JP5702817B2 - スタッドピンおよびこれを用いたタイヤ - Google Patents

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Description

本発明はスタッドピンおよびこれを用いたタイヤに関し、詳しくは、特に氷雪路面上での走行に適したスタッダブルタイヤ用のスタッドピン、および、これを用いたスタッダブルタイヤに関する。
従来、主として冬用タイヤとして、トレッド表面に金属製のスタッドピンを配設したスタッダブルタイヤが知られている。スタッダブルタイヤに使用されるスタッドピンは、一般に、トレッド表面から突出するピン部分と、トレッド内部に埋設される本体部分とからなり、走行時にはトレッド表面から突出したピン部分が路面に食い込むことで、路面とタイヤとの間の摩擦力を向上して、これにより、氷雪路面上での操縦安定性能を確保することができるものである。
スタッドピンに関する改良技術としては、例えば、特許文献1に、平面図で丸くない細長い板状スパイク根元を備え、その最大延長部が長手軸線を形成し、平面図で丸くない細長いスパイク上部分を備え、その最大延長部が長手軸線を形成し、スパイク根元とスパイク上部分とが相互に交差されて、スパイク根元の長手軸線がスパイク上部分の長手軸線と零と相違する角度を形成する車両タイヤ用のスパイクが開示されている。また、従来の一般的なスタッドピンの端部表面の形状は、平坦面または少し盛り上がったラウンド形状であって、切欠き部等のない1つの連続面から構成されているものが一般的であった。
特許第4088055号公報(特開2002−120517号公報)
スタッダブルタイヤにおいては、氷雪路面上での駆動性能および制動性能に加えて、耐スタッドオフ性能(スタッドピンの脱落防止性能)が重要となる。このため、スタッドピンの形状およびそのタイヤへの配置条件については従来より種々検討されてきているが、例えば、上記特許文献1に記載の技術についても、スパイク根元の短径方向の向きに倒れる路面入力があった際にスタッドオフが生じ易いとも考えられるなど、未だ十分なものではなかった。よって、上記要求性能をより高度に両立できるスタッドピンおよびこれを用いたタイヤの実現が望まれていた。そこで本発明の目的は、氷雪路面上での駆動性能および制動性能と、耐スタッドオフ性能とをともに向上したスタッドピンおよびこれを用いたタイヤを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のスタッドピンは、タイヤトレッドの表面に配設して用いられるタイヤ用のスタッドピンであって、前記タイヤトレッドの内部に埋設されるボディ部分と、該ボディ部分の一端に突設され該タイヤトレッドの表面から突出するピン部分と、を備え、該ボディ部分が、該ピン部分が突設された一端側に形成されたボディ本体部と、該ピン部分が突設されているのとは反対の他端側に形成されたフランジ部とを含み、スタッドピンの軸方向に直交する断面内において、前記ボディ本体部が直交する2つの対称軸A,Bを有する線対称形状を呈し、前記フランジ部が少なくとも1つの対称軸を有する線対称形状を呈し、該フランジ部の対称軸のうち軸方向における該フランジ部の長さが最大のものを長手対称軸Cとしたとき、該長手対称軸Cに直交する方向における該フランジ部の長さの最大値が該長手対称軸C上の該フランジ部の長さよりも小さく、前記ボディ本体部の対称軸A,B上の該ボディ本体部の長さをLa,LbとしたときLa≧Lbを満足する対称軸Aと、該フランジ部の長手対称軸Cとの方向が略一致しており、かつ、前記ピン部分の、スタッドピンの軸方向における端部表面に、端部表面を横切る溝が少なくとも1本形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明のタイヤは、上記本発明のスタッドピンが、トレッド陸部に配設されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、上記構成としたことにより、特には、スタッドピンの総重量を維持しつつ、または軽量化させつつ、制駆動性能を向上させることができ、氷雪路面上での駆動性能および制動性能と、耐スタッドオフ性能とをともに向上したスタッドピンおよびこれを用いたタイヤを実現することが可能となった。
本発明のスタッドピンの一例を示す説明図である。 本発明に係るフランジ部の断面形状の具体例を示す概略断面図である。 本発明に係るボディ本体部の断面形状の具体例を示す概略断面図である。 本発明のスタッドピンの他の例を示す上面図である。 本発明に係るピン部分の断面形状の具体例を示す概略断面図である。 本発明のスタッドピンにおけるボディ部分とピン部分との連結部構造の具体例を示す説明図である。 本発明のタイヤの一例のトレッド表面を示す部分展開図である。 本発明のタイヤの他の例のトレッド表面を示す概略部分展開図である。 本発明のスタッドピンの他の例における孔部の形成状態を示す説明図である。 本発明のタイヤのさらに他の例のトレッド表面を示す概略部分展開図である。 本発明のタイヤのさらに他の例のトレッド表面を示す概略部分展開図である。 従来例に係るフランジ部、ボディ本体部およびピン部分の形状を示す概略断面図である。 本発明のタイヤのさらに他の例のトレッド表面を示す概略部分展開図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明は、タイヤトレッドの表面に配設して用いられるタイヤ用のスタッドピンの改良に係るものである。図1は、本発明のスタッドピンの一例を示す(a)上面図、(b)(a)中のX方向から見た側面図、(c)ボディ本体部の断面図、(d)フランジ部の断面図、並びに、ピン部分の(e)上面図および(f)側面図である。図示するように、本発明のスタッドピンは、タイヤトレッドの内部に埋設されるボディ部分1と、その一端に突設されタイヤトレッドの表面から突出するピン部分2と、を備えている。また、ボディ部分1は、ピン部分2が突設された一端側に形成されたボディ本体部3と、ピン部分2が突設されているのとは反対の他端側に形成されたフランジ部4とを含んでいる。
本発明においては、スタッドピンの軸方向Yに直交する断面内において、ボディ本体部3が直交する2つの対称軸A,Bを有する線対称形状を呈している(図中の(c)参照)。また、本発明において、フランジ部4は、少なくとも1つの対称軸、図示例では互いに直交する2つの対称軸C1,C2を有する線対称形状を呈しており、その対称軸のうち軸方向におけるフランジ部4の長さが最大のもの、図中では長さLc1(>Lc2)を有する対称軸C1を長手対称軸Cとしたとき、長手対称軸Cに直交する方向におけるフランジ部4の長さの最大値Lc2max(=Lc2)が、長手対称軸C上のフランジ部の長さLc1よりも小さくなっている(図中の(d)参照)。
さらに、本発明においては、ボディ本体部3の対称軸A,B上のボディ本体部3の長さをLa,LbとしたときLa≧Lbを満足する対称軸Aと、フランジ部4の長手対称軸Cとの方向が略一致している(図中の(a)参照、この場合La=Lb)。ここで、ボディ本体部3の対称軸Aとフランジ部4の長手対称軸Cとの方向が略一致しているとは、対称軸Aと長手対称軸Cとの方向が一致している場合を含み、製造誤差を許容するという意味であり、具体的には、対称軸Aと長手対称軸Cとのなす角度が±10度以内、特には±5度以内であることを意味する。
スタッドオフ、すなわち、スタッドピンの脱落は、車両の加速発進時または制動時に起こる。本発明においては、まず、フランジ部4について上記条件を満足する形状としたことで、フランジ部4の長手対称軸Cがタイヤ周方向に沿う方向になるようスタッドピンをタイヤに配置した際に、フランジ部4が引っ掛かりを生じやすくなって、耐スタッドオフ性能が向上する。また、この場合、フランジ部4の長手対称軸Cに直交する方向がタイヤ幅方向を向くことになるが、車両の旋回時においてタイヤ幅方向にかかる力は、加速発進時または制動時にタイヤ周方向に発生する力に比べるとかなり小さい。そのため、タイヤ幅方向に作用する力によりスタッドオフが生ずるおそれは低く、むしろフランジ部4のタイヤ幅方向に沿う長さを短くすることで、旋回時に若干傾いてより路面に食い込むことができるので、旋回性能において有利となる。なお、スタッドピンについては多くの国において重量規制があるが、本発明においては、フランジ部4の断面長さを長手対称軸Cの方向に大きくすることによる重量の増加を、これと直交する方向の断面長さを小さくすることで相殺できるメリットもある。
また、本発明においては、ボディ本体部3について上記条件を満足する形状としたことで、フランジ部4の長手対称軸Cがタイヤ周方向に沿う方向になるようスタッドピンをタイヤに配置した際に、長手対称軸Cの方向と略一致するボディ本体部3の対称軸Aについてもタイヤ周方向に沿うものとなる。ボディ本体部3のエッヂ部は路面と接することでエッヂ効果を生むが、ボディ本体部3は、対称軸A上の長さが、これと直交する対称軸B上の長さと同じかそれよりも大きく形成されているので、ボディ本体部のエッヂ部は中心軸からタイヤ周方向に離れることとなり、これにより、より大きなモーメントがかかることでエッヂ効果が増して、氷上性能を向上する効果が得られる。
図2に、本発明に係るフランジ部の断面形状の他の具体例を示す。本発明において、フランジ部4の具体的断面形状としては、図1に示すような、長方形の角部を丸めた略長方形形状の他、図2中の(a)台形形状や、(b)その角部を丸めた略台形形状、(c)楕円形形状、図示はしないが長方形形状などが挙げられる。このうち図1,図2(c)は2つの対称軸を有する形状であり、図2(a),(b)は1つの対称軸を有する形状である。中でも、本発明において、フランジ部4の断面形状としては、対称軸として長手対称軸Cのみを有し、長手対称軸Cに直交する方向におけるフランジ部4の長さのうち最大値Lc2maxおよび最小値Lc2minに相当する部位が、長手対称軸C上のフランジ部4の長さ中心点Pに対してそれぞれ反対側に位置する、方向性を有する形状であることが好ましい。これにより、スタッドピンのボディ重量を大きく増加させることなく、耐スタッドオフ性能の向上と制動駆動性能の向上とを両立させる効果を得ることができる。
本発明においては、フランジ部4の長手対称軸C上のフランジ部の長さLc1と、長手対称軸Cに直交する方向におけるフランジ部4の長さの最大値Lc2maxとが、下記式、
1.0<Lc1/Lc2max≦1.5
で示される関係を満足することが好ましい。Lc1/Lc2max=1.0であると、従来一般的な等方性のフランジ断面形状となって、本発明の要件を満足せず、耐スタッドオフ性能の向上効果は得られない。一方、1.5<Lc1/Lc2maxであると、発進・加速時などの駆動力作用時における耐スタッドオフ性能についてはLc1の値の増大に略比例して向上する反面、Lc2maxの値が小さすぎるために、横力作用時における耐スタッドオフ性能が悪化してしまい、トータルとしてのメリットが小さくなる。
また、本発明においては、フランジ部4の長手対称軸Cに直交する方向におけるフランジ部4の長さが最大値および最小値を持つ場合、これら最大値Lc2maxおよび最小値Lc2minが、下記式、
1.0<Lc2max/Lc2min≦2.0
で示される関係を満足することが好ましい。2.0<Lc2max/Lc2minであると、フランジ部4の長さのうち最小値Lc2minが相対的に狭すぎるために、この巾狭で尖った側のフランジ先端部がトレッドブロック内部に繰返し突き刺さって、ゴムの早期破壊により結果として耐スタッドオフ性能が悪化してしまうおそれがある。
図3に、本発明に係るボディ本体部の断面形状の他の具体例を示す。本発明において、ボディ本体部3の具体的断面形状としては、図1に示すような、正方形の角部を丸めた略正方形形状の他、図3中の(a)長方形の角部を丸めた略長方形形状や、(b)楕円形形状、図示はしないが正方形形状および長方形形状などが挙げられる。このうち図1はLa=Lbの例であり、図3(a),(b)はLa>Lbの例である。
本発明においては、ボディ本体部3の対称軸A上のボディ本体部3の長さLaと、対称軸B上のボディ本体部3の長さLbとが、下記式、
1.0≦La/Lb≦1.5
で示される関係を満足することが好ましい。1.5<La/Lbであると、発進・加速時などの駆動力作用時における耐スタッドオフ性能についてはLaの値の増大に略比例して向上する反面、Lbの値が小さすぎるためにトレッドブロックゴム間の接触圧が低下して、横力作用時における耐スタッドオフ性能が悪化してしまい、トータルとしてのメリットが小さくなる。
また、本発明においてピン部分2は、図1に示すように、スタッドピンの軸方向に直交する断面内において、少なくとも1つの対称軸、図示例では2つの対称軸D1,D2を有する線対称形状を呈しており、その対称軸のうち、ピン部分2を当該対称軸方向に投影した長さが最大のもの、図中では長さLd1(>Ld2)を有する対称軸D1を対称軸Dとしたとき、ピン部分2の対称軸Dに直交する方向と、フランジ部4の長手対称軸Cの方向とが交差していることが好ましい。ここで、対称軸Dに直交する方向と長手対称軸Cの方向とが交差しているとは、対称軸Dに直交する方向と長手対称軸Cの方向とのなす角度が少なくとも0度を超え180度未満であって、好適には50度〜130度、より好適には90度±25度であり、最も好ましくは直交していることを意味する。図4(a)に、対称軸Dに直交する方向と長手対称軸Cの方向とのなす角度が異なる本発明のスタッドピンの他の例を示す。
ピン部分2について上記条件を満足する形状としたことで、フランジ部4の長手対称軸Cがタイヤ周方向に沿う方向になるようスタッドピンをタイヤに配置した際には、長手対称軸Cの方向と交差する、ピン部分2の対称軸Dに直交する方向についても、タイヤ周方向と交差するものとなる。本発明においてピン部分2の投影長さは、対称軸Dに直交する方向に沿って最大となっているので、ピン部分2の最大投影長さ方向がタイヤ周方向と交差し、好適にはタイヤ幅方向を向くことで、ピン部分2のエッヂ効果がより高くなるとともに、ピン部分2により削られた氷粉が効率よく排出されるものとなる。
図5に、本発明に係るピン部分の断面形状の他の具体例を示す。本発明において、ピン部分2の具体的断面形状としては、図1に示すような長方形形状の他、図5中の(a)(逆)V字型形状や、(b)円弧形状、(c)僅かに湾曲した円弧の角部を丸めた変形円弧形状、(d)楕円形形状、(e)円弧または楕円弧の組合せにより形成された変形楕円形形状、(f)二等辺三角形形状、(g)半楕円形形状、(h)丸形ダンベル型形状、(i)角形ダンベル型形状、(j)矢羽根形状などが挙げられる。中でも、本発明においてピン部分2の断面形状は、図5(a)〜(c)、(j)に示すような、1つの対称軸Dのみを有する方向性を有する形状であって、対称軸D方向における一方側に凹部2Aを有する形状、または、図5(e)〜(g)に示すような、対称軸Dに沿う方向におけるその最大投影長さLd1に対応する部位が、対称軸Dに直交する方向の投影長さLd2の中点からずれている形状とすることが好ましい。これにより、制動性能を向上する効果を得ることが可能となる。なお、図4(b)は、フランジ部として図2(b)の略台形形状4a、ボディ本体部として図1と同じ略正方形形状3a、ピン部分として図5(j)の矢羽根形状2aを採用した、本発明のスタッドピンの他の例を示す上面図である。
本発明においては、ピン部分2の最大投影長さLd1と、これに直交する方向の投影長さLd2とが、下記式、
1.0<Ld1/Ld2≦3.0、特には、1.2≦Ld1/Ld2≦3.0
で示される関係を満足することが好ましい。Ld1/Ld2<1.2であると、従来一般的な等方性のピン断面形状と比較して、制動性能における明確なメリットが得られない。一方、3.0<Ld1/Ld2であると、スタッドピンの重量が同一の場合、肉厚不足による剛性低下によりピン欠け性が悪化して、制動性能の低下に繋がるおそれがある。
また、本発明においては、ピン部分2の断面形状を、図5(a)〜(c),(j)に示すような方向性形状であって対称軸D方向における一方側に凹部12を有する形状とした場合には、この凹部12の対称軸D方向に沿う長さLd3が、ピン部分2の最大投影長さLd1との間で、下記式、
0.1≦Ld3/Ld1≦0.4
で示される関係を満足することが好ましい。Ld3/Ld1<0.1であると、ピン部分の断面に凹部12を設けない場合(Ld3=0)と比較して、制動性能の向上における十分なメリットが得られない。一方、0.4<Ld3/Ld1であると、凹部12が深すぎて、スタッドピンの重量が同一の場合、肉厚不足による剛性低下によりピン欠け性が悪化して、制動性能の低下に繋がるおそれがある。
図1,4に示すように、本発明においては、ピン部分2,2aの、スタッドピンの軸方向における端部表面に、端部表面を横切る溝5,5aが形成されていることが好ましい。ピン部分に溝を、特には、スタッドピンをタイヤのトレッドブロックに配置した際に溝の延在方向がタイヤ周方向に沿うよう設けることで、路面上を滑っている際に、ピン部分の先端で引掻かれ削られた氷粉が滞留せずに溝を通って引き摺られ、後方に排出されやすくなるため、好ましい。溝は、少なくとも1本設ければ所期の効果を得ることができ、好適には、1〜3本にて設ける。溝が4本以上では、ピン部分の端部表面の陸部1個あたりの大きさが小さくなりすぎて、剛性の低下によりピン欠け性が悪化し、制動性能の低下に繋がるおそれがある。
この場合、溝5の深さLd4が、ピン部分2の最大投影長さLd1との間で、下記式、
0.15≦Ld4/Ld1≦0.5
で示される関係を満足することが好ましい。Ld4/Ld1<0.15であると、従来一般的なピン部分の表面に溝を設けない場合と比較して、制動性能の向上における十分なメリットが得られない。一方、0.5<Ld4/Ld1であると、溝深さが深すぎて、ピン部分の表面陸部の剛性が低下するためにピン欠け性が悪化し、制動性能の低下に繋がるおそれがある。
また、溝5の、延在方向に対し直交する方向に測った幅Ld5が、ピン部分2の最大投影長さLd1との間で、下記式、
0.15≦Ld5/Ld1≦0.5
で示される関係を満足することが好ましい。Ld5/Ld1<0.15であると、氷上でピンが引き摺られた場合に、溝5の幅が狭すぎて、エッジとしての効果が十分発現されないおそれがあり、結果として、従来一般的な溝を設けない場合と比較して、明確な性能向上メリットを得ることができない。一方、0.5<Ld5/Ld1であると、ピン部分の表面陸部が小さくなり過ぎて強度が不足してしまい、結果として、氷上でピンが引き摺られた場合はもちろん、乾燥路面上での通常走行時にもピン部分(上端陸部)の欠けが発生し易くなってしまう。ピン欠けによりピン部分のエッジ長さが減少すると、氷上制動性能のメリットを得ることができなくなるため、好ましくない。
図6に、本発明のスタッドピンにおけるボディ部分とピン部分との連結部構造の具体例を示す。図中の(a)はボディ部分1bの上面図、(b)は(a)中のZ方向から見たボディ部分1bの側面図、(c)はピン部分2bの斜視図である。図示するように、本発明においては、ボディ部分1bとピン部分2bとを別体として作製して、これらを、例えば、ピン部分2bをボディ本体部3bに設けられた孔部6に嵌着することにより組み立てることで、スタッドピンを製造することができる。この場合、ピン部分を嵌着する孔部は、開口部がボディ本体部3bの中心軸Qと一致する位置にくるよう形成してもよいが、図示するように、開口部がボディ本体部3の中心軸Qからオフセットされた位置にくるよう形成することが好ましい。これにより、車両の加速発進時または制動時にタイヤ周方向に発生する力に対してスタッドピンを効果的に対抗させることができ、氷上性能および耐スタッドオフ性能を向上させることができる。この場合、孔部の形成位置を、加速発進時にタイヤ進行方向に力がかかるセンター部と、制動時にタイヤ進行方向と逆向きに力がかかるショルダー部とで、逆方向にオフセットさせることが、より効果的である。
また、ピン部分を嵌着する孔部6は、スタッドピンの軸方向に平行に形成してもよいが、図示するように、スタッドピンの軸に対し傾斜した方向に形成することが好ましい。この場合も、上記と同様に、車両の加速発進時または制動時にタイヤ周方向に発生する力に対してスタッドピンを効果的に対抗させることができ、氷上性能および耐スタッドオフ性能を向上させることができる。但し、孔部6を傾斜させて形成する場合、図示するように、ピン部分2bの、孔部6へ挿し込む挿入部7についても傾斜させる必要があるので、ピン部分の製造時におけるモールド引抜きの困難性が高まる難点がある。ここで、孔部6の傾斜方向は、スタッドピンの軸方向Yとのなす角度αで、例えば、±20度以内、特には、3度〜15度とすることができる。なお、図1中の(f)に示すように、ピン部分2は、スタッドピンの軸および対称軸Dを通る断面における形状が、孔部に差し込まれるピン深さ方向に向かい先細りになった形状を有するものとすることも好ましい。この場合、ピン部分2の、スタッドピンの軸方向に直交する断面の形状は、スタッドピンの軸方向のいずれの部位においても、ほぼ相似の形状となる。図5(a)〜(j)に示すピン部分の他の具体例についても同様に、図1(f)に示すような先細り形状、または、図6(c)に示すような挿入部7を有する形状の、いずれの形状とすることもできる。
なお、本発明のスタッドピンは、ピン部分とボディ部分とを異なる材質で形成してもよく、また、全体を同一材質で形成することもできる。
本発明のタイヤは、本発明の上記スタッドピンがトレッド陸部に配設されている点に特徴を有するものであり、これにより、氷雪路面上での良好な駆動性能および制動性能と、良好な耐スタッドオフ性能とを両立させることができるものである。図7に、本発明のタイヤの一例のトレッド表面を示す部分展開図を示す。図示するタイヤのトレッド表面には、複数本の溝21により画成された複数列の陸部22a〜22cが形成されており、陸部22b,22cに、それぞれ、適宜ピッチにて、スタッドピン10が配設されている。本発明のタイヤにおいては、トレッド表面に形成されたトレッドパターンおよびスタッドピンの配置パターンについては、特に制限はなく、所望に応じ、要求性能に基づいて適宜設計することが可能である。
本発明のタイヤにおいて、上記スタッドピンは、前述したように、フランジ部4の長手対称軸Cがタイヤ周方向に沿う方向となるようトレッドブロックに配置することが好ましい。これにより、フランジ部4が引っ掛かりを生じやすくなるので、耐スタッドオフ性能を向上することができる。また、本発明のタイヤにおいて、上記スタッドピンは、ピン部分2の対称軸Dの方向がタイヤ周方向に沿う方向になるよう、トレッドブロックに配置することも好ましい。これにより、氷上性能を向上することができる。
図8に、本発明のタイヤの他の例のトレッド表面を示す概略部分展開図を示す。図示するタイヤのトレッド表面には、複数本の溝31により画成された複数列の陸部32a〜32cが形成されており、陸部32b,32cに、それぞれ、適宜ピッチにて、フランジ部4Aが方向性を有するスタッドピン10Aが配設されている。本発明において、フランジ部が方向性を有するスタッドピンを用いる場合には、図示するように、タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%未満の領域に配置されるスタッドピンについては、フランジ部4Aの長さの最大値Lc2max側がブロック踏込側を向くようにトレッドブロックに配置することが好ましい。一方で、タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%以上の領域に配置されるスタッドピンについては、フランジ部4Aの長さの最大値Lc2max側がブロック蹴出側を向くようにトレッドブロックに配置することが好ましい。これにより、加速発進時および制動時の双方において、スタッドピンの配置による効果を良好に得ることができる。
図9(a),(b)に、本発明のスタッドピンの他の例における孔部の形成状態を示す説明図を示す。前述したように、本発明において、スタッドピンのピン部分を嵌着する孔部をボディ本体部の中心軸Qからオフセットされた位置に形成する場合には、孔部の形成位置を、加速発進時にタイヤ進行方向に力がかかるセンター部と、制動時にタイヤ進行方向と逆向きに力がかかるショルダー部とで、逆方向にオフセットさせることが好ましい。具体的には、図示するように、タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%未満の領域に配置されるスタッドピンについては、孔部の配置位置を、ボディ本体部3Aの中心軸Qよりも踏込側に、距離L1だけオフセットさせることが好ましい(図中の(a))。一方で、タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%以上の領域に配置されるスタッドピンについては、孔部の配置位置を、ボディ本体部3Aの中心軸Qよりも、蹴出側に距離L2だけオフセットさせることが好ましい(図中の(b))。これにより、1種類のスタッドピンを用いて、タイヤ幅方向の部位に応じて孔部の形成位置を変えることで、制駆動性能と耐スタッドオフ性能とを高次元で両立させることが可能となる。
この場合、距離L1,L2は、ボディ本体部の長さLaとの間で、下記式、
0.05≦L1/La≦0.25 , 0.05≦L2/La≦0.25
で示される関係を満足することが好ましい。L1/La<0.05であると、従来一般的なボディ本体部の中心位置にピン部分を配置する場合(L1=0)と比較して、駆動性能における明確なメリットが得られない。また、L2/La<0.05であると、従来一般的なボディ本体部の中心位置にピン部分を配置する場合(L2=0)と比較して、制動性能における明確なメリットが得られない。一方、0.25<(L1,L2)/Laであると、ピン部分の配置位置がボディ本体部のエッジに近すぎるために、繰返し接地によるボディ本体部のエッジ摩滅により、ピン部分の脱落に対する耐久性である耐スタッドオフ性能が悪化してしまう。
また、本発明において、孔部を傾斜させて形成する場合には、図示するように、タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%未満の領域に配置されるスタッドピンについては、孔部6Aの形成方向を、開口部側が踏込側にオフセットされるように、具体的にはスタッドピンの軸方向Yに対してなす角度βで、傾斜させることが好ましい(図中の(a))。一方で、タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%以上の領域に配置されるスタッドピンについては、孔部6Aの形成方向を、開口部側が蹴出側にオフセットされるように、具体的にはスタッドピンの軸方向Yに対してなす角度γで、傾斜させることが好ましい(図中の(b))。これにより、1種類のスタッドピンを用いて、タイヤ幅方向の部位に応じて孔部の形成方向を変えることで、制駆動性能と耐スタッドオフ性能とを高次元で両立させることが可能となる。
この場合、角度β,γは、3度≦β≦15度、および、3度≦γ≦15度の関係を満足することが好ましい。β<3度であると、従来一般的なスタッドピンの軸方向Yに沿ってピン部分を配置する場合(β=0)と比較して、駆動性能における明確なメリットが得られない。また、γ<3度であると、従来一般的なスタッドピンの軸方向Yに沿ってピン部分を配置する場合(γ=0)と比較して、制動性能における明確なメリットが得られない。一方で、15度<β,γであると、ボディ本体部の材質(一般的にはアルミ)がピン部分の材質(一般的にはタングステンカーバイト)と比較して非常に軟らかいために、繰返し接地によるピン部分回りのボディ部分の摩滅により、耐ピンオフ性が悪化してしまい、好ましくない。
図10に、本発明のタイヤのさらに他の例のトレッド表面を示す概略部分展開図を示す。図示するタイヤのトレッドパターンは図8に示すものと同様であり、陸部32b,32cに、それぞれ、適宜ピッチにて、ピン部分2Bが方向性を有するスタッドピン10Bが配設されている。本発明において、ピン部分が方向性を有するスタッドピン10Bを用いる場合には、図示するように、スタッドピンを、ピン部分2Bの、V字型形状や円弧形状、変形円弧形状における凹部側、または、対称軸Dに沿う方向におけるその最大投影長さLd1に対応する側が、ブロック蹴出側となるようにトレッドブロックに配置することが好ましい。これにより、他性能をほとんど低下させることなく、特に制動性能を向上させる効果を得ることができる。
図11に、本発明のタイヤのさらに他の例のトレッド表面を示す概略部分展開図を示す。図示するタイヤのトレッドパターンは図8に示すものと同様であり、陸部32b,32cに、それぞれ、適宜ピッチにて、ピン部分2Cが方向性を有するスタッドピン10Cが配設されている。本発明において、ピン部分が方向性を有するスタッドピンを用いる場合には、図示するように、タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%未満の領域に配置されるスタッドピンについては、ピン部分の、V字型形状や円弧形状、変形円弧形状における凹部側、または、対称軸Dに沿う方向におけるその最大投影長さLd1に対応する側が、ブロック踏込側となるようにトレッドブロックに配置することも好ましい。これにより、制動性能をほとんど低下させることなく、駆動性能のみをさらに向上させる効果を得ることができる。
本発明のタイヤにおいては、本発明の上記スタッドピンがトレッド陸部に配設されている点のみが重要であり、これにより本発明の所期の効果を得ることができ、それ以外のタイヤ構造および各部材の材質等の詳細については特に制限されない。本発明のタイヤは、特に、冬用タイヤとして好適に使用されるスタッダブルタイヤとして有用である。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
下記表中に示す条件に従い、ボディ部分とピン部分とを備え、ボディ部分が、ピン部分が突設された一端側に形成されたボディ本体部と、ピン部分が突設されているのとは反対の他端側に形成されたフランジ部とを含むスタッドピンを作製した。各従来例、実施例および比較例のスタッドピンにおいて、フランジ部の対称軸のうち軸方向におけるフランジ部の長さが最大のものを長手対称軸Cとしたとき、このフランジ部の長手対称軸Cと、ボディ本体部の対称軸A,B上のボディ本体部の長さをLa,LbとしたときLa≧Lbを満足する対称軸Aとの方向は略一致していた。また、スタッドピンの軸方向に直交する断面内において、ピン部分は図1(e)中に示すような形状(長方形)を有しており、ピン部分の対称軸のうち、ピン部分を対称軸方向に投影した長さが最大のものを対称軸Dとしたとき、ピン部分の対称軸Dに直交する方向と、フランジ部の長手対称軸Cの方向とはなす角90度で交差していた。さらに、ピン部分は、ボディ本体部に設けられた孔部に嵌着されていた。
得られた各スタッドピンを、下記表中に示す条件に従い、図7に示すようなトレッドパターンを有するトレッド陸部に配設して、タイヤサイズ205/55R16のスタッダブルタイヤを作製した。得られた各供試タイヤに内圧230kPaを充填して、下記に従い、性能評価を行った。その結果を、下記の表中に併せて示す。
<制動性能指数>
制動性能の評価は、氷路面のコース上において、テストドライバーが車両を初速度20km/時から急制動させて、車両が静止状態になるまでの制動距離を測定することにより行った。測定された制動距離に基づき、タイヤの氷上制動性能を評価した。具体的には、従来例1の制動距離を100とする指数を算出した。指数が大きいほど、氷路面における制動性能が高いことを示す。
<駆動性能指数>
駆動性能の評価は、氷路面のコース上において、テストドライバーが車両を停止状態から急発進させて速度20km/時に到達するまでの時間を測定することにより行った。具体的には、従来例1の到達時間を100とする指数を算出した。指数が大きいほど、氷路面における駆動性能が高いことを示す。
<耐スタッドオフ性能数>
氷雪および乾燥路面の一般道を、新品タイヤ時から30,000km走行させた。その後、走行後に脱落したスタッドピンの本数を計測し、脱落したスタッドピンの本数(A)と、当初のスタッドピンの本数(B)とから、割合(B/A)を算出して、タイヤにおけるスタッドピン抜け性を評価した。具体的には、従来例1の割合を100とする指数を算出した。指数が大きいほど、脱落したスタッドピンの本数が少なく耐スタッドオフ性が良好であることを示す。
Figure 0005702817
*1)タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%未満の領域に配置されるスタッドピンについて、孔部の開口部の配置位置を、ボディ本体部の中心軸Qよりも踏込側に距離L1だけオフセットしたことを示す。
*2)タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%以上の領域に配置されるスタッドピンについて、孔部の開口部の配置位置を、ボディ本体部の中心軸Qよりも蹴出側に距離L2だけオフセットしたことを示す。
*3)タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%未満の領域に配置されるスタッドピンについて、孔部の形成方向を、開口部側が踏込側にオフセットされるように、スタッドピンの軸方向に対し角度βで傾斜させたことを示す。
*4)タイヤ赤道面CLからタイヤ接地幅の半幅SWの60%以上の領域に配置されるスタッドピンについて、孔部の形成方向を、開口部側が蹴出側にオフセットされるように、スタッドピンの軸方向に対し角度γで傾斜させたことを示す。
Figure 0005702817
Figure 0005702817
下記表中に示す条件に従い、ボディ部分とピン部分とを備え、ボディ部分が、ピン部分が突設された一端側に形成されたボディ本体部と、ピン部分が突設されているのとは反対の他端側に形成されたフランジ部とを含むスタッドピンを作製した。各従来例、実施例および比較例のスタッドピンにおいて、ボディ本体部およびフランジ部については上記実施例3と同様とした。また、ピン部分の対称軸のうち、ピン部分を対称軸方向に投影した長さが最大のものを対称軸Dとしたとき、ピン部分の対称軸Dに直交する方向と、フランジ部の長手対称軸Cの方向とはなす角90度で交差していた。さらに、ピン部分の、スタッドピンの軸方向における端部表面には、端部表面を横切る溝が、最大投影長さLd1の中央部であって対称軸Dに沿う方向に1本形成されていた。さらにまた、ピン部分は、ボディ本体部に設けられた孔部に嵌着されていた。
得られた各スタッドピンを、下記表中に示す条件に従いトレッド陸部に配設して、タイヤサイズ205/55R16のスタッダブルタイヤを作製した。得られた各供試タイヤに内圧230kPaを充填して、基準を参考例25とした以外は上記と同様にして、性能評価を行った。その結果を、下記の表中に併せて示す。
Figure 0005702817
Figure 0005702817


上記表中に示したように、ボディ本体部とフランジ部との断面形状が本発明に係る条件を満足する各実施例のスタッドピンおよびタイヤにおいては、氷雪路面上での駆動性能および制動性能と、耐スタッドオフ性能とをともに向上できることが確かめられた。また、ピン部分の条件を最適化することで、氷上性能をより向上できることも確認された。
1、1a、1b ボディ部分,2、2a、2b、2B、2C、2D ピン部分,3、3a、3b、3D ボディ本体部,4、4a、4A、4D フランジ部,5、5a 溝,6、6A 孔部,7 挿入部,10、10A、10B、10C、10D スタッドピン,12 凹部,21、31 溝,22a〜22c、32a〜32c 陸部

Claims (5)

  1. タイヤトレッドの表面に配設して用いられるタイヤ用のスタッドピンであって、
    前記タイヤトレッドの内部に埋設されるボディ部分と、該ボディ部分の一端に突設され該タイヤトレッドの表面から突出するピン部分と、を備え、該ボディ部分が、該ピン部分が突設された一端側に形成されたボディ本体部と、該ピン部分が突設されているのとは反対の他端側に形成されたフランジ部とを含み、
    スタッドピンの軸方向に直交する断面内において、前記ボディ本体部が直交する2つの対称軸A,Bを有する線対称形状を呈し、前記フランジ部が少なくとも1つの対称軸を有する線対称形状を呈し、該フランジ部の対称軸のうち軸方向における該フランジ部の長さが最大のものを長手対称軸Cとしたとき、該長手対称軸Cに直交する方向における該フランジ部の長さの最大値が該長手対称軸C上の該フランジ部の長さよりも小さく、前記ボディ本体部の対称軸A,B上の該ボディ本体部の長さをLa,LbとしたときLa≧Lbを満足する対称軸Aと、該フランジ部の長手対称軸Cとの方向が略一致しており、かつ、
    前記ピン部分の、スタッドピンの軸方向における端部表面に、端部表面を横切る溝が少なくとも1本形成されていることを特徴とするスタッドピン。
  2. スタッドピンの軸方向に直交する断面内において、前記ピン部分が少なくとも1つの対称軸を有する線対称形状を呈し、該ピン部分の対称軸のうち、該ピン部分を該対称軸方向に投影した長さが最大のものを対称軸Dとしたとき、該ピン部分の対称軸Dに直交する方向と、前記フランジ部の長手対称軸Cの方向とが交差している請求項1記載のスタッドピン。
  3. 前記ピン部分が、前記ボディ本体部に設けられた孔部に嵌着されてなり、該孔部の開口部が、該ボディ本体部の中心軸からオフセットされた位置に形成されている請求項1または2記載のスタッドピン。
  4. 前記ピン部分が、前記ボディ本体部に設けられた孔部に嵌着されてなり、該孔部の形成方向が、スタッドピンの軸方向に対し傾斜している請求項1〜3のうちいずれか一項記載のスタッドピン。
  5. 請求項1〜のうちいずれか一項記載のスタッドピンが、トレッド陸部に配設されていることを特徴とするタイヤ。
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