない。
図17は、他の実施形態に従う定着加熱部20Aを説明する図である。なお図3と同一符号を付している部分については同じであるので、その説明は繰り返さない。
図17(a)は定着加熱部20Aを画像形成装置100の正面から見たときの図である。定着加熱部20Aは、加熱部21に加え、さらに加熱部24を含む。図17(b)は、定着加熱部20Aを画像形成装置100の側面から見たときの図である。加熱部24(ハロゲンヒータ)は、定着ローラ10の側面に設けられる。これは、定着ローラの側面は表面積が増えるため、加熱部21だけで加熱した場合に温度ムラが生じる(側面の温度が低くなる)ことを避けるためである。温度検出部25は、定着ローラ10の側面付近の温度を測定する。温度検出部25の温度測定手段として、たとえば、サーミスタを用いてもよい。
なお、本実施形態において加熱部24は、定着ローラ10の側面に設けられているが、これに限られない。たとえば、加熱部21と同様に、定着ローラ10の長手方向にわたって設けられていてもよい。
図18は、他の実施形態に従う加熱装置200Aを説明する図である。なお、図4と同一符号を付している部分については同じであるので、その説明は繰り返さない。
加熱装置200Aは、加熱部24と、温度検出部25と、スイッチ部26と、制御部46とを含む。制御部46は、温度検出部22、スイッチ部23、およびゼロクロス検知部42に加え、さらに温度検出部25およびスイッチ部26と電気的に接続されている。温度検出部25は、定着ローラ10の側面付近の温度を測定し、測定結果を制御部46へ出力する。制御部46は、スイッチ部23および26に制御信号を出力し、交流電源40から加熱部21および24に供給される電力を断続することによって、加熱部21および24に供給する電力を調節する。
(c2.点灯制御)
図19は、他の実施形態に従う加熱部21および24の点灯制御について説明する図である。本実施形態において、加熱部21および24は、50Hzの交流半波15サイクルを制御周期とする。また、図19において、加熱部21および24の定格消費電力が1000W、交流電源40の電源周波数が50Hzであるとする。
図19は、他の実施形態に従う加熱部21および24の点灯制御について説明する図である。本実施形態において、加熱部21および24は、50Hzの交流半波15サイクルを制御周期とする。また、図19において、加熱部21および24の定格消費電力が1000W、交流電源40の電源周波数が50Hzであるとする。
図19を参照して、「デューティー比の合計値」とは、加熱部21および24におけるデューティー比の総和のことをいう。詳しい制御は後述するが、目標温度(たとえば、180℃)に対して定着ローラ10の温度が離れている場合、制御部46は、各加熱部のデューティー比を高く(たとえば、デューティー比の合計値を175%)に設定する。
制御部46は、定着ローラ10の温度が目標温度に近づくにつれて、デューティー比の合計値を低く設定する。このとき、まず加熱部24のデューティー比を徐々に下げ、その次に加熱部21のデューティー比を下げる制御を行なう。
また、制御部46は、加熱部24のデューティー比が0%に設定された後に加熱部21のデューティー比を徐々に下げるのではなく、デューティー比の合計値が100%未満であっても、場合によって加熱部24を点灯する。図8において、加熱部21に電力を供給するデューティー比が80%〜93%の場合、フリッカ値が0.8程度と人によっては不快感を覚える可能性がある。これを避けるため、本実施形態における加熱装置200Aは、デューティー比の合計値が80%〜93%において、加熱部21だけでなく加熱部24を用いる。その結果、フリッカ値を0.6程度に抑制することができる。
ただし、デューティー比の合計値が7%〜20%の場合、加熱装置200Aは、加熱部21のみを用いて加熱を行なうため図8の場合と同様にフリッカ値が0.9以上になる。そのため、デューティー比の合計値が所定のデューティー比(27%)未満の場合、制御部46は、実施形態1と同様に加熱部21を半波制御モードから位相制御モードに切り替えて加熱部21の点灯制御を行なう。
上記によれば、加熱装置200Aは、加熱装置200よりもさらにフリッカを抑制することができる。また、加熱装置200Aは、複数の加熱部を備えることにより、加熱対象物である定着ローラ10の急速な温度上昇を実現することができる。
(c3.デューティー比の設定)
次に、図20を用いてデューティー比の設定方法について説明を行なう。図20を参照して、ステップS40において、制御部46は、温度検出部22および25のそれぞれから定着ローラ10の温度を取得する。ステップS42において、制御部46は、目標温度から平均温度を差し引いた温度(以下、「ギャップ温度」とも称する。)を算出する。「平均温度」とは、温度検出部22および25のそれぞれから取得した定着ローラ10の温度の平均温度をいう。
次に、図20を用いてデューティー比の設定方法について説明を行なう。図20を参照して、ステップS40において、制御部46は、温度検出部22および25のそれぞれから定着ローラ10の温度を取得する。ステップS42において、制御部46は、目標温度から平均温度を差し引いた温度(以下、「ギャップ温度」とも称する。)を算出する。「平均温度」とは、温度検出部22および25のそれぞれから取得した定着ローラ10の温度の平均温度をいう。
ステップS44において、制御部46は、ギャップ温度に応じてデューティーの合計値を選定する。デューティー比の合計値の選定方法については後述する。
ステップS46において、制御部46は、選定したデューティー比の合計値と、図19に示されるデューティー比の合計値テーブルとを照らし合わせ、選定したデューティー比の合計値に最も近いデューティー比の合計値を設定する。
ステップS48において、制御部46は、設定したデューティー比の合計値が加熱部21の定格消費電力に応じた所定のデューティー比の合計値以上であるか否かを判断する。一例として、加熱部21の定格消費電力は1000Wであるため、所定のデューティー比の合計値は27%に設定される。
制御部46は、設定したデューティー比の合計値が所定のデューティー比の合計値以上であると判断した場合(ステップS48においてYES)、当該制御をステップS50に進める。一方、制御部44は、設定したデューティー比の合計値が所定のデューティー比の合計値未満であると判断した場合(ステップS10においてNO)、当該制御をステップS52に進める。
ステップS50において、制御部46は、設定されたデューティー比の合計値に応じて、図19に示される点灯パターンに従い、加熱部21および24を半波制御モードによる点灯制御を行なう。ステップS52において、制御部44は、設定されたデューティー比の合計値に応じて、加熱部24を位相制御モードによる点灯制御を行なう。
制御部46は、ステップS50またはステップS52において設定したデューティー比の合計値に応じた点灯制御を行なった後、当該制御を再びステップS40に戻す。制御部46は、予め定められた制御周期ごとにギャップ温度に基づいた点灯制御の判断を行なう。
上記によれば、制御部46は、加熱対象物の温度に基づいてデューティー比の合計値を設定することができる。
図21は、図20のステップS44(デューティー比の合計値の選定)を説明する図である。図21を参照して、ステップS60において、制御部46は、ギャップ温度が20℃以上であるか否かを判断する。
制御部46は、ギャップ温度が20℃以上であると判断した場合(ステップS60においてYES)、ステップS62においてデューティー比の合計値として175%を選定する。
ステップS64において、制御部46は、ギャップ温度が20℃未満7℃以上であるか否かを判断する。制御部46は、ギャップ温度が20℃未満7℃以上であると判断した場合(ステップS64においてYES)、ステップS66においてデューティー比の合計値として135%を選定する。
ステップS68において、制御部46は、ギャップ温度が7℃未満2℃以上であるか否かを判断する。制御部46は、ギャップ温度が7℃未満2℃以上であると判断した場合(ステップS68においてYES)、ステップS70においてデューティー比の合計値として95%を選定する。
ステップS72において、制御部46は、ギャップ温度が2℃未満0℃以上であるか否かを判断する。制御部46は、ギャップ温度が2℃未満0℃以上であると判断した場合(ステップS72においてYES)、ステップS74においてデューティー比の合計値として55%を選定する。
ステップS76において、制御部46は、ギャップ温度が0℃未満−2℃以上であるか否か、すなわち、平均温度から目標温度を差し引いた温度が0℃より高く2℃以下であるか否か、を判断する。制御部46は、平均温度から目標温度を差し引いた温度が0℃より高く2℃以下であると判断した場合(ステップS76においてYES)、ステップS78においてデューティー比の合計値として15%を選定する。
制御部46は、ギャップ温度が−2℃未満である、すなわち、平均温度から目標温度を差し引いた温度が2℃より高いと判断した場合(ステップS76においてNO)、ステップS80においてデューティー比の合計値を0%に設定し、加熱部21および24への電力供給を停止する。
たとえば、ギャップ温度が10℃である場合、制御部46は、デューティー比の合計値として135%を選定する(ステップS44)。その後、制御部46は、図19に示されるデューティー比の合計値テーブルを参照し、135%に最も近い値の133%を、デューティー比の合計値として設定する(ステップS46)。続いて制御部46は、設定したデューティー比の合計値(133%)が所定のデューティー比の合計値(27%)以上であると判断する(ステップS48)。制御部46は、設定したデューティー比の合計値に応じて図19に示される点灯パターンに従い加熱部21および24を半波制御モードによって点灯制御する。具体的には、制御部46は、制御周期(15サイクル)のうち、加熱部21にはすべてのサイクルの交流半波を点灯し、加熱部24には1,4,7,10,13番目の交流半波を点灯する(ステップS50)。
上記によれば、制御部46は、加熱対象物の温度に基づいてデューティー比の合計値を選定し、設定することができる。
なお、本実施形態において、デューティー比の合計値の選定・設定にあたってギャップ温度と目標温度との差分に基づいているが、これに限られない。他の局面において、制御部46は、温度検出部22および25から検出された温度の各々について目標温度の差分を算出し、図13に従う制御に従って設定されるデューティー比を算出する。これら算出されたデューティー比を足し合わせた値を、デューティー比の合計値としてもよい。
<D.変形例>
図19に示されるように、デューティー比の合計値が20%未満の場合に半波制御モードによる制御を行なうと、フリッカ値が0.9以上となり、照明装置の周囲にいる人が不快感を覚える。これは、デューティー比の合計値が20%未満の場合に用いている加熱部として、定格消費電力が比較的大きい1000Wという加熱部21を用いていることに起因する。
図19に示されるように、デューティー比の合計値が20%未満の場合に半波制御モードによる制御を行なうと、フリッカ値が0.9以上となり、照明装置の周囲にいる人が不快感を覚える。これは、デューティー比の合計値が20%未満の場合に用いている加熱部として、定格消費電力が比較的大きい1000Wという加熱部21を用いていることに起因する。
図1で説明した通り、定格消費電力が小さい負荷を用いた場合、フリッカは抑制される。そこで、本変形例において、加熱部21に替えて定格消費電力が小さい加熱部21Cを用いて、デューティー比の合計値が低い場合に半波制御モードによる制御を行なった場合であってもフリッカを抑制できる構成について説明を行なう。なお、その他の装置構成については図18と同じであるので、その説明は繰り返さない。
(d1.点灯制御)
図22は、変形例に従う加熱部21Cおよび24の点灯制御について説明する図である。本変形例において、加熱部21Cおよび24は、50Hzの交流半波15サイクルを制御周期とする。また、加熱部21Cの定格消費電力が500W、加熱部24の定格消費電力が1000W、交流電源40の電源周波数が50Hzであるとする。
図22は、変形例に従う加熱部21Cおよび24の点灯制御について説明する図である。本変形例において、加熱部21Cおよび24は、50Hzの交流半波15サイクルを制御周期とする。また、加熱部21Cの定格消費電力が500W、加熱部24の定格消費電力が1000W、交流電源40の電源周波数が50Hzであるとする。
図22を参照して、デューティー比の合計値が20%未満の場合であってもフリッカ値が0.9未満となっている。これは、加熱部21Cの定格消費電力が500Wであって、加熱部21の定格消費電力に比して小さいためである。
一方で、加熱部24の定格消費電力が加熱部21Cの定格消費電力よりも500W大きいため、フリッカ値への影響は、加熱部24の方が加熱部21Cよりも大きい。そのため、加熱部24のデューティー比が低い場合に、図19の場合と比べてフリッカ値が高いことが読み取れる。
図23は、図22の点灯パターンを加熱部21Cと加熱部24とに分解した図である。図20に示される制御によって、デューティー比の合計値が設定される。デューティー比の合計値が定まると、図23に示されるように、各加熱部の点灯パターンおよびデューティー比が定まる。
本変形例において、定格消費電力の大きい加熱部24のデューティー比が所定のデューティー比未満の場合に、制御部46は、加熱部24への電力供給を位相制御モードによって制御する。所定のデューティー比は、一例として、27%とする。なお、当該所定のデューティー比は、加熱部の定格消費電力の別に定義されることが好ましい。
次に、図24を用いて、本変形例に従う点灯制御を説明する。なお、図20と同一符号を付している部分については同じであるため、その説明は繰り返さない。
ステップS48Aにおいて、制御部46は、設定したデューティー比の合計値に基づく加熱部24のデューティー比が、所定のデューティー比以上であるか否かを判断する。
制御部46は、加熱部24のデューティー比が、所定のデューティー比以上であると判断した場合(ステップS48AにおいてYES)、設定されたデューティー比の合計値に応じて、図24に示される点灯パターンに従い、加熱部21Cおよび24を半波制御モードによる点灯制御を行なう。
一方、制御部46は、加熱部24のデューティー比が、所定のデューティー比未満であると判断した場合(ステップS48AにおいてNO)、設定されたデューティー比の合計値に応じて、図24に示される点灯パターンに従い、加熱部21Cを半波制御モードによる点灯制御を行なう。さらに、制御部46は、設定されたデューティー比の合計値に応じて、加熱部24を位相制御モードによる点灯制御を行なう。
制御部46は、ステップS50AまたはステップS52Aにおいて設定したデューティー比の合計値に応じた点灯制御を行なった後、当該制御を再びステップS40に戻す。
たとえば、ギャップ温度が5℃である場合、制御部46は、デューティー比の合計値として95%を選定する(ステップS44)。その後、制御部46は、図24に示されるデューティー比の合計値テーブルを参照し、95%に最も近い値の93%を、デューティー比の合計値として設定する(ステップS46)。続いて制御部46は、図23(b)に示されるテーブルを参照して、設定したデューティー比の合計値(93%)に対応する加熱部24のデューティー比(20%)が所定のデューティー比(27%)未満であると判断する(ステップS48A)。制御部46は、設定したデューティー比の合計値に応じて図24に示される点灯パターンに従い加熱部21Cを半波制御モードによって点灯制御する。また、制御部46は、設定したデューティー比の合計値に応じて加熱部24を位相制御モードによって点灯制御する。
上記によれば、デューティー比の合計値が低い場合の点灯制御に用いる加熱部の定格消費電力が所定の定格消費電力が以下である場合に、制御部46は、デューティー比の合計値が低い場合であっても半波制御モードによって加熱部への電力供給を制御することができる。本変形例において、一例として、所定の定格消費電力は、500Wとする。
なお、本変形例において、デューティー比の合計値の選定・設定にあたってギャップ温度と目標温度との差分に基づいているが、これに限られない。他の局面において、制御部46は、温度検出部22および25から検出された温度の各々について目標温度の差分を算出し、図13に従う制御に従って設定されるデューティー比を算出する。これら算出されたデューティー比を足し合わせた値を、デューティー比の合計値としてもよい。
(d2.スイッチ部)
本変形例において、制御部46は、加熱部21Cに対して半波制御モードによる点灯制御のみを行なう。したがって、非ゼロクロス型であるスイッチ部23に替えてゼロクロス回路を内蔵したゼロクロス型のスイッチ部23Aを用いることができる。
本変形例において、制御部46は、加熱部21Cに対して半波制御モードによる点灯制御のみを行なう。したがって、非ゼロクロス型であるスイッチ部23に替えてゼロクロス回路を内蔵したゼロクロス型のスイッチ部23Aを用いることができる。
図25は、本変形例に従うスイッチ部23Aを説明する図である。なお、図5と同一符号を付している部分は同じであるので、その説明は繰り返さない。
図25を参照して、スイッチ部23Aは、ゼロクロス回路73をさらに備える。ゼロクロス回路73は、交流電源40の出力する交流電圧をモニタし、当該交流電圧がゼロまたはゼロ付近になったことを検出するタイミングでトライアックTrを導通させるトリガ信号を出力する。
図26は、ゼロクロス型のスイッチ部を用いた加熱部への電力供給の制御について説明する図である。制御部46は、交流電圧の任意の位相角でスイッチ部23Aに制御信号を出力する。スイッチ部23Aは、交流電圧がゼロ以外となる位相角で制御部46から制御信号の入力を受けた場合であっても、ゼロクロス回路73によって、交流電圧がゼロまたはゼロ付近となる位相角でトライアックTrのゲートにトリガ電流を出力する。その結果、トライアックTrは、交流電圧がゼロまたはゼロ付近となる位相角で導通される。
上記によれば、制御部46は、加熱部21Cの半波制御モードによる点灯制御を行なうにあたって、交流電圧の任意の位相角でスイッチ部23Aに制御信号を出力してもよい。そのため、制御部46は、ゼロクロス検知部42が出力する検知信号に基づいて交流電圧がゼロになるタイミングで制御信号を出力する必要がなく、処理の負担が軽減される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 定着ローラ、11 加圧ローラ、20,20A 定着加熱部、21,21A,21B,21C,24 加熱部、22,25 温度検出部、23,23A,26 スイッチ部、40 交流電源、42 ゼロクロス検知部、44,46 制御部、70 フォトトライアックカプラ、72 光トライアック、73 ゼロクロス回路、100 画像形成装置、Tr トライアック。
Claims (10)
- 交流電源からの電力を受けて対象物を加熱する加熱部と、
前記対象物の温度を検出する検出部と、
前記交流電源から前記加熱部へ供給される電力を断続するスイッチ部と、
前記スイッチ部と電気的に接続された制御部とを備え、
前記制御部は、
前記検出された温度に応じて、単位期間に対する前記交流電源からの電力が前記加熱部へ供給される供給期間の比率であるデューティー比を設定する設定手段と、
前記スイッチ部に対する制御を、前記デューティー比が予め定められた設定値以上の場合に、予め定められた制御周期に含まれる複数の交流電圧のサイクルのうち、前記デューティー比に応じた第1の数のサイクル期間において電力を供給する第1のモードと、前記デューティー比が前記設定値より低い場合に、第2の数のサイクル期間において、前記デューティー比に応じた位相期間にわたって電力を供給する第2のモードとに切り替える切替手段を含み、
前記第2の数は、前記第1のモードにおいて前記デューティー比が前記設定値である場合の前記第1の数よりも大きく、
前記設定値は、前記加熱部の定格消費電力が大きいほど高く設定される、加熱装置。 - 前記切替手段は、前記第1のモードから前記第2のモードへの切り替え、および前記第2のモードから前記第1のモードへの切り替えを行なう、請求項1に記載の加熱装置。
- 前記制御部は、前記制御周期ごとに前記切替手段による前記第1のモードと前記第2のモードとの切り替えを判断する、請求項1または2に記載の加熱装置。
- 前記設定手段は、所定の温度から前記検出された温度を差し引いた温度差に応じて、前記デューティー比を設定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱装置。
- 前記交流電源から出力される交流電圧がゼロになるタイミングを検出して信号を前記制御部へと出力するゼロクロス検知部とをさらに備え、
前記制御部は、前記信号に基づいて前記スイッチ部に対する制御を行なう、請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱装置。 - 前記スイッチ部は、前記交流電源から出力される交流電圧が所定の位相角とは異なる位相角で前記交流電源と前記加熱部への導通を指示する信号の入力を受けた場合に、前記位相角で前記交流電源と前記加熱部への導通を行なう、請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱装置。
- 前記交流電源からの電力を受けて前記対象物を加熱する第2の加熱部と、
前記交流電源から前記第2の加熱部へ供給される電力を断続する第2のスイッチ部とをさらに備え、
前記制御部は、
前記検出された温度に応じて、単位期間に対する前記交流電源からの電力が前記第2の加熱部へ供給される供給期間の比率である第2のデューティー比を設定する第2の設定手段をさらに含み、
前記第2のスイッチ部を制御して、前記制御周期に含まれる複数の交流電圧のサイクルのうち、前記第2のデューティー比に応じた第3の数のサイクル期間において電力を供給する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱装置。 - 前記第2の加熱部の定格消費電力は所定の定格消費電力以下である、請求項7に記載の加熱装置。
- 前記第2のスイッチ部は、前記交流電源から出力される交流電圧が所定の位相角とは異なる位相角で前記交流電源と前記加熱部への導通を指示する信号の入力を受けた場合に、前記所定の位相角で前記交流電源と前記加熱部への導通を行なう、請求項7または8に記載の加熱装置。
- トナー像を記録材に形成する画像形成部と、
前記トナー像を前記記録材に定着させる定着加熱部とを備え、
前記定着加熱部は、
交流電源からの電力を受けて対象物を加熱する加熱部と、
前記対象物の温度を検出する検出部と、
前記交流電源から前記加熱部へ供給される電力を断続するスイッチ部と、
前記スイッチ部と電気的に接続された制御部とを含み、
前記制御部は、
前記検出された温度に応じて、単位期間に対する前記交流電源からの電力が前記加熱部へ供給される供給期間の比率であるデューティー比を設定する設定手段と、
前記スイッチ部に対する制御を、前記デューティー比が予め定められた設定値以上の場合に、予め定められた制御周期に含まれる複数の交流電圧のサイクルのうち、前記デューティー比に応じた第1の数のサイクル期間において電力を供給する第1のモードと、前記デューティー比が前記設定値より低い場合に、第2の数のサイクル期間において、前記デューティー比に応じた位相期間にわたって電力を供給する第2のモードとに切り替える切替手段を有し、
前記第2の数は、前記第1のモードにおいて前記デューティー比が前記設定値である場合の前記第1の数よりも大きく、
前記設定値は、前記加熱部の定格消費電力が大きいほど高く設定される、画像形成装置。
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