JP5703026B2 - ポリマーカーボンナノチューブ複合材料の形成の方法 - Google Patents

ポリマーカーボンナノチューブ複合材料の形成の方法 Download PDF

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Description

本願発明は、ポリマーカーボンナノチューブ複合材料に一般的に関連する。
カーボンナノチューブは、一般に細長く中空で、直線のグラフェン構造を有する管状体である。典型的には、原子数個が環状に並び、単層または多層であってよい。カーボンナノチューブは、力学的、化学的、電気的、および熱的に優れた特性を有すると認められており、スポーツ器具から導電性塗料まで多様な用途への使用が考えられている。
カーボンナノチューブのある用途は、これをポリマー基質に独立の充填物または強化物質として添加することであった。しかし、最近の発展によって、ポリマーをカーボンナノチューブに結合させてポリマーカーボンナノチューブをつくることができるようになり、新たな用途が期待されている。化学的または物理的にナノチューブをポリマー鎖に結合させることによって得られる複合材料は、カーボンナノチューブの力学的、熱的および電気的特性の利点を持つため、多機能な新規の軽量材料となる。そのような材料に期待される用途には、航空、航空宇宙、または自動車産業やスポーツ器具などの構造部品などの部品が含まれる。
そのようなポリマーカーボンナノチューブ複合材料の作製には、カーボンナノチューブの末端または側壁を官能基で化学修飾し(官能化または誘導体化として知られる)、反応後、ポリマー鎖を形成するかまたはポリマー鎖と結合させるステップを含む。
米国特許第7,250,147号には、カーボンナノチューブの化学修飾およびポリマーへの化学的取りこみのプロセスが記載されている。このプロセスには、電気化学的プロセスを用いて、多層および単層カーボンナノチューブの側壁および末端をジアゾニウム基で官能化するステップが含まれる。この官能基が重合のプロセスに積極的に関与して、カーボンナノチューブが化学的に含まれるポリマー複合材料が生じる。カーボンナノチューブを官能化するための電気化学的プロセス/ジアゾニウム基には、扱いにくさと、ジアゾニウム合成のためにテトラルフオロホウ酸塩などの化合物を使用しなければならないという欠点がある。
米国特許第7,250,147号公報
米国公開特許第2006/0142466号は、官能化したカーボンナノチューブの側壁から重合化することによってポリマー鎖を伸長させるプロセスを記述しており、そのナノチューブの側壁はハロゲン化アリール、またはアニオン性もしくは開環重合のために機能する核形成部位を含む種である。この官能化ステップは米国特許第7,250,147号に記載されており、電気化学的プロセスに関与する。
米国公開特許第2006/0142466号公報
米国公開特許第2004/0265755号は、カーボンナノチューブの表面をオキシランまたは無水物基と基質の加熱重合で修飾するステップを含む、重合カーボンナノチューブ複合材料の生成の方法を記述する。カーボンナノチューブは酸還流法でカルボキシル化してからオキシランまたは無水物基で官能化する。
米国公開特許第2004/0265755号公報
米国公開特許第2006/0249711号は、カーボンナノチューブをスルホン化するか、脱酸素化したカーボンナノチューブ表面に求電子付加するか、または金属化することによって官能化する(米国特許第6,203,814号に記載)、官能化カーボンナノチューブを含むポリマーを生成するプロセスを記述する。しかし、このような官能化プロセスは、重縮合または重付加重合のみを対象としている。
米国公開特許第2006/0249711号公報 米国特許第6,203,814号公報
米国公開特許第2006/0166003号は、官能基をカーボンナノチューブの側壁または末端キャップに結合させ、エポキシ前駆体または硬化剤のいずれかとこれら官能基とを反応させるステップを含む、エポキシポリマーカーボンナノチューブの生成のプロセスを記述する。側壁官能基はフッ素化によって形成され、それによって官能化されたフッ素化カーボンナノチューブの側壁が得られる。その反応は典型的に150-325℃で生じる。フッ素化カーボンナノチューブは、ポリマー鎖に化学的に結合することができる官能基を得る第2の反応ステップを経なければならない。このような作業のせいで、この方法は複雑で時間を要し、ステップを進めるのが非常に困難なものとなっている。
米国公開特許第2006/0166003号公報
したがって、上述の問題の少なくとも一部を克服または軽減させることが望ましい。
本願発明の実施態様は、前述のデザインおよび処理の問題点及び欠点を軽減する。
ある態様では、本願発明はポリマーカーボンナノチューブ複合材料を形成する方法であって、カーボンナノチューブをオゾンと接触させて、カーボンナノチューブの側壁を少なくとも1つの酸素部分で官能化するステップと、官能化したカーボンナノチューブを少なくとも一つのモノマー、または少なくとも一つのポリマーもしくはコポリマーと反応させて、ポリマー鎖をカーボンナノチューブの側壁と結合させるステップを含む方法を目的とする。
オゾンは、オゾンを含む気体または液体の状態であってよい。カーボンナノチューブは分散系であってよく、分散系はオゾンと接触している。
有利なことに、得られた少なくとも一つの酸素部分は、一次オゾニド、二次オゾニド、ペルオキシド、アルコール基およびカルボン酸基からなるグループから選ばれる。
カーボンナノチューブは非プロトン性溶媒(液状溶媒)に分散されていてよく、そのカーボンナノチューブ分散系は、オゾンを含む気体に約-78℃乃至約150℃、好ましくは約-45℃乃至約150℃、およびさらに好ましくは約-45℃乃至約30℃で接触させる。有利なことに、本願発明者らは、カーボンナノチューブ側壁官能化はカーボンナノチューブを非プロトン液に分散させ、室温または室温程度の温度でオゾン分解することによって得られるという、予想外の発見をした。
代替的には、カーボンナノチューブをプロトン性溶媒(液状溶媒)に分散させてよく、カーボンナノチューブ分散系はオゾンを含む気体に約-78℃乃至約100℃、および好ましくは-45℃または約-45℃で接触させる。
カーボンナノチューブはプロトン性溶媒(液状溶媒)および非プロトン性溶媒(液状溶媒)の混合物に分散させてもよい。好ましくは、温度範囲は約-78℃乃至100℃である。
別の代替的な実施態様では、カーボンナノチューブを気相内でオゾンを含む気体に約-78℃乃至約200℃、好ましくは室温程度で接触させてよい。
有利なことに、得られた官能化カーボンナノチューブは、「(カーボンナノチューブ)からの接合(grafting from)」重合化反応、「(カーボンナノチューブ)への接合 (grafting onto)」重合化反応、または「(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)」重合化反応によって、ポリマー鎖をカーボンナノチューブに付着(接合)させる。有利なことに、このポリマー鎖の付着は少なくともカーボンナノチューブ側壁である。実際には、官能化したカーボンナノチューブの酸素を含む官能基が、マクロ開始剤として働いて重合化を誘発する(「(カーボンナノチューブ)からの接合」重合化反応)ことができるか、または好適な分子と反応して、少なくとも1種類の好適なタイプのモノマーと反応することができるマクロマを形成する(「(カーボンナノチューブ)を経由した接合」重合化反応)か、または好適なポリマー鎖のための結合部位を提供する(「(カーボンナノチューブ)への接合」重合化反応)ことができる。したがって、酸素を含む官能基またはカーボンナノチューブの化学基によって、少なくとも一つのポリマー鎖をカーボンナノチューブに化学的または物理的に付着させることができる。
ある実施態様では、カーボンナノチューブの少なくとも一つの酸素部分が好適な分子と反応して、カーボンナノチューブマクロマ(カーボンナノチューブ-分子複合体)が形成され、その後少なくとも一つのモノマーと反応してカーボンナノチューブの側壁にポリマー鎖が付着する。カーボンナノチューブ-分子複合体と少なくとも一つのモノマーとの反応は、熱、UVなどのエネルギーを利用するか、またはたとえばレドックス反応などの手法など好適な化学開始剤を存在させることによって、活性化または開始してもよい。
ある実施態様では、カーボンナノチューブの少なくとも一つの酸素部分を少なくとも一つのモノマーと反応させる。この反応は、熱、UVなどの活性化エネルギー、またはたとえばレドックス反応の手法などによる活性化学開始剤を適用することによって活性化されてよい。この場合、カーボンナノチューブはマクロ開始剤として働く。
さらに別の実施態様では、少なくとも一つの酸素部分は、官能性ポリマーまたはコポリマーと反応して、ポリマー鎖を官能化カーボンナノチューブに接合する。好ましくは、官能性ポリマーまたはコポリマーはイソシアナートを含むポリマーまたはコポリマーである。好ましくは、イソシアナートを含むコポリマーを3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート、スチレン、および開始剤を混合して調製し、官能化カーボンナノチューブを室温程度の温度で約4時間、イソシアナートを含むコポリマーと接触させてポリマー鎖をカーボンナノチューブに付着させる。
別の態様では、本願発明はポリマーカーボンナノチューブ複合材料を形成する方法を目的としており、その方法は、カーボンナノチューブをオゾンに接触させて少なくとも一つの酸素部分を有するカーボンナノチューブの側壁を官能化するステップと、ラジカル重合をおこなうことによって、官能化したカーボンナノチューブにポリマー鎖を付着させるステップとを含む。
好ましくは、ラジカル重合化は、官能化したカーボンナノチューブを少なくとも一つのモノマー、少なくとも一つのポリマー、または少なくとも一つのコポリマーと接触させて、ポリマー鎖をカーボンナノチューブに付着させることによって行われる。
さらに別の態様では、本願発明はポリマーカーボンナノチューブ複合材料を形成する方法を目的としており、その方法は、カーボンナノチューブをオゾンに接触させて少なくとも一つの酸素部分を有するカーボンナノチューブの側壁を官能化するステップと、(カーボンナノチューブ)からの接合、(カーボンナノチューブ)を経由した接合、または(カーボンナノチューブ)への接合重合化反応によって、官能化したカーボンナノチューブにポリマー鎖を付着させるステップとを含む。
好ましくは、(カーボンナノチューブ)からの接合、(カーボンナノチューブ)を経由した接合、(カーボンナノチューブ)への接合重合化反応は、官能化したカーボンナノチューブを少なくとも一つのモノマー、少なくとも一つのポリマーまたは少なくとも一つのコポリマーと接触させて、ポリマー鎖をカーボンナノチューブに付着させることによって行われる。
さらなる態様から、本願発明は、ポリマーカーボンナノチューブ複合材料を形成する方法に属し、その方法は、カーボンナノチューブをオゾンに接触させてカーボンナノチューブの側壁を少なくとも一つの酸素部分で官能化するステップと、官能化したカーボンナノチューブを好適な分子と反応させてカーボンナノチューブマクロマを形成するステップと、カーボンナノチューブマクロマを少なくとも一つのモノマーと接触させてポリマー鎖をカーボンナノチューブに付着させるステップとを含む。カーボンナノチューブマクロマまたはポリマーカーボンナノチューブ複合材料は、熱などのエネルギー、および/または開始剤などの活性化化学物質を利用することによって活性化することができる反応によって形成することができる。好ましくは、開始剤と熱の両方を利用する。
よりさらなる態様から、本願発明は、カーボンナノチューブをプロトンまたは非プロトン性溶媒に分散させて、そのカーボンナノチューブ分散系をオゾンと接触させることによって、少なくともカーボンナノチューブの側壁を酸素部分で官能化することに属する。オゾンは、オゾンを含む気体または液体の状態であってよい。好ましくは、その分散系は約-78℃乃至約150℃、好ましくは約-45℃乃至約150℃、およびより好ましくは約-45℃乃至約30℃でオゾンと接触させる。有利なことに、本願発明者らは、室温またはほぼ室温でカーボンナノチューブを非プロトン性溶媒に分散させ、分散させたカーボンナノチューブ上でオゾン分解を行うと、カーボンナノチューブの側壁を酸素を含む部分で官能化できるという予想外の発見をした。
本願発明は、本出願に記載の方法によって得られる中間種および最終種ならびに生成物にも属することは理解されるであろう。
本願発明は、側壁を持つカーボンナノチューブであって、そのカーボンナノチューブの側壁に物理的および化学的に付着したポリマー鎖を有する、カーボンナノチューブにまで及ぶ。
本願発明の方法は、細心の注意を要する取り扱いを必要とする溶媒や化学物質を使用する必要がない。したがって、本願発明の方法は、容易に、不必要な安全対策なしで行うことができる。この方法はカーボンナノチューブポリマー複合材料を生成するために多段階を必要としないため、本方法の拡大化は可能で容易であると想定される。官能化したカーボンナノチューブにさらなる反応ステップは必要なく、官能化(オゾン分解)ステップと重合化ステップはワンポット反応で行ってよい。
得られたポリマーカーボンナノチューブ複合材料において、ナノチューブはポリマー鎖と一体をなす部分であって、ポリマー基質の中にある独立の賦形剤ではない。ナノチューブと化学的に結合しているポリマーナノチューブ複合材料には、負荷をナノチューブに移すことができ、そのためナノチューブが複合材料に高い力学的特性を与え、ポリマー表面とナノチューブの分離を防ぐのに役立つという利点がある。カーボンナノチューブの熱および電気特性もこのように利用することができる。
本願発明の実施態様のポリマーナノチューブ複合材料は、航空宇宙および自動車産業、スポーツ器具、塗装の分野に用途があるだろう。
本願発明は、さらに以下の項目において定義される。
1.
ポリマーカーボンナノチューブを形成する方法であって、当該方法が、
カーボンナノチューブをオゾンと接触させて、前記カーボンナノチューブの側壁を少なくとも一つの酸素部分で官能化するステップと、
前記の官能化したカーボンナノチューブを少なくとも一つのモノマーと反応させて、活性化因子を前記の官能化カーボンナノチューブおよび少なくとも一つのモノマーに適用して、ポリマー鎖を前記カーボンナノチューブの側壁に付着させるステップと、
を含む、方法。
2.
前記活性化因子が活性化エネルギーである、項目1に記載の方法。
3.
前記活性化エネルギーが熱エネルギーである、項目2に記載の方法。
4.
前記活性化化学物質がレドックス触媒である、項目1に記載の方法。
5.
前記の少なくとも一つのモノマーが、アクリル、メタクリル、スチレン、ビニル、アリルモノマーおよびその混合物からなるグループから選択される、項目1乃至4のいずれかに記載の方法。
6.
さらに前記モノマーの中の官能化したカーボンナノチューブを溶媒を使って分散させるステップを含む、項目1乃至5のいずれかに記載の方法。
7.
前記溶媒がトルエンの、項目6に記載の方法。
8.
項目1に記載の方法であって、前記モノマーがメタクリル酸メチルであって、前記活性化因子が熱であって、当該方法がさらに、官能化したカーボンナノチューブをトルエンに分散した後、メタクリル酸メチルと反応させて、約100℃乃至140℃で約22時間、不活性気体下で加熱するステップを含む、方法。
9.
項目1に記載の方法であって、前記モノマーがアクリル酸で活性化因子が硫酸鉄(II)であって、当該方法がさらに、官能化したカーボンナノチューブを水に分散してアクリル酸と硫酸鉄(II)を反応させるステップを含む、方法。
10. 項目1乃至9のいずれかに記載の方法であって、前記カーボンナノチューブが気相において約-78℃乃至約200℃の温度範囲でオゾンと接触させる、方法。
11. 前記温度が室温程度である、項目10に記載の方法。
12. 項目10または項目11に記載の方法であって、オゾンを含む気体がカーボンナノチューブを通過して、カーボンナノチューブの側壁を少なくとも一つの酸素部分で官能化する、方法。
13. 項目1乃至9のいずれかに記載の方法であって、さらに、前記カーボンナノチューブを液相の非プロトン性溶媒に分散させ、そのカーボンナノチューブ分散系を約-78℃乃至約150℃でオゾンに接触させるステップを含む、方法。
14. 項目13に記載の方法であって、前記カーボンナノチューブ分散系を約-45℃乃至約150℃でオゾンと接触させる、方法。
15. 項目14に記載の方法であって、前記カーボンナノチューブ分散系を約-45℃乃至約30℃でオゾンと接触させる、方法。
16. 項目13乃至15のいずれかに記載の方法であって、前記カーボンナノチューブ分散系を、オゾンを含む気体を前記カーボンナノチューブに流すことによってオゾンと接触させる、方法。
17. 項目13乃至16のいずれかに記載の方法であって、前記非プロトン性溶媒は、アルカン、アルケン、芳香族、ハロゲン化溶媒、カルボンニル化溶媒、エーテル化溶媒、シアン化溶媒、無水物溶媒、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、方法。
18. 前記非プロトン性溶媒がクロロホルムである、項目17に記載の方法。
19. 項目1乃至9のいずれかに記載の方法であって、前記カーボンナノチューブをプロトン性溶媒に分散させ、そのカーボンナノチューブ分散系を約-78℃乃至約100℃でオゾンと接触させる、方法。
20. 前記カーボンナノチューブ分散系を約-45℃でオゾンと接触させる、項目19に記載の方法。
21. 項目19または20に記載の方法であって、前記カーボンナノチューブ分散系を、オゾンを含む気体を前記カーボンナノチューブに流すことによってオゾンと接触させる、方法。
22. 項目19乃至21のいずれかに記載の方法であって、前記プロトン性溶媒がアルコール、酸性溶媒、水、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、方法。
23. 前記プロトン性溶媒がエタノールである、項目22に記載の方法。
24. 項目1乃至9のいずれかに記載の方法であって、前記カーボンナノチューブをプロトン性および非プロトン性溶媒の混合物に分散させ、そのカーボンナノチューブ分散系を約-78℃乃至約100℃でオゾンと接触させる、方法。
25. 項目1乃至24のいずれかに記載の方法であって、前記の少なくとも一つの酸素部分が、一次オゾニド、二次オゾニド、ペルオキシド、ヒドロキシペルオキシド、アルコール基、およびカルボン酸基からなるグループから選択される、方法。
26. ポリマーカーボンナノチューブを形成する方法であって、その方法が、
カーボンナノチューブをオゾンと接触させて、前記の少なくとも1つの酸素部分でカーボンチューブの側壁を官能化するステップと、
官能化したカーボンナノチューブを少なくとも一つのモノマーまたは少なくとも一つのポリマーまたはコポリマーと反応させてポリマー鎖を前記カーボンナノチューブの側壁に付着させ、前記カーボンナノチューブを非プロトン性溶媒に分散させ、約-78℃乃至約150℃でオゾンと接触させる、方法。
27. 前記カーボンナノチューブを約-45℃乃至150℃でオゾンと接触させる、項目26に記載の方法。
28. 前記カーボンナノチューブを約-45℃乃至30℃でオゾンと接触させる、項目27に記載の方法。
29. 項目26乃至28のいずれかに記載の方法であって、前記カーボンナノチューブ分散系を、オゾンを含む気体を前記カーボンナノチューブに流すことによってオゾンと接触させる、方法。
30. 項目26乃至29のいずれかに記載の方法であって、前記非プロトン性溶媒は、アルカン、アルケン、芳香族、ハロゲン化溶媒、カルボニル酸化溶媒、エーテル化溶媒、シアン化溶媒、無水物溶媒、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、方法。
31. 前記非プロトン性溶媒がクロロホルムである、項目30に記載の方法。
32. 項目26乃至31のいずれかに記載の方法であって、前記カーボンナノチューブの少なくとも一つの酸素部分が反応してマクロマカーボンナノチューブを形成してから、少なくとも一つのモノマーと反応させて前記カーボンナノチューブの側壁にポリマー鎖を付着させる、方法。
33. 項目32に記載の方法であって、さらに活性化因子をマクロマカーボンナノチューブと少なくとも一つのモノマーに適用して、ポリマー鎖を前記カーボンナノチューブ側壁にポリマー鎖を付着させるステップを含む、方法。
34. 前記活性化因子が活性化エネルギーである、項目33に記載の方法。
35. 前記活性化エネルギーが熱エネルギーである、項目34に記載の方法。
36. 項目33に記載の方法であって、前記活性化化学物質がレドックス触媒である、方法。
37. 項目32に記載の方法であって、前記の官能化したカーボンナノチューブをイソシアナートエチルメタクリラートに接触させてメタクリル酸カーボンナノチューブマクロマを生成し、溶媒中で開始剤と接触させてメタクリル酸メチルと反応させて加熱する、方法。
38. 項目32に記載の方法であって、前記の官能化したカーボンナノチューブを3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナートと接触させてスチレンカーボンナノチューブマクロマを生成し、開始剤に分散させてスチレンと反応させて加熱する、方法。
39. 項目26乃至31のいずれかに記載の方法であって、少なくとも一つのポリマーまたはコポリマーがイソシアナートを含有するポリマーまたはコポリマーである、方法。
40. 項目39に記載の方法であって、イソシアナートを含むポリマーまたはコポリマーが、ポリ(スチレン-コ-3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート)、ポリ(イソシアナート-エチルメタクリラート)、およびポリ(3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート)からなるグループから選択される、方法。
41. 項目40に記載の方法であって、さらに、官能化したカーボンナノチューブを溶媒に分散させてから、前記コポリマーと接触させるステップを含む、方法。
42. 項目39乃至41に記載の方法であって、前記のイソシアナートを含むコポリマーを、3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート、スチレンおよび開始剤を混合することによって調製する、方法。
43. 項目42に記載の方法であって、前記の官能化したカーボンナノチューブを48時間、室温程度で、イソシアナートを含むコポリマーと接触させ、ポリマー鎖を前記カーボンナノチューブに付着させる、方法。
44. ポリマーカーボンナノチューブ複合材料を形成する方法であって、
カーボンナノチューブをオゾンと接触させて前記カーボンナノチューブの側壁を少なくとも一つの酸素部分で官能化するステップと、一つの酸素部分を反応させてマクロマカーボンナノチューブを形成するステップと、
前記マクロマカーボンナノチューブを少なくとも一つのモノマーと反応させて前記カーボンナノチューブの側壁にポリマー鎖を付着させるステップと、
を含む、方法。
45. 項目44に記載の方法であって、さらに、前記マクロマカーボンナノチューブに活性化因子および少なくとも一つのモノマーを適用して、前記カーボンナノチューブの側壁にポリマー鎖を付着させるステップを含む、方法。
46. 前記活性化因子が活性化エネルギーである、項目45に記載の方法。
47. 前記活性化エネルギーが熱エネルギーである、項目46に記載の方法。
48. 前記活性化化学物質がレドックス触媒である、項目45に記載の方法。
49. 項目44に記載の方法であって、前記の官能化したカーボンナノチューブをイソシアナートエチルメタクリラートに接触させてメタクリル酸カーボンナノチューブマクロマを生成し、溶媒中で開始剤と接触させてメタクリル酸メチルと反応させて加熱する、方法。
50. 項目44に記載の方法であって、前記の官能化したカーボンナノチューブを3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナートと接触させてスチレンカーボンナノチューブマクロマを生成し、開始剤に分散させてスチレンと反応させて加熱する、方法。
51. 項目44乃至50のいずれかに記載の方法であって、前記カーボンナノチューブを気相で約-78℃乃至約200℃の温度範囲においてオゾンと接触させる、方法。
52. 前記温度が室温程度の、項目51に記載の方法。
53. 項目51乃至52に記載の方法であって、オゾンを含む気体を前記カーボンナノチューブに通して、前記カーボンナノチューブの側壁を少なくとも1つの酸素部分で官能化する、方法。
54. 項目44乃至50のいずれかに記載の方法であって、前記カーボンナノチューブをプロトン性溶媒に分散させ、前記カーボンナノチューブ分散系を約-78℃乃至約100℃でオゾンに接触させる、方法。
55. 項目54に記載の方法であって、前記カーボンナノチューブ分散系を約-45℃でオゾンと接触させる、方法。
56. 項目54または項目55に記載の方法であって、前記カーボンナノチューブ分散系を、前記カーボンナノチューブにオゾンを含む気体を流すことによって接触させる、方法。
57. 項目54乃至56のいずれかに記載の方法であって、前記プロトン性溶媒がアルコール、酸性溶媒、水、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、方法。
58. 前記プロトン性溶媒がエタノールである、項目57に記載の方法。
59. ポリマーカーボンナノチューブ複合材料を形成する方法であって、
カーボンナノチューブをオゾンと接触させて前記カーボンナノチューブの側壁を少なくとも一つの酸素部分で官能化するステップと、
前記の官能化したカーボンナノチューブと少なくとも一つのポリマーまたはコポリマーを反応させて、前記カーボンナノチューブの側壁にポリマー鎖を付着させるステップであって、前記の少なくとも一つのポリマーまたはコポリマーがイソシアナートを含有するポリマーまたはコポリマーである、ステップと、
を含む、方法。
60. イソシアナートを含むポリマーまたはコポリマーが、ポリ(スチレン-コ-3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート)、ポリ(イソシアナート-エチルメタクリラート)、およびポリ(3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート)からなるグループから選択される、方法。
61. 項目59または項目60に記載の方法であって、さらに、前記の官能化したカーボンナノチューブを媒質に分散させてから、前記コポリマーと接触させる、方法。
62. 項目59乃至61のいずれかに記載の方法であって、前記のイソシアナートを含むコポリマーを、3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート、スチレンおよび開始剤を混合して調製する、方法。
63. 項目62に記載の方法であって、前記の官能化したカーボンナノチューブを約48時間、室温程度でイソシアナートを含むコポリマーと接触させ、前記カーボンナノチューブにポリマー鎖を付着させる、方法。
64. 項目59乃至63のいずれかに記載の方法であって、前記カーボンナノチューブを気相において約-78℃乃至約200℃の温度範囲でオゾンに接触させる、方法。
65. 前記温度が室温程度の、項目64に記載の方法。
66. 項目64または項目65に記載の方法であって、オゾンを含む気体を前記カーボンナノチューブに通して、前記カーボンナノチューブの側壁を少なくとも一つの酸素部分で官能化する、方法。
67. 項目59乃至63のいずれかに記載の方法であって、前記カーボンチューブをプロトン性溶媒に分散し、前記カーボンナノチューブの分散系を約-78℃乃至約100℃においてオゾンと接触させる、方法。
68. 前記カーボンナノチューブの分散系を約-45℃でオゾンに接触させる、項目67に記載の方法。
69. 項目67または項目68に記載の方法であって、前記カーボンナノチューブの分散系を、オゾンを含む気体を前記カーボンナノチューブに流すことによって、オゾンと接触させる、方法。
70. 項目67乃至69のいずれかに記載の方法であって、前記プロトン性溶媒がアルコール、酸性溶媒、水、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、方法。
71. 前記プロトン性溶媒がエタノールである、項目70に記載の方法。
本願発明のさらなる態様および利点は、以下の記載に関連する記述を参照することによってよりよく理解されるだろう。
気相中、反応に関与しない溶媒中、または関与する溶媒中でのカーボンナノチューブのオゾン分解と、その後の本願発明のいくつかの実施態様に従った「(カーボンナノチューブ)からの接合(grafting from)」重合化ステップの略図。 反応に関与しない溶媒中でのカーボンナノチューブのオゾン分解と、その後の願発明のさらなる実施態様に従った「(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)」または「(カーボンナノチューブ)への接合 (graftingonto)」重合化ステップの略図。 気相または反応に関与する溶媒中でのカーボンナノチューブのオゾン分解と、その後の本願発明のよりさらなる実施態様に従った「(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)」または「(カーボンナノチューブ)への接合 (grafting onto)」重合化ステップの略図。 官能化カーボンナノチューブをイソシアナト-エチルメタクリル酸と反応させた合成を含む、本願発明のある実施態様に従ったマクロマカーボンナノチューブの生成の略図。 本願発明のある実施態様に従って官能化したカーボンナノチューブのFTIRスペクトル(例1)。 6Aおよび6Bは、本願発明のある実施態様のポリマー接合カーボンナノチューブの光学顕微鏡写真で、それぞれ倍率が100倍および600倍である。そのポリマー接合カーボンナノチューブは、メタクリル酸カーボンナノチューブマクロマとメタクリル酸メチルを共重合化して、エポキシ樹脂に分散させて生成した。 7Aおよび7Bは、本願発明のある実施態様のポリマー接合カーボンナノチューブの光学顕微鏡写真で、それぞれ倍率が100倍および600倍である。そのポリマー接合カーボンナノチューブは、「(カーボンナノチューブ)への接合 (grafting onto)」重合化(例8)で生成されエポキシ樹脂中に分散させたものである。
発明の詳細な説明
本願発明の用途は、以下の説明に記述された、または図面に描かれた要素の作製および準備の詳細に限定されない。本願発明はほかの実施態様を実現可能であり、さまざまな方法で実行することができる。さらに、本願明細書に使用される用語および専門用語は記述を目的としており、範囲を限定するものとみなされてはならない。“含む(including)”、“含む(conprising)”、または“有する(having)”、“含む(containing)”、“含む(including)”および本願明細書に記載される同様の様々な表現は、それ以降に記載される事項および選択的に追加の事項を包含することを意味する。以下の説明では、類似の要素は同一の参照番号で示される。
本願明細書に使用されるように、“ナノチューブ”および“カーボンナノチューブ”という用語は、当業者に理解されるとおり、炭素を基本とする構造物で実質的に円筒形であって、両端が閉じていても片端が閉じていても両端が開いていてもよい。カーボンナノチューブの閉端はエンドキャップまたは先端として知られる。炭素をもとにした構造体には、管、小線維、線維、ひげ、バッキー管などが含まれてよく、直線でも曲がっていてもよい。ナノチューブは単層(SWNT)、二層(DWNT)、もしくは多層(MWNT)、またはそれらの混合であってよい。
本願明細書に用いられる“裸ナノチューブ”または“未処理のナノチューブ”という用語は、合成および/または精製後に、表面を変形する化学的などの処理を施されていないナノチューブを意味する。
“官能化したナノチューブ”または“誘導体化したナノチューブ”という用語は、ナノチューブの側壁や末端などであってよい表面が均一または不均一に修飾されて、カーボンナノチューブに連結する化学官能基を有する、カーボンナノチューブを意味する。“側壁の官能化”または“側壁の誘導体化”には、ナノチューブの壁(ナノチューブの末端に対して反対側)に作られた結合であって、その壁の炭素-炭素結合のほとんどが手つかずのままである結合を含むと本願明細書には定義する。側壁の官能化は、エンドキャップの一部の官能化も含んでよい。
本願明細書に記載の“ポリマー-カーボンナノチューブ複合材料”という用語は、カーボンナノチューブの表面に付着したポリマー鎖を有するカーボンナノチューブを意味する。ポリマー鎖は化学的に付着している(たとえば共有結合など)か、または物理的に結合していて(たとえば吸着など)よい。
本願発明は、カーボンナノチューブの表面を官能化してポリマーカーボンナノチューブ複合材料を生成する方法に関連する。官能化した表面は、カーボンナノチューブの側壁またはエンドキャップにあってよい。本願発明のポリマーカーボンナノチューブ複合材料は、カーボンナノチューブ表面、好ましくはエンドキャップも含むカーボンナノチューブの側壁に付着または化学結合しているポリマー鎖を含む。
幅広い観点から、本願発明の方法のある実施態様には、カーボンナノチューブをオゾンで処理してカーボンナノチューブ表面を官能化する第一のステップ(オゾン分解ステップ)と、官能化したカーボンナノチューブ表面にポリマー鎖を付着させる第二のステップ(重合化ステップ)とが含まれる。有利なことに、ポリマー鎖はカーボンナノチューブの少なくとも側壁に付着している。第一および第二のステップはワンポット反応であってよい。ワンポット反応ということは、官能化したカーボンナノチューブを合成したまま用い、精製または分離ステップなどの中間処理ステップなしでポリマー複合材料を形成することができることを意味する。本願発明の様々な実施態様には、さまざまなオゾン分解および重合化ステップ、ならびにそれらの様々な組み合わせが含まれる。これらの実施態様の一部を以下に説明し、図1乃至3に図示する。
本願発明の実施態様によって官能化するカーボンナノチューブは、裸または未処理のカーボンナノチューブであってよく、または末端もしくは側壁が官能化されたカーボンナノチューブであってもよい。カーボンナノチューブは単層、多層、二層、またはそれらの混合であってよく、部分的または完全に開いているか閉じている末端を有してよい。裸または未処理のナノチューブはいずれの既知の方法で作製してもよい。たとえば、カーボンナノチューブは、アーク放電またはレーザーアブレーションなど物理的な(高温の)方法、またはCVD、CCVD、PECVDなどの化学的な方法で合成することができる。そのように作製されたカーボンナノチューブは、直径が一般的に約0.2乃至100nmまたは100nm超、さらに一般的に約0.5乃至50nmであって、長さが約1ミクロン未満乃至数cmである。
オゾン分解の第一の実施態様では、カーボンナノチューブを、約-78℃乃至約150℃、好ましくは約-45℃乃至約150℃、さらに好ましくは約-45℃乃至約30℃、および最も好ましくは室温または室温程度で、液相においてオゾン分解(官能化)する。オゾン分解は、オゾンガス、オゾンを含む気体、またはオゾンを含む液体を、反応に関与しない溶媒に分散したカーボンナノチューブの中を流して行う。
反応に関与しない溶媒とは、当業者が理解するように、陽子を供与しない非プロトン性溶媒を意味する。反応に関与しない溶媒の例には、ペンタン、ヘキサン、石油エーテル、シクロヘキサン、デカン、およびイソブタンなどのアルカン、ベンゼンおよびトルエンなどのアルケンおよび芳香族、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、塩化メチレン、塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル、臭化エチル、モノフルオロトリクロロメタン、1,1,2-トリフルオロ-1,2,2-トリクロロエタン、1-クロロブタン、クロロエタン、クロロベンゼン、クロロエタン、および1-クロロブタンなどのハロゲン化溶媒、酢酸エチル、アセトン、ホルムアミド、酢酸メチル、蟻酸メチルなどのカルボニル化溶媒、エーテル、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル、1,4-ジオキサン、ジプロピルエーテルなどのエーテル化溶媒、ニトロメタンおよびニトロベンゼンなどのシアン化溶媒、ならびに無水酢酸などの無水物溶媒が含まれる。反応に関与しない溶媒は、いずれの反応に関与しない溶媒の組み合わせであってもよい。上述していないそのほかの同等または好適な溶媒も本願発明に使用してよいことは理解されるだろう。
反応に関与しない好ましいアルカン溶媒は、ペンタン、ヘキサン、石油エーテル、およびシクロヘキサンである。好ましいアルケンおよび芳香族の反応に関与する溶媒はベンゼンである。反応に関与しない好ましいハロゲン化溶媒は、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、塩化メチレン、塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル、臭化エチル、モノフルオロトリクロロメタン、1,1,2-トリフルオロ-1,2,2-トリクロロエタンである。反応に関与しない好ましいカルボニル化溶媒は、酢酸エチル、アセトン、およびホルムアミドである。反応に関与しない好ましいエーテル化溶媒は、エーテルおよびテトラヒドロフランである。反応に関与しない好ましいシアン化溶媒はニトロメタンである。反応に関与しない好ましい無水物溶媒は無水酢酸である。
オゾンガスは好ましくはオゾン/酸素混合気体であるが、空気などほかのいずれかの気体と混合するか、またはそれで希釈してもよく、オゾンだけを含んでもよい(純オゾン)。好ましくは、オゾンを含む気体は、オゾンの割合が約2%乃至約100%の範囲内であるオゾン/酸素混合物である。オゾンまたはオゾンを含む気体を精製するために、いずれのタイプの既知のまたは従来のオゾン生成装置でも使用してよい。オゾンの流速とオゾンとの接触時間は、接触するカーボンナノチューブの質に依存する。未処理のカーボンナノチューブ約6gを約600mlの反応に関与しない溶媒に分散させる場合、カーボンナノチューブ分散系を通るオゾンの流速は約2乃至約30gO3/hであってよい。カーボンナノチューブをオゾンに約1乃至12時間接触させてから、約0.5乃至約2時間酸素でパージしてよい。
ある実施態様では、約6gの未処理のカーボンナノチューブを約600mlの反応に関与しない溶媒に分散させ、Trailigaz ozobloc
TMなどのオゾン発生装置を使って約8時間、オゾン流速約10g/hでオゾン分解を行い、その後約1時間空気でパージする。
反応に関与しない溶媒中のオゾン分解によって、一次オゾニド基(モルオゾニドおよび1,2,3-トリオキシランとしても知られる)、二次オゾニド基(たとえば1,2,4-トリオキシラン)、ペルオキシド基(たとえば二量体ペルオキシド)、アルコール基およびカルボン酸基で官能化された表面を有するカーボンナノチューブが得られると考えられる。いかなる理論にも束縛されることなく、本実施態様のオゾン分解の温度で、一次オゾニドは非常に迅速に双性イオン、その後二次オゾニドに変化すると考えられる。したがって、その後の重合化ステップには、二次オゾニド、ペルオキシド、アルコールおよびカルボン酸基が含まれるだろうと考えられる。
オゾン分解の第二の実施態様は、第一の実施態様のオゾン分解とは異なり、カーボンナノチューブが、約-78℃乃至約100℃、および好ましくは-45℃程度で、液相中で、反応に関与する溶媒に分散されたカーボンナノチューブにオゾンガスを通してオゾン分解する。
反応に関与する溶媒とは、プロトン性溶媒、つまり陽子を供与する溶媒を意味する。反応に関与する溶媒の例には、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、1-ブタノール、tert-ブチルアルコール、ペンタノール、1-ヘキサノール、ヘプタノール、シクロヘキサノール、フェノール、2-ブタノールなどのアルコール、蟻酸、酢酸、プロピオン酸などの酸性溶媒、および水が含まれる。反応に関与する溶媒は、いずれの反応に関与する溶媒の混合物であってもよい。上述していないそのほかの同等または好適な、反応に関与するいずれの溶媒も本願発明に使用してよいと理解されよう。
反応に関与する好ましいアルコール溶媒は、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロピルアルコール、1-ブタノール、tert-ブチルアルコール、ペンタノール、1-ヘキサノールである。好ましい酸性溶媒は蟻酸、酢酸およびプロピオン酸である。
反応に関与する溶媒中のオゾン分解によって、双性イオンで官能されてからヒドロペルオキシドに変化する表面を有するカーボンナノチューブが得られる。
オゾン分解の第3の実施態様は第1の実施態様のオゾン分解の方法とは異なり、カーボンナノチューブを、室温範囲で、側壁が十分に官能化される時間、反応に関与しない溶媒と関与する溶媒の混合物に分散させる。好ましくは、温度範囲は約-78℃乃至約100℃を約1乃至12時間である。
オゾン分解の第4の実施態様では、オゾン分解を気相で、約-78℃乃至約200℃の範囲内の温度で、好ましくは室温程度で行う。この実施態様は第1のオゾン分解の実施態様とは異なり、カーボンナノチューブは液体溶媒に分散されず、オゾン分解は好ましくは、オゾン、オゾン/酸素混合物、またはオゾン/空気混合物などのオゾンを含む気体流をカーボンナノチューブに通して流動床反応器の中で行う。好ましい実施態様では、未処理のカーボンナノチューブ約6gを、Trailigaz ozobloc
TMなどのオゾン発生機を使って、約4時間、約6g/hのオゾン流速でオゾン分解し、その後、約1時間空気でパージする。
気相のオゾン分解によって、一次オゾニド基(モノオゾニドともよばれる)、二次オゾニド基(たとえば1,2,4-トリオキソラン)、ペルオキシド基(たとえば二量体ペルオキシド)、アルコール基およびカルボン酸基で官能化した表面を有するカーボンナノチューブが得られると考えられる。いずれの理論にも束縛されることなく、一次オゾニドはこの実施態様のオゾン分解の温度で、非常に迅速に双性イオンとなり、その後二次オゾニドとなる。したがって、次の重合ステップには、二次オゾニド、ペルオキシド、アルコールおよびカルボン酸基が関与するだろうと考えられる。
オゾン分解のステップは、カーボンナノチューブの側壁に官能基を含む官能化表面をもつカーボンナノチューブを提供する。典型的には、側壁の官能基は、ヒドロペルオキシド、ペルオキシド、アルコール、またはカルボン酸などの酸素部分である。これらのオゾン分解したカーボンナノチューブは、ポリマー鎖の付着(接合)のためのマクロ開始剤とみなすことができる。理論に束縛されることを意図することなく、反応に関与しない溶媒中、反応に関与する溶媒中、および気相でのオゾン分解のメカニズムを図1に記載する。
代替的には、カーボンナノチューブはカルボン酸、塩化アシル、アルコールおよびアミンなどの誘導体官能基を、たとえば酸処理、KMnO4処理、OsO4処理、またはそのほかの官能化カーボンナノチューブを得るための処理など、オゾン分解以外の
処理によって官能化することができる。
官能化カーボンナノチューブは、洗浄および乾燥によって分離および保存することができる。代替的には、官能化カーボンナノチューブは、さらなる精製または分離ステップを要することなくポリマー複合材料を形成する合成のために使用することができる。
本願発明の実施態様の重合化ステップには、上述のオゾン分解によって生成されるカーボンナノチューブに付着させる官能基に関与する重合化反応のいずれも含むことができる。つまり、ヒドロキシペルオキシド、ペルオキシド、アルコール、またはカルボン酸酸素部分が関与する重合化反応はいずれも、本出願の範囲内に含まれる。3種類のそのような好適な重合化には、「(カーボンナノチューブ)からの接合(grafting from)」、「(カーボンナノチューブ)への接合 (grafting onto)」、または「(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)」重合化が含まれる。これらの方法の一部には、ラジカル重合化が含まれる。以下に記載の重合化ステップはいずれも、上述の本願発明の方法を用いて得られた官能化カーボンナノチューブのいずれにも行うことができる。各種重合化ステップのメカニズムを、図1、2、および3に記載する。
「(カーボンナノチューブ)からの接合(grafting from)」重合化では、重合化は、好適なモノマーの存在下において好適な方法で活性化または開始する(図1)。開始因子は必要ない。たとえば、重合化は、好適なモノマーの存在下における、マクロ開始剤(官能化)カーボンナノチューブの熱または酸化還元分解によって開始することができる。代替的には、電子ビーム、そのほかの放射による開始、UV、超音波処理、マイクロ波、およびそのほかのペルオキシドおよびヒドロペルオキシド分解の技術のいずれかなどによって、そのほかの開始方法も可能となる。
好適なモノマーの例には、メタクリル酸メチル、スチレン、アクリル酸、またはアクリル、メタクリル、スチレン、ビニル、もしくはアリルモノマー、およびそれらの混合物が含まれる。官能化カーボンナノチューブはモノマーの中に分散されるか、モノマーに加えて好適な媒質または溶媒に分散されてもよく、液相または気相中であってよい。トルエンはそのような好適な溶媒の一つである。熱で開始した「(カーボンナノチューブ)からの接合(grafting from)」重合化の場合、官能化したカーボンナノチューブとモノマーの混合物を、重合化が始まり効果が発揮されるのに十分な時間、好適な温度に加熱する。ある実施態様では、官能化したカーボンナノチューブをトルエン中に分散させ、メタクリル酸メチルを加えて、その混合物を不活性雰囲気下で約100℃乃至約140℃で約22時間加熱する。
レドックスで開始した「(カーボンナノチューブ)への接合 (grafting onto)」重合化の場合、官能化したカーボンナノチューブを適切なレドックス触媒および適切なモノマーと、重合化が開始するのに十分な時間接触させる。官能化したカーボンナノチューブとモノマーの混合物を、重合化が開始するのに十分な時間、好適な温度まで加熱してもよい。ある実施態様では、官能化したカーボンナノチューブを水に分散させ、アクリル酸と硫酸鉄(II)を加えて、その混合物を、不活性雰囲気下、室温程度の温度で約22時間放置する。
いずれの理論にも束縛されることなく、反応に関与しない溶媒中でオゾン分解されたカーボンナノチューブの場合、「(カーボンナノチューブ)からの接合(grafting from)」重合化は、オゾン分解ステップで生じた双性イオンから発生した二次オゾニドおよびそのほかのペルオキシ種から始まると考えられている。
「(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)」重合化の場合、ポリマーが接合したカーボンナノチューブは、マクロモノマー(マクロマ)カーボンナノチューブと一つ以上の好適なモノマーの共重合化によって得られる(図2および3)。マクロモノマーカーボンナノチューブは、本願発明に従って官能化されたカーボンナノチューブをさらに反応させて生成する。マクロモノマーカーボンナノチューブは、モノマーに加えて好適な媒質中に分散させてもよい。好適なモノマーの例には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸グリシジル、およびスチレンが含まれる。重合化は、好適なモノマーの存在下において、マクロ開始剤(官能化)カーボンナノチューブを熱または酸化還元分解によって開始することができる。代替的には、電子ビーム、そのほかの放射による開始、UV、超音波処理、マイクロ波、およびそのほかのペルオキシドおよびヒドロペルオキシド分解の技術などのそのほかの開始方法も可能である。
「(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)」重合化のある実施態様では、官能化したカーボンナノチューブを、室温程度で約24時間、メタクリル酸イソシアナートエチルに接触させ、メタクリル酸カーボンナノチューブマクロマを生成する。その後、これをトルエンなどの溶媒中でAIBNなどの開始剤に不活性雰囲気下で接触させる。メタクリル酸メチルなどのモノマーを加えて、約62時間かけて約70℃まで加熱する。
別の実施態様では、メタクル酸カーボンナノチューブマクロマを、トルエンなどの溶媒中でAIBNなどの開始剤に不活性雰囲気下で接触させる。メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸グリシジルを加えて、約48時間かけて約70℃まで加熱する。
さらに別の「(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)」重合化のある実施態様では、オゾン分解したカーボンナノチューブを、3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート(約4g)に、室温程度で約66時間接触させて、スチレンカーボンナノチューブマクロマを生成する。その後、これをAIBNなどの好適な開始剤中、任意でトルエンなどの液体溶媒中に不活性雰囲気下で分散させる。スチレンを加えて約70℃まで加熱し、共重合化させる。
「(カーボンナノチューブ)への接合 (grafting onto)」重合化の場合、イソシアナートを含むポリマーまたはコポリマーとオゾン分解したカーボンナノチューブを反応させて、ポリマーを接合させたカーボンナノチューブを得る(図2および3)。好適なコポリマーの例には、ポリ(スチレン-コ-3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート)が含まれ、好適なイソシアナートポリマーには、ポリ(イソシアナート-エチルメタクリラート)またはポリ(3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート)が含まれる。代替的には、オゾン分解したカーボンナノチューブを、たとえば無水物、塩化アシル、またはアミン官能化ポリマーなど、ほかのいずれかの官能化ポリマーと反応させてもよい。
「(カーボンナノチューブ)への接合 (grafting onto)」重合化のある実施態様では、3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート、スチレン、およびAIBN、またはそのほかの好適な開始剤を、トルエン中、約70℃で約77時間、不活性雰囲気下で混合して調製する。その後、オゾン分解したカーボンナノチューブを、約48時間、室温程度の温度でこのコポリマーと接触させ、ポリマーが接合されたカーボンナノチューブを生成する。オゾン分解したカーボンナノチューブは、任意で、トルエンなどの媒質中に分散させてからコポリマーと接触させてもよい。
本願発明の方法に使用するのに好適なビニルモノマーには、アクリル酸、アクリル酸アリル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸4-ビフェニリル、2-ブロモアクリル酸、アクリル酸2-ブロモ-エチル、アクリル酸2-ブロモエチル、2-ブロモメチル-アクリル酸、アクリル酸2-ブロモメチルエチル、アクリル酸2-ブロモメチルメチル、ジアクリル酸1,3-ブチレン、ジアクリル酸1,4-ブチレン、2-ブチレン-1,4ジアクリル酸、アクリル酸2-(2-ブトキシエトキシ)エチル、アクリル酸2-ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、クロロアクリル酸、アクリル酸2-クロロブチル、アクリル酸2-クロロエチル、アクリル酸2-シアノブチル、2-シアノ、アクリル酸エチル、アクリル酸2-シアノイソブチル、アクリル酸2-シアノエチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸n-デシル、アクリル酸2-(ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸3-(ジエチルアミノ)プロピル、ジアクリル酸ジ(エチレングリコール)、アクリル酸ジヒドロジシクロペンタジエニル、アクリル酸2,3-ジヒドロキシプロピル、アクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル、3-(ジメチルアミノ)ネオペンチル-アクリル酸、アクリル酸3-(ジメチルアミノ)プロピル、ジアクリル酸ジ(プロピレングリコール)、テトラクリル酸ジ(トリメチロールプロパン)、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2-(2-エトキシエトキシ)エチル、アクリル酸2-エトキシエチル、アクリル酸エチル、ジアクリル酸エチレン、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸グリシジル、1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシルアクリル酸、アクリル酸1H, 1-H-ヘプタフルオロブチル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチル、アクリル酸1H-ヘキサフルオロイソプロピル、ジアクリル酸ヘキサンジオール、アクリル酸n-ヘキシル、アクリル酸4-ヒドロキシブチル、アクリル酸2-ヒドロキシエチル、アクリル酸2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル、アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸イソデシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸イソプロポキシエチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸メタリル、アクリル酸2-(2-メトキシエトキシ)エチル、アクリル酸2-メトキシエチル、アクリル酸ナフチル、アクリル酸ネオペンチル、ジアクリル酸ネオペンチルグリコール、アクリル酸ノニル、アクリル酸オクタデシル、アクリル酸1H,1H,5H-オクタフルオロペンチル、アクリル酸n-オクチル、アクリル酸1H,1H-ペンタデカフルオロオクチル、アクリル酸2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル、ジアクリル酸1,5-ペンタンジオール、アクリル酸n-ペンチル、アクリル酸2-フェノキシエチル、アクリル酸フェニル、ジアクリル酸1,4-フェニレン、ジ(アクリル酸)1,4-フェニレン、アクリル酸2-フェニルエチル、2-ホスホノアクリル酸トリメチル、アクリル酸プロパルギル、アクリル酸n-プロピル、ジアクリル酸1,2-プロピレングリコール、ジアクリル酸1,3-プロピレングリコール、アクリル酸テトラデシル、ジアクリル酸テトラ(エチレングリコール)、アクリル酸2,2,3,3-テトラフルオロプロピル、2,3,3-トリクロロアクリル酸、アクリル酸トリデシル、ジアクリル酸トリ(エチレングリコール)、アクリル酸2,2,2-トリフルオロエチル、トリアクリル酸1,1,1-トリ(2-ヒドロキシエトキシメチル)プロパン、イソシアヌル酸トリアクリル酸トリ(2-ヒドロキシエチル)、アクリル酸3,5,5-トリメチルシクロヘキシル、アクリル酸3,5,5-トリメチルヘキシル、ジアクリル酸トリ(プロピレングリコール)、アクリル酸ビニルなどのアクリルモノマー、メタクリル酸、メタクリル酸2-(アセトアセトキシ)エチル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸ベンジル、ジメタクリル酸ビスフェノールA、メタクリル酸2-ブトキシエチル、メタクリル酸n-ブチル、メタクリル酸s-ブチル、メタクリル酸tert-ブチル、メタクリル酸N-tert-ブチル-2-アミノエチル、メタクリル酸2-クロロ-2-ヒドロキシプロピル、 メタクリル酸2-クロロエチル、メタクリル酸クロロメチル、メタクリル酸2-シアノエチル、ジメタクリル酸1,4-シクロヘキサンジオール、メタクリル酸シクロヘキシル、ジメタクリル酸デカンジオール、メタクリル酸デシル、メタクリル酸2,3-ジブロモプロピル、メタクリル酸2-(ジブチルアミノ)エチル、メタクリル酸ジシクロペンテニル、メタクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、メタクリル酸2-(ジエチルアミノ) エチル、メタクリル酸3-(ジメチルアミノ)プロピル、メタクリル酸3,4-ジヒドロキシブチル、メタクリル酸2,3-ジヒドロキシプロピル、メタクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル、1H, 1H,7H-ドデカフルオロヘプチルメタクリル酸、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2,3-エポキシブチル、メタクリル酸3,4-エポキシブチル、メタクリル酸2,3-エポキシプロピル、メタクリル酸4-エトキシブチル、メタクリル酸2-エトキシエチル、メタクリル酸エチル、エチル-2-ブロモメチル-メタクリル酸、メタクリル酸2-エチルブチル、ジメタクリル酸1,2-エチレン、メタクリル酸2-エチルヘキシル、エチル2-(トリメトキシシリルメチル-)メタクリル酸、メタクリル酸フルフリル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸1H,1H,2H,2H-ヘプタデカフルオロデシル、メタクリル酸1H, 1-H-ヘプタフルオロブチル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチル、メタクリル酸1H-ヘキサフルオロイソプロピル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸4-ヒドロキシブチル、メタクリル酸2-ヒドロエチル、メタクリル酸3-オキソプロピル、メタクリル酸3-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2-イソシアナートエチル、メタクリル酸イソデシル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸メタリル、メタクリル酸2-(2-メトキシエトキシ)エチル、メタクリル酸2-メトキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2-メチル-2-ニトロプロピル、メタクリル酸2-(メチルチオ)エチル、メタクリル酸メチル2-ブロモメチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸4-ノニルフェニル、メタクリル酸オクタデシル、メタクリル酸n-オクチル、メタクリル酸ペンタブロモフェニル、メタクリル酸ペンタクロロフェニル、メタクリル酸1H,
1-H-ペンタフルオロオクチル、メタクリル酸2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸2-フェノキシエチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸2-フェニルエチル、メタクリル酸n-プロピル、ジメタクリル酸1,2-プロピレン、メタクリル酸2-スルホエチル、メタクリル酸3-スルホプロピルカリウム塩、メタクリル酸2,2,3,3-テトラフルオロプロピル、メタクリル酸トリメチルシリル、メタクリル酸2-(トリメチルシリルオキシ)エチル、メタクリル酸3-(トリメチルシリルオキシ)プロピル、メタクリル酸ビニルなどのメタクリル酸モノマー、スチレン、4-アセトキシスチレン、2-アミノスチレン、4-アミノスチレン、4-ベンジルオキシ-3-メトキシスチレン、3,5-ビス(トリフルオロメチル)スチレン、ブロモスチレン、4-tert-ブチルスチレン、4-カルボキシスチレン、クロロスチレン、3-クロロメチルスチレン、4-クロロメチルスチレン、4-クロロ- α-メチルスチレン、シアノスチレン、2,5-ジクロロスチレン、2,6-ジクロロスチレン、3,4-ジクロロスチレン、α,β-ジフルオロスチレン、1,2-ジフルオロスチレン、2,6-ジフルオロスチレン、1,3-ジイソプロペニルベンゼンスチレン、3,4-ジメトキシスチレン、α,2-ジメチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、2,5-ジメチルスチレン、ジビニルスチレン、4-エトキシスチレン、2-エチルスチレン、4-エチルスチレン、3-ヨードスチレン、2-フルオロスチレン、3-フルオロスチレン、4-フルオロスチレン、2-ヒドロキシスチレン、3-ヒドロキシスチレン、4-ヒドロキシスチレン、4-イソプロピルスチレン、2-メトキシスチレン、3-メトキシスチレン、4-メトキシスチレン、2-メトキシ-4-ヒドロキシスチレン、α-メチルスチレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、β-ニトロスチレン、2-ニトロスチレン、3-ニトロスチレン、4-ニトロスチレン、ペンタブロモスチレン、ペンタフルオロスチレン、4-フェノキシスチレン、4-フェニルスチレン、4-スルホン酸ナトリウム塩スチレン、2-トリフルオロメチルスチレン、3-トリフルオロメチルスチレン、4-トリフルオロメチルスチレン、2,4,6-トリメチルスチレンなどのスチレンモノマー、 4-ブロモ-1,2-ブタジエン、4-クロロ-1,2-ブタジエン、4-ヒドロキシ-1,2-ブタジエン、4-ヨード-1,2-ブタジエン、3-メチル-1,2-ブタジエン1,3-ブタジエン1,2-ブタジエン、2-ブロモ-1,2-ブタジエン、1-クロロ-1,2-ブタジエン、l-クロロ-2-メチル-1,2-ブタジエン、1-クロロ-3-メチル-1,2-ブタジエン、2-クロロ-1,2-ブタジエン、2-クロロ-3-メチル-1,2-ブタジエン、1,2-ジクロロ-1,2-ブタジエン、2,3-ジクロロ-1,2-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,2-ブタジエン、2-フルオロ-1,2-ブタジエン、ヘキサクロロ-1,2-ブタジエン、ヘキサフルオロ-1,2-ブタジエン、2-ヨード-1,2-ブタジエン、2-メチル-1,2-ブタジエンなどの共役ジエン、臭化ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブチルビニルエーテル、酢酸ビニル、1-クロロ-1-フルオロエチレン、臭化ビニリデン、1,2-ジブロモ-cis-エチレン、1,2-ジブロモ-trans-エチレン、1,2-ジクロロ-cis-エチレン, 1,2-ジクロロ-trans-エチレン、テトラブロモエチレン、テトラクロロエチレン、テトラヨードエチレン、トリブロモエチレン、トリクロロエチレン、フッ化ビニリデン、プロペン、ブテン、およびビニルモノマーなどのビニルモノマーが含まれる。これらは、単独で使用してもよく、または複数を共重合化してもよい。
いずれの理論にも束縛されることなく、ポリマー鎖のカーボンナノチューブ表面への物理的付着は化学的付着とともに達成されると考えられる。実際、物理的および化学的付着の間には相乗効果があると考えられる。
本願の方法によって得られるポリマーカーボンナノチューブ複合材料は、本出願に従って、ポリマーまたは樹脂基体に組み込まれてもよい。いずれの熱可塑性または熱硬化性ポリマーも基体として使用してよい。ポリマーカーボンナノチューブ複合材料は、繊維に組み込んで繊維強化ポリマー複合材料とすることもでき、または更なる用途のために複合材料の混合物とすることもできる。
実施例
以下の実施例は、本願発明の様々な実施態様の具体例であり、本願発明の範囲を限定することを意図しない。本願発明の精神および範囲から逸脱しない限り、修正および変更することができる。本願明細書に記載の方法及び材料と同等のいずれの方法及び材料も本願発明をテストするために使用することができるが、好ましい方法及び材料が記載される。すべての実施例において、純度95%を超え、直径1乃至16mm、長さ1乃至10μmの3乃至15枚の壁からなる多層の未処理のカーボンナノチューブを使用した。
反応に関与しない溶媒中におけるオゾン分解による官能化したカーボンナノチューブ(CNT-1)の調製
未処理のカーボンナノチューブ(6g)を、広域超音波処理(Vibracell 75043)を用いてクロロホルム(600ml)中に分散させた。オゾン分解は、Trailigaz ozoblocを用い、室温で8時間、オゾン流速10g/hで行い、その後空気でパージした(1時間)。CNTをろ過し、クロロホルム100mlで3回洗浄して、真空下(20mmHg)室温で乾燥させた。TGA解析では、100乃至400℃で重量が約7 重量%減少したことが明らかになったが、未処理のナノチューブのTGA解析ではそれは現れなかった。EDXでは、CNTの酸素組成の増加が認められ、未処理のCNTとオゾン分解したCNTでそれぞれ、2重量%乃至4.5重量%増加した。FTIR解析(図5)では、エステルおよびカルボン酸(1040, 1160, 1260
and 1740 cm-1)、またはアルコール(3400 cm-1)など、期待される官能基による各種シグナルが現れた。さらに、DSC解析では、オゾニド基またはペルオキシド基の熱分解による発熱遷移が約155℃に現れた。これは、二番目のいずれの遷移も現れなかったサンプルのDSC解析によって確認された。
反応に関与する溶媒中におけるオゾン分解による官能化カーボンナノチューブ(CNT-2)の調製
未処理のカーボンナノチューブ(6g)を、広域超音波処理(Vibracell 75043)を用いてエタノール(600ml)中に分散させた。オゾン分解は、Trailigaz ozoblocを用い、-45℃で8時間、オゾン流速10g/hで行い、その後空気でパージした(1時間)。CNTをろ過し、エタノール100mlで3回洗浄して、真空下(20mmHg)室温で乾燥させた。官能化したCNTを不活性雰囲気下、4℃で保存した。TGA解析では、100乃至400℃で重量が約4.5 重量%減少したことが明らかになった。DSC解析では、ヒドロペルオキシド基の熱分解による発熱遷移が約100℃に現れた。これは、二番目のいずれの遷移も現れなかったサンプルのDSC解析によって確認された。
気相におけるオゾン分解による官能化カーボンナノチューブ(CNT-3)の調製
流動層反応器の中で、オゾン/空気混合流を未処理のカーボンナノチューブ(6g)に通した。オゾン分解は、Trailigaz ozoblocを用い、室温で4時間、オゾン流速6g/hで行い、その後空気でパージした(1時間)。TGA解析では、140乃至600℃で重量が約20 重量%減少したことが明らかになった。官能化CNTを合成されたままの状態で以下のステップ((カーボンナノチューブ)からの接合(grafting from)、(カーボンナノチューブ)への接合 (grafting onto)」、または(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)重合)で用い、さらなる精製または分離ステップを行わなかった。しかし、(カーボンナノチューブ)からの接合(grafting from)重合では、オゾン化カーボンナノチューブを室温で乾燥させなければならない。そうしないと、ペルオキシドおよび二次オゾニドが未熟なまま分解する可能性があると考えられている。FTIR解析では、エステルおよびカルボン酸(1040, 1160, 1260
and 1740 cm-1)、またはアルコール(3400 cm-1)など、期待される官能基による各種シグナルが現れた。DSC解析では、ヒドロペルオキシド基の熱分解による発熱遷移が約150℃に現れた。これは、二番目のいずれの遷移も現れなかったサンプルのDSC解析によって確認された。
熱で開始する「(カーボンナノチューブ)からの接合(grafting from)」重合化を用いたオゾン分解CNT-1およびCNT-2からのポリマー接合カーボンナノチューブ(CNT-4.1およびCNT-4.2)の調製
4.1 反応に関与しない溶媒中におけるオゾン分解CNTからのメタクリル酸メチル重合化 − CNT-4.1
オゾン分解CNT-1(300mg)を、トルエン中に機械的にかくはんしながら分散させ、十分に分散したら、メタクリル酸メチル(5g)をシュレンク管に加えた。その混合物を不活性雰囲気下、140℃で22時間加熱したところ、粘度の上昇が認められた。そのCNTをろ過して広範囲にトルエンで洗浄し、真空下(20mmHg)、乾燥器(100℃)中で乾燥させた。TGA解析では、150℃乃至450℃で約14重量%の重量の減少が見られた。
4.2 反応に関与する溶媒中におけるオゾン分解CNTからのメタクリル酸メチル重合化 − CNT-4.2
オゾン分解CNT-2(300mg)を、トルエン中に機械的にかくはんしながら分散させ、十分に分散したら、メタクリル酸メチル(5g)をシュレンク管に加えた。その混合物を不活性雰囲気下、100℃で22時間加熱したところ、粘度の上昇が認められた。そのCNTをろ過して広範囲にトルエンで洗浄し、真空下(20mmHg)、乾燥器(100℃)中で乾燥させた。TGA解析では、150℃乃至450℃で約11.8重量%の重量の減少が見られた。
4.3 比較例:未処理のCNTからのメタクリル酸メチル重合化 − CNT-4.3
未処理のCNT(300mg)を超音波処理によってトルエン中に分散させ、シュレンク管に加えた。メタクリル酸メチル(5g)を加えた。その混合物を不活性雰囲気下、22時間140℃で加熱した。反応中、粘度は安定していた。そのCNTをろ過し、トルエンで広範囲に洗浄して真空下(20mmHg)、乾燥器(100℃)中で乾燥させた。TGA解析では、150℃乃至450℃で約3重量%の重量の減少が見られ、重合化が生じていないことが示唆された。
レドックスで開始する「(カーボンナノチューブ)からの接合(grafting from)」重合化を用いたポリマー接合カーボンナノチューブの調製
5.1 反応に関与する溶媒中でオゾン分解したCNTからのアクリル酸の重合化―CNT-5.1
オゾン分解したCNT-2(300mg)を機械的にかくはんしながら水に分散させた。十分に分散したら、アクリル酸(5g)と硫酸鉄(II)(300mg)を加えた。その混合物を不活性雰囲気下に置いた。24時間後、そのCNTをろ過して水で広範囲に洗浄し、真空下(20mmHg)、乾燥器(120℃)中で乾燥させた。TGA解析では、120℃乃至550℃で約26重量%の重量の減少が見られた。
5.2 比較例:未処理のCNTからの重合化−CNT-5.2
未処理のCNT(300mg)を超音波処理して水に分散させた。十分に分散したら、アクリル酸(5g)と硫酸鉄(II)(300mg)を加えた。その混合物を不活性雰囲気下に置いた。24時間後、そのCNTをろ過して水で広範囲に洗浄し、真空下(20mmHg)、乾燥器(120℃)中で乾燥させた。TGA解析では、120℃乃至550℃で約5重量%の重量の減少が見られた。
カーボンナノチューブマクロマの調製(CNT-6.1およびCNT-6.2)
6.1 メタクリル酸CNTマクロマの調製―CNT-6.1
オゾン分解したCNT-1(300mg)を、不活性雰囲気下で機械的にかくはんしながら乾燥トルエン(ナトリウム乾燥)50mlに分散させた。十分に分散したら、イソシアナト-メタクリル酸(1.55g)を滴下して加え、室温で24時間かくはんし続けた。そのCNTマクロマをろ過し、トルエンで広範囲に洗浄して、真空下(20mmHg)室温で乾燥させた。CNTマクロマを不活性雰囲気下、4℃で保存した。TGA解析では、170℃乃至460℃で約7.8重量%の重量の減少が見られた。
6.2 スチレンCNTマクロマの調製―CNT-6.2
オゾン分解したCNT-1(256mg)を、不活性雰囲気下で機械的にかくはんしながら乾燥トルエン(ナトリウム乾燥)75mlに分散させた。十分に分散したら、3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート(4g)を滴下して加え、室温で66時間かくはんし続けた。そのCNTをろ過し、トルエンで広範囲に洗浄して、真空下(20mmHg)室温で乾燥させた。官能化したCNTを不活性雰囲気下、4℃で保存した。TGA解析では、130℃乃至420℃で約17.8重量%の重量の減少が見られた。
6.3 比較例:イソシアナト-エチルメタクリル酸と未処理のCNTの反応性―CNT-6.3
未処理のCNT-1(300mg)を、不活性雰囲気下で機械的にかくはんしながら乾燥トルエン(ナトリウム乾燥)50mlに分散させた。十分に分散したら、イソシアナト-エチルメタクリル酸(1.55g)を滴下して加え、室温で24時間かくはんし続けた。そのCNTをろ過し、トルエンで広範囲に洗浄して、真空下(20mmHg)室温で乾燥させた。TGA解析では、170℃乃至460℃で約2重量%の質量の減少が見られた。
CNT-6と「(カーボンナノチューブ)を経由した接合
(grafting through)」共重合化を用いたポリマー接合カーボンナノチューブ(CNT-7)の調製
7.1 メタクリル酸メチルとのメタクリル酸CNTマクロマ「(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)」共重合化−CNT-7.1
メタクリル酸CNTマクロマ(CNT-6.1, 150mg)、AIBN(35mg)、およびトルエン(5ml)を、不活性雰囲気下で機械的にかくはんして分散させた。メタクリル酸メチル(1.1g)を加えて70℃に加熱した。62時間後、そのCNTをろ過し、トルエンで広範囲に洗浄して、真空下(20mmHg)、乾燥器(100℃)で乾燥させた。TGA解析では、130℃乃至455℃で約24.0重量%の重量の減少が見られた。
7.2 メタクリル酸メチルとのメタクリル酸CNTマクロマ「(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)」共重合化−CNT-7.2
メタクリル酸CNTマクロマ(CNT-6.1, 310mg)、AIBN(517mg)、およびトルエン(75ml)を、不活性雰囲気下で機械的にかくはんして分散させた。メタクリル酸メチル(33g)とメタクリル酸グリシジル(5.3g)を加えて70℃で加熱した。48時間後、そのCNTをろ過し、トルエンで広範囲に洗浄して、真空下(20mmHg)、乾燥器(100℃)で乾燥させた。TGA解析では、165℃乃至450℃で約37.3重量%の重量の減少が見られた。
7.3 スチレンとのスチレンCNTマクロマ「(カーボンナノチューブ)を経由した接合 (grafting through)」共重合化−CNT-6.3
スチレンCNTマクロマ(CNT-6.2, 167mg)、AIBN(37.5mg)、およびトルエン(5ml)を、不活性雰囲気下で機械的にかくはんして分散させた。スチレン(1.1g)を加えて70℃で加熱した。62時間後、そのCNTをろ過し、トルエンで広範囲に洗浄して、真空下(20mmHg)、乾燥器(100℃)で乾燥させた。TGA解析では、130℃乃至445℃で約21.6重量%の重量の減少が見られた。
コポリマーの官能化CNTへの「(カーボンナノチューブ)への接合 (grafting onto)」によるポリマー接合カーボンナノチューブ(CNT-8)の調製
70℃で77時間、不活性雰囲気下で、3-イソプロペニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアナート(8g)、スチレン(39.7g)およびAIBN(1.1g)をトルエン(100ml)中で混合して、コポリマーを調製した。そのコポリマーの組成は、立体排除クロマトグラフィー、FTIR、および1H NMRを用いて確認した。温度が室温まで下がってから、トルエン80mlとオゾン分解CNT(CNT-1)6gをその混合物に加えた。48時間後、官能化したCNTをろ過し、広範囲にトルエンで洗浄して、真空下(20mmHg)、乾燥器(100℃)中で乾燥させた。TGA解析では、130℃乃至450℃で約14重量%の重量の減少が見られた。
エポキシ樹脂への分散
官能化したカーボンナノチューブは、エポキシ樹脂などの有機材料への分散性が高い。図6A、6B、7A、および7Bは光学顕微鏡によるもので、エポラム(Epolam)2015エポキシ樹脂(1重量%)にポリマー接合カーボンナノチューブを十分に分散させた状態を示している。本願発明のいくつかの実施態様を上述したが、本願発明はさらなる変更をすることも可能で、本出願は、一般に本願発明の原則に従い、本願発明が関連する技術分野の知識または慣行の範囲内に入る本願開示からの解離などを含み、本願明細書に記載の基本的な特徴に適用され、付属の請求項に定義される本願発明の範囲内に収まる、本願発明のバリエーション、用途、または改変のいずれをも範囲に含めることを意図することは理解されよう。

Claims (29)

  1. ポリマーカーボンナノチューブ複合材料の形成の方法であって、当該方法が、
    カーボンナノチューブをオゾンと接触させて、前記カーボンナノチューブの側壁に少なくとも一つの酸素部分を官能化するステップと、
    前記カーボンナノチューブの少なくとも1つの前記官能化された酸素部分にモノマーを反 応させて、前記カーボンナノチューブの側壁に前記モノマーを化学結合により結合させる ステップと、
    ついで前記カーボンナノチューブの側壁に化学結合により結合したモノマーに、(a)少 なくとも一つのモノマーを重合させるか、又は(b)イソシアナートを含有する少なくと も一つのポリマー若しくはイソシアナートを含有する少なくとも一つのコポリマーと反応させて、前記カーボンナノチューブの側壁にポリマー鎖を化学結合により結合させるステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記の少なくとも一つの酸素部分が、一次オゾニド、二次オゾニド、ペルオキシド、ヒドロペルオキシド、アルコール基およびカルボン酸基からなるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記カーボンナノチューブを非プロトン性溶媒中に分散させて、前記カーボンナノチューブ分散系を、−78℃乃至150℃でオゾンに接触させる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記非プロトン性溶媒が、アルカン、アルケン、芳香族、ハロゲン化溶媒、カルボニル化溶媒、エーテル化溶媒、シアン化溶媒、無水物溶媒、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記非プロトン性溶媒がクロロホルムである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記カーボンナノチューブをプロトン性溶媒に分散させて、前記カーボンナノチューブ分散系を、−78℃乃至100℃でオゾンに接触させる、請求項1または2に記載の方法。
  7. 前記プロトン性溶媒が、アルコール、酸性溶媒、水、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記プロトン性溶媒がエタノールである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記カーボンナノチューブをプロトン性および非プロトン性溶媒の混合物に分散させて、前記カーボンナノチューブ分散系を−78℃乃至100℃でオゾンに接触させる、請求項1または2に記載の方法。
  10. 前記非プロトン性溶媒が、アルカン、アルケン、芳香族、ハロゲン化溶媒、カルボニル化溶媒、エーテル化溶媒、シアン化溶媒、無水物溶媒、およびそれらの混合物からなるグループから選択され、前記プロトン性溶媒がアルコール、酸性溶媒、水、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記カーボンナノチューブを、−78℃乃至200℃で気相においてオゾンと接触させる、請求項1または2に記載の方法。
  12. オゾンを含む気体を前記カーボンナノチューブに通過させて、前記カーボンナノチューブの側壁に少なくとも1つの酸素部分で官能化する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記カーボンナノチューブの少なくとも1つの前記酸素部分にモノマーを反応させて、 前記カーボンナノチューブの側壁に前記モノマーを化学結合により結合させ、ついで前記 カーボンナノチューブの側壁に化学結合により結合したモノマーに、少なくとも一つのモノマーを重合させて、ポリマー鎖を前記カーボンナノチューブの側壁に共有結合により結合させるステップであって、当該ステップがさらに、活性化因子を加えるステップを含む、請求項1乃至12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記活性化因子が活性化エネルギーである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記活性化エネルギーが熱エネルギーである、請求項14に記載の方法。
  16. 前記活性化因子がレドックス触媒である、請求項13に記載の方法。
  17. 前記少なくとも1つのモノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、ビニル、またはアリルモノマー、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、請求項13乃至16のいずれかに記載の方法。
  18. 請求項13乃至17のいずれかに記載の方法であって、当該方法がさらに、前記の官能 化された酸素部分を有するカーボンナノチューブを、溶媒を用いてモノマー中に分散させるステップを含む、方法。
  19. 前記溶媒がトルエンである、請求項18に記載の方法。
  20. 前記モノマーがメタクリル酸メチルであって、前記活性化因子が熱である、請求項13に記載の方法であって、当該方法がさらに、前記の官能化された酸素部分を有するカーボンナノチューブをトルエン中に分散させてから、メタクリル酸メチルと反応させて、不活性雰囲気下22時間、100℃乃至140℃で加熱するステップを含む、方法。
  21. 前記モノマーがアクリル酸であって、前記活性化因子が硫酸鉄(II)である請求項13に記載の方法であって、当該方法がさらに、前記の官能化された酸素部分を有するカーボンナノチューブを水に分散させてから、アクリル酸および硫酸鉄(II)と反応させるステップを含む、方法。
  22. 前記イソシアナートを含有するポリマーまたは前記イソシアナートを含有するコポリマーが、ポリ(スチレン−コ−3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアナート)、ポリ(イソシアナート−エチルメタクリル酸)、およびポリ(3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアナート)からなるグループから選択される、請求 項21に記載の方法。
  23. 請求項1に記載の方法であって、さらに、前記官能化された酸素部分を有するカーボンナノチューブを媒質中に分散させてから前記コポリマーと接触させるステップを含む、方法。
  24. 前記イソシアナートを含有するコポリマーを、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアナート、スチレン、および開始剤を混合することによって調製する、請求項22乃至23のいずれかに記載の方法。
  25. 前記官能化された酸素部分を有するカーボンナノチューブを、前記イソシアナートを含有するコポリマーに室温で48時間、接触させ、コポリマー鎖を前記カーボンナノチューブに化学結合により結合させる、請求項24に記載の方法。
  26. 前記カーボンナノチューブを非プロトン性溶媒中に分散させて、前記カーボンナノチュ ーブ分散系を、−45℃乃至150℃でオゾンに接触させる、請求項1または2に記載の 方法。
  27. 前記カーボンナノチューブを非プロトン性溶媒中に分散させて、前記カーボンナノチュ ーブ分散系を、−45℃乃至30℃でオゾンに接触させる、請求項1または2に記載の方 法。
  28. 前記カーボンナノチューブをプロトン性溶媒に分散させて、前記カーボンナノチューブ 分散系を、−45℃でオゾンに接触させる、請求項1または2に記載の方法。
  29. 前記カーボンナノチューブを、室温で気相においてオゾンと接触させる、請求項1また は2に記載の方法。
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